JP2014165049A - 色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】色彩に富んだ色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】DSC200は、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層27と、第2多孔質半導体層27上に配置された触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】DSC200は、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層27と、第2多孔質半導体層27上に配置された触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、色素増感太陽電池(DSC:Dye-sensitized Solar Cells)およびその製造方法、および電子機器に係り、特に、色彩に富んだ色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器に関する。
近年、安価で高性能の太陽電池としてDSCが注目されている。DSCは、スイス・ローザンヌ工科大学のグレツェルが開発したもので、増感色素を表面に担持した酸化チタンを用いることで、光電変換効率が高く、製造コストが安いなどの利点を有することから、次世代の太陽電池として期待されている。この太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿式太陽電池とも呼ばれる。
DSCは、ITOやFTOなどの透明電極を形成したガラス基板上に、レッドダイ(N719)やブラックダイ(N749)などの色素を吸着させた厚さ数十μmの酸化チタンと、アセトニトリルなどの有機溶剤にヨウ素などの電解質を添加した電解液を、ITOやFTOなどの透明電極を形成したガラス基板上にPtを積層した基板で挟み込んだ構造を有する。
そして、色素を吸着させた酸化チタンおよび電解液を保持し、保護するために、対向する2枚の基板の縁部は樹脂によって覆われて封止されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、色素増感太陽電池は、携帯電話などの様々な電子機器の電源だけでなく、建物の壁や雨よけなどの建材に使用する発電素子に適用することも可能である。このような電子機器は、ユーザの目に触れる機会が多いため、色彩に富んだ色素増感太陽電池の開発が望まれている。
本発明の目的は、色彩に富んだ色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、第1基板と、前記第1基板上に配置された第1電極と、前記第1電極上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層と、前記第1多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、前記電解液と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層と、前記第2多孔質半導体層上に配置された触媒層と、前記触媒層上に配置された第2電極と、前記第2電極上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材とを備える色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に半導体微粒子を有する第1多孔質半導体層を形成する工程と、前記第1多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、第2基板上に第2電極を形成する工程と、前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、前記触媒層上に半導体微粒子を有する第2多孔質半導体層を形成する工程と、前記第2多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、前記第1基板と前記第2基板とを互いに対向させ、封止材を用いて貼り合わせる工程と、開口部よりDSCセル内部に電解液を封入し、開口部を封止する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の色素増感太陽電池を搭載した電子機器が提供される。
本発明によれば、色彩に富んだ色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することができる。
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
以下の実施の形態に係るDSCにおいて、「透明」とは、透過率が約50%以上であるものと定義する。また「透明」とは、実施の形態に係るDSCにおいて、可視光線に対して、無色透明という意味でも使用する。可視光線は波長約360nm〜830nm程度、エネルギー約3.45eV〜1.49eV程度に相当し、この領域で透過率が50%以上あれば透明である。
[実施の形態]
DSCの色は、使用する色素固有のものである。そのため、新たな色味をもつDSCを製造する方法としては、(1)新たな色素を開発・合成する方法と、(2)2種類の既存色素を半導体電極に吸着させる方法の2つが考えられる。
DSCの色は、使用する色素固有のものである。そのため、新たな色味をもつDSCを製造する方法としては、(1)新たな色素を開発・合成する方法と、(2)2種類の既存色素を半導体電極に吸着させる方法の2つが考えられる。
このうち、(1)の製造方法によると、太陽電池としての能力を発揮する色素の分子設計が容易ではない。しかしながら、有機分子設計の自由度の高さから所望の色味を得ることができる可能性がある。
一方、(2)の製造方法は、色の自由度こそ(1)の製造方法に劣るものの、複雑な分子設計が不要である。また、使用した既存色素と同等の発電能力が得られる可能性がある点で優れている。
(比較例)
比較例に係るDSCの製造方法の一工程は、図1に示すように表される。この比較例に係るDSCの製造方法は、上記した(2)の製造方法に相当し、2種類の既存色素を半導体電極に吸着させる方法である。このような製造方法によると、以下に説明するように、2種類の色素溶液で順次色素吸着させるか、2種類の色素を混合した色素溶液で色素吸着させることとなる。
比較例に係るDSCの製造方法の一工程は、図1に示すように表される。この比較例に係るDSCの製造方法は、上記した(2)の製造方法に相当し、2種類の既存色素を半導体電極に吸着させる方法である。このような製造方法によると、以下に説明するように、2種類の色素溶液で順次色素吸着させるか、2種類の色素を混合した色素溶液で色素吸着させることとなる。
すなわち、2種類の色素溶液で順次色素吸着させる場合は、図1(a)に示される青色の色素DyeAを有機溶媒に混合して、図1(c)に示される青色の色素溶液15Aを用意する。また、図1(b)に示される黄色の色素DyeBを有機溶媒に混合して、図1(d)に示される黄色の色素溶液15Bを用意する。次に、図1(c)に示される青色の色素溶液15Aに多孔質半導体層を有する基板(以下、単に「基板」という。)を浸漬し、青色の色素DyeAを吸着させる。その後、青色の色素溶液15Aから基板を引き上げ、図1(d)に示される黄色の色素溶液15Bに基板を浸漬し、黄色の色素DyeBを吸着させる。このような製造方法によると、後に基板を浸漬する黄色の色素DyeBが先に基板を浸漬した青色の色素DyeAに汚染される恐れがあり、また、色素吸着工程に要する時間が長くなる。
一方、2種類の色素を混合した色素溶液で色素吸着させる場合は、図1(a)に示される青色の色素DyeAと、図1(b)に示される黄色の色素DyeBとを有機溶媒に混合して、図1(e)に示される緑色の混合色素溶液15A+15Bを用意する。次に、この混合色素溶液15A+15Bに基板を浸漬し、青色の色素DyeAと黄色の色素DyeBを吸着させる。このような製造方法によると、両色素の吸着量を個別に制御することが困難となり、製造のたびに色味が変化する恐れがある。
(DSC)
実施の形態に係るDSC200の模式的断面構造は、図2に示すように、第1基板(作用極側)20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層27と、第2多孔質半導体層27上に配置された触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板(対極側)22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。以下の説明では、色素Dye1が吸着する前の第1多孔質半導体層には符号12を使用し、色素Dye1が吸着した後の第1多孔質半導体層には符号13を使用する。また、色素Dye2が吸着する前の第2多孔質半導体層には符号26を使用し、色素Dye2が吸着した後の第2多孔質半導体層には符号27を使用する。
実施の形態に係るDSC200の模式的断面構造は、図2に示すように、第1基板(作用極側)20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層27と、第2多孔質半導体層27上に配置された触媒層19と、触媒層19上に配置された第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板(対極側)22と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。以下の説明では、色素Dye1が吸着する前の第1多孔質半導体層には符号12を使用し、色素Dye1が吸着した後の第1多孔質半導体層には符号13を使用する。また、色素Dye2が吸着する前の第2多孔質半導体層には符号26を使用し、色素Dye2が吸着した後の第2多孔質半導体層には符号27を使用する。
