JP2016105396A - 非水系二次電池用炭素材及び非水系二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献3には、球形化天然黒鉛を循環式超音波ホモジナイザー内に送液して超音波照射を行い、微小細孔量を増加させた炭素材が開示されている。
特許文献4には、超音波照射を10分加えた後に測定した粒径5μm以下の粒子個数頻度が40〜85%である炭素材が開示されている。
具体的には、特許文献2に記載の炭素材では、大気と接触可能な球形化天然黒鉛の表面の微粉のみが除去されており、物理的衝撃を加えた際に発生する微粉は除去し難い。特許文献3に記載の炭素材に施された処理は、微小細孔量を増加させる程度の微粉しか除去できない処理であり、物理的衝撃を加えた際に発生する微粉を除去し難い。
なお、特許文献4に記載の炭素材は、超音波照射を10分加えた後に測定した粒径5μm以下の粒子個数頻度が40〜85%であることから、物理的衝撃を加えた際に発生する微粉量が多い炭素材といえる。
リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な、複数の黒鉛粒子から形成される非水系二次電池用炭素材であって、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した後、フロー式粒子像分析装置により測定した粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)であるQ5min(%)と、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、レーザー回折/散乱法により測定した体積基準のメジアン径であるD50(μm)が、
式(1):Q5min(%)/D50(μm) ≦ 3.5
を満足することを特徴とする炭素材を負極活物質として用いることにより、入出力特性に優れ、かつサイクル特性に優れる非水系二次電池をもたらすことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明1は、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な、複数の黒鉛粒子から形成される非水系二次電池用炭素材であって、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した後、フロー式粒子像分析装置により測定した粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)であるQ5min(%)と、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、レーザー回折/散乱法により測定した体積基準のメジアン径であるD50(μm)が、
式(1):Q5min(%)/D50(μm) ≦ 3.5
を満足することを特徴とする炭素材に関する。
本発明2は、Q5min(%)が40%以下である、本発明1の非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明3は、炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量と脱離CO2の合計量が125μmol/g以下である、本発明1又は2の非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明4は、炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量が100μmol/g以下である、本発明1〜3のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明5は、炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO2量が25μmol/g以下である、本発明1〜4のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明6は、タップ密度が0.7g/cm3以上、1.3g/cm3以下ある、本発明1〜5のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明7は、平均円形度が0.86以上である、本発明1〜6のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明8は、BET比表面積が2m2/g以上、30m2/g以下である、本発明1〜7のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明9は、体積基準のメジアン径(D50)が1μm以上、50μm以下である、本発明1〜8のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明10は、X線広角回折法によるLcが90nm以上、d002が0.337nm以下である、本発明1〜9のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明11は、黒鉛粒子が天然黒鉛を含有する、本発明1〜10のいずれかの非水系二次電池用炭素材に関する。
本発明12は、本発明1〜11のいずれかの炭素材と炭素質物を複合化したことを特徴とする、非水系二次電池用複合炭素材に関する。
本発明13は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに、電解質を備えるリチウムイオン二次電池であって、負極が、本発明1〜11のいずれかの非水系二次電池用炭素材又は本発明12の非水系二次電池用複合炭素材を含有することを特徴とする非水系二次電池に関する。
炭素材を負極活物質として、極板を形成する場合、通常、(A)炭素材とバインダ等を混練してスラリーを調製する工程、(B)得られたスラリーを集電体に塗布・乾燥し、更にロールプレス等で圧力を加え高密度化する工程が採用される。(A)のスラリーを調製する工程においては、炭素材の粒子表面にバインダを付着させるため、炭素材とバインダ等を十分に混練する必要がある。混練時には炭素材に力学的な負荷がかかる。(B)の高密度化する工程でも、炭素材に力学的な負荷がかかる。これらの負荷によって、炭素材の破壊等を通じて微粉が発生すると、極板形成後に微粉が炭素材の母粒子と見かけ上接触していても、非水系二次電池の負極として用いた場合、初期コンディショニングの充放電時に容易に炭素材の母粒子から離れてしまうことで、(イ)導電パス切れ(電気伝導性の低減)による粒子間の抵抗上昇や、(ロ)電解液との接触面積が増えることで副反応(被膜形成)の増加による抵抗上昇に繋がり、入出力特性の低下を招くと推定される。
