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JP2015079230A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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JP2015079230A
JP2015079230A JP2014017296A JP2014017296A JP2015079230A JP 2015079230 A JP2015079230 A JP 2015079230A JP 2014017296 A JP2014017296 A JP 2014017296A JP 2014017296 A JP2014017296 A JP 2014017296A JP 2015079230 A JP2015079230 A JP 2015079230A
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transfer adhesive
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Nobuyuki Hatanaka
伸行 幡中
忠弘 小林
Tadahiro Kobayashi
忠弘 小林
明 横田
Akira Yokota
明 横田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】有機EL表示装置における黒表示時の斜め視野における光漏れを低減させることができ、且つ、薄型の光学積層体を製造する製造方法を提供する。【解決手段】偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体の製造方法であって、積層体は、偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、基材及び転写接着層を含む接着体と、被着体とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体の製造方法に関する。
特許文献1には、λ/4層、λ/2層及び偏光層からなる円偏光板が記載されている。
国際公開第2003/100115号
従来の円偏光板を含む有機EL表示装置は、黒表示時の斜め視野における光漏れが発生する場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体の製造方法であって、
積層体は、
偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、
ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、
転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、
基材及び転写接着層を含む接着体と、被着体とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法。
[2] 偏光層、転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、ポジティブC層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[3] 偏光層、転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、λ/2層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[4] 偏光層、転写接着層、λ/2層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[5] 偏光層、λ/2層、λ/4層、転写接着層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、λ/4層を含む被着体、
λ/4層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
又は、
λ/4層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/4層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[6] 偏光層、λ/2層、ポジティブC層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、ポジティブC層を含む被着体、
ポジティブC層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
又は、
ポジティブC層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[7] 偏光層、ポジティブC層、λ/2層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、λ/2層を含む被着体、
λ/2層及びポジティブC層をこの順に含む積層体、
又は、
λ/2層、ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[8] 偏光層、λ/2層、転写接着層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/4層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
λ/2層を含む被着体、又は、
λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[9] 偏光層、λ/2層、転写接着層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、ポジティブC層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
λ/2層を含む被着体、又は、
λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、[1]記載の製造方法。
[10] 偏光層、ポジティブC層、転写接着層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
ポジティブC層を含む被着体、又は、
ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む[1]記載の製造方法。
[11] 偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体であって、
偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、
ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、
転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体。[12] 偏光層、転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[13] 偏光層、転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[14] 偏光層、転写接着層、λ/2層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[15] 偏光層、λ/2層、λ/4層、転写接着層及びポジティブC層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[16] 偏光層、λ/2層、ポジティブC層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[17] 偏光層、ポジティブC層、λ/2層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[18] 偏光層、λ/2層、転写接着層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[19] 偏光層、λ/2層、転写接着層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
[20] 偏光層、ポジティブC層、転写接着層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む[11]記載の積層体。
本発明によれば、有機EL表示装置における黒表示時の斜め視野における光漏れを低減させることができ、且つ、薄型の光学積層体を製造することができる。
本発明の第1の製造方法により得られる第1の積層体を示す概略図である。 本発明の第2の製造方法により得られる第2の積層体を示す概略図である。 本発明の第3の製造方法により得られる第3の積層体を示す概略図である。 本発明の第4の製造方法により得られる第4の積層体を示す概略図である。 本発明の第5の製造方法により得られる第5の積層体を示す概略図である。 本発明の第6の製造方法により得られる第6の積層体を示す概略図である。 本発明の第7の製造方法により得られる第7の積層体を示す概略図である。 本発明の第8の製造方法により得られる第8の積層体を示す概略図である。 本発明の第の9製造方法により得られる第9の積層体を示す概略図である。 本発明の製造方法により得られる円偏光板を含む有機EL表示装置を示す概略図である。 本発明の製造方法により得られる円偏光板を含む有機EL表示装置を示す概略図である。 本発明の実施例1を示す概略図である。 本発明の実施例2を示す概略図である。 本発明の実施例3を示す概略図である。 本発明の実施例4を示す概略図である。 本発明の実施例5を示す概略図である。 本発明の実施例6を示す概略図である。 本発明の実施例7を示す概略図である。
本発明は、偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体の製造方法であって、積層体は、偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、基材及び転写接着層を含む接着体と、被着体とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
また、本発明は、偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体であって、偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体である。
<位相差層>
λ/2層、λ/4層及びポジティブC層を総称して、位相差層という。
位相差層は、重合性液晶を含む位相差層形成用組成物を、基材上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより形成することができる。
第1の位相差層上に第2の位相差層を形成する場合は、第1の位相差層を、第2の位相差層を形成するための基材とすることができる。重合性液晶を含む第2の位相差層形成用組成物を、第1の位相差層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより、第2の位相差層を形成することができる。
<基材>
基材は積層体に含まれる場合には透明基材であり、転写後に積層体から除去される場合には透明基材である必要はない。
透明基材は、光、特に可視光を透過し得る透明性を有する基材であり、波長380〜780nmにおける光の透過率が80%以上であることが好ましい。基材としては、透光性樹脂基材が挙げられる。透光性樹脂基材を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ノルボルネン系ポリマー等の環状オレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド及びポリフェニレンオキシドが挙げられる。入手のしやすさや透明性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸エステル、セルロースエステル、環状オレフィン系樹脂又はポリカーボネートが好ましい。
セルロースエステルは、セルロースに含まれる水酸基の一部又は全部が、エステル化されたものであり、市場から入手することができる。また、セルロースエステル基材も市場から入手することができる。市販のセルロースエステル基材としては、“フジタック(登録商標)フィルム”[富士写真フイルム(株)];“KC8UX2M”、“KC8UY”及び“KC4UY”[コニカミノルタオプト(株)]が挙げられる。
環状オレフィン系樹脂は、市場から入手できる。市販の環状オレフィン系樹脂としては、“Topas”(登録商標)[Ticona社(独)]、“アートン”(登録商標)[JSR(株)]、“ゼオノア(ZEONOR)”(登録商標)[日本ゼオン(株)]、“ゼオネックス(ZEONEX)”(登録商標)[日本ゼオン(株)]及び“アペル”(登録商標)[三井化学(株)]が挙げられる。環状オレフィン系樹脂を、溶剤キャスト法、溶融押出法等の公知の手段により製膜して、基材を得ることができる。また、環状オレフィン系樹脂基材も市場から入手することができる。市販の環状オレフィン系樹脂基材としては、“エスシーナ”(登録商標)[積水化学工業(株)]、“SCA40”(登録商標)[積水化学工業(株)]、“ゼオノアフィルム”(登録商標)[オプテス(株)]及び“アートンフィルム”(登録商標)[JSR(株)]が挙げられる。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との共重合体である場合、環状オレフィンに由来する構造単位の含有量は、共重合体の全構造単位に対して、通常50モル%以下、好ましくは15〜50モル%の範囲である。鎖状オレフィンとしては、エチレン及びプロピレンが挙げられ、ビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン及びアルキル置換スチレンが挙げられる。環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンと、ビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体である場合、鎖状オレフィンに由来する構造単位の含有量は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%であり、ビニル基を有する芳香族化合物に由来する構造単位の含有量は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%である。三元共重合体は、その製造において、高価な環状オレフィンの使用量を比較的少なくすることができるという利点がある。
基材は、積層体に含まれる場合には、位相差が小さい基材が好ましい。位相差性が小さい基材としては、ゼロタック(登録商標)(コニカミノルタオプト(株))、Zタック(富士フィルム(株))等の位相差を有しないセルロースエステル基材が挙げられる。また、未延伸の環状オレフィン系樹脂基材も好ましい。
後述する配向膜及び後述する位相差層が形成される側の基材の面には、配向膜を形成する前に、表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、真空下又は大気圧下、コロナ又はプラズマで基材の表面を処理する方法、基材表面をレーザー処理する方法、基材表面をオゾン処理する方法、基材表面をケン化処理する方法又は基材表面を火炎処理する方法、基材表面にカップリング剤を塗布するプライマー処理する方法、反応性モノマーや反応性を有するポリマーを基材表面に付着させた後、放射線、プラズマ又は紫外線を照射して反応させるグラフト重合法等が挙げられる。中でも、真空下や大気圧下で、基材表面をコロナ又はプラズマ処理する方法が好ましい。
コロナ又はプラズマで基材の表面処理を行う方法としては、
大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナ又はプラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法、
対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法、及び、
低圧条件下で、グロー放電プラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法が挙げられる。
中でも、大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナ又はプラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法、又は、対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法が好ましい。かかるコロナ又はプラズマによる表面処理は、通常、市販の表面処理装置により行われる。
後述する配向膜及び後述する位相差層が形成されていない側の基材の面には、ハードコート処理、帯電防止処理等がなされてもよい。また、性能に影響しない範囲で、紫外線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。
基材の厚みは、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向があるため、通常5〜300μmであり、好ましくは10〜200μmである。
基材を公知の延伸方法により延伸することにより、基材に位相差性を付与することができる。例えば、基材がロールに巻き取られているロール(巻き取り体)を準備し、かかる巻き取り体から、基材を連続的に巻き出し、巻き出された基材を加熱炉へと搬送する。加熱炉の設定温度は、基材のガラス転移温度近傍(℃)〜[ガラス転移温度+100](℃)の範囲、好ましくは、ガラス転移温度近傍(℃)〜[ガラス転移温度+50](℃)の範囲である。当該加熱炉においては、基材の進行方向へ、又は進行方向と直交する方向へ延伸する際に、搬送方向や張力を調整し任意の角度に傾斜をつけて一軸又は二軸の熱延伸処理を行う。延伸の倍率は、通常1.1〜6倍の範囲であり、好ましくは1.1〜3.5倍の範囲である。また、斜め方向に延伸する方法としては、連続的に配向軸を所望の角度に傾斜させることができるものであれば、特に限定されず、延伸方法としては、特開昭50−83482号公報や特開平2−113920号公報に記載された公知の方法を挙げることができる。延伸後の基材の厚みは、延伸前の厚みや延伸倍率によって決定される。
延伸することにより位相差性を付与された基材を、λ/2層、λ/4層とすることもできる。
<配向膜>
基材上に配向膜を形成してもよい。配向膜とは、後述する重合性液晶を所望の方向に液晶配向させる、配向規制力を有するものである。
配向膜としては、重合性液晶組成物の塗布等により溶解しない溶剤耐性を有し、また、溶剤の除去や重合性液晶の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜としては、配向性ポリマーを含む配向膜、光配向膜及び表面に凹凸パターンや複数の溝を形成し配向させるグルブ配向膜が挙げられる。
