JP2015048095A - 容器封止構造およびインナーシール材 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の技術では、キャップを外した後に、内面層から分離した状態の外面層をユーザが摘んで上方に引っ張ることで、内面層が剥離層端縁から破れて開封されるようになっているが、外面層の引っ張り方はユーザによってまちまちである。
また、上下分離型のインナーシール材において、キャップ寸法とインナーシール材寸法精度の不適合により、キャップ内部の嵌合部からインナーシール全層が外れる、いわゆる「脱落」が品質不良として発生する場合がある。その再生方法として、容器側に転移したインナーシール全層より上シートを引き剥がし、キャップ内に嵌めこみキャップを締めることにより、流通後の消費者は良品と同じ扱いが可能になる。しかしながら、特許文献2の技術では、上シートを下シートから引き剥がした途端に容器内部の密封性が保たれなくなり、「脱落」の品質不良が発生した場合、製品の再生が不可能である。
接合強度よりも小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の容器封止構造である。
本発明の第1の実施形態の容器封止構造およびインナーシール材について説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の容器封止構造の封止時および開封時の概略構成を示す模式的な断面図である。図2(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の容器封止構造に用いるインナーシール材の概略構成を示す積層方向に沿った模式的な断面図、および積層方向に直交する方向の模式的な断面図である。図3(a)は、本発明の
第1の実施形態の容器封止構造における離型層の表面を示す模式的な平面図である。図3(b)は、図3(a)におけるA部拡大図である。図3(c)は、図3(b)におけるB−B断面図である。
なお、以下では、方向参照を簡潔にするため、特に断らない限り、図1(a)、(b)に示すように、びん1の口部1aを鉛直上向きに配置し蓋部材2を口部1aの上方から下方に向かって装着するものとして説明し、このような配置での上下関係に基づいて、各部材の相対的な位置関係を、上(下)側、上(下)方、上(下)層、上(下)面等と称する場合がある。
例えば、インスタントコーヒー等の内容物を収容する場合、図示略のびん本体は、一例としてガラスで製造された有底筒状のものを挙げることができる。びん本体の外形は、断面が多角形や円形の筒体や、球体、直方体等の適宜の形状を採用することができる。
また、びん本体と口部1aとは、それぞれ異なる材質で構成されていてもよい。
このため、口部1aは同軸の円筒状に形成された外周面1eおよび内周面1fを有し、口部1aの端部には、外周面1eと内周面1fとの間に、口部1aの中心軸線に直交する平面に整列された口部先端面1dが形成されている。
図1(a)、(b)は模式図のため、口部先端面1dは、外周面1eおよび内周面1fと境を接する平面として描いているが、外周面1eおよび内周面1fと、口部先端面1dとの間には、丸みを帯びたり傾斜面からなったりする角部が形成されていてもよい。
また、口部先端面1dの径方向の幅は、インナーシール材5が接合可能であれば、適宜の幅に設定することができる。
外周面1eには、径方向の外方に向かって突出され、外周面1eの中心軸線に沿って螺進する螺旋曲線に沿って配置された複数の螺合突起1bが形成されている。
本実施形態では、蓋部材2は、口部1aに外嵌可能な有底円筒状の外形を有しており、内周部に、口部1aの外周面1eよりも大径の内周面2bと、口部1aの口部先端面1dを覆う円形状の内側天面2aとが形成されている。
内周面2bには、インナーシール材5を内側天面2aに対向した状態に保持する保持突起部2dと、口部1aの螺合突起1bと螺合可能な螺合突起2cとが設けられている。
保持突起部2dは、蓋部材2を外して開封する際に、インナーシール材5の後述する上シート材4の外周部を保持できれば、適宜の位置、形状に設けることができる。本実施形
態では、一例として、内側天面2aからインナーシール材5の厚さ寸法よりも離した位置に、内周面2bの全周にわたって設けられ、断面形状は三角形状とされている。
蓋部材2の材質は、特に限定されず、例えば合成樹脂、金属などを採用することができる。
形とされている。
本実施形態の容器封止構造では、上シート材4は厚さ方向の一方の表面である上面4Aを構成する後述の紙層4a(図2(a)参照)が、蓋部材2の内側天面2aに対向して配置され、厚さ方向の他方の表面である下面4Bにおいて下シート材3の上面3Aと剥離可能に接合されている。