また、非水系二次電池を充電すると、負極活物質である炭素材粒子にリチウム等のイオンが挿入され粒子が膨張し、逆に放電すると炭素材粒子からこれが抜けるため、炭素材粒子が収縮する。非水系二次電池は再充放電可能な電池であるが、充放電を繰り返すと、炭素材粒子の膨張収縮が繰り返されることになる。この炭素材粒子の膨張収縮の際に、炭素材の母粒子から微粉が剥離して孤立化すると、充放電に寄与しなくなり、電池容量の低下を招くと推測される。この剥離孤立化する微粉は、充放電を繰り返すほど増加する傾向があり、結果的にサイクル特性の悪化を招くと推定される。
式(1):Q5min(%)/D50(μm) ≦ 3.5
を満足することを特徴とする。
<超音波照射後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)>
超音波照射後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)は、分散媒50mlに試料0.2gを混合し、フロー式粒子像分析装置(例えばシスメックスインダストリアル社製FPIA−2000)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで所定時間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定して粒子個数を測定し、全体に占める粒径5μm以下の粒子個数の割合を求めたものである。本明細書では、粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)について、超音波の照射時間が5分の場合をQ5min(%)、1分の場合をQ1min(%)、10分の場合をQ10min(%)と表す。
分散媒は、試料を液中に均一に分散できる媒体であれば特に限定されず、例えばエタノール、ブタノール等のアルコール類、水を用いることができる。分散剤を含有させた分散剤溶液も使用することができ、例えば界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(登録商標ツィーン20)の0.2体積%水溶液が挙げられる。
体積基準のメジアン径(μm)は、分散媒10mlに試料0.01gを混合し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばHORIBA製LA−920)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、装置において体積基準のメジアン径として測定したものである。本明細書では、一般的な意味においての体積基準のメジアン径についてはd50と表し、本発明の炭素材の関連における体積基準のメジアン径についてはD50と表す。
分散媒は、試料を液中に均一に分散できる媒体であれば特に限定されず、例えばエタノール、ブタノールのアルコール類、水を用いることができる。分散剤を含有させた分散剤溶液も使用することができ、例えば界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(登録商標ツィーン20)の0.2体積%水溶液が挙げられる。
本発明においては、本発明の炭素材について、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)であるQ5min(%)と、体積基準のメジアン径であるD50(μm)の比(Q5min/D50)は3.5以下であり、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下である。一方、下限値は特に限定はされないが、0.1以上であることができる。
上記範囲であれば、極板形成時の微粉発生をより抑制することができ、導電パス切れや電解液との副反応による抵抗増加が生じ難く、入出力特性に優れる非水系二次電池、特にリチウムイオン二次電池をもたらすことができ、また、充放電の繰り返しにおける炭素材粒子の膨張収縮の際にも微粉の剥離孤立化による導電パス切れが生じ難く、サイクル特性に優れる非水系二次電池、特にリチウムイオン二次電池をもたらすことができる。
上記範囲であれば、本発明の炭素材を負極活物質として用いた非水系二次電池、特にリチウムイオン二次電池において、充放電時の微粉の剥離孤立化による導電パス切れが生じ難く、優れたサイクル特性を容易にもたらすことができる。
上記範囲であれば、本発明の炭素材を負極活物質として用いた非水系二次電池、特にリチウムイオン二次電池において、充放電時の微粉の剥離孤立化等微粉の剥離孤立化による導電パス切れが生じ難く、優れたサイクル特性を容易にもたらすことができる。
本発明の炭素材は、複数の黒鉛粒子から形成されるものである。ここで、黒鉛粒子には、天然黒鉛粒子、人造黒鉛粒子等が挙げられる。天然黒鉛粒子、人造黒鉛粒子は商業的に容易に入手可能であり、理論上372mAh/gの高い充放電容量を有し、更には他の負極用活物質を用いた場合と比較して、高電流密度での充放電特性の改善効果が大きいため好ましい。黒鉛粒子としては、不純物の少ないものが好ましく、必要に応じて、公知である種々の精製処理を施して用いることができる。また、上記の中でも、高容量かつ高電流密度での充放電特性が良好な点から天然黒鉛粒子がより好ましい。
・走査型電子顕微鏡観察において、複数の境界線を持つ黒鉛粒子から構成されることが確認された場合(図1)。
・偏光顕微鏡観察において、複数の異なる結晶配向を持つ黒鉛粒子から構成されることが確認された場合(図2)。
焼成温度は、2500℃以上、3200℃以下の範囲とすることができ、焼成の際、ケイ素含有化合物やホウ素含有化合物等を黒鉛化触媒として用いることもできる。
有機物としては、コールタールピッチ、乾留液化油等の石炭系重質油;常圧残油、減圧残油等の直留系重質油;原油、ナフサ等の熱分解時に副生するエチレンタール等の分解系重質油等の石油系重質油;アセナフチレン、デカシクレン、アントラセン等の芳香族炭化水素;フェナジンやアクリジン等の窒素含有環状化合物;チオフェン等の硫黄含有環状化合物;アダマンタン等の脂肪族環状化合物;ビフェニル、テルフェニル等のポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール等のポリビニルエステル類、ポリビニルアルコール等の熱可塑性高分子等が挙げられる。
本発明の非水系二次電池用炭素材は、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)であるQ5min(%)と、体積基準のメジアン径であるD50(μm)の比(Q5min/D50)が式(1)で規定する範囲を満足すれば、その製造方法は、特に限定されない。
