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JP2016060881A - 層間絶縁層用樹脂組成物、層間絶縁層用樹脂フィルム及び多層プリント配線板 - Google Patents

層間絶縁層用樹脂組成物、層間絶縁層用樹脂フィルム及び多層プリント配線板 Download PDF

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JP2016060881A
JP2016060881A JP2014191895A JP2014191895A JP2016060881A JP 2016060881 A JP2016060881 A JP 2016060881A JP 2014191895 A JP2014191895 A JP 2014191895A JP 2014191895 A JP2014191895 A JP 2014191895A JP 2016060881 A JP2016060881 A JP 2016060881A
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JP2014191895A
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彩 笠原
Aya Kasahara
彩 笠原
水野 康之
Yasuyuki Mizuno
康之 水野
雅晴 松浦
Masaharu Matsuura
雅晴 松浦
村井 曜
Hikari Murai
曜 村井
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性にも優れる層間絶縁層用樹脂組成物を提供すること、並びに該層間絶縁層用樹脂組成物からなる層間絶縁層用樹脂フィルム、該層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなる多層プリント配線板を提供すること。
【解決手段】特定の式で表される構造単位のうちの少なくとも1種を有するノボラック型エポキシ樹脂(A)、及びシアネート樹脂(B)を含有する、層間絶縁層用樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、層間絶縁層用樹脂組成物、層間絶縁層用樹脂フィルム及び多層プリント配線板に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化及び多機能化が一段と進み、これに伴って、LSIやチップ部品等の高集積化が進み、その形態も多ピン化及び小型化へと急速に変化している。このため、電子部品の実装密度を向上するために、多層プリント配線板の微細配線化の開発が進められている。前記要求に合致する多層プリント配線板の製造方法として、プリプレグの代わりにガラスクロスを含まない絶縁樹脂を絶縁層として用い、必要な部分のみをビアホールで接続しながら配線層を形成するビルドアップ構造の多層プリント配線板が、軽量化、小型化及び微細化に適した手法として主流になりつつある(非特許文献1参照)。
加工寸法安定性を高め、且つ半導体実装後の反り量を低減させるために、ビルドアップ層には低熱膨張率化が求められており、そのための取り組みが行われている。その最も主流な方法としてシリカフィラーの高充填化が挙げられ、例えば、ビルドアップ層中の40質量%以上をシリカフィラーとすることによって、ビルドアップ層の低熱膨張率化が図られている(特許文献1〜3参照)。
一方で、コンピューターや情報通信機器は近年ますます高性能化及び高機能化し、大量のデータを高速で処理するために、扱う信号が高周波化する傾向にある。特に、携帯電話や衛星放送に使用される電波の周波数領域は、GHz帯の高周波領域のものが使用されており、高周波数化による伝損損失を抑制するために、高周波領域で使用する有機材料として比誘電率及び誘電正接が低い材料が望まれていた。多層プリント配線板の絶縁層に使用する樹脂組成物として、シアネート樹脂を含有する樹脂組成物が、誘電特性に優れた絶縁層を形成できることが知られている。
特開2007−87982号公報 特開2009−280758号公報 特開2005−39247号公報
2013年度版日本実装技術ロードマップ、電子情報技術産業協会、p.311−314、(2013)
しかし、シアネートエステル樹脂を含有する樹脂組成物を層間絶縁層の材料として用いた場合、回路基板との接着力が必ずしも満足のいくものとはならなかった。
そこで本発明の課題は、耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性にも優れる層間絶縁層用樹脂組成物を提供すること、並びに該層間絶縁層用樹脂組成物からなる層間絶縁層用樹脂フィルム、該層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなる多層プリント配線板を提供することにある。
本発明者らは検討を進めた結果、特定の構造単位を有するノボラック型エポキシ樹脂とシアネート樹脂とを併用することで、前記課題が解決し、耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性にも優れる層間絶縁層用樹脂組成物が得られることが判明した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、次の[1]〜[13]を提供する。
[1]下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの少なくとも1種を有するノボラック型エポキシ樹脂(A)、及び
シアネート樹脂(B)
を含有する、層間絶縁層用樹脂組成物。
Figure 2016060881
[2]前記ノボラック型エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が150〜500g/eqである、上記[1]に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[3]前記シアネート樹脂(B)に対する前記ノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有比率[(A)/(B)]が、質量比で0.5〜3である、上記[1]又は[2]に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[4]さらに無機充填剤(C)を含有する、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[5]無機充填剤(C)がシリカである、上記[4]に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[6]前記シリカが、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカから選択される少なくとも1種である、上記[5]に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[7]前記シリカが、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの2種を含む、上記[5]に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[8]無機充填剤(C)の含有量が、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して40〜90質量部である、上記[4]〜[7]のいずれか1つに記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[9]さらに、硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、酸化防止剤及びハジキ防止剤から選択される少なくとも1種を含有する、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
[10]上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の層間絶縁層用樹脂組成物からなる、層間絶縁層用樹脂フィルム。
[11]支持体を有する、上記[10]に記載の層間絶縁層用樹脂フィルム。
[12]接着補助層を介して支持体を有する、上記[10]に記載の層間絶縁層用樹脂フィルム。
[13]上記[10]〜[12]のいずれか1つに記載の層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなる多層プリント配線板。
本発明によると、耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性(接着力及び接着力維持率)にも優れる層間絶縁層用樹脂組成物を提供することができる。さらに、該層間絶縁層用樹脂組成物からなる層間絶縁層用樹脂フィルム、該層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなる多層プリント配線板を提供することができる。特に、本発明の層間絶縁層用樹脂組成物によれば、高温高湿下の環境試験(加速環境試験)後も導体層との接着力維持率が高い。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[層間絶縁層用樹脂組成物]
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、後述するノボラック型エポキシ樹脂(A)及びシアネート樹脂(B)を含有するものである。該樹脂組成物が含有する各成分について以下に説明する。
(ノボラック型エポキシ樹脂(A))
