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JP2015168965A - 連結体及び部材接合構造 - Google Patents

連結体及び部材接合構造 Download PDF

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JP2015168965A JP2014043832A JP2014043832A JP2015168965A JP 2015168965 A JP2015168965 A JP 2015168965A JP 2014043832 A JP2014043832 A JP 2014043832A JP 2014043832 A JP2014043832 A JP 2014043832A JP 2015168965 A JP2015168965 A JP 2015168965A
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Abstract

【課題】部材の接合部で雄ねじと雌ねじとが螺合される部分を低減するとともに、部材間で生じる相対的な変位を抑制する連結体及びこの連結体を用いた部材接合構造を提供する。
【解決手段】第1の構造部材及び第2の構造部材にそれぞれ接合ブロック11,12を固定する。互いに突き合わせるように密着した一対の接合ブロックに両側方から覆うように連結部材13,14を嵌め合わせる。接合ブロックは、互いに突き合わせられる面の背後に該接合ブロックの両側部から中心部に向かって凸状となる2つの傾斜面11eを備える。連結部材は接合ブロックが嵌め合わされる凹部14aを有し、該凹部内に接合ブロックが備える傾斜面とほぼ同じ角度に傾斜した傾斜対向面14bを有する。接合ブロックに一対の連結部材が両側方から嵌め合わされて、双方の接合ブロックの傾斜面に傾斜対向面が圧接され、連結部材を介して二つの接合ブロックが連結される。
【選択図】図4

Description

本発明は、2つの部材を互いに連結する連結体及び連結体によって2つの部材を接合する部材接合構造に関するものである。
2つの部材を互いに連結する構造として、2つの軸部材の端部に雄ねじを形成しておき、これらを突き合わせるように対峙させ、長ナット状の接続具を双方の雄ねじに螺合して軸部材を接合するものがある。このような構造は、種々の機械におけるロッドの接合や、構造物における鉄筋やPC鋼材の接合等にも広く用いられている。
一方、2つの部材を互いに接合する構造として、箱状又は環状の接合部材を用いる構造がある。例えば、双方の部材から突き出した軸部材の端部に螺合したナットを箱状又は環状の接合部材に係止して接合する構造、もしくはボルトを用いて箱状又は環状の接合部材を接合しようとするそれぞれの部材に固定して双方を互いに接合する構造等がある。
特許文献1に記載されている接合構造は、木造建築物等における木部材を箱状の接合部材を用いて互いに接合するものである。この接合構造では、木部材にスクリュー部材をねじ込んでおき、このスクリュー部材の端面から軸線方向に設けられたねじ穴にボルトを螺合する。このボルトを用いて箱状の接合部材を2つの木部材に固定して双方を接合するものである。
特開2006−118194号公報
しかしながら、上記従来の技術では、接合される部材の使用形態等によって次のような問題点が生じる場合がある。
上記長ナット状の接合具を用いる構造では、軸部材に塑性変形を生じさせる引張力が作用すると、雄ねじ部に塑性変形が生じて接合具と軸部材との間に相対的な変位が生じる状態、いわゆるガタつきが生じることがある。
一方、特許文献1に記載されているように箱状の接合部材を用いる構造では、双方の部材を引き離そうとする力が大きいときには接合部材に変形が生じ易く、接合する二つの部材間に相対的な変位が生じてしまうことがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、部材の接合部で雄ねじと雌ねじとが螺合される部分を低減するとともに、部材間で生じる相対的な変位を抑制する連結体及びこの連結体を用いた部材接合構造を提供することを目的とする
