JP2015123886A - バンパリインフォースメント及び車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】高強度化と軽量化とを両立できるバンパリインフォースメントを得る。
【解決手段】車体前後方向内側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたインナ部材22と、車体前後方向外側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたアウタ部材32と、インナ部材22及びアウタ部材32がそれぞれ接合され、インナ部材22及びアウタ部材32とでそれぞれ閉断面形状を構成する中板18と、を備えたバンパリインフォースメント20とする。
【選択図】図1
【解決手段】車体前後方向内側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたインナ部材22と、車体前後方向外側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたアウタ部材32と、インナ部材22及びアウタ部材32がそれぞれ接合され、インナ部材22及びアウタ部材32とでそれぞれ閉断面形状を構成する中板18と、を備えたバンパリインフォースメント20とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、バンパリインフォースメントと、それを備えた車体前部構造に関する。
バンパリインフォースメントの車幅方向中央部に補強部材を別途設けて、衝突時におけるバンパリインフォースメントの変位量を低く抑えた構造は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、バンパリインフォースメントに補強部材を別途設ける構造であると、バンパリインフォースメントの重量が増加してしまう。このように、バンパリインフォースメントの高強度化と軽量化とを両立させる構造には、改善の余地がある。
そこで、本発明は、高強度化と軽量化とを両立できるバンパリインフォースメントと、それを備えた車体前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のバンパリインフォースメントは、車体前後方向内側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたインナ部材と、車体前後方向外側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたアウタ部材と、前記インナ部材及び前記アウタ部材がそれぞれ接合され、前記インナ部材及び前記アウタ部材とでそれぞれ閉断面形状を構成する中板と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、インナ部材が、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成され、アウタ部材が、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されている。
ここで、例えば車両がポールに前面(又は後面)衝突し、バンパリインフォースメントの車幅方向略中央部に衝突荷重が入力されると、車幅方向内側におけるアウタ部材には、その延在方向に沿った圧縮力が作用し、車幅方向内側におけるインナ部材には、その延在方向に沿った引張力が作用する。そして、車幅方向外側におけるアウタ部材には、その延在方向に沿った引張力が作用し、車幅方向外側におけるインナ部材には、その延在方向に沿った圧縮力が作用する。
しかしながら、インナ部材の車幅方向内側は、車幅方向外側よりも深さの深い断面ハット型形状に形成されているため、その延在方向に沿った引張力に対する耐力が高い。同様に、アウタ部材の車幅方向外側は、車幅方向内側よりも深さの深い断面ハット型形状に形成されているため、その延在方向に沿った引張力に対する耐力が高い。したがって、車体前後方向から入力される衝突荷重に対するバンパリインフォースメントの引張変形に対する強度が向上される。
なお、インナ部材とアウタ部材とは中板を介して接合されているため、インナ部材とアウタ部材とが直接接合されている構成に比べて、バンパリインフォースメントが更に高強度化される。そして、インナ部材の形状及びアウタ部材の形状を変更するだけで、バンパリインフォースメントに別途補強部材を設ける必要がないので、バンパリインフォースメントの重量が増加することもない。つまり、本発明によれば、バンパリインフォースメントの高強度化と軽量化とが両立される。