(A)成分は、下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの少なくとも1種を有するノボラック型エポキシ樹脂[ノボラック型エポキシ樹脂(A)又は(A)成分と略称する]である。好ましくは、下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの1種を有するノボラック型エポキシ樹脂であり、より好ましくは、下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの1種を50モル%以上有するノボラック型エポキシ樹脂であり、さらに好ましくは、下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの1種を70モル%以上有するノボラック型エポキシ樹脂であり、特に好ましくは、下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの1種を90モル%以上有するノボラック型エポキシ樹脂である。また、(A)成分は、耐熱性、誘電特性、熱膨張率、及び導体層との接着性の観点から、ナフタレン骨格を有さないことが好ましい。
Figure 2016060881
上記式(a−2)で表される構造単位は、好ましくは、下記式(a−2')又は(a−2'')で表される構造単位である。
Figure 2016060881
上記ノボラック型エポキシ樹脂(A)と後述するシアネート樹脂とを併用することにより、耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性にも優れる層間絶縁層用樹脂組成物とすることができる。
ノボラック型エポキシ樹脂(A)としては、接着性の観点からは、上記式(a−1)で表される構造単位を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。また、誘電特性の観点からは、上記式(a−2)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。また、耐熱性及び熱膨張率の観点からは、上記式(a−1)〜(a−3)のいずれかで表される構造単位を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
ノボラック型エポキシ樹脂(A)は、耐熱性、誘電特性、熱膨張率、及び導体層との接着性の観点から、好ましくは、下記式(A−1)〜(A−4)のいずれかで表されるノボラック型エポキシ樹脂である。
Figure 2016060881
上記式(A−1)〜(A−4)中、いずれにおいても、nは1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。
ノボラック型エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、誘電正接増加を防止するという観点と加速環境試験後の導体層との接着性を向上させるという観点から、500g/eq以下が好ましく、400g/eq以下がより好ましく、300g/eq以下が特に好ましい。該エポキシ当量の下限値としては、耐熱性、熱膨張率の観点から、好ましくは150g/eqである。よって、ノボラック型エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、好ましくは150〜500g/eq、より好ましくは150〜400g/eq、さらに好ましくは150〜300g/eqである。
特に、前記式(A−1)で表されるフェノールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、誘電正接増加を防止するという観点と加速環境試験後の導体層との接着性を向上させるという観点から、400g/eq以下が好ましく、300g/eq以下がより好ましく、200g/eq以下が特に好ましい。下限値としては前記同様であるため、前記式(A−1)で表されるフェノールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは150〜400g/eq、より好ましくは150〜300g/eqである。
前記式(A−2)で表されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量の上限値は、誘電正接増加を防止するという観点と加速環境試験後の導体層との接着性を向上させるという観点から、400g/eq以下が好ましく、300g/eq以下がより好ましく、250g/eq以下が特に好ましい。下限値としては前記同様であるため、前記式(A−2)で表されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは150〜400g/eq、より好ましくは150〜300g/eq、さらに好ましくは150〜250g/eqである。
前記式(A−3)又は(A−4)で表されるアラルキルノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量の上限値は、誘電正接増加を防止するという観点と加速環境試験後の導体層との接着性を向上させるという観点から、400g/eq以下が好ましく、300g/eq以下がより好ましく、250g/eq以下が特に好ましい。下限値としては前記同様であるため、前記一般式(A−3)又は(A−4)で表されるアラルキルノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは150〜400g/eq、より好ましくは150〜300g/eq、さらに好ましくは150〜250g/eqである。
ここで、エポキシ当量は、エポキシ基あたりの樹脂の質量(g/eq)であり、JIS K 7236に規定された方法に従って測定することができる。具体的には、株式会社三菱化学アナリテックの自動滴定装置「GT−200型」を用いて、200mlビーカーにエポキシ樹脂2gを秤量し、メチルエチルケトン90mlを滴下し、超音波洗浄器溶解後、氷酢酸10ml及び臭化セチルトリメチルアンモニウム1.5gを添加し、0.1mol/Lの過塩素酸/酢酸溶液で滴定することにより求められる。
ノボラック型エポキシ樹脂(A)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい
なお、一般式(A−2)で表されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、好ましくは下記一般式(A−2')で表されるo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂又は下記一般式(A−2'')で表されるp−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂であり、より好ましくは下記一般式(A−2')で表されるo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である。
Figure 2016060881
ノボラック型エポキシ樹脂(A)としては市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、N673(エポキシ当量:211g/eq)、N698(エポキシ当量:218g/eq)、N740(エポキシ当量:180g/eq)、N770(エポキシ当量:188g/eq)、N775(エポキシ当量:187g/eq)[以上、DIC株式会社製]、NC2000L(エポキシ当量:237g/eq)、NC3000H(エポキシ当量:289g/eq)[以上、日本化薬株式会社製]等が挙げられる。括弧内に記載したエポキシ当量は、その商品の製造会社のカタログに記載された値である。
アラルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂である「NC2000L」は、高温高湿下の環境試験後も導体層との接着性に優れており、且つ導体層形成特性の観点からも好ましい。
(シアネート樹脂(B))
本発明において使用されるシアネート樹脂(B)は、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型等のビスフェノール型シアネート樹脂;フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型等のノボラック型シアネート樹脂;ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂;各種シアネート化合物の一部又は全部がトリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。シアネート樹脂(B)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記プレポリマーとしては、より詳細には、ビスフェノールA型シアネート、ビスフェノールF型シアネート、ビスフェノールS型シアネート、フェノールノボラック型シアネート、アルキルフェノールノボラック型シアネート又はジシクロペンタジエン型シアネート等の少なくとも一部がトリアジン化されて3量体となったプレポリマー(但し、5量体、7量体、9量体も含まれ得る。)が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型ジシアネートの少なくとも一部がトリアジン化されて3量体となったプレポリマー(下記構造式参照)が好ましい。
Figure 2016060881
これらの中でも、シアネート樹脂(B)としては、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールA型ジシアネートの一部又は全部がトリアジン化されて三量体となったプレポリマーが好ましく、ビスフェノールA型ジシアネートの一部又は全部がトリアジン化されて三量体となったプレポリマーがより好ましい。
シアネート樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、好ましくは500〜4500、より好ましくは600〜4000、さらに好ましくは1000〜4000、特に好ましくは1500〜4000である。重量平均分子量が500以上であれば、シアネート樹脂の結晶化が抑制され、有機溶媒に対する溶解性が良好になる傾向にある。また、重量平均分子量が4500以下であれば、粘度の増大が抑制され、作業性に優れる傾向にある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものであり、詳細には、実施例に記載の方法に従って測定したものである。
