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JP2016065557A - 液封入式防振装置 - Google Patents

液封入式防振装置 Download PDF

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JP2016065557A
JP2016065557A JP2014193200A JP2014193200A JP2016065557A JP 2016065557 A JP2016065557 A JP 2016065557A JP 2014193200 A JP2014193200 A JP 2014193200A JP 2014193200 A JP2014193200 A JP 2014193200A JP 2016065557 A JP2016065557 A JP 2016065557A
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cylinder
liquid
outer cylinder
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vibration isolator
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JP2014193200A
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坂田 利文
Toshifumi Sakata
利文 坂田
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

【課題】連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制できる液封入式防振装置を提供する。
【解決手段】仕切り体52は、一側が内筒10の外面に連結される仕切り基部57と、その仕切り基部57の他側から突出されると共に仕切り基部57よりも厚み寸法が小さくされ外筒20の内面に密着されるシール部54とを備え、シール部54の突出先端の周方向の一部に凹欠部54aが凹欠され、その凹欠部54aと外筒20の内面との間に連通路71が形成されるので、連通路71と内筒10の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10及び外筒20が相対変位された場合に、シール部54が外筒20の内面から離間され難くして、連通路71の断面積が変化することを抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は液封入式防振装置に関し、特に、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制できる液封入式防振装置に関するものである。
自動車に使用される液封入式防振装置として、特許文献1には、内筒と、その内筒を外周側から取り囲む外筒と、それら内筒および外筒の間を連結する下厚膜(脚基体)と、その下厚膜との間に液室を形成すると共に内筒および外筒の間を連結する上薄膜(膜部)と、液室を区画する仕切壁(仕切り体)と、その仕切壁の一部であって内筒の軸回りの一部に形成されて小液室(第1室および第2室)を互いに連通する制限通路(連通路)とを備えた縦型の液封入式防振装置が開示される。
この液封入式防振装置によれば、内筒および外筒が軸方向に相対変位される際に、制限通路(連通路)による小液室(第1室および第2室)間の流体流動効果や下厚膜の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能とを果すことができる。
特開昭63−190949号(例えば、第1図など)
しかしながら、上述した従来の液封入式防振装置では、制限通路(連通路)と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位されると、内筒の外面に配設される補助仕切壁から仕切壁(仕切り体)が離間されるため、連通路の断面積が変化するという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制できる液封入式防振装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の液封入式防振装置によれば、仕切り体は、一側が内筒の外面に連結される仕切り基部と、その仕切り基部の他側から外筒の内面へ向けて突出されると共に仕切り基部よりも厚み寸法が小さくされるシール部とを備え、シール部の突出先端の周方向の一部に凹欠部が凹欠され、その凹欠部と外筒の内面との間に連通路が形成されるので、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制できる。
