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JP2016001562A - 回路接続材料及び回路接続構造体 - Google Patents

回路接続材料及び回路接続構造体 Download PDF

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JP2016001562A JP2014121278A JP2014121278A JP2016001562A JP 2016001562 A JP2016001562 A JP 2016001562A JP 2014121278 A JP2014121278 A JP 2014121278A JP 2014121278 A JP2014121278 A JP 2014121278A JP 2016001562 A JP2016001562 A JP 2016001562A
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Abstract

【課題】表面にTiを含む層を備える電極を接続する場合であっても、良好な接続信頼性が得られる回路接続材料を提供すること。【解決手段】接着剤組成物及び圧縮回復率が10〜40%である導電粒子を含有し、第一の回路電極を有する第一の回路部材と第二の回路電極を有する第二の回路部材との接続であり、相対向する第一の回路電極及び第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備える接続のための、回路接続材料。【選択図】なし

Description

本発明は、回路接続材料及び回路接続構造体に関する。
近年、ディスプレイの視野角拡大及び低消費電力への要求があり、有機ELディスプレイ等の自発光ディスプレイの開発が進められている。有機ELディスプレイでは、液晶パネルと同様にFPCから電気信号を入力するシステムが採用されており、このようなシステムにおいて一接続端子には数十mA〜200mA程度の大きな電流が流れる。そのため有機ELディスプレイ側の電極としては、ガラス基板上にITO等の透明電極及びその上にさらに厚み数十〜数千nmの金属膜を形成したものを用いることで、十分な電流値が取れる様に設計されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3641342号公報
ところで、上記金属膜の材料としては、クロム、アルミ、チタン、タンタル等を主成分にした電極材料が用いられているが、これらの中でも、チタン(Ti)が採用されるケースが増えてきている。というのも、チタンは導電性に優れ、かつ磁性、強度、延性及び展性が回路形成材料に適しており、さらに表面に形成される強固な酸化被膜による優れた耐食性、化学的安定性、物理的安定性、ガスバリア性及び異種金属界面での拡散バリア性を示す金属だからである。しかしながら、発明者らの研究によれば、金属膜としてチタンを含む電極材料を採用した場合、従来一般的に用いられている回路接続材料を用いた際に、接続信頼性の確保が難しくなる場合があることが分かった。
そこで、本発明は、表面にTiを含む層を備える電極を接続する場合であっても、良好な接続信頼性が得られる回路接続材料を提供することを目的とする。本発明はまた、そのような回路接続材料を用いて得られる回路接続構造体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、接着剤組成物及び圧縮回復率が10〜40%である導電粒子を含有し、第一の回路電極を有する第一の回路部材と第二の回路電極を有する第二の回路部材との接続であり、相対向する第一の回路電極及び第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備える接続のための、回路接続材料を提供する。本発明によれば、圧縮回復率が上記範囲の導電粒子を用いることにより、表面にTiを含む層を備える電極を接続する場合であっても、良好な接続信頼性を得ることができる。この理由は必ずしも明らかではないが、特に導電粒子の圧縮回復率に着目した発明者らは、現時点で次のように推察する。Tiを含む層の表面には他の金属の表面よりも強固な酸化被膜が形成されるため、一般的な接着剤組成物では同表面に対する接着力を十分に確保しにくい。そのため、圧縮回復率が上記範囲を超える導電粒子を適用すると、導電粒子の反発力に接着剤組成物の接着力が負けてしまい、電極及び回路接続材料間で剥離が発生する可能性が高くなる。これにより、良好な接続信頼性を得ることができなくなると考えられる。一方、圧縮回復率が上記範囲の導電粒子を用いた場合、導電粒子の反発力を低く抑えることができるため、電極及び回路接続材料間での剥離を十分に抑制することができると考えられる。
本発明において、導電粒子の平均粒径が2〜10μmであることが好ましい。これにより、良好な接続信頼性をより得やすくなる。
特に、導電粒子の平均粒径が3.5μm以上5.5μm以下でありかつ圧縮回復率が15〜40%であることが好ましい。同様に、導電粒子の平均粒径が2.5μm以上3.5μm未満でありかつ圧縮回復率が10〜35%であることが好ましい。導電粒子の平均粒径と圧縮回復率とをより適切な範囲に調整することにより、良好な接続信頼性をさらに得やすくなる。
なお、本発明では、対象となる接続がFOG接続、FOF接続又はFOP接続であることが好ましい。これら特定の接続を目的とすることにより、本発明の回路接続材料の特性を一層十分に発現することができる。
本発明はまた、第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路電極を有する第二の回路部材と、第一の回路部材と第二の回路部材との間に介在する接続部と、を有し、第一の回路電極及び第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備えており、接続部が上述した回路接続材料の硬化物である、回路接続構造体を提供する。当該回路接続構造体は、本発明の回路接続材料を用いて接続されたものであるため、良好な接続信頼性が十分に確保されている。
