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JP2015186455A - 食品及び食品の製造方法 - Google Patents

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JP2015186455A
JP2015186455A JP2014064856A JP2014064856A JP2015186455A JP 2015186455 A JP2015186455 A JP 2015186455A JP 2014064856 A JP2014064856 A JP 2014064856A JP 2014064856 A JP2014064856 A JP 2014064856A JP 2015186455 A JP2015186455 A JP 2015186455A
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慎悟 石村
Shingo Ishimura
慎悟 石村
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Ishimuramanseido Co Ltd
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Abstract

【課題】喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品及び食品の製造方法を提供する。
【解決手段】四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとした。また、食品の製造方法であって、マシュマロ生地調製工程と、成形固化工程と、抜去工程と、皮膜形成工程と、を有することにも特徴を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品及び食品の製造方法に関し、より具体的には、弾性を有する食品素材の表面にチョコレート固化皮膜を形成してなる四角錐形状の食品及び食品の製造方法に関する。
従来、様々な種類の食料品や菓子は、その多様な味や香り、食感により我々の食生活を彩っている。
中でも食感は、食したときの口腔内における感触によって、楽しさやおいしさをさらに引き立てることができ、食品を製造する上で重要視される要素の一つである。
例えば、食感を楽しむ菓子の一つとして、保存後の食感と口溶けを良好に維持すべく糖や油脂の含有バランスを調整した焼き菓子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−201985号公報
ところが、素材そのものの食感に着目した食品は現在までに種々提案されているが、形状に由来する食感を重視したものは未だ数少ないのが現状である。
そこで本発明は、喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品及び食品の製造方法を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本願請求項1に係る食品では、四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとした。
また、本願請求項2に係る食品では、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaは、2.5〜3.5cmとしたことにも特徴を有する。
また、本願請求項3に係る食品では、前記弾性食材はマシュマロであることにも特徴を有する。
また、本願請求項4に係る食品の製造方法では、四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品の製造方法であって、流動性を備え、固化させることで前記マシュマロが形成されるマシュマロ生地を調製するマシュマロ生地調製工程と、底面を囲う一辺の長さをaとし、深さdをa/2<d≦aとした倒立四角錐状空間の凹型枠に前記マシュマロ生地を流入して固化させる成形固化工程と、前記凹型枠よりマシュマロを抜去して四角錐形状のマシュマロを得る抜去工程と、溶融状態のチョコレートを前記
マシュマロに付着させ、冷却することによりチョコレート凝固皮膜を形成する皮膜形成工程と、を有することとした。
また、本願請求項5に係る食品の製造方法では、前記マシュマロ生地調製工程におけるマシュマロ生地の比重を0.47〜0.49g/cm3に調整することにも特徴を有する。