請求項2記載の液封入式防振装置によれば、請求項1記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、凹欠部は、位相を180度異ならせて一対が形成されるので、位相を180度異ならせた位置に一対の連通路を配設することができる。よって、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制しやすくできる。
請求項3記載の液封入式防振装置によれば、請求項1又は2に記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、内筒は、径方向外方へ向けて突出され仕切り体の仕切り基部の内部に埋設される第1突出部を備えるので、内筒および外筒の軸直角方向への相対変位を所定範囲に規制するためのストッパ機能を発揮させることができる。この場合、第1突出部は、仕切り体の仕切り基部のみに埋設され、シール部には埋設されないので、シール部の変形性を確保できる。よって、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、シール部が外筒の内面から離間され難くして、連通路の断面積が変化することを抑制できる。
請求項4記載の液封入式防振装置によれば、請求項3記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、シール部は、内筒の軸直角方向視において、第1突出部に重ならない軸方向位置に配設されるので、シール部の変形性を確保できる。よって、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、シール部が外筒の内面から離間され難くして、連通路の断面積が変化することを抑制できる。
請求項5記載の液封入式防振装置によれば、請求項3又は4に記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、シール部は、外筒の内面に略平行な面として突出先端の端面に形成される当接面を備えるので、シール部が外筒の内面から離間された場合でも、液圧が作用されてシール部が撓むことで、そのシール部の当接面の一部を外筒の内面に当接させることができる。これにより、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合に、連通路の断面積が変化することを抑制できる。
請求項6記載の液封入式防振装置によれば、請求項5記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、シール部は、その当接面に周方向に沿って凹設され当接面を分割する凹溝を備えるので、液圧が作用されたシール部を撓みやすくして、当接面の一部を外筒の内面に当接させやすくすることができる。
請求項7記載の液封入式防振装置によれば、請求項6記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、シール部は、当接面が、第1室に面する面および第2室に面する面のそれぞれに略直交するので、当接面の面積を確保できる。これにより、液圧が作用されてシール部が撓む際に、そのシール部の当接面の一部を外筒の内面に当接させやすくすることができる。
請求項8記載の液封入式防振装置によれば、請求項5から7のいずれかに記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、シール部は、当接面が外筒の内面に密着されるので、その分、連通路と内筒の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒および外筒が相対変位された場合でも、シール部の当接面を外筒の内面から離間され難くして、連通路の断面積が変化することを抑制できる。
請求項9記載の液封入式防振装置によれば、請求項1から8のいずれかに記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、外筒に内嵌される第1中間筒および第2中間筒を備え、膜部、脚基体および仕切り体の一側が内筒の外面に一体に連結されると共に、膜部および脚基体の他側がそれぞれ第1中間筒および第2中間筒の内面に連結されるので、膜部、脚基体および仕切り体を一体に形成することができる。その結果、部品点数を削減して、製品コストを削減することができる。
