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JP2015012072A - フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板の製造方法 Download PDF

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JP2015012072A
JP2015012072A JP2013135101A JP2013135101A JP2015012072A JP 2015012072 A JP2015012072 A JP 2015012072A JP 2013135101 A JP2013135101 A JP 2013135101A JP 2013135101 A JP2013135101 A JP 2013135101A JP 2015012072 A JP2015012072 A JP 2015012072A
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Koji Uehara
浩治 上原
貴史 渡邉
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貴史 渡邉
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Abstract

【課題】金属シートを含むベースフィルムが適用されたフレキシブルプリント配線板において、ベースフィルムの機能の向上を図る。
【解決手段】フレキシブルプリント配線板30は、金属シート311を含むベースフィルム31を有し、ベースフィルム31の一方の表面に導体パターン33が形成されるとともに、導体パターン33のランド336,337と金属シート311のスルーホール部材313とがスルーホール301によって電気的に接続され、ベースフィルム31と導体パターン33を含む積層体が、スルーホール部材313どうしが対向するように重ね合わせられ、反対側の表面に位置する導体パターン33どうしは、スルーホール部材313を介して電気的に導通する。
【選択図】図11J

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。特には、ベースフィルムに金属シートを含むフレキシブルプリント配線板と、その製造方法に関する。
近年、フレキシブルプリント配線板(以下、FPCと記す)に実装される発光素子などの部品の密度が高くなってきているため、放熱設計の重要性が高くなっている。そこで、FPCに、金属シートを含むベースフィルムが適用されている。このような構成によれば、金属は樹脂に比較して熱伝導率が高いことから、実装される電子部品などの冷却の効果を高めることができる。
金属シートを含むベースフィルムについては、機能の向上の試みがなされている。特許文献1には、熱放熱性と電気絶縁性を確保しつつ折り曲げる可能なFPCが開示されている。そして、特許文献1には、このようなFPCを、折り曲げ加工して配置する構成が開示されている。また、特許文献2には、金属シートを含むFPCの電磁シールド性の向上を図るため、配線パターンに含まれるグランド配線と金属シートをと電気的に接続する構成が開示されている。さらに、特許文献3には、配線パターンが形成されたFPCが、配線パターンが内側になるように曲げて製造できる構成が開示されている。
特開2006−303082号公報 特開2007−110010号公報 特開2002−171069号公報
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板において、ベースフィルムの機能の向上を図ることができるフレキシブルプリント配線板とその製造方法を提供することである。
本発明は、金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板であって、前記ベースフィルムの表面に積層される接着剤層と、前記接着剤層によって前記ベースフィルムに接着される導体パターンと、を有し、前記金属シートは、前記導体パターンの機能に応じた形状または厚さに形成されることを特徴とする。
本発明によれば、金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板において、ベースフィルムの機能の向上を図ることができる。
第1の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す平面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第1の実施形態の変形形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す平面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第2の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す平面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第3の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの構成の例を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。 第4の実施形態にかかるFPCの製造方法の工程を示す断面模式図である。
以下に、本発明の各種の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の各実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板は、金属シートを含むベースフィルムを有する。そして、フレキシブルプリント配線板の機能構造と呼ばれる属性や、導体パターンの形状などの属性に応じて、金属フィルムが所定の形状や厚さに形成される。これにより、ベースフィルムに所望の機能を与えるものである。
おな、以下の実施形態では、金属シートの材質や厚さなどを記載しているが、これらは本発明を実施するための一例に過ぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
本実施形態は、FPCに平面形状や立体形状が維持される形状維持部(剛性が高い領域)と、変形容易でかつ繰り返しの変形に耐えられる柔軟領域(剛性が低い領域)とが形成される形態である。
特開平02−65198号公報には、フレキシブル−リジット基板において、リジット部とフレキシブル部とを接着剤で接合する構成が開示されている。このようなフレキシブル−リジット基板では、リジット部とフレキシブル部とが別部材で構成される。
本実施形態は、電子部品の実装性の良い形状維持領域と湾曲、ねじれが容易に可能な柔軟領域を一体に形成されたフレックス−リジッド基板の機能を有し、電子機器への装着(位置や角度等の観点から)が比較的自由に可能となるフレキシブルプリント配線板を提供することを目的とする。
≪FPCの構成≫
本実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記す)の構成について説明する。図1は、カバーレイフィルム141が貼り付けられたFPC10aの構成の例を示す平面模式図である。図2は、カバーレイフィルム141が貼り付けられたFPC10aの構成の例を示す断面模式図であり、図1のII−II線断面図である。
本実施形態にかかるFPC10aには、形状維持領域101と柔軟領域102とが設けられる。FPC10aのベースフィルム11は金属シート111を含んでおり、金属シート111の厚さの相違によって、形状維持領域101と柔軟領域102とが作り分けられている。本実施形態では、金属シート111の厚肉部113が形状維持領域101となり、薄肉部114が柔軟領域102となる。
説明の便宜上、導体パターン13が形成される側を「表側」と記し、その反対側を「裏側」と記す。
形状維持領域101は、平面形状や曲げ加工により形成された立体形状を維持できる領域である。そして、形状維持領域101は、実装される電子部品などの重量に耐えることができ、FPC10aが組み込まれた装置の筺体などに固定できる強度(剛性)を有する。一方、柔軟領域102は、形状維持領域101に比較して剛性が低く、塑性変形が容易な領域である。そして、柔軟領域102は、形状維持領域101に比較して変形(たとえば、湾曲や屈曲)が容易でかつ繰返しの変形に耐えることができる。
