[go: up one dir, main page]

JP2016041162A - 前眼部解析装置 - Google Patents

前眼部解析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016041162A
JP2016041162A JP2014165919A JP2014165919A JP2016041162A JP 2016041162 A JP2016041162 A JP 2016041162A JP 2014165919 A JP2014165919 A JP 2014165919A JP 2014165919 A JP2014165919 A JP 2014165919A JP 2016041162 A JP2016041162 A JP 2016041162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
lens
eye
anterior
tomographic image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014165919A
Other languages
English (en)
Inventor
圭一郎 岡本
Keiichiro Okamoto
圭一郎 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomey Corp
Original Assignee
Tomey Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomey Corp filed Critical Tomey Corp
Priority to JP2014165919A priority Critical patent/JP2016041162A/ja
Publication of JP2016041162A publication Critical patent/JP2016041162A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】折り返し画像の睫毛や瞼の像が、前眼部断層像の角膜部に重なることを回避して、正確な角膜形状の測定が可能な前眼部光干渉断層撮影装置を提供する。
【解決手段】干渉光学系のゼロ点位置を水晶体の中心から水晶体の後面の間に設定することにより、前眼部断層像の折り返し像は水晶体より後方から折り返されて正規の画像と重なるため、折り返し画像の睫毛や瞼の像が、前眼部断層像の角膜部に重なることが避けられ、正確な角膜形状の測定が可能にした。
【選択図】図8

Description

本発明は、光断層画像撮影装置に関し、特に眼科医療等に用いられる前眼部解析装置(前眼部光干渉断層撮影装置)に関する。
近年、眼科検査のために用いられる検査装置として、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:OCT)により被検者の被検眼(眼球)の断層画像を撮影する光干渉断層撮影装置が供されてきている。
光干渉断層撮影装置においては、タイムドメイン方式と呼ばれる、ミラーを動かして参照光の光路長を機械的に変化させながら断層画像取得を行うタイムドメインOCTと、フーリエドメイン方式と呼ばれる、分光器を用いてスペクトル情報を検出し断層画像取得を行うスペクトルドメインOCT、もしくは、波長走査光源を用いてスペクトル干渉信号を検出し断層画像取得を行う光周波数掃引OCTとがある。
一般にOCTでは、測定光を被検眼に対して一次元走査することで二次元断層画像を取得し(B−スキャン)、さらに、二次元断層画像を、被検眼に対して位置をずらしながら繰り返し取得することで三次元画像を得る(C−スキャン)。
スキャンの方法として、図4(a)に示すようなラスタースキャンと称される方法がある。このラスタースキャンは、水平方向に延びる走査線に沿って一次元走査(B−スキャン)することを、垂直方向にずらせながら繰り返し(C−スキャン)、眼球の三次元画像を撮影するものである。これにより、図4(b)に示すように、各走査線に沿う断層画像を得ることができる。
さらに、別の方法として、図5(a)に示すようなラジアルスキャンと称される方法もある。このラジアルスキャンは、放射方向に延びる走査線に沿って一次元走査(B−スキャン)することを、円周方向にずらせながら繰り返す(C−スキャン)ものである。これにより、図5(b)に示すように、各走査線に沿う断層画像を得ることができる。
