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JP2015078460A - カップ付き衣料 - Google Patents

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JP2015078460A
JP2015078460A JP2013216181A JP2013216181A JP2015078460A JP 2015078460 A JP2015078460 A JP 2015078460A JP 2013216181 A JP2013216181 A JP 2013216181A JP 2013216181 A JP2013216181 A JP 2013216181A JP 2015078460 A JP2015078460 A JP 2015078460A
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cloth
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bust
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JP2013216181A
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石川 恵美子
Emiko Ishikawa
恵美子 石川
由香里 服部
Yukari Hattori
由香里 服部
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】女性の人体の動きに追随することができ、かつ背中の矯正も可能にするカップ付き衣料を提供する。
【解決手段】バストを覆う形状の左右一対のカップ部材2、前記カップ部材の下部に設けられる左右一対の土台布3、および前記カップ部材を中央で連結させる概ね三角形のカップ連結部5を有するカップ付き衣料において、前記土台布の伸び率より、前記カップ連結部の伸び率が大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、女性の身体の動きに追随することができ、かつ着用快適性に優れたカップ付き衣料に関するものである。本発明におけるカップ付き衣料とは、ブラジャー、ブラトップ、カップ付きキャミソール、カップ付きランニングおよびハーフトップなどをいう。
従来、カップ付き衣料は、着用時にカップがバストの動きに追随しにくく、カップが浮き上がりバスト下部がはみ出したり、はみ出すのが嫌で逆に小さめのサイズを着用するとバストが締め付けられ、余分なぜい肉が脇布の上に盛り上がったりして美観を損ない、着用快適性に劣るという課題あった。特に、カップが浮き上がりやすい場合は、浮き上がりを防ぐため前屈みになってしまうため、良い姿勢を保持することができなかった。
従来の技術として、両脇や上部に前身頃より緊締力の強い裏地部を設けた「衣服」(特許文献1参照。)、カップ部の上部と脇部に伸縮性部材を配した「カップ付き女性用衣類」(特許文献2参照。)、および後身頃にパワーネットを配備した「アンダーウエア」(特許文献3参照。)が提案されている。
しかしながら、特許文献1の提案では、カップが伸縮性のある袋部材の中に挿入されているだけであるためカップの位置が定まらず、着用時に最適な位置に自ら調整する必要があったため、身体の動きに追随しないため、ずれやすいものであった。また、特許文献2の提案においては、カップ引き部材とカップ吊り部材によりカップを固定してバストの動きを追随させているが、つり上げと引き下げることによりバスト形状が押しつぶされたように固定することとなり、美しいバストラインを形成することはできなかった。さらに特許文献1と特許文献2には、カップ付き衣料を着用中に前屈みになりやすい姿勢を矯正する機能は付与されていなかった。
また、特許文献3のでは、後身頃にパワーネット帯をX字状に肩線と脇部に縫着した姿勢矯正ができるアンダーウエアが提案されているが、カップ付き衣料としての機能や着用感向上についてはなんら示唆されていない。
特許第5254636号公報 特許第3765993号公報 実登第3147409号公報
そこで本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良し、女性の人体の動きに追随することができ、かつ背中の矯正も可能にするカップ付き衣料を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決せんとするものであり、本発明のカップ付き衣料は、バストを覆う形状の左右一対のカップ部材、前記カップ部材の下部に設けられる左右一対の土台布、および前記カップ部材を中央で連結させる概ね三角形の地カップ連結部を有するカップ付き衣料において、前記土台布の伸び率より前記カップ連結部の伸び率が大きいことを特徴とするカップ付き衣料である。
