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JP2016054966A - 合成樹脂製玩具及び合成樹脂製玩具の製造方法 - Google Patents

合成樹脂製玩具及び合成樹脂製玩具の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合する。
【解決手段】合成樹脂を成形した部材である第1部材10と、合成樹脂を成形した部材である第2部材20と、合成樹脂からなると共に、成形時に第1部材10の接合部である第1部材接合部14と、第2部材20の接合部である第2部材接合部24との間に位置する状態で成形されることにより、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合する第3部材30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂からなる合成樹脂製玩具と、その製造方法に関する。
幼児等の低年齢の子供が遊ぶための玩具では、使用時の安全性を確保するために、素材として、比較的軟質の合成樹脂が用いられることが多くなっている。このような樹脂材料を玩具の素材として用いる場合は、樹脂を任意の形状に成形した成形部材同士を、必要に応じて接合することにより、所望の形状を得ている。このような樹脂材料からなる部材同士の接合を行う際は、例えば、特許文献1に示すように、成形した部材同士を溶着接続によって接合したり、特許文献2に示に示すように、成形した部材同士を接着剤によって接合したりする。
実開平6−39083号公報 特開2003−326604号公報
しかしながら、溶着による接合は、部材同士を加熱して接合するための設備が必要になり、そのような設備を準備するための費用が多く発生する虞がある。また、接着剤を用いて部材同士を接着する際には、部材同士の接合部分から接着剤がはみ出すことに起因して美観が低下したり、接着剤がはみ出さないように接着するため、慎重に接着をする必要があり、その分製造コストが上昇したりすることがある。
また、接着剤には様々な種類があるが、接着剤を用いて部材同士を接着する際には、使用する接着剤によって、固有の不具合が発生することがある。例えば、素材に軟質の合成樹脂を用いた部材同士を、瞬間接着剤で接着した場合、化学反応により表面硬化が起こり、接着部が固く脆くなって可撓性が損失することがある。また、瞬間接着剤を用いた場合には、瞬間接着剤の蒸気が空気中の水分と反応して硬化し、接着部の周囲で白化することがあるため、白化によって外観が損なわれることがある。また、接着剤として有機溶剤系接着剤を用いた場合、有機溶剤系接着剤は揮発性の有機溶剤を含むため、接着作業時に作業者が有機溶剤を吸い込む可能性があり、また、接着後も有毒溶剤が長期間残留することにより、不快な匂いが長期間発生する虞がある。また、接着剤としてシリコーン系接着剤を用いる場合には、接着する部分に前処理としてプライマーを塗布したり、コロナ放電によって接着する部分の表面を改質したりするなどの処理が必要になる。また、シリコーン系接着剤は、加圧状態で接着するのが望ましく、接着が安定するまでに24〜48時間程度の乾燥が必要になるため、接着作業が煩雑になる虞がある。これらのため、樹脂材料からなる部材同士を接合して所望の形状を得る玩具では、接合する手法に改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合することのできる合成樹脂製玩具及び合成樹脂製玩具の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る合成樹脂製玩具は、合成樹脂を成形した部材である第1部材と、合成樹脂を成形した部材である第2部材と、合成樹脂からなると共に、成形時に前記第1部材の接合部である第1部材接合部と、前記第2部材の接合部である第2部材接合部との間に位置する状態で成形されることにより、前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とに接合する第3部材と、を備えることを特徴とする。
また、上記合成樹脂製玩具において、前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とには、前記第3部材が入り込む凹部が形成されていることが好ましい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る合成樹脂製玩具の製造方法は、合成樹脂からなる第1部材と第2部材とを成形する工程と、前記第1部材を第1部材保持金型で保持し、前記第2部材を第2部材保持金型で保持した状態で、前記第1部材の接合部である第1部材接合部と、前記第2部材の接合部である第2部材接合部との間に合成樹脂を射出することにより、前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とに接合する第3部材を成形する工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記合成樹脂製玩具の製造方法において、前記第1部材には、前記第1部材保持金型に前記第1部材を押し込むための第1部材凸部を形成し、前記第2部材には、前記第2部材保持金型に前記第2部材を押し込むための第2部材凸部を形成し、前記第3部材の成形時には、前記第2部材保持金型によって前記第1部材凸部を押圧することにより、前記第1部材を前記第1部材保持金型に押し込み、前記第1部材保持金型によって前記第2部材凸部を押圧することにより、前記第2部材を前記第2部材保持金型に押し込むことが好ましい。