眼科分野においては、上述に従った方法などにより被検眼の前眼部の断層像を撮影し、撮影した角膜や虹彩、水晶体などの断層像から、角膜形状(トポグライー)の計測や、LASIKや角膜内皮移植などの施術後の状態の観察、または緑内障のための隅角観察などが可能なため、さまざまな用途で本発明に係る前眼部光干渉断層撮影装置が使用されている。また、最近では眼内レンズの1つであるトーリックIOLの施術のためのガイド機能としても利用されている。
特に、トーリックIOLの施術のためのガイド機能として利用するためには、角膜形状の計測値(曲率分布、乱視軸角度)が重要となる。
特許文献1には、フーリエドメインOCT計測の原理的問題である折り返し像に関する問題を解決することを課題とし、フーリエドメインOCTの1つである波長走査型光源を用いた光周波数掃引OCT(SS−OCT)を例に、検出された干渉光に基づく画像が正規の像か折り返し像かを判定し、判定結果に基づいて干渉光から測定対象を計測する方法が開示されている。
特許文献1のSS−OCTや他のフーリエドメインOCTであるSD−OCTでは、特許文献1に開示されているように、ゼロ点(参照光路長と測定光路長が等しい位置)を中心に正規の画像と折り返し画像が取得される(特許文献1の図15参照)。
サンプリングされた干渉信号はフーリエ変換され、周波数に基づいた(深さ距離に基づいた)強度信号が得られる。フーリエドメインOCTは、通常この強度信号を処理して断層像が得られる。
特開2011−174920号公報
ところが、フーリエドメインOCTには測定可能距離に限度があり、測定可能距離から外れた領域外の信号は折り返しされ測定可能範囲の信号と重なって観測される。
通常、正規の画像は測定可能範囲の信号として観測され、測定可能範囲から外れた折り返し画像は正規の画像に重なって観測される。
角膜から水晶体までの範囲の断層像を取得することを目的とした前眼部光干渉断層撮影装置(前眼部解析装置)の場合、角膜からより深い位置までの断層像を取得したいという目的や、ゼロ点に近い程感度が高いという原理的な理由から、従来、角膜の直前にゼロ点を設定される。そのため、前眼部断層像の折り返し画像は前方から折り返されて重なるため、(前眼部断層像の)折り返し画像の睫毛や瞼の像が正規の前眼部断層像の角膜部に重なって観測され、角膜形状が正確に測定できないという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、折り返し画像の睫毛や瞼の像が、前眼部断層像の角膜部に重なることを回避して、正確な角膜形状の測定が可能な前眼部光干渉断層撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために本発明は、前眼部光干渉断層撮影装置において、干渉光学系のゼロ点位置(測定光路長と参照光路長が一致する位置)を水晶体の中心から水晶体の後面の間に設定することを特徴する。
干渉光学系のゼロ点位置を水晶体の中心から水晶体の後面の間に設定することにより、前眼部断層像の折り返し像は水晶体より後方(硝子体の方向)から折り返されて正規の画像(前眼部断層像)重なるため、折り返し画像の睫毛や瞼の像が、前眼部断層像の角膜部に重なることが避けられ、正確な角膜形状の測定が可能になる。
さらに、ゼロ点位置を水晶体の中心から水晶体の後面の間に設定したため、角膜から前房、虹彩、水晶体前面まで折り返し像の影響を受けない画像が取得可能になり、前眼部の形態計測(角膜、前房、虹彩、水晶体の位置測定)の精度も向上できる。
上述のように、本発明によれば、折り返し画像の睫毛や瞼の像が、前眼部断層像の角膜部に重なることが避けられ、正確な角膜形状の測定が可能になると共に、角膜から前房、虹彩、水晶体前面までの断層像に対しても、折り返し画像の影響を受けることなく撮影可能であることから、精度の高い形態計測(角膜、前房、虹彩、水晶体の位置測定)が可能になるのである。
本発明に係る前眼部光干渉断層撮影装置の一実施例の光学系の構成を示す図 本発明に係る前眼部光干渉断層撮影装置の電気的構成を概略的に示すブロック図 制御装置が実行する断層画像の撮影の処理手順を示すフローチャート OCTにおけるラスタースキャン方式を説明するための図 OCTにおけるラジアルスキャン方式を説明するための図 角膜直前のゼロ点を設定した場合(従来の設定ゼロ点位置)の正規の像(断層像)と折り返し像を説明するための図 折り返し像の睫毛が正規の断層像に重なって撮影された実際のOCT画像の一例を説明するための図 本発明に係る、ゼロ点位置を水晶体の中心から水晶体後面の間に設定した場合の正規の像(断層像)と折り返し像を説明するための図 本発明に係る、ゼロ点位置を水晶体の中心から水晶体後面の間に設定して撮影された実際のOCT画像の一例を説明するための図 水晶体像(水晶体の断層像)を観察するための方法の1例を説明するための図
以下、本発明の一実施例について、図1から図3を参照しながら説明する。
