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JP2015180829A - 流体駆動型アクチュエータ、その製造方法、及びその駆動方法、駆動装置、並びに関節構造 - Google Patents

流体駆動型アクチュエータ、その製造方法、及びその駆動方法、駆動装置、並びに関節構造 Download PDF

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JP2015180829A
JP2015180829A JP2014253796A JP2014253796A JP2015180829A JP 2015180829 A JP2015180829 A JP 2015180829A JP 2014253796 A JP2014253796 A JP 2014253796A JP 2014253796 A JP2014253796 A JP 2014253796A JP 2015180829 A JP2015180829 A JP 2015180829A
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elastic sheet
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菅原 智明
Tomoaki Sugawara
智明 菅原
近藤 玄章
Haruaki Kondo
玄章 近藤
夕子 有住
Yuko Arisumi
夕子 有住
名取 潤一郎
Junichiro Natori
潤一郎 名取
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Ricoh Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/08Characterised by the construction of the motor unit
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    • F15B15/103Characterised by the construction of the motor unit the motor being of diaphragm type using inflatable bodies that contract when fluid pressure is applied, e.g. pneumatic artificial muscles or McKibben-type actuators
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Abstract

【課題】高耐久性と、高い設計自由度とを両立できる流体駆動型アクチュエータの提供。【解決手段】長手方向に配向した短繊維を少なくとも一部に含有するチューブ状弾性体100と、前記チューブ状弾性体の内部空間に形成された、流体を収容可能な流体収容室3と、前記チューブ状弾性体の長手方向の少なくとも一端に形成され、前記流体を前記流体収容室に出し入れ可能な出入孔4と、を有する流体駆動型アクチュエータである。【選択図】図1A

Description

本発明は、流体の圧力によって屈曲又は伸縮する流体駆動型アクチュエータ、その製造方法、及びその駆動方法、並びに、駆動装置、及び関節構造に関する。
近年、人工筋肉などのアクチュエータとして、中空の筒状体の弾性体内に空気などの流体を注入して膨張させ前記弾性体をその長手方向に収縮させる形態のものが提案されている。これは、いわゆるマッキベン(McKibben)型人工筋肉に類するもので、円筒状のゴムチューブの外側に長手方向の伸びについて拘束するスリーブ状に編みこんだ繊維コード等を設け流体をゴムチューブ中に加圧注入したときにアクチュエータが縮む動作をするものである。
また、屈曲する機能を有するアクチュエータは、複雑な動きを可能にすることから、応用範囲が広く、期待が持たれている。
例えば、剛性の高い部分と、剛性の低い部分とで構成された弾性体内の空間に流体を注入すると、前記剛性の低い部分が膨らむことで、前記剛性の高い部分側に曲がるアクチュエータが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
例えば、複雑な動きを可能にするために、フレームに内蔵されているメンブレン方式のアクチュエータを複数連結した駆動装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、これらのアクチュエータは、ゴムチューブに繊維コードを覆わせているだけなので、伸縮時には前記ゴムチューブと前記繊維コードとの間に摩擦が生じて、ゴムが破け、耐久性が低いという問題があった。
そこで、アクチュエータの高耐久化のために、筒状体の長手方向に延長する複数の繊維が前記筒状体の横断面において前記筒状体の周方向に沿って環状に配列された環状繊維群と、前記環状繊維群の径方向外側若しくは径方向内側に配置される、前記筒状体の長手方向に延長する複数の繊維とを、前記筒状体に内挿させ、前記筒状体を径方向により均一に膨張させるアクチュエータが提案されている(例えば、特許文献4及び5参照)。
また、弾性を有する管状体の外表面に配され長手方向の伸びについて拘束する糸状体の断面を、前記管状体の外周に対して扁平化したアクチュエータが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
しかし、これらの提案の技術では、1つのアクチュエータの動きは、伸縮運動のみのため、複雑な動きをさせる場合には、複数のアクチュエータを機械的につなぐ必要があり、設計自由度が低いという問題がある。また、これらの提案の技術では、繊維群と筒状体との界面、及び糸状体と管状体との界面に生じる応力集中により繊維群及び糸状体が切れやすく、耐久性が十分ではないという問題がある。
したがって、高耐久性と、高い設計自由度とを両立できる流体駆動型アクチュエータの提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高耐久性と、高い設計自由度とを両立できる流体駆動型アクチュエータを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の流体駆動型アクチュエータは、
長手方向に配向した短繊維を少なくとも一部に含有するチューブ状弾性体と、
前記チューブ状弾性体の内部空間に形成された、流体を収容可能な流体収容室と、
前記チューブ状弾性体の長手方向の少なくとも一端に形成され、前記流体を前記流体収容室に出し入れ可能な出入孔と、
を有することを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、高耐久性と、高い設計自由度とを両立できる流体駆動型アクチュエータを提供することができる。
図1Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの一例の断面図である。 図1Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの一例の上面図である。 図1Cは、図1BのA−A断面図である。 図1Dは、図1Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。 図1Eは、図1Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。 図2Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。 図2Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。 図2Cは、図2Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。 図2Dは、図2Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。 図3Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。 図3Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。 図3Cは、第1の弾性シートの短繊維の配向の一例を示した上面図である。 図3Dは、第2の弾性シートの上面図である。 図3Eは、図3Aの流体駆動型アクチュエータが屈曲した時の断面図である。 図4Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。 図4Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。 図4Cは、図4Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。 図4Dは、図4AのA−A’線断面図である。 図4Eは、図4Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。 図5Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その1)。 図5Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その2)。 図5Cは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その3)。 図5Dは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その4)。 図5Eは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その5)。 図5Fは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その6)。 図5Gは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その7)。 図5Hは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その8)。 図5Iは、本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明するための図である(その9)。 図6Aは、本発明の駆動装置の一例の断面図である。 図6Bは、図6Aの駆動装置における流体駆動型アクチュエータの一例の上面図である。 図6Cは、第1の弾性シート1の短繊維の配向の一例を示した上面図である。 図6Dは、第2の弾性シート2Aの上面図である。 図6Eは、流体駆動型アクチュエータが屈曲した時の断面図である。 図7Aは、本発明の関節構造の一例の概略図である。 図7Bは、本発明の関節構造の一例の概略図である。 図8は、流体駆動型アクチュエータの伸びと、抵抗値との関係を示すグラフである。