また、上記合成樹脂製玩具の製造方法において、前記第1部材と前記第2部材と前記第3部材とは、前記第1部材と前記第2部材とに前記第3部材を接合した際に内側に内側空間が形成できるように成形し、前記第3部材の成形時には、前記内側空間に入り込む内部部材を保持する内部部材保持部材を前記第1部材保持金型または前記第2部材保持金型に連結し、前記内部部材保持部材によって前記内部部材を前記内側空間側で保持することにより、前記内部部材が前記内側空間内に位置する状態で成形することが好ましい。
本発明に係る合成樹脂製玩具及び合成樹脂製玩具の製造方法は、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の斜視図である。 図2は、図1に示す合成樹脂製玩具を一体に成形する前の状態を示す斜視図である。 図3は、図2のA−A断面図である。 図4は、図2のB−B断面図である。 図5は、成形した第1部材と第2部材と第3部材との内部にボールを入り込ませた状態の側面図である。 図6は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の製造方法で用いる二次成形金型の斜視図である。 図7は、図6に示す二次成形金型から上側ケース部を取り除いた状態を示す斜視図である。 図8は、図7に示す二次成形金型から第1部材保持金型と下側ケース部を取り除いた状態を示す斜視図である。 図9は、図8に示す二次成形金型から第2部材保持金型を取り除いた状態を示す斜視図である。 図10は、図9のC−C矢視図である。 図11は、図7に示す第1部材保持金型の側面図である。 図12は、図11のD−D矢視図である。 図13は、図11に示す第1部材保持金型の下方側斜視図である。 図14は、図8に示す第2部材保持金型の側面図である。 図15は、図14のE−E矢視図である。 図16は、図14に示す第2部材保持金型の上方側斜視図である。 図17は、図9に示すボール保持部材の側面図である。 図18は、図17に示すボール保持部材の斜視図である。 図19は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の製造方法の手順を示すフロー図である。 図20は、第2部材保持金型の第1部材凸部押圧部で第1部材凸部を押圧する状態を示す説明図である。 図21は、第1部材保持金型の第2部材凸部押圧部で第2部材凸部を押圧する状態を示す説明図である。
以下に、本発明に係る合成樹脂製玩具及び合成樹脂製玩具の製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の斜視図である。図2は、図1に示す合成樹脂製玩具を一体に成形する前の状態を示す斜視図である。図1、図2に示す合成樹脂製玩具1は、全体として、略球体状の形状で形成されている。詳しくは、合成樹脂製玩具1は、略半球状の形状で形成される第1部材10と、同様に略半球状の形状で形成される第2部材20と、第1部材10と第2部材20とを接合する第3部材30と、が一体となって成形されることにより形成されている。即ち、第3部材30は、第1部材10及び第2部材20のそれぞれの形状である半球における、球の分割面に相当する部分同士の間に位置し、双方に接合されることにより、第1部材10と第2部材20とを接合する部材として形成されている。第1部材10と第2部材20と第3部材30とは、第1部材10と第2部材20とに第3部材30を接合した際に内側に内側空間2が形成できるように成形され、これらを接合することにより、全体として略球体状の形状になり、内側に内側空間2が形成される。
これらの第1部材10と第2部材20と第3部材30とは、全て合成樹脂を成形した部材になっており、常温にて軟質の合成樹脂材料によって形成されている。第1部材10と第2部材20と第3部材30とに用いる合成樹脂としては、例えば、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の種類を有する熱可塑性エラストマーの中から用いるのが好ましく、熱可塑性エラストマーの中でも、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体)が好ましい。SEBSは、成形に失敗しても再利用することができ、安定した価格で入手できるため、第1部材10、第2部材20、第3部材30に、SEBSを用いることにより、量産性を確保することができる。
さらに、第1部材10と第2部材20と第3部材30とに用いるSEBSは、透明なものを用いるのが好ましく、着色する場合には、透明なSEBSに顔料を混ぜることによって着色するのが好ましい。基材に透明なSEBSを用いることにより、第1部材10と第2部材20とに第3部材30を接合する際における接合部分の接合強度を高めることができる。
第1部材10と第2部材20と第3部材30とのうち、第1部材10は、第2部材20から最も離れた位置に第1部材基部11が位置しており、第1部材基部11から第2部材20側に向かって複数の第1部材リブ13が延びている。この複数の第1部材リブ13は、それぞれ略棒状の形状で形成されている。また、複数の第1部材リブ13は、第1部材基部11から第2部材20側に向かって放射状に広がり、且つ、円弧を描きながら延びており、これにより、第1部材10は、全体として略半球状の形状で形成されている。
また、複数の第1部材リブ13は、略棒状の形状で形成されて、隣り合う第1部材リブ13同士を連結する第1部材枠部12によって、それぞれ連結されている。第1部材枠部12は、第1部材リブ13における第1部材基部11側の端部と第2部材20側の端部との間に位置し、第1部材10の形状である半球における、球の分割面に相当する面に対して平行に延びて、両端がそれぞれ第1部材リブ13に連結されている。これにより、第1部材枠部12は、隣り合う第1部材リブ13のそれぞれに連結され、換言すると、隣り合う第1部材リブ13は、双方の間に位置する第1部材枠部12によって連結されている。