例えば、鱗片状黒鉛を原料として、球形化処理した黒鉛(以降、球形化黒鉛という)であることができる。ここで、球形化処理とは、機械的作用を繰り返し与えることによって、処理中に生成する微粉を、母粒子に付着及び/又は母粒子に内包させながら、炭素材を得る処理である。
以下、第1工程〜第3工程に分けて説明する。鱗片状黒鉛を原料として説明するが、原料は、黒鉛粒子の種類によって、適宜変更することができる。
(第1工程)原料である鱗片状黒鉛の粒度を調整する工程;
(第2工程)第1工程で得られた鱗片状黒鉛に対して球形化処理を行う工程;
(第3工程)必要に応じ、第2工程で得られた球形化黒鉛を高純度化処理する工程。
第1工程は、原料である鱗片状黒鉛の粒度を調整する工程である。粒度の調整は、第1工程で得られる鱗片状黒鉛の体積基準のメジアン径(d50)が、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、更に好ましくは3μm以上、また、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下、非常に好ましくは35μm以下、特に好ましくは20μm以下、最も好ましくは10μm以下となるように行うことができる。第1工程で得られる鱗片状黒鉛の体積基準のメジアン径(d50)が上記範囲にあれば、第2工程での球形化処理を進めやすく、非水系二次電池における不可逆容量の増加やサイクル特性の低下を防ぐことができる。
粉砕処理に用いる装置は、特に限定されず、例えば、粗粉砕機としてはせん断式ミル、ジョークラッシャー、衝撃式クラッシャー、コーンクラッシャー等が挙げられ、中間粉砕機としてはロールクラッシャー、ハンマーミル等が挙げられ、微粉砕機としては機械式粉砕機、気流式粉砕機、旋回流式粉砕機等が挙げられる。具体的には、ボールミル、振動ミル、ピンミル、攪拌ミル、ジェットミル、サイクロンミル、ターボミル等が挙げられる。
分級処理に用いる装置は、特に限定されず、例えば、乾式篩い分けの場合は、回転式篩い、動揺式篩い、旋動式篩い、振動式篩い等を用いることができ、乾式気流式分級の場合は、重力式分級機、慣性力式分級機、遠心力式分級機(クラシファイア、サイクロン等)を用いることができ、また、湿式篩い分け、機械的湿式分級機、水力分級機、沈降分級機、遠心式湿式分級機等を用いることができる。
第2工程は、第1工程で得られる鱗片状黒鉛に、機械的作用を与えることにより球形化処理を行う工程である。第1の工程で得られた鱗片状黒鉛に加えて、更なる鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、磨砕された黒鉛微粉を併用することができる。
また、鱗片状黒鉛に機械的作用を与える処理は、単に鱗片状黒鉛を通過させるだけでも可能であるが、鱗片状黒鉛を装置に導入してから30秒以上装置内を循環又は滞留させて処理するのが好ましく、より好ましくは1分以上、更に好ましくは3分以上、特に好ましくは5分以上装置内を循環又は滞留させて処理する。
これらの中でも、鱗片状黒鉛を酸素に直接触れさせないように処理する方法を用いることが、窒素による窒息の懸念が無いこと、装置を減圧に耐えるような高価な密閉式構造にする必要がないこと、使用する助剤の除去工程が不要なこと、脱酸素を行うための焼成設備等の付帯設備を設ける必要がないことから好ましい。
1)前記鱗片状黒鉛に対して球形化処理を行う工程時に液体である;
2)造粒剤が有機溶剤を含まないか、有機溶剤を含む場合、有機溶剤の内、少なくとも1種は引火点を有さない、又は引火点を有するときには該引火点が5℃以上である。
本発明の実施形態で用いる造粒剤は、有機溶剤を含まないか、有機溶剤を含む場合、有機溶剤の内、少なくとも1種は引火点を有さない、あるいは引火点を有するときは引火点が5℃以上のものである。これにより、鱗片状黒鉛を球形化する際に、衝撃や発熱に誘発される有機化合物の引火、火災、及び爆発の危険を防止することができるため、安定的に効率良く製造を実施することが出来る。
引火点5℃以上の有機溶剤としては、キシレン、イソプロピルベンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼンなどのアルキルベンゼン、メチルナフタレン、エチルナフタレン、プロピルナフタレンなどのアルキルナフタレン、スチレンなどのアリルベンゼン、アリルナフタレンなどの芳香族炭化水素類、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類や、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミルなどのエステル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、メトキシプロパノール、メトキシプロピル−2−アセテート、メトキシメチルブタノール、メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルなどのグリコール類誘導体類、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ピリジン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどの含窒素化合物、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどの含ハロゲン化合物、及びそれらの混合物などがあげられ、例えばトルエンのような引火点が低い物は含まれない。これら有機溶剤は単体で造粒剤としても用いることが出来る。なお、本明細書において、引火点は、公知の方法により測定できる。
第3工程は、必要に応じ、得られた球形化黒鉛を高純度化処理する工程である。高純度化処理としては、フッ酸、硝酸及び塩酸のいずれかを含む酸処理が挙げられる。このような酸処理は、活性の高い硫黄源となり得る硫酸塩を系内に導入することなく、炭素材中の金属、金属化合物、無機化合物等の不純物を除去できるため好ましい。
更に、本発明の炭素材は、必要に応じて、電解液との副反応抑制や、急速充放電性の更なる向上を目的とし、炭素質物を複合化し、複合炭素材とすることができる。以下、本発明の炭素材に炭素質物を複合化して得られた複合炭素材を「炭素質物複合炭素材」ともいう。
更に、分解系重質油を熱処理することで得られるエチレンタールピッチ、FCCデカントオイル、アシュランドピッチ等の熱処理ピッチ等が挙げられる。ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等のビニル系高分子と3−メチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、3,5−ジメチルフェノールホルムアルデヒド樹脂等の置換フェノール樹脂、アセナフチレン、デカシクレン、アントラセン等の芳香族炭化水素、フェナジン、アクリジン等の窒素環化合物、チオフェン等の硫黄環化合物等が挙げられる。
