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JP2014191077A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2014191077A JP2013064718A JP2013064718A JP2014191077A JP 2014191077 A JP2014191077 A JP 2014191077A JP 2013064718 A JP2013064718 A JP 2013064718A JP 2013064718 A JP2013064718 A JP 2013064718A JP 2014191077 A JP2014191077 A JP 2014191077A
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toner
image
intermediate transfer
image forming
forming apparatus
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隆行 樋口
Tomoaki Hattori
智章 服部
Atsushi Igami
淳 伊神
Kumiko Suzuki
久美子 鈴木
Emi Yamada
絵美 山田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

【課題】画像形成時における省エネルギー化を図ることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含むトナーが用いられるプリンタ1に、トナーを搬送する感光ドラム2と、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射する紫外LED11と、紫外LED11によって露光されたトナー像を保持する用紙Pを加圧する加熱ローラ12とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に関する。
従来から、トナーなどの現像剤により画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置として、例えば、トナー像を担持する感光ドラムと、感光ドラムから用紙に転写されたトナー像を、用紙に定着させる熱定着部とを備え、熱定着部が、加熱ローラと加圧ローラとを備えるプリンタが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
そして、そのようなプリンタでは、画像形成時において、加熱ローラの表面の温度が、例えば、175℃以上に加熱され、用紙が加熱ローラと加圧ローラとの間を通過するときに、用紙上のトナー像が熱定着される。
特開2005−91545号公報
つまり、特許文献1に記載のプリンタでは、トナーを用紙に定着するときに、用紙上のトナーを、高温に加熱することにより一旦溶融する必要がある。そのため、省エネルギー化を図るには限度がある。
そこで、本発明の目的は、画像形成時における省エネルギー化を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含む現像剤が用いられる画像形成装置であって、現像剤を搬送するように構成される感光体と、現像剤像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射するように構成される第1露光装置と、第1露光装置によって露光された現像剤像を保持する記録シートを加圧するように構成される加圧部材とを有している。
このような構成によれば、現像剤が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含むので、現像剤に光を照射することにより、化合物を溶融または凝固させることができる。
そのため、第1露光装置が現像剤に紫外光を照射することにより化合物を溶融した後、化合物を凝固させることにより、現像剤を記録シートに定着させることができる。その結果、現像剤を記録シートに定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
また、加圧部材は、第1露光装置によって露光された現像剤像を保持する記録シートを加圧する。そのため、現像剤像を記録シートに密着させることができ、ひいては、現像剤像の記録シートに対する定着性の向上を図ることができる。
従って、本発明の画像形成装置によれば、画像形成動作時、具体的には、記録シートに対する現像剤の定着時における省エネルギー化を図ることができながら、現像剤像の記録シートに対する定着性の向上を図ることができる。
(2)また、紫外光が照射された現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第2露光装置を有していてもよい。
このような構成によれば、第1露光装置からの紫外光が照射された現像剤像に、第2露光装置からの可視光を照射することができる。つまり、紫外光が照射され、溶融された化合物に可視光を照射することができる。そのため、一旦溶融した化合物を、確実に凝固させることができる。
(3)また、第1露光装置は、記録シートに転写された現像剤像を露光するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、第1露光装置が記録シートに転写された現像剤像を露光できるので、現像剤像を確実に記録シートに定着させることができる。
(4)また、感光体上の現像剤像を搬送するように構成される中間転写体を有していてもよい。この場合、第1露光装置は、中間転写体上の現像剤像を露光するように構成されている。
このような構成によれば、第1露光装置が中間転写体上の現像剤像を露光するので、中間転写体上において、現像剤が含む化合物を溶融させることができる。
そのため、溶融された化合物を含む現像剤が、中間転写体により搬送されて、記録シートと接触すると、溶融された化合物がシートと密着する。そのため、現像剤像を、中間転写体から記録シートに確実に転写することができる。
(5)また、第2露光装置は、中間転写体の内部から中間転写体上の現像剤像を露光するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、第2露光装置が中間転写体の内部に配置されているので、第2露光装置が中間転写体の外部に配置されている場合と比較して、第2露光装置と中間転写体との効率的な配置を確保することができる。
また、第2露光装置は、中間転写体の内部に配置されているので、現像剤像の中間転写体側の部分に可視光を照射する。これによって、中間転写体上の現像剤像のうち、中間転写体と接触する部分にある化合物が凝固される。そのため、中間転写体上から記録シートに現像剤像が転写されるときにおける、現像剤像の中間転写体からの剥離性の向上を図ることができる。
(6)また、第2露光装置は、中間転写体における現像剤像が転写される面と反対側の面と対向するように、中間転写体の内部に設けられていてもよい。
このような構成によれば、第2露光装置が中間転写体における現像剤像が転写される面と反対側の面と対向しているので、中間転写体上の現像剤像のうち、中間転写体と接触する部分に可視光を確実に照射することができる。
(7)また、記録シートに転写された現像剤像を、加熱して、記録シートに定着させるように構成される加熱部材を有していてもよい。
このような構成によれば、加熱部材が、記録シートに転写された現像剤像を加熱することができるので、第1露光装置からの紫外光が照射され、溶融された化合物を、加熱により凝固させることができる。その結果、現像剤の記録シートに対する定着性のさらなる向上を図ることができる。
(8)また、感光体上の現像剤像を感光体から記録シートに転写するように構成される転写体を有していてもよい。この場合、感光体は、現像剤像を、現像剤像と記録シートとが接触する接触位置に搬送するように構成されている。また、第1露光装置は、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、感光体の反対側に配置されて、接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されている。
このような構成によれば、転写体が、感光体上の現像剤像を感光体から記録シートに確実に転写することができる。
また、第1露光装置が接触位置に向けて紫外光を照射するので、接触位置にある現像剤像に含まれる化合物が溶融される。そのため、現像剤像と記録シートとが接触したときに、化合物を溶融させることができ、現像剤像を記録シートにより一層確実に転写することができる。
(9)また、第2露光装置は、接触位置に向けて可視光を照射するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、第2露光装置が接触位置にある現像剤像に向けて可視光を照射するので、接触位置において、溶融された化合物を凝固させることができる。つまり、接触位置にある現像剤像に含まれる化合物は、転写体により記録シートに転写されるとともに、第1露光装置からの紫外光の照射により溶融され、その後、すぐに第2露光装置からの可視光の照射により凝固される。
そのため、化合物が溶融された状態で、記録シートに伴って移動することが抑制される。その結果、溶融された化合物に異物が付着することを抑制できる。
(10)また、感光体上の現像剤像を搬送するように構成される中間転写体と、中間転写体と対向し、中間転写体上の現像剤像を記録シートに転写するように構成される転写体とを有していてもよい。
中間転写体は、現像剤像を、現像剤像と記録シートとが接触する接触位置に搬送するように構成されている。また、第1露光装置は、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、感光体の反対側に配置され、接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されている。
このような構成によれば、画像形成装置が転写体を有しているので、中間転写体上の現像剤像を中間転写体から記録シートに確実に転写することができる。
また、第1露光装置が接触位置に向けて紫外光を照射するので、接触位置にある現像剤に含まれる化合物を溶融できる。そのため、現像剤像と記録シートとが接触したときに、現像剤像を記録シートに転写するとともに、現像剤に含まれる化合物を溶融できる。
(11)また、現像剤像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射するように構成される第3露光装置を有していてもよい。この場合、第3露光装置は、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、第1露光装置とは反対側に配置され、接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されている。
このような構成によれば、第3露光装置が、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、第1露光装置とは反対側に配置されているので、接触位置にある現像剤像は、第1露光装置と第3露光装置との間に配置される。そのため、接触位置にある現像剤像は、両側から300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光が照射される。
その結果、現像剤に含まれる化合物を確実に溶融することができ、ひいては、現像剤像の記録シートに対する定着性の向上を確実に図ることができる。
(12)また、紫外光が照射された現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第4露光装置を有していてもよい。この場合、第2露光装置は、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、感光体の反対側に配置され、第4露光装置は、感光体の長手方向から見て、接触位置に対して、第2露光装置とは反対側に配置されている。また、第2露光装置と第4露光装置とは、接触位置に向けて、可視光を照射するように構成されている。
このような構成によれば、接触位置にある現像剤像が、第2露光装置と第4露光装置との間に配置されており、両側から400nm以上800nm以下の波長を有する可視光が照射される。つまり、紫外光が照射され、溶融された化合物を含む現像剤に、両側から400nm以上800nm以下の波長を有する可視光が照射される。
そのため、現像剤に含まれる化合物を確実に凝固させることができ、ひいては、現像剤像の記録シートに対する定着性の向上をより一層確実に図ることができる。
(13)また、転写体は、加熱部材を兼ねてもよい。
このような構成によれば、転写体が加熱部材を兼ねているので、中間転写体から記録シートに現像剤を転写させることができながら、現像剤に含まれる化合物を確実に凝固させることができる。
(14)また、転写体は、加圧部材を兼ねてもよい。
このような構成によれば、転写体が加圧部材を兼ねているので、中間転写体から記録シートに現像剤を転写させることができながら、現像剤に含まれる化合物を確実に記録シートに密着させることができる。
本発明の画像形成装置によれば、画像形成時における省エネルギー化を図ることができる。
図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態としてのプリンタの中央断面図である。 図2は、図1に示すプリンタに使用される現像剤の一実施形態としてのトナーの走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 図3は、定着性試験方法1で評価したトナーにおける、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料の被覆率と、定着性試験方法1による反射濃度低下率との相関関係を示すグラフである。 図4は、定着性試験方法2で評価したトナーにおける、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料の被覆率と、定着性試験方法2による濃度低下率との相関関係を示すグラフである。 図5は、本発明の画像形成装置の第2実施形態としてのプリンタの中央断面図である。 図6は、本発明の画像形成装置の第3実施形態としてのプリンタの中央断面図である。 図7は、本発明の画像形成装置の第4実施形態としてのプリンタの中央断面図である。 図8は、本発明の画像形成装置の第5実施形態としてのプリンタの中央断面図である。
1.プリンタの構成
画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、図1に示すように、略ボックス形状の本体ケーシング41を備えている。なお、プリンタ1に関し、方向について言及する場合には、それぞれ水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、図1に示した矢印方向を基準とする。
また、プリンタ1は、本体ケーシング41内において、画像形成ユニット42と、定着ユニット14とを備えている。
画像形成ユニット42は、感光体の一例としての感光ドラム2と、現像カートリッジ3と、スキャナユニット8と、スコロトロン帯電器10と、転写体の一例としての転写ローラ9とを備えている。
感光ドラム2は、左右方向に延びる略円筒形状に形成され、左側面視略時計方向に回転するように構成されている。つまり、左右方向は、感光ドラム2の長手方向の一例である。
現像カートリッジ3は、感光ドラム2の前側に配置されており、筺体7を備えている。
また、現像カートリッジ3は、筺体7内において、現像ローラ4、供給ローラ5および層厚規制ブレード6を備えている。現像ローラ4は、筺体7の後側から露出するように配置され、筺体7に回転可能に支持されており、感光ドラム2に対して前側から接触されている。なお、後述する画像形成動作において、現像ローラ4には、現像バイアスが印加される。
供給ローラ5は、現像ローラ4に前下側から圧接するように配置され、筺体7に回転可能に支持されている。層厚規制ブレード6は、現像ローラ4に前側から接触するように、筺体7に支持されている。そして、筺体7は、その内部において、供給ローラ5の上側に、現像剤の一例としてのトナーを収容している。
スキャナユニット8は、本体ケーシング41内の上部において、感光ドラム2の上側に間隔を隔てて配置されている。また、スキャナユニット8は、画像データに基づくレーザービームLを、感光ドラム2に向かって出射し、感光ドラム2の周面を露光する。
スコロトロン帯電器10は、感光ドラム2の後上側に間隔を隔てて対向配置されている。転写ローラ9は、感光ドラム2に対して下側から圧接されている。なお、後述する画像形成動作において、転写ローラ9には、転写バイアスが印加される。
定着ユニット14は、画像形成ユニット42の後側に配置されており、第1露光装置の一例としての紫外LED11と、加熱部材の一例としての加熱ローラ12と、加圧ローラ13と、第2露光装置の一例としての可視LED16とを備えている。
紫外LED11は、転写ローラ9と感光ドラム2との当接位置に対し、用紙Pの搬送方向下流側に配置されている。紫外LED11は、加圧ローラ12と加熱ローラ13との当接位置に対して用紙Pの搬送方向上流側に配置されている。紫外LED11は、感光ドラム2の後側に間隔を隔てて配置されている。また、紫外LED11は、例えば、300nm以上、好ましくは、330nm以上、例えば、400nm未満、好ましくは、390nm未満の波長を有する紫外光を下側に向かって出射するように構成されている。また、紫外LED11の露光量は、例えば、0.5〜200J/cm、好ましくは、1.0〜150J/cm、さらに好ましくは、3.0〜80J/cmである。
加熱ローラ12は、紫外LED11の後側に間隔を隔てて配置されており、後述する画像形成動作時において、その周面が、例えば、25〜100℃、好ましくは、40〜80℃に加熱されるように構成されている。
加圧ローラ13は、加熱ローラ12に対して下側から圧接されている。
可視LED16は、加熱ローラ12と加圧ローラ13との当接位置に対して、用紙Pの搬送方向下流側に配置されている。また、可視LED16は、加熱ローラ12の後側に間隔を隔てて配置されている。また、可視LED16は、例えば、400nm以上、好ましくは、450nm以上、例えば、800nm以下、好ましくは、650nm以下の波長を有する可視光を下側に向かって出射するように構成されている。
2.トナーの詳細
筺体7に収容されるトナーとしては、例えば、UV軟化材料がトナー母粒子の表面に固着される第1トナーや、UV軟化材料が結着樹脂としてトナー母粒子に含有される第2トナーなどが挙げられる。
(1)第1トナー
詳しくは、第1トナーは、結着樹脂および着色剤を含有する現像剤母粒子の一例としてのトナー母粒子と、トナー母粒子の表面に固着される添加剤とを備えている。
このような第1トナーは、添加剤の懸濁液を調製する添加剤調製工程と、トナー母粒子の懸濁液を調製するトナー母粒子調製工程と、添加剤の懸濁液およびトナー母粒子の懸濁液からトナーを調製するトナー調製工程とにより製造される。
(1−1)添加剤調製工程
添加剤調製工程では、まず、添加剤の懸濁液を調製する。
添加剤は、少なくともUV軟化材料を含み、必要により帯電制御剤を含む。
そのため、添加剤調製工程では、少なくともUV軟化材料の懸濁液が調製され、必要により、UV軟化材料の懸濁液とは別途、帯電制御剤の懸濁液が調製される。
(1−1−1)UV軟化材料懸濁液の調製
UV軟化材料の懸濁液、すなわち、UV軟化材料微粒子が分散されたUV軟化材料懸濁液は、UV軟化材料、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させたUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(1−1−2)UV軟化材料