(a)は、第1実施形態における液封入式防振装置の上面図であり、(b)は、図1(a)のIb−Ib線における液封入式防振装置の断面図である。 (a)は、図1(a)のIIa−IIa線における液封入式防振装置の断面図であり、(b)は、図2(a)IIb部における液封入式防振装置の部分拡大図である。 (a)は、図2(a)のIIIa−IIIa線における液封入式防振装置の断面図であり、(b)は、図2(a)のIIIb−IIIb線における液封入式防振装置の断面図である。 (a)は、内筒及び外筒が、第2の方向(図3(a)上下方向)へ相対変位して、シール部の先端および外筒の内面が離間した側の液封入式防振装置の部分拡大断面模式図であり、(b)は、図4(a)におけるシール部の先端に液圧が作用された状態の液封入式防振装置の部分拡大断面模式図である。 図5(a)は、第2実施形態における液封入式防振装置の断面図であり、(b)は、液封入式防振装置の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1から図4を参照して第1実施形態における液封入式防振装置100について説明する。図1(a)は、第1実施形態における液封入式防振装置100の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線における液封入式防振装置100の断面図である。図2(a)は、図1(a)のIIa−IIa線における液封入式防振装置100の断面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb部における液封入式防振装置100の部分拡大図である。
図1及び図2に示すように、液封入式防振装置100は、車体フレーム側又は、エンジン側の一方に固定される円筒状の内筒10と、その内筒10を同心状に取り囲むと共に、車体フレーム側又は、エンジン側の他方に固定される円筒状の外筒20と、その外筒20の軸方向両端の内面に内嵌される円筒状の第1中間筒30及び第2中間筒40と、内筒10及び第1中間筒30の間に加硫成型により介設される膜部50と、その膜部50との間に液室70を形成する脚基体51と、脚基体51及び膜部50に連なって形成され第1突出部11を敷設する仕切り体52を備えて構成される。
内筒10には、その軸方向略中央に、径方向外側(軸直角方向)へ突出した第1突出部11が軸方向視楕円状に形成される。第1突出部11の下方(図1(b)下側)には、径方向外側(軸直角方向)に突出した第2突出部12が、軸方向視円環状に形成される。また、第1突出部11及び第2突出部12の連結部分には、内筒凹部13が形成される。
第1突出部11は、その突出先端が外筒20の内面と所定の間隔を隔てて形成され、後述する仕切り体52で覆われる。第1突出部11の突出先端は、仕切り体52を介して外筒20の内面に当接することで、外筒20に対する内筒10の径方向への相対変位を規制できる。
また、第1突出部11の突出寸法は、径方向によって異なって形成され、第1の方向(図1(b)左右方向)が第2の方向(図2左右方向)よりも長く形成される。
第2突出部12は、第1突出部11よりも下方(図1(b)下側)から径方向外側へ同一の寸法で突出して形成され、軸方向視円環状に形成される。
内筒凹部13は、第1突出部11及び第2突出部12に連なって形成される。即ち、第1突出部11及び第2突出部12の側面を利用して凹部が形成されるので、内筒凹部13の深さ寸法を大きくしつつ、内筒10の厚み寸法(内筒10の内面から内筒凹部13の底面までの径方向寸法)を確保して内筒10の剛性を図ることができる。
外筒20は、その軸方向両端を径方向内方に折り返され、外筒湾曲部21(図1(b)下側)及びかしめ部22(図1(b)上側)が形成される。外筒湾曲部21は、かしめ部22よりも大きな半径で形成され、第2中間筒40が軸方向へ移動して抜け出ることを防止する。かしめ部22は、第1中間筒30が軸方向へ移動して抜け出ることを防止する。なお、外筒20の外周面には、貫通孔が穿設されており、かかる貫通孔を介して、シリコンオイルやエチルグリコール等の液体が公知の真空引きによる充填方法により、液室70に充填される。貫通穴は、液体の充填後にリベットにより封止される。
第1中間筒30は、内筒10及び外筒20と同心状に配設され、外筒20が縮径加工されることで、外筒20の内面に内嵌される。
第2中間筒40は、第1中間筒30と外径寸法が同一に形成され外筒20に内嵌される内嵌部42と、外筒湾曲部21よりも径方向内方へ向けて張り出して形成される張出部43と、内嵌部42及び張出部43の間に介設され断面円弧上に湾曲して形成される中間筒湾曲部41を備えて形成される。第2中間筒40は、内筒10及び外筒20と同心状に配設され、外筒20が縮径加工されることで、外筒20の内面に内嵌される。
第2中間筒湾曲部41は、外筒湾曲部21よりも小さな半径で形成され、第2中間筒湾曲部41の外周面および外筒湾曲部21の内面の形状が略同一に形成される。これにより、第2中間筒湾曲部41の外周面は、外筒湾曲部21の内面と当接した状態で配設される。その結果、外筒20及び第2中間筒40の間の当接面積を確保して、軸方向への抜け強度を高めることができる。
膜部50は、軸方向視円環状に形成されるゴム状弾性体であり、内筒10外面と第1中間筒30の内面との間に介設される。また、膜部50は、内筒10に形成された第1突出部11と所定の間隔を隔てた上側(図1(b)上方)に配設される。
