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JP2013141999A - 部分開封蓋材およびそれを用いた粉粒体収納用包装体 - Google Patents

部分開封蓋材およびそれを用いた粉粒体収納用包装体 Download PDF

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JP2013141999A JP2012003932A JP2012003932A JP2013141999A JP 2013141999 A JP2013141999 A JP 2013141999A JP 2012003932 A JP2012003932 A JP 2012003932A JP 2012003932 A JP2012003932 A JP 2012003932A JP 2013141999 A JP2013141999 A JP 2013141999A
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Yukari Kawahara
由香里 河原
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Abstract

【課題】蓋の表面にハーフカットを入れてそれに沿って切り取る蓋材で、開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ、蓋材が折れて不具合が起こることのないハーフカット形状を有する部分開封蓋材を提供すること。
【解決手段】容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止する複合シートと表面シートとからなる蓋材であって、複合シートと表面シートが易剥離領域とそれ以外の接着領域とにより区画されて互いに積層接着され、前記易剥離領域内における複合シートには排出孔の形状に対応した接着領域と排出孔形成用ハーフカットと剥離開始用ハーフカットが設けられ、前記表面シートには易剥離領域と接着領域の境界領域に非直線形状のハーフカットによる切離部が形成されていることを特徴とする部分開封蓋材。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品を密封する容器の蓋材に関し、開封使用時に蓋材の一部を開口することで、粒状や粉末状の内容物を収納して密封した蓋材およびそれを用いた粉粒体収納用包装体に関するものである。特に、粉末入浴剤等の粉粒体を収納して密封した包装体に関するものである。
粉末入浴剤は吸湿によって劣化しやすいことから、透湿度の低い容器内部に密封して市販されている。
特許文献1〜2は粉末入浴剤入りの包装体に関する技術文献で、これらの文献に記載された包装体では、容器の筒状側壁と底壁とで容器本体を構成し、その開口部を蓋シールで密封している。
筒状側壁は紙とポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)との積層材料で構成されており、また、底壁は、紙とPETフィルムとを中心層として、その両側にヒートシール性樹脂を配置した積層材料で構成し、筒状側壁の内側に底壁を接着して底を密封している。
また、蓋シールはポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)製で、このPETフィルム製蓋シールを筒状側壁の開口部周縁にヒートシールすることによって密封し、さらに、この蓋シールの上からオーバーキャップを被せている。
図4は、入浴剤入りのこの包装体の斜視図である。また、図5は、オーバーキャップをはずした状態の斜視図である。
これらの図から分かるように、この包装体は、容器とオーバーキャップ(2)とで構成されており、容器は、筒状側壁と図示しない底壁とで構成された容器本体(1)を有しており、その開口部を蓋シール(3)で密封している。
蓋シール(3)は、容器本体(1)の開口部周縁にヒートシールされており、開口部周縁から外側に突出したプルタブ(3a)を備えている。
そして、このプルタブ(3a)を起点として切り取り線(3b)が設けられている。
この包装体を開封する際には、まずオーバーキャップ(2)をはずした後、手指で前記プルタブ(3a)から引っ張って、切り取り線(3b)に沿ってこの蓋シール(3)を切断して開封する。
しかしながら、プルタブ(3a)から引っ張って蓋シール(3)を切断する方法によっては、その切断方向を精度良く制御することができず、このため、開封の都度、開封口の大きさが変化してしまうという問題があった。
そして、その開封口が小さい場合には、内容物である入浴剤を取り出すことが困難となっていた。
