JP2014098452A - 電気自動車の変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動機を利用した変速ギヤの回転同期を適切に実施することにより、ドグ歯を確実に噛合させて目的の変速段を達成でき、もって変速を完了できない場合の走行不能などの事態を未然に防止できる電気自動車の変速制御装置を提供する。
【解決手段】歯車機構G2の所定変速段へのプリセレクト時において、出力回転速度Noutを目標値Ntgtとして電動機3により変速ギヤを駆動して変速ギヤを出力軸2b側に回転同期させる。その後に電動機3により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加すると共に、目標回転速度Ntgtと変速ギヤとの回転偏差ΔNに基づき微小トルクの正側及び負側への変動量を補正して、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持しながらドグ歯を噛合させる。
【選択図】図5
【解決手段】歯車機構G2の所定変速段へのプリセレクト時において、出力回転速度Noutを目標値Ntgtとして電動機3により変速ギヤを駆動して変速ギヤを出力軸2b側に回転同期させる。その後に電動機3により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加すると共に、目標回転速度Ntgtと変速ギヤとの回転偏差ΔNに基づき微小トルクの正側及び負側への変動量を補正して、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持しながらドグ歯を噛合させる。
【選択図】図5
Description
本発明は電気自動車の変速制御装置に係り、詳しくは車両に走行用動力源として搭載された電動機を利用して変速機の変速ギヤを回転同期させることにより円滑に変速を実行可能な変速制御装置に関する。
従来からの走行用動力源としてエンジンを搭載したエンジン車両の効率を改善するために、エンジンに加えて走行用動力源として電動機を搭載したハイブリッド電気自動車、或いはエンジンに代えて電動機を搭載した電気自動車など(以下、電気自動車と総称する)が実用化されている。このような電気自動車では、エンジンの運転効率が低下する走行領域では電動機を作動させて走行したり、或いは車両の減速時などに電動機を発電機として作動させて回生エネルギを回収したりして効率の向上を達成している。
近年ではトラックやバスなどの大型車両にも電気自動車が採用されると共に、変速機の自動化も進められている。自動変速機としては、トルクコンバータ式変速機やCVT(Continuously Variable Transmission)が一般的であるが、大きな駆動力を伝達するトラックやバスなどの大型車両に対しては容量が不足する場合がある。そこで、従来からの手動変速機をベースとして、変速操作及びクラッチの断接操作をアクチュエータにより自動的に行うようにした自動変速機が用いられている。
周知のように常時噛合式の手動変速機では、走行用動力源からの駆動力を各変速段のギヤ比を介して出力軸上の各変速ギヤに伝達し、出力軸上で各変速ギヤを常にギヤ比に応じた速度で遊転させている。そして、各変速ギヤを選択的に出力軸に結合することにより変速段を達成(所謂ギヤ入れ)し、対応するギヤ比を介して出力軸を経て駆動輪側に動力伝達を行っている。出力軸は常に車速に対応して回転するため、出力軸に対して目的の変速ギヤを結合するには事前に回転同期を行う必要がある。
そこで、各変速ギヤと出力軸との間にそれぞれ回転同期のためのシンクロ機構を設けている。運転者のシフト操作に連動してシンクロ機構のスリーブを出力軸上でスライドさせ、カムにより発生した摩擦力を利用して変速ギヤの回転速度を出力軸側に同期させた上で、変速ギヤ側及びスリーブ側のドグ歯を互いに噛合させている。自動変速機では、このようなスリーブのスライドが運転者のシフト操作に代えてアクチュエータにより行われる。
以上のように、変速毎に変速ギヤの回転速度がシンクロ機構によって出力軸側に同期されるが、その際のシンクロ機構の負担を軽減することが望ましい。電気自動車では電動機の駆動力を変速機に入力することにより、出力軸上の変速ギヤの回転速度を自由に調整可能である。そこで、車両走行中の変速時には、事前に電動機を利用して変速ギヤの回転速度を積極的に出力軸側の回転速度に接近・同期させる制御を実施している。
例えば車速などに基づき変速機の出力軸の回転速度を算出し、その出力軸回転速度を目標値として電動機により目的の変速ギヤの回転速度を制御する。これにより、変速ギヤの回転速度が目標値近傍に到達して回転同期が完了した時点で、アクチュエータによりスリーブをスライドさせる。シンクロ機構により最終的な僅かな回転差が同期され、双方のドグ歯が噛合して変速が完了する。
例えば車速などに基づき変速機の出力軸の回転速度を算出し、その出力軸回転速度を目標値として電動機により目的の変速ギヤの回転速度を制御する。これにより、変速ギヤの回転速度が目標値近傍に到達して回転同期が完了した時点で、アクチュエータによりスリーブをスライドさせる。シンクロ機構により最終的な僅かな回転差が同期され、双方のドグ歯が噛合して変速が完了する。