配向膜の厚さは、通常10nm〜10000nmの範囲であり、好ましくは10nm〜1000nmの範囲であり、より好ましくは500nm以下であり、さらに好ましくは10nm〜200nmの範囲である。
<配向性ポリマーを含む配向膜>
配向性ポリマーとしては、アミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、イミド結合を有するポリイミド及びその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。2種以上の配向性ポリマーを併用してもよい。
配向性ポリマーを含む配向膜は、通常、配向性ポリマーが溶剤に溶解した配向性ポリマー組成物を基材に塗布し、溶剤を除去する、又は、配向性ポリマー組成物を基材に塗布し、溶剤を除去し、ラビングすることで得られる。
前記溶剤としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリル等のニトリル溶剤、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤、及び、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤が挙げられる。溶剤は、二種以上を組み合わせてもよい。
配向性ポリマー組成物中の配向性ポリマーの濃度は、配向性ポリマーが、溶剤に完溶できる範囲であればよいが、溶液に対して固形分換算で0.1〜20%が好ましく、0.1〜10%がより好ましい。“固形分”とは、配向性ポリマー組成物から溶剤を除いた成分の合計を意味する。
配向性ポリマー組成物は、市場から入手できる。市販の配向性ポリマー組成物としては、サンエバー(登録商標、日産化学工業(株)製)、オプトマー(登録商標、JSR(株)製)等が挙げられる。
配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法としては、スピンコ−ティング法、エクストルージョン法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、スリットコーティング法、バーコーティング法、アプリケータ法等の塗布法、フレキソ法等の印刷法等の公知の方法が挙げられる。位相差層を、後述するRoll to Roll形式の連続的製造方法により製造する場合、当該塗布方法としては通常、グラビアコーティング法、ダイコーティング法又はフレキソ法等の印刷法が採用される。
配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤を除去する方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥及び減圧乾燥法等が挙げられる。
配向膜に配向規制力を付与するために、必要に応じてラビング法によりラビング処理を行う。
ラビング法により配向規制力を付与する方法としては、ラビング布が巻きつけられ、回転しているラビングロールに、配向性ポリマー組成物を基材に塗布しアニールすることで基材表面に形成された配向性ポリマーの膜を、接触させる方法が挙げられる。
ラビング処理を行う時に、マスキングを行えば、液晶配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を形成することもできる。
配向膜に配向規制力を付与するために、必要に応じて光配向処理を行う。
<光配向膜>
光配向膜は、通常、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む光配向膜形成用組成物を基材に塗布し、偏光(好ましくは、偏光UV)を照射することで得られる。光配向膜は、照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御できる点でより好ましい。
光反応性基とは、光照射することにより液晶配向能を生じる基をいう。具体的には、光照射により生じる分子の配向誘起又は異性化反応、二量化反応、光架橋反応もしくは光分解反応等の液晶配向能の起源となる光反応に関与する基が挙げられる。中でも、二量化反応又は光架橋反応に関与する基が、配向性に優れる点で好ましい。光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合を有する基が好ましく、炭素−炭素二重結合(C=C結合)、炭素−窒素二重結合(C=N結合)、窒素−窒素二重結合(N=N結合)及び炭素−酸素二重結合(C=O結合)からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基が挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基、芳香族ヒドラゾン等の構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基、ホルマザン基、及び、アゾキシベンゼン構造を有する基が挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基が挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ハロゲン化アルキル基等の置換基を有していてもよい。
中でも、光二量化反応に関与する光反応性基が好ましく、光配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ、熱安定性や経時安定性に優れる光配向膜が得られやすいという点で、シンナモイル基及びカルコン基が好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。
光配向膜形成用組成物を基材上に塗布することにより、基材上に光配向誘起層を形成することができる。該組成物に含まれる溶剤としては、上述の配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤と同様のものが挙げられ、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの溶解性に応じて選択することができる。
光配向膜形成用組成物中の光反応性基を有するポリマー又はモノマーの含有量は、ポリマー又はモノマーの種類や目的とする光配向膜の厚みによって調節でき、少なくとも0.2質量%とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲がより好ましい。光配向膜の特性が著しく損なわれない範囲で、光配向膜形成用組成物は、ポリビニルアルコ−ルやポリイミド等の高分子材料や光増感剤を含んでいてもよい。
光配向膜形成用組成物を基材に塗布する方法としては、配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法と同様の方法が挙げられる。塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去する方法としては、配向性ポリマー組成物から溶剤を除去する方法と同じ方法が挙げられる。
偏光を照射するには、基材上に塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去したものに直接、偏光を照射する形式でも、基材側から偏光を照射し、偏光を透過させて照射する形式でもよい。また、当該偏光は、実質的に平行光であると特に好ましい。照射する偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収し得る波長領域のものがよい。具体的には、波長250〜400nmの範囲のUV(紫外線)が特に好ましい。当該偏光を照射する光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF等の紫外光レ−ザ−等が挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプがより好ましい。これらのランプは、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。前記光源からの光を、適当な偏光層を通過して照射することにより、偏光UVを照射することができる。偏光層としては、偏光フィルターやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムやワイヤーグリッドタイプの偏光層が挙げられる。
偏光照射を行う時に、マスキングを行えば、液晶配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を形成することもできる。
<グルブ配向膜>
グルブ配向膜は、膜表面の凹凸パターン又は複数の溝によって、液晶配向が得られる膜である。複数の等間隔に並んだ直線状のグルブ(溝)を有する基材に液晶分子を置いた場合、その溝に沿った方向に液晶分子が配向する。
グルブ配向膜を得る方法としては、感光性ポリイミド表面に周期的なパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光後、現像及びリンス処理を行って不要なポリイミド膜を除去し凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤にUV硬化樹脂層を形成し、樹脂層を基材へ移してから硬化する方法、UV硬化樹脂層を形成した基材を搬送し、複数の溝を有するロール状の原盤をUV硬化樹脂層表面に押し当てて凹凸を形成後硬化する方法等が挙げられ、特開平6−34976号公報、特開2011−242743号公報記載の方法等が挙げられる。
上記方法の中でも、複数の溝を有するロール状の原盤をUV硬化樹脂層表面に押し当てて凹凸を形成後硬化する方法が好ましい。ロール状原盤としては、耐久性の観点からステンレス(SUS)鋼が好ましい。
UV硬化樹脂としては、単官能アクリレート、多官能アクリレート又はこれらの混合物が挙げられる。
単官能アクリレートとは、アクリロイルオキシ基(CH=CH−COO−)及びメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)−COO−)からなる群より選ばれる基(以下、(メタ)アクリロイルオキシ基と記すこともある。)を1個有する化合物である。また、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能アクリレートとしては、炭素数4から16のアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のβカルボキシアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のアルキル化フェニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びイソボニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能アクリレートとは、通常、(メタ)アクリロイルオキシ基を2から6個有する化合物である。
(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有する2官能アクリレートとしては、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート;1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及び3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を3〜6個有する多官能アクリレートとしては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、及びカプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物等が挙げられる。
カプロラクトン変性とは、(メタ)アクリレート化合物のアルコール由来部位と(メタ)アクリロイルオキシ基との間に、カプロラクトンの開環体、又は、開環重合体が導入されていることを意味する。
多官能アクリレートは市場から入手することができる。市販品としては、A−DOD−N、A−HD−N、A−NOD−N、APG−100、APG−200、APG−400、A−GLY−9E、A−GLY−20E、A−TMM−3、A−TMPT、AD−TMP、ATM−35E、A−TMMT、A−9550、A−DPH、HD−N、NOD−N、NPG、TMPT[新中村化学(株)]、“ARONIX M−220”、同“M−325”、同“M−240”、同“M−270”同“M−309”同“M−310”、同“M−321”、同“M−350”、同“M−360”、同“M−305”、同“M−306”、同“M−450”、同“M−451”、同“M−408”、同“M−400”、同“M−402”、同“M−403”、同“M−404”、同“M−405”、同“M−406”[東亜合成(株)]、“EBECRYL11”、同“145”、同“150”、同“40”、同“140”、同“180”、DPGDA、HDDA、TPGDA、HPNDA、PETIA、PETRA、TMPTA、TMPEOTA、DPHA、EBECRYLシリーズ[ダイセル・サイテック(株)]等を挙げることができる。
グルブ配向膜の凸部の幅は0.05〜5μmであることが好ましく、凹部の幅は0.1〜5μmであることが好ましく、凹凸の段差の深さは2μm以下であることが好ましく、0.01〜1μm以下であることが好ましい。この範囲であれば、配向乱れの小さな液晶配向を得ることができる。
<位相差層>
重合性液晶を含む位相差層形成用組成物を、配向膜上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより位相差層を形成する。重合性液晶とは、重合性基を有し、かつ、液晶性を有する化合物をいう。
[重合性液晶]
重合性液晶の液晶配向は、配向膜及び重合性液晶の性質によって制御される。
例えば、配向膜が配向規制力として水平配向を発現させる材料であれば、重合性液晶は水平配向又はハイブリッド配向を発現させることができ、垂直配向を発現させる材料であれば、重合性液晶は垂直配向又は傾斜配向を発現させることができる。
配向規制力は、配向膜が配向性ポリマーから形成されている場合は、表面状態やラビング条件によって任意に調整することが可能であり、配向膜が光配向膜である場合は、偏光照射条件等によって任意に調整することが可能である。また、重合性液晶の、表面張力や液晶性等の物性を選択することにより、液晶配向を制御することもできる。
重合性基とは、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。光重合性基とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸等によって重合反応に関与し得る基をいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。重合性液晶が有する液晶性はサーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でも良く、サーモトロピック液晶を秩序度で分類すると、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。位相差層形成用組成物は、2種以上の重合性液晶を含んでもよい。
[棒状液晶]
重合性液晶としては、製膜の容易さという観点からサーモトロピック性のネマチック液晶が好ましい。重合性液晶としては、液晶便覧(液晶便覧編集委員会編、丸善(株)平成12年10月30日発行)の「3.8.6 ネットワーク(完全架橋型)」、「6.5.1 液晶材料 b.重合性ネマチック液晶材料」に記載された化合物の中で重合性基を有する化合物、特開2010−31223号公報、特開2010−270108号公報、特開2011−6360号公報及び特開2011−207765号公報記載の重合性液晶が挙げられる。
このような化合物は棒状液晶と呼ばれる。棒状液晶としては、式(I−1)〜式(I−4)、式(II−1)〜式(II−4)、式(III−1)〜式(III−26)、式(IV−1)〜式(IV−26)、式(V−1)〜式(V−2)及び式(VI−1)〜式(VI−6)で表わされる化合物が挙げられる。なお、式中、k1及びk2は、それぞれ独立して、2〜12の整数を表わす。
Figure 2015079230
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[円盤状液晶]
重合性液晶は、円盤状の骨格及び重合性基を有し、かつ、液晶性を有する化合物であってもよく、式(W)で表される基を含む化合物が挙げられる。このような化合物は円盤状液晶と呼ばれる。
Figure 2015079230
[式(W)中、R40は、それぞれ独立に、式(W−1)〜(W−5)であらわされる基を表わす。
Figure 2015079230
40及びZ40は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表わし、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又はCO−に置き換わっていてもよい。m2は、2〜12の整数を表わす。
円盤状液晶としては、液晶便覧(液晶便覧編集委員会編、丸善(株)平成12年10月30日発行)の「6.5.1 液晶材料 b.重合性ネマチック液晶材料 図6.21」に記載された化合物、特開平7−258170号公報、特開平7−30637号公報、特開平7−309807号公報、特開平8−231470号公報等に記載された重合性液晶が挙げられる。
位相差層形成用組成物は、重合性液晶に加えて、重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、カイラル剤、反応性添加剤、溶剤等を含んでもよく、重合開始剤を含むことが好ましい。
[重合開始剤]
重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、光照射によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンジルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、α−アセトフェノン化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩が挙げられる。具体的には、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907、同184、同651、同819、同250、同369(以上、全てチバ・ジャパン株式会社製)、セイクオール(登録商標)BZ、同Z、同BEE(以上、全て精工化学株式会社製)、カヤキュアー(kayacure)(登録商標)BP100(日本化薬株式会社製)、同UVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマー(登録商標)SP−152、同SP−170(以上、全て株式会社ADEKA製)、TAZ−A、TAZ−PP(以上、日本シイベルヘグナー社製)及びTAZ−104(三和ケミカル社製)等が挙げられる。中でも、α−アセトフェノン化合物が好ましく、α−アセトフェノン化合物としては、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−(4−メチルフェニルメチル)ブタン−1−オン等が挙げられ、より好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オンが挙げられる。α−アセトフェノン化合物の市販品としては、イルガキュア(登録商標)369、379EG、907(以上、BASFジャパン(株)製)及びセイクオール(登録商標)BEE(精工化学社製)等が挙げられる。