UV軟化材料は、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する光反応性化合物を含有している。より詳しくは、光反応性化合物は、分子中にシス−トランス光異性化可能なアゾベンゼン基を複数有する化合物であって、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移する。
このような光反応性化合物としては、例えば、下記一般式(1)で示される糖アルコールエステル、下記一般式(2)で示される糖アルコールエステル、下記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物などが挙げられる。
一般式(1):
(式(1)中、Rは、下記一般式(3)で示される官能基であり、nは、1〜4の整数を示す。)
一般式(2):
(式(2)中、Rは、下記一般式(3)で示される官能基であり、nは、1〜4の整数を示す。)
一般式(3):
(式(3)中、mは、0〜16の整数を示し、lは、1〜16の整数を示す。)
一般式(4):
(式(4)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、アルコキシフェニル基、およびN−アルキルアミノカルボニル基からなる群から選択され、nは整数を表す。ただし、R1、R2およびR3の全てが水素の場合を除く。)
(1−1−2−1)糖アルコールエステル
上記一般式(1)および上記一般式(2)で示される糖アルコールエステルは、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移し、また、400nm以上800nm以下の波長を有する光を吸収すること、あるいは、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移する。
上記一般式(3)中、mは、好ましくは、4〜8の整数を示す。また、上記一般式(3)中、lは、好ましくは、8〜12の整数を示す。
このような糖アルコールエステルの融点は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、例えば、140℃以下、好ましくは、130℃以下である。
このような糖アルコールエステルは、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような糖アルコールエステルのなかでは、好ましくは、上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルが挙げられ、さらに好ましくは、下記化学式(5)〜化学式(7)で示される糖アルコールエステルが挙げられ、とりわけ好ましくは、化学一般式(7)で示される糖アルコールエステルが挙げられる。
化学式(5):
(式(5)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(6):
(式(6)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(7):
(式(7)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(8):
上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルを調製するには、上記一般式(3)で示されるアゾベンゼン基を有する原料化合物と、下記一般式(9)に示す糖アルコールとを反応させる。
原料化合物としては、例えば、下記一般式(10)に示すアゾベンゼン化合物などが挙げられる。
一般式(10):
(式(10)中、mは、上記一般式(3)に示されるmと同様の整数を示し、lは、上記一般式(3)に示されるlと同様の整数を示す。)
上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物は、例えば、4−アルキル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンと、ハロゲン原子含有カルボン酸化合物とを、アルカリ性条件下で反応させて、中間体としてのカルボキシル基含有アゾベンゼン誘導体を調製した後、カルボキシル基含有アゾベンゼン誘導体を、酸ハロゲン化剤と反応させることにより調製される。
4−アルキル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンとしては、好ましくは、4−ヘキシル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンが挙げられる。
ハロゲン原子含有カルボン酸化合物は、カルボキシル基およびハロゲン原子を有する化合物であって、例えば、炭素数2〜17のハロゲン原子含有カルボン酸化合物、好ましくは、炭素数9〜13のハロゲン原子含有カルボン酸化合物が挙げられる。また、ハロゲン原子含有カルボン酸化合物のハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、臭素が挙げられる。
また、酸ハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、オキザリルクロリド、ホスゲン、オキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、臭化チオニル、三臭化リン、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリドなどが挙げられ、好ましくは、塩化チオニルが挙げられる。
一般式(9):
(式(9)中、nは、上記一般式(1)に示されるnと同様の整数を示す。)
上記一般式(9)に示す糖アルコールは、糖のカルボニル基が還元された鎖状の多価アルコールであって、例えば、グリセリンなどのトリトール、例えば、トレイトール、エリスリトールなどのテトリトール、例えば、アラビニトール、キシリトール、リビトールなどのペンチトール、例えば、ガラクチトール、グルシトール、マンニトールなどのペンチトールなどが挙げられる。
このような糖アルコールは、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような糖アルコールのなかでは、好ましくは、ペンチトールが挙げられ、さらに好ましくは、マンニトールが挙げられる。
上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物と、上記一般式(9)に示される糖アルコールとを反応させるには、まず、上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物を有機溶媒に溶解して、中間体溶液を調製するとともに、上記一般式(9)に示す糖アルコールを、脱水ピリジンに分散させて、例えば、0.5〜3質量%の糖アルコール懸濁液を調製する。
有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、例えば、ヘキサン、ヘプタンなどの飽和炭化水素類、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。このような有機溶媒は、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような有機溶媒のなかでは、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類が挙げられ、さらに好ましくは、ジクロロメタンが挙げられる。
次いで、糖アルコール懸濁液を中間体溶液にゆっくりと加えた後、例えば、10〜40℃において、例えば、24〜144時間攪拌する。
これによって、上記一般式(10)に示すアゾベンゼン化合物と、上記一般式(9)に示す糖アルコールとが反応し、上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルが製造される。
(1−1−2−2)ディスコチック液晶化合物
上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物は、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移し、また、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移する。
上記一般式(4)中、Rは、好ましくは、アルコキシル基、さらに好ましくは、炭素数1〜20のアルコキシル基、とりわけ好ましくは、炭素数8〜16のアルコキシル基が挙げられる。また、上記一般式(4)中、RおよびRは、好ましくは、水素が挙げられる。また、上記一般式(4)中、nは、例えば、1〜8の整数、好ましくは、1〜4の整数を示す。
このようなディスコチック液晶化合物の融点は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、例えば、140℃以下、好ましくは、130℃以下である。
このようなディスコチック液晶化合物は、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。
また、このようなディスコチック液晶化合物のなかでは、好ましくは、上記一般式(4)中、nが1である環状2量体、すなわち、下記化学式(11)に示す環状2量体、および、上記一般式(4)中、nが2である環状3量体、すなわち、下記化学式(12)に示す環状3量体が挙げられ、さらに好ましくは、下記化学式(11)に示す環状2量体が挙げられる。
化学式(11)
(式(11)中、R1、R2およびR3は、上記一般式(4)のR1、R2およびR3のそれぞれと同様の官能基を示す。)
化学式(12)
(式(12)中、R1、R2およびR3は、上記一般式(4)のR1、R2およびR3のそれぞれと同様の官能基を示す。)
上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物を調製するには、例えば、第2中間体としての下記一般式(13)に示されるメチレン架橋二量化ニトロベンゼン誘導体を、水素化アルミニウムリチウムなどの公知の還元剤により、還元的に環化させる。
一般式(13):
(式(13)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示し、Rは、アルキル基を示す。)
また、上記一般式(13)に示されるメチレン架橋二量化ニトロベンゼン誘導体は、調製例において詳述するが、下記一般式(14)に示すように、ニトロベンゼン誘導体を、ホルムアルデヒドにより二量化させて、第1中間体を調製した後、下記一般式(15)に示すように、第1中間体とハロゲン化アルキルとを反応させて、第1中間体に置換基を導入することにより調製される。
一般式(14):
(式(14)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示す。)
一般式(15):
(式(15)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示し、Rは、上記一般式(13)のRと同様のアルキル基を示す。)
上記一般式(15)において、RXとして示されるハロゲン化アルキルとしては、例えば、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル、好ましくは、炭素数8〜16のハロゲン化アルキルが挙げられる。また、ハロゲン化アルキルとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、臭素が挙げられる。つまり、ハロゲン化アルキルとしては、好ましくは、炭素数8〜16の臭化アルキルが挙げられ、さらに好ましくは、ブロモドデカン酸が挙げられる。
(1−1−3)有機溶剤
有機溶剤としては、UV軟化材料を溶解または膨潤させることができれば特に制限されず、例えば、上記した有機溶媒と同様のものが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような有機溶剤のなかでは、好ましくは、ケトン類およびハロゲン化炭化水素類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンおよびジクロロメタンが挙げられる。
(1−1−4)水系媒体
水系媒体は、水、または、水を主成分として、例えば、アルコール類、グリコール類などの若干の水溶性溶媒、または、例えば、界面活性剤、分散剤などの任意成分が配合されている水系媒体が挙げられる。水系媒体は、下記の乳化方法によれば、好ましくは、水と界面活性剤とを混合したものが用いられる。
界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。また、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウムなどの脂肪酸石けん、例えば、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。また、ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
このような界面活性剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような界面活性剤のなかでは、好ましくは、アニオン性界面活性剤、さらに好ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
界面活性剤の配合割合は、水100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.04質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、1質量部以下である。
(1−1−5)UV軟化材料乳化液の調製
UV軟化材料懸濁液を調製するには、まず、UV軟化材料乳化液を調製する。
UV軟化材料乳化液は、例えば、まず、UV軟化材料が有機溶剤によって溶解または膨潤されたUV軟化材料液を調製した後、そのUV軟化材料液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
UV軟化材料を有機溶剤に配合する方法は、特に制限されず、例えば、UV軟化材料を有機溶剤に配合して、UV軟化材料が溶解または膨潤するように攪拌混合する。これによって、UV軟化材料液が調製される。
また、UV軟化材料の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
次いで、UV軟化材料液は、水系媒体と配合された後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌される。これによって、UV軟化材料液が液滴となって、水系媒体中に乳化され、UV軟化材料乳化液に調整される。
UV軟化材料液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、30質量部以上、例えば、150質量部以下、好ましくは、120質量部以下である。
また、UV軟化材料液と水系媒体との配合時における、UV軟化材料液および水系媒体のそれぞれの温度は、有機溶剤の沸点未満となる温度範囲であって、例えば、20℃以上、好ましくは、30℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、75℃以下である。UV軟化材料液と水系媒体との配合時における、UV軟化材料液の温度と水系媒体の温度とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、互いに同一である。
また、分散機の撹拌条件は、例えば、容量が1L〜3L以下の場合、その回転数が、例えば、先端周速が4m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、17m/s以下、好ましくは、14m/s以下となるように、例えば、5000rpm以上、好ましくは、7000rpm以上、例えば、20000rpm以下であり、その攪拌時間が、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、60分以下、好ましくは、50分以下である。
なお、UV軟化材料乳化液の調製においては、UV軟化材料液を水系媒体に配合してもよく、また、水系媒体をUV軟化材料液に配合することもできる。水系媒体をUV軟化材料液に配合する場合には、転相乳化法を用いることもできる。
(1−1−6)UV軟化材料懸濁液の調製
そして、UV軟化材料懸濁液は、UV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
UV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法としては、例えば、送風、加熱、減圧またはこれらの併用など、公知の方法が挙げられる。
具体的には、UV軟化材料乳化液は、例えば、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、例えば、常温、好ましくは、30℃以上、例えば、90℃以下、好ましくは、80℃以下で、初期の有機溶剤量の80質量%以上、95質量%以下程度が除去されるまで加熱されることにより、有機溶剤が除去される。これにより、水系媒体から有機溶剤が除去されて、UV軟化材料微粒子が水系媒体中に分散されたUV軟化材料懸濁液が調製される。
UV軟化材料懸濁液中のUV軟化材料微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、50nm以上、好ましくは、90nm以上、例えば、1500nm以下、好ましくは、1200nm以下である。
UV軟化材料微粒子の体積平均粒子径は、UV軟化材料を有機溶剤に配合したときの粘度、UV軟化材料液と水との配合割合、UV軟化材料乳化液を調製するときの高速分散機の攪拌速度などを適宜制御することにより、上記範囲内に設定することができる。
(1−1−7)帯電制御剤懸濁液の調製
帯電制御剤の懸濁液、すなわち、帯電制御剤の微粒子が分散された帯電制御剤懸濁液は、例えば、帯電制御剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(1−1−8)帯電制御剤
帯電制御剤は、目的および用途に対応して、負帯電性電荷制御剤または正帯電性電荷制御剤から、単独または併用して用いられ、公知のものを使用することができる。例えば、帯電制御剤が合成樹脂からなる帯電制御樹脂であれば、後述のトナー母粒子に良好に固着させることができる。さらに、帯電制御樹脂がカチオン性基を有した合成樹脂であれば、トナーに安定的に正帯電性を付与できる。
カチオン性基としては、例えば、第4級アンモニウム基、第4級アンモニウム塩含有基、アミノ基、ホスホニウム塩含有基などが挙げられる。カチオン性基のうち、好ましくは、第4級アンモニウム塩含有基が挙げられる。カチオン性基が第4級アンモニウム塩含有基であれば、帯電制御樹脂を安定的に乳化させることができ、得られるトナーの帯電の安定性を向上させることができる。
また、合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。合成樹脂のなかでは、好ましくは、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂が挙げられ、さらに好ましくは、アクリル−スチレン樹脂が挙げられる。合成樹脂がアクリル−スチレン樹脂であれば、後述のトナー母粒子の結着樹脂がポリエステル樹脂である場合に、結着樹脂と相溶しにくいため、帯電制御樹脂がトナー母粒子に相溶されることを抑制することができ、トナーに安定した帯電性を付与することができる。このような合成樹脂は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。