図2は、本実施例に係る前眼部光干渉断層撮影装置1の電気的構成を概略的に示している。尚、この前眼部光干渉断層撮影装置1は、隅角計測、角膜曲率、角膜厚分布、前房深度の測定等の、被検者の眼球(被検眼E)の前眼部Ec(図1参照)の眼科検査のために用いられる装置であり、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:OCT)により被検眼Eの前眼部Ecの断層画像を撮影するものである。
ここで、図示はしないが、前眼部光干渉断層撮影装置1の装置本体は、保持台に対して、X方向(左右方向)及びY方向(上下方向)並びにZ方向(前後方向)に移動可能に支持されている。装置本体の前面側(被検者側)には、顎受け部及び額当て部が、前記保持台に対して固定的に設けられている。被検者が、前記顎受け部に顎を載せると共に額当て部に額を当てることにより、被検者の眼(被検眼E)が、装置本体の前面に設けられた撮影用の(光の出入りが行われる)検査窓の正面に配置されるようになっている。
このとき、図2に示すように、この前眼部光干渉断層撮影装置1には、前記装置本体を前記保持台に対して、X方向、Y方向、Z方向に夫々自在に移動させるための本体駆動部2が設けられている。詳しい説明は省略するが、この本体駆動部2は、X方向移動モータ、Y方向移動モータ、Z方向移動モータなどを備えた周知構成を備えており、制御装置3により制御されるようになっている。後述するように、この本体駆動部2及び制御装置3は、アライメント光学系4等と共にアライメント手段及びオートアイトラッキング手段を構成するようになっている。
前記装置本体には、図2に示すように、CPU,メモリ等からなるマイクロコンピュータを含んで構成され全体の制御を行う制御装置3、前眼部Ecの断層画像を取得する断層画像取得手段としてのOCTシステム5、被検眼Eの正面画像を撮影する撮像手段を構成する前眼部撮像系6、アライメント光学系4が設けられている。このアライメント光学系4は、上記のようにアライメント手段及びオートアイトラッキング手段を構成すると共に、角膜頂点位置検出手段を構成する。これらOCTシステム5、前眼部撮像系6、アライメント光学系4の詳細については後述する。
さらに、装置本体には、後面(検者)側に位置して、被検眼正面画像等を表示する表示装置としてのモニタ7や、検者(オペレータ)が各種操作を行うためのキー操作部8が設けられている。図示はしないが、前記キー操作部8には、測定開始スイッチ等が含まれている。また本実施例では、前記モニタ7の画面上には、種々の操作手段として機能するタッチパネル9が設けられている。尚、前記制御装置3には、撮影した三次元画像の画像データ等を記憶する記憶部10が接続されている。
図1は、上記した光学系、即ち、OCTシステム5、前眼部撮像系6、アライメント光学系4の構成を示している。以下、これらについて順に述べる。前記OCTシステム5は、光干渉断層法により前眼部Ecの断層画像(断面画像)を得るものである。本実施例では時間的に波長を変化させて走査する波長走査光源11を用いたフーリエドメイン(光周波数掃引)方式が採用されている。
即ち、波長走査光源11から出力された光は、光ファイバ12aを通して第1のファイバーカプラ13に入力され、この第1のファイバーカプラ13において、例えば1:99の比率で、参照光と測定光とに分波されて出力される。そのうち参照光は、光ファイバ12bを通って第1のサーキュレータ14の入力部に入力され、更にこの第1のサーキュレータ14の入出力部から光ファイバ12cを通ってその端部から出力され、複数個のコリメータレンズ15を通って参照ミラー16に入射される。
そして、参照ミラー16にて反射された参照光が、再び、複数個のコリメータレンズ15を通って光ファイバ12cの端部から入力され、光ファイバ12cを通って第1のサーキュレータ14の入出力部から入力される。そして、第1のサーキュレータ14の出力部から出力された参照光は、光ファイバ12dを通って第2のファイバーカプラ17の第1の入力部に入力される。
一方、前記第1のファイバーカプラ13から出力された測定光は、光ファイバ12eを通って第2のサーキュレータ18の入力部に入力され、さらにこの第2のサーキュレータ18の入出力部から光ファイバ12fを通ってその端部から出力される。光ファイバ12fの端部から出力された測定光は、コリメータレンズ19を通ってガルバノスキャナ20に入力される。ガルバノスキャナ20は、測定光を走査させるためのもので、ガルバノドライバ21により駆動されるようになっている。
