JP2015228271A - 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供する。【解決手段】読み出し動作時において、ディスチャージ回路24の活性化によってビット線12の電位が減少され、選択されたメモリセル8に所定の一定電流が流れる。一方、ソース線11に所定の電圧が印加され、電流制御素子6がオン状態となる。抵抗変化素子5の上部電極1と下部電極4との間に第1の書き込み電圧と同一極性の電圧が印加されることにより上部電極1から下部電極4に読み出し電流が流れる。ビット線12の電圧が上昇し、所定時間後にセンスアンプ回路46が活性化される。活性化されたセンスアンプ回路46によってビット線電圧と基準電圧とが比較され、抵抗変化素子5に抵抗状態として記憶されたデータの読み出しが行われる。【選択図】図13
Description
本発明は、いわゆる抵抗変化素子を用いて構成されたメモリセルアレイを有する不揮発性記憶装置及びその読み出し方法に関するものである。
近年、いわゆる抵抗変化素子を用いて構成されたメモリセルを有する不揮発性記憶装置の研究開発が進んでいる。抵抗変化素子とは、電気的信号に応じて抵抗値の変化が生じる(高抵抗状態と低抵抗状態との間を可逆的に遷移する)性質を有し、この抵抗値の変化によって情報を記憶することが可能な素子のことをいう。
また、抵抗変化素子を用いたメモリセルについて、その1つに、選択素子としてトランジスタを用いた、いわゆる1T1R型構造がある。1T1R型構造では、抵抗変化素子の一端とトランジスタのドレインとを接続し、抵抗変化素子の他端とビット線、トランジスタのソースとソース線、トランジスタのゲートとワード線とが接続され、複数のビット線と複数のワード線との交点の位置に各メモリセルが構成される。近年、このような1T1R型の抵抗変化型不揮発性記憶装置が各種開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、抵抗変化素子を1T1R型構造として用いたメモリセルの不揮発性記憶装置が示されている。
本発明は、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供するものである。
本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子とを有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路とを備え、前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリセルアレイであって、前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に変化し、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に変化する特性を有し、前記読み出し回路は、前記第1の信号線の電圧を所定の電圧に減少するディスチャージ回路と、前記第1の信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記第1の信号線の電圧と基準電圧とを比較するセンスアンプ回路とを有し、前記読み出し回路による読み出し動作は、前記ディスチャージ回路によって前記第1の信号線の電圧が減少され、前記定電流回路によって、前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された選択メモリセルに所定の一定電流が印加され、前記選択メモリセルに接続された第2の信号線に所定の電圧が印加されることで前記選択メモリセルの前記電流制御素子がオン状態となり、前記選択メモリセルの前記抵抗変化素子の前記上部電極と前記下部電極との間に前記第1の書き込み電圧と同一極性の電圧が印加されることにより前記上部電極から前記下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇し、所定時間後に前記センスアンプ回路によって前記第1の信号線の電圧と前記基準電圧とが比較され、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータの読み出しが行われるものである。
本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し方法は、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子と、を有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路を備え、前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリアレイであって、前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に設定され、前記上部電極と前記下部電極との電圧に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に設定される特性を有し、前記読み出し回路による読み出し動作は、前記第1の信号線の電圧がディスチャージされるステップと、前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された前記メモリセルに接続された前記第2の信号線に電圧が印加されて、前記選択されたメモリセルの前記電流制御素子がオン状態となるステップと、前記選択されたメモリセルの前記抵抗変化素子の上部電極から下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇するステップと、所定時間経過後、センスアンプの活性化によって前記第1の信号線電圧と基準電圧とを比較し、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータを読み出すステップと、を含むものである。
本発明の抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法によれば、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供する。
まず、本発明の実施の形態を説明する前に、背景技術の課題を説明する。
<背景技術の課題>
上述した特許文献1には、抵抗変化素子を1T1R型構造として用いたメモリセルの不揮発性記憶装置が示されている。この不揮発性記憶装置(読み出し回路システム)は、メモリセル(Rcell、NCHcell)と、ビット線選択スイッチ(NCHYj)と、ビット線対(センスビット線SBLとリファレンスビット線RBL)と、ビット線対の充電素子(NCH3、NCH4)と、ビット線充電電圧発生回路(26)と、ビット線対(SBL、RBL)とセンスアンプの第1ビット線と第2ビット線とを接続/非接続とするビット線接続素子(NCH1、NCH2)と、センスアンプSAとを備えている。
上述した特許文献1には、抵抗変化素子を1T1R型構造として用いたメモリセルの不揮発性記憶装置が示されている。この不揮発性記憶装置(読み出し回路システム)は、メモリセル(Rcell、NCHcell)と、ビット線選択スイッチ(NCHYj)と、ビット線対(センスビット線SBLとリファレンスビット線RBL)と、ビット線対の充電素子(NCH3、NCH4)と、ビット線充電電圧発生回路(26)と、ビット線対(SBL、RBL)とセンスアンプの第1ビット線と第2ビット線とを接続/非接続とするビット線接続素子(NCH1、NCH2)と、センスアンプSAとを備えている。
センスアンプSAは、電圧差動型センスアンプであり、センスアンプSAに高電源電圧SAP及び低電源電圧SANが供給されることで第1ビット線と第2ビット線との電圧差が増幅される。
センスビット線SBLには、それぞれビット線選択スイッチ(トランジスタ:NCHYj)を備えた複数のビット線BLが接続されている。複数のビット線のうち、ビット線選択信号Yjにより活性化されたビット線選択トランジスタ(NCHYj)に接続されたビット線が選択される。
それぞれのビット線にはリセットトランジスタNCHdiscBと、複数のメモリセルが接続される。リセットトランジスタNCHdiscBのゲート、ドレイン、ソースは、それぞれリセット信号DISC、ビット線BL、接地電圧に接続されている。
メモリセルは、セル選択素子であるアクセストランジスタNCHcellと、不揮発性の記憶素子Rcellとから構成される。ビット線には複数のメモリセルが接続され、それぞれのメモリセルはワード方向にセル選択素子で選択され、ビット線方向にビット線選択トランジスタで選択される。
選択されたメモリセルの記憶情報は、センスアンプSAに入力されることで読み出される。記憶素子Rcellが高抵抗の場合には、リファレンスビット線に比較して記憶素子Rcellに接続されたセンスビット線SBLは高電圧となる。記憶素子Rcellが低抵抗の場合には、記憶素子Rcellに接続されたセンスビット線SBLは低電圧となる。
一方、リファレンスビット線(RBL)側には、リファレンスビット線を接地電圧にリセットするリセットトランジスタNCHdiscRBと、一定のリファレンス電流を流す定電流源と選択トランジスタとが接続される。リセットトランジスタNCHdiscRBのゲート、ドレイン、ソースは、それぞれリセット信号DISC、リファレンスビット線RBL、接地電圧に接続されている。
次に、本システムの読み出し動作について説明する。
はじめに、リセット信号DISCが活性化され、リセットトランジスタNCHdiscB及びNCHdiscRBが導通し、ビット線BL及びレファレンスビット線RBLが放電され、接地電圧となる。さらに、センスビット線SBLが接地電圧にリセットされる。また、センスアンプの第1及び第2ビット線も接地電圧にリセットされる。
次に、ビット線充電電圧発生回路により、ビット線対(SBL、RBL)、選択されたビット線BL、センスアンプの第1及び第2ビット線は接地電圧から初期電圧に充電される。この初期電圧は、記憶素子Rcellのセル情報が書き換えられるおそれがある閾値電圧(Vh)以下である。
次に、ワード線が選択され、選択ワード線(SWL)がハイレベルとなり、センスビット線には記憶素子の抵抗値に従って電流が流れることで、センスビット線の電圧が低下する。また、リファレンスビット線(RBL)の電圧は、高抵抗時又は低抵抗時のセンスビット線電圧の中間電圧値に設定される。
センスビット線とリファレンスビット線との電圧差が、所定電圧となった時点で、ビット線接続信号READINを不活性とし、センスビット線とセンスアンプの第1ビット線、リファレンスビット線とセンスアンプの第2ビット線とが切り離される。その後、センスアンプにより増幅された信号が入出力回路を経由して外部に読み出されることで、読み出し動作が完了する。
特許文献1に示す構成では、読み出し判定前に一旦ビット線対を初期電圧に充電した後、選択メモリセルを活性化し、選択メモリセルの抵抗変化素子及びリファレンスセルの抵抗状態(高抵抗状態又は低抵抗状態)に従って、ビット線対の電圧が所定の電位差をもって降下する。この様に、初期電圧から降下したビット線対の電位差を利用して、電圧差動型センスアンプは抵抗変化素子の抵抗状態の読み出し判定をする。しかし、本読み出しシステムにおいては、ビット線対を一旦充電する初期電圧が極めて低い為、高抵抗状態のビット線とリファレンスビット線、或いは低抵抗状態のビット線とリファレンスビット線の電位差が極めて小さい。その為、読み出し時のS/N比すなわち読み出しマージンが小さくり、電源ノイズ等の外乱や製造ばらつきに弱く、誤動作を起こす可能性が極めて高くなる。
また、読み出し動作による印加電圧に起因して抵抗状態が変化してしまうという、リードディスターブ現象が発生する。
この様なことから、本読み出しシステムは安定的な読み出しが困難になる、或いは安定性を高める為に回路システムの面積が大きくなり小型化が難しい、と言った課題を有している。
本発明は、上記課題を解決するもので、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供するものである。 以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の望ましい一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、あくまで一例であり、本発明を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より望ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、製造方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
[メモリセルの構造]
図1に、メモリセルアレイに用いるメモリセル8の断面構成図を示す。
図1に、メモリセルアレイに用いるメモリセル8の断面構成図を示す。
メモリセル8は、抵抗変化素子5と、スイッチ素子として機能するトランジスタ6とが直列接続された構成を有している。この抵抗変化素子5の構成により、1ビットのメモリが構成される。
抵抗変化素子5は、例えば窒化タンタル(TaN)で構成される下部電極4の上層に、酸素不足型のタンタル酸化物(TaOx、0<x<2.5)が第1の抵抗変化層(抵抗変化層を構成する第1の領域)3として積層されている。第1の抵抗変化層3の上部界面に、300℃、200W、20秒の酸素プラズマが照射され、TaOxより酸素濃度の高いTaOy(x<y)で構成される第2の抵抗変化層(抵抗変化層を構成する第2の領域)2が薄く形成されている。第2の抵抗変化層2の上層に、白金(Pt)で構成される上部電極1が積層されている。
ここで、酸素不足型とは、通常絶縁性を示す化学量論的組成である金属酸化物の組成より酸素量が少なく、半導体的な電気特性を示す金属酸化物の組成状態を意味する。また、第2の抵抗変化層2と接する電極となる上部電極1は、白金(Pt)を用いているが、第1の抵抗変化層3を構成するタンタル(Ta)及び下部電極4を構成する窒化タンタル(TaN)の標準電極電位より高い材料を用いることができる。
この構造の場合、抵抗変化は、白金(Pt)で構成される上部電極1と接する、より酸素濃度の高いTaOyで構成される第2の抵抗変化層2で生じる。上部電極1の電圧を下部電極4の電圧より所定電圧以上高く印加した場合、抵抗変化素子5は、高抵抗状態に変化する。逆に、下部電極4の電圧を上部電極1の電圧より所定電圧以上高く印加した場合、抵抗変化素子5は、低抵抗状態に変化する。ただし、第1の抵抗変化層3がなく、第2の抵抗変化層2のみの構成では抵抗変化は起こらない。
トランジスタ6は、Nチャネルのトランジスタであり、ドレイン6a、ゲート6b、ソース6c、ゲート酸化膜6dとで構成される。抵抗変化素子5の下部電極4とトランジスタ6のドレイン6aとは、コンタクトビア7で接続されている。抵抗変化素子5の上部電極1は、コンタクトビア9を介して上部のビット線用メタル配線(以降、ビット線と呼ぶ)12に接続されている。トランジスタ6のソース6cは、コンタクトビア10を介して上部のソース線用メタル配線(以降、ソース線と呼ぶ)11に接続されている。
図2に、メモリセル8の等価回路図を示す。
図2において、各符号は図1に対応している。メモリセル8は、抵抗変化素子5と、トランジスタ6とで構成される。トランジスタ6は、ゲート6bを有している。ゲート6bは、以降に示すワード線WLに接続されている。メモリセル8はソース線(SL)11と、ビット線(BL)12に接続されている。
図2では、抵抗変化素子5の下部電極4とトランジスタ6のドレイン6aとが接続されている構成を示している。また、図2では、抵抗変化素子5の上部電極1とビット線12とが接続されている状態を示し、トランジスタ6のソース6cとソース線11とが接続されている状態を示している。
以降の説明は、図2のメモリセルの等価回路を用いて行うものとする。
[抵抗変化素子の特性]
次に、抵抗変化素子5の動作について、図3を用いて説明する。図3は、下部電極4よりも上部電極1が高い電圧となる極性を正として、図1の構造を持つ抵抗変化素子5に対して電圧を印加した場合の電圧と電流との関係を実測データに基づいて示した特性図である。
次に、抵抗変化素子5の動作について、図3を用いて説明する。図3は、下部電極4よりも上部電極1が高い電圧となる極性を正として、図1の構造を持つ抵抗変化素子5に対して電圧を印加した場合の電圧と電流との関係を実測データに基づいて示した特性図である。