図1と図2では、FPC10aに、2つの形状維持領域101と1つの柔軟領域102とが設けられる構成の例を示す。そして、2つの形状維持領域101のそれぞれには、配線パターン131(図1では省略)が形成されるとともに電子部品が実装されて電子回路が構築される。電子回路が構築される領域を、回路領域103と記す。柔軟領域102には、2つの形状維持領域101のそれぞれに構築される電子回路どうしを電気的に(信号を送受信可能に)接続する配線パターン132が形成される。
回路領域103が形状維持領域101に設けられる構成であると、FPC10aに実装される電子部品や形成される電子回路に物理的な負荷がかかることを防止または抑制できる。そして、形状維持領域101どうしが柔軟領域102によって接続される構成であると、形状維持領域101どうしが相対的に変位した場合に、柔軟領域102が形状維持領域101の変位に追従して変形する。
このように、本実施形態にかかるFPC10aは、片面配線のフレックス−リジットプリント配線板(flex-rigid printed wiring board)として機能を有する。
なお、形状維持領域101および柔軟領域102の数は限定されない。たとえば、FPC10aに、1つの形状維持領域101と1つの柔軟領域102とが形成される構成であってもよい。この場合には、柔軟領域102に形成される配線パターンは、FPC10aの外部と回路領域103に形成される配線パターン131とを、信号を送受信可能に接続する。
なお、形状維持領域101は、平面を維持できる構成であってもよく、塑性加工によって形成された立体形状(たとえば湾曲や屈曲した形状)を維持できる構成であってもよい。形状維持領域101が立体形状を維持できる構成である場合には、回路領域103の位置や範囲は、形成される立体形状に応じて設定される。形状維持領域101は、ベースフィルム11に含まれる金属シート111の剛性によって、平面形状や立体形状を維持できる。
FPC10aは、ベースフィルム11と、接着剤層12と、導体パターン13との三層積層構造を有する。具体的には、ベースフィルム11の一方の表面に接着剤層12が形成され、この接着剤層12によって導体パターン13がベースフィルム11に貼り付けられている。
ベースフィルム11は、金属シート111と、金属シート111の一方の表面を被覆するように積層する絶縁膜112との二層積層構造を有する。
金属シート111には、たとえばアルミニウム箔が適用される。金属シート111には、厚肉部113と薄肉部114とが形成される。金属シート111の厚肉部113に対応する領域が、FPC10aの形状維持領域101となる。一方、薄肉部114に対応する領域が、FPC10aの柔軟領域102となる。このため、厚肉部113の厚さは、FPC10aに実装される電子部品の重量に耐えて、平面形状または立体形状を維持できる剛性を有するように設定される。たとえば、金属シート111にアルミニウム箔が適用される構成であれば、厚肉部113の厚さは約80μmが適用できる。一方、柔軟領域102に対応する薄肉部114は、厚肉部113よりも薄く、湾曲や屈曲などの変形および変形の繰り返しが容易な厚さに設定される。たとえば薄肉部114の厚さは、約5〜10μmが適用できる。
このように、金属シート111に互いに厚さの異なる厚肉部113と薄肉部114が設けられることによって、剛性の高い形状維持領域101と、形状維持領域101に比較して剛性の低い柔軟領域102とが設けられる。
このほか、金属シート111は、FPC10aに実装される電子部品の放熱や、電子部品のシールドの機能を有する。すなわち、金属シート111は、樹脂材料からなるシートに比較して熱伝導率が高いため、FPC10aに実装される電子部品の熱が伝達されやすい。このため、ベースフィルム11が金属シート111を含まない構成に比較して、FPC10aに実装される電子部品の冷却の効果を高めることができる。また、金属シート111は電磁波を遮断するため、導体パターン13(配線パターン131,132)や電子部品が外部にノイズを放射することや、外部からのノイズの影響を受けることを防止または抑制できる。
絶縁膜112は、電気的な絶縁性を有する樹脂材料からなる膜であり、金属シート111を物理的な損傷や腐蝕から保護する。絶縁膜112には、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用できる。このような構成によれば、FPC10aに実装された電子部品が発する熱を金属シート111に伝達させやすくなり、かつ金属シート111の熱をFPC10aの外部に放散させやすくなる。したがって、電子部品の冷却の効果を高めることができる。
接着剤層12には、例えば、東レ株式会社製で厚さが12μm程度の商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。このTAB用接着剤は、エポキシ樹脂を主体にしたシートであり、電気絶縁性が高く、熱伝導率が1W/(m・K)程度である。なお、熱伝導性の向上を図るためには、接着剤層12はできるだけ薄いことが好ましい。
導体パターン13は、導体箔130(図3C参照)から形成される。導体箔130は、接着剤層12によって、ベースフィルム11の絶縁膜112の表面に接着される。導体箔130には、たとえば厚さが35μmの電解銅箔(規格市販品)が適用できる。導体パターン13には、形状維持領域101の回路領域103に含まれる配線パターン131と、柔軟領域102に形成される配線パターン132とが含まれる。なお、導体パターン13の具体的な構成は、FPC10aの用途や機能などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
このように、金属シート111に互いに厚さの異なる厚肉部113と薄肉部114とが形成されることによって、FPC10aには、剛性の高い形状維持領域101と、形状維持領域101に比較して剛性の低い柔軟領域102とが設けられる。このような構成によれば、FPC10aの金属シート111に、強度部材としての機能と、配置位置の形状や変位などに追従して変形する変形部材としての機能との、複数の機能を持たせることができる。したがって、本実施形態にかかるFPC10aは、片面配線のフレックス−リジットプリント配線板として機能を有する。
さらに、導体パターン13を覆うように、カバーレイフィルム141が貼り付けられる。カバーレイフィルム141には、たとえば、厚さが約5μmのアラミド樹脂フィルムと、厚さが約30μmのエポキシ樹脂からなる接着剤層との積層構造を有するフィルムが適用できる。
なお、導体パターン13のうち、端子などはカバーレイフィルム141に覆われずに露出する。そして、カバーレイフィルム141に覆われずに露出する部分は、後の工程であるFPC30に電子部品などを実装する工程の前に、はんだプリコート層142によって被覆される。
このほか、FPC10aには、位置決め孔104が形成される。位置決め孔104は、厚さ方向に貫通する貫通孔である。位置決め孔104は、FPC10aの製造などにおいて、位置合わせのために用いられる。
≪製造方法≫
次に、FPC10aの製造方法について、図3A〜3Hを参照して説明する。図3A〜3Hは、それぞれ、FPC10aの製造方法の工程を示す断面模式図である。
本実施形態では、FPC10aは、金属シート111とその両面を覆う絶縁膜112からなるベースフィルム11を開始材料として製造される。
開始材料であるベースフィルム11に含まれる金属シート111の厚さは、製造後の厚肉部113の厚さと同じ厚さであればよい。前記のとおり、製造後の厚肉部113の厚さが約80μmである場合には、開始材料のベースフィルム11の金属シート111の厚さも約80μmであればよい。また、絶縁膜112は、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用される。
まず、図3Aに示すように、ベースフィルム11の一方の表面(表側の面)に、接着剤層12が積層される。接着剤層12には、商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。この場合には、接着剤層12がベースフィルム11の一方の表面にラミネートされる。
次いで、図3Bに示すように、位置決め孔104などの開口部が形成される。位置決め孔104は、ベースフィルム11および接着剤層12を、厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である。位置決め孔104は、ベースフィルム11を裏側から加工する際に、位置の基準として用いられる。位置決め孔104などの開口部(貫通孔)の形成には、たとえばプレス金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。