複数の第1部材リブ13における隣り合う第1部材リブ13同士の間には、それぞれの間にこのように形成される第1部材枠部12が配設されており、各第1部材枠部12は、第1部材リブ13の長さ方向における位置が、ほぼ同じ位置に配設されている。これにより、隣り合う第1部材リブ13同士の間に位置する複数の第1部材枠部12は、全体で見たときに、略円環状の形状となって形成されている。
第2部材20も、第1部材10と同様の形状で形成されており、第2部材基部21から複数の第2部材リブ23が円弧を描きながら放射状に延び、隣り合う第2部材リブ23同士の間には、第2部材枠部22が配設されている。これにより、隣り合う第2部材リブ23同士は、第2部材枠部22によって連結され、第2部材20は、全体として略半球状の形状で形成された状態になっている。また、第2部材リブ23の数は、第1部材10が有する第1部材リブ13の数と同じ数になっており、第2部材リブ23同士の間隔は、第1部材リブ13同士の間隔と同じ間隔になっている。これにより、第1部材10と第2部材20とは、ほぼ同じ形状で形成されている。
また、第3部材30は、第1部材10や第2部材20の形状である半球における、球の分割面に相当する円の円周に沿った略リング状の形状で形成されている。第1部材10は、第3部材30における第1部材10に対向する面である第1部材側接合面31に接合され、第2部材20は、第3部材30における第2部材20に対向する面である第2部材側接合面32に接合されている。
図3は、図2のA−A断面図である。図4は、図2のB−B断面図である。第1部材10は、各第1部材リブ13における第2部材20側の端部、即ち、第3部材30側の端部に位置し、第3部材30に対向する面である第1部材接合部14が、第3部材30に接合される。同様に、第2部材20は、各第2部材リブ23における第1部材10側の端部、即ち、第3部材30側の端部に位置し、第3部材30に対向する面である第2部材接合部24が、第3部材30に接合される。つまり、第3部材30は、成形時に、第1部材10の接合部である第1部材接合部14と、第2部材20の接合部である第2部材接合部24との間に位置する状態で成形されることにより、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合するように設けられている。
その際に、第1部材リブ13と第2部材リブ23とは、第3部材30の円周方向における位置が互い違いとなるように、第3部材30に接合されている。つまり、第3部材30の円周方向において、隣り合う第1部材リブ13同士の間のほぼ中央の位置に、第2部材リブ23が位置し、隣り合う第2部材リブ23同士の間のほぼ中央の位置に、第1部材リブ13が位置するように、第1部材リブ13と第2部材リブ23とは、第3部材30に接合されている。
このように第3部材30に接合される第1部材接合部14には、第3部材30が入り込む凹部である第1部材凹部15が形成されており、第3部材30に接合される第2部材接合部24には、第3部材30が入り込む凹部である第2部材凹部25が形成されている。第3部材30の成形時には、第3部材30を構成する合成樹脂が第1部材凹部15と第2部材凹部25とに入り込んだ状態で、第3部材30は、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合される。
また、第1部材リブ13と第2部材リブ23とには、球の内面側に該当する面、即ち、内側空間2を形成する面に、球の内側方向に突出する第1部材凸部16や第2部材凸部26が形成されている。例えば、第1部材リブ13には、第1部材10の形状である半球の内面側で、且つ、第1部材接合部14が位置する側の端部寄りの位置に、半球の内側方向に突出した第1部材凸部16が形成されている。また、第2部材リブ23には、第2部材20の形状である半球の内面側で、且つ、第2部材接合部24が位置する側の端部寄りの位置に、半球の内側方向に突出した第2部材凸部26が形成されている。
図5は、成形した第1部材と第2部材と第3部材との内部にボールを入り込ませた状態の側面図である。第3部材30に第1部材10と第2部材20とが接合されて一体に形成された状態では、内部に内側空間2ができるが、実施形態に係る合成樹脂製玩具1は、この内側空間2内に、球形の内部部材であるボール50が入り込んだものになっている。このボール50は、第1部材10や第2部材20、第3部材30とは異なる合成樹脂材料からなり、第1部材10、第2部材20、第3部材30よりも硬質の合成樹脂材料によって形成されている。ボール50は、例えばABS樹脂により形成されており、ABS樹脂を用いることにより、製造時にボール50を形成する部材同士を超音波溶着によって接合することができ、また、ABS樹脂は塗装時におけるインクの乗りが良好であるため、外観を向上させることができる。
また、ボール50は、第1部材リブ13同士の間隔や第2部材リブ23同士の間隔よりも大きな直径で形成されており、これによりボール50は、第1部材リブ13間や第2部材リブ23間から、外に出ないようになっている。このボール50内には、ボール50を形成する材料と同様に硬質の合成樹脂材料からなり、球状等の小さな形状で形成される封入部材(図示省略)が、複数封入されている。封入部材の材料としては、例えばGPPS(汎用ポリスチレン)が用いられる。
本実施形態に係る合成樹脂製玩具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。合成樹脂製玩具1は、主に幼児等が遊ぶ場合に用いられる。例えば、合成樹脂製玩具1は略球体状の形状で形成されているため、転がすことができ、第1部材10と第2部材20と第3部材30とが軟質の合成樹脂材料によって形成されているため、握って遊ぶことができる。