図1(a)に示す封止状態では、内側天面2aと上面4Aとは密着されているが、固定されてはいない。このため、封止前に蓋部材2に嵌合またはインモールド成型方式で装填された状態(図示せず)および図1(b)に示す開封状態では、インナーシール材5は、内側天面2aと保持突起部2dとの間の間隙が許す範囲で移動可能になっており、例えば、蓋部材2に対して、回転したりすることが可能である。
また、下シート材3は、下面3Bの外周側で、口部1aの口部先端面1dに固定されている。
このため、紙層4aは上シート材4の最上層を構成し、樹脂層4eは上シート材4の最下層を構成している。上シート材4において、紙層4a、樹脂層4e以外の層は、上シート材4の中間層を構成している。
このような紙層4aとしては、坪量が100g/m2 以上800g/m2以下の厚紙が好適である。
坪量が100g/m2 未満であると、紙層4aの剛性が小さいため、蓋部材2を外す際に、受ける外力によって変形しやすくなり、下シート材3を上シート材4から剥離する力および後述する切り離し線部6を切り離す力が伝達しにくくなるため、開封しにくくなる。また、開封できる場合でも、剥離、切り離しが不十分になるため、きれいに分離することができなくなり、これにより、いわゆるリパック性が悪化する。
坪量が800g/m2 を越えると、厚み過剰なので、腰が硬くなり蓋部材2への装填ができなくなる。
また、紙層4aの上記の坪量の範囲よりも狭い範囲とすれば、より開封が容易となり、より蓋部材2への装填が容易となるため、好ましい。例えば、紙層4aは、坪量が300g以上650g以下の板紙であることがより好ましい。
接着層4bに好適な接着性樹脂の例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等の酸コポリマー樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などの樹脂を挙げることができる。また、これらの構成材料
の一種ないしはそれ以上を組み合わせて使用することもできる。
接着層4dの厚さは、10μm以上が好ましい。接着層4dの厚さの上限値は、必要とされる接着強度を満たし、かつ包材コストに見合う範囲のものであればよいが、30μmを上限値として必要に応じて適宜に設定することが好ましい。
接着層4bに好適な接着剤の例としては、例えば、パラフィンを主体としてエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブチレン等を添加した組成物を挙げることができる。
また、紙層4aが、坪量が500g/m2 を超えるような剛性の強い板紙であって、紙層4aをラミネート加工することにより積層体を形成する場合には、積層後に積層体を巻き取るのが困難であるため、ラミネーション工程のインラインにてシート状に裁断する必要がある。このため、接着層4bとしては、ラミネーションおよび断裁の作業性を考慮して、押し出し樹脂接着剤や、速乾性のワックス接着剤、ホットメルト接着剤を使用することが好ましい。
バリア層4cの構成は、水分の透過を抑制できれば特に限定されないが、例えば、金属箔、合成樹脂フィルムに無機材料をコーティングしたシート状部材等を採用することができる。
金属箔の例としては、例えば、アルミニウム箔、鉄箔、銅箔、錫箔などを挙げることができる。
合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂などのフィルムを挙げることができる。
これらの合成樹脂フィルムに対するコーティング材料としては、例えば、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウムなどの無機物、無機化合物を挙げることができる。
これらの無機物、無機化合物のコーティング手段としては、例えば、蒸着を挙げることができる。
ただし、後述する切り離し線部6を炭酸ガスレーザー加工により形成する場合、レーザー光は金属により反射されるため、バリア性を保持しながら開封誘導加工が可能である金属箔を用いる必要がある。
また、インナーシール材5の外形を打ち抜き加工した後カールが発生すると重ね適性、装填適性等のハンドリング適性が損なわれることを考えると、カールを手直しできる金属箔が好適であり、さらにコスト性を加味するとアルミニウム箔が最適である。
さらに、アルミニウム箔は、水分に加えて、臭気の元ともなるガスのバリア性も高い。また、アルミニウム箔は、渦電流が生じ易くインナーシール材5を高周波シールする際にも好適となる。
説明した合成樹脂フィルムを採用することが出来るが、基材強度、加工適性、コスト面からに軸延伸PETフィルムを好適に用いることができる。また、基材層4fとバリア層4cの積層順は変えることが可能であり、上下シート材間の接着強度や切り離し部6の切り離し強度によっては、接着層4dおよび基材層4fを省略することも可能である。
樹脂層4eは、上シート材4の下面4Bを構成し、下シート材3と剥離可能に接合する層状部である。