また、剥離界面に部分的に易剥離層を設けなければならず、印刷加工の煩雑さ、後加工と剥離箇所との位置精度が製品品質に大きく影響する。
上記の事情から非常に精度の高い位置精度を求めずにすみ、蓋材と容器本体を完全に溶着して密封することが出来、意図したとおりの開口部を作り出すことが出来、容易に開封できる蓋材およびそれを用いた粉流体収納用包装体が望まれていた。
また、従来の蓋材においては、排出口の開口時に易剥離領域の表面シートを部分的に剥離除去する境界線が直線状のミシン目または直線状のハーフカットとして設けられたもの(特許文献2)であった。
すなわち、表面シートを貫通する直線状のミシン目を設ける前者の方法においては、断続的に入れたハーフカットの間を破りながら切り取るためにやや抵抗が大きく、また紙粉の発生も避けられなかった。
境界線として表面シートを貫通する直線状のハーフカットを設ける後者の方法においては、製造、充填ライン上でその直線に沿って蓋材が折れ込み不具合が発生する可能性がある。
そこで、上記の事情から蓋の表面にハーフカットを入れてそれに沿って切り取る蓋材で、開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ充填時に(特に容器へのシール時)等において蓋材が折れ曲がるなどして製造状の不具合が起こることのないハーフカット形状を有する蓋材も望まれていた。
特開2000−309330号公報 特開2001−58627号公報
本発明は、上記問題点を解決しようとするもので、特に後述した蓋の表面にハーフカットを入れてそれに沿って切り取る蓋材で、開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ、蓋材が折れ曲がるなどして不具合が起こることのないハーフカット形状を有する部分開封蓋材を提供することが本発明の課題である。
そこで本発明者は、容器外面となる蓋材の表面から切離線として入れる表面シートを貫通するハーフカットの形状を円弧状とすることで開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ充填時(特に容器へのシール時)等において蓋材が折れ曲がるなどして製造上の不具合が起こることのない蓋材とすることが出来ることを見出し本発明を完成した。
上記のように蓋材の表面からハーフカットの切離線を入れるにあたって、ハーフカットの切離線の形状は円弧状に限らず、波状や折れ曲がりを含む線状でもよく、特に形状の幅と高さの関係が一定の範囲となるように形成することでより効果的になることを見いだした。
上記の課題を解決するための、本発明の請求項1に係る発明は、容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止する複合シートと表面シートとからなる蓋材であって、複合シートと表面シートが所定の形状領域に易剥離剤をパターン状に塗布することにより形成された易剥離層による易剥離領域とそれ以外の接着領域とにより区画されて互いに積層接着されている。
前記易剥離領域内における複合シートには排出孔の形状に対応した接着領域と排出孔形成用ハーフカットと剥離開始用ハーフカットが設けられ、前記表面シートには易剥離領域と接着領域の境界領域に非直線形状のハーフカットによる切離部が形成されていることを特徴とする部分開封蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記表面シートの易剥離領域と接着領域の境界領域に
形成されたハーフカットによる切離部の形状の幅aと高さbの関係が(1/10)<(b/a)<(1/3)の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の部分開封蓋材である。
本発明の請求項3に係る発明は、剥離開始用ハーフカットが複数の断続的ハーフカットからなることを特徴とする請求項1または2に記載の部分開封蓋材である。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の部分開封蓋材を用いたことを特徴とする粉粒体収納用包装体である。
請求項1に係る本発明の部分開封蓋材は、易剥離領域と接着領域の境界領域に形成された、非直線形状のハーフカットによる切離部が表面シートに形成されていることによって、ハーフカットによる切離部を直線状に形成した場合に比べて、開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ充填時(特に容器へのシール時)等において蓋材が折れ曲がるなどして製造上の不具合が起こることのない蓋材とすることが出来る。