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 第1の構造部材と第2の構造部材とを互いに連結する連結体であって、 前記第1の構造部材及び第2の構造部材に固定された一対の接合ブロックと、 前記接合ブロックが嵌め合わされる凹部を有し、互いに突き合わせるように密着した一対の前記接合ブロックに両側方から覆うように嵌め合わされる一対の連結部材と、を有し、 前記接合ブロックは、互いに突き合わせられる面の背後に該接合ブロックの両側部から中心部に向かって凸状となる2つの傾斜面を備え、 前記連結部材のそれぞれは、前記凹部内に前記接合ブロックが備える前記傾斜面とほぼ同じ角度に傾斜した傾斜対向面を有し、 互いに突き合わされた前記接合ブロックに一対の前記連結部材が両側方から嵌め合わされて、双方の前記接合ブロックの前記傾斜面に前記傾斜対向面が圧接され、 一対の該連結部材が互いに連結されている連結体を提供する。
この連結体では、二つの接合ブロックが互いに突き合わされて密着した状態で連結部材と嵌め合わされ、二つの接合部ブロックを引き離そうとする力に対して連結部材が抵抗するものとなる。そして、連結部材の傾斜対向面と接合ブロックの傾斜面とが圧接されることによって、二つの接合ブロック間には圧縮力が作用する。これにより、二つの部材を引き離そうとする力が予め作用している圧縮力を超えるまでは双方の接合ブロックが互いに離れることはなく、二つの部材間の相対的な変位が小さく抑えられる。また、一対の連結部材は密接された二つの接合ブロックの両側方から覆うように嵌め合わされ、二つの部材を引き離そうとする力は、接合ブロックから連結部材に偏心することなく伝達されるので、連結部材等に変形が生じにくく、二つの部材間の相対的な変位が抑制される。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の連結体において、 一対の前記接合ブロックは、互いに突き合わされた当接面付近に、該当接面に沿った方向にボルトを挿通する切り欠き部を有し、 前記連結部材には、前記ボルトが挿通される貫通孔が設けられ、 前記貫通孔及び前記切り欠き部に挿通された前記ボルトによって一対の前記連結部材が互いに接近する方向に引き寄せられているものとする。
この連結体では、一対の連結部材がボルトによって互いに接近する方向に引き寄せられる。これにより、連結部材の傾斜対向面と接合ブロックの傾斜面との間に圧接力が作用し、この力によって二つの接合ブロックが互いに強く押し付けられた状態が維持される。したがって、接合ブロックが固定された二つの構造部材間の相対的な変位が小さく抑えられる。
請求項3に係る発明は、 木製の梁又は木製の柱の端面を、他の構造部材に対向させて接合する部材接合構造であって、 前記木製の梁又は木製の柱の端面もしくは端面に設けられた切り欠き内から該木製の梁又は木製の柱の軸線方向にスクリュー部材がねじ込まれ、 該スクリュー部材から伸長されたボルト又は該スクリュー部材の端面から軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルトによって第1の接合ブロックが該スクリュー部材に固着され、 該第1の接合ブロックは前記他の構造部材に固着された第2の接合ブロックと互いに突き合わせるように密着され、 互いに突き合わせるように密着した一対の前記接合ブロックに両側方から覆うように一対の連結部材が嵌め合わされており、 前記接合ブロックのそれぞれは、互いに突き合わせられる面の背後に該接合ブロックの両側部から中心部に向かって凸状となる2つの傾斜面を備え、 前記連結部材のそれぞれは、一対の前記接合ブロックが嵌め合わされる凹部内に、前記接合ブロックが備える前記傾斜面とほぼ同じ角度に傾斜した傾斜対向面を有し、 双方の前記接合ブロックの前記傾斜面に前記傾斜対向面が圧接され、 一対の該連結部材が互いに連結されている部材接合構造を提供するものである。
この部材接合構造では、木製の梁又は木製の柱からスクリュー部材、第1の接合ブロック、連結部材、第2の接合ブロックを介して、該梁又は柱を他の構造部材から引き離そうとする力が伝達され、強固に抵抗するものとなる。また、梁又は柱の端面を他の構造部材に押し付ける方向の力は、木製の梁又は木製の柱からスクリュー部材、第1の接合ブロック、第1の接合ブロックと圧接された第2の接合ブロックを介して他の構造部材に伝達される。これにより、木製の梁又は木製の柱と他の構造部材との間で相対的な変位が小さい接合構造とすることができる。