当初、抵抗変化素子5は高抵抗状態であるとする。抵抗変化素子5に対し、印加電圧0Vから、上部電極1よりも下部電極4が高い電位となる負極性の電圧を徐々に増加させて印加していくと、抵抗変化素子5には、高抵抗状態を維持したまま、電圧−VRに到達する直前まで抵抗値に対応した電流が流れる。A0点で印加電圧が−VRに到達すると抵抗変化が起こる。抵抗変化素子5に流れる電流を−IWとすると、抵抗変化素子5は、印加電圧が−VRで、かつ、流れる電流−IWとなるA1点で決まる低抵抗値となる様な低抵抗状態に遷移する。
その後、印加電圧の大きさを0Vまで徐々に下げて行くと、抵抗変化素子5は低抵抗状態を維持したままA1点からO点の特性を示す。
次に、抵抗変化素子5に対して、下部電極4よりも上部電極1が高い電位となる正極性の電圧を徐々に増加させて印加していくと、低抵抗状態の到達電圧(A1点)と概ね点対称な点であるB0点(印加電圧VR、電流IW)において、抵抗変化素子5は低抵抗状態から高抵抗状態へと変化を開始する。さらに、B1点の電圧VHまで電圧印加を上昇すると、抵抗変化素子5は、高抵抗状態への変化に伴う電流減少と電圧増加に伴う電流増加によって、極小点を示すような抵抗変化特性を示す。
この後、印加電圧を下げていくと、印加電圧を上げるときと比較して電流が小さくなっているため、高抵抗状態に変化していることがわかる。
すなわち、図3に示す特性図は、図1の構造を持つ抵抗変化素子5について、上部電極1の電圧を基準として下部電極4の電圧が所定電圧VR(A0点)となったとき、低抵抗状態に変化する。また、抵抗変化素子5は、下部電極4の電圧を基準として上部電極1の電圧が所定電圧VR(B0点)以上高くなったとき、高抵抗状態に変化する。このように、抵抗変化素子5は、双方向性の抵抗変化特性を示す。
また、図3に示す抵抗変化特性は、低抵抗状態の印加電圧(A1点)と、高抵抗状態への変化開始電圧(B0点)とが、概ね点対称な電圧及び電流となる関係にあることを示している。従って、抵抗変化素子5は、高抵抗化のときに、低抵抗化とほぼ同じ、又はそれ以上の電圧及び電流を印加することが必要である。実際には、高抵抗化時に抵抗変化素子5に印加する電圧の絶対値は、低抵抗化時に抵抗変化素子5に印加する電圧の絶対値より大きいほうが望ましい。
また、低抵抗状態の抵抗変化素子5の抵抗値は、抵抗変化素子5において、高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる際に、抵抗変化素子5が抵抗変化し得る所定の電圧値(絶対値はVR以上の電圧値)で、抵抗変化素子5に流す電流値の大小に応じた低抵抗値(A1点)に変化する。
以上のことから、安定な抵抗変化動作を行うためには、低抵抗化においては、所定の電流値に電流制御(電流制限)することで所定の低抵抗状態を得ることができる。一方、高抵抗化においては、低抵抗化とは逆の向きの電圧を印加し、低抵抗化時より高電圧かつ大電流駆動をすることが必要となる。
なお、図3に示す低抵抗状態にある抵抗変化素子5に、上部電極1を基準として下部電極4に電圧VRを印加し、A1点の電流IWよりも大きい電流を流すと、抵抗変化素子5は、流れる電流に従ってA1点よりも更に低い抵抗値の低抵抗状態に変化する。一方、図3に示す高抵抗状態にある抵抗変化素子5に、下部電極4を基準として上部電極1に電圧VRよりも大きく電圧VHよりも小さい印加しても、一旦設定された高抵抗状態が変化することは無いただし、同様に一旦設定された高抵抗状態であっても、抵抗変化素子5に下部電極4を基準として上部電極1に電圧VHよりも大きい電圧を印加した場合は、更に高抵抗状態に遷移する場合がある。
[メモリセルアレイ等価回路]
次に、メモリセルアレイのアレイ等価回路について説明する。
次に、メモリセルアレイのアレイ等価回路について説明する。
図4は、図2に示すメモリセル8をマトリックス状に配置したメモリセルアレイの構成の一例を示す図である。
図4において、ビット線(第1の信号線)とソース線(第2の信号線)は第1の方向(Y方向)に、ワード線(第3の信号線)は第2の方向(X方向)に配置されている。より詳細に述べると、ワード線103は、m本の配線WL0〜WL(m−1)が平行に配置されている。ビット線12は、ワード線103と立体的に交差するn本の配線BL0〜BL(n−1)が、ワード線103と直交するように配置されている。ソース線11は、ビット線12と平行で、ワード線103と立体的に交差するn本の配線SL0〜SL(n−1)が、ワード線103と直交し、かつ、ビット線12と平行となるように配置されている。
抵抗変化素子5の下部電極4とトランジスタ6のドレイン6aとが接続されたメモリセル8は、ワード線103とビット線12との交差位置のそれぞれに配置されている。抵抗変化素子5の上部電極1は、対応するビット線12に接続されている。抵抗変化素子5のトランジスタ6のソース6cは、対応するソース線11に接続されている。抵抗変化素子5のトランジスタ6のゲート6bは、対応するワード線103に接続されている。すなわち、図4のメモリセルアレイ13は、ビット線12の方向にm個のメモリセル8が配列され、ワード線103の方向にn個のメモリセル8が配列された、n×m個のメモリセル8で構成されている。
[動作シーケンス及びその課題]
図5は、図4に示すメモリアレイの書き込み、読み出し、スタンバイといったメモリアクセスの基本動作のシーケンスを示す図である。
図5は、図4に示すメモリアレイの書き込み、読み出し、スタンバイといったメモリアクセスの基本動作のシーケンスを示す図である。
図5に示す動作シーケンスは、図4に示すメモリセルアレイの内の任意の1ビットのメモリセル8を選択した場合を想定している。図5では、HR書き込み、LR書き込み、読み出し、および、スタンバイ時に、選択ワード線WLS、選択ビット線BLS、選択ソース線SLSに印加される電圧を示している。
まず、非選択状態としては、スタンバイに示す様に、全ワード線WL(m−1)[m=1〜m]はGND(0V)に設定され、全ビット線BL(n−1)に[n=1〜n]には電圧VPRが印加され、全ソース線SL(n−1)に[n=1〜n]には電圧VPRが印加されている。なお、電圧VPRは、書き込み時の選択ワード線WLSの印加電圧をVWLPとすると、概ねその半分の電圧に設定されている。これは、書込み時の選択ワード線に接続される非選択のメモリセル(非選択メモリセル)8内のトランジスタ6の耐圧影響を最小限に抑制する為である。
高抵抗(HR)書き込みモードの場合、まず、選択ワード線WLSに設定される電圧が、GNDから書き込み電圧VWLPに変化する。これにより、選択メモリセル8内のトランジスタ6は、オン状態となる。
次に、選択ビット線BLSに設定される電圧が、VPRから高抵抗書き込み電圧VHRに変化する。同時に、選択ソース線SLSに設定される電圧がVPRからGNDに変化する。これにより、抵抗変化素子5に高抵抗書き込み電圧が印加されて、高抵抗書き込みが実行される。そして、所定の書き込み時間経過後に、高抵抗書き込みを終了する為に、選択ビット線BLSに設定される電圧が、VHRからVPRに変化する。同時に、選択ソース線SLSに設定される電圧が、GNDからVPRに変化する。さらに、選択ワード線WLSに設定される電圧が、書き込み電圧VWLPからGNDに変化する。
低抵抗(LR)書き込みモードの場合、まず、選択ワード線WLSに設定される電圧は、GNDから書き込み電圧VWLPに変化する。これにより、選択メモリセル8内のトランジスタ6がオン状態となる。次に、選択ビット線BLSに設定される電圧は、VPRからGNDに変化する。同時に、選択ソース線SLSに設定される電圧は、VPRから低抵抗書き込み電圧VLRに変化する。これにより、抵抗変化素子5に高抵抗書き込み時とは印加方向が逆向きの低抵抗書き込み電圧が印加されて、低抵抗書き込みが実行される。そして、所定の書き込み時間経過後に、低抵抗書き込みを終了する為に、選択ビット線BLSに設定される電圧はGNDからVPRに変化する。同時に、選択ソース線SLSに設定される電圧は、VLRからVPRに変化する。さらに、選択ワード線WLSに設定される電圧は、書き込み電圧VWLPからGNDに変化する。
次に、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5の抵抗が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかを判断する為の、読み出しモードの動作について説明する。
読み出しモードの場合、図5において、時間t0で、選択ワード線WLSに設定される電圧は、GNDから読み出し電圧VDDに変化して、選択されたメモリセル(選択メモリセル)8内のトランジスタ6をオン状態とする。同時に、選択ソース線SLSに設定される電圧をVPRからGNDに変化させる。同時に、選択ビット線BLSをオープン状態とし、選択ビット線BLSは電圧比較検知型のセンスアンプに接続される。この電圧比較検知型のセンスアンプは、選択ビット線BLSに設定される電圧と読み出し判定基準電圧VREFとを比較判定する。この状態で、所定時間放置すると、抵抗変化素子5の抵抗状態に依存して、選択ビット線BLSの電位が降下する。
図5に示した読み出し時の動作シーケンスに示す様に、抵抗変化素子5が高抵抗状態(HR)の場合、選択ビット線BLSの電圧はあまり降下せず、時間t1では、選択ビット線BLSの電圧は、読み出し判定基準電圧VREFよりも高い電圧となっている。一方、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合、選択ビット線BLSの電位は所定の速さで降下し、時間t1では読み出し判定基準電圧VREFよりも低い電圧となっている。
時間t1でセンスアンプの判定出力は、以下の通りである。抵抗変化素子5が高抵抗状態(HR)の場合は、選択ビット線BLSの電位が読み出し判定基準電圧VREFよりも高くなっているので、センスアンプからは、論理信号として‘L’が出力される。抵抗変化素子5が低抵抗状態(LR)の場合は、選択ビット線BLSの電位は、読み出し判定基準電圧VREFよりも低くなっているので、論理信号として‘H’が出力される。時間t1のタイミングで信号をラッチするラッチ回路には、センスアンプの出力状態が記憶される。
次に、時間t2になると、読み出し結果は既にラッチ回路に記憶されているので、選択ワード線WLSの電圧はVDDからGNDに変化する。また、選択ソース線SLSの電圧はGNDからVPRに変化する。さらに、選択ビット線BLSは、センスアンプから切り離される。同時に、選択ビット線BLSに電圧VPRが印加されることで、読み出しモードは終了する。
しかしながら、この様に非選択時にビット線やソース線を常にVPRにプリチャージした状態から容易な選択動作で読み出しを実施した場合、1つの問題が生じる。
読み出し動作時、選択ソース線SLSの電圧はGNDに設定されている。選択されるメモリセル8のトランジスタ6はNチャネルトランジスタであるため、選択ソース線SLSの電圧であるGND電位は抵抗変化素子5の下部電極4に印加される。
抵抗変化素子5には、読み出し動作による印加電圧に起因して抵抗状態が変化してしまうという、リードディスターブ現象が発生する。リードディスターブ現象は、抵抗変化素子5に流れる電流の向きが関係しており、高抵抗状態が低抵抗状態に変化する場合と、低抵抗状態が高抵抗状態に変化する場合とに分類される。読み出し時に、上部電極1から下部電極4に電流が流れる様に電圧を印加(図3における正の電圧)する場合、特定のディスターブ限界電圧Vdist以上の電圧が抵抗変化素子5に印加されると、低抵抗状態が高抵抗状態に徐々にシフトしていく(高抵抗状態の場合は、高抵抗化する方向に電流が流れるので、抵抗変化は起こらない)。逆に、読み出し時に、下部電極4から上部電極1に電流が流れる様に電圧を印加(図3における負の電圧)する場合、特定のディスターブ限界電圧以上の電圧が抵抗変化素子5に印加されると、高抵抗状態が低抵抗状態に徐々にシフトして行く。
図5における読み出し動作においては、選択されるメモリセル8のトランジスタ6を介して選択ソース線SLSのGND電位が下部電極4に印加され、選択ビット線BLSの電圧(VLRから読み出し時間の経過と共に降下する電圧)が選択メモリセル8の抵抗変化素子5の上部電極1に印加される。これにより、図3における読み出し時の印加電圧は正極性となり、ディスターブ限界電圧Vdistを超える電圧が抵抗変化素子5に印加される場合、抵抗変化素子5の抵抗状態は、低抵抗状態から高抵抗状態に徐々に変化してしまう(高抵抗化する方向に電流が流れているので、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合、抵抗状態は変化しない)。すなわち、図5における読み出し時には、選択されるメモリセル8を介して高抵抗化する方向に電流が流れるが、時刻t0ではディスターブ限界電圧Vdistを超える電位VPRが印加され、選択されるメモリセル8を介して電荷が引き抜かれる。したがって、選択ビット線BLSには所定時間、Vdist以上の電圧が印加され続けるので、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合は、リードディスターブ現象による影響(以下、ディスターブ影響と呼ぶ)により、抵抗変化素子5の抵抗状態は徐々に高抵抗状態へ変化し、記憶データが変化してしまう。
この様なディスターブ影響を回避する為には、読み出し時に、選択されるメモリセル8の抵抗変化素子5に印加される電圧を、終始、ディスターブ限界電圧Vdist以下にすることが好ましい。なお、読み出し時に抵抗変化素子5の抵抗状態を変化させない限界の電圧を、ディスターブ閾値電圧という。ディスターブ閾値電圧は、抵抗変化素子5の抵抗状態を何万回読み出ししても抵抗状態を変化させることがない最大の電圧である。つまり、ディスターブ閾値電圧は、ディスターブ限界電圧Vdistである。
以上の様な考えに従って、選択ビット線BLSの電位を制御した読み出し方法の動作シーケンスを、図6に示す。
図6において、スタンバイ、高抵抗書き込み(HR書き込み)、低抵抗書き込み(LR書き込み)のそれぞれの動作は図5と同じであるので、説明は省略する。
図6における読み出し動作は、読み出しモードに入る時刻t0〜t1において、選択ビット線BLSの電位がVPRからGNDに引き下げられる。同時に、選択ソース線SLSの電位もVPRからGNDに引き下げられる。
次に、時刻t1〜t2において、選択ビット線BLSは、ディスターブ限界電圧Vdist以下の電圧VPRRにプリチャージされる。次に、時刻t2で、プリチャージを終了し、選択ビット線BLSをフローディング状態とする(時刻t2の直後は電圧VPRRのフローディング状態)。同時に、選択ワード線WLSの電圧を、GNDからVDDに変化させる。これにより、選択されるメモリセル8のトランジスタ6がオフ状態からオン状態になる。トランジスタ6がオン状態となることで、選択ビット線BLSから選択ソース線SLSに電流が流れ、選択ビット線BLSの電位は時間と共に降下する。
選択ビット線BLSの電位の降下量は、選択メモリセル内の抵抗変化素子5の抵抗状態に依存する。抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合は、選択ビット線BLSの単位時間当たりの電位降下量は小さくなる。抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合は、選択ビット線BLSの単位時間当たりの電位降下量は大きくなる。
所定時間経過後、例えば時刻t3では、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合と低抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位差は、Vsnとなっている。時刻t3で、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位と抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位との概ね中間電位に、判定基準電圧VREFが設定されているとする。この場合、時間t3におけるセンスアンプの判定出力は、以下の通りである。抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合は、選択ビット線BLSの電位が読み出し判定基準電圧VREFよりも高くなっているので、論理信号として‘L’が出力される。抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合は、選択ビット線BLSの電位が読み出し判定基準電圧VREFよりも低くなっているので、論理信号として‘H’が出力される。さらに、時間t3のタイミングで、信号をラッチするラッチ回路により、センスアンプからの出力状態が記憶される。