また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂は、特開昭63−60458号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−243954号公報、特開平11−15192号公報などの記載に準じて製造することができる。また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂としては、例えば、藤倉化成株式会社製から市販されており、例えば、FCA−207P、FCA−161P、FCA−78P、FCA−201PSなどが挙げられる。
また、帯電制御樹脂のガラス転移点Tgは、トナーの保存安定性や熱定着性から、例えば、40℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、100℃以下、好ましくは、80℃以下である。
(1−1−9)有機溶剤
有機溶剤としては、例えば、上記の有機溶剤と同様のものが挙げられ、好ましくは、ケトン類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
(1−1−10)水系媒体
水系媒体としては、上記の水系媒体と同様のものが挙げられ、好ましくは、水が挙げられる。
(1−1−11)帯電制御剤乳化液の調製
帯電制御剤懸濁液を調製するには、まず、帯電制御剤乳化液を調製する。
帯電制御剤乳化液は、例えば、まず、帯電制御剤が有機溶剤によって溶解または膨潤された帯電制御剤液を調製した後、その帯電制御剤を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
帯電制御剤を有機溶剤に配合する方法は、特に制限されず、例えば、帯電制御剤を有機溶剤に配合して、帯電制御剤が溶解または膨潤するように攪拌混合する。これにより、帯電制御剤液が調製される。
また、帯電制御剤の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
次いで、帯電制御剤液は、水系媒体と配合された後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌される。これによって、帯電制御剤液が液滴となって、水系媒体中に乳化され、帯電制御剤乳化液が調整される。
帯電制御剤液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下である。また、分散機の撹拌条件は、例えば、上記の撹拌条件と同様である。
なお、帯電制御剤液乳化液は、まず、水系媒体と有機溶剤とを配合した後、得られた水系媒体と有機溶剤との混合液に帯電制御剤を配合して、上記と同様に攪拌することにより調製することもできる。
また、帯電制御剤液乳化液は、帯電制御剤の極性基を利用することにより、例えば、界面活性剤、分散剤または中和剤などの乳化安定化剤を配合することなく調製することができる。そのため、得られるトナー中に含有される乳化安定化剤を低減することができ、トナーの帯電性を安定化させることができる。
(1−1−12)帯電制御剤懸濁液の調製
そして、帯電制御剤懸濁液は、帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
なお、帯電制御剤が極性基を有しているので、帯電制御剤乳化液の調製において、有機溶剤に溶解または膨潤されている帯電制御剤は、水系媒体中で安定に乳化している。そして、帯電制御剤懸濁液は、この帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することにより得られるため、凝集物の少ない帯電制御剤微粒子の懸濁液として調製される。
帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去する方法は、上記のUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法と同様の方法が挙げられる。これにより、水系媒体から有機溶剤が除去されて、帯電制御剤微粒子が水系媒体中に分散された帯電制御剤懸濁液が調製される。
帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、50nm以上、好ましくは、90nm以上、例えば、600nm以下である。
帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径は、帯電制御剤を有機溶剤に配合したときの粘度、帯電制御剤液と水との配合割合、帯電制御剤乳化液を調製するときの高速分散機の攪拌速度などを適宜制御することにより、上記範囲内に設定することができる。
(1−2)トナー母粒子調製工程
また、トナー母粒子調製工程では、添加剤調製工程とは別途、結着樹脂と着色剤とを含有する母体微粒子の懸濁液が調製され、母体微粒子の懸濁液を加熱することにより母体微粒子を凝集させて、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液を調製する。
(1−2−1)母体微粒子懸濁液
母体微粒子の懸濁液、すなわち、母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液は、結着樹脂、着色剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(1−2−2)結着樹脂
結着樹脂は、トナーの主成分であり、例えば、カルボキシル基などの酸価を有する官能基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。
酸価を有するポリエステル樹脂としては、酸価が、例えば、0.5mgKOH/g以上、好ましくは、1.0mgKOH/g以上、例えば、40mgKOH/g以下、好ましくは、20mgKOH/g以下で、標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による重量平均分子量が、例えば、9,000以上、好ましくは、20,000以上、例えば、200,000以下、好ましくは、150,000以下で、テトラヒドロフラン不溶分、すなわちゲル分が、例えば、10質量%以下、例えば、0.5質量%以上で、ガラス転移点Tgが、例えば、50℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下のポリエステル樹脂が挙げられる。具体的には、ポリエステル樹脂は、例えば、三菱レイヨン社から市販されており、例えば、FC1565、FC023、FC1494、FC1233、ER508、ER502などが挙げられる。
酸価が上記下限値より低い場合には、後に添加する水酸化ナトリウムなどの塩基と反応する量が少ないために、乳化が不安定となって安定したスラリーが得られない場合がある。一方、酸価が上記上限値よりも高い場合には、トナーの正帯電性が低下し、画像濃度の低下などを生じる場合がある。
また、重量平均分子量が上記下限値よりも低い場合には、トナーの機械的強度が不足してトナーの耐久性が低くなる場合がある。一方、重量平均分子量が上記上限値よりも高い場合には、トナーの溶融粘度が過度に高くなり、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生しやすくなる場合がある。
また、ゲル分は、全くなくてもよいが、トナーの強度や定着性、特にトナー強度に対しては、ある程度存在していることが好適である。ただし、上記上限値より多いと、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生する場合がある。
(1−2−3)着色剤
着色剤は、トナーに所望の色を付与するものであって、結着樹脂内に分散または浸透される。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、例えば、キノフタロンイエロー、ハンザイエロー、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、ペリノンオレンジ、ペリノンレッド、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドンレッド、ローズベンガル、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケトピロロピロール系顔料などの有機顔料、例えば、チタンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブルー、べんがら、アルミニウム粉、ブロンズなどの無機顔料または金属粉、例えば、アゾ系染料、キノフタロン系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、トリフェニルメタン系染料、フタロシアニン系染料、インドフェノール系染料、インドアニリン系染料などの油溶性染料または分散染料、例えば、ロジン、ロジン変性フェノール、ロジン変性マレイン酸樹脂などのロジン系染料、さらには、高級脂肪酸や樹脂などよって加工された染料や顔料などが挙げられる。
このような着色剤は、所望する色に応じて、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。例えば、有彩単一色のトナーは、同色系の顔料と染料、例えば、ローダミン系の顔料と染料、キノフタロン系の顔料と染料、フタロシアニン系の顔料と染料を、それぞれ配合される。
着色剤は、結着樹脂100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは、4質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、30質量部以下、さらに好ましくは、10質量部以下の割合で配合される。
(1−2−4)有機溶剤
トナー母粒子調製工程における有機溶剤としては、例えば、上記の有機溶剤と同様のものが挙げられ、好ましくは、ケトン類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
(1−2−5)水系媒体
トナー母粒子調製工程における水系媒体としては、例えば、上記の水系媒体と同様のものや、アルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、アミン類などの塩基性有機化合物を水に溶解した有機塩基水溶液や、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などを水に溶解した無機塩基水溶液が挙げられる。
このような水系媒体のなかでは、好ましくは、アルカリ性水溶液が挙げられ、さらに好ましくは、無機塩基水溶液が挙げられる。
無機塩基水溶液は、例えば、0.1規定以上、好ましくは、0.2規定以上、例えば、5規定以下、好ましくは、2規定以下の、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液として調製される。
トナー母粒子調製工程における水系媒体を調製するには、水100質量部に対して、無機塩基水溶液を、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、20質量部以下の配合割合で配合する。
(1−2−6)結着樹脂乳化液の調製
母体微粒子懸濁液を調製するには、まず、結着樹脂乳化液を調製する。
結着樹脂乳化液は、例えば、まず、結着樹脂および着色剤が有機溶剤に混合された結着樹脂液を調製した後、その結着樹脂液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
(1−2−7)結着樹脂液
より詳しくは、結着樹脂液は、結着樹脂および着色剤を有機溶剤に混合した後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌されることにより調製される。
結着樹脂の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。また、着色剤の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、0.25質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、8質量部以下、さらに好ましくは、3質量部以下である。
分散機としては、例えば、スリーワンモーターなど、タービン翼やプロペラ翼を有する攪拌機、例えば、ローター・ステーター方式のホモジナイザーなどの高速分散機、例えば、高圧ホモジナイザーなどの分散機などが挙げられる。
なお、結着樹脂液は、予め着色剤を有機溶剤に分散させて着色剤分散液を調製し、この着色剤分散液を有機溶剤に配合することによっても調製できる。
この場合、着色剤分散液には、着色剤を有機溶剤に分散させるために、好ましくは、結着樹脂が添加される。結着樹脂の配合割合は、着色剤100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下である。また、有機溶剤の配合割合は、着色剤100質量部に対して、例えば、100質量部以上、好ましくは、400質量部以上、例えば、3600質量部以下、好ましくは、3500質量部以下である。そして、着色剤分散液中の着色剤は、ディスパーやホモジナイザーなどの攪拌機により予備分散され、次いで、ビーズミルや高圧ホモジナイザーなどの分散機により微分散される。
(1−2−8)結着樹脂乳化液
次いで、結着樹脂液は、水系媒体と配合された後、上記と同様の分散機を用いて撹拌される。これによって、結着樹脂液が、100nm以上1000nm以下の液滴となって、水系媒体中に乳化され、結着樹脂乳化液に調整される。
結着樹脂液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、150質量部以下、好ましくは、120質量部以下である。
また、結着樹脂液と水系媒体との配合時における、結着樹脂液および水系媒体のそれぞれの温度は、有機溶剤の沸点未満となる温度範囲であって、例えば、30℃以上、好ましくは、40℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、75℃以下である。結着樹脂液と水系媒体との配合時における、結着樹脂液の温度と水系媒体の温度とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、互いに同一である。
また、分散機の撹拌条件としては、その先端周速が、例えば、5m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、20m/s以下、好ましくは、14m/s以下であり、その撹拌時間が、例えば、10分以上、好ましくは、15分以上、例えば、120分以下、好ましくは、60分以下である。
なお、結着樹脂乳化液の調製においては、結着樹脂液を水系媒体に配合してもよく、また、水系媒体を結着樹脂液に配合することもできる。水系媒体を結着樹脂液に配合する場合には、転相乳化法を用いることもできる。通常、転相乳化法では、結着樹脂液に水系媒体を少量ずつ添加するため、乳化に多大な時間を要するが、このような調製方法によれば、水系媒体を添加する速度を上げることができ、生産性を向上させることができる。また、結着樹脂液に予めアルカリ性水溶液を配合して中和しておき、それに水を配合してもよく、さらには、予め中和した結着樹脂液に水を配合することもできる。
(1−2−9)母体微粒子懸濁液
そして、母体微粒子懸濁液は、結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去する方法としては、上記のUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法と同様の方法が挙げられる。
なお、この工程で有機溶剤を揮発しないで、後述のトナー母粒子懸濁液を調製してもよい。この場合、母体微粒子を凝集・融合させて後述のトナー母粒子の大きさに液滴形成させた後、送風、加熱、減圧等の方法により溶剤を除去する。
得られた母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の濃度、すなわち、母体微粒子懸濁液の固形分濃度は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。また、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、30nm以上、好ましくは、50nm以上、例えば、1000nm以下、好ましくは、500nm以下である。
(1−2―10)トナー母粒子懸濁液の調製
トナー母粒子懸濁液は、例えば、母体微粒子懸濁液を希釈した後、凝集剤を添加して母体微粒子を凝集させ、加熱により凝集させた母体微粒子を融合させることにより調製される。
トナー母粒子懸濁液の調製において、母体微粒子懸濁液は、その固形分濃度が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下となるように、水系媒体で希釈される。
なお、母体微粒子懸濁液を希釈するときには、必要により、水系媒体とともに界面活性剤を添加することができる。なお、母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、予め界面活性剤水溶液を調製し、その界面活性剤水溶液を、母体微粒子懸濁液に添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンデシルエーテル、ポリオキシアルキレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。このような界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。また、このような界面活性剤のなかでは、好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、さらに好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーが挙げられる。
母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、界面活性剤は、母体微粒子懸濁液の固形分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の配合割合で配合される。
次いで、母体微粒子懸濁液は、凝集剤が添加される。これによって、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子が凝集する。
凝集剤としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウムなどの無機金属塩、例えば、ポリ塩化アルミニウムなどの無機金属塩の重合体などが挙げられる。このような凝集剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。また、このような凝集剤のなかでは、好ましくは、無機金属塩、さらに好ましくは、塩化アルミニウムが挙げられる。
このような凝集剤は、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.05規定以下、例えば、1.0規定以下、好ましくは、0.5規定以下の水溶液に調整される。そして、凝集剤の水溶液は、希釈された母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下となる割合で添加され、撹拌される。
凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌するには、例えば、まず、ホモジナイザーなどの高速分散機で、凝集剤を母体微粒子懸濁液に分散させ、次いで、攪拌機で、凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌する。攪拌機としては、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などの攪拌翼を備える攪拌機が挙げられる。また、攪拌機に代えて、超音波分散機で母体微粒子懸濁液を攪拌することもできる。