重合開始剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。上記範囲内であれば、重合性液晶の液晶配向を乱さずに重合することができるため好ましい。
[重合禁止剤]
重合禁止剤としては、ハイドロキノン及びアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類;ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類;ピロガロール類、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類及びβ−ナフトール類が挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。上記範囲内であれば、重合性液晶の液晶配向を乱し難く、また、重合性液晶の液晶配向を乱さずに重合することができるため好ましい。
[光増感剤]
光増感剤としては、キサントン、チオキサントン等のキサントン類;アントラセン及びアルキルエーテル等の置換基を有するアントラセン類;フェノチアジン;ルブレンが挙げられる。光増感剤を含むことにより、光重合開始剤を高感度化することができる。
光増感剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
[レベリング剤]
レベリング剤としては、有機変性シリコーンオイル系、ポリアクリレート系及びパーフルオロアルキル系のレベリング剤が挙げられる。具体的には、DC3PA、SH7PA、DC11PA、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST80PA、ST86PA、SH8400、SH8700、FZ2123(以上、全て東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、X22−161A、KF6001(以上、全て信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(以上、全てモメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社製)、フロリナート(fluorinert)(登録商標)FC−72、同FC−40、同FC−43、同FC−3283(以上、全て住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)R−08、同R−30、同R−90、同F−410、同F−411、同F−443、同F−445、同F−470、同F−477、同F−479、同F−482、同F−483(以上、いずれもDIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、全て三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S−381、同S−382、同S−383、同S−393、同SC−101、同SC−105、KH−40、SA−100(以上、全てAGCセイミケミカル(株)製)、商品名E1830、同E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100、BYK−352、BYK−353、BYK−361N(いずれも商品名:BM Chemie社製)が挙げられる。2種以上のレベリング剤を組み合わせてもよい。
レベリング剤を含むことにより、より平滑な位相差層を得ることができる。また、位相差層の製造過程で、位相差層形成用組成物の流動性を制御したり、位相差層の架橋密度を調整したりすることができる。
レベリング剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。
[カイラル剤]
カイラル剤としては、公知のカイラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)が挙げられる。
カイラル剤としては、不斉炭素原子を含む化合物が挙げられるが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物及び面性不斉化合物も挙げられる。軸性不斉化合物又は面性不斉化合物としては、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン及びこれらの誘導体が挙げられる。
具体的には、特開2007−269640号公報、特開2007−269639号公報、特開2007−176870号公報、特開2003−137887号公報、特表2000−515496号公報、特開2007−169178号公報及び特表平9−506088号公報に記載されているような化合物が挙げられ、好ましくはBASFジャパン(株)製のpaliocolor(登録商標)LC756が挙げられる。
カイラル剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは1.0〜25質量部である。上記範囲内であれば、重合性液晶の液晶配向を乱し難く、また、重合性液晶の液晶配向を乱さずに重合することができるため好ましい。
[反応性添加剤]
基材が積層体に含まれる場合には、反応性添加剤を位相差層形成用組成物中に含むことで、位相差層と基材の密着性を向上させることができる。反応性添加剤としては、炭素−炭素不飽和結合と活性水素反応性基とを有するものが好ましい。活性水素反応性基とは、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、アミノ基(−NH)等の活性水素を有する基に対して反応性を有する基を意味し、グリシジル基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アジリジン基、イミド基、イソシアナト基、チオイソシアナト基、無水マレイン酸基等が挙げられる。
反応性添加剤は、活性水素反応性基を少なくとも2つ有することが好ましく、複数の活性水素反応性基は同一でも、異なってもよい。
反応性添加剤が有する炭素−炭素不飽和結合としては、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合、或いはそれらの組み合わせが挙げられ、炭素−炭素二重結合であると好ましい。炭素−炭素不飽和結合としては、ビニル基及び/又は(メタ)アクリル基が好ましい。活性水素反応性基は、エポキシ基、グリシジル基及びイソシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましくい。アクリル基と、イソシアナト基とを有する反応性添加剤が特に好ましい。
反応性添加剤としては、メタクリロキシグリシジルエーテルやアクリロキシグリシジルエーテル等の、(メタ)アクリル基とエポキシ基とを有する化合物;オキセタンアクリレートやオキセタンメタクリレート等の、(メタ)アクリル基とオキセタン基とを有する化合物;ラクトンアクリレートやラクトンメタクリレート等の、(メタ)アクリル基とラクトン基とを有する化合物;ビニルオキサゾリンやイソプロペニルオキサゾリン等の、ビニル基とオキサゾリン基とを有する化合物;イソシアナトメチルアクリレート、イソシアナトメチルメタクリレート、2−イソシアナトエチルアクリレート及び2−イソシアナトエチルメタクリレート等の、(メタ)アクリル基とイソシアナト基とを有する化合物のオリゴマー等が挙げられる。また、メタクリル酸無水物、アクリル酸無水物、無水マレイン酸及びビニル無水マレイン酸等の、ビニル基やビニレン基と酸無水物とを有する化合物等が挙げられる。中でも、メタクリロキシグリシジルエーテル、アクリロキシグリシジルエーテル、イソシアナトメチルアクリレート、イソシアナトメチルメタクリレート、ビニルオキサゾリン、2−イソシアナトエチルアクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート及び前記のオリゴマーが好ましく、イソシアナトメチルアクリレート、2−イソシアナトエチルアクリレート及び前記のオリゴマーが特に好ましい。
活性水素反応性基としてイソシアナト基を有する反応性添加剤としては、式(Y)で表される反応性添加剤が好ましい。
Figure 2015079230
[式(Y)中、
nは1〜10の整数を表わし、R’は、それぞれ独立に、炭素数2〜20の2価の脂肪族又は脂環式炭化水素基、或いは炭素数5〜20の2価の芳香族炭化水素基を表わす。各繰り返し単位にある2つのR’は、一方が−NH−であり、他方が>N−C(=O)−R’で示される基である。R’は、水酸基又は炭素−炭素不飽和結合を有する基を表す。R’のうち、少なくとも1つのR’は炭素−炭素不飽和結合を有する基である。]
式(Y)で表される反応性添加剤の中でも、式(YY)で表される化合物が特に好ましい(なお、nは前記と同じ意味である)。
Figure 2015079230
式(YY)で表される化合物は、市販品をそのまま又は必要に応じて精製して用いることができる。市販品としては、Laromer(登録商標)LR−9000(BASF社製)等が挙げられる。
反応性添加剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.1〜5質量部である。
[溶剤]
位相差層形成用組成物は、位相差層製造の操作性を良好にするために溶剤、特に有機溶剤を含むことが好ましい。有機溶剤としては、重合性液晶等の位相差層形成用組成物の構成成分を溶解し得る有機溶剤が好ましく、重合性液晶等の位相差層形成用組成物の構成成分を溶解し得る溶剤であって、且つ、重合性液晶の重合反応に不活性な溶剤がより好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、N−メチル−2−ピロリジノン等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非塩素化脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン等の非塩素化芳香族炭化水素溶剤;アセトニトリル等のニトリル溶剤;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤;及びクロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤;が挙げられる。二種以上の有機溶剤を併用してもよい。中でも、アルコール溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、非塩素化脂肪族炭化水素溶剤及び非塩素化芳香族炭化水素溶剤が好ましい。
溶剤の含有量は、固形分100質量部に対して、10〜10000質量部が好ましく、より好ましくは100〜5000質量部である。位相差層形成用組成物中の固形分濃度は、好ましくは2〜50質量%であり、より好ましくは5〜50質量%である。“固形分”とは、位相差層形成用組成物から溶剤を除いた成分の合計を意味する。
<位相差層の製造方法>
塗布方法としては、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター等のコーターを用いて塗布する方法等も挙げられる。中でも、Roll to Roll形式で連続的に塗布できる点で、CAPコーティング法、インクジェット法、ディップコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法及びバーコーターによる塗布方法が好ましい。Roll to Roll形式で塗布する場合、基材に配向膜を形成し、得られた配向膜表面に位相差層を連続的に形成することもできる。
乾燥方法としては、配向膜製造時の乾燥方法と同じ方法が挙げられる。中でも、自然乾燥又は加熱乾燥が好ましい。乾燥温度は、0〜250℃の範囲が好ましく、50〜220℃の範囲がより好ましく、80〜170℃の範囲がさらに好ましい。乾燥時間は、10秒間〜60分間が好ましく、30秒間〜30分間がより好ましい。
重合性液晶を重合して硬化させることもできる。重合性液晶が重合した位相差層は、重合性液晶の液晶配向が固定化されるため、熱による複屈折の変化の影響を受けにくい。
重合性液晶を重合する方法としては、光重合が好ましい。光重合によれば、低温で重合を実施できるため、耐熱性の観点で、基材の選択幅が広がる。光重合反応は、通常、可視光、紫外光又はレーザー光を照射することにより行われ、好ましくは紫外光を照射することで行われる。
光照射は、塗布された位相差層形成用組成物が溶剤を含む場合は、当該溶剤を乾燥し除去した後に行うことが好ましい。乾燥は、光照射と並行して行ってもよいが、光照射を行う前に、ほとんどの溶剤を除去しておくことが好ましい。
<位相差層の特性>
得られた位相差層がネマチック相等の液晶相を示す場合、モノドメイン配向による複屈折性を有する。
位相差層の厚さは、その用途により調節でき、0.1μm〜10μmが好ましく、光弾性を小さくする点で0.2μm〜5μmがより好ましい。
位相差層は重合性液晶の配向状態又は延伸方法により光学特性を調節することができる。重合性液晶の配向により位相差層を形成する場合、重合性液晶の種類に応じて、配向状態を調節する。
重合性液晶が棒状液晶である場合、光軸が基材平面に対して水平となるように配向するものを水平配向、光軸が基材平面に対して垂直となるように配向するものを垂直配向と定義する。光軸とは、重合性液晶の配向により形成される屈折率楕円体を考え、光軸に直交する方向で切り出した断面が円となる、つまり3方向の屈折率がすべて等しくなる方向を意味し棒状液晶が基材に対して水平又は垂直配向した場合は、分子長軸方向と一致する。棒状液晶の場合は、その配向方向に対して水平な方向に遅相軸が存在する。
重合性液晶が円盤状液晶である場合、光軸が基材平面に対して水平となるように配向するものを水平配向、光軸が基材平面に対して垂直となるように配向するものを垂直配向と定義する。円盤状液晶の場合は、その円盤面が配向している方向に対して直交する方向に遅相軸が存在する。
位相差層を、延伸によって形成する場合、遅相軸方向は延伸方法により異なり、一軸、二軸又は斜め延伸等、その方法に応じて遅相軸及び光軸が決定される。例えば、正の配向複屈折材料を一軸延伸した場合においては、その延伸方向に遅相軸が存在する。
<位相差層の面内位相差値R(λ)>
位相差層の厚み(延伸フィルムの場合は延伸倍率も)を調整することにより、所望の面内位相差を与える位相差層が作製できる。得られる位相差層の面内位相差値(面内リタデーション値、R(λ))は、式(4)のように決定される。所望のR(λ)を得るためには、Δn(λ)と膜厚dを調整すればよい。
(λ)=d×Δn(λ) (4)
(式中、R(λ)は、波長λnmにおける面内位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表わす。)
重合性液晶の配向により形成される屈折率楕円体を考えた場合、3方向の屈折率、つまりn、n及びnを次のように定義する。nは、位相差層が形成する屈折率楕円体における、基材平面対して平行な方向の主屈折率を表す。nは、位相差層が形成する屈折率楕円体における、基材平面対して平行であり、且つ、nの方向に対して直交する方向の屈折率を表す。nは、位相差層が形成する屈折率楕円体における、基材平面対して垂直な方向の屈折率を表す。
棒状液晶の光軸が、基材平面に対して水平に配向した場合、位相差層は、n>n≒nを満たすポジティブA層となり、nと遅相軸方向が一致する。
円盤状液晶の光軸が、基材平面に対して水平に配向した場合、位相差層は、n<n≒nを満たすネガティブA層となり、nと遅相軸方向が一致する。
位相差層がλ/4層である場合は、面内位相差値R(550)は113〜163nmの範囲、好ましくは130〜150nmの範囲である。位相差層がλ/2層である場合は、R(550)は250〜300nmの範囲、好ましくは265〜285nmの範囲である。
<厚み方向の位相差値Rth
重合性液晶の配向状態に応じて、厚み方向の位相差を発現する位相差層が作製できる。厚み方向の位相差を発現するとは、式(8)において、厚み方向の位相差値Rthが負となる特性を示すことである。厚み方向の位相差値Rthは、面内の進相軸を傾斜軸として40度傾斜させて測定される位相差値R40と面内位相差値Rとから算出できる。すなわち、厚み方向の位相差値Rthは、面内位相差値R、進相軸を傾斜軸として40度傾斜させて測定した位相差値R40、位相差層の厚みd、及び位相差層の平均屈折率nから、式(9)〜(11)によりn、n及びnを求め、これらを式(8)に代入して、算出することができる。
th=[(n+n)/2−n]×d (8)
=(n−n)×d (9)
40=(n−n')×d/cos(φ) (10)
(n+n+n)/3=n (11)
ここで、
φ=sin−1〔sin(40°)/n0〕
ny'=ny×nz/〔ny2×sin2(φ)+nz2×cos2(φ)〕1/2
また、n、n及びnは前述の定義と同じである。
棒状液晶の光軸が基材平面に対して垂直に配向した場合、又は、円盤状液晶の光軸が基材平面に対して水平に配向した場合、厚み方向の位相差が発現する。重合性液晶が円盤状液晶である場合は、光軸が基材平面に対して平行であるため、面内位相差値Rを決めると、厚みが固定されるため、一義的に厚み方向の位相差値Rthが決定される。重合性液晶が棒状液晶である場合は、光軸が基材平面に対して垂直であるため、位相差層の厚みを調節することで面内位相差値Rを変化させることなく厚み方向の位相差値Rthを調節することが可能となる。
延伸によって形成した、厚み方向の位相差を発現する位相差層としては、例えば、特開2008−129465号公報に記載のn<n<nの屈折率関係を有する延伸フィルムや、公知の多層押出フィルムを挙げることができる。n<n<nの屈折率関係を有する位相差層であっても、相対的にnが大きくなるため、n≒n<nと同等の効果を得ることができる。
棒状液晶の光軸が、基材平面に対して垂直に配向した場合、位相差層は、n≒n<nを満たすポジティブC層となり、nと遅相軸方向が一致する。
円盤状液晶の光軸が、基材平面に対して平行に配向した場合、位相差層は、n<n≒nを満たすネガティブA層となり、nと遅相軸方向が一致する。
ポジティブC層の面内位相差値R(550)は通常0〜10nmの範囲、好ましくは0〜5nmの範囲である。厚み方向の位相差値Rthは、通常−10〜−300nmの範囲、好ましくは−20〜−200nmの範囲である。
重合性液晶が棒状液晶である場合、特定の構造を有する高分子を延伸したフィルムと、位相差層としてλ/2層及びλ/4層とを、特定の遅相軸関係で積層した場合、式(12)及び式(13)を満たす広帯域λ/4層を得ることができる。