シアネート樹脂(B)の製造方法に特に制限はなく、公知の製造方法を利用できる。例えば、上記プレポリマーの製造方法としては、前記ジシアネートとフェノール系化合物とをトルエン等の溶媒の存在下に混合して溶解し、80〜120℃に保持しながら、必要に応じてナフテン酸亜鉛等の反応促進剤を添加して反応させることにより、シアネートプレポリマーを調製することができる。ジシアネートとフェノール系化合物との反応により、−O−C(=NH)−O−で表される基を有する化合物(つまりイミノカーボネート)が形成され、さらに該イミノカーボネート同士が反応するか、又は該イミノカーボネートとジシアネートとが反応することにより、フェノール系化合物が脱離する一方で、トリアジン環を有するプレポリマーが得られる。
ここで、フェノール系化合物としては、例えば、p−ノニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−tert−オクチルフェノール等のアルキル基置換フェノール系化合物;p−(α−クミル)フェノール等の下記一般式(1)で表されるフェノール系化合物などが挙げられる。
Figure 2016060881
上記一般式(1)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示し、好ましくはいずれもメチル基である。mは1〜3の整数であり、好ましくは1又は2、より好ましくは1である。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物において、シアネート樹脂(B)に対するノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有比率[(A)/(B)]は、耐熱性、誘電特性、熱膨張率、及び導体層との接着性の観点から、質量比で、好ましくは0.5〜3、より好ましくは0.6〜3、さらに好ましくは0.6〜2、特に好ましくは0.7〜2である。
なお、層間絶縁層用樹脂組成物におけるシアネート樹脂(B)の含有量は、好ましくは上記条件を満たしながら、さらに、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましく、20質量部以下が特に一層好ましい。シアネート樹脂(B)の含有量が50質量部以下であれば、加速環境試験後の導体層との接着性に優れる傾向にある。また、良好な誘電特性及び耐熱性が得られ、且つ熱膨張率が低くなるという観点から、2質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、8質量部以上がさらに好ましい。
ここで、本明細書において、「固形分換算」とは、例えば有機溶剤等の揮発性成分を除いた不揮発分のみを基準とすることを意味する。つまり、固形分換算100質量部とは、不揮発分100質量部相当を意味する。
(無機充填剤(C))
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、さらに無機充填剤(C)を含有していてもよく、また含有していることが好ましい。無機充填剤(C)を含有することにより、熱膨張率を低減し、弾性率を高め、且つ耐熱性及び難燃性等を向上させることができる。
無機充填剤(C)としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等が挙げられる。これらの中でも、導体層との接着性、耐熱性及び難燃性の観点から、シリカ、アルミナ、マイカ、タルクが好ましく、高放熱性を有するという観点から、シリカ、アルミナがより好ましく、シリカがさらに好ましい。シリカとしては、例えば、湿式法で製造され含水率の高い沈降シリカと、乾式法で製造され結合水等をほとんど含まない乾式法シリカが挙げられ、乾式法シリカとしてはさらに、製造法の違いにより、破砕シリカ、フュームドシリカ、溶融シリカ(溶融球状シリカ)等が挙げられる。
無機充填剤(C)として溶融シリカを用いる場合、その平均粒子径に特に制限はないが、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜5μmである。溶融シリカの平均粒子径を0.1μm以上にすることで、高充填した際の流動性を良好に保つことができ、また、10μm以下であれば、絶縁層に回路パターンを形成する際にファインパターンの形成を安定的に行うことができる傾向にある。ここで、平均粒子径とは、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めた時、ちょうど体積50%に相当する点の粒子径のことであり、レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
また、無機充填剤(C)は、耐湿性を向上させる観点から、シランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理してあるものが好ましい。該表面処理剤としては特に限定されないが、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、スチリルシランカップリング剤、メタクリルシランカップリング剤、シリコーンオリゴマーカップリング剤等が挙げられる。これらの中でも、アミノシランカップリング剤、シリコーンオリゴマーカップリング剤が好ましい。
アミノシランカップリング剤は、1個又は2個のアミノ基と1個のケイ素原子を有するシランであり、好ましくは1個のアミノ基と1個のケイ素原子を有するシランである。また、シリコーンオリゴマーカップリング剤は、シランカップリング剤等のケイ素原子を1個有するモノマーと、シリコーンレジンと称されるポリマーとの間に位置するものであり、一般的に、二量体及び三量体や、分子量が1000程度のものまでを指す。シリコーンオリゴマーカップリング剤は、通常、メトキシ基及びエトキシ基から選択される少なくとも1種がケイ素原子に置換しているものであり、好ましくはメトキシ基がケイ素原子に置換しているものである。シリコーンオリゴマーカップリング剤は、さらにエポキシ基、アクリル基、メタクリル基、メルカプト基等の反応性官能基を有していることが好ましく、エポキシ基を有していることがより好ましい。
配線間の埋め込み性とラミネート及び熱硬化後の平坦性の観点から、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの少なくとも1種を含有することが好ましく、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの2種を含有することがより好ましい。前記2種を含有する場合、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカとシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの合計含有量に対して、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカの含有割合が60〜90質量%であることが好ましく、70〜80質量%であることがより好ましい。
アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカの市販品としては、「SC−2050KNK」(平均粒子径0.5μm、株式会社アドマテックス製)等が挙げられる。また、シリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの市販品としては、「SC−2050KC」(平均粒子径0.5μm、株式会社アドマテックス製)等が挙げられる。
無機充填剤(C)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物が無機充填剤(C)を含有している場合、その含有量は、本発明における層間絶縁層用樹脂組成物の特性や求める機能によっても異なるが、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、40〜90質量部であることが好ましく、50〜90質量部であることがより好ましく、55〜85質量部であることがさらに好ましい。
(その他の成分)
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、本発明の硬化を阻害しない範囲で必要に応じて、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、添加剤及び有機溶剤等を含有させることができる。
(他の熱硬化性樹脂)
他の熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、前記(A)成分以外のエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエン等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(添加剤)
添加剤としては、例えば、硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、酸化防止剤、ハジキ防止剤(表面調整剤)、紫外線吸収剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、密着性向上剤等が挙げられる。本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、酸化防止剤及びハジキ防止剤から選択される少なくとも1種を含有していることが好ましく、これらを全て含有していることがより好ましい。
