JP2014208513A - 歩行者用エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】展開膨張時に、横膨張部の両端側に配置される縦膨張部を、膨張初期から迅速かつ安定してフロントピラーの前面側を覆うように配置させることが可能な歩行者用エアバッグ装置の提供。
【解決手段】フードパネルの後端近傍に配置されて、エアバッグ38が、膨張完了時にフロントウィンドシールドの下部に沿って配置される横膨張部40と、横膨張部40の両端から後方に延びてフロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部44と、を備える。横膨張部40が、膨張完了時の前側に配置される上流側膨張部41と、上流側膨張部41の後側に配置される下流側膨張部42と、を、有する。上流側膨張部41が、膨張時の後縁側において縦膨張部44より左右の内方となる位置にガス流出部48を配設させる。横膨張部40は、ガス流出部48から流出される膨張用ガスを、下流側膨張部42を経て、縦膨張部44内に流入させる構成である。
【選択図】図6
【解決手段】フードパネルの後端近傍に配置されて、エアバッグ38が、膨張完了時にフロントウィンドシールドの下部に沿って配置される横膨張部40と、横膨張部40の両端から後方に延びてフロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部44と、を備える。横膨張部40が、膨張完了時の前側に配置される上流側膨張部41と、上流側膨張部41の後側に配置される下流側膨張部42と、を、有する。上流側膨張部41が、膨張時の後縁側において縦膨張部44より左右の内方となる位置にガス流出部48を配設させる。横膨張部40は、ガス流出部48から流出される膨張用ガスを、下流側膨張部42を経て、縦膨張部44内に流入させる構成である。
【選択図】図6
Description
本発明は、フードパネルの後端近傍に配置されて、膨張完了時に、フードパネルの後方に配置されるフロントウィンドシールドの下部から、左右のフロントピラーの前面にかけてを覆うエアバッグを備える構成の歩行者用エアバッグ装置に関する。
従来、フロントウィンドシールドの下部を覆うように左右方向に略沿った略棒状の横膨張部と、横膨張部の両端から後方に延びるように構成されてフロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部と、を有した構成のエアバッグを備える歩行者用エアバッグ装置としては、エアバッグが、横膨張部と縦膨張部とを区画する隔壁を有し、この隔壁に、複数の小径の連通孔を形成して、横膨張部と縦膨張部とを連通させている構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、歩行者用エアバッグ装置として、エアバッグに、横膨張部の領域内を、前後で区画するテザーを配置させ、このテザーにおいて、縦膨張部の前方となる位置に、横膨張部の前側の領域と後側の領域とを連通させるような連通孔部を、配置させている構成のものもあった(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記特許文献1に記載の歩行者用エアバッグ装置では、インフレーターから吐出される膨張用ガスが、横膨張部内で、左右の両端側に向かうように流入して横膨張部全体を膨張させた後、隔壁に形成される連通孔から、縦膨張部に向かうように、後外向きに縦膨張部内に流入していた。そのため、縦膨張部が、外方へ向かうように流れる膨張用ガスにより、先端を車外側へ向けるように傾き、その後、反動で、先端を車内側へ向けるように傾くこととなって、このような挙動を繰り返しつつ、大きく左右にぶれるように展開しつつ膨張することとなる。そのため、縦膨張部を、迅速にフロントピラーの前面を覆うように配置させる点に改善の余地があった。
また、上記特許文献2に記載の歩行者用エアバッグ装置においても、横膨張部の前側部位と後側部位とを区画するテザーに形成される連通孔部が、縦膨張部の前方となる位置に形成されていることから、膨張用ガスが、横膨張部の前側部位内を左右の両端側に向かうように流入し、その後、前側部位を膨張させた膨張用ガスが、連通孔部から、縦膨張部に向かうように、後外向きに縦膨張部内に流入することととなって、上記の歩行者用エアバッグ装置と同様に、縦膨張部が左右にぶれるように展開することが避けられず、縦膨張部を、迅速にフロントピラーの前面を覆うように配置させる点に改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、展開膨張時に、横膨張部の両端側に配置される縦膨張部を、膨張初期から迅速かつ安定してフロントピラーの前面側を覆うように配置させることが可能な歩行者用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歩行者用エアバッグ装置は、車両のフードパネルの後端近傍であって、左右のフロントピラーの間の中央側に配置される収納部位内に収納されるもので、折り畳まれたエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備え、
エアバッグが、膨張完了時に、フードパネルの後方に配置されるフロントウィンドシールドの下部の左右方向に略沿った略棒状として配置される横膨張部と、横膨張部の両端から後方に延びるように構成されて左右のフロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部と、を備える構成とされるとともに、各縦膨張部を、横膨張部側に折り返すようにして、前後左右の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、収納部位内に収納され、
インフレーターが、横膨張部において後縁から離れた前側部位と接続される構成の歩行者用エアバッグ装置において、
横膨張部が、膨張完了時の前側の領域に配置されるとともに、インフレーターと接続されて膨張用ガスの流れの上流側となる上流側膨張部と、膨張完了時に上流側膨張部の後側の領域に配置される下流側膨張部と、を、有し、
上流側膨張部が、膨張時の後縁側において、縦膨張部より左右の内方となる位置に、下流側膨張部の後縁側に向けて膨張用ガスを流出可能なガス流出部を、配設させる構成とされ、
横膨張部は、ガス流出部から流出される前記膨張用ガスを、下流側膨張部を経て、縦膨張部内に流入させるように、構成されていることを特徴とする。
エアバッグが、膨張完了時に、フードパネルの後方に配置されるフロントウィンドシールドの下部の左右方向に略沿った略棒状として配置される横膨張部と、横膨張部の両端から後方に延びるように構成されて左右のフロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部と、を備える構成とされるとともに、各縦膨張部を、横膨張部側に折り返すようにして、前後左右の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、収納部位内に収納され、
インフレーターが、横膨張部において後縁から離れた前側部位と接続される構成の歩行者用エアバッグ装置において、
横膨張部が、膨張完了時の前側の領域に配置されるとともに、インフレーターと接続されて膨張用ガスの流れの上流側となる上流側膨張部と、膨張完了時に上流側膨張部の後側の領域に配置される下流側膨張部と、を、有し、
上流側膨張部が、膨張時の後縁側において、縦膨張部より左右の内方となる位置に、下流側膨張部の後縁側に向けて膨張用ガスを流出可能なガス流出部を、配設させる構成とされ、
横膨張部は、ガス流出部から流出される前記膨張用ガスを、下流側膨張部を経て、縦膨張部内に流入させるように、構成されていることを特徴とする。
本発明の歩行者用エアバッグ装置では、エアバッグの膨張初期に、インフレーターから吐出される膨張用ガスが、まず、横膨張部における上流側膨張部を膨張させ、その後、膨張用ガスは、上流側膨張部に形成されるガス流出部を経て、横膨張部の下流側膨張部内に流入し、下流側膨張部から、横膨張部の左右両端側の縦膨張部内に流入して、縦膨張部を膨張させることとなる。そして、横膨張部における上流側膨張部は、下流側膨張部側に膨張用ガスを流出させるガス流出部を、膨張時の後縁側において、縦膨張部より左右の内方となる位置に、配置させており、また、このガス流出部は、下流側膨張部の後縁側に向けて膨張用ガスを流出させるように、構成されている。そのため、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、インフレーターから吐出される膨張用ガスは、まず、上流側膨張部内に一旦充満されるような態様となり、その後、縦膨張部より左右の内方に配置されるガス流出部を経て、下流側膨張部内に、下流側膨張部の後縁側に向かって流入し、この後縁側に向かうような流れを、下流側膨張部の後縁側の部位に当たって左右方向側に偏向されるようにして、下流側膨張部内を左右両側に流れ、その後、縦膨張部内に流入することとなる。そして、膨張用ガスは、縦膨張部内に流入した際に、縦膨張部における左右の外方の縁部側の部位に当たり、この縦膨張部の元部側の部位で再度後方に向かうように偏向されて、縦膨張部内に流入することとなる。
そのため、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、インフレーターから吐出された膨張用ガスが、後外向きに縦膨張部側に流入することを抑制でき、上流側膨張部と下流側膨張部とを経て、流れの向きを順次偏向されるようにして縦膨張部内に流入し、縦膨張部内に流入した膨張用ガスは、元部側の部位を一旦膨らませるようにして、その後、外向きの流れを抑制されて後方に向かうように流れることから、内部に膨張用ガスを流入させた縦膨張部が左右にぶれるように展開することを抑制できて、迅速かつ安定してフロントピラーの前面を覆うように配置させることができる。
したがって、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、横膨張部の両端側に配置される縦膨張部を、迅速かつ安定してフロントピラーの前面側を覆うように配置させることができる。
また、本発明の歩行者用エアバッグ装置において、横膨張部を、内部領域を前後で2つに区画するように、左右の略全域にわたってテザーを配置させて、テザーの前側の部位を上流側膨張部とし、テザーの後側の部位を下流側膨張部として構成し、
テザーに、ガス流出部を構成する複数の連通穴部を、形成することが、好ましい。
テザーに、ガス流出部を構成する複数の連通穴部を、形成することが、好ましい。
上記構成の歩行者用エアバッグ装置では、上流側膨張部と下流側膨張部とを区画するテザーが、横膨張部の左右の略全域にわたって配置される構成であり、換言すれば、上流側膨張部は、膨張完了時に、横膨張部の左右の全域にわたって配置されることとなる。そのため、縦膨張部内に膨張用ガスが流入する際に、先に膨張している上流側膨張部が、左右両端を含めて略棒状の剛体として、横膨張部における下流側膨張部と縦膨張部との連結部位付近を補強するような態様となる。また、上流側膨張部と下流側膨張部とを連通させる連通穴部は、縦膨張部より左右の内方に配置されていることから、換言すれば、上流側膨張部は左右両端側を閉塞するように構成されており、縦膨張部の膨張時にも、左右両端側の部位の剛性を低下されることなく、縦膨張部と下流側膨張部との連結部位付近を支持させることができる。そのため、縦膨張部が、左右に大きくぶれることを一層抑制できる。
また、本発明の歩行者用エアバッグ装置において、横膨張部の内部に、上流側膨張部を構成するインナバッグを、膨張完了時の前端側に、配置させて構成し、
インナバッグにおける膨張完了時の後縁側に、ガス流出部を構成する複数のガス流出穴を、配置させる構成としてもよい。
