JP2014163849A - 静電容量推定回路、集積回路、電子機器、および静電容量推定回路の制御方法 - Google Patents
静電容量推定回路、集積回路、電子機器、および静電容量推定回路の制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】非接地の大きな静電容量の値を推定可能な静電容量推定回路を提供する。
【解決手段】静電容量推定回路(1)は、非接地のセンシング容量(Cs)と、積分回路(10)と、積分回路(10)へ電荷を与える充電部(14)と、充電部(14)とは逆極性の電荷を積分回路(10)へ与えるフィードバック部(13)と、を備えている。センシング容量(Cs)は、DA変換器(12)からのフィードバック電圧(Vfb)が与えられるフィードバック部(13)に含まれている。
【選択図】図1
【解決手段】静電容量推定回路(1)は、非接地のセンシング容量(Cs)と、積分回路(10)と、積分回路(10)へ電荷を与える充電部(14)と、充電部(14)とは逆極性の電荷を積分回路(10)へ与えるフィードバック部(13)と、を備えている。センシング容量(Cs)は、DA変換器(12)からのフィードバック電圧(Vfb)が与えられるフィードバック部(13)に含まれている。
【選択図】図1
Description
本発明は、静電容量推定回路、静電容量推定回路を備えた集積回路および電子機器、ならびに静電容量推定回路の制御方法に関する。
静電容量を測定することによって物理量のセンシングを行う技術は、水位計(レベル計)、湿度計、タッチセンサパネルなどの様々な応用分野において活用されている。
例えば、水位計においては、液体の水位を計測するための容器の中に、測定対象とする物理量である水位に対応するキャパシタンスとしてのセンシング容量が設けられている。水位計において、センシング容量は、液体の水位の変化に伴って、センシング容量の静電容量が変化するように設けられており、センシング容量の静電容量の変化を測定することによって、液体の水位の変化が検出される。
静電容量の測定に基づくセンシング技術において、微小な静電容量の変化の観測を容易化するために、センシング容量は、静電容量の変化を電気信号へと変換する回路に接続される。
こうした回路の1つとして、センシング容量に充電された電荷を繰り返し積分することによって、電荷を電圧へと変換する、積分型の電荷−電圧変換回路が知られている。
特許文献1には、非接地のセンシング容量に充電された電荷を、差動積分回路によって積分する静電容量推定回路が開示されている。特許文献1に開示されている静電容量推定回路では、非接地のセンシング容量の端子の接続先が、2つの駆動電圧に対して交互に切り替えられることによって、センシング容量へ電荷が充電される。また、センシング容量のもう片側の端子の接続先が、差動積分回路の正極性の入力端子および負極性の入力端子に対して交互に切り替えられることによって、センシング容量に充電された電荷が、差動積分回路によって積分される。
特許文献1に開示されている静電容量推定回路は、デルタシグマ変調を行うことにより、非接地のセンシング容量の静電容量の値を量子化(デジタル化)する回路である。
すなわち、特許文献1に開示されている静電容量推定回路は、センシング容量に充電された電荷を、差動積分回路の備えるキャパシタンスである積分容量によって積分し、差動積分回路から得られた出力電圧を用いて、差動積分回路にフィードバックを与え、デルタシグマ変調を行う回路である。
しかしながら、静電容量推定回路において、差動積分回路にフィードバックを与え、デルタシグマ変調を行う場合には、差動積分回路が飽和しないために、フィードバック量は、センシング容量に充電された電荷を積分することによって得られる量よりも大きいことが必要とされる。
従って、特許文献1に開示されている静電容量推定回路においては、センシング容量が取り得る静電容量の最大値よりも大きな静電容量を有するキャパシタンスを、基準容量(フィードバック容量)として、静電容量推定回路に設ける必要がある。
このため、(i)静電容量推定回路の実装面積の増大、または、(ii)測定対象となるセンシング容量の静電容量の範囲が静電容量推定回路の実装面積によって限定される、という問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、静電容量推定回路の実装面積を増大させることなく、大きな静電容量を有する非接地のセンシング容量の静電容量の値を推定することが可能な静電容量推定回路を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る静電容量推定回路は、非接地のセンシング容量の静電容量の値を推定する静電容量推定回路であって、静電容量の値を推定する対象としての上記センシング容量と、自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する積分回路と、上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する量子化器と、上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力するDA変換器と、上記積分回路へ電荷を与える充電部と、上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部と、を備えており、上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、上記センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る静電容量推定回路は、ともに非接地の第1センシング容量と第2センシング容量との間の静電容量の差の値を推定する静電容量推定回路であって、静電容量の値を推定する対象としての上記第1センシング容量および上記第2センシング容量と、自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する積分回路と、上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する量子化器と、上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力するDA変換器と、上記積分回路へ電荷を与える充電部と、上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部と、を備えており、上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、上記第1センシング容量および上記第2センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴としている。
本発明の一態様に係る静電容量推定回路によれば、センシング容量の静電容量が大きい場合についても、静電容量推定回路の実装面積の増大を抑制することができるという効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明の実施の一形態について図1および図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について図1および図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路1の構成)
図1は、本実施形態の静電容量推定回路1の構成を示す図である。静電容量推定回路1は、積分回路10、量子化器11、DA(Digital-Analog)変換器12、スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)13、および電流源(充電部)14を備えている。なお、静電容量推定回路1において、センシング容量Csは、スイッチトキャパシタ回路13に含まれている。
図1は、本実施形態の静電容量推定回路1の構成を示す図である。静電容量推定回路1は、積分回路10、量子化器11、DA(Digital-Analog)変換器12、スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)13、および電流源(充電部)14を備えている。なお、静電容量推定回路1において、センシング容量Csは、スイッチトキャパシタ回路13に含まれている。
(積分回路10)
積分回路10は、電流源14から与えられる電荷を積分し、電圧へと変換する回路であり、増幅器100、および積分容量Cfを備えている。
積分回路10は、電流源14から与えられる電荷を積分し、電圧へと変換する回路であり、増幅器100、および積分容量Cfを備えている。
増幅器100は、2入力1出力のオペアンプであり、2つの入力端子として、正極性の入力端子Inp、および負極性の入力端子Innを有している。また、増幅器100は、1つの出力端子を有している。
増幅器100の正極性の入力端子Inpには、コモンモード電圧Vcが印加されている。増幅器100の負極性の入力端子Innは、スイッチトキャパシタ回路13、電流源14、および積分容量Cfと接続されている。
増幅器100の出力端子は、量子化器11の入力側、および積分容量Cfと接続されている。増幅器100の出力端子からは、アナログ信号としてのアナログ出力電圧Voが出力される。
積分容量Cfは、電流源14から与えられた電荷を積分するためのキャパシタンスであり、増幅器100と並列に接続されている。積分容量Cfの片側の端子は、スイッチトキャパシタ回路13、電流源14、および増幅器100の負極性の入力端子Innと接続されている。積分容量Cfのもう片側の端子は、量子化器11の入力側、および増幅器100の出力端子と接続されている。
(量子化器11)
量子化器11は、積分回路10から入力されたアナログ信号としてのアナログ出力電圧Voを量子化(デジタル化)し、デジタル信号としての量子化信号Doを出力する。量子化器11は、AD(Analog-Digital)変換器であり、公知のコンパレータ回路によって実現可能である。
量子化器11は、積分回路10から入力されたアナログ信号としてのアナログ出力電圧Voを量子化(デジタル化)し、デジタル信号としての量子化信号Doを出力する。量子化器11は、AD(Analog-Digital)変換器であり、公知のコンパレータ回路によって実現可能である。
量子化器11は、静電容量推定回路1に与えられるクロック信号Clkの立ち下がりのタイミングにおいて、アナログ出力電圧Voと所定の閾値電圧Vthとの値の大小を比較する。
クロック信号Clkの立ち下がりのタイミングにおいて、アナログ出力電圧Voの値が、閾値電圧Vth以下であるとき、量子化器11は、クロック信号Clkの立ち下がりのタイミングにおいて、量子化信号Doの値として、Do=0を出力する(後述の図2を参照)。
他方、クロック信号Clkの立ち下がりのタイミングにおいて、ナログ出力電圧Voの値が、閾値電圧Vthを超えているとき、量子化器11は、クロック信号Clkの立ち下がりのタイミングにおいて、量子化信号Doの値として、Do=1を出力する(図2を参照)。
量子化器11の入力側は、積分回路10の出力側と接続されている。量子化器11の出力側は、DA変換器12の入力側と接続されている。
また、量子化器11の出力側は、静電容量推定回路1の外部とも接続されている。このため、量子化信号Doは、静電容量推定回路1の備えるDA変換器12に加え、静電容量推定回路1の外部に設けられた演算部1000にも与えられる。演算部1000によって、量子化信号Doの値に基づく計算(例えば、後述の式(1))が行われることにより、センシング容量Csの静電容量の値が推定される。
(DA変換器12)
DA変換器12は、量子化器11から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてのフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器12は、量子化器11から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてのフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器12には、コモンモード電圧Vcおよび基準電圧Vrの2つの異なる電圧が、外部からそれぞれ与えられている。DA変換器12は、量子化器11から入力された量子化信号Doの値に基づいてスイッチの切り替えを行い、コモンモード電圧Vcまたは基準電圧Vrのいずれかを、フィードバック電圧Vfbとして出力するスイッチング回路である。
具体的には、量子化器11から入力された量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、DA変換器12は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vcを出力する(図2を参照)。
他方、量子化器11から入力された量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、DA変換器12は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vrを出力する(図2を参照)。
ここで、基準電圧Vrは、DA変換器12から出力される電圧の最大値であり、Vr>Vcである。
DA変換器12の入力側は、量子化器11の出力側と接続されている。DA変換器12の出力側は、スイッチトキャパシタ回路13の入力側と接続されている。
(スイッチトキャパシタ回路13)
スイッチトキャパシタ回路13は、非接地のセンシング容量Csに電荷を充電し、また、センシング容量Csに充電された電荷を、積分回路10へフィードバックする回路である。スイッチトキャパシタ回路13は、センシング容量Cs、ならびに、第1スイッチ131および第2スイッチ132を備えている。
スイッチトキャパシタ回路13は、非接地のセンシング容量Csに電荷を充電し、また、センシング容量Csに充電された電荷を、積分回路10へフィードバックする回路である。スイッチトキャパシタ回路13は、センシング容量Cs、ならびに、第1スイッチ131および第2スイッチ132を備えている。
センシング容量Csの片側の端子は、第1スイッチ131の片側の端子と接続されている。センシング容量Csのもう片側の端子は、第2スイッチ132の片側の端子と接続されている。すなわち、センシング容量Csの両方の端子は、いずれも接地されていない。
第1スイッチ131の片側の端子は、DA変換器12の出力側と接続されている。また、第1スイッチ131のもう片側の端子は、センシング容量Csと接続されている。
他方、第2スイッチ132の片側の端子は、センシング容量Csと接続されている。また、第2スイッチ132のもう片側の端子は、電流源14、積分回路10の備える増幅器100の負極性の入力端子Inn、および積分回路10の備える積分容量Cfと接続されている。
また、第1スイッチ131および第2スイッチ132には、コモンモード電圧Vcがそれぞれ印加されている。
第1スイッチ131および第2スイッチ132は、静電容量推定回路1に与えられるクロック信号Clk、およびクロック信号Clkの論理値を反転させた反転論理Clk_bの値に基づいて、接続の切り替えを行うスイッチング回路である。
具体的には、第1スイッチ131は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
また、第1スイッチ131は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、DA変換器12の出力側へ切り替えられる。
第2スイッチ132は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、電流源14、増幅器100の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へ切り替えられる。
また、第2スイッチ132は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
(電流源14)
電流源14は、所定の電流Irを流す定電流源であり、積分回路10へ電荷を充電する役割を担う。
電流源14は、所定の電流Irを流す定電流源であり、積分回路10へ電荷を充電する役割を担う。
電流源14の片側の端子は、接地されている。電流源14のもう片側の端子は、スイッチトキャパシタ回路13の備える第2スイッチ132、積分回路10の備える増幅器100の負極性の入力端子Inn、および積分回路10の備える積分容量Cfと接続されている。
(静電容量推定回路1の動作)
ここでは、図2をさらに参照し、静電容量推定回路1の動作について説明する。図2は、静電容量推定回路1における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここでは、図2をさらに参照し、静電容量推定回路1の動作について説明する。図2は、静電容量推定回路1における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここで、静電容量推定回路1に与えられるクロック信号Clkの周期を、クロック周期Tclkとして表す。また、クロック信号Clkの周波数を、クロック周波数fclkとして表す。クロック周波数fclkは、クロック周期Tclkの逆数であり、fclk=1/Tclkである。
(センシング容量Csによるフィードバック)
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
ここで、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路1の動作について述べる。
はじめに、クロック信号Clkの前半周期、すなわち、時刻tが、(M−1)×Tclk≦t<(M−1/2)×Tclkの範囲にある場合を考える。ここで、Mは自然数である。このとき、クロック信号ClkはLow値であり、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはHigh値である。
従って、スイッチトキャパシタ回路13において、第1スイッチ131は、DA変換器12の出力側へと切り替えられ、第2スイッチ132は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられる。
このとき、センシング容量Csには、DA変換器12から与えられるフィードバック電圧Vfbに応じた電荷が充電され、センシング容量Csに充電される電荷Q1(Cs)は、積分回路10に接続されている側の電位を基準とすると、
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
次に、クロック信号Clkの後半周期、すなわち、時刻tが、(M−1/2)×Tclk≦t<M×Tclkの範囲にある場合を考える。このとき、クロック信号ClkはHigh値であり、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である。
従って、スイッチトキャパシタ回路13において、第1スイッチ131は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられ、第2スイッチ132は、電流源14、増幅器100の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へと切り替えられる。
このとき、センシング容量Csは、増幅器100の負極性の入力端子Innを介して、積分容量Cfと接続され、Q1(Cs)が、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる。
つまり、クロック信号Clkの1周期、すなわち、時刻(M−1)×Tclkから時刻M×Tclkまでにおいて、電荷Q1(Cs)が、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる。
ここで、量子化器11から出力される量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、DA変換器12から出力されるフィードバック電圧Vfbは、Vfb=Vcであるから、クロック信号Clkの1周期において、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる電荷Q1(Cs)は、
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vc−Vc)=Cs×0=0