また、本願請求項6に係る食品の製造方法では、前記皮膜形成工程における前記溶融状態のチョコレートの前記マシュマロへの付着は、所定載置面上に前記四角錐形状のマシュマロの底面を対向させて載置し、同マシュマロの頭頂部側より溶融状態で過剰量のチョコレートを流下させて付着することにも特徴を有する。
本願請求項1に係る発明によれば、四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとしたため、喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品を提供することができる。
また、本願請求項2に係る発明によれば、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaは、2.5〜3.5cmとしたため、適度なボリューム感を有しながらも一口で食せる大きさであるため、全体形状に由来する食感を楽しむことのできる食品とすることができる。
また、本願請求項3に係る発明によれば、前記弾性食材はマシュマロであることとしたため、咀嚼時に角部を陥没させてチョコレート凝固皮膜を容易に破壊することができ、喫食者に口腔内でのチョコレート凝固皮膜の破片による食感を楽しませることができる。
また、本願請求項4に係る発明によれば、四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品の製造方法であって、流動性を備え、固化させることで前記マシュマロが形成されるマシュマロ生地を調製するマシュマロ生地調製工程と、底面を囲う一辺の長さをaとし、深さdをa/2<d≦aとした倒立四角錐状空間の凹型枠に前記マシュマロ生地を流入して固化させる成形固化工程と、前記凹型枠よりマシュマロを抜去して四角錐形状のマシュマロを得る抜去工程と、溶融状態のチョコレートを前記マシュマロに付着させ、冷却することによりチョコレート凝固皮膜を形成する皮膜形成工程と、を有することとしたため、喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品の製造方法を提供することができる。
また、本願請求項5に係る発明によれば、前記マシュマロ生地調製工程におけるマシュマロ生地の比重を0.47〜0.49g/cm3に調整することとしたため、頭頂角部の隅に至るまでマシュマロ生地を充填したり、頭頂部に至る斜辺部分のエッジをしっかりと立たせることができ、食感に優れた食品を製造可能な方法とすることができる。
また、本願請求項6に係る発明によれば、前記皮膜形成工程における前記溶融状態のチョコレートの前記マシュマロへの付着は、所定載置面上に前記四角錐形状のマシュマロの底面を対向させて載置し、同マシュマロの頭頂部側より溶融状態で過剰量のチョコレートを流下させて付着することとしたため、角部やエッジ部分の食感に優れた食品を製造可能な方法とすることができる。
本実施形態に係る食品の外観及び断面を示した説明図である。 本実施形態に係る食品の形状を示した説明図である。 本実施形態に係る食品の製造方法を示したフローである。 口腔内における食品の状態を示した説明図である。 本実施形態に係る食品の構成を示した説明図である。 口腔内にて咀嚼された際の食品の状態を示した説明図である。
本発明は、四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとしたことを特徴とする食品を提供するものである。
ここで提供される食品は、菓子の範疇に含まれるもののほか、菓子に含まれない食品についても包含するものである。また、菓子は洋菓子であっても良く、和菓子であっても良い。
また特徴的には、四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成しており、食品の外観形状としてもまた四角錐形状を有している。
弾性食材または食品の外観形状である四角錐は、長方錐であっても良いが、好ましくは方錐である。
特に四角錐を方錐とし、その底面を囲う一辺の長さをaとした場合、高さh(すなわち、頭頂点から底面への垂線の長さ)は、a/2<h≦aとしている。
高さhがaの半分以下の長さとなると、対向する側面が成す頭頂部における角度(以下、頭頂角という。)が直角や鈍角となってしまい、口腔内において角部の際だった食感が低下するため好ましくない。
また、高さhがaを超える長さとなると、一口で食しにくく、また、頭頂角が尖鋭となり咀嚼時の口腔内壁(例えば、上あごなど。)への圧力が高くなるため好ましくない。
高さhをa/2<h≦aとして頭頂角θをおおよそ90°<θ≦50°とし、またより好ましくは下記式( I )に示す範囲内の値として頭頂角θをおおよそ70°≦θ≦50°とし、また更に好ましくは高さhを長さaの0.960〜0.785倍の長さとして頭頂角θをおおよそ60°±5°とすることにより、喫食者に角部による斬新な食感を感じさせながらも、食しやすい食品とすることができる。