インナバッグにおける膨張完了時の後縁側に、ガス流出部を構成する複数のガス流出穴を、配置させる構成としてもよい。
さらに、上流側膨張部をインナバッグから構成する場合、インナバッグの左右方向の端部を、それぞれ縦膨張部よりも左右の内方に位置させるように構成すれば、インナバッグをコンパクトにすることができて、エアバッグをコンパクトに折り畳んで収納部位に収納させることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の歩行者用エアバッグ装置において、ガス流出部の開口面積の総和を、膨張完了時の縦膨張部における横膨張部との連結部位付近の断面積と、略一致させて構成すれば、下流側膨張部を経て、一旦迂回させるようにして、縦膨張部内に膨張用ガスを流入させる構成であっても、縦膨張部を迅速に膨張させることができ、また、上流側膨張部の過度の内圧上昇を抑制することができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の歩行者用エアバッグ装置において、エアバッグを、膨張完了時に上側に配置される上側壁部と、下側に配置される下側壁部と、を重ねて平らに展開した状態から、前後方向側の幅寸法を縮めるような前後縮小折りと、左右方向側の幅寸法を縮めるような左右縮小折りと、を経て、折り畳んで、収納部位内に収納させ、
前後縮小折り時に、少なくとも縦膨張部の部位を、後端側から下側壁部側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳み、
左右縮小折り時に、各縦膨張部を、横膨張部側に折り返すようにして、前後縮小折りにより折り畳まれた前後縮小折りバッグの左右両端側を左右の中央側に接近させるように折り畳む構成とすることが、好ましい。
前後縮小折り時に、少なくとも縦膨張部の部位を、後端側から下側壁部側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳み、
左右縮小折り時に、各縦膨張部を、横膨張部側に折り返すようにして、前後縮小折りにより折り畳まれた前後縮小折りバッグの左右両端側を左右の中央側に接近させるように折り畳む構成とすることが、好ましい。
上記構成の歩行者用エアバッグ装置では、エアバッグは、内部に膨張用ガスを流入させて、まず、左右縮小折りを解消するように展開し、その後、前後縮小折りを解消するように展開しつつ、膨張することとなる。そして、上記構成の歩行者用エアバッグ装置では、前後縮小折りバッグは、左右縮小折り時に、各縦膨張部を、横膨張部側に折り返されていることから、エアバッグの膨張初期において、上流側膨張部が内部に膨張用ガスを流入させて膨張する際に、左右縮小折りを解消するようにして、各縦膨張部の部位を、左右に広く迅速に展開させることができる。また、上記構成の歩行者用エアバッグ装置では、縦膨張部は、後端側から下側壁部側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳まれていることから、内部に膨張用ガスを流入させつつ展開する際に、フロントピラーの前面に沿って折りを解消しつつ、展開することとなり、ぶれを抑制できると同時に、展開膨張時に、フロントピラーから大きく浮き上がることも抑制できて、フロントピラーの前面を迅速に覆うように、膨張させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置(以下「エアバッグ装置」と省略する)M1は、図1に示すように、車両V1のフードパネル10の後端10c側において、左右のフロントピラー5L,5Rの間となる車両V1の左右方向の中央側となる位置に、配置されている。なお、本明細書では、特に断らない限り、前後、上下、及び、左右の方向は、それぞれ、車両V1の前後、上下、及び、左右の方向と一致させて、説明する。
実施形態の場合、車両V1のフロントバンパ6(図1参照)には、歩行者との衝突を検知可能な図示しないセンサが、配設されており、センサからの信号を入力させている図示しない作動回路が、センサからの信号に基づいて車両V1の歩行者との衝突を検知した際に、エアバッグ装置M1のインフレーター32を作動させるように構成されている。また、実施形態の車両V1には、フードパネル10の後端10c近傍の左縁10d,右縁10e側に、フードパネル10の後端10c側を上昇させるアクチュエータ21が、配設されている。このアクチュエータ21は、作動回路による車両V1の歩行者との衝突検知時に、インフレーター32の作動と略同時に、作動されて、フードパネル10の後端10cを押し上げ、フードパネル10の後端10cとカウル7との間にエアバッグ突出用の隙間OSを形成することとなる(図12参照)。
フードパネル10は、図1に示すように、車両V1におけるエンジンルームERの上方を覆うように配設されるもので、左右方向の両縁側における後端近傍に配置されるヒンジ部12により、車両V1のボディ1側に対して、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル10は、実施形態の場合、アルミニウム(アルミニウム合金)等の板材からなり、図3〜5に示すように、上面側のアウタパネル10aと、下面側に位置してアウタパネル10aより強度を向上させたインナパネル10bと、から構成されている。フードパネル10は、後述するフロントウィンドシールド4に合わせて、図1に示すように、後端10cを、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲させて構成されている。フードパネル10の後方には、図3〜5に示すように、ボディ1側の剛性の高いカウルパネル7aと、カウルパネル7aの上方の合成樹脂製のカウルルーバ7bと、からなるカウル7が、配設されている。カウルルーバ7bは、後端側をフロントウィンドシールド4の下部4a側に連ならせるように、配設されている。このカウル7も、フードパネル10の後端10cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して構成されている。また、カウル7の部位には、図1に示すように、ワイパ8が、配設されている。このワイパ8は、図示を省略するが、カウルルーバ7bから上方に突出するように、配設されている。フロントウィンドシールド4の左右の外方には、図1に示すように、フロントピラー5L,5Rが、配設されている。実施形態では、フロントウィンドシールド4は、下縁側にかけて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して、構成されている。フードパネル10は、アクチュエータ21の作動時に、後端10cを押し上げられることとなるが(図11参照)、この後端10cの上昇移動時には、フードパネル10の前端10f側は、前端10fに配置されている通常閉塞用の図示しないフードロックストライカを係止するラッチ機構により、ボディ1側から外れることはない。
ヒンジ部12は、フードパネル10の後端10c側における左縁10dと右縁10eとに配設され(図1,2参照)、それぞれ、ボディ1側の部材であるフードリッジリインホース2に連結される取付フランジ3に固定されるヒンジベース13と、フードパネル10側に固定されるヒンジアーム15と、を備えて構成されている(図2,3参照)。各ヒンジアーム15は、図3に示すように、板金製のアングル材を下向きに突出させるように略半円弧状に湾曲させた形状として構成され、ヒンジベース13側の元部端15aが、支持軸14を利用してヒンジベース13に対して回動可能に連結されている。また、各ヒンジアーム15は、図2,3に示すように、元部端15aから離れる先端15b側に、先端15bからフードパネル10の下面に略沿うように延びる連結板部16を備える構成とされ、この連結板部16が、フードパネル10の後端10cにおける下面側に、溶接等を利用して結合されている。また、ヒンジアーム15の先端15b付近には、図3に示すように、下縁を略円形状に切り欠くように構成される切欠凹部15cが、形成されており、この切欠凹部15cの周囲の部位が、アクチュエータ21の作動時においてピストンロッド23がフードパネル10の後端10cを押し上げた際に、塑性変形する塑性変形部15dとされて、フードパネル10の後端10cの上昇を許容することとなる(図11参照)。各支持軸14は、図2,3に示すように、それらの軸方向を、車両V1の左右方向に沿わせるように、配置されている。そして、フードパネル10を開く際には、フードパネル10の前端10f側(図1参照)を前開きで上昇させれば、各支持軸14を回転中心として、フードパネル10を前開きで開くことができる(図3の二点鎖線参照)。
アクチュエータ21は、図1,2に示すように、エアバッグ装置M1(ケース26)の左右両側となる位置に配置されるもので、詳細には、フードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2aに対してボルト20止めされる断面略U字形状の取付ブラケット19により保持されて、フードパネル10の後端10c側における左縁10d,右縁10eの下方となるヒンジ部12の下方に配設されている(図2,3参照)。具体的には、各アクチュエータ21は、駆動源として、図示しないガス発生器を使用しており、シリンダ22と、シリンダ22から上方へ突出するように配設されるピストンロッド23と、を備えている。このアクチュエータ21では、シリンダ22の下端側に内蔵される図示しないガス発生器を作動させて発生する作動ガスにより、シリンダ22内に収納されるピストンロッド23の図示しないピストンを押し上げて、ピストンロッド23を上昇移動させる構成である。そして、アクチュエータ21の作動時に、上昇移動するピストンロッド23の上端23aが、フードパネル10の後端10cの下面側に配設されるヒンジアーム15の先端15b側に設けられる連結板部16の下面に当接することとなり、この上昇移動するピストンロッド23の上端23aによって、図11に示すように、フードパネル10の後端10cが上方に押し上げられて、カウル7とフードパネル10の後端10cとの間に、膨張するエアバッグ38を突出させるための隙間OSが形成されることとなる(図12参照)。
エアバッグ装置M1は、図1,4,5に示すように、エアバッグ38と、エアバッグ38に膨張用ガスを供給するインフレーター32と、エアバッグ38とインフレーター32とを収納する収納部位としてのケース26と、折り畳まれたエアバッグ38を覆うエアバッグカバー30と、を備える構成である。
収納部位としてのケース26は、実施形態の場合、板金製として、図4,5に示すように、車両後方側を開口させて構成される略四角筒状の周壁部27と、周壁部27の前端側を塞ぐ底壁部28と、を備えた略箱形状とされて、後端側の突出用開口26aから、膨張するエアバッグ38を突出させる構成である。実施形態の場合、ケース26は、フードパネル10の後端10c側において、ブラケット(図符号省略)を使用してフードパネル10の下面側に直接連結されている。このケース26は、フードパネル10の後端10c側において、左右のフロントピラー5L,5Rの間となる左右の中央側となる位置に、左右方向に略沿った長尺状として配置されるもので、実施形態の場合、ケース26は、図1に示すように、フードパネル10の後端10cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して構成されている。詳細には、実施形態の場合、ケース26は、左右両端側をフロントピラー5L,5Rの下部の内側近傍に配置させるように、構成されている(図1,2参照)。
エアバッグカバー30は、合成樹脂製として、図4,5に示すように、ケース26の突出用開口26aを覆うように、配設されるもので、エアバッグ38の展開膨張時に、エアバッグ38に押されて開き可能とされる扉部30aを備える構成とされている。