(流体駆動型アクチュエータ)
本発明の流体駆動型アクチュエータは、チューブ状弾性体と、流体収容室と、出入孔とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<チューブ状弾性体>
前記チューブ状弾性体は、長手方向に配向した短繊維を少なくとも一部に含有する。
前記チューブ状弾性体は、第1の弾性シートと、第2の弾性シートとから形成されることが好ましい。
<<第1の弾性シート、及び第2の弾性シート>>
前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの少なくともいずれかは、長手方向に配向した短繊維を含有する。
前記第2の弾性シートは、前記第1の弾性シートと重なり、周縁部が前記第1の弾性シートの周縁部と接合されてなる。
ここで、前記短繊維が長手方向に配向しているとは、前記短繊維の長手方向への配向度が50%以上である状態をいう。前記配向度とは、前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の表面を観察した際に、前記長手方向から±30°以内の角度に配向している前記短繊維の割合(%)を意味し、前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の表面の任意の12点を測定した際の平均値である。前記配向度は、例えば、マイクロスコープ(例えば、キーエンス社製、キーエンスマイクロスコープ:VHX−1000、ズームレンズ:VH−Z100R)を用いて、前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の表面を300倍の倍率(視野:800μm×600μm)で観察することで確認することができる。そして、「±30°以内の角度」とは、前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の表面を観察した際の視野において、前記長手方向から±30°以内の角度をいう。なお、前記観察においては、30μm以上の長さの短繊維のみを観察対象として、それ未満の長さの繊維は、観察対象からはずす。これは、長さが30μm未満の繊維は、流体駆動型アクチュエータの伸縮又は屈曲への寄与が小さいためである。
前記配向度としては、50%以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。前記配向度が、70%以上であると、より耐久性が優れる点で有利である。
前記チューブ状弾性体は、チューブ状であり、かつ弾性を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくともゴムを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。
前記第1の弾性シートは、弾性を有するシートであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくともゴムを含有し、好ましくは長手方向に配向した短繊維を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。
前記第2の弾性シートは、弾性を有するシートであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくともゴムを含有し、好ましくは長手方向に配向した短繊維を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。
前記チューブ状弾性体は、電気伝導性を有することが好ましい。そうすることにより、後述する流体駆動型アクチュエータの駆動方法、及び駆動装置により、容易に高精度で前記流体駆動型アクチュエータを駆動させることができる。
前記第1の弾性シート、及び前記第2の弾性シートの少なくともいずれかであり、かつ前記短繊維を含有する弾性シートは、電気伝導性を有することが好ましい。そうすることにより、後述する流体駆動型アクチュエータの駆動方法、及び駆動装置により、容易に高精度で前記流体駆動型アクチュエータを駆動させることができる。
前記弾性シートへの前記電気伝導性の付与は、例えば、前記短繊維として、炭素繊維を用いることにより行うことができる。
ここで、前記チューブ状弾性体又は前記弾性シートが電気伝導性を有するとは、電気抵抗値が測定できる程度の電気伝導性であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記流体駆動型アクチュエータの非駆動時において、電気抵抗値として、1×10Ω〜1×10Ωなどが挙げられる。
<<短繊維>>
前記短繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素繊維、ガラス繊維などが挙げられる。
前記炭素繊維としては、石炭タール、石油ピッチなどからつくるピッチ系炭素繊維、合成繊維のアクリル長繊維からつくるPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維などが挙げられる。
前記ピッチ系炭素繊維は、ピッチプリカーサー(コールタール又は石油重質分を原料として得られるピッチ繊維)を炭素化して得られるもので、製法の諸条件で、低弾性率から超高弾性率及び高強度の広範囲の性質が得られる。市販品の前記ピッチ系炭素繊維としては、例えば、GRANOC(R)XN−100−05M(日本グラファイトファイバー株式会社製)などが挙げられる。
前記PAN系炭素繊維は、PANプリカーサー(ポリアクリロニトリル繊維)を炭素化して得られるもので、高強度及び高弾性率の性質を持つ。市販品の前記PAN系炭素繊維としては、例えば、トレカ(R)ミルドファイバーMLD−30、MLD−300、MLD−1000(いずれも、東レ株式会社製)、パイロフィルチョップドファイバー(三菱レイヨン株式会社製)などが挙げられる。
前記炭素繊維は、ゴム(例えば、シリコーンゴム)との接着性が弱いが、適当なプライマー処理、又は、表面酸化処理を行うことで、接着性を十分に向上することができ、より耐久性に優れる流体駆動型アクチュエータが得られる。
前記ガラス繊維は、前記ゴム、特に前記シリコーンゴムとの接着性が良好である点で、好ましい。市販品の前記ガラス繊維としては、例えば、ミルドファイバーEFH30−31、EFH50−31、EFH75−01、EFH100−31、EFH150−01(いずれも、セントラルグラスファイバー株式会社製)などが挙げられる。
ここで、前記短繊維とは、平均繊維長が、30μm〜500μmである繊維を意味し、前記短繊維の平均繊維長は、30μm〜150μmが好ましく、50μm〜150μmがより好ましい。
前記平均繊維長は、数平均繊維長であり、例えば、以下の方法により求めることができる。前記短繊維を含有する液を、スポイトを用いて1滴〜2滴スライドガラス上に置き、マイクロスコープやレーザー顕微鏡画像を用いて、前記短繊維の長さを計測する。長さの測定では、株式会社ニレコ製のルーゼックスAP等の画像処理装置を利用することも可能である。顕微鏡画像で見える短繊維の繊維長の測定を500本行い、算術平均値である数平均繊維長を求める。
前記短繊維のアスペクト比(平均繊維長/平均直径)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2.0以上が好ましく、4.0以上がより好ましく、5.0以上が特に好ましい。前記アスペクト比の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記アスペクト比は、30以下が好ましい。
前記チューブ状弾性体における前記短繊維の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ゴム100重量部に対して、10重量部〜60重量部が好ましく、20重量部〜50重量部がより好ましく、35重量部〜50重量部が特に好ましい。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
前記第1の弾性シートにおける前記短繊維の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ゴム100重量部に対して、10重量部〜60重量部が好ましく、20重量部〜50重量部がより好ましく、35重量部〜50重量部が特に好ましい。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
前記第2の弾性シートにおける前記短繊維の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ゴム100重量部に対して、10重量部〜60重量部が好ましく、20重量部〜50重量部がより好ましく、35重量部〜50重量部が特に好ましい。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
<<ゴム>>
前記ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、液状フッ素エラストマーなどが挙げられる。これらの中でも、生体親和性が良く、アレルギーなどが発生しにくい点で、シリコーンゴムが好ましい。また、炭素繊維を分散しやすい点で、RTV(room temperature vulcanization)型シリコーンゴムも好ましい。また、皮膚接触に対して配慮されている点で、タンパク質を低減した天然ゴムも好ましい。
前記シリコーンゴムとしては、オルガノシロキサン構造を有するゴムであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記シリコーンゴムは、市販品であってもよい。前記市販品としては、例えば、KE−1950−30(信越化学工業株式会社製)、DY35−2083(東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられる。前記シリコーンゴムの中でも、付加型液状シリコーンゴムが、90℃〜140℃程度の温度で硬化し、加工性に優れるため好ましい。
前記チューブ状弾性体は、前記流体収容室内の一部において、対向する面の一部が接合し、膨らみ制御部を形成していることが好ましい。前記流体駆動型アクチュエータが、前記膨らみ制御部を有することにより、前記流体駆動型アクチュエータの厚み方向の膨らみ量を制御することができる。
