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JP2014166274A - ミシン - Google Patents

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JP2014166274A
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cutting
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Motonari Nakano
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Brother Industries Ltd
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Abstract

【課題】所定の切断位置で縫い糸を確実に切断できるミシンを提供する。
【解決手段】上移動刃22は先端に上側刃部73を有する。下移動刃21は先端に捕捉部62、捕捉部62の基部に下側刃部68を有する。上側刃部73のすくい角は下側刃部68のすくい角よりも小さい。故に糸切り機構20は上側刃部73の切れ味を下側刃部68の切れ味よりも抑えることができる。下移動刃21は一方の待機位置から針穴側に回動する。捕捉部62の端面64が上糸を捕捉した状態で、下側刃部68は針穴の下方を通過する。上移動刃22は他方の待機位置から針穴側に回動する。捕捉部62の端面64が捕捉した上糸と下糸は上側刃部73に触れる。上側刃部73に触れた上糸と下糸は切れず、上側刃部73が下側刃部68の上側に重なる切断位置で上糸と下糸は切れる。
【選択図】図4

Description

本発明は糸切り機構を備えるミシンに関する。
ミシンは糸切り機構を備える。糸切り機構は釜機構の上方且つ針板の針穴に近接して設け、縫製終了時に上糸と下糸を切断する。特許文献1はミシンの糸切断装置を開示する。糸切断装置は糸調子解放手段と切断手段を備える。糸調子解放手段は主糸調子器を解放状態にする。主糸調子器はミシンの天秤と糸供給源との間に設ける。主糸調子器の解放により、ミシンは補助糸調子器のみで上糸張力を付与する。切断手段は固定メスと移動メスである。固定メスは針板下方のミシン機枠に固定する。移動メスは固定メスに向けて移動する。糸切断装置は糸切信号で移動メスを駆動する。移動メスは糸受け溝に対し下糸と上糸を挿入するように捕捉し、固定メスに向けて移動する。移動メスの移動の際、捕捉した下糸と上糸は糸調子器が解放して弛んだ状態である。故に下糸と上糸は引き切れることなく固定メスまで移動する。針板の針穴の下方の切断位置で、移動メスが固定メスの上側に重なり下糸と上糸を切断する。縫い針には次の縫製開始に必要な長さの上糸を残すことができる。
特開平6−47184号公報
縫い糸切断後に縫い針に残る上糸長さを一定にする為に、糸切り時の張力を上げる場合がある。糸切り時の張力を上げると、移動メスが縫い糸を捕捉して固定メスに向けて移動する途中、捕捉した縫い糸が切断位置に達する前に移動メス又は固定メスの刃に触れて切断する可能性があった。即ち、切断位置以外の位置で縫い糸が切断する可能性があった。
本発明の目的は、所定の切断位置で縫い糸を確実に切断できるミシンを提供することである。