インフレーター32は、図1,4に示すように、軸方向を左右方向に略沿って配置されて外形形状を略円柱状としたシリンダタイプとして、左右方向の一端側(実施形態の場合、右側)に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口を配設させて構成されるもので、図示しないリード線を介して、作動回路と電気的に接続されている。このインフレーター32は、図4に示すように、外周側を覆うように配置されるリテーナ33を、ケース26の底壁部28にボルト34止めすることにより、底壁部28に取り付けられている。また、インフレーター32は、図示しないガス吐出口を有した右端側を、クランプ35を使用して、エアバッグ38の後述するガス流入口部45に、連結されている(図6の二点鎖線参照)。
エアバッグ38は、図6〜8に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する袋状のバッグ本体39と、バッグ本体39における後述する横膨張部40内に配置されるテザー47と、バッグ本体39をケース26に取り付ける連結片部52と、バッグ本体39内に配置されるインナチューブ51と、を備える構成とされている。
バッグ本体39は、図1の二点鎖線及び図6に示すように、膨張完了時の形状を、正面から見て、左右に幅広として略U字形状に形成されるもので、膨張完了時にフロントウィンドシールド4の下部4aに沿うように右方向に略沿って配置される横膨張部40と、横膨張部40の両端から後方に延びるように構成されてフロントピラー5L,5Rの前面側を覆う2つの縦膨張部44,44と、横膨張部40の前縁40a側における左右の略中央から突出するように形成されてインフレーター32と接続されるガス流入口部45と、を備えて構成されている。実施形態の場合、バッグ本体39は、図9に示すように、外形形状を略同一として、膨張完了時に下面側に配置される下側壁部39aと、上面側に配置される上側壁部39bと、の周縁相互を、ガス流入口部45の先端45a側を除いた全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させて、袋状とされている。
横膨張部40は、詳細には、膨張完了時に、カウル7からフロントウィンドシールド4の下部4a側にかけての領域の上面側を、ワイパ8も含めて覆うように、構成されるもので、膨張完了形状を、フードパネル10の後端10cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲した棒状として、構成されている。さらに詳細には、横膨張部40は、膨張完了時に、前縁側の部位(上流側膨張部41の前縁側の部位)を、フードパネル10の後端10cの下方に位置させるように、構成されている(図12参照)。また、実施形態の場合、横膨張部40は、内部領域を前後で2つに区画するように、内部に左右の略全域にわたってテザー47を配置させている。そして、横膨張部40において、テザー47の前側の部位であって、テザー47と下側壁部39aと上側壁部39bとによって囲まれる領域が、インフレーター32から吐出される膨張用ガスGの流れの上流側となる上流側膨張部41とされ、テザー47の後側の部位であって、テザー47と下側壁部39aと上側壁部39bとによって囲まれる領域が、上流側膨張部41の後側の領域に配置される下流側膨張部42とされている。テザー47は、後述するごとく、横膨張部40の前後の略中央において、横膨張部40の湾曲形状に略沿って湾曲して、配置されるもので、上流側膨張部41と下流側膨張部42とは、それぞれ、前後の幅寸法を左右の全域にわたって略一致させるようにして、横膨張部40の左右の全域にわたって、配置されている。
縦膨張部44,44は、平らに展開した状態の幅寸法(左右の幅寸法)を、平らに展開した状態の横膨張部40の幅寸法(前後の幅寸法)より、わずかに小さく設定されるもので、膨張完了時に、フロントピラー5L,5Rの前面を覆い可能に、構成されている。詳細には、各縦膨張部44は、長さ寸法を、フロントピラー5L,5Rの前面を略全域にわたって覆い可能な寸法に、設定されている。
ガス流入口部45は、横膨張部40の前縁40a側から前方に突出するように、形成されるもので、先端45a側を、インフレーター32を接続可能に開口させて構成されている。すなわち、実施形態のエアバッグ38では、インフレーター32を接続させるガス流入口部45は、横膨張部40において、後縁から離れた前側部位である上流側膨張部41の前縁側から延ばすように配置されるもので、インフレーター32から吐出される膨張用ガスGは、ガス流入口部45を経て、まず、横膨張部40の上流側膨張部41内に流入することとなる。詳細には、ガス流入口部45は、元部側を、横膨張部40における上流側膨張部41の左右の略中央に連通させ、先端45aを左方に向けるように、前後方向に対して傾斜して配置される略筒状として構成されている。そして、実施形態のエアバッグ38では、ガス流入口部45と上流側膨張部41におけるガス流入口部45付近の部位とを保護するために、バッグ本体39の内部に、バッグ本体39と別体のインナチューブ51が、配置されている(図6参照)。インナチューブ51は、ガス流入口部45から上流側膨張部41の左右の中央付近にかけての内周側を覆うように、相互に連通されてガス流入口部45の内周側を覆う部位と上流側膨張部41内の左右の中央側に配置される部位とを備えるもので、上流側膨張部41内に配置される部位が、左右両側を開口させた略筒状として、構成されている。
テザー47は、バッグ本体39内における横膨張部40の領域内において、前後の略中央となる位置に、左右方向に沿った略全域にわたって連続的に配置される帯状として、上縁側と下縁側とを、それぞれ、バッグ本体39における上側壁部39bと下側壁部39aとに、縫合糸を用いて縫着させることにより連結されている。このテザー47は、横膨張部40の膨張完了時の厚さを規制して、膨張完了時の横膨張部40により、カウル7からフロントウィンドシールド4の下部4aにかけての上面側を前後で広く覆うことができるように、配置されている。また、テザー47は、横膨張部40の内部領域を、上流側膨張部41と下流側膨張部42とに区画する部位でもあり、上流側膨張部41の後縁41a側の部位も、構成している。詳細には、テザー47は、横膨張部40の左右の縁部との間に僅かな隙間43,43(図6参照)を有するようにして、横膨張部40に沿うように、左右の中央を前方に位置させ左右両端側を後方に位置させるように湾曲して、横膨張部40内に配置されている。この隙間43は、横膨張部40における上流側膨張部41内に流入した余剰の膨張用ガスを逃がすためのものであり、膨張初期の縦膨張部44の支持を阻害しない範囲で、開口されている。また、実施形態の場合、テザー47は、上下で2分割されて、2枚のテザー用基布49,49から、構成されている(図9参照)。
テザー47において、バッグ本体39の膨張完了時に、縦膨張部44,44よりも左右の内方に配置される部位には、上流側膨張部41と下流側膨張部42とを連通させる複数の連通穴部48が、形成されている。この連通穴部48は、上流側膨張部41の膨張時の後縁41a側に配置されるガス流出部を構成するもので、それぞれ、略円形に開口されて、下流側膨張部42の後縁42a側に向けて膨張用ガスGを流出可能に、構成されている。実施形態の場合、連通穴部48は、バッグ本体39を、左右方向の幅寸法を縮めるように折り畳んでケース26内に収納させる際に、バッグ本体39に形成される折目L1,L2(図10のC参照)よりも左右の内方となる領域であって、さらには、実施形態の場合、インナチューブ51の配置される左右の中央付近を除いた領域に、配置されている。詳細には、各連通穴部48は、略円形に開口して形成されるとともに、テザー47を構成する各テザー用基布49の左右にそれぞれ7個ずつの、計28個、形成されるもので(図9参照)、連通穴部48(ガス流出部)は、開口面積の総和を、膨張完了時の各縦膨張部44における横膨張部40との連結部位付近(元部44b側の部位付近)の断面積A1(図8参照)の総和(A1×2)と略一致させるように、構成されている。また、実施形態の場合、連通穴部48において、左右の内方に配置される2個ずつが、インナチューブ51と前後で重なる位置に、配置されている。
バッグ本体39をケース26に取り付ける連結片部52は、横膨張部40の前縁40aから前方に延びるように形成されるもので、実施形態の場合、ガス流入口部45の左右両側となる2箇所に、配置されている。この連結片部52,52は、図5に示すように、ケース26の底壁部28にボルト56止めされるもので、ボルト56を挿通可能な挿通孔52aを備えている。具体的には、各連結片部52は、縦膨張部44よりも左右の内方となる位置であって、ケース26内への収納時に、底壁部28の左右両端近傍に配置されるように、構成されている。そして、バッグ本体39は、連通穴部48の外方で、かつ、この連結片部52の左右の外方となる位置で左右方向の幅寸法を縮められるような折目L1,L2(図10のC参照)をつけて折り畳まれることとなる。
また、実施形態のバッグ本体39では、横膨張部40の上流側膨張部41における左右の中央側の領域には、上側壁部39b及び下側壁部39aの外周側に、それぞれ、上側壁部39b,下側壁部39aと重ねられるようにして、補強布54が、配置されている(図6,7参照)。詳細には、補強布54は、連結片部52,52間の部位において、上流側膨張部41からガス流入口部45の上面側と下面側とを略全域にわたって覆うように配置されるもので、前縁側と後縁側とを、バッグ本体39の外周縁を構成する縫合部位やテザー47の上縁側及び下縁側を上側壁部39b,下側壁部39aに縫着させる縫合部位の部位で、それぞれ、共縫いされて、上側壁部39b,下側壁部39aに連結されている。
実施形態では、バッグ本体39、テザー47、インナチューブ51、連結片部52、及び、補強布54は、ポリエステル糸やポリアミド糸等の織布にガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布させたコート布から、形成されている。
次に、第1実施形態のエアバッグ装置M1の車両V1への搭載について説明する。まず、エアバッグ38をケース26内に収納可能に折り畳む。実施形態では、図10に示すように、上側壁部39bを下側壁部39aに重ねて平らに展開した状態のエアバッグ38を、前後方向側の幅寸法を縮めるように前後縮小折りし、その後、左右方向側の幅寸法を縮めるように左右縮小折りして、折り畳んでいる。具体的には、まず、図10のAに示すように、平らに展開した状態のエアバッグ38において、後半分程度の領域(詳細には、横膨張部40における下流側膨張部42の左右の中央付近の部位における前後の略中央から後側の領域)を、縦膨張部44の先端(後端)44a側から、下側壁部39a側に向かって巻くようにロール折りしてロール折り部位58を形成し(図10のB参照)、その後、残りの前半分程度の領域を、左右方向に沿った折目をつけて蛇腹折りして蛇腹折り部位59を形成し(図10のC参照)、前後縮小折りを完了する。その後、前後縮小折りバッグ60を、ケース26内に収納可能に、縦膨張部44,44より左右の内方となる位置で(連結片部52,52の左右の外方に近接した位置で)、前後方向に沿った折目L1,L2を付けて(図10のC参照)、左右両側の端部60a,60b側を左右の中央側に接近させつつ、左右の内方に向けるように折り返し、すなわち、縦膨張部44全体を横膨張部40側に折り返して、左右縮小折りを完了し(図10のD参照)、ケース26内に収納可能な折り完了体61を、形成する。実施形態のエアバッグ38では、この折り完了体61の状態において、テザー47に形成される連通穴部48が、左右縮小折りにより折り返される部位を除いて、左右の略全域にわたって、配置されることとなる。