次に、時間t4になると、選択ワード線WLSの電圧はVDDからGNDに変化し、選択ソース線SLSの電圧はGNDからVPRに変化する。さらに、選択ビット線BLSがセンスアンプから切り離されると同時に、選択ビット線BLSへ電圧VPRが印加されることで、読み出しモードは終了する。なお、読み出し結果は、既にラッチ回路により記憶されている。
図6に示す、以上の読み出し動作は、特許文献1と同様である。
図6の読み出し動作における課題を、図7の抵抗変化特性図を用いて説明する。なお、選択されるメモリセル8のトランジスタ6はオン状態であるため、抵抗変化素子5の下部電極4は選択ソース線SLSのGND電位と同等である。また、抵抗変化素子5の上部電極1は選択ビット線BLSに接続されているので、読み出し動作の動作点の説明を図7の抵抗変化特性図で行うことが可能となる。
図7に示す抵抗変化特性図には、図6の読み出し動作における読み出し判定を実施する時刻t3のタイミングにおける電圧状態を示す記号が書き加えられている。また、電圧状態を示す記号は、図6に記載された記号と同一である。
図7において、読み出し時における選択メモリセル8の抵抗変化素子5に印加される最大の電位がディスターブ限界電圧Vdist(これは抵抗変化が起こる電圧の大きさVRよりも十分小さい)以下の電圧VPRRに制御されている。これにより、読み出し時のディスターブ影響を回避することが可能となる。時刻t3における選択ビット線BLSの電位と判定電位との関係は、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合の電位をVrdh、低抵抗状態の場合の電位をVrdlとすると、
Vdist≧VPRR>Vrdh>VREF>Vrdl
となる。
Vdist≧VPRR>Vrdh>VREF>Vrdl
となる。
抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合の電位Vrdhと低抵抗状態の場合の電位Vrdlの差電圧をVsnとすると、VsnはVPRRよりも更に小さい値となる。更に、判定基準電圧VREFの電位をVrdhとVrdlの中間に制御すると想定すると、選択ビット線BLSと読み出し判定基準電圧VREFとの差電位は、Vsn/2となり、極めて小さい値となる。したがって、読み出し時のS/N比すなわち読み出しマージンが小さくなってしまう。その為、電源ノイズ等の外乱や製造ばらつきに弱く、抵抗変化素子5が誤動作を起こす可能性が極めて高くなる。この様なことから、上述した読み出し動作は安定的な読み出しが困難になる、或いは、安定性を高める為にセンスアンプ回路等の面積が大きくなるという課題が生ずる。
[新規の高抵抗化方向定電流読み出し方式]
この様な課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討し、新規な読み出し方式に想到した。
この様な課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討し、新規な読み出し方式に想到した。
新規な読み出し方式は、読み出しマージンを大きく確保することが可能で、かつ、読み出しディスターブの影響を回避することが可能な、高抵抗化方向定電流読み出し方式である。
すなわち、本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置は、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子とを有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路とを備え、前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリセルアレイであって、前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に変化し、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に変化する特性を有し、前記読み出し回路は、前記第1の信号線の電圧を所定の電圧に減少するディスチャージ回路と、前記第1の信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記第1の信号線の電圧と基準電圧とを比較するセンスアンプ回路とを有し、前記読み出し回路による読み出し動作は、前記ディスチャージ回路によって前記第1の信号線の電圧が減少され、前記定電流回路によって、前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された選択メモリセルに所定の一定電流が印加され、前記選択メモリセルに接続された第2の信号線に所定の電圧が印加されることで前記選択メモリセルの前記電流制御素子がオン状態となり、前記選択メモリセルの前記抵抗変化素子の前記上部電極と前記下部電極との間に前記第1の書き込み電圧と同一極性の電圧が印加されることにより前記上部電極から前記下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇し、所定時間後に前記センスアンプ回路によって前記第1の信号線の電圧と前記基準電圧とが比較され、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータの読み出しが行われる。
読み出し時に前記第1の信号線に印加される電圧は、低抵抗状態の前記メモリセルが選択された時の前記第1の信号線の電圧が、前記抵抗変化素子の抵抗状態を変化させない限界の電圧であるディスターブ閾値電圧よりも低くなる様に設定されてもよい。
以上の構成により、前記抵抗変化素子の高抵抗又は低抵抗の抵抗状態は、読み出し動作によって変化することから回避させることが可能となり、また、読み出しマージンを大きくとることが可能なので、記憶データ保持に対する信頼性の向上、及び読み出しに対する安定性の向上という効果が得られる。
前記定電流回路で生成される電流は、(前記ディスターブ閾値電圧)/(低抵抗状態の抵抗値)で決まる値あるいはそれ以下に設定されてもよい。
これにより、高抵抗状態と低抵抗状態の前記第1の信号線の電位差を大きくすることができるので、読み出しに対する安定性の向上という効果が得られる。
前記抵抗変化素子は、前記抵抗変化素子の前記上部電極から前記下部電極に所定以上の電圧及び電流を印加すると、低抵抗状態から高抵抗状態に変化する特性を有し、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された抵抗変化層は、タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の酸素不足型の酸化物層からなり、前記下部電極は、前記上部電極の標準電極電位よりも電極電位の低い前記上部電極と異なる元素からなる材料によって構成され、前記上部電極の標準電極電位V1と、前記下部電極の標準電極電位V2と、前記タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の標準電極電位Vtとすると、Vt<V1を満足してもよい。
前記読み出し回路は、前記第1の信号線を所定の電圧にプリチャージするプリチャージ回路を有し、前記プリチャージ回路は、前記メモリセルの非選択状態において、前記第1の信号線に前記ディスチャージされた電圧よりも大きいプリチャージ電圧を印加してもよい。
前記プリチャージ電圧は、前記ディスターブ限界電圧よりも大きくてもよい。
前記プリチャージ電圧は、書き込み時に前記第1の信号線及び前記第2の信号線に印加される一方の電圧よりも小さく、他方の電圧よりも大きくてもよい。
前記センスアンプ回路は、複数の転送制御スイッチ回路を有し、前記複数の各々の転送制御スイッチ回路の出力端子にクロスカップル型の増幅回路が接続された構成であってもよい。
前記転送制御スイッチ回路は、前記センスアンプ回路が活性化する前にオン状態からオフ状態に制御されてもよい。
前記電流制御素子は、トランジスタで構成されてもよい。
前記複数の第2の信号線は、第1の方向に延伸されていてもよい。
前記複数の第2の信号線は、第2の方向に延伸されていてもよい。
前記基準電圧として、前記抵抗変化素子が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかを判定する為の読み出し判定電圧と、前記読み出し判定電圧よりも高くかつ前記抵抗変化素子が所定の高抵抗状態に書き込まれたかを判定する為の高抵抗ベリファイ判定電圧と、前記読み出し判定電圧よりも低くかつ前記抵抗変化素子が所定の低抵抗状態に書き込まれたかを判定する為の低抵抗ベリファイ判定電圧と、を発生する基準電圧発生回路を有してもよい。
これにより、前記抵抗変化素子の高抵抗状態と低抵抗状態は任意のマージンを有してそれぞれの抵抗状態を設定することができるので、読み出しに対する安定性の向上という効果が得られる。
前記基準電圧発生回路は、前記読み出し判定電圧と前記高抵抗ベリファイ判定電圧と低抵抗ベリファイ判定電圧との何れか1つの電圧を選択する電圧切り換え回路を有してもよい。
前記基準電圧発生回路は、前記高抵抗ベリファイ判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の高抵抗状態に相当する抵抗値を有する第1の抵抗を備える第1の擬似メモリセルと、前記低抵抗ベリファイ判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の低抵抗状態に相当する抵抗値を有する第2の抵抗を備える第2の擬似メモリセルと、前記読み出し判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の高抵抗状態と低抵抗状態との間の抵抗状態に相当する抵抗値を有する第3の抵抗を備える第3の擬似メモリセルとを有してもよい。
高抵抗状態に相当する抵抗値を有する第1の抵抗を備える第1の擬似メモリセルと、低抵抗状態に相当する抵抗値を有する第2の抵抗を備える第2の擬似メモリセルと、高抵抗状態と低抵抗状態との中間の抵抗状態に相当する抵抗値を有する第3の抵抗を備える第3の擬似メモリセルとを有するので、より安定的な読み出し判定動作をメモリセルと同等の動作で容易に行うことができる、抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供することができる。
上述した本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置によれば、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置を実現できる。
また、本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し方法は、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子と、を有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路を備え、前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリアレイであって、前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に設定され、前記上部電極と前記下部電極との電圧に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に設定される特性を有し、前記読み出し回路による読み出し動作は、前記第1の信号線の電圧がディスチャージされるステップと、前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された前記メモリセルに接続された前記第2の信号線に電圧が印加されて、前記選択されたメモリセルの前記電流制御素子がオン状態となるステップと、前記選択されたメモリセルの前記抵抗変化素子の上部電極から下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇するステップと、所定時間経過後、センスアンプの活性化によって前記第1の信号線電圧と基準電圧とを比較し、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータを読み出すステップと、を含むようにしてもよい。
上述した本発明の一態様に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し方法によれば、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置を実現できる。
以下、本発明の抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法の実施の形態として、高抵抗化方向定電流読み出し方式を用いた抵抗変化型不揮発性記憶装置について説明する。
また、読み出し時にメモリセル8内の抵抗変化素子5に対して、上部電極1から下部電極4に電流を流す方向(以下、HR化方向と呼ぶ)と、下部電極4から上部電極1に電流を流す方向(以下、LR化方向と呼ぶ)との何れかに対する優位性についても検討したので、そのことも含めて説明する。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置について説明する。本実施の形態は、メモリセルに対して高抵抗化方向に定電流を流して、記憶されている抵抗状態を判別する読み出し方式である。まず、本実施形態の読み出し方式の利点及び読み出し電流方向の優劣について、図8aおよび図8b、図9aおよび図9bを用いて説明する。
以下に、実施の形態1に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置について説明する。本実施の形態は、メモリセルに対して高抵抗化方向に定電流を流して、記憶されている抵抗状態を判別する読み出し方式である。まず、本実施形態の読み出し方式の利点及び読み出し電流方向の優劣について、図8aおよび図8b、図9aおよび図9bを用いて説明する。
図8aおよび図8bは、メモリセル8と定電流回路14との関係を等価的に示した回路図である。詳細には、図8aは、抵抗変化素子5の上部電極1から下部電極4の方向(HR化方向)に定電流が流れる様に定電流回路14とメモリセル8とを接続した接続関係を示す。図8bは、抵抗変化素子5の下部電極4から上部電極1の方向(LR化方向)に定電流が流れる様に定電流回路14とメモリセル8とを接続した接続関係を示す。
また、図9aおよび図9bは、図3の抵抗変化素子特性について、読み出し時の動作点を追記した抵抗変化特性図である。詳細には、図9aは、メモリセル6内の抵抗変化素子5に対してHR化方向に定電流を流す、図8a記載の読み出し接続形態に対する特性図を示す。図9bは、メモリセル6内の抵抗変化素子5に対してLR化方向に定電流を流す、図8b記載の読み出し接続形態に対する特性図を示す。
まず、図8aおよび図8bの構成について説明する。
図8aにおいて、定電流回路14は、一定電流Irdaを出力する定電流回路である。定電流回路14の一端は電源(例えばVDD)に接続され、他端はビット線BLを介してメモリセル8内の抵抗変化素子5の上部電極1に接続される。メモリセル8内のトランジスタ6のソース6c(図1参照)は、電気的にGND電位に接続されている。これによって、抵抗変化素子5の下部電極4には、GND電位とほぼ同等の電位が印加されている。また、メモリセル8内のトランジスタ6のゲート6bに接続されるワード線WLには、トランジスタ6をオンするのに十分な電圧(例えばVDD)が印加される。
図8aの構成によって、ビット線BLの電圧は、抵抗変化素子5の抵抗状態に依存して、高抵抗状態の場合は電圧Vrdhaとなり、低抵抗状態の場合は電圧Vrdlaとなる。また、読み出しにおける記憶データの判定は、ビット線BLの電位(Vrdha又はVrdla)と判定基準電圧VREFとを比較して行われる。
