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JP2015214320A - テレスコピック式ステアリング装置 - Google Patents

テレスコピック式ステアリング装置 Download PDF

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JP2015214320A
JP2015214320A JP2014099909A JP2014099909A JP2015214320A JP 2015214320 A JP2015214320 A JP 2015214320A JP 2014099909 A JP2014099909 A JP 2014099909A JP 2014099909 A JP2014099909 A JP 2014099909A JP 2015214320 A JP2015214320 A JP 2015214320A
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telescopic
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JP2014099909A
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聖一 萩原
Seiichi Hagiwara
聖一 萩原
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

【課題】部品点数の増大を伴う事なく、車体に組み付けるべく組み立てた状態で、インナ、アウタ両コラム14a、15aの軸方向の分離防止を図れる構造を実現する。【解決手段】前記アウタコラム15aの前部上部に軸方向に長い係合長孔26を設ける。前記インナコラム14aの後部上部に係合片28を一体に形成すると共に、この係合片28を前記係合長孔26内に、この係合長孔26に沿った変位可能に進入させる。車体に組み付けた状態では、前記係合片28を前記係合長孔26に沿って変位させる事に基づき、前記インナ、アウタ両コラム14a、15aがテレスコ調節範囲内で相対変位する事を許容する。車体に組み付ける以前の状態では、前記係合片28と前記係合長孔26の前端縁との係合に基づいて、前記インナ、アウタ両コラム14a、15aの軸方向の分離防止を図る。【選択図】図3

Description

本発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの前後位置を調節可能としたテレスコピック式ステアリング装置のうち、車体に組み付ける以前の状態や二次衝突後の状態で、ステアリングコラムを構成する前方側、後方側両コラムが軸方向に分離する事を防止できる構造の改良に関する。尚、本発明の対象となるテレスコピック式ステアリング装置には、ステアリングホイールの前後位置のみを調節可能とした構造を含む事は勿論、この前後位置に加えて高さ位置の調節を可能とした構造も含む。
自動車用のステアリング装置は、図17に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図示の例では、前記ステアリングホイール1の操作力を軽減する電動アシスト装置を組み込んでいる。この為に、前記ステアリングコラム6の前端部に、補助力付与の為の動力源となる電動モータ10を、このステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング11に支持する事により設けている。そして、この電動モータ10の出力トルクを、前記ハウジング11内に設けたギヤユニット等を介して、前記ステアリングシャフト5に付与する様にしている。尚、本明細書及び特許請求の範囲全体で、前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向は、特に断らない限り、車両の前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向を言う。
又、図示の例の場合には、運転者の体格や運転姿勢に応じて、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構と、同じく前後位置を調節する為のテレスコピック機構とを備えた、チルト・テレスコピック式ステアリング装置としている。この為に、前記ステアリングコラム6を車体12に対し、左右方向に設置した枢軸13を中心とする揺動変位を可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6を、インナコラム14の後部とアウタコラム15の前部とを、軸方向の相対変位可能に嵌合した構造としている。これと共に、前記ステアリングシャフト5を、前記インナコラム14の内径側に回転のみ可能に支持されたインナシャフト16の後部と、前記アウタコラム15の内径側に回転のみ可能に支持されたアウタシャフト17の前部とを、スプライン係合等により、トルク伝達可能に、且つ、軸方向の相対変位可能に嵌合した構造としている。そして、前記アウタコラム15に固設した変位ブラケット18を、前記車体12に支持した支持ブラケット19に対し、上下方向及び前後方向の変位を可能に支持している。
又、前記変位ブラケット18に、前記アウタコラム15の軸方向に長い、テレスコ調節用長孔20を形成している。又、前記支持ブラケット19は、前記変位ブラケット18を左右両側から挟む、1対の支持板部21を備えている。そして、これら両支持板部21の互いに整合する部分に、それぞれが通孔である、上下方向に長いチルト調節用長孔22を形成している。そして、これら両チルト調節用長孔22と前記テレスコ調節用長孔20とに、調節ロッド23を挿通している。この調節ロッド23には、前記両支持板部21を左右方向両側から挟む状態で1対の押圧部を設けており、図示しない調節レバーの操作に基づいて作動する拡縮装置により、これら両押圧部同士の間隔を拡縮可能としている。