(w1を炭素材の質量(kg)、w2を炭素質物複合炭素材の質量(kg)とする)
本発明の炭素材は、極板の配向性、電解液の浸透性、導電パス等を向上させ、サイクル特性、極版膨れ等の改善を目的として、本発明の炭素材とは異なる炭素材料を混合することができる。以下、本発明の炭素材に、本発明の炭素材とは異なる炭素材料を混合して得られた炭素材を「混合炭素材」ともいう。
天然黒鉛の体積基準のメジアン径は、通常5μm以上、好ましくは8μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは12μm以上であり、また、通常60μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
天然黒鉛のBET比表面積は、通常1m2/g以上、好ましくは2m2/g以上であり、また、通常30m2/g以下、好ましくは15m2/g以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
天然黒鉛のタップ密度は、通常0.6g/cm3以上、好ましくは0.7g/cm3以上、より好ましくは0.8g/cm3以上、更に好ましくは0.85g/cm3以上であり、また、通常1.3g/cm3以下、好ましくは1.2g/cm3以下、より好ましくは1.1g/cm3以下である。上記範囲であれば高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
人造黒鉛の体積基準のメジアン径は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上であり、また、通常60μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記範囲であれば、極板膨れの抑制や工程性が良好となるため好ましい。
人造黒鉛のBET比表面積は、通常0.5m2/g以上、好ましくは1.0m2/g以上であり、また、通常8m2/g以下、好ましくは6m2/g以下、より好ましくは4m2/g以下である。上記範囲であれば、極板膨れの抑制や工程性が良好となるため好ましい。
人造黒鉛のタップ密度は、通常0.6g/cm3以上、好ましくは0.7g/cm3以上、より好ましくは0.8g/cm3以上、更に好ましくは0.85g/cm3以上、また、通常1.5g/cm3以下、好ましくは1.4g/cm3以下、より好ましくは1.3g/cm3以下である。上記範囲であれば、極板膨れの抑制や工程性が良好となるため好ましい。
被覆黒鉛のBET比表面積は、通常1m2/g以上、好ましくは2m2/g以上、より好ましくは2.5m2/g以上であり、また、通常20m2/g以下、好ましくは10m2/g以下、より好ましくは8m2/g以下、更に好ましくは5m2/g以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
被覆黒鉛のタップ密度は、通常0.6g/cm3以上、好ましくは0.7g/cm3以上、より好ましくは0.8g/cm3以上、更に好ましくは0.85g/cm3以上であり、また、通常1.3g/cm3以下、好ましくは1.2g/cm3以下、より好ましくは1.1g/cm3以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
非晶質炭素の体積基準のメジアン径は、通常5μm以上、好ましくは12μm以上であり、また、通常60μm以下、好ましくは40μm以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
非晶質炭素のBET比表面積は、通常1m2/g以上、好ましくは2m2/g以上、より好ましくは2.5m2/g以上であり、また、通常8m2/g以下、好ましくは6m2/g以下、より好ましくは4m2/g以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
非晶質炭素のタップ密度は、通常0.6g/cm3以上、好ましくは0.7g/cm3以上、より好ましくは0.8g/cm3以上、更に好ましくは0.85g/cm3以上であり、また、通常1.3g/cm3以下、好ましくは1.2g/cm3以下、より好ましくは1.1g/cm3以下である。上記範囲であれば、高速充放電特性、工程性が良好となるため好ましい。
金属粒子のBET比表面積は、通常0.5m2/g以上、好ましくは1m2/g以上であり、また、通常120m2/g以下、好ましくは100m2/g以下である。上記範囲であれば、電池の充放電効率及び放電容量が高く、高速充放電においてリチウムの出し入れが速く、レート特性に優れるので好ましい。
・粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)
本発明の炭素材について、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した際の粒径5μm以下の粒子個数頻度であるQ5min(%)は、好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下、更に好ましくは30%以下である。
また、本発明の炭素材について、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した際の粒径5μm以下の粒子個数頻度であるQ1min(%)は、好ましくは30%以下、より好ましくは27%以下、更に好ましくは23%以下である。
更に、本発明の炭素材について、28kHzの超音波を出力60Wで10分間照射した際の粒径5μm以下の粒子個数頻度であるQ10min(%)は、好ましくは60%以下で、より好ましくは50%以下、更に好ましくは45%以下、最も好ましくは40%以下である。
上記範囲であれば、スラリー混練、電極圧延、充放電等の際に炭素材の崩壊や微粉剥離を生じ難くなり、低温入出力特性やサイクル特性が良好となる傾向がある。
本発明の炭素材について、体積基準のメジアン径であるD50(μm)は、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは8μm以上であり、また、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは25μm以下である。
上記範囲であれば、本発明の炭素材を用いて得られる非水系二次電池の不可逆容量が増加し難く、初期電池容量の損失を回避しやすくなる。また、スラリー塗布における筋引き等の工程不都合の発生、高電流密度充放電特性の低下、低温入出力特性の低下を回避することができる。