樹脂層4eに用いる樹脂材料は、基材層と接着可能な樹脂材料を採用することができる。したがって、樹脂層4eは接着層4bと同一の樹脂材料を用いてもよい。また、基材層側に接着強度を改善する目的で、オゾン処理やアンカーコートを用いることも可能である。また、樹脂層4eの厚さは、接着層4dと同様の厚さの範囲から適宜設定することができる。
このため、離型層3aは下シート材3の最上層を構成し、シーラント層3gは下シート材3の最下層を構成している。下シート材3において、離型層3a、シーラント層3g以外の層は、下シート材3の中間層を構成している。
切り離し線部6が沿う閉曲線パターンは、開封時に下シート材3に形成すべき開口の形状に応じて適宜設定することができるが、本実施形態では、一例として、図2(b)に示すように、下シート材3の外形円に対する直径dの同心円としている。
切り離し線部6は、この同心円上において、周方向の長さLa で厚さ方向に貫通された貫通部6aと、周方向に長さLbを有する非刻部6bとが、全周にわたって交互に形成され、全体として破線状をなしている。
切り離し線部6が整列する同心円の直径dは、本実施形態では、口部1aの内周面1fの内径よりも小径とされている。
このため、下シート材3は、外側部3Cと内側部3Dとに異なる外力が加わることで、切り離し線部6にその切り離し強度を超える外力が作用すると、切り離し線部6が切り離されることになる。
切り離し線部6の切り離し強度は、長さLa、Lbを適宜に設定することにより、内側部3Dと上シート材4との接合強度および外側部3Cと口部1aとの接合強度に比べて小さくなるようにしておく。
特に、長さLbは、0.2mm以上、3mm以下とすることが好ましい。
長さLbが0.2mm未満であると、切り離し強度が小さすぎるため、刻設時や、刻設
後のハンドリング等のインナーシール材5を製造するまでの中間工程において、非刻部6bがちぎれやすくなる。
また、長さLb が3mmを越えると、切り離し強度が大きくなるため、開封に要する力が増大し、開封しにくくなるおそれがある。
また、Lbは、La以下の長さであることが好ましい。
離し線6を連続線にすることにより、開封時に非刻部を切り離す必要がない為、剥離層3aの接着強度を低減化することが可能となり、開封適性も改善可能である。
離型層3aは、図3(a)、(b)、(c)に示すように、上シート材4の下面4Bと接着する接着剤3a1と、接着剤3a1に比べて上シート材4との接着性が低い剥離剤3a2とを、パターン塗工して形成された層状部である。
本実施形態では、離型層3aは、シート状の塗工基材層3bの上面の全体に積層するように塗工された剥離剤3a2上に、接着剤3a1がパターン化して塗工されている。
接着剤3a1の塗工パターンは、内側部3Dと外側部3Cとで上シート材4に対する接合強度を変えるために、それぞれ、異なるパターンPD、PCを採用している。
このため、下面4Bに対する接着剤3a1の接着力の大きさにもよるが、内側部3D内の広範囲でベタ塗りすることが好ましい。
本実施形態では、パターンPDは、切り離し線部6から内側に幅LDを有する円環状の領域を除く円形領域に接着剤3a1をベタ塗りしたパターンである。このため、接着剤3a1の外周には、平面視円環状の剥離剤3a2が露出されている。
パターンPD における幅LDは、接着剤3a1が切り離し線部6にかかることなくかつ下面4Bと接着剤3a1との接合強度が必要な強度以上になっていれば、適宜の寸法に設定することができる。
本実施形態では、パターンPCは、外側部3C内に、直径D1のドット状の接着剤3a1を配列ピッチLCの格子状に配列して塗工したパターンである。このため、ドット状の接着剤3a1の間には、剥離剤3a2が露出されている。
これにより、外側部3Cにおける上シート材4に対する接合強度は、配列ピッチLcと直径D1とを適宜の寸法に設定することで、外側部3Cにおける接着剤3a1と剥離剤3a2との面積比率に応じた接合強度とすることができる。
また、剥離剤3a2としては、上記樹脂の単体あるいは上記混合物にシリコーン樹脂を添加した組成物も好適である。
上記のような剥離剤3a2として好適な樹脂はいずれもポリエチレンとの親和性が弱い。このため、例えば、剥離剤3a2の表面に溶融押出しによってポリエチレン層を積層すると、剥離剤3a2とポリエチレン層間の接着強度は、0.1N/15mm巾〜1.0N/15mm巾となる。
本実施形態において、外側部3Cの幅は、口部先端面1dの幅と同程度であり、例えば、3mm〜10mm程度であるため、このような接着強度であれば、開封時に作用する外力によって、剥離剤3a2とポリエチレン層とは、きわめて容易に剥離される。
な接着剤であれば、適宜の材質を採用することができる。本実施形態では、一例としてヒートシール性を有する樹脂を採用している。
このような接着剤3a1として好ましいヒートシール性を有する樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、塩酢ビニル系樹脂、塩素化PP樹脂、塩素化EVA樹脂、変性PE樹脂等の単体、あるいはこれらを2種類以上含む混合物を挙げることができる。