上記部材接合構造において、他の構造部材は木製の柱又は木製の梁であって、該柱の側面や他の梁の側面に木製の梁の端面を対向させて接合するものであってもよいし、他の構造部材が木製の梁であって、この梁の下面又は上面に木製の柱の端面を対向させて接合するものであってもよい。また、他の構造部材は、木製のものに限定されるものではなく、鋼又はコンクリートからなる柱、梁、壁、基礎等であってもよい。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の部材接合構造において、 前記木製の梁又は木製の柱は、一辺の長さが他辺より長い扁平な長方形の断面を有するものであり、 前記スクリュー部材は、前記断面の長辺方向の両端部付近で該木製の梁又は木製の柱の軸線方向にねじ込まれ、 二つの前記スクリュー部材のそれぞれが、前記一対の接合ブロック及び一対の連結部材を介して他の構造部材と連結され、 該木製の梁又は木製の柱に作用する曲げモーメントが他の構造部材に伝達されるものとする。
この部材接合構造では、木製の梁又は木製の柱の端部における断面方向の2箇所で、スクリュー部材から接合ブロックを介して他の構造部材から引き離そうとする方向の力及び他の構造部材に押し付ける方向の力が伝達される。これにより、木製の梁又は木製の柱に作用する曲げモーメントが他の構造部材に確実に伝達される。したがって、木製の梁又は木製の柱と他の構造部材との間で曲げモーメントの伝達が可能な構造例えばラーメン構造等において、部材の接合構造を強固で相対的な変位が小さいものとすることができる。
以上説明したように、本件発明の連結体では、互いに引き離そうとする方向の力が作用する二つの構造部材を、相対的な変位が生じにくい状態で強固に接合することができる。また、本発明の部材接合構造では、木製の梁又は木製の柱を他の構造部材に、相対的な変位が生じにくい状態で強固に接合することができる。
本発明に係る部材接合構造の一実施形態である木製の柱と木製の梁との接合構造を示す概略斜視図である。 図1に示す木製の柱と木製の梁との接合構造を示す概略側面図である。 図1及び図2に示す接合構造で用いられている連結体であって、本発明の一実施形態である連結体の概略斜視図である。 図3に示す連結体の分解斜視図である。 図1及び図2に示す接合構造の連結体を用いた部分の断面図である。 図1及び図2に示す接合構造で用いられるスクリュー部材及び図3に示す連結体に用いられる接合ブロックを該スクリュー部材に固定する構造を示す側面図及び断面図である。 図1及び図2に示す接合構造における梁のせん断力を柱に伝達する構成を示す分解斜視図である。 スクリュー部材に連結体の接合ブロックを固定する構成の他の例を示す側面図及び断面図である。 本発明に係る部材接合構造の他の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明の連結体で使用する接合ブロックを構造部材に固定する構成の他の例を示す概略断面図である。 本発明の連結体で使用する接合ブロックをコンクリートから成る構造部材に固定する構成の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態である部材接合構造を示す概略斜視図であり、この部材接合構造において本発明の一実施形態である連結体が用いられている。また、図2は図1に示す部材接合構造の概略側面図である。
この部材接合構造は、木製の梁1と木製の柱2とがラーメン構造を形成するように接合されたものである。木製の梁1の断面寸法は、水平方向に対して鉛直方向に長い扁平な長方形となっている。また、木製の柱2の断面は、上記梁1の軸線方向に長く、梁の軸線と直角方向に短い扁平な長方形となっている。そして、図1に示すように梁1の端面を柱2の幅の小さい側面に対向させて接合したものであり、梁1の上縁付近と下縁付近とが、本発明の一実施形態である連結体3を用いて主に梁1の軸線方向の力が伝達されるように接合したものである。また、上縁付近及び下縁付近の上記連結体3を用いた接合部分の間では、図2に示すように主に梁1から柱2に鉛直方向の力すなわち梁のせん断力が伝達されるように接合している。
上記梁1の柱2と接合する端部には、上縁付近及び下縁付近に矩形の切り欠き1a,1bが設けられており、この切り欠き内から梁1の軸線方向に第1のスクリュー部材4がねじ込まれている。また、柱2には第1のスクリュー部材と対向する位置から水平方向に第2のスクリュー部材5がねじ込まれており、双方のスクリュー部材4,5の端面が梁1の切り欠き部分を介して対峙するものとなっている。
上記連結体3は、上記第1のスクリュー部材4と第2のスクリュー部材5とを連結することによって梁1と柱2とを接合するものである。