本発明のカップ付き衣料の好ましい態様によれば、前記のカップ連結部の伸び率は110%以上180%以下であり、伸長回復率が90%以上100%以下である。
本発明のカップ付き衣料の好ましい態様によれば、カップ部材の側面長手方向に沿って、前記のカップ部材と肌との中間に身頃生地より緊締力の高い脇布を設けたことである。
本発明のカップ付き衣料の好ましい態様によれば、前記の緊締力の高い脇布が、巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地であり、その密度は身体側面に向かって多くなるように設置されてなることである。
本発明のカップ付き衣料の好ましい態様によれば、前記のインナー後身頃の内側に、5〜10cm巾の2枚のパワーネット地からなる後補整布を有し、前記後補整布の1枚は右上から左下へ、もう1枚は左上から右下へ交差させたことである。
本発明のカップ付き衣料の好ましい態様によれば、前記の後補整布の1枚が、巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地であり、その密度は身体側面に向かって多くなるように設置されてなることである。
本発明によれば、着用時にカップがバストの動きに追随でき着用感を向上させ、バストアップの効果もあるカップ付き衣料が得られる。さらに、本発明のカップ付き衣料においては、背中の補整布が良い姿勢を保持するという効果がある。
図1は、本発明のカップ付き衣料の一態様を示す前身頃の裏側からみた正面図である。 図2は、本発明のカップ付き衣料の一態様を示す後身頃の裏側からみた正面図である。 図3は、本発明のカップ付き衣料の別の一態様を示すカップ部分を表側からみた正面図である。 図4は、実施例における表1中の「姿勢外観変化(三次元計測画面)」の判定結果を示す図面代用写真である。
本発明のカップ付き衣料は、バストを覆う形状の左右一対のカップ部材、前記カップ部材の下部に設けられる左右一対の土台布、および前記カップ部材を中央で連結させる概ね三角形のカップ連結部を有するカップ付き衣料において、前記の土台布の伸び率より前記カップ連結部の伸び率が大きいカップ付き衣料である。
次に、本発明のカップ付き衣料の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明のカップ付き衣料の一態様を示す前身頃の裏側からみた図であり、図2は、本発明のカップ付き衣料の一態様を示す後身頃の裏側からみた図である。また、図3は、本発明のカップ付き衣料の別の一態様を示すカップ部分を表側からみた正面図である。
本発明でいうカップ付き衣料とは、前述のとおり、ブラジャー、ブラトップ、カップ付きキャミソール、カップ付きランニング、ハーフトップなどをいう。
具体的には、本発明のカップ付き衣料は、図1と図2に示されるように、ランニング型のインナー前身頃1とインナー後身頃9の内側に、バストを覆う形状の左右一対のカップ部材2、前記カップ部材の下部に設けられる左右一対の土台布3、脇布4、および、前記カップ部材を中央で連結させる概ね三角形のカップ連結布5を設置してなる裏地前身頃6と、図2に示されるようにX形状のパワーネット地の後補整布7を縫着して吊り下げられて構成される。
本発明のカップ付き衣料は、左右一対のカップ部材2とカップ部材2を中央で連結させる概ね三角形の好適には編地でできたカップ連結部5と、そのカップ部材2の下部に設けられる左右一対の土台布3を縫い合わせて得られる。このとき、カップ連結部5は、土台布3より伸び率が大きい編地を用いることが好ましい態様である。
通常、カップ付き衣料は、左右一対のカップを連結させる連結部など設けることなく、伸度の小さい土台布を連結部まで延長させて縫着あるいは融着し、上辺で固定することにより、バストの位置を正しい位置に固定することができるとされていた。しかしながら、連結部を設けることなく、上辺を固定することにより左右一対のカップは固定することはできるが、身体の動きに追随することができず、カップ位置がずれることがあり、さらにはカップからバストがはみ出すことにもなった。
本発明で使用されるカップ連結部5の伸び率を、好ましくは110%以上180%以下にすることにより、左右一対のカップが自由自在に動くため身体の動きに追随することができる。さらに、カップ連結部5の上部連結部10を固定しないことで左右のカップが個別に動くことができ、身体の動きを妨げない点でより好ましい態様である。さらに、カップ連結部5の伸長回復率を90%以上100%以下の範囲にすることにより、左右カップを正しい元の位置に戻すことができ、着用や洗濯による耐久性の低下を防ぐこともできる。
