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JP2016085895A - リチウムイオン二次電池モジュール - Google Patents

リチウムイオン二次電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】
Si系セルを積層したリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、セルを適切な固縛圧で固縛して膨張を抑制し、高い初期容量を実現する。
【解決手段】
複数の角型のリチウムイオン二次電池が積層されたリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、前記リチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液と、前記正極と前記負極とを仕切るセパレータと、を有し、前記負極は、シリコン又はシリコン化合物のうちの少なくとも1つ含み、前記リチウムイオン二次電池モジュールを挟持する一対の支持板と、前記支持板の一方の一対の辺に少なくとも4本ずつ配置され、前記支持板を介して前記リチウムイオン二次電池を積層方向に固縛するばねと、を有し、前記ばねによる固縛圧は、25N/cm以上200N/cm未満である。
【選択図】図1

Description

近年、高エネルギー密度を有する二次電池として、特にリチウムイオン二次電池(以下、単にセルとも称す)が着目され、その研究、開発及び商品化が急速に進められた結果、現在では、携帯電話やノートパソコン向けに小型民生用リチウムイオン二次電池が幅広く普及している。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、充放電の過程で膨張することが知られており、電池の膨張を抑制するために電池を加圧(固縛)する技術が研究されている。このような技術として、例えば特許文献1(特開2003‐36830号公報)がある。特許文献1には、それぞれが扁平な直方体形状に構成された複数の角型電池(ニッケル水素二次電池)が、厚さ方向に積層された電池パックであって、積層された角型電池における積層方向の両側に一対の押圧プレートが配置されており、各押圧プレートが、全ての角型電池を加圧するように、相互に接近する方向に、弾性的に付勢されていることを特徴とする電池パックが開示されている。特許文献1によれば、厚み方向に積層された複数の角型電池が、弾性体により積層方向に押圧されるようになっているために、角型電池が収縮しても、全ての角型電池は、加圧された状態を維持して拘束されるため、角型電池をケースに対してネジ止めする必要がなく、電池パックの組立作業が容易になることに加えて、角型電池の電槽が膨張することを確実に防止することができるとされている。
また、特許文献2(特開2009‐81056号公報)には、蓄電セルおよび該蓄電セルを保持するための枠部材が積層された積層体と、上記蓄電セルおよび上記枠部材の積層体を積層方向に拘束するための拘束部材と、弾性を有する複数の弾性部材とを備え、上記弾性部材は、上記蓄電セルおよび上記枠部材の積層体の内部に配置され、上記弾性部材は、上記積層方向に弾性を有し、上記弾性部材は、上記蓄電セルが上記枠部材に対向する領域に、複数個が点在するように配置されている蓄電モジュールが開示されている。特許文献2によれば、蓄電セルおよび枠部材の積層体を安定した拘束荷重で拘束できる蓄電モジュールを提供することができるとされている。
また、特許文献3(特開2010‐9989号公報)には、対向平面を有する外形の二次電池(リチウムイオン二次電池)を、充放電状態においては対向平面を加圧し、充放電しない状態においては充放電状態よりも加圧力を弱くすることを特徴とする二次電池の充放電方法が開示されている。特許文献3によれば、充放電しない状態で加圧されない電池は、加圧状態に保持される電池に比較して、同じ充放電電流において電圧が高く、高い出力にでき、加圧しないで放置された電池は内部抵抗が小さく、出力を大きくできるとされている。
また、特許文献4(特開2012‐160347号公報)には、複数の角形電池セル(リチウムイオン電池、ニッケル‐水素電池、ニッケル‐カドミウム電池等)とを積層してなる電池積層体と、該電池積層体を内面に保持する電池フレームと、複数の上記角形電池セルの積層方向に配置される弾性体と、を備える電源装置であって、上記電池フレームは、側面視L字状に形成された第1フレームと、同じく側面視L字状に形成された第2フレームと、で構成されており、該第1フレームと第2フレームを組み合わせて構成される空間に、上記電池積層体と弾性体とを収納した状態で、上記電池積層体を両端面から押圧する姿勢で、上記電池フレームが上記電池積層体を保持してなることを特徴とする電源装置が開示されている。特許文献4によれば、角形電池セルが熱や充放電で膨張しても、弾性体によって変化量を吸収でき、また製造公差なども吸収することができ、また、電池フレームが固定されるベースフレーム等の変形や外的ストレスに対しても、弾性体によって対応できるとされている。加えて、L字状の第1フレームと第2フレームを組み合わせることで電池フレームを構成するので、製造も容易となるとされている。
