JP2016094247A - 段ボール箱、段ボールシートのミシン目形成方法、およびミシン目形成ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】フラップを円滑に切り離し可能であり、かつ、段ボール箱の組み立てに際してフラップを周壁の内側に折り曲げたときにライナの割れが生じにくい段ボール箱を提供する。【解決手段】フラップ11,12,13,14と周壁31の間に、フラップ11,12,13,14を周壁31の内側に折り曲げるための罫線15が形成されている。罫線15の上にミシン目16が形成されている。ミシン目16は、表ライナ1の各切り込み27aと裏ライナ2の各切り込み27bとが互いに異なる寸法をもつように形成されている。【選択図】図6
Description
この発明は、段ボール箱、段ボールシートのミシン目形成方法、およびミシン目形成ユニットに関する。
一般に、段ボール箱は、表ライナと、裏ライナと、これら両ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールを、裏ライナが内側になるように折り曲げて組み立てられる。ここで、段ボール箱の開封作業を容易とするために、破断用のミシン目を周壁に設けた段ボール箱が知られており、そのような段ボール箱を形成する段ボールシートの製造に好適なコルゲートマシンとして、特許文献1に記載のものが提案されている。
特許文献1に記載のコルゲートマシンは、破断用のミシン目を裏ライナに入れるライナカット装置を、スリッタスコアラの上流側に配置したものである。ここで、スリッタスコアラは、段ボールシートに罫線を形成するスコアラと、段ボールシートを複数丁に分割するスリッタとを一体化したユニットである。スコアラで段ボールシートに形成される罫線は、通常、段ボール箱の周壁とフラップの間の折り曲げ用の罫線となる。
本願の発明者は、段ボール箱の開封性を向上させるために、段ボール箱の周壁とフラップの間にミシン目を入れ、そのミシン目に沿ってフラップを切り離し可能とすることを検討した。
しかしながら、スリッタスコアラの上流側に配置した特許文献1のライナカット装置を用いて、段ボール箱の周壁とフラップの間に相当する位置にミシン目を入れた場合、以下のような問題が生じることが分かった。
すなわち、ライナカット装置で段ボールシートの裏ライナにミシン目を入れた後に、ライナカット装置の下流側に配置されたスコアラでミシン目の上に罫線を入れると、罫線を入れるときの押圧力によって裏ライナがミシン目に沿って割れてしまうという問題が生じる(裏ライナ割れ)。この裏ライナの割れを防止する方法として、ミシン目の上に罫線を入れるのをやめて、ミシン目に沿ってフラップを折り曲げるようにするという方法が考えられるが、このようにすると、フラップを折り曲げたときに、フラップと周壁の間の位置の表ライナに作用する張力が過大となって、表ライナが割れてしまうという問題が生じる(表ライナ割れ)。
この発明が解決しようとする課題は、フラップを円滑に切り離し可能であり、かつ、段ボール箱の組み立てに際してフラップを周壁の内側に折り曲げたときにライナの割れが生じにくい段ボール箱を提供することである。
上記課題を解決するため、この発明では、以下の構成の段ボール箱を提供する。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールを前記裏ライナが内側になるように筒状に折り曲げて形成された周壁と、
前記周壁の一端に連設されたフラップとを有する段ボール箱において、
前記フラップと前記周壁の間に、前記フラップを前記周壁の内側に折り曲げるための罫線が形成され、
その罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるフラップ切り離し用のミシン目が形成され、
そのミシン目は、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように形成されていることを特徴とする段ボール箱。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールを前記裏ライナが内側になるように筒状に折り曲げて形成された周壁と、
前記周壁の一端に連設されたフラップとを有する段ボール箱において、
前記フラップと前記周壁の間に、前記フラップを前記周壁の内側に折り曲げるための罫線が形成され、
その罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるフラップ切り離し用のミシン目が形成され、
そのミシン目は、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように形成されていることを特徴とする段ボール箱。
このようにすると、段ボール箱の周壁とフラップの間に罫線とミシン目が重ねて形成されているので、その罫線およびミシン目に沿ってフラップを円滑に切り離すことができる。また、ミシン目は、一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように形成されているので、比較的小さい寸法をもつ切り込みが形成されたライナが外側、比較的大きい寸法をもつ切り込みが形成されたライナが内側となるように段ボール箱を組み立てることで、フラップを内側に折り曲げたときの外側のライナの割れを防止することができる。
前記寸法は、前記各切り込みの幅寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの幅が、前記他方のライナの各切り込みの幅よりも狭いミシン目を採用することができる。
前記寸法は、前記各切り込みの長さ寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの長さが、前記他方のライナの各切り込みの長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔よりも長いミシン目を採用することができる。
前記一方のライナを表ライナとし、前記他方のライナを裏ライナとすることができる。この場合、段ボール箱の内側のライナが裏ライナとなり、段ボール箱の外側のライナが表ライナとなる。
前記各切り込みを前記罫線と平行な直線状の切り込みとし、裏ライナの前記各切り込みの長さと隣り合う切り込みの間のつなぎ部分の長さとの比を2:1〜4:1の範囲に設定することができる。
各切り込みの長さと隣り合う切り込みの間のつなぎ部分の長さとの比を4:1以下とすることにより、フラップを開閉したときに、隣り合う切り込みの間のつなぎ部分が破れるのを効果的に防止することができる。また、前記比を2:1以上とすることにより、ミシン目に沿ってフラップを切り離したときの破断面に裏ライナが残るのを効果的に防止することができる。
またこの発明では、上記段ボール箱の製造に好適な段ボールシートのミシン目形成方法として、以下の構成のミシン目形成方法を提供する。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールシートに罫線を形成する罫線形成工程と、
その罫線形成工程の後、前記罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるミシン目を形成するミシン目形成工程とを有し、
そのミシン目形成工程では、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように前記ミシン目を形成する段ボールシートのミシン目形成方法。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールシートに罫線を形成する罫線形成工程と、
その罫線形成工程の後、前記罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるミシン目を形成するミシン目形成工程とを有し、
そのミシン目形成工程では、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように前記ミシン目を形成する段ボールシートのミシン目形成方法。
このようにすると、罫線を形成した後に、その罫線の上にミシン目を形成するので、罫線を入れるときの押圧力によるライナ割れを防止することができる。すなわち、もしミシン目を形成した後に、そのミシン目の上に罫線を形成した場合、罫線を入れるときの押圧力によるライナ割れが生じるおそれがあるのに対し、罫線を形成した後に、その罫線の上にミシン目を形成すると、ミシン目を入れる前にあらかじめ段ボールが罫線で潰れた状態となっているので、ライナ割れが生じにくい。