また、容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止する複合シートと表面シートとからなる蓋材であって、複合シートと表面シートが所定の形状領域に易剥離剤をパターン状に塗布することにより形成された易剥離層による易剥離領域とそれ以外の接着領域とにより区画されて互いに積層接着され、内面側の複合シートが容器本体の開口部全周にわたって強固に封止されているために保存時の内容物保護性が確保されるのみならず、開封時の蓋材にかかる力も分散されて局部的な破壊によって起こる開口部の変形を防止することが出来るようになった。
さらに、前記易剥離領域内における複合シートには排出孔の形状に対応した接着領域と排出孔形成用ハーフカットが設けられていることによって、あらかじめ複合シートに排出孔を穿孔することなく、排出孔の形状に対応した所望の排出孔が開封時に形成できる。あらかじめ複合シートに排出孔を穿孔することが不要なので保存時に要求されるバリア性等の包装材としての特性も低下することがない。
請求項2に係る発明の部分開封蓋材は、前記表面シートの易剥離領域と接着領域の境界領域に形成されたハーフカットによる切離部の形状の幅aと高さbの関係が(1/10)<(b/a)<(1/3)の範囲であることによって、開封しやすく、かつ蓋材自体は折れ曲がりにくい形状とすることが出来る。
ハーフカットの高さbが、幅aに対して1/10から1/3の範囲より短くなると蓋材が折れ曲がり易くなり、高さbがこの範囲より長くなると開封時の抵抗が大きくなり、また引っ掛かりなどによって開封不良が発生する可能性が高くなる。
請求項3に係る発明の部分開封蓋材によれば、上記のように断続的なハーフカットを複数本入れることでシールの位置に幅を持たせることが出来、ハーフカットおよびシールの位置に高い精度を必要としない。かつハーフカットが断続的なのでハーフカット間の部材が脱落しない。
このように剥離開始用ハーフカットが複数の断続的ハーフカットからなることによって、非常に高い位置精度を求めずにすみ、蓋材と容器本体を完全に溶着して密封することが出来、意図したとおりの開口部を作り出すことが出来、容易に開封できる蓋材およびそれを用いた粉流体収納用包装体とすることが出来る。
以上のように、本発明の部分開封蓋材によれば、容器外面となる蓋材の表面から切離線として入れる表面シートを貫通するハーフカットの形状を円弧状等の非直線形状とするこ
とで開封時に切り取り易く断面が荒れない、かつ充填時に(特に容器へのシール時)等において蓋材が折れ曲がるなどして製造上の不具合が起こることのない蓋材とすることが出来るようになった。
本発明の部分開封蓋材の例を正面から見た時の概観図である。 本発明の部分開封蓋材の例の断面略図である。 本発明の部分開封蓋材の例のX−X’線での拡大断面略図である。 従来の蓋材の例を正面から見た時の概観図である。 従来の蓋材の例を正面から見た時の概観図である。 従来の蓋材の例の正面から見た時の概観図である。上は開封前、下は開封時。
本発明に係る蓋材の実施形態の一例について図1から図3を援用して説明する。
本発明の部分剥離蓋材(41)は、容器本体(40)の開口部フランジ(42)外縁に熱溶着して封止する、複合シート(52)と表面シート(51)とからなる蓋材である。
複合シート(52)と表面シート(51)が所定の形状領域に易剥離剤をパターン状に塗布することにより形成された易剥離層(55)による易剥離領域(A)とそれ以外の接着領域(B)とにより区画されて互いに積層接着されている。
前記易剥離領域(A)内における複合シート(52)の1個所または複数個所には排出孔(47)の形状に対応した接着領域とそれを囲む排出孔形成用ハーフカット(47a)が設けられ、前記表面シート(51)には易剥離領域(A)と接着領域(B)の境界領域にハーフカット(46a)による切離部が形成されている。
このハーフカット(46a)は、その一部に、プルタブ(4)を有し、プルタブの根元が開封開始部(5)となっている。
さらに、複合シートを貫通した複数の断続的ハーフカットからなる剥離開始用ハーフカット(48a)が開封開始部に形成されている。尚、前記剥離開始用ハーフカット(48a)としては、少なくとも2本以上形成されていれば良く、本数や形状は特に限定されるものではない。
本発明の部分開封蓋材(41)は、前記表面シート(51)の易剥離領域(A)と接着領域(B)の境界領域に設けたハーフカット(46a)による切離部が図1に示したように、容器幅方向に対して中央の箇所が膨らんだ形状で形成されている。このようにすることによって、開封開始部から蓋材を剥離する場合に、中折れすることなく容易に開封することが出来る。
表面シート(51)と複合シート(52)の材質、構成については、特に制限はないが、蓋材全体として要求される諸性能や表面シートを剥離する際の操作性、さらには経済性等を満足するために、最も好ましい構成が決定される。