エアバッグ38の折り畳み完了後には、折り完了体61の周囲を、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピング材により、くるんでおく。このとき、ガス流入口部45の先端45aと連結片部52とは、ラッピング材から露出させておく。そして、リテーナ33に保持させた状態のインフレーター32を、クランプ35を用いてガス流入口部45の先端45aと接続させ、また、連結片部52の挿通孔52aにボルト56を挿通させておく。その後、各ボルト34,56をケース26の底壁部28から突出させるようにして、インフレーター32とエアバッグ38とをケース26内に収納させ、底壁部28から突出している各ボルト34,56に、ナット(図符号省略)を締結させれば、エアバッグ38とインフレーター32とをケース26に収納保持させることができる。
その後、エアバッグカバー30を取り付けた状態のケース26を、ブラケット(図符号省略)を用いてフードパネル10に取り付け、インフレーター32を図示しない作動回路に電気的に接続させれば、エアバッグ装置M1を車両V1に搭載することができる。
そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、図示しない作動回路が、フロントバンパ6に配置される図示しないセンサからの信号に基づいて、車両V1の歩行者との衝突を検知した際に、アクチュエータ21が、ピストンロッド23によりフードパネル10の後端10cを押し上げるように作動されて(図11参照)、フードパネル10の後端10cとカウル7との間に、エアバッグ突出用の隙間OSが形成されることとなる(図12参照)。略同時に、インフレーター32が作動されて、内部に膨張用ガスを流入させてエアバッグ38が膨張することとなり、膨張するエアバッグ38が、エアバッグカバー30の扉部30aを押し開き、扉部30aを開いて形成されるケース26の突出用開口26aから後斜め上方に向かって突出しつつ、カウル7の上面とフロントピラー5L,5Rの前面と、を覆うように、膨張を完了させることとなる(図1の二点鎖線及び図12参照)。
そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ38の膨張初期に、インフレーター32から吐出される膨張用ガスGが、まず、横膨張部40における上流側膨張部41を膨張させ、その後、膨張用ガスGは、上流側膨張部41の後縁41a側であるテザー47に形成される連通穴部48(ガス流出部)を経て、横膨張部40の下流側膨張部42内に流入し、下流側膨張部42から、横膨張部40の左右両端側の縦膨張部44,44内に流入して、縦膨張部44,44を膨張させることとなる。そして、横膨張部40における上流側膨張部41は、下流側膨張部42側に膨張用ガスGを流出させるガス流出部としての連通穴部48を、膨張時の後縁41a側において、縦膨張部44,44の左右の内方となる位置に、配置させており、また、この連通穴部48は、下流側膨張部42の後縁42a側に向けて膨張用ガスGを流出させるように、構成されている。そのため、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、インフレーター32から吐出される膨張用ガスGは、まず、上流側膨張部41内に一旦充満されるような態様となり、その後、縦膨張部44,44より左右の内方に配置される連通穴部48を経て、下流側膨張部42内に、下流側膨張部42の後縁42a側に向かって流入し、この後縁42a側に向かうような流れを、下流側膨張部42の後縁42a側の部位に当たって左右方向側に偏向されるようにして、下流側膨張部42内を左右両側に流れ、その後、縦膨張部44,44内に流入することとなる。そして、膨張用ガスGは、縦膨張部44,44内に流入した際に、縦膨張部44,44における左右の外方となる外縁44c側の部位に当たり、この縦膨張部44,44の元部44b側の部位で再度後方に向かうように偏向されて、縦膨張部44,44内に流入することとなる。
そのため、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、インフレーター32から吐出された膨張用ガスGが、後外向きに縦膨張部44,44側に流入することを抑制でき、上流側膨張部41と下流側膨張部42とを経て、流れの向きを順次偏向されるようにして、縦膨張部44内に流入し、また、縦膨張部44内に流入した膨張用ガスGは、指向性を弱められた状態で、元部44b側の部位を一旦膨らませるようにして、その後、外向きの流れを抑制されて、縦膨張部44内を後方に向かうように流れることから、内部に膨張用ガスを流入させた縦膨張部44,44が左右にぶれるように展開することを抑制できて、迅速かつ安定してフロントピラー5L,5Rの前面を覆うように配置させることができる。
したがって、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、横膨張部40の両端側に配置される縦膨張部44,44を、迅速かつ安定してフロントピラー5L,5Rの前面側を覆うように配置させることができる。
また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、横膨張部40の内部領域を前後で2つに区画するように、横膨張部40の左右の略全域にわたってテザー47を配置させ、テザー47に、ガス流出部を構成する複数の連通穴部48を、形成している。すなわち、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、上流側膨張部41と下流側膨張部42とを区画するテザー47が、横膨張部40の左右の略全域にわたって配置される構成であり、さらに換言すれば、上流側膨張部41は、膨張完了時に、横膨張部40の左右の全域にわたって配置されることとなる。そのため、縦膨張部44,44内に膨張用ガスGが流入する際に、先に膨張している上流側膨張部41が、左右両端を含めて略棒状の剛体として、横膨張部40における下流側膨張部42と縦膨張部44,44との連結部位付近を補強するような態様となる。また、上流側膨張部41と下流側膨張部42とを連通させる連通穴部48は、縦膨張部44,44より左右の内方に配置されていることから、換言すれば、上流側膨張部41は、左右両端側を閉塞するように構成されており、縦膨張部44,44の膨張時にも、左右両端側の部位の剛性を低下されることなく、縦膨張部44,44と下流側膨張部42との連結部位付近を支持させることができる。そのため、縦膨張部44,44が、左右に大きくぶれることを一層抑制できる。
さらに、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、連通穴部48の開口面積の総和を、膨張完了時の縦膨張部44,44における横膨張部40との連結部位付近(元部44b側の部位付近)の断面積A1(図8参照)の総和と、略一致させて構成していることから、下流側膨張部42を経て、一旦迂回させるようにして、縦膨張部44,44内に膨張用ガスを流入させる構成であっても縦膨張部44を迅速に膨張させることができ、また、上流側膨張部41の過度の内圧上昇を抑制することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、開口面積の総和を、縦膨張部の元部側の部位の断面積に対して多少増減させるようにして、連通穴部を設定してもよい。ちなみに、開口面積の総和が、縦膨張部の元部側の部位の断面積に対して極端に大きければ、前側部位が左右の全域にわたって膨張する前に、後側部位を経て縦膨張部内に膨張用ガスが流入する場合があり、縦膨張部の膨張時に、前側部位の剛性を確保し難い。
特に、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、各連通穴部48は、テザー47において、縦膨張部44,44より左右の内方に配置される部位に、左右の略全域にわたって、かつ、上下2段に、多数配置されている。すなわち、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、連通穴部48が、開口面積を小さく設定されて、テザー47の左右の広い範囲にわたって断続的に配置されていることから、連通穴部を、開口面積を大きく設定して数を減らして配置させる場合と比較して、上流側膨張部41内に流入した膨張用ガスが各連通穴部48を経て下流側膨張部42内に流入する際の膨張用ガスの流れの向きを偏向させやすく、連通穴部48を経て下流側膨張部42内に流入する膨張用ガスGを、下流側膨張部42の後縁42a側に向かうように流入させることができて、ダイレクトに縦膨張部44,44側となる左右の外方に向かうように流れることを、抑制できる。また、実施形態では、各連通穴部48が、略円形に開口して形成されていることから、開口面積が小さくとも、膨張用ガスの流出時に、周縁に応力集中が生じることも、抑制できる。
また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ38を、前後縮小折りと左右縮小折りとを経て折り畳む構成として、前後縮小折り時に、縦膨張部44,44の部位を、後端(先端44a)側から下側壁部39a側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳み、左右縮小折り時に、各縦膨張部44,44を、横膨張部40側に折り返すようにして、前後縮小折りバッグ60の左右両側の端部60a,60b側を左右の中央側に接近させるように折り畳んでいる。そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ38は、内部に膨張用ガスを流入させて、まず、左右縮小折りを解消するように展開し、その後、前後縮小折りを解消するように展開しつつ、膨張することとなるが、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、前後縮小折りバッグ60は、左右縮小折り時に、各縦膨張部44,44を、横膨張部40側に折り返されていることから、エアバッグ38の膨張初期において、上流側膨張部41が内部に膨張用ガスを流入させて膨張する際に、左右縮小折りを解消するようにして、各縦膨張部44,44の部位を、左右に広く迅速に展開させることができる。また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、縦膨張部44,44は、後端(先端44a)側から下側壁部39a側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳まれていることから、内部に膨張用ガスを流入させつつ展開する際に、フロントピラー5L,5Rの前面に沿って折りを解消しつつ、展開することとなり、ぶれを抑制できると同時に、展開膨張時に、フロントピラー5L,5Rから大きく浮き上がることも抑制できて、フロントピラー5L,5Rの前面を迅速に覆うように、膨張させることができる。
さらに、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ38は、前後縮小折りにおいて、テザー47の配置位置付近となる前半分程度の領域を蛇腹折りにより折り畳まれ、後半分程度の領域を、下側壁部39a側に巻くようなロール折りにより折り畳まれている。すなわち、実施形態では、横膨張部40の上流側膨張部41は、左右方向の端部近傍となる一部を除いた略全域にわたって、蛇腹折りにより折り畳まれていることから、エアバッグ38の膨張初期に、横膨張部40の上流側膨張部41を、ケース26から後方に突出させつつ、左右の略全域にわたって、迅速に展開させることができ、上流側膨張部41が、剛性を確保できるように左右方向に沿った棒状に迅速に膨張し、その後、縦膨張部44がロール折りを解くようように展開することとなる。そのため、横膨張部40が左右方向に略沿った長尺状とし、かつ、左右方向に対して湾曲している構成であっても、横膨張部40が、中間部位でねじれることを抑制でき、左右の両端側に配置される縦膨張部44も、元部44b側を支持された状態で、円滑に折りを解消するように展開させることができる。また、実施形態では、エアバッグ38の展開膨張時に、フードパネル10の後端10cをアクチュエータ21により上方に押し上げる構成であることから、エアバッグ38の膨張初期に、横膨張部40の上流側膨張部41が蛇腹折りを解消するように後方に向かって突出する際に、ケース26の後側近傍においてカウルルーバ7bから上方に突出しているワイパ8も、容易に乗り越えて後方に突出させ、エアバッグ38を迅速に膨張させることができる。