前記ガルバノスキャナ20から出力された測定光は、波長が長い側の光を反射させ短い側の光を透過させるホットミラー22により90度の角度で反射され、対物レンズ23を通して前記検査窓から出射され、被検眼Eに入射される。被検眼Eに入射された測定光は、前眼部Ecの各組織部分(角膜、前房、虹彩、水晶体等)にて反射し、その反射光が、検査窓から入射され、上記と逆に、対物レンズ23、ホットミラー22、ガルバノスキャナ20、コリメータレンズ19を順に通って、光ファイバ12fの端部から入力される。
そして、その反射光は、光ファイバ12fを通って前記第2のサーキュレータ18の入出力部から入力され、第2のサーキュレータ18の出力部から出力され、光ファイバ12gを通って前記第2のファイバーカプラ17の第2の入力部に入力される。
この第2のファイバーカプラ17において、前眼部Ecからの反射光と、前記光ファイバ12dを通って入力された参照光とが、例えば50:50の比率で合波され、その信号が光ファイバ12h、12iを介して検出器24に入力される。検出器24においては、波長毎の干渉が計測され、計測された干渉信号が、前記制御装置3に設けられたADボード25に入力される。さらに、制御装置3に設けられた演算部26において、干渉信号に対するフーリエ変換などの処理が行われ、もって走査線に沿う前眼部Ecの断層画像が取得されるのである。
このとき、詳しくは後述するように、前記ガルバノスキャナ20による測定光のスキャンパターン言い換えると走査線(B−スキャン)の方向は、制御装置3において設定されるようになっている。そして、制御装置3(演算部26)からの指令信号に基づいてガルバノドライバ21がガルバノスキャナ20を制御するようになっている。尚、得られた前眼部Ecの断層画像のデータは、必要な屈折補正が行われた後、前記記憶部10に記憶される。また、図1に模式的に示しているように、その断層画像Tを前記モニタ7に表示させることができる。
次に、前記前眼部撮像系6は、照明光源27,27、前記対物レンズ23、前記ホットミラー22、コールドミラー28、結像レンズ29、CCDカメラ30、光学制御部31を備えて構成される。照明光源27,27は、被検眼Eの正面に可視光領域の照明光を照射するようになっており、被検眼Eからの反射光が、前記検査窓から前記対物レンズ23、ホットミラー22、コールドミラー28、結像レンズ29を通って、CCDカメラ30に入力される。これにて、被検眼Eの正面画像Fが撮影され、撮影された画像データは、光学制御部31によって画像処理が行われて、前記モニタ7に表示されるようになる。
そして、前記アライメント光学系4は、より詳細には、被検者が固視灯を見つめることにより眼球(被検眼E)を極力動かさないようにさせるための固視灯光学系、被検眼E(角膜頂点)のXY方向の位置(本体に対する上下左右の位置ずれ)を検出するためのXY方向位置検出系、被検眼E(角膜頂点)の前後方向(Z方向)の位置を検出するためのZ方向位置検出系を含んで構成されている。
そのうち固視灯光学系は、固視灯32、コールドミラー33、リレーレンズ34、ハーフミラー35、前記コールドミラー28、前記ホットミラー22、前記対物レンズ23などから構成されている。これにて、固視灯32から出力された光(例えば緑色の光)は、コールドミラー33、リレーレンズ34、ハーフミラー35、コールドミラー28、ホットミラー22、レンズ23を順に介
して、検査窓から被検眼Eに向けて出力されるようになっている。
前記XY方向位置検出系は、XY位置検出光源36、前記コールドミラー33、前記リレーレンズ34、前記ハーフミラー35、前記コールドミラー28、前記ホットミラー22、前記対物レンズ23、結像レンズ37、位置センサ38などを備えて構成されている。前記XY位置検出光源36からは、位置検出用のアライメント光が出力され、コールドミラー33、リレーレンズ34、ハーフミラー35、コールドミラー28、ホットミラー22、対物レンズ23を介して、検査窓から被検眼Eの前眼部Ec(角膜)に向けて出射される。
このとき、被検眼Eの角膜表面が球面状をなすことにより、アライメント光は、被検眼Eの角膜頂点の内側で輝点像を形成するようにして角膜表面で反射され、その反射光が、検査窓から入射されるようになっている。角膜頂点からの反射光(輝点)は、対物レンズ23、ホットミラー22、コールドミラー28、ハーフミラー35、結像レンズ37を介して位置センサ38に入力される。位置センサ38によってその輝点の位置が検出されることにより、角膜頂点の位置(X方向及びY方向の位置)が検出されるようになっている。尚、前記輝点は、CCDカメラ30の撮影画像(モニタ7の表示画像)にも写り込むものとなる。
