JP2014240399A - イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 - Google Patents
イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014240399A JP2014240399A JP2014151680A JP2014151680A JP2014240399A JP 2014240399 A JP2014240399 A JP 2014240399A JP 2014151680 A JP2014151680 A JP 2014151680A JP 2014151680 A JP2014151680 A JP 2014151680A JP 2014240399 A JP2014240399 A JP 2014240399A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- group
- compound represented
- solvent
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 C[C@@](CN(CCCO)P)N* Chemical compound C[C@@](CN(CCCO)P)N* 0.000 description 6
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D401/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
- C07D401/02—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
- C07D401/12—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D243/00—Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D243/06—Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms having the nitrogen atoms in positions 1 and 4
- C07D243/08—Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms having the nitrogen atoms in positions 1 and 4 not condensed with other rings
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
Description
[1]ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒及びウレア系溶媒からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒並びに塩基の存在下で、式(III):
で表される化合物又はその塩と、式(II):
で表される化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする、式(I):
で表される化合物又はその塩の製造方法。
[3]前記式(I)、(II)及び(III)中、R3は、メチル基である前記[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルプロピレン尿素及びアセトニトリルからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒である前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の製造方法。
[5]前記溶媒が、アセトニトリルである前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の製造方法。
[6]前記溶媒の量が、前記式(III)で表される化合物に対して、1〜40倍量(v/w)である前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の製造方法。
[7]前記塩基が、第三級アミンである前記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の製造方法。
で表される化合物を、溶媒中、ホスフィン試薬とアゾ試薬の存在下で反応させて、式(IV):
で表される化合物を製造する工程をさらに含む前記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の製造方法。
[9]前記ホスフィン試薬がトリフェニルホスフィンであり、前記アゾ試薬がアゾジカルボン酸ジイソプロピルである前記[8]に記載の製造方法。
で表される化合物を、溶媒中ホスフィン試薬とアゾ試薬の存在下で反応させて、式(II−3):
で表される化合物を製造する工程をさらに含む前記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の製造方法。
[12]陽イオン交換樹脂を用いて精製を行う工程をさらに含む、前記[10]又は[11]に記載の製造方法。
で表される化合物のtert−ブトキシカルボニル基を脱保護する工程をさらに含む前記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の製造方法。
[製造方法]
本発明に係る式(I)で表される化合物又はその塩は、下記合成経路1及び2に示す方法により製造することができる。なお、必要に応じて官能基を保護して各反応を行ってもよく、保護、脱保護条件としては一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition,John Wiley & Sons,Inc.)を参考にして行うことができる。
[合成経路1:1,4−ジアゼパン誘導体の合成]
[合成経路2:最終化合物の合成]
R1、R2及びR3で定義されるC1-4アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。合成経路1及び2中、Pは、例えば、C1-6アルコキシカルボニル基、C6-10アリールC1-3アルキル基又はC6-10アリールC1-3アルコキシカルボニル基である。ここで、C1-6アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基(Boc)等を挙げることができる。C6-10アリールC1-3アルキル基としては、ベンジル基等を挙げることができる。C6-10アリールC1-3アルコキシカルボニル基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル基等を挙げることができる。m及びnは0ないし3の整数を示すが、いずれも0が好ましい。R3はメチル基が特に好ましい。
反応工程1は、ホスフィン試薬とアゾ試薬の存在下、化合物(V)を溶媒中で反応させることにより行うことができる。ここで、ホスフィン試薬としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類、トリフェニルホスフィン等のトリアリールホスフィン類等を使用することができる。アゾ試薬としては、例えば、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)、アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(DBAD)、1,1−(アゾジカルボニル)ピペリジン(ADDP)、1,1’−アゾビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミド)(TIPA)、1,6−ジメチル−1,5,7−ヘキサヒドロ−1,4,6−テトラゾシン−2,5−ジオン(DHAD)等を使用することができる。又、アゾ試薬の代わりに、エチレンジカルボン酸試薬を用いることもできる。エチレンジカルボン酸試薬としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル等を使用することができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒を単独又は組み合わせて使用することができる。