次に、本発明の第2実施形態のエアバッグ装置M2について、説明をする。第2実施形態のエアバッグ装置M2は、第1実施形態のエアバッグ装置M1と同様の車両V1において、フードパネル10の後端10c側における左右のフロントピラー5L,5Rの間となる車両V1の左右方向の中央側に、配置されている。第2実施形態のエアバッグ装置M2を搭載させる車両V1は、上述の車両V1と同様の構成であることから、同一の部材には同一の図符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態のエアバッグ装置M2は、図14,15に示すように、エアバッグ70と、エアバッグ70に膨張用ガスを供給するインフレーター32Aと、エアバッグ70とインフレーター32Aとを収納する収納部位としてのケース26Aと、折り畳まれたエアバッグ70を覆うエアバッグカバー30Aと、を備える構成である。第2実施形態のエアバッグ装置M2は、エアバッグ70と、インフレーター32Aを二つ使用している以外は、第1実施形態のエアバッグ装置M1と同様の構成であることから、同様の部材には、同一の図符号の末尾に「A」を付して、詳細な説明を省略する。この第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、ケース26Aは、図15に示すように、フードパネル10の後端10c側において、ブラケット(図符号省略)を使用してフードパネル10の下面側に直接連結されている。また、第2実施形態のエアバッグ装置M2では、インフレーター32Aは、図14に示すように、ケース26Aの左右両端側となる2箇所に配設されるもので、それぞれ、軸方向を左右方向に沿って配置させたシリンダタイプとされ、相互に離れて配設される端部側に、膨張用ガスを吐出させる図示しないガス吐出口を備えている。
エアバッグ70は、図16,17に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するバッグ本体71と、バッグ本体71の横膨張部72内に配置されるインナバッグ78と、バッグ本体71をケース26Aに取り付ける連結片部84と、を備えている。
バッグ本体71は、図14の二点鎖線及び図16に示すように、膨張完了時の形状を、正面から見て、左右に幅広とした略U字形状に形成されるもので、膨張完了時にフロントウィンドシールド4の下部4aに沿うように左右方向に略沿って配置される横膨張部72と、横膨張部72の両端から後方に延びるように構成されてフロントピラー5L,5Rの前面側を覆う2つの縦膨張部75,75と、横膨張部72の前縁72a側に形成されてインフレーター32Aと接続される2つのガス流入口部76,76と、を備えて構成されている。実施形態の場合、バッグ本体71は、図16,17,20に示すように、外形形状を略同一として、膨張完了時に下面側に配置される下側壁部71aと、上面側に配置される上側壁部71bと、の周縁相互を、ガス流入口部76の先端76a側を除いた全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させて、袋状とされている。
横膨張部72は、詳細には、膨張完了時に、図14の二点鎖線及び図23に示すように、カウル7からフロントウィンドシールド4の下部4a側にかけての領域の上面側を、ワイパ8も含めて覆うように、構成されるもので、膨張完了形状を、フードパネル10の後端10cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲した棒状として、構成されている。さらに詳細には、横膨張部72は、膨張完了時の前縁72aを、フードパネル10の後端10cの後方に近接させるようにして、膨張完了時に、フードパネル10の後端10cと隣接して配置されることとなる(図22参照)。
縦膨張部75,75は、平らに展開した状態の幅寸法(左右の幅寸法)を、平らに展開した状態の横膨張部72の幅寸法(前後の幅寸法)より、わずかに、小さく設定されるもので、膨張完了時に、フロントピラー5L,5Rの前面を覆い可能に、構成されている。詳細には、各縦膨張部75は、長さ寸法を、フロントピラー5L,5Rの前面を略全域にわたって覆い可能な寸法に、設定されている。
ガス流入口部76は、図16に示すように、横膨張部72の前縁72a側から前方に突出するように、形成されるもので、実施形態の場合、縦膨張部75,75より左右の内方となる位置において、左右対称となるように配置されて、先端76a側を、インフレーター32Aを接続可能に開口させて構成されている。また、各ガス流入口部76は、先端76aを相互に対向させるように、構成されている。
横膨張部72内に配置されるインナバッグ78は、バッグ本体71と別体とした略袋状として構成されるもので、図19に示すように、横膨張部72における前縁72a側の内部に配置される本体部79と、本体部79から前方に延びてガス流入口部76内に配置される2つの導管部81,81と、を備えている。実施形態の場合、インナバッグ78は、図20に示すように、外形形状を同一として構成される2枚のインナバッグ用基材82,82から構成されるもので、インナバッグ用基材82,82の外周縁相互を、各導管部81の先端81aの部位を除いた全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させることにより、袋状とされている。
本体部79は、実施形態の場合、図16,17に示すように、横膨張部72内における前縁72a側の部位の左右の中央側に配置されるもので、膨張完了形状を、横膨張部72に略沿うように左右方向に略沿って配置される略棒状として、構成されている。本体部79は、平らに展開した状態での幅寸法(前後方向側の幅寸法)を、平らに展開した状態の横膨張部72の前後方向側の幅寸法の1/2程度に設定されて、左右方向側の長さ寸法を、横膨張部72におけるガス流入口部45,45の左右方向の外縁側の離隔距離と略一致させて構成されて、横膨張部72の前縁72a側におけるガス流入口部45,45間の領域に、配置されている。換言すれば、本体部79は、左右方向の端部79a,79bを、それぞれ、縦膨張部75,75の左右の内方となる位置に配置させるように、構成されている(図16参照)。導管部81,81は、本体部79の左右両端側から前方に突出するように形成されるもので、それぞれ、ガス流入口部76の内部を全域にわたって覆い、ガス流入口部76とともに、インフレーター32Aに接続されることとなる。そして、第2実施形態のエアバッグ70では、インフレーター32Aから吐出される膨張用ガスGは、この導管部81を経て、まず、インナバッグ78の本体部79内に流入することとなり、インナバッグ78は、インフレーター32Aから吐出される膨張用ガスGの流れの上流側となる上流側膨張部を、構成することとなる。そして、横膨張部72におけるインナバッグ78を除いた部位(本体部79の後側の領域と本体部79の左右両側の領域)が、下流側膨張部73を構成することとなる。
インナバッグ78の本体部79において、膨張時の後縁79c側となる位置には、下流側膨張部73内に膨張用ガスを流出可能な複数のガス流出穴80が、配置されている。このガス流出穴80は、ガス流出部を構成するもので、それぞれ、略円形に開口されて、下流側膨張部73を構成する横膨張部72の後縁72b側に向けて膨張用ガスGを流出可能に、構成されている。実施形態の場合、ガス流出穴80は、図20に示すように、各インナバッグ用基材82の後縁82a側において、それぞれ、左右に7個ずつの、計28個、形成されている。このガス流出穴80(ガス流出部)も、開口面積の総和を、膨張完了時の各縦膨張部75における横膨張部72との連結部位付近(元部75b側の部位付近)の断面積A2(図18参照)の総和と略一致させるように、構成されている。
バッグ本体71をケース26Aに取り付ける連結片部84は、図16に示すように、横膨張部72の前縁72aから前方に延びるように形成されるもので、実施形態の場合、各ガス流入口部76の左右の内方となる2箇所に、配置されている。この連結片部84は、先端側に、インフレーター32Aをケース26Aに取り付けるボルト34Aを挿通可能な挿通孔(図符号省略)を、備えており、このボルト34Aによって、共締めされて、インフレーター32Aとともに、ケース26Aの底壁部28Aに取り付けられている(図15参照)。
第2実施形態のエアバッグ70においても、バッグ本体71、インナバッグ78、及び、連結片部84は、ポリエステルやポリアミド糸等の織布にガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布させたコート布から、形成されている。
また、この第2実施形態のエアバッグ70は、以下のようにして折り畳まれる。まず、図21のAに示すように、上側壁部71bを下側壁部71aに重ねて平らに展開した状態から、各縦膨張部75,75の部位を、後端(先端75a)側から、下側壁部71a側に向かって巻くようにロール折りしてロール折り部位86を形成し、その後、図21のB,Cに示すように、横膨張部72とガス流入口部76の部位とを、左右方向に沿った折目を付けて蛇腹折りして、蛇腹折り部位87を形成して、前後縮小折りを完了する。次いで、前後縮小折りバッグ88を、ケース26A内に収納可能なように、縦膨張部75,75より左右の内方となる縦膨張部75とインナバッグ78の本体部79との間の部位(ガス流出穴80の外方)で、かつ、本体部79の左右の端部79a,79b近傍となる位置で、前後方向に沿った折目L3,L4をつけて(図21のC参照)、左右両側の端部88a,88b側を、左右の中央側に接近させつつ、左右の内方に向けるように折り返して、左右縮小折りを完了して、図21のDに示すように、ケース26A内に収納可能な折り完了体89を、形成する。その後は、上述の第1実施形態のエアバッグ装置M1と同様にして、エアバッグ装置M2は、車両V1に搭載させることができる。
この第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、エアバッグ70の膨張初期に、インフレーター32Aから吐出される膨張用ガスGが、まず、横膨張部72内において上流側膨張部を構成するインナバッグ78の本体部79を膨張させ、その後、膨張用ガスGは、本体部79に形成されるガス流出穴80を経て、横膨張部72の下流側膨張部73内に流入し(図22参照)、下流側膨張部73から、横膨張部72の左右両端側の縦膨張部75,75内に流入して、縦膨張部75を膨張させることとなる。そして、インナバッグ78の本体部79は、下流側膨張部73側に膨張用ガスを流出させるガス流出穴80を、膨張時の後縁79c側において、縦膨張部75,75より左右の内方となる位置に、配置させており、また、このガス流出穴80は、下流側膨張部73を構成する横膨張部72の後縁72b側に向けて膨張用ガスGを流出させるように、構成されている。
