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JP2016097689A - 車輪接地力調整方法及びスタビライザの支持構造体 - Google Patents

車輪接地力調整方法及びスタビライザの支持構造体 Download PDF

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JP2016097689A
JP2016097689A JP2014233292A JP2014233292A JP2016097689A JP 2016097689 A JP2016097689 A JP 2016097689A JP 2014233292 A JP2014233292 A JP 2014233292A JP 2014233292 A JP2014233292 A JP 2014233292A JP 2016097689 A JP2016097689 A JP 2016097689A
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幸弘 織本
Yukihiro Orimoto
幸弘 織本
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】スタビライザの初期ねじれ反力に基づき走行性能を向上することが可能な車輪接地力調整方法及びスタビライザの支持構造体を提供する。
【解決手段】スタビライザ24の支持構造体では、車両10内における積載物の重量が所定の設計基準値である状態で車両10が平坦な路面100において停止している際、サスペンション装置を介して車輪20を上方に付勢する初期ねじれ反力をスタビライザバー30に発生させるようにスタビライザバー30をサスペンション装置及びスタビライザブッシュ32に固定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、スタビライザブッシュを介してスタビライザバーを車体に固定するスタビライザを用いる車輪接地力調整方法及びスタビライザの支持構造体に関する。
車両の安定性又は操縦性を向上させるものとしてスタビライザが知られている(特許文献1〜3)。特許文献1のスタビライザ7では、その両端からアーム部72が延在するトーション部71が、スタビライザブラケット8の保持孔81に保持されて、ねじれ(回転)可能に支持されている([0024]、[0032]、図3)。
特許文献2のスタビライザ14では、その両端からアーム部16が延在するトーション部15が、筒状のゴムよりなるスタビライザブッシュ18に嵌合される([0021]、[0022]、図2)。ブッシュ18は、車体19の取付部19aと取付ブラケット21の間で支持される([0022])。これにより、トーション部15は、ブッシュ18に対して相対回転可能となる([0023]、[0025]、[0026])。
特許文献3では、スタビライザバー20との位置ずれや泥水の浸入を防ぐことで、操縦安定性及び乗り心地を改善すると共に、異音の発生を防止することができるスタビライザ用ブッシュ100及び車両用スタビライザ10を提供することを目的としている([0008]、要約)。
当該目的を達成するため、特許文献3では、車両の幅方向に延びるトーション部21と、トーション部21の両端部から車両の前後方向に延びるアーム部23とを有する車両用スタビライザ10に取り付けられるスタビライザ用ブッシュ100が開示される(要約、図1)。ブッシュ100は、トーション部21の外周部に接着剤を介して取り付けられたブッシュ110と、ブッシュ110に接着剤を介して固着され、フレーム部Fに取り付けられるブラケット120とを備える(要約、図2)。これにより、スタビライザバー20のトーション部21がブッシュ100に固定される(図2、[0015])。
ブッシュ100(図2)は、特許文献3の第1実施形態に係るものであり、それ以外の構成を有するブッシュ200、200A、300、400、500、500A、500B、600、700、700Aも開示されている(図6〜図15、図21〜図25)。
特開2010−089549号公報 特開2008−207708号公報 特開2013−060196号公報
上記のような特許文献1の構成では、左右の車輪Wが同じ高さ(基準位置)にあるとき、トーション部71及びアーム部72は左右の車輪Wの高さに合わせて回転する。このため、トーション部71にねじれが起こり難く、トーション部71に起因する反力(ねじれ反力)は左右の車輪Wに発生し難い。同様に、特許文献2では、左右の車輪Wが基準位置にあるとき、トーション部15からのねじれ反力は発生し難い。