反応工程2では、弱塩基及び溶媒の存在下、チオール化合物を作用させることによって化合物(IV)の脱保護を行い、化合物(II−2)を製造することができる。反応に用いることができるチオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、チオフェノール、1−ドデカンチオール、チオグリコール酸等が挙げられる。1−ドデカンチオールはチオフェノールと異なり悪臭を放たないため好ましく用いることができる。チオール化合物の量は、特に限定されないが、通常、化合物(IV)に対して、1モル当量あるいは過剰量を用いることができる。反応に用いることができる弱塩基としては、特に限定されないが、例えば、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素アルカリ金属、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。弱塩基の量は、特に限定されないが、通常、化合物(IV)に対して、1.5〜2.0モル当量である。
反応工程3は、化合物(III)又はその塩と化合物(II)とを、塩基及び溶媒の存在下、カップリングさせる反応である。本工程では環境に優しく且つ反応を効率的に進行させるための溶媒が使用される。本工程で反応を効率的に進行させることができる溶媒は、アセトニトリル、プロピオニトリル又はブチロニトリル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)等のウレア系溶媒である。これら溶媒の中でも、溶媒の除去等反応後の処理を考慮するとニトリル系溶媒、特にアセトニトリルを用いることが好ましい。これら以外の溶媒、例えば特許文献1に記載の溶媒を用いた場合には、実験室レベルの少量スケールでは収率良く目的物を製造できても、大量スケールでは溶媒留去等の問題や、非常に収率が低下してしまうという問題が生じる。また、後記試験例1で示すように、これら以外の溶媒を用いると非常に反応効率が低くなってしまうという問題がある。さらに、塩化メチレンを用いた場合には大量スケールでも高収率で目的物を得ることが可能であるが、環境に著しく悪影響を与えるという問題がある。反応に用いる溶媒の量は、化合物(III)に対して、1〜40倍量(v/w)であることが好ましく、5〜15倍量(v/w)であることがより好ましい。化合物(III)に対して約10倍量(v/w)の溶媒を用いた場合が最も効率良く反応が進行する。
反応工程4は、化合物(I−2)の脱保護を行い、化合物(I)を製造する工程である。脱保護反応は、化合物(I−2)に酸を反応させることにより行うのが好ましい。反応に用いることができる酸としては、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を挙げることができる。酸の量は、特に限定されないが、通常、化合物(I−2)に対して、1モル当量あるいは過剰量を用いることができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応に用いる溶媒の量は、化合物(I−2)に対して、5〜25倍量(v/w)であることが好ましい。組み合わせとしては特に塩酸と酢酸エチルが好ましい。反応条件は特に制限されないが、該反応は、例えば、氷冷下にて、10分〜3時間で行うことができる。
反応工程5は、ホスフィン試薬とアゾ試薬の存在下、化合物(VI)を溶媒中で反応させることにより行うことができる。ここで、ホスフィン試薬としては、例えば、上記反応工程1に挙げられているホスフィン試薬等を使用することができる。アゾ試薬としては、例えば、上記反応工程1に挙げられているアゾ試薬等を使用することができる。又、アゾ試薬の代わりに、エチレンジカルボン酸試薬を用いることもできる。エチレンジカルボン酸試薬としては、例えば、上記反応工程1に挙げられているエチレンジカルボン酸試薬等を使用することができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒等を単独又は組み合わせて使用することができる。
反応工程6は、化合物(II−3)のアミノ基を保護し、化合物(IV)を製造する工程である。保護反応は、塩基存在下、化合物(II−3)に保護化試薬を反応させることによって行うことができる。化合物(II−3)のアミノ基の保護化試薬としては、前記のPで示される保護基、すなわち、C1-6アルコキシカルボニル基、C6-10アリールC1-3アルキル基又はC6-10アリールC1-3アルコキシカルボニル基等を与える試薬であれば特に限定されないが、例えば、二炭酸ジ−tert−ブチル、クロロギ酸ベンジル等が挙げられる。これら保護化試薬との反応に用いることができる塩基としては、特に限定されないが、例えば、炭酸カリウム、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。保護化試薬の量は、特に限定されないが、通常、化合物(II−3)に対して、1モル当量あるいは過剰量を用いることができる。また、塩基の量は、特に限定されないが、通常、化合物(II−3)に対して、1モル当量あるいは過剰量を用いることができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応に用いる溶媒の量は、化合物(II−3)に対して、5〜25倍量(v/w)であることが好ましい。反応条件は特に制限されないが、該反応は、例えば、5℃以下にて、10分〜6時間で行うことができる。
反応工程7では、弱塩基及び溶媒の存在下、チオール化合物を作用させることによって化合物(IV)の脱保護を行い、化合物(II−2)を製造することができる。反応に用いることができるチオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、チオフェノール、1−ドデカンチオール、チオグリコール酸等が挙げられる。1−ドデカンチオールはチオフェノールと異なり悪臭を放たないため好ましく用いることができる。チオール化合物の量は、特に限定されないが、通常、化合物(IV)に対して、1モル当量あるいは過剰量を用いることができる。反応に用いることができる弱塩基としては、特に限定されないが、例えば、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素アルカリ金属、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。弱塩基の量は、特に限定されないが、通常、化合物(IV)に対して、1.5〜2.0モル当量である。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:クアルテット(quartet)
m:マルチプレット(multiplet)
br:ブロード(broad)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl3:重クロロホルム
DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド
1H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトル
%ee:鏡像体過剰率(enantiomeric excess)
TLC:薄層クロマトグラフィー(thin layer chromatografhy)
(i)(S)−N−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミドの製造
精製水(10.5L)に(S)−(+)−2−アミノ−1−プロパノール(2.6kg,35mol)を溶解し、炭酸水素ナトリウム(4.4kg,52mol)を加え、テトラヒドロフラン(10.2L)に溶解した2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(7.3kg,33mol)を内温が−8℃〜−6℃の範囲で加えた。その後、反応液を室温で39時間撹拌し、TLCで2−ニトロベンゼンスルホニルクロリドの消失を確認後、濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮した。残渣を石油エーテル/酢酸エチルから結晶化し、白色固体の目的物を得た(7.5kg,収率82.4%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,d,J=6.8Hz),1.85(1H,br s),3.47−3.66(3H,m),5.48(1H,d,J=6.8Hz),7.72−7.79(2H,m),7.86−7.92(1H,m),8.15−8.20(1H,m).