特開2003‐36830号公報 特開2009‐81056号公報 特開2010‐9989号公報 特開2012‐160347号公報
近年、地球温暖化、枯渇燃料及び脱原発等の問題から、家庭用、産業用、車載用等の蓄電池として、従来用よりも高容量な大型二次電池が求められている。従来、この種の二次電池の高容量化策として、負極材料にシリコン(Si)を適用することが知られている。しかしながら、Siは充放電による体積変化が黒鉛の4倍大きいため、負極材料にSiを用いたセル(以下、Si系セルとも称する)の膨張を抑制するためには、負極材料に黒鉛を用いたセルよりもさらに高い圧力(固縛圧)でセルを固縛することが必要となる。セルの膨張に対してセルの固縛圧が小さ過ぎる場合、セルの膨張によってセル内の正極と負極の距離が大きくなり、リチウムイオンの拡散距離が大きくなって初期容量が低下してしまうためである。一方、固縛圧が大きすぎると、電解液が電極以外の部品に浸透して電極内への電解液の浸透が阻害され、やはり高い初期容量を発現することができない。また、Si系負極材料は、一度充電を行うと膨張をし続けるので、充放電状態及び充放電しない状態においても、固縛を行う必要がある。したがって、Si系セルの膨張を抑制して高い初期容量を実現するためには、Si系セルの膨張の機構及び膨張の程度を考慮した固縛の構造及び固縛圧が必要である。
上述した特許文献1は、ニッケル水素二次電池の膨張を抑制する技術であり、Si系セルとは膨張の機構が異なるため、特許文献1の技術をそのままSi系セルに適用して高い初期容量を実現することは困難である。すなわち、特許文献1には、ニッケル水素電池は使用中にはセルが膨張し、使用後にはセルが収縮すると記載されているが、本発明のSi系セルは一度充電を行うと膨張し、その後、充放電状態及び充放電しない状態となっても収縮することが無い。特許文献1では収縮後にも高い圧力が加わるように圧縮バネの付勢力を設定しておくことが記載されているが、収縮することなく膨張をし続けるSi系セルにこのような高い圧力を加えると、上述したとおり高い初期容量を発現することが困難となる。また、特許文献1では2つの押圧体(バネ)でセルを部分的に加圧しているが、このような構成ではセルの幅広面を均一に固縛することが困難となり、セルにおいて部分的に圧力が高すぎる部分又は低すぎる部分が生じ、やはり高い初期容量を実現することができない。
特許文献3は、充放電状態ではセルを加圧し、充放電しない状態では、充放電状態よりもセルの加圧力を弱くすることが記載されているが、Si系負極材料は上述したとおり、一度充電を行った後は膨張をし続けるので、充放電しない状態で加圧力を弱めるとセルの固縛圧が小さくなりすぎて、高い初期容量を発現することが困難となる。また、特許文献3では1つの押圧体(バネ)でセルを加圧しているが、1つのバネではコイル径を小さくしないと圧力を高くすることができないため、セルの幅広面を均一に固縛することが困難となり、セルにおいて部分的に圧力が高すぎる部分又は低すぎる部分が生じて高い初期容量を実現することができない。特許文献4も、特許文献2と同様に、1つの押圧体(バネ)でセルを加圧しているため、高い初期容量を実現するための適切な固縛圧を設定することができない。
さらに、上述した特許文献1‐4は、膨張が大きく、一度充電を行った後は収縮することなく膨張し続けるSi系セルに対して、セルの膨張を抑制して高い初期容量を実現するための固縛圧に関しては、何ら検討されていない。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、Si系セルを積層したリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、セルを適切な固縛圧で固縛してセルの膨張を抑制し、高い初期容量を実現することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、複数の角型のリチウムイオン二次電池が積層されたリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、該リチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液と、上記正極と上記負極とを仕切るセパレータと、を有し、上記負極は、シリコン又はシリコン化合物の内の少なくとも1つ含み、上記リチウムイオン二次電池モジュールを挟持する一対の支持板と、該支持板の一方の一対の辺に少なくとも4本ずつ配置され、上記支持板を介して上記リチウムイオン二次電池を積層方向に固縛するばねと、を有し、上記ばねによる固縛圧は、25N/cm以上〜200N/cm未満であることを特徴とするリチウムイオン二次電池モジュールを提供する。