カップ連結部5の伸び率は、JIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」の伸び率A法(ストリップ法)に従って測定した値であり、また、伸長回復率は同じくJIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」のA法(定率伸長時伸長弾性率)に従って測定した値をいう。詳細な試験方法については、後述する実施例の項に記載した。
本発明で使用する左右一対のカップ部材2の下部に設けられる土台布3は、カップ連結部5より伸び率の小さい部材を選ぶことが好ましく、土台布3の伸び率は30%以下であることが好ましい。この土台布3がカップ連結部5と同様の伸び率を有するとバストが中心に落ち着かず、左右脇方向に流れてしまうことがある。土台布3の伸び率は、より好ましくは5%以上30%以下であり、さらに好ましくは5%以上20%以下である。
本発明のカップ付き衣料は、図1に示されるように、裏地前身頃6の左右一対のカップ部材2の側面長手方向に沿ってカップ部材2と肌との間に身頃生地より緊締力の高い編地を脇布4として設置することが好ましい態様である。このように脇布4を設置することにより、バストの側面への移動、すなわちバストの脇流れを防止し、バストアップもすることができる。緊締力とは、編地を一定伸長まで引き伸ばしたときの力であらわし、JIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」の伸長力のB法(編物の定伸長時伸長力)に従って測定するが、あくまでも比較する素材の相対評価であるため、適正な範囲は設けない。詳細な試験方法については、後述する実施例の項に記載した。
脇布4の素材は、バストの脇流れ防止のために、サテンネットやパワーネット地など緊締力のある伸縮性素材が好ましく用いられる。脇布4の設置は、伸縮性素材を1重でも2重でもかまわないし、2種類の伸縮性素材を組み合わせることができる。また、脇布4は、巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地を使用することも好ましく、その密度を変えた1枚の連続したパワーネット地を使用する場合、密度は身体側面に向かって多くなるように設置することにより、バストの脇流れをより防止することができ、さらにバストアップすることができる。
脇布4の巾は、裏地前身頃6の裾線上で脇線から3cmから10cmの巾で設置することが好ましい。脇布4の巾が、10cmを超えると脇布4の端面がバスト中央部にまで延在するため着用時に不快感を与えることがあり、脇線から3cm未満ではバストの隆起位置まで届かないので設置する効果が小さくなる。脇布4の巾は、より好ましくは4cmから9cmである。
本発明のカップ付き衣料においては、図2に示されるように、インナー後身頃9の内側にパワーネット地の後補整布7の1枚は右上から左下へ、もう1枚の後補整布7は左上から右下へ交差させた概ねX形状に設置させることが、正しい姿勢保持の点で好ましい態様である。X形状は、たすき掛けとほぼ同じ効果を得ることができる。その効果とは、たすき掛けをすることにより、肩甲骨が引き寄せられ、猫背が改善され姿勢が良くなることであり、本発明においても同様の効果が期待できる。
また、後補整布7は着用時には表から見えないので、外観は変わらず姿勢矯正の効果を与えることができる。
本発明で用いられる後補整布7は、5〜10cm巾の2枚のパワーネット地からなることが好ましい。後補整布の巾Cは、背中心で測定し、後補整布の巾Cが5cm未満では力不足で十分な姿勢矯正を効果は発揮することは困難である。また、後補整布の巾Cが10cmを超えると、背中をほぼ全面覆う面積となるため、窮屈感を伴うことがある。
さらに、上記の後補整布7の1枚が巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地を、身体側面に向かって多くなるように設置することがより好ましい態様である。身体側面とは、図2の矢印A、B方向を示し、それらの方向に向かって密度を多くすることにより身体の引き上げ効果が高まる。
このようにして得られた裏地前身頃6と後補整布の下端部を、好ましくは1.5cm以上3cm以下の巾の平ゴム等のゴム部8で繋ぎ、カップ付き衣料の内側に設置する。平ゴム等のゴム部8の巾が1.5cm未満では、線状に身体を圧迫するため、身体に線状の跡が残ることがある。また、ゴム部8の巾が3cmを超えると、身体を圧迫して着脱しにくく、着用中も窮屈感が増すことがある。このとき、裏地部分の脇や下端部はカップ付き衣料には縫着しないことで、外観は変わらず裏地部分の補整効果を与えることができる。