ここで、第1多孔質半導体層12および第2多孔質半導体層26は、例えば、TiO2、ZnO、WO3、InO3、ZrO2、TaO2、NbO5、Nb2O3、SnO2などの酸化物半導体を用いて形成することができる。特に、効率面から安価なTiO2(アナターゼ型、ルチル型)が主に用いられる。第1多孔質半導体層12および第2多孔質半導体層26は、例えば、スクリーン印刷技術、スピンコート技術、ディッピング、スプレーコート技術などを用いて形成することができる。
また、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに異なる種類の色素Dye1・Dye2を吸着させることができる。例えば、第1多孔質半導体層12および第2多孔質半導体層26のうちの一方に吸着させる色素はD131(黄)であり、他方に吸着させる色素はSQ2(青)であっても良い。あるいは、第1多孔質半導体層12および第2多孔質半導体層26のうちの一方に吸着させる色素はD205(赤)であり、他方に吸着させる色素はSQ2(青)であっても良い。
もちろん、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26とで吸着させる色素を入れ替えても良い。ただし、第1多孔質半導体層12に吸着させる色素Dye1は、第2多孔質半導体層26に吸着させる色素Dye2よりも発電特性の高い色素であるのが望ましい。
また、1つのDSCセル内の第1多孔質半導体層12または第2多孔質半導体層26において、特定の領域と他の特定の領域とに異なる種類の色素を吸着させても良い。あるいは、1つのDSCセル内の第1多孔質半導体層12または第2多孔質半導体層26において、特定の領域と他の特定の領域とで膜厚が異なっても良い。
また、色素Dye1・Dye2は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、D205、SQ2、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素などを適用することができる。
また、第1基板20または第2基板22は、例えば、ガラス基板、プラスチック基板、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板またはプラスチック基板などで形成することができる。光を照射するため、第1基板20・第2基板22は、照射光(白色光)に対して、透明であることが望ましい。なお、第1基板20・第2基板22の光が入射する側に反射防止膜などをコーティングしても良い。
また、第1電極10および第2電極18は、例えば、ITO、FTO、ZnO、SnO2などの透明電極で形成される。第1基板10・第2電極18上に電極加工し、FTO付き基板、金属などのグリッド付き基板、或いは上記の複合基板としても良い。
また、触媒層19は、例えば、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子などで構成されていても良い。導電性高分子は、例えば、PEDOT:PSSなどで構成されていても良い。
また、電解液14としては、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどを用いることができる。また、場合によっては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルなどを用いても良い。
(製造方法)
実施の形態に係るDSC200の製造方法は、図3〜図5に示すように表される。図3〜図5に示すように、実施の形態に係るDSC200の製造方法は、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子を有する第1多孔質半導体層12を形成する工程と、第1多孔質半導体層12を色素溶液15Aに浸漬させて色素分子(色素Dye1)を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第2電極18上に触媒層19を形成する工程と、触媒層19上に半導体微粒子を有する第2多孔質半導体層26を形成する工程と、第2多孔質半導体層26を色素溶液15Bに浸漬させて色素分子(色素Dye2)を吸着させる工程と、第1基板20と第2基板22とを互いに対向させ、封止材16を用いて貼り合わせる工程と、開口部よりDSCセル内部に電解液14を封入し、開口部を封止する工程とを有する。第1多孔質半導体層12に色素Dye1を吸着させる工程と、第2多孔質半導体層26に色素Dye2を吸着させる工程とは同時に行われても良い。以下、このような製造方法を図面に従って更に詳しく説明する。
実施の形態に係るDSC200の製造方法は、図3〜図5に示すように表される。図3〜図5に示すように、実施の形態に係るDSC200の製造方法は、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子を有する第1多孔質半導体層12を形成する工程と、第1多孔質半導体層12を色素溶液15Aに浸漬させて色素分子(色素Dye1)を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第2電極18上に触媒層19を形成する工程と、触媒層19上に半導体微粒子を有する第2多孔質半導体層26を形成する工程と、第2多孔質半導体層26を色素溶液15Bに浸漬させて色素分子(色素Dye2)を吸着させる工程と、第1基板20と第2基板22とを互いに対向させ、封止材16を用いて貼り合わせる工程と、開口部よりDSCセル内部に電解液14を封入し、開口部を封止する工程とを有する。第1多孔質半導体層12に色素Dye1を吸着させる工程と、第2多孔質半導体層26に色素Dye2を吸着させる工程とは同時に行われても良い。以下、このような製造方法を図面に従って更に詳しく説明する。
まず、図3(a)に示すように、第1基板20上に第1電極10をパターン形成する。第1基板20は、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成可能であり、また、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板を用いることもできる。第1電極10は、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN2雰囲気下の熱処理を行なって形成可能であり、また、透明電極付きのガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板であれば各種エッチング法によりパターン形成することもできる。
次に、図3(b)に示すように、図3(a)の工程後の第1電極10上に第1多孔質半導体層12を形成する。第1多孔質半導体層12は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。
次に、図3(c)に示すように、色素Dye1を有機溶媒に混合した色素溶液15Aを容器23Aに収容する。例えば、色素Dye1としてはD131(黄)を用いることができる。このような色素溶液15Aに図3(b)の工程後の第1多孔質半導体層12を浸漬し、第1多孔質半導体層12に色素Dye1を吸着させる。
一方、図4(a)に示すように、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する。第2基板22は、第1基板20と同様、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成可能である。第2電極18は、第1電極10と同様、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN2雰囲気下の熱処理を行なって形成可能である。
次に、図4(b)に示すように、図4(a)の工程後の第2電極18上に触媒層19を形成する。触媒層19は、スクリーン印刷等によって形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、図4(b)の工程後の触媒層19上に第2多孔質半導体層26を形成する。第2多孔質半導体層26は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。
次に、図4(d)に示すように、色素Dye2を有機溶媒に混合した色素溶液15Bを容器23Bに収容する。例えば、色素Dye2としてはSQ2(青)を用いることができる。このような色素溶液15Bに図4(c)の工程後の第2多孔質半導体層26を浸漬し、第2多孔質半導体層26に色素Dye2を吸着させる。
その後、第1基板20と第2基板22とを色素溶液15A・15Bから引き上げて互いに対向させ、封止材16を用いて貼り合わせる。そして、開口部よりDSCセル内部に電解液14を封入し、開口部を封止する。これにより、図5に示すように、外部から光子(hν)が光照射されると、2種類の色素Dye1・Dye2の組み合わせにより、新たな色を表現することができる。ここでは、色素Dye1はD131(黄)であり、色素Dye2はSQ2(青)である場合を想定しているため、この2色素による緑色のDSC200を製造することが可能である。
ここでは、第1多孔質半導体層12にD131(黄)を吸着させ、第2多孔質半導体層26にSQ2(青)させることとしているが、色素Dye1・Dye2の組み合わせは様々あり、適宜変更することができる。例えば、第1多孔質半導体層12にD205(赤)を吸着させ、第2多孔質半導体層26にSQ2(青)を吸着させても良い。この場合は、D205(赤)とSQ2(青)の組み合わせにより、紫色のDSC200を製造することが可能である。
また、第1多孔質半導体層12に吸着させる色素Dye1は、第2多孔質半導体層26に吸着させる色素Dye2よりも発電特性の高い色素であるのが望ましい。すなわち、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26とで吸着させる色素を入れ替えても、その組み合わせとして表現される色は変化しない。しかしながら、発電に寄与する色素は、作用極である第1電極10に吸着させた色素であるため、より発電特性の高い色素を第1多孔質半導体層12に吸着させれば、より発電効率の良いDSC200を製造することが可能である。