上記連結体3は、図3に概略斜視図、図4に分解斜視図、図5に断面図を示すように、固定用ボルト6,7によってそれぞれ梁1又は柱2に固定される一対の接合ブロック11,12と、これらの接合ブロック11,12を突き合わせるように密着させた状態で両側方からこれらの接合ブロックに嵌め合わされる一対の連結部材13,14と、一対の連結部材13,14を互いに引き寄せる方向に締め付けるボルト15及びナット16とで主要部が構成されている。
上記接合ブロック11,12のそれぞれは、梁1の軸線方向に配列して突き合わされるものであり、突き合わされたときに内部に空間ができるように凹部11a,12aが形成されている。この凹部内から梁の軸線方向にボルト孔が形成されており、凹部内に頭部を収容してボルト孔に挿通した固定用ボルト6,7によって接合ブロック11,12がスクリュー部材4,5に固定されるものとなっている。
この接合ブロック11,12の互いに突き合わされる当接面11b,12bは、圧接する方向に力が作用したとき均等に近い状態で圧接力が作用するように平坦に仕上げられている。また、凹部11a,12aの周囲の対向する位置にはそれぞれ切り欠き11c,12cが設けられ、一対の接合ブロック11,12を突き合わせたときに、連結部材13,14を締め付けるボルト15を上記当接面と平行に挿通することができるものとなっている。
接合ブロック11,12の背面側つまり当接面の背後には、上記固定用ボルト6,7を挿通するためのボルト孔が形成され、その周囲は固定用ボルトの軸線に沿って後方に突き出した環状の凸部11d,12dとなっており、スクリュー部材4,5の端面に突き当てられるものである。環状に突き出した凸部11d,12dの周囲は、接合ブロック11,12の互い平行な側縁より固定用ボルト6,7が挿通された中心部に向かって凸状となるように二つの傾斜面11e,12eが形成されている。傾斜面11e,12eは平坦な面を傾斜させたものであり、中心部に向かって傾斜する方向と直角となる方向には傾斜しないものとなっている。
上記連結部材13,14のそれぞれは、一方が開放された箱状となっており、開放されて凹部13a,14aとなった部分に互いに突き合わされた一対の接合ブロック11,12が嵌め合わされるものとなっている。この連結部材の凹部13a,14a内における接合ブロックが配列された方向に対峙する二つの面13b,14bは、接合ブロックの傾斜面11e,12eとほぼ同じ傾斜を有する傾斜対向面となっている。つまり、開口側から奥側へ互いに接近する方向に傾斜している。この傾斜対向面13b,14bは、互いに突き合わされた接合ブロック11,12に両側方から嵌め合わされたときに、接合ブロックの傾斜面11e,12eに当接される。そして、双方の連結部材13,14を互いに引き寄せる方向に強く押し付けることによって連結部材の傾斜対向面13b,14bは接合ブロックの傾斜面11e,12eに強く押し付けられる。このように傾斜面に押圧力が作用し、この押圧力の固定用ボルト6,7の軸線方向の成分によって一対の接合ブロック11,12が互いに強く圧接される。
なお、連結部材の凹部13a,14aは、図5に示すように接合ブロック11,12に嵌め合わされたときに接合ブロック11,12の側面との間には空隙が維持されるように形成されている。また、連結部材13,14の軸線方向に対向する部分つまり傾斜対向面13b,14bが設けられた部分の開口側の縁付近には、接合ブロックの環状の凸部11d,12dによって嵌め合わせる力が拘束されないように該凸部の形状に対応した切り欠き13c,14cが設けられている。
上記ボルト15は、連結部材の凹部13a,14aの底面に設けられた貫通孔13d,14d及び接合ブロックの当接面付近の切り欠き11c,12c内に挿通される。そして、ワッシャ17を介してナット16を締め付けることによって接合ブロック11,12の両側に嵌め合わされた一対の連結部材13,14を互いに接近する方向に締め付けるものである。この実施の形態では高力ボルトが用いられており、先端に狭窄部15aを介して突起15bが設けられている。ナット16を締め付けるときにこの突起15bに反力を支持させ、突起15bがねじ切れるまでナット16を締め付けることによって締め付け時のトルクを管理するものである。
梁1及び柱2にねじ込まれるスクリュー部材4,5は、図6(a)に示すように、棒状の鋼部材の外周面に螺旋状の張り出し部4a,5aを設けたものであり、梁1又は柱2に所定の径の穴を設けるとともに穴の内周面に螺旋状の溝を切削してねじ込むものである。このスクリュー部材4,5には、図6(b)に示すように一方の端面から軸線方向に固定用ボルト6,7をねじ込むための固定用ボルト穴4b,5bが形成されている。この固定用ボルト穴4b,5bは、該スクリュー部材の長さ方向における中央付近に底部を有するものとなっており、この固定用ボルト穴4b,5bの底部付近に雌ねじ4c,5cが形成されている。