本発明の炭素材について、室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量と脱離CO2量の合計は、好ましくは125μmol/g以下、より好ましくは100μmol/g以下、更に好ましくは75μmol/g以下である。一方、下限値は特に限定されないが、1μmol/g以上とすることができる。本明細書において、室温とは、20〜25℃を意味する。
本発明の炭素材について、室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量は、好ましくは100μmol/g以下、より好ましくは80μmol/g以下、更に好ましくは60μmol/g以下である。一方、下限値は特に限定されないが、1μmol/g以上とすることができる。
本発明の炭素材について、室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO2量は、好ましくは25μmol/g以下、より好ましくは20μmol/g以下、更に好ましくは15μmol/g以下である。一方、下限値は特に限定されないが、1μmol/g以上とすることができる。
本発明の炭素材のタップ密度は、好ましくは0.7g/cm3以上、より好ましくは0.85g/cm3以上、更に好ましくは0.90g/cm3以上、特に好ましくは0.95g/cm3以上であり、また、好ましくは1.3g/cm3以下であり、より好ましくは1.2g/cm3以下である。上記範囲であれば、極板化作製時のスジ引き等の工程性が良好になり高速充放電特性に優れる。また、粒子内炭素密度が上昇し難いため圧延性も良好で、高密度の負極シートを形成し易くなる傾向にある。
本発明の炭素材の平均円形度は、好ましくは0.86以上、より好ましくは0.88以上、更に好ましくは0.90以上であり、また、1以下とすることができ、好ましくは0.99以下、より好ましくは0.98以下である。なお、円形度は以下の式で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
本発明の炭素材のBET法により測定したBET比表面積(SA)は、好ましくは2m2/g以上、より好ましくは3m2/g以上、更に好ましくは4m2/g以上、特に好ましくは5m2/g以上であり、また、好ましくは30m2/g以下、より好ましくは25m2/g以下、更に好ましくは20m2/g以下、特に好ましくは18m2/g以下である。
本発明の炭素材について、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)は、好ましくは0.337nm以下であり、より好ましくは0.336nm以下であり、通常0.335nm以上である。上記範囲であれば、黒鉛の結晶性が高いため、初期不可逆容量の増加が抑制される傾向にある。なお、0.335nmは黒鉛の理論値である。
本発明の炭素材のラマンR値は、特に限定されないが、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上、特に好ましくは0.2以上であり、また、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.4以下である。本明細書において、ラマンR値は、ラマン分光法で求めたラマンスペクトルにおける1580cm−1付近のピークPAの強度IAと、1360cm−1付近のピークPBの強度IBとを測定し、その強度比(IB/IA)として算出されたものと定義する。ここで、「1580cm−1付近」とは1580〜1620cm−1の範囲を、「1360cm−1付近」とは1350〜1370cm-1の範囲を指す。
試料上のレーザーパワー :25mW
分解能 :4cm−1
測定範囲 :1100cm−1〜1730cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション5ポイント)
本発明の炭素材の真密度は、特に限定されないが、好ましくは2.24g/cm3以上、より好ましくは2.25g/cm3以上であり、上限は2.26g/cm3である。なお、上限である2.26g/cm3は黒鉛の理論値である。上記範囲内であれば、炭素の結晶性が低すぎず、非水系二次電池とした場合の、その初期不可逆容量の増大を抑制できる傾向にある。
本発明の炭素材について、X線光電子分光法測定(XPS)により求められるO/C値は、特に限定されないが、好ましくは0以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、また、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2.5以下である。上記範囲であれば、負極活物質表面におけるLiイオンと電解液溶媒の脱溶媒和反応性が促進され急速充放電特性が良好となり、電解液との反応性が抑制され充放電効率が良好となる傾向がある。
本発明はまた、上記の本発明の炭素材を含有する負極に関する。本発明の負極について、基本構成、製造方法は、特に限定されない。例えば、負極は、集電体と、集電体上に形成された負極活物質層とを備えることができ、活物質層を少なくとも本発明の炭素材を含有するものとすることができる。負極は、更に好ましくはバインダを含有する。
スラリーを塗布、乾燥して得られる活物質層の厚さは、好ましくは5μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上であり、また、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは75μm以下である。活物質層の厚みが上記範囲内であると、活物質の粒径との兼ね合いから負極としての実用性に優れ、高密度の電流値に対する十分なLiの吸蔵・放出の機能を得ることができる。
本発明はまた、本発明の負極を備えた非水系二次電池にも関する。本発明の非水系二次電池、特にリチウムイオン二次電池について、基本的構成、製造方法は、特に限定されない。例えば、リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに電解質を備えることができ、負極を本発明の負極とすることができる。正極は、正極活物質及びバインダを含有する正極活物質層を、集電体上に形成したものとすることができる。