また、第1部材10と第2部材20とは、複数の第1部材リブ13と第2部材リブ23とが放射状に配設されていることにより、リブ同士の間から第1部材リブ13、第2部材リブ23、第3部材リブ30で画成される空間の内部を視認することができ、この空間にはボール50が配設されている。このため、合成樹脂製玩具1を転がした際には、内部で動くボール50を視認することができ、ボール50の動きを楽しむことができる。
さらに、ボール50は、硬質の合成樹脂材料によって形成されており、その内部には、硬質の合成樹脂材料からなる複数の封入部材が封入されている。このため、ボール50が動いた際には、この動きに応じてボール50内の封入部材も動き、封入部材がボール50の内面に衝突したり、封入部材同士が衝突したりすることにより、音が発生する。特に、封入部材の材料にGPPSを用いることにより、良好な音が発生する。これにより、合成樹脂製玩具1を転がした際には、このようにボール50から発生する音を楽しむことができる。
また、合成樹脂製玩具1の外面は、軟質の合成樹脂材料からなる第1部材10と第2部材20と第3部材30とによって形成されるため、合成樹脂製玩具1の外面は、いずれの部分も軟質になっている。このため、合成樹脂製玩具1を用いて遊んだり、合成樹脂製玩具1が体に当たったりした場合でも、大きな衝撃を吸収でき、体に大きな負荷が作用することを抑制することができる。
次に、本実施形態に係る合成樹脂製玩具1の製造時に用いる金型について説明する。図6は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の製造方法で用いる二次成形金型の斜視図である。合成樹脂製玩具1の製造時には、第1部材10と第2部材20との成形である一次成形に用いる金型である一次成形金型(図示省略)と、第3部材30を射出成形すると共に第1部材10と第2部材20と第3部材30とを一体にする成形である二次成形に用いる金型である二次成形金型60と、を用いる。このうち、二次成形金型60は、ベース部63上に下側ケース部62が配設され、下側ケース部62上に上側ケース部61が配設されている。この上側ケース部61には、第3部材30の材料となる合成樹脂を注入する樹脂注入部65が配設されている。
図7は、図6に示す二次成形金型から上側ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。図8は、図7に示す二次成形金型から第1部材保持金型と下側ケース部を取り除いた状態を示す斜視図である。合成樹脂製玩具1は、第3部材30の成形時に第1部材10を保持する第1部材保持金型70と、第2部材20を保持する第2部材保持金型80とを有している。これらの第1部材保持金型70と第2部材保持金型80とは、それぞれ2つの第1部材10及び第2部材20を保持することが可能になっている。即ち、合成樹脂製玩具1は、一度に2つの合成樹脂製玩具1の第3部材30を成形することが可能になっている。
上側ケース部61に設けられる樹脂注入部65は、当該樹脂注入部65から注入された合成樹脂を、第3部材30を成形する位置まで送り込む経路である樹脂射出経路66に接続されている。樹脂射出経路66は、樹脂注入部65から分岐し、第1部材保持金型70側から、第3部材30を成形する位置に向けて延びている。
また、二次成形金型60は、第3部材30の成形時に、第3部材30の材料となる合成樹脂を、冷却することによって固化させるための冷却水路67を有している。この冷却水路67は、第1部材保持金型70及び第2部材保持金型80の外部から、第1部材保持金型70や第2部材保持金型80の内部にかけて配設されており、第3部材30を成形する位置の近傍を含んで、冷却水が循環可能に設けられている。
図9は、図8に示す二次成形金型から第2部材保持金型を取り除いた状態を示す斜視図である。図10は、図9のC−C矢視図である。第2部材保持金型80には、第3部材30を成形時に、ボール50を保持する内部部材保持部材であるボール保持部材90が連結されている。このボール保持部材90は、ボール50が第2部材20の内面側に位置する状態で、ボール50を保持することが可能になっている。
図11は、図7に示す第1部材保持金型の側面図である。図12は、図11のD−D矢視図である。図13は、図11に示す第1部材保持金型の下方側斜視図である。第1部材保持金型70は、第2部材保持金型80に対向する側の面で第1部材10を保持することが可能になっており、この第1部材10を保持する側の面である第1部材保持面71には、第1部材10の第1部材リブ13を保持する第1部材リブ保持部72が設けられている。具体的には、第1部材保持金型70は、第1部材10を保持する部分が、第1部材保持面71から略半球状の形状で凹んで形成されており、第1部材リブ保持部72は、略半球状の凹部の壁面に形成されている。
この第1部材リブ保持部72は、幅が第1部材リブ13の幅と同程度の幅で、第1部材保持面71から凹んだ溝状の形状で複数形成されており、溝内に各第1部材リブ13が嵌り込むことにより、第1部材リブ13を保持することが可能になっている。第1部材保持金型70は、このように第1部材リブ保持部72で第1部材リブ13を保持することにより、第1部材10を保持することができる。
また、第1部材保持金型70には、第1部材10を保持した状態で第3部材30を成形することのできる第3部材成形部74が形成されている。第3部材成形部74は、第1部材保持面71から、略半球状に凹んで第1部材10を保持する部分における、第1部材保持面71の直近に位置して、円環状に第1部材保持面71から凹んだ形状で形成されている。即ち、第3部材成形部74は、第1部材保持面71から凹んだ半球の円周上に位置して形成されている。
この第3部材成形部74は、主に第3部材30の第1部材側接合面31側を成形することが可能になっている。また、樹脂射出経路66は、この第3部材成形部74に対して、合成樹脂を射出することができるように配設され、射出部が第3部材成形部74に面している。