固定用ボルト6,7は、先端部に雄ねじ6a,7aが形成されており、図6(b)に示すように接合ブロック11,12の凹部内からボルト孔に挿通され、スクリュー部材の固定用ボルト穴4b,5bに挿入して底部の雌ねじ4c,5cと螺合されるものである。この固定用ボルト6,7を締め付けることにより、図5に示すように梁1又は柱2にねじ込まれたスクリュー部材4,5に接合ブロック11,12を固定することができるものとなっている。
一方、上記接合構造において梁1に作用するせん断力を柱2に伝達する構造は、図2及び図7に示すように柱2の側面に梁受け金具8を固定し、梁1の端部をこの梁受け金具8によって支持するものである。
上記梁受け金具8は、鋼の板状部材で形成されており、柱2の側面に当接して固定される基部8aと、この基部8aの側縁からほぼ直角方向に折り曲げられ、梁1の軸線方向に突き出した鉛直板部8bとを備えている。基部8aにはボルト9を挿通する複数の孔が設けられており、これらの孔に挿通されて柱2を貫通するボルト9によって、この梁受け金具8が柱2に固定される。また、鉛直板部8bには複数のピン孔8cが設けられている。
梁1の端部には、上下の切り欠き1a,1bの間に鉛直方向のスリット1cが形成され、これらのスリット1cに梁受け金具の鉛直板部8bが挿入されるものとなっている。そして、梁1の側面から反対側の側面に貫通する孔1dに挿入され、二つの鉛直板部8bに設けられたピン孔8cに挿通されるピン10によって梁1の端部が梁受け金具8に接合される。
このような接合構造では、梁1の端部に作用する曲げモーメントは、上縁付近及び下縁付近に設けられた第1のスクリュー部材4から連結体3を介して柱2にねじ込まれた第2のスクリュー部材5に、これらのスクリュー部材4,5の軸線方向の力として伝達される。つまり、梁1の端部に負の曲げモーメントが作用するときに、上縁付近では連結体3を介して引張力が伝達され、下縁付近では連結体3を介して圧縮力が伝達される。また、正の曲げモーメントが作用するときには、上縁付近では連結体3を介して圧縮力が伝達され、下縁付近では連結体3を介して引張力が伝達される。このとき上記連結体3では、引張力は第1のスクリュー部材4から固定用ボルト6、接合ブロック11、連結部材13,14、他方の接合ブロック12、他方の固定用ボルト7、第2のスクリュー部材5を経て相互間に伝達される。また、圧縮力は第1のスクリュー部材4から接合ブロック11、他方の接合ブロック12、第2のスクリュー部材5を経て相互間に伝達される。これにより、梁1と柱2とが強固に接合され、これらの接合部分において双方間の相対的な変位を小さく抑えて曲げモーメントが伝達される。一方、せん断力については、主に梁1に挿通されたピン10及び梁受け金具8を介して柱2に伝達される。
上記実施の形態において、接合ブロック11,12はスクリュー部材4,5の軸線方向に螺合された固定用ボルト6,7によって該スクリュー部材4,5に固定するものであったが、接合ブロック11,12を固定する構成は、これに限らず、例えば図8に示す構成を採用することができる。
この例では、図8(a)に示すようにスクリュー部材24が螺旋状の張り出し部を有する本体部24aと、この本体部24aの一方の端面から突き出すように設けられた固定軸部24bとを有するものである。固定軸部24bは、本体部24aの軸線に沿って一方の端面から突き出すとともに、本体部24aの端面から反対側の端部に向かって所定の深さまで連続し、周面が環状の隙間24cによって本体部24aと分離されたものとなっている。そして、所定の深さの位置で本体部24aと連続して一体となっている。この固定軸部24bの本体部24aから突き出した部分には雄ねじが形成されており、螺合されたナット25で接合ブロック11を固定することができるものである。つまり、図8(b)に示すように木製の梁1にねじ込まれた本体部24aから突き出した固定軸部24bを接合ブロック11のボルト孔に挿通し、ナット25よって本体部24aの端面に接合ブロック11を締め付けて固定するものである。
なお、上記スクリュー部材4は、例えば次のように製作することができる。