次いで、図3Cに示すように、ベースフィルム11に接着剤層12によって導体箔130が貼り付けられる。導体箔130には、厚さが35μmの電解銅箔(市販規格品)が適用できる。貼り付け方法としては、まず、導体箔130を接着剤層12の表面に加熱圧着によって貼り付け、その後、ベーク炉などを用いて加熱して接着剤層12を硬化させるという方法が適用できる。以上の工程を経ると、フレキシブル銅張板が得られる。
次いで、図3Dに示すように、導体箔130から導体パターン13が形成される。導体パターン13の形成には、従来公知の写真蝕刻法(フォトリソグラフィ法)が適用できる。この工程で形成される導体パターン13には、形状維持領域101の回路領域103の配線パターン131と、柔軟領域102の配線パターン132とが含まれる。この工程においては、あらかじめ、位置決め孔104に裏止め用のエッチングレジストを充填して塞いでおく。これにより、位置決め孔104からエッチング液が侵入して、導体箔130がFPC10aの裏側からエッチングされないようにする。
次いで、図3Eに示すように、カバーレイフィルム141が貼り付けられる。カバーレイフィルム141は、先の工程で形成された導体パターン13を被覆して保護する。カバーレイフィルム141には、たとえば、厚さが約5μmのアラミド樹脂フィルムと、厚さが約30μmのエポキシ樹脂からなる接着剤層との積層構造を有するフィルムが適用できる。また、カバーレイフィルム141は、あらかじめ、完成後のFPC10aに応じた外形に形成されるとともに、電子部品を接続するための端子などに相当する位置には開口部(貫通孔)が形成される。そして、カバーレイフィルム141は、外形と開口部の加工がされてから、接着剤層12と導体パターン13を覆うように貼り付けられ、加熱圧着(ラミネート)される。
次いで、図3Fに示すように、導体パターン13のうち、カバーレイフィルム141に被覆されずに露出している部分(たとえば端子など。以下、露出部と記す)に、後の工程であるFPC30に電子部品などを実装する工程の前に、はんだプリコート処理が施される。これにより、はんだプリコート層142が形成される。
図3Gは、FPC10aの金属シート111に薄肉部114を形成するための準備の工程を示す。
まず、FPC10aの裏側の面を被覆する絶縁膜112が除去される。これにより、金属シート111の裏側の面が露出する。絶縁膜112の除去には、バフ研磨法などの機械的な除去方法が適用できる。
そして、露出した金属シート111の裏側の面に、エッチングレジスト162の膜が形成される。また、ベースフィルム11の表側には、導体パターン13の露出部を覆うように、エッチングレジスト161の膜が形成される。
エッチングレジスト161,162には、導体パターン13の形成で用いたものと同じポジタイプのフォトレジストが適用できる。たとえば、これらのエッチングレジスト161,162には、扇化学工業株式会社の型番BC−862が適用できる。エッチングレジスト161,162の膜の形成には、印刷法によるコーティングが適用できる。
金属シート111の裏側の面において、薄肉部114となる領域は、エッチングレジスト162の膜に覆われずに露出している。
次いで、図3Hに示すように、FPC10aの金属シート111に薄肉部114が形成される。薄肉部114の形成には、市販の混酸アルミニウムエッチング液を用いたエッチングが適用できる。そして、エッチングによって金属シート111であるアルミニウム箔の厚さを、5〜10μm程度にまで薄くする。エッチングによって薄くされた領域が薄肉部114であり、FPC10aが完成した状態での柔軟領域102となる。一方、この工程でエッチングされなかった領域(すなわち、製造開始時における厚さを維持している領域)が厚肉部113であり、FPC10aが完成した状態での形状維持領域101となる。なお、本工程では、エッチング条件(エッチング時間やエッチング液の温度など)を適宜設定することによって、薄肉部114を所望の厚さに形成する。
このように、金属シート111を部分的にエッチングすることによって、薄肉部114と厚肉部113とを作り分けている。
その後、エッチングレジスト161,162の膜がアルカリ性剥離液などによって除去され、さらに、洗浄と乾燥を経て、FPC10aが完成する。
このように、本実施形態では、ベースフィルム11に含まれる金属シート111が部分的なエッチングにより薄くされる。エッチングされなかった領域が形状維持領域101となる。形状維持領域101においては、金属シート111は製造開始時の厚さを有している。このため、形状維持領域101は、実装された電子部品の重量に耐えることができるともに、平面形状や形成された立体形状を維持できる剛性を有している。一方、エッチングによって薄くなった領域(薄肉部114)が柔軟領域102となる。柔軟領域102は、形状維持領域101に比較して変形が容易である。形状維持領域101と柔軟領域102とは、厚さの差に応じて剛性が異なることになる。
以上のとおり、本実施形態では、ベースフィルム11の金属シート111の厚さを調整することによって、1つのFPC10aに形状維持領域101と柔軟領域102とが形成される。このように製造されたFPC10aは、片面配線のフレックスリジッドプリント配線板(flex-rigid printed wiring board)としての機能を有する。
また、このような製造方法によれば、1つのベースフィルム11から、形状維持領域101と柔軟領域102とを一体に(別部材を接合することなく)製造できる。したがって、1つのベースフィルム11の金属シート111に、互いに異なる機能を与えることができる。
なお、本実施形態では、金属シート111の薄肉部114が柔軟領域102となる構成を示したが、このような構成に限定されない。たとえば、金属シート111が除去された部分が柔軟領域102となる構成であってもよい。図4は、金属シート111が除去された部分(以下、除去部115)が柔軟領域102となるFPC10bの構成の例を示す断面模式図である。なお、前述の構成と共通の部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、FPC10bに含まれる金属シート111には、部分的に厚さ方向の全体にわたって除去された除去部115が形成される。この除去部115が柔軟領域102となる。柔軟領域102は、カバーレイフィルム141と、導体パターン13と、接着剤層12と、絶縁膜112とからなり、金属シート111が存在しない。このため、柔軟領域102(除去部115)は、金属シート111が除去されていない領域に比較して剛性が小さく、変形が容易である。なお、柔軟領域102の屈曲耐性の向上を図るため、裏側に露出している絶縁膜112にカバーレイフィルム143が貼り付けられる構成であってもよい。このようなカバーレイフィルム143としては、たとえば、厚さが約12μmのポリイミド樹脂からなるフィルムが適用できる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、ベースフィルムに含まれる金属シートに、配線パターンとしての機能やシールドとしての機能を持たせる形態である。
フレキシブルプリント配線板においても、小型化と高集積度のIC部品が実装できる回路配線がもとめられている。この要求にたいしての具体的課題は、配線の高密度化への対応や、IC部品からの発熱の効果的な放熱を達成することである。
放熱のための構成としては、特開2011−199090号公報には、金属フィルムを熱の経路の一部として用いる構成が開示されている。また、高密度化に対応するための構成としては、特開昭61−085886号公報には、フレキシブルプリント配線基板において、基板を折り返して重ねることによって配線を交差させる構成が開示されている。
本実施形態は、ベースフィルムを構成する金属シートを形状的に加工して、前記課題を解決するフレキシブルプリント配線板を提供することである。そして、本実施形態によれば、ベースフィルムを両面配線FPC(多層FPC)として用いることができる。
本発明の第2の実施形態では、フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記す)を構成するベースフィルム21が金属シート211を含む。そして、この金属シート211が、FPC20の一方の表面に形成される第1の導体パターン23とは別の第2の導体パターン213として機能する形態である。