開封開始部の表面シート(51)を剥離開始用ハーフカット(48a)を起点としてハーフカット(46a)による切離部に沿って引っ張って、易剥離領域(A)の表面シート(51)を剥離除去することにより、排出孔用ハーフカット(47a)の内側部分の複合シート(52)を表面シート(51)に随伴させて除去することで排出孔(47)を露出させることができる。
このときに、切離部を囲むハーフカットの形状によって開封のし易さと開封状態が異なり、本発明の部分開封蓋材のように易剥離領域から接着領域に向けて膨らんだ形状が中折れや剥離時の不具合がすくなく容易に開封することが可能である。
上記のハーフカットの形状は円弧状である必要はなく、中折れを防ぐ点からは幅方向に波状を描くような曲線でもよく直線の折れ曲がりで構成された形状でもよいが連続したハーフカットであることが望ましい。
図4にはハーフカットの形状が直線であるような、従来の蓋材の一例の概略図を示した。このようにハーフカットの形状が直線であると製造工程や開封時にこのハーフカットの位置で蓋材が折れ易く(中折れ)なり、特に容器等にシールする際において不具合が生じ易い。
図5にはハーフカット線の形状がランダムに配列された断続的な直線の場合の、従来の蓋材の一例の概略図を示した。このように、ハーフカットが断続的に設けられている場合は、剥離するために大きな力が必要になるだけでなく、製造工程や開封時の紙粉の発生も無視できないという問題がある。尚、ハーフカット線の形状が断続的な曲線の場合も同様である。
これに対して、図1に示した本発明の部分開封蓋材によれば以上のような問題は解決あるいは軽減される。但し、ハーフカットの形状の特徴によってその効果は異なってくる。図1に示したハーフカットの幅(a)に対するハーフカットの高さ(b)の比率が小さく1/10以下であるとハーフカットが直線の場合に近づき中折れがし易くなってしまう。この比率が1/3以上であると中折れはよりしにくくなるが、剥離のための力がより多く必要となるだけではなく蓋材の紙剥けや意図しない破断も起こりやすくなる。
したがって、ハーフカットの幅(a)に対するハーフカットの高さ(b)の比率は1/10から1/3の範囲であることが望ましい。
剥離開始用ハーフカット(48a)の位置と形状は図1に示したように、プルタブ(4)の根元の、剥離方向に対してほぼ垂直の方向に複数本の断続的なハーフカット(48a)が形成されている。図には部分剥離のための表面シート(51)を貫通する表からのハーフカット(46a)、開封孔(47)を形成するための複合シート(52)を貫通する裏からのハーフカット(47a)、容器本体の縁となるフランジ(42)とともに、剥離開始の起点となる、複合シート(52)を貫通する裏からのハーフカットである剥離開始用ハーフカット(48a)が示されている。
剥離開始用ハーフカットとして連続したハーフカットを複数本入れると、複数設けたハーフカット間の蓋材が部分的に脱落するなどして容器内に混入する可能性がある。また剥離開始用ハーフカットとして1本しか入れない場合には、容器本体のフランジ部へのシール部との重なり具合により剥離できないという不具合が生じる恐れがあり、それを改善するためにはハーフカットの位置および容器へのシール位置に非常に高い精度が求められる。
これに対して本発明の部分剥離蓋材によれば、上記のように断続的なハーフカットを複数本入れることでシールの位置に幅を持たせることが出来、かつハーフカットが断続的なのでハーフカット間の部材が脱落しない。そして、ハーフカットおよびシールの位置に高い精度を必要としない。また、これらの断続的な複数のハーフカットは図1(B)に示したように剥離方向から見て交互に入っていることが望ましい。
次に、本実施形態に係る部分開封蓋材(41)を使用した容器の使用方法について図1、図2、図3を参考に説明する。
容器(40)に粉末入浴剤等の内容物を収納し、容器本体(40)のフランジ(42)に部分剥離蓋材(41)を熱シールする。開封時には、まずプルタブ(4)を持ち上げて、複数本設けられた剥離開始用ハーフカット(48a)を起点として開封開始部のハーフカット(46a)に沿って少し開封したのち、表面シート(51)の易剥離領域(A)の部分を引き上げて表面シート(51)のみを除去する。この時、排出孔(47)の周辺に対応する部分に、複合シートのみを貫通するハーフカットである排出孔用ハーフカット(47a)が設けてあるので、この操作によって排出孔(47)が露出する。その後容器を傾けて排出孔から必要量の内容物を排出する。
本発明の部分剥離蓋材の最も一般的な層構成としては、たとえば図3に示したように、表面シート(51)として上から順に延伸フィルム(21)/紙(22)/ポリオレフィン系接着性樹脂(25)/易剥離層(55)、複合シート(52)として上から順に二軸延伸フィルム(26)/接着剤/ガスバリア層(23)/接着性樹脂層/シーラント層(27)という構成が挙げられる。なお、易剥離層(55)は表面シート(51)もしくは複合シート(52)のいずれに設けても良い。