中実の鋼からなるスクリュー部材を形成し、端面から軸線方向に所定の深さの穴を穿設して本体部とする。そして、固定軸部となる軸部材を別途に製作し、この軸部材を本体部の穴に挿入する。挿入した軸部材の先端を本体部の穴の底部と対向させ、加熱して溶接する。加熱する方法は、先端と本体部の対向する面との間に電流を流し、接触面の電気抵抗によって発熱させる方法、電流によってアーク放電を生じさせる方法、溶接面を接触させた状態で本体部又は軸部材を高速で回転させ、摩擦熱で加熱する方法等を採用することができる。
以上に説明した実施の形態では、柱3の側面に梁1の端面を突き当てるように接合するものであったが、本発明の部材接合構造はこのような形態に限定されるものではなく、図9に示すように柱22とこの柱の上に支持された梁21とを連結体3を用いて接合し、ラーメン構造を形成するものであってもよい。また、下層階の柱に支持された梁上に上層階の柱を立設するときに、この柱の下端と梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合するものであってもよい。このようなときには、扁平な断面を有する柱22の端部に二つの切り欠き22aを設け、この切り欠き22a内から柱22の軸線方向にスクリュー部材(図示しない)をねじ込むとともに、梁にもスクリュー部材(図示しない)を鉛直方向にねじ込むことができる。これらのスクリュー部材に接合ブロックを固定することによって、図3に示す連結体3と同様の構成を有する連結体23を用い、梁21と柱22とがラーメン構造を形成するように接合することができる。
また、以上に説明した実施の形態では、柱2,22及び梁1,21が扁平な矩形の断面を有するもので、これらがラーメン構造を形成するものであったが、請求項3に係る発明は、軸線方向に引張力が作用する柱に一つの連結体を用い、柱の上端面を梁の下面に突き当てて接合する構造、上層階の柱の下端を梁の上面に突き当てて接合する構造等に適用することもできる。
上記連結体3の接合ブロック11,12は、木製の梁1,21又は木製の柱2,22にねじ込まれたスクリュー部材4,5に固定されるものであったが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、接合ブロックを他の手段によって木部材に固定するものであってもよい。例えば、図10に示すように木製の柱31又は木製の梁を貫通するボルト32を用いて接合ブロック33をこれらの柱31又は梁に固定することができる。このときには木製の柱31又は木製の梁の表面に貫通孔を有する鋼板34を当接し、接合ブロック33をこの鋼板34に突き当てて固定するのが望ましい。また、ボルトに接合ブロックを溶接等の手段によって予め固定しておくものであってもよい。
一方、本発明に係る連結体又は部材接合構造は、木製の部材と木製の部材とを接合するものに限定されることはなく、柱の下端をコンクリートの部材、例えばコンクリートの基礎に接合する構造をも包含するものである。このときには、図11(a)に示すようにコンクリートの基礎42にはアンカーボルト43を予め埋め込んでおく。そして、基礎の上面から突出したアンカーボルト43の先端部を連結体の接合ブロック44に設けられたボルト孔に挿通するともに、アンカーボルト43の先端部にはナット45を螺合し、鋼板46を介して接合ブロック44をコンクリートの基礎42に締め付けて固定することができる。
また、コンクリート部材47に連結体の接合ブロック48を固定する構造は、図11(b)に示すように、突出するアンカーボルト49に二つのナット50,51を螺合し、これらによって挟み込むように接合ブロック48を固定することもできる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、連結体の形状、接合ブロックを構造部材に固定する形態等は本発明の範囲内で適宜に設計することができる。また、本発明の連結体は、木製の部材の接合に用いられる他、二つのプレキャストコンクリート部材の接合、鋼部材の接合等に広く用いることができる。さらに、本発明の部材接合構造における他の構造部材は、木製の部材、コンクリートからなる部材の他、鋼部材等、接合ブロックを固定することができる様々な部材を含むものである。
1:梁, 1a,1b:切り欠き, 1c:スリット, 1d:ピンを挿通する孔, 2:柱, 3:連結体, 4:第1のスクリュー部材, 5:第2のスクリュー部材, 4a,5a:螺旋状の張り出し部, 4b,5b:固定用ボルト穴, 4c,5c:雌ねじ, 6,7:固定用ボルト, 6a,7a:固定用ボルトの先端部に形成された雄ねじ, 8:梁受け金具, 8a:基部, 8b:鉛直板部, 8c:ピン孔, 9:梁受け金具を固定するためのボルト, 10:ピン,