(色素)
実施の形態に係るDSCに用いられる色素を示す化学構造式であって、Indoline系色素(D149)を示す化学構造式は、図6(a)に示すように表され、N719を示す化学構造式は、図6(b)に示すように表され、D131を示す化学構造式は、図6(c)に示すように表される。
実施の形態に係るDSCに用いられる色素を示す化学構造式であって、Indoline系色素(D149)を示す化学構造式は、図6(a)に示すように表され、N719を示す化学構造式は、図6(b)に示すように表され、D131を示す化学構造式は、図6(c)に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200に用いられる別の色素を示す化学構造式であって、赤色を呈するD205の化学構造式は、図7(a)に示すように表され、緑色を呈するポルフィリン系色素を示す化学構造式は、図7(b)に示すように表される。また、一般的な青色色素としてフタロシアニン系色素が知られている。もちろん、実施の形態に係るDSC200に用いられる色素Dye1・Dye2はこれらに限定されるものではなく、種々の色素Dye1・Dye2を適宜選択することが可能である。
(色の配置例)
実施の形態に係るDSC200における色の配置例を示す模式的平面パターン構成は、図8に示すように表される。図8(a)に示すように、第2基板22上のL字型領域において、B(青)の色素Dye2を吸着させた第2多孔質半導体層27を形成しても良い。また、図8(b)に示すように、第1基板20上の逆L字型領域において、Y(黄)の色素Dye1を吸着させた第1多孔質半導体層13を形成しても良い。このような第1基板20と第2基板22とを貼り合わせると、図8(c)に示すように、L字型領域と逆L字型領域とが重なった重複領域にG(緑)、重複領域を除くL字型領域にB(青)、重複領域を除く逆L字型領域にY(黄)を配置することができる。
実施の形態に係るDSC200における色の配置例を示す模式的平面パターン構成は、図8に示すように表される。図8(a)に示すように、第2基板22上のL字型領域において、B(青)の色素Dye2を吸着させた第2多孔質半導体層27を形成しても良い。また、図8(b)に示すように、第1基板20上の逆L字型領域において、Y(黄)の色素Dye1を吸着させた第1多孔質半導体層13を形成しても良い。このような第1基板20と第2基板22とを貼り合わせると、図8(c)に示すように、L字型領域と逆L字型領域とが重なった重複領域にG(緑)、重複領域を除くL字型領域にB(青)、重複領域を除く逆L字型領域にY(黄)を配置することができる。
更に、図8(a)に示すように、第2基板22上のL字型領域以外の領域に赤色(R)の色素Dye2を吸着させるとともに、図8(b)に示すように、第1基板20上の逆L字型領域以外の領域にもR(赤)の色素Dye1を吸着させても良い。この場合は、図8(c)に示すように、第1基板20と第2基板22とを貼り合わせると、L字型領域と逆L字型領域とで囲われた中央領域にR(赤)を配置することができる。
このように、1つのDSCセル内の第1多孔質半導体層12または第2多孔質半導体層26において、特定の領域と他の特定の領域とに異なる種類の色素を吸着させると、1つのDSCセル内で複数の色を表現することが可能となる。
あるいは、1つのDSCセル内の第1多孔質半導体層12または第2多孔質半導体層26において、特定の領域と他の特定の領域とで膜厚が異なっても良い。すなわち、第1多孔質半導体層12や第2多孔質半導体層26は、酸化チタン(TiO2)などをスクリーン印刷することにより形成することができる。そのため、スクリーン印刷する回数を特定の領域と他の特定の領域とで異ならせれば、特定の領域と他の特定の領域とで酸化チタンの膜厚を異ならせることができる。例えば、Y(黄)の色素Dye1を第1多孔質半導体層12に吸着させた場合は、その膜厚が厚いほどオレンジ色に近い黄色になる。このように、膜厚を異ならせて色素を吸着させれば、特定の領域と他の特定の領域とで色の度合いを変化させることが可能である。
実施の形態に係るDSC200における別の色の配置例を示す模式的平面パターン構成は、図9に示すように表される。すなわち、実際のアプリケーションでは、封止材16が交差するなど、複雑な封止パターンとなる場合がある。このような場合、封止材16で仕切られたセル領域ごとに異なる色素Dyeを吸着させれば、セル領域ごとに異なる色を配置することが可能である。
例えば、図9(a)は、矩形の封止パターンにおける色の配置例を示す。図9(a)に示すように、矩形の封止パターンの内部を更に封止材16により5つのセル領域に仕切り、それぞれのセル領域に異なる色を配置しても良い。
また、図9(b)は、花形の封止パターンにおける色の配置例を示す。図9(b)に示すように、5枚の花びらと茎の形を封止材16により形成し、それぞれのセル領域に異なる色を配置しても良い。
また、図9(c)は、円形の封止パターンにおける色の配置例を示す。図9(c)に示すように、大きさの異なる4つの円を封止材16により形成し、それぞれのセル領域に異なる色を配置しても良い。
また、図9(d)は、蝶形の封止パターンにおける色の配置例を示す。図9(d)に示すように、2枚の羽と胴体からなる蝶の形を封止材16により形成し、それぞれのセル領域に異なる色を配置しても良い。
実施の形態に係るDSC200における更に別の色の配置例を示す模式的平面パターン構成は、図10に示すように表される。図10に示すように、円形の封止材16を別の円形の封止材16と連結することで、5つの輪30A〜30Eが連結された封止パターンを形成している。5つの輪30A〜30Eで仕切られた各セル領域には第1多孔質半導体層13(第2多孔質半導体層27)が配置されている。セル領域ごとに異なる色素Dye1(Dye2)を吸着させれば、セル領域ごとに異なる色を配置することが可能である。
このような交差部を有する複雑な封止パターンの形成方法は特に限定されるものではない。例えば、封止材16を焼成することで第1基板20と第2基板22とを貼り合わせるようにしても良い。このようにすれば、封止材16の交差部で熱だまりが発生することがなく、また、ピッチの狭い封止パターンにも対応が可能である。
以上のように、実施の形態では、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに異なる種類の色素Dye1・Dye2を吸着させるようにしているため、色彩に富んだDSC200を製造することができる。具体的には、作用極と対極の両方に酸化物半導体電極を備え、その2つの酸化物半導体電極のそれぞれに異なる種類の色素Dye1・Dye2を吸着させるようにしているため、2種類の色素Dye1・Dye2の組み合わせにより、新たな色を表現することが可能である。
比較例では、2種類の色素溶液15A・15Bで順次色素吸着させるようにしているが、この方法では、色素溶液15A・15Bが互いに汚染される恐れがあり、また、色素吸着工程に要する時間が長くなる。それに対して、本実施の形態によれば、作用極と対極とを別々の色素溶液15A・15Bに浸漬するため、色素溶液15A・15Bが互いに汚染される問題が生じない。また、作用極に色素Dye1を吸着させる工程と対極に色素Dye2を吸着させる工程とを同時に行うことができるため、色素吸着工程に要する時間を短縮することが可能である。
また、本実施の形態では、2種類の色素溶液15A・15Bが独立しているため、互いの色素溶液15A・15Bの添加剤濃度(共吸着剤など)や色素濃度の管理を行うことが容易である。そのため、製造のたびに色味が変化する問題が生じにくい。
更に、本実施の形態では、1つのDSCセル内で複数の色を表現することができるため、意匠性に富んだDSC200を製造することができる。このようなDSC200は、ユーザの目に触れる機会が多い電子機器(例えば、建物の壁や雨よけなどの建材に使用する発電素子)に適用すると、特に効果的である。
なお、ここでは、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに異なる種類の色素Dye1・Dye2を吸着させることとしているが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。すなわち、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに同一の色素Dye1・Dye2を吸着させても良いのはもちろんである。
〔具体例〕
以下、実施の形態に係るDSC200の具体例を詳細に説明する。もちろん、以下に例示するDSC200においても、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに色素Dye1・Dye2を吸着させることができる。
以下、実施の形態に係るDSC200の具体例を詳細に説明する。もちろん、以下に例示するDSC200においても、第1多孔質半導体層12と第2多孔質半導体層26のそれぞれに色素Dye1・Dye2を吸着させることができる。
(DSCの具体例1)
実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図11に示すように表され、図11のI−I線に沿う模式的断面構造は、図12に示すように表され、図11のII−II線に沿う模式的断面構造は、図13に示すように表され、図11のIII−III線に沿う模式的断面構造は、図14に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図11に示すように表され、図11のI−I線に沿う模式的断面構造は、図12に示すように表され、図11のII−II線に沿う模式的断面構造は、図13に示すように表され、図11のIII−III線に沿う模式的断面構造は、図14に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200は、図11〜図14に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する第2電極(対極)18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、電解液14に接して第2電極18の表面上に配置される触媒層19と、電解液14に接して触媒層19の表面上に配置される第2多孔質半導体層27と、第1電極10・第2電極18間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