前記ステアリングホイール1の上下位置又は前後位置を調節する際には、前記調節レバーを前記調節ロッド23を中心として所定方向に回動させる事により、前記両押圧部同士の間隔を拡げる。これにより、前記両支持板部21の内側面と前記変位ブラケット18の両側面との間に作用している摩擦力を小さくする。そして、この状態で、前記調節ロッド23が、前記両チルト調節用長孔22及び前記テレスコ調節用長孔20内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイール1の位置を調節する。調節後は、前記調節レバーを前記所定方向とは逆方向に回動させる事により、前記両押圧部同士の間隔を縮める。これにより、前記摩擦力を大きくして、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する。
上述したステアリング装置の場合、図示の様に、前記車体12に組み付けた状態(組み付け完了後の通常状態)では、前記インナ、アウタ両コラム14、15の軸方向の相対変位可能範囲が、テレスコ調節範囲(前記調節ロッド23が前記テレスコ調節用長孔20内で変位できる範囲)に規制されている。この為、前記インナ、アウタ両コラム14、15が、前記ステアリングコラム6の伸長方向に過度に相対変位して、軸方向に分離する事はない。
これに対し、前記車体12に組み付ける以前の状態や、二次衝突によって前記支持ブラケット19が前記車体12から離脱した状態では、この支持ブラケット19が前記アウタコラム15と共に変位可能となる為、前記テレスコ調節範囲の規制が働かない。従って、前記車体12に組み付ける以前の状態や、二次衝突によって前記支持ブラケット19が前記車体12から離脱した状態では、前記インナ、アウタ両コラム14、15が、前記ステアリングコラム6の伸長方向に過度に相対変位して、軸方向に分離する可能性がある。
尚、テレスコピック式ステアリング装置には、図示の例の他に、インナコラムの後部に外嵌したアウタコラムの前部を欠円筒状に構成し、且つ、調節レバーを所定方向に回動させる事に基づいて、前記アウタコラムの前部を縮径させる事により、このアウタコラムの前部内周面と前記インナコラムの後部外周面との面圧を上昇させる構成を備えたものも、従来から知られている。この様な構造の場合には、車体に組み付ける以前の状態や、二次衝突によって支持ブラケットが車体から離脱した状態でも、前記上昇した面圧によって、前記インナ、アウタ両コラムが軸方向に相対変位する事を防止できる。但し、これら各状態で、前記調節レバーが前記所定方向と逆方向に回動し、これに伴って、前記面圧が低下した場合には、前記インナ、アウタ両コラムが相対変位可能になる。従って、この場合には、これらインナ、アウタ両コラムが、前記ステアリングコラムの伸長方向に過度に相対変位して、軸方向に分離する可能性がある。
何れにしても、上述の様にインナ、アウタ両コラム14、15が軸方向に分離すると、これに伴って、前記インナ、アウタ両シャフト16、17が軸方向に分離する可能性がある。そして、この様な各部材14、15(16、17)同士の分離が、前記車体12に組み付ける以前に起こった場合には、これら各部材14、15(16、17)同士を再度組み合わせる必要がある為、余計な手間を要すると言った不都合を生じる。又、前記インナ、アウタ両シャフト16、17同士が、二次衝突に伴って分離した場合には、前記ステアリングシャフト5を介してのトルク伝達が不能になる。この為、例えば、事故車両を路肩に移動させたり、修理工場に持ち込んだりする際に、前記ステアリングホイール1の操作に基づく操舵を行えなくなると言った不都合を生じる。
一方、特許文献1には、ステアリングコラムを構成するインナコラムとアウタコラムとを連結ワイヤにより連結する事によって、これらインナコラムとアウタコラムとの分離防止を図った構造が記載されている。この様な構造を採用すれば、上述した様な不都合を防止できる。但し、この様な特許文献1に記載された構造の場合には、前記連結ワイヤが必要になる分、部品点数の増大に伴うコストの上昇を招く事になる。
特開2012−1189号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、部品点数の増大を伴う事なく、車体に組み付ける以前の状態や二次衝突後の状態で、前方側コラムと後方側コラムとの分離防止を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のテレスコピック式ステアリング装置は、車体に組み付ける以前の状態や二次衝突後の状態で、前方側コラムの後部と後方側コラムの前部とのうちの一方の部位に形成した係合長孔の一端縁と、他方の部位に一体に形成した係合片とを係合させる事に基づいて、ステアリングコラムが伸長する方向に関する、前記前方側、後方側両コラム同士の分離防止を図るものである。
具体的には、本発明のテレスコピック式ステアリング装置は、車体の前後方向に関して前方側に配置される筒状の前方側コラムの後部と、同じく後方側に配置される筒状の後方側コラムの前部とを、軸方向の相対変位可能に嵌合して成るステアリングコラムを備える。そして、前記車体に組み付けた状態で、前記前方側、後方側両コラムの軸方向の相対変位可能範囲を、所定の範囲であるテレスコ調節範囲に規制される。
特に、本発明のテレスコピック式ステアリング装置に於いては、係合長孔と、係合片とを備える。
このうちの係合長孔は、前記前方側コラムの後部と前記後方側コラムの前部とのうちの一方の部位に、この一方の部位の軸方向に亙り形成されている。
又、前記係合片は、前記前方側コラムの後部と前記後方側コラムの前部とのうちの他方の部位に一体に形成されると共に、この他方の部位の両周面のうち、前記一方の部位側の周面から径方向に突出した突出部を備えたもので、この突出部を前記係合長孔内に、この係合長孔に沿った変位を可能に進入させている。