前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートは、前記流体収容室内の一部において、対向する面の一部が接合し、膨らみ制御部を形成していることが好ましい。前記流体駆動型アクチュエータが、前記膨らみ制御部を有することにより、前記流体駆動型アクチュエータの厚み方向の膨らみ量を制御することができる。
前記チューブ状弾性体の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜1mmが好ましく、150μm〜500μmがより好ましく、200μm〜300μmが特に好ましい。前記平均厚みが、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
ここで、前記チューブ状弾性体の厚みとは、前記チューブ状弾性体の外表面と内表面との間の距離である。
前記第1の弾性シートの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜1mmが好ましく、150μm〜500μmがより好ましく、200μm〜300μmが特に好ましい。前記平均厚みが、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
前記第2の弾性シートの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜1mmが好ましく、150μm〜500μmがより好ましく、200μm〜300μmが特に好ましい。前記平均厚みが、前記特に好ましい範囲内であると、耐久性の点で有利である。
前記第1の弾性シートの周縁部と前記第2の弾性シートと周縁部とを接合する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接着剤で接合する方法、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートそれぞれが硬化してなる前の半硬化の状態で前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートを重ね、硬化の際に接合させる方法などが挙げられる。
<流体収容室>
前記流体収容室は、流体を収容可能である。
前記流体収容室は、前記チューブ状弾性体の内部空間に形成されている。
前記流体収容室は、例えば、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シート間に形成されてなる。
前記流体収容室の容量、形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記流体収容室に収容される前記流体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空気、窒素、水などが挙げられる。
前記流体収容室に収容された前記流体の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<出入孔>
前記出入孔は、前記チューブ状弾性体の長手方向の少なくとも一端に形成され、前記流体を前記流体収容室に出し入れ可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記出入孔は、例えば、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの長手方向の少なくとも一端に形成される。
前記出入孔の大きさ、形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、図を用いて、本発明の前記流体駆動型アクチュエータの一例を説明する。
図1A〜図1Eは、本発明の流体駆動型アクチュエータの一例の概略図である。
図1Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの一例の断面図である。
図1Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの一例の上面図である。
図1Cは、図1BのA−A断面図である。
図1Dは、図1Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。
図1Eは、図1Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。
図1A〜図1Eの流体駆動型アクチュエータは、チューブ状弾性体100と、流体収容室3と、パイプ4により形成された出入孔と、を有している。チューブ状弾性体100の内部空間には、流体を収容可能な流体収容室3が形成されている。また、チューブ状弾性体100の長手方向の両端には、流体を流体収容室3に出し入れ可能な出入孔がパイプ4により形成されている。
図1Dに示すように、チューブ状弾性体100は、短繊維10と、シリコーンゴム11とを含有しており、チューブ状弾性体100において、短繊維10は、チューブ状弾性体100の長手方向に配向している。
この流体駆動型アクチュエータにおいては、流体収容室3に流体が収容されることで、その際の圧力により、チューブ状弾性体100が、伸びようとする。しかし、チューブ状弾性体100は、短繊維を長手方向に配向して含有しているため、長手方向の伸びは制限される。一方、短手方向の伸びは制限されにくい。その結果、図1Eに示すように、長手方向の長さは短くなる(縮む)。しかも、図1A〜図1Eの流体駆動型アクチュエータは、膨張を規制する部材である短繊維10を、チューブ状弾性体100内に含有している。そのため、流体駆動型アクチュエータが伸縮する際の、チューブ状弾性体100の基体であるシリコーンゴムと、短繊維との摩擦が少なく、耐久性に優れる。また、膨張を規制する部材である繊維が、短繊維であるため、応力集中も生じにくく、その点でも、耐久性に優れる。
図2A〜図2Dは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の概略図である。
図2Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。
図2Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。
図2Cは、図2Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。
図2Dは、図2Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。
図2A〜図2Dの流体駆動型アクチュエータは、第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2と、流体収容室3と、パイプ4により形成された出入孔と、を有している。第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2とは、第1の弾性シート1の周縁部、及び第2の弾性シート2の周縁部が重なって接合されている。第1の弾性シート1の周縁部以外及び第2の弾性シート2の周縁部以外は接合されていないため、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2間には、流体を収容可能な流体収容室3が形成されている。また、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2の長手方向の両端には、流体を流体収容室3に出し入れ可能な出入孔がパイプ4により形成されている。
図2Cに示すように、第1の弾性シート1は、短繊維10と、シリコーンゴム11とを含有しており、第1の弾性シート1において、短繊維10は、第1の弾性シート1の長手方向に配向している。図示しないが、第2の弾性シート2も同様の構成である。
この流体駆動型アクチュエータにおいては、流体収容室3に流体が収容されることで、その際の圧力により、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2が、伸びようとする。しかし、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2は、短繊維を長手方向に配向して含有しているため、長手方向の伸びは制限される。一方、短手方向の伸びは制限されにくい。その結果、図2Dに示すように、長手方向の長さは短くなる(縮む)。しかも、図2A〜図2Dの流体駆動型アクチュエータは、膨張を規制する部材である短繊維10を、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2内に含有している。そのため、流体駆動型アクチュエータが伸縮する際の、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2の基体であるシリコーンゴムと、短繊維との摩擦が少なく、耐久性に優れる。また、膨張を規制する部材である繊維が、短繊維であるため、応力集中も生じにくく、その点でも、耐久性に優れる。
図3A〜図3Eは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の概略図である。この流体駆動型アクチュエータは、屈曲するタイプである。
図3Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。
図3Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。
図3Cは、第1の弾性シート1の短繊維の配向の一例を示した上面図である。
図3Dは、第2の弾性シート2Aの上面図である。
図3Eは、図3Aの流体駆動型アクチュエータが屈曲した時の断面図である。
図3A〜図3Eの流体駆動型アクチュエータは、第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2Aと、流体収容室3と、パイプ4により形成された出入孔と、を有している。第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2Aとは、第1の弾性シート1の周縁部、及び第2の弾性シート2Aの周縁部が重なって接合されている。第1の弾性シート1の周縁部以外及び第2の弾性シート2Aの周縁部以外は接合されていないため、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2A間には、流体を収容可能な流体収容室3が形成されている。また、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2Aの長手方向の両端には、流体を流体収容室3に出し入れ可能な出入孔がパイプ4により形成されている。
図3Cに示すように、第1の弾性シート1は、短繊維10と、シリコーンゴム11とを含有しており、第1の弾性シート1において、短繊維10は、第1の弾性シート1の長手方向に配向している。