また、請求項2に記載のバンパリインフォースメントは、請求項1に記載のバンパリインフォースメントであって、前記インナ部材及び前記アウタ部材は、繊維強化樹脂材料で成形されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、インナ部材及びアウタ部材が、繊維強化樹脂材料で成形されている。繊維強化樹脂材料は、例えば同じ強度とされた金属材料に比べて軽い。したがって、バンパリインフォースメントが更に軽量化される。
また、請求項3に記載のバンパリインフォースメントは、請求項2に記載のバンパリインフォースメントであって、前記インナ部材及び前記アウタ部材の繊維の配向が、車幅方向とされていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、インナ部材及びアウタ部材の繊維の配向が、車幅方向とされている。つまり、インナ部材及びアウタ部材の繊維の配向が、それぞれの延在方向に沿っている。したがって、インナ部材及びアウタ部材のそれぞれの延在方向に沿った引張力に対する耐力が更に高められる。つまり、バンパリインフォースメントが更に高強度化される。
また、本発明に係る請求項4に記載の車体前部構造は、車体の前部側で、車体前後方向に延在する左右一対のフロントサイドメンバと、前記左右一対のフロントサイドメンバの車体前方側に架設された請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバンパリインフォースメントと、を備えたことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、車体の前部側で、車体前後方向に延在する左右一対のフロントサイドメンバの車体前方側に、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバンパリインフォースメントが架設されている。つまり、本発明によれば、フロントバンパリインフォースメントの高強度化と軽量化とが両立される。
以上、説明したように、請求項1に係る発明によれば、バンパリインフォースメントの高強度化と軽量化とを両立させることができる。
請求項2に係る発明によれば、バンパリインフォースメントを更に軽量化することができる。
請求項3に係る発明によれば、バンパリインフォースメントを更に高強度化することができる。
請求項4に係る発明によれば、フロントバンパリインフォースメントの高強度化と軽量化とを両立させることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印OUTを車幅方向外側とする。また、以下の説明で、特記なく上下、前後、左右の方向を用いる場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、本実施形態では、車体前側のバンパリインフォースメント、即ちフロントバンパリインフォースメント20を例に採って説明する。
図1に示されるように、車体の前部側には、車体前後方向に延在する左右一対のフロントサイドメンバ12が配置されている。車体前部構造10を構成する各フロントサイドメンバ12は、閉断面形状に金属材料で成形されており、各フロントサイドメンバ12の前端部には、撃吸収部材としてのクラッシュボックス14が同軸的に取り付けられている。
各クラッシュボックス14は、閉断面形状に金属材料で成形されており、各クラッシュボックス14の前端部には、車体前部構造10を構成するフロントバンパリインフォースメント20が架設されている。詳細には、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向外側端部は、車体後方側へ僅かに屈曲されており、その屈曲されている部分(以下「屈曲部」という)16の車幅方向内側部分に、それぞれクラッシュボックス14の前端部が取り付けられている。
図1〜図3に示されるように、フロントバンパリインフォースメント20は、炭素繊維強化樹脂材料(CFRP)で成形されており、車体前後方向内側で車幅方向に延在されたインナ部材22と、車体前後方向外側で車幅方向に延在されたアウタ部材32と、インナ部材22とアウタ部材32との間に設けられた平板状の中板18と、を備えている。
インナ部材22は、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されている。詳細に説明すると、インナ部材22は、図3に示されるように、上壁26と下壁28と後壁30とを有するインナ部材本体24と、上壁26及び下壁28の前端部からそれぞれ上方向及び下方向に延在された上フランジ部26A及び下フランジ部28Aと、を備えている。
そして、図1、図2に示されるように、屈曲部16よりも車幅方向内側(左右の屈曲部16の間)の上壁26及び下壁28の車体前後方向の長さL1が、屈曲部16よりも車幅方向外側の上壁26及び下壁28の車体前後方向の長さL2よりも長くされている。換言すれば、屈曲部16付近において、車幅方向内側から車幅方向外側へ向けて徐々に長さL1が小さくされて、長さL2になっている。