図8bは、定電流回路14は、一定電流Irdbを出力する定電流回路である。定電流回路14の一端は電源(例えばVDD)に接続され、他端はソース線SLを介してメモリセル8内のトランジスタ6のソース6cに接続される。メモリセル8内の抵抗変化素子5の上部電極1は、電気的にGND電位に接続されている。これによって、抵抗変化素子5の下部電極4の電位とソース線SLの電位はほぼ同等となる。また、メモリセル8内のトランジスタ6のゲート6b(図1参照)に接続されるワード線WLには、トランジスタ6をオンするのに十分な電圧が印加される。
図8bの構成によって、ソース線SLの電圧は、抵抗変化素子5の抵抗状態に依存して、高抵抗状態の場合は電圧Vrdhbとなり、低抵抗状態の場合は電圧Vrdlbとなる。また、読み出しにおける記憶データの判定は、ソース線SLの電位(Vrdha又はVrdla)と判定基準電圧VREFとを比較して行われる。
次に、図8aの等価回路によって読み出しを行った場合の動作点について、図9aの特性図を用いて説明する。
図8aの等価回路に示す構成では、メモリセル8内の抵抗変化素子5に対してHR化方向に電流が流れるので、下部電極4を基準とする図9aの抵抗変化特性図においては、正側の電圧電流領域で読み出しが行われる。定電流回路は電流Irdaを出力している。抵抗変化素子5が高抵抗状態(HR)の場合、抵抗変化素子5には電流Irdaが流れるので、上部電極1すなわちビット線BLの電圧は、特性線HR上において電流Irdaが流れる電圧Vrdhaとなる。
一方、抵抗変化素子5が低抵抗状態(LR)の場合、抵抗変化素子5には電流Irdaが流れるので、上部電極1すなわちビット線BLの電圧は、特性線LR上において電流Irdaが流れる電圧Vrdlaとなる。
高抵抗状態におけるビット線BLの電圧Vrdhaは、高抵抗化すなわちHR化方向読み出しなので、高抵抗化書き込み時の最大印加電圧VH(B1点)よりも小さい電圧であれば、抵抗変化素子5の抵抗状態が変化することは無い。従って、高抵抗状態におけるビット線BLの電圧Vrdhaが比較的高い電圧(例えばVdist<Vrdha<VH)となる様に電流Irdaの値を制御する。
一方、低抵抗状態におけるビット線BLの電圧は、定電流回路14の定電流Irdaが印加されるので、LR特性線上の電圧Vrdlaとなる。電圧Vrdlaは、抵抗変化素子5が高抵抗状態時のビット線BLの電圧Vrdhaよりも小さい値であり、電圧Vrdhaと電圧Vrdlaとの電位差はVsnaとなる。
次に、図8bの等価回路によって読み出しを行った場合の動作点について、図9bの特性図を用いて説明する。
図8bの等価回路に示す構成では、メモリセル8内の抵抗変化素子5に対してLR化方向に電流が流れるので、下部電極4を基準とする図9bの抵抗変化特性図においては、負側の電圧電流領域で読み出しが行われる。ただし、図8bの等価回路ではビット線BLを0VのGND電圧としているので、図9bの横軸及び縦軸の電圧、電流の表現は説明を簡単化する為、その大きさを記載するものとする。定電流回路は電流Irdbを出力している。抵抗変化素子5が高抵抗状態(HR)の場合、抵抗変化素子5には電流Irdbが流れるので、下部電極4すなわちソース線SLの電圧は、特性線HR上における電流Irdbが流れる電圧Vrdhbとなる。
一方、抵抗変化素子5が低抵抗状態(LR)の場合、抵抗変化素子5には電流Irdbが流れるので、下部電極4すなわちソース線SLの電圧は、特性線LR上における電流Irdbが流れる電圧Vrdlbとなる。
高抵抗状態におけるソース線SLの電圧Vrdhbは、低抵抗化すなわちLR化方向読み出しなので、低抵抗化書き込み時の抵抗変化電圧VR(A0点)よりも十分小さく、LR化方向読み出しにおけるディスターブ限界電圧Vdistl以下でなければ抵抗変化素子5の抵抗状態は変化してしまう。従って、高抵抗状態におけるソース線SLの電圧Vrdhbが比較的低い電圧(例えばVrdhb≦Vdistl≪VR)となる様に電流Irdbの値を制御する。
一方、低抵抗状態におけるソース線SLの電圧は、定電流回路14の定電流Irdbが印加されるので、特性線LR上の電圧Vrdlbとなる。電圧Vrdlbは抵抗変化素子5が高抵抗状態時のビット線BLの電圧Vrdhbよりも小さい値であり、電圧Vrdhbと電圧Vrdlbとの電位差はVsnbとなる。
ここで、高抵抗状態及び低抵抗状態に設定されたメモリセル8に対して、複数の読み出し電圧を印加して読み出し動作を繰り返した場合の抵抗状態の変化を確認した評価結果を図10及び図11に示す。
図10に示す評価では、高抵抗状態又は低抵抗状態のメモリセル8に対して、図8aと同様にHR化方向に電流が流れる様に、ソース線SLは0Vに設定し、ビット線BLは複数の電圧値に設定している。具体的には、抵抗変化素子5が低抵抗状態のメモリセル8に対しては、(a)Vdist、(b)Vdist+dV、(c)Vdist+2dV、(d)Vdist+3dVのそれぞれの電圧を印加するなお、dVは、ビット線BLに印加する電圧設定の差分単位電圧を意味する。抵抗変化素子5が高抵抗状態のメモリセル8に対しても、(e)Vdist、(f)Vdist+dV、(g)Vdist+2dV、(h)Vdist+3dVのそれぞれの電圧を印加する。なお、(a)と(e)、(b)と(f)、(c)と(g)、(d)と(h)とは同じ電圧値である。これらの電圧をそれぞれ印加して、1000万回まで読み出し動作を繰り返し、ディスターブの影響を受けないセル電流において、所定回数毎の抵抗状態を確認している。
図10に示す様に、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合、(a)に示す様に、ディスターブ限界電圧(ディスターブ閾値電圧)Vdist相当を印加しても、ほとんどセル電流は変化していない。すなわち、低抵抗状態の抵抗変化素子5において、(a)に示す電圧Vdistを印加しても、抵抗状態は変化していない。
(a)に示す電圧よりもdVだけ高い電圧を印加した、(b)に示す抵抗変化素子5では、セル電流の低下すなわち高抵抗化が確認された。
(b)に示す電圧よりも更にdVだけ高い電圧を印加した、(c)に示す抵抗変化素子5では、更にセル電流の低下、すなわち、更なる高抵抗化が確認された。
(c)に示す電圧よりも更にdVだけ高い電圧を印加した、(d)に示す抵抗変化素子5では、更にセル電流の低下、すなわち、更なる高抵抗化が確認された。
この結果は、低抵抗状態のメモリセル8に対して、ディスターブ限界電圧Vdist以下の電圧で読み出しを行う場合、抵抗変化素子5は抵抗変化することは無く、ディスターブ限界電圧Vdistを越える電圧で読み出しを行う場合、抵抗変化素子5は高抵抗状態へ変化してしまうことを意味する。
また、図10には、高抵抗状態の抵抗変化素子5に対して、(e)は(a)と同じ電圧Vdistを印加、(f)は(b)と同じ電圧Vdist+dVを印加、(g)は(c)と同じ電圧Vdist+2dVを印加、(h)は(d)と同じ電圧Vdist+3dVを印加した場合のセル電流の変化を示している。何れの場合も、セル電流すなわち抵抗状態はほとんど変化していない。
この結果は、高抵抗状態のメモリセル8に対しては、ディスターブ限界電圧Vdist以上の電圧で読み出しを行っても抵抗変化することは無いことを意味する。
図11は、高抵抗状態又は低抵抗状態のメモリセル8に対して、図8bと同様にLR化方向に電流が流れる様に、ビット線BLは0Vに設定し、ソース線SLは複数の電圧値に設定している。具体的には、LR化方向時のディスターブ限界電圧をVdistlとすると、抵抗変化素子5が低抵抗状態のメモリセル8に対しては、(i)Vdistl、(j)Vdistl+dVl、(k)Vdistl+2dVl、(l)Vdistl+3dVl(ただし、Vdistl+3dVl<VR)のそれぞれの電圧を印加する。なお、dVlは、ソース線SLに印加する電圧設定の差分単位電圧を意味する)。抵抗変化素子5が高抵抗状態のメモリセル8に対しても、(m)Vdistl、(n)Vdistl+dVl、(o)Vdistl+2dVl、(p)Vdistl+3dVlのそれぞれの電圧を印加する。なお、(i)と(m)、(j)と(n)、(k)と(o)、(l)と(p)とは同じ電圧である。これらの電圧をそれぞれ印加して、1000万回まで読み出し動作を繰り返し、ディスターブを受けない様なセル電流測定にて所定回数毎の抵抗状態を確認している。
図11に示す様に、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合、(m)に示す様に、抵抗変化素子5にディスターブ限界電圧Vdistl相当を印加しても、ほとんどセル電流は変化していない。すなわち、高抵抗状態の抵抗変化素子5において、(m)に示す電圧Vdistlを印加しても、抵抗状態は変化していない。
(m)に示す電圧よりもdVl高い電圧を印加した、(n)に示す抵抗変化素子5では、セル電流の上昇すなわち低抵抗化が僅かながら確認された。
(n)に示す電圧よりも更にdVl高い電圧を印加した、(o)に示す抵抗変化素子5では、更にセル電流の上昇すなわち更なる低抵抗化が確認された。
(o)に示す電圧よりも更にdVl高い電圧を印加した、(p)に示す抵抗変化素子5では、更にセル電流の上昇すなわち更なる低抵抗化が確認された。
この結果は、高抵抗状態のメモリセル8に対して、ディスターブ限界電圧Vdistl以下の電圧で読み出しを行う場合、抵抗変化素子5は抵抗変化することは無く、ディスターブ限界電圧Vdistlを越える電圧で読み出しを行う場合、抵抗変化素子5は低抵抗状態へ変化してしまうことを意味する。
また、図11には、低抵抗状態の抵抗変化素子5に対して、(i)は(m)と同じ電圧Vdistlを印加、(j)は(n)と同じ電圧Vdistl+dVlを印加、(k)は(o)と同じ電圧Vdistl+2dVlを印加、(l)は(p)と同じ電圧Vdistl+3dVlを印加した場合のセル電流の変化を示ししている。何れの場合も、セル電流すなわち抵抗状態はほとんど変化していない。
この結果は、高抵抗状態のメモリセル8に対しては、ディスターブ限界電圧Vdistl以上VR以下の電圧で読み出しを行っても抵抗変化することは無いことを意味する。ただし、VR以上の電圧を印加した場合、抵抗変化素子5は更に低抵抗状態に変化してしまうことは言うまでも無い。
以上の動作点説明及び評価結果から、本実施の形態1に係る高抵抗化方向定電流読み出し方式は、図6を用いて説明した読み出し方式よりも、抵抗変化素子5に印加する読み出しマージン(読み出し時のS/N比)の優位性が明確である。
図9aのHR化方向読み出しにおいては、高抵抗状態におけるビット線BLの電位Vrdhaは、Vdist<Vrdha<VHといった比較的高い電圧に設定されることが可能である。したがって、電位Vrdhaと、低抵抗状態におけるビット線BLの電位Vrdlaとの差電圧Vsnaとして、比較的大きい電圧を得ることが出来る。
一方、図9bのLR化方向読み出しにおいては、高抵抗状態におけるソース線SLの電位Vrdhbは、Vrdhb≦Vdistl≪VRといった比較的低い電圧に設定される必要がある。したがって、電位Vrdhbと、低抵抗状態におけるソース線SLの電位Vrdlbとの差電圧Vsnbとして、比較的小さい電圧しか得られない。
よって、読み出し時における高抵抗状態と低抵抗状態の電位差をHR化方向読み出しのVsnaとLR化方向読み出しのVsnbとで比較すると、VsnaはVsnbよりも大きな値に設定することが可能(Vsna>Vsnb)となる。
このことは、判定基準電圧VREFが電圧VrdhaとVrdlaの中間に制御されると想定すると、選択ビット線BLSと読み出し判定基準電圧VREFとの差電位(Vsna/2)は、比較的大きな値を得ることができる。つまり、抵抗変化素子5において、読み出し時のS/N比、すなわち、読み出しマージンを大きく取ることができる。従って、センスアンプによる読み出し判定がし易くなり、誤読み出しの無い安定的な読み出しを行うことができる。これにより、簡易的で小面積化された抵抗変化素子5を実現することが可能となる。
また、上述した高抵抗化方向定電流読み出し方式を、図6及び図7で説明した、読み出し時の電圧をVPRRにクランプ制限する読み出し方式(クランプ制限方式)と比較する。クランプ制限方式では、抵抗変化素子5の高抵抗状態と低抵抗状態のビット線BLの電位差はVsnである。これは、図7で説明した様に、Vsn<VPRR≪VRとなる。したがって、図9a(及び図9b)に示した、抵抗変化素子5の高抵抗状態と低抵抗状態のビット線BL(図9bはソース線SL)の電位差Vsna(及びVsnb)と比較すると、
Vsn<Vsnb<Vsna
の関係にある。よって、図8aに示した、Vsnaの差電位が得られる電流印加型のHR化方向読み出し方式は、図6のクランプ電圧制限放電方式に比べて、十分な読み出しマージンが得られることは明白である。
Vsn<Vsnb<Vsna
の関係にある。よって、図8aに示した、Vsnaの差電位が得られる電流印加型のHR化方向読み出し方式は、図6のクランプ電圧制限放電方式に比べて、十分な読み出しマージンが得られることは明白である。
また、図8aに示した電流印加型のHR化方向読み出し方式の電流Irdaの値は、図9aの低抵抗状態のLR特性線に対して、低抵抗状態の抵抗変化素子5が徐々に高抵抗化してしまうことの無いディスターブ限界電圧Vdist以下となる様に設定される。
つまり、Vrdla≦Vdistを満足する為に定電流回路14の電流Irdaは、
Irda≦Vdist/(低抵抗状態の抵抗値)
の式を満足する様に設定される。
Irda≦Vdist/(低抵抗状態の抵抗値)
の式を満足する様に設定される。
次に、本実施の形態における読み出し方式の読み出しシーケンスを図12に示す。
図12において、スタンバイ、高抵抗書き込み(HR書き込み)、低抵抗書き込み(LR書き込み)のそれぞれの動作は図5と同じであるので、説明は省略する。
図12における読み出し動作は、読み出しモードに入る時刻t0〜t1において、選択ビット線BLSの電位がVPRからGNDに引き下げられる。同時に、選択ソース線SLSの電位は、VPRからGNDに引き下げられる。
次に、時刻t1において、選択ワード線WLSの電圧を、GNDからVDDに変化される。これにより、選択メモリセル8内のトランジスタ6は、オン状態にさせる。同時に、定電流回路14は活性化され、選択ビット線BLSに一定電流Irdaが流れる。選択ビット線BLSは、前記定電流回路14の一定電流によって充電され、選択ビット線BLSの電位は上昇する。一方、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5の抵抗状態に依存して、選択ビット線BLSの電位は異なってくる。つまり、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合、選択ビット線BLSの電位は、Vrdhaに向かって単位時間当り大きな傾きで上昇する。抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合、選択ビット線BLSの電位は、Vrdlaに向かって単位時間当り小さな傾きで上昇する。
所定時間経過後の時刻t2には、選択ビット線BLSの電位は、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合はVrdhaに近いVrdha’となる。一方、選択ビット線BLSの電位は、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合はVrdlaに近いVrdla’となる。したがって、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合と低抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位差は、Vsnaに近いVsna’になっている。
ここで、時刻t2において、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位Vrdha’と、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合の選択ビット線BLSの電位Vrdla’との概ね中間電位に判定基準電圧VREFが設定されている場合について説明する。
抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合は選択ビット線BLSの電位Vrdha’が読み出し判定基準電圧VREFよりも高くなっているので、時刻t2でのセンスアンプの判定出力は、論理信号として‘L’が出力される。一方、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合は、選択ビット線BLSの電位Vrdla’が読み出し判定基準電圧VREFよりも低くなっているので、時刻t2でのセンスアンプの判定出力は、論理信号として‘H’が出力される。また、時間t2のタイミングで、信号をラッチするラッチ回路は、センスアンプの出力状態を記憶する。
次に、時間t3になると、選択ワード線WLSの電圧は、VDDからGNDに変化し、選択ソース線SLSの電圧はGNDからVPRに変化する。また、選択ビット線BLSがセンスアンプから切り離されると同時に、選択ビット線BLSへ電圧VPRが印加されることで、読み出しモードは終了する。
なお、抵抗変化素子5の抵抗状態の読み出し結果(センスアンプの出力状態)は、既にラッチ回路に記憶されている。
また、ディスターブ影響を回避する電圧関係式Vrdla≦Vdistを満足する様に、定電流回路14の電流Irdaが設定されている。これにより、時刻t2時の低抵抗状態の選択ビット線BLSの電圧Vrdla’は、ディスターブ限界電圧Vdistを超えることは無い。
次に、本実施の形態1に係る読出し方式を実現する具体回路構成の一例について、図13を用いて説明する。
図13において、抵抗変化型不揮発性記憶装置は、メモリセルアレイ13と、ロウデコーダ/ドライバ15と、ビット線選択回路16と、ソース線選択回路17と、電流制御回路28と、基準電圧発生回路62と、読み出し回路45とを備えている。
メモリセルアレイ13は、複数のメモリセル8を備えている。メモリセル8は、抵抗変化素子5とトランジスタ6とで構成される選択メモリセルである。メモリセル8の詳細な構成は、図1に示したメモリセル8と同様である。
なお、メモリセル8において、第2の抵抗変化層2および第1の抵抗変化層3は、例えば、タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の酸素不足型の酸化物層で構成される。また、下部電極4は、上部電極1の標準電極電位よりも電極電位の低い、上部電極1と異なる元素からなる材料によって構成されている。さらに、抵抗変化素子5において、上部電極1の標準電極電位V1と、下部電極4の標準電極電位V2と、タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の標準電極電位Vtとすると、Vt>V2を満足する。
ロウデコーダ/ドライバ15は、読み出しモード時、m本のワード線WLの内、1本のワード線WLsを選択し、所定の選択電圧(例えばVDD)を印加するロウデコーダ/ドライバである。
ビット線選択回路16は、読み出しモード時、n本のビット線12の内、1本のビット線BLSを選択するビット線選択回路である。非選択ビット線(BL0、・・・、BL(S−1)、BL(S+1)、・・・、BL(n−1))には、プリチャージ電圧VPRが印加される。また、選択ビット線BLSは、プリチャージ電圧VPRから切り離されている。
ソース線選択回路17は、読み出しモード時、n本のソース線11の内、1本のソース線SLsを選択するソース線選択回路である。非選択ソース線(SL0、・・・、SL(s−1)、SL(s+1)、・・・、SL(n−1))には、プリチャージ電圧VPRが印加される。また、選択ソース線SLsは、読み出しモード時にはグランド電圧GNDに接続されている。
YDノード20は、後に説明するように、ビット線選択回路16が読み出し回路に接続されるためのノードである。YDノード20は、読み出し時、ビット線選択回路16を介して選択ビット線BLSと電気的に接続される。
読み出し回路45は、プリチャージ回路22と、ディスチャージ回路24と、定電流回路27と、センスアンプ回路46と、ラッチ回路43と、容量素子44とによって構成される。
プリチャージ回路22は、Pチャネルトランジスタ21で構成される。プリチャージ回路22は、信号NPRによって制御され、NPRが‘L’の時、Pチャネルトランジスタ21はオンとなる。これにより、YDノード20にプリチャージ電圧VPRが印加される。なお、プリチャージ回路22は、メモリセル8の非選択状態において、ビット線12にディスチャージされた電圧よりも大きいプリチャージ電圧を印加する。また、プリチャージ電圧は、ディスターブ限界電圧Vdistよりも大きく、書き込み時にビット線12及びソース線11に印加される一方の電圧よりも小さく、他方の電圧よりも大きい。
ディスチャージ回路24は、Nチャネルトランジスタ23で構成される。ディスチャージ回路24は、信号DCGによって制御され、DCGが‘H’の時、Nチャネルトランジスタ23はオンとなる。これにより、YDノード20の電荷が、グランド電圧GNDに引き抜かれ、電位が低下する。
定電流回路27は、飽和特性を利用した定電流用Pチャネルトランジスタ25と制御用Pチャネルトランジスタ26とが直列接続された構成である。
定電流用Pチャネルトランジスタ25は、その飽和特性を利用して定電流を発生する。このときの定電流用Pチャネルトランジスタ25の電流は、定電流用Pチャネルトランジスタ25のゲート端子に接続されるノードVICの電位によって制御される。なお、定電流用Pチャネルトランジスタ25のゲート端子は、電流制御回路28に接続されている。定電流用Pチャネルトランジスタ25の電流を制御するVICノードの電位は、電流制御回路28によって生成される。
また、制御用Pチャネルトランジスタ26は、制御用Pチャネルトランジスタ26のゲート端子に接続される信号NLDによってオン/オフ制御される。具体的には、NLD信号が‘L’の時、YDノード20に対して、定電流用Pチャネルトランジスタ25で発生された一定電流が印加される。
REFノード31は、基準電圧発生回路62から出力される読み出し判定用基準電圧が供給されるノードである。REFノード31は、センスアンプ回路46に接続されている。
センスアンプ回路46は、差動アンプ回路と、第1のスイッチ回路と、第2のスイッチ回路と、第3のスイッチ回路とを有している。
第1のスイッチ回路は、トランジスタ29とトランジスタ30とで構成される。第2のスイッチ回路は、トランジスタ32とトランジスタ33とで構成される。第3のスイッチ回路は、トランジスタ34と、トランジスタ35と、トランジスタ36とで構成される。
トランジスタ29とトランジスタ32はNチャネルトランジスタ、トランジスタ30とトランジスタ33はPチャネルトランジスタである。トランジスタ34、35、36は、Pチャネルトランジスタである。
なお、第1のスイッチ回路を構成するトランジスタ29およびトランジスタ30と第2のスイッチ回路を構成するトランジスタ32およびトランジスタ33は、転送制御スイッチ回路に相当する。
トランジスタ29とトランジスタ30は、それぞれのドレイン端子同士とソース端子同士が並列接続され、第1のスイッチ回路を構成する。トランジスタ29とトランジスタ30は、信号SAGが‘H’で信号NSAGが‘L’の時、オン状態となり、信号SAGが‘L’で信号NSAGが‘H’の時、オフ状態となる。
トランジスタ32とトランジスタ33は、それぞれのドレイン端子同士とソース端子同士が並列接続され、第2のスイッチ回路を構成する。トランジスタ32とトランジスタ33は、信号SAGが‘H’で信号NSAGが‘L’の時、オン状態となり、信号SAGが‘L’で信号NSAGが‘H’の時、オフ状態となる。
トランジスタ34とトランジスタ35は信号NPRで制御され、NPR信号が‘L’の時にオンとなってVPRをノードNSAD及びSADに供給する。トランジスタ36は、信号NPRで制御され、NPR信号が‘L’の時にオンとなってノードNSADとSADを電気的に接続してイコライズする。
差動アンプ回路は、トランジスタ37、38、39、40、41、42とを有している。
トランジスタ37とトランジスタ38はPチャネルトランジスタ、トランジスタ39とトランジスタ40はNチャネルトランジスタである。
トランジスタ37とトランジスタ39のそれぞれのドレイン端子同士は、NSADノードに接続されると共に、トランジスタ38のゲート端子とトランジスタ40のゲート端子に接続されている。また、トランジスタ38とトランジスタ40のそれぞれのドレイン端子同士は、SADノードに接続されると共に、トランジスタ37とトランジスタ39のゲート端子に接続されている。また、トランジスタ37とトランジスタ38のそれぞれのソース端子同士は接続され、トランジスタ39とトランジスタ40のそれぞれのソース端子同士は接続されている。すなわち、トランジスタ37、38、39、40は、クロスカップル構造である。
さらに、トランジスタ41のドレイン端子はトランジスタ37およびトランジスタ38のソース端子に接続され、トランジスタ41のソース端子はVDD電源に接続されている。トランジスタ41のゲート端子は、信号SAPで制御され、SAP信号が‘L’の時にオン状態となる。
トランジスタ42のドレイン端子はトランジスタ39およびトランジスタ40のソース端子に接続され、トランジスタ42のソース端子はGNDに接続されている。トランジスタ42のゲート端子は、信号SANで制御され、SAN信号が‘H’の時にオン状態となる。
ラッチ回路43は、SADノードの差動アンプ出力を入力とするラッチ回路で、ラッチ回路43の出力は、DOノードに接続され、CK入力端子に入力される信号LATが‘L’から‘H’に変化したタイミングでSADノードの論理状態をラッチし、DOノードに出力する。
容量素子44は、SADノードとNSADノードとに接続される寄生容量を同等化する為に設けられた容量素子であり、ラッチ回路43のD入力端子の入力容量と同等の容量を有する。
次に、基準電圧発生回路62の具体的な回路構成の一例を図14に示す。
図14に示すように、基準電圧発生回路62は、基準電圧発生部104と、電圧切り替え部105とを備えている。
基準電圧発生部104は、電圧調整回路51と、差動アンプ回路52、53および54とを有している。基準電圧発生部104は、電圧調整回路51と差動アンプ回路52、53、54とにより、任意の電位をノードVREFH、VREFR、VREFLに生成出力する。
電圧切り替え部105は、AND論理素子55、56および57と、スイッチ58、59および60と、トランジスタ61とを有している。
図14において、電圧調整回路51は、直列接続された複数の固定抵抗素子50を有している。複数直列接続された固定抵抗素子群の一端には、電源VDDが接続され、他端にグランドGNDが接続されている。この構成により、電圧調整回路51は、各固定抵抗素子50間のノードを任意に選択することで、出力される電圧を調整することができる。
差動アンプ回路52は、電圧調整回路51の中間ノードを任意に選択出力したノードrefHの電位を、出力ノードVREFHに同一電位で電流増幅出力する。差動アンプ回路53は、電圧調整回路51の中間ノードを任意に選択出力したノードrefRの電位を、出力ノードVREFRに同一電位で電流増幅出力する、差動アンプ回路54は、電圧調整回路51の中間ノードを任意に選択出力したノードrefLの電位を、出力ノードVREFLに同一電位で電流増幅出力する。
AND論理素子55は、信号NPRとRFHの2信号が入力されると、AND信号を出力する。AND論理素子56は、信号NPRとRFRの2信号が入力されると、AND信号を出力する。AND論理素子57は、信号NPRとRFLの2信号が入力されると、AND信号を出力する。
スイッチ素子58は、AND論理素子55の出力信号で制御され、‘H’が入力されるとオン状態となる。スイッチ素子59は、AND論理素子56の出力信号で制御され、‘H’が入力されるとオン状態となる。スイッチ素子60は、AND論理素子57の出力信号で制御され、‘H’が入力されるとオン状態となる。
トランジスタ61は、ゲート端子に入力されるNPR信号によってオン/オフ制御されるPチャネルトランジスタである。トランジスタ61は、NPRが‘L’の時にオン状態となり、REFノードにVPR電圧を供給する。
以下に、基準電圧発生回路62の動作を簡単に説明する。基準電圧発生部104は、3つの出力ノードVREFH、VREFR、VREFLのそれぞれに、任意に選択された電位を定常的に出力する。ノードVREFHの電位としては、高抵抗状態のレベルを判定する基準電圧(以下、判定する基準電圧を、判定電圧と呼ぶ)VREFH0が出力される。ノードVREFLの電位としては、低抵抗状態のレベルを判定する基準電圧VREFL0が出力される。ノードVREFRの電位としては、読み出し時の抵抗状態を判定する基準電圧VREFR0が出力される。それぞれの電圧の関係は、VREFH0>VREFR0>VREFL0となる。
電圧切り換え部105は、判定電圧VREFH0、VREFR0、VREFL0及びプリチャージ電圧VPRの内の何れかの電圧を、入力信号NPR、RFH、RFR、RFLに従ってノードREFに選択出力する。入力信号NPRが‘L’の時は、トランジスタ61のみがオン状態となってREFノードには判定電圧VPRが出力される。入力信号NPRが‘H’かつ信号RFHが‘H’の時は、スイッチ素子58のみがオン状態となってREFノードには判定電圧VREFH0が出力される。入力信号NPRが‘H’かつ入力信号RFRが‘H’の時は、スイッチ素子59のみがオン状態となって、REFノードには判定電圧VREFR0が出力される。入力信号NPRが‘H’かつ信号RFLが‘H’の時は、スイッチ素子60のみがオン状態となってREFノードには判定電圧VREFL0が出力される。なお、入力信号RFH、RFR、RFLは、その何れか1つのみが‘H’状態となる。
次に、読み出し動作に対する選択ビット線BLS(=YD)と判定電圧VREFH0、VREFR0、VREFL0との関係について図15を用いて説明する。ただし、その動作は図13の読み出し回路の関係する動作及び図14のノードREFの選択出力電圧(判定電圧)を用いた説明とする。
図15において、判定電圧VREFH0、VREFR0、VREFL0は基準電圧発生部104が定常的に出力している電圧である。読み出しモードに入ると、時刻t0〜t1において、ディスチャージ回路24は活性化して、選択ビット線BLSの電位をVPRからGNDに引き下げる。また、時刻t0で信号SAGが‘H’となることによって、センスアンプ回路のスイッチとして機能するトランジスタ29、32とトランジスタ30、33とが全てオン状態とされる。
次に、時刻t1で選択ワード線WLSの電圧はGNDからVDDに変化し、選択メモリセル8内のトランジスタ6がオン状態となり、同時にディスチャージ回路24がオフ状態となる。さらに、定電流回路27が活性化され、選択ビット線BLSに一定電流が流れる。
選択ビット線BLSは、定電流回路27の一定電流によって充電される。これにより、選択ビット線BLSの電位は上昇するが、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5の抵抗状態に依存して選択ビット線BLSの電位は異なってくる。つまり、抵抗変化素子5が高抵抗状態の場合、選択ビット線BLSの電位は比較的高いレベルに上昇し、抵抗変化素子5が低抵抗状態の場合、選択ビット線BLSの電位は比較的低いレベルに上昇する。
時刻t2で信号SAGが‘L’となることによって、センスアンプ回路のスイッチとして機能するトランジスタ29、32とトランジスタ30、33とが全てオフ状態となり、差動アンプ回路のNSADノード(t2時点の選択ビット線電圧)及びSADノード(t2時点のREF電圧)との電圧比較によって、記憶データの判定が行われる。
高抵抗書き込み後の高抵抗状態のベリファイ判定(HR−Verify判定)においては、高抵抗状態判定として判定電圧VREFH0と時刻t2での選択ビット線BLSの電圧とが比較される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧≧VREFH0であれば、所定の高抵抗書き込みがなされたと判断される。また、選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧<VREFH0であれば、所定の高抵抗書き込みができていないと判断される。所定の高抵抗書き込みができていない場合は、再度高抵抗書き込みが実行される様に制御される。
低抵抗書き込み後の低抵抗状態のベリファイ判定(LR−Verify判定)においては、低抵抗状態判定として判定電圧VREFL0と時刻t2での選択ビット線BLSの電圧とが比較される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧≦VREFL0であれば、所定の低抵抗書き込みがなされたと判断される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧>VREFL0であれば、所定の低抵抗書き込みができていないと判断される。所定の低抵抗書き込みができていない場合は、再度低抵抗書き込みが実行される様に制御される。