図3Dに示すように、第2の弾性シート2Aは、シリコーンゴム21を含有しているが、短繊維は含有していない。
図3A〜図3Eの流体駆動型アクチュエータにおいては、流体収容室3に流体が収容されることで、その際の圧力により、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2Aが、伸びようとする。しかし、第1の弾性シート1は、短繊維を長手方向に配向して含有しているため、長手方向の伸びは制限されるが、短手方向の伸びは制限されにくい。一方、第2の弾性シート2Aは、短繊維を含有しないため、第1の弾性シート1のような伸びの制限がない。その結果、図3Eに示すように、第1の弾性シート1の方向に屈曲する。しかも、図3A〜図3Eの流体駆動型アクチュエータは、膨張を規制する部材である短繊維10を、第1の弾性シート1内に含有している。そのため、流体駆動型アクチュエータが伸縮する際の、第1の弾性シート1の基体であるシリコーンゴムと、短繊維との摩擦が少なく、耐久性に優れる。また、膨張を規制する部材である繊維が、短繊維であるため、応力集中も生じにくく、その点でも、耐久性に優れる。
図4A〜図4Eは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の概略図である。この流体駆動型アクチュエータは、膨らみ制御部を有するタイプである。
図4Aは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の断面図である。
図4Bは、本発明の流体駆動型アクチュエータの他の一例の上面図である。
図4Cは、図4Bにおいて、短繊維の配向の一例を示した上面図である。
図4Dは、図4AのA−A’線断面図である。
図4Eは、図4Aの流体駆動型アクチュエータが縮んだ時の断面図である。
図4A〜図4Eの流体駆動型アクチュエータは、第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2と、流体収容室3と、パイプ4により形成された出入孔と、膨らみ制御用部材5とを有している。第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2とは、第1の弾性シート1の周縁部、及び第2の弾性シート2の周縁部が重なって接合されている。第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2間には、流体を収容可能な流体収容室3が形成されている。流体収容室3の中央部では、第1の弾性シート1の一部及び第2の弾性シート2の一部が接合され膨らみ制御部5が形成されている。また、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2の長手方向の両端には、流体を流体収容室3に出し入れ可能な出入孔がパイプ4により形成されている。
図4Cに示すように、第1の弾性シート1は、短繊維10と、シリコーンゴム11とを含有しており、第1の弾性シート1において、短繊維10は、第1の弾性シート1の長手方向に配向している。図示しないが、第2の弾性シート2も同様の構成である。
また、図4Dに示すように、図4Aの断面図における流体収容室3は、膨らみ制御部5により2室に区切られているわけではない。
この流体駆動型アクチュエータにおいては、流体収容室3に流体が収容されることで、その際の圧力により、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2が、伸びようとする。しかし、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2は、短繊維を長手方向に配向して含有しているため、長手方向の伸びは制限される。一方、短手方向の伸びは制限されにくい。また、膨らみ制御部5により、流体駆動型アクチュエータの厚み方向の膨らみが制御される。その結果、図4Eに示すように、長手方向の長さは短くなる(縮む)。しかも、図4A〜図4Eの流体駆動型アクチュエータは、膨張を規制する部材である短繊維10を、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2内に含有している。そのため、流体駆動型アクチュエータが伸縮する際の、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2の基体であるシリコーンゴムと、短繊維との摩擦が少なく、耐久性に優れる。また、膨張を規制する部材である繊維が、短繊維であるため、応力集中も生じにくく、その点でも、耐久性に優れる。
本発明の前記流体駆動型アクチュエータの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記製造方法が、前記短繊維の配向の制御が容易な点で好ましい。
(流体駆動型アクチュエータの製造方法)
本発明の流体駆動型アクチュエータの製造方法は、塗布工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
<塗布工程>
前記塗布工程としては、被塗布物上に、短繊維及びゴムを含有する塗布液を、塗布手段を用い、前記被塗布物及び前記塗布手段を相対移動させて塗布する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記塗布手段は、前記被塗布物及び前記塗布手段の隙間に前記塗布液を通過させることにより、前記塗布液を前記被塗布物上に塗布する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記塗布工程において、前記被塗布物及び前記塗布手段の相対移動の方向が、得られる前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の長手方向であることにより、前記短繊維を、前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の長手方向に配向させることができる。
前記塗布工程においては、前記塗布手段及び前記被塗布物の相対移動の速度、前記塗布液の粘度、前記塗布液の固形分、前記被塗布物及び前記塗布手段の隙間の距離等により、得られる前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の厚み、並びに前記チューブ状弾性体(例えば、前記短繊維を含有する前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)における前記短繊維の配向を制御できる。
実験室規模の前記塗布手段としては、例えば、ギャップアプリケーターなどが挙げられる。前記ギャップアプリケーターとしては、例えば、ベーカーフィルムアプリケーター、バードフィルムアプリケーターなどが挙げられる。前記ギャップアプリケーターの市販品としては、例えば、Kペイントアプリケーター(松尾産業株式会社製)、ベーカー式フィルムアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)、バードフィルムアプリケーター(コーテック株式会社製)などが挙げられる。
工業的規模の前記塗布手段としては、例えば、ダイコーター、リップコーター、ダムコーターなどが挙げられる。
ここで、図5A〜図5Iを用いて、本発明の前記流体駆動型アクチュエータの製造方法の一例を説明する。
まず、図5Aに示すように、ステンレス製の支持体50上に、短繊維及びシリコーンゴムを含有する塗布液12を、バードフィルムアプリケーター51を用いて塗布する。この際、バードフィルムアプリケーター51を図5Aの矢印の方向に移動させる。なお、矢印の方向が、得られる第1の弾性シートの長手方向となる。
その後、前記シリコーンゴムが完全には硬化しない程度の温度で加熱し、図5B及び図5Cに示す第1の弾性シート前駆体101を得る。
図5Cに示すように、第1の弾性シート前駆体101は、短繊維10と、完全硬化前のシリコーンゴム111とを含有しており、第1の弾性シート前駆体101において、短繊維10は、第1の弾性シート前駆体101の長手方向に配向している。
続いて、図5Dに示すように、第1の弾性シート前駆体101の、第2の弾性シートとの接合面となる面上に、マスクシート6を置く。
続いて、マスクシート6により覆われていない第1の弾性シート前駆体101の面上に、熱により溶融可能な中空フィラー7を吹きかける(図5F)。中空フィラー7は、nmオーダの膜で形成されているバルーンで、シリコーンゴムが完全硬化する2次焼成温度でしぼむ。これを第1の弾性シートと、第2の弾性シートとの分離剤として用いる。
続いて、図5Gに示すように、第1の弾性シート前駆体101の中空フィラー7が固定された面側に、塗布液12を、第1の弾性シート前駆体101の長手方向に沿ってバードフィルムアプリケーター51を用いて塗布し、その後、シリコーンゴムが完全には硬化しない温度で加熱し、第1の弾性シート前駆体101上に第2の弾性シート前駆体102を積層し、積層体を得る。
続いて、不図示の支持体を除去した後、図5Hに示すように、接着用のシリコーンゴムを付けたステンレス製のパイプ4を、第1の弾性シート前駆体101及び第2の弾性シート前駆体102の長手方向の両端の中央部であって、第1弾性シート前駆体101と第2の弾性シート前駆体102との界面に、中空フィラー7が固定された面に達するように挿入する。
続いて、ステンレス製のパイプ4が挿入された前記積層体を、不図示のフッ素樹脂シート上に置き、シリコーンゴムが完全硬化する温度で加熱する。この加熱により、第1の弾性シート前駆体101及び第2の弾性シート前駆体102のシリコーンゴムが完全硬化するとともに、中空フィラー7がしぼむことで、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2が得られつつ、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2間に、流体が収容可能な空間である流体収容室3が形成される。
以上により、流体駆動型アクチュエータが得られる。
(流体駆動型アクチュエータの駆動方法)
本発明の流体駆動型アクチュエータの駆動方法は、電気抵抗値測定工程と、制御工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
マッキベン型のアクチュエータ等、空気等の流体圧によって動作する流体駆動型アクチュエータでは、流体の圧縮性による弾性的性質又は流路抵抗等の影響により応答性が悪い。このため、流体駆動型アクチュエータは、従来より存在する一般的なフィードバック制御では所望の精度が達成できない等、制御が難しいという課題をかかえている。