また、上記非水系電解液に有機高分子化合物を含ませ、ゲル状、ゴム状、又は固体シート状にして使用する場合、有機高分子化合物としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物;ポリエーテル系高分子化合物の架橋体高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニルアルコール系高分子化合物;ビニルアルコール系高分子化合物の不溶化物;ポリエピクロルヒドリン;ポリフォスファゼン;ポリシロキサン;ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等のビニル系高分子化合物;ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート)、ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート−co−メチルメタクリレート)、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)等のポリマー共重合体等が挙げられる。
上記添加剤を用いる場合、その含有量は、上記非水系電解液の総質量に対して通常10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下の範囲が好ましい。上記範囲であれば、添加剤の含有量が多過ぎて初期不可逆容量の増加や低温特性、レート特性の低下等他の電池特性に影響が及ぼくことを回避できる。
正極と負極との間には通常、電極間の短絡を防止するために、多孔膜や不織布等の多孔性のセパレータを介在させる。この場合、非水系電解液は、多孔性のセパレータに含浸させて用いる。セパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエーテルスルホン等が挙げられ、好ましくはポリオレフィンである。
<体積基準のメジアン径D50の測定>
試料0.01gを、エタノール10mlに懸濁させ、レーザー回折/散乱式粒度分布装置(HORIBA製LA−920)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、体積基準のメジアン径D50を測定した(超音波強度4、相対屈折率1.50)。ただし、実施例3及び4、比較例3及び4では、分散媒としてエタノールの代わりにポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(登録商標ツィーン20)の0.2体積%水溶液10mlを使用した。
試料0.2gを、エタノール50mlに懸濁させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックスインダストリアル社製FPIA−2000)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで所定時間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定して粒子個数を測定し、全体に占める粒径5μm以下の粒子個数の割合を求めた。ただし、実施例3及び4、比較例3及び4では、分散媒としてエタノールの代わりにポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(登録商標ツィーン20)の0.2体積%水溶液50mlを使用した。超音波の照射時間が5分の場合の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)をQ5min(%)、1分の場合の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)をQ1min(%)、10分の場合の粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)をQ10min(%)と表した。
粉末密度測定器(ホソカワミクロン社製タップデンサー)を用いて測定を行った。試料を、目開き300μmの篩を通して、直径1.6cm、体積容量20cm3の円筒状タップセルに落下させて、セルに満杯に充填し、ストローク長10mmのタップを1000回行なったときの体積を測定し、この体積と試料の質量から密度を求め、タップ密度とした。
試料0.2gを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(登録商標ツィーン20)の0.2質量%水溶液50mlに懸濁させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックスインダストリアル社製「FPIA」)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定し、粒径が1.5〜40μmの範囲の粒子について測定した値を用いた。測定した粒子投影形状と同じ面積を持つ円(相当円)の周囲長を分子とし、測定した粒子投影形状の周囲長を分母とした比率を求め、平均を算出して、平均円形度とした。
表面積計(島津製作所製比表面積測定装置「ジェミニ2360」)を用い、試料に対して窒素流通下100℃、3時間の予備減圧乾燥を行なった後、液体窒素温度まで冷却し、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸着BET6点法により測定した。
試料にX線標準高純度シリコン粉末を加えて、試料が15質量%の混合物を得て、グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線を線源とし、反射式ディフラクトメーター法で広角X線回折曲線を測定した。学振法を用いて面間隔(d002)及び結晶子の大きさ(Lc)を求めた。
試料を、窒素流通下200℃、5時間で熱処理した。その後、Heガス50ml/分流通下、10℃/分の昇温速度で、室温から1000℃まで昇温させ、そのときに発生したCO量及びCO2量を熱分解質量分析計(TPD−MS)で定量し、試料1g当たりの脱離CO量(μmol/g)及び脱離CO2量(μmol/g)を求めた。
<電極シートの作製>
実施例又は比較例の炭素材を用い、活物質層密度1.60±0.03g/cm3の活物質層を有する極板を作製した。具体的には、炭素材50.00±0.02gに、1質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液を50.00±0.02g(固形分換算で0.500g)、及び重量平均分子量27万のスチレン・ブタジエンゴム水性ディスパージョン1.00±0.05g(固形分換算で0.5g)を、キーエンス製ハイブリッドミキサーで5分間撹拌し、30秒脱泡してスラリーを得た。
上記電極シートを4cm×3cmに切り出し負極とし、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2(NMC)からなる正極を同面積で切り出し、負極と正極の間にはセパレータ(多孔性ポリエチレンフィルム製)を置き、組み合わせた。エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒(容積比=3:3:4)に、LiPF6を1.2mol/Lになるように溶解させた電解液を250μl注液してラミネート型電池を作製した。