これらの層構成の積層は公知の方法、たとえばドライラミネートや押し出しラミネート等の方法で行うことが出来る。
本発明の部分剥離蓋材に用いる延伸フィルム(21)としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム、二軸延伸PPフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム等が用いられる。
紙(22)としては、坪量75g/m 〜130g/m程度の片面アート紙や片面コート紙、上質紙等が使用される。また紙の表面には通常、最終商品として必要な印刷や、保護ニス等が施される。
ポリオレフィン系の接着性樹脂(25)としては、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂が用いられる。
二軸延伸フィルム(26)としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム、二軸延伸PPフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム等が用いられる。
ガスバリア層(23)としては、アルミニウム箔等の金属箔、あるいは、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレートフィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等に酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層を用いることができる。
ガスバリア層(23)として、厚さ5μm以上且つ15μm以下のアルミニウム箔を複合シートに用いる場合、これにより、ガスバリア性に加えて遮光性も十分に確保される。特に軟質のアルミニウム箔を用いた場合には、排出孔部分の上シートを剥離する際、排出孔ハーフカット内部の下シートに上シートから分離される方向に発生する弾性反発力を低減し、且つ排出孔を開口する際に必要な開口保持性を付与することが出来る。
アルミニウム箔が15μmを超える厚さであると、腰がありすぎて好ましくない上、経済的にも劣る。
シーラント層(27)としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
易剥離層(55)を形成する易剥離剤としてはレシチンなどの可食性界面活性剤、消化綿系の接着剤にワックスまたはシリコンなどを混合したものからなる塗工剤(0.2〜20μm厚)等を使用することが出来、グラビア印刷等の公知の方法で塗布、乾燥することにより易剥離層とすることが出来る。
易剥離層(55)を積層する方法は、二軸延伸フィルムの片面に、上述の易剥離剤からなるワニス等をグラビア印刷加工により積層し、他基材を積層する方法が望ましい。
次に、積層体の加工方法を説明する。
本発明の部分剥離蓋材に用いる積層体の構成要素として、まず図3に示すように、あらかじめ容器本体(40)との熱溶着を容易にした低温接着性を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるシーラント(27)をアルミニウム箔(23)等のガスバリア層に塗布し、反対面に二軸延伸フィルム(26)をウレタン系接着剤を介して貼り合せることによって作製した複合シート(52)を作成する。
別に、巻取状の紙(22)にグラビア印刷法にて表裏同一工程で、表面側にウレタン系接着剤層を介してドライラミネート法により延伸フィルム(21)を貼り合せ、裏面側に可食性界面活性剤にシリコンを混合してなる易剥離剤を印刷することにより作製された表面シート(51)を、上記の複合シート(52)とポリエチレン樹脂(図示せず)からなる接着剤層によりエクストルーダーを用いてラミネートすることにより積層材を作製する。
続いて、このラミネートされた巻取状の積層材を枚葉状に大断ちした後、図1の形状の表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)および複合シートを貫通するハ−フカット加工(47a)、(48a)、(48a)を行い(巻取状にてハーフカット加工する場合もある。)、ハーフカット完了後、小断ち・抜き加工を経て本発明の部分剥離蓋材(41)を作製する。(ハーフカット加工時に同時に小断ち・抜き加工を行う場合もある。)