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへの電荷の流入はなく、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックは行われない。
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vc−Vc)=Cs×0=0
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへの電荷の流入はなく、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックは行われない。
他方、量子化器11から出力される量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、DA変換器12から出力されるフィードバック電圧Vfbは、Vfb=Vrであるから、クロック信号Clkの1周期において、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる電荷Q1(Cs)は、
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vr−Vc)
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへ電荷Q1(Cs)=Cs×(Vr−Vc)が与えられ、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われる。
Q1(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vr−Vc)
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへ電荷Q1(Cs)=Cs×(Vr−Vc)が与えられ、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われる。
ここで、基準電圧Vrは、DA変換器12から出力される電圧の最大値、すなわち、フィードバック電圧Vfbの最大値であることから、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、Q1(Cs)=Cs×(Vr−Vc)である。
また、上記から、量子化信号Doの値は、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われるかどうかを示すフラグ値であると考えることができる。すなわち、量子化信号Doの値は、(i)Do=0であるとき、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックは行われないことを、(ii)Do=1であるとき、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われることを示すフラグ値である。
(電流源14による充電)
続いて、電流源14による充電について説明する。
続いて、電流源14による充電について説明する。
センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われない場合、すなわちDo=0となる時間範囲においては、積分容量Cfは、電流源14からの電流Irによって充電される。このため、積分回路10のアナログ出力電圧Voは、図2に示されるように、連続的に増加する。
電流源14から外部へ与えられる、1秒当たりの電荷は、電流源14から流れる電流Irに等しい。よって、電流源14から積分容量Cfへ充電され得る1秒当たりの電荷の最大値は、Irである。
(積分回路10の動作条件)
続いて、積分回路10の動作条件について説明する。
続いて、積分回路10の動作条件について説明する。
センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われる場合、すなわちDo=1となる範囲においては、積分容量Cfは、センシング容量Csから、電流源14から充電される電荷とは逆極性の電荷を充電される。すなわち、積分容量Cfは、センシング容量Csによって電荷を引き抜かれると考えることができる。このため、積分回路10のアナログ出力電圧Voは、図2に示されるように、Do=1かつクロック信号Clkが立ち上がるタイミング、すなわち、t=(5/2)×Tclk、(9/2)×Tclk、(13/2)×Tclk、(19/2)×Tclkにおいて減少する。
また、上述の議論より、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q1(Cs)=Cs×(Vr−Vc)
であるので、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q1(Cs)×fclk=Cs×(Vr−Vc)×fclk
と表される。この量は、電流を単位とする物理量であり、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q1(Cs)=Cs×(Vr−Vc)
であるので、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q1(Cs)×fclk=Cs×(Vr−Vc)×fclk
と表される。この量は、電流を単位とする物理量であり、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
静電容量推定回路1が適切に動作するためには、積分回路10においてアナログ出力電圧Voの飽和が生じないこと、すなわち、積分回路10におけるアナログ出力電圧Voが有限となる必要がある。
従って、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値が、電流源14から積分容量Cfへ充電され得る1秒当たりの電荷の最大値を超えるように、静電容量推定回路1を設計する必要がある。すなわち、積分回路10の動作条件として、
Ir<Cs×(Vr−Vc)×fclk
が満たされるように、静電容量推定回路1の各回路定数を選定する必要がある。
Ir<Cs×(Vr−Vc)×fclk
が満たされるように、静電容量推定回路1の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路1におけるセンシング容量Csの推定)
続いて、静電容量推定回路1におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路1におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。N回のクロックを通じて、電流源14から積分容量Cfへ充電され得る電荷の最大値は、Ir×Tclk×Nとして表される。
他方、N回のクロックを通じて、センシング容量Csから積分回路10へのフィードバックが行われた回数、すなわち、量子化信号Do=1となった回数をN1とする。例えば、図2においては、N1=4である。N1回のクロックを通じて、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る電荷の最大値は、Cs×Vr×N1として表される。
積分回路10においてアナログ出力電圧Voの飽和が生じないように、静電容量推定回路1が継続的に動作している場合には、(i)N回のクロックを通じて、電流源14から積分容量Cfへ充電され得る電荷の最大値と、(ii)N1回のクロックを通じて、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る電荷の最大値とは、互いにほぼ平衡しており、すなわち、
Ir×Tclk×N=Cs×Vr×N1
が近似的に成立していると考えることができる。
Ir×Tclk×N=Cs×Vr×N1
が近似的に成立していると考えることができる。
従って、以下の式(1)によって、センシング容量Csの静電容量の値を推定することができる。
式(1)によるセンシング容量Csの静電容量の値の推定は、量子化器11から量子化信号Doを与えられた、静電容量推定回路1の外部に設けられた演算部1000によって行われる。すなわち、演算部1000によって、量子化信号Doから、上記のNおよびN1の値を決定し、静電容量推定回路1の設計時において定められた既知の回路定数としてのIr、Tclk、Vrの値を用いて、式(1)を計算することによって、センシング容量Csの静電容量の値が推定される。
なお、センシング容量Csの静電容量の値を推定するための演算部1000は、公知の演算回路やマイクロプロセッサ等によって実現可能である。
(静電容量推定回路1の効果)
静電容量推定回路1においては、積分回路10へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、センシング容量Csが配置されている。このことは、特許文献1に開示されている技術においては、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、基準容量Crが配置されていることと異なっている。
静電容量推定回路1においては、積分回路10へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、センシング容量Csが配置されている。このことは、特許文献1に開示されている技術においては、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、基準容量Crが配置されていることと異なっている。
本実施形態の静電容量推定回路1との比較のために、特許文献1に開示されている技術のように、フィードバックループに基準容量Crが配置されている静電容量推定回路を考える。
このような構成の静電容量推定回路における、基準容量Crに充電された電荷による積分容量Cfへの充電を、一定の電流Irを流す定電流源によって等価的に表すと、積分回路の動作条件としては、
Ir>Cs×(Vr−Vc)×fclk
が成立することが必要とされる。このため、センシング容量Csが取り得る静電容量の最大値に応じて、さらに大きな電流Irを流すことができる電流源、すなわち、さらに大きな静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路に設ける必要がある。
Ir>Cs×(Vr−Vc)×fclk
が成立することが必要とされる。このため、センシング容量Csが取り得る静電容量の最大値に応じて、さらに大きな電流Irを流すことができる電流源、すなわち、さらに大きな静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路に設ける必要がある。
従って、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合には、電流源の流すべき電流Irの増加に伴い、静電容量推定回路の実装面積の増大が生じる。また、静電容量推定回路の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合には、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路の実装面積によって限定される。
他方、静電容量推定回路1においては、積分回路10の動作条件として、
Ir<Cs×(Vr−Vc)×fclk
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csに応じて、適当な小さい電流Irを流す電流源14を、静電容量推定回路1に設けることによって満たされる。
Ir<Cs×(Vr−Vc)×fclk
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csに応じて、適当な小さい電流Irを流す電流源14を、静電容量推定回路1に設けることによって満たされる。
従って、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合においても、電流源14の流す電流Irを大きくする必要がないため、静電容量推定回路1の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路1の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路1の実装面積によって限定されない。
〔実施形態2〕
本発明の実施の一形態について、図3および図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について、図3および図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路2の構成)
図3は、本実施形態の静電容量推定回路2の構成を示す図である。静電容量推定回路2は、積分回路20、量子化器21、DA変換器22、第1スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)23、および第2スイッチトキャパシタ回路(充電部)24を備えている。なお、静電容量推定回路2において、センシング容量Csは、第1スイッチトキャパシタ回路23に含まれている。
図3は、本実施形態の静電容量推定回路2の構成を示す図である。静電容量推定回路2は、積分回路20、量子化器21、DA変換器22、第1スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)23、および第2スイッチトキャパシタ回路(充電部)24を備えている。なお、静電容量推定回路2において、センシング容量Csは、第1スイッチトキャパシタ回路23に含まれている。
本実施形態の静電容量推定回路2は、実施形態1の静電容量推定回路1における電流源14を、第2スイッチトキャパシタ回路24によって置き換えることによって得られる回路である。なお、本実施形態の静電容量推定回路2における積分回路20および量子化器21は、実施形態1の静電容量推定回路1における積分回路10および量子化器11と、それぞれ同様であり、本実施形態での説明は省略する。
(DA変換器22)
DA変換器22は、量子化器21から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器22は、量子化器21から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器22には、コモンモード電圧Vcおよび第2基準電圧Vr2の2つの異なる電圧がそれぞれ印加されている。
量子化器21から入力された量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、DA変換器22は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vcを出力する(後述の図4を参照)。
他方、量子化器21から入力された量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、DA変換器22は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vr2を出力する(図4を参照)。
ここで、第2基準電圧Vr2は、DA変換器22から出力される電圧の最大値であり、Vr2>Vcである。
DA変換器22の入力側は、量子化器21の出力側と接続されている。DA変換器22の出力側は、第1スイッチトキャパシタ回路23の入力側と接続されている。
(第1スイッチトキャパシタ回路23)
第1スイッチトキャパシタ回路23は、センシング容量Csに電荷を充電し、センシング容量Csに充電された電荷を、積分回路20へフィードバックする回路である。第1スイッチトキャパシタ回路23は、センシング容量Cs、ならびに、第1スイッチ231および第2スイッチ232を備えている。
第1スイッチトキャパシタ回路23は、センシング容量Csに電荷を充電し、センシング容量Csに充電された電荷を、積分回路20へフィードバックする回路である。第1スイッチトキャパシタ回路23は、センシング容量Cs、ならびに、第1スイッチ231および第2スイッチ232を備えている。
センシング容量Csの片側の端子は、第1スイッチ231の片側の端子と接続されている。センシング容量Csのもう片側の端子は、第2スイッチ232の片側の端子と接続されている。
第1スイッチ231の片側の端子は、DA変換器22の出力側と接続されている。また、第1スイッチ231のもう片側の端子は、センシング容量Csと接続されている。
他方、第2スイッチ232の片側の端子は、センシング容量Csと接続されている。また、第2スイッチ232のもう片側の端子は、第2スイッチトキャパシタ回路24の備える第4スイッチ244、積分回路20の備える増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分回路20の備える積分容量Cfと接続されている。
また、第1スイッチ231および第2スイッチ232には、コモンモード電圧Vcがそれぞれ印加されている。
第1スイッチ231は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
また、第1スイッチ231は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、DA変換器22の出力側へ切り替えられる。
第2スイッチ232は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、第2スイッチトキャパシタ回路24、増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へ切り替えられる。
また、第2スイッチ232は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
(第2スイッチトキャパシタ回路24)
第2スイッチトキャパシタ回路24は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を積分回路20へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。第2スイッチトキャパシタ回路24は、基準容量Cr、ならびに、第3スイッチ243および第4スイッチ244を備えている。
第2スイッチトキャパシタ回路24は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を積分回路20へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。第2スイッチトキャパシタ回路24は、基準容量Cr、ならびに、第3スイッチ243および第4スイッチ244を備えている。
基準容量Crの片側の端子は、第3スイッチ243の片側の端子と接続されている。基準容量Crのもう片側の端子は、第4スイッチ244の片側の端子と接続されている。
第3スイッチ243の片側の端子には、第1基準電圧Vr1が外部から与えられている。また、第3スイッチ243のもう片側の端子は、基準容量Crと接続されている。他方、第4スイッチ244の片側の端子は、基準容量Crと接続されている。また、第4スイッチ244のもう片側の端子は、第1スイッチトキャパシタ回路23の備える第2スイッチ232、積分回路20の備える増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分回路20の備える積分容量Cfと接続されている。
また、第3スイッチ243および第4スイッチ244には、コモンモード電圧Vcがそれぞれ印加されている。
第3スイッチ243は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
また、第3スイッチ243は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、第1基準電圧Vr1側へ切り替えられる。
第4スイッチ244は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、第1スイッチトキャパシタ回路23の備える第2スイッチ232、増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へ切り替えられる。
また、第4スイッチ244は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、コモンモード電圧Vc側へ切り替えられる。
(静電容量推定回路2の動作)
