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JP2014165064A - 色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器 - Google Patents

色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器 Download PDF

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JP2014165064A JP2013036011A JP2013036011A JP2014165064A JP 2014165064 A JP2014165064 A JP 2014165064A JP 2013036011 A JP2013036011 A JP 2013036011A JP 2013036011 A JP2013036011 A JP 2013036011A JP 2014165064 A JP2014165064 A JP 2014165064A
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Rohm Co Ltd
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Abstract

【課題】交差部を有する微細かつ複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】色素増感太陽電池は、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える多孔質半導体層12と、多孔質半導体層12と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、電解液に接する触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液を封止する封止材16とを備える。封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせる。
【選択図】図3

Description

本発明は、色素増感太陽電池(DSC:Dye-sensitized Solar Cells)およびその製造方法、および電子機器に係り、特に、交差部を有する微細かつ複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器に関する。
近年、安価で高性能の太陽電池としてDSCが注目されている。DSCは、スイス・ローザンヌ工科大学のグレツェルが開発したもので、増感色素を表面に担持した酸化チタンを用いることで、光電変換効率が高く、製造コストが安いなどの利点を有することから、次世代の太陽電池として期待されている。この太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿式太陽電池とも呼ばれる。
DSCは、増感色素を表面に担持した多孔質の酸化チタン層を備えた作用極と、作用極の酸化チタン層に対向して配置された対極と、作用極と対極との間に充填された電解質溶液とを備える(例えば、特許文献1参照。)。
また、作用極と対極との間にあって、電解質溶液を封止する封止材としては、紫外線照射によって硬化される紫外線硬化樹脂が広く用いられる。
例えば、特許文献2には、封止材として紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いたDSCが記載されている。
特開平11−135817号 特開2000−30767号
ところで、DSCセルの形状が複雑になると、封止材のパターン(封止パターン)も複雑になる。すなわち、一筆書き状の封止パターンではなく、封止材同士が十字路型に交わった封止パターンや、T字路型に重なった封止パターンも求められる。
さらにアプリケーション用途によっては、上記のような複雑なパターンの他に、封止線幅はかなり微細になるケースもある。このような場合、従来の紫外線硬化樹脂による封止材を選択すると、硬化不良や基板との密着性が著しく弱くなることがあり、DSCにおける長期安定性を得ることが非常に難しくなってしまう。
本発明の目的は、交差部を有する微細かつ複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、第1基板と、前記第1基板上に配置された第1電極と、前記第1電極上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える多孔質半導体層と、前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、前記電解液に接する触媒層と、前記触媒層上に配置された第2電極と、前記第2電極上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材とを備え、前記封止材を焼成することで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせた色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極をパターン形成する工程と、前記第1電極上に多孔質半導体層を形成する工程と、第2基板上に第2電極をパターン形成する工程と、前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、前記第1基板および前記第2基板のうちの少なくとも一方の基板上に封止材を形成する工程と、前記封止材を焼成することで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせた後、前記多孔質半導体層に色素を吸着させる工程と、前記色素を吸着させた後、DSCセル内部に電解液を封入する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の色素増感太陽電池を搭載した電子機器が提供される。
本発明によれば、交差部を有する微細かつ複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することができる。
実施の形態に係るDSCの模式的鳥瞰図。 図1に示されるDSCの製造工程の一工程であって、DSCを真空チャンバに収容した状態を示す模式的鳥瞰図。 図1のII−II線に沿う模式的断面構造図。 比較例に係るDSCの模式的鳥瞰図。 比較例に係る別のDSCの模式的鳥瞰図。 図4のI−I線に沿う模式的断面構造図。 比較例に係るDSCの製造方法であって、(a)第1基板上に第1電極を形成する工程図、(b)図7(a)の工程後の第1電極上に多孔質半導体層を形成する工程図、(c)第2基板上に第2電極を形成する工程図、(d)図7(c)の工程後の第2電極上に触媒層を形成する工程図。 比較例に係るDSCの製造方法であって、(a)図7(b)の工程後の第1基板上に封止材を形成する工程図、(b)図7(d)の工程後の第2基板上に封止材を形成する工程図。 比較例に係るDSCの製造方法であって、(a)図8(a)の工程後の多孔質半導体層に色素を吸着させる工程図、(b)図9(a)の工程後の第1基板と図8(b)の工程後の第2基板とを互いに対向させ、レーザー照射により貼り合わせる工程図、(c)図9(b)の工程後のDSCセル内部に電解液を封入する工程図。 実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)第1基板上に第1電極を形成する工程図、(b)図10(a)の工程後の第1電極上に多孔質半導体層を形成する工程図、(c)第2基板上に第2電極を形成する工程図、(d)図10(c)の工程後の第2電極上に触媒層を形成する工程図。 実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)図10(b)の工程後の第1基板上に封止材を形成する工程図、(b)図10(d)の工程後の第2基板上に封止材を形成する工程図。 実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)図10(b)の工程後の多孔質半導体層に色素を吸着させる工程図、(b)図11(a)の工程後の第1基板と図11(b)の工程後の第2基板とを互いに対向させる工程図。 実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)図12(b)の工程後の封止材を焼成することで第1基板と第2基板とを貼り合わせる工程図、(b)図13(a)の工程後の多孔質半導体層に色素を吸着させる工程図。 実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)図13(b)の工程後のDSCセル内部に電解液を封入する工程図、(b)図12(b)の工程の変形例を示す工程図。 