上記のような接着剤3a1として好適な樹脂は、いずれもポリエチレンとの親和性が強い。このため、例えば、接着剤3a1の表面に溶融押出しによってポリエチレン層を積層すると、接着剤3a1とポリエチレン層とは、剥離剤3a2に比べると高強度に接着される。
したがって、外側部3Cは、剥離剤3a2のみを有する構成も可能である。
ただし、本実施形態のように、接着剤3a1をパターン塗工することで、開封の支障にならない程度に接合強度を増しておけば、例えば、インナーシール材5の製造工程において、下シート材3および上シート材4の接合後の作業、ハンドリング、蓋部材2への装填等によって外力が作用した場合に、外側部3Cと上シート材4とが剥離したり、捲れたりすることを防止できる。このため、製造工程における作業効率を向上し、不良率を低減できる。
表面処理としては、例えば、絵柄インキの密着性を改善するための易接着処理、金属光沢を改善するための光沢ニス処理等を挙げることができる。
コーティングの種類としては、例えば、光沢改善やインキ表面の保護のためのOPニスによるコーティング等を挙げることができる。
本実施形態では、塗工基材層3b上には剥離剤3a2 をベタ塗りするため、シート基材層3dは剥離剤3a2が密着できる表面を有していればよい。
また、塗工基材層3bの下面(接着剤層3c側の表面)は、接着剤層3cとの接合強度を向上するための適宜の表面処理やコーティングが施すことが可能である。
本実施形態では、シート基材層3dの上面に印刷された絵柄は、開封時に外側部3Cの上面3A側から見ることが可能な絵柄となり、シート基材3dの下面に印刷された絵柄は、開封時に蓋部材2に残留する内側部3Dの下面3B側から見ることが可能な絵柄となる。
れる。
インキ層3eによる絵柄としては、最終的に下シート材3の下面3B側から見える位置に形成される装飾用の絵柄や、製造工程用の絵柄を挙げることができる。
製造工程用の絵柄としては、例えば、切り離し線部6を刻設する際に位置を自動識別するためのレジスターマークや、抜き加工してインナーシール材5の外形を形成する際に、抜き加工位置を識別するための追尾用アイマークなどの例を挙げることができる。これらの製造工程用の絵柄は、最終的に下シート材3に含まれる領域外に印刷することが可能である。積層順については、シート基材層3dの上面、下面、複層の場合は中間層に積層することが可能である。
また、インキ層3eは、絵柄が必要ない場合には、省略してもよい。
本実施形態では、樹脂層3fは、接着層4d、樹脂層4eと同様の樹脂材料を採用することができる。また同様に、オゾン処理やアンカーコート処理による接着強度改善手法を用いることができる。
また、樹脂層3fの樹脂材料として、シート基材層3dよりも剛性が低い材料を採用すれば、適宜の弾性を有する層状部によって、シート基材層3dを覆うことができるため、封止時にインナーシール材5を口部1aに押し当てる際に、クッション性を付与でき、密封性が得られるようになっている。例えば、シート基材層3dとしてPET樹脂フィルムを採用する場合に、樹脂層3fとしてPE樹脂押出層を採用すると、好適なクッション性を付与することができる。
シーラント層3gの厚さは、口部1aと十分な接合強度が得られるとともに、切り離し線部6がシーラント層3gを貫通しない場合には、切り離し強度に比べて低強度のせん断強度を有する適宜の厚さとすることができる。
図4は、本発明の第1の実施形態のインナーシール材の製造方法の工程フローを示すフローチャートである。
まず、中間積層体形成工程S1を行う。本工程は、切り離し線部6を刻設する範囲の層状部を含む中間積層体3E(図2(a)参照)を、複数のインナーシール材5が打ち抜き可能な大きさに形成する工程である。
本実施形態では、中間積層体3Eは、バリア層4c、接着層4d、基材層4f、樹脂層e、離型層3a、シート基材層3d、インキ層3e、および樹脂層3fがこの順に積層されたものである。
また、本工程は、ロール・ツー・ロール方式で、以下に説明する各部分工程を同時並行的に連続して行うことが可能である。
例えば、シート基材層3dの表面には、印刷により予め決められた絵柄に対応するインキ層3eを形成する。
また、上表面には、必要に応じて予め決められた絵柄を印刷し、例えば、OPニスなどにより印刷面を保護コートする。さらに、保護コート上に、剥離剤3a2をベタ塗りしてから、この剥離剤3a2上に、パターンPC、PD が描かれるように接着剤3a1を印刷することで、パターン塗工を行う。
本工程の印刷は、シート基材層3dの積層体に対して、片面もしくは表裏同時刷り印刷加工を行う。
このとき、表裏における印刷基準は予め調整されており、表裏の絵柄および塗工パターンは、打ち抜き位置に合わせて整列されている。