実施の形態に係るDSC200において、封止材16は、図11〜図14に示すように、第1電極10・第2電極18に接触している。符号3a・3bは、電解液14の注入用の開口部の封止材3a・3bである。
(DSCの具体例2)
実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図15に示すように表され、図15のIV−IV線に沿う模式的断面構造は、図16に示すように表され、図15のV−V線に沿う模式的断面構造は、図17に示すように表され、図15のVI−VI線に沿う模式的断面構造は、図18に示すように表され、図15のA部分の拡大された模式的平面パターン構成は、図19に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図15に示すように表され、図15のIV−IV線に沿う模式的断面構造は、図16に示すように表され、図15のV−V線に沿う模式的断面構造は、図17に示すように表され、図15のVI−VI線に沿う模式的断面構造は、図18に示すように表され、図15のA部分の拡大された模式的平面パターン構成は、図19に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された内部第1電極10Aと、内部第1電極10A上に配置された第1多孔質半導体層13と、第1多孔質半導体層13と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する内部第2電極(対極)18Aと、内部第2電極18A上に配置された第2基板22と、電解液14に接して内部第2電極18Aの表面上に配置される触媒層19と、電解液14に接して触媒層19の表面上に配置される第2多孔質半導体層27と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
また、実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、封止材16の外部の第1基板20上に配置された外部第1電極10Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極18Bとを備えていても良い。
また、実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、第1基板20と第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液14を注入する開口部を備え、内部第1電極10Aと外部第1電極10Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、内部第2電極18Aと外部第2電極18Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、開口部を封止する開口部封止材3bと、開口部に配置され、封止材16と開口部封止材3bとを結合するキャップ封止材3aとを備えていても良い。
実施の形態に係るDSC200において、封止材16は、図15〜図19に示すように、第1基板20・第2基板22に接触している。
内部第1電極10A・外部第1電極10Bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
内部第2電極18A・外部第2電極18Bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
また、封止材16は、図15〜図19に示すように、内部第1電極10A・内部第2電極18Aとは接触していない。一方、封止材16は、図15〜図19に示すように、外部第1電極10B・外部第2電極18Bとは電解液14の注入用の開口部近傍において接触している。
また、キャップ封止材3a・開口部封止材3bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部において、第1電極10B・第2電極18Bと接触している。
また、実施の形態に係るDSC200においては、図15〜図19に示すように、内部第2電極18Aの表面には、電解液14に接して、触媒層19を備えていても良い。
封止材16・キャップ封止材3a・開口部封止材3bは、ガラスフリット、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂若しくはこれらを構造的に組み合わせて構成可能である。
紫外線硬化樹脂を硬化するための紫外線(UV)は波長10〜400nmの範囲の波長の短い電磁波である。また、紫外線(UV)は波長によってUV−A(長波長紫外線:波長315〜400nm)、UV−B(中波長紫外線:波長280〜315nm)、UV−C(短波長紫外線:波長10nm前後〜280nm)の3つに区分される。紫外線(UV)の照射源としては、UVランプ(水銀ランプ、メタルハライドランプ)等が用いられる。ここで、紫外線硬化樹脂としては、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリスチリルエチルメタクリレート等が挙げられる。なお、耐電解液性、封止性の点ではアクリル系紫外線硬化樹脂がより好ましい。
実施の形態に係るDSC200の第1多孔質半導体層12・第2多孔質半導体層26の半導体微粒子2の模式的構造は、図20に示すように表される。図20に示すように、第1多孔質半導体層12・第2多孔質半導体層26は、TiO2などからなる半導体微粒子2が互いに結合して複雑なネットワークを形成している。色素分子4は、半導体微粒子2の表面に吸着される。第1多孔質半導体層12・第2多孔質半導体層26内には、大きさ約100nm以下の細孔が多数存在する。
(動作原理)
実施の形態に係るDSC200の動作原理は、図21に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200の動作原理は、図21に示すように表される。
下記の(a)〜(d)の反応が継続して起こることで、起電力が発生し、負荷24に電流が導通する。なお、発電に寄与する色素は、第1多孔質半導体層13に吸着させた色素であるため、第2多孔質半導体層27については簡単のため図示を省略する。
(a)色素分子32が光子(hν)を吸収し、電子(e−)を放出し、色素分子32は酸化体DOになる。
(b)Reで表される還元体の酸化還元電解質26が第1多孔質半導体層13中を拡散して、DOで表される酸化体の色素分子32に接近する。
(c)酸化還元電解質26から色素分子32に電子(e−)が供給される。酸化還元電解質26は、Oxで表される酸化体の酸化還元電解質28になり、色素分子32はDRで表される還元された色素分子30になる。
(d)酸化還元電解質28は、触媒層19方向に拡散し、触媒層19より電子を供給されて、Reで表される還元体の酸化還元電解質26になる。
酸化還元電解質26は、第1多孔質半導体層13中の入り組んだ空間を拡散しながら色素分子32の近傍に接近する必要がある。
また、実施の形態に係るDSC200の電解液14における電荷交換反応に基づく動作原理は、図22に示すように表される。
まず、外部から光照射されると光子(hν)が色素分子32と反応して、色素分子32は基底状態から励起状態へと遷移する。このとき発生した励起電子(e−)がTiO2からなる第1多孔質半導体層13の伝導帯へ注入される。第1多孔質半導体層13中を導通した電子(e−)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。第2電極18Aから電解液14中に注入された電子(e−)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質(I−/I3 −)と電荷交換される。ヨウ素酸化還元電解質(I−/I3 −)が電解液14内を拡散し、色素分子32と再反応する。ここで、電荷交換反応は、色素分子表面において、3I−→I3 −+2e−に従って進行し、第2電極18Aにおいて、I3 −+2e−→3I−に従って進行する。
電解液14は、溶媒として、例えば、アセトニトリルを使用し、この場合の電解質として、例えば、ヨウ素は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質I3 −として存在する。また、電解質として、例えば、ヨウ化物塩(ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウムなど)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質I−として存在する。また、電解液14中には、逆電子移動抑制溶液として添加剤(例えば、TBP:ターシャルブチルピリジン)を適用しても良い。
上記の溶質、添加剤を溶媒(アセトニトリル)に溶解させることによって、電解液14を構成することができる。なお、上記の材料は湿式DSCなどに適用可能なものであって、常温溶融塩(イオン性液体)や固体電解質を用いる場合には、構成材料が異なる。
実施の形態に係るDSC200において、第1多孔質半導体層(13)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図23に示すように表される。また、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図23のJ部分の拡大図は、図24に示すように表される。