広帯域λ/4層とは、可視光域における各波長の光に対して、その1/4の位相差値を発現する位相差層を意味し、その一様な偏光変換の特性から、後述するように有機EL表示装置の黒表示時の光漏れを抑制することが可能となる。
広帯域λ/4層は、さらに、面内位相差値Rが式(14)を満たす。
Δn(450)/Δn(550)≦1.00 (12)
1.00≦Δn(650)/Δn(550) (13)
100<R(550)<160 (14)
式(12)及び式(13)において、Δn(λ)は、リタデーションを測定して、位相差層の厚みで除することで得られる。この際、ガラス基板のように基材自体にリタデーションが無い基材上に製膜したものを測定することで、実質的な位相差層の特性を測定することができる。
特定の構造を有する高分子を延伸したフィルムとしては、ポリカーネート系樹脂からなる市販の延伸フィルムが挙げられ、「ピュアエース(登録商標)WR」(帝人株式会社製)等が挙げられる。
面内位相差がλ/2とλ/4である2つの位相差層を特定の遅相軸関係で積層し、広帯域λ/4層を得る方法としては、公知の方法が挙げられる。
特開平10−68816号公報及び特開平10−90521号公報には、異方性を有する二枚のポリマーフィルムを積層することにより得られる位相差フィルムが開示されている。
特開平10−68816号公報記載には、λ/4層と、λ/2層とを、それらの光軸が交差した状態で貼り合わせた広帯域λ/4層が開示されている。
特開平10−90521号公報には、面内位相差値が160〜320nmである位相差板を少なくとも2枚、その遅相軸が互いに平行でも直交でもない角度になるように積層した広帯域/4が開示されている。
特開2001−4837号公報、特開2001−21720号公報、特開2000−206331号公報には、液晶化合物からなる位相差層を少なくとも2層設けることによって広帯域λ/4層を製造する方法が開示されている。
特開2001−4837号公報には、円盤状液晶を光軸が基材平面に対して平行となるように配向させることで位相差層を形成する方法が開示されている。
<偏光層>
偏光層は通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造されるか、吸収異方性を有する色素を塗布して製造される。得られた偏光層の少なくとも一方の面に接着層を介して透明保護フィルムを貼合することが好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することによって得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタール等が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000であり、好ましくは1,500〜5,000の範囲である。
ポリビニルアルコール系樹脂を製膜し、偏光層の原反フィルムを得ることができる。ポリビニルアルコール系樹脂は、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚は、10〜150μmが好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素による染色の前、染色と同時、又は染色の後で行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤を用い、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常3〜8倍である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの二色性色素による染色は、二色性色素を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法等によって行われる。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料等が挙げられる。二色性有機染料としては、C. I. DIRECT RED 39等のジスアゾ化合物からなる二色性直接染料、トリスアゾ、テトラキスアゾ等の化合物からなる二色性直接染料等が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に、水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素がヨウ素である場合は通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する。水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100質量部に対して、通常0.01〜1質量部である。ヨウ化カリウムの含有量は、水100質量部に対して、通常0.5〜20質量部である。水溶液の温度は、通常20〜40℃である。また、水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常20〜1,800秒である。
二色性色素が二色性有機染料である場合は通常、水溶性二色性染料を含む水溶液にポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する。水溶液における二色性有機染料の含有量は、水100質量部に対して、通常1×10-4〜10質量部であり、好ましくは1×10-3〜1質量部であり、より好ましくは1×10-3〜1×10-2質量部である。水溶液は、硫酸ナトリウム等の無機塩を染色助剤として含んでいてもよい。二色性染料水溶液の温度は、通常20〜80℃である。また、水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常10〜1,800秒である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液に浸漬する方法により行うことができる。このホウ酸水溶液におけるホウ酸の含有量は、水100質量部に対して、通常2〜15質量部であり、好ましくは5〜12質量部である。二色性色素としてヨウ素を用いた場合には、このホウ酸水溶液はヨウ化カリウムを含むことが好ましく、その場合のヨウ化カリウムの含有量は、水100質量部に対して、通常0.1〜15質量部であり、好ましくは5〜12質量部である。ホウ酸水溶液への浸漬時間は、通常60〜1,200秒であり、好ましくは150〜600秒、より好ましくは200〜400秒である。ホウ酸処理の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃、より好ましくは60〜80℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは通常、水洗処理される。水洗処理は、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬する方法等により行うことができる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃である。また浸漬時間は、通常1〜120秒である。
水洗後は乾燥処理が施されて、偏光層が得られる。乾燥手段としては、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターが挙げられる。乾燥処理の温度は、通常30〜100℃であり、好ましくは50〜80℃である。乾燥処理の時間は、通常60〜600秒であり、好ましくは120〜600秒である。乾燥処理により、偏光層の水分率は実用可能な程度にまで低減される。その水分率は、通常5〜20質量%であり、好ましくは8〜15質量%である。水分率が5質量%を下回ると、偏光層の可撓性が失われ、偏光層がその乾燥後に損傷したり、破断したりすることがある。また、水分率が20質量%を上回ると、偏光層の熱安定性が悪くなる可能性がある。
偏光層の厚さは、通常5〜40μmである。
吸収異方性を有する色素を塗布して製造される偏光層としては、液晶性を有する二色性色素を含む組成物又は、二色性色素と重合性液晶化合物とを含む組成物を塗布して得られる偏光層等が挙げられる。
吸収異方性を有する色素を塗布した偏光層は薄い方が好ましいが、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向がある。当該偏光層の厚みは、通常20μm以下であり、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは0.5〜3μmである。
吸収異方性を有する色素を塗布した偏光層としては、具体的には、特開2012−33249号公報等に記載のフィルムが挙げられる。
偏光層の少なくとも一方の面に、接着層を介して透明保護フィルムを積層してもよい。透明保護フィルムとしては、前述した透明基材と同様のものが好ましい。
[接着層]
偏光層及び透明保護フィルム、位相差層同士、位相差層及び偏光層、又は、位相差層及び偏光層を含む円偏光板とディスプレイとを、接着層を介して貼合する場合には、接着剤又は粘着剤により貼合される。
偏光層の両面に透明保護フィルムを貼合する場合は、同じ接着剤であることが、生産性やコストの面で好ましい。
[接着剤]
接着剤としては、接着成分を水に溶解又は分散させた水系接着剤、及び、活性エネルギー線の照射を受けて硬化する組成物(以下、活性エネルギー線硬化型接着剤ということがある)が挙げられる。
<水系接着剤>
水系接着剤としては、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン樹脂を含み、接着性を向上させるために、イソシアネート系化合物やエポキシ化合物等の架橋剤又は硬化性化合物を含む組成物等が挙げられる。乾燥後の接着層の厚さは、通常0.001〜5μmであり、好ましくは0.01〜2μm、より好ましくは0.01〜1μmである。
接着剤の主成分がポリビニルアルコール系樹脂である場合、ポリビニルアルコール系樹脂としては、部分ケン化ポリビニルアルコール及び完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、及びアミノ基変性ポリビニルアルコール等の、変性されたポリビニルアルコール系樹脂が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液が接着剤であり、接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、水100質量部に対して、通常1〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。
ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤は、接着性を向上させるために、多価アルデヒド、水溶性エポキシ樹脂、メラミン系化合物、ジルコニア系化合物、及び亜鉛化合物等の硬化性化合物を含んでいてもよい。
水溶性エポキシ樹脂としては、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアルキレンポリアミンとアジピン酸等のジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られる水溶性のポリアミドエポキシ樹脂が挙げられる。ポリアミドエポキシ樹脂の市販品としては、“スミレーズレジン 650”及び“スミレーズレジン 675”[住化ケムテックス(株)]、“WS−525”[日本PMC(株)]等が挙げられる。水溶性エポキシ樹脂の含有量は、ポリビニルアルコール系樹脂100質量部に対して、通常1〜100質量部であり、好ましくは1〜50質量部である。
接着剤の主成分がウレタン樹脂である場合、ウレタン樹脂としては、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂が好ましい。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とは、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、イオン性成分(親水成分)が導入されたものである。アイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用しなくても、水中で乳化してエマルジョンとなる。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂を含む水性接着剤は、架橋剤として水溶性のエポキシ化合物を含むことが好ましい。
偏光層と透明保護フィルムを水系接着剤により接着する場合、水系接着剤を偏光層と透明保護フィルムとの間に注入後、前述した乾燥方法で水を蒸発させつつ、熱架橋反応を進行させることで両者に十分な接着性を与えることができる。
<活性エネルギー線硬化型接着剤>
活性エネルギー線硬化型接着剤は、活性エネルギー線の照射を受けて硬化する。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤を含むカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、アクリル系硬化成分とラジカル重合開始剤を含むラジカル重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、エポキシ化合物等のカチオン重合性の硬化成分及びアクリル系化合物等のラジカル重合性の硬化成分の両者を含み、さらにカチオン重合開始剤及びラジカル重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化型接着剤、並びに、電子線を照射することで硬化させる電子線硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤等が挙げられる。電子線硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤は、開始剤を含まない。
なかでも、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤を含むカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤が好ましい。活性エネルギー線硬化型接着剤は、実質的に溶剤を含まないことが好ましい。
カチオン重合可能なエポキシ化合物であって、それ自身が室温において液体であり、溶剤の非存在下であっても適度な流動性を有し、適切な硬化接着強度を与えるものを選択し、さらに、該エポキシ化合物に適したカチオン重合開始剤を選択することによって得られる活性エネルギー線硬化型接着剤によれば、接着工程で通常必要となる乾燥設備を省くことができる。また、適切な活性エネルギー線量を照射することで硬化速度を促進させ、生産速度を向上させることもできる。
エポキシ化合物としては、水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物、アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物、C−C二重結合を有する鎖状化合物のエポキシ化物、飽和炭素環に直接若しくはアルキレンを介してグリシジルオキシ基若しくはエポキシエチル基が結合しているか、又は飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。エポキシ化合物は、異なる複数種を併用してもよい。なかでも脂環式エポキシ化合物は、カチオン重合性に優れることから、好ましい。
水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物は、芳香族化合物又は鎖状化合物の水酸基にエピクロロヒドリンを塩基性条件下で付加縮合させる方法によって製造できる。水酸基を有する芳香族化合物又は鎖状化合物のグリシジルエーテル化物としては、ビスフェノール類のジグリシジルエーテル、多芳香環型エポキシ樹脂、アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。
ビスフェノール類のジグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールAのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体、ビスフェノールFのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールのグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体等が挙げられる。
多芳香環型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、ナフトールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールジシクロペンタジエン樹脂のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。さらに、トリスフェノール類のグリシジルエーテル化物及びそのオリゴマー体等も多芳香環型エポキシ樹脂に属する。
アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールのグリシジルエーテル化物、ジエチレングリコールのグリシジルエーテル化物、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル化物、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物は、該化合物のアミノ基にエピクロロヒドリンを塩基性条件下で付加縮合させる方法によって製造できる。アミノ基を有する化合物は、同時に水酸基を有していてもよい。アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物としては、1,3−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物及びそのオリゴマー体、1,4−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物及びそのオリゴマー体、3−アミノフェノールのグリシジルアミノ化及びグリジシジルエーテル化物並びにそのオリゴマー体、4−アミノフェノールのグリシジルアミノ化及びグリジシジルエーテル化物並びにそのオリゴマー体等が挙げられる。
C−C二重結合を有する鎖状化合物のエポキシ化物は、その鎖状化合物のC−C二重結合を、塩基性条件下で過酸化物によりエポキシ化する方法によって製造できる。C−C二重結合を有する鎖状化合物としては、ブタジエン、ポリブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン等が挙げられる。また、二重結合を有するテルペン類もエポキシ化原料として挙げられ、非環式モノテルペンとしては、リナロール等が挙げられる。エポキシ化に用いられる過酸化物としては、過酸化水素、過酢酸、tert−ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられる。