本発明によれば、表面にTiを含む層を備える電極を接続する場合であっても、良好な接続信頼性が得られる回路接続材料を提供することができる。本発明はまた、そのような回路接続材料を用いて得られる回路接続構造体を提供することができる。このような回路接続構造体は、例えば高温高湿の環境にさらされた場合であっても、接続信頼性を十分に確保することが可能である。
導電粒子の圧縮回復率計算方法を示す模式図である。 導電粒子の圧縮曲線の一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る回路接続構造体の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<回路接続材料>
本実施形態の回路接続材料は、導電粒子及び接着剤組成物を含有する。
(導電粒子)
導電粒子の配合量は、対向電極間の導電性と隣接電極間の絶縁性とをバランスよく両立するという観点から、回路接続材料の全体積を100体積部としたとき、0.1〜30体積部であることが好ましく、0.5〜15体積部であることがより好ましく、1〜7.5体積部であることがさらに好ましい。
25℃における導電粒子の圧縮回復率(圧縮変形回復率)は10〜40%である。圧縮回復率が10%以上であることにより導電粒子にある程度の弾性力が付与され、良好な接続信頼性を得ることができる。一方、圧縮回復率が40%以下であることにより導電粒子の弾性力が強くなりすぎず、有機EL等に用いられる表面にチタンを含む層を備える電極に対する良好な接続信頼性を得ることができる。このような観点から、導電粒子の圧縮回復率(25℃)は15〜40%であることが好ましく、15〜35%であることがより好ましく、15〜30%であることがさらに好ましい。
圧縮回復率は、例えば微小圧縮試験機(装置名:フィッシャーH100C、フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定することができる。具体的には、まず25℃に設定したステージ上のスライドグラス(製品名:S1214、松浪ガラス工業株式会社製)に導電粒子を散布する。そして、その中から1個の粒子を選択し、一辺50μmの正方形の底面を有する角柱状のダイアモンド製の圧子を用いて、初期荷重0.4mNとして中心から0.33mN/秒の速度で5mNの荷重がかかるまで圧縮した後、逆に0.33mN/秒の速度で初期荷重の値まで荷重を減らしていく過程の、荷重値と圧縮変位との関係を測定して、圧縮回復率を測定することができる。
このことを図を用いて説明する。図1は、導電粒子の圧縮回復率計算方法を示す模式図である。一方、図2は、導電粒子の圧縮曲線の一例を示すグラフである。図1及び図2に示すように、初期荷重時(荷重0.4mN)から荷重反転時(荷重5mN)までの変位をL2とし、荷重反転時から最終荷重時(荷重0.4mN)までの変位をL1としたときの、L1/L2×100(%)の値が圧縮回復率である。この作業を10個の導電粒子に対して行い平均値をとり、本実施形態における圧縮回復率を算出する。
なお、25℃における導電粒子の圧縮硬さK値は、20%圧縮時に1.0×10〜1.0×1011Paであることが好ましい。圧縮硬さK値とは導電粒子の柔らかさの指標であり、K値がこの範囲であることにより、対向する電極同士を接続する時に粒子が電極間で適度に扁平し、電極と粒子との接触面積を確保し易くなるため、接続信頼性をさらに向上することができる傾向がある。このような観点から、導電粒子の圧縮硬さK値(25℃)は、20%圧縮時に1.0×10〜1.0×1010Paであることがより好ましく、2.0×10〜1.0×1010Paであることがさらに好ましい。
導電粒子のK値は、上記の微小圧縮試験機(フィッシャーH100C)を用いて同様の条件にて測定することができる。なお、K値は、スライドガラス上に散布した導電粒子1個を0.33mN/秒の速度で圧縮したときの、応力−歪曲線から求めることができる。具体的には、荷重F(N)、変位S(mm)、粒子の半径R(mm)、弾性率E(Pa)、及びポアソン比σとしたとき弾性球の圧縮式
F=(21/2/3)×(S3/2)×(E×R1/2)/(1−σ
を用いて、下記式
K=E/(1−σ)=(3/21/2)×F×(S−3/2)×(R−1/2
より求めることができる。さらに、変形率X(%)、球の直径D(μm)とすると次式
K=3000F/(D×X3/2)×10
により任意の変形率におけるK値を求めることができる。変形率Xは、次式
X=(S/D)×100
により計算される。圧縮試験における最大試験荷重は、例えば50mNに設定される。
この圧縮特性を有する導電粒子としては特に限定されないが、例えば、プラスチック粒子及び該プラスチック粒子を被覆する金属層を有するコアシェル粒子が挙げられる。金属層は、プラスチック粒子の表面を全て被覆している必要はなく、プラスチック粒子の表面の一部を被覆していてもよい。
プラスチック粒子は、例えばポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、グアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、オキサゾリン系樹脂、カルボジイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などからなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂から形成されるものが挙げられる。なお、プラスチック粒子としては、これらの樹脂とシリカ等の無機物とを複合化したものでもよい。