そのため、第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、インフレーター32Aから吐出される膨張用ガスGは、まず、インナバッグ78の本体部79内に一旦充満されるような態様となり、その後、縦膨張部75より左右の内方に配置されるガス流出穴80を経て、下流側膨張部73内に下流側膨張部73を構成する横膨張部72の後縁72b側に向かって流入し、この後縁72b側に向かうような流れを、横膨張部72の後縁72b側の部位に当たって左右方向側に偏向されるようにして、横膨張部72(下流側膨張部73)内を左右両側に流れ、その後、縦膨張部75,75内に流入することとなる。そして、膨張用ガスGは、縦膨張部75内に流入した際に、縦膨張部75における左右の外方となる外縁75c側の部位に当たり、この縦膨張部75の元部75b側の部位で再度後方に向かうように偏向されて、縦膨張部75内に流入することとなる。
そのため、第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、インフレーター32Aから吐出された膨張用ガスが、後外向きに縦膨張部75側に流入することを抑制でき、上流側膨張部を構成するインナバッグ78の本体部79と下流側膨張部73とを経て、流れの向きを順次偏向されるようにして縦膨張部75内に流入し、縦膨張部75内に流入した膨張用ガスは、元部75b側の部位を一旦膨らませるようにして、その後、外向きの流れを抑制されて、後方に向かうように流れることから、内部に膨張用ガスを流入させた縦膨張部75が左右にぶれるように展開することを抑制できて、迅速かつ安定してフロントピラー5L,5Rの前面を覆うように配置させることができる。
したがって、第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、横膨張部72の両端側に配置される縦膨張部75,75を、迅速かつ安定してフロントピラー5L,5Rの前面側を覆うように配置させることができる。
また、第2実施形態のエアバッグ装置では、インナバッグ78の本体部79が、左右方向の端部79a,79bを、それぞれ縦膨張部75よりも左右の内方に位置させるように構成されていることから、インナバッグ78をコンパクトにすることができて、エアバッグ70をコンパクトに折り畳んでケース26Aに収納させることができる。なお、このような点を考慮しなければ、図16の二点鎖線に示すように、インナバッグの本体部を、縦膨張部の前側の領域まで左右に延ばすように、構成してもよい。インナバッグの本体部を縦膨張部の前側の領域まで延ばす構成とする場合にも、本体部の後縁側に形成されるガス流出穴は、縦膨張部より左右の内方となる位置に、配置されることとなる。
さらに、第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、ガス流出穴80の開口面積の総和を、膨張完了時の縦膨張部75,75における横膨張部72との連結部位付近(元部75b側の部位付近)の断面積A2(図18参照)の総和と、略一致させて構成していることから、下流側膨張部73を経て、一旦迂回させるようにして、縦膨張部75,75内に膨張用ガスを流入させる構成であっても、縦膨張部75を迅速に膨張させることができ、また、インナバッグ78の過度の内圧上昇を抑制することができる。特に、第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、インナバッグ78の本体部79に形成されるガス流出穴80は、第1実施形態のエアバッグ38における連通穴部48と同様に、縦膨張部75,75より左右の内方となる位置において、左右の略全域にわたって、かつ、上下2段に、多数配置されている。そのため、インナバッグ78の本体部79内に流入した膨張用ガスが、各ガス流出穴80を経て下流側膨張部73内に流入する際の膨張用ガスの流れの向きを偏向させやすく、ガス流出穴80を経て下流側膨張部73内に流入する膨張用ガスGを、下流側膨張部73の後縁72b側に向かうように流入させることができて、ダイレクトに縦膨張部75,75側となる左右の外方に向かうように流れることを、抑制できる。また、第2実施形態においても、各ガス流出穴80が、略円形に開口して形成されていることから、開口面積が小さくとも、膨張用ガスの流出時に、周縁に応力集中が生じることも、抑制できる。
さらにまた、この第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、エアバッグ70を、前後縮小折りと左右縮小折りとを経て折り畳む構成として、前後縮小折り時に、縦膨張部75,75の部位を、後端(先端75a)側から下側壁部71a側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳み、左右縮小折り時に、各縦膨張部75,75を横膨張部72側に折り返すようにして、前後縮小折りにより折り畳まれた前後縮小折りバッグ88の左右両側の端部88a,88bを左右の中央側に接近させるように折り畳んでいる。そのため、エアバッグ70の膨張初期に、左右縮小折りを解消するようにして、各縦膨張部75の部位を左右に広く迅速に展開させることができ、また、内部に膨張用ガスを流入させつつロール折りを解消するように展開する際に、フロントピラー5L,5Rの前面に沿って折りを解消しつつ、展開することとなって、ぶれを抑制できると同時に、展開膨張時に、フロントピラー5L,5Rから大きく浮き上がることも抑制できて、各縦膨張部75,75を、フロントピラー5L,5Rの前面を迅速に覆うように、膨張させることができる。
また、内部にインナバッグを配置させるタイプの変形例として、図24,25に示す構成のエアバッグ92を、使用してもよい。図24,25に示すエアバッグ92は、バッグ本体93におけるガス流入口部94、インナバッグ96、連結片部101,102以外は、上述のエアバッグ70と同様の構成であることから、同様の部材には、同一の図符号の末尾に「A」を付して、詳細な説明を省略する。
エアバッグ92におけるバッグ本体93は、図24〜26に示すように、上述のエアバッグ70と同様に、外形形状を略同一として、膨張完了時に下面側に配置される下側壁部93aと、上面側に配置される上側壁部93bと、の周縁相互を、ガス流入口部94の左右両側の端部94a,94b側を除いた全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させて、袋状とされている。そして、バッグ本体93では、各縦膨張部75Aは、平らに展開した状態の幅寸法(左右の幅寸法)を、平らに展開した状態の横膨張部72Aの幅寸法(前後の幅寸法)と、略一致させて構成されている。また、バッグ本体93に形成されるガス流入口部94は、バッグ本体93における横膨張部72Aの前縁72a側から前方に突出するように、形成されるもので、実施形態の場合、図24に示すように、横膨張部72Aの左右の略中央となる位置において、略T字形状として、左右両側の端部94a,94b側を、それぞれ、インフレーター32A,32Aを接続可能に開口させて構成されている。
横膨張部72A内に配置されるインナバッグ96は、バッグ本体93と別体とした略袋状として構成されるもので、横膨張部72Aにおける前縁72a側の内部に配置される本体部97と、本体部97から前方に延びてガス流入口部94内に配置される導管部99と、を備えている。実施形態の場合、インナバッグ96は、図26に示すように、後縁側を連ならせて構成される1枚のインナバッグ用基材100を二つ折りして、外周縁相互を、導管部99の左右両側の端部99a,99bの部位を除いた全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させることにより、袋状とされている。本体部97は、上述のエアバッグ70におけるインナバッグ78の本体部79と同様に、横膨張部72A内における前縁72a側の部位の左右の中央側に配置されて、外形形状を上述の本体部79と同様の形状とされている。本体部97は、左右方向の端部97a,97bを、それぞれ、縦膨張部75A,75Aの左右の内方であって、連結片部101,101の後側となる位置に、配置させるように、構成されている。導管部99は、本体部97の左右の略中央から前方に突出するように形成されるもので、ガス流入口部94の内部を全域にわたって覆い、ガス流入口部94とともに、図示しないインフレーターに接続されることとなる。このエアバッグ92においても、インフレーターから吐出される膨張用ガスGは、この導管部99を経て、まず、インナバッグ96の本体部97内に流入することとなり、上述のエアバッグ70と同様に、インナバッグ96が、上流側膨張部を、構成し、横膨張部72Aにおけるインナバッグ78を除いた部位(本体部97の後側の領域と本体部97の左右両側の領域)が、下流側膨張部73Aを構成することとなる。
本体部97における膨張時の後縁97c側となる位置には、下流側膨張部73A内に膨張用ガスを流出可能な複数のガス流出穴98(ガス流出部)が、配置されている(図24,25参照)。このガス流出穴98は、下流側膨張部73Aを構成する横膨張部72Aの後縁72b側に向けて膨張用ガスGを流出可能に、構成されるもので、実施形態の場合、ガス流出穴98は、インナバッグ96を平らに展開した状態で、後縁97c側の上下の部位において、それぞれ、6個ずつ形成されている(図26参照)。このガス流出穴98は、本体部97における左右の略中央であって、導管部99(エアバッグ92におけるガス流入口部94)の後側となる位置に、形成されている。このガス流出穴98(ガス流出部)も、開口面積の総和を、膨張完了時の各縦膨張部75Aにおける横膨張部72Aとの連結部位付近(元部75b側の部位付近)の断面積の総和と略一致させるように、構成されている。
連結片部101,102は、略帯状として、横膨張部72Aの前縁72aから前方に延びるように形成されるもので、実施形態の場合、連結片部101は、インナバッグ96における本体部97の左右両側の端部97a,97bの前側から前後方向に略沿って延びるように構成され、連結片部102は、連結片部101の左右の外方であって、縦膨張部75Aと横膨張部72Aとの連結部位付近から、先端を左右の内方に向けるように、前後方向に対して傾斜して配置されている。これらの連結片部101,102は、図示しないボルトを利用して、図示しないケースに取り付けられる構成である。
このような構成のエアバッグ92は、上述のエアバッグ70と同様にして、車両に搭載させることができる。そして、このような構成のエアバッグ92を使用した場合にも、上述のエアバッグ70を使用したエアバッグ装置と同様の作用を得ることができる。また、上記構成のエアバッグ92では、インナバッグ96においてインフレーターと接続される導管部99が、本体部97の左右の略中央から前方に延びるように形成され、また、本体部97から横膨張部72A内に膨張用ガスを流出させるガス流出穴98も、導管部99の後方となる左右の略中央となる位置において、左右方向の中央から左右両側に対称的となるように配置されている。そのため、インフレーターから吐出される膨張用ガスを、インナバッグ96を経て、横膨張部72Aの左右の中央側から流入させることができ、導管部81及びガス流出穴80を左右の中央から左右にずれた位置に配置させている上述のエアバッグ70のインナバッグ78と比較して、横膨張部72Aを左右の中央側から順次膨張させることができて、横膨張部72Aを中央側を含めた左右方向の全域を厚く膨張させた状態で、縦膨張部75A,75Aを膨張させることができる。
次に、本発明の第3実施形態のエアバッグ装置M3について、説明をする。第3実施形態のエアバッグ装置M3は、図27,28に示す車両V2に搭載されている。車両V2は、図28,29に示すように、カウル7Aの前後の幅を広く設定されており、このカウル7Aの部位に、エアバッグ装置M3を搭載させる構成としている。そして、車両V2は、フードパネル10Aの後端10cを上方に押し上げるためのアクチュエータを備えておらず、アクチュエータ以外は、上述の車両V1と同様の構成であることから、同一の部材には、同一の図符号の末尾に「A」を付して、詳細な説明を省略する。