上記電極シートを直径12.5mmの円盤状に打ち抜き、リチウム金属箔を直径14mmの円板状に打ち抜き対極とした。両極の間には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(容積比=3:7)に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させた電解液を含浸させたセパレータ(多孔性ポリエチレンフィルム製)を置き、2016コイン型電池をそれぞれ作製した。
<初期低温出力特性>
上記ラミネート型電池について、以下の方法で初期の低温出力特性を測定した。
充放電サイクルを経ていないラミネート型電池に対して、25℃で電圧範囲4.1V〜3.0V、電流値0.2C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする。以下同様とする)にて3サイクル、電圧範囲4.2V〜3.0V、電流値0.2Cにて(充電時には4.2Vにて定電圧充電を更に2.5時間実施した)2サイクル、初期充放電を行った。
この初期充放電を行った電池について、更に、充電率(SOC、State Of Charge)50%まで電流値0.2Cで充電を行った後、−30℃の低温環境下で、1/8C、1/4C、1/2C、1.5C、2Cの各電流値で2秒間定電流放電させ、各条件の放電における2秒後の電池電圧の降下を測定した。測定値から充電上限電圧を3Vとした際に、2秒間に流すことのできる電流値Iを算出し、式:3×I(W)で計算される値を各電池の初期2秒低温出力特性とした。
同様に10秒間に流すことのできる電流値Iを算出して、計算した値を初期10秒低温出力特性とした。
上記ラミネート型電池について、以下の方法でサイクル後低温出力特性を測定した。
充放電サイクルを経ていないラミネート型電池に対して、25℃で電圧範囲4.1V〜3.0V、電流値0.2Cにて3サイクル、電圧範囲4.2V〜3.0V、電流値0.2Cにて(充電時には4.2Vにて定電圧充電を更に2.5時間実施した)300サイクルの充放電を行った。
この300サイクルの充放電を行った電池に、充電率(SOC)50%まで電流値0.2Cで充電を行った後、−30℃の低温環境下で、1/8C、1/4C、1/2C、1.5C、2Cの各電流値で2秒間定電流放電させ、各条件の放電における2秒後の電池電圧の降下を測定した。測定値から充電上限電圧を3Vとした際に、2秒間に流すことのできる電流値Iを算出し、式:3×I(W)で計算される値を各電池のサイクル後2秒低温出力特性とした。
同様に10秒間に流すことのできる電流値Iを算出して、計算した値をサイクル後10秒低温出力特性とした。
上記の方法で作製した非水系二次電池(2016コイン型電池)を用いて、下記の測定方法で電池充放電時の容量を測定した。
0.05Cの電流密度でリチウム対極に対して5mVまで充電し、さらに5mVの一定電圧で電流密度が0.005Cになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.1Cの電流密度でリチウム対極に対して1.5Vまで放電を行った。引き続き同電流密度で2回目の充放電を行い、この2サイクル目の放電容量を本材料の放電容量とした。
体積基準のメジアン径d50が100μmの鱗片状天然黒鉛を、粉砕ローターとライナーを有する機械式粉砕機(フロイント工業社製「ターボミル」)により粉砕し、体積基準のメジアン径d50が30μmの鱗片状天然黒鉛を得た。得られた鱗片状天然黒鉛300gを、奈良機械製作所製ハイブリダイゼーションシステムNHS−1を用い、球形化処理中に生成する微粉を母材に付着、及び球形化粒子に内包させながら、ローター周速度88m/秒で1分間の機械的作用による球形化処理を行った。次に、流動パラフィン(和光純薬工業社製、一級、引火点238℃)30gを球形化処理された黒鉛に添加することで黒鉛に触れる酸素量を減らしつつ、さらに2分間球形化処理を行った。前記処理中の気相をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにて分析した結果、鱗片状天然黒鉛1kg当たりから発生したCO量は0.3mmol、CO2量は0.9mmolであった。
得られた炭素材の超音波照射1分後及び超音波照射10分後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(微粉量)であるQ1min(%)及びQ10min(%)は、それぞれ5%及び27%であり、Q1min(%)/D50(μm)及びQ10min(%)/D50(μm)は、それぞれ0.3と1.8であった。
得られた炭素材の平均円形度は0.89、タップ密度は0.79g/cm3、BET比表面積は12.9m2/gであった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子が形成されていることがわかった。
得られた炭素材の熱分解質量分析計(TPD−MS)による室温から1000℃までの脱離CO量及びCO2量は、脱離CO量が9μmol/g、脱離CO2量は2μmol/gであった。
得られた炭素材のX線広角回折法によるLcは100nm以上、d002は0.336nmであった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池の初期出力、サイクル後出力特性を表4に示す。さらに、得られた炭素材を使用して作製した2016コイン型電池の放電容量特性を表4に示す。
鱗片状天然黒鉛1kg当たりから発生するCO量が0.3mmol、CO2量が1.0mmolとなるように、鱗片状天然黒鉛と流動パラフィンを球形化処理前に混合し、3分間球形化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた炭素材のQ5min(%)/D50(μm)は1.1であった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
鱗片状天然黒鉛1kg当たりから発生するCO量が2.1mmol、CO2量が4.0mmolとなるように、流動パラフィンの代わりにエチレングリコール(和光純薬工業社製、一級、引火点110℃)を用いて球形化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に実施した。さらに、得られた炭素材を、窒素雰囲気下で250℃の条件で乾燥させた。