脚基体51は、軸方向視円環状に形成されるゴム状弾性体であり、膜部50よりも軸方向に断面が厚く形成され、径方向内側から外側に向かって下方(図1(b)及び図2(a)の下方)に傾斜して形成される。また、脚基体51は、内筒10の第2突出部12と第2中間筒40の内面および端面との間に加硫接着される。よって、第2突出部12の分、脚基体51の径方向の寸法を短く形成できる。これにより、脚基体51のばね定数を大きくして、脚基体51の耐久性を向上できる。また、第2突出部12の径方向外側へ突出する距離によって脚基体51のばね定数を変更できる。
脚基体51は、第2中間筒40の張出部43及び第2中間筒湾曲部41に連結される。よって、内筒10が外筒20に対して軸方向へ相対変位される際に、脚基体51のひずみに軸方向成分を持たせることができ、その分、脚基体51のばね定数を高くすることができる。その結果、脚基体51の耐久性を向上できる。
また、第2中間筒40に張出部43及び第2中間筒湾曲部41を設け、これら張出部43及び第2中間筒湾曲部41を利用して、軸方向成分を持たせることで、ばね定数を大きくするので、これと同等のばね定数を内嵌部42のみにより発生させる場合と比較して、第2中間筒40の軸方向寸法(図1(b)及び図2の上下方向寸法)を小さくできる。よって、その分、ばね定数を維持しつつ、液封入式防振装置100の軸方向寸法の小型化を図ることができる。
さらに、脚基体51は、第2中間筒40の内嵌部42及び張出部43の内面と端面とに加硫接着される。これにより、脚基体51及び第2中間筒40の連結面積を確保して連結強度を高めることができる。
ここで、上述したように、張出部43は、外筒湾曲部21よりも径方向内方に張り出して形成される。これにより、内筒10及び外筒20の大変位の入力時に脚基体51が、外筒20の外筒湾曲部21の端部に接触することを抑制できる。その結果、接触による脚基体51の破損を防止して、耐久性の向上を図ることができる。
仕切り体52は、ゴム状弾性体であり、膜部50及び脚基体51に連なって形成される。仕切り体52は、内筒10の外面に連結して形成され第1突出部11を覆設する仕切り基部57と、仕切り基部57の上端部(図2(a)上側)から径方向外側に突出するシール部54とを備えて形成される。仕切り体52は、液室70を第1室70a及び第2室70bに区画する。第1室70aは、外筒20、膜部50及び仕切り体52よって区画されて形成される。第2室70bは、外筒20、脚基体51及び仕切り体52によって区画されて形成される。
また、仕切り体52及び脚基体51の連結部分には、径方向内方に向けて凹設される断面円弧上の連結部凹部53が内筒凹部13を覆設して形成される。なお、連結部凹部53の詳しい説明は後述する。
シール部54は、仕切り基部57よりも厚み寸法(図2(a)上下方向寸法)が小さく形成され、第2の方向(図2(a)左右方向)に突出する。シール部54の突出先端の外形は、外筒20の内面よりやや大きく形成される。これにより、シール部54は、突出先端が外筒20の内面に当接して、予圧縮されて配設される(図2(b)参照)。
一方、第1の方向(図1(b)左右方向)では、シール部54の先端が凹欠された凹欠部54aが形成される。これにより、凹欠部54aと外筒20の内面との間に、第1室70a及び第2室70bを連結する連通路71となる隙間が形成される。よって、連通路71と内筒10の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10及び外筒20が相対変位された場合に、シール部54が外筒20の内面から離間され難くして、連通路71の断面積が変化することを抑制できる。
また、第1突出部11は、仕切り基部57の内部に埋設されるので、シール部54の変形性を確保して、連通路71と内筒10の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10及び外筒20が相対変位された場合に、シール部54が外筒20の内面から離間され難くして、連通路71の断面積が変化することを抑制できる。
さらに、シール部54は、内筒10の軸直角方向視において第1突出部11よりも上方(図1(b)及び図2(a)上方)に形成される。これにより、シール部54の変形性を確保して、連通路71と内筒10の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10及び外筒20が相対変位された場合に、シール部54が外筒20の内面から離間され難くして、連通路71の断面積が変化することを抑制できる。
凹欠部54aは、内筒10を挟んで一対が形成される。これにより、第1の方向(図1(b)左右方向)に内筒10を挟んで一対の連通路71が形成される。よって、連通路71と内筒10の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10及び外筒20が相対変位された場合に、連通路71の断面積が変化することを抑制しやすくできる。
連通路71は、内筒10及び外筒20が軸方向へ相対変位して、第1室70a及び第2室70bの内圧が変わると、それら液室の内圧を均一にするため、液室内部の液体が連通路71を流通する。その結果、液体の流動抵抗によって減衰効果を得ることができる。