図5は、本実施形態にかかるFPC20が適用されたプリント回路板2の構成の例を示す平面模式図である。図6は、本実施形態にかかるFPC20が適用されたプリント回路板2の構成の例を示す断面模式図であり、図5のVI−VI線断面図である。なお、プリント回路板2とは、FPC20にICなどの電子部品が実装された組立品をいうものとする。
図5と図6に示すように、プリント回路板2に適用されるFPC20は、ベースフィルム21と接着剤層22と第1の導体パターン23との三層積層構造を有する。FPC20の一方の表面(第1の導体パターン23が形成される側の面。以下、こちら側を表側と記す)には、第1の導体パターン23が形成されるとともに、ソルダーレジスト281の膜が形成される。そして、FPC20の表側の面には、電子部品が実装される。図5と図6では、実装される電子部品の例として、SOP型IC291を示す。
FPC20の他の一方の表面(導体パターンが形成されない側の表面。以下、こちら側を裏側と記す)には、金属シート211からなる第2の導体パターン213が形成されるとともに、ソルダーレジスト282の膜が形成される。
FPC20のベースフィルム21は、金属シート211と絶縁膜212とからなる。そして、ベースフィルム21は、FPC20が完成している状態においては、金属シート211の一方の表面に絶縁膜212が積層される構成を有する。
金属シート211は、FPC20の強度部材としての機能と、FPC20に実装される電子部品の放熱の機能と、電磁波を遮断する機能とを有する。さらに、金属シート211の一部によって、第2の導体パターン213が形成される。
絶縁膜212は、金属シート211を物理的な損傷や腐蝕から保護する機能を有する。絶縁膜212には、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用できる。
FPC20の接着剤層22には、例えば、東レ株式会社製で厚さが12μm程度の商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。このTAB用接着剤は、エポキシ樹脂を主体にしたシートであり、電気絶縁性が高く、熱伝導率が1W/(m・K)程度である。なお、熱伝導性の向上を図るためには、接着剤層22はできるだけ薄いことが好ましい。
FPC20の第1の導体パターン23は、導体箔230(図7C参照)から形成される。第1の導体パターン23(導体箔230)は、接着剤層22によって、ベースフィルム21の絶縁膜212の表面に接着される。第1の導体パターン23には、たとえば厚さが35μmの電解銅箔(規格市販品)が適用できる。なお、第1の導体パターン23の具体的な構成は、FPC20の用途や機能などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
さらに、FPC20には、バイアホール201(via hole)が形成される。バイアホール201は、第1の導体パターン23の所定の部分と、第2の導体パターン213の所定の部分とを、電気的に接続する。バイアホール201は、第1の導体パターン23と、第2の導体パターン213と、絶縁膜212と、接着剤層22とを一連に貫通する貫通孔であり、その内部には導電性ペースト202が充填される。
このように、本実施形態では、FPC20は、ベースフィルム21の表側に形成される第1の導体パターン23と、ベースフィルム21に含まれる金属シート211から形成される第2の導体パターン213とを有する両面配線構造を有する。そして、第1の導体パターン23の所定の部分と、第2の導体パターン213の所定の部分とは、バイアホール201を介して電気的に接続される。
このように、本実施形態では、第1の導体パターン23と第2の導体パターン213とが、それらの間に介在する接着剤層22と絶縁膜212とを貫通するバイアホール201によって電気的に接続される構成を有する。
ここで、図5を参照して、第1の導体パターン23と第2の導体パターン213の具体例について説明する。第1の導体パターン23には、接地のための第1のグランドパターン232と、接地以外の所定の機能を有する第1の配線パターン231とが含まれる。第1の配線パターン231には、さらに、A配線233とB配線234とC配線235とが含まれているものとする。そして、A配線233とB配線234との間にC配線235が形成されているものとする。A配線233とB配線234とには、それぞれ、ランド236,237が形成されている。
第2の導体パターン213には、接地のための第2のグランドパターン215と、接地以外の所定の機能を有する第2の配線パターン214とが含まれる。さらに、第2の配線パターン214には、D配線216が含まれるものとする。D配線216は、平面視において、A配線233のランド236とB配線234のランド237との間に跨るように形成される。D配線216は、A配線233のランドとB配線234とを電気的に接続する配線パターンである。そして、A配線233とB配線234とは、第2の導体パターン213に含まれるD配線216とバイアホール201とを介して電気的に接続している。
このように、A配線233とB配線234との間に別のC配線235が設けられる構成であっても、A配線233とB配線234とをD配線216を介して電気的に接続することができる。このような構成により、第1の導体パターン23の層にあるC配線235と第2の導体パターン213の層にあるD配線216とが交差する配線レイアウトが可能となり、FPC20の配線密度の向上を図ることができる。
また、図5と図6に示すように、SOP型IC291のグランド端子292は、第1のグランドパターン232に接続されている。第1のグランドパターン232は、バイアホール201によって、第2のグランドパターン215に電気的に接続されている。第2のグランドパターン215は、電位がグランドレベルになるように接地されている(図略)。これにより、SOP型IC291のグランド端子292は、第1のグランドパターン232と、バイアホール201と、第2のグランドパターン215とを介して接地される。
また、第2のグランドパターン215は、周囲の金属シート211から電気的に独立している。そして、第2のグランドパターン215は、平面視においてSOP型IC291の外形とほぼ同じ位置に重なる形状、若しくはそれ以上の面積に形成される。このような構成によれば、第2のグランドパターン215は、SOP型IC291の放熱板およびシールド板として機能する。また第2のグランドパターン215は、SOP型IC291以外の実装された電子部品についても同様に形成し、同じ接地のグランド電位にすることができる。
以上、図5と図6を参照して説明したとおり、本実施形態においては、ベースフィルム21に含まれる金属シート211が、実装される電子部品の放熱とシールドの機能を有するとともに、第2の導体パターン213を形成する。そして、FPC20は、導体箔230から形成される第1の導体パターン23と、金属シート211から形成される第2の導体パターン213とからなる両面配線構造を有する。
≪製造方法≫
次に、FPC20の製造方法について、図7A〜7Jを参照して説明する。図7A〜7Jは、FPC20の製造方法の工程を示す断面模式図である。
本実施形態では、FPC20は、金属シート211とその両面を覆う絶縁膜212との三層積層構造を有するベースフィルム21を開始材料として製造される。ベースフィルム21の金属シート211は、厚さが約50μmのアルミニウム箔が適用される。絶縁膜212には、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用される。
まず、図7Aに示すように、ベースフィルム21の表側の面に、接着剤層22が積層される。接着剤層22には、商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。この場合には、接着剤層22がベースフィルム21の一方の表面にラミネートされる。
次いで、図7Bに示すように、位置決め孔(図略)やバイアホール201などの開口部が形成される。位置決め孔やバイアホール201は、ベースフィルム21および接着剤層22を、厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である。位置決め孔は、ベースフィルム21を裏側(第1の導体パターン23が形成されない側)から加工する際に、位置の基準として用いられる。バイアホール201は、第1の導体パターン23と第2の導体パターン213とを電気的に導通させるための開口部である。バイアホール201の内径は、たとえば約1.0mmでよい。位置決め孔やバイアホール201などの開口部(貫通孔)の形成には、たとえばプレス金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。