又、前記突出部は、前記テレスコ調節範囲で前記係合長孔に沿って変位可能である。
更に、前記突出部と、前記係合長孔の長さ方向両端縁のうち前記一方の部位の先端側の端縁である一端縁との係合に基づいて、前記ステアリングコラムが伸長する方向に関する、前記前方側、後方側両コラム同士の分離防止を図られている。
本発明のテレスコピック式ステアリング装置を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記他方の部位の前部に、収納孔を形成する。そして、前記係合片を、前記収納孔の内周縁の一部に連結した状態で、前記他方の部位と一体に設ける。そして、この係合片に、前記収納孔の内側から前記一方の部位側に向けて径方向に突出した、前記突出部を設ける。又、この突出部の一部で、前記他方の部位の先端側に、この他方の部位の先端側に向かう程前記収納孔からの径方向の突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部を設ける。又、前記突出部の一部で、前記他方の部位の基端側に、前記係合長孔の一端縁に係合可能な係合部を設ける。更に、前記係合片を、弾性変形に基づいて、前記突出部を前記収納孔の内側に退避可能とする。
又、本発明のテレスコピック式ステアリング装置を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記係合片を、前記他方の部位に形成した、この他方の部位の先端側に開いた略U字形の切れ目又は透孔により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して形成したものとする。
又、本発明のテレスコピック式ステアリング装置を実施する場合には、例えば、請求項4に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムに加えて、ステアリングシャフトと、変位ブラケットと、テレスコ調節用長孔と、支持ブラケットと、通孔と、調節ロッドと、1対の押圧部と、調節レバーとを備えたものとする。
このうちのステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持された状態で、このステアリングコラムの後端開口から突出した後端部にステアリングホイールを支持固定するものとし、且つ、前記前方側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された前方側シャフトの後部と、前記後方側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された後方側シャフトの前部とを、トルク伝達可能に、且つ、軸方向の相対変位可能に嵌合して成るものとする。
又、前記変位ブラケットは、前記後方側コラムの一部に固設する。
又、前記テレスコ調節用長孔は、前記変位ブラケットに、この変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で、前記後方側コラムの軸方向に長く形成する。
又、前記支持ブラケットは、前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む1対の支持板部を備えたものとし、且つ、前記車体に支持されるものとする。
又、前記通孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設ける。
又、前記調節ロッドは、前記両通孔及び前記テレスコ調節用長孔を幅方向に挿通する状態で設ける。
又、前記両押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設ける。
又、前記調節レバーは、前記調節ロッドの一端部に設けられ、この調節ロッドを中心として回動させる(この調節ロッドと共に回動させる場合も含む)事に基づき、前記両押圧部同士の間隔を拡縮するものとする。
又、これら両押圧部同士の間隔を拡げた状態で、前記調節ロッドが前記テレスコ調節用長孔内で変位可能な範囲を、前記テレスコ調節範囲とする。
上述の様に構成する本発明のテレスコピック式ステアリング装置の場合には、部品点数の増大を伴う事なく、又、車体に組み付けた状態で、ステアリングコラムを構成する前方側、後方側両コラムがテレスコ調節範囲内で相対変位する事を阻害する事なく、車体に組み付ける以前の状態や二次衝突後の状態で、前記前方側、後方側両コラム同士の分離防止を図れる。
即ち、本発明の場合、車体に組み付ける以前の状態や二次衝突後の状態では、前記前方側、後方側両コラムが、テレスコ調節範囲外でも、軸方向に相対変位可能となる。但し、この様な状態でも、係合片の突出部と係合長孔の一端縁との係合に基づいて、前記ステアリングコラムが伸長する方向に関する変位を制限し、前記前方側、後方側両コラム同士の分離を防止できる。
その一方で、車体に組み付けた状態では、前記係合片の突出部を前記係合長孔に沿って変位させる事に基づき、前記前方側、後方側両コラムが前記テレスコ調節範囲内で相対変位する事を許容できる。
又、前記係合長孔は、前記前方側コラムの後部と前記後方側コラムの前部とのうちの一方の部位に一体に形成されており、前記係合片は、他方の部位に一体に形成されている。この為、前記係合長孔と前記係合片とを設ける事に伴って、部品点数や組立工数が増大する事はない。