ここでは、図4をさらに参照し、静電容量推定回路2の動作について説明する。図4は、静電容量推定回路2における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここでは、図4をさらに参照し、静電容量推定回路2の動作について説明する。図4は、静電容量推定回路2における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここで、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路2の動作について説明する。
(センシング容量Csによるフィードバック)
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
クロック信号Clkの前半周期において、第1スイッチ231は、DA変換器22の出力側へと切り替えられ、第2スイッチ232は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられる。
このとき、センシング容量Csには、DA変換器22から与えられるフィードバック電圧Vfbに応じた電荷が充電され、センシング容量Csに充電される電荷Q2(Cs)は、積分回路20に接続されている側の電位を基準とすると、
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
次に、クロック信号Clkの後半周期において、第1スイッチ231は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられ、第2スイッチ232は、第2スイッチトキャパシタ回路24の備える第4スイッチ244、増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へと切り替えられる。
このとき、センシング容量Csは、増幅器200の負極性の入力端子Innを介して、積分容量Cfと接続され、電荷Q2(Cs)が、センシング容量Csから積分容量Cfへと電荷が与えられる。
つまり、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q2(Cs)が、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる。
ここで、量子化器21から出力される量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、DA変換器22から出力されるフィードバック電圧Vfbは、Vfb=Vcであるから、クロック信号Clkの1周期において、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる電荷Q2(Cs)は、
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vc−Vc)=Cs×0=0
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへの電荷の流入はなく、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックは行われない。
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vc−Vc)=Cs×0=0
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへの電荷の流入はなく、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックは行われない。
他方、量子化器21から出力される量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、DA変換器22から出力されるフィードバック電圧Vfbは、Vfb=Vr2であるから、クロック信号Clkの1周期において、センシング容量Csから積分容量Cfへと与えられる電荷Q2(Cs)は、
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vr2−Vc)
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへ電荷Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)が与えられ、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックが行われる。
Q2(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)=Cs×(Vr2−Vc)
となる。すなわち、量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、センシング容量Csから積分容量Cfへ電荷Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)が与えられ、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックが行われる。
ここで、第2基準電圧Vr2は、DA変換器22から出力される電圧の最大値、すなわち、フィードバック電圧Vfbの最大値であることから、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)
である。
Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)
である。
(基準容量Crによる充電)
続いて、基準容量Crによる充電について説明する。
続いて、基準容量Crによる充電について説明する。
クロック信号Clkの前半周期において、第3スイッチ243は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられ、第4スイッチ244は、第1スイッチトキャパシタ回路23の備える第2スイッチ232、増幅器200の負極性の入力端子Inn、および積分容量Cf側へと切り替えられる。
このとき、基準容量Crは、増幅器200の負極性の入力端子Innを介して、積分容量Cfと接続され、基準容量Crから積分容量Cfへと電荷が与えられる。
次に、クロック信号Clkの後半周期において、第3スイッチ243は、第1基準電圧Vr1側へと切り替えられ、第4スイッチ244は、コモンモード電圧Vc側へと切り替えられる。
このとき、基準容量Crには、第3スイッチ243を介して印可される第1基準電圧Vr1に応じた電荷が充電され、基準容量Crに充電される電荷Q2(Cr)は、積分回路20に接続されている側の電位を基準とすると、
Q2(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
Q2(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
つまり、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q2(Cr)が、基準容量Crから積分容量Cfへと与えられる。
(積分回路20の動作条件)
続いて、積分回路20の動作条件について説明する。
続いて、積分回路20の動作条件について説明する。
センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックが行われない場合、すなわちDo=0となる時間範囲においては、積分容量Cfは、基準容量Crから与えられる電荷によって充電される。このため、積分回路20のアナログ出力電圧Voは、図4に示されるように、クロック信号Clkが立ち上がるタイミングにおいて増加する。
クロック信号Clkの1周期において、基準容量Crから積分容量Cfへ与えられる電荷は、
Q2(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから積分容量Cfへ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q2(Cr)×fclk=Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
Q2(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから積分容量Cfへ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q2(Cr)×fclk=Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
他方、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックが行われる場合、すなわちDo=1となる範囲においては、積分容量Cfは、センシング容量Csから、基準容量Crから充電される電荷とは逆極性の電荷を充電される。すなわち、積分容量Cfは、センシング容量Csによって電荷を引き抜かれると考えることができる。このため、積分回路20のアナログ出力電圧Voは、図4に示されるように、Do=1かつクロック信号Clkが立ち上がるタイミング、すなわち、t=(5/2)×Tclk、(9/2)×Tclk、(13/2)×Tclk、(19/2)×Tclkにおいて減少する。
また、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)
であるので、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q2(Cs)×fclk=Cs×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、電流を単位とする物理量であり、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q2(Cs)=Cs×(Vr2−Vc)
であるので、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q2(Cs)×fclk=Cs×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、電流を単位とする物理量であり、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
静電容量推定回路2が適切に動作するためには、積分回路20においてアナログ出力電圧Voの飽和が生じないこと、すなわち、積分回路20におけるアナログ出力電圧Voが有限となる必要がある。
従って、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値が、基準容量Crから積分容量Cfへ充電される1秒当たりの電荷を超えるように、静電容量推定回路2を設計する必要がある。つまり、積分回路20の動作条件として、
Cr×(Vr1−Vc)×fclk<Cs×(Vr2−Vc)×fclk
すなわち、
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路2の各回路定数を選定する必要がある。
Cr×(Vr1−Vc)×fclk<Cs×(Vr2−Vc)×fclk
すなわち、
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路2の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路2におけるセンシング容量Csの推定)
続いて、静電容量推定回路2におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路2におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。N回のクロックを通じて、基準容量Crから積分容量Cfへ充電され得る電荷の最大値は、Cr×Vr1×Nとして表される。
他方、N回のクロックを通じて、センシング容量Csから積分回路20へのフィードバックが行われた回数、すなわち、量子化信号Do=1となった回数をN1とする。例えば、図4においては、N1=4である。N1回のクロックを通じて、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る電荷の最大値は、Cs×Vr2×N1として表される。
積分回路20においてアナログ出力電圧Voの飽和が生じないように、静電容量推定回路2が継続的に動作している場合には、(i)N回のクロックを通じて、基準容量Crから積分容量Cfへ充電され得る電荷の最大値と、(ii)N1回のクロックを通じて、積分容量Cfからセンシング容量Csへ引き抜かれ得る電荷の最大値とは、互いにほぼ平衡しており、すなわち、
Cr×Vr1×N=Cs×Vr2×N1
が近似的に成立していると考えることができる。
Cr×Vr1×N=Cs×Vr2×N1
が近似的に成立していると考えることができる。
従って、以下の式(2)によって、センシング容量Csの値を推定することができる。
(静電容量推定回路2の効果)
静電容量推定回路2においては、積分回路20へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、センシング容量Csが配置されている。このことは、特許文献1に開示されている技術においては、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、基準容量Crが配置されていることと異なっている。
静電容量推定回路2においては、積分回路20へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、センシング容量Csが配置されている。このことは、特許文献1に開示されている技術においては、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループに、基準容量Crが配置されていることと異なっている。
特許文献1に開示されている技術のように、フィードバックループに基準容量Crが配置されている静電容量推定回路においては、積分回路の動作条件として、
Cr×(Vr1−Vc)>Cs×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。このため、センシング容量Csが取り得る静電容量の最大値に応じて、さらに大きな静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路に設ける必要がある。
Cr×(Vr1−Vc)>Cs×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。このため、センシング容量Csが取り得る静電容量の最大値に応じて、さらに大きな静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路に設ける必要がある。
従って、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合には、基準容量Crの静電容量の増加に伴い、静電容量推定回路の実装面積の増大が生じる。また、静電容量推定回路の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合には、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路の実装面積によって限定される。
他方、静電容量推定回路2においては、積分回路20の動作条件として、
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csに応じて、適当な小さい静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路2に設けることによって満たされる。
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csに応じて、適当な小さい静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路2に設けることによって満たされる。
従って、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合においても、静電容量推定回路2の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路2の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路2の実装面積によって限定されない。
〔実施形態3〕
本発明の実施の一形態について、図5および図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について、図5および図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路3の構成)
図5は、本実施形態の静電容量推定回路3の構成を示す図である。静電容量推定回路3は、差動積分回路(積分回路)30、量子化器31、DA変換器32、フィードバック部33、および充電部34を備えている。なお、静電容量推定回路3において、センシング容量Csは、フィードバック部33に含まれている。
図5は、本実施形態の静電容量推定回路3の構成を示す図である。静電容量推定回路3は、差動積分回路(積分回路)30、量子化器31、DA変換器32、フィードバック部33、および充電部34を備えている。なお、静電容量推定回路3において、センシング容量Csは、フィードバック部33に含まれている。
(差動積分回路30)
差動積分回路30は、センシング容量Csに充電された電荷を積分し、電圧へと変換する回路であり、差動増幅器300、および2つの積分容量Cfを備えている。
差動積分回路30は、センシング容量Csに充電された電荷を積分し、電圧へと変換する回路であり、差動増幅器300、および2つの積分容量Cfを備えている。
差動増幅器300は、2入力2出力のオペアンプであり、2つの入力端子として、正極性の入力端子Inp、および負極性の入力端子Innを有している。また、差動増幅器300は、2つの出力端子を有しており、正極性の出力端子は、負極性の入力端子Innに、負極性の出力端子は、正極性の入力端子Inpに、それぞれ対応している。差動増幅器300の正極性の出力端子からは、正極性のアナログ出力電圧Vo+が出力され、負極性の出力端子からは、負極性のアナログ出力電圧Vo−が出力される。
差動増幅器300の正極性の入力端子Inpは、第1切替回路321、第2切替回路322、および1つの積分容量Cfと接続されている。また、差動増幅器300の正極性の入力端子Inpは、1つの積分容量Cfを介して、負極性の出力端子と接続されている。差動増幅器300の負極性の入力端子Innは、第1切替回路321、第2切替回路322、およびもう1つの積分容量Cfと接続されている。また、差動増幅器300の負極性の入力端子Innは、もう1つの積分容量Cfを介して、正極性の出力端子と接続されている。
差動増幅器300の正極性の出力端子および負極性の出力端子は、量子化器31へ接続されている。
2つの積分容量Cfは、センシング容量Csに充電された電荷を積分するためのキャパシタンスであり、差動増幅器300と並列にそれぞれ接続されている。
1つの積分容量Cfの片側の端子は、第1切替回路321、第2切替回路322、および差動増幅器300の正極性の入力端子Inpと接続されている。1つの積分容量Cfのもう片側の端子は、量子化器31の1つの入力側、および差動増幅器300の負極性の出力端子と接続されている。以降、この積分容量Cfを、Vo−側の積分容量Cfと称する。
もう1つの積分容量Cfの片側の端子は、第1切替回路321、第2切替回路322、および差動増幅器300の負極性の入力端子Innと接続されている。もう1つの積分容量Cfのもう片側の端子は、量子化器31のもう1つの入力側、および差動増幅器300の正極性の出力端子と接続されている。以降、この積分容量Cfを、Vo+側の積分容量Cfと称する。
(量子化器31)
本実施形態の量子化器31は、2入力1出力の装置であり、この点において、1入力1出力の装置である実施形態1の量子化器11および実施形態2の量子化器21と異なっている。
本実施形態の量子化器31は、2入力1出力の装置であり、この点において、1入力1出力の装置である実施形態1の量子化器11および実施形態2の量子化器21と異なっている。
量子化器31の入力側は、差動積分回路30の出力側と接続されており、量子化器31には、差動積分回路30の正極性のアナログ出力電圧Vo+および負極性のアナログ出力電圧Vo−が、2つの入力として与えられる。量子化器31の出力側は、DA変換器32の入力側と接続されている。また、量子化器31の出力側は、静電容量推定回路3の外部とも接続されている。