外部から光照射されると光子(hν)により、色素分子32は基底状態HOMOから励起状態LUMOへと遷移する。このとき発生した励起電子(e−)がTiO2からなる第1多孔質半導体層13の伝導帯へ注入される。第1多孔質半導体層13中を導通した電子(e−)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e−)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、色素分子32を還元する。
電解液14の酸化還元準位EROと第1多孔質半導体層13のフェルミ準位Ef間の電位差が最大起電力VMAXである。最大起電力VMAXの値は、電解液14の酸化還元電解質により変化する。酸化還元電解質単独系(ヨウ素酸化還元電解質)の場合には、例えば、0.9V(I,N719)である。電解液14がヨウ素・臭素の混合系酸化還元電解質を含む場合には、図24に示すように、混合比率を調整することで混合系酸化還元電解質の酸化還元電位を、ヨウ素酸化還元電解質の酸化還元電位と臭素酸化還元電解質の酸化還元電位の間の任意の値に調整することができる。
実施の形態に係るDSC200の各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルは図25に示すように表される。図25においては、外部から光照射されると光子(hν)により、色素(Dye)の充満帯S0/S+に存在する電子は、導電帯S*に励起され、第1多孔質半導体層13の伝導帯ECへ電子注入(electron injection)される。伝導帯ECへ電子注入された電子の一部は、再結合(recombination)されて、Dyeの充満帯S0/S+に遷移する。第1多孔質半導体層13中を導通した電子(e−)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e−)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、電子注入により、Dyeの充満帯S0/S+において、色素分子32を還元する。電解液14の酸化還元準位EROと第1多孔質半導体層13のフェルミ準位Ef間の電位差VOCが最大起電力VMAXである。
―直列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造は、図26(a)に示すように表される。また、図26(a)の模式的回路表現は、図26(b)に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造は、図26(a)に示すように表される。また、図26(a)の模式的回路表現は、図26(b)に示すように表される。
基本セルは、図26(a)に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された内部第1電極101A・102A・103A・104Aと、内部第1電極101A・102A・103A・104A上に配置された第1多孔質半導体層131・132・133・134と、第1多孔質半導体層131・132・133・134と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液141・142・143・144と、電解液141・142・143・144に接する内部第2電極(対極)181A・182A・183A・184Aと、内部第2電極181A・182A・183A・184A上に配置された第2基板22と、電解液141・142・143・144に接して内部第2電極181A・182A・183A・184Aの表面上に配置される触媒層191・192・193・194と、電解液141・142・143・144に接して触媒層191・192・193・194の表面上に配置される第2多孔質半導体層271・272・273・274と、第1基板20・第2基板22間に配置され、電解液141・142・143・144を封止する封止材16とを備える。
また、基本セルは、図26(a)に示すように、封止材16の外部の第1基板20上に配置された外部第1電極101B・102B・103B・104Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極181B・182B・183B・184Bとを備えていても良い。
さらに、外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図26(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20・第2基板22間に配置された接続電極13Aを介して接続される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも接続電極13Aを介して接続される。結果として、図26(b)に示すように、基本セル4個は、直列構成に配置される。
また、図26に示される各基本セルにおいても、第1基板20と第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液141・142・143・144を注入する開口部を備え、内部第1電極101A・102A・103A・104Aと外部第1電極101B・102B・103B・104Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、内部第2電極181A・182A・183A・184Aと外部第2電極181B・182B・183B・184Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、図26に示される各基本セルにおいても、内部第2電極181A・182A・183A・184Aの表面には、電解液141・142・143・144に接して、触媒層191・192・193・194を備えていても良い。その他の構成は、図15〜図19に示す実施の形態に係るDSC200と同様である。
―並列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造は、図27(a)に示すように表される。また、図27(a)の模式的回路表現は、図27(b)に示すように表される。
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造は、図27(a)に示すように表される。また、図27(a)の模式的回路表現は、図27(b)に示すように表される。
外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図27(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20・第2基板22間に配置された絶縁層13Bを介して絶縁される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも絶縁層13Bを介して絶縁される。結果として、図27(b)に示すように、基本セル4個は、並列構成に配置される。その他の構成は、図15〜図19に示す実施の形態に係るDSC200と同様である。
(製造方法)
実施の形態に係るDSCの製造方法は、図28(a)〜図28(h)に示すように表される。
実施の形態に係るDSCの製造方法は、図28(a)〜図28(h)に示すように表される。
(a)まず、図28(a)に示すように、第2基板22を、洗浄工程によって前処理する。ここで、第2基板22は、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成可能であり、また透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板を用いることもできる。
(b)次に、図28(b)に示すように、第2基板22上に内部第2電極18Aをパターン形成する。外部第2電極18Bも、第2基板22上に同時に形成される。ここで、内部第2電極18A・外部第2電極18Bは、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN2雰囲気下の熱処理を行なって形成可能であり、透明電極付きのガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板であれば各種エッチング法によりパターン形成することが可能である。
(c)次に、図28(c)に示すように、内部第2電極18A上に触媒層19を形成する。触媒層19は、スクリーン印刷等によって形成することができる。
(d)次に、図28(d)に示すように、触媒層19上に第2多孔質半導体層26を形成後、第2多孔質半導体層26に色素Dye2を浸漬する。第2多孔質半導体層26は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。なお、ここまでの工程においては、第2基板22に対する処理工程を第1基板20に対する処理工程に対して先に実施しているが、第1基板20に対する処理工程を第2基板22に対する処理工程に対して先に実施しても良い。
(e)次に、図28(e)に示すように、第2基板22と同様に、第1基板20を前処理後、第1基板20上に内部第1電極10Aをパターン形成する。外部第1電極10Bも、第1基板20上に同時に形成される。ここで、第1基板20は、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成可能である。ここで、内部第1電極10A・外部第1電極10Bは、スクリーン印刷で塗布されるITO微粒子含有膜を大気焼結およびN2雰囲気下の熱処理を行なって形成可能である。
(f)次に、図28(f)に示すように、内部第1電極10A上に第1多孔質半導体層12を形成後、第1多孔質半導体層12に色素Dye1を浸漬する。第1多孔質半導体層12は、スクリーン印刷等を応用して形成することができる。なお、ここまでの工程においては、第2基板22に対する処理工程を第1基板20に対する処理工程に対して先に実施しているが、第1基板20に対する処理工程を第2基板22に対する処理工程に対して先に実施しても良い。