本発明の請求項1に係るミシンは、釜機構の上方且つ針板の針穴に近接して設け、第一切断刃と第二切断刃を前記釜機構の上方で相対的に移動可能に支持する糸切り機構を備え、前記第一切断刃は先端に上側刃部を有し、前記第二切断刃は先端に上糸と下糸を捕捉する捕捉部を有し且つ該捕捉部の基部に下側刃部を有し、前記第二切断刃が前記針穴に対し一方の待機位置から前記針穴側に移動することで、前記捕捉部が前記上糸を捕捉し且つ前記下側刃部が前記針穴の下方を通過し、前記上側刃部が前記下側刃部の上側に重なる切断位置で、前記上糸と下糸を切断するミシンにおいて、前記上側刃部のすくい角は、前記下側刃部のすくい角よりも小さいことを特徴とする。上側刃部のすくい角は下側刃部のすくい角よりも小さい。故に糸切り機構は、上側刃部の切れ味を下側刃部の切れ味よりも抑えることができる。第二切断刃は一方の待機位置から針穴側に回動する。捕捉部が上糸を捕捉した状態で、下側刃部は針穴の下方を通過する。第一切断刃は他方の待機位置から針穴側に回動する。捕捉部が捕捉した上糸と下糸は上側刃部に触れる。このとき、上側刃部に触れた上糸と下糸は切れず、上側刃部が下側刃部の上側に重なる切断位置で、上糸と下糸は切れる。故にミシンは、糸切り動作途中、及び縫製途中において不必要に糸が切れてしまうのを防止できる。更にミシンは糸切り時の張力を上げることができるので、針糸残り長さのバラツキを抑制できる。更に縫い始めに生じる鳥の巣、及び糸抜けを防止できる。
請求項2に係る発明のミシンは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記上側刃部のすくい角は0°以下であることを特徴とする。上側刃部のすくい角は0°以下であるので、上側刃部の切れ味を確実に抑えることができる。
請求項3に係る発明のミシンは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記上側刃部の刃先角は90°以上であって、前記下側刃部の刃先角は鋭角であることを特徴とする。上側刃部の刃物角は90°以上であるので、上側刃部の切れ味を確実に抑えることができる。更に下側刃部の刃物角は鋭角であるので、太い糸でも切断できる。
請求項4に係る発明のミシンは、請求項1から3の何れかに記載の発明の構成に加え、前記上側刃部の先端は、該先端に生じたバリを除去するバリ取り加工を施してなることを特徴とする。上側刃部の先端はバリ取り加工を施してなるので、上糸と下糸は上側刃部に触れただけでは切れず、下側刃部の上側に重なる時に確実に切れるようにできる。
請求項5に係る発明のミシンは、請求項1から4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記糸切り機構は、前記第一切断刃と前記第二切断刃を前記釜機構の上方で回動可能に支持し、前記第二切断刃は、前記針穴に対し前記一方の待機位置から前記針穴側に移動することで、前記捕捉部が前記上糸を捕捉し且つ前記下側刃部が前記針穴の下方を通過し、前記第一切断刃は、前記針穴に対し前記一方とは反対側の他方の待機位置から前記針穴側に回動することで、前記上側刃部が前記針穴の下方を通過し、前記上側刃部が前記下側刃部の上側に重なる前記切断位置が前記針穴の直下であることを特徴とする。糸切り機構は針穴の直下の位置で、上側刃部が下側刃部の上側に重なって上糸と下糸を切断する。故に切断後に布側に残る糸の長さを短くできる。
ミシン1の斜視図。 ミシン1の内部機構を示す斜視図。 糸切り機構20周辺を左側方から見た図。 糸切り機構20の斜視図。 下移動刃の本体部21Bの斜視図。 本体部21Bの平面図。 貫通穴66周辺の断面図。 上移動刃の本体部22Bの斜視図。 本体部22Bの左側面図。 下側刃部68の上部に上側刃部73が重なった状態を示す図。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の右斜め下方、左斜め上方、右斜め上方、左斜め下方は、夫々、ミシン1の前方、後方、右方、左方である。