樹脂層3fの積層方法としては、例えば、溶融押出法を採用することができる。
次に、第3の部分工程では、剥離層3a上に、アンカーコートなしで樹脂層4eを介し、あらかじめ貼り合わせた基材層4fとバリア層4cを積層して接合する。樹脂層4eの積層方法としては、例えば、押出しラミネーションを採用することができる。
以上で、中間積層体3Eが形成され、中間積層体形成工程S1が終了する。
本工程は、中間積層体3Eに切り離し線部6を刻設する工程であり、例えば、中間積層体3Eを、刻設用の切り離し線部加工機に移動して行う。
切り離し線部加工機は、搬送設備と、切り離し線部6を刻設する炭酸ガスレーザー発生装置、中間積層体3Eのシート基材層3d上に印刷されたレジスターマークを読み取る加工位置識別手段とを備えており、この加工位置識別手段がレジスターマークを読み取ることによって、レーザー発生装置および中間積層体3Eの少なくともいずれかの位置を移動させて、中間積層体3Eの樹脂層3f側から積層方向に向かい、少なくともシート基材層3dを貫通する深さで切り離し線部6を刻設していく。
炭酸ガスレーザー光は金属により反射される為、バリア層4cをアルミ箔などの金属層とした場合、安定的にバリア層4cのバリア性を保持しながら、開封誘導線加工が可能となる。
以上で、切り離し線部形成工程S2が終了する。
なお、切り離し線部6の形状は、切り離し線部加工機の描線パターンを所定の形状に変更することにより、様々な形状の切り離し線部を形成することが出来る。
バリア層4c上に接着層4bを介して、紙層4aを積層し、バリア層4cと紙層4aとを接合する。
次に、樹脂層3f側にシーラント層3gを積層して形成する。シーラントはレーザー加工適性があれば中間積層体4Eに積層してもよい。
このようにして、インナーシール材5と同様の積層構造を有し、中間積層体3Eの範囲に切り離し線部6が設けられたシート状の積層体である打ち抜き用積層体が形成される。
以上で、打ち抜き用積層体形成工程S3が終了する。
本工程は、例えば、打ち抜き用積層体を、打ち抜き加工機に移動して行う。
打ち抜き加工機は、インナーシール材5の外形を打ち抜く抜き型と、抜き型を打ち抜き用積層体のシート基材層3d上に印刷された追尾用アイマークを読み取る打ち抜き位置識別手段とを備えている。
このため、打ち抜き位置識別手段が追尾用アイマークを読み取ることによって、抜き型および打ち抜き用積層体の少なくともいずれかの位置を移動させて、抜き型と切り離し線部6とを位置合わせして、打ち抜き用積層体から、インナーシール材5を打ち抜いていく。これにより、本実施形態では、切り離し線部6に対する同心円状の外形に打ち抜かれて、インナーシール材5が形成されていく。
以上で、打ち抜き工程S4が終了する。
次に、上シート材4の上面4Aを蓋部材2の内側天面2aに向けた状態で、蓋部材2内にインナーシール材5を挿入した状態で、蓋部材2を口部1aに螺合する。
そして、蓋部材2を締め込んで、シーラント層3gと口部1aの口部先端面1dとを当接させるとともに、紙層4aと内側天面2aとを密着させる。この状態で、シーラント層3gと口部1aの口部先端面1dとを接合する。
本実施形態では、蓋部材2の天面側から高周波シールを当ててシーラント層3gを口部1aの口部先端面1dに溶着させることで、それぞれを接合している。
以上で、図1(a)に示すような容器封止構造を形成することができる。
このような容器封止構造によれば、インナーシール材5によって、口部1aの開口が密封される。
インナーシール材5は、切り離し線部6を覆う位置にバリア層4cが設けられているため、水分の進入やガスの透過を抑制することができる。
本実施形態の容器封止構造を開封するには、蓋部材2を締め込み方向と反対側に回転させる。これにより、蓋部材2が、密封時の位置から回転するとともに、口部先端面1dの上方に移動するため、インナーシール材5の外周部には、蓋部材2の保持突起部2dから外力が作用して、インナーシール材5が上方に引っ張られる。このとき、下シート材3の外側部3Cは、口部先端面1dと接合されており、かつ柔軟性を有するため保持突起部2dをすり抜けて口部先端面1d上に残留しようとする。
一方、上シート材4は、剛性の高い紙層4aを有しているため、保持突起部2dをすり抜けることはできず、保持突起部2dとともに、上方に引き上げられる。このため、インナーシール材5の内部に応力分布が発生する。
本実施形態では、外側部3Cの上面3Aと上シート材4の下面4Bとの接合強度、および切り離し線部6の切り離し強度が、内側部3Dの上面3Aと上シート材4の下面4Bとの接合強度、および外側部3Cの下面3Bと口部1aの口部先端面1dとの接合強度に比べて小さくなっているため、蓋部材2の回転とともに内部応力が上昇すると、これらの相対的な低強度の部位の接合状態が破壊される。
すなわち、外側部3Cにおいて、上面3Aを構成する離型層3aと、上シート材4の樹脂層4eとが剥離して分離される。また、これと平行して、貫通部6aの貫通部6aの内周面が滑り移動して、非刻部6bがちぎれる。