ここで、第1突出部11及び仕切り体52を内筒10と別体で形成して、外筒20の内面に径方向内方へ突出する部位として組み付けることも考えられるが、この場合には、膜部50を内筒10と別体で形成して、第1突出部11及び仕切り体52を外筒20の内面に挿入したあと、膜部50を内筒10と外筒20との間に挿入する必要がある。そのため、部品点数が多くなり、組み付け性が悪くなる。
これに対し、本実施形態では、内筒10に第1突出部11が形成され、膜部50、脚基体51、仕切り体52及び連結部凹部53が一体のゴム状弾性体で形成される。よって、液封入式防振装置100は、内筒10にそれらゴム状弾性体を加硫成型して外筒20の内側に成形品を挿入して形成できるので、部品点数が少なく組み付け性が良い。また、膜部50、脚基体51、仕切り体52及び連結部凹部53が一体のゴム状弾性体で形成されるので、部品点数を削減して、製品コストを削減することができる。
しかしながら、仕切り体52及び脚基体51を一体に形成すると、脚基体51の変形によって仕切り体52及び脚基体51の間に応力が集中し、部品の破損につながる恐れがある。また、脚基体51及び仕切り体52の挙動を連結部が伝達して、相手の変形の影響を互いに受けてしまう。
これに対し、本実施形態では、脚基体51及び仕切り体52の間に連結部凹部53が形成されるため、仕切り体52及び脚基体51の間の応力集中を連結凹部53の凹みにより緩和して、耐久性の向上を図ることができる。また、仕切り体52と脚基体51との挙動をそれぞれ独立したものとして、相手の変形の影響を互いに受け難くできる。その結果、連通路71の断面積が変化することを抑制することができる。
さらに、上述したように、連結部凹部53は、内筒凹部13を覆設して形成される。これにより、連結部凹部53の深さ寸法を確保することができる。その結果、仕切り体52及び脚基体51の連結部分における耐久性と互いの挙動を独立させる効果とを高めることができる。
次いで、図3を参照して仕切り体52の仕切り基部57及びシール部54について詳細な説明をする。図3(a)は、図2(a)のIIIa−IIIa線における液封入式防振装置100の断面図であり、図3(b)は、図2(a)のIIIb−IIIb線における液封入式防振装置100の断面図である。
図3(a)に示すように、シール部54は、凹欠部54aにより第1の方向(図3(a)左右方向)に内筒10を挟んで2つの連通路71を形成すると共に、凹欠部54aの非形成領域の先端が外筒20の内面と当接して形成される。
図3(b)に示すように、仕切り基部57は、第2の方向(図3(b)上下方向)側となる外周面に径方向内方に向かって凹状に軸方向視略半円状に切り欠いた切欠き部55が周方向に亘って複数個(本実施形態では、一側に5個)連なって形成される。
これにより、内筒10及び外筒20が第2の方向(図3(b)上下方向)に相対変位して仕切り体52の外側端面が外筒20の内面に当接する際の接触面積を減らすことができる。その結果、仕切り体52が外筒20の内面と当接した際の初期のばね定数を小さくしつつ、相対変位量が所定量に達した際にばね定数を大きくすることができる。
次に、図4を参照して、シール部54及び外筒20について説明する。図4(a)は、内筒10及び外筒20が、第2の方向(図3(a)上下方向)へ相対変位して、シール部54の先端および外筒20の内面が離間した側の液封入式防振装置100の部分拡大断面模式図であり、図4(b)は、図4(a)におけるシール部54の先端に液圧が作用された状態の液封入式防振装置100の部分拡大断面模式図である。
図4(a)に示すように、外筒20の内面との当接面となるシール部54の径方向外側の端面は、外筒20の内面に略平行な面で形成される。これにより、内筒10及び外筒20が第2の方向(図4(a)右方向)に相対変位され、シール部54が外筒20の内面から離間された場合でも、図4(b)に示すように液圧(第1室70aの正圧)が作用されてシール部54が撓むことで、そのシール部54の当接面の一部を外筒20の内面に当接させることができる。具体的には、内筒10が外筒20に対して軸方向上側(図4(a)上方)に変位すると第1室70aの液圧が高くなる。これにより、第1室70aの液圧で、シール部54の先端を撓ませて外筒20の内面に当接させることができる。よって、連通路71と内筒20の軸心とを結ぶ方向と直交する方向となる軸直角方向へ内筒10および外筒20が相対変位された場合に、連通路71の断面積が変化することを抑制できる。その結果、減衰能力を維持できる。
シール部54は、外筒20の内面との当接面が、第1室70aに面する面および第2室70bに面する面のそれぞれに略直交するので、当接面の面積を確保できる。これにより、液圧が作用されてシール部54が撓む際に、そのシール部54の当接面の一部を外筒20の内面に当接させやすくすることができる。