飽和炭素環に直接若しくはアルキレンを介してグリシジルオキシ基又はエポキシエチル基が結合している脂環式エポキシ化合物としては、先に掲げたビスフェノール類等の水酸基を有する芳香族化合物の芳香環を水素化して得られる水素化ポリヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル化物、水酸基を有するシクロアルカン化合物のグリシジルエーテル化物、ビニル基を有するシクロアルカン化合物のエポキシ化物等が挙げられる。
エポキシ化合物は、市販品を入手することが可能であり、“jER”シリーズ[三菱化学(株)]、“エピクロン”[DIC(株)]、“エポトート”[東都化成(株)]、“アデカレジン”[(株)ADEKA]、“デナコール”[ナガセケムテックス(株)]、“ダウエポキシ”[ダウケミカル社]、“テピック”[日産化学工業(株)]等が挙げられる。
一方、飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物は、C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物のC−C二重結合を、塩基性条件下で過酸化物を用いてエポキシ化する方法等によって製造できる。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物としては、クロペンテン環を有する化合物、シクロヘキセン環を有する化合物、シクロペンテン環又はシクロヘキセン環にさらに少なくとも2個の炭素原子が結合して追加の環を形成している多環式化合物等が挙げられる。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物は、環外に別のC−C二重結合を有していてもよい。C−C二重結合を環内に有する非芳香族環状化合物の例を挙げると、シクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、単環式モノテルペンであるリモネン及びα−ピネン等がある。
飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物は、環に直接結合したエポキシ基を有する脂環式構造が、適当な連結基を介して少なくとも2個形成された化合物であってもよい。連結基としては、エステル結合、エーテル結合、アルキレン結合等が挙げられる。
飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物の具体的としては
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、
1,2−エポキシ−4−エポキシエチルシクロヘキサン、
1,2−エポキシ−1−メチル−4−(1−メチルエポキシエチル)シクロヘキサン、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル (メタ)アクリレート、
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールと4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサンとの付加物、
エチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
オキシジエチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
1,4−シクロヘキサンジメチル ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
3−(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシカルボニル)プロピル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等が挙げられる。
飽和炭素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物も、市販品を入手することが可能であり、“セロキサイド”シリーズ及び“サイクロマー”[商品名、(株)ダイセル]、“サイラキュア UVR”シリーズ[商品名、ダウケミカル社]等が挙げられる。
エポキシ化合物を含む硬化性接着剤は、さらにエポキシ化合物以外の活性エネルギー線硬化性化合物を含んでいてもよい。エポキシ化合物以外の活性エネルギー線硬化性化合物としては、オキセタン化合物やアクリル化合物等が挙げられる。なかでも、カチオン重合において硬化速度を促進できる可能性があることから、オキセタン化合物を併用することが好ましい。
オキセタン化合物は、4員環エーテルを有する化合物であり、
1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ベンゼン、
3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、
ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、
3−エチル−3−(シクロヘキシルオキシメチル)オキセタン、
フェノールノボラックオキセタン、
1,3−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン等が挙げられる。
オキセタン化合物は、市販品を入手することが可能であり、それぞれ商品名で、“アロンオキセタン”シリーズ[東亞合成(株)]、“ETERNACOLL”シリーズ[宇部興産(株)]等が挙げられる。
エポキシ化合物やオキセタン化合物を含む硬化性化合物は、有機溶剤を含まないことが好ましい。また、カチオン重合開始剤や増感剤等の接着剤を構成する他の成分も、有機溶剤に溶解されたものよりも、有機溶剤を含まないものを使用することが好ましい。
カチオン重合開始剤は、活性エネルギー線、例えば紫外線の照射を受けてカチオン種を発生する化合物である。カチオン重合開始剤としては、接着剤に求められる接着強度及び硬化速度を与えるものであればよいが、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩;鉄−アレーン錯体等が挙げられる。カチオン重合開始剤は、異なる複数種を併用してもよい。
芳香族ジアゾニウム塩としては、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレート等が挙げられる。
芳香族ヨードニウム塩としては、
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
芳香族スルホニウム塩としては、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
鉄−アレーン錯体としては、
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロアンチモネート、
クメン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロホスフェート、
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイド等が挙げられる。
カチオン重合開始剤としては、300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械強度や接着強度を有する接着層を与えることができるため、芳香族スルホニウム塩が好ましい。
カチオン重合開始剤は、市販品を入手することが可能であり、それぞれ商品名で、“カヤラッド”シリーズ[日本化薬株]、“サイラキュア UVI”シリーズ[ダウケミカル社]、光酸発生剤“CPI”シリーズ[サンアプロ(株)]、光酸発生剤“TAZ”、“BBI”及び“DTS”[みどり化学(株)]、“アデカオプトマー”シリーズ[(株)ADEKA]、“RHODORSIL”[ローディア社]等が挙げられる。
カチオン重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型接着剤100質量部に対して、通常0.5〜20質量部であり、好ましくは1〜15質量部である。0.5質量部未満の場合は、硬化が不十分になり、接着層の機械強度や接着強度を低下させることがある。20質量部を超える場合は、その量が多すぎると、接着層中のイオン性物質が増加することで接着層の吸湿性が高くなり、接着後の耐久性能を低下させることがある。
電子線硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤は、光重合開始剤を含まない。紫外線硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤は、光ラジカル発生剤を含むことが好ましい。光ラジカル発生剤としては、水素引き抜き型光ラジカル発生剤と開裂型光ラジカル発生剤とが挙げられる。
水素引き抜き型光ラジカル発生剤としては、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1−フルオロナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、1−ヨードナフタレン、2−ヨードナフタレン、1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1,4−ジシアノナフタレン等のナフタレン誘導体、アントラセン、1,2−ベンズアントラセン、9,10−ジクロロアントラセン、9,10−ジブロモアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−シアノアントラセン、9,10−ジシアノアントラセン、2,6,9,10−テトラシアノアントラセン等のアントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール、9−メチルカルバゾール、9−フェニルカルバゾール、9−プロペ−2−イニル−9H−カルバゾール、9−プロピル−9H−カルバゾール、9−ビニルカルバゾール、9H−カルバゾール−9−エタノール、9−メチル−3−ニトロ−9H−カルバゾール、9−メチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−オクタノイルカルバゾール、9−カルバゾールメタノール、9−カルバゾールプロピオン酸、9−カルバゾールプロピオニトリル、9−エチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−エチル−3−ニトロカルバゾール、9−エチルカルバゾール、9−イソプロピルカルバゾール、9−(エトキシカルボニルメチル)カルバゾール、9−(モルホリノメチル)カルバゾール、9−アセチルカルバゾール、9−アリルカルバゾール、9−ベンジル−9H−カルバゾール、9−カルバゾール酢酸、9−(2−ニトロフェニル)カルバゾール、9−(4−メトキシフェニル)カルバゾール、9−(1−エトキシ−2−メチル−プロピル)−9H−カルバゾール、3−ニトロカルバゾール、4−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール、2−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジアセチル−9−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメトキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、芳香族カルボニル化合物、[4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル]−フェニルメタノン、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等のチオキサントン誘導体やクマリン誘導体等が挙げられる。
開裂型光ラジカル発生剤は、活性エネルギー線を照射することにより当該化合物が開裂してラジカルを発生するタイプの光ラジカル発生剤であり、ベンゾインエーテル誘導体、アセトフェノン誘導体等のアリールアルキルケトン類、オキシムケトン類、アシルホスフィンオキシド類、チオ安息香酸S−フェニル類、チタノセン類、及びそれらを高分子量化した誘導体等が挙げられる。市販されている開裂型光ラジカル発生剤としては、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−(4−イソプロピルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−ベンゾイル−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(アクリロイルオキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、ジフェニルケトン、フェニル−1−ヒドロキシ−シクロヘキシルケトン、ベンジルジメチルケタール、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル−フェニル)チタン、(η6−イソプロピルベンゼン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド又はビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン等が挙げられる。光ラジカル発生剤は異なる複数種を併用してもよい。
光ラジカル発生剤単体の安定性や、硬化性の面でより好ましいものは開裂型光ラジカル発生剤である。開裂型光ラジカル発生剤の中でもアシルホスフィンオキシド類が好ましく、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド[商品名「DAROCURE TPO」、チバ・ジャパン(株)]、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド[商品名「CGI 403」、チバ・ジャパン(株)]、又はビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド[商品名「Irgacure819」、チバ・ジャパン(株)]がより好ましい。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、増感剤を含んでいてもよい。増感剤を含むことにより、反応性が向上し、接着層の機械強度や接着強度をさらに向上させることができる。増感剤としては、前述したものが挙げられる。
増感剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型接着剤の総量100質量部に対し、0.1〜20質量部の範囲とすることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型接着剤には、その効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。配合しうる添加剤としては、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、前述した塗布方法によりフィルムに塗工することができる。この際、活性エネルギー線硬化型接着剤の粘度としては、種々方法で塗工できる粘度を有するものであればよいが、その温度25℃における粘度は、10〜30,000mPa・secの範囲にあることが好ましく、50〜6,000mPa・secの範囲にあることがより好ましい。その粘度があまり小さいと、ムラのない均質な塗膜が得られにくくなる傾向にある。一方、その粘度があまり大きいと、流動しにくくなって、同じくムラのない均質な塗膜が得られにくくなる傾向にある。ここでいう粘度は、接着剤を25℃に調温した後、60rpmで、B型粘度計により測定される値である。
本発明において活性エネルギー線とは、活性種を発生する化合物を分解して活性種を発生させることのできるエネルギー線と定義される。活性エネルギー線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線及び電子線等等が挙げられる。
電子線硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤において、電子線の照射条件は、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化しうる条件であればよく、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5kV〜300kVであり、さらに好ましくは10kV〜250kVである。加速電圧が5kV未満の場合、電子線が接着剤まで届かず硬化不足となるおそれがあり、加速電圧が300kVを超えると、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、透明保護フィルムや偏光子に損傷を与えるおそれがある。照射線量は、5〜100kGy、さらに好ましくは10〜75kGyである。照射線量が5kGy未満の場合は、接着剤が硬化不足となり、100kGyを超えると、透明保護フィルムや偏光子に損傷を与え、機械的強度の低下や黄変を生じ、所望の光学特性を得ることができない場合がある。
電子線照射は、通常、不活性ガス中で照射を行うが、必要であれば大気中や酸素を少し導入した条件で行ってもよい。透明保護フィルムの材料によるが、酸素を適宜導入することによって、最初に電子線があたる透明保護フィルム面にあえて酸素阻害を生じさせ、透明保護フィルムへのダメージを防ぐことができ、接着剤にのみ効率的に電子線を照射させることができる。
紫外線硬化型活性エネルギー線硬化型接着剤において、光照射強度は、接着剤の組成ごとに決定されるものであって特に限定されないが、10〜5000mW/cmであることが好ましい。樹脂組成物への光照射強度が10mW/cm未満であると、反応時間が長くなりすぎ、5000mW/cmを超えると、光源から輻射される熱及び組成物の重合時の発熱により、接着剤の構成材料の黄変や層の劣化を生じる可能性がある。なお、照射強度は、好ましくは光カチオン重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度であり、より好ましくは波長400nm以下の波長領域における強度であり、さらに好ましくは波長280〜320nmの波長領域における強度である。光を1回又は複数回照射して、その積算光量が10mJ/cm以上、好ましくは10〜5,000mJ/cmとなるように設定されることが好ましい。上記接着剤への積算光量が10mJ/cm未満であると、重合開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、接着剤の硬化が不十分となる。一方でその積算光量が5,000mJ/cmを超えると、照射時間が非常に長くなり、生産性向上には不利なものとなる。この際、使用するフィルムや接着剤種の組み合わせ等によって、どの波長領域(UVA(320〜390nm)やUVB(280〜320nm)等)での積算光量が必要かは異なる。
活性エネルギー線を照射する光源は、特に限定されないが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。エネルギーの安定性や装置の簡便さという観点から、波長400nm以下に発光分布を有する紫外光源であることが好ましい。