量子化器31は、差動積分回路30の正極性のアナログ出力電圧Vo+と負極性のアナログ出力電圧Vo−との差、すなわち、Vo=(Vo+)−(Vo−)によって定められる、差動信号としてのアナログ出力電圧Voの値を、閾値電圧Vthと比較することにより、実施形態1の量子化器11および実施形態2の量子化器21と同様に、量子化信号Doの値を決定する。
また、量子化器31の出力側は、静電容量推定回路3の外部とも接続されており、量子化信号Doは、静電容量推定回路3の備えるDA変換器32に加え、静電容量推定回路3の外部に設けられた演算部1000にも与えられる。
(DA変換器32)
DA変換器32は、量子化器31から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器32は、量子化器31から入力されたデジタル信号としての量子化信号Doをアナログ化し、アナログ信号としてフィードバック電圧Vfbを出力する。
DA変換器32は、コモンモード電圧Vcよりも大きいHigh値の電圧としての第2基準電圧Vr2(すなわち、Vr2>Vc)、および、コモンモード電圧Vcよりも小さいLow値の電圧Vlow(すなわち、Vc>Vlow)の、2つの異なる電圧をそれぞれ出力することができる。
量子化器31から入力された量子化信号Doの値が、Do=0であるとき、DA変換器32は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vlowを出力する(後述の図6を参照)。
他方、量子化器31から入力された量子化信号Doの値が、Do=1であるとき、DA変換器32は、フィードバック電圧Vfbの値として、Vfb=Vr2を出力する(図6を参照)。
DA変換器32の入力側は、量子化器31の出力側と接続されている。DA変換器32の出力側は、フィードバック部33の備える第1反転回路311の入力側と接続されている。
(フィードバック部33)
フィードバック部33は、センシング容量Csに電荷を充電し、センシング容量Csに充電された電荷を、差動積分回路30へフィードバックする回路である。フィードバック部33は、第1反転回路311、第1切替回路321、およびセンシング容量Csを備えている。
フィードバック部33は、センシング容量Csに電荷を充電し、センシング容量Csに充電された電荷を、差動積分回路30へフィードバックする回路である。フィードバック部33は、第1反転回路311、第1切替回路321、およびセンシング容量Csを備えている。
(第1反転回路311)
第1反転回路311は、クロック信号Clkの値に応じて、出力する電圧を切り替える回路である。
第1反転回路311は、クロック信号Clkの値に応じて、出力する電圧を切り替える回路である。
第1反転回路311の入力側は、DA変換器32の出力側と接続されている。第1反転回路311の出力側は、センシング容量Csの1つの端子と接続されている。また、第1反転回路311には、クロック信号Clkが与えられている。
第1反転回路311は、クロック信号ClkがHigh値であるときには、第1反転回路311に入力されるフィードバック電圧Vfbを、そのまま出力する。
他方、第1反転回路311は、クロック信号ClkがLow値であるときには、第1反転回路311に入力されるフィードバック電圧Vfbを、コモンモード電圧Vcを中心として対称に反転した電圧、すなわち、
Vc−(Vfb−Vc)=2×Vc−Vfb
を出力する。
Vc−(Vfb−Vc)=2×Vc−Vfb
を出力する。
(第1切替回路321)
第1切替回路321は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路である。
第1切替回路321は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路である。
第1切替回路321の固定側の端子は、センシング容量Csの1つの端子と接続されており、第1切替回路321の切替側の端子は、第2切替回路322および差動積分回路30と接続されている。
第1切替回路321の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器300の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路321の切替側の端子は、第2切替回路322の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第1切替回路321の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器300の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路321の切替側の端子は、第2切替回路322の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(充電部34)
充電部34は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を差動積分回路30へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。充電部34は、第2反転回路312、第2切替回路322、および基準容量Crを備えている。
充電部34は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を差動積分回路30へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。充電部34は、第2反転回路312、第2切替回路322、および基準容量Crを備えている。
(第2反転回路312)
第2反転回路312は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、出力する電圧を切り替える回路である。
第2反転回路312は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、出力する電圧を切り替える回路である。
第2反転回路312の入力側には、第1基準電圧Vr1が外部から与えられている。第2反転回路312の出力側は、基準容量Crの1つの端子と接続されている。また、第2反転回路312には、クロック信号Clkが与えられている。
第2反転回路312は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値であるときには、第2反転回路312に入力される第1基準電圧Vr1を、そのまま出力する。
他方、第2反転回路312は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがLow値であるときには、第2反転回路312に入力される第1基準電圧Vr1を、コモンモード電圧Vcを中心として対称に反転した電圧、すなわち、
Vc−(Vr1−Vc)=2×Vc−Vr1
を出力する。
Vc−(Vr1−Vc)=2×Vc−Vr1
を出力する。
(第2切替回路322)
第2切替回路322は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路である。
第2切替回路322は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路である。
第2切替回路322の固定側の端子は、基準容量Crの1つの端子と接続されており、第2切替回路322の切替側の端子は、第1切替回路321および差動積分回路30と接続されている。
第2切替回路322の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器300の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路322の切替側の端子は、第1切替回路321の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第2切替回路322の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器300の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路322の切替側の端子は、第1切替回路321の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(静電容量推定回路3の動作)
ここでは、図6をさらに参照し、静電容量推定回路3の動作について説明する。図6は、静電容量推定回路3における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここでは、図6をさらに参照し、静電容量推定回路3の動作について説明する。図6は、静電容量推定回路3における各信号の時間的変化を表す図(タイムチャート)である。
ここで、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路3の動作について説明する。
(センシング容量Csによるフィードバック)
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
まず、センシング容量Csによるフィードバックについて説明する。
クロック信号Clkの後半周期において、クロック信号ClkはLow値であり、第1反転回路311からは、電圧(2×Vc−Vfb)が出力される。また、第1切替回路321の切替側の端子は、差動増幅器300の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。
このとき、センシング容量Csに充電されている電荷は、差動積分回路30に接続されている側の電位を基準とすると、
Q31(Cs)=Cs×((2×Vc−Vfb)−Vc)=Cs×(Vc−Vfb)
として表される。
Q31(Cs)=Cs×((2×Vc−Vfb)−Vc)=Cs×(Vc−Vfb)
として表される。
次に、クロック信号Clkの前半周期において、クロック信号ClkはHigh値であり、第1反転回路311からは、フィードバック電圧Vfbが出力される。また、第1切替回路321の切替側の端子は、差動増幅器300の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。
このとき、センシング容量Csに充電されている電荷は、差動積分回路30に接続されている側の電位を基準とすると、
Q32(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
Q32(Cs)=Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
従って、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q31(Cs)と電荷Q32(Cs)との差、すなわち、
Q3p(Cs)=Q31(Cs)−Q32(Cs)
=Cs×(Vc−Vfb)−Cs×(Vfb−Vc)
=2×Cs×(Vc−Vfb)
が、差動増幅器300の正極性の入力端子Inpを介して、センシング容量CsからVo−側の積分容量Cfへと与えられる。
Q3p(Cs)=Q31(Cs)−Q32(Cs)
=Cs×(Vc−Vfb)−Cs×(Vfb−Vc)
=2×Cs×(Vc−Vfb)
が、差動増幅器300の正極性の入力端子Inpを介して、センシング容量CsからVo−側の積分容量Cfへと与えられる。
また、クロック信号Clkの次の後半周期において、センシング容量Csに充電されている電荷は、Q31(Cs)であるから、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q32(Cs)と電荷Q31(Cs)との差、すなわち、
Q3n(Cs)=Q32(Cs)−Q31(Cs)
=Cs×(Vfb−Vc)−Cs×(Vc−Vfb)
=2×Cs×(Vfb−Vc)
が、差動増幅器300の負極性の入力端子Innを介して、センシング容量CsからVo+側の積分容量Cfへと与えられる。
Q3n(Cs)=Q32(Cs)−Q31(Cs)
=Cs×(Vfb−Vc)−Cs×(Vc−Vfb)
=2×Cs×(Vfb−Vc)
が、差動増幅器300の負極性の入力端子Innを介して、センシング容量CsからVo+側の積分容量Cfへと与えられる。
従って、クロック信号Clkの1周期において、センシング容量Csから差動積分回路30へ与えられる電荷の総量は、
Q3(Cs)=Q3n(Cs)−Q3p(Cs)
=2×Cs×(Vfb−Vc)−2×Cs×(Vc−Vfb)
=4×Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
Q3(Cs)=Q3n(Cs)−Q3p(Cs)
=2×Cs×(Vfb−Vc)−2×Cs×(Vc−Vfb)
=4×Cs×(Vfb−Vc)
として表される。
ここで、第2基準電圧Vr2は、DA変換器32から出力される電圧の最大値、すなわち、フィードバック電圧Vfbの最大値であることから、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q3(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
である。
Q3(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
である。
(基準容量Crによる充電)
続いて、基準容量Crによる充電について説明する。
続いて、基準容量Crによる充電について説明する。
クロック信号Clkの後半周期において、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはHigh値であり、第2反転回路312からは、第1基準電圧Vr1が出力される。また、第2切替回路322の切替側の端子は、差動増幅器300の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。
このとき、基準容量Crに充電されている電荷は、差動積分回路30に接続されている側の電位を基準とすると、
Q31(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
Q31(Cr)=Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
次に、クロック信号Clkの前半周期において、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値であり、第2反転回路312からは、電圧(2×Vc−Vr1)が出力される。また、第2切替回路322の切替側の端子は、差動増幅器300の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。
このとき、基準容量Crに充電されている電荷は、差動積分回路30に接続されている側の電位を基準とすると、
Q32(Cr)=Cr×((2×Vc−Vr1)−Vc)=Cr×(Vc−Vr1)
として表される。
Q32(Cr)=Cr×((2×Vc−Vr1)−Vc)=Cr×(Vc−Vr1)
として表される。
従って、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q31(Cr)と電荷Q32(Cr)との差、すなわち、
Q3p(Cr)=Q31(Cr)−Q32(Cr)
=Cr×(Vr1−Vc)−Cr×(Vc−Vr1)
=2×Cr×(Vr1−Vc)
が、差動増幅器300の負極性の入力端子Innを介して、基準容量CrからVo+側の積分容量Cfへと与えられる。
Q3p(Cr)=Q31(Cr)−Q32(Cr)
=Cr×(Vr1−Vc)−Cr×(Vc−Vr1)
=2×Cr×(Vr1−Vc)
が、差動増幅器300の負極性の入力端子Innを介して、基準容量CrからVo+側の積分容量Cfへと与えられる。
また、クロック信号Clkの次の後半周期において、基準容量Crに充電されている電荷は、Q31(Cr)であるから、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q32(Cr)と電荷Q31(Cr)との差、すなわち、
Q3n(Cs)=Q32(Cr)−Q31(Cr)
=Cr×(Vc−Vr1)−Cr×(Vr1−Vc)
=2×Cr×(Vc−Vr1)
が、差動増幅器300の正極性の入力端子Inpを介して、基準容量CrからVo−側の積分容量Cfへと与えられる。
Q3n(Cs)=Q32(Cr)−Q31(Cr)
=Cr×(Vc−Vr1)−Cr×(Vr1−Vc)
=2×Cr×(Vc−Vr1)
が、差動増幅器300の正極性の入力端子Inpを介して、基準容量CrからVo−側の積分容量Cfへと与えられる。
従って、クロック信号Clkの1周期において、基準容量Crから差動積分回路30へ与えられる電荷の総量は、
Q3(Cr)=Q3p(Cr)−Q3n(Cr)
=2×Cr×(Vr1−Vc)−2×Cr×(Vc−Vr1)
=4×Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
Q3(Cr)=Q3p(Cr)−Q3n(Cr)
=2×Cr×(Vr1−Vc)−2×Cr×(Vc−Vr1)
=4×Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
つまり、クロック信号Clkの1周期において、電荷Q3(Cr)が、基準容量Crから差動積分回路30へと与えられる。
(差動積分回路30の動作条件)
続いて、差動積分回路30の動作条件について説明する。
続いて、差動積分回路30の動作条件について説明する。
クロック信号Clkの1周期において、基準容量Crから差動積分回路30へ与えられる電荷は、
Q3(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから差動積分回路30へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q3(Cr)×fclk=4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
Q3(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから差動積分回路30へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q3(Cr)×fclk=4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
他方、センシング容量Csについて、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q3(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路30からセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q3(Cs)×fclk=4×Cs×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q3(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路30からセンシング容量Csへ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q3(Cs)×fclk=4×Cs×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、センシング容量Csによる1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
従って、差動積分回路30の動作条件として、
4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk<4×Cs×(Vr2−Vc)×fclk
すなわち、
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路3の各回路定数を選定する必要がある。
4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk<4×Cs×(Vr2−Vc)×fclk
すなわち、
Cr×(Vr1−Vc)<Cs×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路3の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路3におけるセンシング容量Csの推定)