アウタ部材32は、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されている。詳細に説明すると、アウタ部材32は、図3に示されるように、上壁36と下壁38と前壁40とを有するアウタ部材本体34と、上壁36及び下壁38の後端部からそれぞれ上方向及び下方向に延在された上フランジ部36A及び下フランジ部38Aと、を備えている。
そして、図1、図2に示されるように、屈曲部16よりも車幅方向外側の上壁36及び下壁38の車体前後方向の長さL4が、屈曲部16よりも車幅方向内側(左右の屈曲部16の間)の上壁36及び下壁38の車体前後方向の長さL3よりも長くされている。換言すれば、屈曲部16において、車幅方向内側から車幅方向外側へ向けて徐々に長さL3が大きくされて、長さL4になっている。
そして、図3に示されるように、インナ部材22の上フランジ部26A及び下フランジ部28Aが、それぞれ中板18の後面における上端部及び下端部に接着剤で接合され、アウタ部材32の上フランジ部36A及び下フランジ部38Aが、それぞれ中板18の前面における上端部及び下端部に接着剤によって接合されている。これにより、2つの閉断面形状を有するフロントバンパリインフォースメント20が構成されるようになっている。
なお、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向内側における車体前後方向の長さは、車幅方向外側における車体前後方向の長さと同じか、それよりも僅かに大きくされている。つまり、中板18の板厚と上フランジ部26A、36A及び下フランジ部28A、38Aの板厚を除き、長さL1+長さL3≧長さL2+長さL4となっている。そして、長さL1>長さL3となっており、長さL4≧長さL2となっている。
また、図2に示されるように、炭素繊維強化樹脂材料(CFRP)で成形されたインナ部材22及びアウタ部材32の炭素繊維Fの配向は、それぞれインナ部材22及びアウタ部材32の延在方向(長手方向、車幅方向)に沿っている。これにより、インナ部材22及びアウタ部材32の延在方向に沿った引張変形(引張力)に対する強度(耐力)が向上される構成になっている。なお、中板18における炭素繊維Fの配向は、その延在方向(長手方向、車幅方向)に沿っていなくてもよいが、沿っている方が望ましい。
以上のような構成とされたフロントバンパリインフォースメント20(車体前部構造10)において、次にその作用について説明する。
図1に示されるように、車両(車体)の車幅方向略中央部が円柱状のポールPに衝突すると、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部に局所的に過大な衝突荷重が入力され、その車幅方向略中央部が車体後方側へ折れ曲がり変形される。すなわち、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部(屈曲部16よりも車幅方向内側)におけるアウタ部材本体34が、その延在方向に沿って圧縮変形されるとともに、インナ部材本体24が、その延在方向に沿って引張変形される。
そして、フロントバンパリインフォースメント20は、各クラッシュボックス14を介して左右一対のフロントサイドメンバ12に支持されていることから、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向外側端部(屈曲部16よりも車幅方向外側)におけるインナ部材本体24が、その延在方向に沿って圧縮変形されるとともに、アウタ部材本体34が、その延在方向に沿って引張変形される。
ここで、フロントバンパリインフォースメント20のインナ部材22及びアウタ部材32は、それぞれ炭素繊維強化樹脂材料(CFRP)で成形されていることから、引張変形(引張力)に対する強度(耐力)が圧縮変形(圧縮力)に対する強度(耐力)よりも高い。しかも、インナ部材22及びアウタ部材32における炭素繊維Fの配向は、それぞれインナ部材22及びアウタ部材32の延在方向に沿っている。
したがって、フロントバンパリインフォースメント20において、引張変形側の面積を圧縮変形側の面積よりも増加させれば、効率よくエネルギー吸収することができ、フロントバンパリインフォースメント20の折れ曲がり変形を効果的に抑制することができる。よって、本実施形態に係るフロントバンパリインフォースメント20は、上記構成とされている。
すなわち、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部(屈曲部16よりも車幅方向内側)において、インナ部材本体24(インナ部材22)の上壁26及び下壁28の長さL1は、アウタ部材本体34(アウタ部材32)の上壁36及び下壁38の長さL3よりも長くされている。