図14は、図8に示す第2部材保持金型の側面図である。図15は、図14のE−E矢視図である。図16は、図14に示す第2部材保持金型の上方側斜視図である。第2部材保持金型80は、第1部材保持金型70に対向する側の面で第2部材20を保持することが可能になっており、この第2部材20を保持する側の面である第2部材保持面81には、第2部材20の第2部材リブ23を保持する第2部材リブ保持部82が設けられている。具体的には、第2部材保持金型80は、第2部材20を保持する部分が、第2部材保持面81から略半球状の形状で凹んで形成されており、第2部材リブ保持部82は、略半球状の凹部の壁面に形成されている。
この第2部材リブ保持部82は、幅が第2部材リブ23の幅と同程度の幅で、第2部材保持面81から凹んだ溝状の形状で複数形成されており、溝内に各第2部材リブ23が嵌り込むことにより、第2部材リブ23を保持することが可能になっている。第2部材保持金型80は、このように第2部材リブ保持部82で第2部材リブ23を保持することにより、第2部材20を保持することができる。
また、第2部材保持金型80には、第2部材20を保持した状態で第3部材30を成形することのできる第3部材成形部84が形成されている。第3部材成形部84は、第2部材保持面81から、略半球状に凹んで第2部材20を保持する部分における、第2部材保持面81の直近に位置して、円環状に第2部材保持面81から凹んだ形状で形成されている。即ち、第3部材成形部84は、第2部材保持面81から凹んだ半球の円周上に位置して形成されている。
この第3部材成形部84は、主に第3部材30の第2部材側接合面32側を成形することが可能になっている。第3部材30は、この第3部材成形部84と、第1部材保持金型70の第3部材成形部74とで、成形することが可能になっている。
また、第2部材リブ保持部82は、第3部材30の円周方向における第1部材リブ13と第2部材リブ23との位置が互い違いになって第2部材リブ23を保持することができるように形成されている。即ち、第2部材リブ保持部82は、第2部材保持金型80と第1部材保持金型70とを合わせて二次成形金型60に組み込んだ状態における、第3部材成形部84の円周方向における位置が、第1部材保持金型70の第1部材リブ保持部72に対して互い違いになるように形成されている。
また、第2部材保持金型80には、二次成形金型60での第3部材30の成形時に、第1部材10と第2部材20との内部でボール50を保持するボール保持部材90が挿通されてボール保持部材90が連結される孔であるボール保持部材孔85が形成されている。このボール保持部材孔85は、第2部材保持金型80で第2部材20を保持した場合における、第2部材基部21が位置する付近に形成されており、第2部材保持金型80における第2部材20を保持する側の面と、その反対側の面とを連通する孔になっている。
さらに、第1部材保持金型70と第2部材保持金型80とには、第1部材10と第2部材20とを保持する際に、第1部材10や第2部材20を押圧する第2部材凸部押圧部73と第1部材凸部押圧部83とが設けられている。
具体的には、第1部材保持金型70には、第2部材保持金型80で保持する第2部材20を押圧し、第2部材リブ23を第2部材リブ保持部82に押し込む第2部材凸部押圧部73が設けられている。この第2部材凸部押圧部73は、第3部材成形部74の円周方向において隣り合う第1部材リブ保持部72同士の間の中央付近に位置し、第1部材保持面71から突出している。つまり、第2部材凸部押圧部73は、第1部材保持金型70と第2部材保持金型80とを合わせて二次成形金型60に組み込んだ状態の第3部材成形部74の円周方向における位置が、第2部材保持金型80の第2部材リブ保持部82の位置とほぼ同じ位置になって配設されている。これにより、第2部材凸部押圧部73は、第2部材リブ保持部82で保持する第2部材リブ23に形成される第2部材凸部26に接触し、第2部材凸部26を押圧することが可能になっている。
また、第2部材保持金型80には、第1部材保持金型70で保持する第1部材10を押圧し、第1部材リブ13を第1部材リブ保持部72に押し込む第1部材凸部押圧部83が設けられている。この第1部材凸部押圧部83は、第3部材成形部84の円周方向において隣り合う第2部材リブ保持部82同士の間の中央付近に位置し、第2部材保持面81から突出している。つまり、第1部材凸部押圧部83は、第2部材保持金型70と第2部材保持金型80とを合わせて二次成形金型60に組み込んだ状態の第3部材成形部84の円周方向における位置が、第1部材保持金型70の第1部材リブ保持部72の位置とほぼ同じ位置になって配設されている。これにより、第1部材凸部押圧部83は、第1部材リブ保持部72で保持する第1部材リブ13に形成される第1部材凸部16に接触し、第1部材凸部16を押圧することが可能になっている。
図17は、図9に示すボール保持部材の側面図である。図18は、図17に示すボール保持部材の斜視図である。ボール保持部材90は、有底の略円筒形状の形状で形成されており、有底の円筒の開口端側に、ボール50を保持する保持部91を有している。この保持部91は、円筒の内面側に、ボール50を保持する保持面92が形成されており、保持面92は、ボール50の外周面の径とほぼ同じ径の曲面で形成されている。
また、ボール保持部材90には、保持部91が位置する側の端部側から他側に向けて、円筒の軸方向に沿って延びるリブ溝部93が形成されている。このリブ溝部93は、ボール保持部材90の外周面から保持面92にかけて連通する切欠き状に形成されており、ボール保持部材90の円周方向に複数が並んで形成されている。具体的には、リブ溝部93は、溝幅が、第2部材20が有する第2部材リブ23の幅と同程度の幅になっており、円周方向における複数のリブ溝部93の相対的な位置は、複数の第2部材リブ23の相対的な位置とほぼ同じ位置になっている。