一方、ドグ歯の噛合をより確実に行うための対策として、特許文献1の技術が提案されている。当該特許文献1の技術では、停車中の車両を発進させるべく変速機を発進用変速段に切り換える際に、電動機により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加している。このトルク付加により変速ギヤの回転速度を微小変動させ、出力軸側に対して変速ギヤの位相を変化させることによりドグ歯を噛合させ易くしている。
ところで、自動変速機の内部機構はオイルにより潤滑されており、油温が変化するとオイル粘度も変化して内部機構に作用する回転抵抗が増減し、上記した変速ギヤも影響を受ける。上記のように電動機による回転同期後にスリーブのスライドによりドグ歯を噛合させて変速を完了するが、ギヤ入れ中(回転同期の完了からドグ歯の噛合までの期間中)に変速ギヤが急激に回転低下する。一方で出力軸側は車速に応じて変化しているため、両者間に大きな回転差が生じた状態でシンクロ機構によるドグ歯の噛合が試みられる。即ち、電動機により回転同期したにも拘わらず、その回転同期がドグ歯の噛合に有効に活かされない事態が発生する。
このようなギヤ入れ中の回転低下により変速ギヤの回転速度が出力軸側からかけ離れた状況では、スリーブの操作に大きな力が必要になり、アクチュエータの駆動力が不足してドグ歯を噛合できなくなる。この不具合は、たとえ上記特許文献1の技術により微小トルクを変速ギヤに付加したとしても解消できない。
結果として、目的の変速段を達成できないことから、所定時間の経過後に変速不能のエラー判定が下される。この場合の対処としては、安全のために動力伝達の強制的な遮断制御、例えば変速機のニュートラルへの切換或いはクラッチの遮断などを実行するが、車両は走行不能に陥ってしまう。また、他の対処として、別の代替変速段への変速を試行する場合もあるが、車両の走行性能が著しく低下して本来の走行を継続できなくなってしまう。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、電動機を利用した変速ギヤの回転同期を適切に実施することにより、ドグ歯を確実に噛合させて目的の変速段を達成でき、もって変速を完了できない場合の走行不能などの事態を未然に防止することができる電気自動車の変速制御装置を提供することにある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、電動機を利用した変速ギヤの回転同期を適切に実施することにより、ドグ歯を確実に噛合させて目的の変速段を達成でき、もって変速を完了できない場合の走行不能などの事態を未然に防止することができる電気自動車の変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、電動機の駆動力を変速機を介して駆動輪側に伝達して走行可能な電気自動車において、変速機の変速段を切換操作するときに、電動機の駆動力を変速機に伝達して、変速機の出力軸側の回転速度から設定した目標回転速度に基づき切換操作すべき変速ギヤの回転速度を制御して出力軸側に回転同期させる回転同期制御手段と、回転同期制御手段による回転同期の完了後に、変速ギヤの回転速度を維持し得るゼロトルクを中心として、電動機により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加するトルク変動制御を実行するトルク変動制御手段と、トルク変動制御手段によるトルク変動制御の実行中に、変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持すべく、トルク変動制御手段によって付加される正側及び負側の微小トルクを補正するトルク補正手段とを備えたものである。
請求項2の発明は、請求項1において、トルク補正手段が、変速ギヤの回転速度が目標回転速度を下回ったときに、ゼロトルクを基準として負側の微小トルクよりも正側の微小トルクが大となるように補正し、変速ギヤの回転速度が目標回転速度を予め設定されたヒステリシス設定値だけ上回ったときに、ゼロトルクを基準として正側の微小トルクよりも負側の微小トルクが大となるように補正するものである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、変速機の油温を検出する油温検出手段を備え、トルク補正手段が、油温検出手段により検出された油温が低いほど、正側及び負側の微小トルクを共に増加するものである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、変速機の油温を検出する油温検出手段を備え、トルク補正手段が、油温検出手段により検出された油温が低いほど、正側及び負側の微小トルクを共に増加するものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至3において、トルク