つまり、図3(A)に示されるように、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部(屈曲部16よりも車幅方向内側)における中板18は、中立軸N(圧縮変形と引張変形の境界部分)よりも車体前方側に配置され、インナ部材本体24の後壁30は、中立軸Nよりも車体後方側へ離れた位置に配置されている。これにより、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部(屈曲部16よりも車幅方向内側)では、中立軸Nよりも車体後方側の面積が車体前方側の面積よりも増加されている。
一方、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向外側端部(屈曲部16よりも車幅方向外側)において、アウタ部材本体34(アウタ部材32)の上壁36及び下壁38の長さL4は、インナ部材本体24(インナ部材22)の上壁26及び下壁28の長さL2と同じか、それよりも長くされている。
つまり、図3(B)に示されるように、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向外側端部(屈曲部16よりも車幅方向外側)における中板18は、中立軸Nに配置されるか、それよりも車体後方側に配置されている。これにより、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向外側端部(屈曲部16よりも車幅方向外側)では、中立軸Nよりも車体前方側の面積が車体後方側の面積と同じか、それよりも増加されている。
したがって、フロントバンパリインフォースメント20の車幅方向略中央部(屈曲部16よりも車幅方向内側)及び車幅方向外側端部(屈曲部16よりも車幅方向外側)において、インナ部材本体24(インナ部材22)及びアウタ部材本体34(アウタ部材32)の引張変形(引張力)に対する強度(耐力)を効率よく向上させることができる。
そして、中板18により、インナ部材本体24(インナ部材22)及びアウタ部材本体34(アウタ部材32)の圧縮変形(圧縮力)に対する強度(耐力)も向上させることができる。よって、局所的に入力された衝突荷重によるフロントバンパリインフォースメント20の車体後方側への折れ曲がり変形を効果的に抑制することができ、結果的に車室の変形を抑制又は防止することができる。
また、本実施形態に係るフロントバンパリインフォースメント20(インナ部材22、アウタ部材32、中板18)は、炭素繊維強化樹脂材料(CFRP)で成形されていることから、金属材料で成形されているフロントバンパリインフォースメント(図示省略)に比べて軽量化することができる。
具体的には、鉄製のフロントバンパリインフォースメントと同強度とされたフロントバンパリインフォースメント20の場合、その重量を鉄製のフロントバンパリインフォースメントの半分以下にすることができる。したがって、フロントバンパリインフォースメント20の高強度化と軽量化とを両立することができ、車体(車両)を組み立てるときの作業性の向上や燃費の向上も図ることができる。
また、本実施形態に係るフロントバンパリインフォースメント20には、従来技術のような補強部材を別途設ける必要がないので、フロントバンパリインフォースメント20に対して、補強部材の組付不良が発生したり、補強部材を設けたことによる重量の増加が発生したりすることがない。したがって、軽量化されたフロントバンパリインフォースメント20を効率よく製造することができる。
なお、図4に示されるように、フロントバンパリインフォースメント20において、中板18を省略するようにしてもよい。すなわち、インナ部材22の上フランジ部26A及び下フランジ部28Aが、それぞれアウタ部材32の上フランジ部36A及び下フランジ部38Aに接着剤によって直接接合されていてもよい。
このような構成とされたフロントバンパリインフォースメント20でも、上記と同等の作用効果を奏するが、中板18が設けられていた方が、フロントバンパリインフォースメント20の圧縮変形(圧縮力)に対する強度(耐力)をより向上させることができるメリットがある。
また、図5(A)に示されるように、フロントバンパリインフォースメント20において、インナ部材22の屈曲部16よりも車幅方向外側のインナ部材本体24が平板状になるように形成してもよい。すなわち、図5(A)に示されるフロントバンパリインフォースメント20では、インナ部材22の屈曲部16よりも車幅方向外側には、上壁26及び下壁28がなく、後壁30のみが形成されている。
換言すれば、車幅方向内側から車幅方向外側へ向けて徐々に長さL1が小さくされて、屈曲部16よりも車幅方向外側の長さL2が後壁30の板厚と同等とされている。したがって、図5(C)に示されるように、屈曲部16よりも車幅方向外側において、後壁30の上端部及び下端部が、インナ部材22の上フランジ部26A及び下フランジ部28Aに相当するようになっている。