11,12:接合ブロック, 11a,12a:接合ブロックに設けられた凹部, 11b,12b:接合ブロックの互いに突き合わされる当接面, 11c,12c:切り欠き, 11d,12d:環状の凸部, 11e,12e:傾斜面, 13,14:連結部材, 13a,14a:接合ブロックが嵌め合わされる凹部, 13b,14b:傾斜対向面, 13c,14c:切り欠き, 13d,14d:貫通孔, 15:ボルト, 15a:狭窄部, 15b:突起、 16:ナット, 17:ワッシャ,
21:梁, 22:柱, 22a:柱の切り欠き, 23:連結体, 24:スクリュー部材, 24a:スクリュー部材の本体部, 24b:スクリュー部材の固定軸部, 24c:環状の隙間, 25:ナット,
31:柱, 32:ボルト, 33:接合ブロック, 34:鋼板,
42:コンクリートの基礎, 43:アンカーボルト, 44:接合ブロック, 45:ナット, 46:鋼板, 47:コンクリート部材, 48:接合ブロック, 49:アンカーボルト, 50,51:ナット

Claims (4)

  1. 第1の構造部材と第2の構造部材とを互いに連結する連結体であって、
    前記第1の構造部材及び第2の構造部材に固定された一対の接合ブロックと、
    前記接合ブロックが嵌め合わされる凹部を有し、互いに突き合わせるように密着した一対の前記接合ブロックに両側方から覆うように嵌め合わされる一対の連結部材と、を有し、
    前記接合ブロックは、互いに突き合わせられる面の背後に該接合ブロックの両側部から中心部に向かって凸状となる2つの傾斜面を備え、
    前記連結部材のそれぞれは、前記凹部内に前記接合ブロックが備える前記傾斜面とほぼ同じ角度に傾斜した傾斜対向面を有し、
    互いに突き合わされた前記接合ブロックに一対の前記連結部材が両側方から嵌め合わされて、双方の前記接合ブロックの前記傾斜面に前記傾斜対向面が圧接され、
    一対の該連結部材が互いに連結されていることを特徴とする連結体。
  2. 一対の前記接合ブロックは、互いに突き合わされた当接面付近に、該当接面に沿った方向にボルトを挿通する切り欠き部を有し、
    前記連結部材には、前記ボルトが挿通される貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔及び前記切り欠き部に挿通された前記ボルトによって一対の前記連結部材が互いに接近する方向に引き寄せられていることを特徴とする請求項1に記載の連結体。
  3. 木製の梁又は木製の柱の端面を、他の構造部材に対向させて接合する部材接合構造であって、
    前記木製の梁又は木製の柱の端面もしくは端面に設けられた切り欠き内から該木製の梁又は木製の柱の軸線方向にスクリュー部材がねじ込まれ、
    該スクリュー部材から伸長されたボルト又は該スクリュー部材の端面から軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルトによって第1の接合ブロックが該スクリュー部材に固着され、
    該第1の接合ブロックは前記他の構造部材に固着された第2の接合ブロックと互いに突き合わせるように密着され、
    互いに突き合わせるように密着した一対の前記接合ブロックに両側方から覆うように一対の連結部材が嵌め合わされており、
    前記接合ブロックのそれぞれは、互いに突き合わせられる面の背後に該接合ブロックの両側部から中心部に向かって凸状となる2つの傾斜面を備え、
    前記連結部材のそれぞれは、一対の前記接合ブロックが嵌め合わされる凹部内に、前記接合ブロックが備える前記傾斜面とほぼ同じ角度に傾斜した傾斜対向面を有し、
    双方の前記接合ブロックの前記傾斜面に前記傾斜対向面が圧接され、
    一対の該連結部材が互いに連結されていることを特徴とする部材接合構造。
  4. 前記木製の梁又は木製の柱は、一辺の長さが他辺より長い扁平な長方形の断面を有するものであり、
    前記スクリュー部材は、前記断面の長辺方向の両端部付近で該木製の梁又は木製の柱の軸線方向にねじ込まれ、
    二つの前記スクリュー部材のそれぞれが、前記一対の接合ブロック及び一対の連結部材を介して他の構造部材と連結され、
    該木製の梁又は木製の柱に作用する曲げモーメントが他の構造部材に伝達されるものとなっていることを特徴とする請求項3に記載の部材接合構造。
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