補正手段が、電気自動車にPTOが搭載されてない場合に比較してPTOが搭載されている場合に、正側及び負側の微小トルクを共に増加するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、トルク補正手段が、リトライ手段によるリトライ操作の回数が増加するほど、正側及び負側の微小トルクを共に増加するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、トルク補正手段が、リトライ手段によるリトライ操作の回数が増加するほど、正側及び負側の微小トルクを共に増加するものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5において、トルク変動制御手段が、正側及び負側の微小トルクの間で予め設定された継続時間に亘ってゼロトルクを継続するものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至6において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、初回の変速段の切換操作から、トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及びトルク補正手段による微小トルクの補正を実行するものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至6において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、初回の変速段の切換操作から、トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及びトルク補正手段による微小トルクの補正を実行するものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至6において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、初回の変速段の切換操作では、トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及びトルク補正手段による微小トルクの補正を実行せず、リトライ手段によるリトライ操作時に、トルク変動制御及び微小トルクの補正を実行するものである。
請求項9の発明は、請求項1乃至6において、変速段の切換が失敗したときに、変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、初回の変速段の切換操作において、切換操作の開始当初はトルク変動制御手段によるトルク変動制御、及びトルク補正手段による微小トルクの補正を実行せず、切換操作中に変速が完了せずに予め設定された判定時間が経過した場合に、切換操作の途中からトルク変動制御及び微小トルクの補正を開始するものである。
以上説明したように請求項1の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、変速機の変速段を切換操作するときに、電動機の駆動力を変速機に伝達して切換操作すべき変速ギヤの回転速度を目標回転速度に基づき制御して出力軸側に回転同期させ、回転同期の完了後に、電動機により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加するトルク変動制御を実行し、このトルク変動制御の実行中に、変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持すべく正側及び負側の微小トルクを補正するようにした。
従って、変速段の切換操作時には電動機により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクが交互に付加されながら、変速機のシンクロ機構がギヤ入れ方向に操作される。そして、正側及び負側の微小トルクの補正、例えば微小トルクの変動量の補正や変動時間の補正により、ギヤ入れ中の変速ギヤの回転速度は目標回転速度近傍に保持される。よって、変速ギヤは出力軸側に対して回転同期した状態で、微小トルクの付加により回転速度を微小変動させて出力軸側に対する位相を絶えず変化させ、この状況でドグ歯の噛合が試みられる。このため、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速を完了でき、変速を完了できない場合の走行不能などの事態を未然に防止することができる。
請求項2の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1に加えて、変速ギヤの回転速度が目標回転速度を下回ると、負側の微小トルクよりも正側の微小トルクを大きくし、変速ギヤの回転速度が目標回転速度をヒステリシス設定値だけ上回ると、正側の微小トルクよりも負側の微小トルクを大きくするようにした。