図1,図2を参照し、ミシン1の全体構造を説明する。図1に示す如く、ミシン1は、ベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2はミシン1の土台である。ベッド部2は作業テーブル100に上方から装着する。脚柱部3はベッド部2の右端部から鉛直上方に立設する。アーム部4は脚柱部3の上端部から左方に延び、ベッド部2上面と対向する。アーム部4は上部に操作部60を備える。作業者は操作部60を操作してミシン1に操作指示を入力する。アーム部4は左端部に天秤15を備える。天秤15はアーム部4内部から外側へ突出する。天秤15は上下動して上糸7A(図3参照)を引き上げる。ミシン1は作業テーブル100下方に膝上げ機構40を備える。ミシン1はアーム部4内部に針棒6を保持する。針棒6は下端に縫針5を装着する。
図2に示す如く、ミシン1は、糸緩め機構80、糸調子機構50、針棒駆動機構(図示略)、天秤駆動機構(図示略)を備える。糸緩め機構80はアーム部4内部に設け、糸調子機構50が上糸7A(図3参照)に付与する張力を解放する。糸調子機構50は糸供給源(図示略)から縫針5に至る上糸供給経路の途中に設け、上糸7Aに張力を付与する。針棒駆動機構はミシン主軸(図示略)を介して針棒6を上下駆動する。ミシン主軸はアーム部4内部でミシンモータ(図示略)の駆動で回転する。天秤駆動機構はアーム部4内部でミシン主軸の回転に伴い天秤15を上下駆動する。
図3に示す如く、ミシン1は針板8と押え足9を備える。針板8は針穴8Aを備える。縫針5の下端は縫針5の下降時に針穴8Aを通過する。押え足9は被縫製物Hを針板8と協働して上方から押える。押え足9は膝上げ機構40の操作により押え棒9Aを介して昇降する。
図2に示す如く、膝上げ機構40は、膝当て41、膝上げ42、膝上げ押し棒43、膝上げ回動リンク44、膝上げ連竿45を備える。膝当て41はベッド部2の下方に設ける。膝上げ42はベッド部2の下方且つ膝当て41の上方のアンダーカバー(図示略)に設け、膝当て41の操作に伴って前後方向に延びる軸を中心に回動する。膝上げ押し棒43は上下方向に延びる棒状部材であり、下端が膝上げ42と接続する。膝上げ押し棒43は膝上げ42の回動によって上下動する。膝上げ回動リンク44は屈曲した部材であり、右方上端部に膝上げ押し棒43の上端が連結し、左方下端部に膝上げ連竿45の右端部が連結する。膝上げ回動リンク44は膝上げ押し棒43の上下動に伴って前後方向の軸441を中心に回動する。膝上げ連竿45はアーム部4内を左右方向に延びる。膝上げ連竿45の左端部は押え足上げレバー47の上端部に連結する。膝上げ連竿45は膝上げ回動リンク44の回動によって左右方向に移動する。
押え足上げレバー47は正面視L字形状に屈曲した部材であり、屈曲中心に前後方向に延びる回動軸48に支持する。押え足上げレバー47は左端部に係合突起47Bを有する。係合突起47Bは押え棒9Aと係合する。押え足上げレバー47は膝上げ連竿45の移動により回動軸48を中心に回動する。押え足上げレバー47の回動により、係合突起47Bと押え棒9Aを介して押え足9は上下動する。
図3に示す如く、ベッド部2は、釜機構10、糸切り機構20、駆動部30(図2参照)を備える。釜機構10、糸切り機構20は針板8の下部に位置する。詳述しないが、駆動部30はソレノイドとカム機構(図示略)を有する周知の機構であり、糸切り機構20を駆動する。
釜機構10は剣先101を備え、下糸用ボビン(図示略)を収容する。釜機構10はミシンモータ(図示略)の駆動で回転する。釜機構10の剣先101は縫針5が下死点から上昇する時に形成する上糸7Aのループを捕捉する。釜機構10は剣先101が捕捉した上糸7Aのループを押し広げる。ミシン1は釜機構10が押し広げた上糸7Aのループと下糸7B(図6参照)を絡めることで被縫製物Hに縫目を形成し縫製を行う。
図3,図4を参照し、糸切り機構20の構成を説明する。糸切り機構20は釜機構10の上方且つ針板8の針穴8Aの下方に近接して設ける。糸切り機構20は下移動刃21と上移動刃22を備える。下移動刃21と上移動刃22は釜機構10の外周を回動可能である。下移動刃21は針穴8Aに対し後方の待機位置から左側面視時計回り方向に回動する。下移動刃21の前端は針穴8Aの下方を通過する。上移動刃22は針穴8Aに対し前方の待機位置から左側面視反時計回り方向に回動する。上移動刃22の先端は針穴8Aの下方を通過し且つ下移動刃21の上側と重なる。