次に、本実施形態に係る合成樹脂製玩具1の製造方法について説明する。図19は、実施形態に係る合成樹脂製玩具の製造方法の手順を示すフロー図である。実施形態に係る合成樹脂製玩具1を製造する際には、まず、第1部材10と第2部材20とを一次成形する(ステップST11)。つまり、第1部材10と第2部材20とを射出成形によって成形するための金型である一次成形金型を用いて、第1部材10と第2部材20とを成形する。これにより、合成樹脂からなる第1部材10と第2部材20とを成形する。また、この成形では、第1部材10には、第3部材30の成形時に第1部材10を保持する第1部材保持金型70に第1部材10を押し込むための第1部材凸部16を形成し、第2部材20には、第3部材30の成形時に第2部材20を保持する第2部材保持金型80に第2部材20を押し込むための第2部材凸部26を形成する。
次に、第1部材10と第2部材20とを二次成形金型60で保持する(ステップST12)。つまり、第3部材30を成形するために、二次成形金型60の第1部材保持金型70で第1部材10を保持し、第2部材保持金型80で第2部材20を保持する。第1部材保持金型70で第1部材10を保持する際には、第1部材10の第1部材リブ13を第1部材保持金型70の第1部材リブ保持部72に押し込み、第1部材リブ保持部72で第1部材リブ13を保持することにより、第1部材10を保持する。
同様に、第2部材保持金型80で第2部材20を保持する際には、第2部材20の第2部材リブ23を第2部材保持金型80の第2部材リブ保持部82に押し込み、第2部材リブ保持部82で第2部材リブ23を保持することにより、第2部材20を保持する。その際に、第2部材保持金型80は、第2部材20の第2部材リブ23をリブ溝部93に入り込ませ、ボール50を第2部材20における内側空間2側に位置させた状態のボール保持部材90(図9、図10参照)をボール保持部材孔85に挿入して連結する。これにより、ボール50が内側空間2内に入り込んだ状態で、第1部材10と第2部材20とを二次成形金型60で保持できるようにする。即ち、第3部材30の成形時には、内側空間2に入り込むボール50を保持するボール保持部材90を第2部材保持金型80に連結し、ボール保持部材90によってボール50を内側空間2側で保持することにより、ボール50が内側空間2内に位置する状態で成形する。
これらのように、第1部材リブ13や第2部材リブ23を、第1部材リブ保持部72や第2部材リブ保持部82に押し込む際には、第1部材リブ13の第1部材凸部16や第2部材リブ23の第2部材凸部26を押圧することにより押し込む。つまり、第3部材30の成形時には、第2部材保持金型80によって第1部材凸部16を押圧することにより、第1部材10を第1部材保持金型70に押し込み、第1部材保持金型70によって第2部材凸部26を押圧することにより、第2部材20を第2部材保持金型80に押し込む。
図20は、第2部材保持金型の第1部材凸部押圧部で第1部材凸部を押圧する状態を示す説明図である。第1部材リブ13を第1部材リブ保持部72に押し込む際における、第2部材保持金型80での第1部材凸部16への押圧は、第2部材保持金型80が有する第1部材凸部押圧部83によって行う。第1部材凸部押圧部83は、第2部材保持面81から突出すると共に、第3部材成形部84の円周方向における位置が、第1部材保持金型70の第1部材リブ保持部72の位置とほぼ同じ位置に配設されている。このため、第1部材リブ13が第1部材リブ保持部72の位置になるように第1部材10を配置した状態で、第2部材保持面81と第1部材保持面71とを対向させることにより、第1部材凸部押圧部83は、第1部材リブ13に形成される第1部材凸部16に接触する。
この状態で、第2部材保持面81と第1部材保持面71とが近付く方向に第1部材保持金型70や第2部材保持金型80を移動させることにより、第1部材凸部押圧部83は、第1部材凸部16を押圧する。第1部材リブ13は、第1部材凸部押圧部83から第1部材凸部16に付与される押圧力により、溝状の第1部材リブ保持部72に押し込まれる。
図21は、第1部材保持金型の第2部材凸部押圧部で第2部材凸部を押圧する状態を示す説明図である。第2部材リブ23を第2部材リブ保持部82に押し込む際における、第1部材保持金型70での第2部材凸部26への押圧は、第1部材リブ13を押し込む場合と同様に、第1部材保持金型70が有する第2部材凸部押圧部73によって行う。つまり、第2部材リブ23が第2部材リブ保持部82の位置になるように第2部材20を配置した状態で、第1部材保持面71と第2部材保持面81とを対向させる。この状態で、第1部材保持面71と第2部材保持面81とが近付く方向に第1部材保持金型70や第2部材保持金型80を移動させることにより、第2部材凸部押圧部73は、第2部材凸部26を押圧する。第2部材リブ23は、第2部材凸部押圧部73から第2部材凸部26に付与される押圧力により、溝状の第2部材リブ保持部82に押し込まれる。
これらにより、第1部材10と第2部材20とを二次成形金型60で保持したら、次に、第1部材接合部14と第2部材接合部24との間に合成樹脂を射出して、第3部材30を成形する(ステップST13)。つまり、第1部材接合部14と第2部材接合部24とを二次成形金型60で保持した状態で、第1部材接合部14と第2部材接合部24との間に合成樹脂を射出することにより、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合する第3部材30を成形する。
第3部材30の成形は、第1部材保持金型70の第3部材成形部74と第2部材保持金型80の第3部材成形部84とで画成される空間に、第3部材30の材料となる合成樹脂を射出することにより成形する。第3部材30の材料となる合成樹脂は、第1部材10や第2部材20の材料となる合成樹脂とほぼ同じ種類の合成樹脂になっている。このため、第1部材10と第2部材20とを二次成形金型60で保持した状態で、第3部材成形部74、84によって画成される空間に、第3部材30の材料となる合成樹脂を射出することにより、軟化した状態で射出された合成樹脂は、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合されつつ固化する。