従って、変速ギヤの回転速度が上昇したときには、ヒステリシス設定値に基づき微小トルクの補正が遅延される。回転抵抗が大の低油温時などには、たとえ変速ギヤの回転速度が目標回転速度を上回ったとしても、その直後に回転抵抗により目標回転速度を下回る可能性がある。このような場合の不必要な微小トルクの補正が防止され、変速ギヤを回転速度を低下させる必要がある場合に限って微小トルクが補正されるため、ギヤ入れ中の変速ギヤの回転速度をより良好に目標回転速度近傍に保持することができる。
従って、変速ギヤの回転速度が上昇したときには、ヒステリシス設定値に基づき微小トルクの補正が遅延される。回転抵抗が大の低油温時などには、たとえ変速ギヤの回転速度が目標回転速度を上回ったとしても、その直後に回転抵抗により目標回転速度を下回る可能性がある。このような場合の不必要な微小トルクの補正が防止され、変速ギヤを回転速度を低下させる必要がある場合に限って微小トルクが補正されるため、ギヤ入れ中の変速ギヤの回転速度をより良好に目標回転速度近傍に保持することができる。
請求項3の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1または2に加えて、変速機の油温が低いほど正側及び負側の微小トルクを共に増加するようにした。
変速機の油温が低くてオイル粘度が高い場合には、正側及び負側の微小トルクを補正しても変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持できない場合があり得る。しかし、低油温時には正側及び負側の微小トルクを共に増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度が目標回転速度から外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
変速機の油温が低くてオイル粘度が高い場合には、正側及び負側の微小トルクを補正しても変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持できない場合があり得る。しかし、低油温時には正側及び負側の微小トルクを共に増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度が目標回転速度から外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
請求項4の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至3に加えて、PTOの非搭載の場合に比較してPTOが搭載されている場合に正側及び負側の微小トルクを共に増加するようにした。
PTOは変速機のカウンタ軸に連結されるため、変速ギヤに対して常に回転負荷を作用させる。このためPTOが搭載されている場合には、正側及び負側の微小トルクを補正しても変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持できない場合があり得る。しかし、PTOが搭載されている場合には正側及び負側の微小トルクを共に増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度が目標回転速度から外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
PTOは変速機のカウンタ軸に連結されるため、変速ギヤに対して常に回転負荷を作用させる。このためPTOが搭載されている場合には、正側及び負側の微小トルクを補正しても変速ギヤの回転速度を目標回転速度近傍に保持できない場合があり得る。しかし、PTOが搭載されている場合には正側及び負側の微小トルクを共に増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度が目標回転速度から外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
請求項5の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至4に加えて、リトライ操作の回数が増加するほど上記正側及び負側の微小トルクを共に増加するようにした。
変速段の切換の失敗の一因としては、トルク変動の振幅の不足を挙げることができる。リトライ操作の回数の増加に応じて正側及び負側の微小トルクを共に増加すれば、リトライ操作を試行する毎にトルク変動の振幅が次第に増加してドグ歯を噛合させ易くなるため、早期のリトライ操作の段階で変速を迅速に完了することができる。
変速段の切換の失敗の一因としては、トルク変動の振幅の不足を挙げることができる。リトライ操作の回数の増加に応じて正側及び負側の微小トルクを共に増加すれば、リトライ操作を試行する毎にトルク変動の振幅が次第に増加してドグ歯を噛合させ易くなるため、早期のリトライ操作の段階で変速を迅速に完了することができる。
請求項6の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至5に加えて、正側及び負側の微小トルクの間で継続時間に亘ってゼロトルクを継続するようにした。