図3,図4〜図7を参照し、下移動刃21の構造を説明する。図3,図4に示す如く、下移動刃21は、リング部21A、本体部21B、取付アーム21C、固定部21Dを備える。リング部21Aは環状であり、移動刃ホルダ12に回転可能に設ける。移動刃ホルダ12はベッド部2に固定する。本体部21Bはリング部21Aの外周における後方側に着脱可能に固定し、該外周部から前方に略円弧状に延出する。取付アーム21Cはリング部21Aの外周における前方部から前方に突出して設ける。固定部21Dはリング部21Aの外周における後方部から左方に略円弧状に延出し、本体部21Bを固定できる。本体部21B、固定部21Dと取付アーム21Cは、リング部21Aを介して互いに対向する位置関係である。
図5に示す如く、本体部21Bは、基部61、捕捉部62、切り込み溝63、端面64、糸受け溝65、貫通穴66、隆起部67、下側刃部68を備える。基部61は前方に略円弧状に延出して設ける。基部61は右端側(リング部21A側)に一対の固定穴69を備える。固定穴69は基部61を固定部21Dに螺子(図示略)で固定する為の穴である。基部61は前端部左側に延出部61Aを備える。延出部61Aは前方に略円弧状に延出する。延出部61Aは前端部がテーパ状である。捕捉部62は基部61の前端部において延出部61Aの右側に隣接して前方に略円弧状に延出する平面視略長方形状の板部材である。捕捉部62の板厚は基部61の板厚よりも薄い。
図5,図6に示す如く、切り込み溝63は、延出部61Aの前端部と捕捉部62の前端部との間に設け、V字状に後方に切り込んだ溝である。端面64は捕捉部62の前端部の左側に設ける。端面64は捕捉部62に対しテーパ状である。端面64と捕捉部62の左端部とが成す角度は鋭角である。端面64は下移動刃21の上移動刃22側への近接時に上糸7Aのループの内側に入り込み、上糸7Aと下糸7Bを糸分けして捕捉する(図6参照)。糸受け溝65は切り込み溝63の最後部から捕捉部62の左側の後端部付近まで後方に直線状に延出して設ける。糸受け溝65は端面64で捕捉した上糸7Aと下糸7Bを貫通穴66まで受けて保持する溝である。貫通穴66は糸受け溝65の後端部に設ける。図6,図7に示す如く、貫通穴66は基部61の上面と下面を貫通し、上方から下方にかけて斜め後方に傾斜する。隆起部67は、貫通穴66の外周縁のうち糸受け溝65を除く部分に沿って上方に隆起して設ける。
図7に示す如く、下側刃部68は、貫通穴66の内周面のうち後方側の上部の面と隆起部67の上面とで形成する。下側刃部68のすくい角α1は+38°である。ここで、すくい角とはすくい面の垂直面に対する角度である。すくい面とは、刃の進行方向の前面であって、発生した切屑をすくい取る面である。すくい面が垂直面よりも進行方向と反対側に位置する場合、すくい角は正である。すくい面が垂直面よりも進行方向側に位置する場合、すくい角は負である。下側刃部68の刃先角β1は52°である。尚、すくい角α1は+15°〜+40°であればよく、刃先角β1は少なくとも鋭角であればよい。
図3,図4,図8,図9を参照し、上移動刃22の構造を説明する。図3,図4に示す如く、上移動刃22は、リング部22A、本体部22B、取付アーム22C、固定部22Dを備える。リング部22Aは環状である。リング部22Aは移動刃ホルダ12に回転可能に設ける。リング部22Aはリング部21Aの右側に位置し、リング部21Aと同一径を有する。本体部22Bはリング部22A外周から左方に延出し且つ左端部が下移動刃21の基部61と対向するように後方に延出する。取付アーム22Cはリング部21Aの外周部における後方部から後方斜め下方に突出して設ける。固定部22Dはリング部22Aの外周における前方部から左方に延出し、本体部22Bを固定できる。本体部22B、固定部22Dと取付アーム22Cは、リング部22Aを介して互いに対向する位置関係である。