続いて、静電容量推定回路3におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路3におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。基準容量Crから差動積分回路30へ与えられる電荷の最大値は、4×Cr×(Vr1−Vc)として表される。
他方、i回目のクロックにおいて、量子化器31からの出力をDo(i)、DA変換器32からの出力を、(Do(i)×(Vr2−Vc)+Vc)として表すと、N回のクロックを通じて、差動積分回路30からセンシング容量Csへ引き抜かれる電荷は、
として表される。
従って、N回のクロックを通じて、(i)基準容量Crから差動積分回路30へ充電される電荷と、(ii)差動積分回路30からセンシング容量Csへ引き抜かれ得る電荷とは、互いにほぼ平衡しているとみなすことにより、以下の式(3)
が近似的に成立していると考えることができる。
ゆえに、以下の式(4)によって、センシング容量Csの値を推定することができる。
(静電容量推定回路3の効果)
本実施形態の静電容量推定回路3によっても、実施形態2の静電容量推定回路2と同様に、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合について、静電容量推定回路3の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路3の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路3の実装面積によって限定されない。
本実施形態の静電容量推定回路3によっても、実施形態2の静電容量推定回路2と同様に、静電容量の大きなセンシング容量Csを実装する場合について、静電容量推定回路3の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路3の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量Csが取り得る静電容量の範囲は、静電容量推定回路3の実装面積によって限定されない。
〔実施形態4〕
本発明の実施の一形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路4の構成)
図7は、本実施形態の静電容量推定回路4の構成を示す図である。静電容量推定回路4は、差動積分回路(積分回路)40、量子化器41、DA変換器42、フィードバック部43、および充電部44を備えている。
図7は、本実施形態の静電容量推定回路4の構成を示す図である。静電容量推定回路4は、差動積分回路(積分回路)40、量子化器41、DA変換器42、フィードバック部43、および充電部44を備えている。
フィードバック部43は、第1反転回路411、第1切替回路421、第2切替回路422、第1センシング容量Cs1、および第2センシング容量Cs2を備えている。
充電部44は、第2反転回路412、第3切替回路423、および基準容量Crを備えている。
静電容量推定回路4は、測定対象とする物理量に対応する静電容量の値として、第1センシング容量Cs1の有する静電容量と、第2センシング容量Cs2の有する静電容量との差の値、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値が用いられる場合の回路である。なお、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2は、いずれも非接地である。
また、本実施形態の静電容量推定回路4における差動積分回路40、量子化器41、DA変換器42、および第2反転回路412は、実施形態3の静電容量推定回路3における差動積分回路30、量子化器31、DA変換器32、および第2反転回路312と、それぞれ同様であり、本実施形態での説明は省略する。
(第1反転回路411)
本実施形態の第1反転回路411の出力側は、第1センシング容量Cs1の1つの端子、および第2センシング容量Cs2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第1反転回路411は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第1反転回路411の出力側は、第1センシング容量Cs1の1つの端子、および第2センシング容量Cs2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第1反転回路411は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第1反転回路411は、この点において、実施形態3の第1反転回路311の出力側が、1つのセンシング容量Csのみに接続されていることと異なっている。
なお、本実施形態の第1反転回路411の動作については、実施形態3の第1反転回路311と同様であるため、説明は省略する。
(第1切替回路421)
第1切替回路421は、第1センシング容量Cs1に電荷を充電し、第1センシング容量Cs1に充電された電荷を、差動積分回路40へフィードバックする回路である。
第1切替回路421は、第1センシング容量Cs1に電荷を充電し、第1センシング容量Cs1に充電された電荷を、差動積分回路40へフィードバックする回路である。
第1切替回路421は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第1切替回路421の固定側の端子は、第1センシング容量Cs1の1つの端子と接続されており、第1切替回路421の切替側の端子は、第2切替回路422、第3切替回路423、および差動積分回路40と接続されている。
第1切替回路421の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器400の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路421の切替側の端子は、第2切替回路422の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路421の切替側の端子は、第3切替回路423の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第1切替回路421の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器400の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路421の切替側の端子は、第2切替回路422の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路421の切替側の端子は、第3切替回路423の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(第2切替回路422)
第2切替回路422は、第2センシング容量Cs2に電荷を充電し、第2センシング容量Cs2に充電された電荷を、差動積分回路40へフィードバックする回路である。
第2切替回路422は、第2センシング容量Cs2に電荷を充電し、第2センシング容量Cs2に充電された電荷を、差動積分回路40へフィードバックする回路である。
第2切替回路422は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第2切替回路422の固定側の端子は、第2センシング容量Cs2の1つの端子と接続されており、第2切替回路422の切替側の端子は、第1切替回路421、第3切替回路423、および差動積分回路40と接続されている。
第2切替回路422の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器400の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路422の切替側の端子は、第1切替回路421の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路422の切替側の端子は、第3切替回路423の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第2切替回路422の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器400の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路422の切替側の端子は、第1切替回路421の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路422の切替側の端子は、第3切替回路423の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
(第3切替回路423)
第3切替回路423は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を差動積分回路40へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第3切替回路423は、基準容量Crに電荷を充電し、基準容量Crに充電された電荷を差動積分回路40へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第3切替回路423は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第3切替回路423の固定側の端子は、基準容量Crの1つの端子と接続されており、第3切替回路423の切替側の端子は、第1切替回路421、第2切替回路422、および差動積分回路40と接続されている。
第3切替回路423の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器400の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路423の切替側の端子は、第1切替回路421の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路423の切替側の端子は、第2切替回路422の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第3切替回路423の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器400の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路423の切替側の端子は、第1切替回路421の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路423の切替側の端子は、第2切替回路422の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
(静電容量推定回路4の動作)
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路4の動作について説明する。
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路4の動作について説明する。
(第1センシング容量Cs1によるフィードバック)
実施形態3における、センシング容量Csによるフィードバックと同様の議論により、本実施形態の第1センシング容量Cs1による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q4(Cs1)=4×Cs1×(Vr2−Vc)
として表される。
実施形態3における、センシング容量Csによるフィードバックと同様の議論により、本実施形態の第1センシング容量Cs1による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q4(Cs1)=4×Cs1×(Vr2−Vc)
として表される。
(第2センシング容量Cs2によるフィードバック)
第2センシング容量Cs2から差動積分回路40への、第2切替回路422を介しての入力の正負の極性は、第1センシング容量Cs1から差動積分回路40への、第1切替回路421を介しての入力の正負の極性を反転させたものである。
第2センシング容量Cs2から差動積分回路40への、第2切替回路422を介しての入力の正負の極性は、第1センシング容量Cs1から差動積分回路40への、第1切替回路421を介しての入力の正負の極性を反転させたものである。
従って、第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、本実施形態の第1センシング容量Cs1による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値に対して、Cs1をCs2に置き換え、さらに符号の正負を反転させたものに等しく、
Q4(Cs2)=−4×Cs2×(Vr2−Vc)
として表される。
Q4(Cs2)=−4×Cs2×(Vr2−Vc)
として表される。
(第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2によるフィードバック)
上記の議論より、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q4(Cs1,Cs2)=Q4(Cs1)+Q4(Cs2)
=4×Cs1×(Vr2−Vc)−4×Cs2×(Vr2−Vc)
=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
として表される。
上記の議論より、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q4(Cs1,Cs2)=Q4(Cs1)+Q4(Cs2)
=4×Cs1×(Vr2−Vc)−4×Cs2×(Vr2−Vc)
=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
として表される。
(基準容量Crによる充電)
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量は、実施形態3と同様に、
Q4(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量は、実施形態3と同様に、
Q4(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
として表される。
(差動積分回路40の動作条件)
続いて、差動積分回路40の動作条件について説明する。
続いて、差動積分回路40の動作条件について説明する。
クロック信号Clkの1周期において、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷は、
Q4(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q4(Cr)×fclk=4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
Q4(Cr)=4×Cr×(Vr1−Vc)
であるので、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q4(Cr)×fclk=4×Cr×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
他方、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2について、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q4(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路40から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q4(Cs1,Cs2)×fclk=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q4(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路40から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q4(Cs1,Cs2)×fclk=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
従って、差動積分回路40の動作条件として、
すなわち、
Cr×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路4の各回路定数を選定する必要がある。
Cr×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路4の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路4における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差の推定)
続いて、静電容量推定回路4における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値の推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路4における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値の推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の最大値は、4×Cr×(Vr1−Vc)として表される。
他方、i回目のクロックにおいて、量子化器41からの出力をDo(i)、DA変換器42からの出力を、(Do(i)×(Vr2−Vc)+Vc)として表すと、N回のクロックを通じて、差動積分回路40から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれる電荷は、
として表される。
従って、N回のクロックを通じて、(i)基準容量Crから差動積分回路40へ充電される電荷と、(ii)差動積分回路40から第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る電荷とは、互いにほぼ平衡しているとみなすことにより、以下の式(5)
が近似的に成立していると考えることができる。
ゆえに、以下の式(6)によって、第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値を推定することができる。
(静電容量推定回路4の効果)
本実施形態の静電容量推定回路4においては、差動積分回路40の動作条件として、
Cr×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定の第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2に応じて、適当な小さい静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路4に設けることによって満たされる。
本実施形態の静電容量推定回路4においては、差動積分回路40の動作条件として、
Cr×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定の第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2に応じて、適当な小さい静電容量を有する基準容量Crを、静電容量推定回路4に設けることによって満たされる。
従って、静電容量の大きな第1センシング容量Cs1および第2センシング容量を実装する場合においても、静電容量推定回路4の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路4の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)が取り得る値の範囲は、静電容量推定回路4の実装面積によって限定されない。
〔実施形態5〕
本発明の実施の一形態について、図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について、図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路5の構成)
図8は、本実施形態の静電容量推定回路5の構成を示す図である。静電容量推定回路5は、差動積分回路(積分回路)50、量子化器51、DA変換器52、フィードバック部53、および充電部54を備えている。