また、シーラント層3gには、切り離し線部6が貫通していないが、シーラント層3gは、せん断強度が切り離し線部6の切り離し強度に比べて低いため、切り離し部6ともに容易に破断される。
また、口部1aには、残留した外側部3Cによって、切り離し線部6が沿う閉曲線に沿う開口1cが形成される。
また、開封後に、蓋部材2を口部1aに再装着すると、外側部3Cの上面3Aが、開封前に接合されていた上シート材4の下面4Bと密着する状態になるため、再度密閉することが可能である。
次に本実施形態の第1変形例の容器封止構造およびインナーシール材について説明する
。
本変形例の容器封止構造は、図1(a)に示すように、上記第1の実施形態のインナー
シール材5に代えて、インナーシール材15を用いる。
インナーシール材15は、図2(a)に示すように、インナーシール材5のシーラント
層3gに代えて、グラシン層13gを備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
グラシン層13gは、切り離し線部6により貫通加工されるように、中間積層体形成工程にて積層される。
グラシン層13gに用いるグラシン紙の坪量は、例えば、15g/m2〜50g/m2
が好適である。
そして、蓋部材2を締め込んで、グラシン層13gと口部1aの口部先端面1dとを密着させるとともに、紙層4aと内側天面2aとを密着させる。この状態で、一定時間放置することにより、水性の接着剤が硬化し、グラシン層13gと口部先端面1dとが接合される。
2を外すことで、密閉状態を解除することができる。また再装着することで密封状態とすることができる。
次に本実施形態の第2変形例のインナーシール材について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の第2変形例の容器封止構造に用いるインナーシール材の概略構成を示す積層方向に沿った模式的な断面図である。
切り離し線部26は、上記第1の実施形態の切り離し線部6と同様の破線状に形成され、シーラント層3gを貫通している点のみが異なる。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
また、インナーシール材25は、中間積層体形成工程S1と打ち抜き用積層体形成工程S3とをこの順に行って打ち抜き用積層体を形成し、その後、打ち抜き工程S4を行う前に、切り離し線部形成工程S2を行って製造してもよい。この場合、切り離し線部形成工程S2は、切り離し線部が未形成の打ち抜き用積層体をシーラント層3gの側から樹脂層4eに貫通するまでハーフカット加工することにより、切り離し線部26を形成する工程である。
本変形例では、切り離し線部26が、シーラント層3gも貫通しているため、切り離しがより容易となる。
次に本実施形態の第4、第5変形例のインナーシール材について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態の第4変形例の容器封止構造に用いるインナーシール材の積層方向に直交する方向の模式的な断面図である。図7は、本発明の第1の実施形態の第5変形例の容器封止構造に用いるインナーシール材の積層方向に直交する方向の模式的な断面図である。
第4、第5変形例は、上記第1の実施形態のインナーシール材5において、切り離し線部6が沿う閉曲線の形状に関する変形例である。
このため、切り離し線部46は、下シート材3を口部1aの開口1cより小径の円状の内側部43Dと、その外方の外側部43Cとに切り離し可能である。
また、開封時に、内側部43Dが切り離されると、口部1aは、直径Dの円開口を有する
外側部43Cによって覆われることになる。
なお、このような切り離し線部46は、必要に応じて、内周面1fの中心から偏心した位置に形成してもよい。
本変形例によれば、口部1aに比べて小面積の開口を形成した状態で開封することができる。このため、開封後の湿気の進入などを効率的に防止できる。
このため、切り離し線部56は、下シート材3を口部1aの開口1cより小面積の半円形の内側部53Dと、その外方の外側部53Cとに切り離し可能である。
また、開封時に、内側部53Dが切り離されると、口部1aは、半円形の開口を有する外側部53Cによって覆われることになる
本変形例によれば、口部1aに比べて小面積であって、口部1aの開口1cの中心に対して偏った位置に開口を形成した状態で開封することができる。
したがって、例えば、びん1を傾けて内容物を少量ずつ取り出す、といった用途に好適である。
このように切り離し線部56が蓋部材2の回転中心から偏心している場合でも、蓋部材2は、回転するとともに、上方に引き上げられるため、蓋部材2を外す動作のみで、支障なく切り離すことができる。
また、図8では、内側部53Dは、開口1cを略二等分する半円形に描かれているが、より小面積の弓形などの形状であってもよい。