プラスチック粒子としては、圧縮回復率及び圧縮硬さK値の制御の容易さの観点から、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体の1種類を重合させて得られる樹脂からなるプラスチック粒子、又は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体の2種類以上を共重合させて得られる樹脂からなるプラスチック粒子を用いることができる。エチレン性不飽和基を有する2種類以上の重合性単量体を共重合させて樹脂を得る場合、非架橋性単量体と架橋性単量体とを併用して、それらの共重合割合、種類を適宜調整することにより、プラスチック粒子の圧縮回復率及び圧縮硬さK値を容易に制御することができる。上記非架橋性単量体及び上記架橋性単量体としては、例えば、特開2004−165019号公報に記載される単量体を使用できる。
プラスチック粒子の平均粒径は1〜10μmであることが好ましい。なお、高密度実装の観点からは、プラスチック粒子の平均粒径は1〜5μmであることがより好ましい。また、電極表面の凹凸にばらつきがある場合に、より安定して接続状態を維持する観点からは、プラスチック粒子の平均粒径は2〜5μmであることがさらに好ましい。
なお、本実施形態において、粒子の平均粒径は、次のようにして求めることができる。すなわち、1個の粒子を任意に選択し、これを示差走査電子顕微鏡で観察してその最大径及び最小径を測定する。この最大径及び最小径の積の平方根をその粒子の粒径とする。この方法で、任意に選択した粒子50個について粒径を測定し、その平均値をとることで、粒子の平均粒径を求めることができる。
金属層は、例えば、Ni、Ni/Au(Ni層上にAu層を備えた態様。以下同じ。)、Ni/Pd、Ni/W、Cu、及びNiBからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属から形成されることが好ましい。金属層は、めっき、蒸着、スパッタ等の一般的な方法により形成され、薄膜であってもよい。なお、隣接する電極間の絶縁性向上の観点から、導電粒子は、金属層の外側に、金属層を覆うシリカ、アクリル樹脂等の絶縁性材料の層を有していてもよい。
金属層の厚みは、導通性と価格とのバランスを図る観点から、10〜1000nmであることが好ましく、20〜200nmであることがより好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましい。なお、金属層上にさらに絶縁性材料の層、あるいは絶縁性微粒子を付着させて形成される付着層を設ける場合は、その厚みは50〜1000nm程度であることが好ましい。これらの層の厚みは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、光学顕微鏡等により測定することができる。
導電粒子の平均粒径は、例えば接続する回路部材の電極高さより低くすることで隣接電極間の短絡をより減少させることができるため、2〜10μmであることが好ましく、2〜8μmであることがより好ましく、2〜6μmであることがさらに好ましく、2〜5μmであることが極めて好ましい。
なお、導電粒子の平均粒径が3.5μm以上5.5μm以下である場合、上述した圧縮回復率が15〜40%であることが好ましい。この際、より良好な接続信頼性を得るためには、圧縮回復率が15〜35%であることがより好ましく、15〜30%であることがさらに好ましい。一方、導電粒子の平均粒径が2.5μm以上3.5μm未満である場合、圧縮回復率が10〜35%であることが好ましい。この際、より良好な接続信頼性を得るためには、圧縮回復率が10〜30%であることがより好ましく、10〜25%であることがさらに好ましい。
上述のような所定の圧縮特性を有する導電粒子は、積水化学工業株式会社、日本化学工業株式会社等のメーカーから適宜入手することが可能である。
(接着剤組成物)
接着剤組成物の配合量は、回路接続時、及び接続後に電極間のギャップを保持し、優れた接続信頼性を備えるために必要な強度、弾性率を確保し易くするという観点から、回路接続材料の全質量を100質量部としたとき、10〜90質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましく、30〜70質量部であることがさらに好ましい。
接着剤組成物としては特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の潜在性硬化剤とを含有する組成物(以下、「第1組成物」という。)、ラジカル重合性物質と加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤とを含有する組成物(以下、「第2組成物」)、又は第1組成物と第2組成物との混合組成物が好ましい。
第1組成物が含有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、ハロゲン化されていてもよく、水素添加されていてもよい。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を併用してもよい。
第1組成物が含有する潜在性硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化させることができるものであればよく、このような潜在性硬化剤としては、アニオン重合性の触媒型硬化剤、カチオン重合性の触媒型硬化剤、重付加型の硬化剤等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上の混合物として使用できる。これらのうち、速硬化性に優れ、化学当量的な考慮が不要である点からは、アニオン又はカチオン重合性の触媒型硬化剤が好ましい。