その後、母体微粒子懸濁液は凝集停止剤が添加される。これによって、母体微粒子の凝集が停止される。
凝集停止剤としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。また、凝集停止剤としては、イオン性界面活性剤を使用することもできる。
このような凝集停止剤は、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.1規定以上、例えば、5.0規定以下、好ましくは、2.0規定以下の水溶液として調製される。そして、凝集停止剤の水溶液は、母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1.0質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下となる割合で、母体微粒子懸濁液に添加され、攪拌が継続される。
なお、凝集停止剤を添加するときには、補助添加剤として、例えば、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルなどの界面活性剤を添加することもできる。
次いで、母体微粒子懸濁液は加熱される。これによって、凝集した母体微粒子が融合する。
より具体的には、母体微粒子懸濁液は、攪拌されながら、母体微粒子のガラス転移点以上の温度で、母体微粒子が所望する形状に融合するまで加熱される。
このときの加熱温度は、例えば、55℃以上、好ましくは、65℃以上、例えば、100℃以下である。また、加熱時間は、結着樹脂の種類にもよるが、例えば、0.5時間以上、例えば、10時間以下である。
加熱時間を短くすれば、異形、言い換えると、真球状でないトナー母粒子を得ることができ、加熱時間を長くすれば、真球状のトナー母粒子を得ることができる。
このようにして、凝集した母体微粒子が融合され、トナー母粒子が形成される。これにより、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液が調製される。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dvは、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上、例えば、12μm以下、好ましくは、10μm以下である。なお、体積基準の平均粒子径Dvは、後述する調製例に記載の方法で測定する。
(1−3)トナー調製工程
(1−3−1)帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液との混合液の調製
トナー調製工程では、まず、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とが混合されることにより、第1混合液が調製される。
帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合するには、特に制限されず、例えば、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを配合して、適宜攪拌する。
帯電制御剤懸濁液は、その固形分つまり帯電制御剤微粒子が、トナー母粒子懸濁液の固形分つまりトナー母粒子100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下質量部となるように、母粒子懸濁液と配合される。
第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面の帯電制御剤量が不足するため十分な帯電性が得られない場合がある。一方、第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合より多いと、チャージアップなどの原因となりトナーの帯電の均一性が阻害される場合があり、やはり、トナーの帯電の安定性が低下する場合がある。第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合であると、トナーの帯電性をより一層安定化させることができる。
帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とは、例えば、スリーワンモーターなどの攪拌機により液全体が流動する程度に攪拌されることにより混合される。攪拌翼としては、公知のものが使用でき、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などを用いることができる。
これにより、第1混合液中において、トナー母粒子に帯電制御剤微粒子が静電気的に付着される。
(1−3−2)第1混合液とUV軟化材料懸濁液との混合液の調製
次いで、第1混合液が加熱された後、UV軟化材料懸濁液が、その第1混合液に添加される。これによって、第1混合液とUV軟化材料懸濁液とが混合され、第2混合液が調製される。
混合時における第1混合液の加熱温度としては、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下である。
また、UV軟化材料懸濁液は、その固形分つまりUV軟化材料懸濁液が、第1混合液中のトナー母粒子100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、8質量部以下となるように、第1混合液と配合される。
第2混合液中のUV軟化材料微粒子が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面のUV軟化材料量が不足するため、被転写媒体に対する十分な定着性が得られない場合がある。第2混合液中のUV軟化材料微粒子が上記割合であると、被転写媒体に対するトナーの定着性をより一層安定化させることができる。
(1−3−3)トナー粒子の調製
次いで、第2混合液は、例えば、スリーワンモーターなどの攪拌機により液全体が流動する程度に攪拌される。攪拌翼としては、公知のものが使用でき、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などを用いることができる。
撹拌条件としては、温度が、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下であり、時間が、例えば、3分以上、好ましくは、10分以上、例えば、40分以下、好ましくは、20分以下である。
これによって、トナー母粒子の表面に、UV軟化材料微粒子および帯電制御剤微粒子が固着、融合され、トナー粒子が形成される。そして、トナー粒子は、濾別された後、必要により、蒸留水で洗浄され、乾燥される。
このようなトナー粒子において、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料微粒子の被覆率は、例えば、2%以上、好ましくは、7%以上、さらに好ましくは、13%以上、例えば、100%以下、好ましくは、79%以下である。なお、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料微粒子の被覆率は、後述する調製例に記載の方法で測定する。
上記被覆率が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面のUV軟化材料量が不足するため、被転写媒体に対する十分な定着性が得られない場合がある。上記被覆率が上記割合であると、被転写媒体に対するトナーの定着性をより一層安定化させることができる。
(1−4)外添剤
その後、必要により、外添剤を添加する。外添剤は、トナーの帯電性、流動性、保存安定性などを調整するために添加され、トナー母粒子よりも非常に小さい粒径の極微粒子からなる。
外添剤としては、例えば、無機粒子や合成樹脂粒子が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物、および、これらの疎水性化処理物などが挙げられる。例えば、シリカの疎水化処理物は、シリカの微粉体を、シリコーンオイルやシランカップリング剤で処理することにより得ることができる。シランカップリング剤としては、例えば、ジクロロジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザンなどが挙げられる。
合成樹脂粒子としては、例えば、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、コアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体からなるコアシェル型粒子などが挙げられる。
外添剤の添加は、特に制限されず、例えば、ヘンシェルミキサーなどの高速攪拌機などを用いて、上記により得られたトナー粒子と外添剤とを攪拌混合する。外添剤の添加量は、特に制限されないが、上記により得られたトナー粒子100質量部に対して、通常、0.1〜6質量部である。
(2)第2トナー
第1トナーでは、UV軟化材料が、結着樹脂および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に固着されるが、第2トナーでは、UV軟化材料が結着樹脂としてトナー母粒子に含有される。
このような第2トナーは、例えば、添加剤調製工程と、トナー母粒子調製工程と、トナー調製工程とにより製造される。
なお、第2トナーの調製において、第1トナーの調製と共通する部分は、その説明を省略し、第1トナーの調製と異なる部分についてのみ説明する。
(2−1)添加剤調製工程
第2トナーでは、添加剤が任意成分であるが、好ましくは、添加剤として帯電制御剤が含有される。
トナーに帯電制御剤が含有される場合、添加剤調製工程において、帯電制御剤懸濁液が調製される。このような帯電制御剤懸濁液は、上記した第1トナーの調製における帯電制御剤懸濁液の調製と同様にして調製される。
(2−2)トナー母粒子調製工程
(2−2−1)母体微粒子懸濁液の調製
母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液は、結着樹脂、着色剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
結着樹脂は、トナーの主成分であり、少なくとも上記したUV軟化材料を含んでおり、必要により、第1トナーの調製において上記したポリエステル樹脂などの公知の樹脂を含む。このような結着樹脂は、UV軟化材料とポリエステル樹脂などの公知の樹脂との混合物であってもよいが、好ましくは、上記したUV軟化材料のみからなる。
有機溶剤としては、例えば、第1トナーの調製において上記した有機溶剤が挙げられる。このような有機溶剤のなかでは、好ましくは、ケトン類およびハロゲン化炭化水素類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンおよびジクロロメタンが挙げられる。
(2−2−2)結着樹脂乳化液の調製
結着樹脂乳化液は、例えば、まず、結着樹脂および着色剤が有機溶剤に混合された結着樹脂液を調製した後、その結着樹脂液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
結着樹脂液は、結着樹脂および着色剤を有機溶剤に混合した後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌されることにより調製される。
なお、結着樹脂液は、上記した第1実施形態と同様に、予め着色剤を有機溶剤に分散させて着色剤分散液を調製し、この着色剤分散液を有機溶剤に配合することによっても調製できる。この場合、使用する有機溶剤としては、第1実施形態と同様の有機溶剤が挙げられる。
次いで、結着樹脂液は、水系媒体と配合された後、上記と同様の分散機を用いて撹拌される。これによって、結着樹脂液が、100nm以上1000nm以下の液滴となって、水系媒体中に乳化され、結着樹脂乳化液に調整される。
結着樹脂乳化液の調製工程において、結着樹脂液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
また、結着樹脂乳化液の調製工程において、必要により、水系媒体とともに分散安定剤を添加することができる。
分散安定剤としては、例えば、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナなど無機化合物、例えば、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,ポリアクリル酸及びその塩,デンプン,ポリアクリルアミド,ポリエチレンオキシド,ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−メタクリル酸メチル−メタクリル酸)共重合体などの有機化合物が挙げられる。
このような分散安定剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような分散安定剤のなかでは、好ましくは、無機化合物が挙げられ、さらに好ましくは、リン酸三カルシウムが挙げられる。
結着樹脂乳化液に分散安定剤を添加する場合には、分散安定剤は、結着樹脂乳化液中の結着樹脂100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、60質量部以下、好ましくは、30質量部以下の配合割合で配合される。
また、結着樹脂乳化液に分散安定剤を添加する場合には、予め分散安定剤水溶液を調製し、その分散安定剤水溶液と結着樹脂液とを配合してもよい。
分散安定剤水溶液は、その濃度が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、15質量%以下に調整され、結着樹脂液100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、30質量部以上、例えば、600質量部以下、好ましくは、300質量部以下となる割合で配合される。
(2−2−3)母体微粒子懸濁液の調製
次いで、母体微粒子懸濁液は、結着樹脂乳化液から有機溶剤を、上記と同様の方法により除去することで調製される。これによって、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子が凝集し、トナー母粒子が形成される。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dvは、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上、例えば、12μm以下、好ましくは、10μm以下である。なお、体積基準の平均粒子径Dvは、後述する調製例に記載の方法で測定する。
(2−3)トナー母粒子懸濁液の調製
次いで、トナー母粒子は、分散安定剤が添加されている場合、濾別された後、酸性水溶液に分散されて撹拌される。これによって、トナー母粒子の表面の分散安定剤が、溶解され除去される。
酸性水溶液としては、例えば、塩酸水溶液、硫酸水溶液、硝酸水溶液などが挙げられ、好ましくは、塩酸水溶液が挙げられる。このような酸性水溶液は、その規定度が、例えば、0.01以上、好ましくは、0.03以上、例えば、0.2以下、好ましくは、0.1以下に調整される。
次いで、トナー母粒子は、例えば、濾別された後、必要により、蒸留水で洗浄され、再度蒸留水に分散される。これによって、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液が調製される。
トナー母粒子懸濁液の固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
(2−4)トナー調製工程
トナー調製工程では、まず、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とが混合されることにより、第1混合液が調製される。これにより、第1混合液中において、トナー母粒子に帯電制御剤微粒子が静電気的に付着される。
次いで、第1混合液は、例えば、40〜70℃、好ましくは、50〜65℃に昇温された後、例えば、3〜40分、好ましくは、10〜20分撹拌される。
これによって、トナー母粒子の表面に、帯電制御剤微粒子が固着、融合され、トナー粒子が形成される。
(3)調製例
以下、具体的な調製例を挙げて第1トナーおよび第2トナーをさらに詳しく説明する。調製例中、配合割合を示される部および%は質量基準によるものである。また、調製例中の配合割合などの数値は、上記の第1トナーおよび第2トナーの調製において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
(3−1)調製例1〜調製例11
(3−1−1)添加剤調製工程
(3−1−1−1)UV軟化材料懸濁液Aの調製
(UV軟化材料Aの合成)
4−ヘキシル−4’−ヒドロキシアゾベンゼン105部と、11−ブロモウンデカン酸99部と、水酸化カリウム46部とを、エタノール2923部に溶解して、原料溶液を得た。次いで、原料溶液を、100℃において3日間撹拌した後、塩酸と酢酸とにより中和した。これによって、原料溶液中に析出物を析出させた。そして、原料溶液中の析出物を、濾別した後、水洗いした。
次いで、得られた析出物を、クロロホルム:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより分離して、11−[4−(4−ヘキシルフェニルアゾ)フェノキシ]ウンデカン酸90部を得た。
次いで、11−[4−(4−ヘキシルフェニルアゾ)フェノキシ]ウンデカン酸88部を、脱水のジクロロメタン398部に溶解して、中間体溶液を得た。そして、その中間体溶液に塩化チオニル164部を加えた後、その中間体溶液を1時間加熱還流した。そして、還流後の中間体溶液からジクロロメタンと塩化チオニルとを留去した後、脱水のジクロロメタン663部を加えた。
次いで、ジクロロメタンが添加された中間体溶液を、D−マンニトール5部が脱水のピリジン295部に懸濁されたマンニトール懸濁液にゆっくりと加えた後、室温で4日間撹拌した。
次いで、得られた反応液を、暗所において、ジクロロメタン:ヘキサン:酢酸エチル=25:25:1の混合溶媒を展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより精製して、下記化学式(7)に示されるUV軟化材料A26部(融点115℃)を得た。
化学式(7):
(式(7)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(8):
(UV軟化材料懸濁液A1の調製)
ジクロロメタン80部と、UV軟化材料A20部と、を40℃で加熱しながら混合攪拌し、UV軟化材料Aが溶解されたUV軟化材料液Aを得た。
次いで、UV軟化材料液A100部に、40℃に温めた蒸留水99.5部と20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5部との混合液を添加した後、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにより16000rpmで20分間攪拌して乳化させ、UV軟化材料乳化液Aを得た。なお、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液は、商品名:ネオゲンS−20A、第一工業製薬製である。また、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
そして、UV軟化材料乳化液Aをセパラブルフラスコへ投入し、窒素を気相中へ送気しながら40℃で90分間加熱攪拌して有機溶剤を除去して、UV軟化材料懸濁液A1を得た。UV軟化材料懸濁液A1の固形分濃度は、11.5%であった。UV軟化材料懸濁液A1中のUV軟化材料微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、220nmであった。
(3−1−1−2)UV軟化材料懸濁液A2の調製