その際に、軟化した状態の合成樹脂は、第1部材接合部14に形成される第1部材凹部15や、第2部材接合部24に形成される第2部材凹部25に入り込んで第1部材接合部14や第2部材接合部24に接合し、固化する。これにより、第3部材30は、第3部材成形部74、84によって成形されつつ、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合することにより、第1部材10と第2部材20とを接合する。合成樹脂製玩具1は、このように第1部材10と第2部材20とが第3部材30によって接合されることにより、一体に形成される。
第3部材30の成形を行い、第3部材30が固化したら、二次成形金型60から合成樹脂製玩具1を取り出す(ステップST14)。即ち、第1部材10と第2部材20とが第3部材30によって接合されている状態で、第1部材保持金型70から第1部材10を抜き取り、第2部材保持金型80から第2部材20を抜き取る。これにより、略球体状に一体に形成される第1部材10と第2部材20と第3部材30とによって画成される内側空間2内にボール50が入り込んだ状態で、合成樹脂製玩具1は二次成形金型60から取り出される。
以上の実施形態に係る合成樹脂製玩具1は、第3部材30を、第1部材10の第1部材接合部14と、第2部材20の第2部材接合部24との間に位置する状態で成形することにより、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに第3部材30を接合させている。これにより、第3部材30に、合成樹脂製玩具1の形状の一部を形成する部材としての機能と、第1部材接合部14と第2部材接合部24とを接合する部材としての機能とを兼ねさせることができる。換言すると、合成樹脂製玩具1の外観の一部を構成する第3部材30に、第1部材接合部14と第2部材接合部24とを接合する際の接着剤としての機能を持たせることができる。このため、接着剤や、別途接合部材を用いることなく第1部材接合部14と第2部材接合部24とを接合することができ、接着剤のはみ出しや、接合部材が第1部材10や第2部材20から突出することを抑制することができる。この結果、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合することができる。
また、第1部材接合部14には、第3部材30が入り込む第1部材凹部15が形成され、第2部材接合部24には、第3部材30が入り込む第2部材凹部25が形成されているため、第3部材30と、第1部材接合部14及び第2部材接合部24との接合強度を向上させることができる。これにより、外観を構成する部材である第3部材30を、より確実に強い強度で、第1部材10と第2部材20とに接合することができる。この結果、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、より確実に接合することができる。
また、実施形態に係る合成樹脂製玩具1の製造方法では、第1部材10と第2部材20とを成形した後、第1部材接合部14と第2部材接合部24との間に合成樹脂を射出することにより、第1部材接合部14と第2部材接合部24とに接合する第3部材30を成形している。これにより、合成樹脂製玩具1の外観の一部を構成する第3部材30を用いて、第1部材接合部14と第2部材接合部24とを接合することができる。このため、接着剤や、別途接合部材を用いることなく第1部材接合部14と第2部材接合部24とを接合することができ、接着剤のはみ出しや、接合部材が第1部材10や第2部材20から突出することを抑制することができる。この結果、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合することができる。
また、第3部材30の成形時には、第2部材保持金型80が有する第1部材凸部押圧部83によって第1部材凸部16を押圧することにより、第1部材10を第1部材保持金型70に押し込むため、第1部材保持金型70で第1部材10を保持する際に、第1部材10を、より確実に適切な位置に配置することができる。同様に、第2部材20は、第1部材保持金型70が有する第2部材凸部押圧部73によって第2部材凸部26を押圧することにより、第2部材保持金型80に押し込むため、第2部材保持金型80で第2部材20を保持する際に、第2部材20を、より確実に適切な位置に配置することができる。これにより、第3部材30を成形する際に、第1部材10と第3部材30、及び第2部材20と第3部材30とを、より確実に、適切な位置関係で接合することができる。この結果、合成樹脂からなる部材同士を、より確実に美観を確保しつつ接合することができる。
また、第3部材30の成形時には、ボール保持部材90を第2部材保持金型80に連結し、ボール50が内側空間2内に位置する状態で成形するため、合成樹脂製玩具1の内部にボール50を入れた状態で成形することができる。これにより、合成樹脂からなる第1部材10と第2部材20と第3部材30とを接合することにより一体に成形される合成樹脂製玩具1の内部に、ボール50を入れることができる。この結果、合成樹脂からなる部材同士を接合した際の美観を向上させることができ、また、内部にボール50等の内部部材を入れることにより、使用時の用途を広げることができる。
〔変形例〕