又、請求項2に記載した発明によれば、前記係合長孔内に前記係合片の突出部を進入させる作業を、前記ステアリングコラムの組み立て作業と同時に、1工程で行える。即ち、このステアリングコラムを組み立てる場合には、先ず、前記一方の部位側に設けた前記係合長孔と、前記他方の部位側に設けた前記突出部との、円周方向の位相を互いに一致させた状態で、前記一方の部位の先端部と前記他方の部位の先端部とを軸方向に嵌合させる。次いで、この嵌合させた部分の軸方向寸法を増大させる方向に、前記一方の部位と前記他方の部位とを相対変位させる。そうすると、先ず、この一方の部位の先端縁が、前記突出部の傾斜部に当接する。この状態で、前記相対変位を更に進行させると、この傾斜部が前記一方の部位の先端縁によって軸方向に押される事に伴い、前記突出部が前記収納孔の内側に弾性的に退避させられる事となる。この状態で、前記相対変位を更に進行させると、前記一方の部位の先端部が前記突出部の外径側又は内径側を通過し、その後、この突出部が前記係合長孔の一端部と整合した時点で、前記係合片が弾性的に復元する事により、前記突出部が前記係合長孔内に進入する。
この様に、請求項2に記載した発明によれば、前記係合長孔内に前記突出部を進入させる作業を、前記ステアリングコラムの組み立て作業と同時に、1工程で行える。この為、前記係合長孔内に前記突出部を進入させる作業の追加に伴って、組立工数が増大する事はない。
本発明の実施の形態の第1例を示す、後部上方から見た斜視図。 同じく分解斜視図。 車体に組み付ける状態で示す断面図。 図3の中央部拡大図。 車体に組み付ける以前の状態又は二次衝突後の状態であって、且つ、係合長孔の前端縁と係合片とが当接した状態で示す断面図。 図5の中央部拡大図。 インナ、アウタ両コラムの端部同士を嵌合させる直前の状態で示す部分拡大断面図。 インナ、アウタ両コラムの端部同士を嵌合させる事に伴って、係合長孔と係合片とを係合させる作業を、時系列に沿って(A)→(B)→(C)の順に示す要部拡大断面図。 略U字形の切れ目の内側部分から形成した係合片(A)と、略U字形の透孔の内側部分から形成した係合片(B)とを示す、要部拡大断面図(b)及びその上方から見た図(a)。 本発明の実施の形態の第2例を、車体に組み付ける状態で示す断面図。 図10の中央部拡大図。 車体に組み付ける以前の状態又は二次衝突後の状態であって、且つ、係合長孔の後端縁と係合片とが当接した状態で示す、図11と同様の図。 インナ、アウタ両コラムの端部同士を嵌合させる直前の状態で示す部分拡大断面図。 係合片の傾斜部の形状の他の3例を示す、要部断面図。 係合片の先端縁の形状の他の1例を示す、要部断面図。 係合片の平面形状の他の1例を示す要部平面図(A)、及び、そのa−a断面図(B)。 従来から知られているステアリング装置の1例を示す、部分切断略側面図。 本発明の実施の形態の第3例を示す図8と同様の図。 本発明の実施の形態の第4例を示す図9と同様の図。
[実施の形態の第1例]
図1〜9は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のテレスコピック式ステアリング装置は、テレスコピック機構に加えて、チルト機構を備えている。この様な本例のテレスコピック式ステアリング装置は、ステアリングコラム6aと、変位ブラケット18aと、テレスコ調節用長孔20aと、ステアリングシャフト5aと、支持ブラケット19aと、通孔であるチルト調節用長孔22a、22aと、調節ロッド23aと、1対の押圧部24a、24bと、調節レバー25と、係合長孔26と、収納孔27と、係合片28とを備える。
このうちのステアリングコラム6aは、前方側コラムである円筒状のインナコラム14aの後部に、後方側コラムである円筒状のアウタコラム15aの前部を、軸方向の変位を可能に外嵌して成る。これら両コラム14a、15aは、それぞれ鉄系合金やアルミニウム系合金等の、弾性を有する金属製である。又、前記インナコラム14aの前端部には、電動モータ10aや減速機等、電動アシスト装置の構成部材を設置する為のハウジング11aを結合固定している。又、このハウジング11aの上部前端に支持管29を、幅方向に配設した状態で固定している。このハウジング11aは、車体に対し、前記支持管29を挿通した図示しないボルト等の枢軸を中心とする揺動変位を可能に支持する。
又、前記変位ブラケット18aは、前記アウタコラム15aの前部上部に固設されている。本例の場合、この変位ブラケット18aは、幅方向に離隔した1対の被挟持片30、30から成る。
又、前記テレスコ調節用長孔20aは、前記両被挟持片30、30の互いに整合する位置に、これら両被挟持片30、30を幅方向に貫通する状態で、前記アウタコラム15aの軸方向に亙り設けられている。
又、前記ステアリングシャフト5aは、前方側シャフトであるインナシャフト16aの後部に、後方側シャフトであるアウタシャフト17aの前部を、スプライン係合等により、トルクの伝達を可能に、且つ、軸方向の変位を可能に外嵌して成る。そして、このうちのインナシャフト16aを前記インナコラム14aの内径側に、前記アウタシャフト17aを前記アウタコラム15aの内径側に、それぞれ単列深溝型の玉軸受の如く、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承可能な転がり軸受により、直接又は他の部材を介して、回転のみ可能に支持されている。従って、前記ステアリングシャフト5aは、前記ステアリングコラム6aの伸縮に合わせて伸縮する。尚、前記アウタシャフト17aの後端部で前記アウタコラム15aの後端開口よりも後方に突出した部分には、ステアリングホイール1(図17参照)を支持固定する。
又、前記支持ブラケット19aは、車体に支持する為の取付板部31と、この取付板部31の下面から垂下された、互いにほぼ平行な1対の支持板部32a、32bとを備える。
又、前記両チルト調節用長孔22a、22aは、前記両支持板部32a、32bの互いに整合する部分に形成されており、前記枢軸を中心とする部分円弧状である。この様な支持ブラケット19aは、車体に対し、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への脱落を可能に、但し、通常時には前記ステアリングコラム6aを十分な剛性で保持できる状態で支持する。