また、外筒20の内面との当接面となるシール部54の径方向外側の端面には、径方向内側に向かって凹設され当接面を分割する凹溝54bが形成される。これにより、シール部54の先端が液室70の液圧の変化によって撓みやすくすることができ、当接面の一部を外筒20の内面に当接させやすくすることができる。
ここで、液封入式防振装置100の製造方法ついて図1及び図2に戻って説明する。
初めに、上述したように、内筒10と第1中間筒30及び第2中間筒40との間が膜部50及び脚基体51により連結されると共に膜部50及び脚基体51と一体に仕切り体52が内筒10に連結された成形品を加硫成型する。
縮径加工前の外筒20は、第1中間筒30及び第2中間筒40の外径よりも内径が大きく形成された円筒状の筒であり、軸方向一側の端部に外筒湾曲部21が形成される。また、外筒20の軸方向の長さ寸法は、成形品の軸方向の長さ寸法よりも大きく設定される。
次に、成形品は、前述した外筒20の軸方向他側(図1(b)及び図2(a)の上方)から外筒20の内側に挿入され、中間筒湾曲部41の外面が外筒湾曲部21の内面と当接して配設される。これにより、外筒20に対して成形品を軸方向に位置決めして配設できる。
成形品が挿入された後、外筒20が軸方向に縮径加工されると、第1中間筒30及び第2中間筒40が外筒20に内嵌される。
次に、外筒20の軸方向他側が径方向内側に折り返されてかしめられて、かしめ部22が形成される。これにより、上述したように、第1中間筒30が、外筒20から移動して抜け出ることを防止できる。即ち、成形品が外筒20の内側から抜け出ることを防止できる。
最後に、外筒20の貫通孔を介して、シリコンオイルやエチルグリコール等の液体が内部に充填される。また、貫通孔は、リベットにより封止される。以上の製造方法により液封入式防振装置100は、製造される。
次いで、図5を参照して、第2実施形態における液封入式防振装置200について説明する。図5(a)は、第2実施形態における液封入式防振装置200の断面図であり、図5(b)は、液封入式防振装置200の断面図である。なお、図5(a)は、図1(b)に対応し、図5(b)は、図2(a)に対応する。また、第1実施形態と同一の部分には、同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5(a)及び図5(b)に示すように、第2実施形態における膜部250は、断面波形状に撓んで形成される。即ち、膜部250は、外筒20に内装される前の成形品の状態における内筒10の外面から第1中間筒30の内面までの距離寸法が、外筒20に内装された製品状態(液封入式防振装置100の状態)における内筒10の外面から第1中間筒30の内面までの距離寸法よりも大きくされる。これにより、膜部250の自由長を長く形成できる。その結果、内筒10及び外筒20が相対変位した際に膜部250に作用する応力を緩和できるため、膜部250の耐久性を向上できる。
ここで、液封入式防振装置200は、第1実施形態と同様に、内筒10と第1中間筒30及び第2中間筒40との間が膜部250及び脚基体51により連結されると共に膜部250及び脚基体51と一体に仕切り体52が内筒10に連結された成形品を加硫成型されて形成される。
成形品の軸方向の長さ寸法は、縮径加工前の外筒20の軸方向の長さ寸法よりも大きく形成され、成形品を縮径加工前の外筒20に挿入すると、第1中間筒30の端面が外筒20の一側の端面よりも上方(図5(a)及び図5(b)の上方)に突出する。よって、第1中間筒30及び膜部250の径方向外側縁部を軸方向一側から他側に押圧して、第1中間筒30を外筒20の内側に挿入することで、膜部250を撓んだ形状に変形できる。また、第1中間筒30を外筒20の内側に挿入したまま、外筒20を縮径加工することで膜部250を、撓んだ状態で保持できる。その結果、上述したように膜部250を断面波形状に撓ませて形成できる。
なお、膜部250の撓んだ形状を加硫成型で形成すると、成型金型からの脱型が困難となる。これに対し本実施形態では、縮径加工前の成形品の膜部250は、径方向内側から外側に向かって上方(図5(a)及び図5(b)の上方)に伸展した状態で形成される。したがって、脱着性を確保しつつ、膜部250を断面波形状に撓ませて形成できる。その結果膜部250の耐久性を向上できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施形態では、第1突出部11の突出寸法が突出方向によって異なって形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、その突出寸法を同一に形成しても良い。
上記各実施形態では、第2突出部12の突出寸法が同一に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、その突出寸法を突出方向によって異なって形成しても良い。これにより、ばね定数に方向性をもたせることができる。