融点:82−83℃
(S)−N−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(6.20kg,23.8mol)を塩化メチレン(32L)に溶解し、内温10℃以下で4−メチルモルホリン(3.13kg,30.9mol)を加えた。反応液を0℃に冷却し、塩化メチレン(2L)に溶解したメタンスルホニルクロリド(3.27kg,28.5mol)を内温−5℃〜0℃の範囲で加えた。その後、反応液を室温で20時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、反応液に精製水を加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、黄色固体の目的物を得た(7.30kg,収率90.7%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=6.8Hz),3.00(3H,s),3.84−3.94(1H,m),4.11−4.19(2H,m),5.54(1H,d,J=7.6Hz),7.74−7.80(2H,m),7.88−7.94(1H),8.14−8.20(1H,m).
融点:125−126℃
3−アミノプロパノール(1.59kg,21.2mol)、炭酸カリウム(7.45kg,53.9mol)をアセトニトリル(24L)に懸濁させ、70℃で撹拌した。得られた反応液に、アセトニトリル(48L)に溶解した(S)−N−(1−メタンスルホニルオキシプロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(6.00kg,17.7mol)を70℃で2時間かけて滴下した。反応液をさらに30分撹拌後、TLCにて原料の消失を確認し、室温まで冷却した。反応液を精製水に注ぎ、石油エーテル:酢酸エチル(1:2)で洗浄した。水層に二炭酸ジ−tert−ブチル(4.00kg,18.3mol)を内温20℃以下で40分かけて滴下し、室温で30分撹拌した。TLCにて原料の消失を確認し、不溶物を濾去し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を1/3になるまで減圧濃縮し、0.5規定塩酸を加え、析出物を濾去した。濾液を分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過して減圧濃縮し、黄色油状物の目的物を得た(7.00kg,収率94.7%)。
1H−NMR(DMSO−d6,100℃)δ:0.97(3H,d,J=6.8Hz),1.37(9H,s),1.52−1.60(2H,m),3.06(1H,dd,J=14.1,7.0Hz),3.11(2H,ddd,J=7.0,7.0,2.3Hz),3.18(1H,dd,J=14.1,7.0Hz),3.35(2H,t,J=6.3Hz),3.58−3.68(1H,m),7.55(1H,br),7.79−7.89(3H,m),7.98−8.03(1H,m).
窒素気流下、テトラヒドロフラン(60L)に(S)−tert−ブチル 3−ヒドロキシプロピル−2−(2−ニトロフェニルスルホニルアミド)プロピルカルバマート(7.00kg,16.8mol)、トリフェニルホスフィン(4.90kg,18.7mol)を溶解し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(4.60kg,22.7mol)を内温5℃以下で2時間かけて滴下した。反応液を室温で7時間撹拌し、TLCにて原料が消失したのを確認し減圧濃縮した。得られた残渣に石油エーテル:メチルt−ブチルエーテル(12.5:1)を加え、激しく撹拌した。析出物を濾去し、濾液を減圧濃縮後、残渣に石油エーテルを加え、激しく撹拌した。析出物を濾取して乾燥し、黄色固体の目的物を得た(5.00kg,収率74.5%)。
1H−NMR(DMSO−d6,80℃)δ:0.89(3H,d,J=6.8Hz),1.40(9H,s),1.65−1.72(2H,m),3.05−3.14(2H,m),3.25(1H,ddd,J=15.6,7.0,7.0Hz),3.63(2H,dd,J=15.6,5.4Hz),3.73(1H,ddd,J=15.6,4.0,4.0Hz),4.22−4.30(1H,m),7.79−7.88(3H,m),7.98(1H,dd,J=7.6,2.0Hz).
融点:113−114℃
(S)−tert−ブチル 4−(2−ニトロフェニルスルホニル)−3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラート(2.60kg,6.51mol)をアセトニトリル(20L)に溶解し、炭酸カリウム(1.79kg,13.0mol)を加えた。反応液に内温20℃以下でチオフェノール(2.15kg,19.5mol)を6時間かけて滴下し、20℃で18時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、不溶物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を氷水に溶解し、2規定塩酸でpH3付近に調製した後、酢酸エチルで洗浄した。水層を炭酸カリウムでpH9付近へ調製後、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、黄色油状物の目的物を得た(1.20kg,収率85.7%)。ガスクロマトグラフィー測定の結果、得られた目的物の化学純度は97.5%であった。ノシルクロリドを用いた誘導化後、光学純度を測定したところ、99.9%eeであった。(S)−(+)−2−アミノ−1−プロパノールから(S)−tert−ブチル 3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラートまでの総収率は45.2%であった。
1H−NMR(DMSO−d6,100℃)δ:0.94(d,J=6.3Hz,3H),1.40(s,9H),1.53−1.63(m,1H),1.69−1.78(m,1H),2.42−2.49(m,1H),2.60−2.68(m,1H),2.70−2.79(m,1H),2.97(ddd,J=14.0,4.6,4.6Hz,1H),3.17(ddd,J=14.0,7.7,5.8Hz,1H),3.54(ddd,J=14.0,6.3,5.8Hz,1H),3.60(dd,J=14.0,4.6Hz,1H).