前記位置センサ38の検出信号は、前記光学制御部31ひいては制御装置3に入力される。この場合、位置センサ38と前記前眼部撮像系6(CCDカメラ30やモニタ7)との間でのアライメントが取られていると共に、角膜頂点の所定(正規)の画像取得位置(断層画像取得時に追従させるべき位置)が設定されている。角膜頂点の正規の画像取得位置としては、例えば、CCDカメラ30の撮影画像の中心位置(前記モニタ7の画面中心位置)と一致する点とされている。前記制御装置3は、位置センサ38の検出に基づいて、正規の位置に対する、検出された角膜頂点(輝点)のX方向及びY方向の位置ずれ量(この場合モニタ7の画面中心からの位置ずれ量)を求めるようになっている。
前記Z方向位置検出系は、Z方向位置検出光源39、結像レンズ40、ラインセンサ41を備えて構成されている。Z方向位置検出光源39は、被検眼Eに対して斜め方向から検出用の光(スリット光又はスポット光)を照射し、角膜からの斜め方向の反射光が、結像レンズ40を介してラインセンサ41に入射されるようになっている。このとき、装置本体に対する被検眼Eの前後方向(Z方向)の位置によって、ラインセンサ41に入射される反射光の入射位置が異なるようになるので、被検眼Eの装置本体に対するZ方向の位置(距離)が検出されるのである。
ラインセンサ41の検出信号は、前記制御装置3に入力されるようになっている。このとき、制御装置3には、被検眼E(角膜)の装置本体に対する適切なZ方向位置(距離)が予め設定されており、ラインセンサ41の検出に基づいて、被検眼Eの適切な位置に対するZ方向のずれ量を求めることができるのである。
そして、制御装置3は、前記XY方向位置検出系により検出された角膜頂点(輝点)のX方向及びY方向の位置ずれ量、並びに、前記Z方向位置検出系により検出された被検眼EのZ方向の位置ずれ量に基づいて、それらの位置ずれ量を全て0にするように、本体駆動部2を制御し、装置本体を保持台に対して移動させる。このとき、制御装置3は、断層画像取得を開始するにあたって、角膜頂点の位置を所定の画像取得位置に一致させるように前記装置本体を前記保持台に対して移動させるようになっていると共に、断層画像の取得処理中にも、角膜頂点と装置本体との位置関係を一定に保つように、該装置本体を追従移動させるようになっている。これにより、アライメント手段及びオートアイトラッキング手段が構成されているのである。
次に、上記構成の前眼部光干渉断層撮影装置1の作用について、図3を参照して述べる。図3のフローチャートは、被検眼Eの前眼部Ecの断層画像を撮影する際に制御装置3が実行する処理手順を示している。
ここで、被検者が顎受け部に顎を載せると共に額当て部に額を当て、被検眼Eを装置本体の検査窓の正面に配置させた状態で、前眼部Ecの断層画像の取得の処理が開始(前眼部断層撮影プログラムが起動)されると、まず、ステップS1にて、前眼部撮像系6(CCDカメラ30)により撮影された被検眼Eの現在の正面画像が、モニタ7に表示されると共に、その画面中心を水平方向に延びる走査線に沿ってスキャンした前眼部Ecの現在の断層画像が併せてモニタ7に表示される(図2参照)。但し、この時点では、それら正面画像及び断層画像のデータがメモリに取込まれることはない。
この後、検者が測定開始スイッチをオン操作すると(ステップS2)、ステップS3にて、アライメント光学系4等によるX,Y,Z方向のアライメントが開始され、角膜頂点認識用の輝点が正規の位置と一致したところで(ステップS4にてYES)、アライメントが完了する。続いて、ステップS5に移行し、OCTシステム5により、前眼部Ecの断層画像の取得処理が実行される。この断層画像の取得処理中は、オートアイトラッキングが機能し、角膜頂点認識用の輝点が常に正規の位置(CCDカメラ30の撮影画像の中心位置)に来るように、アライメント光学系4等により装置本体を追従移動させる。
ステップS5における断層画像の取得処理は、本実施例では、図5に示すラジアルスキャンの方式により、前眼部Ecの断層画像が全領域に亘って取得される。つまり、B−スキャン方向を放射方向とし、C−スキャン方向を円周方向として断層画像の取込みを行うようになっている。このとき、被検眼Eのずれ動きがあっても、オートアイトラッキングにより装置本体と被検眼との位置関係が一定に保たれることによって、走査線が角膜頂点を通る直線上からずれることを未然に防止することができることは勿論である。ステップS6では、取得(撮影)された断層画像のデータが、メモリに取込まれる。
次のステップS7では、上記各断層画像のデータの屈折補正処理が行われる。この処理は、ほぼ球面状をなす角膜(角膜表面及び前房との境界面)において、測定光が屈折するため、得られたそのままの断層画像には歪みが生じており、その角膜屈折に対する画像データの補正を行うものである。補正処理が行われた画像データは、記憶部10に記憶される。