これらに対し、特許第4563512号公報のようにアクチュエータの内部状態(圧力等)を計測し、それによる制御を行う技術が提案されている。この提案の技術では、家庭用ロボット等を目的とし、高速動作を可能としている。
しかしながら、この提案の技術では、非常に複雑な計算を必要としている。また、この提案の技術では、エンコーダや内圧測定用の圧力センサ等が必要であり、構成上も非常に複雑になるという問題点がある。
一方、本発明の流体駆動型アクチュエータの駆動方法は、比較的簡単な構成でありながら、精密動作を可能にする。
また、後述する本発明の駆動装置も、比較的簡単な構成でありながら、精密動作を可能にする。
<電気抵抗値測定工程>
前記電気抵抗値測定工程としては、本発明の流体駆動型アクチュエータにおける前記チューブ状弾性体の電気抵抗値を測定する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記チューブ状弾性体(例えば、前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)に電極を貼付し、前記電極を介して、電気抵抗値測定手段により前記チューブ状弾性体(例えば、前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の電気抵抗値を測定する方法などが挙げられる。
<制御工程>
前記制御工程としては、測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記流体が空気の場合、空気タンクと、バルブとを用いて、測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記バルブの開閉度を調整することで、前記空気タンクから前記流体駆動型アクチュエータに導入する空気の量を制御する方法などが挙げられる。
(駆動装置)
本発明の駆動装置は、本発明の流体駆動型アクチュエータと、電気抵抗値測定手段と、制御手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
<電気抵抗値測定手段>
前記電気抵抗値測定手段としては、前記流体駆動型アクチュエータにおける前記チューブ状弾性体(例えば、前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)に接続され、前記チューブ状弾性体(例えば、前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シート)の電気抵抗値を測定する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抵抗測定器などが挙げられる。
<制御手段>
前記制御手段としては、測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記流体が空気の場合、空気タンクと、バルブとの組合せなどが挙げられる。
(関節構造)
本発明の関節構造は、本発明の流体駆動型アクチュエータと、前記流体駆動型アクチュエータにより可動する関節とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
本発明の関節構造は、比較的簡単な構成でありながら、精密動作が可能である。
本発明の駆動装置、及び本発明の流体駆動型アクチュエータの駆動方法の一例を、図を用いて説明する。
図6A〜図6Eは、本発明の駆動装置一例の概略図である。
図6Aは、本発明の駆動装置の一例の断面図である。
図6Bは、図6Aの駆動装置における流体駆動型アクチュエータの一例の上面図である。
図6Cは、第1の弾性シート1の短繊維の配向の一例を示した上面図である。
図6Dは、第2の弾性シート2Aの上面図である。
図6Eは、流体駆動型アクチュエータが屈曲した時の断面図である。
図6A〜図6Eの駆動装置は、流体駆動型アクチュエータと、電気抵抗値測定手段201と、制御手段とを備える。
流体駆動型アクチュエータは、第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2Aと、流体収容室3と、パイプ4により形成された出入孔と、を有している。第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2Aとは、第1の弾性シート1の周縁部、及び第2の弾性シート2Aの周縁部が重なって接合されている。第1の弾性シート1の周縁部以外及び第2の弾性シート2Aの周縁部以外は接合されていないため、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2A間には、流体を収容可能な流体収容室3が形成されている。また、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2Aの長手方向の両端には、流体を流体収容室3に出し入れ可能な出入孔がパイプ4により形成されている。左側のパイプ4は、密栓されている。
第1の弾性シート1の外表面には、図6Bに示すように、2つの電極30が貼付されている。電気抵抗値測定手段201は、電極30を介して第1の弾性シートの電気抵抗値を測定する。
制御手段は、空気タンク301と、圧力調整バルブ302と、電磁弁303,304とを備える。
図6Cに示すように、第1の弾性シート1は、短繊維10と、シリコーンゴム11とを含有しており、第1の弾性シート1において、短繊維10は、第1の弾性シート1の長手方向に配向している。
図6Dに示すように、第2の弾性シート2Aは、シリコーンゴム21を含有しているが、短繊維は含有していない。
図6A〜図6Eの流体駆動型アクチュエータにおいては、流体収容室3に流体が収容されることで、その際の圧力により、第1の弾性シート1及び第2の弾性シート2Aが、伸びようとする。しかし、第1の弾性シート1は、短繊維を長手方向に配向して含有しているため、長手方向の伸びは制限されるが、短手方向の伸びは制限されにくい。一方、第2の弾性シート2Aは、短繊維を含有しないため、第1の弾性シート1のような伸びの制限がない。その結果、図6Eに示すように、第1の弾性シート1の方向に屈曲する。
その際、第1の弾性シート1は、屈曲の度合いに応じて、電気抵抗値が変化する。そのため、第1の弾性シート1の電気抵抗値と、屈曲の度合いとの関係を予め求めておくことにより、第1の弾性シート1の電気抵抗値により、第1の弾性シート1の屈曲の度合いを把握することができる。そこで、電気抵抗値測定手段201により第1の弾性シート1の電気抵抗値を測定し、その電気抵抗値に基づいて、制御手段の圧力調整バルブ302を調整して、流体収容室3に流入させる流体(空気)の量を制御する。そうすることで、流体駆動型アクチュエータの屈曲の度合いを、比較的簡単な構成でありながら、精密に制御できる。
なお、電気抵抗値測定手段201と、圧力調整バルブ302とは、有線で接続されていてもよいし、無線で接続されてもよい。
続いて、本発明の関節構造の一例を、図を用いて説明する。
図7A及び図7Bは、本発明の関節構造の一例の概略図である。
この関節構造は、1つの関節と、2つの流体駆動型アクチュエータと、制御手段と、2つの電気抵抗値測定手段201,211とを備える。
前記関節は、第1の支持部401と、第1の軸402と、可動部403と、第2の軸404と、第2の支持部405とを有する。第1の軸402は、第1の支持部401に支持されている。第2の軸404は、第2の支持部405に支持されている。第1の軸402と、第2の軸404とは、可動部403を介して接続されている。可動部403により、前記関節は、第1の軸402と、第2の軸404との角度を変えることができる。
各流体駆動型アクチュエータは、例えば、図6Aに示す構造をしており、第1の弾性シート1と、第2の弾性シート2Aとを有する。第1の弾性シート1は、短繊維と、シリコーンゴムとを含有しており、第1の弾性シート1において、短繊維は、第1の弾性シート1の長手方向に配向している。第2の弾性シート2Aは、シリコーンゴムを含有しているが、短繊維は含有していない。なお、第2の弾性シート2Aは、短繊維を含有していてもよい。
2つの流体駆動型アクチュエータは、可動部403を挟むように対向配置されている。2つの流体駆動型アクチュエータは、第2の弾性シート2Aが可動部403側に向いている。
2つの流体駆動型アクチュエータのそれぞれは、一端が第1の支持部401に結合し、他端が第2の支持部405に結合している。
制御手段は、1つの空気タンク301を有し、各流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御できるように、圧力調整バルブ302,312、電磁弁303,304,313,314を有している。更に、空気タンク301内の空気を各流体駆動型アクチュエータに送り出すコンプレッサ305も有している。
電気抵抗値測定手段201,211は、各流体駆動型アクチュエータの第1の弾性シート1の電気抵抗値が測定可能なように、各第1の弾性シート1に接続されている。
各電気抵抗値測定手段201,211で測定された各流体駆動型アクチュエータの第1の弾性シート1の電気抵抗値に基づいて、圧力調整バルブ202,212を作動させることにより、各流体駆動型アクチュエータを屈曲させることができる。そして、その各流体駆動型アクチュエータの屈曲に応じて、関節は屈曲する。
本発明の関節構造は、図7Aに示すような流体駆動型アクチュエータと関節との組合せを連続して複数接続した多関節構造であってもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「重量部」を表す。即ち、以下の実施例では、ゴム100重量部に対し、フィラー等の添加物の配合量及び含有量を、重量部で表す。これは、加硫前のゴムの重さを100としたときの、各添加物の重さを示すp.h.r.(per hundred rubber)に対応している。
(製造例1)
<炭素繊維の表面酸化処理>
炭素繊維(平均繊維長さ50μm、平均直径10μm)を、500℃で30分間、大気中で処理し、表面酸化処理炭素繊維を得た。
(製造例2)
<天然ゴムラテックス液の作製>
固形分換算で100部の固形分濃度60重量%の天然ゴムラテックス(セラテックス1101、住友ゴム工業株式会社製)に、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛0.3部、コロイド硫黄(金華印コロイド硫黄A、鶴見化学工業株式会社製)1.5部、活性亜鉛(META−Z、井上石灰工業株式会社製)3.0部、ステアリン酸1.2部、ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム10部、カーボンブラック(旭#78、旭カーボン株式会社製)30部、及びシリカ(Nipsil VN−3、東ソー・シリカ株式会社製)20部を加え、天然ゴムラテックス液を得た。
(実施例1)