本発明によれば、Si系セルを積層したリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、セルを適切な固縛圧で固縛してセルの膨張を抑制し、高い初期容量を実現することができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池モジュールを模式的に示す斜視図である。 図1をA方向から見た図である。 図1をB方向から見た図である。 ラミネートセル内部の積層型電極群を模式的に示す分解斜視図である。 ラミネートセル模式的に示す分解斜視図である。 ラミネートセルを模式的に示す外観平面図である。
以下、図面を用いて本発明に係るリチウムイオン二次電池モジュールについて詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施形態に限定されることは無く、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜改良や変更を加えることが可能である。
(リチウムイオン二次電池モジュール)
図1は、本発明に係るリチウムイオン二次電池モジュールを模式的に示す斜視図である。また、図2は図1をA方向から見た図であり、図3は図1をB方向から見た図である。なお、図3は、図1のリチウムイオン二次電池1の数を減らして記載している。図1〜3に示すように、本発明に係るリチウムイオン二次電池モジュール100は、複数の角型のリチウムイオン二次電池(セル)1の積層体14と、この積層体14を挟持する一対の支持板2a及び2bと、一対の支持板2a及び2bを固定する支持棒13と、支持棒13の端部に設けられた固定部材12及びばね3とを有する。支持棒13の一端は、支持板の一方(2b)に固定され、他端は、支持板の他方(2a、押圧板)に挿通され、固定部材12が固定されている。支持板2aと固定部材12との間に、ばね3が固定されている。このように、積層体14の両端を支持板2aを介して加圧することで、全てのセル1を同時に加圧することができる。本発明では、セル1としては、負極が、シリコン又はシリコン化合物のうちの少なくとも1つ含む負極活物質を含むSi系セルを用いる。セルの構成については、追って詳述する。
上記構成(固縛構造)によると、セル1が膨張すると、支持板2aを介してばね3が弾性変形する。このときのばね3の復元力によって、支持板2aがセル1を加圧し、セル1の膨張を抑制する。従来、積層体14を固縛板で挟み、所定の圧力になるようボルト締めを行う構造のものがあるが、この場合、充電によるSiの膨張時にセル1にかかる圧力が大きくなりすぎてしまい、電極内への電解液の浸透が阻害され、高い初期容量を発現しない。本発明では、積層体14の固縛にばね(弾性体)を用いることで、セル1の膨張をばね3が吸収してセル1にかかる圧力の上昇を小さくし、電極内への電解液の浸透を確保することで高い初期容量を発現することができる。
また、上記構成によれば、セル1が膨張することで、弾性体3がセル1を加圧するので、積極的に加圧するタイミングを検出したり、加圧する機器を作動する必要が無い。すなわち、特許文献3のように、充放電状態を検出する(加圧するタイミングを検出する)検出器を設ける必要が無い。このため、設備コスト及びスペースを節約することができる。
ばね3は、支持板の一対の辺に少なくとも4本ずつ配置されることが好ましい。このようにばね3を配置することで、セルの幅広面にかかる圧力(セル1の幅広面を4分割した際の、それぞれの面にかかる圧力)を均等にすることができ、高い初期容量を達成することができる。ばね3の数は、少なくとも上記した数であれば特に限定は無く、これ以上を配置してもよい。
本発明において、SOC(State Of Charge)0%(充電前状態)でのばねによる固縛圧(ばねの総圧力)が、25N/cm以上200N/cm未満であることが好ましい。なお、本発明において「固縛圧」とは、特に「SOC100%」と記載しない限り、SOC0%(初充電前)の設定圧力のことを意味するものとする。ここで、ばねの固縛圧は、下記式(1)で表される。

ばねの固縛圧(N/cm)=1本あたりのばねの荷重(N)×ばねの本数…式(1)

また、ばねの荷重(N)は、下記の式(2)で表される。

P=k×δ=Gd/8N…式(2)
(k:ばね定数(N/mm)、δ:変位(mm)、d:ばねの線径(mm)、ばね材料の横弾性係数(N/mm)、N:有効巻き数、D:平均コイル径(mm))