1H−NMR(CDCl3)δ:0.82(1.5H,d,J=6.8Hz),1.03(1.5H,d,J=6.8Hz),1.50(9H,s),1.74−2.11(2H,m),3.15−3.39(3H,m),3.62−3.74(2H,m),3.78−3.86(0.5H,m),3.97−4.05(0.5H,m),4.17(0.5H,dd,J=11.6,6.5Hz),4.29(0.5H,dd,J=11.2,6.1Hz),7.73(1H,t,J=7.8Hz),8.23(1H,d,J=7.8Hz),8.56(1H,d,J=7.1Hz),8.60(1H,dd,J=24.4,7.6Hz),9.15(1H,s).
1H−NMR(DMSO−d6,80℃)δ:0.90(3H,d,J=6.6Hz),1.43(9H,s),1.66−1.74(2H,m),3.06−3.39(3H,m),3.59−3.76(3H,m),4.16−4.26(1H,m),7.86−7.92(1H,m),8.43(1H,d,J=7.6Hz),8.50(1H,d,J=8.3Hz),8.61(1H,t,J=2.4Hz),9.31(1H,s).
アルゴン気流下、4N塩酸/酢酸エチル(51.7kg)に、氷水冷下酢酸エチル(8.90kg)に溶解した(S)−tert−ブチル 4−[(4−フルオロイソキノリン−5−イル)スルホニル]−3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラート(4.95kg,11.7mol)を滴下し、酢酸エチル(3.56kg)で洗いこんだ。氷水冷下2時間攪拌し、析出物を濾取して酢酸エチル(8.90kg)で洗浄し、得られた固体を減圧下乾燥して白色固体を得た。この固体を氷水冷下3.6%水酸化ナトリウム溶液(41.0kg)に分割添加し、トルエン(34.3kg)で2回抽出した。併せた有機層を20%塩化ナトリウム水溶液(39.5kg)で洗浄後、溶媒留去して目的物を黄色アモルファスとして得た(3.53kg,収率93.3%)。HPLC分析結果より、純度は99.8%であった。光学純度測定の結果、99.9%eeであった。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(3H,d,J=6.6Hz),1.66−1.91(2H,m),2.54(1H,dd,J=14.6,8.8Hz),2.70(1H,ddd,J=14.4,9.8,3.9Hz),3.19(1H,ddd,J=13.4,4.6,4.6Hz),3.25(1H,ddd,J=15.4,11.6,2.6Hz),3.31(1H,dd,J=14.4,5.9Hz),3.98(1H,ddd,J=15.6,3.4,3.4Hz),3.99−4.09(1H,m),7.73(1H,t,J=7.9Hz),8.22(1H,dq,J=8.2,1.1Hz),8.57(1H,d,J=4.9Hz),8.83(1H,dd,J=7.6,1.2Hz),9.15(1H,s).
上記実施例1とは別ルートで(S)−tert−ブチル 4−(2−ニトロフェニルスルホニル)−3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラートを製造した。
3−アミノプロパノール(5.00kg,66.6mol)をアセトニトリル(35L)に溶解し、内温が10℃〜20℃の範囲で(S)−N−(1−メタンスルホニルオキシプロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(7.00kg,20.7mol)を添加した。反応液をさらに16時間撹拌後、TLCにて原料の消失を確認し、溶媒を留去した。残渣に水を加え、6規定塩酸でpH4に調製し、不溶物を濾去した。濾液を炭酸カリウムを用いてpH9に調製し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、淡黄色油状物の目的物を得た(6.10kg,92.8%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.11(3H,d,J=6.8Hz),1.58−1.70(2H,m),2.61(1H,dd,J=12.5,7.4Hz),2.68(1H,dd,J=12.5,4.6Hz),2.76(2H,t,J=6.0Hz),3.53−3.62(1H,m),3.69−3.78(2H,m),7.71−7.78(2H,m),7.84−7.89(1H,m),8.14−8.19(1H,m).
窒素気流下、テトラヒドロフラン(35L)に、(S)−N−(1−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)−プロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(6.10kg,19.2mol)、トリフェニルホスフィン(6.50kg,24.8mol)を溶解し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(5.20kg,25.7mol)を内温5℃以下で4時間かけて滴下した。反応液を室温で7時間撹拌し、TLCにて原料が消失したのを確認し減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、6規定塩酸でpH4に調製し、析出した固体を濾取して白色の目的物を得た(2.76kg,収率42.8%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.99(3H,d,J=6.8Hz),1.64−1.79(2H,m),2.51(1H,dd,J=15.1,9.3Hz),2.68(1H,ddd,J=15.1,9.3,4.4Hz),3.08(1H,ddd,J=15.1,4.4,4.4Hz),3.20(1H,ddd,J=15.1,9.3,4.4Hz),3.26(1H,dd,J=15.1,4.4Hz),3.84(1H,ddd,J=15.1,4.4,4.4Hz),4.08−4.18(1H,m),7.59−7.71(3H,m),8.13−8.19(1H,m).