また、底面を囲う一辺の長さaは、例えば2.5〜3.5cmとすることができる。このような大きさとすることにより、比較的口腔内容積の大きい男性などであっても十分な満足感がありながら、口腔内容積の小さい女性や子供などであっても一口で食することができ、鋭角の角部による独特の食感を楽しむことができる。
また、四角錐形状の弾性食材は特に限定されるものではなく、例えば、マシュマロやギモーヴ、グミ、ういろう、ゼリー、こんにゃく(マンナン加工品)、かまぼこなどの魚肉練り加工品などとすることができる。
弾性食材が有する弾性力は、本実施形態に係る食品を口腔内で咀嚼した際に、表面のチョコレート凝固皮膜が破壊された時点でもなお元の形状に復元できる程度の力であるのが望ましい。
また、換言すれば、チョコレート凝固皮膜の厚さは、同チョコレート凝固皮膜が破断する限界の力が与えられたときであっても、弾性食材は未だ復元できる状況となる厚みであるのが望ましい。
このような弾性食材の弾性や、チョコレート凝固皮膜の厚さとすることにより、本実施形態に係る食品を喫食者が咀嚼した際に、食品が有する鋭角の角部による食感(以下、角食感ともいう。)を楽しませることができる。
また、咀嚼により角部を陥没させると、弾性食材が有する弾性力との狭間でチョコレート凝固皮膜が破壊され、独特の崩壊感(破壊感)が生じることとなり、喫食者にこの崩壊感を楽しませることができる。
また、チョコレート凝固皮膜が破壊すると、同チョコレート凝固皮膜の破断片が複数生じ、この破断片により新たな食感や舌触りを生み出すことができる。
特に、弾性食材を多孔質のもの、具体的にはマシュマロ(所謂ギモーヴも含む。)とした場合には、上述の角食感や破壊感、破断片による食感をより際だたせることができ、好適である。
マシュマロは、砂糖や水飴、水分を加熱攪拌後、ゼラチンを添加して空気を抱き込ませつつ攪拌し、所定の調味素材を添加して比重調整を行うことにより流動性を有するマシュマロ生地を調製し、このマシュマロ生地を型枠内に収容して固化させることにより形成されるものである。
このようにして形成されたマシュマロは、互いに連通し合う気泡によって形成された連通孔を無数に有するスポンジにも似た微細な多孔質体となっており、引き裂きや剪断に対して比較的強い粘りや引きを示す。
このようなマシュマロを弾性食材として使用することにより、角食感や破壊感、破断片による食感を良好に実現させることができる。
また、マシュマロには、フルーツや食材、植物などのエキスやフレーバー、またはフルーツや食材、植物そのものを添加するようにしても良い。例えば、抹茶味やオレンジ味、ミルク味、イチゴ味、コーヒー味などとすることもできる。マシュマロにこれらの味付けを行うことにより、マシュマロ内に存在する気泡内にこれらの香気が蓄積され、咀嚼時に破泡してその香りを口腔内で広げることができる。しかも、マシュマロの表面にはチョコレート凝固皮膜が形成されているため、喫食前における香気の散逸を効果的に防止することができる。
また、チョコレート凝固皮膜を形成するチョコレートも特に限定されるものではなく、通常の褐色のチョコレートのほか、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、フルーツや食材、花などのエキスやフレーバー、またはフルーツや食材、花そのものを添加したチョコレートなどを採用することができる。
また、本実施形態では、上述のような食品の製造方法についても提供する。特に本実施形態では、四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品の
製造方法であって、流動性を備え、固化させることで前記マシュマロが形成されるマシュマロ生地を調製するマシュマロ生地調製工程と、底面を囲う一辺の長さをaとし、深さdをa/2<d≦aとした倒立四角錐状空間の凹型枠に前記マシュマロ生地を流入して固化させる成形固化工程と、前記凹型枠よりマシュマロを抜去して四角錐形状のマシュマロを得る抜去工程と、溶融状態のチョコレートを前記マシュマロに付着させ、冷却することによりチョコレート凝固皮膜を形成する皮膜形成工程と、を有することを特徴としている。
マシュマロ生地調製工程は、マシュマロの元となる生地を調製する工程である。具体的には砂糖と水飴、水分を加熱攪拌後、ゼラチンを添加して空気を抱き込ませつつ攪拌し、所定の調味素材を添加して比重調整を行うことによりマシュマロ生地を調製する。