図8は、本実施形態の静電容量推定回路5の構成を示す図である。静電容量推定回路5は、差動積分回路(積分回路)50、量子化器51、DA変換器52、フィードバック部53、および充電部54を備えている。
フィードバック部53は、第1反転回路511、第1切替回路521、第2切替回路522、センシング容量Cs、および第2基準容量(オフセット容量)Cr2を備えている。
充電部54は、第2反転回路512、第3切替回路523、および第1基準容量Cr1を備えている。
静電容量推定回路5は、測定対象とする物理量に対応するキャパシタンスとしてのセンシング容量Csに対して、第2基準容量Cr2によるオフセット(重畳)が与えられる場合の回路である。
本実施形態の静電容量推定回路5は、実施形態4の静電容量推定回路4における第1センシング容量Cs1をセンシング容量Csに、第2センシング容量Cs2を第2基準容量Cr2に、それぞれ置き換えることによって得られる回路である。
なお、本実施形態の静電容量推定回路5における差動積分回路50、量子化器51、DA変換器52、第1反転回路511、第2反転回路512、第1切替回路521、第2切替回路522、および第3切替回路523は、実施形態4の静電容量推定回路4における差動積分回路40、量子化器41、DA変換器42、第1反転回路511、第2反転回路412、第1切替回路421、第2切替回路422、第3切替回路423と、それぞれ同様であり、本実施形態での説明は省略する。
(静電容量推定回路5の動作)
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路5の動作について説明する。
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路5の動作について説明する。
(センシング容量Csによるフィードバック)
本実施形態のセンシング容量Csによる、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4における、第1センシング容量Cs1によるフィードバック量の最大値に対して、Cs1をCsに置き換えたものに等しく、
Q5(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
として表される。
本実施形態のセンシング容量Csによる、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4における、第1センシング容量Cs1によるフィードバック量の最大値に対して、Cs1をCsに置き換えたものに等しく、
Q5(Cs)=4×Cs×(Vr2−Vc)
として表される。
(第2基準容量Cr2によるフィードバック)
本実施形態の第2基準容量Cr2は、差動積分回路50へフィードバックを与える役割を担う。すなわち、本実施形態の第2基準容量Cr2は、実施形態4の第2センシング容量Cs2と同様の振る舞いをすると考えることができる。
本実施形態の第2基準容量Cr2は、差動積分回路50へフィードバックを与える役割を担う。すなわち、本実施形態の第2基準容量Cr2は、実施形態4の第2センシング容量Cs2と同様の振る舞いをすると考えることができる。
従って、本実施形態の第2基準容量Cr2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4における、第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値に対して、Cs2をCr2に置き換えたものに等しく、
Q5(Cr2)=−4×Cr2×(Vr2−Vc)
として表される。
Q5(Cr2)=−4×Cr2×(Vr2−Vc)
として表される。
(センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2によるフィードバック)
上記の議論より、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q5(Cs,Cr2)=Q5(Cs1)+Q5(Cr2)
=4×Cs×(Vr2−Vc)−4×Cr2×(Vr2−Vc)
=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
として表される。
上記の議論より、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q5(Cs,Cr2)=Q5(Cs1)+Q5(Cr2)
=4×Cs×(Vr2−Vc)−4×Cr2×(Vr2−Vc)
=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
として表される。
(第1基準容量Cr1による充電)
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ与えられる電荷の総量は、実施形態4における、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量に対して、CrをCr1に置き換えたものに等しく、実施形態4と同様に、
Q5(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
として表される。
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ与えられる電荷の総量は、実施形態4における、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量に対して、CrをCr1に置き換えたものに等しく、実施形態4と同様に、
Q5(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
として表される。
(差動積分回路50の動作条件)
続いて、差動積分回路50の動作条件について説明する。
続いて、差動積分回路50の動作条件について説明する。
クロック信号Clkの1周期において、第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ与えられる電荷は、
Q5(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
であるので、第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q5(Cr1)×fclk=4×Cr1×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
Q5(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
であるので、第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q5(Cr1)×fclk=4×Cr1×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
他方、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2について、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q5(Cs,Cr2)=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路50から、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q5(Cs,Cr2)×fclk=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q5(Cs,Cr2)=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路50から、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q5(Cs,Cr2)×fclk=4×(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
従って、差動積分回路50の動作条件として、
すなわち、
Cr1×(Vr1−Vc)<(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路5の各回路定数を選定する必要がある。
Cr1×(Vr1−Vc)<(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路5の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路5におけるセンシング容量Csの推定)
続いて、静電容量推定回路5におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路5におけるセンシング容量Csの推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。第2基準容量Cr2から差動積分回路50へ与えられる電荷の最大値は、4×Cr1×(Vr1−Vc)として表される。
他方、i回目のクロックにおいて、量子化器51からの出力をDo(i)、DA変換器52からの出力を、(Do(i)×(Vr2−Vc)+Vc)として表すと、N回のクロックを通じて、差動積分回路50から、センシング容量Csおよび第2基準容量Cr2へ引き抜かれる電荷は、
として表される。
従って、N回のクロックを通じて、(i)第1基準容量Cr1から差動積分回路50へ充電される電荷と、(ii)差動積分回路50からセンシング容量Csおよび第2基準容量Cr2へ引き抜かれ得る電荷とは、互いにほぼ平衡しているとみなすことにより、以下の式(7)
が近似的に成立していると考えることができる。
ゆえに、以下の式(8)によって、センシング容量Csの値を、第2基準容量Cr2によってオフセットを与えられた値として、推定することができる。
(静電容量推定回路5の効果)
本実施形態の静電容量推定回路5においては、差動積分回路50の動作条件として、
Cr1×(Vr1−Vc)<(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csおよびオフセットのための第2基準容量Cr2に応じて、適当な小さい静電容量を有する第1基準容量Cr1を、静電容量推定回路5に設けることによって満たされる。
本実施形態の静電容量推定回路5においては、差動積分回路50の動作条件として、
Cr1×(Vr1−Vc)<(Cs−Cr2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定のセンシング容量Csおよびオフセットのための第2基準容量Cr2に応じて、適当な小さい静電容量を有する第1基準容量Cr1を、静電容量推定回路5に設けることによって満たされる。
従って、静電容量の大きなセンシング容量Csに加え、さらにオフセットのための第2基準容量が実装される場合においても、静電容量推定回路5の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路5の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量Csと第2基準容量Cr2との差、すなわち静電容量(Cs−Cr2)が取り得る値の範囲は、静電容量推定回路5の実装面積によって限定されない。
〔実施形態6〕
本発明の実施の一形態について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の実施の一形態について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(静電容量推定回路6の構成)
図9は、本実施形態の静電容量推定回路6の構成を示す図である。静電容量推定回路6は、差動積分回路(積分回路)60、量子化器61、DA変換器62、フィードバック部63、および充電部64を備えている。
図9は、本実施形態の静電容量推定回路6の構成を示す図である。静電容量推定回路6は、差動積分回路(積分回路)60、量子化器61、DA変換器62、フィードバック部63、および充電部64を備えている。
フィードバック部63は、第1反転回路611、第1切替回路621、第2切替回路622、第1センシング容量Cs1、および第2センシング容量Cs2を備えている。
充電部44は、第2反転回路612、第3切替回路623、第4切替回路624、第1基準容量Cr1、および第2基準容量Cr2を備えている。
本実施形態の静電容量推定回路6は、測定対象とする物理量に対応する静電容量として、第1センシング容量Cs1の有する静電容量と、第2センシング容量Cs2の有する静電容量との差の値、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値が用いられる場合の回路であり、この点において、実施形態4の静電容量推定回路4と同様である。
本実施形態の静電容量推定回路6は、実施形態4の静電容量推定回路4における基準容量Crを、第1基準容量Cr1によって置き換え、さらに、第2基準容量Cr2および第4切替回路624を追加することによって得られる回路である。
なお、本実施形態の静電容量推定回路6における差動積分回路60、量子化器61、およびDA変換器62は、実施形態5の静電容量推定回路5における差動積分回路50、量子化器51、およびDA変換器52と、それぞれ同様であり、本実施形態での説明は省略する。
(第1反転回路611)
本実施形態の第1反転回路611の出力側は、第1センシング容量Cs1の1つの端子、および第2センシング容量Cs2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第1反転回路611は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第1反転回路611の出力側は、第1センシング容量Cs1の1つの端子、および第2センシング容量Cs2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第1反転回路611は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第1反転回路611は、この点において、実施形態4の第1反転回路411と同様である。
なお、本実施形態の第1反転回路611の動作については、実施形態4の第1反転回路411と同様であるため、説明は省略する。
(第2反転回路612)
本実施形態の第2反転回路612の出力側は、第1基準容量Cr1の1つの端子、および第2基準容量Cr2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第2反転回路612は、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第2反転回路612の出力側は、第1基準容量Cr1の1つの端子、および第2基準容量Cr2の1つの端子に、それぞれ接続されている。すなわち、本実施形態の第2反転回路612は、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2の2つのキャパシタンスに、それぞれ同じ電圧を与えている。
本実施形態の第2反転回路612は、この点において、実施形態4の第2反転回路412の出力側が、1つの基準容量Crのみに接続されていることと異なっている。
なお、本実施形態の第2反転回路612の動作については、実施形態4の第2反転回路412と同様であるため、説明は省略する。
(第1切替回路621)
第1切替回路621は、第1センシング容量Cs1に電荷を充電し、第1センシング容量Cs1に充電された電荷を、差動積分回路60へフィードバックする回路である。
第1切替回路621は、第1センシング容量Cs1に電荷を充電し、第1センシング容量Cs1に充電された電荷を、差動積分回路60へフィードバックする回路である。
第1切替回路621は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第1切替回路621の固定側の端子は、第1センシング容量Cs1の1つの端子と接続されており、第1切替回路621の切替側の端子は、第2切替回路622、第3切替回路623、第4切替回路624、および差動積分回路60と接続されている。
第1切替回路621の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器600の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第1切替回路621の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器600の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第1切替回路621の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
(第2切替回路622)
第2切替回路622は、第2センシング容量Cs2に電荷を充電し、第2センシング容量Cs2に充電された電荷を、差動積分回路60へフィードバックする回路である。
第2切替回路622は、第2センシング容量Cs2に電荷を充電し、第2センシング容量Cs2に充電された電荷を、差動積分回路60へフィードバックする回路である。
第2切替回路622は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第2切替回路622の固定側の端子は、第2センシング容量Cs2の1つの端子と接続されており、第2切替回路622の切替側の端子は、第1切替回路621、第3切替回路623、第4切替回路624、および差動積分回路60と接続されている。
第2切替回路622の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器600の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第2切替回路622の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器600の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第2切替回路622の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(第3切替回路623)
第3切替回路623は、第1基準容量Cr1に電荷を充電し、第1基準容量Cr1に充電された電荷を差動積分回路60へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第3切替回路623は、第1基準容量Cr1に電荷を充電し、第1基準容量Cr1に充電された電荷を差動積分回路60へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第3切替回路623は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第3切替回路623の固定側の端子は、第1基準容量Cr1の1つの端子と接続されており、第3切替回路623の切替側の端子は、第1切替回路621、第2切替回路622、第4切替回路624、および差動積分回路60と接続されている。
第3切替回路623の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器600の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第3切替回路623の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器600の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第3切替回路623の切替側の端子は、第4切替回路624の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(第4切替回路624)
第4切替回路624は、第2基準容量Cr2に電荷を充電し、第2基準容量Cr2に充電された電荷を差動積分回路60へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第4切替回路624は、第2基準容量Cr2に電荷を充電し、第2基準容量Cr2に充電された電荷を差動積分回路60へ与えることにより、積分容量Cfを充電する回路である。