得られた炭素材のQ5min(%)/D50(μm)は1.9であった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
鱗片状天然黒鉛1kg当たりから発生するCO量が2.5mmol、CO2量が5.0mmolとなるように、鱗片状黒鉛とエチレングリコールを球形化処理前に混合し、機械的作用を加える装置内に入れて3分間球形化処理を行ったこと以外は、実施例3と同様に実施した。
得られた炭素材のQ5min(%)/D50(μm)は2.3であった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
実施例1で用いた体積基準のメジアン径d50が30μmの鱗片状天然黒鉛を大気雰囲気下で球形化処理した以外は、実施例1と同様に実施した。前記処理中の気相をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにて分析した結果、鱗片状天然黒鉛1kg当たりから発生したCO量は7.2mmol、CO2量は11.2mmolであった。
得られた炭素材の体積基準のメジアン径であるD50(μm)は14.4μm、超音波5分後の粒径5μm以下の粒子個数頻度(微粉量)であるQ5min(%)は75%、Q5min(%)/D50(μm)は5.2であった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
比較例1の球形化処理で得られた炭素材を、実施例3と同様にして窒素雰囲気下で乾燥処理させ、比較例2の炭素材を調製した。
得られた炭素材のQ5min(%)/D50(μm)は5.3であった。
得られた炭素材を樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、炭素材は複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
得られた炭素材の物性を表1〜3に示す。また、得られた炭素材を使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
市販の球形化処理された天然黒鉛Aについて、実施例3と同様に測定したD50(μm)は20.3μm、Q5min(%)は76%、Q5min(%)/D50(μm)は3.7であった。
天然黒鉛Aを樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、天然黒鉛Aは複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
天然黒鉛Aの物性を表1〜3に示す。また、天然黒鉛Aを使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
市販の球形化処理された天然黒鉛Bについて、比較例3と同様に測定したD50(μm)は16.0μm、Q5min(%)は69%、Q5min(%)/D50(μm)は4.3であった。
天然黒鉛Bを樹脂包埋し、断面観察用のサンプルを作製し、走査型電子顕微鏡にて断面観察を行ったところ、図1のような形状が確認され、天然黒鉛Bは複数の黒鉛粒子から形成されていることがわかった。
天然黒鉛Bの物性を表1〜3に示す。また、天然黒鉛Bを使用して作製したラミネート型電池及び2016コイン型電池の特性を表4に示す。
※11*(μmol/g)は、脱離CO量9.7(μmol/g)と脱離CO2量1.6(μmol/g)の合計量11.3(μmol/g)を四捨五入した値である。
Claims (13)
- リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な、複数の黒鉛粒子から形成される非水系二次電池用炭素材であって、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで5分間照射した後、フロー式粒子像分析装置により測定した粒径5μm以下の粒子個数頻度(%)であるQ5min(%)と、
炭素材に、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、レーザー回折/散乱法により測定した体積基準のメジアン径であるD50(μm)が、
式(1):Q5min(%)/D50(μm) ≦ 3.5
を満足することを特徴とする炭素材。 - Q5min(%)が40%以下である、請求項1に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量と脱離CO2の合計量が125μmol/g以下である、請求項1又は2に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO量が100μmol/g以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 炭素材を室温から1000℃まで昇温させ、熱分解質量分析計(TPD−MS)により測定した脱離CO2量が25μmol/g以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- タップ密度が0.7g/cm3以上、1.3g/cm3以下ある、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 平均円形度が0.86以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- BET比表面積が2m2/g以上、30m2/g以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 体積基準のメジアン径(D50)が1μm以上、50μm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- X線広角回折法によるLcが90nm以上、d002が0.337nm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 黒鉛粒子が天然黒鉛を含有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の炭素材と炭素質物を複合化したことを特徴とする、非水系二次電池用複合炭素材。
- リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに、電解質を備えるリチウムイオン二次電池であって、負極が、請求項1〜11のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材又は請求項12項に記載の非水系二次電池用複合炭素材を含有することを特徴とする非水系二次電池。
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