アニオン又はカチオン重合性の触媒型硬化剤としては、イミダゾール系硬化剤、ヒドラジド系硬化剤、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ジアミノマレオニトリル、メラミン及びその誘導体、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられ、これらの変成物も使用することができる。重付加型の硬化剤としては、ポリアミン類、ポリメルカプタン類、ポリフェノール類、酸無水物等が挙げられる。
アニオン重合性の触媒型硬化剤として第3級アミン類、イミダゾール類等を配合した場合、エポキシ樹脂は160℃〜200℃程度の中温で数10秒〜数時間程度の加熱により硬化する。このため、可使時間(ポットライフ)を比較的長くすることができる。カチオン重合性の触媒型硬化剤としては、例えば、エネルギー線照射によりエポキシ樹脂を硬化させる感光性オニウム塩(芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩等)が好ましい。また、エネルギー線照射以外に加熱によって活性化しエポキシ樹脂を硬化させるものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種の硬化剤は、速硬化性という特徴を有することから好ましい。
これらの潜在性硬化剤を、ポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質、ニッケル、銅等の金属薄膜、ケイ酸カルシウム等の無機物などで被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長できるため好ましい。
第1組成物が含有する潜在性硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂と必要により配合するフィルム形成材との合計100質量部に対して、20〜80質量部であることが好ましく、30〜70質量部がより好ましい。
第2組成物が含有するラジカル重合性物質は、ラジカルにより重合する官能基を有する物質である。このようなラジカル重合性物質としては、アクリレート(対応するメタクリレートも含む。以下同じ。)化合物、アクリロキシ(対応するメタクリロキシも含む。以下同じ。)化合物、マレイミド化合物、シトラコンイミド樹脂、ナジイミド樹脂等が挙げられる。ラジカル重合性物質は、モノマー又はオリゴマーの状態で用いてもよく、モノマーとオリゴマーとを併用することも可能である。上記アクリレート化合物の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、必要によりハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン類等の重合禁止剤を適宜用いてもよい。またさらに、耐熱性の向上の観点から、アクリレート化合物がジシクロペンテニル基、トリシクロデカニル基及びトリアジン環からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有することが好ましい。上記アクリレート化合物以外のラジカル重合性物質は、例えば、国際公開第2009/063827号に記載の化合物を好適に使用することが可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、上記ラジカル重合性物質に下記一般式(I)で示されるリン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質を併用することが好ましい。この場合、金属等の無機物表面に対する接着強度が向上するため、回路電極同士の接着に好適である。
Figure 2016001562

[式中、nは1〜3の整数を示す。]
リン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質は、無水リン酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとを反応させることにより得られる。リン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質として、具体的には、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート等がある。これらは単独で又は2種以上を混合して使用できる。
上記一般式(I)で示されるリン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質の配合量は、ラジカル重合性物質と必要により配合するフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
上記ラジカル重合性物質は、アリルアクリレートと併用することもができる。この場合、アリルアクリレートの配合量は、ラジカル重合性物質と、必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
第2組成物が含有する、加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤とは、加熱により分解して遊離ラジカルを発生する硬化剤である。このような硬化剤としては、過酸化物、アゾ系化合物等が挙げられる。このような硬化剤は、目的とする接続温度、接続時間、ポットライフ等により適宜選定される。高反応性及びポットライフの向上の観点から、半減期10時間の温度が40℃以上、かつ、半減期1分の温度が180℃以下の有機過酸化物が好ましく、半減期10時間の温度が60℃以上、かつ、半減期1分の温度が170℃以下の有機過酸化物がより好ましい。