出力軸に対する変速ギヤの位相を絶えず変化させると、ドグ歯が噛合可能な位相を瞬間的に通り過ぎて却って噛合できない可能性がある。ゼロトルクに保持する期間を設けることにより、当該期間中は位相変化が中断されるため、結果としてドグ歯の噛合の機会を作り出すことができ、一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
出力軸に対する変速ギヤの位相を絶えず変化させると、ドグ歯が噛合可能な位相を瞬間的に通り過ぎて却って噛合できない可能性がある。ゼロトルクに保持する期間を設けることにより、当該期間中は位相変化が中断されるため、結果としてドグ歯の噛合の機会を作り出すことができ、一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
請求項7の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至6に加えて、初回の変速段の切換操作からトルク変動制御及び微小トルクの補正を実行するようにした。
従って、初回の変速段の切換操作でドグ歯を噛合させて変速を完了できる可能性が高くなる。よって、変速の所要時間を短縮して迅速な変速、ひいては良好な走行フィーリングを達成することができる。
従って、初回の変速段の切換操作でドグ歯を噛合させて変速を完了できる可能性が高くなる。よって、変速の所要時間を短縮して迅速な変速、ひいては良好な走行フィーリングを達成することができる。
請求項8の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至6に加えて、初回の変速段の切換操作ではトルク変動制御及び微小トルクの補正を実行せず、リトライ操作時にこれらの制御を実行するようにした。
従って、初回の変速段の切換操作では電動機の駆動のための電力消費を抑制でき、リトライ操作時にはドグ歯の噛合により迅速且つ確実に変速を完了できることから、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
従って、初回の変速段の切換操作では電動機の駆動のための電力消費を抑制でき、リトライ操作時にはドグ歯の噛合により迅速且つ確実に変速を完了できることから、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
請求項9の発明の電気自動車の変速制御装置によれば、請求項1乃至6に加えて、初回の変速段の切換操作の開始当初はトルク変動制御及び微小トルクの補正を実行せず、切換操作中に変速が完了しない場合にトルク変動制御及び微小トルクの補正を開始するようにした。
従って、初回の変速段の切換操作において変速完了の見込みがなくなった時点でトルク変動制御及び微小トルクの補正が開始されるため、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
従って、初回の変速段の切換操作において変速完了の見込みがなくなった時点でトルク変動制御及び微小トルクの補正が開始されるため、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
以下、本発明をハイブリッド型トラックの変速制御装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の変速制御装置が適用されたハイブリッド型トラックを示す全体構成図であり、以下の説明ではトラックを車両と称する。車両には走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1が搭載されている。エンジン1の出力軸1aは車両の後方(図の右方)に突出し、自動変速機(以下、単に変速機という)2の入力軸2aに接続されている。変速機2は前進6段(1速段〜6速段)及び後退1段を備えており、エンジン1の動力は入力軸2aを介して変速機2に入力された後に、変速段に応じて変速されて出力軸2bから差動装置12及び駆動軸13を介して左右の駆動輪14に伝達されるようになっている。
図1は本実施形態の変速制御装置が適用されたハイブリッド型トラックを示す全体構成図であり、以下の説明ではトラックを車両と称する。車両には走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1が搭載されている。エンジン1の出力軸1aは車両の後方(図の右方)に突出し、自動変速機(以下、単に変速機という)2の入力軸2aに接続されている。変速機2は前進6段(1速段〜6速段)及び後退1段を備えており、エンジン1の動力は入力軸2aを介して変速機2に入力された後に、変速段に応じて変速されて出力軸2bから差動装置12及び駆動軸13を介して左右の駆動輪14に伝達されるようになっている。
変速機2は、所謂デュアルクラッチ式変速機として構成されており、走行用動力源として電動機3を内蔵している。当該デュアルクラッチ式変速機の詳細は、例えば特開2009−035168号公報などに記載されているため、本実施形態では概略説明にとどめる。このため、図1では変速機2を実際の機構とは異なる模式的な表現で示しており、以下の説明でも変速機2の構成及び作動状態を概念的に述べる。
周知のようにデュアルクラッチ式変速機は、奇数変速段と偶数変速段とを相互に独立した動力伝達系として設け、何れか一方で動力伝達しているときに他方を次に予測される次変速段に予め切り換えておくことにより、動力伝達を中断することなく次変速段への切換を完了するシステムである。
周知のようにデュアルクラッチ式変速機は、奇数変速段と偶数変速段とを相互に独立した動力伝達系として設け、何れか一方で動力伝達しているときに他方を次に予測される次変速段に予め切り換えておくことにより、動力伝達を中断することなく次変速段への切換を完了するシステムである。
即ち、図1に示すように、変速機2の入力軸2aにはクラッチC1を介して奇数変速段(1,3,5速段)からなる歯車機構G1が接続されると共に、同じく入力軸2aにはクラッチC2及び電動機3を介して偶数変速段(2,4,6速段)からなる歯車機構G2が接続されている。これらの歯車機構G1,G2の出力側は上記した共通の出力軸2bに連結されている。
クラッチC1,C2にはそれぞれ油圧シリンダ6が接続され、両油圧シリンダ6は電磁弁7が介装された油路8を介して油圧供給源9に接続されている。電磁弁7の開弁時には油圧供給源9から油路8を介して油圧シリンダ6に作動油が供給され、油圧シリンダ6が作動して対応するクラッチC1,C2が切断状態から接続状態に切り換えられる。
一方、電磁弁7が閉弁すると、作動油の供給中止により油圧シリンダ6が作動しなくなることから、クラッチC1,C2は図示しないプレッシャスプリングにより接続状態から切断状態に切り換えられる。なお、クラッチC1,C2の駆動方式はこれに限ることはなく、例えば油圧駆動に代えてエア駆動或いはモータ駆動を採用してもよい。
一方、電磁弁7が閉弁すると、作動油の供給中止により油圧シリンダ6が作動しなくなることから、クラッチC1,C2は図示しないプレッシャスプリングにより接続状態から切断状態に切り換えられる。なお、クラッチC1,C2の駆動方式はこれに限ることはなく、例えば油圧駆動に代えてエア駆動或いはモータ駆動を採用してもよい。
また、変速機2の歯車機構G1,G2にはそれぞれギヤシフトユニット10が設けられている。図示はしないがギヤシフトユニット10は、歯車機構G1,G2内の各変速段に対応するシフトフォークを作動させる複数の油圧シリンダ、及び各油圧シリンダを作動させる複数の電磁弁を内蔵している。ギヤシフトユニット10は油路11を介して上記した油圧供給源9と接続されており、油圧供給源9から供給される作動油が各電磁弁により切り換えられ、対応する油圧シリンダによりシフトフォークを介してスリーブがスライド操作されて歯車機構G1,G2の変速段が切り換えられる。
変速時において、基本的にクラッチC1,C2の断接状態は常に逆方向に切り換えられる。このため、一方のクラッチC1,C2の接続により対応する歯車機構G1,G2の何れかの変速段が達成されて動力伝達されているときには、他方のクラッチC1,C2が切断され、対応する歯車機構G1,G2では何れの変速段も動力伝達していない状態にある。よって、他方の歯車機構G1,G2では、事前に次変速段(現在の変速段に隣接する高ギヤ側または低ギヤ側の変速段)への事前のギヤ入れが可能となる(この操作をプリセレクトと称する)。プリセレクト後に変速タイミングに至ると、クラッチC1,C2の断接状態を逆転させることにより、他方の歯車機構G1,G2でプリセレクトにより達成された変速段で動力伝達が開始され、動力伝達を中断することなく変速が完了する。
図示はしないが、電動機3は内外2重に配設されたロータ及びステータから構成され、ロータを回転可能に支持する回転軸がクラッチC2の出力側及び歯車機構G2の入力側に接続されている。電動機3にはインバータ4を介して走行用のバッテリ5が電気的に接続され、インバータ4により電動機3の力行制御及び回生制御が行われるようになっている。
電動機3の力行制御では、走行用バッテリ5に蓄えられた直流電力がインバータ4により交流電力に変換されて電動機3に供給され、電動機3がモータ作動して駆動力を歯車機構G2に入力する。また、車両減速時などに行われる電動機3の回生制御では、駆動輪14側からの逆駆動により電動機3がジェネレータ作動して回生制動力を発生すると共に、発電した交流電力をインバータ4により直流電力に変換して走行用バッテリ5に充電する。
電動機3の力行制御では、走行用バッテリ5に蓄えられた直流電力がインバータ4により交流電力に変換されて電動機3に供給され、電動機3がモータ作動して駆動力を歯車機構G2に入力する。また、車両減速時などに行われる電動機3の回生制御では、駆動輪14側からの逆駆動により電動機3がジェネレータ作動して回生制動力を発生すると共に、発電した交流電力をインバータ4により直流電力に変換して走行用バッテリ5に充電する。
車両には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えた車両ECU(制御ユニット)16が設置されている。車両ECU16はエンジンECU17、インバータECU18並びに走行用バッテリECU19からの情報、或いは以下に述べるセンサ類からの情報などに基づき車両全体の統合的な制御を行う。この車両ECU16からの指令に基づきエンジンECU17がエンジン1の制御を、インバータECU18が電動機3の制御を、バッテリECU19が走行用バッテリ5の管理をそれぞれ実行する。
車両ECU16の入力側には、歯車機構G1の入力回転速度Nin1を検出する入力回転速度センサ23、歯車機構G2の入力回転速度Nin2を検出する入力回転速度センサ24(=電動機3の回転速度)、歯車機構G1,G2の変速段を検出するギヤ位置センサ25、変速機2の出力回転速度Nout(歯車機構G1,G2の出力軸2bの回転速度)を検出する出力回転速度センサ28、セレクトレバー29の位置を検出するレバー位置センサ30、ブレーキペダル34に対する踏力に応じて発生するブレーキ液圧Pbを検出するブレーキ液圧センサ35、及び変速機2の油温Toilを検出する油温センサ36(油温検出手段)などのセンサ類が接続されている。また、車両ECU16の出力側には、上記したクラッチC1,C2の電磁弁7、ギヤシフトユニット10の各電磁弁などのデバイス類が接続されている。
ギヤ位置センサ25はストロークセンサとしても機能し、プリセレクトのために目的の変速段のシンクロ機構がニュートラルからドグ歯の噛合によりギヤ入れを完了するまでのストロークを検出可能となっている。このストローク検出機能は、歯車機構G2のプリセレクト時において、後述するトルク変動制御を実行すべきストローク範囲を特定するためにも利用される。
例えば車両ECU16は、エンジンECU17を介して入力されるアクセル開度θaccなどから車両1の走行に必要な要求トルクを演算し、この要求トルクをエンジン1が発生するトルク及び電動機3が発生するトルクに配分する。また、これと並行して要求トルク、車両の走行状態、エンジン1及び電動機3の運転状態、走行用バッテリ5のSOCなどに基づき車両の走行モード(エンジン走行、モータ走行、エンジン・モータ走行)を選択する。そして、選択した走行モードを実行すべくエンジンECU17及びインバータECU18に指令を出力すると共に、適宜変速機2の変速制御を実行する。
エンジンECU17は、車両ECU16によって設定された走行モード及びエンジントルクを達成するように、エンジン1を制御して運転させる。エンジンECU17の入力側には、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ22、アクセルペダル26の開度θaccを検出するアクセルセンサ27が接続されている。
エンジンECU17は、車両ECU16によって設定された走行モード及びエンジントルクを達成するように、エンジン1を制御して運転させる。エンジンECU17の入力側には、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ22、アクセルペダル26の開度θaccを検出するアクセルセンサ27が接続されている。
また、インバータECU18は、車両ECU16によって設定された走行モード及び電動機3のトルクを達成するように、インバータ4を駆動制御して電動機3を作動させる。
また、バッテリECU19は、走行用バッテリ5の温度、走行用バッテリ5の電圧、インバータ4と走行用バッテリ5との間に流れる電流などを検出すると共に、これらの検出結果から走行用バッテリ5のSOCを求め、そのSOCを検出結果と共に車両ECU16に出力する。
また、バッテリECU19は、走行用バッテリ5の温度、走行用バッテリ5の電圧、インバータ4と走行用バッテリ5との間に流れる電流などを検出すると共に、これらの検出結果から走行用バッテリ5のSOCを求め、そのSOCを検出結果と共に車両ECU16に出力する。
ところで、変速機2の偶数変速段側の歯車機構G2には電動機3が接続されているため、プリセレクトの際に電動機3を利用して各変速ギヤの回転速度Nを出力軸2b側に同期させてシンクロ機構の負担を軽減することが可能である。そこで、車両走行中の歯車機構G2のプリセレクト時には電動機3による回転同期制御を実行している。しかしながら、このような制御により回転同期が達成されたとしても、[発明が解決しようとする課題]でも述べたように、特に油温Toilが低い状況では、回転同期の完了後の変速ギヤの急激な回転低下によりドグ歯を噛合できない事態が発生する。そして、車両停車中の発進用変速段への切換を想定した特許文献1の技術では、このような車両走行中の変速時に生じる不具合を解消できない。
そこで、本発明者は不具合の解消のために、特許文献1の技術のように変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加する際に(このときの制御をトルク変動制御という)、回転同期後の変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgtに保持する制御を同時に実行する対策を見出した。以下、当該対策のために車両ECU16が実行する処理について説明する。