又、前記調節ロッド23aは、前記テレスコ調節用長孔20a及び前記チルト調節用長孔22a、22aを幅方向に挿通する状態で設けられている。そして、この様な調節ロッド23aの両端部で、前記両支持板部32a、32bの外側面から突出した部分に、前記両押圧部24a、24bを設け、前記調節レバー25により、これら両押圧部24a、24b同士の間隔を拡縮可能としている。この調節レバー25によりこれら両押圧部24a、24b同士の間隔を拡縮する為の拡縮装置は、駆動側カムと被駆動側カムとから成るカム装置、ボルトとナットとから成るねじ装置等、従来から広く知られている各種構造を採用できる。何れの構造を採用した場合でも、前記調節レバー25は前記調節ロッド23aの一端部に設け、この調節ロッド23aを中心として回転する事により、前記両押圧部24a、24b同士の間隔を拡縮する。
又、前記係合長孔26は、前記アウタコラム15aの前部上部の幅方向中央部で、前記両被挟持片30、30同士の間に挟まれた部分に、このアウタコラム15aの軸方向に亙り形成されている。尚、本例の場合には、前記アウタコラム15aの前部が、特許請求の範囲に記載した一方の部位に相当し、このアウタコラム15aの前端側が、同じく一方の部位の先端側に相当する。
又、前記収納孔27は、前記インナコラム14aの後部上部の幅方向中央部に、矩形に形成されている。
又、前記係合片28は、その基端縁である後端縁を、前記収納孔27の内周縁のうちの後端縁に連結された状態で、前記インナコラム14aと一体に設けられている。尚、本例の場合には、前記インナコラム14aの後部が、特許請求の範囲に記載した他方の部位に相当し、このインナコラム14aの後端側が、同じく他方の部位の先端側に相当する。又、本例の場合、前記係合片28は、前記収納孔27の後端縁から前記インナコラム14aの軸方向前方に延出すると共に、その先半部である前半部を、上方に凸となる円弧板状に形成している。そして、この円弧板状に形成した部分のうち、前記収納孔27の内側から前記アウタコラム15a側である外径側に突出した部分を、突出部33としている。又、この突出部33の上面の後端側部分を、後端側に向かう程前記収納孔27からの突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部34としている。又、前記係合片28の前端縁のうち、前記突出部33の前端縁に対応する部分を、係合部35としている。更に、前記係合片28は、弾性変形可能であり、この弾性変形に基づいて、前記突出部33を前記収納孔27の内側に退避可能としている。又、上述の様にインナコラム14aの後部にアウタコラム15aの前部を外嵌した状態で、前記係合片28の突出部33を、前記係合長孔26内に、この係合長孔26に沿った変位可能に進入させている。
又、本例の場合、前記係合片28は、前記インナコラム14aの後部上部の幅方向中央部に形成された、このインナコラム14aの後端側に開いた略U字形の透孔又は切れ目により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して形成している。尚、これら透孔又は切れ目を形成する為の加工と、前記曲げ加工とは、順番に行っても良いし、一挙動で行っても良い。何れにしても、本例の場合には、上述の様にして係合片28を形成する事に伴い、前記収納孔27が形成される事になる。
又、本例の場合、前記係合長孔26内に前記係合片28の突出部33を進入させる作業は、前記ステアリングコラム6aを組み立てる作業と同時に、1工程で行える。即ち、本例の場合、このステアリングコラム6aを組み立てる場合には、先ず、前記インナコラム14aの後部に設けた前記係合片28の突出部33と、前記アウタコラム15aの前部に設けた前記係合長孔26との円周方向の位相を互いに一致させた状態で、前記インナコラム14aの後端部と前記アウタコラム15aの前端部とを軸方向に嵌合させる。次いで、この嵌合させた部分の軸方向寸法を増大させる方向に、前記インナ、アウタ両コラム14a、15aを相対変位させる。そうすると、先ず、図8の(A)に示す様に、前記アウタコラム15aの前端縁が、前記突出部33の傾斜部34に当接する。この状態で、前記相対変位を更に進行させると、この傾斜部34が前記アウタコラム15aの前端縁によって軸方向に押される事に伴い、同図の(B)に示す様に、前記突出部33が前記収納孔27の内側に弾性的に退避させられる。この状態で、前記相対変位を更に進行させると、前記アウタコラム15aの前端部が前記突出部33の外径側を通過し、その後、この突出部33が前記係合長孔26の前端部と整合した時点で、同図の(C)に示す様に、前記係合片28が弾性的に復元し、前記突出部33が前記係合長孔26内に進入する。
尚、前述の様にして係合片28を形成する場合で、図9の(A)に略示する様に、前記アウタコラム15aに形成した略U字形の切れ目36により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して前記係合片28を形成する場合には、この係合片28を収納孔27の内側に弾性的に退避させる際に、これら係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁とがバリ等の存在に基づいて引っ掛かり、当該退避を滑らかに行えなくなる可能性がある。従って、この様な可能性をなくす為に、前記外周縁及び内周縁には、バリ取り等の処理を施す事が好ましい。これに対して、図9の(B)に略示する様に、前記アウタコラム15aに形成した略U字形の透孔37により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して前記係合片28を形成する場合には、この係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁との間に十分な隙間が存在した状態となる。この為、前記係合片28を前記収納孔27の内側に弾性的に退避させる際に、これら係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁とがバリ等の存在に基づいて引っ掛かる事を防止でき、当該退避を滑らかに行える。