また、特許文献3では、スタビライザバー20のトーション部21がブッシュ100に固定される(図2、[0015])。このため、トーション部21は、ブッシュ100により回転が規制される。特許文献3では、トーション部21をフレーム部Fに固定するためのブッシュの構成については、ブッシュ100以外にも多数開示がある(図6〜図30)。
しかしながら、特許文献3では、初期状態又は基準状態においてトーション部21にどのようなねじれ反力を生じさせるか否かについて検討されていない。すなわち、トーション部21が、特許文献3の図1のような状態で懸架装置Kを支持する場合、懸架装置K及びアーム部23の重量のみを考慮すれば、トーション部21は、鉛直下向きに(特許文献3の図1では時計回りに)撓む又はねじれることとなる。その場合、トーション部21には、当該撓み又はねじれに対する反力(ねじれ反力)が発生する。なお、懸架装置K及びアーム部23の重量のみを考慮する場合とは、例えば、ジャッキアップ等により車輪が宙に浮いている状態である。
その一方、車輪が地面に接触している通常状態である場合、懸架装置Kは車輪を介して地面から反力を受けることとなる。この場合、車輪が宙に浮いている状態と比較して、懸架装置Kは、トーション部21に対して相対的に上側に位置することとなる。その結果、懸架装置K及びアーム部23の重量に起因するトーション部21のねじれ反力は減少又は消滅することとなる。
ところで、車両が走行状態にあるときのトーション部21のねじれ反力は、車輪の接地力に影響する。当該接地力は、転舵時(例えばカーブ路走行時)や路面の凹凸により左右の車輪の高さが同時に変化した時等の走行性能に影響する。特許文献3では、このような車輪の接地力に着目したトーション部21のねじれ反力(初期ねじれ反力)について検討されていない。
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、スタビライザの初期ねじれ反力に基づき走行性能を向上することが可能な車輪接地力調整方法及びスタビライザの支持構造体を提供することを目的とする。
本発明に係る車輪接地力調整方法は、車両の左右のサスペンション装置を連結するスタビライザバーと、前記スタビライザバーを固定する弾性体からなるスタビライザブッシュとを備え、前記スタビライザブッシュを車体に固定するスタビライザを用いるものであって、前記車両内における積載物の重量が所定の設計基準値である状態で前記車両が平坦な路面において停止している際、前記サスペンション装置を介して前記車輪を上方に付勢する初期ねじれ反力を前記スタビライザバーに発生させるように前記スタビライザバーを前記サスペンション装置及び前記スタビライザブッシュに固定することを特徴とする。
本発明によれば、車両が平坦な路面において停止している際、スタビライザバーは、サスペンション装置を介して車輪を上方に付勢する初期ねじれ反力を発生する。これにより、車両の走行中においても車輪を上方に付勢し易くなる。従って、車両の転舵時(例えばカーブ路走行時)や路面の凹凸により左右の車輪の高さが同時に変化した時等の走行性能を向上することが可能となる。
前記初期ねじれ反力は、前記車両内に積載物が存在しない状態(例えば、工場出荷時の状態)で前記車両が前記平坦な路面において停止している際の反力としてもよい。これにより、車両の走行中において、車輪をより確実に上方に付勢することが可能となる。
本発明に係るスタビライザの支持構造体は、車両の左右のサスペンション装置を連結するスタビライザバーと、前記スタビライザバーを固定する弾性体からなるスタビライザブッシュとを備え、前記スタビライザブッシュを車体に固定したものであって、前記車両内における積載物の重量が所定の設計基準値である状態で前記車両が平坦な路面において停止している際、前記スタビライザバーは、前記サスペンション装置を介して車輪を上方に付勢する初期ねじれ反力を発生するように前記サスペンション装置及び前記スタビライザブッシュに固定されることを特徴とする。
本発明によれば、スタビライザの初期ねじれ反力に基づき走行性能を向上することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るスタビライザの支持構造体を備える車両の一部を示す斜視図である。 前記実施形態のスタビライザを示す背面図である。 前記実施形態のスタビライザの一部を拡大して示す断面背面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 前記実施形態のスタビライザバーの一部を拡大して示す背面図である。 図7A〜図7Cは、前記実施形態の初期ねじれ反力を説明するための第1図〜第3図である。 図8A〜図8Cは、前記実施形態の作用及び効果を説明するための第1図〜第3図である。 右前方に向かって旋回しているときの前記車両の様子を示す正面図である。 変形例に係るスタビライザの一部を拡大して示す断面背面図である。
A.一実施形態
[A1.車両10の構成]
(A1−1.車両10の全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るスタビライザ24の支持構造体12を備える車両10の一部を示す斜視図である。図2は、本実施形態のスタビライザ24を示す背面図である。本実施形態の車両10は、車輪20を4つ有する4輪車であるが、3輪車、6輪車等であってもよい。また、図1では、車両10の後輪としての車輪20を中心に示されているが、前輪である車輪20にも同様の構成を採用可能である。
図1等に示すように、支持構造体12は、車輪20及びスタビライザ24に加え、サスペンション装置22及び車体26を有する。車輪20、サスペンション装置22及び車体26は、例えば、特許文献1〜3と同様のものを用いることができる。
(A1−2.スタビライザ24)
(A1−2−1.スタビライザ24の全体構成)
スタビライザ24は、車体26のローリングを防ぐため、サスペンション装置22に追加される部品である。図1及び図2に示すように、スタビライザ24は、スタビライザバー30と、複数のスタビライザブッシュ32(以下「ブッシュ32」ともいう。)とを有する。
(A1−2−2.スタビライザバー30)
(A1−2−2−1.スタビライザバー30の全体構成)
図3は、本実施形態のスタビライザ24の一部を拡大して示す断面背面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図であり、図5は、図3のV−V線断面図である。図6は、本実施形態のスタビライザバー30の一部を拡大して示す背面図である。
スタビライザバー30は、車輪20及びサスペンション装置22の変位に伴うねじれ反力Fr[N・m]を発生させる湾曲した棒状部材である。スタビライザバー30は、一部の例外(後述する接続部60(図5)等)を除き、その断面形状が円状である(図4参照)。スタビライザバー30は、アーム40と、トーション部42とを備える。
(A1−2−2−2.アーム40)
アーム40は、トーション部42の両端とサスペンション装置22とを連結する部位である。アーム40は、サスペンション装置22から受ける力Fsus[N]に伴って変形(又は回転)して力Fsusをトーション部42に伝達する。また、アーム40は、力Fsusに対するトーション部42からのねじれ反力Frに応じて変形(又は回転)してねじれ反力Frをサスペンション装置22に伝達する。
(A1−2−2−3.トーション部42)
トーション部42は、アーム40の間に配置されて、サスペンション装置22から受ける力Fsusに対してねじれ反力Frを発生する。本実施形態のトーション部42は、ブッシュ32に形成された図示しない切込みを介してブッシュ32の孔部50(図3)に挿入されると共に、ブッシュ32の固定部52により支持される。これにより、トーション部42は、スタビライザブッシュ32を介して車体26に固定される。このため、アーム40が変形しても、トーション部42は回転しない。
図6に示すように、トーション部42のうちスタビライザブッシュ32に対する接続部60は、その周囲よりも凹んだ形状となっている。トーション部42のうち接続部60以外の部分は、図4に示すように断面が円形状である。これに対し、図5に示すように、接続部60の断面は、矩形状を基調としている。
本実施形態のスタビライザバー30は、車両10が平坦な路面において停止している際、サスペンション装置22を介して車輪20を上方に付勢する初期ねじれ反力Fri[N・m]を発生させるようにスタビライザブッシュ32に固定される(詳細は後述する。)。
(A1−2−3.スタビライザブッシュ32)
スタビライザブッシュ32は、トーション部42を支持するものであり、図4及び図5に示すように円筒形を基調としている。ブッシュ32は、例えば、樹脂(ゴム等)からなる弾性体により構成される。上記のように、ブッシュ32には、トーション部42を挿通させる孔部50(図3)と、トーション部42を固定状態で支持する固定部52とを有する。ブッシュ32は、例えば、図示しないボルトにより車体26に固定される。或いは、図示しないクランプ装置によりブッシュ32を車体26に固定してもよい。
[A2.初期ねじれ反力Friの設定]
(A2−1.概要)
次に、本実施形態のスタビライザ24により実現される初期ねじれ反力Friについて説明する。初期ねじれ反力Friは、車両10内における積載物(図示せず)の重量が所定の設計基準値(以下「基準積載重量Mref」という。)[kg]である状態で車両10が平坦な路面において停止している際、トーション部42に発生するねじれ反力Frである。ここにいう基準積載重量Mrefは、車両10の燃料の重量を所定量含むように設定してもよいし、燃料の重量を含まないように設定してもよい。
本実施形態では、基準積載重量Mrefを、例えばゼロに設定する。或いは、基準積載重量Mrefは、標準体重の運転者のみが乗っている場合の重量(例えば、50〜80kgf[N]のいずれかの値)に設定してもよい。或いは、標準体重の乗員が所定数乗っている場合の重量に設定することもできる。
本実施形態の初期ねじれ反力Friは、サスペンション装置22を介して車両10を上方に付勢する値に設定される。これにより、車両10の走行中において車輪20を上方に付勢し易くなる。従って、車両10の転舵時(例えばカーブ路走行時)や路面の凹凸により左右の車輪20の高さが同時に変化した時等の走行性能を向上することが可能となる(詳細は、図8A〜図8Cを参照して後述する。)。
図7A〜図7Cは、本実施形態の初期ねじれ反力Friを説明するための第1図〜第3図である。図7Aは、サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結する前且つジャッキアップ等により車両10が宙に浮いている状態(非接地状態)を示す。図7Bは、サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結した後且つ車輪20(又は車両10)が宙に浮いている状態(非接地状態)を示す。図7Cは、サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結した後且つ車輪20(又は車両10)が路面100(床の場合を含む。)に接触した状態(接地状態)を示す。
なお、図7B及び図7Cにおける二点鎖線は、図7Aにおけるスタビライザバー30(又はアーム40)の位置を示している。図7Cにおける一点鎖線は、図7Bにおける車輪20及びスタビライザバー30(又はアーム40)の位置を示している。図7A〜図7Cでは、図1〜図6と比較して各部を簡略的に示すと共に、一部の構成(サスペンション装置22等)を省略していることに留意されたい。
(A2−2.場面毎の説明)
図7Aに示すように、サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結する前においては、スタビライザバー30の先端(図7Aにおいて右側の端部)は、相対的に高い位置にある。なお、図7Aでは、スタビライザバー30(又はアーム40)が水平となっているが、スタビライザバー30(又はアーム40)の角度はこれに限らない。
図7Bに示すように、サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結すると、車輪20及びサスペンション装置22の重量がスタビライザバー30にかかる。これにより、スタビライザバー30の先端は、相対的に低い位置に移動する。この状態では、スタビライザバー30には、上向きの反力Frが生じる。なお、図7Bにおける矢印D1は、サスペンション装置22及び車輪20との連結に伴うスタビライザバー30の変位方向を示している。また、サスペンション装置22に対するスタビライザバー30の固定又は連結方法としては、例えば、ボルト等を用いた締結又は溶接等の加工を用いることができる。
また、図7Bの例では、スタビライザバー30の先端を下方に移動させる方法(スタビライザバー30に初期ねじりを加える方法)として、車輪20及びサスペンション装置22の重量のみを用いたが、これに加えて、スタビライザバー30の先端を下方に移動させるように外部(作業者又は作業装置)から力を加えてもよい。この場合、そのように外部からの力をスタビライザバー30に加えた状態で、サスペンション装置22に対してスタビライザバー30を固定又は連結する。これにより、車輪20及びサスペンション装置22の重量にかかわらず、スタビライザバー30の初期ねじり又は反力Frを調整することが可能となる。
サスペンション装置22を介してスタビライザバー30を車輪20に連結した後、車輪20(又は車両10)を路面100(床の場合を含む。)に接触させると、車輪20に対して車体26が下方に変位することにより、例えば、図7Cの実線に示すような状態(接地状態)となる。この場合、車輪20及びサスペンション装置22は路面100から反力Frdを受ける。これにより、車輪20は、図7Aの場合と比較して相対的に低い位置且つ図7Bの場合と比較して相対的に高い位置に来る。これに伴って、トーション部42には初期ねじれ反力Friが生じる。初期ねじれ反力Friは、鉛直上向きの成分を含む。初期ねじれ反力Friが存在することで、路面100に対する車輪20の接地力Fdownを調整することができる。なお、図7Cにおける矢印D2は、車体26の変位方向を示している。
(A2−3.上向きの初期ねじれ反力Friを発生させる方法)
理解を容易化するため、まずは初期ねじれ反力Friをゼロにする方法について説明する。初期ねじれ反力Friをゼロにするためには、車両10内における積載物の重量が基準積載重量Mrefと等しい状態(基準状態)で車両10が平坦な路面100において停止している際のトーション部42のねじれ量をゼロにすればよい。そのためには、アーム40の先端(サスペンション装置22側)において、アーム40がサスペンション装置22から受ける力Fsusをゼロにすればよい。
すなわち、サスペンション装置22及び車輪20の重量全てを路面100で支えると共に、サスペンション装置22及び車輪20に対する路面100からの反力Frdがアーム40に入力されなければよい。例えば、基準状態におけるサスペンション装置22の位置に合わせてスタビライザバー30を配置する。
上記からわかるように、上向きの初期ねじれ反力Friを発生させるためには、基準状態において、スタビライザバー30の先端が下方に変位するようにスタビライザバー30がねじれた状態でサスペンション装置22及び車輪20を支持させる。そのためには、初期ねじれ反力Friをゼロになる場合と比較して、スタビライザバー30の先端が相対的に上方に位置するようにスタビライザバー30をブッシュ32に固定する。或いは、これに加えて又はこれに代えて、スタビライザバー30の先端を下方に移動させるように外部(作業者又は作業装置)から力を加えた状態でスタビライザバー30をサスペンション装置22及びブッシュ32に固定することもできる。
[A3.本実施形態における効果]
以上のような本実施形態によれば、車両10が平坦な路面100において停止している際、スタビライザバー30は、サスペンション装置22を介して車輪20を上方に付勢する初期ねじれ反力Friを発生する(図7C)。これにより、車両10の走行中においても車輪20を上方に付勢し易くなる。従って、車両10の転舵時(例えばカーブ路走行時)や路面100の凹凸により左右の車輪20の高さが同時に変化した時等の走行性能を向上することが可能となる。
図8A〜図8Cは、本実施形態の作用及び効果を説明するための第1図〜第3図である。図9は、右前方に向かって旋回しているときの車両10の様子を示す正面図である。図8Aは、車輪20(又は車両10)を平坦な路面100に接触させた状態(接地状態)において車両10を停止している状態(図7Cの実線と同様の基準状態)を示す。図8Bは、車両10がカーブ路である路面100の走行中における外輪側の状態を示す。図8Cは、車両10がカーブ路である路面100の走行中における内輪側の状態を示す。なお、図8A〜図8Cにおける二点鎖線は、図7Aにおけるスタビライザバー30(又はアーム40)の位置を示している。図8B及び図8Cにおける破線は、図8Aにおける車輪20及びスタビライザバー30(又はアーム40)の位置を示している。
車両10がカーブ路を走行する場合、車体26は、内輪側において上方に変位し、外輪側において下方に変位するようにローリングする。例えば、図9に示すように、車両10がカーブ路に沿って右前方に旋回している場合、車体26は、内輪である右側の車輪20側において上方に変位し、外輪である左側の車輪20側において下方に変位するようにローリングする(矢印D5参照)。
従って、外輪側の車体26は、車輪20(外輪)に対して、相対的に下方に変位する(図8B参照)。換言すると、車輪20(外輪)は、車体26に対して相対的に上方に(いわゆるバンプ方向に)に変位する。また、内輪側の車体26は、車輪20(内輪)に対して、相対的に上方に変位する(図8C参照)。換言すると、車輪20(内輪)は、車体26に対して相対的に下方に(いわゆるリバウンド方向に)に変位する。
上記において、初期ねじれ反力Friが存在するため、車体26は下方に変位し難くなる一方、外輪は、車体26が基準位置(図8A参照)に戻ろうとする力により路面100に強く押し付けられることとなる。この際、外輪よりも内輪の方が下方に位置するため、内輪側の反力Frが大きくなる。従って、車両10のローリング時に内輪及び外輪の剛性差を生じさせ、外輪を沈み込み易くすること(又は基準位置に戻し易くすること)で車輪20の接地力Fdownの調整を好適かすることが可能となる。なお、図8Bにおける矢印D3は、外輪側の車体26の変位方向を示し、図8Cにおける矢印D4は、内輪側の車体26の変位方向を示している。
本実施形態において、初期ねじれ反力Friは、車両10内に積載物が存在しない状態(例えば、工場出荷時の状態)で車両10が平坦な路面100において停止している際の反力Frとする。これにより、車両10の走行中において、車輪20をより確実に上方に付勢することが可能となる。