そして、この部分剥離蓋材をあらかじめ成型された容器本体(発泡スチロール、スチロール、ポリプロピレン等からなる)に内容物を充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明の蓋材を用いた粉粒体収納用包装体を作成することが出来る。
<実施例1>
積層体の構成要素として、厚さ25μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるシーラント(27)を厚さ9μmのアルミニウム箔(23)に塗布し、反対面に厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)をウレタン系接着剤を介して貼り合せることによって複合シート(52)を作成した。
別に、坪量84.9g/mのグラビアアート紙(22)にグラビア印刷法にて表裏同一工程で、表面側にウレタン系接着剤層を介してドライラミネート法により厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)を貼り合せ、裏面側に可食性界面活性剤にシリコンを混合してなる易剥離剤を印刷することにより表面シート(51)を作成した。
この表面シート(51)と上記の複合シート(52)とを厚さ25μmのポリエチレン樹脂(図示せず)からなる接着剤層によりエクストルーダーを用いてラミネートすることにより積層材を作製した。
続いて、このラミネートされた巻取状の積層材を枚葉状に大断ちした後、図1の形状の表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)および複合シートを貫通するハ−フカット加工(47a)、(48a)、(48a)を行い、ハーフカット完了後、小断ち、抜き加工を経て本発明の部分剥離蓋材(41)を作製した。このとき表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)の幅(a)と高さ(b)の比率b/aは1/6とした。
そして、この部分剥離蓋材をあらかじめ成型されたスチロールからなる容器本体(高さ145.8mm、上部の大きさ85mm×116mm)に内容物として粉末入浴剤を充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明の蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<実施例2>
表面シートを貫通する図1の形状のハ−フカット加工(46a)の幅(a)と高さ(b)の比率b/aを1/10とした以外は実施例1と同様にして本発明の蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<実施例3>
表面シートを貫通する図1の形状のハ−フカット加工(46a)の幅(a)と高さ(b)の比率b/aを1/3とした以外は実施例1と同様にして本発明の蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<比較例1>
積層体の構成要素として、厚さ25μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるシーラント(27)を厚さ9μmのアルミニウム箔(23)に塗布し、反対面に厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)をウレタン系接着剤を介して貼り合せることによって複合シート(52)を作成した。
別に、坪量84.9g/mのグラビアアート紙(22)にグラビア印刷法にて表裏同一工程で、表面側にウレタン系接着剤層を介してドライラミネート法により厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)を貼り合せ、裏面側に可食性界面活性剤にシリコンを混合してなる易剥離剤を印刷することにより表面シート(51)を作成した。
この表面シート(51)と上記の複合シート(52)とを厚さ25μmのポリエチレン樹脂(図示せず)からなる接着剤層によりエクストルーダーを用いてラミネートすることにより積層材を作製した。
続いて、このラミネートされた巻取状の積層材を枚葉状に大断ちした後、図4の形状の直線状の表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)および複合シートを貫通するハ−フカット加工(47a)、(48a)、(48a)を行い、ハーフカット完了後、小断ち、抜き加工を経て部分剥離蓋材(41)を作製した。
そして、この部分剥離蓋材をあらかじめ成型されたスチロールからなる容器本体(高さ145.8mm、上部の大きさ85mm×116mm)に内容物として粉末入浴剤を充填してからヒートシール法にてシールすることによって充填済み容器を作成した。
<比較例2>