支持板2aを押圧する弾性体にばねを用いるのは、上記したようにばねの線径、横弾性係数、有効巻き数及び平均コイル径を変えることで所定の圧力に調整しやすいためである。ばねの本数は、多いほど固縛圧を高くすることができる。また、本数を多くすることで線径dを小さくすることができるので、ばね3及び固定部材12を小さくすることができ、省スペース化を図ることができる。
本発明では、例えばセル1のサイズが100cm×120cmの場合に、ばねによる固縛圧を25N/cm以上〜200N/cm未満とすることで、セル1の膨張を抑制し、高い初期容量を実現できることを見出した。固縛圧が25N/cm未満であると、充電状態においてSiの膨張を十分に抑制できず、初期容量が低下する。また、200N/cm以上となると、充電状態において電極内への電解液の浸透が阻害され、やはり初期容量が低下する。
上記したように、セル1が膨張すると、ばね3が弾性変形し、このときのばね3の復元力によって、支持板2aがセル1を加圧し、セル1の膨張を抑制する。言い換えると、セル1の膨張(充電)によってばねによる固縛圧が増す構造となっている。
固定部材12は、締結部材(例えば、ねじ)であることが好ましい。締結部材の締結位置を変えることによって、ばね3による固縛圧を容易に調整することができるためである。
(リチウムイオン二次電池)
次に、セル1の構成について説明する。以下の実施例では、角型のリチウムイオン二次電池1としてラミネート型の例について説明するが、角型であれば特に限定されず、角型の電池缶を使用した缶型のものであってもかまわない。
図4は、ラミネートセル内部の積層型電極群を模式的に示す分解斜視図である。また、図5は、ラミネートセルを模式的に示す分解斜視図である。図4及び5に示すように、角型のリチウムイオン二次電池1は、シート状の正極6と、シート状の負極7と、正極6及び負極7を仕切るシート状のセパレータ8を交互に積層した電極群10を有する。
ラミネートセル1は、上記電極群10をラミネートフィルム9(ケース側)及び11(ふた側)の淵を熱溶着封止して電気的に絶縁した状態で正極端子4と負極端子5を貫通させる。封止は、注液口を設けるために、一辺以外をはじめに熱溶着させ、電解液を注液した後に、残りの一辺を真空加圧しながら、熱溶着封止させる。なお、溶着回数は特に限定されない。
正極6は、正極集電箔としてアルミニウム箔を有する。アルミニウム箔の両面には、正極活物質を含む正極合剤が塗布され、正極合剤層が形成される。正極活物質としては特に限定は無いが、リチウム含有遷移金属複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3等)を用いることが好ましい。この他にも、例えば、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム等、正極活物質のNi、Co、Mn等の一部を1種あるいはそれ以上の遷移金属で置換したものを用いることができる。
正極合剤層には、正極活物質以外に、導電材(炭素材料)及び結着材(ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと略記する。))等が含まれていてもよい。また、アルミニウム箔への正極合剤の塗工時には、N‐メチルピロリドン(以下、NMPと略記する。)等の分散溶媒を用いて粘度調整される。このとき、アルミニウム箔の一部に正極活物質合剤が塗工されない正極未塗工部40が形成される。すなわち、正極未塗工部40では、アルミニウム箔が露出している。正極6は、乾燥後ロールプレスで密度が調整されている。
一方、負極7は、負極集電箔として銅箔を有する。銅箔の両面には、Si又はSi化合物のうちの少なくとも1つを含む負極活物質を含む負極合剤が塗布され、負極合剤層が形成される。負極活物質中のSi又はSiを含む化合物の配合量(添加量)は、10〜100質量%であることが好ましい。Si又はSi化合物の配合量が上記した範囲内にあれば、その他の負極活物質としては特に限定は無い。例えば、負極活物質は、Si合金の配合量が50質量%、黒鉛の配合量が50質量%のものであってもよい。
本発明において、Siは純シリコンを含むものとする。また、Si化合物としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出するものであれば特に限定は無いが、例えばSiO(酸化ケイ素)等の酸化物、SiN(窒化ケイ素)等の窒化物及びSiNi等の遷移金属化合物が好ましい。
また、本発明は、負極の満充電における膨張量が130%以上であるときに、上述した本発明の固縛圧を適用する効果が発揮される。膨張量は、充電前後のセルの厚みをマイクロメーターで測定することにより算出することができる。Si又はSiを含む化合物の配合量が上記範囲内であるときに、負極の満充電における膨張量が130%以上となり、本発明を適用する効果が発揮される。
負極活物質合剤には、負極活物質以外に、導電材(アセチレンブラック及び黒鉛等)と、結着材(ポリアミドイミド(PAI)等)が含まれていてもよい。また、銅箔への負極合剤の塗工時には、NMP等の分散溶媒で粘度調整される。このとき、銅箔の一部に負極活物質合剤の塗工されない負極未塗工部41が形成される。すなわち、負極未塗工部41では、銅箔が露出している。負極7は、乾燥後ロールプレスで密度が調整されている。
正極未塗工部40及び負極未塗工部41は束ねて、それぞれ電池内外を電気的に接続する正極端子4及び負極端子5に超音波溶接されている。溶接方法は、抵抗溶接等の他の溶接手法であってもかまわない。
なお、正極端子4及び負極端子5は電池内外をより確実に封止させるために、予め熱溶着樹脂を端子の封止箇所に塗布又は取り付けてあってもよい。
電解液には、特に限定は無いが、1MLiPFの電解質を用い、EC(エチレンカーボネート):EMC(エチルメチルカーボネート)=1:3vol%の溶媒に溶かしたものが好適である。その他、電解液としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ‐ブチロラクトン、γ‐バレロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、テトラヒドロフラン、2‐メチルテトラヒドロフラン、1,2‐ジメトキシエタン、1‐エトキシ‐2‐メトキシエタン、3‐メチルテトラヒドロフラン、1,2‐ジオキサン、1,3‐ジオキサン、1,4‐ジオキサン、1,3‐ジオキソラン、2‐メチル‐1,3‐ジオキソラン及び4‐メチル‐1,3‐ジオキソラン等のうち少なくとも1種を含む非水溶媒に、LiPF、LiBF、LiClO及びLiN(CSO等のうち少なくとも1つを含むリチウム塩を溶解させた有機電解液を用いることが好ましい。あるいは、リチウムイオンの伝導性を有する固体電解質、ゲル状電解質、溶融塩等、リチウムイオン二次電池で使用される既知の電解質を用いることができる。
図6はラミネートセルを模式的に示す外観平面図である。ラミネートフィルム9で密封されたラミネートセル1の外観では、正極端子4及び負極端子5が認められる。
[リチウムイオン二次電池モジュールの作製]
(実施例1)
図1に示すリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。固縛は、図1に示すようにバネを8本(支持板2aの一対の辺に4本ずつ配置)用い、固縛圧(初充電前(SOC0%)の設定圧力)が25N/cmとなるように、固定部材及び弾性体の調整を行った。固縛圧の測定方法については、後述する。正極は、正極集電箔としてアルミニウム箔を用いた。また、正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3、導電材として炭素材料、結着材としてPVDF、分散溶媒としてNMPを含む正極合剤をアルミニウム箔に塗布し、正極合剤層を形成した。また、負極は、負極集電箔として銅箔を用いた。負極活物質として、Si合金50質量%及び黒鉛50質量%、導電材としてアセチレンブラック及び黒鉛、結着材としてPAI、分散溶媒としてNMPを含む負極合剤を銅箔に塗布し、負極合剤層を形成した。
(実施例2)
実施例2では、固縛圧を50N/cmとしたこと以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(実施例3)
実施例3では、固縛圧を100N/cmとしたこと以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(実施例4)
実施例4では、固縛圧を150N/cmとした以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(実施例5)
実施例5では、負極活物質をSi合金10質量%、黒鉛90質量%としたこと以外は実施例2と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(実施例6)
実施例6では、負極活物質の比率をSi合金100質量%で負極を作製した以外は実施例2と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(比較例1)
比較例1では、バネを8本用い、固縛圧を200N/cmとしたこと以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池モジュールを作製した。
(比較例2)
比較例2では、負極活物質をSi合金50質量%、黒鉛50質量%として負極を作製した。固縛は、板をボルト締めで固定し、固縛圧を50N/cmとした。
[膨張収縮時(SOC0、100%)での固縛圧及び初期容量の測定]