次いで、図7Cに示すように、ベースフィルム21に接着剤層22によって導体箔230が貼り付けられる。導体箔230には、たとえば、厚さが35μmの電解銅箔(市販規格品)が適用できる。貼り付けの方法としては、まず、導体箔230を接着剤層22の表面に加熱圧着によって貼り付け、その後、ベーク炉などを用いて加熱して接着剤層22を硬化さるという方法が適用できる。
次いで、図7Dに示すように、導体箔230から第1の導体パターン23が形成される。本実施形態では、第1の導体パターン23に、第1の配線パターン231と第1のグランドパターン232とが含まれる。第1の導体パターン23の形成には、従来公知の写真蝕刻法(フォトリソグラフィ法)が適用できる。この工程においては、あらかじめ、位置決め孔やバイアホール201に裏止め用のエッチングレジスト(図略)を充填して塞いでおく。これにより、位置決め孔やバイアホール201からエッチング液が侵入して、導体箔230がFPC20の裏側からエッチングされないようにする。
次いで、図7Eに示すように、バイアホール201に導電性ペースト202が充電されて硬化される。導電性ペースト202には、たとえば、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストSVが適用できる。この工程を経ると、第1の導体パターン23と第2の導体パターン213とが、バイアホール201に充填された導電性ペースト202によって電気的に導通する。
次いで、図7Fに示すように、表側の面に、ソルダーレジスト281の膜が形成される。この工程を経ると、第1の導体パターン23の所定の部分がソルダーレジスト281の膜に被覆される。ソルダーレジスト281の膜には、たとえば、日本ポリテック株式会社の『NPR80 ID60(写真現像タイプ)』が適用できる。この場合には、ソルダーレジスト281の膜を形成した後、所定の加熱処理を施して熱硬化させる。
なお、第1の導体パターン23のうちのパッドや端子となる領域(以下、第1導体パターンの露出部と呼ぶ)は、ソルダーレジスト281の膜に被覆されずに露出する。この露出している第1の導体パターン23の表面は、後の工程であるFPC30に電子部品などを実装する工程の前に、公知のはんだプリコート処理がされる。このはんだプリコート処理により形成されるはんだ層(不図示)は、電子部品等のはんだ付け実装のための準備とともに、本件実施例では、図7Hで行うアルミエッチング処理におけるエッチングレジストとして機能することが出来る。
次いで、図7Gと図7Hに示すように、ベースフィルム21の金属シート211から第2の導体パターン213が形成される。本実施形態では、第2の導体パターン213に、第2の配線パターン214と第2のグランドパターン215とが含まれる。
図7Gに示すように、ベースフィルム21の裏側の絶縁膜212が除去され、露出した金属シート211の表面にエッチングレジスト262の膜が形成される。
絶縁膜212の除去には、たとえば回転式のバフ研磨などといった機械的な除去方法が適用できる。また、この工程で用いられるエッチングレジスト262は、第1の導体パターン23の形成で用いられるエッチングレジストと同じでよい。また表側の第1導体パターン露出部がはんだプリコート処理されていない場合は、第1の実施形態と同様にこのエッチングレジストで覆うことが良い。
図7Hに示すように、金属シート211が、市販の混酸アルミニウムエッチング液を用いてエッチングされる。なお、第1の導体パターン23に対する混酸アルミニウムエッチング液の影響は、無視できる程度である。
これらの工程を経ると、金属シート211から第2の導体パターン213が形成される。前記のとおり、第2の導体パターン213には、信号を伝達する第2の配線パターン214と、接地のための第2のグランドパターン215とが含まれる。そして、第2の配線パターン214は、バイアホール201に充填される導電性ペースト202によって、第1の配線パターン231(図7Hでは、第1の配線パターン231に含まれるA配線233のランド236(図5参照)を示す)と電気的に導通している。同様に、第2のグランドパターン215は、バイアホール201に充填される導電性ペースト202によって、第1のグランドパターン232と電気的に導通している。また、金属シート211は、第2の導体パターン213にならない部分も除去されずに残される。そして、残された金属シート211は、FPC20の剛性(強度)を維持する機能を有する。
次いで、図7Iに示すように、金属シート211(第2の導体パターン213に形成された部分を含む)の全体が、ソルダーレジスト282の膜により被覆される。ソルダーレジスト282には、第1の導体パターン23の被覆に用いられるものと同じものが適用できる。
(第3の実施形態)
近年、プリント基板の技術分野においては、ICチップの小型化及び高密度化に伴って、複数の導体回路を基板の厚さ方向に設けた多層配線基板が多く使用されている。特開2002-171069号公報には、高密度化に対応するための多層配線基板が開示されている。そのような多層配線基板を製造するには、例えばコアとなる片面銅張積層板に対して、導体回路の一層毎に、エッチング工程・メッキ工程・絶縁層形成工程・スルーホール形成工程等の多くの工程を経る必要がある。絶縁された基材層と導体回路層とを順次に積層していく製造方法の場合には、積層の層数の増加とともに厚みと重量が加算される。
本実施形態は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、厚みと重量が比較的軽薄な、かつ製造工程が簡易な多層のフレキシブル配線基板及びその製造方法を提供することにある。
本実施形態は、片面に導体パターン33が形成されるフレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記す)が曲げ返されて重ね合せられることにより、両面に導体パターン33が形成されるFPC(両面配線のFPC)が構成される形態である。そして、本実施形態では、FPCが金属シート311を含んでおり、この金属シート311が、両面に形成される導体パターン33どうしを電気的に接続するスルーホール301の機能を有する。なお、説明の便宜上、曲げ返されて重ね合わせられる前のFPCには符号『39』を付し、重ね合わせられた後のFPCには符号『30』を付して区別する。
≪FPCの構成≫
図8は、本実施形態にかかる、曲げ返されて重ね合わせられる前のFPC39を示す平面模式図である。図9は、本発明の実施形態にかかる曲げ返されて重ね合わせられる前のFPC39を示す断面模式図であり、図8のIX−IX線における断面図である。また図8中のB−B線は、曲げ返される位置を示す線である(以下、折り曲げ線と記す)。
図8と図9に示すように、曲げ返される前のFPC39は、ベースフィルム31と接着剤層32と導体パターン33との三層積層構造を有する。さらに、FPC39の両面には、ソルダーレジスト381,382の膜が形成される。本実施形態では、説明の便宜上、FPC39の導体パターン33が形成される側を「表側」と記し、その反対側を「裏側」と記す。
ベースフィルム31は、金属シート311と、その表側の面を被覆する絶縁膜312との二層積層構造を有する。ベースフィルム31の金属シート311には、厚さが約30μmのアルミニウム箔が適用できる。ベースフィルム31の絶縁膜312には、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用できる。
接着剤層32には例えば、東レ株式会社製で厚さが12μm程度の商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。このTAB用接着剤は、エポキシ樹脂を主体にしたシートであり、電気絶縁性が高く、熱伝導率が1W/(m・K)程度である。なお、熱伝導性の向上を図るためには、接着剤層32はできるだけ薄いことが好ましい。
導体パターン33は、導体箔330(図11C参照)から形成される。導体パターン33(導体箔330)には、たとえば厚さが18μmの電解銅箔が適用できる。導体パターン33には、曲げ返された状態において互いに電気的に接続するランド336,337が含まれる。これらのランド336,337は、折り曲げ線B−Bに関して線対称の位置に設けられる。これにより、FPC39が折り曲げ線B−Bで曲げ返された状態において、ランド336,337どうしが対向する(平面視において重畳する)。