本発明の別の態様として、図3に示すようなカップ付きインナーについて図面を参照しながら具体的に説明する。具体的には図3に示されるように、ブラジャーの形状で、左右一対のカップ部材2とカップ部材2を中央で連結させる概ね三角形の編地でできたカップ連結布5、そのカップ部材下部に設けられる土台布3、バック布11および肩紐13を縫い合わせて、カップ付きインナーが得られる。このとき、カップ連結部5は土台布3より伸び率が大きい編地を用いることである。
次に、本発明のカップ付き衣料について、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において用いた外衣表地および裏地の品質評価は、次の方法で実施した。
(測定方法)
(1)伸び率
表地および裏地の伸び率は、JIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」の伸び率A法(定速伸長法)に従って測定した。
すなわち、まず、5cm×30cmの試験片を、タテ方向とヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。測定には、自動記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、つかみ間隔を20cmとし、試験片のたるみや張力を除いて、試験片をつかみに固定した。引張速度20cm/minで14.7N(1.5kg)まで伸ばし、そのときのつかみ間隔を測り、次の式により伸び率L(%)を求め、3枚の平均で表した。
・伸び率L(%)={(L−L)/L}×100
L :つかみ間隔(mm)
:14.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm)。
(2)伸長回復率
伸長回復率は、同じくJIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」のA法(繰り返し定速定伸長法)に従って測定した。
すなわち、まず、5cm×30cmの試験片を、タテ方向とヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。測定には、自動記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、つかみ間隔を20cmとし、試験片のたるみや張力を除いて、試験片をつかみに固定した。引張速度20cm/minで別に求めた伸び率(前項L)の値の80%まで伸ばして、1分放置した後、同じ速度で元の位置まで戻し、3分間放置する。この操作を10回繰り返した後、再び同じ速度で初荷重以上の荷重まで引き伸ばす。記録した荷重−伸長曲線から、残留伸びを測り次式により伸長回復率L(%)を求め、3枚の平均で表した。
・伸長回復率L(%)=[(Lb1−L)/L]×100
:伸び率Lの80%の伸びに相当するチャート上の長さ(mm)
b1:10回繰り返し伸長後の残留伸びに相当するチャートの長さ(mm)。
(3)緊締力
身頃生地、脇布および後補整布の緊締力は、JIS L 1096(2010年版)「織物及び編物の生地試験方法」の伸長力のB法(編物の定伸長時伸長力)に従って測定した。
すなわち、まず、5cm×30cmの試験片を、タテ方向とヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。測定には、自動記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、つかみ間隔を20cmとし、試験片のたるみや張力を除いて、試験片をつかみに固定した。引張速度20cm/minで15%伸長まで引き伸ばし、1分間保持したときの荷重を荷重−伸び曲線から求め、3回の平均値を算出した。
(4)姿勢外観変化の評価
出来上がったカップ付き衣料の姿勢外観変化を評価するため、(株)サン・エンジニアリング社製の三次元計測器を使い、モニターの裸体とカップ付きインナーを着用したときの画像を撮影し、首の位置や背中の曲がりぐあいを観察し、さらにモニターの官能評価を実施した。
(5)バストアップ効果
三次元計測器で撮影した画像を用いて鎖骨と乳頭間の距離を計測し、裸体とカップ付き衣料を着用した時の差寸を計算した。
(6)身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感
出来上がったカップ付き衣料をモニターに着用させ、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感について官能評価を実施した。その評価基準を、表1に示す。モニターは、年齢が30代から50代の女性5名である。着用した結果の平均点を、各評価点数として示す。各評価点数の合計点数を総合評価とし、総合評価が大きいものほど優れていることを示す。