硬化剤としては、例えばエポキシ樹脂用の硬化剤であれば、フェノール系化合物等が挙げられる。該フェノール系化合物としては、例えば、p−ノニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−tert−オクチルフェノール等のアルキル基置換フェノール系化合物;p−(α−クミル)フェノール等の前記一般式(1)で表されるフェノール系化合物などが挙げられる。
硬化剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物における硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂の硬化を効率良く進めるという観点から、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、好ましくは0〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、さらに好ましくは0.5〜5質量部、特に好ましくは0.5〜3質量部である。
硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、イミダゾール化合物及びその誘導体、有機リン系化合物、第二級アミン、第三級アミン及び第四級アンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、導体層との接着性、耐熱性及び難燃性の観点から、ナフテン酸亜鉛、イミダゾール化合物及びその誘導体が好ましい。
イミダゾール化合物及びその誘導体の具体例としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−1−メチルイミダゾール、1,2−ジエチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−エチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4'−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン等のイミダゾール化合物;前記イミダゾール化合物のトリメリト酸付加体;前記イミダゾール化合物のイソシアヌル酸付加体;前記イミダゾール化合物の臭化水素酸付加体などが挙げられる。これらの中でも、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールが好ましい。
硬化促進剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物における硬化促進剤の含有量は、導体層との接着性、耐熱性及び難燃性の観点から、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、好ましくは0〜7質量部、より好ましくは0〜5質量部、さらに好ましくは0.001〜3質量部、特に好ましくは0.001〜1質量部である。
難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の熱分解温度が300℃未満の金属水和物;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジル−2,6−キシレニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジ−2,6−キシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等のリン酸エステル系化合物;ホスファゼン;赤リン等のリン系難燃剤;三酸化アンチモン、モリブデン酸亜鉛等の無機難燃助剤などが挙げられる。難燃剤は、臭素又は塩素等のハロゲンを含有しない非ハロゲン系難燃剤であることが、近年の環境問題の観点から好ましい。
難燃剤としては、層間絶縁層用樹脂組成物からなる層間絶縁層用樹脂フィルムのガラス転移温度が高くなり、且つ高い誘電特性を発現するという観点から、熱分解温度が300℃未満の金属水和物、リン酸エステル系化合物が好ましく、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリフェニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(ジ−2,6−キシレニルホスフェート)がより好ましく、1,3−フェニレンビス(ジ−2,6−キシレニルホスフェート)がさらに好ましい。
難燃剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物における難燃剤の含有量は、導体層との接着性、耐熱性、及び誘電特性を損なわず、熱膨張率を低く維持しながら難燃性を向上させるという観点から、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、好ましくは0〜50質量部、より好ましくは0〜20質量部、さらに好ましくは0〜10質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部である。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、スチレン化フェノール系酸化防止剤等のフェノール系酸化防止剤等が好ましく挙げられる。酸化防止剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物における酸化防止剤の含有量は、導体層との接着性、耐熱性及び誘電特性を損なわずに酸化防止性を向上するという観点から、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、好ましくは0〜10質量部、より好ましくは0〜5質量部、さらに好ましくは0.001〜3質量部、特に好ましくは0.001〜0.5質量部である。
ハジキ防止剤としては、例えば、シリコーン系、ビニル系、アクリル系及びフッ素系のハジキ防止剤(表面調整剤)が挙げられる。これらの中でも、シリコーン系のハジキ防止剤が好ましい。ハジキ防止剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物におけるハジキ防止剤の含有量は、導体層との接着性、耐熱性及び誘電特性を損なわずにハジキ防止性を向上するという観点から、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、好ましくは0〜10質量部、より好ましくは0〜5質量部、さらに好ましくは0.001〜3質量部、特に好ましくは0.001〜0.5質量部である。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体等が挙げられる。密着性向上剤としては、例えば、尿素シラン等の尿素化合物、及びシランカップリング剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物がこれらの成分を含有する場合、それぞれの成分の含有量に特に制限はなく、本発明の効果を損なわない程度であればよい。
(有機溶剤)
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、希釈することによって取り扱いを容易にするという観点及び後述する層間絶縁層用樹脂フィルムを形成し易くする観点から、有機溶剤を含有させてワニスの状態にしてもよく、またワニスの状態にすることが好ましい。
該有機溶剤としては、特に制限されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル系溶剤;セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤などが挙げられる。
これらの中でも、溶解性の観点から、ケトン系溶剤が好ましく、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンがより好ましい。
有機溶剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物における有機溶剤の含有量は、層間絶縁層用樹脂組成物の取り扱いが容易になる程度に適宜調整すればよく、また、ワニスの塗工性が良好となる範囲であれば特に制限はないが、層間絶縁層用樹脂組成物由来の固形分濃度(有機溶剤以外の成分の濃度)が好ましくは50〜90質量%、より好ましくは65〜90質量%、さらに好ましくは65〜80質量%となるようにする。
本発明の層間絶縁層用樹脂組成物は、ワニス状態で回路基板に塗布して層間絶縁層を形成することもできるが、工業的には一般に、樹脂フィルム(接着フィルム)、プリプレグ等のシート状積層材料の形態で用いて層間絶縁層とすることが好ましく、本発明においては、樹脂フィルム(接着フィルム)の形態で用いて層間絶縁層とすることがより好ましい。層間絶縁層用樹脂組成物の軟化点は、シート状積層材料のラミネート性の観点から、40〜150℃が好ましい。
(接着補助層用の樹脂組成物)
次に、後述する接着補助層用の樹脂組成物について説明する。 接着補助層用の樹脂組成物は、導体層及び層間絶縁層用樹脂フィルムとの接着性の観点、並びにフィルム表面を平滑にする観点から、エポキシ樹脂(a)、シアネート樹脂(b)及び無機充填剤(c)を含有する樹脂組成物であることが好ましい。また、導体層との接着性を高める観点から、層間絶縁層用樹脂フィルムよりも導体層との接着性に優れた樹脂組成物にすることが好ましい。
エポキシ樹脂(a)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、導体層と層間絶縁層用樹脂シートとの接着性の観点及びフィルム表面の平滑性の観点から、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。市販されているエポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の「NC3000H」、「NC3000L」、「NC3100」、「NC3000」(以上、ビフェニル型エポキシ樹脂)、「NC7000L」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂)等が挙げられる。