(g)次に、図28(g)に示すように、図28(d)の工程後の第2基板22と図28(f)の工程後の第1基板20とを互いに対向させ、封止材16を用いて貼り合わせる。
(h)次に、図28(h)に示すように、開口部より内部に電解液14を封入し、開口部を封止し、DSCセルを形成する。
(DSCテストセルの基板内配置例とカットライン)
実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)20011・20012・…・2001n・…・200m1・200m2・…・200mnの第1基板20内の配置例とカットラインSL1・SL2の模式的平面パターン構成は、図29に示すように表される。また、別の基板内配置例とカットラインの模式的平面パターン構成は、図30に示すように表される。更に別の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成は、図31に示すように表される。
実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)20011・20012・…・2001n・…・200m1・200m2・…・200mnの第1基板20内の配置例とカットラインSL1・SL2の模式的平面パターン構成は、図29に示すように表される。また、別の基板内配置例とカットラインの模式的平面パターン構成は、図30に示すように表される。更に別の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成は、図31に示すように表される。
第1基板20上には、内部第1電極10A上に配置された第1多孔質半導体層13および外部第1電極10Bがマトリックス状に配置されている。第1基板20と対向する第2基板22上においても内部第2電極18A上に配置された触媒層19および外部第2電極18Bがマトリックス状に配置される(図示省略)。図29に示される外部第1電極10Bのパターン形状は、図15に示された例に対応している。
図30・図31に示された外部第1電極10Bのパターン形状は、図29に示された外部第1電極10Bのパターン形状の変形例である。図28に示された製造工程を経た後、カットラインSL1・SL2において、カットすることによって、個別のDSCセルを複数同時形成可能である。また、図26に示された直列構成若しくは図27に示された並列構成も複数同時形成可能である。
図30・図31に示された外部第1電極10Bのパターン形状を適用する場合においても、図28に示された製造工程を経た後、カットラインSL1・SL2において、カットすることによって、個別のDSCセルを複数同時形成可能である。また、図26に示された直列構成若しくは図27に示された並列構成も複数同時形成可能である。
(複数のDSCの製造方法)
実施の形態に係るDSCにおいて、複数のDSCセルの製造方法は、複数個(m×n:但し、mおよびnは整数)のセルを作り込み、分離して複数個のDSC200を得る製造方法である。
実施の形態に係るDSCにおいて、複数のDSCセルの製造方法は、複数個(m×n:但し、mおよびnは整数)のセルを作り込み、分離して複数個のDSC200を得る製造方法である。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板20上に複数の内部第1電極1011A・1012A・…・101nA・…・10m1A・10m2A・…・10mnAが形成された状態を示す平面図は、図32に示すように表される。ここで、外部第1電極1011B・1012B・…・101nB・…・10m1B・10m2B・…・10mnBについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第2基板22上に複数の第2電極1811A・1812A・…・181nA・…・18m1A・18m2A・…・18mnAが形成された状態を示す平面図は、図33に示すように表される。ここで、外部第2電極1811B・1812B・…・181nB・…・18m1B・18m2B・…・18mnBについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板(作用極側)20と第2基板(対極側)22を封止材16を介して貼り合わせた状態を示す平面図は、図34に示すように表され、図34のVII−VII線に沿う模式的断面構造は、図35に示すように表される。図34および図35では、第1基板(作用極側)20を上方向、第2基板(対極側)を下方向に配置している。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、横方向のスクライブラインSL1を形成した状態を示す平面図は、図36に示すように表され、さらに縦方向のスクライブラインSL2を形成した状態を示す平面図は、図37に示すように表される。
なお、図35に示すように、封止材16の間に基板のみ残る箇所があるが、そこがスクライブラインSL2となり、打撃等のブレークにより各素子に分離される。
次いで、図35のように計m×n個のDSCが貼り合わされた状態で、図36に示すように横方向のスクライブラインSL1を形成する。
具体的には、封止材16が設けられた位置に、スクライビング装置のスクライビングホイールを高精度に位置合わせして各スクライブラインSL1を形成する。
続いて、図37に示すように縦方向のスクライブラインSL2を形成する。
そして、スクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って打撃を与えるなどすると、ガラス材が有する壁開性によりスクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って割れて各素子に分離される。
なお、図示は省略するが、各素子に分離された後、電解液が注入され、ガラス板の接着や、樹脂の充填等によって封止し、電解液が漏れ出さないよう処置することでDSCが作り込まれる。
実施の形態によれば、シール密着力を改善し、封止性能の良好な色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
(適用例)
―バッテリーセル―
次に、図38〜図41を参照して、実施の形態に係るDSC200で構成されるバッテリーセル(以下、単に「セル」と呼ぶ)の適用例について説明する。
―バッテリーセル―
次に、図38〜図41を参照して、実施の形態に係るDSC200で構成されるバッテリーセル(以下、単に「セル」と呼ぶ)の適用例について説明する。
図38の(a)は、3個のセルB1〜B3を形成した状態を示す。図38の(a)の例では、面積の等しい3つのセルB1、B2、B3が同一基板内に設けられている。
この3個のセルB1〜B3は図示しない配線によって、図38の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B3の総電圧Vは、V=V1+V2+V3となり、総電流量Iは、I=I1=I2=I3となる。
図39は、5個のセルB1〜B5を並設した状態を示す。
この5個のセルB1〜B5は配線によって、図39の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B5の総電圧Vは、各セルB1〜B5の電圧の総和5Eとなる。
図40は、n個のセルをタンデム構成に積層させた状態を模式的に示す。このn個のセルは、図40の(b)に示すように直列接続される。セルの総電圧Vは、各セルの電圧の総和nEとなる。
図41は、n個のセルをタンデム構成に積層させたものを並列接続した状態を模式的に示す。セルの総電圧Vは、直列接続されたセルの電圧の総和nEとなる。
図42には、紫外線L1の波長領域(波長10〜400nm)、白色光L2の波長領域(波長400〜800nm)、赤外線L3の波長領域(波長600〜1000nm)を示す。実施の形態に係るDSC200は、L1〜L3の少なくとも1つの領域の光線によって発電機能を発揮させることができる。
―電子機器―
実施の形態に係るDSCは、様々な電子機器に搭載可能である。例えば、リモコン装置、卓上デジタル時計、電子手帳、電子辞書、DSC駆動センサモジュールなどを適用可能である。
実施の形態に係るDSCは、様々な電子機器に搭載可能である。例えば、リモコン装置、卓上デジタル時計、電子手帳、電子辞書、DSC駆動センサモジュールなどを適用可能である。
図43〜図45を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330の構成例について説明する。
図43および図44に示すように、リモコン装置330は、プラスチック等で構成される筐体38において表裏に貫通する開口部41が形成され、この開口部41からDSC200が臨むように設けられて、太陽電池部39が構成されている。
また、リモコン装置330には、太陽電池部39を電源として駆動され、例えば日付や時刻、テレビのチャンネル番号等を表示する液晶部34と、テレビのチャンネルの選択等の操作を行う操作ボタン36が設けられている。
DSC200は、リモコン装置330の厚み方向の略中央部に水平状態で設けられている。なお、DSC200の第1基板20側、第2基板22側の何れをリモコン装置330の表側または裏側とするかは任意でよい。
図44に示す構成例では、開口部41に、筐体38の表面および裏面と面一となるように、DSC200を保護する透明部材40が嵌め込まれている。これにより、DSC200の表面や裏面にホコリが付着したり、傷つくことが防止される。
また、開口部41の側面にも透明部材を設けると良い。
これにより、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、DSC200の第1基板20側からの入射光および第2基板22側からの入射光の何れもが、第1多孔質半導体層13に到達することとなる。したがって、DSC200により、外部光を効率的に利用した発電を行ってリモコン装置330に電力を安定的に供給することができる。