蒸留水を99.5部から99.6部に変更した点、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5部から0.4部に変更した点、および、ホモナイザ−の回転数を、16000rpmから8000rpmに変更した点以外は、上記のUV軟化材料懸濁液A1の調製と同様にして、UV軟化材料懸濁液A2を調製した。UV軟化材料懸濁液A2の固形分濃度は、11.8%であった。UV軟化材料懸濁液A2中のUV軟化材料微粒子のメジアン径D50は、980nmであった。
(3−1−1−3)UV軟化材料懸濁液Bの調製
(UV軟化材料Bの合成)
原料としてのパラニトロフェノール278部に水50部を加え、80℃に加熱し攪拌することによって、ニトロフェノールを水に溶解した。そして、そのニトロフェノール水溶液に、濃硫酸184部および35%のホルムアルデヒド水溶液110部を加えた後、その混合溶液を125℃に昇温して1時間攪拌した。そして、薄層クロマトグラフィーにより、混合溶液中のパラニトロフェノールの消失を確認した後、室温で放冷し蒸留水を注ぎ入れて固体を析出させた。
次いで、析出した固体を濾別し、5%NaOH水溶液に分散させた。そして、不溶物を濾過により取り除いた後、得られた濾液である塩基性水溶液を塩酸により酸性化して、再度、固体を析出させた。析出した固体を濾別し蒸留水で洗浄した後、真空乾燥により乾燥させて、下記化学式(16)に示される第1中間体264部を得た。
次いで、第1中間体261部、1−ブロモドデカン675部および炭酸カリウム621部を、N,N−ジメチルホルムアミド4248部に溶解し、第1中間体溶液を得た。そして、その第1中間体溶液を、窒素雰囲気下、80℃で4時間加熱・攪拌した。
次いで、薄層クロマトグラフィーにより、第1中間体溶液中の第1中間体の消失を確認した後、第1中間体溶液に蒸留水を加えてヘキサンで抽出した。得られた有機相を、蒸留水で1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。
次いで、濾過により有機相中の固体を取り除いた後、溶媒を減圧留去して、抽出物を得た。そして、その抽出物を、ヘキサン:クロロホルム=1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、下記化学式(16)に示される第2中間体288部を得た。
化学式(16):
次いで、第2中間体28部を無水テトラヒドロフラン7469部に溶解させた。この溶液に対して、1.0mol/Lの水素化リチウムアルミニウム無水テトラヒドロフラン溶液237部を室温で約20分かけて滴下し、その後、40℃で3時間攪拌した。この反応液に蒸留水5600部を加えた後、テトラヒドロフランの大部分を減圧留去した。得られた残渣を、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を蒸留水で1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した後、有機相に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。そして、固体を濾過にて取り除いた後、溶媒を減圧留去した。得られたオイル状の残渣を、ヘキサン:酢酸エチル=20:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、複数の環状オリゴマーを含む混合物を得た。そして、複数の環状オリゴマーを含む混合物をさらにゲル浸透クロマトグラフィーにより分離して、単一の環状2量体を含む、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料Bを得た。
この一連の作業、すなわち、第2中間体と水素化リチウムアルミニウムとを反応させた後、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料Bを精製する作業を10回繰り返して、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料B2.8部(融点122℃)を得た。
化学式(17):
(UV軟化材料懸濁液Bの調製)
ジクロロメタンを80部から85部に変更した点、および、UV軟化材料A20部に代えてUV軟化材料B15部を用いた点以外は、上記のUV軟化材料懸濁液A1の調製と同様にして、UV軟化材料懸濁液Bを調製した。UV軟化材料懸濁液Bの固形分濃度は、10.7%であった。UV軟化材料懸濁液B中のUV軟化材料微粒子のメジアン径D50は、310nmであった。
(3−1−1−4)帯電制御剤懸濁液の調製
帯電制御剤として、藤倉化成株式会社製のFCA−201PSを準備した。
なお、FCA−201PSは、アクリル酸ブチル、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム=p−トルエンスルホナートおよびスチレンの共重合物であって、そのN,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム=p−トルエンスルホナート含有量が14質量%で、その重量平均分子量Mwは15000、そのガラス転移点Tgは66℃である。
次いで、メチルエチルケトン82.5部と、帯電制御剤17.5部とを混合攪拌し、帯電制御剤をメチルエチルケトンに溶解させて、帯電制御剤液を得た。
この帯電制御剤液100部に、蒸留水100部を混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーを用いて、回転数16000rpmで20分間攪拌して乳化させて帯電制御剤乳化液を得た。なお、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
得られた帯電制御剤乳化液を2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、80℃で加熱しながら、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて120分間攪拌してメチルエチルケトンを揮発させて除去し、帯電制御剤懸濁液を得た。
帯電制御剤懸濁液の固形分濃度は、22.3%であった。また、帯電制御剤懸濁液中の帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、110nmであった。
(3−1−2)トナー母粒子調製工程
(3−1−2−1)着色剤分散液PEの調製
ポリエステル樹脂15部と、カーボンブラック15部と、メチルエチルケトン70部とを混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにて回転数10000rpmで10分間攪拌することにより、着色剤を予備分散した。なお、ポリエステル樹脂は、商品名:FC1565、ガラス転移温度Tg64℃、数平均分子量Mn4500、重量平均分子量Mw70000、ゲル分0.8wt%、酸価6.0KOHmg/g、三菱レイヨン製である。また、カーボンブラック15は、商品名:#260、三菱化学製であり、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
次いで、着色剤の予備分散液100部を、直径1mmのジルコニアビーズ450部とともにビーズミル装置に投入し、攪拌速度2000rpmで60分間処理し、着色剤分散液PEを得た。なお、ビーズミル装置は、商品名:RMB−04、アイメックス製である。
(3−1−2−2)結着樹脂液PEの調製
次いで、着色分散液PE60部に、メチルエチルケトン678部をゆっくりと混合した後、上記のポリエステル樹脂162部を混合して攪拌し、これを液温70℃に加熱攪拌して結着樹脂液PEを得た。
(3−1−2−3)結着樹脂乳化液PEの調製
得られた結着樹脂液PE900部と、70℃に加熱された蒸留水900部と、1規定水酸化ナトリウム水溶液9部とを混合し、シャフト22Fのホモジナイザーにて回転数15000rpm、先端周速に換算して13.0m/sで20分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液PEを得た。
(3−1−2−4)母体微粒子懸濁液PEの調製
得られた結着樹脂乳化液PEを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、75℃で140分間加熱攪拌してメチルエチルケトンを除去し、母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液PEを得た。母体微粒子懸濁液PEの固形分濃度は、23.0%であった。また、母体微粒子懸濁液PE中の母体微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、301nmであった。
(3−1−2−5)トナー母粒子懸濁液PEの調製
次いで、母体微粒子懸濁液PEに、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー5%水溶液57.6部を加えた後、蒸留水で希釈して、固形分濃度10%の希釈液PE1600部を得た。なお、ノニオン系界面活性剤は、商品名:エパン785、第一工業製薬製である。
この希釈液PEに、凝集剤として、0.2規定の塩化アルミニウム水溶液35部を加え、シャフト22Fを備えるホモジナイザーを用いて回転数8000rpmで10分間混合撹拌した。
その後、凝集剤が添加された希釈液PEを、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて回転数300rpmで攪拌しながら、液温が45℃となるように加熱して、約30分間撹拌して母体微粒子PEを凝集させた。その後、凝集停止剤として、0.2規定水酸化ナトリウム水溶液46部を加えた後、液温を90℃まで昇温し、約6.5時間攪拌して、トナー母粒子懸濁液PEを得た。
得られたトナー母粒子懸濁液PEの一部を採取し、濾過してトナー母粒子PEを濾別した。トナー母粒子PEは、その体積基準の平均粒子径Dvが8.0μmであり、円形度が0.995であり、ガラス転移温度Tgが59℃であった。
一方、残りのトナー母粒子懸濁液PEを濾過し、濾別されたトナー母粒子PEを、蒸留水で洗浄した後、セパラブルフラスコへ投入した。そこへ蒸留水を注いで、トナー母粒子PEを再び分散させ、固形分10質量%のトナー母粒子懸濁液PEを得た。
(3−1−3)トナー調製工程
(3−1−3−1)調製例1〜調製例5
25℃の湯浴中において、インペラー、具体的には直径75mmの6枚平板タービン翼2段を用いて200rpmで攪拌しながら、トナー母粒子懸濁液PE500部に、帯電制御剤懸濁液1.3部を配合して10分間撹拌した。その後、湯浴温度を1℃/分の速度で60℃まで昇温した後、UV軟化材料懸濁液A1を、表1に示す配合処方において添加し、さらに60℃において15分間加熱撹拌した。これによって、図2の走査型電子顕微鏡写真に示すように、UV軟化材料Aがトナー母粒子PEの表面に固着され、トナー粒子A1−1〜A1−5が形成された。
次いで、トナー粒子A1−1〜A1−5が分散される懸濁液を室温まで冷却した後、濾過して、濾別されたトナー粒子A1に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄した。
その後、洗浄されたトナー粒子A1−1〜A1−5を、50℃の乾燥機において水分量が0.5質量%以下となるまで乾燥して、乾燥されたトナー粒子A1−1〜A1−5を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料微粒子A1の被覆率を、下記式から算出した。結果を表1に示す。
式:UV軟化材料微粒子の投影総面積W1/トナー総表面積W2
なお、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1は、UV軟化材料微粒子1つ当たりの投影面積/(UV軟化材料微粒子1つ当たりの体積×UV軟化材料微粒子の比重)×UV軟化材料微粒子の仕込み量により算出できる。より具体的には、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1[m]=π×(UV軟化材料微粒子の半径[m])/(4π/3×(UV軟化材料微粒子の半径[m])×UV軟化材料微粒子の比重[g/m])×UV軟化材料微粒子の仕込み量[g]である。
また、トナー総表面積W2は、トナー粒子1つ当たりの表面積/(トナー粒子1つ当たりの体積V×トナー粒子の比重)×トナー粒子の仕込み量により算出できる。より具体的には、トナー総表面積W2[m]=4π×(トナー粒子の半径[m])/(4π/3×(トナー粒子の半径[m])×トナー粒子の比重[g/m])×トナー粒子の仕込み量[g]である。つまり、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1およびトナー総表面積W2は、各粒子の粒径および比重から算出できる。
次いで、乾燥されたトナー粒子A1−1〜A1−5の50部に対して、疎水性シリカ1部、詳しくは、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、岡田精工製のメカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA1−1〜A1−5を得た。
(3−1−3−2)調製例6〜調製例8
UV軟化材料懸濁液A1に代えて、UV軟化材料懸濁液A2を、表1に示す配合処方において添加した点以外は、調製例1〜5と同様にして、トナー粒子A2−1〜A2−3を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料微粒子A2の被覆率を、上記式から算出した。結果を表1に示す。
そして、乾燥されたトナー粒子A2−1〜A2−3の50部に対して、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、メカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA2−1〜A2−3を得た。
(3−1−3−3)調製例9〜調製例11
UV軟化材料懸濁液A1に代えて、UV軟化材料懸濁液Bを、表1に示す配合処方において添加した点以外は、調製例1〜5と同様にして、トナー粒子B1−1〜B1−3を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料微粒子Bの被覆率を、上記式から算出した。結果を表1に示す。
そして、乾燥されたトナー粒子B1−1〜B1−3の50部に対して、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、メカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーB1−1〜B1−3を得た。
(3−2)調製例12および調製例13
(3−2−1)添加剤調製工程
(3−2−1−1)帯電制御剤懸濁液の調製
調製例1〜11における帯電制御剤懸濁液の調製と同様にして、帯電制御剤懸濁液を調製した。
(3−2−2)トナー母粒子調製工程
(3−2−2−1)トナー母粒子懸濁液A
(着色剤分散液Aの調製)
上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A15部と、カーボンブラック15部と、ジクロロメタン70部とを混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにて回転数10000rpmで10分間攪拌することにより、着色剤を予備分散した。なお、カーボンブラック15は、商品名:#260、三菱化学製であり、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
次いで、着色剤の予備分散液100部を、直径1mmのジルコニアビーズ450部とともにビーズミル装置に投入し、攪拌速度2000rpmで60分間処理し、着色剤分散液を得た。ビーズミル装置は、商品名:RMB−04、アイメックス製である。
(結着樹脂液Aの調製)
次いで、着色分散液A20部に、ジクロロメタン226部をゆっくりと混合した後、上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A54部を混合して40℃で加熱しながら攪拌し、結着樹脂液Aを得た。
(結着樹脂乳化液Aの調製)
次いで、40℃に温めた蒸留水1387.5部と、リン酸三カルシウム10%分散液112.5部との混合液に、結着樹脂液A300部を混合し、クレアミックスにて回転数4500rpmで10分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液Aを得た。なお、クレアミックスは、ローターR1、スクリーンS1.5−24、エムテクニック製であり、リン酸三カルシウム10%分散液は、商品名:TCP-10・U、太平化学産業製である。
(母体微粒子懸濁液Aの調製)
結着樹脂乳化液Aを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、40℃で140分間加熱攪拌して有機溶媒を除去し、トナー母粒子A3が分散された母体微粒子分散液Aを得た。
得られた母体微粒子分散液Aの一部を採取し、濾過してトナー母粒子A3を濾別した。トナー母粒子A3は、その体積基準の平均粒子径Dvが7.9μmであり、円形度が、0.992であり、ガラス転移温度Tgが74℃であった。
(トナー母粒子懸濁液Aの調製)
一方、残りの母体微粒子分散液Aを濾過し、濾別されたトナー母粒子A3を、0.06規定の塩酸3300部に分散し、2時間攪拌することによって、トナー母粒子A3の表面のリン酸三カルシウムを溶解させた。その後、トナー母粒子A3が分散された塩酸を濾過し、濾別されたトナー母粒子A3を、蒸留水で洗浄した後、再度蒸留水に分散させ、固形分濃度10%のトナー母粒子懸濁液Aを得た。
(3−2−2−2)トナー母粒子懸濁液B
(色剤分散液Bの調製)
上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A15部に代えて、上記化学式(17)に示されるUV軟化材料B15部を用いた点以外は、着色剤分散液Aの調製と同様にして、着色剤分散液Bを調製した。
(結着樹脂液Bの調製)
次いで、着色剤分散液B20部に、ジクロロメタン226部をゆっくりと混合した後、上記化学式(17)に示されるUV軟化材料B54部を混合して40℃で加熱しながら攪拌し、結着樹脂液Bを得た。
(結着樹脂乳化液Bの調製)
次いで、40℃に温めた蒸留水1365部と、上記のリン酸三カルシウム10%分散液135部との混合液に、結着樹脂液B300部を混合し、上記のクレアミックスにて回転数4500rpmで15分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液Bを得た。
(母体微粒子懸濁液Bの調製)
結着樹脂乳化液Bを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、40℃で140分間加熱攪拌して有機溶媒を除去し、トナー母粒子B2が分散された母体微粒子分散液Bを得た。
得られた母体微粒子分散液Bの一部を採取し、濾過してトナー母粒子B2を濾別した。トナー母粒子B2は、その体積基準の平均粒子径Dvが8.3μmであり、円形度が、0.993であり、ガラス転移温度Tgは79℃であった。
(トナー母粒子懸濁液Bの調製)
一方、残りの母体微粒子分散液Bを濾過し、濾別されたトナー母粒子B2を、0.06規定の塩酸4000部に分散し、2時間攪拌することによって、トナー母粒子B2の表面のリン酸三カルシウムを溶解させた。その後、トナー母粒子B2が分散された塩酸を濾過し、濾別されたトナー母粒子B2を、蒸留水で洗浄した後、再度蒸留水に分散させ、固形分濃度10%のトナー母粒子懸濁液Bを得た。
(3−2−3)トナー調製工程
(3−2−3−1)調製例12