又、本例の場合、前記ステアリングホイール1の前後位置又は上下位置を調節する際には、前記調節レバー25を所定方向(一般的には下方)に揺動させる事により、前記両押圧部24a、24b同士の間隔を拡げる。これにより、前記変位ブラケット18aの両側面と前記両支持板部32a、32bの内側面との当接部の面圧を、低下乃至は喪失させる。そして、この状態で、前記調節ロッド23aが、前記テレスコ調節用長孔20a及び前記両チルト調節用長孔22a、22a内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイール1の位置を調節する。そして、調節した後は、前記調節レバー25を前記所定方向とは逆方向(一般的には上方)に揺動させる事により、前記両押圧部24a、24b同士の間隔を縮める。これにより、前記両当接部の面圧を上昇させて、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する。尚、本例の場合、前記両当接部の面圧を低下乃至は喪失させた状態で、前記調節ロッド23aが前記テレスコ調節用長孔20a内で変位できる範囲が、テレスコ調節範囲となる。
上述の様に構成する本例のテレスコピック式ステアリング装置の場合には、部品点数や組立工数の増大を伴う事なく、又、車体に組み付けた状態で、前記インナ、アウタ両コラム14a、15aがテレスコ調節範囲内で相対変位する事を阻害する事なく、車体に組み付ける以前の状態や、二次衝突によって前記支持ブラケット19aが車体から前方へ離脱した状態で、前記インナ、アウタ両コラム14a、15a同士の分離防止を図れる。
即ち、本例の場合、車体に組み付ける以前の状態や、二次衝突によって前記支持ブラケット19aが車体から前方へ離脱した状態では、この支持ブラケット19aが前記アウタコラム15aと共に変位可能となる為、前記テレスコ調節範囲の規制が働かない。但し、この様な状態でも、本例の場合には、図5〜6に示す様に、前記係合片28の係合部35と前記係合長孔26の一端縁である前端縁とが係合する事に基づいて、前記ステアリングコラム6aが伸長する方向に関する、前記インナ、アウタ両コラム14a、15a同士の分離を防止できる。
その一方で、車体に組み付けた状態では、前記係合片28の突出部33を前記係合長孔26に沿って変位させる事に基づき、前記インナ、アウタ両コラム14a、15aが前記テレスコ調節範囲内で相対変位する事を許容できる。この為に、本例の場合には、図3〜4に示す様な、車体に組み付ける状態での位置関係で、前記テレスコ調節用長孔20a内での前記調節ロッド23aの前後位置に拘らず、常に、前記係合長孔26の前端縁から前記係合片28の係合部35までの軸方向寸法αが、前記テレスト調節用長孔20aの前端縁から前記調節ロッド23aまで軸方向距離X以上(α≧X)となり、且つ、前記係合長孔26の後端縁から前記係合片28の傾斜部34までの軸方向寸法βが、前記テレスト調節用長孔20aの後端縁から前記調節ロッド23aまで軸方向距離Y以上(β≧Y)となる様に、各部の形成位置及び寸法を規制している。
又、前記係合長孔26は、前記アウタコラム15aの前部に一体に形成されており、前記収納孔27及び係合片28は、前記インナコラム14aの後部に一体に形成されている。この為、前記係合長孔26と前記収納孔27と前記係合片28とを設ける事に伴って、部品点数が増大する事はない。
更に、前記係合長孔26内に前記係合片28の突出部33を進入させる作業は、前述した通り、前記ステアリングコラム6aの組み立て作業と同時に、1工程で行える。この為、前記係合長孔26内に前記突出部33を進入させる作業の追加に伴って、組立工数が増大する事はない。
[実施の形態の第2例]
図10〜13は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。上述した第1例の構造との比較で、本例の場合には、係合長孔26aと、収納孔27a及び係合片28aとの配置関係を、径方向に関して内外逆にしている。即ち、本例の場合には、インナコラム14bの後部上部の幅方向中央部に前記係合長孔26aを設けると共に、アウタコラム15bの前部上部の幅方向中央部に前記収納孔27a及び係合片28を設けている。又、本例の場合、前記係合長孔26aの内周縁には、前記インナコラム14bの内径側に折り立てられた折り立て部38を、バーリング加工により形成して、このインナコラム14bの後端部で前記係合長孔26aを形成した部分の強度及び剛性を高めている。尚、本例の場合には、前記インナコラム14bの後部が、特許請求の範囲に記載した一方の部位に相当し、このインナコラム14bの後端側が、同じく一方の部位の先端側に相当する。又、前記アウタコラム15bの前部が、特許請求の範囲に記載した他方の部位に相当し、このアウタコラム15bの前端側が、同じく他方の部位の先端側に相当する。
その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複する図示並びに説明は省略する。
尚、本発明を実施する場合、係合片に関しては、適宜の形状を採用できる。
例えば、係合片に設ける傾斜部の断面形状に関しては、図14の(A)に示す様な直線形状S1や、同図の(B)に示す様な中間部に折れ曲がり部を有するく字形状S2や、同図の(C)に示す様な凹曲線形状S3を採用する事もできる。このうちの、く字形状S2や凹曲線形状S3を採用する場合には、基端側の傾斜角度を小さくできる為、ステアリングコ
ラムの組み立て時に、相手コラムの先端部が乗り上げ易くできる。