実施の形態に係るDSCに形成された封止パターンの模式的平面パターン構成図であって、(a)矩形の封止パターン、(b)花形の封止パターン、(c)円形の封止パターン、(d)蝶形の封止パターン。 実施の形態に係るDSCに形成された別の封止パターンの模式的平面パターン構成図。 実施の形態に係るDSCの模式的平面パターン構成図。 図17のIII−III線に沿う模式的断面構造図。 図17のIV−IV線に沿う模式的断面構造図。 図17のV−V線に沿う模式的断面構造図。 図17のA部分の拡大された模式的平面パターン構成図。 実施の形態に係るDSCの多孔質半導体層の半導体微粒子の模式的構造図。 実施の形態に係るDSCの動作原理説明図。 実施の形態に係るDSCの電解液における電荷交換反応に基づく動作原理説明図。 実施の形態に係るDSCにおいて、多孔質半導体層(13)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラム。 実施の形態に係るDSCにおいて、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図25のJ部分の拡大図。 実施の形態に係るDSCの各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルを示す説明図。 実施の形態に係るDSCに用いられる色素を示す化学構造式であって、(a)D149を示す化学構造式、(b)N719を示す化学構造式、(c)D131を示す化学構造式。 実施の形態に係るDSCに用いられる別の色素を示す化学構造式であって、(a)フタロシアニン系色素を示す化学構造式、(b)ポルフィリン色素を示す化学構造式。 (a)実施の形態に係るDSCにおいて、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造図、(b)図30(a)の模式的回路表現。 (a)実施の形態に係るDSCにおいて、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造図、(b)図31(a)の模式的回路表現。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板上に複数の内部第1電極が形成された状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第2基板上に複数の内部第2電極が形成された状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板と第2基板を封止材を介して貼り合わせた状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、図34のVI−VI線に沿う模式的断面構造図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、横方向のスクライブラインを形成した状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、縦方向のスクライブラインをさらに形成した状態を示す平面図。 (a)実施の形態に係るDSCのセルを3個形成した構成を示す平面図、(b)3個のセルを直列接続した状態を示す説明図。 (a)実施の形態に係るDSCのセルを5個、直列接続した状態を示す模式図、(b)図39(a)の説明図、(c)図39(a)の構成例を示す平面図。 (a)実施の形態に係るDSCのセルをn個、タンデム構成に積層させた状態を示す模式図、(b)図40(a)の説明図。 (a)実施の形態に係るDSCのセルをn個、タンデム構成に積層させたものを並列接続した状態を示す模式図、(b)図41(a)の説明図。 実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の構成例を示す平面図。 実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の側面図。 実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の他の構成例を示す側面図。 実施の形態に係るDSCを搭載した卓上デジタル時計の構成例を示す鳥瞰図。 (a)実施の形態に係るDSCを搭載した電子手帳を開いた状態を示す鳥瞰図、(b)閉じた状態を示す鳥瞰図。 実施の形態に係るDSCを搭載した電子辞書を開いた状態を示す鳥瞰図。
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
以下の実施の形態に係るDSCにおいて、「透明」とは、透過率が約50%以上であるものと定義する。また「透明」とは、実施の形態に係るDSCにおいて、可視光線に対して、無色透明という意味でも使用する。可視光線は波長約360nm〜830nm程度、エネルギー約3.45eV〜1.49eV程度に相当し、この領域で透過率が50%以上あれば透明である。
[実施の形態]
(DSC:実施の形態)
実施の形態に係るDSC200の模式的鳥瞰構成は、図1に示すように表される。また、図1に示されるDSC200の製造工程の一工程であって、DSC200を真空チャンバ500に収容した状態を示す模式的鳥瞰構成は、図2に示すように表される。また、図1のII−II線に沿う模式的断面構造は、図3に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200は、図1〜図3に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置された多孔質半導体層12と、多孔質半導体層12と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14(図示せず)と、電解液14に接する触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせる。具体的には、図3に示すように、封止材16A・16Bの接触部分16Hを熱溶着させて硬化させる。その後、多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる。具体的には、図2に示すように、色素Dyeを混合した高沸点型の有機溶媒600を真空チャンバ500に収容し、その有機溶媒600にDSCセルを浸漬させる(後述する)。このようにして色素Dyeを吸着させた後、DSCセル内部に電解液14を封入する。以下、色素Dyeを吸着させた後の多孔質半導体層12を「多孔質半導体層13」という場合がある。
封止材16・16A・16Bは、ガラスフリット、熱硬化樹脂若しくはこれらを構造的に組み合わせて構成可能である。以下、封止材16・16A・16Bとしてガラスフリットを用いた場合を例示し、ガラスフリットにも同じ符号16・16A・16Bを用いる。
また、第1基板20または第2基板22は、例えば、ガラス基板などで形成することができる。光を照射するため、第1基板20・第2基板22は、照射光(白色光)に対して、透明であることが望ましい。なお、第1基板20・第2基板22の光が入射する側に反射防止膜などをコーティングしても良い。
また、第1電極10および第2電極18は、例えば、ITO、FTO、ZnO、SnOなどの透明電極で形成される。第1基板10・第2電極18上に電極加工し、FTO付き基板、金属などのグリッド付き基板、或いは上記の複合基板としても良い。
また、多孔質半導体層12は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、Nb23、SnO2などの材料を用いて形成されていても良い。特に、効率面から安価なTiO2(アナターゼ型、ルチル型)が主に用いられる。多孔質半導体層12は、例えば、スクリーン印刷技術、スピンコート技術、ディッピング、スプレーコート技術などを用いて形成することができる。
また、触媒層19は、例えば、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子などで構成されていても良い。導電性高分子は、例えば、PEDOT:PSSなどで構成されていても良い。
また、電解液14としては、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどを用いることができる。また、場合によっては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルなどを用いても良い。
また、色素Dyeは、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、フタロシアニン系色素、ポルフィリン色素などを適用することができる。
(DSC:比較例)