[粘着剤]
粘着剤としては、感圧式粘着剤が挙げられる。
粘着剤としては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、官能基を有する(メタ)アクリルモノマーを含むアクリル系モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にラジカル重合することにより得られ、ガラス転移温度Tgが0℃以下のアクリル系樹脂と、架橋剤とを含むアクリル系粘着剤が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸エトキシメチルがより好ましい。
官能基を有する(メタ)アクリルモノマーは、オレフィン性二重結合である(メタ)アクリロイル基を1個有するとともに、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、又はエポキシ基等の極性官能基を有する化合物である。なかでも、アクリロイル基がオレフィン性二重結合となるアクリルモノマーが好ましい。水酸基を有するモノマーとしては、アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましく、カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸が好ましい。
アクリルモノマー系混合物は、上記の(メタ)アクリル酸エステル及び官能基を有する(メタ)アクリルモノマー以外のモノマー(以下、「第三モノマー」と言う場合がある)をさらに含んでいてもよい。第三モノマーとしては、1個のオレフィン性二重結合と少なくとも1個の芳香環を有するモノマー、スチレン系モノマー、脂環式構造を有する(メタ)アクリル酸エステル、ビニル系モノマー、複数の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー等が挙げられる。
1個のオレフィン性二重結合と少なくとも1個の芳香環を有するモノマーが好ましく、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−フェノキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ノニルフェノールの(メタ)アクリレート、2−(o−フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレートがより好ましく、2−フェノキシエチルアクリレートがさらに好ましい。
第三モノマーは、異なる複数種を併用してもよい。第三モノマーに由来する構造単位の量は、アクリル系樹脂全体に対して、通常0〜20質量%の範囲であり、好ましくは0〜10質量%である。
アクリル系樹脂は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが、100万〜200万の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量Mwが100万以上であると、高温高湿下での接着性が向上し、被着体等と接着層との間に浮きや剥がれの発生する可能性が小さくなる傾向にあり、しかもリワーク性が向上する傾向にあることから好ましい。また、アクリル系樹脂の重量平均分子量Mwが200万以下であると、層の寸法が変化しても、その寸法変化に接着層が追随して変動するので、ディスプレイの光抜けや色ムラが抑制される傾向にあることから好ましい。さらに、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnで表される分子量分布は、3〜7の範囲にあることが好ましい。
アクリル系樹脂は、上記のような比較的高分子量のものだけで構成することも、それとは異なるアクリル系樹脂との混合物で構成することもできる。
アクリル系樹脂は、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法等、公知の各種方法によって製造することができる。アクリル系樹脂の製造においては通常、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物、無機過酸化物、過酸化物と還元剤を併用したレドックス系開始剤等が挙げられる。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、アクリル系樹脂の原料となるモノマーの総量100質量部に対して、通常0.001〜5質量部である。
架橋剤は、アクリル系樹脂中の極性官能基を有するモノマーに由来する構造単位と架橋反応し得る官能基を、少なくとも2個有する化合物であり、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物、アジリジン系化合物等が挙げられる。
架橋剤としては、イソシアネート系化合物が好ましい。イソシアネート系化合物としては、イソシアナト基(−NCO)を少なくとも2個有する化合物、該化合物をポリオールと反応させたアダクト体、該化合物の二量体、該化合物の三量体等が挙げられる。具体例としては、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートをポリオールと反応させて得られるアダクト体、トリレンジイソシアネートの二量体、トリレンジイソシアネートの三量体、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートをポリオールと反応させて得られるアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートの二量体、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体等が挙げられる。
架橋剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して、通常0.01〜5質量部であり、0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより好ましい。アクリル系樹脂100質量部に対する架橋剤の含有量を0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上とすれば、接着層の耐久性が向上する傾向にある。
粘着剤は、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、金属微粒子、金属酸化物微粒子、又は金属等をコーティングした微粒子等の、導電性の微粒子、イオン導電性組成物、有機のカチオン又はアニオンを有するイオン性化合物、シランカップリング剤、架橋触媒、耐候安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機フィラー、上記アクリル系樹脂以外の樹脂、有機ビーズ等の光拡散性微粒子等が挙げられる。また、粘着剤に紫外線硬化性化合物を配合し、接着層を形成した後に紫外線を照射して硬化させ、より硬い接着層とすることも有用である。
粘着剤を構成する各成分を、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解させて粘着剤組成物を得て、該粘着剤組成物を、基材上に塗布後に、乾燥させて、接着層が形成される。一部、溶剤に溶解しない成分がある場合は、それらは系中に分散した状態であればよい。
粘着剤により形成される接着層の厚さは、5〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。接着層の厚さを30μm以下とすることにより、高温高湿下での接着性が向上し、被着体と接着層との間に浮きや剥がれの発生する可能性が低くなる傾向にあり、リワーク性も向上する傾向にある。また、その厚さを5μm以上とすることにより、そこに被着体の寸法が変化してもその寸法変化に接着層が追随して変動することができる。
<接着層の形成方法>
接着層を形成する方法としては、基材として剥離フィルムを用い、基材又は基材上に設けた層の上に接着剤又は粘着剤を塗布して接着層を形成し、得られる接着層(以下「転写接着層」という)を被着体の表面に転写する方法、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等が挙げられる。また、1枚の剥離フィルム又は剥離フィルム上に設けた層の上に接着層を形成した後、さらにその接着層の上に別の剥離フィルムを貼合して、両面セパレーター型シートとすることもできる。両面セパレーター型シートは、必要な時に片側の剥離フィルムを剥がし、被着体へ貼合される。両面セパレーター型シートの市販品としては、リンテック株式会社や日東電工株式会社から販売されているノンキャリア粘着剤フィルムやノンキャリア粘着剤シートがある。
剥離フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリプロピレン又はポリエチレン等の各種の樹脂からなるフィルムを基材とし、この基材の接着層との接合面に、シリコーン処理等の離型処理が施されたもの等が挙げられる。剥離フィルムは、セパレートフィルム又はセパレーターとも呼ばれる。
<位相差層の製造方法>
位相差層は、連続的製造方法(Roll to Roll形式)により製造することができる。
位相差層の製造方法は、
基材が第1の巻芯に巻き取られている第1ロールを準備する工程と、
該第1ロールから、該基材を連続的に送り出す工程と、
該基材に配向膜形成用組成物を連続的に塗布して第1塗布膜を形成する工程と、
塗布された配向膜形成用組成物から該溶剤を乾燥除去して、該基材上に第1乾燥被膜を形成する工程と、
該第1乾燥被膜に配向処理することにより、配向膜を形成して、積層体を連続的に得る工程と、
該光配向膜上に、位相差層形成用組成物を塗布して、該配向膜上に第2塗布膜を連続的に形成する工程と
該第2塗布膜を、含まれる重合性液晶が重合しない条件で乾燥することにより、該配向膜上に第2乾燥被膜を形成する工程と、
該第2乾燥被膜中に含まれる該重合性液晶を液晶状態に保持したまま、該重合性液晶を重合させることにより、位相差層を連続的に形成する工程と、
連続的に得られた位相差層付き基材を第2の巻芯に巻き取り、第2ロールを得る工程を有する。
基材が巻芯に巻き取られている第1ロールは、市場から入手できる。
第1ロールから基材を巻き出す方法は第1ロールの巻芯に適当な回転手段を設置し、当該回転手段により第1ロールを回転させることにより行われる。また、第1ロールから基材を搬送する方向に、適当な補助ロールを設置し、当該補助ロールの回転手段で基材を巻き出す形式でもよい。さらに、第1の巻芯及び補助ロールともに回転手段を設置することで、基材に適度な張力を付与しながら、基材を巻き出す形式でもよい。
第1ロールから巻き出された基材は、塗布装置を通過する際に、その表面上に当該塗布装置により配向膜形成用組成物が塗布される。このように連続的に配向膜形成用組成物を塗布するために、上述のとおり、当該塗布装置によって、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、フレキソ法等の印刷法が実施される。
塗布装置を経た基材は、乾燥炉へと搬送され、この乾燥炉により加熱されて、基材に第1乾燥被膜を連続的に形成する。乾燥炉としては、熱風式乾燥炉等が挙げられる。乾燥炉の設定温度は、塗布装置により塗布された前記配向膜形成用組成物に含まれる溶剤の種類等に応じて定められる。また乾燥炉は、複数のゾーンに区分し、区分された複数のゾーンごとに設定温度が異なる形式であってもよく、複数個の乾燥炉を直列に配置し、乾燥炉ごとに設定温度が異なる形式の乾燥炉でもよい。
加熱炉を通過することにより連続的に形成された第1乾燥被膜は、続いて、ラビング装置、偏光UV照射装置又はナノインプリント法により、第1乾燥被膜側の表面に配向処理が施され、該第1乾燥被膜は配向膜を形成する。その際、基材の搬送方向と、形成される配向膜の配向方向とがなす角度が平行又は直行とならないようにする。この際、形成する位相差層の種類によって、角度は任意に決定され、波長板としてλ/4層のみを適用する場合には、実質的に45°となるように処理し、λ/2層とλ/4層とを組み合わせて広帯域λ/4層とする際には、前者の角度は実質的に15°、後者は実質的に75°となるようにすればよい。また、液晶の垂直配向を目的とする際には、配向膜並びに配向処理が必要ないこともある。
連続的に配向膜が形成された基材は、続いて第2の塗布装置を通過することにより、該配向膜上に位相差層形成用組成物が塗布された後、乾燥炉を通過する。乾燥炉を通過することにより、位相差層形成用組成物に含まれる重合性液晶が、液晶状態を形成し第2乾燥被膜が形成される。乾燥炉は、前記位相差層形成用組成物から溶剤を乾燥除去する役割とともに、前記第2乾燥被膜中に含まれる重合性液晶が液晶状態となるように、熱エネルギーを与える役割とを担う。異なる加熱条件により、多段階の加熱処理を行うため、複数のゾーンに区分し、区分された複数のゾーンごとに設定温度が異なる形式であってもよく、複数個の乾燥炉を直列に配置し、乾燥炉ごとに設定温度が異なる形式の乾燥炉でもよい。
前記乾燥炉を経た基材は、位相差層形成用組成物に含まれていた溶剤が十分除去され、第2乾燥被膜中の重合性液晶が液晶状態を保持したまま、光照射装置へと搬送される。光照射装置による光照射により、該重合性液晶は前記液晶状態を保持したまま、光重合して、位相差層が配向膜上に連続的に形成される。
かくして連続的に形成された位相差層は、透明基材及び配向膜を含んだ積層体の形態で第2の巻芯に巻き取られ、第2ロールの形態が得られる。形成された位相差層を巻き取って第2ロールを得る際、適当なスペーサを用いた共巻きを行ってもよい。
このように、基材が、第1ロール/第一塗布装置/第一乾燥炉/配向処理装置/第二塗布装置/第二乾燥炉/光照射装置の順で通過することで、基材上の配向膜上に位相差層が連続的に形成される。
基材を、第1ロール/第一塗布装置/第一乾燥炉/配向処理装置の順で通過させることで、連続的に形成された積層体を巻芯に巻き取って、積層体をロールの形態で製造し、該ロールから該積層体を巻き出し、巻き出された該積層体を、第二塗布装置/第二乾燥炉/光照射装置の順で通過させ、位相差層を製造してもよい。
当該製造方法により得られる位相差層は、その形状がフィルム状且つ長尺状のものである。位相差層であるλ/2層、λ/4層及びポジティブC層は、さらに、偏光層と長尺状態で連続的に貼り合わせて、長尺の位相差層付き偏光板ロールとすることもできる。
位相差層は、配向膜及び基材を剥離して用いてもよいし、基材/配向膜/位相差層を積層したものをそのまま用いてもよい。
本発明の積層体を連続的製造方法により製造する場合には、ロール状の位相差層又は偏光層を巻き出し、いずれか又は両方が所定の寸法に裁断された状態で貼り合わせることができる。また、位相差層と偏光層の両方を長尺ロールの状態で準備し、フィルム状且つ長尺状である積層体を連続的に製造することもできる。
<本発明の積層体の製造方法>
本発明の製造方法は、偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体の製造方法であって、積層体は、偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、基材及び転写接着層を含む接着体と、被着体とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
接着体は、偏光層、λ/2層、λ/4層及びポジティブC層からなる群から選ばれる1層以上と、基材と、転写接着層とを含む。
被着体は、偏光層、λ/2層、λ/4層及びポジティブC層からなる群から選ばれる1層以上を含む。
基材は、上述した基材と同様のものであり、転写接着層としては、上述した転写接着層と同様のものである。
本発明の積層体は、転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、転写接着層を少なくとも1層含んでいればよい。
本発明の積層体のうち、転写接着層以外により接着される接着部は、転写接着層であってもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により形成される接着層であってもよし、直接塗布することにより接着されていてもよい。
図1は、本発明の第1の製造方法により得られる第1の積層体を示す概略図である。本発明の第1の製造方法は、偏光層1、転写接着層5、ポジティブC層2、λ/2層3及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、ポジティブC層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第1の積層体において、ポジティブC層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、ポジティブC層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよい。
本発明の第1の積層体において、λ/2層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
図2は、本発明の第2の製造方法により得られる第2の積層体を示す概略図である。本発明の第2の製造方法は、偏光層1、転写接着層5、λ/2層3、ポジティブC層2及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、λ/2層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第2の積層体においてλ/2層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
本発明の第2の積層体において、ポジティブC層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、ポジティブC層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよい。
図3は、本発明の第3の製造方法により得られる第3の積層体を示す概略図である。本発明の第3の製造方法は、偏光層1、転写接着層5、λ/2層3、λ/4層4及びポジティブC層を2この順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体、
又は、
転写接着層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、偏光層を含む被着体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第3の積層体において、λ/2層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
本発明の第3の積層体においてλ/4層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、λ/4層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよい。