読み出し時の抵抗状態判定においては、読み出し判定として、判定電圧VREFR0と時刻t2での選択ビット線BLSの電圧とが比較される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧>VREFR0であれば、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5は、高抵抗状態と判断される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧<VREFR0であれば、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5は、低抵抗状態と判断される。
高抵抗状態のベリファイ判定における判定電圧VREFH0は、読み出し時の判定電圧VREFR0に対して、一定の読み出しマージンを確保する為に、電位差Vmg0だけ高い電圧となっている。また、低抵抗状態のベリファイ判定における判定電圧VREFL0は、読み出し時の判定電圧VREFR0に対して、一定の読み出しマージンを確保する為に、電位差Vmg1だけ低い電圧となっている。
電位差Vmg0とVmg1は、差動アンプ回路が電源ノイズやトランジスタサイズバラツキ等で誤動作を起こさない為に、所定以上の大きさを有することが望ましく、より大きく設定されることで読み出しマージンを広く確保することが可能となる。
本実施の形態においては、読み出しマージンを最大限確保するために、低抵抗状態のベリファイ判定における判定電圧VREFL0がディスターブ限界電圧Vdist以下、すなわち
VREFL0≦Vdist
となる様に、定電流回路の電流を調整している。この場合、高抵抗状態の選択ビット線BLSの電圧は、Vdistをはるかに越えるレベルに上昇する。しかし、高抵抗状態に対する高抵抗化方向の読み出し電流の印加により、抵抗変化が起こることは無い。
VREFL0≦Vdist
となる様に、定電流回路の電流を調整している。この場合、高抵抗状態の選択ビット線BLSの電圧は、Vdistをはるかに越えるレベルに上昇する。しかし、高抵抗状態に対する高抵抗化方向の読み出し電流の印加により、抵抗変化が起こることは無い。
逆に、それによって選択ビット線BLSの読み出し時の電圧は、高抵抗状態の時と低抵抗状態の時とでかなり大きい電位差(Vmg0+Vmg1)を確保することができる。したがって、Vmg0≒Vmg1となる電位に読み出し判定電圧VREFR0を設定することで、高抵抗状態及び低抵抗状態の何れの読み出し判定においても、十分に大きい読み出しマージンを確保することが出来る。したがって、誤読み出しのほとんど無い、安定的な読み出し判定動作が可能となる。
次に、メモリシステム79の構成を図16に示す。
図16の説明にあたり、これまでに説明したのと同じ機能/構成の回路ブロックについては、その説明を省略する。
メモリシステム79は、メモリコアブロック76と、アドレス入力回路77と、制御回路78とを備えている。メモリコアブロック76は、ロウデコーダ/ドライバ15と、電流制御回路28と、基準電圧発生回路62と、データ入力回路71と、データ出力回路72と、読み出し制御回路73と、電源回路74と、単位メモリブロック75とを有している。
図16において、読み出し動作時、選択ビット線BLSはビット線選択回路16によってその入出力ノード(YDノード20)と電気的に接続されている。読み出し回路45は、YDノード20と、基準電圧発生回路62の出力のREFノード31と、電流制御回路28の出力のVICノードとを入力として、読み出し判定結果の出力信号DOを出力する。
データ出力回路72は、読み出し回路45の出力信号DOを入力として、メモリシステム79の入出力端子DIOに出力データDOUTを出力する。
データ入力回路71は、データ書き込み時にメモリシステム79の入出力端子DIOに入力された信号を、入力モード時にDINノードを介して入力し、出力端子からノードDIに対して入力データを出力する。
書き込み回路70は、書き込みモード時に、DIノードからの書き込みデータを入力及びラッチ記憶し、高抵抗化書き込み又は低抵抗化書き込みに従った書き込み電圧及び書き込みパルスを、その書き込み内容に従って、ビット線選択回路16及びソース線選択回路17に供給する。
単位メモリブロック75は、メモリセルアレイ13と、ビット線選択回路16と、ソース線選択回路17と、読み出し回路45と、書き込み回路70とで構成される。
読み出し制御回路73は、読み出しモード時の各種タイミング動作を制御する。
電源回路74は、プリチャージ電圧VPR、高抵抗化書き込み時の選択ビット線電圧VHR、低抵抗化書き込み時の選択ソース線電圧VLR、書き込み時の選択ワード線電圧VWLPを発生する。
アドレス入力回路77は、複数のアドレス信号を入力とし、メモリコアブロック76にアドレスAX、AYを出力する。
制御回路78は、複数のコントロール信号を入力とし、タイミングクロック信号CLK、読み出しイネーブル信号REN、書き込みイネーブル信号WEN、書き込みパルスタイミング信号WPLS等を出力する。
次に、メモリシステム79の読み出し動作時の読み出しシーケンスについて、図17を用いて説明する。
図17に示す読み出しシーケンスにおいて、スタンバイモードから時刻tr0〜tr5では、高抵抗状態のメモリセル(HRセル)8を選択した場合の読み出し動作を、時刻tr5〜tr10では、低抵抗状態のメモリセル(LRセル)8を選択した場合の読み出し動作を説明する。
最初に、高抵抗状態のメモリセル8を選択した場合の読み出し動作を説明する。スタンバイ状態から、時刻tr0になると、クロック信号CLKが‘L’→‘H’に変化する。これにより、アドレス入力回路77は、アドレス入力信号をラッチして所定のAX、AYアドレス(ここではAX=1、AY=1としている)を出力する。
制御回路78は、時刻tr0になると、読み出しイネーブル信号RENを‘H’に変化させる。これにより、読み出し動作が開始される。
読み出し制御回路73は、読み出しイネーブル信号RENの‘L’→‘H’の変化を受けて、信号NPRを‘H’→‘L’に設定して、関係するプリチャージ電圧VPRの印加を切り離す。同時に、ディスチャージ信号DCGは、‘L’→‘H’に設定される。さらに、同時にセンスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG[図示せず])は、‘L’→‘H’(及び‘H’→‘L’)に設定される。
選択ビット線BLSの電圧は、DCG=‘H’を受けて、VPR電位からGNDに引き下げられる。選択ビット線BLSの電圧は、GNDに設定される。基準電圧発生回路62の出力ノードREFの電位は、VPRから所定の電圧VREFR0に変化する。選択ソース線SLSの電位は、読出しイネーブル信号RENの‘H’を受けて、VPRからGNDに設定される。センスアンプ回路46のNSADノードは、SAG(及びNSAG)の‘H’(及び‘L’)を受けて、トランジスタ(スイッチ素子)29、30がオン状態となることにより、選択ビット線BLSと同電位となる。センスアンプ回路46のSADノードは、SAG(及びNSAG)の‘H’(及び‘L’)を受けてトランジスタ32、33がオン状態となることにより、REFノードと同電位となる。
次に、時刻tr1になると、ディスチャージ信号DCGは‘H’→‘L’となり、定電流回路27の活性化信号NLDは‘H’→‘L’となり、ワード線イネーブル信号WLENは‘L’→‘H’となる。ワード線イネーブル信号WLENが‘H’となると、選択ワード線WLSがGNDからVDDに変化し、ディスチャージ信号DCGの‘L’を受けて選択ビット線BLSのGNDへの引き下げは解除される。これにより、定電流回路27の活性化信号NLDの‘L’を受けて、選択ビット線BLSへ一定電流の供給が開始される。選択ビット線BLSの電位は、定電流回路27の一定電流と選択メモリセル8内の抵抗変化素子の抵抗状態に依存して、時間経過と共に所定の傾きを持って上昇する。
次に、時刻tr2になると、定電流回路27の活性化信号NLDは‘L’→‘H’となり、センスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG)は‘H’→‘L’(及び‘L’→‘H’)となる。差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANは‘L’→‘H’(及び図示してはないが同活性化信号SAPが‘H’→‘L’)となり、ワード線イネーブル信号WLENは‘H’→‘L’となる。
定電流回路27の活性化信号NLDが‘H’となるのを受けて、定電流回路27は非活性化される。これにより、YDノード20への定電流の印加が解除される。また、センスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG)の‘L’(及び‘H’)を受けて、トランジスタ29、30、32、33はオフ状態となる。差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANの‘H’(及びSAPの‘L’)を受けて、差動アンプ回路のトランジスタ41が活性化する。ワード線イネーブル信号WLENの‘L’を受けて、選択ワード線WLSの電位がVDDからGNDに変化して、選択メモリセル8内のメモリセル6がオフ状態となる。
選択ビット線BLSは、定電流回路27が非活性化(定電流印加の解除)され、選択メモリセル8内のメモリセル6がオフ状態となることを受けて、ハイインピーダンス状態となる。これにより、抵抗変化素子5は、時刻tr2時の電圧(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が高抵抗状態なので、判定電圧VREFR0より高い電圧)に設定される。
センスアンプ回路46のNSADノードは、SAG(及びNSAG)が‘L’(及び‘H’)に設定されることによって、選択ビット線BLSとの接続が遮断される。センスアンプ回路46のNSADノードは、時刻tr2時の電圧(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が高抵抗状態なので、判定電圧VREFR0より高い電圧)に設定される。同時に、差動アンプ回路のトランジスタ41が活性化され、時刻tr2時のNSADとSADの大小関係が維持されたまま、NSADとSADのうちの一方がVDDに、他方がGND(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が高抵抗状態なので、NSADがVDD、SADがGNDに遷移)に設定される。
次に、時刻tr3になると、ラッチ回路43に入力されるラッチ信号LATが‘L’→‘H’となる。それを受けて、ラッチ回路43は、データ入力端子に接続されるSADの信号をラッチ記憶(SADが‘L’であることより、‘L’を記憶)し、読み出し回路45の出力信号DOは‘L’となる。読み出し回路45の出力信号DOが‘L’になると、データ出力回路72からDOUT信号として‘L’が出力されるので、メモリシステム入出力端子DIOからは‘L’が出力される。
次に、時刻tr4になると、NPR信号が‘H’→‘L’に変化し、差動アンプ回路のトランジスタ42の活性化信号SANが‘H’→‘L’(及び、図示してはないが同活性化信号SAPが‘L’→‘H’)となる。NPR信号の‘L’を受けて、選択ビット線BLS、選択ワード線WLs、YDノード20、REFノード31、NSADノード、SADノードに電圧VPRが印加される。差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANの‘L’(及びSAPの‘H’)を受けて、差動アンプ回路が非活性状態となる。
選択ビット線BLS、基準電圧発生回路62の出力ノードであるREFノード、選択ソース線SLS、センスアンプ回路46のNSADノード及びSADノードの電位は、VPRに変化し、読み出し動作は終了される。
続けて、低抵抗状態のメモリセル8を選択した場合の読み出し動作を説明する。
次に、時刻tr5になると、クロック信号CLKは‘L’→‘H’に変化し、アドレス入力回路77がアドレス入力信号をラッチして所定のAX、AYアドレス(ここではAX=1、AY=2としている)が出力される。制御回路78の読み出しイネーブル信号RENは‘H’なので、再度、読み出し動作が開始される。
読み出し制御回路73は、読み出しイネーブル信号RENの‘H’状態とクロック信号CLKの‘H’状態とを受けて、NPR信号を‘H’→‘L’として、関係するプリチャージ電圧VPRの印加を切り離す。同時に、ディスチャージ信号DCGを‘L’→‘H’とする。同時に、センスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG(図示せず))を‘L’→‘H’(及び‘H’→‘L’)としている。
選択ビット線BLSの電圧は、DCG=‘H’を受けて、VPR電位からGNDに引き下げられる。すなわち、選択ビット線BLSの電圧は、GNDに設定される。基準電圧発生回路62の出力ノードREFの電位は、VPRから所定の電圧VREFR0に変化する。選択ソース線SLSの電位は、読出しイネーブル信号RENの‘H’を受けて、VPRからGNDに変化する。センスアンプ回路46のNSADノードは、SAG(及びNSAG)の‘H’(及び‘L’)を受けてトランジスタ29、30がオンすることにより、選択ビット線BLSと同電位となる。センスアンプ回路46のSADノードは、SAG(及びNSAG)の‘H’(及び‘L’)を受けてスイッチ素子32、33がオンすることにより、REFノードと同電位となる。また、同時にラッチ回路43のラッチタイミング信号LATが、‘H’→‘L’へ変化する。これによって、読み出し回路45は、初期状態に戻る。
次に、時刻tr6になると、ディスチャージ信号DCGは‘H’→‘L’となり、定電流回路27の活性化信号NLDは‘H’→‘L’となり、ワード線イネーブル信号WLENは‘L’→‘H’となる。ワード線イネーブル信号WLENが‘H’となると、選択ワード線WLSの電圧は、GNDからVDDに変化し、ディスチャージ信号DCGの‘L’を受けて、選択ビット線BLSのGNDへの引き抜きは解除される。また、定電流回路27の活性化信号NLDの‘L’を受けて、選択ビット線BLSへ一定電流の供給が開始される。選択ビット線BLSの電位は、定電流回路27の一定電流と選択メモリセル8内の抵抗変化素子の抵抗状態に依存して時間経過と共に所定の傾きを持って上昇する。
次に、時刻tr7になると、定電流回路27の活性化信号NLDは‘L’→‘H’となり、センスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG)は‘H’→‘L’(及び‘L’→‘H’)となる。差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANは‘L’→‘H’(及び図示してはないが同活性化信号SAPが‘H’→‘L’)となり、ワード線イネーブル信号WLENは‘H’→‘L’となる。
さらに、定電流回路27の活性化信号NLDが‘H’となるのを受けて、定電流回路27は非活性化されて、定電流の印加が解除される。センスアンプ回路46内のスイッチ素子用信号SAG(及びNSAG)の‘L’(及び‘H’)を受けて、トランジスタ29、30、32、33はオフとなる。差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANの‘H’(及びSAPの‘L’)を受けて、差動アンプ回路のトランジスタ41が活性化される。ワード線イネーブル信号WLENの‘L’を受けて、選択ワード線WLSの電位はVDDからGNDに変化して、選択メモリセル8内のメモリセル6がオフ状態となる。選択ビット線BLSは、定電流回路27が非活性化(定電流印加の解除)され、選択メモリセル8内のメモリセル6がオフ状態となることを受けて、ハイインピーダンス状態となる。これにより、抵抗変化素子5は、時刻tr2時の電圧(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が低抵抗状態なので、判定電圧VREFR0より低い電圧)に設定される。