上記硬化剤の配合量は、接続時間を25秒以下とする場合、ラジカル重合性物質と必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、2〜10質量部であることが好ましく、4〜8質量部であることがより好ましい。これにより、十分な反応率を得ることができる。なお、接続時間を限定しない場合の硬化剤の配合量は、ラジカル重合性物質と必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.05〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましい。
第2組成物が含有する、加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤の具体例としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステルパーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイド等が挙げられる。また、回路電極の腐食を抑えるという観点から、含有される塩素イオン及び有機酸の濃度が5000ppm以下である硬化剤が好ましく、さらに、加熱分解後に発生する有機酸が少ない硬化剤がより好ましい。このような硬化剤の具体例としては、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイド等が挙げられ、高反応性が得られるパーオキシエステルから選定された硬化剤がより好ましい。なお、上記硬化剤は、適宜混合して用いることができる。
パーオキシエステルとしては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノデート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。上記パーオキシエステル以外の加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤は、例えば、国際公開第2009/063827号に記載の化合物を好適に使用することが可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの硬化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ、さらに分解促進剤、分解抑制剤等を混合して用いてもよい。また、これらの硬化剤をポリウレタン系又はポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化してもよい。マイクロカプセル化した硬化剤は、可使時間が延長されるために好ましい。
本実施形態の回路接続材料には、必要に応じて、フィルム形成材を添加して用いてもよい。フィルム形成材とは、液状物を固形化し構成組成物をフィルム形状とした場合に、通常の状態(常温常圧)でのフィルムの取扱いを容易とし、容易に裂けたり、割れたり、べたついたりしない機械的特性等をフィルムに付与するものである。フィルム形成材としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、接着性、相溶性、耐熱性及び機械的強度に優れることからフェノキシ樹脂が好ましい。
フェノキシ樹脂は、2官能フェノール類とエピハロヒドリンを高分子化するまで反応させるか、又は2官能エポキシ樹脂と2官能フェノール類とを重付加させることにより得られる樹脂である。フェノキシ樹脂は、例えば2官能フェノール類1モルとエピハロヒドリン0.985〜1.015モルとをアルカリ金属水酸化物等の触媒の存在下、非反応性溶媒中で40〜120℃の温度で反応させることにより得ることができる。また、フェノキシ樹脂としては、樹脂の機械的特性及び熱的特性の観点からは、特に2官能性エポキシ樹脂と2官能性フェノール類の配合当量比をエポキシ基/フェノール水酸基=1/0.9〜1/1.1とし、アルカリ金属化合物、有機リン系化合物、環状アミン系化合物等の触媒の存在下、沸点が120℃以上のアミド系、エーテル系、ケトン系、ラクトン系、アルコール系等の有機溶剤中で、反応固形分が50質量%以下の条件で50〜200℃に加熱して重付加反応させて得たものが好ましい。フェノキシ樹脂は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
上記2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジルエーテル、メチル置換ビフェニルジグリシジルエーテル等が挙げられる。2官能フェノール類は、2個のフェノール性水酸基を有するものである。2官能フェノール類としては、例えば、ハイドロキノン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレン、メチル置換ビスフェノールフルオレン、ジヒドロキシビフェニル、メチル置換ジヒドロキシビフェニル等のビスフェノール類などが挙げられる。フェノキシ樹脂は、ラジカル重合性の官能基、又はその他の反応性化合物により変性(例えば、エポキシ変性)されていてもよい。
フィルム形成材の配合量は、回路接続材料の全質量を100質量部としたとき、10〜90質量部であることが好ましく、20〜60質量部であることがより好ましい。
本実施形態の回路接続材料は、更に、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びアクリロニトリルのうち少なくとも一つをモノマー成分とした重合体又は共重合体を含んでいてもよい。ここで、応力緩和に優れることから、回路接続材料は、グリシジルエーテル基を含有するグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレートを含む共重合体系アクリルゴム等を併用して含むことが好ましい。これらのアクリルゴムの重量平均分子量は、接着剤組成物の凝集力を高める点から20万以上が好ましい。