比較例に係るDSC200Aの模式的鳥瞰構成は、図4に示すように表される。また、比較例に係る別のDSC200Bの模式的鳥瞰構成は、図5に示すように表される。また、図4のI−I線に沿う模式的断面構造は、図6に示すように表される。
比較例に係るDSC200A・200Bは、図4〜図6に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える多孔質半導体層13と、多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14(図示せず)と、電解液14に接する触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。図4および図6に示すように、ガラスフリット16A・16Bを互いに対向させ、レーザー光hνを照射する。これにより、ガラスフリット16A・16Bを熱溶着させて硬化させ、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることができる。
図4では、一筆書き状の封止パターンを例示したが、実際のアプリケーションでは、図5に示すように、封止パターンが重複(交差)するなど、複雑な封止パターンとなるのが通常である。このような場合、ガラスフリット16にレーザー光hνを照射すると、ガラスフリット16が重複する部分で熱が集中して“熱だまり”が発生し、ガラスフリット16の下に配置される第1基板20・第2基板22にダメージを与える。また、ガラスフリットそのものに対しても“熱だまり”によるマイクロクラック等のひび割れが生じてしまう恐れがある。
また、このようにレーザー光hνを照射する場合は、照射の際の誤差を踏まえて封止パターンの間隔が決まるため、微細化にも限界がある。
(製造方法:比較例)
比較例に係るDSC200A・200Bの製造方法は、図7(a)〜図9(c)に示すように表される。
まず、図7(a)に示すように、第1基板20上に第1電極10をパターン形成する。第1基板20は、ガラス基板で構成可能であり、また、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板を用いることもできる。第1電極10は、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN雰囲気下の熱処理を行なって形成可能であり、また、透明電極付きのガラス基板であれば各種エッチング法によりパターン形成することもできる。
次に、図7(b)に示すように、図7(a)の工程後の第1電極10上に多孔質半導体層12を形成する。多孔質半導体層12は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。
一方、図7(c)に示すように、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する。第2基板22は、第1基板20と同様、ガラス基板等で構成可能である。第2電極18は、第1電極10と同様、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN雰囲気下の熱処理を行なって形成可能である。
次に、図7(d)に示すように、図7(c)の工程後の第2電極18上に触媒層19を形成する。触媒層19は、スクリーン印刷等によって形成することができる。
次に、図8(a)に示すように、図7(b)の工程後の第1基板20にガラスフリット16Aを形成する。同様に、図8(b)に示すように、図7(d)の工程後の第2基板22にガラスフリット16Bを形成する。
次に、図9(a)に示すように、図8(a)の工程後の第1基板20上に形成された多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる。
次に、図9(b)に示すように、図9(a)の工程後の第1基板20と図8(b)の工程後の第2基板22とを互いに対向させ、ガラスフリット16A・16Bにレーザー光hνを照射する。これにより、ガラスフリット16A・16Bを熱溶着させて硬化させ、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることができる。
最後に、図9(c)に示すように、開口部(後述する)より内部に電解液14を封入し、開口部を封止し、DSCセルを形成する。
(製造方法:実施の形態)
実施の形態に係るDSC200の製造方法は、第1基板20上に第1電極10をパターン形成する工程と、第1電極10上に多孔質半導体層12を形成する工程と、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する工程と、第2電極18上に触媒層19を形成する工程と、第1基板20および第2基板22のうちの少なくとも一方の基板上に封止材16を形成する工程と、封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせる工程と、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせた後、多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる工程と、色素Dyeを吸着させた後、DSCセル内部に電解液14を封入する工程とを有する。
例えば、色素Dyeを吸着させる工程は、色素Dyeを混合した高沸点型の有機溶媒600にDSCセルを浸漬させることによって実施される。
また、有機溶媒600は、沸点が60℃より高い有機溶媒であることが望ましい。具体的には、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどを用いることができる。また、場合によっては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルなどを用いても良い。
また、有機溶媒600は、40℃〜50℃に加熱されても良い。
また、有機溶媒600は、電解液14を製造するときに使用される有機溶媒に色素Dyeを溶解させることによって形成されても良い。
また、有機溶媒600は、電解液14を注入する開口部から真空注入されても良い。
また、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせる工程は、封止材16を封止材16が溶解する温度(例えば、約200℃〜約600℃)に加熱することによって実施されても良い。
以下、実施の形態に係るDSC200の製造方法を図面に従って詳細に説明する。実施の形態に係るDSC200の製造方法は、図10〜図14に示すように表される。
まず、図10(a)に示すように、第1基板20上に第1電極10をパターン形成する。第1基板20は、ガラス基板等で構成可能であり、また、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板を用いることもできる。第1電極10は、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN雰囲気下の熱処理を行なって形成可能であり、また、透明電極付きのガラス基板であれば各種エッチング法によりパターン形成することもできる。
次に、図10(b)に示すように、図10(a)の工程後の第1電極10上に多孔質半導体層12を形成する。多孔質半導体層12は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。
一方、図10(c)に示すように、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する。第2基板22は、第1基板20と同様、ガラス基板等で構成可能である。第2電極18は、第1電極10と同様、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN雰囲気下の熱処理を行なって形成可能である。
次に、図10(d)に示すように、図10(c)の工程後の第2電極18上に触媒層19を形成する。触媒層19は、スクリーン印刷等によって形成することができる。
次に、図11(a)に示すように、図10(b)の工程後の第1基板20にガラスフリット16Aを形成する。同様に、図11(b)に示すように、図10(d)の工程後の第2基板22にガラスフリット16Bを形成する。
なお、図12(a)に示すように、図10(b)の工程後の第1基板20に形成された多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させてもよい。その後、図11(a)と同様、図12(a)の工程後の第1基板20にガラスフリット16Aを形成する。ただし、この場合は、後の工程における加熱時の熱で色素Dyeが変質する可能性がある(後述する)。