25℃の湯浴中において、インペラー、具体的には直径75mmの6枚平板タービン翼2段を用いて200rpmで攪拌しながら、トナー母粒子懸濁液A500部に、帯電制御剤懸濁液A1.3部を配合して10分間撹拌した。その後、湯浴温度を1℃/分の速度で60℃まで昇温し、トナー母粒子懸濁液Aと帯電制御剤懸濁液Aとの混合液の液温を60℃とした後、さらに15分間加熱攪拌した。次いで、この混合液を室温まで冷却した後、濾過して、濾別されたトナー粒子A3に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄した。
その後、洗浄されたトナー粒子を、50℃の乾燥機において水分量が0.5質量%以下となるまで乾燥した後、この乾燥されたトナー粒子A3の50部に対して、疎水性シリカ1部、詳しくは、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、岡田精工製のメカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA3を得た。
(3−2−3−2)調製例13
トナー母粒子懸濁液Aに代えて、トナー母粒子懸濁液Bを用いた点以外は、調製例12と同様にして、トナーB2を調製した。
(3−3)各種物性試験方法
(3−3−1)固形分の測定方法
アルミ容器に測定対象を2〜20g採取して乾燥前の質量を測定し、50℃の乾燥機中で乾燥させ、不揮発分の質量を測定した。乾燥前の質量に対する不揮発分の質量の百分率を、固形分として算出した。
(3−3−2)帯電制御剤微粒子、UV軟化材料微粒子および母体微粒子の平均粒子径の測定
ナノトラック粒度分布測定装置を使用して、帯電制御剤懸濁液中の帯電制御剤微粒子、UV軟化材料懸濁液中のUV軟化材料微粒子、および、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径を測定した。なお、ナノトラック粒度分布測定装置は、商品名:UPA150、日機装製である。
希釈溶媒に純水を使用し、溶媒の屈折率は1.33に設定した。また、帯電制御剤微粒子の屈折率は、1.51に設定し、UV軟化材料微粒子の屈折率は、1.51に設定し、母体微粒子の屈折率は、1.91に設定した。
帯電制御剤懸濁液、UV軟化材料懸濁液および母体微粒子懸濁液のいずれかを、ナノトラック粒度分布測定装置の測定部に、測定条件の適正濃度範囲に入るように、スポイドで数滴投入し、測定時間60秒で測定した。同じサンプルを3回測定した平均値のメジアン径D50を体積平均粒子径の代表値とした。
(3−3−3)トナー母粒子の平均粒子径の測定
粒度分布測定装置を使用した。なお、粒度分布測定装置は、商品名:コールターマルチサイザーIII、ベックマン・コールター製である。また、アパーチャ径が100μmのものを使用して測定した。
トナー母粒子懸濁液を乾燥させて得られたトナー母粒子0.2gを、分散剤を用いて50mlの蒸留水に分散、必要により超音波分散させ、スラリー状の試料を調製した。なお、分散剤は、商品名:ペレックスOT−P、花王製である。
次いで、試料を、粒度分布測定装置の測定器に、2mlのスポイトで3〜5滴投入して、約50000個の粒子の体積基準の平均粒子径Dvを計測した。
(3−3−4)定着性試験
(3−3−4−1)定着試験方法1
図1に示すプリンタ1から定着ユニット14を除いたプリンタを準備し、調製例1〜8および12のトナーA1−1〜A1−5、トナーA2−1〜A2−3、トナーA3のそれぞれが収容された現像カートリッジ3を、そのプリンタの本体ケーシング41に装着した。
次いで、そのプリンタにより、後述する画像形成動作を実行し、用紙Pの中央に10mm×10mmの四角画像が配置された未定着印刷物を6枚採取した。そして、定着前における四角画像の反射濃度OD1を、分光光度計により測定した。なお、分光光度測定装置は商品名:スペクトロアイ、エックスライト製である。また、プリンタは、反射濃度OD1が1.29〜1.31になるよう現像バイアスを調整した。次いで、未定着印刷物を、日亜化学製のLED光源を用いて365nmの紫外光(30mW/cm)を約25℃で、軟化に十分な時間、具体的には、10分間以上照射させた。続いて、LED光源を用いて510nmの可視光(30mW/cm)を25℃で、硬化に十分な時間、具体的には、10分間以上照射させた。これにより、四角画像が用紙Pの中央部に定着された。
そして、用紙Pにおける四角画像が定着された部分を、300gの荷重をかけながら、布で5往復擦った後、定着後の反射濃度OD2を測定した。
そして、反射濃度低下率[%]を、下記式(18)により算出した。
式(18):
反射濃度低下率[%]=(反射濃度OD1−反射濃度OD2)/反射濃度OD1×100
反射濃度低下率の6枚の平均値が、10%以上45%未満であるものを△、6%以上10%未満であるものを○、6%未満であるものを◎と判定した。その結果を、図3および表2に示す。
(3−3−4−2)定着性試験方法2
上記の定着試験方法1と同様に、図1に示すプリンタ1から、定着ユニット14を除いたプリンタを準備し、調製例1〜13のトナーA1−1〜A1−5、トナーA2−1〜A2−3、トナーB1−1〜B1−3、トナーA3およびトナーB2のそれぞれが充填された現像カートリッジ3を用いて、上記と同様に反射濃度OD1が1.29〜1.31の未定着印刷物を6枚採取した。
次いで、未定着印刷物を、日亜化学製のLED光源を用いて365nmの紫外光(30mW/cm)を約25℃で、軟化に十分な時間、具体的には、10分間以上照射させた。続いて、硬化に十分な時間、具体的には、1時間間以上、40℃に加熱した。これにより、四角画像が用紙Pの中央部に定着された。
そして、用紙Pにおける四角画像が定着された部分を、300gの荷重をかけながら、布で5往復擦った後、上記式(18)により、反射濃度低下率(%)を算出した後、上記と同様に評価した。その結果を、図4および表3に示す。
3.画像形成動作
筺体7内のトナーは、供給ローラ5の回転により、現像ローラ4に供給される。このとき、トナーは、供給ローラ5と現像ローラ4との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード6により厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ4の周面上に担持される。
一方、感光ドラム2の表面は、感光ドラム2の回転に伴って、スコロトロン帯電器10により一様に正帯電される。そして、その正帯電した感光ドラム2の表面に、スキャナユニット8からのレーザビームが選択的に照射されることにより、画像データに基づく静電潜像が形成される。
そして、現像ローラ4の表面に担持されている正帯電トナーが、感光ドラム2の表面に形成されている静電潜像に供給されることにより、感光ドラム2の表面にトナー像が担持される。感光ドラム2の表面に担持されたトナー像は、感光ドラム2の回転に伴って、感光ドラム2と転写ローラ9とのニップ位置に向かって搬送される。
記録シートの一例としての用紙Pは、本体ケーシング41の底部に着脱自在に装着される給紙トレイ43内に収容されており、各種ローラによって、Uターンするように搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム2と転写ローラ9との間に給紙される。そして、用紙Pにおける感光ドラム2側の第1面は、感光ドラム2と転写ローラ9とのニップ位置において、感光ドラム2の表面に担持されたトナー像と接触する。言い換えれば、感光ドラム2の表面に担持されたトナー像は、感光ドラム2と転写ローラ9とのニップ位置に到達したときに、用紙Pの第1面と接触する接触位置に位置される。
このとき、トナー像は、転写ローラ9に印加される転写バイアスにより、用紙Pの第1面に転写される。
そして、トナー像が転写された用紙Pは、紫外LED11の下側を通過する。このとき、用紙Pの第1面に転写されたトナー像は、紫外LED11と対向し、紫外LED11からの紫外光が照射される。つまり、紫外LED11は、用紙Pに転写されたトナー像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射する。これによって、トナーの表面に位置するUV軟化材料が溶融され、用紙Pの第1面に融着する。
次いで、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間に搬送される。そして、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加圧される。つまり、加熱ローラ12および加圧ローラ13が、紫外LED11によって露光されたトナー像を保持する用紙Pを加圧する加圧部材の一例として機能する。
これによって、溶融されたUV軟化材料が、用紙Pの第1面に向けて押圧され、用紙Pの第1面に密着される。
ここで、UV軟化材料が、上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物を含有する場合、加熱ローラ12は加熱され、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加熱および加圧される。この場合、溶融されたUV軟化材料が、用紙Pの第1面に向けて押圧されるとともに、凝固して用紙Pの第1面に固着する。そのため、トナー像が、用紙Pの第1面に定着される。
次いで、用紙Pのトナー像は、可視LED16の下側に到達したときに、可視LED16からの可視光が照射される。つまり、可視LED16は、紫外光が照射されたトナー像に対して、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射する。ここで、UV軟化材料が、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、溶融されたUV軟化材料が確実に凝固し、用紙Pの第1面に固着する。そのため、トナー像が、用紙Pの第1面に確実に定着される。
なお、画像形成動作時において、本体ケーシング41内の温度は、例えば、10℃以上、好ましくは、25℃以上、例えば、60℃以下、好ましくは、50℃以下に設定されている。
その後、トナー像が定着された用紙Pは、排紙ローラ44に向けて搬送され、排紙ローラ44によって、本体ケーシング41の上面に形成された排紙トレイ45上に排紙される。
4.作用効果
(1)プリンタ1では、トナーが、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する光反応性化合物、すなわち、UV軟化材料を含むので、トナーに光を照射することにより、UV軟化材料を溶融または凝固させることができる。
そのため、紫外LED11が、トナーに、300nm以上400nm未満の波長を有す紫外光を照射することによりUV軟化材料を溶融した後、UV軟化材料を凝固させることにより、トナーを用紙Pに定着させることができる。その結果、トナーを用紙Pに定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
また、加熱ローラ12および加圧ローラ13は、紫外LED11によって露光されたトナー像を保持する用紙Pを加圧する。そのため、トナー像を用紙Pに密着させることができ、ひいては、トナー像の用紙Pに対する定着性の向上を図ることができる。
従って、プリンタ1によれば、画像形成動作時、具体的には、用紙Pに対するトナーの定着時における省エネルギー化を図ることができながら、トナー像の用紙Pに対する定着性の向上を図ることができる。
(2)また、可視LED16は、紫外LED11からの紫外光が照射されたトナー像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射する。つまり、可視LED16は、紫外光が照射され、溶融されたUV軟化材料に可視光を照射することができる。そのため、一旦溶融したUV軟化材料を、確実に凝固させることができる。
(3)また、紫外LED11は、用紙Pに転写されたトナー像を露光する。そのため、トナー像を確実に用紙Pに定着させることができる。
(4)また、加熱ローラ12は、用紙Pが加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、用紙Pに転写されたトナー像を加熱する。そのため、紫外LED11からの紫外光が照射され、溶融されたUV軟化材料を、加熱により凝固させることができる。その結果、トナーの用紙Pに対する定着性のさらなる向上を図ることができる。
(5)また、トナーが、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、可視LED16のみによって溶融されたUV軟化材料を十分に凝固させることができる。そのため、加熱ローラ12を、加熱可能に構成しなくてもよい。その結果、プリンタ1の簡略化を図ることができるとともに、用紙Pに対するトナーの定着時における、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
5.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の画像形成装置の第2実施形態としてのプリンタの中央断面図である。図5において、図1に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図1に示すように、定着ユニット14が、紫外LED11、加熱ローラ12、加圧ローラ13および可視LED16を備えるが、第2実施形態では、図5に示すように、定着ユニット14が、それらに加え、ベルトユニット24を備えている。
ベルトユニット24は、感光ドラム2の下側に隣接配置されており、駆動ローラ22と、従動ローラ21と、搬送ベルト23とを備えている
駆動ローラ22および従動ローラ21は、互いに前後方向に間隔を隔てて配置されている。搬送ベルト23は、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光、および、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を透過する材料から形成されており、例えば、公知の透明樹脂材料から形成されている。
また、搬送ベルト23は、その上側部分が感光ドラム2と転写ローラ9との間に挟まれるように、駆動ローラ22および従動ローラ21の周りに掛け渡されている。搬送ベルト23は、画像形成動作において、駆動ローラ22の駆動および従動ローラ21の従動により、感光ドラム2と転写ローラ9との間に挟まれる、搬送ベルト23の上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動される。
転写ローラ9は、左右方向から見て搬送ベルト23内に配置されており、搬送ベルト23の上側部分を挟むように、感光ドラム2に対して下側から圧接している。また、転写ローラ9は、画像形成動作時において、その周面が、例えば、25〜100℃、好ましくは、40〜80℃に加熱されるように構成されている。つまり、第2実施形態において、転写ローラ9は、加熱部材および加圧部材を兼ねる。
紫外LED11は、左右方向から見て搬送ベルト23内に配置されており、前後方向における従動ローラ21と転写ローラ9との間に配置されている。また、紫外LED11は、感光ドラム2と転写ローラ9とによって搬送ベルト23が挟まれる位置であるニップ位置Nに向かって、後上側に上記の紫外光を出射するように配置されている。紫外LED11は、ニップ位置Nに対してOHPシートSの搬送方向上流側に位置し、OHPシートSの搬送方向上流側からニップ位置Nに向けて紫外光を出射するように配置されている。
可視LED16は、左右方向から見て搬送ベルト23内に配置されており、前後方向における転写ローラ9と駆動ローラ22との間に配置されている。また、可視LED16は、感光ドラム2と転写ローラ9とのニップ位置Nに向かって、前上側に上記の可視光を出射するように配置されている。可視外LED16は、ニップ位置Nに対してOHPシートSの搬送方向下流側に位置し、OHPシートSの搬送方向下流側からニップ位置Nに向けて可視光を出射するように配置されている。
このような第2実施形態では、例えば、透明樹脂からなる記録シートの一例としてのOHPシートSに画像を形成することができる。
詳しくは、OHPシートSは、画像形成動作において、感光ドラム2と転写ローラ9との間に給紙される。一方、感光ドラム2の表面に担持されたトナー像は、感光ドラム2の回転により、OHPシートSの感光ドラム2側の第1面と接触する接触位置に配置される。
このとき、接触位置にあるトナー像は、転写ローラ9に印加される転写バイアスにより、OHPシートSの第1面に転写されるとともに、紫外LED11からの紫外光が照射される。つまり、紫外LED11は、接触位置にあるトナー像に対して、感光ドラム2の反対側に配置されており、接触位置にあるトナー像に向けて、上記の紫外光を照射する。
これによって、接触位置にあるトナー像に含まれるUV軟化材料は、転写ローラ9によりOHPシートSの第1面に転写されるとともに、紫外LED11からの紫外光の照射により溶融される。
ここで、可視LED16は、接触位置にあるトナー像に向けて、上記の可視光を照射するように配置されている。そのため、UV軟化材料が、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、接触位置にあるトナー像に含まれる溶融されたUV軟化材料は、直ちに凝固して、OHPシートSの第1面に固着する。
また、OHPシートSは、感光ドラム2と転写ローラ9との間を通過するときに、加熱および加圧される。これによって、UV軟化材料が、OHPシートSの第1面に向けて押圧されるとともに、確実に凝固してOHPシートSの第1面に固着する。
このような第2実施形態によれば、紫外LED11が接触位置にあるトナー像に向けて紫外光を照射するので、接触位置にあるトナー像に含まれるUV軟化材料が溶融される。そのため、トナー像とOHPシートSの第1面とが接触したときに、UV軟化材料を溶融することができ、トナー像をOHPシートSの第1面に確実に融着できる。その結果、トナー像をOHPシートSの第1面により一層確実に転写することができる。
また、可視LED16が接触位置にあるトナー像に向けて可視光を照射するので、接触位置において、溶融されたUV軟化材料を凝固させることができる。つまり、接触位置にあるトナー像に含まれるUV軟化材料は、転写ローラ9によりOHPシートSに転写されるとともに、紫外LED11からの紫外光の照射により溶融され、その後、すぐに可視LED16からの可視光の照射により凝固される。
そのため、UV軟化材料が溶融された状態で、OHPシートSに伴って移動することが抑制される。その結果、溶融されたUV軟化材料に異物が付着することを抑制できる。
また、転写ローラ9が加熱部材を兼ねているので、中間転写ベルト40からOHPシートSにトナーを転写させることができながら、トナーに含まれるUV軟化材料を確実に凝固させることができる。
また、転写ローラ9が加圧部材を兼ねているので、中間転写ベルト40からOHPシートSにトナーを転写させることができながら、トナーに含まれるUV軟化材料を確実にOHPシートSに密着させることができる。
また、UV軟化材料が、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、可視LED16のみによって溶融されたUV軟化材料を十分に凝固させることができる。そのため、転写ローラ9を加熱可能に構成する必要がない。その結果、プリンタ1の簡略化を図ることができるとともに、OHPシートSに対するトナーの定着時における、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
また、このような第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
6.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の画像形成装置の第3実施形態としてのプリンタの中央断面図である。図6において、図1に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態では、画像形成ユニット42が、感光ドラム2と、現像カートリッジ3と、スキャナユニット8と、スコロトロン帯電器10と、中間転写ユニット19とを備えている。