マシュマロ生地の比重は、特に限定されるものではないが、例えば、0.47〜0.49g/cm3とするのが望ましい。このような比重、すなわち空気含量とすることにより、後述の成形固化工程において、マシュマロ生地を凹型枠内の頭頂部に至るまで充填することができ、角部やエッジが際だち食感に優れた弾性食材としてのマシュマロを成形することができる。
成形固化工程は、凹型枠に前述のマシュマロ生地を流入させ、生地を固化させてマシュマロを成形する工程である。ここで凹型枠は、倒立四角錐状の凹部空間を有する型枠であれば特に限定されるものではなく、金属や樹脂にて形成された型枠や、スターチにて形成した型枠を用いることができる。
また、凹型枠、すなわち倒立四角錐状の凹部空間は、底面(凹型枠の開口部分)を囲う一辺の長さをaとした場合、深さdをa/2<d≦aとしている。これにより、前述のような効果を有する弾性食材としてのマシュマロや食品とすることができる。なお、aは、2.5〜3.5cmとしても良い。
抜去工程は、凹型枠から固化したマシュマロを抜去して、四角錐状に成形されたマシュマロを得る工程である。この抜去工程は型枠の構成に応じた方法によって行われ、例えば、スターチにて形成した型枠であれば、スターチ型枠を崩壊させることにより成型されたマシュマロを得ることができる。
皮膜形成工程は、四角錐形状としたマシュマロにチョコレートコーティングを施して、四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品とする工程である。
具体的には、例えば網状のコンベア上にマシュマロの底面(矩形面)を対向させて載置し、滝状に流下させた溶融状態のチョコレートにくぐらせることでマシュマロ表面に溶融チョコレートを付着させる。
特に本工程では、マシュマロの頭頂部側から溶融チョコレートを掛け流すこととしているため、後に図5を用いて説明するが、底面四隅から頭頂点へ向かう四辺(以下、斜辺ともいう。)部分にやや肉厚にチョコレートが凝固してなる斜辺梁部が形成されることとなり、食感の向上に寄与することとなる。
溶融チョコレートが付着したマシュマロは、その後クーリングトンネル等の冷却装置によって冷却することにより、四角錐形状を有するチョコレート凝固皮膜を形成した食品が得られる。
なお、これらの各工程は、工業的には機械で行うことが望ましいが、手作業で行っても
良いのは勿論である。
以下、本実施形態に係る食品及び同食品の製造方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では弾性食材として抹茶味のマシュマロを例に説明するが、弾性食材やチョコレートの調味素材はこれに限定されるものではない。
図1は本発明に係る食品としての菓子Kの外観及び断面を示した説明図である。図1に示すように菓子Kはチョコレート凝固皮膜10が形成された外観視四角錐形状としており、その内部には四角錐形状の弾性食材であるマシュマロ11が備えられている。
具体的には、図1及び図2に示すように、底面部20と、同底面部20の四隅角部21より頭頂部22へ伸延する4つの斜辺23とを備えている。
マシュマロ11は、倒立四角錐状空間を有する凹型枠にマシュマロ生地を流し込んで固化することによって形成したものであり、図2に示すように、底面を囲う一辺の長さaが約2.8〜3.1cmとなるように調製している。
また、高さhは、下記式( II )で示す値、すなわち頭頂角θが約60°となるように形成しており、具体的には製造誤差も含め下記式( II )で求められた値±0.2cmの範囲内、より好ましくは約2.5〜2.7cmとなるようにしている。ただし、マシュマロ11はそのときの気温等によって膨張や収縮する可能性があるため、これらの数値は凹型枠の寸法と解釈しても良い。マシュマロ11自体の寸法のみならず、凹型枠の寸法をこのような寸法とすることによっても、先に述べた効果を十分に生起させることができる。
このようなマシュマロ11は、チョコレートコーティングを施してチョコレート凝固皮膜10を形成するための足場であるとも言える。
また、マシュマロ11の頭頂部において、対向する一対の側面が成す角度θをおおよそ53°≦θ<90°としており、より好ましくは、53°≦θ≦71°、さらに好ましくはθ=60°±5°としている。
また図1に示すようにチョコレート凝固皮膜10は、マシュマロ11の表面に固化した状態で薄膜状に形成されており、おおよそ1.0〜2.0mm程度の膜厚を有している。なお、本実施形態ではチョコレートにも調味素材を添加しており、具体的には内部のマシュマロ11に合わせて抹茶味のチョコレートとしている。
また、このチョコレート凝固皮膜10の表面には、さらに抹茶粉末12を振りかけており、喫食の際に抹茶の心地よい香りが口の中で漂うようにしている。