次に、図12(b)に示すように、図11(a)の工程後の第1基板20と図11(b)の工程後の第2基板22とを互いに対向させ、第1基板20または第2基板22の片側からホットプレート21などの加熱装置を用いて封止材16Aと封止材16Bが溶解する温度(例えば、約200℃〜約600℃)に加熱する。オーブンなどの加熱装置内にDSC200を収容し、オーブン内部の雰囲気が封止材16Aと封止材16Bが溶解する温度(例えば、約200℃〜約600℃)になるように加熱してもよい。これにより、図13(a)に示すように、ガラスフリット16A・16Bを熱溶着させて硬化させ、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることができる。
次に、図13(b)に示すように、図13(a)の工程後の多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる。多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる方法については後に詳しく説明する。
最後に、図14(a)に示すように、開口部より内部に電解液14を封入し、開口部を封止し、DSCセルを形成する。
なお、図12(b)では、第1基板20にガラスフリット16Aが形成され、第2基板22にガラスフリット16Bが形成された構成を例示しているが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。すなわち、第2基板22がガラス基板である場合は、図14(b)に示すように、ガラスフリット16Bがなくてもよい。ガラスフリット16Bがなくても、第1基板20側のガラスフリット16Aと第2基板22とは同種材料であるため、ホットプレート21などの加熱装置を用いて容易に熱溶着させることができる。逆に、第1基板20がガラス基板である場合は、ガラスフリット16Aがなくてもよいのはもちろんである。その後の工程は上記と同様、図13(a)、図13(b)、図14(a)の順に進む。
(色素吸着)
以下、多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させる方法を更に詳しく説明する。
まず、図2に示すように、色素Dyeを混合した有機溶媒600を真空チャンバ500に収容し、その中にDSC200を収容する。真空チャンバ500の筐体には、図示しない真空ポンプに接続される真空バルブ500aが形成されている。真空バルブ500aを開けて真空ポンプを稼働させ、真空チャンバ500内を大気圧よりも低い圧力に減圧し、有機溶媒600を循環させる。続いて、真空チャンバ500内を大気圧に戻すと、DSC200の第1基板20と第2基板22との間の減圧状態が保持された状態で、有機溶媒600が大気圧に暴露される。この圧力差により、有機溶媒600が大気圧に押され、DSC200の開口部から有機溶媒600が注入されて、多孔質半導体層12に色素Dyeが吸着する。このとき、有機溶媒600を50℃〜60℃程度に加熱すると、色素Dyeの吸着速度を上げることができる。その後、真空チャンバ500内の有機溶媒600を電解液14と交換し、同様の方法でDSC200の開口部からDSCセル内部に電解液14を注入する。
有機溶媒600は、色素Dyeを混合した高沸点型の有機溶媒である。ここでいう高沸点型の有機溶媒とは、沸点が60℃より高い有機溶媒とする。具体的には、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどを用いることができる。また、場合によっては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルなどで構成されていても良い。
高沸点型の有機溶媒600を用いれば、有機溶媒600を50℃〜60℃程度に加熱し、色素Dyeの吸着速度を上げることができる。このような有機溶媒600は、電解液14を製造するときに使用される有機溶媒に色素Dyeを溶解することによって形成されてもよい。
なお、ここでは、真空チャンバ500から有機溶媒600を完全に抜いてから電解液14を注入することを前提に説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。すなわち、真空チャンバ500から有機溶媒600を抜きながら電解液14を注入してもよい。あるいは、電解液14を兼ねた有機溶媒600を使用すれば、真空チャンバ500から有機溶媒600を抜くことなく、継続して使用することが可能である。
(封止パターン)
実施の形態に係るDSC200に形成された封止パターンの模式的平面パターン構成は、図15に示すように表される。例えば、図15(a)は、矩形の封止パターンの模式的平面パターン構成図である。図15(a)に示すように、矩形の一部分Bにおいて、2本の線状の封止材16がT字路型に重なって重複部16Cを形成している。また、図15(b)は、花形の封止パターンの模式的平面パターン構成図である。図15(b)に示すように、5枚の花びらを形成する封止材16の下端と、茎を形成する封止材16の上端とが重複している。また、図15(c)は、円形の封止パターンの模式的平面パターン構成図である。図15(c)に示すように、大きさの異なる4つの円を形成する封止材16がそれぞれの下端で重なっている。また、図15(d)は、蝶形の封止パターンの模式的平面パターン構成図である。図15(d)に示すように、一方の羽を形成する封止材16が他方の羽を形成する封止材16と十字路型に重なっている。
実施の形態に係るDSC200は、複数のDSCセルを備えていても良い。ここで、複数のDSCセルは、第1基板20および第2基板22と、第1基板20および第2基板22と接し、平面視において封止材16によって区画され、かつ互いに交差した交差部を備える封止材16によって密封されていても良い。また、交差部は、三叉路、十字路、若しくは複数重合部のいずれかを備えていても良い。例えば、図15(a)および図15(d)に示された封止材16のパターンの交差部は、三叉路を有する。また、図15(b)および図15(c)に示された封止材16のパターンの交差部は、複数のパターンが重なり合った複数重合部を有する。
このような交差部を有する複雑な封止パターンを形成する場合でも、封止材16を焼成する方法によれば、レーザー照射した場合のように封止材16の重複部16Cなどで熱だまりが発生することがなく、また、ピッチの狭い封止パターンにも対応が可能である。
実施の形態に係るDSC200に形成された別の封止パターンの模式的平面パターン構成は、図16に示すように表される。図16に示すように、円形の封止材16を別の円形の封止材16と連結することで、5つの輪30A〜30Eが連結された封止パターンを形成している。5つの輪30A〜30Eで仕切られた各セル領域には、色素Dyeが吸着した多孔質半導体層13が配置される。これら色素Dyeは、全てのセル領域で同じものであってもよいし、セル領域ごとに異なるものであってもよい。図16に示された封止材16のパターンの交差部は、十字路を有する。
以上のように、実施の形態によれば、交差部を有する複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。すなわち、封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせるので、封止材16の重複部16Cで熱だまりが発生することがなく、また、ピッチの狭い封止パターンにも対応が可能である。しかも、封止材16を焼成した後に多孔質半導体層12に色素Dyeを吸着させるので、加熱時の熱で色素Dyeが変質することもない。加えて、このように封止材16を焼成する方法は、レーザー照射による方法に比べてプロセス時間を短縮することができ、DSC200の量産に適しているという効果もある。
〔具体例〕
以下、実施の形態に係るDSC200の具体例を詳細に説明する。もちろん、以下に例示するDSC200においても、封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることができる。
(DSC:実施の形態)
実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図17に示すように表され、図17のIII−III線に沿う模式的断面構造は、図18に示すように表され、図17のIV−IV線に沿う模式的断面構造は、図19に示すように表され、図17のV−V線に沿う模式的断面構造は、図20に示すように表され、図17のA部分の拡大された模式的平面パターン構成は、図21に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200は、図17〜図21に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された内部第1電極10Aと、内部第1電極10A上に配置された多孔質半導体層13と、多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する内部第2電極(対極)18Aと、内部第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