<流体駆動型アクチュエータの作製>
<<工程1−1>>
固形分換算で100部のシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)、及び製造例1で得た表面酸化処理炭素繊維20部を混合した後、2枚のブレードが同時に公転運動と自転運動とを行う遊星運動混合装置(プライミクス株式会社製、ハイビスミックス)で30分間分散し、シリコーンゴム組成物1を得た。
<<工程1−2>>
続いて、厚み5mmのステンレス板上に、前記シリコーンゴム組成物1を、全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布し、80℃で10分間加熱硬化させ、平均厚み200μm×長さ100mm×幅50mmの第1の弾性シート前駆体[1]を形成した。前記塗布は、前記第1の弾性シート前駆体[1]の長手方向に炭素繊維が配向するように行った。なお、この状態では、シリコーンゴムはまだ完全には硬化しておらず、前記第1の弾性シート前駆体[1]はタック性を有している。
<<工程1−3>>
続いて、マスクシートとしてのポリテトラフルオロエチレンシートを、図5Dに示すように、前記第1の弾性シート前駆体[1]の、第2の弾性シートとの接合面となる面上に、置いた。
続いて、前記マスクシートにより覆われていない前記第1の弾性シート前駆体[1]の面上に、マイクロバルーン(マイクロバルーンF−80DE、松本油脂製薬株式会社製)を吹きかけた(図5E)。前記マイクロバルーンは、nmオーダの膜で形成されているバルーンで、シリコーンゴムの2次焼成温度である200℃程度でしぼむ。これを第1の弾性シートと、第2の弾性シートとの分離剤として用いた。
<<工程1−4>>
続いて、前記第1の弾性シート前駆体[1]を120℃で30分間加熱し、前記マイクロバルーンを、前記第1の弾性シート前駆体[1]の表面に固定した。その後、前記マスクシートを前記第1の弾性シート前駆体[1]から剥がした。
<<工程1−5>>
続いて、前記第1の弾性シート前駆体[1]の前記マイクロバルーンが固定された面側に、前記シリコーンゴム組成物1を、前記第1の弾性シート前駆体[1]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布し、その後、120℃で30分間加熱し、前記第1の弾性シート前駆体[1]上に第2の弾性シート前駆体[1]を積層し、積層体を得た。
<<工程1−6>>
続いて、前記第1の弾性シート前駆体[1]を前記ステンレス板から剥がした。
続いて、接着用のシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を付けたステンレス製のパイプ(長さ30mm×内径5mm)を、前記第1の弾性シート前駆体[1]及び前記第2の弾性シート前駆体[1]の長手方向の両端の中央部であって、前記第1弾性シート前駆体[1]と前記第2の弾性シート前駆体[1]との界面に、前記マイクロバルーンが固定された面に達するように挿入した。
続いて、ステンレス製のパイプが挿入された前記積層体を、フッ素樹脂シート上に置き、200℃で4時間加熱した。この加熱により、前記第1の弾性シート前駆体[1]及び前記第2の弾性シート前駆体[1]のシリコーンゴムが硬化するとともに、前記マイクロバルーンがしぼむことで、第1の弾性シート及び第2の弾性シートが得られつつ、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シート間に、流体が収容可能な空間である流体収容室が形成された。
以上により、流体駆動型アクチュエータが得られた。
(比較例1)
実施例1において、第1の弾性シート及び第2の弾性シートにカーボンロービング(引張り強度;3,950MPa、引張係数238GPa、Epoxy sizing;0.067g/m、Filament diameter:7μm、1K)を貼り付けた流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
実施例1の工程1−1及び1−2に代えて、下記工程1A−2を行った。
<<工程1A−2>>
厚み5mmのステンレス板上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を、全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布した。その上から、前記カーボンロービングの軸方向が、前記シリコーンゴムを塗布して得られる第1の弾性シート前駆体[1A]の長手方向に沿うように、前記カーボンロービングを押し付けた。その後、80℃で10分間加熱硬化させ、平均厚み200μm×長さ100mm×幅50mmの第1の弾性シート前駆体[1A]を形成した。なお、この状態では、シリコーンゴムはまだ完全には硬化しておらず、第1の弾性シート前駆体[1A]はタック性を有している。また、前記カーボンロービングの量は、実施例1の第1の弾性シート前駆体[1]における前記表面酸化処理炭素繊維の量と同重量とした。
続いて、実施例1の工程1−3、及び工程1−4を行った。
続いて、実施例1の工程1−5に代えて、下記工程1A−5を行った。
<<工程1A−5>>
第1の弾性シート前駆体[1A]の前記マイクロバルーンが固定された面上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を、第1の弾性シート前駆体[1A]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布した。その上から、前記カーボンロービングの軸方向が、前記シリコーンゴムを塗布して得られる第2の弾性シート前駆体[1A]の長手方向に沿うように、前記カーボンロービングを押し付けた。その後、120℃で30分間加熱し、第1の弾性シート前駆体[1A]上に第2の弾性シート前駆体[1A]を積層し、積層体を得た。また、前記カーボンロービングの量は、実施例1の第2の弾性シート前駆体[1]における前記表面酸化処理炭素繊維の量と同重量とした。
続いて、実施例1の工程1−6を行った。
以上により、流体駆動型アクチュエータが得られた。
(実施例2)
厚み方向への膨らみ量を調節する膨らみ制御部を設けた流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
実施例1の工程1−3において、マスクシートとしてのポリテトラフルオロエチレンシートを、図5Dに示すように、前記第1の弾性シート前駆体[1]の第2の弾性シートとの接合面となる面上に、置き、更に、第1の弾性シート前駆体[1]の面方向の中央部に、膨らみ制御部を作製するための膨らみ制御部作製用マクスシートとしてのポリテトラフルオロエチレンシートを置いた以外は、実施例1の工程1−3と同様の工程を行った。
更に、実施例1の工程1−4において、前記マスクシートの剥離に加え、前記膨らみ制御部作製用マスクシートを剥離した以外は、実施例1の工程1−4と同様の工程を行った。
それ以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを作製した。
(実施例3)
屈曲する流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
実施例1の工程1−5に代えて、下記工程3−5を行った。
<<工程3−5>>
第1の弾性シート前駆体[1]の前記マイクロバルーンが固定された面上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を、第1の弾性シート前駆体[1]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布した。その後、120℃で30分間加熱し、第1の弾性シート前駆体[1]上に第2の弾性シート前駆体[3]を積層し、積層体を得た。
それ以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを作製した。
(比較例2)
カーボンロービングを用いた屈曲する流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
比較例1の工程1A−5に代えて、下記工程2A−5を行った。
<<工程2A−5>>
第1の弾性シート前駆体[1A]の前記マイクロバルーンが固定された面上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を、第1の弾性シート前駆体[1A]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布した。その後、120℃で30分間加熱し、第1の弾性シート前駆体[1A]上に第2の弾性シート前駆体[2A]を積層し、積層体を得た。
それ以外は、比較例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを作製した。
(実施例4)
天然ゴムを用いた流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
<<工程4−1>>
製造例2で得た天然ゴムラテックス液100部、及び製造例1で得た表面酸化処理炭素繊維20部を混合した後、2枚のブレードが同時に公転運動と自転運動とを行う遊星運動混合装置(プライミクス株式会社製、ハイビスミックス)で分散し、天然ゴムラテックス組成物1を得た。
<<工程4−2>>
続いて、離型剤を塗布した厚み5mmのステンレス板上に、前記天然ゴムラテックス組成物1を、全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布し、80℃で10分間加熱硬化(加硫)させ、平均厚み200μm×長さ100mm×幅50mmの第1の弾性シート前駆体[4]を形成した。前記塗布は、第1の弾性シート前駆体[4]の長手方向に炭素繊維が配向するように行った。なお、この状態では、天然ゴムはまだ完全には硬化しておらず、第1の弾性シート前駆体[4]はタック性を有している。
<<工程4−3>>
続いて、マスクシートとしてのポリテトラフルオロエチレンシートを、図5Dに示すように、第1の弾性シート前駆体[4]の第2の弾性シートとの接合面となる面上に、置いた。
続いて、前記マスクシートにより覆われていない第1の弾性シート前駆体[4]の面上に、マイクロバルーン(マイクロバルーンF−80DE、松本油脂製薬株式会社製)を吹きかけた(図5E)。前記マイクロバルーンを、第1の弾性シートと、第2の弾性シートとの分離剤として用いた。
<<工程4−4>>
続いて、第1の弾性シート前駆体[4]を80℃で10分間加熱(加硫)し、前記マイクロバルーンを、第1の弾性シート前駆体[4]の表面に固定した。その後、前記マスクシートを第1の弾性シート前駆体[4]から剥がした。
<<工程4−5>>