窒素気流下、テトラヒドロフラン(5mL)に、(S)−N−(1−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)−プロパン−2−イル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(627mg,1.98mmol)、トリフェニルホスフィン(624mg,2.38mmol)を溶解し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.47mL,2.38mmol)を内温5℃以下で10分間かけて滴下した。反応液を室温で16時間撹拌し、TLCにて原料が消失したのを確認して、Amberlyst 15TM(1.6g)(ダウ・ケミカル社製)を加えて20時間振盪した。樹脂をろ過してテトラヒドロフランで洗浄し、アンモニア−メタノールにて溶出して濃縮し、淡褐色アモルファスの目的物を得た(557mg,収率93.9%)。Amberlyst 15TM(1.6g)の代わりに、DIAIONTM RCP160M(1.6g)(三菱化学社製)を用いた場合は収率84.3%で淡褐色アモルファスの目的物を得た。また、Amberlyst 15TM(1.6g)の代わりに、DOWEXTM MAC−3(1.6g)(ダウ・ケミカル社製)を用いた場合は収率88.6%で、淡褐色アモルファスの目的物を得た。
(S)−2−メチル−1−(2−ニトロフェニルスルホニル)−1,4−ジアゼパン塩酸塩(2.70kg,8.04mol)をエタノール(12L)と水(12L)の混合溶液に溶解し、炭酸カリウム(1.50kg,10.9mol)を添加した。反応液を5℃以下に冷却し、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.00kg,9.16mol)を滴下した。反応液を5℃で5時間撹拌し、TLCにて原料が消失したのを確認して減圧濃縮し、黄色固体の目的物を得た(2.80kg,収率87.2%)。
1H−NMR(DMSO−d6,80℃)δ:0.89(3H,d,J=6.8Hz),1.40(9H,s),1.65−1.72(2H,m),3.05−3.14(2H,m),3.25(1H,ddd,J=15.6,7.0,7.0Hz),3.63(2H,dd,J=15.6,5.4Hz),3.73(1H,ddd,J=15.6,4.0,4.0Hz),4.22−4.30(1H,m),7.79−7.88(3H,m),7.98(1H,dd,J=7.6,2.0Hz).
融点:113−114℃
上記特許文献1の方法によって(S)−tert−ブチル 3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラートの製造を行った。
精製水(400mL)に(S)−(+)−2−アミノ−1−プロパノール(200g,2.66mol)を溶解し、炭酸水素ナトリウム(246g,2.93mol)を加え、テトラヒドロフラン(800mL)に溶解したクロロギ酸ベンジル(500g,2.93mol)を内温が20℃以下で加えた。その後、反応液を室温で16時間撹拌し、TLCで原料の消失を確認した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を0.5N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮した。残渣を石油エーテルから結晶化し、白色固体の目的物を得た(403g,収率72.3%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.17(3H,d,J=6.8Hz),2.31(1H,brs),3.48−3.57(1H,m),3.62−3.71(1H,m),3.78−3.90(1H,m),4.90(1H,s),5.10(2H,s),7.29−7.39(5H,m).
(S)−ベンジル(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)カルバマート(400g,1.91mol)、トリエチルアミン(270g,2.67mol)を塩化メチレン(2.4L)に溶解した。反応液を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(263g,2.30mol)を内温5℃以下で加えた。その後、反応液を室温で16時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、反応液に精製水を加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、黄色固体の目的物を得た(519g,収率94.5%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=6.8Hz),2.97(3H,s),4.00−4.11(1H,m),4.12−4.20(1H,m),4.21−4.30(1H,m),4.89(1H,br s),5.10(2H,s),7.29−7.39(5H,m).
(S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル メタンスルホナート(468g,1.63mol)、3−アミノプロパノール(672g,8.96mol)をテトラヒドロフラン(2.4L)に懸濁させ、80℃で16時間撹拌した。TLCにて原料の消失を確認し、室温まで冷却した。反応液に精製水を加え、塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した.有機層に内温35℃以下で二炭酸ジ−tert−ブチル(359g,1.64mol)を加え、室温で3時間撹拌した.TLCにて原料の消失を確認し、有機層を0.5N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜40%酢酸エチル−石油エーテル)にて精製し、淡黄色油状物の目的物を得た(380g,収率63.7%)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.15(3H,d,J=6.8Hz),1.44(9H,d,J=11.7Hz),1.62−1.80(2H,m),2.89−3.17(1H,m),3.22−3.66(5H,m),3.83−4.00(1H,m),4.85(1H,br s),5.08(2H,s),7.27−7.41(5H,m).
(S)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−(tert−ブトキシカルボニル)−4−アザヘプタン−1−オール(380g,1.04mol)、トリエチルアミン(147g,1.45mol)を塩化メチレン(5.0L)に溶解した。反応液を0℃に冷却し、塩化メチレン(0.1L)に溶解したメタンスルホニルクロリド(143g,1.25mol)を内温5℃以下で加えた。その後、反応液を室温で16時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、反応液に精製水を加え抽出し、有機層を0.5N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、黄色油状物の目的物を得た(425g,収率92.0%)。本化合物は冷蔵保存にもかかわらず分解反応は進行し、不安定な化合物であることが判明した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,d,J=6.8Hz),1.44(9H,s),1.89−2.06(2H,m),3.01(3H,s),3.08−3.62(4H,m),3.82−3.97(1H,m),4.16−4.29(2H,m),5.07(2H,s),7.28−7.40(5H,m).