表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)の形状を図5の形状の断続した直線状の形状としたほかは、比較例1と同様にして充填済み容器を作成した。
実施例1から3および比較例1、2で作成した充填済み容器を用いて、それぞれの蓋材の表面シートを貫通するハーフカットの形状による開封時の取り扱いのし易さについて比較評価をおこなった。
評価項目としては、異物発生、剥離時の不具合、中折れしにくさの3点とし、それぞれ問題なしを○、問題ありを×、やや問題ありを△とした。結果は表1に示した。
この評価結果から、表面シートを貫通する図1の形状のハ−フカット加工(46a)の幅(a)と高さ(b)の比率b/aを1/6とした実施例1の充填済み容器においては、開封時の異物発生がなく、剥離時の抵抗が高いことによる不具合もなく、蓋材が中折れしにくい容器となった。
また、上記ハーフカット加工の幅(a)と高さ(b)の比率b/aを1/10とした実施例2の充填済み容器においては、開封時の異物発生がなく、剥離時の抵抗が高いことによる不具合もなく、蓋材が中折れしにくい容器となったが実施例1に比べると中折れのしにくさはやや劣っていた。
また、上記ハーフカット加工の幅(a)と高さ(b)の比率b/aを1/3とした実施例3の充填済み容器においては、開封時の異物発生がなく、蓋材が中折れしにくい容器となったが、剥離時の抵抗がやや高くなり紙剥けの兆候が見られた。
以上の結果から、表面シートを貫通するハ−フカット加工(46a)の幅(a)と高さ(b)の比率b/aは1/10から1/3の範囲であることが望ましい。その範囲より(b)が短くなると折れ曲がり易くなり、その範囲より長くなると開封時の抵抗があがり、また引っ掛かりなどによって開封不良が発生する可能性が高くなることが示された。
上記ハーフカット加工(46a)の形状が直線状の比較例1の充填済み容器においては、開封時の異物発生がなく、剥離時の抵抗が高いことによる不具合はなかったが、蓋材が中折れしてしまう容器となった。
上記ハーフカット加工(46a)の形状が断続した直線状の比較例2の充填済み容器においては、開封時の紙粉等の異物発生が起こり、剥離時の抵抗が高いことによる紙剥け等の不具合が多く、蓋材の中折れはないものの使いにくい容器となった。
以上のように、本発明の部分開封蓋材によれば、開封時の異物発生がなく、剥離時の抵抗が高いことによる不具合もなく、蓋材が中折れしにくい容器となる、容易に開封できる部分開封蓋材を提供することが出来た。
本発明の部分開封蓋材は粒状、粉末状の内容物を収納する容器であって、用いる蓋材が紙を主としているものに関して、蓋材の上部に形成されたハーフカットに沿って一部のみを開封する容器であって、開封時の抵抗を軽くしながら蓋材が折れ曲がらないようにすることが必要な容器に適用できる。
A…易剥離領域
B…接着領域
1…容器本体
2…蓋材
3…シール部
4…プルタブ
5…開封開始点
21…延伸フィルム
22…紙
23…ガスバリア層
26…二軸延伸フィルム
27…シーラント
40…容器本体
41…蓋材
42…フランジ
46a…ハーフカット
47…排出孔
47a…排出孔形成用ハーフカット
48a…剥離開始用ハーフカット
51…表面シート
52…複合シート
55…易剥離層

Claims (4)

  1. 容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止する複合シートと表面シートとからなる蓋材であって、複合シートと表面シートが所定の形状領域に易剥離剤をパターン状に塗布することにより形成された易剥離層による易剥離領域とそれ以外の接着領域とにより区画されて互いに積層接着され、前記易剥離領域内における複合シートには排出孔の形状に対応した接着領域と排出孔形成用ハーフカットと剥離開始用ハーフカットが設けられ、前記表面シートには易剥離領域と接着領域の境界領域に非直線形状のハーフカットによる切離部が形成されていることを特徴とする部分開封蓋材。
  2. 前記表面シートの易剥離領域と接着領域の境界領域に形成されたハーフカットによる切離部の形状の幅aと高さbの関係が(1/10)<(b/a)<(1/3)の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の部分開封蓋材。
  3. 剥離開始用ハーフカットが複数の断続的ハーフカットからなることを特徴とする請求項1または2に記載の部分開封蓋材。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の部分開封蓋材を用いたことを特徴とする粉粒体収納用包装体。
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