表1中の「姿勢外観変化(三次元計測画面)」の判定結果を、図4に示す。図4の姿勢外観変化において、(a)は判定「3」、(b)は判定「2」、(c)は判定「1」の結果をそれぞれ示す。
(実施例1)
310T弾性糸をナイロン44Tでカバーリングした糸を用いて56ゲージで編成し、ウエル45本/2.54cm、コース60本/2.54cmの丸編地を得、ランニング型のインナーを縫製した。該丸編地の伸び率はタテ方向152%、ヨコ方向129%、伸長回復率はタテ方向97%、ヨコ方向90%、緊締力はタテ方向75cN、ヨコ方向9cNであった。
カップ部材としてウレタンフォームを用い、カップ上を上記で得られた丸編地(裏地前身頃6)で連結させた。次に、310T弾性糸をナイロン44Tでカバーリングした糸を用い、56ゲージでパワーネットAを編成し、ウエル41本/2.54cm、コース61本/2.54cmの編地を得た。得られた編地の伸び率はタテ方向171%、ヨコ方向133%、伸長回復率はタテ方向97%、ヨコ方向90%、緊締力はタテ方向83cN、ヨコ方向11cNであった。得られた編地を左右カップの間の概ね三角形のカップ連結部として使用し、土台布のナイロン100%マーキゼットと縫い合わせた。前記のマーキゼットの伸び率は、タテヨコ共に5%であった。
別途、310T弾性糸をナイロン44Tでカバーリングした糸を用い、ウエル43本/2.54cmの箇所と45本/2.54cmの箇所をもつパワーネットBを編成した。そのパワーネットBの密度小と大がほぼ同じ巾となるように、7cm巾の脇布を裁断した。密度大が脇側になるように、カップ部材の一部をカバーして脇布を設置し、図1に示すような形状の裏地前身頃を縫製した。
背中には、パワーネットBを密度小と大がほぼ同じ巾となるように8cm巾の後補正布を2本裁断した。密度大を身体側面、すなわち図2のA、B側となるように1枚は右上から左下へ、もう1枚は左上から右下へ交差させるようにインナー後身頃の袖ぐりと衿ぐりに縫着した。
裏地前身頃と後補整布の端部を1.5cm巾の平ゴムで連続させ、ランニング型インナーに縫着した。
このようにして得られたカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をしてもカップがずれることなく正しい位置にバストが納まり、鎖骨から乳頭までの距離が裸体に比べて3.0cm短くなったことからバストアップ効果もあることが実証できた。さらに、三次元計測画像で首の位置が後になり背中がまっすぐになったことから、背すじも伸びて、姿勢が良くなる感じが実感でき、実証することもできた。
(実施例2)
実施例1で得られた丸編地で、ハーフタイプのランニング型のインナーを縫製した。
カップ部材としてウレタンフォームを用い、カップ上を上記の丸編地(裏地前身頃6)で連結させた。実施例1で得られたパワーネットAを、左右カップの間の概ね三角形のカップ連結部として使用し、土台布のナイロン100%マーキゼットと縫い合わせた。さらに、該パワーネットAを、6cm巾に裁断し、カップの一部をカバーして脇布として設置し、図1に示すような形状の裏地前身頃を縫製した。
背中には、パワーネットAを10cm巾の後補整布として2本裁断し、1枚は右上から左下へ、もう1枚は左上から右下へ交差させ、背中心で重なった部分を縫い付け、インナー後身頃の袖ぐりと衿ぐりに縫着した。
裏地前身頃と後補整布の端部をハーフタイプのランニング型インナーの裾端部に縫着して、ハーフトップ型インナーを得た。
このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をしてもカップがずれることなく正しい位置にバストが納まり、鎖骨から乳頭までの距離が裸体に比べて2.0cm短くなったことから、バストアップ効果もあることが実証できた。さらに、三次元計測画像で首の位置が後になり背中がまっすぐになったことから、背すじも伸びて姿勢が良くなる感じが実感でき、実証することもできた。
(実施例3)
実施例1で使用した丸編地を使い、キャミソールを縫製した。
カップ部材としてウレタンフォームを用い、カップ上を上記の丸編地(裏地前身頃6)で連結させた。次に、実施例1で使用したパワーネットAを左右カップの間の概ね三角形のカップ連結部として使用し、土台布のナイロン100%マーキゼットと縫い合わせた。さらに、パワーネットAを5cm巾に裁断し、カップの一部をカバーする脇布として縫着して裏地前身頃を縫製した。
上記の丸編地で裏地前身頃の裾線まで延長させ裏地後身頃として、裏地前身頃の裾部を1.5cm巾の平ゴムで連続させ、キャミソールの裏に吊り下げ、カップ付きキャミソールにした。
このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をしてもカップがずれることなく正しい位置にバストが納まり、鎖骨から乳頭までの距離が裸体に比べて2.0cm短くなったことから、バストアップ効果もあることを実証することができた。