本実施形態の回路接続材料は、更に、ゴム微粒子、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤、カップリング剤、フェノール樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート類等を含有することもできる。
ゴム微粒子は、その平均粒径が、配合する導電粒子の平均粒径の2倍以下であり、且つ室温(25℃)での貯蔵弾性率が導電粒子及び接着剤組成物の室温での貯蔵弾性率の1/2以下であるものであることが好ましい。特に、ゴム微粒子の材質が、シリコーン、アクリルエマルジョン、SBR、NBR又はポリブタジエンゴムである場合は、単独で又は2種以上を混合して用いることが好適である。3次元架橋したこれらゴム微粒子は、耐溶剤性に優れており、接着剤組成物中に容易に分散される。
充填剤は、回路電極間の電気特性の接続信頼性等を向上させることができる。充填剤としては、例えばその平均粒径が導電粒子の平均粒径の1/2以下であるものを好適に使用できる。また、導電性を持たない粒子を併用する場合には、導電性を持たない粒子の平均粒径以下のものであれば使用できる。充填剤の配合量は、接着剤組成物100質量部に対して5〜60質量部であることが好ましい。配合量が60質量部以下であることにより、接続信頼性向上効果をより十分に得られる傾向があり、他方、5質量部以上であることにより充填剤添加の効果を十分に得られる傾向がある。
カップリング剤としては、アミノ基、ビニル基、アクリロイル基、エポキシ基又はイソシアネート基を含有する化合物が、接着性が向上するので好ましい。
回路接続材料は、接続時に溶融流動して相対向する回路電極の接続を得た後、硬化して接続を保持するものであり、回路接続材料の流動性は重要な因子である。このことを示す指標として、例えば次のようなものが挙げられる。すなわち、厚み0.7mmの15mm×15mmの二枚のガラス板の間に、厚み35μmの5mm×5mmの回路接続材料を挟み、170℃、2MPa、10秒の条件で加熱加圧を行った場合、加熱加圧前の回路接続材料の主面の面積(A)と加熱加圧後の主面の面積(B)とを用いて表される流動性(B)/(A)の値が1.3〜3.0であることが好ましく、1.5〜2.5であることがより好ましい。1.3以上であると流動性が好適であり、良好な接続を得易い傾向があり、3.0以下であると、気泡が発生し難く信頼性により優れる傾向がある。
回路接続材料の硬化後の40℃での弾性率は100〜3000MPaが好ましく、500〜2000MPaがより好ましい。硬化後の回路接続材料の弾性率は、例えば動的粘弾性測定装置(DVE、DMA等)を用いて測定することができる。
本実施形態の回路接続材料は、FOG(Flex on Glass)接続、FOF(Flex on Flex)接続、FOP(Flex on Polymer)接続等に好適に用いられる。ここで、FOG接続とは、例えば、TCP、COF及びFPCに代表される、フレキシブル基板と有機ELパネル又はLCDパネルとを接続する方式であり、フレキシブル基板に形成された回路電極と有機ELパネル又はLCDパネルを構成するガラス基板に形成された回路電極との接続を指す。また、FOF接続とは、フレキシブル基板に形成された回路電極とフレキシブル基板に形成された回路電極との接続を指し、FOP接続とは、フレキシブル基板に形成された回路電極と有機ELパネル又はLCDパネルを構成するポリマー基板に形成された回路電極との接続を指す。
なお、本実施形態の回路接続材料は、フィルム状に形成することも可能である。具体的には、上述した所定の各成分を含有する回路接続材料含有液を調製し、これをポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるフィルム上に塗工装置を用いて塗布し、さらに所定の乾燥処理を行うことにより、フィルム状の回路接続材料を得ることができる。このような回路接続材料は、好適な回路接続性及びハンドリング性を確保するため、厚みが3〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。
<回路接続構造体>
本実施形態の回路接続構造体は、第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路電極を有する第二の回路部材と、第一の回路部材と第二の回路部材との間に介在する、上述の回路接続材料の硬化物からなる接続部と、を有している。
本実施形態において、回路電極の材料としては、Ti、Al、Mo、Co、Cu、Cr、Sn、Zn、Ga、In、Ni、Au、Ag、V、Sb、Bi、Re、Ta、Nb、W等を用いることができるが、第一の回路電極及び第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備えている。このような電極としては、例えば、基板側からAl層及びTiを含む層をこの順に備える電極、Ti層、Al層及びTiを含む層をこの順に備える電極、Mo層、Al層及びTiを含む層をこの順に備える電極、AlNd層及びTiを含む層をこの順に備える電極等が挙げられる。
ここで、Tiを含む層とは、構成元素として少なくともTiを含む層であってもよく、構成元素としてTiを主成分として含む層であってもよく、Tiを単独で含む層(Tiからなる層)であってもよい。ここで、「主成分」とは、全構成元素に対して40atm%以上含まれる成分のことを言う。ただし、上述の回路接続材料の特性を十分に発揮できる観点から、Tiを含む層は、少なくともTiを50atm%以上含む層が好ましく、100atm%含む層(Tiからなる層)がより好ましい。
回路電極の厚みは、接続抵抗と価格とのバランスを図る観点から、100〜5000nmが好ましく、100〜2500nmがさらに好ましい。また、下限を500nmとすることもできる。一方、Tiを含む層の厚みは、耐食性、化学的安定性、物理的安定性、ガスバリア性及び拡散バリア性を十分に確保し易いという観点から、5〜2000nm程度であることが好ましい。