図3のフローチャートで被検眼Eの前眼部Ecの断層画像を取得する手順を説明したが、本発明に係るフーリエドメインOCTの場合、断層画像の取得を開始する位置(測定光路長と参照光路長が一致する位置であり、通常この位置をゼロ点と呼ぶ)を予め設定する。このゼロ点位置の設定は、参照光路にある参照ミラー16を移動して行われ、通常、参照ミラー16は光軸に対して移動可能となっており、断層画像の撮影前(S5の前)にゼロ点の設定を行うようになっている。
従来は、このゼロ点の位置を角膜直前に設定される。図6は、従来のように、ゼロ点の位置を角膜直前の位置T0に設定した場合の正規の断層画像と折り返し画像を示した図である。ゼロ点を挟んで、折り返し像が正規の断層像の近くに取得されるため、折り返し像の睫毛の像が正規の断層像と重なって観測されることがわかる。
図7は、図6の一例として、実際の前眼部OCT画像を示したものである。点線の白丸で示された部分で、折り返し像の睫毛の像が重なって観測されることがわかる。そのため、角膜形状(角膜上皮の曲率分布図、トポグライー)の計測が周辺まで正確に行うことができず、これにより、乱視軸角度や曲率分布が正しく計測できないという問題があった。
図8は、本発明に係るゼロ点T0の位置を水晶体の中心から水晶体後面の間に設定した場合の正規の像(断層像)と折り返し像を説明するための図である。図8に示すようにゼロ点T0を水晶体の中心から後面の間に設定することにより、折り返し像の睫毛や瞼の像が正規の断層像の角膜像の部分に重なることが避けられ、角膜形状(角膜上皮の曲率分布図、トポグライー)の計測が周辺まで正確に行うことができる。これにより、乱視軸角度や曲率分布が正しく計測できるのである。
また、図8から明らかなように、本発明に係る方法を用いれば、折り返し像は正規の断層像の角膜から虹彩、水晶体前面まで重なることがないため、前眼部の形態計測(角膜、前房、虹彩、水晶体の位置測定)の精度も向上できるのである。
図9は、本発明に係るゼロ点T0の位置を水晶体の中心から水晶体後面の間に設定して撮影された実際のOCT画像の一例を示したものである。図右上の点線の灰色円の部分や角膜部の画像からわかるように、図7のように角膜に折り返し像の睫毛や瞼の像が重ならない。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
例えば、本発明に係る方法ではゼロ点T0の位置を水晶体の中心から水晶体後面の間に設定するため、水晶体部については折り返し像が重なって観察されるため、水晶体部分の像の観察が困難になる。この場合、ゼロ点T0の位置を移動させてもいいが、その都度ゼロ点TOの位置を移動させるのは面倒な操作である。図10は、その問題の解決案の1例を示したものである。つまり、集光点の位置をずらす(眼のアライメント位置を前後にずらす)ことにより、ゼロ点TOの位置を移動させることなく、折り返し像の影響を受けない水晶体像が観察できるのである。
1・・前眼部光干渉断層撮影装置2・・波長走査光源3・・制御装置(走査線設定手段)4・・アライメント光学系(角膜頂点位置検出手段,アライメント手段,オートアイトラッキング手段)5・・OCTシステム(断層画像取得手段)6・・前眼部撮像系(撮像手段)7・・モニタ(表示装置)9・・タッチパネル(指定手段)E・・被検眼Ec・・前眼部

Claims (1)

  1. 光干渉を用いて被検眼の前眼部(角膜から水晶体までの範囲)の断層像を取得する前眼部光干渉断層撮影装置において、
    干渉光学系のゼロ点位置(測定光路長と参照光路長が一致する位置)を水晶体の中心から水晶体の後面の間に設定することを特徴する前眼部光干渉断層撮影装置。
JP2014165919A 2014-08-18 2014-08-18 前眼部解析装置 Pending JP2016041162A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014165919A JP2016041162A (ja) 2014-08-18 2014-08-18 前眼部解析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014165919A JP2016041162A (ja) 2014-08-18 2014-08-18 前眼部解析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016041162A true JP2016041162A (ja) 2016-03-31

Family