続いて、第1の弾性シート前駆体[4]の前記マイクロバルーンが固定された面上に、前記天然ゴムラテックス組成物1を、第1の弾性シート前駆体[4]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布し、その後、80℃で10分間加熱(加硫)し、第1の弾性シート前駆体[4]上に第2の弾性シート前駆体[4]を積層し、積層体を得た。
<<工程4−6>>
続いて、第1の弾性シート前駆体[4]を前記ステンレス板から剥がした。
続いて、天然ゴム系接着剤(TB1521B、スリーボンド株式会社製)を付けたステンレス製のパイプ(長さ30mm×内径5mm)を、第1の弾性シート前駆体[4]及び第2の弾性シート前駆体[4]の長手方向の両端の中央部であって、第1弾性シート前駆体[4]と第2の弾性シート前駆体[4]との界面に、前記マイクロバルーンが固定された面に達するように挿入した。
続いて、ステンレス製のパイプが挿入された前記積層体を、フッ素樹脂シート上に置き、70℃で12時間加熱(加硫)した。この加熱により、第1の弾性シート前駆体[4]及び第2の弾性シート前駆体[4]の天然ゴムを加硫し、第1の弾性シート及び第2の弾性シートを得た。前記マイクロバルーンは、この温度では、破壊されないため、前記パイプから空気を吹き込んで、前記マイクロバルーンを第1弾性シート前駆体[4]と第2の弾性シート前駆体[4]との界面から排出することで、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シート間に、流体が収容可能な空間である流体収容室を形成した。
以上により、流体駆動型アクチュエータが得られた。
(実施例5)
実施例1において、前記シリコーンゴム組成物1の塗布方法を、周囲に厚み200μmのギャップを設けた塗布対象の中心に前記シリコーンゴム組成物1を垂らし、レベリングを待ち、その上に厚み5mmポリテトラフルオロエチレン板を重ね、200μmの厚みにする方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを得た。
(実施例6)
実施例1において、工程1−1における分散時間を20分間にし、更に、前記シリコーンゴム組成物1の塗布方法を、周囲に厚み200μmのギャップを設けた塗布対象の中心に前記シリコーンゴム組成物1を垂らし、レベリングを待ち、その上に厚み5mmポリテトラフルオロエチレン板を重ね、200μmの厚みにする方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを得た。
(実施例7)
実施例1において、工程1−1における分散時間を10分間にし、更に、前記シリコーンゴム組成物1の塗布方法を、周囲に厚み200μmのギャップを設けた塗布対象の中心に前記シリコーンゴム組成物1を垂らし、レベリングを待ち、その上に厚み5mmポリテトラフルオロエチレン板を重ね、200μmの厚みにする方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを得た。
(実施例8〜12)
実施例1において、表面酸化処理炭素繊維を、下記表1に示すガラス繊維に代えた以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを作製した。
表1中のガラス繊維は、いずれもセントラルグラスファイバー株式会社製である。
<配向度>
以下の方法で配向度を測定した。
マイクロスコープ(例えば、キーエンス社製、キーエンスマイクロスコープ:VHX−1000、ズームレンズ:VH−Z100R)を用いて、第1の弾性シート又は第2の弾性シートの表面を300倍の倍率(視野:800μm×600μm)で観察し、長手方向から±30°以内の角度に配向している短繊維の割合(%)を求めた。なお、前記観察においては、30μm以上の長さの短繊維のみを観察対象として、それ未満の長さの繊維は、観察対象からはずした。
前記第1の弾性シート又は前記第2の弾性シートの表面の任意の12点を測定した際の平均値を、配向度として、表2及び3に示した。
<膨らみ率及び縮み率>
流体収容室内に所定の圧力の流体を入れた時の膨らみ率、及び縮み率を測定した。膨らみ率、及び縮み率は、以下の式で定義される。結果を、表2及び3に示した。
縮み率(%)=100×(L−L)/L
膨らみ率(%)=100×(t−t)/t
ここで、Lは、無加圧時のアクチュエータの長さである。
は、加圧時のアクチェータの長さである。
は、無加圧時のアクチュエータの最大厚みである。
は、加圧時のアクチュエータの最大厚みである。
<耐久性評価>
伸縮型の流体駆動型アクチュエータの長手方向を重力方向にし、上側の出入孔側を固定し、下側の出入孔にフックを設け、前記フックに200gの重りを掛けた。流体収容室への流体(空気)の導入圧力を0.05MPaとし、圧空バルブの開閉により30回/minで上下動(伸縮)させた。最大5万回の上下動を行い、アクチュエータが破壊された場合、その回数を表2及び表3に記載した。5万回でも破壊がない場合、表2及び表3には、「>50,000」と示した。
なお、屈曲型の流体駆動型アクチュエータ(実施例3及び比較例2)の場合、下側の出入孔に糸を結び真横に引き、その先に定滑車(図示しない)を設け、その先に糸にフックを設けて同様に200gの重りを掛けた以外は、上記と同様の条件で測定した。
(実施例13)
屈曲する流体駆動型アクチュエータを作製した。
具体的には、以下の方法により作製した。
実施例1の工程1−5に代えて、下記工程3−5を行った。
<<工程3−5>>
第1の弾性シート前駆体[1]の前記マイクロバルーンが固定された面上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)を、第1の弾性シート前駆体[1]の長手方向に沿って全自動フィルムアプリケーター(KT−AB3125、コーテック株式会社製、ギャップ230μm)を用いて塗布した。その後、120℃で30分間加熱し、第1の弾性シート前駆体[1]上に第2の弾性シート前駆体[3]を積層し、積層体を得た。
また、実施例1の工程1−6において、加熱の際に、直径30mmのステンレス管に固定することで、初期状態で、第2の弾性シート側に曲がっているようにした。
それ以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを2つ作製した。
2つの流体駆動型アクチュエータの第1の弾性シートには、図6Bに示すような位置に、電極を取り付けた。
そして、2つの流体駆動型アクチュエータを用いて、図7Aに示す駆動装置を作製した。
ここで、2つの流体駆動型アクチュエータのうちの1つの流体駆動型アクチュエータの伸びと抵抗値との関係を調べた。なお、他方の流体駆動型アクチュエータに接続される電磁弁は開いた状態で、測定を行った。
伸び(%)は、2つの固定点間での長さを測定し、初期長さに対する伸び率として求めた。
結果を図8に示した。図8より、第1の弾性シートの抵抗値を測定することで伸びが把握できることがわかる。
(実施例14)
実施例1において流体駆動型アクチュエータを作製する際、実施例13と同様にして、加熱の際に、直径30mmのステンレス管に固定することで、初期状態で、第2の弾性シート側に曲がっているようにした。それ以外は、実施例1と同様にして、流体駆動型アクチュエータを作製した。作製した流体駆動型アクチュエータを2つ用いて、実施例13と同様にして、図7Aに示す駆動装置を作製した。そして、以下の評価を行った。
<左右への振動時間測定>
駆動装置の第2の軸が左右に一回往復する時間を圧空圧に対して測定した。測定の際、あらかじめ圧力調整バルブで調整した圧空圧を設定値(表4参照)とし、駆動を行った。左右に30°動くように調整し、駆動させた。これをデジタルカメラRICOH CX6(株式会社リコー製)で動画撮影し、30フレームの中で、左右の位置を確認し、100回往復させた。100回往復する際の時間を測り、その時間から1往復あたりの平均往復時間を求めた。結果を表4に示した。
<耐久性評価>
前記振動時間測定と同様にして、駆動装置の第2の軸を左右へ駆動させた。そして、耐久試験を行った。
前記振動時間測定における100回の往復時間を100倍して10,000回の往復時間を求めた。そして、10,000回の往復時間ごとに、デジタルカメラを用いて、動画撮影を行い、動作状況、破損等を確認した。
耐久試験は、流体収容室への流体(空気)の導入圧力を0.05MPaとし、最大5万回の往復を行い、アクチュエータが破壊された場合の往復回数を求めた。5万回でも動作状況の異常、及び破壊がない場合、表4には、「>50,000」と示した。
(実施例15〜実施例20)
実施例14において、流体駆動型アクチュエータを表4に示す流体駆動型アクチュエータに変えた以外は、実施例14と同様にして、駆動装置を作製し、評価を行った。結果を表4に示した。
(比較例3及び4)
実施例14において、流体駆動型アクチュエータを表5に示す流体駆動型アクチュエータに変えた以外は、実施例14と同様にして、駆動装置を作製し、評価を行った。結果を表5に示した。
(実施例21)
<流体駆動型アクチュエータの作製>
<<工程21−1>>
固形分換算で100部のシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製、DY35−2083)、及び表面酸化処理を行った炭素繊維(日本グラファイトファイバー製、GRANOC(R)XN−100−05M)20部を混合した後、2枚のブレードが同時に公転運動と自転運動とを行う遊星運動混合装置(プライミクス株式会社製:ハイビスミックス)で分散し、シリコーンゴム組成物21を調製した。
<<工程21−2>>
次に、厚み40μm、直径10mm、長さ200mmのニッケル電鋳ベルト上に、前記シリコーンゴム組成物21をリングコート法(特開2004−290853号公報参照)で200μmの平均厚みになるように塗布し、120℃で15分間加熱硬化させ、さらに、200℃で4時間加熱した。得られたチューブ状のシリコーンゴム(チューブ状弾性体)は、接着性がないため、ニッケル電鋳ベルトを内側に凹ませることにより、容易にニッケル電鋳ベルトから剥離できた。チューブ状弾性体の両端を切断し、全長100mmとした。チューブ状弾性体の両端部にそれぞれパイプを通しつつ、両端部の開口を接着により封止し、流体駆動型アクチュエータを得た。
(比較例5)
<流体駆動型アクチュエータの作製>