(S)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−(tert−ブトキシカルボニル)−4−アザヘプチル メタンスルホナート(425g,0.956mol)をジメチルスルホオキシド(1.6L)に溶解し、60%水素化ナトリウム(76.5g,1.91mol)を内温25℃以下で加え、室温で2時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水、0.5N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮した。残渣をフラッシュ・シリカゲルクロマトグラフィー(14%酢酸エチル−石油エーテル)にて精製し、淡黄色油状物の目的物を得た(199g,鉱物油約30g含有,収率50.4%)。
1H−NMR(DMSO−d6,100℃)δ:0.98(3H,d,J=6.8Hz),1.36(9H,s),1.52−1.70(2H,m),2.92−2.99(1H,m),2.92(1H,dd,J=14.1,10.3Hz),2.99(1H,ddd,J=14.1,10.3,2.5Hz),3.62−3.71(1H,m),3.78(1H,dd,J=14.1,6.1Hz),3.82−3.90(1H,m),4.29−4.40(1H,m),5.03(1H,d,J=12.7Hz),5.07(1H,d,J=12.7Hz),7.25−7.36(5H,m).
(S)−1−ベンジル 4−tert−ブチル 2−メチル−1,4−ジアゼパン−1,4−ジカルボキシラート(189g,鉱物油約28.5g含有,0.461mol)をメタノール(1.0L)に溶解し、窒素気流下10%パラジウム/カーボン(19.0g)を加えた。容器内を水素ガスで置換し、室温で19時間撹拌した。TLCで原料消失を確認後、濾過して減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液で抽出後、水層をpH9に調製した。水層を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧濃縮し、淡黄色油状物の目的物を得た(60.0g,60.7%)。ガスクロマトグラフィーによる測定の結果、化学純度は95.0%であった。ノシルクロリドを用いて誘導化後、光学純度を測定したところ、97.5%eeであった。(S)−(+)−2−アミノ−1−プロパノールから(S)−tert−ブチル 3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラートまでの総収率は12.2%であった。
1H−NMR(DMSO−d6,100℃)δ:0.94(d,J=6.3Hz,3H),1.40(s,9H),1.53−1.63(m,1H),1.69−1.78(m,1H),2.42−2.49(m,1H),2.60−2.68(m,1H),2.70−2.79(m,1H),2.97(ddd,J=14.0,4.6,4.6Hz,1H),3.17(ddd,J=14.0,7.7,5.8Hz,1H),3.54(ddd,J=14.0,6.3,5.8Hz,1H),3.60(dd,J=14.0,4.6Hz,1H).
下記表2に示す各溶媒に、アルゴン気流下、(S)−tert−ブチル 3−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシラート(45mg,0.212mmol)及びトリエチルアミン(63μL,0.443mmol)を溶解し、氷水冷下(2〜8℃)で撹拌した。これら得られた各反応液に、4−フルオロイソキノリン−5−スルホニルクロリド塩酸塩(50mg,0.177mmol)を添加した。反応開始から3時間まで氷水冷下(2〜8℃)で撹拌し、その後室温で14時間撹拌した。その間、0.5時間後、1時間後、2時間後、3時間後、17時間後に、各反応液を20μLずつサンプリングし、飽和アンモニア/メタノール溶液(0.5mL)でクエンチした。得られたクエンチ溶液をアセトニトリル(1.5mL)で希釈し、HPLC測定用サンプルとした。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長220nm)
カラム:Inertsil ODV−3V(φ4.6mm×150mm)
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動層A:水
移動層B:アセトニトリル
流量:毎分1.0mL
面積測定時間:10分
移動層の送液:移動層A及び移動層Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
Claims (15)
- 前記トリフェニルホスフィン及びアゾジカルボン酸ジイソプロピルとの反応後、後処理として、溶媒を減圧濃縮して得られる残渣に、石油エーテル及びエーテル系溶媒の混合溶媒を加えて攪拌する、請求項1記載の製造方法。
- 式(IV)の化合物のノシル基の離脱反応が、弱塩基及び溶媒の存在下、チオール化合物を作用させる反応である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 式(VIII)を製造する工程で用いる塩基が炭酸水素ナトリウムであり、溶媒がテトラヒドロフランである、請求項7記載の製造方法。
- 式(IV)で表される化合物のノシル基の離脱反応が、弱塩基及び溶媒の存在下、チオール化合物を作用させる反応である請求項9記載の製造方法。
- 式(VIII)を製造する工程で用いる塩基が炭酸水素ナトリウムであり、溶媒がテトラヒドロフランである、請求項13記載の製造方法。
- 陽イオン交換樹脂を用いて精製を行う工程をさらに含む、請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014151680A JP5977289B2 (ja) | 2010-08-26 | 2014-07-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010189392 | 2010-08-26 | ||
JP2010189392 | 2010-08-26 | ||
JP2014151680A JP5977289B2 (ja) | 2010-08-26 | 2014-07-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012530708A Division JP5858917B2 (ja) | 2010-08-26 | 2011-08-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014240399A true JP2014240399A (ja) | 2014-12-25 |
JP5977289B2 JP5977289B2 (ja) | 2016-08-24 |
Family
ID=45723520
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012530708A Active JP5858917B2 (ja) | 2010-08-26 | 2011-08-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
JP2014151680A Active JP5977289B2 (ja) | 2010-08-26 | 2014-07-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012530708A Active JP5858917B2 (ja) | 2010-08-26 | 2011-08-25 | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US9045460B2 (ja) |
EP (2) | EP2610252A4 (ja) |
JP (2) | JP5858917B2 (ja) |
CN (2) | CN103068818B (ja) |
WO (1) | WO2012026529A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111233770B (zh) * | 2020-02-28 | 2022-12-27 | 南通大学 | 一种手性吡唑衍生物及其合成方法 |
CN111909088B (zh) * | 2020-08-04 | 2022-03-01 | 浙江工业大学 | 利用BTC/Ph3PO氯代体系制备异喹啉类盐酸盐中间体及Rho激酶抑制剂的方法 |