エアバッグ装置M3は、図27〜29に示すように、エアバッグ117と、エアバッグ117に膨張用ガスを供給するインフレーター32Bと、エアバッグ117とインフレーター32Bを収納する収納部位としてのケース110と、折り畳まれたエアバッグ117を覆うエアバッグカバー114と、を備えている。インフレーター32Bは、ケース110において、左右の中央より右方となる位置に、配置されている(図27参照)。インフレーター32Bは、前述のエアバッグ装置M1におけるインフレーター32と同様の構成であることから、同一の図符号の末尾に「B」を付して、詳細な説明を省略する。
収納部位としてのケース110は、図27〜29に示すように、フードパネル10Aの後端10c近傍であって、左右のフロントピラー5AL,5ARの間となる車両V2の左右方向の中央側に配置されるもので、実施形態の場合、カウル7Aにおいて、ワイパ8Aの前側となる位置に、配置されている。ケース110は、板金製として、図28,29に示すように、上端側を開口させて構成される略四角筒形状の周壁部111と、周壁部111の下端側を塞ぐ底壁部112と、を備えた略箱形状とされて、上端側の突出用開口110aから、膨張するエアバッグ117を突出させる構成である。実施形態の場合、ケース110は、底壁部112から延びるブラケット(図符号省略)を使用して、カウル7Aにおけるカウルパネル7aに連結されている。また、ケース110は、図27に示すように、フードパネル10Aの後端10cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して構成されている。詳細には、ケース110は、左右両端側を、フロントピラー5AL,5ARの下部側において左右方向の内方近傍に配置させるように、構成されている。エアバッグカバー114は、実施形態の場合、図28,29に示すように、カウルルーバ7bと一体的に構成されるもので、ケース110の突出用開口110aを覆うように配置されて、エアバッグ117の展開膨張時に、エアバッグ117に押されて開き可能とされる扉部114aを、備える構成とされている。
エアバッグ117は、図30〜33に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する袋状のバッグ本体118と、バッグ本体118の下面側から突出してインフレーター32Bと接続されるガス流入口部130と、バッグ本体118をケース110に取り付ける連結片部132,133と、を備える構成とされている。
バッグ本体118は、図27の二点鎖線及び図30に示すように、膨張完了時の形状を、正面から見て、左右に幅広として略U字形状に形成されるもので、膨張完了時にフロントウィンドシールド4Aの下部4aに沿って左右方向に略沿って配置される横膨張部119と、横膨張部119の両端から後方に延びるように構成されてフロントピラー5AL,5ARの前面側を覆う2つの縦膨張部127,127と、を備えている。実施形態の場合、バッグ本体118は、図30〜34に示すように、外形形状を略同一として、膨張完了時に下面側に配置される下側壁部118aと、上面側に配置される上側壁部118bと、の周縁相互を全周にわたって、縫合糸を用いて縫着(結合)させて、袋状とされている。
横膨張部119は、実施形態の場合、膨張完了時に、フードパネル10Aの後端10c側の部位から、カウル7Aを経て、フロントウィンドシールド4Aの下部4a側にかけての領域の上面側を、ワイパ8Aも含めて覆うように構成されている(図27の二点鎖線及び図37,38参照)。具体的には、横膨張部119は、膨張完了時にフードパネル10Aの後端10c側の部位の上面側を覆うように配置される前側部位120と、膨張完了時にカウル7Aからフロントウィンドシールド4Aの下部4a側にかけての領域の上面側を覆うように配置される後側部位121と、を、前後で並設させて構成されている。実施形態では、エアバッグ117をインフレーター32Bと接続させるガス流入口部130は、図32に示すように、前側部位120の膨張完了時の後端近傍の下面側から下方に延びるように配置されるもので、前側部位120は、展開膨張時に、ケース110の突出用開口110aから突出しつつ、前方に向かって折りを解消するように展開膨張して、フードパネル10Aの後端10c側の部位の上面側を覆うこととなり、後側部位121は、展開膨張時に、ケース110の突出用開口110aから突出しつつ、後方に向かって折りを解消するように展開膨張して、カウル7Aからフロントウィンドシールド4Aの下部4aにかけての領域の上面側を覆うこととなる。
そして、実施形態の場合、前側部位120と後側部位121とは、横膨張部119の領域内に、上側壁部118b,下側壁部118a相互を直接結合(縫着)させるようにして配置される中央側区画部123と端側区画部124,124とによって、区画され(図30,32,33参照)、中央側区画部123と端側区画部124,124との間の隙間の部位が、図30に示すように、前側部位120と後側部位121とを連通させる連通部125,125を、構成している。また、前側部位120を構成する下側壁部118aには、周縁にガス流入口部130を連結させて、ガス流入口部130に連通される開口部120bが、形成されている(図31,32,34参照)。この開口部120bは、図34に示すように、左右方向に略沿った長穴状とされるもので、前側部位120の左右の略中央となる位置の後端近傍であって、詳細には、中央側区画部123の前側に隣接して、形成されている。そして、実施形態のエアバッグ117における横膨張部119では、インフレーター32Bから吐出される膨張用ガスGは、ガス流入口部130から開口部120bを経て、前側部位120内に流入した後、前側部位120と後側部位121とを連通させる連通部125を経て、後側部位121内に流入することとなる。換言すれば、横膨張部119において、前側部位120が、インフレーター32Bと接続されて膨張用ガスGの流れの上流側となる上流側膨張部を構成し、後側部位121が、下流側膨張部を構成することとなる。
上流側膨張部を構成する前側部位120と、下流側膨張部を構成する後側部位121と、は、平らに展開した状態の幅寸法(前後の幅寸法)を、略同一として、構成されている。前側部位120と後側部位121とを区画する端側区画部124は、それぞれ、横膨張部119の左右両端側において、縦膨張部127の前方となる領域に配置されるもので、上側壁部118bと下側壁部118aとの外周縁相互を縫着させている周縁結合部(図符号省略)から、左右方向に略沿うようにして左右の内方に向かって延びるように形成されるもので(図30,31参照)、端部124aを、縦膨張部127より左右の内方に位置させるように、構成されている。換言すれば、前側部位120は、縦膨張部127の前側に配置される部位を、端側区画部124によって、縦膨張部127に対して閉塞されるように、構成されている(図33参照)。詳細には、端側区画部124の端部124aは、図30に示すように、縦膨張部127よりも左右の内方に突出するように、構成されている。また、各端側区画部124の端部124aは、エアバッグ117の膨張時に応力集中が生じるのを防止するために、幅広の略楕円形状とされている。中央側区画部123は、端側区画部124の左右の内方であって、前側部位120に形成される開口部120bの後側に隣接して配置されるもので、実施形態の場合、端側区画部124との間に隙間を設けつつ、左右の長さ寸法を、前側部位120に形成される開口部120bの開口幅寸法よりも大きくして(図34参照)、この開口部120bよりも左右の外方に延びるように、形成されている。中央側区画部123も、エアバッグ117の膨張時に応力集中が生じるのを防止するために、左右両側の端部123a,123aを、幅広の略円形状とされている。そして、実施形態では、横膨張部119において、各端側区画部124と中央側区画部123との間の隙間の部位から構成される2つの連通部125,125が、上流側膨張部としての前側部位120から、下流側膨張部としての後側部位121の後縁121a側に向けて膨張用ガスGを流出させるガス流出部を、構成することとなる。2つの連通部125は、平らに展開した状態の開口幅寸法を、後側部位121の前後の幅寸法の2/3程度に設定されるもので、前側部位120の膨張時の後縁120a側において、それぞれ、縦膨張部127より左右の内方となる位置に形成されて、後側部位121の後縁121a側に向けて膨張用ガスを流出させることとなる。
縦膨張部127は、平らに展開した状態の幅寸法(左右の幅寸法)を、平らに展開した状態の横膨張部119における前側部位120若しくは後側部位121の幅寸法(前後の幅寸法)より、若干大きく設定されるもので、膨張完了時に、フロントピラー5AL,5ARの前面を覆い可能に、構成されている。詳細には、各縦膨張部127は、長さ寸法を、フロントピラー5AL,5ARの前面を略全域にわたって覆い可能な寸法に、設定されている。
ガス流入口部130は、実施形態の場合、バッグ本体118と別体の略筒状として、構成されるもので、図31,32,34に示すように、元部130a側を、前側部位120の下側壁部118aに形成される開口部120bの周縁に、全周にわたって結合(縫着)されている。また、このガス流入口部130は、インフレーター32Bを接続可能に開口される先端130bを右方に向けるように、前後方向に対して傾斜して配置されている。また、実施形態の場合、ガス流入口部130は、図34に示すように、外形形状を同一とした2枚のガス流入口部用基材131の外周縁を結合(縫着)させて、構成されている。
バッグ本体118をケース110に取り付ける連結片部132,133は、略帯状として、バッグ本体118の下面側(下側壁部118a側)において、前側部位120の後縁120a側から前方に延びるように、形成されている(図31参照)。実施形態の場合、連結片部132,132は、それぞれ、元部側を中央側区画部123の左右両側の端部123aに結合させて前方に延びるように配置され、連結片部133,133は、元部側を、それぞれ、端側区画部124の端部124aに結合させて、先端を左右の内方にむけるように、前後方向に対して傾斜して延びるように配置されている。これらの連結片部132,133は、インフレーター32Bをケース110に取り付けるボルト34Bや、別の固定手段としてのボルトを利用して、ケース110の底壁部112に取り付けられる構成である。
このエアバッグ117においても、バッグ本体118、ガス流入口部130、及び、連結片部132,133は、ポリエステル糸やポリアミド糸等の織布にガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布させたコート布から、形成されている。
次に、第3実施形態のエアバッグ装置M3の車両V2への搭載について説明する。まず、エアバッグ117をケース110内に収納可能に折り畳む。エアバッグ117は、図35のAに示すように、上側壁部118bを下側壁部118aに重ねて平らに展開した状態から、前後方向側の幅寸法を縮めるような前後縮小折りと、左右方向側の幅寸法を縮めるような左右縮小折りと、を経て、折り畳まれる。具体的には、まず、図35のA,Bに示すように、上側壁部118bと下側壁部118aとを重ねるように平らに展開した状態のエアバッグ117において、縦膨張部127の領域を、先端127a側から、下側壁部118a側に向かって巻くようにロール折りして、ロール折り部位136を形成する。次いで、図35のB,図36のAに示すように、横膨張部119における後側部位121を、左右方向に沿った折目を付けて蛇腹折りして、蛇腹折り部位137を形成する。その後、図36のA,Bに示すように、横膨張部119における前側部位120を、蛇腹折り部位137に接近させるように、左右方向に沿った折目を付けて蛇腹折りして、蛇腹折り部位138を形成し、前後縮小折りを完了する。次いで、前後縮小折りバッグ139を、ケース110内に収納可能に、縦膨張部127,127より左右の内方であって、連結片部133,133より左右の外方となる位置(連通部125の外方となる位置)で、前後方向に沿った折目L5,L6を付けて(図36のB参照)、左右両側の端部139a,139b側を左右の中央側に接近させつつ、再度左右の外方に向けるように蛇腹折りして、左右縮小折りを完了し(図36のC参照)、ケース110内に収納可能な折り完了体140を、形成する。
