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JP2014142374A - レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents

レンズ鏡筒およびカメラ Download PDF

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JP2014142374A
JP2014142374A JP2013008885A JP2013008885A JP2014142374A JP 2014142374 A JP2014142374 A JP 2014142374A JP 2013008885 A JP2013008885 A JP 2013008885A JP 2013008885 A JP2013008885 A JP 2013008885A JP 2014142374 A JP2014142374 A JP 2014142374A
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lens
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JP2013008885A
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Shinichi Masuda
晋一 増田
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Canon Inc
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Abstract

【課題】鏡筒が進退するレンズ鏡筒において、レンズ鏡筒が進退する全域でシール性を維持し、必要な領域での防水性を高めながら、レンズ進退の駆動負荷を低減できるレンズ鏡筒およびカメラを提供する。
【解決手段】相対的に進退する第1の鏡筒と第2の鏡筒の一方の内面もしくは外面に固定されるシール部材を持ち、該シール部材の先端がもう一方の鏡筒の外径もしくは内径に圧接しているレンズ鏡筒において、シール部材は複数のヒレから成り、レンズ鏡筒に圧接していない部品単品状態で光軸を含む断面において、各ヒレ先端の径方向位置が各々異なる事を特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、レンズ鏡筒やカメラに係わり、特に、沈胴鏡筒構造を持ち防水・防滴性を有するレンズ鏡筒およびカメラに関するものである。
従来、鏡筒が多段の筒構造で伸縮し沈胴が可能な鏡筒構造を持ち、外部から隣接する筒間を通して内部への浸水や浸漬を防止する構造を持つレンズ鏡筒やカメラが知られている。
特許文献1に開示された従来技術では、第2移動枠4とレンズ鏡枠5間にはシール部材13が配設されている。そのシール部材13は、第2移動枠4とレンズ鏡枠5間の隙間の遮光と防水または防滴と防塵を行うためのシリコンゴム等による弾性変形可能なリング状部材である。第2移動枠4に一端が接着固定されて保持されており、シール部材のひれ部が他方のレンズ鏡枠5の外周面上に当接してシールされた状態で摺動する。
特許文献2に開示された技術では、特許文献2の図6と図7に示されている様に、第1レンズ枠40の先端部40aの外径φD2が、他部分の外径φD1より大きくなっている。カム筒30に対して第1レンズ枠40は進退する際、第1レンズ枠40の外径を押圧するシール部材31の押圧量が特定の焦点距離または沈胴状態などの収納状態において増加することになる。即ち、図7に示すように、第1レンズ枠40がワイド位置からテレ位置に移動する間は、上記シール部材31が圧接している第1レンズ枠40の外径φD1は変らないので、シール部材31の押圧力も変らず、ズーミング動作はスムーズに行われる。しかし、沈胴状態に鏡枠が移動すると、特許文献2の図6に示す如く、シール部材31は傾斜面40bを介して外径φD2が大きい先端部40aに圧接するので、その押圧力が増して防水性が高くなる。
特開平11−119075号公報 特開平5−173240号公報
しかしながら、特許文献1では、防水・防滴性を得る為に、シール部材13のヒレ部がレンズ鏡枠5の外周面を押圧力がある程度必要であり、ズーミング時に第2移動枠4とレンズ鏡枠5が光軸方向に相対移動する際の摺動抵抗となり、ズーム速度の低下や消費電力の増加、ズームモータの大型化に繋がる問題があった。
特許文献2では、シール部材31と第1レンズ枠40外径の距離を変える事で、シール部材の押圧量を調整している為、部品精度やレンズ枠駆動時のガタつきにより、距離が遠い際には、シール部材がレンズ枠40の外径から離れて、防水性や防塵性が低下する可能性があった。