上記各実施形態では、脚基体51が、第2中間筒40の張出部43の端面に連結される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、脚基体51が、張出部43の外面に回り込んで接着されていても良い。この場合であっても、張出部43の端部は、外筒20の外筒湾曲部21よりも径方向内方に位置するため、脚基体51が、外筒湾曲部21と接触することはない。
上記各実施形態では、シール部54の突出先端(当接面)が外筒20の内面に当接されて、かかるシール部54に径方向への予圧縮が付与される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、外筒20の内面とシール部54の突出端面(当接面)とがゼロタッチとなる(外筒20の内径とシール部54の外径とが一致される)状態に形成しても良く、或いは、外筒20の内面とシール部54の突出端面(当接面)との間に所定の隙間が形成される(外筒20の内径よりもシール部54の外径が小さくされる)状態に形成しても良い。
上記第2実施形態では、縮径加工前の外筒20の内側に成型品が挿入されると第1中間筒30の一部が外筒20の一側の端面よりも上方(図2(b)の上方)に突出する場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、成形品の軸方向の長さ寸法を大きく形成して第1中間筒30の全体が外筒20の一側の端面よりも上方(図2(b)の上方)に突出しても良い。
上記各実施形態では、シール部54が仕切り基部57の上端部(図2(a)上側)から径方向外側に突出して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、仕切り基部57の下端部(図2(a)下側)から径方向外側に突出して形成されても良い。
100,200 液封入式防振装置
10 内筒
11 第1突出部
20 外筒
30 第1中間筒
40 第2中間筒
50,250 膜部
51 脚基体
52 仕切り体
54 シール部
54a 凹欠部
54b 凹溝
57 仕切り基部
70 液室
70a 第1室
70b 第2室
71 連通路

Claims (9)

  1. 内筒と、その内筒を外周側から取り囲む外筒と、それら内筒および外筒の間を連結する膜部と、その膜部との間に液室を形成すると共に前記内筒および外筒の間を連結し前記膜部よりも厚肉に形成される脚基体と、前記液室を前記膜部側の第1室および前記脚基体側の第2室に仕切る仕切り体と、前記第1室および第2室を連通させる連通路とを備える液封入式防振装置において、
    前記仕切り体は、一側が前記内筒の外面に連結される仕切り基部と、その仕切り基部の他側から前記外筒の内面へ向けて突出されると共に前記仕切り基部よりも厚み寸法が小さくされるシール部とを備え、前記シール部の突出先端の周方向の一部に凹欠部が凹欠され、その凹欠部と前記外筒の内面との間に前記連通路が形成されることを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記凹欠部は、位相を180度異ならせて一対が形成されることを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記内筒は、径方向外方へ向けて突出され前記仕切り体の仕切り基部の内部に埋設される第1突出部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の液封入式防振装置。
  4. 前記シール部は、前記内筒の軸直角方向視において、前記第1突出部に重ならない軸方向位置に配設されることを特徴とする請求項3記載の液封入式防振装置。
  5. 前記シール部は、前記外筒の内面に略平行な面として突出先端の端面に形成される当接面を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の液封入式防振装置。
  6. 前記シール部は、前記当接面に周方向に沿って凹設され前記当接面を分割する凹溝を備えることを特徴とする請求項5記載の液封入式防振装置。
  7. 前記シール部は、前記当接面が、前記第1室に面する面および前記第2室に面する面のそれぞれに略直交することを特徴とする請求項6記載の液封入式防振装置。
  8. 前記シール部は、前記当接面が前記外筒の内面に密着されることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の液封入式防振装置。
  9. 前記外筒に内嵌される第1中間筒および第2中間筒を備え、
    前記膜部、脚基体および仕切り体の一側が前記内筒の外面に一体に連結されると共に、前記膜部および脚基体の他側がそれぞれ前記第1中間筒および第2中間筒の内面に連結されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の液封入式防振装置。
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