図8に示す如く、本体部22Bは平面視略L字型であり、基部71、延設部72、上側刃部73を備える。基部71はリング部22A外周から左方に延出する平面視略長方形の板状である。基部71は右端側(リング部21A側)に一対の固定穴75を備える。固定穴75は基部71を固定部22Dに螺子(図示略)で固定する為の穴である。延設部72は基部71の左端部から後方に向かって斜め下方に傾斜して延出する平面視略長方形の板状である。図9に示す如く、上側刃部73は延設部72の先端の下側角部に形成する。上側刃部73のすくい角α2は0°である。上側刃部73の刃先角β2は90°である。尚、すくい角α2は+5°〜−10°であればよく、刃先角β2は少なくとも85°以上であればよい。さらに上側刃部73はバリ取り加工を施している。バリ取り加工はバリを除去する一般的なバリ取り加工であればよい。バリ取り加工は目の細かい紙ヤスリ(例えば粒度=♯4000の紙ヤスリ)で仕上げるのが好ましい。
図4を参照し、下移動刃21と上移動刃22の連結構造を説明する。下移動刃21と上移動刃22は伝達機構23に夫々接続する。伝達機構23は連結軸28の回転を下移動刃21と上移動刃22に伝達する。連結軸28は駆動部30の駆動で回転する。下移動刃21と上移動刃22は伝達機構23により互いに連動して接近又は離反する。
伝達機構23は、上移動刃側糸切連竿24、下移動刃側糸切連竿25、糸切レバー26、駆動力調整プレート27を備える。上移動刃側糸切連竿24は左側面視略L字状に形成する。上移動刃側糸切連竿24は一端が取付アーム22C(図3参照)を介してリング部22Aに回動可能に軸支し、他端が駆動力調整プレート27の一端に回動可能に軸支する。下移動刃側糸切連竿25は一端が取付アーム21Cを介してリング部21Aに回動可能に軸支し、他端が糸切レバー26の一端に回動可能に軸支する。
糸切レバー26は長手方向中央部が屈曲した板部材である。糸切レバー26は他端に連結軸28の一端を挿通する。糸切レバー26は連結軸28に対し回動可能である。糸切レバー26は連結軸28に対し回動することで糸切り機構20とミシン主軸(図示略)との位相を調節できる。糸切レバー26は螺子(図示略)をネジ穴26Aに締結することで連結軸28に対し回動不能に固定できる。
駆動力調整プレート27は左側面視略三角形状に形成する。駆動力調整プレート27は中央部に略円弧形状の長穴27Aを形成する。駆動力調整プレート27は連結軸28の一端が挿通する。長穴27Aには螺子等の固定軸29(図3参照、図4では省略)が挿通可能である。固定軸29は糸切レバー26の螺子穴(図示略)に締結して駆動力調整プレート27を糸切レバー26に固定する。駆動力調整プレート27は固定軸29を緩めた状態で連結軸28を中心に回動可能である。駆動力調整プレート27は連結軸28を中心に回動することで、糸切レバー26との相対位置を可変である。駆動力調整プレート27は糸切レバー26の螺子穴に対し、長穴27Aの範囲内で糸切レバー26との相対位置を調整できる。駆動力調整プレート27の回動に伴い、上移動刃側糸切連竿24を介してリング部22Aが回動する。リング部22Aが回動すると、本体部22Bの位置が下移動刃21に対し接近又は離反する。即ち糸切り機構20の動作時に上移動刃22の先端が下移動刃21の上側と重なる位置は変化する。故にミシン1は糸切り機構20の動作時に上糸7Aと下糸7Bを切断する位置を調整できる。