また、図5(A)に示されるフロントバンパリインフォースメント20では、アウタ部材32の屈曲部16よりも車幅方向内側のアウタ部材本体34が、その車幅方向内側に行くに従って平板状になるように形成されている。つまり、アウタ部材32の屈曲部16よりも車幅方向内側である車幅方向中央部側には、上壁36及び下壁38がなく、前壁40のみが形成されている。
換言すれば、車幅方向外側から車幅方向内側へ向けて徐々に長さL4が小さくされて、車幅方向中央部側の長さL3が前壁40の板厚と同等とされている。したがって、図5(B)に示されるように、屈曲部16よりも車幅方向内側である車幅方向中央部側において、前壁40の上端部及び下端部が、アウタ部材32の上フランジ部36A及び下フランジ部38Aに相当するようになっている。
そして、図5に示されるフロントバンパリインフォースメント20でも、中板18が省略されている。すなわち、インナ部材22の上フランジ部26A及び下フランジ部28Aが、それぞれアウタ部材32の上フランジ部36A及び下フランジ部38Aに接着剤によって直接接合されている。なお、図5に示されるフロントバンパリインフォースメント20において、中板18を設ける構成にしてもよい。
このような構成とされたフロントバンパリインフォースメント20でも、上記と同等の作用効果を奏するが、図5に示されるフロントバンパリインフォースメント20の方が、図1〜図4に示されるフロントバンパリインフォースメント20よりも、引張変形(引張力)に対する強度(耐力)を更に効率よく向上させることができる。よって、局所的に入力された衝突荷重によるフロントバンパリインフォースメント20の車体後方側への折れ曲がり変形をより効果的に抑制することができる。
以上、本実施形態に係るフロントバンパリインフォースメント20及び車体前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るフロントバンパリインフォースメント20及び車体前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、インナ部材22と中板18とアウタ部材32との接合手段は、接着剤に限定されるものではなく、リベット等で接合するようにしてもよい。
また、フロントバンパリインフォースメント20は、炭素繊維強化樹脂材料(CFRP)で成形されるものに限定されるものではなく、その繊維Fの配向も車幅方向(長手方向)に限定されるものではない。すなわち、フロントバンパリインフォースメント20は、炭素以外の繊維強化樹脂材料(FRP)で成形されてもよいし、それ以外の材料で成形されてもよい。
例えば、フロントバンパリインフォースメント20は、金属材料で成形されていてもよく、その場合は、インナ部材22と中板18とアウタ部材32とを溶接によって接合するようにしてもよい。また、本実施形態では、フロントバンパリインフォースメント20について説明したが、リアバンパリインフォースメント(図示省略)についても同様である。
10 車体前部構造
12 フロントサイドメンバ
18 中板
20 フロントバンパリインフォースメント(バンパリインフォースメント)
22 インナ部材
32 アウタ部材
12 フロントサイドメンバ
18 中板
20 フロントバンパリインフォースメント(バンパリインフォースメント)
22 インナ部材
32 アウタ部材
Claims (4)
- 車体前後方向内側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向外側よりも車幅方向内側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたインナ部材と、
車体前後方向外側で車幅方向に延在されるとともに、車幅方向内側よりも車幅方向外側が車体前後方向の深さが深くなる断面ハット型形状に形成されたアウタ部材と、
前記インナ部材及び前記アウタ部材がそれぞれ接合され、前記インナ部材及び前記アウタ部材とでそれぞれ閉断面形状を構成する中板と、
を備えたバンパリインフォースメント。 - 前記インナ部材及び前記アウタ部材は、繊維強化樹脂材料で成形されていることを特徴とする請求項1に記載のバンパリインフォースメント。
- 前記インナ部材及び前記アウタ部材の繊維の配向が、車幅方向とされていることを特徴とする請求項2に記載のバンパリインフォースメント。
- 車体の前部側で、車体前後方向に延在する左右一対のフロントサイドメンバと、
前記左右一対のフロントサイドメンバの車体前方側に架設された請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバンパリインフォースメントと、
を備えた車体前部構造。
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