又、係合片の先端部に設ける係合部の形状に関しては、図15に示す様な、コラムの中心軸に対して直角な平面形状S4を採用して、係合長孔の端縁と当接する際のストッパ強度を高くする事もできる。
又、係合片の平面形状(コラムの径方向から見た形状)に関しては、図16の(A)に示す様な、基端側の幅が先端側の幅よりも広くなった台形形状S5を採用して、係合片の
強度を高くする事もできる。又、コラムの中心軸に直交する仮想平面で切断した、係合片の断面形状{例えば図16の(A)のa−a断面形状}を、同図の(B)に示す様な円弧形状S6として、係合片の強度を高くする事もできる。
図18は、本発明の実施形態の第3例を示す図8と同様の図である。第3の実施形態においては、アウターコラム15aの肉厚が、インナーコラム34よりも厚肉に形成されている。即ち、図18の上下方向の幅が、アウターコラム15aの方が大きくなっている。この形態においては、アウターコラム15aは軽合金製とし、インナーコラム34は鉄鋼材料製とすることが好ましい。アウターコラム15aを厚肉のものとしても重量増加を抑えることができる。また、アウターコラム15aが厚肉であるため、インナーコラム34をアウターコラム15aに挿入する場合もアウターコラム15aが、より一層塑性変形等の影響を受け難くなる。また、インナーコラム34の係合長孔26とアウターコラム15aの係合部35が図18(C)のように突き当たった場合にも、アウターコラム15aが厚肉であるため、更に安定した突き当てが可能となる。ここで、アウターコラム15aは、ダイキャスト製法で製造することが好ましいが、ダイキャストで製造する場合は、係合長孔26に抜き勾配を設ける必要があり、係合長孔26の半径方向断面は垂直に完全に沿うものではない。しかしながら、本形態のように、アウターコラム15aを厚肉とすることにより、係合長孔26の断面が垂直でなくとも、安定して突き当てることができる。更に具体的には、少なくとも係合長孔26の部分のアウターコラム15aの肉厚は、インナーコラム34の突出部33の肉厚の120%以上であることが好ましい。より好ましくは200%以上とする。これらの場合、アウターコラム15aの全長(全部)にわたって厚肉化することは必須ではなく、少なくとも前記係合部で前記関係になっていれば足りる。実施形態の第3の例は、図8と同様の図18を用いて説明したが、図14に示される係合片の変形例においても適用できる。
図19は、本発明の実施の形態の第4例を示す図9と同様の図である。図19(A)、(B)に示す形態とも、係合片28の先端部がR形状となっている。図19(B)に示す形態では、アウターコラム15aに形成した略U字形の透孔37により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して前記係合片28を形成している(図9(B)と同様である)。これにより、バリ等の影響を低減することが可能であり、更に、例えばショット加工やホーニング加工によりバリ除去を行う場合においては、ショット材や研磨材(剤)が隙間に残存することを防止し、その後の洗浄作業を容易に行うことができる。係合片28の先端部がR形状となっているため、係合片28が係合長孔26に突き当たった場合にも安定して突き当たることができる。尚、係合長孔26の側壁部をR形状としても良い。
ここで、前記本発明の実施の形態の第3例、第4例は、それぞれ、あるいは同時に、その他の実施の形態と組み合わせて実施することができる。また、本発明の実施の形態の第3例、第4例を実施する際には、アウターコラム15aとインナーコラム34の材質等を調整して、アウターコラム15aとインナーコラム34との材質間で硬度に差を設けることが好ましい。好ましくは、インナーコラム34の硬度が高く、アウターコラム15aを低硬度にすることが好ましい。また、少なくとも係合片28と係合長孔26の側壁部で上記関係となっていることが好ましい。係合片28よりも係合長孔26が軟らかいため、突き当ての際に係合片28が折損するような可能性を大きく低減することができ、信頼性が向上する。
本発明を実施する場合、係合片は、前方側コラムの後部と後方側コラムの前部とを嵌合させた後に形成する事もできる。この場合には、前記係合片を形成するのと同時に、この係合片の一部を係合長孔内に進入させる。従って、この場合には、この係合片に弾性を持たせる必要はない。
又、本発明は、前方側コラムをインナコラムとし、後方側コラムをアウタコラムとする構造に限らず、前方側コラムをアウタコラムとし、後方側コラムをインナコラムとした構造に対して適用する事もできる。何れにしても、本発明を実施する場合、ステアリング装置に求められる基本的な機能と、本発明に特有な機能とを確保できるのであれば、前方側、後方側両コラムの材質は、特には問わない。これら前方側、後方側両コラム同士で、異なる材質とする事もできる。又、係合片を設けるコラムを、軽合金のダイキャスト成形品とする場合には、この係合片を、このコラムのダイキャスト成形と同時に形成する事もできる。
又、上述した各実施の形態の様に、アウタコラムの前部に係合長孔を設ける場合には、このアウタコラムの前端寄り部分のうち、この係合長孔と径方向反対側部分を除いた部分に、周方向に長い周方向スリットを設けると共に、この周方向スリットの中間部に前記係合長孔の前端縁を開口させれば、前記アウタコラムの前部を弾性的に拡縮可能にできる。この様にすれば、調節ロッドの両端部に設けた1対の押圧部の間隔を拡縮する事に基づいて、前記アウタコラムの前部を弾性的に拡縮する事ができ、これに伴い、このアウタコラムの前部内周面とインナコラムの後部外周面との当接部の面圧を増減させる事ができる。この結果、ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を高められる。
又、本発明を実施する場合、前方側、後方側両コラムに対して係合長孔及び係合片を形成する円周方向位置は、他の機構との干渉を避けられる範囲で、適宜変更可能である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11、11a ハウジング