特に、テレビやビデオ装置等のリモコン装置330は、置き方によっては、操作ボタン36等が設けられた表側が例えばテーブルの天板等に面するような状態(裏返しの状態)となることがある。
実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330では、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、装置の表面または裏面から光線が入射すればDSC200は発電機能を発揮する。したがって、裏返しの状態でリモコン装置330が置かれた場合であっても、安定して電力を供給することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、DSC200で発電された電力は、液晶部34に直接供給されるのではなく、バッテリーなどに蓄電された後、このバッテリーなどから供給可能である。
図45に示すリモコン装置330の変形例では、透明部材40を省き、支持部38a、38bによってDSC200を支持する構成としている。なお、太陽電池部39の側部は筐体38の一部によって覆われている。
図45に示すリモコン装置330では、太陽電池部39の表裏から入射する光線(hνf)、(hνr)によってDSC200は発電機能を発揮する。なお、2枚以上のDSC200を重ね合わせ、配線によって直列接続等するようにしてもよい。
図46を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した卓上デジタル時計50の構成例について説明する。
卓上デジタル時計50は、透明なアクリル板等で構成される側面形状が三角形の筐体54の一平面に、デジタル式の時計表示を行う時計部52と、DSC200が設けられている。
DSC200は、筐体54に2ヶ所の開口部43が形成され、この各開口部43からDSC200が臨むように設けられている。
図46に示す構成例では、各開口部43に取付けられるDSC200は、フレーム56を介して2つのセルが並設されている。特には限定されないが、DSC200の各セルは配線によって直列接続として、電圧および電流を稼ぐようにできる。
卓上デジタル時計50が備えるDSC200は、図46に示すように、正面側から入射する光線(hνf)および透明な筐体54を介して裏面側から入射する光線(hνr)の何れによっても発電機能を発揮することができる。
したがって、卓上デジタル時計50を置く場所の自由度が高まると共に、外部光を有効に利用して時計部52に安定して電力を供給することができる。
図47を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80の構成例について説明する。
電子手帳80は、各種入力を行う操作ボタン36や各種情報を表示する液晶部34を備える本体部80bと、本体部80bと蝶番部80cを介して開閉自在に取付けられるDSC200を備えた蓋部80aとから構成されている。
蓋部80aには、蓋部80a自体を表裏に貫通する開口部45が形成され、この開口部45からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
電子手帳80が備えるDSC200は、図47(a)に示すように蓋部80aを開いた状態においては、表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、本体部80bに安定した電力を供給することができる。
一方、図47(b)に示すように蓋部80aを閉じた状態においても、DSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部80b側が備えるリチウムイオン電池等の二次電池を充電することができる。
このように、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
図48を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90の構成例について説明する。
電子辞書90は、各種入力を行う操作ボタン36aおよびDSC200を備える本体部90bと、本体部90bと蝶番部90cを介して開閉自在に取付けられる各種情報を表示する液晶部34およびDSC200を備えた蓋部90aとから構成されている。
蓋部90aおよび本体部90bには、表裏に貫通する開口部46が形成され、この各開口部46からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
図48に示すように蓋部90aを開いた状態においては、蓋部90a側のDSC200は表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、また本体部90b側のDSC200は表面側から入射する光線によって発電機能を発揮する。したがって、液晶部34や本体部90bが備える演算装置等に安定した電力を供給することができる。
一方、蓋部90aを閉じた状態においても、蓋部90a側のDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
また、例えば、蓋部90a側が下となるように電子辞書90が置かれた場合であっても、本体部90bのDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮するので、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
このように、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部や本体の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、第6の実施の形態に係る電子辞書90は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
なお、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90のDSC200の配置の仕方は、同様の構造を備えるゲーム機器やノート型パソコン等の各種電子機器に適用することが可能である。
(センサネットワークへの応用)
無線通信モジュールやDSC、センサなどを組み合わせたセンサネットワークを構築することができる。30m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、315MHzや868MHzを適用可能である。さらに、100m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、920MHzを適用可能である。
無線通信モジュールやDSC、センサなどを組み合わせたセンサネットワークを構築することができる。30m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、315MHzや868MHzを適用可能である。さらに、100m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、920MHzを適用可能である。
実施の形態に係るDSCを搭載したDSC駆動センサモジュール800は、図49に示すように、DSCモジュール801と、無線通信モジュール805とを備える。DSCモジュール801は、室内光で発電可能なDSC直列若しくは並列セルDSC1・DSC2を備え、センサ駆動電源として機能する。無線通信モジュール805は、無線センサノード804を搭載し、センシングと無線通信を行うことができる。
実施の形態に係るDSCを搭載した別のDSC駆動センサモジュール807の模式的ブロック構成は、図50に示すように、DSCモジュール801と、無線通信モジュール805と、蓄電部806とを備える。DSCモジュール801は、室内光で発電可能なDSC直列若しくは並列セルDSC1・DSC2・DSC3・DSC4を備え、センサ駆動電源として機能する。蓄電部806には、電気二重層キャパシタ(EDLC:Electrical Double Layer Capacitor)808および制御IC809が搭載される。DSCモジュール801において発電された電力を蓄電部806に蓄積することで、安定的に無線通信モジュール805に電力を供給可能である。
実施の形態に係るDSCを搭載したDSC駆動センサモジュール800を適用したホームエネルギーマネージメントシステム(HEMS:Home Energy Management System)900の構成例は、図51に示すように表される。
各DSC駆動センサモジュール800では、温度/湿度センサ、照度センサなどのセンシング情報、PC930・TV901・エアコン940(エアコンコントローラ903)・太陽電池902などの利用状況が収集され、無線通信によって、センサ情報受信器920にデータ送信される。センサ情報受信器920においては、データ受信、エネルギーの利用状況の把握などのための信号処理が実施される。
実施の形態に係るDSCを搭載したDSC駆動センサモジュール800を適用したホームエネルギーマネージメントシステム900によれば、建物910全体の屋内環境に合わせて電力供給をコントロールすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、色彩に富んだ色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することができる。
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
本発明の色素増感太陽電池は、小型軽量高効率の電源として適用することによって、リモコン、時計、携帯電話、センサネットワークのセンサノードなどの様々な電子機器の電源または補助電源に適用することが可能である。また、建物の壁や雨よけなどの建材に使用する発電素子に応用することも可能である。