図4は、本発明の第4の製造方法により得られる第4の積層体を示す概略図である。本発明の第4の製造方法は、偏光層1、λ/2層3、λ/4層4、転写接着層5及びポジティブC層2をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、λ/4層を含む被着体、
λ/4層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
又は、
λ/4層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/4層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第4の積層体において、偏光層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第4の積層体において、λ/2層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
図5は、本発明の第5の製造方法により得られる第5の積層体を示す概略図である。本発明の第5の製造方法は、偏光層1、λ/2層3、ポジティブC層2、転写接着層5及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、ポジティブC層を含む被着体、
ポジティブC層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
又は、
ポジティブC層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第5の積層体において、偏光層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第5の積層体においてλ/2層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
図6は、本発明の第6の製造方法により得られる第6の積層体を示す概略図である。本発明の第6の製造方法は、偏光層1、ポジティブC層2、λ/2層3、転写接着層5及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
被着体が、λ/2層を含む被着体、
λ/2層及びポジティブC層をこの順に含む積層体、
又は、
λ/2層、ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第6の積層体において、偏光層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第6の積層体において、ポジティブC層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、ポジティブC層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよい。
図7は、本発明の第7の製造方法により得られる第7の積層体を示す概略図である。本発明の第7の製造方法は、偏光層1、λ/2層3、転写接着層5、λ/4層4及びポジティブC層2をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/4層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
λ/2層を含む被着体、又は、
λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第7の積層体において、偏光層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第7の積層体においてλ/4層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、λ/4層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよい。
図8は、本発明の第8の製造方法により得られる第8の積層体を示す概略図である。本発明の第8の製造方法は、偏光層1、λ/2層3、転写接着層5、ポジティブC層2及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、ポジティブC層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
λ/2層を含む被着体、又は、
λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第8の積層体において、偏光層及びλ/2層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/2層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第8の積層体において、ポジティブC層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、ポジティブC層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよい。
図9は、本発明の第9の製造方法により得られる第9の積層体を示す概略図である。本発明の第9の製造方法は、偏光層1、ポジティブC層2、転写接着層5、λ/2層3及びλ/4層4をこの順に含む積層体の製造方法であって、
接着体が、
転写接着層、λ/2層及び基材を含む接着体、又は、
転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
被着体が、
ポジティブC層を含む被着体、又は、
ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法である。
本発明の第9の積層体において、偏光層及びポジティブC層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、ポジティブC層形成用組成物を、偏光層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりポジティブC層が形成されていてもよいし、偏光層形成用組成物を、ポジティブC層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することにより偏光層が形成されていてもよい。
本発明の第9の積層体において、λ/2層及びλ/4層は、転写接着層により接着されていてもよいし、その他の方法、例えば、被着体の表面に接着剤又は粘着剤を直接塗布して接着層を形成する方法等により接着されていてもよい。
また、λ/4層形成用組成物を、λ/2層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/4層が形成されていてもよいし、λ/2層形成用組成物を、λ/4層上に塗布して乾燥させ、配向させた後に重合することによりλ/2層が形成されていてもよい。
<円偏光板>
本発明の製造方法により得られた積層体は、円偏光板として用いられる。得られた円偏光板は、さらに粘着剤を介してEL表示装置と貼り合わせて反射防止としての機能を発現することができる。この際、目的とするEL表示装置のサイズに合わせて、ロール形態から任意のサイズに裁断して使用することができる。
<円偏光板の用途>
本発明の製造方法により得られる円偏光板は、さまざまな表示装置に用いることができる。表示装置とは、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子又は発光装置を含む。表示装置としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)及び圧電セラミックディスプレイ等が挙げられる。液晶表示装置としては、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置及び投写型液晶表示装置等が挙げられる。これらの表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。
<EL表示装置>
円偏光板110を備えたEL表示装置を図10及び図11を参照して説明する。EL表示装置30は、画素電極35が形成された基板33上に、発光源である有機機能層36、及びカソード電極37が積層されたものである。基板33を挟んで有機機能層36と反対側に、円偏光板31が配置され、かかる円偏光板31として円偏光板110が用いられる。画素電極35にプラスの電圧、カソード電極37にマイナスの電圧を加え、画素電極35及びカソード電極37間に直流電流を印加することにより、有機機能層36が発光する。発光源である有機機能層36は、電子輸送層、発光層及び正孔輸送層等からなる。有機機能層36から出射した光は、画素電極35、層間絶縁膜34、基板33、円偏光板31(円偏光板110)を通過する。有機機能層36を有する有機EL表示装置について説明する。無機機能層を有する無機EL表示装置にも適用してもよい。
EL表示装置30を製造するには、まず、基板33上に薄膜トランジスタ40を所望の形状に形成する。そして層間絶縁膜34を成膜し、次いで画素電極35をスパッタ法で成膜し、パターニングする。その後、有機機能層36を積層する。
次いで、基板33の薄膜トランジスタ40が設けられている面の反対の面に、円偏光板31(円偏光板110)を設ける。
近年ではスマートフォン等のモバイル電子端末にタッチパネルが採用されるケースが増加しており、タッチパネルとEL表示装置とを組み合わせて表示装置とする場合には、円偏光板110をタッチパネル側に搭載することで、同様に反射防止特性を付与してもよい。
次に、EL表示装置30の位相差層31(円偏光板110)以外の部材について説明する。
基板33としては、サファイアガラス基板、石英ガラス基板、ソーダガラス基板及びアルミナ等のセラミック基板;銅等の金属基板;プラスチック基板等が挙げられる。
図示はしないが、基板33上に熱伝導性膜を形成してもよい。熱伝導性膜としては、ダイヤモンド薄膜(DLC等)等が挙げられる。画素電極35を反射型とする場合は、基板33とは反対方向へ光が出射する。したがって、透明材料だけでなく、ステンレス等の非透過材料が挙げられる。基板は単一で形成されていてもよく、複数の基板を接着剤で貼り合わせて積層基板として形成されていていてもよい。また、これらの基板は、板状のものに限定するものではなく、フィルムであってもよい。
薄膜トランジスタ40としては、多結晶シリコントランジスタ等が挙げられる。薄膜トランジスタ40は、画素電極35の端部に設けられ、その大きさは10〜30μmである。なお、画素電極35の大きさは20μm×20μm〜300μm×300μmである。
基板33上には、薄膜トランジスタ40の配線電極が設けられている。配線電極は抵抗が低く、画素電極35と電気的に接続して抵抗値を低く抑える機能があり、一般的にはその配線電極は、Al、Al及び遷移金属(ただしTiを除く)、Ti又は窒化チタン(TiN)のいずれか1種又は2種以上を含むものが用いられる。
薄膜トランジスタ40と画素電極35との間には層間絶縁膜34が設けられる。層間絶縁膜34は、SiO等の酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機系材料をスパッタや真空蒸着で成膜したもの、SOG(スピン・オン・グラス)で形成した酸化ケイ素層、フォトレジスト、ポリイミド及びアクリル樹脂等の樹脂系材料の塗膜等、絶縁性を有するものであればいずれであってもよい。
層間絶縁膜34上に、リブ41を形成する。リブ41は、画素電極35の周辺部(隣接画素間)に配置されている。リブ41の材料としては、アクリル樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。リブ41の厚みは、好ましくは1.0μm以上3.5μm以下であり、より好ましくは1.5μm以上2.5μm以下である。
次に、透明電極である画素電極35と、発光源である有機機能層36と、カソード電極37とからなるEL素子について説明する。有機機能層36は、それぞれ少なくとも1層のホール輸送層及び発光層を有し、例えば、電子注入輸送層、発光層、正孔輸送層及び正孔注入層を順次有する。
画素電極35としては、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、IGZO、ZnO、SnO及びIn等が挙げられ、特にITOやIZOが好ましい。画素電極35の厚さは、ホール注入を十分行える一定以上の厚さを有すればよく、10〜500nmが好ましい。
画素電極35は、蒸着法(好ましくはスパッタ法)により形成することができる。スパッタガスとしては、Ar、He、Ne、Kr及びXe等の不活性ガス、及びこれらの混合ガスが挙げられる。
カソード電極37の構成材料としては、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn及びZr等の金属元素が挙げられ、電極の作動安定性を向上させるためには、例示した金属元素から選ばれる2成分又は3成分の合金系が好ましい。合金系としては、Ag・Mg(Ag:1〜20at%)、Al・Li(Li:0.3〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at%)及びAl・Ca(Ca:5〜20at%)等が好ましい。
カソード電極37は、蒸着法及びスパッタ法等により形成される。カソード電極37の厚さは、0.1nm以上、好ましくは1〜500nmであることが好ましい。
正孔注入層は、画素電極35からの正孔の注入を容易にする機能を有し、正孔輸送層は、正孔を輸送する機能及び電子を妨げる機能を有し、電荷注入層や電荷輸送層とも称される。
発光層の厚さ、正孔注入層と正孔輸送層とを併せた厚さ、及び電子注入輸送層の厚さは、形成方法によっても異なり、5〜100nmが好ましい。正孔注入層や正孔輸送層には、各種有機化合物が含まれる。正孔注入輸送層、発光層及び電子注入輸送層の形成する方法としては、均質な薄膜が形成できる点で真空蒸着法が好ましい。
発光源である有機機能層36としては、1重項励起子からの発光(蛍光)を利用するもの、3重項励起子からの発光(燐光)を利用するもの、1重項励起子からの発光(蛍光)を利用するものと3重項励起子からの発光(燐光)を利用するものとを含むもの、有機物によって形成されたもの、有機物によって形成されたものと無機物によって形成されたものとを含むもの、高分子の材料、低分子の材料、高分子の材料と低分子の材料とを含むもの等が挙げられる。ただし、これに限定されず、EL素子用として公知の様々なものを用いた有機機能層36を、EL表示装置30に用いることができる。
カソード電極37と封止フタ39との空間には乾燥剤38を配置する。これは、有機機能層36は湿度に弱いためである。乾燥剤38により水分を吸収し有機機能層36の劣化を防止する。
図11は、EL表示装置30の別態様の断面構成を表す概略図である。EL表示装置30は、薄膜封止膜42を用いた封止構造を有し、アレイ基板の反対面からも出射光を得ることができる。
薄膜封止膜42としては電解コンデンサのフィルムにDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を蒸着したDLC膜が好ましい。DLC膜は水分浸透性が極めて悪いという特性があり、防湿性能が高い。また、DLC膜等をカソード電極37の表面に直接蒸着して形成してもよい。また、樹脂薄膜と金属薄膜とを多層に積層して、薄膜封止膜42を形成してもよい。
[実施例]
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
実施例1
[光配向膜形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、光配向膜形成用組成物(1)を得た。
光配向性材料(5部):
Figure 2015079230
溶剤(95部):シクロペンタノン
[配向性ポリマー組成物の調製]
市販の配向性ポリマーであるサンエバーSE−610(日産化学工業株式会社製)に2−ブトキシエタノールを加えて配向性ポリマー組成物(1)を得た。尚、調製した組成物の全量に対する各成分の含有割合としては、配向性ポリマー組成物中の固形分量は1.0%、溶剤は99.0%とした。SE−610については、固形分量を納品仕様書に記載の濃度から換算した。
[位相差層形成用組成物の調製]
位相差層形成用組成物の組成を表1に示す。各成分を混合し、得られた溶液を80℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却し、位相差層形成用組成物を得た。
Figure 2015079230
表1における括弧内の値は、調製した組成物の全量に対する各成分の含有割合を表す。
LR9000:Laromer(登録商標)LR−9000(BASFジャパン社製)
Irg907:イルガキュア(登録商標)907(BASFジャパン社製)
BYK−361N:(ビックケミージャパン製)
LC242:下記式で示される重合性液晶(BASF社製)
PGMEA:プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート
Figure 2015079230
[λ/2層(1)及びλ/4層(1)の製造]
延伸処理を施していない基材(シクロオレフィンポリマーフィルム、日本ゼオン製ZF−14、厚さ23μm)の表面を、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回コロナ処理した。コロナ処理を施した表面に、光配向膜形成用組成物(1)をバーコーター塗布し、80℃で1分間乾燥し、偏光UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、100mJ/cmの積算光量で偏光UV露光を実施した。得られた配向膜の膜厚をレーザー顕微鏡(LEXT、オリンパス株式会社製)で測定したところ、100nmであった。
続いて、配向膜上に位相差層形成用組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、120℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm)することにより位相差層を形成した。この際、位相差層形成用組成物を、バーコーター塗布する際のワイヤーバーの太さを変えることで塗布膜厚を調整し、厚みを変えることで位相差値を制御した。
位相差層の乾燥膜厚が1μmとなるようにして得られた位相差層の位相差値を波長550nmで測定したところ、Re(550)=138nm、Rth(550)=68nmであり、λ/4層(1)を作製することができた。
位相差層の乾燥膜厚が2μmとなるようにして得られた位相差層の位相差値を波長550nmで測定したところ、Re(550)=270nm、Rth(550)=138nmであり、λ/2層(1)を作製することができた。
[広帯域λ/4層(1)の製造]
λ/4層(1)の表面に、先と同様の方法でコロナ処理、配向処理をし、さらに、位相差層形成用組成物(1)を用いて位相差層を形成した。この際、位相差層の乾燥膜厚が2μmとなるように製膜し、λ/2層として機能するようにした。また、偏光UV照射方向をλ/4層の光軸(遅相軸)に対して60°となるように設定し、λ/4層とλ/2層の光軸が交差するように作製した。このようにして得られた層の位相差値を波長450nm、550nm、650nmで測定したところ、Re(550)=140nm、Re(450)=113nm、Re(650)=160nmであった。この測定値を前述した定義式(12)(13)(14)に照らして計算し、広帯域λ/4層(1)を作製することができたことを確認した。