そこで、本発明の目的は、鏡筒が進退するレンズ鏡筒において、レンズ鏡筒が進退する全域でシール性を維持し、必要な領域での防水性を高めながら、レンズ進退の駆動負荷を低減できるレンズ鏡筒およびカメラを提供することにある。
上記目的を達成する為に、
請求項1の本発明は、
相対的に進退する第1の鏡筒と第2の鏡筒の一方の内面もしくは外面に固定されるシール部材を持ち、
該シール部材の先端がもう一方の鏡筒の外径もしくは内径に圧接しているレンズ鏡筒において、
シール部材は複数のヒレから成り、
レンズ鏡筒に圧接していない部品単品状態で光軸を含む断面において、
各ヒレ先端の径方向位置が各々異なる
事を特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項2の本発明は、
請求項1のレンズ駆動装置において、
前記シール部材が圧接される前記鏡筒径が、レンズ繰出し位置により異なり、
第1の鏡筒径の位置では2つ以上のヒレ先端が鏡筒に圧接し、
第1の鏡筒径とは異なる第2の鏡筒径位置では1つのヒレ先端が鏡筒に圧接する
事を特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項3の本発明は、
請求項1から2のレンズ鏡筒において、
前記複数のヒレの厚みが、鏡筒が進退する方向において異なる
事を特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項4の本発明は、
請求項3のレンズ鏡筒において、
前記複数のヒレの内、第1のヒレに対して、第2のヒレは厚くて径方向長さが短い
事を特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項5の本発明は、
請求項4のレンズ鏡筒において、
前記第2のヒレは、前記第1のヒレに対して、レンズ鏡筒の内側に配置されている
事を特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項6の本発明は、
請求項1から5のレンズ鏡筒を持つ事を特徴とするカメラである。
本発明によれば、鏡筒が進退するレンズ鏡筒において、レンズ鏡筒が進退する全域でシール性を維持し、必要な領域での防水性を高めながら、レンズ進退の駆動負荷を低減できるレンズ鏡筒およびカメラを提供する事ができる。
第1の実施例のレンズ鏡筒およびカメラの断面図 第1の実施例のレンズ鏡筒およびカメラの上面図 第1の実施例のカメラの背面図 第1の実施例のシール部材の断面図 第1の実施例の図1A部の沈胴状態拡大図 第1の実施例の図1A部のワイド状態拡大図 第1の実施例の図1A部のテレ状態拡大図 第1の実施例のA部の内外気圧差が0.2気圧以内の場合の拡大図 第1の実施例のA部の内圧が外圧より0.2気圧以上高い場合の拡大図 第1の実施例のA部外圧が内圧より0.2気圧以上高い場合の拡大図 第1の実施例のカメラ駆動のフローチャート
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図1から図11を参照して実施の形態1を説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示すレンズ鏡筒およびカメラの要部断面図である。
この実施例のカメラは、ズームレンズ鏡筒を有しており、このズームレンズ鏡筒はカメラ本体1に一体に取り付けられた固定枠10を含んで構成されていて、図1における上半部はズームレンズをワイド位置に移動させた状態を、下半部はズームレンズをテレ位置に移動させた状態をそれぞれ示している。このカメラは、上記ズームレンズ鏡筒と、カメラ本体1を覆う前カバー2および後部を覆う後カバー3と、裏蓋4とで、その主要部が構成されている。上記ズームレンズ鏡筒80は、上記固定枠10の外周面に回転自在に嵌合している駆動枠20と、上記固定枠10の内周面に回転自在に嵌合していて、上記駆動枠20によって回転駆動せられて回動しながら光軸方向に前後動する、第1の鏡枠からなるカム筒30と、第1レンズ群L1を支持した第1レンズ保持枠41を保持した第1レンズ枠40と、第2レンズ群L2を支持した第2レンズ保持枠51を保持した第2レンズ枠50と、第3レンズ群L3を支持した第3レンズ保持枠61を保持した第3レンズ枠60と、上記第1レンズ枠40に支持されたバリアユニット70と、第2レンズ枠50に支持されたシャッタユニット等で主要部が構成されている。このズームレンズによる結像を受光する撮像素子90がカメラ内に配置されている。