CN116143713B (zh) * | 2023-02-08 | 2025-03-28 | 嘉兴和剂药业有限公司 | 1,4-二氮杂环庚烷系列衍生物及其制备方法 |
CN118580192A (zh) * | 2024-05-07 | 2024-09-03 | 安徽峆一药业股份有限公司 | 一种治疗高眼压药物手性中间体的制备方法 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5464192A (en) * | 1978-08-03 | 1979-05-23 | Daido Maruta Finishing | Printing method |
JPS63120182A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-05-24 | バスフ オーストラリア リミテッド | 織物繊維の着色方法 |
JPH05132879A (ja) * | 1991-11-12 | 1993-05-28 | Tech Res & Dev Inst Of Japan Def Agency | カムフラージユ用布帛 |
JPH09100276A (ja) * | 1995-07-28 | 1997-04-15 | Dainippon Pharmaceut Co Ltd | (r)−1−エチル−4−メチルヘキサヒドロ−1h−1,4−ジアゼピン誘導体及びそれを含有する医薬 |
WO1997028130A1 (fr) * | 1996-02-02 | 1997-08-07 | Nippon Shinyaku Co., Ltd. | Derives de l'isoquinoline et medicaments associes |
WO1999020620A1 (fr) * | 1997-10-22 | 1999-04-29 | Nippon Shinyaku Co Ltd | Derive d'isoquinoleine et medicament |
JP2003534332A (ja) * | 2000-05-25 | 2003-11-18 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 1,4−ジアゼパン−2,5−ジオン誘導体、およびnk−1受容体アンタゴニストとしてのその使用 |
JP2007238458A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | D Western Therapeutics Institute Inc | 新規なイソキノリン誘導体及びこれを含有する医薬 |
US20080064681A1 (en) * | 2006-09-11 | 2008-03-13 | Hiroyoshi Hidaka | Therapeutic agent for treating glaucoma |
JP2010508312A (ja) * | 2006-11-03 | 2010-03-18 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 選択的11β−HSD1阻害剤としてのジアゼパン−アセトアミド誘導体 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4678783B1 (en) | 1983-11-04 | 1995-04-04 | Asahi Chemical Ind | Substituted isoquinolinesulfonyl compounds |
JPS61227581A (ja) | 1985-04-02 | 1986-10-09 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 血管拡張剤 |
AU700635B2 (en) | 1995-07-28 | 1999-01-07 | Dainippon Pharmaceutical Co. Ltd. | (R)-5-bromo-N-(1-ethyl-4-methylhexahydro-1H-1,4-diazepin-6-Y L)-2-methoxy-6-methylamino-3-pyridinecarboxamide, process for preparation thereof and pharmaceutical composition containing said compound. |
JPH11171885A (ja) * | 1997-12-12 | 1999-06-29 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 1−(5−イソキノリンスルホニル)ホモピペラジンの親水性溶媒を用いる製造法 |
TW200621257A (en) | 2004-10-20 | 2006-07-01 | Astellas Pharma Inc | Pyrimidine derivative fused with nonaromatic ring |
MY139797A (en) | 2004-11-29 | 2009-10-30 | Kowa Co | (s)-(-)-1-(4-fluoroisoquinolin-5-yl)sulfonyl-2-methyl-1, 4-homopiperazine hydrochloride dihydrate |
JP2006290827A (ja) | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Kowa Co | 緑内障予防又は治療剤 |
JP2006348028A (ja) | 2005-05-19 | 2006-12-28 | Kowa Co | 緑内障予防又は治療剤 |
-
2011
- 2011-08-25 CN CN201180040996.3A patent/CN103068818B/zh active Active
- 2011-08-25 EP EP11819992.6A patent/EP2610252A4/en not_active Withdrawn
- 2011-08-25 WO PCT/JP2011/069187 patent/WO2012026529A1/ja active Application Filing
- 2011-08-25 EP EP14002011.6A patent/EP2818463A1/en not_active Withdrawn
- 2011-08-25 US US13/816,534 patent/US9045460B2/en active Active
- 2011-08-25 CN CN201410161940.9A patent/CN103951624B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2011-08-25 JP JP2012530708A patent/JP5858917B2/ja active Active
-
2014
- 2014-07-25 JP JP2014151680A patent/JP5977289B2/ja active Active
- 2014-12-05 US US14/561,258 patent/US9540344B2/en active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5464192A (en) * | 1978-08-03 | 1979-05-23 | Daido Maruta Finishing | Printing method |
JPS63120182A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-05-24 | バスフ オーストラリア リミテッド | 織物繊維の着色方法 |
JPH05132879A (ja) * | 1991-11-12 | 1993-05-28 | Tech Res & Dev Inst Of Japan Def Agency | カムフラージユ用布帛 |
JPH09100276A (ja) * | 1995-07-28 | 1997-04-15 | Dainippon Pharmaceut Co Ltd | (r)−1−エチル−4−メチルヘキサヒドロ−1h−1,4−ジアゼピン誘導体及びそれを含有する医薬 |
WO1997028130A1 (fr) * | 1996-02-02 | 1997-08-07 | Nippon Shinyaku Co., Ltd. | Derives de l'isoquinoline et medicaments associes |