前記寸法は、前記各切り込みの幅寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの幅が、前記他方のライナの各切り込みの幅よりも狭くなるように前記ミシン目を形成するミシン目形成工程を採用することができる。
前記寸法は、前記各切り込みの長さ寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの長さが、前記他方のライナの各切り込みの長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔よりも長くなるように前記ミシン目を形成するミシン目形成工程を採用することができる。
前記一方のライナを表ライナとし、前記他方のライナを裏ライナとすることができる。裏ライナは、コルゲートマシンの片面段ボールを製造するシングルフェーサの工程で中芯に貼り合わされるライナであり、表ライナは、コルゲートマシンの片面段ボールを両面段ボールに加工するダブルフェーサの工程で片面段ボールに貼り合わされるライナである。
前記ミシン目ナイフの外周に、半径方向外方に突出する複数の刃部を円周方向に間隔をおいて設け、その各刃部の回転方向の前縁を、刃部の軸方向の両側面が鋭角に交わる切れ刃とすると好ましい。
このようにすると、ミシン目ナイフの外周の刃部が段ボールシートに食い込むときの抵抗が小さくなるので、段ボールシートにミシン目を形成したときに、ミシン目を構成する各切り込みを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が段ボールシートに発生するのを防止することができる。
前記ミシン目ナイフの外周に、半径方向外方に突出する複数の刃部を円周方向に間隔をおいて設け、その各刃部の回転方向の前縁を、半径方向内側から半径方向外側に向かって回転方向後側に次第に後退する方向に傾斜したテーパ状とすると好ましい。
このようにしても、ミシン目ナイフの外周の刃部が段ボールシートに食い込むときに、ミシン目を構成する各切り込みを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が段ボールシートに発生するのを防止することができる。
前記ミシン目ナイフの両側に、前記段ボールシートを押して圧縮する一対の押さえリングを設けると好ましい。
このようにすると、一対の押さえリングが段ボールシートのミシン目の両側に相当する位置を押して圧縮した状態でミシン目の形成を行なうので、ミシン目ナイフが段ボールシートに切り込むときに、ミシン目を構成する各切り込みを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が段ボールシートに発生するのを防止することができる。
またこの発明では、上記段ボール箱を形成する段ボールシートの製造に好適なミシン目形成ユニットとして、以下の構成のミシン目形成ユニットを提供する。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールシートに罫線を形成する罫線加工装置と、
その罫線加工装置の下流側に配置され、前記罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるミシン目を形成するミシン目形成装置とを有し、
前記ミシン目形成装置は、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように前記段ボールシートに切り込む丸形のミシン目ナイフを有するミシン目形成ユニット。
表ライナと、裏ライナと、前記表ライナと前記裏ライナの間に設けられた中芯とを有する段ボールシートに罫線を形成する罫線加工装置と、
その罫線加工装置の下流側に配置され、前記罫線の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込みからなるミシン目を形成するミシン目形成装置とを有し、
前記ミシン目形成装置は、前記表ライナと裏ライナのうち一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように前記段ボールシートに切り込む丸形のミシン目ナイフを有するミシン目形成ユニット。
このようにすると、罫線加工装置で罫線を形成した後に、罫線加工装置の下流側に配置されたミシン目形成装置でミシン目を形成するので、罫線を入れるときの押圧力によるライナ割れを防止することができる。すなわち、もしミシン目形成装置を罫線加工装置の上流側に配置した場合、罫線加工装置で罫線を形成するときに、その上流側のミシン目形成装置で形成されたミシン目に沿ってライナ割れが生じるおそれがあるのに対し、ミシン目形成装置を罫線加工装置の下流側に配置すると、ミシン目形成装置でミシン目を入れるときに、その上流側の罫線加工装置であらかじめミシン目の位置が罫線で潰れた状態となっているので、ライナ割れが生じにくい。
前記寸法は、前記各切り込みの幅寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの幅が、前記他方のライナの各切り込みの幅よりも狭くなるように前記ミシン目を形成するミシン目ナイフを採用することができる。
前記寸法は、前記各切り込みの長さ寸法とすることができる。すなわち、前記一方のライナの各切り込みの長さが、前記他方のライナの各切り込みの長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込みの間の間隔よりも長くなるように前記ミシン目を形成するミシン目ナイフを採用することができる。
前記一方のライナを表ライナとし、前記他方のライナを裏ライナとすることができる。
上記ミシン形成ユニットは、例えば、段ボールシートを製造するコルゲートマシンの途中に設けたものや、コルゲートマシンで製造された枚葉の段ボールシートを断裁する断裁機の一部として設けたものを採用することができる。
ここで、段ボールシートを製造するコルゲートマシンの途中に設けたミシン形成ユニットとしては、例えば、以下の構成のものを採用することができる。
前記罫線加工装置は、コルゲートマシンの途中で帯状に連続する段ボールシートに前記罫線を形成するスコアラであり、
前記ミシン目形成装置は、前記コルゲートマシンの前記スコアラよりも下流側で前記ミシン目を形成する装置である。
前記罫線加工装置は、コルゲートマシンの途中で帯状に連続する段ボールシートに前記罫線を形成するスコアラであり、
前記ミシン目形成装置は、前記コルゲートマシンの前記スコアラよりも下流側で前記ミシン目を形成する装置である。
また、コルゲートマシンで製造された枚葉の段ボールシートを断裁する断裁機の一部として設けたものとしては、例えば、以下の構成のものを採用することができる。
前記罫線加工装置は、枚葉の段ボールシートを所定の幅寸法に断裁する断裁機において前記段ボールシートに前記罫線を形成する上下の罫線ローラであり、
前記ミシン目形成装置は、前記断裁機の前記罫線ローラよりも下流側で前記ミシン目を形成する装置である。
前記罫線加工装置は、枚葉の段ボールシートを所定の幅寸法に断裁する断裁機において前記段ボールシートに前記罫線を形成する上下の罫線ローラであり、
前記ミシン目形成装置は、前記断裁機の前記罫線ローラよりも下流側で前記ミシン目を形成する装置である。
この発明の段ボール箱は、周壁とフラップの間に罫線とミシン目が重ねて形成されているので、その罫線およびミシン目に沿ってフラップを円滑に切り離すことができる。また、ミシン目は、一方のライナの各切り込みと、他方のライナの各切り込みとが互いに異なる寸法をもつように形成されているので、比較的小さい寸法をもつ切り込みが形成されたライナが外側、比較的大きい寸法をもつ切り込みが形成されたライナが内側となるように段ボール箱を組み立てることで、フラップを内側に折り曲げたときの外側のライナの割れを防止することができる。そのため、段ボール箱の開封作業性の向上とライナ割れの防止とを両立することが可能である。
図1に、この発明の第1実施形態の段ボール箱のブランクを示す。ブランクは、表ライナ1と、裏ライナ2と、表ライナ1と裏ライナ2の間に設けられた中芯3とを有する段ボールで形成されている。このブランクは、縦罫線4を介して順に連設された方形の側板5,6,7,8を有する。縦罫線4は、段ボールの段目に平行な罫線である。端に位置する側板5の側縁には、縦罫線9を介して継ぎ代10が連設されている。側板5,6,7,8は、段ボール箱30を組み立てた際に周壁31(図6参照)を構成する部分である。
各側板5,6,7,8の上縁には、それぞれ上フラップ11,12,13,14が連設されている。側板5,6,7,8と上フラップ11,12,13,14の間には、上フラップ11,12,13,14を折り曲げるための横罫線15が形成されている。横罫線15は、段ボールの段目に直角な罫線である。また、側板5,6,7,8と上フラップ11,12,13,14の間には、横罫線15の上に重ねてフラップ切り離し用のミシン目16が形成されている。隣り合う上フラップ11,12,13,14の間には段目に平行な切り込み溝17が設けられ、この切り込み溝17を介して上フラップ11,12,13,14同士が切り離された状態となっている。
側板6,8には、開封補助用の破断線18が形成されている。破断線18は、その中央部分がミシン目16よりも下方に位置し、両端部分がミシン目16に接続するように形成されている。図では、破断線18の中央部分は、連続的に切り離された切断線で構成され、破断線18の両端部分は、間欠的に切り離されたミシン線で構成されている。側板6,8には、ミシン目16と破断線18とで囲まれる領域の外側に手掛け用の穴19が形成されている。
各側板5,6,7,8の下縁には、それぞれ下フラップ21,22,23,24が連設されている。側板5,6,7,8と下フラップ21,22,23,24の間には、下フラップ21,22,23,24を折り曲げるための横罫線25が形成されている。隣り合う下フラップ21,22,23,24の間には段目に平行な切り込み溝26が設けられ、この切り込み溝26を介して下フラップ21,22,23,24同士が切り離された状態となっている。
図2、図3に示すように、横罫線15は、裏ライナ2の側が凹んだ溝状に形成され、図4に示すように、この横罫線15に沿って上フラップ11,12,13,14を裏ライナ2の側に円滑に折り曲げることができるようになっている。ミシン目16は、横罫線15の溝底に相当する位置に形成されている。
図2に示すように、ミシン目16は、所定の間隔をおいて直線状に並ぶ多数の切り込み27からなる。各切り込み27は、罫線15と平行な直線状に形成され、これら各切り込み27が、罫線15と平行な一直線上に並ぶように配置されている。各切り込み27は互いに同じ長さを有する。
図5に示すように、各切り込み27は、表ライナ1、中芯3、裏ライナ2を貫通して形成されている。ここで、表ライナ1の各切り込み27aは、裏ライナ2の各切り込み27bと表裏で一致する位置に形成され、表ライナ1の各切り込み27aの長さは、裏ライナ2の各切り込み27bの長さよりも短い。その結果、表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間の間隔が、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間の間隔よりも長くなっている。また、表ライナ1の各切り込み27aの幅(すなわちミシン目16の延びる方向に直交する方向の幅寸法)は、裏ライナ2の各切り込み27bの幅よりも狭い。
表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間隔(すなわち表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間のつなぎ部分の長さ)は、2mm以上4mm以下(好ましくは2.5mm以上、3.5mm以下)とされている。2mm以上(好ましくは2.5mm以上)とすると、段ボール箱の上フラップ11,12,13,14(図1参照)を、表ライナ1が外側になるようにミシン目16に沿って直角に折り曲げたときに、表ライナ1に作用する張力によって表ライナ1がミシン目16に沿って破断してしまう事態を防止することができる。一方、4mm以下(好ましくは3.5mm以下)とすると、図7に示すように、上フラップ11,12,13,14をミシン目16に沿って切り離したときの破断面がきれいなものとなる。
図5に示すように、裏ライナ2の各切り込み27bの長さL1と、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比は、2:1〜4:1の範囲に設定されている。ここで、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2は、2mm以上4mm以下(好ましくは2.5mm以上、3.5mm以下)とすることができる。
図1に示すブランクは、例えば、以下のようにして組み立てることができる。
図6に示すように、側板5,6,7,8を縦罫線4に沿って裏ライナ2が内側になるように筒状に折り曲げ、一端の側板5に連設された継ぎ代10を他端の側板8の内面に接着し、それらの側板5,6,7,8で周壁31を形成する。次に、段ボール箱30の幅面に相当する側板6,8の下端に連設された下フラップ22,24を、横罫線25に沿って周壁31の内側に折り曲げ、続いて段ボール箱30の長さ面に相当する側板5,7の下端に連設された下フラップ21,23を横罫線25に沿って周壁31の内側に折り曲げ、それらの下フラップ21,22,23,24で周壁31の下端開口を閉じる底32を形成する。その後、側板6,8の上端に連設された上フラップ12,14を横罫線15に沿って周壁31の内側に折り曲げ、続いて側板5,7の上端に連設された上フラップ11,13を横罫線15に沿って周壁31の内側に折り曲げ、それらの上フラップ11,12,13,14で周壁31の上端開口を閉じる蓋33を形成する。蓋33を形成するに際しては、先端が突き合わさる上フラップ11,13同士を粘着テープでつなぎ合わせてもよいが、上下に重なる上フラップ11,13と上フラップ12,14をホットメルト等の接着剤34または段ボール用のステープラーで互いに固定すると、後述の開封作業時に蓋33が分解せずに一体の状態を保つので、段ボール箱30の開封作業性を向上させることができる。
このようにして組み立てられた段ボール箱30は、例えば、以下のようにして開封することができる。
図6に示す側板6,8に形成された開封補助用の破断線18を破断して指を入れ、上フラップ12,14を上方に引き上げる。これにより、図7に示すように、上フラップ12,14が、横罫線15およびミシン目16に沿って側板6,8から切り離される。また、上フラップ12,14とともに上フラップ11,13も上方に引き上げられるので、上フラップ11,13も、横罫線15およびミシン目16に沿って側板5,7から切り離される。このようにして、段ボール箱30は、上フラップ11,12,13,14からなる蓋33を、カッター等の刃物を用いずに周壁31から円滑に切り離して開封することができる。また、図7に示すように、上フラップ11,12,13,14を周壁31から切り離して段ボール箱30を開封すると、段ボール箱30に収容された内容物35が上フラップ11,12,13,14に遮られることなく露出した状態となるので、内容物35を段ボール箱30に収容した状態のまま店頭で展示することができる。
上述の段ボール箱30は、横罫線15とミシン目16が重ねて形成されているので、横罫線15およびミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を円滑に切り離すことができる。また、ミシン目16は、表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間の間隔が、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間の間隔よりも長くなるように形成されているので、段ボール箱30の組み立てに際して上フラップ11,12,13,14を周壁31の内側に折り曲げたときに、表ライナ1の割れが生じにくい。また、段ボール箱30の組み立てに際して上フラップ11,12,13,14を周壁31の内側に折り曲げたときに裏ライナ2に作用する張力は、表ライナ1に作用する張力に比べて比較的小さいので、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間の間隔を表ライナ1の切り込み27aに比べて比較的長く設定しても、裏ライナ2の割れが生じにくい。そのため、段ボール箱30の開封作業性の向上とライナ割れの防止とを両立することが可能である。
また、この段ボール箱30は、図5に示すように、各切り込み27bの長さL1と隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を4:1以下としているので、上フラップ11,12,13,14を開閉したときに、隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分が破れるのを効果的に防止することができる(ライナ割れの防止)。また、各切り込み27bの長さL1と隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を2:1以上とすることにより、図7に示すように、ミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離したときに、上フラップ11,12,13,14と周壁31の間の破断面に裏ライナ2が残るのを効果的に防止することができる。また、ミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離すときに、内側の上フラップ12,14が山折れになり、それ以上、上フラップ12,14の付け根が破断しなくなる事態を防止することも可能となっている。
次に、この発明の第2実施形態の段ボール箱を説明する。第2実施形態は、上述のミシン目16の構成のみが第1実施形態と異なり、他の構成は第1実施形態と同一である。そのため、第1実施形態に対応する部分は、同じ符号を付して説明を省略する。なお、第1実施形態と第2実施形態は、表ライナ1の各切り込み27aと裏ライナ2の各切り込み27bとが互いに異なる寸法をもつ点(すなわち、表ライナ1に比較的小さい寸法をもつ切り込み27aが形成され、裏ライナ2に比較的大きい寸法をもつ切り込み27bが形成されている点)で共通しているが、そのような大小関係をもつ寸法として第1実施形態では各切り込み27a,27bの長さ寸法を採用しているのに対し、第2実施形態では各切り込み27a,27bの幅寸法を採用している。
図8に示すように、ミシン目16を構成する各切り込み27は、表ライナ1、中芯3、裏ライナ2を貫通して形成されている。ここで、表ライナ1の各切り込み27aは、裏ライナ2の各切り込み27bと表裏で一致する位置に形成されている。表ライナ1の各切り込み27aの長さは、裏ライナ2の各切り込み27bの長さとほぼ同じである。
表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間隔(すなわち表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間のつなぎ部分の長さ)は、2mm以上4mm以下(好ましくは2.5mm以上、3.5mm以下)とされている。2mm以上(好ましくは2.5mm以上)とすると、段ボール箱の上フラップ11,12,13,14(図1参照)を、表ライナ1が外側になるようにミシン目16に沿って直角に折り曲げて段ボール箱30を組み立てるときに、表ライナ1に作用する張力によって表ライナ1がミシン目16に沿って破断してしまう事態を防止することができる。一方、4mm以下(好ましくは3.5mm以下)とすると、図13に示すように、上フラップ11,12,13,14をミシン目16に沿って容易に切り離しやすくなり、また切り離した際の破断面がきれいなものとなる。
また、表ライナ1の各切り込み27aの長さは、3mm以上15mm以下(好ましくは5mm以上、12mm以下)とされている。3mm以上(好ましくは5mm以上)とすると、上フラップ11,12,13,14をミシン目16に沿って確実に切り離すことが可能となる。15mm以下(好ましくは12mm以下)とすると、段ボール箱30を組み立てる前の段階で上フラップ11,12,13,14がミシン目16に沿って切り離れてしまう事態を防止することができる。
図8に示すように、裏ライナ2の各切り込み27bの長さL1と、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比は、2:1〜4:1の範囲に設定されている。ここで、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2は、2mm以上4mm以下(好ましくは2.5mm以上、3.5mm以下)とすることができる。
図9および図10に示すように、ミシン目16は、表ライナ1の各切り込み27aの幅(すなわち横罫線15の延びる方向に直交する方向の幅寸法)が、裏ライナ2の各切り込み27bの幅よりも狭くなるように形成されている。
この第2実施形態の段ボール箱は、第1実施形態と同様、横罫線15とミシン目16が重ねて設けられているので、横罫線15およびミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を円滑に切り離すことができる。また、ミシン目16は、表ライナ1の切り込み27aの幅が、裏ライナ2の切り込み27bの幅よりも狭くなるように形成されているので、上フラップ11,12,13,14を周壁31の内側に折り曲げたときに、表ライナ1の割れが生じにくい。そのため、段ボール箱30の開封作業性の向上とライナ割れの防止とを両立することが可能である。
また、この段ボール箱30は、図8に示すように、各切り込み27bの長さL1と隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を4:1以下としているので、上フラップ11,12,13,14を開閉したときに、隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分が破れるのを効果的に防止することができる(ライナ割れの防止)。また、各切り込み27bの長さL1と隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を2:1以上としているので、図7に示すように、ミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離したときに、上フラップ11,12,13,14と周壁31の間の破断面に裏ライナ2が残るのを効果的に防止することができる。また、ミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離すときに、内側の上フラップ12,14が山折れになり、それ以上、上フラップ12,14の付け根が破断しなくなる事態を防止することも可能となっている。
裏ライナ2の各切り込み27bの長さL1と、隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を2:1〜4:1に設定することにより、ミシン目16に沿った裏ライナ2の耐割れ性とフラップ11,12,13,14の切り離し性能(開封性)とを両立できることを確認するため、L1:L2を異ならせた5種類の段ボール箱のサンプルをそれぞれ10箱ずつ準備し、その各サンプルについて、開封性や耐割れ性等を評価する試験を行なった。サンプルとして用いた段ボール箱の構成は、図6および図7に示すとおりである。段ボールシートの段はいずれもCフルートである。また、この試験は、裏ライナ2の材質の異なる2種類の段ボール箱で行なった。その試験結果を以下の表に示す。
上記の表の「開封性」とは、上フラップ11,12,13,14をミシン目16に沿って切り離したとき(開封時)に、上フラップ11,12,13,14と周壁31の間の破断面に裏ライナ2を残さずに円滑に切り離すことができるかどうかを示す指標である。「耐割れ性」とは、上フラップ11,12,13,14を開閉したときに、ミシン目16の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分が破れないかどうか(ライナ割れを生じないかどうか)を示す指標である。「耐久性」とは、図6に示すように段ボール箱30に内容物を入れて封緘した状態で段ボール箱30の落下試験を行なったときに、ミシン目16の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分が破れないかどうかを示す指標である。
上記表の「◎」「○」「△」「×」の意味は、以下のとおりである。
「◎」:10個中、すべてのサンプルが良品の基準を満たした。
「○」:10個中、6〜9個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
「△」:10個中、3〜5個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
「×」:10個中、0〜2個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
「◎」:10個中、すべてのサンプルが良品の基準を満たした。
「○」:10個中、6〜9個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
「△」:10個中、3〜5個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
「×」:10個中、0〜2個のサンプルのみが良品の基準を満たした。
上記の試験結果により、裏ライナ2の各切り込み27bの長さL1と、隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2との比を2:1〜4:1に設定したときに、ミシン目16の開封性、耐割れ性、耐久性をいずれも満たすことが可能であることを確認することができる。
さらに、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2を異ならせた5種類の段ボール箱のサンプルをそれぞれ10箱ずつ準備し、その各サンプルについて、開封性や耐割れ性等を評価する試験を行なった。サンプルとして用いた段ボール箱の構成は、図6および図7に示すとおりである。段ボールシートの段はいずれもCフルートである。裏ライナ2の各切り込み27bの長さL1は、いずれのサンプルも8mmである。また、この試験は、裏ライナ2の材質の異なる2種類の段ボール箱で行なった。その試験結果を以下の表に示す。
上記の試験結果により、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分の長さL2は、2mm以上4mm以下に設定すると特に好ましいことが分かる。
図11に、第1実施形態および第2実施形態の変形例の段ボール箱のブランクを示す。この段ボール箱は、第1実施形態で説明した段ボール箱に、破断方向修正用のスリット36A,36Bと、開封補助用の第2の破断線37とを追加したものである。ミシン目16は、第1実施形態(または第2実施形態)のミシン目16と同一構成である。そのため、第1実施形態および第2実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
側板6の破断線18の左右両側には、上フラップ12側と側板6側の間を横断するようにミシン目16と交差するスリット36Aが、ミシン目16の延びる方向に間隔をおいて複数設けられている。各スリット36Aは、上フラップ12側の端部から側板6側の端部に向かって側板6の左右方向の中心から遠ざかる方向に傾斜している。側板8の破断線18の左右両側にも同様のスリット36Aが形成されている。
また、上フラップ11と側板5の間の左右両端部にも、上フラップ11側と側板5側の間を横断するようにミシン目16と交差するスリット36Bが、ミシン目16の延びる方向に間隔をおいて複数設けられている。各スリット36Bは、上フラップ11側の端部から側板5側の端部に向かって側板5の左右方向の中心に近づく方向に傾斜している。上フラップ13と側板7の間の左右両端部にも同様のスリット36Bが形成されている。
上フラップ11,13には、開封用の手掛け穴38(図13参照)を形成する破断線37が形成されている。破断線37は、ミシン目16から上方に離反した位置に両端をもち、その両端から中央部分に向かってミシン目16から遠ざかるように延びるように形成されている。また、上フラップ11,13には、破断線37で囲まれる領域を直線状に左右に横切る折り目線39が形成されている。
図12に、図11に示すブランクを組み立てた段ボール箱を示す。この段ボール箱30は、第1実施形態で説明したように、側板6,8の破断線18を利用して開封することも可能である。このとき、ミシン目16と交差して斜めのスリット36A,36Bが設けられているので、破断の方向がミシン目16からそれたときにも、破断の方向がスリット36A,36Bで修正されてミシン目16に戻る。そのため、安定した開封が可能となっている。
また、図12に示す段ボール箱30は、以下に述べるように上フラップ11,13の破断線37を利用して開封することも可能である。
図13に示すように、上フラップ11,13の破断線37を破断して、上フラップ11,13に開封用の手掛け穴38を形成する。そして、この手掛け穴38に指を入れ、各手掛け穴38のミシン目16に近い側の縁に指を掛け、上フラップ11,13を上方に引き上げる。これにより、上フラップ11,13が、横罫線15およびミシン目16に沿って側板5,7から切り離される。また、上フラップ11,13とともに上フラップ12,14も上方に引き上げられるので、上フラップ12,14も、横罫線15およびミシン目16に沿って側板6,8から切り離される。このようにして、段ボール箱30は、上フラップ11,12,13,14からなる蓋33を、カッター等の刃物を用いずに周壁31から円滑に切り離して開封することができる。また、このように開封すると、側板6,8の破断線18を破断する必要がないので、段ボール箱30を開封したときに周壁31の上縁を全周にわたって直線状とすることができ、開封状態の段ボール箱30の美観性に優れる。
また、段ボール箱30の側板5,7の長さが比較的長い場合、側板6,8の破断線18を破断して開封しても、横罫線15の中央付近が破断しきれずに残る可能性がある。その際に、上フラップ11,13の破断線37を破断して、開封用の手掛け穴38を補助的な開封手段として利用することもできる。
次に、上記各実施形態の段ボール箱30を形成する段ボールシートの製造に好適なコルゲートマシンを説明する。コルゲートマシンは、上流側から下流側に向かって順に、シングルフェーサ(図示せず)、ダブルフェーサ(図示せず)、スリッタスコアラ40(図14参照)、ミシン目形成装置41(図14参照)、カットオフ(図示せず)を有する。シングルフェーサは、中芯3を波形に成形し、その中芯3に裏ライナ2を接着して片面段ボールを作る装置である。ダブルフェーサは、シングルフェーサから送り出された片面段ボールに表ライナ1を接着して両面段ボール(以下「段ボールシート」という)を作る装置である。カットオフは、搬送方向に連続する帯状の段ボールシートを搬送方向と直交する方向に切断して枚葉にする装置である。
図14に示すように、スリッタスコアラ40は、スコアラ42とスリッタ43を一体化したユニットである。
スコアラ42は、段ボールシート44の上下に配置された回転軸45,46と、上側の回転軸45に固定された上側罫線ローラ47と、下側の回転軸46に固定された下側罫線ローラ48とを有する。上側罫線ローラ47の外周には、全周にわたって円周方向に連続する凸部49が設けられ、下側罫線ローラ48の外周には、全周にわたって円周方向に連続する凹部50が設けられている。スコアラ42は、上側罫線ローラ47の外周の凸部49と下側罫線ローラ48の外周の凹部50との間で段ボールシート44を挟み込むことで、搬送方向(すなわち段目に直角な方向)に延びる横罫線15を段ボールシート44に形成する。
スリッタ43は、段ボールシート44の上下に配置された回転軸51,52と、上側の回転軸51に固定されたナイフ受け53と、下側の回転軸52に固定されたスリッタナイフ54とを有する。スリッタナイフ54の外周には全周にわたって円周方向に連続する切れ刃55が形成されている。スリッタナイフ54は、下側(すなわち表ライナ1の側)から段ボールシート44に切り込み、段ボールシート44を搬送方向(すなわち段目に直角な方向)に沿って切断する回転刃である。
また、スリッタスコアラ40は、回転軸45,46,51,52を支持するフレーム56と、床面Fに固定されたベース部材57と、フレーム56とベース部材57の間に設けられたリニヤガイド58とを有する。リニヤガイド58は、段ボールシート44の搬送方向に対して直交する水平方向に移動可能にフレーム56を支持している。また、スリッタスコアラ40を通過する段ボールシート44の位置が搬送方向に直交する方向に変化したときに、その段ボールシート44の位置の変化に追従してフレーム56を移動させるフレーム移動装置59がフレーム56に取り付けられている。
ミシン目形成装置41は、スコアラ42の下流側に配置されている。このミシン目形成装置41は、段ボールシート44の上下に配置された回転軸61,62と、上側の回転軸61に固定された丸形のミシン目ナイフ63と、下側の回転軸62に固定されたナイフ受け64とを有する。ミシン目ナイフ63は、上側(すなわち裏ライナ2の側)から段ボールシート44に切り込み、段ボールシート44にミシン目16(図1、図11参照)を形成する回転刃である。ミシン目ナイフ63と上側罫線ローラ47は、上側罫線ローラ47で形成された横罫線15の上に重ねてミシン目16が形成されるように、段ボールシート44の搬送方向に延びる同一直線上にそれぞれ配置されている。
また、ミシン目形成装置41は、回転軸61,62を支持するフレーム65と、床面Fに固定されたベース部材66と、フレーム65とベース部材66の間に設けられたリニヤガイド67とを有する。リニヤガイド67は、段ボールシート44の搬送方向に対して直交する水平方向に移動可能にフレーム65を支持している。フレーム65には、スリッタスコアラ40のフレーム56に連結される連結ブラケット65aが設けられている。この連結ブラケット65aを介してフレーム65とフレーム56を互いに連結することにより、フレーム移動装置59がスリッタスコアラ40のフレーム56を移動させたときに、そのフレーム56と一体にミシン目形成装置41のフレーム65も移動するようになっている。
また、ミシン目形成装置41は、ミシン目ナイフ63の昇降駆動装置68を有する。段ボールシート44にミシン目16を形成しないときは、昇降駆動装置68がミシン目ナイフを上昇させ、段ボールシート44にミシン目16を形成するときは、昇降駆動装置68がミシン目ナイフを下降させる。
図15に、第1実施形態の段ボール箱のミシン目16を形成するミシン目ナイフ63を示す。ミシン目ナイフ63の外周には、半径方向外方に突出する複数の刃部70が円周方向に間隔をおいて形成されている。各刃部70は、半径方向内側から外側に向かって円周方向の幅寸法が次第に小さくなる台形形状とされている。そのため、ミシン目ナイフ63で段ボールシート44にミシン目16を形成したときに、図5に示すように、表ライナ1の隣り合う切り込み27aの間の間隔が、裏ライナ2の隣り合う切り込み27bの間の間隔よりも長くなる。図15に示すように、各刃部70の径方向外縁は、回転軸61の中心と同じ位置に中心をもつ円弧状とされている。
図16(a)または(b)に示すように、刃部70は、その全体を台形形状とすると、段ボールシート44に切り込み27を形成するときに、刃部70が切り込み27から円滑に抜け出るので、綺麗なミシン目16を形成することができる。また、図16(c),(d),(e)に示すように、刃部70は、半径方向の外側部分70aのみを台形形状とし、半径方向の内側部分70bを方形形状としてもよい。
刃部70は、半径方向の内側部分70bが外側部分70aよりも厚くなるように形成すると、刃部70の耐久性と切れ味を両立することができる。ここで、図16(a)または(c)に示すように、刃部70の全体を、半径方向の内側から外側に向かって次第に厚さが薄くなるように形成してもよく、図16(b)または(d)に示すように、刃部70の半径方向の外側部分70aのみを半径方向の内側から外側に向かって次第に厚さが薄くなるように形成してもよい。
図16(e)に示すように、刃部70の回転方向の前縁74を切れ刃とすることができる。切れ刃は、刃部70の両側面が鋭角に交わる稜線である。このようにすると、段ボールシート44に対する刃部70の切り込み時の抵抗が抑えられ、刃部70の耐久性を効果的に高めることができる。
図16(a)または(b)に示す刃部70の回転方向の前後両縁と半径方向外縁とが交差する角部を、円弧形状(いわゆるR形状)に変更した刃部70を採用してもよい。また、図16(c)〜(e)に示す刃部70について、刃部70の回転方向の前後両縁と半径方向外縁とを、円弧形状(いわゆるR形状)の縁を介して滑らかに繋いだ形状に変更することも可能である。
図17に、図15のミシン目ナイフ63の刃部70の他の例を示す。刃部70の回転方向の前縁74は、半径方向内側から半径方向外側に向かって回転方向後側に次第に後退する方向に傾斜したテーパ状とされている。刃部70の回転方向の前縁74と、刃部70の径方向外端の円弧縁71の間には、面取り部75が設けられている。
図17に示す刃部70は、図18に示すように、刃部70の回転方向の前縁74を、刃部70の両側面が鋭角に交わる切れ刃とすることができる。このようにすると、刃部70が段ボールシート44に食い込むときの抵抗が小さくなるので、段ボールシート44にミシン目16を形成したときに、ミシン目16を構成する各切り込み27bを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が段ボールシート44に発生するのを防止することができる。
図19に示すように、ミシン目ナイフ63の軸方向の両側に一対の押さえリング76を設けることができる。押さえリング76は、段ボールシート44の表面形状に応じて変形する樹脂(例えば発泡ポリウレタン等の発泡樹脂)またはゴムで形成することができる。各押さえリング76は、ミシン目ナイフ63の両側面に接触している。ミシン目ナイフ63が回転するとき、押さえリング76はミシン目ナイフ63と一体に回転する。押さえリング76の外径は、ミシン目ナイフ63の外径よりも小さい。押さえリング76の外径とミシン目ナイフ63の外径の差は、段ボールシート44の厚み寸法よりも小さい値(例えば、0.5〜1.5mmの範囲の値)とされている。図20に示すように、ミシン目ナイフ63が段ボールシート44に食い込むとき、押さえリング76は、段ボールシート44を押して圧縮する。このように押さえリング76を設けると、一対の押さえリング76が段ボールシート44のミシン目16の両側に相当する位置を押して圧縮した状態でミシン目16の形成を行なうので、ミシン目ナイフ63が段ボールシート44に切り込むときに、ミシン目16を構成する各切り込み27bを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が段ボールシート44に発生するのを防止することができる。
図21に、第2実施形態の段ボール箱のミシン目16を形成するミシン目ナイフ63を示す。図21に示すミシン目ナイフ63と、図15に示すミシン目ナイフ63とは、刃部70の構成のみが異なり、他の構成は同一である。また、図21に示すミシン目ナイフ63と、図15に示すミシン目ナイフ63とは、表ライナ1の各切り込み27aと裏ライナ2の各切り込み27bとが互いに異なる寸法をもつようにミシン目16を形成する点(すなわち、表ライナ1に比較的小さい寸法をもつ切り込み27aを形成し、裏ライナ2に比較的大きい寸法をもつ切り込み27bを形成する点)で共通しているが、そのような大小関係をもつ寸法として図15に示すミシン目ナイフ63では各切り込み27a,27bの長さ寸法を採用しているのに対し、図21に示すミシン目ナイフ63では各切り込み27a,27bの幅寸法を採用している。
図22、図23に示すように、ミシン目ナイフ63の外周に円周方向に間隔をおいて形成された各刃部70は、その根元から先端に向かって軸方向の幅寸法が次第に小さくなる形状とされている。そのため、ミシン目ナイフ63で段ボールシート44にミシン目16を形成したときに、図9に示すように、表ライナ1の各切り込み27aの幅が、裏ライナ2の各切り込み27bの幅よりも狭くなる。各刃部70の径方向外縁は、回転軸61の中心と同じ位置に中心をもつ円弧状とされている。
図24、図25に、図21のミシン目ナイフ63の外周に形成される各刃部70の他の例を示す。各刃部70は、各刃部70の径方向外端の円弧縁71に沿って刃先部72を有する。この刃先部72は、軸方向の幅が円弧縁71に向かって次第に小さくなるように形成されている。また、各刃部70は、隣り合う刃部70の間で周方向に対向する対向縁73に沿って第2刃先部74を有する。第2刃先部74は、軸方向の幅が対向縁73に向かって次第に小さくなるように形成されている。この第2刃先部74を設けることで、各刃部70が裏ライナ2に切り込んだときに隣り合う切り込み27bの間のつなぎ部分に作用する引張力を低減し、段ボール箱30を組み立てる前の段階で裏ライナ2がミシン目16に沿って破断してしまう事態を効果的に防止することができる。
各刃部70の回転方向の前後縁(すなわち前後一対の対向縁73)は切れ刃とされている。切れ刃は、刃部70の両側面が鋭角に交わる稜線である。各刃部70の回転方向の前縁74を切れ刃とすることにより、ミシン目ナイフ63の外周の刃部70が段ボールシート44に食い込むときの抵抗が小さくなるので、段ボールシート44にミシン目16を形成したときに、ミシン目16を構成する各切り込み27bを起点とするひび割れ状の破れ(ビビリ)が裏ライナ2に発生するのを防止することができる。