厚み40μm、直径10mm、長さ200mmのニッケル電鋳ベルト上に、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング製、DY35−2083)を200μmの平均厚みになるように塗布し、更に、カーボンロービング(引張り強度;3,950MPa、引張係数238GPa、Epoxy sizing;0.067g/m、Filament diameter:7μm、1K)を押し付けて固定した。その後に、120℃で15分間加熱硬化させ、さらに、200℃で4時間加熱した。得られたチューブ状のシリコーンゴム(チューブ状弾性体)は、接着性がないため、ニッケル電鋳ベルトを内側に凹ませることにより、容易にニッケル電鋳ベルトから剥離できた。チューブ状弾性体の両端を切断し、全長100mmとした。チューブ状弾性体の両端部にそれぞれパイプを通しつつ、両端部の開口を接着により封止し、流体駆動型アクチュエータを得た。
なお、カーボンロービングの使用量は、実施例21の炭素繊維と同量になるようにした。
実施例21及び比較例5の流体駆動型アクチュエータについて、耐久性の比較を行った。
それぞれの流体駆動型アクチュエータを縦にし、圧空導入バルブ側(上側)を固定し、排気バルブ側(下側)にフックを設けた。そのフックに200gの重りを掛け、導入気圧を0.05MPaとし、圧空を利用して30回/minで流体駆動型アクチュエータを上下方向に伸縮をさせた。
1回の伸縮は、以下のようにして行った。排気バルブを閉じ、圧空を導入して、重りを持ち上げる。続いて、導入バルブを閉じ、排気バルブを開けて、重りを下げる。
実施例21の流体駆動型アクチュエータでは、5万回までの伸縮では破壊しなかったが、比較例5の流体駆動型アクチュエータでは、1万1217回の伸縮で破壊した。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 長手方向に配向した短繊維を少なくとも一部に含有するチューブ状弾性体と、
前記チューブ状弾性体の内部空間に形成された、流体を収容可能な流体収容室と、
前記チューブ状弾性体の長手方向の少なくとも一端に形成され、前記流体を前記流体収容室に出し入れ可能な出入孔と、
を有することを特徴とする流体駆動型アクチュエータである。
<2> チューブ状弾性体が、第1の弾性シートと、前記第1の弾性シートと重なり、周縁部が前記第1の弾性シートの周縁部と接合された第2の弾性シートとから形成され、
前記流体収容室が、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シート間に形成され、
前記出入孔が、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの長手方向の少なくとも一端に形成され、
前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの少なくともいずれかが、長手方向に配向した短繊維を含有する前記<1>に記載の流体駆動型アクチュエータである。
<3> 第1の弾性シート及び第2の弾性シートのいずれかが、長手方向に配向した短繊維を含有する前記<2>に記載の流体駆動型アクチュエータである。
<4> 短繊維の配向度が、70%以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータである。
<5> 短繊維が、炭素繊維、及びガラス繊維のいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータである。
<6> チューブ状弾性体が、シリコーンゴム、及び天然ゴムのいずれかを含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータである。
<7> チューブ状弾性体が、電気伝導性を有する前記<1>に記載の流体駆動型アクチュエータである。
<8> 第1の弾性シート、及び第2の弾性シートの少なくともいずれかであり、かつ短繊維を含有する弾性シートが、電気伝導性を有する前記<2>に記載の流体駆動型アクチュエータである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータの製造方法であって、
被塗布物上に、短繊維及びゴムを含有する塗布液を、塗布手段を用い、前記被塗布物及び前記塗布手段を相対移動させて塗布する塗布工程を含み、
前記塗布手段が、前記被塗布物及び前記塗布手段の隙間に前記塗布液を通過させることにより、前記塗布液を前記被塗布物上に塗布する塗布手段であることを特徴とする流体駆動型アクチュエータの製造方法である。
<10> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータにおけるチューブ状弾性体の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定工程と、
測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する制御工程とを含むことを特徴とする流体駆動型アクチュエータの駆動方法である。
<11> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータと、
前記流体駆動型アクチュエータにおけるチューブ状弾性体に接続され、前記チューブ状弾性体の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定手段と、
測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する制御手段とを有することを特徴とする駆動装置である。
<12> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータと、
前記流体駆動型アクチュエータにより可動する関節と、を有することを特徴とする関節構造である。
1 第1の弾性シート
2 第2の弾性シート
2A 第2の弾性シート
3 流体収容室
4 パイプ
5 膨らみ制御部
6 マスクシート
7 中空フィラー
10 短繊維
11 シリコーンゴム
12 塗布液
21 シリコーンゴム
30 電極
50 支持体
51 バードフィルムアプリケーター
100 チューブ状弾性体
101 第1の弾性シート前駆体
102 第2の弾性シート前駆体
111 完全硬化前のシリコーンゴム
201 電気抵抗値測定手段
211 電気抵抗値測定手段
301 空気タンク
302 圧力調整バルブ
303 電磁弁
304 電磁弁
305 コンプレッサ
311 空気タンク
312 圧力調整バルブ
313 電磁弁
314 電磁弁
401 第1の支持部
402 第1の軸
403 可動部
404 第2の軸
405 第2の支持部
特許第4564788号公報 特開平5−154855号公報 特許第4847096号公報 特許第5246717号公報 特開2011−137516号公報 特開2010−223253号公報

Claims (12)

  1. 長手方向に配向した短繊維を少なくとも一部に含有するチューブ状弾性体と、
    前記チューブ状弾性体の内部空間に形成された、流体を収容可能な流体収容室と、
    前記チューブ状弾性体の長手方向の少なくとも一端に形成され、前記流体を前記流体収容室に出し入れ可能な出入孔と、
    を有することを特徴とする流体駆動型アクチュエータ。
  2. チューブ状弾性体が、第1の弾性シートと、前記第1の弾性シートと重なり、周縁部が前記第1の弾性シートの周縁部と接合された第2の弾性シートとから形成され、
    前記流体収容室が、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シート間に形成され、
    前記出入孔が、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの長手方向の少なくとも一端に形成され、
    前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの少なくともいずれかが、長手方向に配向した短繊維を含有する請求項1に記載の流体駆動型アクチュエータ。
  3. 第1の弾性シート及び第2の弾性シートのいずれかが、長手方向に配向した短繊維を含有する請求項2に記載の流体駆動型アクチュエータ。
  4. 短繊維の配向度が、70%以上である請求項1から3のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータ。
  5. 短繊維が、炭素繊維、及びガラス繊維のいずれかである請求項1から4のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータ。
  6. チューブ状弾性体が、シリコーンゴム、及び天然ゴムのいずれかを含有する請求項1から5のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータ。
  7. チューブ状弾性体が、電気伝導性を有する請求項1に記載の流体駆動型アクチュエータ。
  8. 第1の弾性シート、及び第2の弾性シートの少なくともいずれかであり、かつ短繊維を含有する弾性シートが、電気伝導性を有する請求項2に記載の流体駆動型アクチュエータ。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータの製造方法であって、
    被塗布物上に、短繊維及びゴムを含有する塗布液を、塗布手段を用い、前記被塗布物及び前記塗布手段を相対移動させて塗布する塗布工程を含み、
    前記塗布手段が、前記被塗布物及び前記塗布手段の隙間に前記塗布液を通過させることにより、前記塗布液を前記被塗布物上に塗布する塗布手段であることを特徴とする流体駆動型アクチュエータの製造方法。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータにおけるチューブ状弾性体の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定工程と、
    測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する制御工程とを含むことを特徴とする流体駆動型アクチュエータの駆動方法。
  11. 請求項1から8のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータと、
    前記流体駆動型アクチュエータにおけるチューブ状弾性体に接続され、前記チューブ状弾性体の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定手段と、
    測定された前記電気抵抗値に基づいて、前記流体駆動型アクチュエータに導入する流体の量を制御する制御手段とを有することを特徴とする駆動装置。
  12. 請求項1から8のいずれかに記載の流体駆動型アクチュエータと、
    前記流体駆動型アクチュエータにより可動する関節と、を有することを特徴とする関節構造。
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