本実施形態の回路接続構造体は、第一の回路電極を有する第一の回路部材と第二の回路電極を有する第二の回路部材とを、第一の回路電極と第二の回路電極とが対向するように配置し、対向配置した第一の回路電極と第二の回路電極との間に、回路接続材料を介在させ、加熱加圧して、第一の回路電極と第二の回路電極とを電気的に接続させることにより、作製することができる。このように、本実施形態の回路接続材料は、電気回路相互の接着用の材料として有用である。
より具体的には、回路部材としては、例えば、半導体チップ、抵抗体チップ、コンデンサチップ等のチップ部品、プリント基板等の基板などが挙げられる。これらの回路部材には上述の回路電極が通常は多数(場合によっては単数でもよい)設けられている。それらの回路電極の少なくとも一部を対向配置し、対向配置した回路電極間に回路接続材料を介在させ、回路部材の少なくとも1組を加熱加圧することで、対向配置した回路電極同士を電気的に接続する。この際、対向配置した回路電極同士は、回路接続材料に含まれる導電粒子を介して電気的に接続される一方で、隣接する回路電極同士の絶縁は保たれる。このように、本実施形態の回路接続材料は異方導電性を示す。
次に、図3を用いて回路接続構造体の製造方法の一実施形態を説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る回路接続構造体の製造方法を模式的に示す工程断面図である。図3(a)は回路部材同士を接続する前の工程断面図であり、図3(b)は回路部材同士を接続する際の工程断面図であり、図3(c)は回路部材同士を接続した後の工程断面図である。
まず、図3(a)に示すように、有機ELパネル3上に回路電極2及び回路基板4が設けられた回路部材と、回路基板5上に回路電極6が設けられた回路部材とを準備する。そして、回路電極2の上に、回路接続材料をフィルム状に成形してなるフィルム状の回路接続材料1を載置する。
次に、図3(b)に示すように、回路電極6が設けられた回路基板5を、回路電極2と回路電極6とが互いに対向するように位置あわせをしながら、フィルム状の回路接続材料1の上に載置して、フィルム状の回路接続材料1を回路電極2と回路電極6との間に介在させる。なお、回路電極2及び6は奥行き方向に複数の電極が並んだ構造を有しており(図示しない)、また、回路電極2は表面にTiを含む層を備えている(図示しない)。
本図における回路接続材料1はフィルム状であるため取扱いが容易である。このため、このフィルム状の回路接続材料1を回路電極2と回路電極6との間に容易に介在させることができ、有機ELパネル3と回路基板5との接続作業を容易にすることができる。
次に、加熱しながら有機ELパネル3と回路基板5とを介して、フィルム状の回路接続材料1を図3(b)の矢印Aの方向に加圧して硬化処理を行う。これによって図3(c)に示すような、回路部材同士が回路接続材料の硬化物11を介して接続された回路接続構造体20が得られる。硬化処理の方法としては使用する接着剤組成物に応じて、加熱及び光照射の一方又は双方を採用することができる。
本実施形態の回路電極の接続方法は、熱又は光による硬化性を有する回路接続材料を表面が金、銀、錫及び白金族から選ばれる金属である一方の電極回路に形成した後、表面がチタンであるもう一方の回路電極を位置合わせし加熱、加圧して接続することができる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
(導電粒子の準備)
以下の表1に示す導電粒子No.1〜17を準備した。これらの粒子は、プラスチック粒子をコアとし、プラスチック粒子を被覆する金属層をシェルとするコアシェル粒子である。
Figure 2016001562
[実施例1]
(接着剤組成物含有液Aの調製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、分子内にフルオレン環構造を有するフェノール化合物(4,4’−(9−フルオレニリデン)−ジフェニール)とからフェノキシ樹脂を合成し、この樹脂を質量比でトルエン/酢酸エチル=50/50の混合溶剤に溶解して、固形分40質量%の溶液とした。次に、ゴム成分としてアクリルゴム(ブチルアクリレート40重量部−エチルアクリレート30重量部−アクリロニトリル30重量部−グリシジルメタクリレート3重量部の共重合体、重量平均分子量80万)を用意し、このアクリルゴムを質量比でトルエン/酢酸エチル=50/50の混合溶剤に溶解して、固形分15質量%の溶液とした。また、マイクロカプセル型潜在性硬化剤(マイクロカプセル化されたアミン系硬化剤)と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ナフタレン型エポキシ樹脂とを、質量比34:49:17で含有する液状の硬化剤含有エポキシ樹脂(エポキシ当量:202)を用意した。上記材料を固形分質量でフェノキシ樹脂/アクリルゴム/硬化剤含有エポキシ樹脂を20g/30g/50gの割合で配合し、接着剤組成物含有液Aを調製した。
(回路接続材料の作製)
この接着剤組成物含有液A100質量部に対して導電粒子No.1を5質量部分散させて回路接続材料含有液を調製した。この回路接続材料含有液を、片面を表面処理した厚み50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工装置を用いて塗布し、70℃で3分間熱風乾燥させることにより、PETフィルム上に厚みが20μmのフィルム状の回路接続材料を得た。得られた回路接続材料の全質量を100体積部としたとき、接着剤組成物及び導電粒子の含有量は、それぞれ97体積部及び3体積部であった。
[実施例2〜9及び比較例1〜8]