前カバー2と後カバー3との間には、シリコンゴム等からなる防水ゴム6(図1参照)が一周にわたって固定されていて、前カバー2と後カバー3との間からの光と水滴の侵入を防ぐようになっている。また更に、前カバー2の前端部寄りの内周面と上記固定枠10の先端部の嵌合部にはシリコンゴム等からなるシール部材11が嵌着されている。
また、上記固定枠10の先端部寄りの内周面には、シリコンゴム等からなるシール部材12が取り付けられており、更にカム筒30の先端部の内周面側にもシリコンゴム等からなるシール部材31が取り付けられている。また上記カム筒30の外周面と上記第1レンズ枠40の外周面には、フッ素系の撥水塗装が施されている。従って、この撥水塗装と上記2つのシール部材12,31とで、固定枠10とカム筒30の間、およびカム筒30と第1レンズ枠40との間の光と水滴の侵入を防止する液密性と光密性が保たれるようになっている。
また、上記第1レンズ保持枠41に支持された第1レンズ群L1の前側のレンズと第1レンズ保持枠41とは接着剤にて固定されている。この接着剤は第1レンズ保持枠41と該レンズとの間のシールドを兼ねており、これによってレンズの前面側からの水滴の侵入を防止している。
また、上記前カバー2には図1に示すように、複数個の通気孔2aが穿設されていて、この通気孔2aの内面側には、ある気圧条件の際にカメラ内部2fとつながる小部屋部2eが配置される。この小部屋部2eには、水滴の有無を検知する水センサ95が配置されている。
図2は、上記カメラの上面を示した図であって、前カバー2の上面の右側前方寄りには、レリーズ釦9が配設されており、このレリーズ釦9に対応する後方の外側方寄りに上記後部グリップ部4bが若干後部に突出するように形成されている。また、前カバー2上には、通気口の一つ2aが配置されている。
図3はカメラ背面図で、撮影時の被写体画像や再生画像を表示する背面液晶画面4eと、EVF(電子ビューファインダー)3aが配置されている。
以下、通気弁の説明を行う。
本レンズ鏡筒およびカメラは、シール部材を多用して、気密性が高いカメラとなっている。よって、ズーミングによって鏡筒先端が図1の上半部のワイド状態から下半部のテレ状態まで伸縮する際には、外気との気圧差を緩和する為に、カメラ内外の通気口が必要となる。
図1のAの拡大図である図8を用いて、通気弁の構造を説明する。
前カバー2の内部に延長部2bと、後カバー3の内部に延長部3bが有り、その二つの先端は接合され、小部屋部2eが設けられている。カメラ外部から小部屋部2eまでにおいては、前述した2か所の通気口2aによって外気とつながっている。
前カバー2の内部に延長部2b上には、内部通気口2cが配置され、小部屋側では圧力弁(弾性板)101の片側がネジ102によって片側が固定されている圧力弁(弾性板)101が、内部通気口2cを塞いでいる。内部通気口2cの逆側には、空気は通過し、水滴が通過できないシート状部材7が接着されている。
同様に、もう一つの通気弁の構造について説明する。前カバー2の内部に延長部2b上には、内部通気口2dが配置され、小部屋部2e側には空気は通過し、水滴が通過できないシート状部材7が接着されている。またカメラ内部2f側には、圧力弁(弾性板)103の片側がネジ104によって片側が固定されている圧力弁(弾性板)101が、内部通気口2dを塞いでいる。
上記シート状部材7は、ポリエステル繊維によって織られた布を、シリコン、またはフッ素などの撥水剤に浸漬し、そして乾燥して作られる。このシート状部材7は、通常、繊維と繊維の間に隙間があいているものであって、この隙間は撥水処理をしないと、このままの状態では水滴が侵入したり、染み込んだりしてしまう程度の大きさのものである。ところで、このように撥水処理を施した織り布からなるシート状部材7の防水滴作用は、同シート状部材7に多くの水滴が付着しても撥水処理が施されているので、個々の水滴同士が集まり、これが布の目よりも大きな水滴となり、この大粒の水滴を通さないという防水滴作用を行うものである。また、このような素材は非常に一般的な素材であり、例えばコートの生地として使用されているものである。
以下、圧力弁の動作説明を行う。
カメラ内部2fの内圧が外圧より0.2気圧以上高かった際の動作を説明する。ズーミングによって、テレ状態からワイド状態に第1レンズ枠40が縮んだ際、カメラ内部2fの気圧が高まる。カメラ内部が外部より0.2気圧以上になると、図8の状態から図9の状態に圧力弁が変化する。それは、内側通気口2cを押圧している弾性版101が内部の気圧力に負けて、先端が離れ、内部通気口2cが開く動作をする。この通気口2cを通して、カメラ内部の余剰空気が小部屋部2eに流れ出し、さらに、通気口2aを通して外部に流れ出し、気圧差が0.2気圧になった際に圧力弁(弾性板)101が通気口2cを塞ぐ。