図3〜図10を参照し、糸切り機構20の動作を説明する。図3,図4に示す如く、連結軸28は左側面視反時計回り方向に回転する。糸切レバー26と駆動力調整プレート27は連動して連結軸28を中心に左側面視反時計回り方向に回転する。下移動刃21は糸切レバー26と下移動刃側糸切連竿25を介して左側面視時計回り方向に回転する。上移動刃22は駆動力調整プレート27及び上移動刃側糸切連竿24を介して左側面視反時計回り方向に回転する。下移動刃21と上移動刃22は互いに接近する。
端面64は下移動刃21の上移動刃22側への近接時に上糸7Aのループの内側に入り込み、上糸7Aと下糸7Bを糸分けして捕捉する(図6参照)。ミシン1では、下移動刃21と上移動刃22が近接する時、天秤15は上糸7Aを引き上げる。上糸7Aは下移動刃21に巻きつく。下移動刃21は上糸7Aを一定位置で保持する。下移動刃21と上移動刃22は互いに更に接近する。上移動刃22は下移動刃21の上側に重なる。上移動刃22の延設部72は、下移動刃21の切り込み溝63から糸受け溝65に沿って後方に移動する。端面64が捕捉した上糸7Aと下糸7Bは糸受け溝65に沿って配置し且つ下移動刃21の延出部61Aの上面と上移動刃22の延設部72の下面との間に挟持する。
上糸7Aと下糸7Bは、貫通穴66に到達する前に、上移動刃22の延設部72の先端の下側角部に形成した上側刃部73に接触する場合がある。上記の通り、上側刃部73のすくい角α2は0°、刃先角β2は90°である。故に上糸7Aと下糸7Bは上側刃部73に接触しただけでは切断しない。
下移動刃21と上移動刃22は更に互いに接近する。図10に示す如く、針穴8Aの直下で、下移動刃21の下側刃部68の上側に、上移動刃22の延設部72がほぼ水平の状態で上側刃部73が重なる。上糸7Aと下糸7Bは貫通穴66に到達する。針穴8Aの直下で、下側刃部68と上側刃部73は協働して上糸7Aと下糸7Bを挟み込んで切断する。上記の通り、下側刃部68のすくい角α1は+38°、刃先角β1は52°である。故に下側刃部68と上側刃部73は互いに接触することで、針穴8Aの直下の切断位置にて、上糸7Aと下糸7Bを確実に切断できる。
ミシン1の糸切り機構20は、上側刃部73のすくい角α2を下側刃部68のすくい角α1よりも小さくしたことで、上側刃部73を下側刃部68よりも切れにくくしている。故に上糸7Aと下糸7Bは所定の切断位置の手前で上側刃部73に接触しても切れない。故にミシン1は糸切り時の張力を上げても、所定の切断位置以外では上糸7Aと下糸7Bを切断しない。故にミシン1は針糸残り長さのバラツキを抑制できる。更に縫い始めに生じる鳥の巣、及び糸抜けを防止できる。更に糸切り機構20は下側刃部68の刃先を鋭くしたことで、上側刃部73を切れにくくしても、上糸7Aと下糸7Bの太さに関わらず、所定の切断位置で上側刃部73と下側刃部68が接触した時に上糸7Aと下糸7Bを確実に切断できる。
以上説明において、図4に示す上移動刃22は本発明の第一切断刃に相当する。下移動刃21は本発明の第二切断刃に相当する。端面64は本発明の捕捉部に相当する。
以上説明したように、本実施形態のミシン1は糸切り機構20を備える。糸切り機構20は釜機構10の上方且つ針板8の針穴8Aに近接して設ける。糸切り機構20は上移動刃22と下移動刃21を釜機構10の上方で相対的に移動可能に支持する。上移動刃22は先端に上側刃部73を有する。下移動刃21は先端に捕捉部62、捕捉部62の基部に下側刃部68を有する。上側刃部73のすくい角α2は下側刃部68のすくい角α1よりも小さい。故に糸切り機構20は上側刃部73の切れ味を下側刃部68の切れ味よりも抑えることができる。下移動刃21は一方の待機位置から針穴8A側に回動する。捕捉部62の端面64が上糸7Aを捕捉した状態で、下側刃部68は針穴8Aの下方を通過する。上移動刃22は他方の待機位置から針穴8A側に回動する。捕捉部62の端面64が捕捉した上糸7Aと下糸7Bは上側刃部73に触れる。このとき、上側刃部73に触れた上糸7Aと下糸7Bは切れず、上側刃部73が下側刃部68の上側に重なる切断位置で、上糸7Aと下糸7Bは切れる。故にミシン1は、糸切り動作途中、及び縫製途中において不必要に上糸7Aと下糸7Bが切れてしまうのを防止できる。更にミシン1は糸切り時の上糸7Aの張力を上げることができるので、針糸残り長さのバラツキを抑制できる。更に縫い始めに生じる鳥の巣、及び糸抜けを防止できる。