次に、図3を参照しながら本実施形態に係る食品の製造方法、すなわち、菓子Kの製造方法について言及する。
菓子Kの製造にあたっては、まず、マシュマロ生地の調製を行った(マシュマロ生地調製工程:ステップS10)。具体的には、グラニュー糖、水飴、その他糖類、水を加えて攪拌することにより調製したシラップ液と、ゼラチンを水で膨潤させて調製したゼラチン液とを所定温度に保持しながら混合し、ミキサー(関東ミキサー製 HM-30)にて空気を巻き込ませながら攪拌してマシュマロ生地の調製を行った。マシュマロ生地の比重は、抱き
込ませた空気の量によって0.47〜0.49g/cm3に調整した。
次いで、ステップS10にて調製したマシュマロ生地を用い、成形固化工程(ステップS11)を行った。具体的には、コーンスターチで満たした上部開口を有する箱形容器の上方より、表面(下面)に複数のピラミッド状突起を整列させて設けた押圧板を押し当てて、凹型枠が複数形成されたコーンスターチ製の凹型枠アレイを作成した。なお、ピラミッド状突起や個々の凹型枠は、いずれも前述の長さa及び高さh(深さd)の寸法を有していた。
このようにして調製した凹型枠アレイの各凹型枠にマシュマロ生地を流し込み、所定時間保持することにより固化させることで成形固化工程を行った。
次に、個々の凹型枠より固化したマシュマロを抜去する抜去工程(ステップS12)を行った。本実施形態では、コーンスターチ製の凹型枠アレイを用いたため、この凹型枠アレイを崩すことにより、三角錐形状に成型されたマシュマロ11を得た。
次に、この得られたマシュマロ11について目視検品を行った後、皮膜形成工程(ステップS13)を行った。具体的には、エンローバー製 CHM200×2SRを用いて溶融させた抹茶チョコレートを滝状に流しつつマシュマロ11をくぐらせることで、同マシュマロに対し頭頂部22側からチョコレートを流し掛けた。
そして、クーリングトンネルをくぐらせてチョコレート凝固皮膜10を形成し、さらに抹茶粉末12を振りかけることにより、本実施形態に係る食品である菓子Kを得た。
得られた菓子Kは、その後所定の化粧箱内に収容し(包装工程:ステップS14)、製品とした。
次に、このようにして得た菓子Kについて、試食を行った。その結果及び考察について以下に言及する。
まず、男性5名、女性5名、子供5名の計15名に対し、製造した菓子Kについて一口で食せるか否か検討を行った。その結果、15名のいずれの者も一口で食せるとの結果を得た。なお、各人には複数個の菓子Kを配布しており、女性及び子供の一部は、残りの菓子Kの一部を二口または三口で食した者もいたが、その場合であっても、角部から囓り取るため、鋭角の角部感が十分に感じられたとの意見が得られた。
また、一口で食した場合の口腔内における菓子Kについて考察を行った。図4は口腔内における菓子Kの状態を示した説明図である。
図4(a)に示すように、菓子Kの底面20を舌上に載置して食した場合、咀嚼に際しまず始めに頭頂部22が上あごにあたることとなるため、際だった角部感が得られるものと考えられた。
また、図4(b)に示すように、菓子Kの側面を舌上に載置して食した場合であっても、咀嚼に際しまず始めに四隅角部21が当接することとなるため、際だった角部感が得られるものと考えられた。
すなわち、前述した四角錐形状とすることにより、口腔内での角部の存在感を際だたせることが可能であることが示された。
また、四角錐形状とした菓子Kは、円柱状や球状、方形状等の従来のマシュマロに比して口腔容積に占める割合が比較的小さい。それゆえ、咀嚼した際に菓子Kが一気に潰れてしまうことなく、長くマシュマロ11の食感を味わうことができる。付言すれば、従来のマシュマロ形状は、口腔内で接触する面積が大きく咀嚼時の押圧力を受けやすいことから全外周面に口中噛合圧がかかるため、口中で潰れやすい。しかしながら、本実施形態に係る菓子Kの弾性食材としてのマシュマロ11は、表面のチョコレート凝固皮膜10が崩壊した後でも、その形状に由来して噛合圧がかかりにくく、口中にて潰れるまでの時間を可及的長く保つことができる。すなわち、四角錐形状であるため、全外周面に口中圧力がかかりにくく、噛んだときの気泡の弾力が最後まで残りやすい。また、菓子Kの弾力性を最後まで味わうことができる。
次に、咀嚼した際の崩壊感について検討を行った。図5は、図1における菓子KのY−Y断面を示した説明図である。
菓子Kは、前述の皮膜形成工程において溶融状態のチョコレートをマシュマロ11の頭頂部側から過剰量流下させつつ付着させるようにしている。この工程によって、チョコレート凝固皮膜10の斜辺部は、他の平面部よりも肉厚状となっていた。以下、この斜辺部に相当する肉厚状の部分を斜辺梁部30と称する。