このようにして折り畳んだエアバッグ117を、インフレーター32Bと接続させて、ケース110内に収納させ、ケース110をカウルパネル7aに取り付け、カウルルーバ7bを取り付ければ、エアバッグ装置M3を車両V2に搭載することができる。この第3実施形態のエアバッグ装置M3では、図示しない作動回路が、フロントバンパ6Aに配置される図示しないセンサからの信号に基づいて、車両V2と歩行者との衝突を検知した際に、インフレーター32Bが作動されて、内部に膨張用ガスを流入させてエアバッグ117が膨張することとなり、膨張するエアバッグ117が、エアバッグカバー114の扉部114aを押し開き、扉部114aを開いて形成されるケース110の突出用開口110aから上方に向かって突出しつつ、フードパネル10Aの後端10cの上面からカウル7Aの上面にかけてと、フロントピラー5AL,5ARの前面と、を覆うように、膨張を完了させることとなる(図27の二点鎖線及び図37,38参照)。
この第3実施形態のエアバッグ装置M3においても、エアバッグ117の膨張初期に、インフレーター32Bから吐出される膨張用ガスGが、まず、横膨張部119内において上流側膨張部を構成する前側部位120を膨張させ、その後、膨張用ガスGは、前側部位120の後縁120a側に形成されるガス流出部としての連通部125を経て、横膨張部119において下流側膨張部を構成する後側部位121内に流入し、後側部位121から、横膨張部119の左右両端側の縦膨張部127,127内に流入して、縦膨張部127を膨張させることとなる。そして、上流側膨張部としての前側部位120は、下流側膨張部としての後側部位121側に膨張用ガスを流出させるガス流出部としての連通部125を、膨張時の後縁120a側において、縦膨張部127,127より左右の内方となる位置に、配置させており、また、この連通部125は、後側部位121の後縁121a側に向けて膨張用ガスGを流出させるように、構成されている。
そのため、第3実施形態のエアバッグ装置M3においても、インフレーター32Bから吐出される膨張用ガスGは、まず、横膨張部119の前側部位120内に一旦充満されるような態様となり、その後、縦膨張部127より左右の内方に配置される連通部125を経て、後側部位121内に、後縁121a側に向かって流入し、この後縁121a側に向かうような流れを、後側部位121の後縁121a側の部位に当たって左右方向側に偏向されるようにして、後側部位121内を左右両側に流れ、その後、縦膨張部127,127内に流入することとなる。そして、膨張用ガスGは、縦膨張部127内に流入した際に、縦膨張部127における左右の外方となる外縁127c側の部位に当たり、この縦膨張部127の元部127b側の部位で再度後方に向かうように偏向されて、縦膨張部127内に流入することとなる。
そのため、第3実施形態のエアバッグ装置M3においても、インフレーター32Bから吐出された膨張用ガスが、後外向きに縦膨張部127側に流入することを抑制でき、上流側膨張部を構成する前側部位120と下流側膨張部を構成する後側部位121とを経て、流れの向きを順次偏向されるようにして縦膨張部127内に流入し、縦膨張部127内に流入した膨張用ガスは、元部127b側の部位を一旦膨らませるようにして、その後、外向きの流れを抑制されて、後方に向かうように流れることから、内部に膨張用ガスを流入させた縦膨張部127が左右にぶれるように展開することを抑制できて、迅速かつ安定してフロントピラー5AL,5ARの前面を覆うように配置させることができる。
したがって、第3実施形態のエアバッグ装置M3においても、横膨張部119の両端側に配置される縦膨張部127,127を、迅速かつ安定してフロントピラー5AL,5ARの前面側を覆うように配置させることができる。
また、この第3実施形態のエアバッグ装置M3においても、エアバッグ117を、前後縮小折りと左右縮小折りとを経て折り畳む構成として、前後縮小折り時に、縦膨張部127,127の部位を、後端(先端127a)側から下側壁部118a側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳み、左右縮小折り時に、各縦膨張部127,127を横膨張部119側に折り返すようにして、前後縮小折りにより折り畳まれた前後縮小折りバッグ139の左右両側の端部139a,139bを左右の中央側に接近させるように折り畳んでいる。そのため、エアバッグ117の膨張初期に、左右縮小折りを解消するようにして、各縦膨張部127,127の部位を左右に広く迅速に展開させることができ、また、内部に膨張用ガスを流入させつつロール折りを解消するように展開する際に、フロントピラー5AL,5ARの前面に沿って折りを解消しつつ、展開することとなって、ぶれを抑制できると同時に、展開膨張時に、フロントピラー5AL,5ARから大きく浮き上がることも抑制できて、各縦膨張部127,127を、フロントピラー5AL,5ARの前面を迅速に覆うように、膨張させることができる。
なお、本明細書では、第1,第2実施形態において、フードパネル10の後端10cを上方に押し上げるアクチュエータ21を備えるタイプの車両V1に搭載されるエアバッグ装置M1,M2について説明し、第3実施形態において、アクチュエータを備えないタイプの車両V2に搭載されるエアバッグ装置M3について説明している。しかしながら、第1,第2実施形態のエアバッグ装置M1,M2を、アクチュエータを備えない車両に搭載し、膨張するエアバッグ自体によって、フードパネルの後端を押し上げるように、構成してもよい。また、第1,第2実施形態のエアバッグ装置M1,M2は、フードパネル自体の下面側に取り付けられ、第3実施形態のエアバッグ装置M3は、カウルの部位に取り付けれられているが、エアバッグ装置の搭載位置は、これに限られるものではなく、例えば、第1,第2実施形態のタイプのエアバッグ装置を、カウルの部位に取り付ける構成としてもよく、また、第3実施形態のタイプのエアバッグ装置を、フードパネルの後端側の上面側を凹ませるように構成した凹部内に、搭載させる構成としてもよい。
4,4A…フロントウィンドシールド、4a…下部、5L,5R,5AL,5AR…フロントピラー、7,7A…カウル、10,10A…フードパネル、10c…後端、26,26A…ケース(収納部位)、30,30A…エアバッグカバー、32,32A,32B…インフレーター、38…エアバッグ、40…横膨張部、41…上流側膨張部、41a…後縁、42…下流側膨張部、42a…後縁、44…縦膨張部、44a…先端(後端)、44b…元部、45…ガス流入口部、47…テザー、48…連通穴部(ガス流出部)、70,92…エアバッグ、72,72A…横膨張部、72a…後縁、73,73A…下流側膨張部、75,75A…縦膨張部、75a…先端(後端)、75b…元部、76,94…ガス流入口部、78,96…インナバッグ(上流側膨張部)、79,97…本体部、79c,97c…後縁、80,98…ガス流出穴(ガス流出部)、110…ケース(収納部位)、114…エアバッグカバー、117…エアバッグ、119…横膨張部、120…前側部位(上流側膨張部)、120a…後縁、121…後側部位(下流側膨張部)、121a…後縁、125…連通部(ガス流出部)、127…縦膨張部、127a…先端(後端)、127b…元部、130…ガス流入口部、G…膨張用ガス、V1…車両、M1,M2,M3…歩行者用エアバッグ装置。
Claims (6)
- 車両のフードパネルの後端近傍であって、左右のフロントピラーの間の中央側に配置される収納部位内に収納されるもので、折り畳まれたエアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備え、
前記エアバッグが、膨張完了時に、前記フードパネルの後方に配置されるフロントウィンドシールドの下部の左右方向に略沿った略棒状として配置される横膨張部と、該横膨張部の両端から後方に延びるように構成されて左右の前記フロントピラーの前面側を覆う2つの縦膨張部と、を備える構成とされるとともに、前記各縦膨張部を、前記横膨張部側に折り返すようにして、前後左右の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、前記収納部位内に収納され、
前記インフレーターが、前記横膨張部において後縁から離れた前側部位と接続される構成の歩行者用エアバッグ装置において、
前記横膨張部が、膨張完了時の前側の領域に配置されるとともに、前記インフレーターと接続されて前記膨張用ガスの流れの上流側となる上流側膨張部と、膨張完了時に前記上流側膨張部の後側の領域に配置される下流側膨張部と、を、有し、
該上流側膨張部が、膨張時の後縁側において、前記縦膨張部より左右の内方となる位置に、前記下流側膨張部の後縁側に向けて膨張用ガスを流出可能なガス流出部を、配設させる構成とされ、
前記横膨張部は、前記ガス流出部から流出される前記膨張用ガスを、前記下流側膨張部を経て、前記縦膨張部内に流入させるように、構成されていることを特徴とする歩行者用エアバッグ装置。 - 前記横膨張部が、内部領域を前後で2つに区画するように、左右の略全域にわたってテザーを配置させて、前記テザーの前側の部位を前記上流側膨張部とし、前記テザーの後側の部位を前記下流側膨張部として構成され、
前記テザーに、前記ガス流出部を構成する複数の連通穴部が、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用エアバッグ装置。 - 前記横膨張部が、内部に、前記上流側膨張部を構成するインナバッグを、膨張完了時の前端側に、配置させて構成され、
該インナバッグが、膨張完了時の後縁側に、前記ガス流出部を構成する複数のガス流出穴を、配置させて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用エアバッグ装置。 - 前記インナバッグが、左右方向の端部を、それぞれ、前記縦膨張部よりも左右の内方に位置させるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の歩行者用エアバッグ装置。
- 前記ガス流出部が、開口面積の総和を、膨張完了時の前記縦膨張部における前記横膨張部との連結部位付近の断面積と、略一致させるように、構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置。
- 前記エアバッグが、膨張完了時に上側に配置される上側壁部と、下側に配置される下側壁部と、を重ねて平らに展開した状態から、前後方向側の幅寸法を縮めるような前後縮小折りと、左右方向側の幅寸法を縮めるような左右縮小折りと、を経て、折り畳まれて、前記収納部位内に収納され、
前記前後縮小折り時に、少なくとも前記縦膨張部の部位が、後端側から前記下側壁部側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳まれ、
前記左右縮小折り時に、前記各縦膨張部を、前記横膨張部側に折り返すようにして、前記前後縮小折りにより折り畳まれた前後縮小折りバッグの左右両端側を左右の中央側に接近させるように折り畳む構成としていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の歩行者用エアバッグ装置。
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