実施例1〜6及び比較例1〜2のSOC100%(満充電状態)の固縛圧を以下のように測定した。
作製したリチウムイオン二次電池について、0.2C相当の電流で4.2Vで6時間の定電流定電圧充電し、あらかじめセルと押圧体の間に設置した圧力計の値から押圧体がリチウムイオン二次電池と接する面積で商してSOC100%の固縛圧を求めた。
その後、0.2C相当の放電電流で電圧2.5Vの定電流放電とした。この時の放電容量を初期容量とした。また、あらかじめセルと押圧体の間に設置した圧力計の値から押圧体がリチウムイオン二次電池と接する面積で商してSOC0%の固縛圧を求めた。
表1に実施例1〜6及び比較例1〜2リチウムイオン二次電池モジュールの構成と評価結果を示す。表1に示すように、本発明に係る実施例1〜6は、全て比較例よりも高い初期容量を示した。
比較例1は固縛圧が本発明の範囲外(200N/cm)であり、充電状態(SOC100%)において固縛圧が230N/cmとなり、圧力が高すぎて電極内への電解液への浸透が阻害され、初期容量が低下したものと考えられる。また、比較例2は、固縛圧が本発明の範囲内であるが、固縛にばねを用いずボルトを用いているため、充電状態(SOC100%)において圧力が高くなり過ぎてしまい、初期容量が低下したものと考えられる。
Figure 2016085895
以上説明したように、本発明によればSi系セルを積層したリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、セルを適切な固縛圧で固縛してセルの膨張を抑制し、高い初期容量を実現することが実証された。
なお、上記した実施例は、本発明の理解を助けるために具体的に説明したものであり、本発明は、説明した全ての構成を備えることに限定されるものではない。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。さらに、各実施例の構成の一部について、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。
1…リチウムイオン二次電池、2…押圧体、3…バネ、4…正極端子、5…負極端子、6…正極、7…負極、8…セパレータ、9…ラミネートフィルム(ケース側)、10…電極群、11…ラミネートフィルム(ふた側)、40…正極未塗工部、41…負極未塗工部。

Claims (6)

  1. 複数の角型のリチウムイオン二次電池が積層されたリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、
    前記リチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液と、前記正極と前記負極とを仕切るセパレータと、を有し、
    前記負極は、シリコン又はシリコン化合物のうちの少なくとも1つ含み、
    前記リチウムイオン二次電池モジュールを挟持する一対の支持板と、
    前記支持板の一方の一対の辺に少なくとも4本ずつ配置され、前記支持板を介して前記リチウムイオン二次電池を積層方向に固縛するばねと、を有し、
    前記ばねによる固縛圧は、25N/cm以上200N/cm未満であることを特徴とするリチウムイオン二次電池モジュール。
  2. 前記ばねによる固縛圧は、前記リチウムイオン二次電池の充電時に増すことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池モジュール。
  3. 前記一対の支持板を支持する支持棒と、前記支持棒の端部に設けられた固定部材と、を有し、
    前記支持棒は、前記リチウムイオン二次電池の積層方向に伸びる長手部材であって、一端が前記支持板の一方に固定され、他端が前記支持板の他方に挿通され、前記固定部材が固定され、
    前記ばねは、前記支持板の他方と前記固定部材との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池モジュール。
  4. 前記固定部材が、締結部材からなり、前記締結部材の締結位置を変えることによって前記ばねによる固縛圧を調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池モジュール。
  5. 前記リチウムイオン二次電池が、ラミネートセルであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池モジュール。
  6. 前記負極活物質中の前記シリコン又は前記シリコン化合物の配合量が10〜100質量%であり、前記負極の満充電における膨張量が130%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池モジュール。
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