そして、この斜辺梁部30が形成されていることにより、図6(a)の如く上方から押圧力(咀嚼力)が付与された場合、内部の弾性食材としてのマシュマロ11が変形しながらも斜辺梁部がチョコレート凝固皮膜10の早期の破壊を抑制することとなり、菓子Kは側部方向へやや膨出した状態となる(図6(b)参照。)。
そして、さらなる押圧力が付与されると、斜辺梁部30が集合している頭頂部22は崩れないまま斜辺梁部30の降伏部位より陥没し、圧縮力を受けたマシュマロ11が側方へ膨らむことにより内部からチョコレート凝固皮膜10を破壊して、角部感を保ちながら容易に崩壊することとなる(図6(c)参照。)。
しかもこのとき、内方から外方へのマシュマロ11による圧力で崩壊したチョコレート凝固皮膜10は、比較的大きな破片31を形成しており、この破片の舌触りが頭頂部22における角部感と相まって独特の新たな食感を生み出すこととなった。
上述してきたように、本実施形態に係る食品によれば、四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとしたため、喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品を提供することができる。
また、本実施形態に係る食品の製造方法によれば、四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品の製造方法であって、流動性を備え、固化させることで前記マシュマロが形成されるマシュマロ生地を調製するマシュマロ生地調製工程と、底面を囲う一辺の長さをaとし、深さdをa/2<d≦aとした倒立四角錐状空間の凹型枠に前記マシュマロ生地を流入して固化させる成形固化工程と、前記凹型枠よりマシュマロを抜去して四角錐形状のマシュマロを得る抜去工程と、溶融状態のチョコレートを前記マシュマロに付着させ、冷却することによりチョコレート凝固皮膜を形成する皮膜形成工程と、を有することとしたため、喫食者が口に運んだときに、口腔内での角部の存在感を際だたせながらも、容易に咀嚼することができ、しかも、咀嚼によって新たな食感を生起させることのできる食品の製造方法を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 チョコレート凝固皮膜
11 マシュマロ
12 抹茶粉末
20 底面部
21 四隅角部
22 頭頂部
23 斜辺
30 斜辺梁部
31 破片
θ 角度
K 菓子
a 長さ
d 深さ
h 高さ

Claims (6)

  1. 四角錐形状とした弾性食材の表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品であって、
    前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaとした場合、同弾性食材の高さhをa/2<h≦aとしたことを特徴とする食品。
  2. 前記弾性食材の四角錐形状の底面を囲う一辺の長さをaは、2.5〜3.5cmとしたことを特徴とする請求項1に記載の食品。
  3. 前記弾性食材はマシュマロであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の食品。
  4. 四角錐形状としたマシュマロの表面にチョコレート凝固皮膜を形成した食品の製造方法であって、
    流動性を備え、固化させることで前記マシュマロが形成されるマシュマロ生地を調製するマシュマロ生地調製工程と、
    底面を囲う一辺の長さをaとし、深さdをa/2<d≦aとした倒立四角錐状空間の凹型枠に前記マシュマロ生地を流入して固化させる成形固化工程と、
    前記凹型枠よりマシュマロを抜去して四角錐形状のマシュマロを得る抜去工程と、
    溶融状態のチョコレートを前記マシュマロに付着させ、冷却することによりチョコレート凝固皮膜を形成する皮膜形成工程と、を有することを特徴とする食品の製造方法。
  5. 前記マシュマロ生地調製工程におけるマシュマロ生地の比重を0.47〜0.49g/cm3に調整することを特徴とする請求項4に記載の食品の製造方法。
  6. 前記皮膜形成工程における前記溶融状態のチョコレートの前記マシュマロへの付着は、所定載置面上に前記四角錐形状のマシュマロの底面を対向させて載置し、同マシュマロの頭頂部側より溶融状態で過剰量のチョコレートを流下させて付着することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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