なお、上述した合成樹脂製玩具1とその製造方法では、第1部材リブ保持部72や第2部材リブ保持部82に第1部材リブ13や第2部材リブ23を入り込ませることにより、第1部材保持金型70で第1部材10を保持したり、第2部材保持金型80で第2部材20を保持したりしているが、その際に、第1部材リブ13や第2部材リブ23が、第1部材リブ保持部72や第2部材リブ保持部82に入り込み易いような形態にしてもよい。例えば、第1部材リブ13における第1部材リブ保持部72に接触する面や、第2部材リブ23における第2部材リブ保持部82に接触する面に、第1部材リブ13や第2部材リブ23の押し込み方向に沿った溝や突起を形成してもよい。これにより、第1部材リブ13や第2部材リブ23を、第1部材リブ保持部72、第2部材リブ保持部82に押し込む際に、第1部材リブ13や第2部材リブ23は、溝や突起に沿って移動し易くなるため、容易に押し込むことができる。これにより、二次成形金型60を用いて第3部材30を成形する際における作業性を向上させることができる。
また、実施形態に係る合成樹脂製玩具1は、内側空間2内に、内部部材としてボール50が入っているが、ボール50は入れなくてもよい。ボール50を入れない場合でも、第1部材10と第2部材20とを軟質の合成樹脂によって一次成形し、軟質の合成樹脂で第1部材10と第2部材20とを接合しながら第3部材30を二次成形することにより、合成樹脂からなる部材同士を、美観を確保しつつ、容易に接合することができる。
また、ボール50等の内部部材は、複数でもよく、また、内部部材はボール50以外のものでもよい。第1部材10、第2部材20、第3部材30の内部に入れる内部部材は、その形態に関わらず、内部に入れることにより、合成樹脂製玩具1を転がしたり振り回したりしたときに、内部部材が動くので、それに起因して発生する音等の変化を楽しむことができる。
また、実施形態に係る合成樹脂製玩具1の製造方法で用いられる二次成形金型60では、ボール保持部材90は、第2部材保持金型80に連結することができるように構成されているが、ボール保持部材90は、第1部材保持金型70に連結することができるように構成されていてもよい。ボール保持部材90等の内部部材保持部材は、連結する部材に関わらず、第3部材30の成形時に、ボール50等の内部部材を内側空間2内で保持することができるように設けられていれば、その構成は問わない。
また、実施形態に係る合成樹脂製玩具1の製造方法で用いる二次成形金型60は、2つの合成樹脂製玩具1の二次成形を1度に行うことができるように構成されているが、二次成形金型60は、これ以外の数で、合成樹脂製玩具1の二次成形を行うことができるように構成されていてもよい。二次成形金型60は、1回の二次成形では、1つの二次成形金型60のみの二次成形を行うことができるように構成されていたり、1回の二次成形で、3つ以上の二次成形金型60の二次成形を行うことができるように構成されていたりしてもよい。
1 合成樹脂製玩具
2 内側空間
10 第1部材
13 第1部材リブ
14 第1部材接合部
15 第1部材凹部
16 第1部材凸部
20 第2部材
23 第2部材リブ
24 第2部材接合部
25 第2部材凹部
26 第2部材凸部
30 第3部材
50 ボール(内部部材)
60 二次成形金型
65 樹脂注入部
66 樹脂射出経路
70 第1部材保持金型
71 第1部材保持面
72 第1部材リブ保持部
73 第2部材凸部押圧部
74 第3部材成形部
80 第2部材保持金型
81 第2部材保持面
82 第2部材リブ保持部
83 第1部材凸部押圧部
84 第3部材成形部
85 ボール保持部材孔
90 ボール保持部材(内部部材保持部材)

Claims (5)

  1. 合成樹脂を成形した部材である第1部材と、
    合成樹脂を成形した部材である第2部材と、
    合成樹脂からなると共に、成形時に前記第1部材の接合部である第1部材接合部と、前記第2部材の接合部である第2部材接合部との間に位置する状態で成形されることにより、前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とに接合する第3部材と、
    を備えることを特徴とする合成樹脂製玩具。
  2. 前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とには、前記第3部材が入り込む凹部が形成されている請求項1に記載の合成樹脂製玩具。
  3. 合成樹脂からなる第1部材と第2部材とを成形する工程と、
    前記第1部材を第1部材保持金型で保持し、前記第2部材を第2部材保持金型で保持した状態で、前記第1部材の接合部である第1部材接合部と、前記第2部材の接合部である第2部材接合部との間に合成樹脂を射出することにより、前記第1部材接合部と前記第2部材接合部とに接合する第3部材を成形する工程と、
    を含むことを特徴とする合成樹脂製玩具の製造方法。
  4. 前記第1部材には、前記第1部材保持金型に前記第1部材を押し込むための第1部材凸部を形成し、
    前記第2部材には、前記第2部材保持金型に前記第2部材を押し込むための第2部材凸部を形成し、
    前記第3部材の成形時には、前記第2部材保持金型によって前記第1部材凸部を押圧することにより、前記第1部材を前記第1部材保持金型に押し込み、前記第1部材保持金型によって前記第2部材凸部を押圧することにより、前記第2部材を前記第2部材保持金型に押し込む請求項3に記載の合成樹脂製玩具の製造方法。
  5. 前記第1部材と前記第2部材と前記第3部材とは、前記第1部材と前記第2部材とに前記第3部材を接合した際に内側に内側空間が形成できるように成形し、
    前記第3部材の成形時には、前記内側空間に入り込む内部部材を保持する内部部材保持部材を前記第1部材保持金型または前記第2部材保持金型に連結し、前記内部部材保持部材によって前記内部部材を前記内側空間側で保持することにより、前記内部部材が前記内側空間内に位置する状態で成形する請求項3または4に記載の合成樹脂製玩具の製造方法。
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