導電粒子の種類を表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、フィルム状の回路接続材料を作製した。
[実施例10]
(接着剤組成物含有液Bの調製)
フェノキシ樹脂(製品名:PKHC、ユニオンカーバイド株式会社製、重量平均分子量5000)50gを、トルエン/酢酸エチル=50/50(質量比)の混合溶剤に溶解して、固形分40質量%のフェノキシ樹脂溶液とした。重量平均分子量800のポリカプロラクトンジオール400質量部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート131質量部、触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.5質量部及び重合禁止剤としてのハイドロキノンモノメチルエーテル1.0質量部を攪拌しながら50℃に加熱して混合した。次いで、この混合液に、イソホロンジイソシアネート222質量部を滴下し更に攪拌しながら80℃に昇温してウレタン化反応を行った。イソシアネート基の反応率が99%以上になったことを確認した後、反応温度を下げてウレタンアクリレートを得た。次いで、上記フェノキシ樹脂溶液から固形分が50g含まれるように量り取ったフェノキシ樹脂溶液と、上記ウレタンアクリレート30gと、イソシアヌレート型アクリレート(製品名:M−215、東亞合成株式会社製)15gと、リン酸エステル型アクリレート1gと、遊離ラジカル発生剤としてのベンゾイルパーオキサイド(製品名:ナイパーBMT−K40、日油株式会社製)4gを混合して接着剤組成物含有液Bを調製した。
(回路接続材料の作製)
この接着剤組成物含有液B100質量部に対して導電粒子No.1を5質量部分散させて回路接続材料含有液を調製した。この回路接続材料含有液を、片面を表面処理した厚み50μmのPETフィルム上に塗工装置を用いて塗布し、70℃で3分間熱風乾燥させることにより、PETフィルム上に厚みが20μmのフィルム状の回路接続材料を得た。得られた回路接続材料の全体積を100体積部としたとき、接着剤組成物及び導電粒子の含有量は、それぞれ97体積部及び3体積部であった。
[実施例11〜18及び比較例9〜16]
導電粒子の種類を表2に示すように変更したこと以外は、実施例10と同様にして、フィルム状の回路接続材料を作製した。
Figure 2016001562
(接続信頼性の評価)
実施例及び比較例で得られた、PETフィルム付きのフィルム状の回路接続材料を所定のサイズ(幅1.5mm、長さ3cm)に裁断し、その接着面を、最表面からチタン(膜厚50nm)及びアルミニウム(膜厚250nm)の順にコートされたガラス基板(厚さ0.7mm)上に70℃、1MPaで2秒間加熱加圧して転写し、PETフィルムを剥離した。ついで、ピッチ50μm、厚み8μmのすずめっき銅回路を600本有するフレキシブル回路板(FPC)を、転写した回路接続材料上に置き、24℃、0.5MPaで1秒間加圧して、ガラス基板上にFPCを仮固定した。次いで、これを本圧着装置に設置し、200μm厚みのシリコーンゴムシートをクッション材とし、FPC側から、ヒートツールによって170℃、3MPaで6秒間加熱加圧して幅1.5mmにわたり接続し、回路接続構造体を得た。この回路接続構造体の接続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値をマルチメータ(装置名:TR6845、アドバンテスト社製)で測定した。なお、隣接回路間の抵抗40点を測定して平均値を求め、これを接続抵抗とした。また、測定後の部材を85℃85%RHの条件で250時間処理し、同様に高温高湿処理後の接続抵抗を測定した。この際、初期の接続抵抗からの抵抗増加率を合わせて算出した。得られた結果を表3に示す。
Figure 2016001562
また、最表面からチタン及びアルミニウムの順にコートされたガラス基板に代えて、最表面にITOがコートされたガラス基板、又は最表面からアルミニウム及びクロムの順にコートされたガラス基板を用いて、上記実施例及び比較例と同様の手順で回路接続構造体を作製した。それぞれ得られた回路接続構造体の接続信頼性の評価を行ったところ、いずれの構造体においても、接続抵抗の増加率は20%未満であった。
1…回路接続材料、2,6…回路電極、3…有機ELパネル、4,5…回路基板、11…回路接続材料の硬化物、20…回路接続構造体。

Claims (6)

  1. 接着剤組成物及び圧縮回復率が10〜40%である導電粒子を含有し、
    第一の回路電極を有する第一の回路部材と第二の回路電極を有する第二の回路部材との接続であり、相対向する前記第一の回路電極及び前記第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備える接続のための、回路接続材料。
  2. 前記導電粒子の平均粒径が2〜10μmである、請求項1記載の回路接続材料。
  3. 前記導電粒子の平均粒径が3.5μm以上5.5μm以下でありかつ圧縮回復率が15〜40%である、請求項1又は2記載の回路接続材料。
  4. 前記導電粒子の平均粒径が2.5μm以上3.5μm未満でありかつ圧縮回復率が10〜35%である、請求項1又は2記載の回路接続材料。
  5. 前記接続がFOG接続、FOF接続又はFOP接続である、請求項1〜4のいずれか一項記載の回路接続材料。
  6. 第一の回路電極を有する第一の回路部材と、
    第二の回路電極を有する第二の回路部材と、
    前記第一の回路部材と前記第二の回路部材との間に介在する接続部と、
    を有し、
    前記第一の回路電極及び前記第二の回路電極の少なくとも一方が表面にTiを含む層を備えており、
    前記接続部が、請求項1〜5のいずれか一項記載の回路接続材料の硬化物である、回路接続構造体。

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