なお、前記の金属シート311、接着剤層32、導体パターン33の材質および厚さは一例であり、前記の材質や厚さに限定されるものではない。また、導体パターン33の具体的な構成は、FPC30の用途や機能などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
FPC39の裏側の面であって、導体パターン33のランド336,337に対応する位置(平面視においてランド336,337と同じ位置)には、所定のパターンとして、スルーホール部材313が設けられる。所定のパターンとしてのスルーホール部材313は、金属シート311から形成される。そして、FPC39には、スルーホール301が形成される。スルーホール301は、スルーホール部材313と、絶縁膜312と、接着剤層32と、導体パターン33のランド336,337とを一連に貫通する貫通孔である。
たとえば、スルーホール部材313は、平面視において直径約3.0mmの円形状に形成される。スルーホール301は、平面視において内径1.0mmの円形の貫通孔に形成される。
スルーホール301の内部には、導電性ペースト302が充填される。導電性ペースト302には、たとえば、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストSVが適用できる。そして、導電性ペースト302によって、導体パターン33のランド336,337とスルーホール部材313とが電気的に導通している。
このほか、FPC39には、位置決め孔304が形成される。位置決め孔304は、ベースフィルム31と接着剤層32と導体パターン33とを一連に貫通する貫通孔である。位置決め孔304は、FPC39を曲げ返して重ね合せる際などに、位置合わせのために用いられる。位置決め孔304は、折り曲げ線B−Bに関して線対称の位置に形成される。位置決め孔304には、たとえば内径が約1.0mmの貫通孔が適用できる。
さらに、FPC39の両面には、ソルダーレジスト381,382の膜が形成される。このため、導体パターン33の所定の部分は、ソルダーレジスト381の膜に被覆される。同様に、金属シート311も、ソルダーレジスト382の膜に被覆される。ただし、スルーホール部材313は、ソルダーレジスト382の膜に覆われずに露出している。
図10は、曲げ返されて重ね合わせられたFPC30の構成を示す断面模式図である。図10に示すように、FPC30は、金属シート311およびスルーホール部材313が設けられる側が内側になるように曲げ返されて重ね合わせられる。そして、曲げられた部分(曲げ代)(図11J参照)は、分離除去される。このため、FPC30は、曲げ返された状態においては、金属シート311と導体パターン33とを含む積層体が、金属シート311が内側に位置し導体パターン33が互いに反対側の表面に位置するように接着されるという構成を有する。
図10に示すように、FPC30の厚さ方向の中心部において、二層のソルダーレジスト382の膜が積層している。そして、二層のソルダーレジスト382の膜の積層体の両面に絶縁膜312が形成され、さらに絶縁膜312の表面には、接着剤層32によって導体パターン33が貼り付けられている。このように、曲げ返されて重ね合わせられたFPC30は、両面配線構造を有する。
また、FPC30の厚さ方向の中心部において、スルーホール部材313どうしが対向する(平面視において重畳する)。そして、対向するスルーホール部材313どうしは、導電性接着剤303によって、電気的に導通する状態で接着している。したがって、両面に設けられる導体パターン33のランド336,337は、スルーホール部材313と導電性接着剤303とによって、電気的に導通している。
このように、本実施形態では、片面に導体パターン33が形成されるFPC39が曲げ返されて重ね合わせられることによって、複数の導体パターン33の層を有するFPC30が形成される。そして、金属シート311から形成されるスルーホール部材313によって、互いに異なる層の導体パターン33の所定の部分どうしを電気的に導通させることができる。すなわち、金属シート311の一部分に、スルーホール301としての機能を持たせることができる。
≪FPCの製造方法≫
本実施形態にかかるFPC30の製造方法について、図11A〜図11Jを参照して説明する。図11A〜図11Jは、FPC30の製造方法の工程を示す断面模式図である。
図11Aに示すように、ベースフィルム31の一方の表面(表側となる面)に、接着剤層32が積層される。本実施形態では、金属シート311とその両面を被覆する二層の絶縁膜312との三層積層構造を有するベースフィルム31を開始材料としてFPC39が製造される。ベースフィルム31の金属シート311には、厚さが約30μmのアルミニウム箔が適用される。二層の絶縁膜312のそれぞれには、厚さが約4μmのポリイミド樹脂の膜(有機絶縁膜)が適用できる。
接着剤層32には、東レ株式会社製で厚さが12μm程度の商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。
図11Bに示すように、位置決め孔304やスルーホール301などの開口部が形成される。位置決め孔304やスルーホール301は、ベースフィルム31および接着剤層32を厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である。位置決め孔304は、ベースフィルム31を裏側から加工する際や、FPC39を曲げ返して重ね合わせる際に、位置の基準として用いられる。位置決め孔304は、重ね合わせの精度や作業性を考慮して複数対を設けることが良い。スルーホール301は、導体パターン33の所定の部分とスルーホール部材313とを電気的に導通するための開口部である。スルーホール301の内径は、たとえば約1.0mmでよい。位置決め孔304やスルーホール301などの開口部(貫通孔)の形成には、たとえばプレス金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。なお、位置決め孔304やスルーホール301などの開口部は、この工程においてまとめて同時に形成される。
次いで、図11Cに示すように、接着剤層32によってベースフィルム31に導体箔330が貼り付けられる。導体箔330には、たとえば、厚さが18μmの電解銅箔が適用できる。貼り付け方法としては、まず、導体箔330を接着剤層32の表面に加熱圧着によって貼り付け、その後、ベーク炉などを用いて加熱して接着剤層32を硬化させるという方法が適用できる。
以上の工程を経て、フレキシブル銅張積層板が得られる。
次いで、図11Dに示すように、導体箔330から導体パターン33が形成される。導体パターン33の形成には、従来公知の写真蝕刻法(フォトリソグラフィ法)が適用できる。この構成で形成される導体パターン33には、ランド336,337が含まれる。この工程においては、あらかじめ、位置決め孔304やスルーホール301に裏止め用のエッチングレジストを充填して塞いでおく。これにより、位置決め孔304やスルーホール301からエッチング液が侵入して、導体箔330がFPC39の裏側からエッチングされないようにする。また、位置決め孔304の周囲については、導体箔330を除去せずに残しておく。
図11Eに示すように、スルーホール301に導電性ペースト302が充電されて硬化される。導電性ペースト302には、たとえば、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストSVが適用できる。この工程を経ると、導体パターン33に含まれるランド336,337と金属シート311の所定の部分(後の工程でスルーホール部材313となる部分)とが、導電性ペースト302によって電気的に導通する。
図11Fに示すように、FPC39の表側の面にソルダーレジスト381の膜が形成される。これにより、導体パターン33の所定の部分がソルダーレジスト381の膜に被覆される。ソルダーレジスト381の膜には、たとえば、日本ポリテック株式会社の『NPR80 ID60(写真現像タイプ)』が適用できる。この場合には、ソルダーレジスト381の膜を形成した後、所定の加熱処理を施して熱硬化させる。
なお、導体パターン33のランド336,337などは、ソルダーレジスト381の膜に被覆される図に露出する(以下、露出部と記す)。そして、導体パターン33の露出部には、後の工程であるFPC30に電子部品などを実装する工程の前に、はんだプリコート処理が施される。これにより、導体パターン33の露出部には、はんだプリコート層342が形成される。
図11Gと図11Hに示す工程では、ベースフィルム31の金属シート311からスルーホール部材313が形成される。