第4切替回路624は、クロック信号Clkおよびクロック信号Clkの反転論理Clk_bの値に応じて、接続先を切り替えるスイッチング回路であり、第4切替回路624の固定側の端子は、第2基準容量Cr2の1つの端子と接続されており、第4切替回路624の切替側の端子は、第1切替回路621、第2切替回路622、第3切替回路623、および差動積分回路60と接続されている。
第4切替回路624の切替側の端子は、クロック信号ClkがHigh値である(このとき、クロック信号Clkの反転論理Clk_bはLow値である)ときに、差動増幅器600の正極性の入力端子InpおよびVo−側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。
他方、第4切替回路624の切替側の端子は、クロック信号Clkの反転論理Clk_bがHigh値である(このとき、クロック信号ClkはLow値である)ときに、差動増幅器600の負極性の入力端子InnおよびVo+側の積分容量Cf側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第1切替回路621の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第2切替回路622の切替側のクロック信号Clkの反転論理Clk_bに対応する端子側へ切り替えられる。また、このとき、第4切替回路624の切替側の端子は、第3切替回路623の切替側のクロック信号Clkに対応する端子側へ切り替えられる。
(静電容量推定回路6の動作)
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路6の動作について説明する。
ここでは、クロック信号Clkの1周期における、静電容量推定回路6の動作について説明する。
(第1センシング容量Cs1によるフィードバック)
本実施形態の第1センシング容量Cs1による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs1)=4×Cs1×(Vr2−Vc)
として表される。
本実施形態の第1センシング容量Cs1による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs1)=4×Cs1×(Vr2−Vc)
として表される。
(第2センシング容量Cs2によるフィードバック)
本実施形態の第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs2)=−4×Cs2×(Vr2−Vc)
として表される。
本実施形態の第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs2)=−4×Cs2×(Vr2−Vc)
として表される。
(第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2によるフィードバック)
上記の議論より、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
として表される。
上記の議論より、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、実施形態4と同様に、
Q6(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
として表される。
(第1基準容量Cr1による充電)
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の第1基準容量Cr1から差動積分回路60へ与えられる電荷の総量は、実施形態4における、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量に対して、CrをCr1に置き換えたものに等しく、実施形態4と同様に、
Q6(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
として表される。
クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の第1基準容量Cr1から差動積分回路60へ与えられる電荷の総量は、実施形態4における、基準容量Crから差動積分回路40へ与えられる電荷の総量に対して、CrをCr1に置き換えたものに等しく、実施形態4と同様に、
Q6(Cr1)=4×Cr1×(Vr1−Vc)
として表される。
(第2基準容量Cr2による充電)
第2基準容量Cr2から差動積分回路60への、第2切替回路622を介しての入力の正負の極性は、第1基準容量Cr1から差動積分回路60への、第1切替回路621を介しての入力の正負の極性を反転させたものである。
第2基準容量Cr2から差動積分回路60への、第2切替回路622を介しての入力の正負の極性は、第1基準容量Cr1から差動積分回路60への、第1切替回路621を介しての入力の正負の極性を反転させたものである。
従って、クロック信号Clkの1周期において、本実施形態の第2基準容量Cr2から差動積分回路60へ与えられる電荷の総量は、本実施形態の第1基準容量Cr1から差動積分回路60へ与えられる電荷の総量に対して、Cr1をCr2に置き換え、さらに符号の正負を反転させたものに等しく、
Q6(Cr2)=−4×Cr2×(Vr1−Vc)
として表される。
Q6(Cr2)=−4×Cr2×(Vr1−Vc)
として表される。
(第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2による充電)
上記の議論より、クロック信号Clkの1周期において、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から、差動積分回路60へ与えられる電荷の総量は、
Q6(Cr1,Cr2)=Q6(Cr1)+Q6(Cr2)
=4×Cr1×(Vr1−Vc)−4×Cr2×(Vr1−Vc)
=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)
として表される。
上記の議論より、クロック信号Clkの1周期において、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から、差動積分回路60へ与えられる電荷の総量は、
Q6(Cr1,Cr2)=Q6(Cr1)+Q6(Cr2)
=4×Cr1×(Vr1−Vc)−4×Cr2×(Vr1−Vc)
=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)
として表される。
(差動積分回路60の動作条件)
続いて、差動積分回路60の動作条件について説明する。
続いて、差動積分回路60の動作条件について説明する。
クロック信号Clkの1周期において、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から差動積分回路60へ与えられる電荷は、
Q6(Cr1,Cr2)=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)
であるので、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から差動積分回路60へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q6(Cr1,Cr2)×fclk=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
Q6(Cr1,Cr2)=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)
であるので、第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から差動積分回路60へ与えられる1秒当たりの電荷は、クロック周波数fclkを用いて、
Q6(Cr1,Cr2)×fclk=4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)×fclk
として表される。
他方、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2について、クロック信号Clkの1周期におけるフィードバック量の最大値は、
Q6(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路60から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q6(Cs1,Cs2)×fclk=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
Q6(Cs1,Cs2)=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
であるので、差動積分回路60から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る1秒当たり電荷の最大値は、クロック周波数fclkを用いて、
Q6(Cs1,Cs2)×fclk=4×(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)×fclk
と表される。この量は、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2による、1秒当たりのフィードバック量の最大値である。
従って、差動積分回路60の動作条件として、
すなわち、
(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路6の各回路定数を選定する必要がある。
(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が満たされるように、静電容量推定回路6の各回路定数を選定する必要がある。
(静電容量推定回路6における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差の推定)
続いて、静電容量推定回路6における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値の推定について説明する。
続いて、静電容量推定回路6における第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値の推定について説明する。
いま、クロック周期Tclkを有するクロック信号ClkのN回目の期間を考える。第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から、差動積分回路60へ与えられる電荷の最大値は、4×(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)として表される。
他方、i回目のクロックにおいて、量子化器61からの出力をDo(i)、DA変換器62からの出力を、(Do(i)×(Vr2−Vc)+Vc)として表すと、N回のクロックを通じて、差動積分回路60から、第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれる電荷は、
として表される。
従って、N回のクロックを通じて、(i)第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2から差動積分回路60へ充電される電荷と、(ii)差動積分回路60から第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2へ引き抜かれ得る電荷とは、互いにほぼ平衡しているとみなすことにより、以下の式(9)
が近似的に成立していると考えることができる。
ゆえに、以下の式(10)によって、第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)の値を推定することができる。
(静電容量推定回路6の効果)
本実施形態の静電容量推定回路6においては、差動積分回路60の動作条件として、
(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定の第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2に応じて、適当な小さい静電容量を有する第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2を、静電容量推定回路6に設けることによって満たされる。
本実施形態の静電容量推定回路6においては、差動積分回路60の動作条件として、
(Cr1−Cr2)×(Vr1−Vc)<(Cs1−Cs2)×(Vr2−Vc)
が成立することが必要とされる。この関係は、所定の第1センシング容量Cs1および第2センシング容量Cs2に応じて、適当な小さい静電容量を有する第1基準容量Cr1および第2基準容量Cr2を、静電容量推定回路6に設けることによって満たされる。
従って、静電容量の大きな第1センシング容量Cs1および第2センシング容量を実装し、充電のための第2基準容量Cr2を、第1基準容量Cr1に加えてさらに設ける場合においても、静電容量推定回路6の実装面積の増大を抑制することができる。また、静電容量推定回路6の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、第1センシング容量Cs1と第2センシング容量Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)が取り得る値の範囲は、静電容量推定回路6の実装面積によって限定されない。
〔変形例〕
実施形態1から6のいずれか1つに記載の静電容量推定回路、および、当該静電容量推定回路から出力される量子化信号Do(i)を用いて、センシング容量の静電容量の値を推定する演算部1000を含んだ集積回路も、本発明の技術的範囲に含まれる。
実施形態1から6のいずれか1つに記載の静電容量推定回路、および、当該静電容量推定回路から出力される量子化信号Do(i)を用いて、センシング容量の静電容量の値を推定する演算部1000を含んだ集積回路も、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、演算部1000は、公知の演算回路やマイクロプロセッサなどによって実現されてよい。
さらに、上記集積回路を含んだ電子機器(例えば、水位計、湿度計、タッチセンサパネルなど)もまた、本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る静電容量推定回路(1)は、非接地のセンシング容量(Cs)の静電容量の値を推定する静電容量推定回路であって、静電容量の値を推定する対象としての上記センシング容量と、自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧(Vo)を出力する積分回路(10)と、上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号(Do)を出力する量子化器(11)と、上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧(Vfb)を出力するDA変換器(12)と、上記積分回路へ電荷を与える充電部(電流源14)と、上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部(スイッチトキャパシタ回路13)と、を備えており、上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、上記センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴としている。
本発明の態様1に係る静電容量推定回路(1)は、非接地のセンシング容量(Cs)の静電容量の値を推定する静電容量推定回路であって、静電容量の値を推定する対象としての上記センシング容量と、自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧(Vo)を出力する積分回路(10)と、上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号(Do)を出力する量子化器(11)と、上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧(Vfb)を出力するDA変換器(12)と、上記積分回路へ電荷を与える充電部(電流源14)と、上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部(スイッチトキャパシタ回路13)と、を備えており、上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、上記センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴としている。
上記の構成によれば、静電容量推定回路において、積分回路に与えられる電荷は、(i)充電部から積分回路へ与えられる電荷と、(ii)フィードバック部から積分回路へ与えられる逆極性の電荷との和として表される。すなわち、積分回路に与えられる電荷は、(i)充電部から積分回路へ与えられる電荷と、(iii)フィードバック部から積分回路へ与えられるフィードバック量(つまり、フィードバック部が積分回路から引き抜く電荷の量)との差として表される。
積分回路は、上記によって表される電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する。量子化器は、積分回路から出力されたアナログ出力電圧を量子化することによって、アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する。
DA変換器は、量子化器から出力された量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力する。
DA変換器から出力されたフィードバック電圧は、フィードバック量を調整するために、センシング容量を含んだフィードバック部へと与えられる。
すなわち、静電容量推定回路において、センシング容量は、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループ内に配置されている。
静電容量出力回路が適切に動作するためには、積分回路においてアナログ出力電圧の飽和が生じないことが必要である。
従って、積分回路の動作条件として、充電部から積分回路へ与えられる電荷(以下、Qchargeとして表す)は、センシング容量を含んだフィードバック部から積分回路へ与えられるフィードバック量(以下、Qfeed(Cs)として表す)よりも小さいことが必要とされる。つまり、積分回路の動作条件は、
Qcharge<Qfeed(Cs)
として表される。
Qcharge<Qfeed(Cs)
として表される。
ここで、フィードバック部において、センシング容量に与えられる電圧の最大値を、Vmax(Cs)として表すと、フィードバック量Qfeed(Cs)は、センシング容量の静電容量の値Csと、電圧Vmax(Cs)との積、すなわち、
Qfeed(Cs)=Cs×Vmax(Cs)
として表すことができる。
Qfeed(Cs)=Cs×Vmax(Cs)
として表すことができる。
従って、積分回路の動作条件は、センシング容量の静電容量の値Csを用いて、
Qcharge<Cs×Vmax(Cs)
として表すことができる。
Qcharge<Cs×Vmax(Cs)
として表すことができる。
この関係は、所定のセンシング容量の静電容量の値Csに応じて、充電部から積分回路へ与えられる電荷Qchargeを、適当な小さい値とするように、充電部を設計することによって満たされる。
すなわち、静電容量の大きなセンシング容量を実装する場合においても、充電部から積分回路へ与えられる電荷Qchargeは、適当な小さい値であればよい。
従って、充電部において、電荷Qchargeの値を大きくする必要がないため、充電部は、大きな電流を流す電流源や、静電容量の大きなキャパシタンスといった、大型の回路素子によって実装されなくともよい。
それゆえ、センシング容量の静電容量の値Csを推定する静電容量推定回路において、センシング容量の静電容量の値Csが大きい場合についても、充電部を大型化する必要はなく、静電容量推定回路の実装面積の増大を抑制することができる。
また、静電容量推定回路の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量が取り得る静電容量の値Csの範囲を、静電容量推定回路の実装面積によって限定することなしに、回路設計を行うことができる。