WO1999020620A1 (fr) * | 1997-10-22 | 1999-04-29 | Nippon Shinyaku Co Ltd | Derive d'isoquinoleine et medicament |
JP2003534332A (ja) * | 2000-05-25 | 2003-11-18 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 1,4−ジアゼパン−2,5−ジオン誘導体、およびnk−1受容体アンタゴニストとしてのその使用 |
JP2007238458A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | D Western Therapeutics Institute Inc | 新規なイソキノリン誘導体及びこれを含有する医薬 |
US20080064681A1 (en) * | 2006-09-11 | 2008-03-13 | Hiroyoshi Hidaka | Therapeutic agent for treating glaucoma |
JP2010508312A (ja) * | 2006-11-03 | 2010-03-18 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 選択的11β−HSD1阻害剤としてのジアゼパン−アセトアミド誘導体 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN7015000534; KAN, Toshiyuki et al: 'Ns strategies: a highly versatile synthetic method for amines' Chemical Communications No.4, 2004, p.353-359 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
HK1180677A1 (en) | 2013-10-25 |
WO2012026529A1 (ja) | 2012-03-01 |
EP2818463A1 (en) | 2014-12-31 |
CN103068818B (zh) | 2014-11-19 |
CN103951624A (zh) | 2014-07-30 |
JP5977289B2 (ja) | 2016-08-24 |
US9045460B2 (en) | 2015-06-02 |
JP5858917B2 (ja) | 2016-02-10 |
EP2610252A4 (en) | 2013-09-04 |
CN103951624B (zh) | 2019-04-16 |
US20130144054A1 (en) | 2013-06-06 |
US20150087824A1 (en) | 2015-03-26 |
CN103068818A (zh) | 2013-04-24 |
JPWO2012026529A1 (ja) | 2013-10-28 |
EP2610252A1 (en) | 2013-07-03 |
US9540344B2 (en) | 2017-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
ES2393692T3 (es) | Método para la preparación de dabigatran y sus intermedios | |
EP3200791B1 (en) | Processes and intermediates in the preparation of c5ar antagonists | |
CN101959870B (zh) | 吗啉衍生物的制备 | |
US8981095B2 (en) | Intermediate compounds and process for the preparation of lurasidone and salts thereof | |
BR112013000085B1 (pt) | Processos para a preparação de sal de derivado de diamina opticamente ativo | |
JP5977289B2 (ja) | イソキノリン誘導体又はその塩の新規製造方法 | |
TWI679204B (zh) | 苯并惡唑并惡嗪酮類化合物的製備方法及其中間體和晶型 | |
WO2020096042A1 (ja) | ジメトキシベンゼン化合物の製造方法 | |
TWI438188B (zh) | 用於合成醫藥品之中間化合物的製造方法 | |
JP2024503855A (ja) | アミノピリミジン系fak阻害剤化合物を合成する方法 | |
JP5017101B2 (ja) | 不斉四置換炭素原子含有化合物の製法 | |
WO2020095452A1 (ja) | ジメトキシベンゼン化合物の製造方法 | |
KR20080094736A (ko) | 퀴놀론 중간체의 제조를 위한 수소화물 환원 방법 | |
ES2386758T3 (es) | Procedimiento para preparar un derivado de BENZOILBENCENOACETAMIDA | |
MX2010013952A (es) | Proceso para la preparacion de compuestos inhibidores de rho-quinasa. | |
HK1180677B (en) | Novel production method for isoquinoline derivatives and salts thereof | |
KR101037052B1 (ko) | 5-클로로-n-(((5s)-2-옥소-3-(4-(5,6-디하이드로-1,2,4-트리아진-1(4h)-일)페닐)-1,3-옥사졸리딘-5-일)메틸)티오펜-2-카르복사미드 유도체의 제조방법 및 그 제조중간체 | |
TW200412946A (en) | Synthesis of pyrrolidine derivatives and their salts | |
US20090270637A1 (en) | Process for preparation of tetrasubstituted 5-azaspiro[2.4]- heptane derivatives and optically active intermediates thereof | |
WO2006043595A1 (ja) | 2-シアノ-4-フルオロピロリジン誘導体の製造法 | |
US20170166543A1 (en) | Compositions and methods for synthesizing (2s,3s)-trans-epoxysuccinyl-l-leucyl-amido-3-methylbutane ethyl ester | |
AU2008297251A1 (en) | Piperidine derivatives as NK3 receptor antagonists | |
WO2016163531A1 (ja) | プリノン誘導体の製造方法 | |
EP4545523A1 (en) | Preparation process for jaktinib dihydrochloride monohydrate | |
TW202402761A (zh) | 製備shp2抑制劑的方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150310 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150501 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160705 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5977289 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S802 | Written request for registration of partial abandonment of right |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |