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JP2014123068A - 円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法 - Google Patents

円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法 Download PDF

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JP2014123068A
JP2014123068A JP2012280053A JP2012280053A JP2014123068A JP 2014123068 A JP2014123068 A JP 2014123068A JP 2012280053 A JP2012280053 A JP 2012280053A JP 2012280053 A JP2012280053 A JP 2012280053A JP 2014123068 A JP2014123068 A JP 2014123068A
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Hiroyuki Amamiya
裕之 雨宮
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Abstract

【課題】厚みを薄くすることができ、有利で可撓性に優れ、広帯域の波長に対応し、しかも少ない工程数で製造可能な円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法を提供する。
【解決手段】直線偏光板5への積層に供される1/4波長位相差板6と、1/4波長位相差板6を支持する支持体基材41と、を備え、支持体基材41は、ラビング処理による配向面16を表面に含み、1/4波長位相差板6は、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料によって形成される位相差層17を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、透過光に所望の位相差を付与する液晶材料による位相差層と、直線偏光板との積層による円偏光板に関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイでは、円偏光板により反射防止フィルムを構成することが提案されている。また円偏光板等の光学フィルムでは、配向層の配向規制力により液晶材料を配向させて位相差層を作製し、この位相差層により透過光に所望の位相差を付与している。
すなわち円偏光板による反射防止フィルムは、直線偏光板、1/4波長位相差板により構成され、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長位相差板により円偏光に変換する。ここでこの円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は、到来時とは逆に、1/4波長位相差板より、直線偏光板により遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光され、その結果、外部への出射が著しく抑制される。
この円偏光板に関して、特許文献1には、1/2波長板、1/4波長板を組み合わせて1/4波長位相差板を構成することにより、円偏光板を逆分散特性により構成する方法が提案されている。この方法の場合、正の分散特性による液晶材料を使用して逆分散特性により円偏光板を構成することができ、これにより広い波長帯域で効率良く外来光の反射を防止することができる。なおここで逆分散特性とは、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を意味する。
また、近年、円偏光板等の位相差層に適用可能な液晶材料として、逆分散特性を備えるものが提案されている(特許文献2、3)。このような逆分散特性の液晶材料によれば、1/2波長板、1/4波長板を組み合わせて2層の位相差層により1/4波長位相差板を構成する代わりに、1/4波長位相差板を単層により構成して逆分散特性を確保することができる。
ところでこの種の円偏光板は、全体の厚みを薄くしてディスプレイ等の可撓性を損なわないようにし、かつ、広帯域に対応することができ、さらに少ない工程数で安価に作製することが望まれている。
特開平10−68816号公報 米国特許第8119026号明細書 特開2009−179563号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、厚みを薄くすることができ、可撓性に優れ、広帯域の波長に対応し、しかも少ない工程数で製造可能な円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、特定の組成による配向膜ではなく、支持体基材の表面をラビング処理によって配向面とし、この上に逆分散特性を有する液晶材料を配向させて位相差層を形成し、位相差層のみを偏光板に転写して円偏光板を作製するとの着想に至り、本発明に想到した。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 直線偏光板に転写層が積層されて、前記直線偏光板と前記転写層とにより円偏光板を構成する円偏光板用転写体において、
前記転写層と、
前記転写層を支持する支持体基材と、を備え、
前記支持体基材は、
ラビング処理による配向面を表面に有し、
前記転写層は、
短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料によって形成された位相差層である
ことを特徴とする円偏光板用転写体。
(1)によれば、いわゆる逆分散特性を有する液晶材料によって単層の位相差層を形成することができる。このため、厚さが薄く、可撓性に優れる円偏光板用転写体を提供することができる。また、位相差層が単層であるから、工程数が少なく、製造コストが安価な円偏光板用転写体を提供することができる。また転写法の適用によっても厚みを薄くし、可撓性を向上させることができる。
(2) (1)に記載の円偏光板用転写体の前記転写層が、前記直線偏光板に積層された
ことを特徴とする円偏光板。
(2)によれば、いわゆる逆分散特性を有する液晶材料によって単層の位相差層が転写されているため、厚さが薄く、可撓性に優れる円偏光板を提供することができる。また、位相差層が単層であるから、工程数が少なく、製造コストが安価な円偏光板を提供することができる。また転写法の適用によっても厚みを薄くし、可撓性を向上させることができる。
(3) (2)に記載の円偏光板を画像表示パネルの表側面に配置した
ことを特徴とする画像表示装置。
(3)によれば、厚さが薄く、可撓性に優れる円偏光板を備えた画像表示装置を提供することができる。
(4) 直線偏光板に転写層が積層されて、前記直線偏光板と前記転写層とにより円偏光板が構成される円偏光板用転写体の製造方法において、
支持体基材の表面をラビング処理し、前記表面に配向面を形成する配向面形成工程と、
前記配向面上に短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料を塗布し、前記配向面の配向規制力によって前記液晶材料を配向させる工程と、
前記配向した液晶材料に高エネルギー線を照射し、前記液晶材料の配向状態が保存されるように前記液晶材料を硬化させて位相差層による前記転写層を形成する工程とを備える
ことを特徴とする円偏光板用転写体の製造方法。
(4)によれば、位相差層を単層で形成することができるので、工程数が少なく、製造コストが安価な円偏光板用転写体の製造方法を提供することができる。
(5) 直線偏光板と位相差層とを積層した円偏光板の製造方法において、
支持体基材の表面をラビング処理し、前記表面に配向面を形成する配向面形成工程と、
前記配向面上に短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料を塗布し、前記配向面の配向規制力によって前記液晶材料を配向させる工程と、
前記配向した液晶材料に高エネルギー線を照射し、前記液晶材料の配向状態が保存されるように前記液晶材料を硬化させ、位相差層を形成する工程と、
前記位相差層と前記直線偏光板とを一体化させる工程と、
前記支持体基材を、前記位相差層から剥離する工程とを備える
ことを特徴とする円偏光板の製造方法。
(5)によれば、位相差層を単層で形成することができるので、工程数が少なく、製造コストが安価な円偏光板の製造方法を提供することができる。
上記した発明によれば、厚みを薄くすることができ、可撓性に優れ、しかも少ない工程数で製造可能な円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像表示装置及び円偏光板を示す図である。 本発明の一実施形態の円偏光板用転写体を示した図である。 図1に示した円偏光板の製造工程を示すための図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
[画像表示装置、円偏光板]
図1は、本実施形態に係る画像表示装置及び円偏光板を示す図である。この画像表示装置1では、画像表示パネル2の表側面(視聴者側面)に、円偏光板3が配置される。画像表示パネル2は、例えば可撓性を有するシート形状による有機ELパネルであり、所望のカラー画像を表示する。
円偏光板3は、画像表示パネル2に到来する外来光の反射を抑圧する反射防止フィルムとして機能する。円偏光板3は、直線偏光板5、1/4波長位相差板6を積層して構成される。円偏光板3は、図示しないセパレータフィルムを剥離して感圧接着剤による粘着層4を露出させた後、この粘着層4により、画像表示パネル2の表側面に貼り付けられて保持される。また直線偏光板5及び1/4波長位相差板6は、粘着層7を介して一体化される。これにより円偏光板3は、画像表示パネル2のパネル面に向かう外来光を直線偏光板5により直線偏光に変換し、続く1/4波長位相差板6により円偏光に変換する。またその結果、画像表示パネル2の表面等で反射して偏光面の回転方向が逆転した反射光を、到来時と逆に、1/4波長位相差板6より、直線偏光板5により遮光される方向の直線偏光に変換した後、続く直線偏光板5により遮光し、これにより反射光の外部への出射を著しく抑制する。
なお粘着層4、粘着層7は、接着剤による接着層であってもよい。因みに粘着層に用いられる粘着剤は、例えばアクリル系粘着剤を適用することができる。また接着剤は、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤等を適用することができる。粘着剤、接着剤は、光学特性を著しく低下させるものでなければよく、このようなものに限らず、種々の材料を適用することができる。
直線偏光板5は、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムからなる基材10の下面側が鹸化処理された後、光学機能層11、粘着層7が順次配置され、この粘着層7により1/4波長位相差板6と一体化される。なお光学機能層11と粘着層7との間には透明基材層を設けるようにしてもよい。ここで、光学機能層11は、直線偏光板としての光学的機能を担う部位であり、例えばポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて作製される。この実施形態において粘着層7は、PVA(ポリビニルアルコール)糊が適用される。
1/4波長位相差板6は、硬化した液晶材料層による位相差層17を有し、この位相差層17により透過光に1/4波長分の位相差を付与する。この実施形態では、この液晶材料が逆分散特性の液晶材料であり、これにより1/4波長位相差板6を単層により構成して逆分散特性を確保する。この位相差層17は、後述する支持体基材21に形成されたラビング痕跡による配向面の配向規制力により液晶材料が配向した状態で硬化されて作製され、これにより透過光に所望の位相差を付与する。
円偏光板3は、直線偏光板5、1/4波長位相差板6の粘着層7による一体化の処理に、転写法が適用される。
ここで転写法は、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作成した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
この実施形態では、直線偏光板5に、1/4波長位相差板6を転写法により積層することにより、被転写基材は、直線偏光板5であり、転写に供する層(転写層)は、1/4波長位相差板6である。
[円偏光板用転写体]
図2は、この転写法による転写に供する転写体である円偏光板用転写体(以下、「転写フィルム」と記す)40を示す図である。転写フィルム40は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等による透明フィルム材により支持体基材41が構成され、この支持体基材41に、配向面16、位相差層17が設けられる。ここで配向面16は、位相差層17にかかる液晶材料を配向させるために設けられる。配向膜16は、後述するように、支持体基材41の表面をラビング処理して、この表面に形成されるラビング処理の痕跡により形成される。なおこのラビング処理の痕跡は、一般に1方向に延長するライン状の凹凸形状であると称されているものの、このようなライン状凹凸形状を見て取ることができない場合も、実用上十分に後述する液晶材料を配向させることができる。このように構成された転写フィルム40には、続いて粘着層7、セパレータフィルム43が設けられる。
なおこの実施形態では、支持体基材41の上に直接、転写層である位相差層17が設けられるものの、支持体基材41と転写層との剥離性が不十分な場合は、支持体基材41に剥離を促進する離型層を設けてもよい。
離型層は、相対的に、支持体基材41との密着性は高く(剥離性は低く)、転写層との密着性は低い(剥離性は高い)材料を適用することができる。より具体的に、離型層は、例えばシリコン樹脂(有機珪素系高分子化合物)、弗素系樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、又はこれら樹脂と適宜の他の樹脂(アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂等)との混合物等を適用することができる。
[円偏光板の製造方法]