また、実施の形態に係るDSC200は、図17〜図21に示すように、封止材16の外部の第1基板20上に配置された外部第1電極10Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極18Bとを備えていても良い。
また、実施の形態に係るDSC200は、図17〜図21に示すように、第1基板20と第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液14を注入する開口部を備え、内部第1電極10Aと外部第1電極10Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、内部第2電極18Aと外部第2電極18Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、開口部を封止する開口部封止材3bと、開口部に配置され、封止材16と開口部封止材3bとを結合するキャップ封止材3aとを備えていても良い。
実施の形態に係るDSC200において、封止材16は、図17〜図21に示すように、第1基板20・第2基板22に接触している。
内部第1電極10A・外部第1電極10Bは、図17、図19〜図21に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
内部第2電極18A・外部第2電極18Bは、図17、図19〜図21に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
また、封止材16は、図17〜図21に示すように、内部第1電極10A・内部第2電極18Aとは接触していない。一方、封止材16は、図17〜図21に示すように、外部第1電極10B・外部第2電極18Bとは電解液14の注入用の開口部近傍において接触している。
また、キャップ封止材3a・開口部封止材3bは、図17、図19〜図21に示すように、電解液14の注入用の開口部において、第1電極10B・第2電極18Bと接触し、第1電極10A・第2電極18Aと接触しても良い。
また、実施の形態に係るDSC200においては、図17〜図21に示すように、内部第2電極18Aの表面には、電解液14に接して、触媒層19を備えていても良い。
実施の形態に係るDSC200の多孔質半導体層12の半導体微粒子2の模式的構造は、図22に示すように表される。図22に示すように、多孔質半導体層12は、TiO2などからなる半導体微粒子2が互いに結合して複雑なネットワークを形成している。色素分子4は、半導体微粒子2の表面に吸着される。多孔質半導体層12内には、大きさ約100nm以下の細孔が多数存在する。
(動作原理)
実施の形態に係るDSC200の動作原理は、図23に示すように表される。
下記の(a)〜(d)の反応が継続して起こることで、起電力が発生し、負荷24に電流が導通する。
(a)色素分子32が光子(hν)を吸収し、電子(e)を放出し、色素分子32は酸化体DOになる。
(b)Reで表される還元体の酸化還元電解質26が多孔質半導体層13中を拡散して、DOで表される酸化体の色素分子32に接近する。
(c)酸化還元電解質26から色素分子32に電子(e)が供給される。酸化還元電解質26は、Oxで表される酸化体の酸化還元電解質28になり、色素分子32はDRで表される還元された色素分子30になる。
(d)酸化還元電解質28は、触媒層19方向に拡散し、触媒層19より電子を供給されて、Reで表される還元体の酸化還元電解質26になる。
酸化還元電解質26は、多孔質半導体層13中の入り組んだ空間を拡散しながら色素分子32の近傍に接近する必要がある。
また、実施の形態に係るDSC200の電解液14における電荷交換反応に基づく動作原理は、図24に示すように表される。
まず、外部から光照射されると光子(hν)が色素分子32と反応して、色素分子32は基底状態から励起状態へと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiO2からなる多孔質半導体層13の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層13中を導通した電子(e)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。第2電極18Aから電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質(I/I3 )と電荷交換される。ヨウ素酸化還元電解質(I/I3 )が電解液14内を拡散し、色素分子32と再反応する。ここで、電荷交換反応は、色素分子表面において、3I→I3 +2eに従って進行し、第2電極18Aにおいて、I3 +2e→3Iに従って進行する。
電解液14は、溶媒として、例えば、アセトニトリルを使用し、この場合の電解質として、例えば、ヨウ素は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質I3 として存在する。また、電解質として、例えば、ヨウ化物塩(ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウムなど)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質Iとして存在する。また、電解液14中には、逆電子移動抑制溶液として添加剤(例えば、TBP:ターシャルブチルピリジン)を適用しても良い。
上記の溶質、添加剤を溶媒(アセトニトリル)に溶解させることによって、電解液14を構成することができる。なお、上記の材料はDSC200などに適用可能なものであって、常温溶融塩(イオン性液体)や固体電解質を用いる場合には、構成材料が異なる。
実施の形態に係るDSC200において、多孔質半導体層(13)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図25に示すように表される。また、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図25のJ部分の拡大図は、図26に示すように表される。
外部から光照射されると光子(hν)により、色素分子32は基底状態HOMOから励起状態LUMOへと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiO2からなる多孔質半導体層13の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層13中を導通した電子(e)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、色素分子32を還元する。
電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層13のフェルミ準位Ef間の電位差が最大起電力VMAXである。最大起電力VMAXの値は、電解液14の酸化還元電解質により変化する。酸化還元電解質単独系(ヨウ素酸化還元電解質)の場合には、例えば、0.9V(I,N719)である。電解液14がヨウ素・臭素の混合系酸化還元電解質を含む場合には、図26に示すように、混合比率を調整することで混合系酸化還元電解質の酸化還元電位を、ヨウ素酸化還元電解質の酸化還元電位と臭素酸化還元電解質の酸化還元電位の間の任意の値に調整することができる。
実施の形態に係るDSC200の各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルは図27に示すように表される。図27においては、外部から光照射されると光子(hν)により、色素(Dye)の充満帯S0/S+に存在する電子は、導電帯S*に励起され、多孔質半導体層13の伝導帯ECへ電子注入(electron injection)される。伝導帯ECへ電子注入された電子の一部は、再結合(recombination)されて、Dyeの充満帯S0/S+に遷移する。多孔質半導体層13中を導通した電子(e)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、電子注入により、Dyeの充満帯S0/S+において、色素分子32を還元する。電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層13のフェルミ準位Ef間の電位差VOCが最大起電力VMAXである。
実施の形態に係るDSC200に用いられる色素を示す化学構造式であって、D149を示す化学構造式は、図28(a)に示すように表され、N719を示す化学構造式は、図28(b)に示すように表され、D131を示す化学構造式は、図28(c)に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200に用いられる別の色素を示す化学構造式であって、紫色色素を示す化学構造式は、図29(a)に示すように表され、緑色色素(ポルフィリン色素)を示す化学構造式は、図29(b)に示すように表される。また、一般的な青色色素としてフタロシアニン系色素が知られている。もちろん、実施の形態に係るDSC200に用いられる色素Dyeはこれらに限定されるものではなく、種々の色素Dyeを適宜選択することが可能である。
―直列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造は、図30(a)に示すように表される。また、図30(a)の模式的回路表現は、図30(b)に示すように表される。
基本セルは、図30(a)に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された内部第1電極101A・102A・103A・104Aと、内部第1電極101A・102A・103A・104A上に配置された多孔質半導体層131・132・133・134と、多孔質半導体層131・132・133・134と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液141・142・143・144と、電解液141・142・143・144に接する内部第2電極(対極)181A・182A・183A・184Aと、内部第2電極181A・182A・183A・184A上に配置された第2基板22と、第1基板20・第2基板22間に配置され、電解液141・142・143・144を封止する封止材16とを備える。
また、基本セルは、図30(a)に示すように、封止材16の外部の第1基板20上に配置された外部第1電極101B・102B・103B・104Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極181B・182B・183B・184Bとを備えていても良い。
さらに、外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図30(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20・第2基板22間に配置された接続電極3Aを介して接続される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも接続電極3Aを介して接続される。
結果として、図30(b)に示すように、基本セル4個は、直列構成に配置される。
また、図30に示される各基本セルにおいても、第1基板20と第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液141・142・143・144を注入する開口部を備え、内部第1電極101A・102A・103A・104Aと外部第1電極101B・102B・103B・104Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、内部第2電極181A・182A・183A・184Aと外部第2電極181B・182B・183B・184Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、図30に示される各基本セルにおいても、内部第2電極181A・182A・183A・184Aの表面には、電解液141・142・143・144に接して、触媒層191・192・193・194を備えていても良い。その他の構成は、図17〜図21に示す実施の形態に係るDSC200と同様である。
―並列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造は、図31(a)に示すように表される。また、図31(a)の模式的回路表現は、図31(b)に示すように表される。
外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図31(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20・第2基板22間に配置された絶縁層3Bを介して絶縁される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも絶縁層3Bを介して絶縁される。結果として、図31(b)に示すように、基本セル4個は、並列構成に配置される。その他の構成は、図17〜図21に示す実施の形態に係るDSC200と同様である。
(複数のDSCの製造方法)
実施の形態に係るDSCにおいて、複数のDSCセルの製造方法は、複数個(m×n:但し、mおよびnは整数)のセルを作り込み、分離して複数個のDSC200を得る製造方法である。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板20上に複数の内部第1電極1011・1012・…・101n・…・10m1・10m2・…・10mnが形成された状態を示す平面図は、図32に示すように表される。ここで、外部第1電極1011・1012・…・101n・…・10m1・10m2・…・10mnについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第2基板22上に複数の第2電極1811・1812・…・181n・…・18m1・18m2・…・18mnが形成された状態を示す平面図は、図33に示すように表される。ここで、外部第2電極1811・1812・…・181n・…・18m1・18m2・…・18mnについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板(作用極側)20と第2基板(対極側)22を封止材16を介して貼り合わせた状態を示す平面図は、図34に示すように表され、図34のVI−VI線に沿う模式的断面構造は、図35に示すように表される。図34および図35では、第1基板(作用極側)20を上方向、第2基板(対極側)を下方向に配置している。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、横方向のスクライブラインSL1を形成した状態を示す平面図は、図36に示すように表され、さらに縦方向のスクライブラインSL2を形成した状態を示す平面図は、図37に示すように表される。
なお、図35に示すように、封止材16の間に基板のみ残る箇所があるが、そこがスクライブラインSL2となり、打撃等のブレークにより各素子に分離される。
次いで、図35のように計m×n個のDSCが貼り合わされた状態で、図36に示すように横方向のスクライブラインSL1を形成する。
具体的には、封止材16が設けられた位置に、スクライビング装置のスクライビングホイールを高精度に位置合わせして各スクライブラインSL1を形成する。
続いて、図37に示すように縦方向のスクライブラインSL2を形成する。
そして、スクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って打撃を与えるなどすると、ガラス材が有する壁開性によりスクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って割れて各素子に分離される。
なお、図示は省略するが、各素子に分離された後、電解液が注入され、ガラス板の接着や、樹脂の充填等によって封止し、電解液が漏れ出さないよう処置することでDSCが作り込まれる。
実施の形態によれば、シール密着力を改善し、封止性能の良好な色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
(適用例)
―バッテリーセル―
次に、図38〜図41を参照して、実施の形態に係るDSC200で構成されるバッテリーセル(以下、単に「セル」と呼ぶ)の適用例について説明する。
図38の(a)は、3個のセルB1〜B3を形成した状態を示す。図38の(a)の例では、面積の等しい3つのセルB1、B2、B3が同一基板内に設けられている。
この3個のセルB1〜B3は図示しない配線によって、図38の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B3の総電圧Vは、V=V1+V2+V3となり、総電流量Iは、I=I1=I2=I3となる。
図39は、5個のセルB1〜B5を並設した状態を示す。
この5個のセルB1〜B5は配線によって、図39の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B5の総電圧Vは、各セルB1〜B5の電圧の総和5Eとなる。
図40は、n個のセルをタンデム構成に積層させた状態を模式的に示す。このn個のセルは、図40の(b)に示すように直列接続される。セルの総電圧Vは、各セルの電圧の総和nEとなる。
図41は、n個のセルをタンデム構成に積層させたものを並列接続した状態を模式的に示す。セルの総電圧Vは、直列接続されたセルの電圧の総和nEとなる。
―電子機器―
実施の形態に係るDSCは、様々な電子機器に搭載可能である。例えば、リモコン装置、卓上デジタル時計、電子手帳、電子辞書、DSC駆動センサモジュールなどの適用可能である。
図42〜図44を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330の構成例について説明する。
図42および図43に示すように、リモコン装置330は、プラスチック等で構成される筐体38において表裏に貫通する開口部41が形成され、この開口部41からDSC200が臨むように設けられて、太陽電池部39が構成されている。
また、リモコン装置330には、太陽電池部39を電源として駆動され、例えば日付や時刻、テレビのチャンネル番号等を表示する液晶部34と、テレビのチャンネルの選択等の操作を行う操作ボタン36が設けられている。
DSC200は、リモコン装置330の厚み方向の略中央部に水平状態で設けられている。なお、DSC200の第1基板20側、第2基板22側の何れをリモコン装置330の表側または裏側とするかは任意でよい。
図43に示す構成例では、開口部41に、筐体38の表面および裏面と面一となるように、DSC200を保護する透明部材40が嵌め込まれている。これにより、DSC200の表面や裏面にホコリが付着したり、傷つくことが防止される。
また、開口部41の側面にも透明部材を設けると良い。
これにより、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、DSC200の第1基板20側からの入射光および第2基板22側からの入射光の何れもが、多孔質半導体層13に到達することとなる。したがって、DSC200により、外部光を効率的に利用した発電を行ってリモコン装置330に電力を安定的に供給することができる。
特に、テレビやビデオ装置等のリモコン装置330は、置き方によっては、操作ボタン36等が設けられた表側が例えばテーブルの天板等に面するような状態(裏返しの状態)となることがある。
実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330では、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、装置の表面または裏面から光線が入射すればDSC200は発電機能を発揮する。したがって、裏返しの状態でリモコン装置330が置かれた場合であっても、安定して電力を供給することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、DSC200で発電された電力は、液晶部34に直接供給されるのではなく、バッテリーなどに蓄電された後、このバッテリーなどから供給可能である。
図44に示すリモコン装置330の変形例では、透明部材40を省き、支持部38a、38bによってDSC200を支持する構成としている。なお、太陽電池部39の側部は筐体38の一部によって覆われている。
図44に示すリモコン装置330では、太陽電池部39の表裏から入射する光線(hνf)、(hνr)によってDSC200は発電機能を発揮する。なお、2枚以上のDSC200を重ね合わせ、配線によって直列接続等するようにしてもよい。
図45を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した卓上デジタル時計50の構成例について説明する。
卓上デジタル時計50は、透明なアクリル板等で構成される側面形状が三角形の筐体54の一平面に、デジタル式の時計表示を行う時計部52と、DSC200が設けられている。
DSC200は、筐体54に2ヶ所の開口部43が形成され、この各開口部43からDSC200が臨むように設けられている。
図45に示す構成例では、各開口部43に取付けられるDSC200は、フレーム56を介して2つのセルが並設されている。特には限定されないが、DSC200の各セルは配線によって直列接続として、電圧および電流を稼ぐようにできる。
卓上デジタル時計50が備えるDSC200は、図45に示すように、正面側から入射する光線(hνf)および透明な筐体54を介して裏面側から入射する光線(hνr)の何れによっても発電機能を発揮することができる。
したがって、卓上デジタル時計50を置く場所の自由度が高まると共に、外部光を有効に利用して時計部52に安定して電力を供給することができる。
図46を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80の構成例について説明する。
電子手帳80は、各種入力を行う操作ボタン36や各種情報を表示する液晶部34を備える本体部80bと、本体部80bと蝶番部80cを介して開閉自在に取付けられるDSC200を備えた蓋部80aとから構成されている。
蓋部80aには、蓋部80a自体を表裏に貫通する開口部45が形成され、この開口部45からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
電子手帳80が備えるDSC200は、図46(a)に示すように蓋部80aを開いた状態においては、表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、本体部80bに安定した電力を供給することができる。
一方、図46(b)に示すように蓋部80aを閉じた状態においても、DSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部80b側が備えるリチウムイオン電池等の二次電池を充電することができる。
このように、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
図47を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90の構成例について説明する。
電子辞書90は、各種入力を行う操作ボタン36aおよびDSC200を備える本体部90bと、本体部90bと蝶番部90cを介して開閉自在に取付けられる各種情報を表示する液晶部34およびDSC200を備えた蓋部90aとから構成されている。
蓋部90aおよび本体部90bには、表裏に貫通する開口部46が形成され、この各開口部46からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
図47に示すように蓋部90aを開いた状態においては、蓋部90a側のDSC200は表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、また本体部90b側のDSC200は表面側から入射する光線によって発電機能を発揮する。したがって、液晶部34や本体部90bが備える演算装置等に安定した電力を供給することができる。
一方、蓋部90aを閉じた状態においても、蓋部90a側のDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
また、例えば、蓋部90a側が下となるように電子辞書90が置かれた場合であっても、本体部90bのDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮するので、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
このように、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部や本体の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、実施の形態に係る電子辞書90は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
なお、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90のDSC200の配置の仕方は、同様の構造を備えるゲーム機器やノート型パソコン等の各種電子機器に適用することが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、交差部を有する微細かつ複雑な封止パターンを形成する場合に適した色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することができる。
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
本発明の色素増感太陽電池は、小型軽量高効率の電源として適用することによって、様々な電子機器などに適用可能である。
2…半導体微粒子
4・30・32…色素分子
10…第1電極
12・13・131・132・133・134…多孔質半導体層
14・141・142・143・144…電解液
16・16A・16B…封止材(ガラスフリット)
18…第2電極
19・191・192・193・194…触媒層
20…第1基板
22…第2基板
200、200A、200B…色素増感太陽電池(DSC)
600…有機溶媒

Claims (26)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板上に配置された第1電極と、
    前記第1電極上に配置された多孔質半導体層と、
    前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、
    前記電解液に接する触媒層と、
    前記触媒層上に配置された第2電極と、
    前記第2電極上に配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材と
    を備え、
    前記封止材を焼成することで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせたことを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記色素増感太陽電池からなる複数のDSCセルを備え、
    前記複数のDSCセルは、前記第1基板および前記第2基板と、前記第1基板および前記第2基板と接し、平面視において前記封止材によって区画され、かつ互いに交差した交差部を備える前記封止材によって密封されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記交差部は、三叉路、十字路、若しくは複数重合部のいずれかを備えることを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記封止材は、ガラスフリット、熱硬化樹脂若しくはこれらの組み合わせを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記第1基板または前記第2基板は、ガラス基板で形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記第1電極および前記第2電極は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記多孔質半導体層は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、Nb23、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記触媒層は、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記電解液は、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルのいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、フタロシアニン系色素、ポルフィリン色素のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  11. 第1基板上に第1電極をパターン形成する工程と、
    前記第1電極上に多孔質半導体層を形成する工程と、
    第2基板上に第2電極をパターン形成する工程と、
    前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、
    前記第1基板および前記第2基板のうちの少なくとも一方の基板上に封止材を形成する工程と、
    前記封止材を焼成することで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、
    前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせた後、前記多孔質半導体層に色素を吸着させる工程と、
    前記色素を吸着させた後、DSCセル内部に電解液を封入する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  12. 前記色素を吸着させる工程は、前記色素を混合した高沸点型の有機溶媒にDSCセルを浸漬させることによって実施されることを特徴とする請求項11に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  13. 前記有機溶媒は、沸点が60℃より高い有機溶媒であることを特徴とする請求項12に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  14. 前記有機溶媒は、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルのいずれかで形成されることを特徴とする請求項12または13に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  15. 前記有機溶媒は、40℃〜50℃に加熱されることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  16. 前記有機溶媒は、前記電解液を製造するときに使用される有機溶媒に前記色素を溶解することによって形成されることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  17. 前記有機溶媒は、前記電解液を注入する開口部から真空注入されることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  18. 前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程は、前記封止材を封止材が溶解する温度に加熱することによって実施されることを特徴とする請求項11〜17のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  19. 前記封止材が溶解する温度は、200℃〜600℃の範囲であることを特徴とする請求項18に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  20. 前記封止材は、ガラスフリット、熱硬化樹脂若しくはこれらの組み合わせを備えることを特徴とする請求項11〜19のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  21. 前記第1基板または前記第2基板は、ガラス基板で形成されることを特徴とする請求項11〜20のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  22. 前記第1電極および前記第2電極は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項11〜21のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  23. 前記多孔質半導体層は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、Nb23、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項11〜22のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  24. 前記触媒層は、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されることを特徴とする請求項11〜23のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  25. 前記色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、フタロシアニン系色素、ポルフィリン色素のいずれかで形成されることを特徴とする請求項11〜24のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  26. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池を搭載したことを特徴とする電子機器。
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