センスアンプ回路46のNSADノードは、SAG(及びNSAG)が‘L’(及び‘H’)に設定されることによって、選択ビット線BLSとの接続が遮断される。センスアンプ回路46のNSADノードは、時刻tr2時の電圧(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が低抵抗状態なので、判定電圧VREFR0より低い電圧)に設定される。同時に、差動アンプ回路のトランジスタ41が活性化され、時刻tr7時のNSADとSADの大小関係が維持されたまま、NSADとSADのうちの一方がVDDに、他方がGND(選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が低抵抗状態なので、NSADがGND、SADがVDDに遷移)に設定される。
次に、時刻tr8になると、ラッチ回路43に入力されるラッチ信号LATが‘L’→‘H’にとなる。それを受けて、ラッチ回路43は、データ入力端子に接続されるSADの信号をラッチ記憶(SADが‘H’であることより、‘H’を記憶)し、読み出し回路45の出力信号DOは‘H’となる。読み出し回路45の出力信号DOが‘H’になると、データ出力回路72からDOUT信号として‘H’が出力されるので、メモリシステム入出力端子DIOからは‘H’が出力される。
次に、時刻tr9になると、NPR信号が‘H’→‘L’に変化し、差動アンプ回路のトランジスタ42の活性化信号SANが‘H’→‘L’(及び、図示してはないが同活性化信号SAPが‘L’→‘H’)となる。NPR信号の‘L’を受けて、選択ビット線BLS、選択ワード線ALs、YDノード20、REFノード31、NSADノード、SADノードに電圧VPRが印加され、差動アンプ回路のトランジスタ41の活性化信号SANの‘L’(及びSAPの‘H’)を受けて、差動アンプ回路が非活性状態となる。
選択ビット線BLS、基準電圧発生回路62の出力ノードであるREFノード、選択ソース線SLS、センスアンプ回路46のNSADノード及びSADノードの電位は、VPRに変化し、読み出し動作は終了される。
次に、時刻tr10になると、クロック信号CLKは‘L’→‘H’に変化する。制御回路78のコントロール信号入力はスタンバイ状態の設定になっているので、読み出しイネーブル信号RENが‘L’に変化することによってスタンバイモードとなる。また、同時にラッチ回路のラッチタイミング信号LATは‘H’→‘L’へ変化する。これによって、読み出し回路45は、初期状態に戻る。
以上、本実施の形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置によると、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子5と抵抗変化素子5の下部電極4に一端が接続された双方向型の電流制御素子6とを有するメモリセル8が複数配置されたメモリセルアレイ13と、抵抗変化素子5の抵抗状態を読み出す読み出し回路45とを備え、メモリセルアレイ13は、Y方向に延びた複数のビット線12と、X方向又はY方向に延びた複数のソース線11と、を有し、抵抗変化素子5の上部電極1とビット線12とが接続され、電流制御素子6の他端とソース線11とが接続され、ビット線12とソース線11との間にメモリセル8が配置されるメモリセルアレイ13であって、抵抗変化素子5は、上部電極1と下部電極4との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に設定され、上部電極1と下部電極4との間に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に設定される特性を有し、読み出し回路45は、ビット線12の電位を所定の電圧に減少するディスチャージ回路24と、ビット線12に定電流を供給する定電流回路27と、ビット線12の電圧と基準電圧とを比較するセンスアンプ回路46とを有し、読み出し動作時において、ディスチャージ回路24の活性化によってビット線12の電位が減少され、ディスチャージ回路24が非活性化され、定電流回路27の活性化によって選択メモリセル8に所定の一定電流が印加され、選択メモリセル8に関係するソース線11に所定の電圧が印加され、選択メモリセル8の電流制御素子6がオン状態となり、選択メモリセル8の抵抗変化素子5の上部電極1と下部電極4との間に第1の書き込み電圧と同一極性の電圧が印加されることにより上部電極1から下部電極4に読み出し電流が流れ、ビット線12の電圧が抵抗変化素子5の抵抗値に依存して上昇し、所定時間後にセンスアンプ回路46が活性化され、センスアンプ回路46によってビット線電圧と基準電圧とが比較され、抵抗変化素子5に抵抗状態として記憶されたデータの読み出しが行われる。
これにより、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2として、基準電圧発生回路の他の構成例について図18を用いて説明する。
次に、実施の形態2として、基準電圧発生回路の他の構成例について図18を用いて説明する。
図18において、プリチャージ回路22、ディスチャージ回路24、定電流回路27は、図13に示した実施の形態1に係る読み出し回路45に内蔵されているブロック回路と同一であり、それぞれの出力端子は基準電圧出力ノードREF0に接続されている。
固定抵抗90は、抵抗変化素子5の高抵抗状態に相当する抵抗値RHを有する。固定抵抗90の一端とトランジスタ6のドレイン6aとは接続され、擬似メモリセル93が構成されている。
同様に、固定抵抗92は、抵抗変化素子5の低抵抗状態に相当する抵抗値RLを有する。固定抵抗92の一端とトランジスタ6のドレイン6aとは接続され、擬似メモリセル95が構成されている。
固定抵抗91は、抵抗変化素子5の高抵抗状態と低抵抗状態との中間の抵抗状態に相当する抵抗値RRを有する。固定抵抗91の一端とトランジスタ6のドレイン6aとは接続され、擬似メモリセル94が構成されている。
SWBHスイッチ素子96は、一端をREF0ノード、他端を擬似メモリセル93の固定抵抗90の他端(REFH)に接続されたスイッチ素子である。SWBHスイッチ素子97は、一端をREF0ノード、他端を擬似メモリセル94の固定抵抗91の他端(REFR)に接続されたスイッチ素子である。SWBLスイッチ素子98は、一端をREF0ノード、他端を擬似メモリセル95の固定抵抗92の他端(REFL)に接続されたスイッチ素子である。各擬似メモリセル93、94、95内のトランジスタ6のソース6cはそれぞれグランドに接続されている。
なお、固定抵抗90、92、91は、それぞれ、第1の抵抗、第2の抵抗、第3の抵抗に相当する。また、擬似メモリセル93、95、94は、それぞれ、第1の擬似メモリセル、第2の擬似メモリセル、第3の擬似メモリセルに相当する。
差動アンプ回路106は、REF0ノードと同等の電圧で電流増幅した出力電圧を、REFノードに供給する差動アンプ回路である。基準電圧発生回路102は、プリチャージ回路22と、ディスチャージ回路24と、定電流回路27と、スイッチ素子96、97、98と、擬似メモリセル93、94、95と、差動アンプ回路106とで構成される。なお、基準電圧発生回路102の出力ノードREFは、図13と同様に、読み出し回路45に接続されている。
次に、本実施の形態2に係る基準電圧発生回路102を用いた場合の読み出し動作において、判定電圧の遷移動作を、図19を用いて説明する。なお、本実施の形態2における基準電圧発生回路102は、図13に示した回路構成における基準電圧発生回路62を、図14に示した回路構成ではなく、図18の回路構成で実現したものである。図13における基準電圧発生回路62以外の構成については図13と同様である。したがって、以下の動作説明は、図13に示した回路構成を参照しながら説明する。
図19において、SAGノードの動作は、図15と同様なので、説明を省略する。読み出しモードが開始される前(時刻t0以前)には、NPR信号は‘L’状態で、プリチャージ回路22のPチャネルトランジスタはオン状態となっている。これにより、REF0電圧(=REF電圧、以降REFはREF0と同じ電圧であることより、REF状態の説明は省略する)は、VPRに設定されている。
次に、時刻t0になると、NPR信号は‘L’→‘H’に変化し、プリチャージ回路22のトランジスタ21はオフ状態となる。また、DCG信号が‘L’→‘H’に変化することにより、ディスチャージ回路24のトランジスタがオン状態となり、REF0ノードの電位をGNDに引き下げる。すなわち、REF0ノードはGNDに設定される。
次に、時刻t0になると、DCG信号が‘H’→‘L’に変化してディスチャージ回路24のNチャネルトランジスタ23がオフ状態となり、GNDとは遮断される。同時に、NLD信号が‘H’→‘L’に変化して、定電流回路27のトランジスタ26がオン状態となり、電流制御回路28から出力されるVNCノードの電圧に依存した一定電流がトランジスタ25によって供給される。
スイッチ素子96〜98は、読み出し検知モードに従って何れか1つがオン状態となる。高抵抗書き込み後のベリファイ読み出しモードの場合は、SWBHスイッチ素子96がオン状態となる。低抵抗書き込み後のベリファイ読み出しモードの場合は、SWBLスイッチ素子98がオン状態となる。通常の読み出しモードの場合は、SWBRスイッチ素子97がオン状態となる。
高抵抗書き込み後のベリファイ読み出しモードの場合は、SWBHスイッチ素子96がオン状態となっているので、定電流回路27から供給される所定電流は第1の擬似メモリセル93に流れる。高抵抗状態と同等な固定抵抗90に依存して、REF0ノードの電位は、HR特性に示す様に比較的高い電圧に向かって上昇する。
低抵抗書き込み後のベリファイ読み出しモードの場合は、SWBLスイッチ素子98がオン状態となっているので、定電流回路27から供給される所定電流は第2の擬似メモリセル95に流れる。低抵抗状態と同等な固定抵抗92に依存して、REF0ノードの電位は、LR特性に示す様に比較的低い電圧に向かって上昇する。
通常の読み出しモードの場合は、SWBRスイッチ素子97がオン状態となっているので、定電流回路27から供給される所定電流は第3の擬似メモリセル94に流れる。高抵抗状態と低抵抗状態の中間値の固定抵抗91に依存して、REF0ノードの電位は、RD特性に示す様にHR特性とLR特性の中間電圧に向かって上昇する。
次に、時刻t2になると、信号SAGが‘L’となる。これによって、センスアンプ回路のスイッチとして機能するNチャネルのトランジスタ29、32とPチャネルのトランジスタ30、33とが全てオフ状態となる。これにより、差動アンプ回路のNSADノード(t2時点の選択ビット線電圧)及びSADノード(t2時点のREF電圧)との電圧比較によって、記憶データの判定が行われる。
高抵抗書き込み後の高抵抗状態のベリファイ判定(HR−Verify判定)においては、高抵抗状態判定として時刻t2でのVREFH0電圧と選択ビット線BLSの電圧とが比較される。このとき、選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧≧VREFH0であれば、所定の高抵抗書き込みがなされたと判断される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧<VREFH0であれば、所定の高抵抗書き込みができていないと判断される。この場合、再度高抵抗書き込みが実行される様に制御される。
低抵抗書き込み後の低抵抗状態のベリファイ判定(LR−Verify判定)においては、低抵抗状態判定として時刻t2でのVREFL0電圧と選択ビット線BLSの電圧とが比較される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧≦VREFL0であれば、所定の低抵抗書き込みがなされたと判断される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧>VREFL0であれば、所定の低抵抗書き込みができていないと判断される。この場合、再度低抵抗書き込みが実行される様に制御される。
通常の読み出し時の抵抗状態判定においては、読み出し判定として、時刻t2でのVREFR0電圧と選択ビット線BLSの電圧とが比較される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧>VREFR0であれば、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5が高抵抗状態と判断される。選択ビット線BLSの電圧が、選択ビット線BLSの電圧<VREFR0であれば、選択メモリセル8内の抵抗変化素子5は低抵抗状態と判断される。
時刻t2における高抵抗状態のベリファイ判定電圧VREFH0は、時刻t2における読み出し判定電圧VREFR0に対して、一定の読み出しマージンを確保する為に、電位差Vmg0だけ高い電圧となっている。また、時刻t2における低抵抗状態のベリファイ判定電圧VREFL0は、時刻t2における読み出し判定電圧VREFR0に対して、一定の読み出しマージンを確保する為に、電位差Vmg1だけ低い電圧となっている。
電位差Vmg0とVmg1は、差動アンプ回路が電源ノイズやトランジスタサイズのバラツキ等で誤動作を起こさない為に、所定以上の大きさを有することが望ましく、より大きく設定されることで読み出しマージンを広く確保することが可能となる。
本実施の形態にかかる基準電圧発生回路102においても、読み出しマージンを最大限確保するために、低抵抗状態の時刻t2におけるベリファイ判定電圧VREFL0は、ディスターブ限界電圧Vdist以下、すなわち
VREFL0≦Vdist
となる様に、調整される。より詳細には、読み出し回路45に内蔵されている定電流回路27、及び基準電圧発生回路102に内蔵されている定電流回路27のいずれの電流も同一値となるように調整される。その場合、高抵抗状態の選択ビット線BLSの電圧は、Vdistをはるかに越えるレベルに上昇するが、高抵抗状態の選択メモリセル8に高抵抗化方向の読み出し電流が印加されることにより、抵抗変化が起こることは無いので、特に問題ない。
VREFL0≦Vdist
となる様に、調整される。より詳細には、読み出し回路45に内蔵されている定電流回路27、及び基準電圧発生回路102に内蔵されている定電流回路27のいずれの電流も同一値となるように調整される。その場合、高抵抗状態の選択ビット線BLSの電圧は、Vdistをはるかに越えるレベルに上昇するが、高抵抗状態の選択メモリセル8に高抵抗化方向の読み出し電流が印加されることにより、抵抗変化が起こることは無いので、特に問題ない。
逆に、それによって選択ビット線BLSの読み出し時の電圧は、高抵抗状態の時と低抵抗状態の時とでかなり大きい電位差(Vmg0+Vmg1)を確保することが出来る。よって、Vmg0≒Vmg1となる電位に、時刻t2における読み出し判定電圧VREFR0を設定することで、高抵抗状態及び低抵抗状態の何れの読み出し判定においても、十分に大きい読み出しマージンを確保することが出来る。したがって、本実施の形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置によると、誤読み出しのほとんど無い、安定的な読み出し判定動作が可能となる。
以上、本実施の形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置によると、擬似メモリセルとして、高抵抗状態に相当する抵抗値を有する第1の抵抗を備える第1の擬似メモリセルと、低抵抗状態に相当する抵抗値を有する第2の抵抗を備える第2の擬似メモリセルと、高抵抗状態と低抵抗状態との中間の抵抗状態に相当する抵抗値を有する第3の抵抗を備える第3の擬似メモリセルとを有するので、より安定的な読み出し判定動作を行うことができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法を提供することができる。
以上、実施の形態に係る抵抗変化不揮発性記憶装置について説明したが、抵抗変化不揮発性記憶装置は、上述した実施の形態に限定されるものではない。上述した実施の形態に対して、本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、表示装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、基準電圧発生回路102は、図16における基準電圧発生回路62と同様に単位メモリブロック75の外に搭載されてもよい。