感光ドラム2は、左右方向に延びる略円筒形状に形成され、左側面視略反時計方向に回転するように構成されている。
現像カートリッジ3は、感光ドラム2の前下側に配置されており、筺体7を備えている。
また、現像カートリッジ3は、筺体7内において、現像ローラ4、供給ローラ5および層厚規制ブレード6を備えている。現像ローラ4は、筺体7の上側から露出するように配置され、筺体7に回転可能に支持されており、感光ドラム2に対して前下側から接触されている。
供給ローラ5は、現像ローラ4に前下側から圧接するように配置され、筺体7に回転可能に支持されている。層厚規制ブレード6は、現像ローラ4に下側から接触するように、筺体7に支持されている。そして、筺体7は、その内部において、層厚規制ブレード6の下側に、上記したトナーを収容している。
スキャナユニット8は、本体ケーシング41内の下部において、感光ドラム2の下側に配置されている。また、スキャナユニット8は、画像データに基づくレーザービームLを感光ドラム2に向かって出射し、感光ドラム2の周面を露光する。
スコロトロン帯電器10は、感光ドラム2の後下側に間隔を隔てて対向配置されている。
中間転写ユニット19は、感光ドラム2の上側に配置され、駆動ローラ18、従動ローラ17、中間転写体の一例としての中間転写ベルト40、一次転写ローラ46および二次転写ローラ20を備えている。
駆動ローラ18および従動ローラ17は、互いに前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
中間転写ベルト40は、その下側部分が感光ドラム2に上側から接触されるように、感光ドラム2の上方に配置され、駆動ローラ18および従動ローラ17の周りに掛け渡されている。また、中間転写ベルト40は、駆動ローラ18の駆動および従動ローラ17の従動により、感光ドラム2と接触する下側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
一次転写ローラ46は、中間転写ベルト40の下側部分を感光ドラム2と挟むように、感光ドラム2に対して上側から圧接されている。これにより、一次転写ローラ46は、左右方向から見て、中間転写ベルト40の内部に配置されている。なお、一次転写ローラ46には、画像形成動作において、一次転写バイアスが印加される。
二次転写ローラ20は、駆動ローラ18と、中間転写ベルト40を挟んで対向するように、中間転写ベルト40の後側に配置されている。なお、二次転写ローラ20には、画像形成動作において、二次転写バイアスが印加される。
定着ユニット14は、紫外LED11と、加熱ローラ12と、加圧ローラ13と、可視LED16とを備えている。
紫外LED11は、感光ドラム2と一次転写ローラ46とによって中間転写ベルト40を挟む位置であるニップ位置Nに対して、中間転写ベルト40の移動方向下流側に配置されている。紫外LED11は、二次転写ローラ20と中間転写ベルト40の当接位置Tに対して中間転写ベルト40の移動方向上流側に配置されている。すなわち、紫外LED11は、中間転写ベルト40上であって用紙Pに転写される前のトナーを露光するように配置されている。紫外LED11は、感光ドラム2の後側に間隔を隔てて配置され、かつ、中間転写ベルト40の下側に間隔を隔てて配置されている。また、紫外LED11は、上記の紫外光を上側に向かって出射するように配置されている。
加熱ローラ12は、駆動ローラ18の上側に間隔を隔てて配置されている。加圧ローラ13は、加熱ローラ12に対して後側から圧接されている。
可視LED16は、加圧ローラ12と加熱ローラ13の当接位置に対して用紙Pの搬送方向下流側に配置されている。すなわち、可視LED16は、加圧ローラ12と加熱ローラ13との間を通過したトナー像を露光するように配置されている。可視LED16は、加熱ローラ12の上側に間隔を隔てて配置されている。また、可視LED16は、上記の可視光を後側に向かって出射するように配置されている。
このような第3実施形態では、画像形成動作において、感光ドラム2の表面に担持されたトナー像が、一次転写ローラ46の一次転写バイアスにより、中間転写ベルト40の下側部分の下面に一次転写される。
中間転写ベルト40の下面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト40の周回移動により、中間転写ベルト40と二次転写ローラ20との対向位置に向かって搬送される。
そうすると、中間転写ベルト40に転写されたトナー像は、紫外LED11の上側を通過する。このとき、トナー像は、紫外LED11からの紫外光が照射される。つまり、紫外LED11は、中間転写ベルト40上のトナー像に対して上記の紫外光を照射する。これによって、トナーの表面に位置するUV軟化材料が溶融され、中間転写ベルト40の表面に融着する。
次いで、トナー像は、中間転写ベルト40の周回移動により、中間転写ベルト40が二次転写ローラ20との対向位置に到達する。そうすると、トナー像は、給紙トレイ43から供給される用紙Pの駆動ローラ18側の第1面と接触する接触位置に配置される。
このとき、接触位置にあるトナー像は、二次転写ローラ20に印加される二次転写バイアスおよびUV軟化材料の粘着性により、用紙Pの第1面に転写される。
次いで、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間に搬送され、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加熱および加圧される。これによって、溶融されたUV軟化材料が、用紙Pの第1面に向けて押圧されるとともに、凝固して用紙Pの第1面に固着する。そのため、トナー像が、用紙Pの第1面に定着される。
次いで、用紙Pのトナー像は、可視LED16の後側に到達したときに、可視LED16からの可視光が照射される。これによって、UV軟化材料が、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、溶融されたUV軟化材料が確実に凝固し、用紙Pの第1面に固着する。
その後、用紙Pは、排紙ローラ44によって、本体ケーシング41の上面に形成される排紙トレイ45上に排紙される。
このような第3実施形態によれば、紫外LED11が中間転写ベルト40上のトナー像を露光するので、中間転写ベルト40上において、トナーが含むUV軟化材料を溶融させることができる。
そのため、溶融されたUV軟化材料を含むトナーが、中間転写ベルト40により搬送されて、用紙Pと接触したときに、トナー像を用紙Pに確実に転写することができる。
また、UV軟化材料が、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、可視LED16のみによって溶融されたUV軟化材料を十分に凝固させることができる。そのため、加熱ローラ12を加熱可能に構成しなくともよい。
その結果、プリンタ1の簡略化を図ることができるとともに、用紙Pに対するトナーの定着時における、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
また、このような第3実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、このような第3実施形態では、図6において仮想線で示すように、可視LED16を、左右方向から見て中間転写ベルト40の内部に配置することもできる。この場合、中間転写ベルト40は、少なくとも400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を透過する材料、例えば、公知の透明樹脂材料から形成される。
より詳しくは、可視LED16は、下方に向かって上記の可視光を出射するように構成される。また、可視LED16は、中間転写ベルト40の下側部分に対して、紫外LED11の反対側に配置され、可視LED16の下側部分における上面と対向するように、中間転写ベルト40の内部に配置されている。また、紫外LED11と可視LED16とは、上下方向に投影したときに重なるように配置される。
これによれば、可視LED16が中間転写ベルト40の内部に配置されているので、可視LED16が中間転写ベルト40の外部に配置されている場合と比較して、可視LED16と中間転写ベルト40との効率的な配置を確保することができる。
また、可視LED16は、画像形成動作時において、中間転写ベルト40上のトナー像の中間転写ベルト40側、すなわち上側の部分に可視光を照射する。そのため、中間転写ベルト40上のトナー像のうち、中間転写ベルト40と接触する上側部分にあるUV軟化材料が凝固される。その結果、中間転写ベルト40上から用紙Pにトナー像が転写されるときにおける、トナー像の中間転写ベルト40からの剥離性の向上を図ることができる。
7.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の画像形成装置の第4実施形態としてのプリンタの中央断面図である。
図7において、図1、図5および図6に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
第3実施形態では、中間転写ユニット19が、二次転写ローラ20を備えるが、これに代えて、第4実施形態では、中間転写ユニット19が、二次転写ユニット25を備えている。
二次転写ユニット25は、駆動ローラ18の後側に配置されており、駆動ローラ26、従動ローラ27、搬送ベルト28および紫外LED11を備えている。
駆動ローラ26および従動ローラ27は、上下方向に間隔を隔てて配置されている。搬送ベルト28は、少なくとも300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を透過する材料から形成されており、例えば、公知の透明樹脂材料から形成されている。
また、搬送ベルト28は、その前側部分が中間転写ベルト40の後端部に後側から接触するように、駆動ローラ26および従動ローラ27の周りに掛け渡されている。搬送ベルト28は、画像形成動作において、駆動ローラ26の駆動および従動ローラ27の従動により、駆動ローラ18に接触される前側部分が下側から上側に向かって移動するように、周回移動される。
紫外LED11は、左右方向から見て搬送ベルト28内に配置されており、上下方向における駆動ローラ26と従動ローラ27との間に配置されている。また、紫外LED11は、中間転写ベルト40と搬送ベルト28とが当接する当接位置Tに向かって、前側に上記の紫外光を出射するように配置されている。紫外LED11は、当接位置Tに対して、搬送ベルト28側から中間転写ベルト40に向けて紫外光を出射するように配置されている。
このような第4実施形態では、画像形成動作において、中間転写ベルト40に転写されたトナー像は、中間転写ベルト40の周回移動により、中間転写ベルト40と搬送ベルト28とのニップ位置に向かって搬送される。一方、OHPシートSは、給紙トレイ43から、中間転写ベルト40と搬送ベルト28との間に給紙される。
これによって、トナー像は、中間転写ベルト40と搬送ベルト28とのニップ位置に到達すると、OHPシートSの駆動ローラ18側の第1面と接触する接触位置に配置される。
このとき、接触位置にあるトナー像は、紫外LED11からの紫外光が後側から照射される。つまり、紫外LED11は、接触位置にあるトナー像に向けて、上記の紫外光を照射する。これによって、UV軟化材料は、紫外LED11からの紫外光の照射により溶融される。
そのため、接触位置にあるトナー像は、UV軟化材料の粘着性により、OHPシートSの第1面に転写される。
次いで、OHPシートSは、搬送ベルト28の周回移動により、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間に搬送され、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加熱および加圧される。これによって、溶融されたUV軟化材料が、OHPシートSの第1面に向けて押圧されるとともに、凝固してOHPシートSの第1面に固着する。そのため、トナー像が、OHPシートSの第1面に定着される。
このような第4実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
8.第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図8は、本発明の画像形成装置の第5実施形態としてのプリンタの中央断面図である。図8において、図1、図5〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第5実施形態では、画像形成ユニット42が、感光ドラム2と、現像カートリッジ3と、スキャナユニット8と、スコロトロン帯電器10と、中間転写ユニット19と、ベルトユニット24とを備えている。
感光ドラム2は、左右方向に延びる略円筒形状に形成され、左側面視略反時計方向に回転するように構成されている。
現像カートリッジ3は、感光ドラム2の後上側に配置されており、筺体7を備えている。また、現像カートリッジ3は、筺体7内において、現像ローラ4、供給ローラ5および層厚規制ブレード6を備えている。現像ローラ4は、筺体7の前下側から露出するように配置され、筺体7に回転可能に支持されており、感光ドラム2に対して後上側から接触されている。
供給ローラ5は、現像ローラ4に後上側から圧接するように配置され、筺体7に回転可能に支持されている。層厚規制ブレード6は、現像ローラ4に上側から接触するように、筺体7に支持されている。そして、筺体7は、その内部において、層厚規制ブレード6の上側に、上記したトナーを収容している。
スキャナユニット8は、本体ケーシング41内の上部において、感光ドラム2の上側に配置されている。スコロトロン帯電器10は、感光ドラム2の前上側に間隔を隔てて対向配置されている。
中間転写ユニット19は、感光ドラム2の下側に配置され、駆動ローラ18、従動ローラ17、一次転写ローラ46および中間転写ベルト40を備えている。
一次転写ローラ46は、駆動ローラ18の前上側かつ従動ローラ17の後上側に配置されている。また、一次転写ローラ46は、中間転写ベルト40の上側部分を感光ドラム2と挟むように、感光ドラム2の下側に配置されている。
中間転写ベルト40は、その上側部分が感光ドラム2に下側から接触するように、感光ドラム2の下側に配置され、駆動ローラ18、従動ローラ17および一次転写ローラ46の周りに掛け渡されている。これにより、中間転写ベルト40の上側部分は、上方に向かう頂部を有する側面視略V字状に形成されている。また、中間転写ベルト40は、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光、および、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を透過する材料、例えば、公知の透明樹脂材料から形成されている。
そして、中間転写ベルト40は、駆動ローラ18の駆動および従動ローラ17の従動により、感光ドラム2と接触する上側部分が後側から前側に向かって移動するように、周回移動される。
ベルトユニット24は、中間転写ユニット19の下側に配置されており、駆動ローラ22、二次転写ローラ20および搬送ベルト23を備えている。
駆動ローラ22は、駆動ローラ18の下側に配置されており、中間転写ベルト40および搬送ベルト23を介して、駆動ローラ18と接触している。また、二次転写ローラ20は、従動ローラ17の下側に配置されており、中間転写ベルト40および搬送ベルト23を介して、従動ローラ17と接触している。これによって、中間転写ベルト40の下側部分と、搬送ベルト23の上側部分とは、接触している。
搬送ベルト23は、その上側部分が中間転写ベルト40に下側から接触するように、中間転写ユニット19の下側に配置され、駆動ローラ22および二次転写ローラ20の周りに掛け渡されている。また、搬送ベルト23は、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光、および、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を透過する材料、例えば、公知の透明樹脂材料から形成されている。
そして、搬送ベルト23は、駆動ローラ22の駆動および二次転写ローラ20の従動により、中間転写ベルト40と接触する上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動される。
定着ユニット14は、紫外LED11と、可視LED16と、第3露光装置の一例としてのサブ紫外LED34と、第4露光装置の一例としてのサブ可視LED33と、加圧部材の一例としての1対のピンチローラ47とを備えている。
紫外LED11は、左右方向から見て、搬送ベルト23内に配置されており、前後方向における駆動ローラ22と二次転写ローラ20との間に配置されている。紫外LED11は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける搬送ベルト23の移動方向において、転写ローラ20の下流側に配置されている。紫外LED11は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける搬送ベルト23の移動方向において、ピンチローラ47の上流側に配置されている。また、紫外LED11は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する部分に対して、下側に間隔を隔てて配置されている。紫外LED11は、上側に上記の紫外光を出射するように配置されている。すなわち、紫外LED11は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tに対して搬送ベルト23側から中間転写ベルト40に向けて紫外光を出射するように配置されている。
可視LED16は、左右方向から見て搬送ベルト23内に配置されており、前後方向における駆動ローラ22と紫外LED11との間に配置されている。可視LED16は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける搬送ベルト23の移動方向において、ピンチローラ47の下流側に配置されている。可視LED16は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける搬送ベルト23の移動方向において、駆動ローラ22の上流側に配置されている。また、可視LED16は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する部分に対して、下側に間隔を隔てて配置されている。可視LED16は、上側に上記の紫外光を出射するように配置されている。すなわち、可視LED16は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tに対して搬送ベルト23側から中間転写ベルト40に向けて可視光を出射するように配置されている。
サブ紫外LED34は、左右方向から見て、中間転写ベルト40内に配置されており、前後方向における駆動ローラ18と従動ローラ17との間、かつ、一次転写ローラ46の下側に配置されている。サブ紫外LED34は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける中間転写ベルト40の移動方向において、従動ローラ17の下流側に配置されている。サブ紫外LED34は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける中間転写ベルト40の移動方向において、ピンチローラ47の上流側に配置されている。また、サブ紫外LED34は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する部分に対して、上側に間隔を隔てて配置されている。また、サブ紫外LED34は、上下方向に投影したときに、紫外LED11と重なるように配置されており、紫外LED11が出射する紫外光と同様の波長を有する紫外光、具体的には、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を、下側に出射するように構成されている。すなわち、サブ紫外LED34は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tに対して中間転写ベルト40側から搬送ベルト23に向けて可視光を出射するように配置されている。