2…半導体微粒子
4・30・32…色素分子
10…第1電極
12・13・131・132・133・134…第1多孔質半導体層
14・141・142・143・144…電解液
16…封止材
18…第2電極
19・191・192・193・194…触媒層
20…第1基板
22…第2基板
26・27・271・272・273・274…第2多孔質半導体層
200…色素増感太陽電池(DSC)
Dye・Dye1・Dye2・DyeA・DyeB…色素
4・30・32…色素分子
10…第1電極
12・13・131・132・133・134…第1多孔質半導体層
14・141・142・143・144…電解液
16…封止材
18…第2電極
19・191・192・193・194…触媒層
20…第1基板
22…第2基板
26・27・271・272・273・274…第2多孔質半導体層
200…色素増感太陽電池(DSC)
Dye・Dye1・Dye2・DyeA・DyeB…色素
Claims (31)
- 第1基板と、
前記第1基板上に配置された第1電極と、
前記第1電極上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える第1多孔質半導体層と、
前記第1多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、
前記電解液と接し、半導体微粒子と色素分子を備える第2多孔質半導体層と、
前記第2多孔質半導体層上に配置された触媒層と、
前記触媒層上に配置された第2電極と、
前記第2電極上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材と
を備えることを特徴とする色素増感太陽電池。 - 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層は、酸化物半導体で形成されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、ZrO2、TaO2、NbO5、Nb2O3、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層と前記第2多孔質半導体層のそれぞれに異なる種類の色素を吸着させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層のうちの一方に吸着させる色素はD131であり、他方に吸着させる色素はSQ2であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層のうちの一方に吸着させる色素はD205であり、他方に吸着させる色素はSQ2であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層に吸着させる色素は、前記第2多孔質半導体層に吸着させる色素よりも発電特性の高い色素であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 1つのDSCセル内の前記第1多孔質半導体層または前記第2多孔質半導体層において、特定の領域と他の特定の領域とに異なる種類の色素を吸着させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 1つのDSCセル内の前記第1多孔質半導体層または前記第2多孔質半導体層において、特定の領域と他の特定の領域とで膜厚が異なることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1多孔質半導体層に色素を吸着させる工程と、前記第2多孔質半導体層に色素を吸着させる工程とが同時に行われることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、D205、SQ2、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1基板および前記第2基板は、ガラス基板、プラスチック基板、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板またはプラスチック基板で形成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記第1電極および前記第2電極は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記触媒層は、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記電解液は、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルのいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
- 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極上に半導体微粒子を有する第1多孔質半導体層を形成する工程と、
前記第1多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
第2基板上に第2電極を形成する工程と、
前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、
前記触媒層上に半導体微粒子を有する第2多孔質半導体層を形成する工程と、
前記第2多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
前記第1基板と前記第2基板とを互いに対向させ、封止材を用いて貼り合わせる工程と、
開口部よりDSCセル内部に電解液を封入し、開口部を封止する工程と
を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。 - 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層は、酸化物半導体で形成されることを特徴とする請求項16に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、ZrO2、TaO2、NbO5、Nb2O3、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項17に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層と前記第2多孔質半導体層のそれぞれに異なる種類の色素を吸着させることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層のうちの一方に吸着させる色素はD131であり、他方に吸着させる色素はSQ2であることを特徴とする請求項19に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層および前記第2多孔質半導体層のうちの一方に吸着させる色素はD205であり、他方に吸着させる色素はSQ2であることを特徴とする請求項19に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層に吸着させる色素は、前記第2多孔質半導体層に吸着させる色素よりも発電特性の高い色素であることを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 1つのDSCセル内の前記第1多孔質半導体層または前記第2多孔質半導体層において、特定の領域と他の特定の領域とに異なる種類の色素を吸着させることを特徴とする請求項16〜22のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 1つのDSCセル内の前記第1多孔質半導体層または前記第2多孔質半導体層において、特定の領域と他の特定の領域とで膜厚が異なることを特徴とする請求項16〜22のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1多孔質半導体層に色素を吸着させる工程と、前記第2多孔質半導体層に色素を吸着させる工程とが同時に行われることを特徴とする請求項16〜24のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、D205、SQ2、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素のいずれかで形成されることを特徴とする請求項16〜25のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1基板および前記第2基板は、ガラス基板、プラスチック基板、透明電極が全面に形成された透明電極付きのガラス基板またはプラスチック基板で形成されることを特徴とする請求項16〜26のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記第1電極および前記第2電極は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項16〜27のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記触媒層は、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されることを特徴とする請求項16〜28のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 前記電解液は、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルのいずれかで形成されることを特徴とする請求項16〜29のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池を搭載したことを特徴とする電子機器。
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