なお、図18において、基準電圧発生回路102内の差動アンプ回路106を搭載せずにREF0とREFを直結した構成とし、この直結した構成の基準電圧発生回路102を、読み出し回路45内或いは単位メモリブロック75内に搭載してもよい。
また、図16に示した実施の形態では、メモリコアブロック76内に単位メモリブロック75が1つである構成例で説明したが、複数ビットを並列的に同時書き込み/同時読み出しする場合、ビット数分或いはそれ以上の単位メモリブロック75を搭載してもよい。
また、上述した実施の形態において、メモリアレイ構成は、ビット線とソース線が同一方向に延伸する構成を一例として説明したが、ソース線はビット線に直交する構成でも構わない。この場合、ソース線とビット線は直交する場合に限られず、両者が交差する構成であってもよい。
また、上述した実施の形態では、電流制御素子はトランジスタで構成されているが、電流制御素子は、トランジスタに限らず、ダイオードであってもよい。
また、上述した実施の形態では、抵抗変化素子は高抵抗状態と低抵抗状態の2つの状態を有している。すなわち、メモリセルでは2値記録が行われる構成であるが、3値以上の多値記録が行われる構成であってもよい。
また、読み出し電圧は、定電流値(ディスターブ電圧)を超えるような電流値であってもよい。この場合、定電流値を超えないタイミングで、読み出しを行うとよい。
また、上述した実施の形態では、1T1R構造の抵抗変化型不揮発性記憶装置で説明したが、クロスポイント構造の抵抗変化型不揮発性記憶装置であってもよい。このクロスポイント構造の場合は、第1の方向に延びた複数のビット線と当該複数のビット線に交差する第2の方向に延びた複数のソース線との各々が交差する位置に、抵抗変化素子と電流制御素子とが配置されて接続される構成である。クロスポイント構造の抵抗変化型不揮発性記憶装置の場合にも、上述した原理により、低電圧動作および小型化が可能で、安定的な読み出し判定動作を行うことができる。
以上の構成によって、読み出し回路及び動作において、低電圧動作が可能で、抵抗変化素子に対するディスターブ性を効果的に回避し、小面積で、より安定的な読出し判定の実現が可能な読み出し回路及び動作方式を提供することができる。
本発明は、例えば、微細化プロセスを用いた低消費電力かつ安定的な読み出しが要求される携帯型電子機器等の不揮発性メモリとして有用である。
1 上部電極
2 第2の抵抗変化層
3 第1の抵抗変化層
4 下部電極
5 抵抗変化素子
6 トランジスタ
7、9、10 コンタクトビア
8 メモリセル
11 ソース線
12 ビット線
13 メモリセルアレイ
14 定電流回路
15 ロウデコーダ/ドライバ
16 ビット線選択回路
17 ソース線選択回路
20 YDノード
21、23、25、26、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、61 トランジスタ
22 プリチャージ回路
24 ディスチャージ回路
27 定電流回路
28 電流制御回路
29、30、32、33 トランジスタ(転送制御スイッチ回路)
31 REFノード
43 ラッチ回路
44 容量素子
45 読み出し回路
46 センスアンプ回路
50 固定抵抗素子
51 電圧調整回路
52、53、54 差動アンプ
55、56、57 AND論理素子
58、59、60 スイッチ素子
62 基準電圧発生回路
70 書き込み回路
71 データ入力回路
72 データ出力回路
73 読み出し制御回路
74 電源回路
75 単位メモリブロック
76 メモリコアブロック
77 アドレス入力回路
78 制御回路
79 メモリシステム
90、91、92 固定抵抗
93、94、95 擬似メモリセル
96、97、98 スイッチ素子
102 基準電圧発生回路
103 ワード線
104 基準電圧発生部
105 電圧切り換え部(電圧切り替え回路)
106 差動アンプ回路
2 第2の抵抗変化層
3 第1の抵抗変化層
4 下部電極
5 抵抗変化素子
6 トランジスタ
7、9、10 コンタクトビア
8 メモリセル
11 ソース線
12 ビット線
13 メモリセルアレイ
14 定電流回路
15 ロウデコーダ/ドライバ
16 ビット線選択回路
17 ソース線選択回路
20 YDノード
21、23、25、26、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、61 トランジスタ
22 プリチャージ回路
24 ディスチャージ回路
27 定電流回路
28 電流制御回路
29、30、32、33 トランジスタ(転送制御スイッチ回路)
31 REFノード
43 ラッチ回路
44 容量素子
45 読み出し回路
46 センスアンプ回路
50 固定抵抗素子
51 電圧調整回路
52、53、54 差動アンプ
55、56、57 AND論理素子
58、59、60 スイッチ素子
62 基準電圧発生回路
70 書き込み回路
71 データ入力回路
72 データ出力回路
73 読み出し制御回路
74 電源回路
75 単位メモリブロック
76 メモリコアブロック
77 アドレス入力回路
78 制御回路
79 メモリシステム
90、91、92 固定抵抗
93、94、95 擬似メモリセル
96、97、98 スイッチ素子
102 基準電圧発生回路
103 ワード線
104 基準電圧発生部
105 電圧切り換え部(電圧切り替え回路)
106 差動アンプ回路
Claims (16)
- 極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子とを有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路とを備え、
前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリセルアレイであって、
前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に変化し、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に変化する特性を有し、
前記読み出し回路は、前記第1の信号線の電圧を所定の電圧に減少するディスチャージ回路と、前記第1の信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記第1の信号線の電圧と基準電圧とを比較するセンスアンプ回路とを有し、
前記読み出し回路による読み出し動作は、前記ディスチャージ回路によって前記第1の信号線の電圧が減少され、前記定電流回路によって、前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された選択メモリセルに所定の一定電流が印加され、前記選択メモリセルに接続された第2の信号線に所定の電圧が印加されることで前記選択メモリセルの前記電流制御素子がオン状態となり、前記選択メモリセルの前記抵抗変化素子の前記上部電極と前記下部電極との間に前記第1の書き込み電圧と同一極性の電圧が印加されることにより前記上部電極から前記下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇し、所定時間後に前記センスアンプ回路によって前記第1の信号線の電圧と前記基準電圧とが比較され、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータの読み出しが行われる、
抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 読み出し時に前記第1の信号線に印加される電圧は、低抵抗状態の前記メモリセルが選択された時の前記第1の信号線の電圧が、前記抵抗変化素子の抵抗状態を変化させない限界の電圧であるディスターブ閾値電圧よりも低くなる様に設定される、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記定電流回路で生成される電流は、(前記ディスターブ閾値電圧)/(低抵抗状態の抵抗値)で決まる値あるいはそれ以下の値に設定される、
請求項2に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記抵抗変化素子は、
前記抵抗変化素子の前記上部電極から前記下部電極に所定以上の電圧及び電流を印加すると、低抵抗状態から高抵抗状態に変化する特性を有し、
前記上部電極と前記下部電極との間に配置された抵抗変化層は、タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の酸素不足型の酸化物層からなり、
前記下部電極は、前記上部電極の標準電極電位よりも電極電位の低い前記上部電極と異なる元素からなる材料によって構成され、
前記上部電極の標準電極電位V1と、前記下部電極の標準電極電位V2と、前記タンタルおよびハフニウムのいずれか一方の標準電極電位Vtとすると、Vt<V1を満足する、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記読み出し回路は、前記第1の信号線を所定の電圧にプリチャージするプリチャージ回路を有し、
前記プリチャージ回路は、前記メモリセルの非選択状態において、前記第1の信号線に前記ディスチャージされた電圧よりも大きいプリチャージ電圧を印加する、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記プリチャージ電圧は、前記ディスターブ閾値電圧よりも大きい、
請求項5に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記プリチャージ電圧は、書き込み時に前記第1の信号線及び前記第2の信号線に印加される一方の電圧よりも小さく、他方の電圧よりも大きい、
請求項5に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記センスアンプ回路は、複数の転送制御スイッチ回路を有し、前記複数の各々の転送制御スイッチ回路の出力端子にクロスカップル型の増幅回路が接続された構成である、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記転送制御スイッチ回路は、前記センスアンプ回路が活性化する前にオン状態からオフ状態に制御される、
請求項8に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記電流制御素子は、トランジスタで構成される、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記複数の第2の信号線は、第1の方向に延伸されている、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記複数の第2の信号線は、第2の方向に延伸されている、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記基準電圧として、前記抵抗変化素子が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかを判定する為の読み出し判定電圧と、前記読み出し判定電圧よりも高くかつ前記抵抗変化素子が所定の高抵抗状態に書き込まれたかを判定する為の高抵抗ベリファイ判定電圧と、前記読み出し判定電圧よりも低くかつ前記抵抗変化素子が所定の低抵抗状態に書き込まれたかを判定する為の低抵抗ベリファイ判定電圧と、を発生する基準電圧発生回路を有する、
請求項1に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記基準電圧発生回路は、前記読み出し判定電圧と前記高抵抗ベリファイ判定電圧と低抵抗ベリファイ判定電圧との何れか1つの電圧を選択する電圧切り換え回路を有する、
請求項13に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 前記基準電圧発生回路は、
前記高抵抗ベリファイ判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の高抵抗状態に相当する抵抗値を有する第1の抵抗を備える第1の擬似メモリセルと、
前記低抵抗ベリファイ判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の低抵抗状態に相当する抵抗値を有する第2の抵抗を備える第2の擬似メモリセルと、
前記読み出し判定電圧を生成するための、前記抵抗変化素子の高抵抗状態と低抵抗状態との間の抵抗状態に相当する抵抗値を有する第3の抵抗を備える第3の擬似メモリセルとを有する、
請求項13に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。 - 抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し方法であって、
前記抵抗変化型不揮発性記憶装置は、極性の異なる電圧が印加されることで低抵抗状態および高抵抗状態の少なくとも2つの状態を可逆的に変化する抵抗変化素子と、前記抵抗変化素子の下部電極に一端が接続された双方向型の電流制御素子と、を有するメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記抵抗変化素子の抵抗状態を読み出す読み出し回路を備え、
前記メモリセルアレイは、第1の方向に延びた複数の第1の信号線と、前記第1の方向又は前記第1の方向と交差する第2の方向に延びた複数の第2の信号線と、を有し、前記抵抗変化素子の上部電極と前記第1の信号線とが接続され、前記電流制御素子の他端と前記第2の信号線とが接続され、前記複数の第1の信号線と前記前記複数の第2の信号線とが交差するそれぞれの位置に前記メモリセルが配置されるメモリアレイであって、
前記抵抗変化素子は、前記上部電極と前記下部電極との間に所定の第1の書き込み電圧が印加されると高抵抗状態に設定され、前記上部電極と前記下部電極との電圧に所定の第2の書き込み電圧が印加されると低抵抗状態に設定される特性を有し、
前記読み出し回路による読み出し動作は、
前記第1の信号線の電圧がディスチャージされるステップと、
前記メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうちから選択された前記メモリセルに接続された前記第2の信号線に電圧が印加されて、前記選択されたメモリセルの前記電流制御素子がオン状態となるステップと、
前記選択されたメモリセルの前記抵抗変化素子の上部電極から下部電極に読み出し電流が流れ、前記第1の信号線の電圧が前記抵抗変化素子の抵抗値に依存して上昇するステップと、
所定時間経過後、センスアンプの活性化によって前記第1の信号線電圧と基準電圧とを比較し、前記抵抗変化素子に抵抗状態として記憶されたデータを読み出すステップと、を含む、
抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014113080A JP2015228271A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014113080A JP2015228271A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法 |
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JP2014113080A Pending JP2015228271A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその読み出し方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11908518B2 (en) | 2021-09-17 | 2024-02-20 | Kioxia Corporation | Memory system |
-
2014
- 2014-05-30 JP JP2014113080A patent/JP2015228271A/ja active Pending
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US11908518B2 (en) | 2021-09-17 | 2024-02-20 | Kioxia Corporation | Memory system |
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