エポキシ樹脂(a)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シアネート樹脂(b)は、前記シアネート樹脂(B)と同じように説明され、好ましいものも同じである。シアネート樹脂(b)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シアネート樹脂(b)に対するエポキシ樹脂(a)の含有比率[(a)/(b)]は、導体層と層間絶縁層用樹脂シートとの接着性の観点及びフィルム表面の平滑性の観点から、質量比で、好ましくは0.5〜3、より好ましくは0.6〜3、さらに好ましくは0.6〜2、特に好ましくは0.7〜2である。
無機充填剤(c)は、レーザー加工する際に、樹脂飛散の防止、及び接着補助層と層間絶縁層用樹脂フィルムのレーザー加工形状を整えることを可能にする観点から重要である。また、接着補助層の表面を酸化剤で粗化する際に、適度な粗化面を形成し、めっきによって接着強度に優れる導体層の形成を可能にするために重要であり、そのような観点から選択する。
無機充填剤(c)は、接着補助層上に微細配線を形成する観点から、小さいことが好ましく、比表面積が20m2/g以上であることが好ましい。比表面積は、不活性気体の低温低湿物理吸着によるBET法で求めることができる。具体的には、粉体粒子表面に、吸着占有面積の分かった分子(窒素)を液体窒素温度で吸着させ、その吸着量から粉体粒子の比表面積を求めることができる。比表面積が20m2/g以上の無機充填剤として、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、乾式シリカである「AEROSIL R972」(日本アエロジル株式会社製、商品名、比表面積110±20m2/g)、及び「AEROSIL R202」(日本アエロジル株式会社製、商品名、比表面積100±20m2/g)、コロイダルシリカである「PL−1」(扶桑化学工業株式会社製、商品名、比表面積181m2/g)、「PL−7」(扶桑化学工業株式会社製、商品名、比表面積36m2/g)等が挙げられる。また、耐湿性を向上させる観点からは、シランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理された無機充填剤であることが好ましい。
無機充填剤(c)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
接着補助層用の樹脂組成物において、無機充填剤(c)の含有量は、導体層、及び層間絶縁層用樹脂シートとの接着性の観点、並びにフィルム表面の平滑性の観点から、接着補助層用の樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、3〜25質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることがさらに好ましく、5〜15質量部であることが特に好ましい。
接着補助層用の樹脂組成物には、希釈することによって取り扱いを容易にするという観点から、有機溶剤を含有させてワニスの状態にしてもよく、またワニスの状態にすることが好ましい。
該有機溶剤としては、特に制限されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル系溶剤;セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤などが挙げられる。
これらの中でも、溶解性の観点から、アミド系溶剤が好ましく、ジメチルアセトアミドがより好ましい。
有機溶剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
接着補助層用の樹脂組成物における有機溶剤の含有量は、接着補助層用の樹脂組成物の取り扱いが容易になる程度に適宜調整すればよく、また、ワニスの塗工性が良好となる範囲であれば特に制限はないが、接着補助層用の樹脂組成物由来の固形分濃度(有機溶剤以外の成分の濃度)が好ましくは10〜50質量%、より好ましくは15〜50質量%、さらに好ましくは20〜40質量%となるようにする。
[層間絶縁層用樹脂フィルム]
本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムは、前記の層間絶縁層用樹脂組成物からなり、導体層からその上の層を絶縁するために用いられる。層間絶縁層用樹脂フィルムは、支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(i)であってもよいし、接着補助層を介して支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(ii)であってもよい。接着補助層は、導体層との良好な接着性を得るため、導体層と本発明の層間絶縁用樹脂フィルムにより形成される絶縁層との間に設けられる層である。
接着補助層を設けることで平滑な表面が得られ、且つ、導体層との接着性の高い層間絶縁層用樹脂フィルム(接着フィルム)を提供できる点で好ましい。
支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリイミドフィルム等の各種プラスチックフィルムのほか、銅箔及びアルミニウム箔等の金属箔、並びに離型紙などを使用してもよい。支持体及び後述する保護フィルムには、マッド処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよい。また、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤又はフッ素樹脂系離型剤等による離型処理が施してあってもよい。
支持体の厚さは特に限定されないが、10〜150μmが好ましく、10〜100μmがより好ましく、25〜50μmがさらに好ましい。
支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(i)の場合、支持体上に本発明の層間絶縁層用樹脂組成物を塗工した後、加熱乾燥することにより製造できる。接着補助層を介して支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(ii)の場合、支持体上に接着補助層を形成した後、該接着補助層上に本発明の層間絶縁層用樹脂組成物を塗工した後、加熱乾燥することにより製造できる。ここで、支持体上に接着補助層を形成する方法に特に制限はなく、接着補助層用の樹脂組成物を支持体上に塗工した後、加熱乾燥することにより形成することができる。
支持体上に接着補助層用の樹脂組成物又は本発明の層間絶縁層用樹脂組成物を塗工する方法に特に制限はなく、例えば、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の公知の塗工装置を用いて塗工することができる。目標とする膜厚によって、適宜、塗工装置を選択すればよい。
塗工後の乾燥条件に特に制限はないが、接着補助層用の樹脂組成物中又は本発明の層間絶縁層用樹脂組成物中の有機溶剤の含有量が、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは2〜7質量%程度となるように乾燥させる。有機溶剤の含有量及び有機溶剤の沸点によっても異なるが、例えば、30〜60質量%の有機溶剤を含む樹脂組成物(ワニス)であれば、50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることにより、接着補助層や層間絶縁層用樹脂フィルムを形成することができる。
前記層間絶縁層用樹脂フィルム(i)及び(ii)のいずれの場合も、層間絶縁層用樹脂フィルムの厚さは、該フィルムをラミネートする回路基板の導体層の厚さ以上とするのが好ましい。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmであるため、層間絶縁層用樹脂フィルムの厚さは、10〜100μmであることが好ましい。また、接着補助層の厚さは1〜15μmであることが好ましい。
本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムには、保護フィルムを設けてもよい。支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(i)の場合、層間絶縁層用樹脂フィルムの支持体が設けられていない面に、保護フィルムを設けることができる。また、接着補助層を介して支持体を有する層間絶縁層用樹脂フィルム(ii)の場合、層間絶縁層用樹脂フィルムの接着補助層が設けられていない面は、保護フィルムを設けることができる。保護フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、通常、1〜40μmである。保護フィルムを設けることにより、層間絶縁層用樹脂フィルムの表面へのゴミ等の付着及びキズ付きを防止することができる。保護フィルムを設けた層間絶縁層用樹脂フィルムは、ロール状に巻き取って貯蔵することもできる。
[多層プリント配線板]
本発明の多層プリント配線板は、本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなるものである。
本発明の多層プリント配線板は、例えば、本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムを回路基板にラミネートし、製造することができる。
本発明の多層プリント配線板は、好ましくは下記工程(1)〜(6)[但し、工程(3)は任意である。]を含み、工程(1)、(2)又は(3)の後で支持体を剥離又は除去することが好ましい。
(1)本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムを用いて回路基板の片面又は両面にラミネートする工程[以下、ラミネート工程(1)と称する]。