本実施形態は更に、上側刃部73のすくい角α2を0°以下にすることにより、上側刃部73の切れ味を確実に抑えることができる。
本実施形態は更に、上側刃部73の刃先角β2を90°以上とすることにより、上側刃部73の切れ味を確実に抑えることができる。更に下側刃部68の刃先角β1を鋭角とすることにより、太い糸でも切断できる。
本実施形態は更に、上側刃部73の先端をバリ取り加工を施してなるので、上糸7Aは上側刃部73に触れただけでは切れず、下側刃部68の上側に重なる時に確実に切れるようにできる。
尚、上記実施形態は様々な変形が可能である。本実施形態の糸切り機構20は、下移動刃21と上移動刃22が互いに回動して接近することによって、上糸7Aと下糸7Bを切断するものであるが、本発明は、例えば、下移動刃のみが回動し固定刃と協働して糸を切断する糸切り機構、一方又は両方の移動刃が水平運動をして糸を切断する糸切り機構にも適用可能である。
また上記実施形態は、上側刃部73の先端にバリ取り加工を施しているが省略してもよい。
1 ミシン
7A 上糸
7B 下糸
8 針板
8A 針穴
10 釜機構
20 糸切り機構
21 下移動刃
22 上移動刃
62 捕捉部
68 下側刃部
73 上側刃部
α1,α2 すくい角
β1,β2 刃先角

Claims (5)

  1. 釜機構の上方且つ針板の針穴に近接して設け、第一切断刃と第二切断刃を前記釜機構の上方で相対的に移動可能に支持する糸切り機構を備え、
    前記第一切断刃は先端に上側刃部を有し、
    前記第二切断刃は先端に上糸と下糸を捕捉する捕捉部を有し且つ該捕捉部の基部に下側刃部を有し、
    前記第二切断刃が前記針穴に対し一方の待機位置から前記針穴側に移動することで、前記捕捉部が前記上糸を捕捉し且つ前記下側刃部が前記針穴の下方を通過し、前記上側刃部が前記下側刃部の上側に重なる切断位置で、前記上糸と下糸を切断するミシンにおいて、
    前記上側刃部のすくい角は、前記下側刃部のすくい角よりも小さいことを特徴とするミシン。
  2. 前記上側刃部のすくい角は0°以下であることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記上側刃部の刃先角は90°以上であって、
    前記下側刃部の刃先角は鋭角であることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記上側刃部の先端は、該先端に生じたバリを除去するバリ取り加工を施してなることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミシン。
  5. 前記糸切り機構は、前記第一切断刃と前記第二切断刃を前記釜機構の上方で回動可能に支持し、
    前記第二切断刃は、前記針穴に対し前記一方の待機位置から前記針穴側に移動することで、前記捕捉部が前記上糸を捕捉し且つ前記下側刃部が前記針穴の下方を通過し、
    前記第一切断刃は、前記針穴に対し前記一方とは反対側の他方の待機位置から前記針穴側に回動することで、前記上側刃部が前記針穴の下方を通過し、
    前記上側刃部が前記下側刃部の上側に重なる前記切断位置が前記針穴の直下であることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のミシン。
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