図11Gに示すように、裏側に露出しているベースフィルム31の絶縁膜312が除去され、露出した金属シート311の裏側の面を被覆するエッチングレジスト361の膜が形成される。
絶縁膜312の除去には、たとえば回転式のバフ研磨などといった機械的な除去方法が適用できる。また、この工程で用いられるエッチングレジスト361は、導体パターン33の形成で用いられるエッチングレジスト(図略)と同じでよい。エッチングレジスト361の膜の形成方法には、印刷法が適用できる。
図11Hに示すように、露出している金属シート311が、市販の混酸アルミニウムエッチング液を用いてエッチングされる。この際、位置決め孔304にエッチング液が侵入しないように、あらかじめ位置決め孔304を裏止め用のエッチングレジスト361で塞いでおく。
この工程を経ると、金属シート311は、位置決め孔304の周辺の部分とスルーホール部材313とを除いて除去される。このため、複数のスルーホール部材313が形成される場合には、それぞれのスルーホール301は互いに電気的に独立している。また、それぞれのスルーホール301と位置決め孔304の周囲に残された金属シート311とも電気的に独立している。
なお、スルーホール301の内径が1.0mmである場合には、スルーホール部材313の外径が約3.0mmとなるようにする。これにより、堅牢なスルーホール部材313を形成することができる。また、位置決め孔304の内径が1.0mmである場合には、その周囲に残す金属シート311を一辺が3mm以上の四辺形とする。これにより、位置決めにおいて必要な剛性を確保することができる。
これらの工程を経ると、金属シート311からスルーホール部材313が形成される。スルーホール部材313には、先の工程で貫通孔が形成されており、さらにこの貫通孔に導電性ペースト302が充電されている。このため、導体パターン33のランドと所定のスルーホール部材313とは、導電性ペースト302によって電気的に導通している。
更にエッチングレジスト361が除去された後で、図11Iに示すようにFPC39の裏側の面がソルダーレジスト382の膜により被覆される。ソルダーレジスト382は、導体パターン33の被覆に用いられるものと同じものが適用できる。この工程では、位置決め孔304の周囲に残された金属シート311の一部は、ソルダーレジスト382に被覆される。ただし、位置決め孔304にはソルダーレジスト382が充填されずに露出している。また、スルーホール部材313の裏側の面は被覆されずに露出する。
そして、露出しているスルーホール部材313の裏側の面に、導電性接着剤303が塗布される。導電性接着剤303は、スルーホール部材313どうしを電気的に導通した状態で接着するための接着剤である。導電性接着剤303には、たとえば、ナミックス株式会社製の導電接着剤が適用できる。導電性接着剤303の塗布には、印刷法が適用できる。
図11Jに示すように、これまでの工程を経たFPC39が、所定の折り曲げ線で曲げ返されて重ね合わせられる。そして、積層プレスなどを用いて熱圧着されFPC30が形成される。この際、対となる位置合わせ穴に位置決めピン391を挿通することによって、重ね合わせられる面に形成されるスルーホール部材313どうしが、対向するように(平面視において重畳するように)位置合わせされる。また、熱圧着によって、導電性接着剤303を硬化させる。前記のとおり、導電性接着剤303にナミックス株式会社製の導電接着剤を用いた場合には、約150℃で30分以上加熱することが好ましい。
この工程を経ると、導体パターン33に含まれる一方の表面のランド336と他方の表面のランド337とが、一方の表面側のランド336に形成されるスルーホール301と、導電性接着剤303と、他方の表面側のランド337に形成されるスルーホール301とを介して、電気的に導通する。
そして、曲げ代の部分が切断線C−Cにより切り離される。これにより、両面に導体パターン33が形成されるFPC30(両面配線構造のFPC)(図10参照)が得られる。
以上説明したように、本実施形態では、まず、一方の表面に導体箔330(銅箔)が設けられるフレキシブル銅張積層板を形成し、導体箔330から導体パターン33を形成した後、導体パターン33が表面側に露出するように曲げ返されて重ねられる。これにより、両面配線のFPC30が形成される。そして、曲げ返されて重ねられた状態で平面視において同一位置に位置するスルーホール301どうし(厚さ方向に並ぶスルーホール301どうし)が、導電性接着剤303によって接着され、電気的に導通する。これにより、一方の面の配線パターンに含まれる所定のランド336と、他方の面の配線パターンに含まれる所定のランド337とが、電気的に導通する。
(第4の実施形態)
≪FPCの構成≫
本実施形態は、第3の実施形態の変形形態である。図12は、本実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記す)の構成の例を示す断面模式図である。本実施形態にかかるFPC40は、第3の実施形態にかかるFPC30から、導体パターン33に積層する部分以外の部分において、接着剤層32と絶縁膜312が無くなった形態である。その他は、第3の実施形態と共通の構成を有する。なお、第3の実施形態と共通の構成には第3の実施形態と同じ符号を付し、説明を省略する。
≪FPCの製造方法≫
本実施形態にかかるFPC40の製造方法について、図13A〜図13Eを参照して説明する。図13A〜図13Eは、製造方法の工程を示す断面模式図である。本実施形態にかかる製造方法によれば、導体パターン33が存在しない部分においては、絶縁膜312と接着剤層32が除去される。
開始材料および導体パターン33が形成されるまでの工程は、第3の実施形態と同じである(図11A〜図11D参照)。
図13Aに示すように、導体パターン33が形成された後、表側に露出している接着剤層32とそれに積層されている絶縁膜312とが除去される。接着剤層32と絶縁膜312の除去には、公知のスミア除去処理法が適用できる。たとえば、過マンガン酸塩液を用いたデスミア処理が適用できる。このデスミア処理においては、すでに形成された導体パターン33が過マンガン酸塩液に対するマスクとして機能しており、導体パターン33に積層している以外の場所の接着剤層32と絶縁膜312が溶解除去される。また、このデスミア処理において、裏側の面の絶縁膜312も全面にわたって除去される。
この工程(デスミアエッチング)を経ると、金属シート311としてのアルミニウム箔は、導体パターン33が存在する部分を除いて露出する。
図13Bに示すように、表側の面に、導体パターン33を保護するためのソルダーレジスト381の膜が形成される。さらに、導体パターン33の露出部には、後の工程であるFPC30に電子部品などを実装する工程の前に、はんだプリコート処理が施される。ソルダーレジスト381の膜の構成や形成方法は、第3の実施形態と同じでよい。はんだプリコート処理により形成されるはんだプリコート層342も、第3の実施形態と同じでよい。
図13Cに示すように、金属シート311からスルーホール部材313が形成される。金属シート311からスルーホール部材313が形成される工程は、第3の実施形態と同じでよい(図11Gと図11H参照)。
図13Dに示すように、スルーホール部材313の形成で使用したエッチングレジスト362が除去された後、裏側にFPC用のソルダーレジスト382の膜が形成される。このソルダーレジスト382の膜の構成や形成方法は、第3の実施形態と同じでよい。
図13Eに示すように、これまでの工程を経たFPC40が、所定の折り曲げ線で曲げ返されて重ね合わせられ、積層プレスなどを用いて熱圧着される。この工程も、第3の実施形態と同じである。この際、ソルダーレジスト381,382の折り曲げ線の位置に、あらかじめ切込みなどの他の部分よりも薄い部分を形成しておいてもよい。このような構成であると、曲げ返しが容易となる。
そして、曲げ代の部分が切断線C−Cにより切り離される。これにより、両面に導体パターン33が形成されるFPC40(両面FPC)が得られる。
本実施形態によれば、第3の実施形態に比較してFPC40を薄くできる。さらに、裏側の面の絶縁膜312の除去にエッチングを用いるため、第1の製造方法のようなバフ研磨に比較して加工条件の調整が容易である。第3、4の実施形態で製作した両面FPC30、40は、片面板FPCを製作するための配線層を支持するための金属基材の大部分を除去して両面板を製作して軽量化と薄葉化を達成している。またその製造において複雑なスルーホールメッキ工程を用いること無く容易な方法でスルーホールを形成した。製作したFPCは薄葉化であり、フレキシブル性を備えた配線板が提供できる。