(2)ラミネートされた層間絶縁層用樹脂フィルムを熱硬化し、絶縁層を形成する工程[以下、絶縁層形成工程(2)と称する]。
(3)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程[以下、穴あけ工程(3)と称する]。
(4)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程[以下、粗化処理工程(4)と称する]。
(5)粗化された絶縁層の表面にめっきにより導体層を形成する工程[以下、導体層形成工程(5)]。
(6)導体層に回路形成する工程[以下、回路形成工程(6)と称する]。
ラミネート工程(1)では、真空ラミネーターを用いて好適に回路基板にラミネートすることができる。真空ラミネーターとしては市販のものを利用すればよく、例えば、ニチゴー・モートン株式会社製のバキュームアップリケーター、株式会社名機製作所製の真空加圧式ラミネーター、日立インダストリーズ株式会社製のロール式ドライコータ、日立エーアイシー株式会社製の真空ラミネーター等が挙げられる。
層間絶縁層用樹脂フィルムに保護フィルムが設けられている場合には、該保護フィルムを剥離又は除去した後、層間絶縁層用樹脂フィルムを加圧及び加熱しながら回路基板に圧着することによりラミネートする。該ラミネートは、層間絶縁層用樹脂フィルム及び回路基板を必要に応じて予熱(プレヒート)してから、圧着温度(ラミネート温度)を60〜140℃、圧着圧力を0.1〜1.1mPa(9.8×104〜107.9×104N/m2)、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下で実施することが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であっても、ロールでの連続式であってもよい。
絶縁層形成工程(2)では、まず、ラミネート工程(1)で回路基板にラミネートされた層間絶縁層用樹脂フィルムを室温付近に冷却する。
支持体を剥離する場合は、剥離した後、回路基板にラミネートされた層間絶縁層用樹脂フィルムを加熱硬化させて絶縁層、つまり後に「層間絶縁層」となる絶縁層を形成する。加熱硬化の条件は、1段階目は100〜200℃で5〜30分の範囲で選択され、2段階目は140〜220℃で20〜80分の範囲で選択することが好ましい。離型処理の施された支持体を使用した場合には、熱硬化させた後に、支持体を剥離してもよい。
必要に応じて、穴あけ工程(3)を経てもよい。穴あけ工程(3)は、回路基板及び形成された絶縁層に、ドリル、レーザー、プラズマ、又はこれらの組み合わせ等の方法により穴あけを行い、ビアホールやスルーホールを形成する工程である。レーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザー等が一般的に用いられる。
粗化処理工程(4)では、絶縁層の表面(接着補助層を有する場合には接着補助層が熱硬化されて形成された層)を酸化剤により粗化処理を行うと同時に、ビアホールやスルーホールが形成されている場合には、形成された際に発生した「スミア」の除去を行う。
酸化剤としては、例えば、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、硫酸、硝酸等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造における絶縁層の粗化処理に汎用されている酸化剤であるアルカリ性過マンガン酸溶液(例えば過マンガン酸カリウム溶液、過マンガン酸ナトリウム溶液等)を用いて粗化及びスミアの除去を行うことが好ましい。
粗化処理により、絶縁層の表面に凹凸のアンカーが形成する。
導体層形成工程(5)では、粗化されて凹凸のアンカーが形成された絶縁層の表面に、めっきにより導体層を形成する。めっき方法としては、無電解めっき法、電解めっき法が挙げられる。めっき用の金属は、めっきに使用し得る金属であれば特に制限されない。めっき用の金属は、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、又はこれらの金属元素のうちの少なくとも1種を含む合金の中から選択されることが好ましく、銅、ニッケルであることがより好ましく、銅であることがさらに好ましい。
なお、先に導体層とは逆パターンのめっきレジストを形成しておき、その後、無電解めっきのみで導体層(配線パターン)を形成する方法を採用することもできる。
導体層形成後、150〜200℃で20〜90分間アニール処理を施すことにより、絶縁層と導体層の間の接着強度をさらに向上及び安定化させることができる。
回路形成工程(6)において、導体層をパターン加工し、回路形成する方法としては、例えば、サブトラクティブ法、フルアディティブ法、セミアディティブ法(SAP:Semi Additive Process)又はモディファイドセミアディティブ法(m−SAP:modified Semi Additive Process)等の公知の方法を利用することができる。
このようにして作製された導体層の表面を粗化することが好ましい。導体層表面の粗化は、導体層に接する樹脂との密着性を高める効果を持つ。導体層を粗化するには、有機酸系マイクロエッチング剤である「CZ-8100」、「CZ-8101」、「CZ-5480」等を用いることが好ましい。
以下、実施例により本発明の説明をする。なお、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、シアネートプレポリマーの重量平均分子量は、以下の方法に従って測定した。
(重量平均分子量の測定方法)
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンを用いた検量線から換算した。検量線は、標準ポリスチレン:TSKgel(SuperHZ2000、SuperHZ3000[東ソー株式会社製])を用いて3次式で
近似した。GPCの条件は、以下に示す。
装置:(ポンプ:880−PU[日本分光株式会社製])、
(RI検出器:830−RI[日本分光株式会社製])、
(恒温槽:860−CO[日本分光株式会社製])
(オートサンプラ:AS−8020[東ソー株式会社製])
溶離液:テトラヒドロフラン
試料濃度:30mg/5mL
注入量:20μL
流量:1.00mL/分
測定温度:40℃
[製造例1]シアネートプレポリマーの製造
内容積1Lのセパラブルフラスコに、トルエン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(Primaset BADCy、ロンザジャパン株式会社製)68.9質量部、p−(α−クミル)フェノール(東京化成工業株式会社製)1.1質量部を投入し、溶解させた後、液温を100℃に保ってから反応促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業株式会社製)0.005質量部を配合し、約3時間加熱反応させることにより、固形分濃度約70質量%のシアネートプレポリマー溶液(シアネートプレポリマーの重量平均分子量:3441)70質量部を得た。
[実施例1]
まず、無機充填剤(C)として、アミノシランカップリング剤「KBM−573」(信越化学工業株式会社製)で表面処理を施したシリカフィラー「SC−2050−KNK」(メチルイソブチルケトン溶剤、固形分濃度70質量%、平均粒子径0.5μm、株式会社アドマテックス製)51.2質量部と、「SC6000」(シリコーンオリゴマー、重量平均分子量1000、日立化成株式会社製)で表面処理を施したシリカフィラー「SC−2050−KC」(メチルイソブチルケトン溶剤、固形分濃度70質量%、平均粒子径0.5μm、株式会社アドマテックス製)17.1質量部とを混合した。
そこへ、フェノキシ樹脂「YX7213B」(三菱化学株式会社製、メチルエチルケトン溶剤、固形分濃度65質量%)1.6質量部、製造例1で得たシアネートプレポリマー溶液を固形分換算で13.1質量部、p−(α−クミル)フェノール(東京化成工業株式会社製)1.4質量部、ノボラック型エポキシ樹脂「N740」(エポキシ当量180g/eq、DIC株式会社製)13.6質量部をこの順で混合し、高速回転ミキサーにより室温で溶解させた。
溶解後、難燃剤として「PX−200」(1,3−フェニレンビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、大八化学工業株式会社製)1.7質量部、酸化防止剤として「ヨシノックスBB」(4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール))、吉冨製薬株式会社製)0.08質量部、ハジキ防止剤として「BYK310」(キシレンで固形分濃度25質量%にしたポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を固形分換算で0.07質量部、有機系硬化促進剤として「キュアゾール(登録商標)2PZ−CN」(1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、四国化成工業株式会社製)0.04質量部、及び金属系硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業株式会社製)0.003質量部配合し、溶解するまで室温で攪拌した。その後、ビーズミル処理によって分散し、層間絶縁層用樹脂組成物(ワニス)を得た。
次に、得られたワニスをポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm、支持体)上に、コンマコーターを用いて乾燥後の樹脂組成物層の厚みが37μmとなるように塗布し、105℃で1.2分乾燥した。次いで、樹脂組成物層の表面に厚さ15μmのポリプロピレンフィルム(保護フィルム)を貼り合わせながらロール状に巻き取り、層間絶縁層用樹脂フィルム(接着フィルム)を得た。
得られた層間絶縁層用樹脂フィルムを用いて、後述する方法に従ってガラス転移温度(Tg)、熱膨張率、誘電特性及び接着力維持率を測定及び評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜6]