ID=55591323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014165919A Pending JP2016041162A (ja) 2014-08-18 2014-08-18 前眼部解析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016041162A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012161425A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Tomey Corporation 眼科装置
JP2013009798A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Canon Inc 光干渉断層撮像装置、方法、当該方法を実行するプログラム、及び記憶媒体
JP2013520236A (ja) * 2010-02-18 2013-06-06 アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド 眼科手術のための光コヒーレンス・トモグラフィ・システム
JP2013153884A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Canon Inc 画像処理システム、処理方法及びプログラム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013520236A (ja) * 2010-02-18 2013-06-06 アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド 眼科手術のための光コヒーレンス・トモグラフィ・システム
JP2012161425A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Tomey Corporation 眼科装置
JP2013009798A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Canon Inc 光干渉断層撮像装置、方法、当該方法を実行するプログラム、及び記憶媒体
JP2013153884A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Canon Inc 画像処理システム、処理方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4933413B2 (ja) 前眼部光干渉断層撮影装置及び前眼部光干渉断層撮影方法
JP6436888B2 (ja) 眼内レンズ度数決定装置
JP5635898B2 (ja) 眼底撮像装置及びその制御方法
JP5887839B2 (ja) 眼内レンズ度数決定装置及びプログラム
EP3222204B1 (en) Ophthalmologic apparatus
EP2644085B1 (en) Fundus photographing apparatus
JP6616704B2 (ja) 眼科装置及び眼科検査システム
JP6685144B2 (ja) 眼科装置及び眼科検査システム
US9554700B2 (en) Optical coherence tomographic imaging apparatus and method of controlling the same
JP6263348B2 (ja) 前眼部断面画像解析装置
JP6772412B2 (ja) 眼科装置
JP7186587B2 (ja) 眼科装置
JP2016158906A (ja) 眼軸長測定装置、眼球形状情報取得方法、および眼球形状情報取得プログラム
JP2018186930A (ja) 眼科撮影装置
JP7104516B2 (ja) 断層画像撮影装置
JP6421919B2 (ja) 眼科撮影装置
JP2018033807A (ja) 眼内レンズ度数決定装置、および眼内レンズ度数決定プログラム
WO2019026862A1 (ja) 眼内レンズ度数決定装置、および眼内レンズ度数決定プログラム
JP2016049368A (ja) 眼科撮影装置
JP2017189669A (ja) 眼科装置
WO2022186115A1 (ja) Oct装置および眼科画像処理プログラム
JP6794700B2 (ja) 前眼部撮影装置、および前眼部解析プログラム
JP6214962B2 (ja) 前眼部断面画像解析装置
JP6052445B2 (ja) 眼内レンズ度数決定装置及びプログラム
JP6453096B2 (ja) 眼科装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180424

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190404