以上、本発明の各種の実施形態を、図面を参照して詳細に説明したが、前記各種の実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前記各種の実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、実施形態で示したベースフィルムの材質や寸法は一例であり、前記材質や寸法に限定されるものではない。
本発明は、金属シートを含むベースフィルムが適用されたフレキシブルプリント配線板と、その製造方法に有効な技術である。本発明によれば、導体パターンの機能に応じて、金属シートに所望の機能を付加することができる。したがって、ベーフィルムの機能の向上を図ることができる。
30:FPC、301:スルーホール、302:導電性ペースト、303:導電性接着剤、304:位置決め孔、31:ベースフィルム、311:金属シート、312:絶縁膜、313:スルーホール部材、32:接着剤層、33:導体パターン、330:導体箔、336,337:ランド、342:はんだプリコート層、361:エッチングレジスト、381,382:ソルダーレジスト、391:位置決めピン

Claims (17)

  1. 金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板であって、
    前記ベースフィルムの表面に積層される接着剤層と、
    前記接着剤層によって前記ベースフィルムに接着される導体パターンと、
    を有し、
    前記金属シートは、前記導体パターンの機能に応じた形状または厚さに形成されることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  2. 金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板であって、
    前記金属シートの剛性によって平面形状または立体形状を維持する形状維持領域と、前記形状維持領域よりも剛性が低い柔軟領域とが形成されることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  3. 前記柔軟領域は、前記形状維持領域に比較して、前記金属シートの厚さが薄いことを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
  4. 前記形状維持領域は前記金属シートを有し、前記柔軟領域は前記金属シートが除去されていることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
  5. 前記形状維持領域には配線パターンが形成されるとともに電子部品が実装される回路領域が設けられ、
    前記柔軟領域には、前記回路領域に信号を送受信する配線パターンが形成されることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
  6. 前記金属シートはアルミニウム箔であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
  7. 金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板であって、
    前記ベースフィルムの表面に形成される第1の導体パターンと、
    前記第1の導体パターンとは反対側の表面に、前記金属シートから形成される第2の導体パターンと、
    前記第1の導体パターンと前記第2の導体パターンとを電気的に導通するバイアホールと、
    を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  8. 前記第2の導体パターンには、前記第1の導体パターンが形成される側の表面に実装される電子部品のシールドおよび放熱するためのパターンが含まれることを特徴とする請求項7に記載のフレキシブルプリント配線板。
  9. 前記第2の導体パターンには、互いに離れて形成される複数の前記第1の導体パターンどうしを電気的に接続する配線パターンが含まれることを特徴とする請求項7に記載のフレキシブルプリント配線板。
  10. 前記金属シートは、アルミニウム箔であることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
  11. 金属シートを含むベースフィルムを有するフレキシブルプリント配線板であって、
    前記ベースフィルムの一方の表面に導体パターンが形成されるとともに、前記導体パターンと前記金属シートからなる所定のパターンとがスルーホールによって電気的に接続され、
    前記ベースフィルムと前記導体パターンとを含む積層体が、前記所定のパターンどうしが対向するとともに平面視において重畳するとともに前記導体パターンが互いに反対側の表面に位置するように重ね合わせられ、
    反対側の表面に位置する前記導体パターンどうしは、前記所定のパターンを介して電気的に導通することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  12. 互いに対向する前記所定のパターンどうしは、導電性接着剤によって電気的に導通する状態で接着されることを特徴とする請求項11に記載のフレキシブルプリント配線板。
  13. 前記金属シートは、アルミニウム箔であることを特徴とする請求項11または12に記載のフレキシブルプリント配線板。
  14. 請求項2から6のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記ベースフィルムに含まれる金属シートを部分的にエッチングすることにより部分的に薄くするかまたは除去することによって柔軟領域を形成することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  15. 請求項7から10のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記ベースフィルムの表面に導体箔を接着するための接着剤層を形成する工程と、
    前記ベースフィルムと前記接着剤層とを一連に貫通する貫通孔を形成する工程と、
    前記導体箔から第1の導体パターンを形成する工程と、
    貫通孔に導電性ペーストを充填することにより前記第1の導体パターンと前記金属シートとを電気的に導通させる工程と、
    前記貫通孔に充填された前記導電性ペーストを介して前記第1の導体パターンと電気的に導通する第2の導体パターンを前記金属シートから形成する工程と、
    を含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  16. 請求項11から13のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記ベースフィルムの表面に導体箔を接着するための接着剤層を形成する工程と、
    前記ベースフィルムと前記接着剤層とを一連に貫通する貫通孔を形成する工程と、
    前記導体箔から第1の導体パターンを形成するステップと、
    貫通孔に導電性ペーストを充填することにより前記第1の導体パターンと前記金属シートとを電気的に導通させる工程と、
    前記貫通孔に充填された前記導電性ペーストを介して前記第1の導体パターンと電気的に導通する複数の所定のパターンを前記金属シートから形成する工程と、
    前記ベースフィルムと前記導体パターンとを含む積層体を曲げ返し、前記所定のパターンどうしが対向するように重ね合わせ、対向する前記所定のパターンどうしを導電性接着剤で接着する工程と、
    を含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  17. 請求項1から13のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
    前記ベースフィルムの表面に導体箔を接着するための接着剤層を形成する工程と、
    前記ベースフィルムと前記接着剤層とを一連に貫通する貫通孔を形成する工程と、
    前記接着剤層に前記導体箔を貼り付ける工程と、
    前記導体箔から第1の導体パターンを形成する工程と、
    前記金属シートの一部をエッチングする工程と、
    を含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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