Δn(450)/Δn(550)=Re(450)/Re(550)=0.81
Δn(650)/Δn(550)=Re(650)/Re(550)=1.14
[広帯域λ/4層(2)の製造]
λ/2層(1)の表面に、先と同様の方法でコロナ処理、配向処理をし、さらに、位相差層形成用組成物(1)を用いて位相差層を形成した。この際、位相差層の乾燥膜厚が1μmとなるようい製膜し、λ/4層として機能するようにした。このようにして得られた層の位相差値を波長450nm、550nm、650nmで測定したところ、Re(550)=138nmであり、Re(450)=112nm、Re(650)=157nmであった。この測定値を前述した定義式(12)(13)(14)に照らして計算し、広帯域λ/4層(2)を作製することができたことを確認した。
[λ/2層(2)及びλ/4層(2)の製造]
位相差形成用組成物(2)を用いた以外は[λ/2層(1)及びλ/4層(1)の製造]と同様にしてλ/2層(2)及びλ/4層(2)を製造した。
[広帯域λ/4層(3)の製造]
位相差形成用組成物(2)を用いた以外は[広帯域λ/4層(1)の製造]と同様にして広帯域λ/4層(3)を製造した。
[広帯域λ/4層(4)の製造]
位相差形成用組成物(2)を用いた以外は[広帯域λ/4層(2)の製造]と同様にして広帯域λ/4層(4)を製造した。
[ポジティブC層(1)の製造]
延伸処理を施していないシクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン製ZF−14 厚さ23μm)の表面を、コロナ処理装置を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回コロナ処理した。コロナ処理を施した表面に、配向性ポリマー組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、90℃で1分間乾燥した。得られた配向膜の膜厚をレーザー顕微鏡(LEXT、オリンパス株式会社製)で測定したところ、34nmであった。
続いて、配向膜上に位相差層形成用組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、90℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm)することにより位相差層を形成した。得られた位相差層の膜厚をレーザー顕微鏡で測定したところ、膜厚は450nmであった。また、得られた位相差層の位相差値を波長550nmで測定したところRe(550)=1nm、Rth(550)=−70nmであった。すなわち、得られた位相差層の3次元屈折率の関係はnx≒ny<nzであり、ポジティブC層としての光学特性を有することを確認した。
得られたポジティブC層を、ポジティブC層(1)とする。
[ポジティブC層(2)の製造]
位相差形成用組成物(2)を用いた以外は[ポジティブC層(1)の製造]と同様にしてポジティブC層(2)を製造した。
[接着体の製造]
得られたλ/2、λ/4層、広帯域λ/4層及びポジティブC層上にコロナ処理装置を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回コロナ処理した。コロナ処理を施した表面に、厚さ5μmのアクリル系粘着剤(リンテック社製 セパレータフィルム付きノンキャリアフィルム)を塗布して転写接着層を設けて、接着体21〜15を作製した。
接着体21:基材17、λ/4層14[λ/4層(1)]、転写接着層15を、この順に含む接着体
接着体22:基材17、λ/2層13[λ/2層(1)]、転写接着層15を、この順に含む接着体
接着体23:基材17、広帯域λ/4層(1)〔λ/4層14[λ/4層(1)]、λ/2層13[λ/2層(1)]〕、転写接着層15を、この順に含む接着体
接着体24:基材17、広帯域λ/4層(2)〔λ/2層13[λ/2層(1)]、λ/4層14[λ/4層(1)]〕、転写接着層15を、この順に含む接着体
接着体25:基材17、ポジティブC層12[ポジティブC層(1)]、転写接着層15を、この順に含む接着体
接着体26:基材17、ポジティブC層12[ポジティブC層(2)]、転写接着層15を、この順に含む接着体
[偏光層の製造]
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の質量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬してヨウ素染色を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の質量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬してホウ酸処理を行った。引き続き8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光層(延伸後の厚さ27μm)を作製した。延伸は、ヨウ素染色及びホウ酸処理の工程で主に行い、トータル延伸倍率は5.3倍であった。得られた偏光層と、透明保護フィルムとしてケン化処理されたトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ製 KC4UYTAC 40μm)とを水系接着剤を介してニップロールで貼り合わせた。貼合物の張力を430N/mの保ちながら、60℃で2分間乾燥して片面に保護フィルムを有する偏光板を作製した。尚、水系接着剤は水100部に、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール(クラレ製 クラレポバールKL318)3部と、水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(住化ケムテックス製 スミレーズレジン650 固形分濃度30%の水溶液〕1.5部を添加して調製した。
実施例1
透明保護フィルム16及び偏光層11からなる被着体20(偏光板)の偏光層11上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体25を設けた。その後、接着体25の基材17を剥離し、偏光層11上にポジティブC層12を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体23を設けた。その後、接着体23の基材17を剥離し、ポジティブC層12上に、λ/4層14及びλ/2層13を転写して積層体を得た。この積層体の厚みは81μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例2
透明保護フィルム16及び偏光層11からなる被着体20(偏光板)の偏光層11上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体23を設けた。その後、接着体23の基材17を剥離し、偏光層11上にλ/2層13及びλ/4層14を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体25を設けた。その後、接着体25の基材17を剥離し、λ/4層14上にポジティブC層12を転写して積層体を得た。この積層体の厚みは81μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例3
被着体27[広帯域λ/4層(4)]のλ/4層14[λ/4層(2)]上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体26を設けた。その後、接着体26の基材17を剥離し、被着体27上にポジティブC層12を転写した。さらに、被着体27の基材18と偏光板の偏光層11を水系接着剤を介して貼り合わせることで、積層体を得た。この積層体の厚みは99μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例4
基材18及びポジティブC層12[ポジティブC層(2)]からなる被着体28のポジティブC層12上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体23を設けた。その後、接着体23の基材17を剥離し、ポジティブC層12上にλ/2層13及びλ/4層14を転写した。さらに、ポジティブC層12の基材18と偏光板の偏光層11を水系接着剤を介して貼り合わせることで、積層体を得た。この積層体の厚みは99μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例5
透明保護フィルム16及び偏光層11からなる被着体20(偏光板)の偏光層11上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体25を設けた。その後、接着体25の基材17を剥離し、偏光層11上にポジティブC層12を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体22を設けた。その後、接着体22の基材17を剥離し、ポジティブC層12上にλ/2層13を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体21を設けた。その後、接着体21の基材17を剥離し、λ/2層13上にλ/4層14を転写して積層体を得た。この積層体の厚みは86μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例6
透明保護フィルム16及び偏光層11からなる被着体20(偏光板)の偏光層11上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体22を設けた。その後、接着体22の基材17を剥離し、偏光層11上にλ/2層13を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体25を設けた。その後、接着体25の基材17を剥離し、λ/2層13上にポジティブC層12を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体21を設けた。その後、接着体21の基材17を剥離し、ポジティブC層12上にλ/4層14を転写して積層体を得た。この積層体の厚みは86μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例7
透明保護フィルム16及び偏光層11からなる被着体20(偏光板)の偏光層11上に、セパレータフィルムを剥がしながら接着体22を設けた。その後、接着体22の基材17を剥離し、偏光層11上にλ/2層13を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体21を設けた。その後、接着体21の基材17を剥離し、λ/2層13上にλ/4層14を転写した。さらに、セパレータフィルムを剥がしながら接着体25を設けた。その後、接着体25の基材17を剥離し、λ/4層14上にポジティブC層12を転写して積層体を得た。この積層体の厚みは86μmであり、非常に薄型の円偏光板を作製することができた。
実施例1〜7で作製した積層体を偏光層が視認側となるように粘着剤を用いて鏡面に貼合して、反射防止特性を観察したところ、いずれの方向から観察しても着色なく、良好な反射防止特性が得られることを確認した。
本発明によれば、有機EL表示装置における黒表示時の斜め視野における光漏れを低減させることができ、且つ、薄型の光学積層体を製造することができる。
1,11 偏光層
2,12 ポジティブC層
3,13 λ/2層
4,14 λ/4層
5,15 転写接着層
6,29 積層体
16 透明保護フィルム
17,18 基材
20 被着体(偏光板)
21,22,23,24,25,26 接着体
27,28 被着体
30 EL表示装置
31、110 円偏光板
33 基材
34 層間絶縁膜
35 画素電極
36 有機機能層
37 カソード電極
38 乾燥剤
39 封止フタ
40 薄膜トランジスタ
41 リブ
42 薄膜封止膜

Claims (11)

  1. 偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体の製造方法であって、
    積層体は、
    偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、
    ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、
    転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体であり、
    基材及び転写接着層を含む接着体と、被着体とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む製造方法。
  2. 偏光層、転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
    転写接着層、ポジティブC層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
    又は、
    転写接着層、ポジティブC層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、偏光層を含む被着体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  3. 偏光層、転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
    転写接着層、λ/2層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体、
    又は、
    転写接着層、λ/2層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、偏光層を含む被着体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  4. 偏光層、転写接着層、λ/2層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、λ/2層及び基材をこの順に含む積層体、
    転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体、
    又は、
    転写接着層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、偏光層を含む被着体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体の偏光層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  5. 偏光層、λ/2層、λ/4層、転写接着層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、転写接着層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、λ/4層を含む被着体、
    λ/4層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
    又は、
    λ/4層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/4層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  6. 偏光層、λ/2層、ポジティブC層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、ポジティブC層を含む被着体、
    ポジティブC層及びλ/2層をこの順に含む積層体、
    又は、
    ポジティブC層、λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  7. 偏光層、ポジティブC層、λ/2層、転写接着層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、転写接着層、λ/4層及び基材をこの順に含む積層体であり、
    被着体が、λ/2層を含む被着体、
    λ/2層及びポジティブC層をこの順に含む積層体、
    又は、
    λ/2層、ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  8. 偏光層、λ/2層、転写接着層、λ/4層及びポジティブC層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、λ/4層及び基材を含む接着体、又は、
    転写接着層、λ/4層、ポジティブC層及び基材をこの順に含む接着体であり、
    被着体が、
    λ/2層を含む被着体、又は、
    λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  9. 偏光層、λ/2層、転写接着層、ポジティブC層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、ポジティブC層及び基材を含む接着体、又は、
    転写接着層、ポジティブC層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
    被着体が、
    λ/2層を含む被着体、又は、
    λ/2層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のλ/2層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  10. 偏光層、ポジティブC層、転写接着層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含む積層体の製造方法であって、
    接着体が、
    転写接着層、λ/2層及び基材を含む接着体、又は、
    転写接着層、λ/2層、λ/4層及び基材をこの順に含む接着体であり、
    被着体が、
    ポジティブC層を含む被着体、又は、
    ポジティブC層及び偏光層をこの順に含む積層体であり、
    接着体の転写接着層側の面と、被着体のポジティブC層側の面とを、転写接着層を介して貼合し、基材を剥離する工程を含む、請求項1記載の製造方法。
  11. 偏光層、λ/2層、λ/4層、ポジティブC層及び転写接着層を含む積層体であって、
    偏光層、λ/2層及びλ/4層をこの順に含み、
    ポジティブC層を、偏光層及びλ/4層の間、又は、λ/4層のλ/2層とは反対側に含み、
    転写接着層を、偏光層と、λ/4層又はポジティブC層との間に含む積層体。
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