(実施例4)
実施例1で使用した丸編地をカップ外側に使い、カップ部材としてウレタンフォームを用い、実施例1で使用したパワーネットAを左右一対のカップの間の概ね三角形のカップ連結部として使用し、土台布のナイロン100%マーキゼットと縫い合わせてブラジャーを得た。
このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をしてもカップがずれることなく正しい位置にバストが納まり、鎖骨から乳頭までの距離が裸体に比べて1.5cm短くなったことからバストアップ効果もあることが実証できた。
(比較例1)
実施例1で使用した丸編地を使って、ランニング型のインナーを縫製した。
カップ部材としてウレタンフォームを用い、カップ上を閂止め(かんぬきどめ)縫いで連結させた。次に、伸び率5%のナイロン100%マーキゼットをカップ連結部および土台布として連続した形状で設置し、裏地前身頃とした。上記の丸編地で裏地前身頃の裾線まで延長させ裏地後身頃として、裏地前身頃の裾部を1.5cm巾の平ゴムで連続させ、ランニング型インナーの裏に吊り下げ、カップ付きインナーを得た。
このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をするとカップが上にずれ、バストが下からはみ出そうになるため、前屈みになり姿勢が悪くなった。鎖骨から乳頭までの距離は裸体に比べて0.5cm短くなったが、姿勢外観写真では首の位置も変化無いことから、姿勢矯正効果はなく、身体にフィットしないで着心地が悪かった。
(比較例2)
実施例1で使用した丸編地を使って、キャミソール型のインナーを縫製した。キャミソールの裏側にカップ部材を挿入できる袋を縫い付け、実施例1で使用したカップ部材を挿入した。このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をすると、カップも同様に動くため、カップがずれてバストが下からはみ出したバストは脇に流れ、フィット感が悪かった。また、バストアップの効果は全くなかった。
(比較例3)
表地、ウレタンフォームおよび裏地を、モールド成形機で加熱加圧することにより、カップ部材、連結部および土台布を一体化したモールドカップを得た。得られたモールドカップに肩紐を、熱圧着で取りつけ無縫製のブラジャーを得た。このカップ付き衣料を着用したときの姿勢外観変化、バストアップ効果、身体の動きへの追随性、着用感および締め付け感を評価した結果を、表2に示す。
表2に示されるように、カップ付き衣料を着用して腕の上げ下げ、旋回などの運動をすると、ブラジャーも同様に動くため、カップがずれてバストが下からはみ出したバストは脇に流れ、フィット感が悪かった。
1 :インナー前身頃
2 :カップ部材
3 :土台布
4 :脇布
5 :カップ連結部
6 :裏地前身頃
7 :後補整布
8 :ゴム部
9 :インナー後身頃
10:上部連結部
11:バック布
12:係止部
13:肩紐
A.B:密度大を入れる方向
C :補整布の巾

Claims (6)

  1. バストを覆う形状の左右一対のカップ部材、前記カップ部材の下部に設けられる左右一対の土台布、および前記カップ部材を中央で連結させる概ね三角形のカップ連結部を有するカップ付き衣料において、前記土台布の伸び率より前記カップ連結部の伸び率が大きいことを特徴とするカップ付き衣料。
  2. カップ連結部の伸び率が110%以上180%以下であり、伸長回復率が90%以上100%以下であることを特徴とする請求項1記載のカップ付き衣料。
  3. カップ部材の側面長手方向に沿って、カップ部材と肌との中間に身頃生地より緊締力の高い脇布を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のカップ付き衣料。
  4. 緊締力の高い脇布が、巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地であり、その密度が身体側面に向かって多くなるように設置されてなることを特徴とする請求項3記載のカップ付き衣料。
  5. インナー後身頃の内側に、5〜10cm巾の2枚のパワーネット地からなる後補整布を有し、前記後補整布の1枚は右上から左下へ、もう1枚は左上から右下へ交差させたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカップ付き衣料。
  6. 後補整布の1枚が、巾方向に2〜6本/2.54cm密度を変えた1枚の連続したパワーネット地であり、その密度は身体側面に向かって多くなるように設置されてなることを特徴とする請求項5記載のカップ付き衣料。
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