気圧差が逆に、カメラ内部2fの内圧が外圧より0.2気圧以上低かった際の動作を説明する。ズーミングによって、ワイド状態からテレ状態に第1レンズ枠40が伸びた際、カメラ内部2fの気圧が低くなる。カメラ内部が外部より0.2気圧以上低くなると、図8の状態から図10の状態に圧力弁が変化する。それは、内側通気口2dを押圧している弾性版103が外部の気圧力に負けて、先端が離れ、内部通気口2dが開く動作をする。この通気口2dを通して、外部から通気口2aを通って小部屋部2e、そして、内部通気口2dを通して、カメラ内部2fに空気が流れ込む。外部との気圧差が0.2気圧以下になった際には、圧力弁(弾性板)103の弾性力が気圧に勝り、内部通気口2dがふさがる。
以下、シール部材の構造を説明する。
第1の鏡枠である上記カム筒30の先端部に、基部を取り付けられて上記第1レンズ枠40の周面に圧接する上記シール部材31が取り付けられている。
それぞれ一対の鏡枠である固定枠2と第1移動枠3の間にはシール部材11が配設され、第1移動枠3と第2移動枠4の間にはシール部材12が配設され、第2移動枠4とレンズ鏡枠5間にはシール部材12が配設されている。
上記各シール部材31は、上記各一対の鏡枠の間の隙間の遮光と防水または防滴と防塵を行うためのシリコンゴム等による弾性変形可能なリング状部材である。一方の鏡枠に一端が接着固定されて保持されており、シール部材のひれ部が他方の鏡枠の外周面上に当接してシールされた状態で摺動する。
図4は、シール部材11の軸方向の断面形状を示す縦断面図である。
図7に示すようにシール部材31は、内方向に向けて延びる2つのリップ状のひれ部31a,31bと、固定部位である軸心O′と平行な円環状の外周部31cが設けられている。
上記一方のひれ部31aは、内周方向の前方側に傾斜し、先端方向に徐々に肉厚が薄くなるひれ形状を有する。ひれ部31aに対して他方のひれ部31bは、内周方向の前方側への傾斜は小さく、肉厚も厚く、その先端の内方向への長さが短い。
この様に、ひれ部31aとひれ部31bの厚みと、その先端の軸芯O´のある内方向への先端長さが異なっている事が、本実施例の特徴の一つである。
また、ひれ部31a,31bの摺動面となる後方側面31e,31fには潤滑塗装が施されている。なお、上記前方とは、各鏡枠に固着されたとき、被写体側方向を示し、上記後方側とは、各鏡枠に固着されたとき、撮像素子側方向を示している。
上記シール部材31は、その外周部31cがカム筒30に接着される。
シール部材31が固着されたカム筒30は、カメラ本体に組み込まれる。図5は、沈胴状態でのシール部材31近辺の断面拡大図である。シール部材31の内径側には第1レンズ枠40の外径が位置する。
ここで、上記第1レンズ枠40の後側外径をφD1とすると、本発明においては、図5に示す如く、上記第1レンズ枠40の先端部40aの外径φD2が
φD2 > φD1
となるように形成されている。即ち、第1レンズ枠40の先端部40aは、その中程より傾斜面40bを介して外径がφD2と大きく形成されている。
このように形成すると、2つの鏡枠の間に介在するシール部材31の押圧量が特定の焦点距離または沈胴状態などの収納状態において増加することになる。
図5の沈胴状態では、シール部材31のひれ部31aと32b共、第1レンズ枠40の先端部40aの外径によって、径方向外側に押圧され、傾斜して密着している。したがって、潤滑塗装が施された側面31e,31fが第1レンズ枠40の先端部40aの外周面に接することになる。
次に、図6のワイド状態では、カム筒30に対して第1レンズ枠40は、前方に繰り出された位置となる。この時、シール部材31のひれ部31aと32b共、第1レンズ枠40の先端部40aの外径によって、図5の沈胴状態と同様に、径方向外側に押圧され、傾斜して密着している。
更に、図7のテレ状態では、カム筒30に対して第1レンズ枠40は、さらに前方に繰り出された位置となる。この時、シール部材31の内径側には、第1レンズ枠40の細い径φD1である40c部が位置している。この為、シール部材31の外周部31cに対して、第1レンズ枠40の外径部40cは40aよりも離れている。シール部材31のひれ部31a先端は、第1レンズ枠40の外径部40cを押圧し、傾斜して密着しているが、ひれ部31bの先端は、第1レンズ枠40の外径部40cから離れ、弾性変形の無い自由状態となっている。
この様に、沈胴状態とワイド状態では、シール部材31のひれ部31aと31bの2枚が第1レンズ枠40の外周面に接している為、1枚目のひれ部を水滴,塵埃等が通過したとしても2枚目のひれ部で遮られ、確実に進入を防ぐことができる。