サブ可視LED33は、左右方向から見て、中間転写ベルト40内に配置されており、前後方向における駆動ローラ18とサブ紫外LED34との間に配置されている。サブ可視LED33は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける中間転写ベルト40の移動方向において、ピンチローラ47の下流側に配置されている。サブ紫外LED33は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tにおける中間転写ベルト40の移動方向において、駆動ローラ18の上流側に配置されている。また、サブ可視LED33は、中間転写ベルト40の下側部分に対して、上側に間隔を隔てて配置されている。また、サブ可視LED33は、上下方向に投影したときに、可視LED16と重なるように配置されており、可視LED16が出射する可視光と同様の波長を有する可視光、具体的には、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を、下側に出射するように構成されている。すなわち、サブ可視LED33は、中間転写ベルト40と搬送ベルト23とが当接する当接位置Tに対して中間転写ベルト40側から搬送ベルト23に向けて可視光を出射するように配置されている。
1対のピンチローラ47は、中間転写ベルト40の下側部分および搬送ベルト23の上側部分を挟むように、上下方向に対向配置されている。詳しくは、上側の1対のピンチローラ47は、左右方向から見て、中間転写ベルト40内に配置されており、前後方向におけるサブ可視LED33とサブ紫外LED34との間に配置されている。下側の1対のピンチローラ47は、左右方向から見て、搬送ベルト23内に配置されており、前後方向における可視LED16と紫外LED11との間に配置されている。
このような第5実施形態では、画像形成動作において、中間転写ベルト40に転写されたトナー像は、中間転写ベルト40の周回移動により、従動ローラ17と二次転写ローラ20との接触部分に向かって搬送される。一方、OHPシートSは、給紙トレイ43から、従動ローラ17と二次転写ローラ20と間に給紙される。
これによって、トナー像は、従動ローラ17と二次転写ローラ20との接触部分に到達すると、OHPシートSの中間転写ベルト40側の第1面と接触する接触位置に配置される。
このとき、接触位置にあるトナー像は、二次転写ローラ20の二次転写バイアスにより、中間転写ベルト40上からOHPシートSの第1面に転写される。
次いで、トナー像が転写されたOHPシートSは、中間転写ベルト40および搬送ベルト23の周回移動により、前側から後側に向かって移動される。そうすると、OHPシートSは、紫外LED11とサブ紫外LED34との間に到達する。つまり、トナー像は、OHPシートSの第1面と接触する接触位置に配置された状態が維持されたまま、紫外LED11とサブ紫外LED34との間に到達する。
そうすると、紫外LED11が、接触位置にあるトナー像に対して、下側から紫外光を照射するとともに、サブ紫外LED34が、接触位置にあるトナー像に対して、上側から紫外光を照射する。つまり、接触位置にあるトナー像は、上下両側から紫外光が照射される。なお、左右方向から見て、紫外LED11は、接触位置にあるトナー像に対して、感光ドラム2の反対側に配置され、サブ紫外LED34は、接触位置にあるトナー像に対して、紫外LED11の反対側に配置されている。
これによって、UV軟化材料は、紫外LED11およびサブ紫外LED34のそれぞれからの紫外光の照射により溶融される。そのため、UV軟化材料がOHPシートSの第1面に融着される。
次いで、OHPシートSは、中間転写ベルト40および搬送ベルト23の周回移動により、1対のピンチローラ47の間に向かって搬送される。そして、OHPシートSに転写されたトナー像は、OHPシートSが1対のピンチローラ47の間を通過する間に、加圧される。これによって、トナー像がOHPシートSの第1面に密着される。
さらに、OHPシートSが後方に向かって搬送されると、トナー像は、可視LED16とサブ可視LED33との間に到達する。そうすると、可視LED16が、接触位置にあるトナー像に対して、下側から可視光を照射するとともに、サブ可視LED33が、接触位置にあるトナー像に対して、上側から可視光を照射する。つまり、接触位置にあるトナー像は、上下両側から可視光が照射される。なお、左右方向から見て、可視LED16は、接触位置にあるトナー像に対して、感光ドラム2の反対側に配置され、サブ可視LED33は、接触位置にあるトナー像に対して、可視LED16の反対側に配置されている。
これによって、溶融されたUV軟化材料が、凝固してOHPシートSの第1面に固着する。そのため、トナー像が、OHPシートSの第1面に定着される。
このような第5実施形態によれば、1対のピンチローラ47が、紫外LED11によって露光されたトナー像を保持するOHPシートSを加圧する。そのため、トナー像をOHPシートSに密着させることができ、ひいては、トナー像のOHPシートSに対する定着性の向上を図ることができる。
また、ベルトユニット24が、二次転写ローラ20を備えているので、中間転写ベルト40上のトナー像を中間転写ベルト40からOHPシートSに確実に転写することができる。
また、紫外LED11が接触位置にあるトナー像に向けて紫外光を照射するので、接触位置にあるトナーに含まれるUV軟化材料を溶融できる。そのため、トナーに含まれるUV軟化材料を、OHPシートSに確実に融着できる。
また、紫外LED11およびサブ紫外LED34のそれぞれが、接触位置にあるトナー像に対して、上下両側から300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光が照射する。
そのため、トナーに含まれるUV軟化材料を確実に溶融することができ、ひいては、トナー像のOHPシートSに対する定着性の向上を確実に図ることができる。
また、可視LED16とサブ可視LED33のそれぞれが、上下両側から400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射する。つまり、紫外光が照射され、溶融されたUV軟化材料を含むトナーに、上下両側から400nm以上800nm以下の波長を有する可視光が照射される。
そのため、トナーに含まれるUV軟化材料を確実に凝固させることができ、ひいては、トナー像のOHPシートSに対する定着性の向上をより一層確実に図ることができる。
このような第5実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、このような第5実施形態において、図8に仮想線で示すように、紫外LED11が、感光ドラム2の前側において、中間転写ベルト40の上側部分における前側部分と間隔を隔てて対向するように配置されてもよい。
この場合、紫外LED11は、後下側に上記の紫外線を出射するように配置されている。また、二次転写ローラ20は、その周面が、例えば、25〜100℃、好ましくは、40〜80℃に加熱されるように構成される。つまり、二次転写ローラ20は、加熱部材および加圧部材を兼ねる。
このような場合、画像形成動作において、中間転写ベルト40に転写されたトナー像は、従動ローラ17と二次転写ローラ20との間に到達する前に、紫外LED11により露光される。そうすると、トナーに含まれるUV軟化材料が溶融する。
そして、中間転写ベルト40上のトナー像およびOHPシートSが、ともに従動ローラ17と二次転写ローラ20との間に到達し、トナー像が接触位置に配置されると、トナー像は、二次転写ローラ20およびUV軟化材料の粘着性により中間転写ベルト40からOHPシートSの第1面に転写される。また、トナー像およびOHPシートSは、従動ローラ17と二次転写ローラ20との間を通過するときに、加熱および加圧される。
そのため、溶融されたUV軟化材料が、OHPシートSの第1面に向けて押圧されるとともに凝固してOHPシートSの第1面に固着する。その結果、トナー像が、OHPシートSの第1面に定着される。
これによれば、二次転写ローラ20が加熱部材を兼ねているので、中間転写ベルト40からOHPシートSにトナーを転写させることができながら、トナーに含まれるUV軟化材料を確実に凝固させることができる。
また、二次転写ローラ20が加圧部材も兼ねているので、中間転写ベルト40からOHPシートSにトナーを転写させることができながら、トナーに含まれるUV軟化材料を確実にOHPシートSに密着させることができる。
9.変形例
上記したプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であり、本発明は、上記した第1実施形態〜第5実施形態に限定されない。
本発明の画像形成装置は、上記したモノクロプリンタの他、カラープリンタとして構成することもできる。
画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、複数の感光体と記録媒体搬送部材とを備えるダイレクト方式のタンデム型カラープリンタや、複数の感光体と、中間転写体と、転写部材とを備える中間転写方式のタンデム型カラープリンタとして構成することができる。
また、上記した第1実施形態〜第5実施形態では、図1および図5〜図8に示すように、可視LED16が備えられるが、トナーが、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、溶融されたUV軟化材料が可視光により凝固されるので、可視LED16や、加熱ローラ12などの加熱部材は備えなくてもよい。
しかし、可視LED16を備える第1実施形態〜第5実施形態は、可視LED16を備えていない態様と比較して、溶融されたUV軟化材料の凝固速度の向上を図ることができ、ひいては、プリンタ1のプリント速度の向上を図ることができる。
また、上記した第5実施形態では、図8に示すように、サブ可視LED33およびサブ可視LED34を備えるが、第5実施形態において、サブ可視LED33およびサブ可視LED34は備えられていなくとも良い。
これによっても、上記の第1実施形態〜第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記した第1実施形態〜第5実施形態では、感光体の一例として感光ドラム2を備えるが、感光体としては、これに限定されず、例えば、感光体ベルトなどであってもよい。
また、上記した第1実施形態〜第5実施形態では、転写部材として、転写ローラ9、一次転写ローラ46および二次転写ローラ20などのローラ部材を備えるが、転写部材としては、加圧部材を兼ねない場合、これに限定されず、例えば、コロナ放電型の転写装置などの非接触型の転写装置であってもよい。
また、上記した第1実施形態〜第5実施形態では、第1露光装置の一例としての紫外LED11を備え、第2露光装置の一例としての可視LED16を備えるが、第1露光装置および第2露光装置としては、これに限定されず、例えば、ポリゴンミラーやガルバノミラーによって現像剤像を走査するように構成される光走査装置であってもよい。
なお、これら第1実施形態〜第5実施形態および変形例のそれぞれは、適宜組み合わせることができる。
1 プリンタ
2 感光ドラム
9 転写ローラ
11 紫外LED
12 加熱ローラ
13 加圧ローラ
16 可視LED
33 サブ可視LED
34 サブ紫外LED
40 中間転写ベルト
46 一次転写ローラ
47 ピンチローラ
P 用紙P
S OHPシート

Claims (24)

  1. 光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含む現像剤が用いられる画像形成装置であって、
    前記現像剤を搬送するように構成される感光体と、
    現像剤像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射するように構成される第1露光装置と、
    前記第1露光装置によって露光された現像剤像を保持する記録シートを加圧するように構成される加圧部材と
    を有していることを特徴とする、画像形成装置。
  2. 前記紫外光が照射された前記現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第2露光装置を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1露光装置は、前記記録シートに転写された前記現像剤像を露光するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記感光体上の現像剤像を搬送するように構成される中間転写体を有し、
    前記第1露光装置は、前記中間転写体上の現像剤像を露光するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記紫外光が照射された前記現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第2露光装置を有することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2露光装置は、前記中間転写体の内部から前記中間転写体上の現像剤像を露光するように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2露光装置は、
    前記中間転写体における前記現像剤像が転写される面と反対側の面と対向するように、前記中間転写体の内部に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録シートに転写された現像剤像を、加熱して、前記記録シートに定着させるように構成される加熱部材を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記感光体上の現像剤像を前記感光体から前記記録シートに転写するように構成される転写体を有し、
    前記感光体は、
    前記現像剤像を、前記現像剤像と前記記録シートとが接触する接触位置に搬送するように構成され、
    前記第1露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記感光体の反対側に配置され、
    前記接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記紫外光が照射された前記現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第2露光装置を有することを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2露光装置は、前記接触位置に向けて、可視光を照射するように構成されていることを特徴とする、請求項10記載の画像形成装置。
  12. 前記感光体上の現像剤像を搬送するように構成される中間転写体と、
    前記中間転写体と対向し、前記中間転写体上の現像剤像を記録シートに転写するように構成される転写体と、を有し、
    前記中間転写体は、
    前記現像剤像を、前記現像剤像と前記記録シートとが接触する接触位置に搬送するように構成され、
    前記第1露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記感光体の反対側に配置され、
    前記接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されている、請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 現像剤像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射するように構成される第3露光装置を有し、
    前記第3露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記第1露光装置とは反対側に配置され、
    前記接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されていることを特徴とする、請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記紫外光が照射された前記現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第2露光装置を有することを特徴とする、請求項12または13に記載の画像形成装置。
  15. 前記紫外光が照射された前記現像剤像に、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように構成される第4露光装置を有し、
    前記第2露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記感光体の反対側に配置され、
    前記第4露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記第2露光装置とは反対側に配置され、
    前記第2露光装置と前記第4露光装置とは、前記接触位置に向けて、可視光を照射するように構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記記録シートに転写される現像剤像を、加熱して、前記記録シートに定着させるように構成される加熱部材を有することを特徴とする、請求項9〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記転写体は、前記加熱部材を兼ねることを特徴とする、請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記転写体は、前記加圧部材を兼ねることを特徴とする、請求項9〜17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 前記記録シートに転写された現像剤像を、加熱して、前記記録シートに定着するように構成される加熱部材を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  20. 前記第1露光装置は、前記記録シートに転写された現像剤像を露光するように構成されることを特徴とする、請求項19に記載の画像形成装置。
  21. 前記感光体上の現像剤像を搬送するように構成される中間転写体を有し、
    前記第1露光装置は、前記中間転写体上の現像剤像を露光するように構成されることを特徴とする、請求項19に記載の画像形成装置。
  22. 前記感光体上の現像剤像を前記感光体から前記記録シートに転写するように構成される転写体を有し、
    前記感光体は、
    前記現像剤像を、前記現像剤像と前記記録シートとが接触する接触位置に搬送するように構成され、
    前記第1露光装置は、
    前記感光体の長手方向から見て、前記接触位置に対して、前記感光体の反対側に配置され、
    前記接触位置に向けて、紫外光を照射するように構成されていることを特徴とする、請求項19に記載の画像形成装置。
  23. 前記転写体は、前記加熱部材を兼ねることを特徴とする、請求項22に記載の画像形成装置。
  24. 前記転写体は、前記加圧部材を兼ねることを特徴とする、請求項22または23に記載の画像形成装置。
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