実施例1において、表1に記載の配合及び配合量に変更したこと以外は同様にして層間絶縁層用樹脂フィルムを得、同様の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1〜5]
実施例1において、表2に記載の配合及び配合量に変更したこと以外は同様にして層間絶縁層用樹脂フィルムを得、同様の測定及び評価を行った。結果を表2に示す。
<測定・評価方法>
以上の各例で得られた層間絶縁層用樹脂フィルムを用いて測定用樹脂サンプルを作製し、該樹脂サンプルを用いて、下記方法に従ってガラス転移温度(Tg)、熱膨張率、誘電特性及び接着力維持率を測定及び評価した。
(1.測定用樹脂板の作製方法)
各例で得られた層間絶縁層用樹脂フィルムの保護フィルムを剥離し、110℃で10分間乾燥させて有機溶剤を除去した。乾燥させた層間絶縁層用樹脂フィルムを銅箔(電界銅箔、厚み12μm)の光沢面上にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して圧力を0.5MPaとし、その後、140℃、30秒間、圧力0.5MPaでプレスするという条件で行った。
その後、支持体を剥離し、その上に同様に接着フィルムをラミネート(30秒間減圧して圧力を0.5MPaとし、その後、120℃、30秒間、圧力0.5MPaでプレス)した。同様のサンプルを合計2つ作製した。
さらにその後、作製した2つのサンプルの支持体を剥離し、樹脂面を合わせ、圧力1.0MPaで175℃/60分間、真空プレスを用いてプレス成型を行った。得られた両面銅箔付き樹脂板を、190℃で2時間硬化させ、塩化第二鉄でエッチングすることで、厚さ約0.2mmの測定用樹脂板を得た。
(I)ガラス転移温度(Tg)
上記で作製された測定用樹脂板を、幅5mm、長さ30mmに切り出し、動的粘弾性測定装置「DVE−V4」(株式会社ユービーエム製)の検出器に取り付けた。昇温速度5℃/min、周波数10Hzで測定し、損失弾性率が最大になる温度をガラス転移温度とした。
(II)熱膨張率
上記で作製された測定用樹脂板から長さ30mm,幅3mmを切り取り、熱機械測定装置「TMA2940」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、引張法で熱機械分析をおこなった。測定用樹脂板を前記装置に装着後、荷重0.05N、昇温速度10℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定における0℃から50℃までの平均熱膨張率を算出し、これを熱膨張率(線膨張率)の値とした。
(III)誘電特性(誘電率及び誘電正接)
上記で作製された測定用樹脂板から幅2mm、長さ70cmの試験片を切り取り、ネットワークアナライザ「E8364B」(アジレントテクノロジー社製)と5GHz対応空洞共振器を用いて、誘電率と誘電正接を測定した。測定室温は25℃とした。
(2.接着力測定用サンプルの作製方法)
(a)積層板の下地処理
両面銅張積層板「E−700GR」(銅箔の厚み12μm、基板厚み0.4mm、日立化成株式会社製)の両面をエッチングし、銅を除去した。
(b)銅箔の下地処理
日本電解株式会社製「YGP−35」(電界銅箔、35μm)の光沢面をメック株式会社製「メックエッチボンド(登録商標)CZ−8101」を用い、銅箔表面に処理温度30℃、スプレー圧0.2MPaの条件で粗化処理(算術平均粗さ(Ra):1μm)を行い、さらに「メックエッチボンド(登録商標)CL−8301」を用いて防錆処理を行った。
(c)接着フィルムのラミネート
各例で作製した層間絶縁層用樹脂フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーター(株式会社名機製作所製)を用いて、上記(b)で得た銅箔の粗化処理面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して圧力を0.5MPaとし、その後、さらに100℃、30秒間、圧力0.5MPaでプレスするという条件で行った。
(d)樹脂フィルムの硬化
上記(c)でラミネートした層間絶縁層用樹脂フィルムから支持体を剥離した後、190℃で2時間、防爆乾燥機を用いて硬化させた。
(e)層間絶縁層用樹脂フィルムのプレス
上記(a)の基板と上記(d)で硬化させた銅箔付き層間絶縁層用フィルムの間に、接着させる目的でプリプレグ「E−679FG」(日立化成株式会社製)を設け、圧力1.5MPaで180℃/60分間、真空プレスを用いてプレス成型を行った。
(f)ピール測定部の作製
上記(e)でプレス成型して得られた基板に、銅層との接着強度を測定するために10mm幅のレジストを形成し、塩化第二鉄で銅層をエッチングすることにより、接着力測定用サンプルを得た。
(IV)接着力維持率[ピール強度(銅箔引き剥がし強度)維持率]
接着力測定用サンプルを用いて、絶縁層と導体層の接着強度測定を行った。
銅の一端を銅層と絶縁層の界面で剥がしてつかみ具でつかみ、垂直方向に引っ張り速度50mm/分、室温(25℃)にて引き剥がした時の荷重を測定した。
さらに同一サンプルを高度加速寿命装置「HA−300M」(エスペック株式会社製)にて、130℃、85%RHの条件で100時間の加速環境試験を行った後、上記同様の方法で接着力を測定し、環境試験後のピール強度とした。
「環境試験後のピール強度÷環境試験前のピール強度×100」の計算式により、接着力維持率(%)を求め、下記評価基準に従って評価した。
◎:接着維持率が50%以上
○:接着維持率が30%以上50%未満
△:接着維持率が15%以上30%未満
×:接着維持率が15%未満
Figure 2016060881
Figure 2016060881
(表1及び表2中の各成分の説明)
・エポキシ樹脂
−実施例−
N740:「EPICLON(登録商標)N740」、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量180g/eq、DIC株式会社製
N775:「EPICLON(登録商標)N775」、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量180〜200g/eq、DIC株式会社製
N673:「EPICLON(登録商標)N673」、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量200〜215g/eq、DIC株式会社製
N680:「EPICLON(登録商標)N680」、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量200〜220g/eq、DIC株式会社製
NC3000H:ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量289g/eq、日本化薬株式会社製
NC2000L:フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ当量237g/eq、日本化薬株式会社製
−比較例−
NC7000L:ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量228g/eq、日本化薬株式会社製
EXA−9540−P05:「EPICLON(登録商標)EXA−9540−P05」、ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量231g/eq、DIC株式会社製
EXA−731−G4:「EPICLON(登録商標)EXA−731−G4」、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、エポキシ当量218g/eq、DIC株式会社製
EXA−4750:「EPICLON(登録商標)EXA−4750」、ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量188g/eq、DIC株式会社製
NC7300:ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量217g/eq、日本化薬株式会社製
・シアネート樹脂
シアネートプレポリマー:製造例1で調製したシアネートプレポリマー溶液、表中の値は固形分換算の量(単位;質量部)である。
・フェノール化合物
p−(α−クミル)フェノール:東京化成工業株式会社製
・硬化促進剤
2PZ−CN:「キュアゾール(登録商標)2PZ−CN」、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、四国化成工業株式会社製
ナフテン酸亜鉛:和光純薬工業株式会社製
・酸化防止剤
ヨシノックスBB:4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、吉冨製薬株式会社製
・ハジキ防止剤
BYK310:ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、固形分濃度25質量%、キシレン溶剤で希釈、ビックケミー・ジャパン株式会社製
・無機充填剤
SC−2050KNK:アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ(溶融シリカ)、株式会社アドマテックス製、平均粒子径0.5μm
SC−2050KC:シリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカ(溶融シリカ)、株式会社アドマテックス製、平均粒子径0.5μm
[実施例7]