12 車体
13 枢軸
14、14a、14b インナコラム
15、15a、15b アウタコラム
16、16a インナシャフト
17、17a アウタシャフト
18、18a 変位ブラケット
19、19a 支持ブラケット
20、20a テレスコ調節用長孔
21 支持板部
22、22a チルト調節用長孔
23、23a 調節ロッド
24a、24b 押圧部
25 調節レバー
26、26a 係合長孔
27、27a 収納孔
28、28a 係合片
29 支持管
30 被挟持片
31 取付板部
32a、32b 支持板部
33、33a 突出部
34、34a 傾斜部
35、35a 係合部 36 切れ目
37 透孔
38 折り立て部

Claims (4)

  1. 車体の前後方向に関して前方側に配置される筒状の前方側コラムの後部と、同じく後方側に配置される筒状の後方側コラムの前部とを、軸方向の相対変位可能に嵌合して成るステアリングコラムを備え、前記車体に組み付けた状態で、前記前方側、後方側両コラムの軸方向の相対変位可能範囲を、所定の範囲であるテレスコ調節範囲に規制されるテレスコピック式ステアリング装置に於いて、
    係合長孔と、係合片とを備え、
    このうちの係合長孔は、前記前方側コラムの後部と前記後方側コラムの前部とのうちの一方の部位に、この一方の部位の軸方向に亙り形成されており、
    前記係合片は、前記前方側コラムの後部と前記後方側コラムの前部とのうちの他方の部位に一体に形成されると共に、この他方の部位の両周面のうち、前記一方の部位側の周面から径方向に突出した突出部を備えたもので、この突出部を前記係合長孔内に、この係合長孔に沿った変位を可能に進入させており、
    前記突出部は、前記テレスコ調節範囲で前記係合長孔に沿って変位可能であり、
    前記突出部と、前記係合長孔の長さ方向両端縁のうち前記一方の部位の先端側の端縁である一端縁との係合に基づいて、前記ステアリングコラムが伸長する方向に関する、前記前方側、後方側両コラム同士の分離防止を図られている事を特徴とするテレスコピック式ステアリング装置。
  2. 前記他方の部位の前部に、収納孔が形成されており、
    前記係合片は、前記収納孔の内周縁の一部に連結された状態で、前記他方の部位と一体に設けられており、且つ、前記収納孔の内側から前記一方の部位側に向けて径方向に突出した前記突出部と、この突出部の一部で前記他方の部位の先端側に設けられた、この他方の部位の先端側に向かう程前記収納孔からの径方向の突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部と、前記突出部の一部で前記他方の部位の基端側に設けられた、前記係合長孔の一端縁に係合可能な係合部とを備えると共に、弾性変形に基づいて前記突出部を前記収納孔の内側に退避可能としている、
    請求項1に記載したテレスコピック式ステアリング装置。
  3. 前記係合片は、前記他方の部位に形成した、この他方の部位の先端側に開いた略U字形の切れ目又は透孔により三方を囲まれた部分に曲げ加工を施して形成したものである、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したテレスコピック式ステアリング装置。
  4. 前記ステアリングコラムに加えて、ステアリングシャフトと、変位ブラケットと、テレスコ調節用長孔と、支持ブラケットと、通孔と、調節ロッドと、1対の押圧部と、調節レバーとを備えており、
    このうちのステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持された状態で、このステアリングコラムの後端開口から突出した後端部にステアリングホイールを支持固定するものであって、前記前方側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された前方側シャフトの後部と、前記後方側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された後方側シャフトの前部とを、トルク伝達可能に、且つ、軸方向の相対変位可能に嵌合して成るものであり、
    前記変位ブラケットは、前記後方側コラムの一部に固設されており、
    前記テレスコ調節用長孔は、前記変位ブラケットに、この変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で、前記後方側コラムの軸方向に長く形成されており、
    前記支持ブラケットは、前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む1対の支持板部を備えたもので、前記車体に支持されるものであり、
    前記通孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられており、
    前記調節ロッドは、これら両通孔及び前記テレスコ調節用長孔を幅方向に挿通する状態で設けられており、
    前記両押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設けられており、
    前記調節レバーは、前記調節ロッドの一端部に設けられ、この調節ロッドを中心として回動させる事に基づき、前記両押圧部同士の間隔を拡縮するものであり、
    これら両押圧部同士の間隔を拡げた状態で、前記調節ロッドが前記テレスコ調節用長孔内で変位可能な範囲を、前記テレスコ調節範囲としている、
    請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したテレスコピック式ステアリング装置。
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