例えば、内側部と外側部とで、接合強度の異なる接着剤を共通パターンでパターン塗工して、接合強度の差を付けてもよい。
また、これらのパターンは、内側部、外側部いずれにおいても、場所により変化させることで、接合強度に変化率を持たせてもよい。
通部が円孔として点線状としてもよい。
例えば、下シート材は、上面を構成する離型層と下面を構成するシーラント層またはグラシン層との間に、適宜の中間層を適宜数だけ備える構成とすることが可能である。
また、例えば、上シート材は、上面を構成する紙層と下面を構成する樹脂層との間に、適宜の中間層を適宜数だけ備える構成とすることが可能である。
本実施例のインナーシール材55を以下のようにして製造した。
まず、厚さ16μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなるシート基材層3dの上表面にPET用のインキを使用してインキ層3eとなる絵柄層と、離型層3aの剥離剤3a2となる剥離ワニスを2μmの厚さにベタ印刷した後、離型層3aの接着剤3a1となる接着ワニスを同じく2μmの厚さで、外側部53Cとなる領域には直径0.5mmのドット柄を4mmピッチで印刷し、内側部53Dとなる領域には周縁内際3mm(LD=3(mm))を除く箇所にベタ印刷を施して、離型層3aを形成した。
別途、厚さ12μmの二軸延伸PETフィルムである基材層と厚さ7μmのアルミニウム箔からなるバリア層4cとを接着層4dであるウレタン系接着剤を使用して積層し、積層フィルムを作成した。
次に本積層フィルムのPETフィルム側表面にウレタン系アンカーコート材を塗工し、
次に、樹脂層4eとなる厚さ15μmのポリエチレン層を溶融押出法にて上述の印刷済みのシート基材層3dの離型層3aの外表面と積層し、裏面側のPETフィルムの外表面にはアンカーコートを行ってから、樹脂層3fとなる厚さ15μmのポリエチレン層を積層した。これにより、中間積層体3Eが形成された(中間積層体形成工程S1)。
工を行って、切り離し線部6を形成した。(切り離し線部形成工程S2)。
なる厚さ5μmの厚さのワックス接着剤により積層した。
また、シーラント層3gとして、ホットメルト接着剤15g/m2を樹脂層3fに積層させた。
これにより、下面3B側から順にホットメルト/ポリエチレン/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/印刷層/離型層/ポリエチレン/PET/接着剤/アルミニウム箔/ワックス接着剤/紙層からなるシート状の打ち抜き用積層体を作製した(打ち抜き用積層体形成工程S3)。
次に、このインナーシール材55を、蓋部材2としてPPからなるプラキャップ内に紙層4a側から装填した後に、被着体であるガラスびん(びん1)に内容物としてインスタントコーヒーを充填してからプラキャップを締めつけた。
そして高周波シールにてシーラント層3gをびん1に溶着した。これによりびん1の口部1aが密封された。
その後、プラキャップを外すと、下シート材3が切り離し線部6で切り離されて開封され、プラキャップ内には、上シート材4の全層が残り、この上シート材4上に外側部53
Cから切り離された下シート材3の内側部53Dの全層が残った。
また、下シート材3の外側部53Cは、その全層がびん1の口部1a上に残った。
このようにして、下シート材3に半円形の開口部を形成した状態で開封することができた。
また、接合強度は、塗工パターンを変えることにより、外側部3Cでは0.5N/15mm巾、内側部3Dでは2.5N/15mm巾とした。
また、接合強度は、内側部3Dのみ塗工パターンを変えることにより、4.0N/15mm巾とした。
比較例1は、実施例1において、バリア層をアルミ箔ではなくアルミ蒸着PETフィルム12μmとした例である。
比較例2は、実施例1において、切り離し部6をレーザー加工ではなく、刃物による貫通加工とした場合の例である。
作製した各実施例、各比較例のインナーシール材について以下のように加工性、開封性の評価を行った。
加工性の評価は、実際の加工上での不具合がなかったかどうか評価した。表1には、不具合が発生した場合には「×」、問題なく加工できた場合は「○」と記載した。
バリア性に関しては、それぞれのインナーシール材とプラキャップとを用いて、ガラスびんに内容物を充填して密封した後、容器内の密封性が保持されている場合は「○」、不具合が発生した場合は「×」と記載した。
開封性の評価は、それぞれのインナーシール材とプラキャップとを用いて、ガラスびんに内容物を充填して密封した後、プラキャップを外して開封を行い、開封のされ方を観察した。表1には、円滑に開封することができ、開封後、口部1aに下シート材から切り離された下シート材の外側部が綺麗に残留するとともに、切り離し線部に沿って綺麗に開口が形成された場合を「○」、開口の形状が若干乱れた場合を、「△」、形状に何らかの不具合が発生した場合を「×」と記載した。また、「−」は、切り離し線部が形成されていない例であるため、評価対象とならないことを示す。