接着補助層として、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂「NC7000L」(エポキシ当量231g/eq、日本化薬株式会社製)42.8質量部、製造例1で得たシアネートプレポリマー溶液を固形分換算で32.2質量部、フェノキシ樹脂「YX7213B」(三菱化学株式会社製、メチルエチルケトン溶剤、固形分濃度65質量%)9.1質量部、ポリアミド樹脂「BPAM−155」(日本化薬株式会社製)6.4質量部、酸化防止剤として「ヨシノックスBB」(4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール))、吉冨製薬株式会社製)0.3質量部、ハジキ防止剤として「BYK310」(ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、固形分濃度25質量%のキシレン、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.1質量部、硬化促進剤「キュアゾール(登録商標)2PZ−CN」、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、四国化成工業株式会社製)0.2質量部、無機充填剤「AEROSIL R972」(ジメチルジクロロシランで表面処理された乾式シリカ、比表面積100±20m2/g、日本アエロジル株式会社製)8.8質量部、及び有機溶剤としてジメチルアセトアミドを固形分濃度が13.5質量%となるように配合し、溶解するまで室温で攪拌した。その後、ビーズミル処理によって分散し、接着補助層を作製するための樹脂組成物(ワニス)を得た。
次に、この樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)上に、コンマコーターを用いて乾燥後の樹脂組成物層の厚みが3μmとなるように塗布し、140℃で3分乾燥した。さらにこの上に、実施例1で作製した層間絶縁層用樹脂組成物を、コンマコーターを用いて乾燥後の層間絶縁層用樹脂組成物層の厚みが37μmとなるように塗布し、105℃で1.2分乾燥した。次いで、樹脂組成物層の表面に厚さ15μmのポリプロピレンフィルム(保護フィルム)を貼り合わせながらロール状に巻き取り、樹脂フィルム(接着フィルム)を得た。
得られた樹脂フィルムを用いて、後述する方法に従って表面粗さ及び接着力を測定した。結果を表3に示す。
[実施例8〜12]
実施例7において、層間絶縁層用樹脂組成物を表3に記載の配合に変更(つまり、実施例2〜6で作製した層間絶縁層用樹脂組成物へ変更)したこと以外は同様にして樹脂フィルムを得、同様の測定を行った。結果を表3に示す。
(V)表面粗さ(Ra)
250mm×250mmのサイズに切断して得られた樹脂フィルム(実施例8〜12)を、「メックエッチボンド(登録商標)CZ−8101」(メック株式会社製)を用いて銅箔表面に処理温度30℃、スプレー圧0.2MPaの条件で粗化処理、さらに「メックエッチボンド(登録商標)CL−8301」を用いて防錆処理が施されたプリント配線板にラミネートした。室温に冷却後、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥離除去した後、130℃20分乾燥後、175℃で40分間防爆乾燥機中で硬化を行い、30×40mmのサイズに切断し、これを試験片として用いて、粗化処理を行った。膨潤液として「CIRCUPOSIT MLB CONDITIONER211」(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用い、80℃に加温して3分間浸漬処理した。次に、粗化液として、「CIRCUPOSIT MLB PROMOTER213」(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用いて、80℃に加温して8分間浸漬処理した。引き続き、中和液として「CIRCUPOSIT MLB NEUTRALIZER MLB216」(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用い、45℃に加温して5分間浸漬処理して中和した。このようにして絶縁層の表面を粗化処理し、表面粗さ測定用基板を作製した。
得られた表面粗さ測定用基板を用いて、非接触式表面粗さ計「wykoNT9100」(ブルカー・エイエックスエス株式会社製)を用い、内部レンズ1倍、外部レンズ50倍を用いて表面粗さ測定を行い、算術平均粗さ(Ra)を得た。Raは本発明の主旨から、小さい方が好ましく、230nm未満が好ましい。
(VI)接着力(ピール強度、銅箔引き剥がし強度)
上記(V)で作製した表面粗さ測定用基板の一部を試験片として用い、無電解めっき処理を施し、さらに電解めっきを行って銅層を形成し、絶縁層と導体層(銅層)の接着力(ピール強度)を測定する基板を作製した。
まず、60℃のアルカリクリーナーである「クリーナーセキュリガント902」(アトテックジャパン株式会社製)で5分間処理し、脱脂洗浄した。洗浄後、23℃のプリディップ液である「プリディップネオガントB」(アトテックジャパン株式会社製)で2分間処理した。その後、40℃のアクチベーター液である「アクチベーターネオガント834」(アトテックジャパン株式会社製)で5分間処理を施し、パラジウム触媒を付けた。さらに、30℃の還元液である「リデューサーネオガントWA」(アトテックジャパン株式会社製)に5分間処理した。次に、化学銅液[「ベーシックプリントガントMSK−DK」、「カッパーソリューションプリントガントMSK」、「スタビライザープリントガントMSK」(全てアトテックジャパン株式会社製)]に入れ、無電解めっきをめっき厚さが0.5μm程度になるまで実施した。無電解めっき後に、めっき皮膜中に残存している応力を緩和し、残留している水素ガスを除去するために、120℃で15分間ベーク処理を施した。
次に、無電解めっき処理された基板に、めっき厚さが約30umになるように電解めっきを行った。電解めっき後、190℃で90分加熱及び硬化させた。
10mm幅のレジストを形成し、塩化第二鉄で銅層をエッチングすることにより、ピール強度測定用基板を得、銅層との接着力(ピール強度)を測定した。接着力の測定は、銅の一端を銅層と絶縁層の界面で剥がしてつかみ具でつかみ、垂直方向に引っ張り速度50mm/分、室温(25℃)にて引き剥がした時の荷重を測定することにより行った。
Figure 2016060881
表1〜3より、実施例で得た層間絶縁層用樹脂組成物及び樹脂シートでは、耐熱性及び誘電特性に優れ、熱膨張率が低く、さらに導体層との接着性(接着力及び接着力維持率)にも優れていた。一方、比較例で得た層間絶縁層用樹脂組成物及び樹脂シートでは、導体層との接着力の維持率が低かった。
本発明の層間絶縁層用樹脂フィルムは、回路基板との接着性が良好であり、環境試験後の低下の少ないものを提供できる。そのため、コンピューター、携帯電話、デジタルカメラ及びテレビ等の電気製品、並びに自動二輪車、自動車、電車、船舶及び航空機等の乗り物など、幅広く利用可能である。

Claims (13)

  1. 下記式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される構造単位のうちの少なくとも1種を有するノボラック型エポキシ樹脂(A)、及び
    シアネート樹脂(B)
    を含有する、層間絶縁層用樹脂組成物。
    Figure 2016060881
  2. 前記ノボラック型エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が150〜500g/eqである、請求項1に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  3. 前記シアネート樹脂(B)に対する前記ノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有比率[(A)/(B)]が、質量比で0.5〜3である、請求項1又は2に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  4. さらに無機充填剤(C)を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  5. 無機充填剤(C)がシリカである、請求項4に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  6. 前記シリカが、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカから選択される少なくとも1種である、請求項5に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  7. 前記シリカが、アミノシランカップリング剤で表面処理されたシリカ及びシリコーンオリゴマーカップリング剤で表面処理されたシリカの2種を含む、請求項5に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  8. 無機充填剤(C)の含有量が、層間絶縁層用樹脂組成物の固形分換算100質量部に対して40〜90質量部である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  9. さらに、硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、酸化防止剤及びハジキ防止剤から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の層間絶縁層用樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の層間絶縁層用樹脂組成物からなる、層間絶縁層用樹脂フィルム。
  11. 支持体を有する、請求項10に記載の層間絶縁層用樹脂フィルム。
  12. 接着補助層を介して支持体を有する、請求項10に記載の層間絶縁層用樹脂フィルム。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項に記載の層間絶縁層用樹脂フィルムを用いてなる多層プリント配線板。
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