また、本発明の態様2に係る静電容量推定回路(1)は、ともに非接地の第1センシング容量(Cs1)と第2センシング容量(Cs2)との間の静電容量の差の値を推定する静電容量推定回路であって、静電容量の値を推定する対象としての上記第1センシング容量および上記第2センシング容量と、自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧(Vo)を出力する積分回路(10)と、上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号(Do)を出力する量子化器(11)と、上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧(Vfb)を出力するDA変換器(12)と、上記積分回路へ電荷を与える充電部(電流源14)と、上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部(スイッチトキャパシタ回路13)と、を備えており、上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、上記第1センシング容量および上記第2センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴としている。
上記の構成によれば、静電容量推定回路において、第1センシング容量および第2センシング容量は、積分回路へのフィードバックを行うためのフィードバックループ内に配置されている。
積分回路は、(i)充電部から積分回路へ与えられる電荷と、(ii)フィードバック部から積分回路へ与えられるフィードバック量との差によって表される電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する。
量子化器は、積分回路から出力されたアナログ出力電圧を量子化することによって、アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する。
DA変換器は、量子化器から出力された量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力する。
DA変換器から出力されたフィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、第1センシング容量および第2センシング容量を含んだフィードバック部へと与えられる。
静電容量出力回路が適切に動作するためには、積分回路においてアナログ出力電圧の飽和が生じないことが必要である。
ここで、フィードバック部において、第1センシング容量および第2センシング容量に与えられる電圧の最大値を、Vmax(Cs1,Cs2)として表すと、フィードバック量Qfeed(Cs1,Cs2)は、第1センシング容量と第2センシング容量との静電容量の差の値(Cs1−Cs2)と、電圧Vmax(Cs1,Cs2)との積、すなわち、
Qfeed(Cs1,Cs2)=(Cs1−Cs2)×Vmax(Cs1,Cs2)
として表すことができる。
Qfeed(Cs1,Cs2)=(Cs1−Cs2)×Vmax(Cs1,Cs2)
として表すことができる。
従って、積分回路の動作条件は、第1センシング容量と第2センシング容量との静電容量の差の値(Cs1−Cs2)を用いて、
Qcharge<(Cs1−Cs2)×Vmax(Cs1,Cs2)
として表すことができる。
Qcharge<(Cs1−Cs2)×Vmax(Cs1,Cs2)
として表すことができる。
この関係は、所定の第1センシング容量と第2センシング容量との静電容量の差の値(Cs1−Cs2)に応じて、充電部から積分回路へ与えられる電荷Qchargeを、適当な小さい値とするように、充電部を設計することによって満たされる。
それゆえ、第1センシング容量の静電容量の値Cs1と第2センシング容量の静電容量の値Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)を推定する静電容量推定回路において、第1センシング容量の静電容量の値Cs1、および第2センシング容量の静電容量の値Cs2が大きい場合についても、充電部を大型化する必要はなく、静電容量推定回路の実装面積の増大を抑制することができる。
また、静電容量推定回路の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、第1センシング容量の静電容量の値Cs1と第2センシング容量の静電容量の値Cs2との差、すなわち静電容量(Cs1−Cs2)が取り得る値の範囲を、静電容量推定回路の実装面積によって限定することなしに、回路設計を行うことができる。
また、本発明の態様3に係る静電容量推定回路(1)は、上記態様1において、上記フィードバック部には、上記センシング容量の静電容量として推定される値にオフセットを与えるための、非接地のオフセット容量(第2基準容量Cr2)がさらに含まれていることが好ましい。
上記の構成によれば、静電容量推定回路において、フィードバック部には、センシング容量の静電容量として推定される値にオフセットを与えるための、非接地のオフセット容量がさらに含まれている。
ここで、フィードバック部において、オフセット容量の静電容量をCoffとして表し、センシング容量およびオフセット容量に与えられる電圧の最大値を、Vmax(Cs,Coff)として表すと、フィードバック量Qfeed(Cs,Coff)は、センシング容量とオフセット容量との静電容量の差の値(Cs−Coff)と、電圧Vmax(Cs,Coff)との積、すなわち、
Qfeed(Cs,Coff)=(Cs−Coff)×Vmax(Cs,Coff)
として表すことができる。
Qfeed(Cs,Coff)=(Cs−Coff)×Vmax(Cs,Coff)
として表すことができる。
この関係は、所定のセンシング容量とオフセット容量との静電容量の差の値(Cs−Coff)に応じて、充電部から積分回路へ与えられる電荷Qchargeを、適当な小さい値とするように、充電部を設計することによって満たされる。
それゆえ、センシング容量に加え、さらにオフセット容量がフィードバック部に実装された静電容量推定回路において、センシング容量の静電容量の値Cs、およびオフセット容量の静電容量の値Coffが大きい場合についても、充電部を大型化する必要はなく、静電容量推定回路の実装面積の増大を抑制することができる。
また、静電容量推定回路の実装面積を増大させない条件のもとで回路設計を行う場合についても、センシング容量の静電容量の値Csとオフセット容量の静電容量の値Coffとの差、すなわち静電容量(Cs−Coff)が取り得る値の範囲を、静電容量推定回路の実装面積によって限定することなしに、回路設計を行うことができる。
また、本発明の態様4に係る集積回路は、態様1から3のいずれか1つに記載の静電容量推定回路(1)と、上記静電容量推定回路から出力された上記量子化信号を用いて、上記センシング容量の静電容量の値、または上記第1センシング容量と上記第2センシング容量との間の静電容量の差の値を推定する演算部(1000)と、を含んでいることが好ましい。
上記センシング容量は、態様4に係る集積回路に含まれていてもよい。また、上記センシング容量は、態様4に係る集積回路の外部に設けられていてもよい。
また、本発明の態様5に係る電子機器は、態様4に記載の集積回路を含んでいることが好ましい。
また、本発明の態様6に係る静電容量推定回路の制御方法は、態様1から3のいずれか1つに記載の静電容量推定回路(1)を制御する方法であって、上記充電部から上記積分回路へ電荷を与える充電工程と、上記充電部から上記積分回路へ与えられる電荷とは逆極性の電荷を、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えるフィードバック工程と、を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、上記の態様1と同様に、静電容量推定回路の実装面積の増大を抑制することができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明に係るセンシング容量推定回路は、容量推定の対象となるセンシング容量、一定電流を積分して電圧に変換する積分回路、前記積分回路の出力電圧値を量子化する量子化器、前記量子化器の出力を受けて対応する電圧を変換するDA変換器、前記DA変換器の出力をセンシング容量に充電して前記積分回路にフィードバックするスイッチトキャパシタ回路を有し、前記量子化器の出力により前記センシング容量の推定を行う。
また、本発明に係るセンシング容量推定回路は、容量推定の対象となるセンシング容量、基準容量に充電した電荷を繰り返し積分して電圧に変換する積分回路、前記積分回路の出力電圧値を量子化する量子化器、前記量子化器の出力を受けて対応する電圧を出力するDA変換器、前記DA変換器の出力を前記センシング容量に充電して前記積分回路にフィードバックするスイッチトキャパシタ回路を有し、前記量子化器の出力により前記センシング容量の推定を行う。
また、本発明に係るセンシング容量推定回路は、容量推定の対象となるセンシング容量、差動積分回路、クロックに同期して前記クロックの各周期の前半と後半においてコモンモード電圧を中心に反転した基準電圧を出力する基準電圧出力回路、一端が前記反転回路の出力に接続された基準容量、前記基準容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記基準容量を前記差動積分回路の正入力と負入力とに切り替えて接続する第1切り替え回路、前記差動積分回路の出力を量子化する量子化器、前記量子化器の出力を受けて対応する電圧を出力するDA変換器、前記DA変換器の出力を前記クロックの各周期の前半と後半においてコモンモード電圧を中心に反転した電圧に切り替えて前記センシング容量の一端を充電する反転回路、前記センシング容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記センシング容量を前記差動積分回路の正入力と負入力に切り替える第2切り替え回路を有し、前記量子化器の出力によりセンシング容量の推定を行う。
また、本発明に係るセンシング容量推定回路は、容量差推定の対象となる第1センシング容量と第2センシング容量、差動積分回路、クロックに同期して前記クロックの各周期の前半と後半とおいてコモンモード電圧を中心に反転した基準電圧を出力する基準電圧出力回路、一端が前記反転回路の出力に接続された基準容量、前記基準容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半周期と後半周期で前記基準容量を前記差動積分回路の正入力と負入力とに切り替えて接続する第1切り替え回路、前記差動積分回路の出力を量子化する量子化器、前記量子化器の出力を受けてアナログ電圧を出力するDA変換器、前記DA変換器の出力を前記クロックの各周期の前半と後半においてコモンモード電圧を中心に反転した電圧に切り替えて前記第1センシング容量の一端と前記第2センシング容量の一端を充電する反転回路、前記第1センシング容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記第1センシング容量を前記差動積分回路の正入力と負入力に切り替えて接続する第2切り替え回路、前記第2センシング容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記第2センシング容量を前記差動積分回路の正入力と負入力に切り替えて接続する第3切り替え回路を有し、前記量子化器の出力により前記第1センシング容量と前記第2センシング容量との差の推定を行う。
また、本発明に係るセンシング容量推定回路は、容量推定の対象となるセンシング容量、差動積分回路、クロックに同期して前記クロックの各周期の前半と後半においてコモンモード電圧を中心に反転した基準電圧を出力する基準電圧出力回路、一端が前期基準電圧出力回路の出力に接続された第1基準容量、前記第1基準容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記第1基準容量を前記差動積分回路の正入力と負入力とに切り替えて接続する第1切り替え回路、前記差動積分回路の出力を量子化する量子化器、前記量子化器の出力を受けてアナログ電圧を出力するDA変換器、前記DA変換器の出力を前記クロックの各周期の前半と後半においてコモンモード電圧を中心に反転した電圧に切り替えて前記センシング容量の一端と第2基準容量の一端を充電する反転回路、前記センシング容量の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記センシング容量を前記差動積分回路の正入力と負入力に切り替えて接続する第2切り替え回路、前記第2基準容量の他の一端に接続され前記クロックの各周期の前半期間と後半期間で前記第2基準容量を前記差動積分回路の正入力と負入力に切り替えて接続する第3切り替え回路を有し、前記量子化器の出力により前記センシング容量と前記第2基準容量との差の推定を行う。
本発明は、静電容量推定回路、静電容量推定回路を備えた集積回路および電子機器、ならびに静電容量推定回路の制御方法に利用することができる。
1,2,3,4,5,6 静電容量推定回路
10,20 積分回路
11,21,31,41,51,61 量子化器
12,22,32,42,52,62 DA変換器
13 スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)
14 電流源(充電部)
23 第1スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)
24 第2スイッチトキャパシタ回路(充電部)
30,40,50,60 差動積分回路(積分回路)
33,43,53,63 フィードバック部
34,44,54,64 充電部
1000 演算部
Cs センシング容量
Cs1 第1センシング容量
Cs2 第2センシング容量
Cr2 第2基準容量(オフセット容量)
Vo アナログ出力電圧
Do 量子化信号
Vfb フィードバック電圧
10,20 積分回路
11,21,31,41,51,61 量子化器
12,22,32,42,52,62 DA変換器
13 スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)
14 電流源(充電部)
23 第1スイッチトキャパシタ回路(フィードバック部)
24 第2スイッチトキャパシタ回路(充電部)
30,40,50,60 差動積分回路(積分回路)
33,43,53,63 フィードバック部
34,44,54,64 充電部
1000 演算部
Cs センシング容量
Cs1 第1センシング容量
Cs2 第2センシング容量
Cr2 第2基準容量(オフセット容量)
Vo アナログ出力電圧
Do 量子化信号
Vfb フィードバック電圧
Claims (5)
- 非接地のセンシング容量の静電容量の値を推定する静電容量推定回路であって、
静電容量の値を推定する対象としての上記センシング容量と、
自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する積分回路と、
上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する量子化器と、
上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力するDA変換器と、
上記積分回路へ電荷を与える充電部と、
上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部と、を備えており、
上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、
上記センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴とする静電容量推定回路。 - ともに非接地の第1センシング容量と第2センシング容量との間の静電容量の差の値を推定する静電容量推定回路であって、
静電容量の値を推定する対象としての上記第1センシング容量および上記第2センシング容量と、
自身に与えられた電荷を積分することによって、アナログ出力電圧を出力する積分回路と、
上記積分回路から出力された上記アナログ出力電圧を量子化することによって、上記アナログ出力電圧の大きさに応じた量子化信号を出力する量子化器と、
上記量子化器から出力された上記量子化信号の値に応じたフィードバック電圧を出力するDA変換器と、
上記積分回路へ電荷を与える充電部と、
上記充電部が上記積分回路へ与える電荷とは逆極性の電荷を、上記積分回路へ与えるフィードバック部と、を備えており、
上記DA変換器から出力された上記フィードバック電圧は、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えられる上記逆極性の電荷の量を調整するために、上記フィードバック部へと与えられ、
上記第1センシング容量および上記第2センシング容量は、上記フィードバック部に含まれていることを特徴とする静電容量推定回路。 - 請求項1または2に記載の静電容量推定回路と、
上記静電容量推定回路から出力された上記量子化信号を用いて、上記センシング容量の静電容量の値、または上記第1センシング容量と上記第2センシング容量との間の静電容量の差の値を推定する演算部と、を含んでいることを特徴とする集積回路。 - 請求項3に記載の集積回路を含んでいることを特徴とする電子機器。
- 請求項1または2に記載の静電容量推定回路を制御する方法であって、
上記充電部から上記積分回路へ電荷を与える充電工程と、
上記充電部から上記積分回路へ与えられる電荷とは逆極性の電荷を、上記フィードバック部から上記積分回路へ与えるフィードバック工程と、を含んでいることを特徴とする静電容量推定回路の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013036334A JP2014163849A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 静電容量推定回路、集積回路、電子機器、および静電容量推定回路の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013036334A JP2014163849A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 静電容量推定回路、集積回路、電子機器、および静電容量推定回路の制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014163849A true JP2014163849A (ja) | 2014-09-08 |
Family
ID=51614579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013036334A Pending JP2014163849A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 静電容量推定回路、集積回路、電子機器、および静電容量推定回路の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014163849A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113219257A (zh) * | 2021-04-29 | 2021-08-06 | 深圳市东昕科技有限公司 | 电容的参数测量电路及电容的esr容量测量仪 |
RU2795381C1 (ru) * | 2022-09-02 | 2023-05-03 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Пензенский государственный университет" | Способ определения емкости датчика и измерительная цепь для его осуществления |
JP7625182B2 (ja) | 2023-02-16 | 2025-02-03 | 株式会社タツノ | 充電装置 |
-
2013
- 2013-02-26 JP JP2013036334A patent/JP2014163849A/ja active Pending
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