なお、前輪及び後輪のそれぞれにスタビライザ24を設ける場合、前輪としての車輪20についての初期ねじれ反力Friと、後輪としての車輪20についての初期ねじれ反力Friとは一致させてもよいし、相違させてもよい。前輪及び後輪で初期ねじれ反力Friを等しくした場合、前輪と後輪それぞれにバランスよく初期ねじれ反力Friを発生させることが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[B1.適用対象]
上記実施形態では、スタビライザ24の支持構造体12を車両10に適用した例を説明した(図1)。しかしながら、例えば、スタビライザ24の初期状態におけるねじれ反力Fr(初期ねじれ反力Fri)に着目すれば、これに限らない。例えば、左右又は前後の車輪20の変位を抑制する機構を有する装置(例えば、左右の車輪付きロボット)に本発明を適用することも可能である。
[B2.スタビライザ24]
上記実施形態では、2つのスタビライザブッシュ32を設けた(図1及び図2)。しかしながら、例えば、初期ねじれ反力Friの利用に着目すれば、スタビライザブッシュ32の数は、1又は3以上であってもよい。
上記実施形態では、トーション部42の接続部60(図5)は、トーション部42のその他の部位(例えば図4)と形状を相違させた。しかしながら、例えば、初期ねじれ反力Friの利用に着目すれば、その他の構成により車輪20を上方に付勢する初期ねじれ反力Friを発生させてもよい。
図10は、変形例に係るスタビライザ24aの一部を拡大して示す断面背面図である。変形例のスタビライザ24aでは、接着剤70を用いてスタビライザバー30a(トーション部42a)をスタビライザブッシュ32aに固定する。接着剤70を用いるため、トーション部42aには、上記実施形態における接続部60のような構成を設けず、トーション部42a全体として断面を円形状にすることも可能である。
上記実施形態では、ブッシュ32に対するトーション部42の回転角度を固定し(図4参照)、初期ねじれ反力Friの設計値を一定とした。しかしながら、例えば、初期ねじれ反力Friの利用に着目すれば、1つの車両10において、初期ねじれ反力Friの設計値を可変とすることも可能である。換言すると、ブッシュ32に対するアーム40(又はトーション部42)の回転角度を調整することで初期ねじれ反力Friを調整可能な初期ねじれ反力調整機構を備えてもよい。そのような調整機構としては、例えば、ブッシュ32よりもアーム40側のトーション部42を回転させるアクチュエータ(例えば、モータ)を用いることができる。
10…車両 12…スタビライザの支持構造体
20…車輪 22…サスペンション装置
24…スタビライザ 26…車体
30…スタビライザバー 32…スタビライザブッシュ
100…路面 Fdown…接地力
Fri…初期ねじれ反力
Mref…基準積載重量(設計基準値)

Claims (3)

  1. 車両の左右のサスペンション装置を連結するスタビライザバーと、前記スタビライザバーを固定する弾性体からなるスタビライザブッシュとを備え、前記スタビライザブッシュを車体に固定するスタビライザを用いて車輪の接地力を調整する車輪接地力調整方法であって、
    前記車両内における積載物の重量が所定の設計基準値である状態で前記車両が平坦な路面において停止している際、前記サスペンション装置を介して前記車輪を上方に付勢する初期ねじれ反力を前記スタビライザバーに発生させるように前記スタビライザバーを前記サスペンション装置及び前記スタビライザブッシュに固定する
    ことを特徴とする車輪接地力調整方法。
  2. 請求項1に記載の車輪接地力調整方法において、
    前記初期ねじれ反力は、前記車両内に積載物が存在しない状態で前記車両が前記平坦な路面において停止している際の反力とする
    ことを特徴とする車輪接地力調整方法。
  3. 車両の左右のサスペンション装置を連結するスタビライザバーと、前記スタビライザバーを固定する弾性体からなるスタビライザブッシュとを備え、前記スタビライザブッシュを車体に固定したスタビライザの支持構造体であって、
    前記車両内における積載物の重量が所定の設計基準値である状態で前記車両が平坦な路面において停止している際、前記スタビライザバーは、前記サスペンション装置を介して車輪を上方に付勢する初期ねじれ反力を発生するように前記サスペンション装置及び前記スタビライザブッシュに固定される
    ことを特徴とするスタビライザの支持構造体。
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