図3(a)〜(e)は、図1に示した円偏光板3の製造工程を示すための図である。この製造工程では、支持体基材41の表面41aをラビング処理し、支持体基材41の表面41aに配向面16(図3(a))が作製される。続いてダイコータ等による液晶材料17aの塗布により位相差層17の材料層が作製され(図3(b))、この位相差層17に係る液晶材料が配向面16の配向規制力により配向した状態で紫外線の照射により硬化されて位相差層17が作製される(図3(c))。その後、粘着層7、セパレータフィルム43が設けられて円偏光板用転写体40とされた後、このセパレータフィルム43が剥離されて直線偏光板5と一体化され(図3(d))、支持体基材41が剥離される(図3(e))。円偏光板2は、その後、粘着層4、セパレータフィルムが設けられる。
(支持体基材)
支持体基材41の材質としては、ラビング処理が可能で、液晶の配向性、転写性、製造時の機械的強度、耐溶剤性等の観点からPETフィルムが好ましい。しかしながら支持体基材41はPETフィルムに限定されるものではない。支持体基材41としては、例えば、セルロースアシレート、シクロオレフィンポリマー、アクリレート系ポリマー等を適用することができる。またさらに支持体基材41としては、以上の部材を、複数の他の部材と混合し、その主体として使用するものであってもよい。なお、ここで、「主体とする」とは、基材構成成分の中で最も含有割合が高い成分を示すものである。
(ラビング処理)
ここで配向面16の作成に供するラビング処理は、種々の手法を広く適用することができる。具体的に、例えば、搬送過程の長尺の透明フィルムに対してラビングロールを任意の角度で接触させ、このラビングロールを回転させてフィルム表面をラビングする方法が挙げられる。またこの場合、ラビングロールに代えてラビングベルトを用いることも可能である。なおラビングロールは、表面に繊維のラビング材が巻き付けられたロール材である。またこの繊維のラビング材としては、特に限定されないが、綿、レーヨン、ポリエステル、アセテート、ナイロン等の植毛布を用いることができる。
本実施形態では、支持体基材41に厚さ50μmのPETフィルム(東洋紡製、E5100)を適用し、ナイロン製の繊維をラビング材として巻き付けたラビングロール(φ150mm)を使用して、PETフィルムの搬送方向に対して45°の角度をなす方向にラビングロールの回転軸を傾けて配置して回転させることにより、ラビング処理を実行した。なおPETフィルムの搬送速度は10m/minであり、ラビングロールの回転速度は1000rpmとした。また、PETフィルムに対するラビングロールの押し込み量は3mmであった。
(位相差層)
位相差層17を作製する工程において、液晶材料17aの塗付にあっては、ダイコータによって塗布する構成に限定されるものでは無く、種々の塗布方法を広く適用することができる。なおダイコータによる塗布は、塗布厚の制御がしやすいことから、本実施形態に適した塗布方法といえる。
位相差層17に適用される液晶材料17aは、固形分30%(シクロヘキサノン:MIBK=7:3)に希釈された逆分散特性を有する液晶材料(メルク社製)である。配向した液晶材料17aに対する紫外線の照射は、フュージョンUV、Hバルブ177mJ/cm2、基材搬送速度10m/minで行われる。
なお、本実施形態は、液晶材料17aとして紫外線によって硬化する紫外線硬化型の液晶を用いたが、本実施形態は、このような構成に限定されるものではなく、他の高エネルギー線の照射によって硬化する液晶材料を用いるものであってもよい。他の高エネルギー線としては、紫外線の他、例えば、電子線等の電離した粒子を含むエネルギー線、X線等が考えられる。
なお位相差層17は、好ましくは、450nmの波長におけるリタデーション(R450)と、550nmの波長におけるリタデーション(R550)との関係が、R450/R550<1であることが好ましい。液晶化合物は通常、波長分散性が正分散性であるか、或いは波長分散性を持たないことが多い。逆分散特性を発現させるためには、少なくとも2種類の吸収波長と遷移モーメントの方向を上手く配置する必要がある。リタデーションRは異常光の屈折率から常光の屈折率を差し引いた値であるため、異常光の屈折率の波長分散性よりも、常光の波長分散性が、より右肩下がり(右を長波長側、左を短波長側とおいたときのRの傾き)であればよい。屈折率の波長分散性は、Lorentz−Lorenzの式で表されているように、物質の吸収に密接な関係にあるため、常光の波長分散性をより右肩下がりにするためには、常光方向の吸収波長をより長波化できれば、逆分散特性を満たす分子を設計することができる。
常光の方向は、例えば棒状液晶では分子の幅方向であり、そのような分子の幅方向の吸収遷移波長を長波化することは非常に困難なことである。吸収の遷移を長波化するためには、通常パイ共役系を広げることにより達成することが可能であるが、そのような方法を用いようとすると、分子の幅を広げることになり、液晶性は消失してしまうからである。このような液晶性の低下を防ぐためには、William