またワイド端を超えてテレ端までの区間においては、シール部材31のひれ部31a先端のみが第1レンズ枠40の外径部40c(直径φD1)を押圧し、肉厚で押圧力の高いひれ部31bの先端が第1レンズ枠40の外径部40cから離れている為、沈胴状態やワイド端状態と比較して、防塵・防水効果が低くなるものの、ズーミング時、第1レンズ枠40とシール部材31間の摺動負荷が軽減され、ズーム速度の高速化、消費電力の低減、ズーム用アクチュエータの小型化が可能となる。
なお、上記実施の形態のシール装置におけるシール部材は、一対の鏡枠間で外側の鏡枠側に固着されている例を示したが、これに限らずシール部材を内側の鏡枠に固着し、外側の鏡枠の内面をひれ部が摺接するような構造を採用しても同等の効果が得られる。
このように上記レンズ鏡枠は、テレ端からワイド端手前までの使用状態時よりも、ワイド端と沈胴時のレンズ部の防水性を高くすることができるため、例えば、降雨中などにカメラをケースに入れないで携行する場合や、カメラの主電源が入っていて、ワイド端で撮影スタンバイ状態時などの防水性が、より一層向上する。また、一般的にはカメラは、撮影状態よりも収納状態や撮影スタンバイのワイド端状態の方が多いので、その態様に合致した防水性を確保することができる。
なお、上記実施例ではシール部材31が第1レンズ枠40の外周面を押圧するようにしたが、これはシール部材31が第1レンズ枠40に固定され、第1の鏡枠である上記カム筒30の内周面に押圧されるように構成してもよいことは勿論である。また、このように押圧量が増加する構成を、沈胴状態のみならず、テレ状態に対しても形成してもよい。かくすれば、撮影時の使用頻度の高いテレ状態の防水性をより一層向上させることができると共に、テレ端でズームの負荷が増加しても、それ以上にはテレ方向にはズーミングしないので、特に問題にはならない。
次に、一連のズーミング動作を説明する。
図11のフロー図を用いて、レンズ鏡筒およびカメラの動作を説明する。
まず、非使用状態から、カメラの主電源を入れると、ステップ♯101にて主電源オンがなされている判断で、ステップ♯103へ進む。ステップ♯103では、外部と通気口2aでつながっているカメラ内の小部屋部2eに配置された水センサ95によって、水滴の有無を検出し、水が検知された場合は水中かもしくは大雨等の水滴の多い環境下にカメラが存在すると判断し、ステップ♯104に進む。ステップ♯104では、沈胴からワイドへの繰出しを禁止し、レンズ鏡筒やカメラ内部に外部から水滴が侵入するのを防止する。
一方ステップ#103で、水センサによって水が無いと検出された場合は、ステップ♯105へ進み、鏡筒を沈胴状態からミドル状態まで繰出し駆動をする。この時、レンズ鏡筒40が繰り出され、カメラ内の圧力が低下し始め、外部との気圧差が0.2気圧以上になる為、図10で示される圧力弁103が開き、外部からカメラ内部2fへ外部空気が流入する。そしてカメラ内外の気圧差が0.2気圧以内になり、圧力弁101・103は図8の閉じた状態になる。次にステップ#106で、鏡筒をミドル状態からワイド状態に繰り込み始めると、カメラ内部2fの気圧が高まる。そしてワイド端状態になった際は、カメラ内圧が+0.15気圧の為、圧力弁101・103は図8の閉じた状態のままとなる。そしてシール部材31の状態は図6の様に、ひれ部31aと31b両方が、第1レンズ枠40の大径な先端40a外周面を押圧している。
この状態で、カメラを水中は水しぶきの多い環境下で使用しても、シール部材31の二つのヒレ部の圧接と、内圧が高い事によって、シール部材31・11や、防水ゴム6部分に水圧が掛っても、カメラ内部への水滴の侵入が防止できる。
更にステップ#107で、撮影者のズーム操作有無を判別する。もしズーム操作を行っていない場合は、ステップ#120に進み、水センサ95によって外部水滴判断を行う。もし外部水滴が存在した場合、ステップ#121に進み、主電源オンから1時間を経過していた場合、各シール部材の継ぎ目からカメラ内部の空気が抜け、カメラ内圧が低下している可能性が有る為、ステップ#122で微小な繰り込みズーム駆動を行い、カメラ内部2fの内圧を再び高めておく。この動作により、カメラ内圧を高めに維持して外部からの水滴の侵入を防止している。
一方ステップ#107で、撮影者のズーム操作有無を判別し、もしズーム操作を行った場合は、ステップ#108に進み、水センサ95によって外部水滴判断を行い、水滴が検出された際はステップ#109に進む。ステップ#109では、撮影者が指示したズーム操作が繰り出し方向かを判別し、もし繰出し方向の場合はステップ#110に進み、ズーム駆動を禁止する。水中や多量の水しぶきの環境下時に、繰出し方向のズームを行うと、カメラ内圧が低下し、シール部材31等の継ぎ目からカメラ内部に水滴が侵入する可能性が有る為、それを回避する為に繰出し方向のズームを禁止している。