実施例1,3,4は、表1に示すように、加工性、バリア性、開封性とも「○」であり良好な加工性、開封性が得られた。
実施例2では、若干開口の形状が乱れて開封性が「△」であったが、バリア性、加工性は「○」で
あった。実施例1,3,4に比べて開封性が劣っているのは、切り離し線部における非刻部Lbが1.5mmと広いためと考えられる。より良好な開封性が必要な場合には、連続線を採用することが望ましい。
周波シールを行う必要があった。また、比較例1ではバリア性の低下が見られた。バリア層を積層したPET基材層にレーザーが吸収され、PET基材層に積層したアルミ蒸着層にダメージを受けたためと考えられる。
一方、比較例2では、切り離し部形成工程で切り離し線部に囲まれた基材層が脱落し、異物混入により品質を確保できなくなり製造不能となった。
以上の結果を下記表1にまとめる。
1a ・・口部
1c ・・開口
1d ・・口部先端面
1e ・・外周面
2 ・・蓋部材
3・・・下シート材
3A ・・上面(上シート材側の表面)
3B ・・下面(上シート材と反対側の表面)
3C、43C、53C ・・外側部
3D、43D、53D ・・内側部
3E、・・・中間積層体
3a ・・離型層
3a1 ・・接着剤
3a2 ・・剥離剤
3b・・・塗工基材層
3c・・・接着剤層
3d ・・シート基材層
3e ・・インキ層
3f ・・樹脂層
3g ・・シーラント層
4・・・上シート材
4A ・・上面(一方の表面)
4B ・・下面(他方の表面)
4a ・・紙層
4b、4d ・・接着層
4c ・・バリア層
4e ・・樹脂層
4f・・・基材層
5、15、25、45、55・・・インナーシール材
6、26、46、56・・・切り離し線部
6a ・・貫通部
6b ・・非刻部
13g ・・グラシン層
PC 、PD ・・パターン
S1 ・・中間積層体形成工程
S2 ・・切り離し線部形成工程
S3 ・・打ち抜き用積層体形成工程
S4 ・・打ち抜き工程
d・・・同心円の直径
D1・・・直径
La・・・周方向に長さ(貫通部)
Lb・・・周方向の長さ(非刻部)
Lc・・・配列ピッチ
A・・・A部
B・・・断面図の切断面
Claims (5)
- インナーシール材を有する蓋部材を容器の口部に装着して容器を封止する容器封止構造であって、
インナーシール材は一方の表面が蓋部材に嵌合、またはインモールド成型により蓋部材に接合固定され、バリア層として金属箔層を備えた上シート材と、
上シート材と反対側の表面の外側部において容器の口部と接合されバリア層を具備しない下シート材とを備え、
下シート材は、上シート材の蓋部材天面と接する面とは異なる表面と剥離可能に接合されるとともに、
容器の口部の内周よりも内側の領域で閉曲線パターンに沿って刻設された切り離し線部を境として外側部と内側部とに切り離し可能に形成されるとともに、
切り離し線部が、炭酸ガスレーザー加工機により形成され、下シートから始まり、上下シート材の接合界面を通過し、
少なくとも上シート材のバリア層を貫通しない深さで切り離し線部が刻設されていることを特徴とする容器封止構造。 - 前記切り離し線部が、連続線により加工されたことを特徴とする請求項1に記載の容器封止構造。
- 前記下シート材において前記上シート材側の表層部には、上シート材と接着する接着剤と、該接着剤に比べて上シート材との接着性が低い剥離剤とを、パターン塗工して形成された離型層と、
該離型層を下シート側から支持するシート状の塗工基材とが設けられ、接着剤と剥離剤とのパターン塗工のパターンを、外側部と内側部とで変えることにより、
外側部と上シート材との接合強度を、内側部と上シート材との接合強度よりも小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の容器封止構造。 - 前記切り離し線部の破断強度が2N/15mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器封止構造。
- 容器の口部を封止するため蓋部材および容器の口部に固定して用いるインナーシール材であって、
インナーシール材は、一方の表面が前記蓋部材に嵌合またはインモールド成型により蓋部材に接着固定される上シート材と、
上シート材の他方の表面に積層されて上シート材と接合され、上シート材と反対側の表面の外側部において前記口部と接合可能な下シート材とを備え、
下シート材は、上シート材の蓋部材天面と接する面とは異なる表面と剥離可能に接合されるとともに、
切り離し線部は下シートから始まり、上下シート材の接合界面を通過し、少なくとも上シート材のバリア層を貫通しない深さで刻設されていることを特徴とするインナーシール材。
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