図19、図20と同様に、ミシン目ナイフ63の軸方向の両側に、段ボールシート44を押して圧縮する一対の押さえリング76を設けてもよい。
上述のコルゲートマシンで段ボールシート44を製造すると、スコアラ42で横罫線15(図1、図11参照)を形成した後に、スコアラ42の下流側に配置されたミシン目形成装置41でミシン目16を形成するので、横罫線15を入れるときの押圧力によるライナ割れを防止することができる。すなわち、もしミシン目形成装置41をスコアラ42の上流側に配置した場合、スコアラ42で横罫線15を形成するときに、ミシン目16に沿って裏ライナ2が割れるおそれがあるのに対し、この実施形態のようにミシン目形成装置41をスコアラ42の下流側に配置すると、ミシン目形成装置41でミシン目16を入れるときに、その上流側のスコアラ42であらかじめミシン目16の位置が横罫線15で潰れた状態となっているので、裏ライナ2が割れるのを防止することができる。
また、上述のコルゲートマシンで製造した段ボールシート44で段ボール箱30を形成すると、横罫線15およびミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離したときに、きれいな断面を得ることができる。すなわち、もしミシン目形成装置41をスコアラ42の上流側に配置した場合、ミシン目形成装置41でミシン目16を一直線上に揃うように形成しても、その後、ミシン目16の上に横罫線15が形成されたときに中芯3が潰れるので、その中芯3の潰れによって中芯3のミシン目16が一直線上に揃わなくなる。その結果、横罫線15およびミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離したときに、中芯3の断面が不揃いとなり、きれいな断面が得られにくい。これに対し、上記実施形態のように、ミシン目形成装置41をスコアラ42の下流側に配置すると、スコアラ42で横罫線15を形成して中芯3が潰れた後に、その横罫線15の上にミシン目16を形成するので、中芯3のミシン目16を一直線上に揃えることができる。そのため、横罫線15およびミシン目16に沿って上フラップ11,12,13,14を切り離したときに、中芯3の断面が一直線上に揃いやすく、きれいな断面を得ることができる。
上記各実施形態では、ミシン目形成装置41をスリッタスコアラ40の下流側に配置した例を挙げて説明したが、ミシン目形成装置41は、スコアラ42の下流側であれば他の位置に設けてもよく、例えば、スリッタスコアラ40のフレーム56内に組み込んでもよい。また、スリッタ43の上側の回転軸51と同軸上にミシン目ナイフ63を装着してミシン目形成装置41を構成することも可能である。
また、上記各実施形態では、上フラップ11,12,13,14を周壁31の内側に折り曲げるための横罫線15を形成する罫線形成工程と、その罫線形成工程の後、横罫線15の上にミシン目16を形成するミシン目形成工程とをいずれもコルゲートマシンで行なったが、これら両方の工程、あるいは後者の工程のみをコルゲートマシンよりも後の工程(例えば、断裁機を用いて枚葉の段ボールシート44を複数丁に分断するとともに罫線を入れる工程や、プリンタスロッタを用いて枚葉の段ボールシート44に罫線を入れるとともに印刷を施す工程)で行なうようにしてもよい。
このようにしても、横罫線15を入れるときの押圧力によるライナ割れを防止することができる。すなわち、もしミシン目16を形成した後に、そのミシン目16の上に横罫線15を形成した場合、横罫線15を入れるときの押圧力により、裏ライナ2が割れるおそれがあるのに対し、横罫線15を形成した後に、その横罫線15の上にミシン目16を形成すると、ミシン目16を入れる前にあらかじめ段ボールが横罫線15で潰れた状態となっているので、裏ライナ2が割れるのを防止することができる。
上記各実施形態では、段ボールシートに罫線を形成する罫線加工装置と、その罫線加工装置の下流側で罫線の上にミシン目を形成するミシン目形成装置とを有するミシン目形成ユニットとして、コルゲートマシンの途中で帯状に連続する段ボールシート44に横罫線15を形成するスコアラ42と、コルゲートマシンのスコアラ42よりも下流側に配置したミシン目形成装置41とからなるものを挙げて説明したが、この発明の実施形態のミシン目形成ユニットとして、図26に示すように、コルゲートマシンで製造された枚葉の段ボールシート44を1枚ずつ加工するものを採用することも可能である。
図26に、枚葉の段ボールシート用のミシン目形成ユニットを示す。このミシン目形成ユニットは、例えば、枚葉の段ボールシート44を所定の幅寸法に断裁する断裁機を改造したものである。以下、図14に示すミシン目形成ユニットに対応する部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
上側罫線ローラ47および下側罫線ローラ48の上流側には、枚葉の段ボールシート44を支持する給紙テーブル81が設けられている。また、ミシン目ナイフ63およびナイフ受け64の下流側には、排紙テーブル82が設けられている。
このミシン目形成ユニットの使用例を説明する。給紙テーブル81で支持された枚葉の段ボールシート44を、上側罫線ローラ47と下側罫線ローラ48の間に送り込むと、まず、段ボールシート44に横罫線15(図1、図11参照)が形成され、その後、ミシン目ナイフ63によって横罫線15の上にミシン目16が形成される。ここで、図示しないスリッタナイフを上側罫線ローラ47と軸方向に並ぶように上側の回転軸45に取り付け、そのスリッタナイフで段ボールシート44を所定の幅寸法に裁断するようにしてもよい。
上記各実施形態では、上フラップ11と周壁31の間の部分の横罫線15、上フラップ12と周壁31の間の部分の横罫線15、上フラップ13と周壁31の間の部分の横罫線15、上フラップ14と周壁31の間の部分の横罫線15のすべての位置にミシン目16を形成したが、これらいずれかの部分にのみミシン目16を形成するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、横罫線15の延びる方向と平行な切り込み27からなるミシン目16を例に挙げて説明したが、横罫線15の延びる方向に対して傾斜した方向の多数の切り込み27を横罫線15の幅の中に間隔をおいて並べて配置したミシン目16を採用することも可能である。要するに、ミシン目16を構成する各切り込み27が横罫線15の幅内に収まればよい。
また、上記各実施形態では、各上フラップ11,12,13,14の長さがいずれも同じ形状の段ボール箱(いわゆるA式の段ボール箱)を例に挙げて説明したが、この発明は、他の形式の段ボール箱(例えば、周壁の上端開口を1枚で閉塞する大きさの上フラップを有し、その上フラップの先端に連設した差込片を周壁の内側に差し込んで蓋をなすいわゆるB式の段ボール箱)にも適用することができる。
また、上記各実施形態では、方形の周壁31を有する段ボール箱を例に挙げて説明したが、この発明は、八角形の周壁を有する段ボール箱(いわゆるコーナーカットの段ボール箱)など、方形以外の周壁を有する段ボール箱に適用してもよい。
また、この発明の段ボールシートのミシン目形成方法の罫線形成工程で形成する罫線は、上記各実施形態で挙げた罫線に限られず、例えば、段ボールの段目に垂直な複数の横罫線を介して順に連設された第1の側板、天板、第2の側板、底板からなる段ボールシートについて、天板と第1の側板の間の横罫線と、天板と第2の側板の間の横罫線とを、本発明の段ボールシートのミシン目形成方法の罫線形成工程で形成し、それらの横罫線の上にミシン目を形成してもよい。このようにすると、第1の側板、天板、第2の側板、底板を筒状に折り曲げて段ボールのスリーブを形成したときに、横罫線に沿って天板を円滑に切り離すことが可能となる。
1 表ライナ
2 裏ライナ
3 中芯
11,12,13,14 上フラップ
15 横罫線
16 ミシン目
27,27a,27b 切り込み
31 周壁
41 ミシン目形成装置
42 スコアラ
44 段ボールシート
63 ミシン目ナイフ
70 刃部
74 前縁
76 押さえリング
2 裏ライナ
3 中芯
11,12,13,14 上フラップ
15 横罫線
16 ミシン目
27,27a,27b 切り込み
31 周壁
41 ミシン目形成装置
42 スコアラ
44 段ボールシート
63 ミシン目ナイフ
70 刃部
74 前縁
76 押さえリング
Claims (18)
- 表ライナ(1)と、裏ライナ(2)と、前記表ライナ(1)と前記裏ライナ(2)の間に設けられた中芯(3)とを有する段ボールを前記裏ライナ(2)が内側になるように筒状に折り曲げて形成された周壁(31)と、
前記周壁(31)の一端に連設されたフラップ(11,12,13,14)とを有する段ボール箱において、
前記フラップ(11,12,13,14)と前記周壁(31)の間に、前記フラップ(11,12,13,14)を前記周壁(31)の内側に折り曲げるための罫線(15)が形成され、
その罫線(15)の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込み(27)からなるフラップ切り離し用のミシン目(16)が形成され、
そのミシン目(16)は、前記表ライナ(1)と裏ライナ(2)のうち一方のライナの各切り込み(27a)と、他方のライナの各切り込み(27b)とが互いに異なる寸法をもつように形成されていることを特徴とする段ボール箱。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の幅寸法であり、
前記一方のライナの各切り込み(27a)の幅が、前記他方のライナの各切り込み(27b)の幅よりも狭い請求項1に記載の段ボール箱。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の長さ寸法であり、
前記一方のライナの各切り込み(27a)の長さが、前記他方のライナの各切り込み(27b)の長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込み(27a)の間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込み(27b)の間の間隔よりも長い請求項1に記載の段ボール箱。 - 前記一方のライナが表ライナ(1)であり、前記他方のライナが裏ライナ(2)である請求項1から3のいずれかに記載の段ボール箱。
- 前記各切り込み(27a,27b)は、前記罫線(15)と平行な直線状の切り込みであり、裏ライナ(2)の前記各切り込み(27b)の長さと隣り合う切り込み(27b)の間のつなぎ部分の長さとの比が2:1〜4:1の範囲に設定されている請求項1から4のいずれかに記載の段ボール箱。
- 表ライナ(1)と、裏ライナ(2)と、前記表ライナ(1)と前記裏ライナ(2)の間に設けられた中芯(3)とを有する段ボールシート(44)に罫線(15)を形成する罫線形成工程と、
その罫線形成工程の後、前記罫線(15)の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込み(27)からなるミシン目(16)を形成するミシン目形成工程とを有し、
そのミシン目形成工程では、前記表ライナ(1)と裏ライナ(2)のうち一方のライナの各切り込み(27a)と、他方のライナの各切り込み(27b)とが互いに異なる寸法をもつように前記ミシン目(16)を形成する段ボールシートのミシン目形成方法。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の幅寸法であり、
前記ミシン目形成工程は、前記一方のライナの各切り込み(27a)の幅が、前記他方のライナの各切り込み(27b)の幅よりも狭くなるように前記ミシン目(16)を形成するものである請求項6に記載の段ボールシートのミシン目形成方法。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の長さ寸法であり、
前記ミシン目形成工程は、前記一方のライナの各切り込み(27a)の長さが、前記他方のライナの各切り込み(27b)の長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込み(27a)の間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込み(27b)の間の間隔よりも長くなるように前記ミシン目(16)を形成するものである請求項6に記載の段ボールシートのミシン目形成方法。 - 前記一方のライナが表ライナ(1)であり、前記他方のライナが裏ライナ(2)である請求項6から8のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成方法。
- 表ライナ(1)と、裏ライナ(2)と、前記表ライナ(1)と前記裏ライナ(2)の間に設けられた中芯(3)とを有する段ボールシート(44)に罫線(15)を形成する罫線加工装置(42)と、
その罫線加工装置(42)の下流側に配置され、前記罫線(15)の上に、所定の間隔をおいて並ぶ多数の切り込み(27)からなるミシン目(16)を形成するミシン目形成装置(41)とを有し、
前記ミシン目形成装置(41)は、前記表ライナ(1)と裏ライナ(2)のうち一方のライナの各切り込み(27a)と、他方のライナの各切り込み(27b)とが互いに異なる寸法をもつように前記段ボールシート(44)に切り込む丸形のミシン目ナイフ(63)を有するミシン目形成ユニット。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の幅寸法であり、
前記ミシン目ナイフ(63)は、前記一方のライナの各切り込み(27a)の幅が、前記他方のライナの各切り込み(27b)の幅よりも狭くなるように前記ミシン目(16)を形成するものである請求項10に記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。 - 前記寸法は、前記各切り込み(27a,27b)の長さ寸法であり、
前記ミシン目ナイフ(63)は、前記一方のライナの各切り込み(27a)の長さが、前記他方のライナの各切り込み(27b)の長さよりも短く、前記一方のライナの隣り合う切り込み(27a)の間の間隔が、前記他方のライナの隣り合う切り込み(27b)の間の間隔よりも長くなるように前記ミシン目(16)を形成するものである請求項10に記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。 - 前記一方のライナが表ライナ(1)であり、前記他方のライナが裏ライナ(2)である請求項10から12のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。
- 前記ミシン目ナイフ(63)の外周に、半径方向外方に突出する複数の刃部(70)が円周方向に間隔をおいて設けられ、その各刃部(70)の回転方向の前縁(74)が、刃部(70)の両側面が鋭角に交わる切れ刃とされている請求項10から13のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。
- 前記ミシン目ナイフ(63)の外周に、半径方向外方に突出する複数の刃部(70)が円周方向に間隔をおいて設けられ、その各刃部(70)の回転方向の前縁(74)が、半径方向内側から半径方向外側に向かって回転方向後側に次第に後退する方向に傾斜したテーパ状とされている請求項10から14のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。
- 前記ミシン目ナイフ(63)の両側に、前記段ボールシート(44)を押して圧縮する一対の押さえリング(76)を設けた請求項10から15のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。
- 前記罫線加工装置(42)は、コルゲートマシンの途中で帯状に連続する段ボールシート(44)に前記罫線(15)を形成するスコアラであり、
前記ミシン目形成装置(41)は、前記コルゲートマシンの前記スコアラ(42)よりも下流側で前記ミシン目(16)を形成する装置である請求項10から16のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。 - 前記罫線加工装置(42)は、枚葉の段ボールシート(44)を所定の幅寸法に断裁する断裁機において前記段ボールシート(44)に前記罫線(15)を形成する上下の罫線ローラ(47,48)であり、
前記ミシン目形成装置(41)は、前記断裁機の前記罫線ローラ(47,48)よりも下流側で前記ミシン目(16)を形成する装置である請求項10から16のいずれかに記載の段ボールシートのミシン目形成ユニット。
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