N.Thurmsらが報告(Liquid Crystals、25巻、149頁、1998年)している2つの棒状液晶を側方方向でつないだ骨格を用いることが可能である。
このような逆分散性を有する液晶化合物としては、例えば、特表2010−522892号公報、特開2006−243470号公報に記載されている液晶化合物が例示できる。
しかし、上記のような逆分散性を有する液晶化合物は、その独特の立体構造から一律に配向させることが困難であり、従来この種の液晶化合物を配向させるための適切な配向層が存在しなかったところ、本発明においては、支持体基材となる透明フィルムの表面ラビング処理することにより、透明フィルム自身を配向層材料層として用い、逆分散性と配向性の両立を図ることができる。
[実験例1]
ここで支持体基材表面をラビング処理して配向面とし、逆分散特性の液晶材料を塗布、硬化させて位相差層を形成できるか否かを検証するための実験を行った。以下、検証実験の条件について説明する。
この実験では、PET原反(東洋紡製、E5100)を、RUBBING TESTERにより、荷重0gの条件で、それぞれ10回、100回ラビングした。そして、逆分散特性の液晶材料としてミヤバー#5(メルク社製)、固形分30%(シクロヘキサノン:MIBK=7:3))をラビングされたPET原反表面に塗工し、65℃、3min熱乾燥した。さらに、Hバルブ、N2ありの条件で紫外線照射を行った。
以上の実験の結果、熱乾燥、紫外線照射後の液晶材料が配向していることが確認された。また、紫外線照射後の逆分散特性液晶層を、粘着剤を用いてガラス基板に転写したところ、ラビング回数10回及び100回の双方で、離型層を設けなくても良好な転写性(実用に耐える程度の剥がれ難さ)を得ることができた。なおラビング回数が10回の場合も、100回の場合と同様に良好な特性を得ることができることにより、ラビング処理を簡略化することが可能である。
1 画像表示装置
2 画像表示パネル
3 円偏光板
4、7 粘着層
5 直線偏光板
6 1/4波長位相差板
10 基材
11 光学機能層
16 配向面
17 位相差層
17a 液晶材料
40 転写フィルム
41 支持体基材
43 セパレータフィルム

Claims (5)

  1. 直線偏光板に転写層が積層されて、前記直線偏光板と前記転写層とにより円偏光板を構成する円偏光板用転写体において、
    前記転写層と、
    前記転写層を支持する支持体基材と、を備え、
    前記支持体基材は、
    ラビング処理による配向面を表面に有し、
    前記転写層は、
    短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料によって形成された位相差層である
    ことを特徴とする円偏光板用転写体。
  2. 請求項1に記載の円偏光板用転写体の前記転写層が、前記直線偏光板に積層された
    ことを特徴とする円偏光板。
  3. 請求項2に記載の円偏光板を画像表示パネルの表側面に配置した
    ことを特徴とする画像表示装置。
  4. 直線偏光板に転写層が積層されて、前記直線偏光板と前記転写層とにより円偏光板が構成される円偏光板用転写体の製造方法において、
    支持体基材の表面をラビング処理し、前記表面に配向面を形成する配向面形成工程と、
    前記配向面上に短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料を塗布し、前記配向面の配向規制力によって前記液晶材料を配向させる工程と、
    前記配向した液晶材料に高エネルギー線を照射し、前記液晶材料の配向状態が保存されるように前記液晶材料を硬化させて位相差層による前記転写層を形成する工程とを備える
    ことを特徴とする円偏光板用転写体の製造方法。
  5. 直線偏光板と位相差層とを積層した円偏光板の製造方法において、
    支持体基材の表面をラビング処理し、前記表面に配向面を形成する配向面形成工程と、
    前記配向面上に短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性を有する液晶材料を塗布し、前記配向面の配向規制力によって前記液晶材料を配向させる工程と、
    前記配向した液晶材料に高エネルギー線を照射し、前記液晶材料の配向状態が保存されるように前記液晶材料を硬化させ、位相差層を形成する工程と、
    前記位相差層と前記直線偏光板とを一体化させる工程と、
    前記支持体基材を、前記位相差層から剥離する工程とを備える
    ことを特徴とする円偏光板の製造方法。
JP2012280053A 2012-12-21 2012-12-21 円偏光板用転写体、円偏光板、画像表示装置、円偏光板用転写体の製造方法及び円偏光板の製造方法 Pending JP2014123068A (ja)

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