またステップ#109時点でズーム操作が組込み方向で有る場合は、カメラ内圧が高まる方向の駆動の為、ステップ#111に進み、通常の繰り込み方向のズーム動作を行う。
以上、本実施の形態1による効果を述べると、
シール部材31の形状と第1レンズ枠40の外径形状による効果は、沈胴状態とワイド状態では、シール部材31のひれ部31aと31bの2枚が第1レンズ枠40の外周面に接している為、1枚目のひれ部を水滴,塵埃等が通過したとしても2枚目のひれ部で遮られ、確実に進入を防ぐことができる。
またワイド端を超えてテレ端までの区間においては、シール部材31のひれ部31a先端のみが第1レンズ枠40の外径部40c(直径φD1)を押圧し、肉厚で押圧力の高いひれ部31bの先端が第1レンズ枠40の外径部40cから離れている為、ズーミング時、第1レンズ枠40とシール部材31間の摺動負荷が軽減され、ズーム速度の高速化、消費電力の低減、ズーム用アクチュエータの小型化が可能となる。
また、圧力弁101・103の配置と、水センサ95の出力結果によるズーム駆動制御による効果は、
(1)フローチャートのステップ#103から104によって、カメラの主電源オン時に既に水中もしくは水滴が多量な環境下の場合は、沈胴からワイドへの鏡筒繰出しを禁止して、水滴の侵入を防止できる。
(2)フローチャートのステップ#103から106と圧力弁の働きによって、水滴の少ない環境下でカメラの主電源をオンにした際、事前にレンズ鏡筒とカメラ内部の内部圧力を高めておくことで、水滴の侵入を防止できる。
(3)フローチャートのステップ#107から111と圧力弁の働きによって、ズーム駆動時にレンズ鏡筒とカメラ内部への水滴の侵入を防止する事ができる。
(4)フローチャートのステップ#120から122と圧力弁の働きによって、時間経過と共にシール部材等の隙間から空気が漏れて内圧が低下するのを、ある時間間隔でカメラの内部圧力を上げて戻す事で、レンズ鏡筒とカメラ内部への水滴の侵入を防止する事ができる。
2 前カバー
2a 通気口
3 後カバー
3a EVF(電子ビューファインダー)
4 裏蓋
4e 背面液晶画面
5 レンズ鏡枠
6 防水ゴム
7 シート状部材
9 レリーズ釦
10 固定枠
11 シール部材
12 シール部材
13 シール部材
20 駆動枠
30 カム筒
31 シール部材
40 第1レンズ枠
41 第1レンズ保持枠
50 第2レンズ枠
51 第2レンズ保持枠
60 第3レンズ枠
61 第3レンズ保持枠
70 バリアユニット
80 ズームレンズ鏡筒
90 撮像素子
95 水センサ
101 圧力弁(弾性板)
102 ネジ
103 圧力弁(弾性板)
104 ネジ

Claims (6)

  1. 相対的に進退する第1の鏡筒と第2の鏡筒の一方の内面もしくは外面に固定されるシール部材を持ち、
    該シール部材の先端がもう一方の鏡筒の外径もしくは内径に圧接しているレンズ鏡筒において、
    シール部材は複数のヒレから成り、
    レンズ鏡筒に圧接していない部品単品状態で光軸を含む断面において、
    各ヒレ先端の径方向位置が各々異なる
    事を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記シール部材が圧接される前記鏡筒径が、レンズ繰出し位置により異なり、
    第1の鏡筒径の位置では2つ以上のヒレ先端が鏡筒に圧接し、
    第1の鏡筒径とは異なる第2の鏡筒径位置では1つのヒレ先端が鏡筒に圧接する
    事を特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記複数のヒレの厚みが、鏡筒が進退する方向において異なる
    事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記複数のヒレの内、第1のヒレに対して、第2のヒレは厚くて径方向長さが短い
    事を特徴とする請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記第2のヒレは、前記第1のヒレに対して、レンズ鏡筒の内側に配置されている
    事を特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のレンズ鏡筒を持つ事を特徴とするカメラ。
JP2013008885A 2013-01-22 2013-01-22 レンズ鏡筒およびカメラ Pending JP2014142374A (ja)

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