図2は車両ECU16が実行するプリセレクト制御ルーチンを示すフローチャートであり、車両ECU16は車両のイグニションスイッチがオンされているときに本ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。
まず、ステップS2で歯車機構G2のプリセレクトのタイミングに至ったか否かを判定し、No(否定)のときには一旦ルーチンを終了する。ステップS2の判定がYes(肯定)になると、ステップS4に移行して目標回転速度Ntgtの設定処理を実行する。例えば、出力回転速度センサ28により検出された出力回転速度Noutを出力軸2bの回転速度と見なし、この出力回転速度Noutを目標回転速度Ntgtとして設定する。
続くステップS6では電動機3を作動させ、入力回転速度センサ24により検出された歯車機構G2の入力回転速度Nin2及びプリセレクトすべき変速段のギヤ比に基づき変速ギヤの回転速度Nを算出し、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgtに一致させるように電動機3を制御する(回転同期制御手段)。
なお、実際の制御では、出力軸回転速度Noutにギヤ比分を乗算した値(Nout・ギヤ比分)を目標回転速度Ntgtとし、その目標回転速度Ntgtに入力回転速度Nin2を一致させるように制御しているが、以下の説明では便宜上、上記のように目標回転速度Ntgtが出力回転速度Noutに一致するものとして扱う。
まず、ステップS2で歯車機構G2のプリセレクトのタイミングに至ったか否かを判定し、No(否定)のときには一旦ルーチンを終了する。ステップS2の判定がYes(肯定)になると、ステップS4に移行して目標回転速度Ntgtの設定処理を実行する。例えば、出力回転速度センサ28により検出された出力回転速度Noutを出力軸2bの回転速度と見なし、この出力回転速度Noutを目標回転速度Ntgtとして設定する。
続くステップS6では電動機3を作動させ、入力回転速度センサ24により検出された歯車機構G2の入力回転速度Nin2及びプリセレクトすべき変速段のギヤ比に基づき変速ギヤの回転速度Nを算出し、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgtに一致させるように電動機3を制御する(回転同期制御手段)。
なお、実際の制御では、出力軸回転速度Noutにギヤ比分を乗算した値(Nout・ギヤ比分)を目標回転速度Ntgtとし、その目標回転速度Ntgtに入力回転速度Nin2を一致させるように制御しているが、以下の説明では便宜上、上記のように目標回転速度Ntgtが出力回転速度Noutに一致するものとして扱う。
続くステップS8では、変速ギヤと出力軸2bとの回転同期が完了したか否かを判定し、NoのときにはステップS6の処理を繰り返す。ステップS8の判定がYesになるとステップS10に移行し、歯車機構G2のギヤシフトユニット10を駆動制御してプリセレクトすべき変速段のギヤ入れを開始する。ギヤ入れが開始されると、シンクロ機構のスリーブが出力軸2b上でスライドしてカムにより摩擦力を発生させ、この摩擦力を利用して変速ギヤと出力軸2b側との回転同期が行われてドグ歯が噛合した時点でギヤ入れが完了する。
このようなシンクロ機構の操作ストロークがギヤ位置センサ25により逐次検出されており、車両ECU16は続くステップS12で、シンクロ機構の操作ストロークが予め設定されたトルク変動制御を実行すべき範囲内であるか否かを判定する。
このようなシンクロ機構の操作ストロークがギヤ位置センサ25により逐次検出されており、車両ECU16は続くステップS12で、シンクロ機構の操作ストロークが予め設定されたトルク変動制御を実行すべき範囲内であるか否かを判定する。
図3は操作ストロークに対するトルク変動制御の実行範囲を示す説明図である。例えばトルク変動制御の範囲としては、ニュートラル範囲を外れた時点からギヤ入れが完了した時点までのストローク範囲が設定される。ギヤ入れが完了した時点とは、具体的にはドグ歯が完全に噛合して実際にギヤ入れが完了した時点(後述するギヤ入れ完了ストロークの時点と一致)でもよいし、それよりも先行する回転同期のためのカム作動が終了してギヤ入れ完了の見通しが立った時点でもよい。
ギヤ入れの開始当初は未だトルク変動制御の範囲内に入っていないため、ステップS12でNoの判定を下してステップS14に移行する。ステップS14ではギヤ入れの開始から予め設定されたギヤ入れトライ時間T1が経過したか否かを判定し、続くステップS16ではギヤ入れ完了の操作ストロークに達したか否かを判定する。ギヤ入れの開始当初は未だギヤ入れトライ時間T1は経過せず、ギヤ入れ完了の操作ストロークにも達していないため、ステップS14,16で共にNoの判定を下してステップS10に戻る。
このようにしてステップS10〜16の処理を繰り返し、シンクロ機構の操作ストロークは次第にギヤ入れ方向に向けて変化する。操作ストロークがトルク変動制御の範囲内に入ると、ステップS12でYesの判定を下してステップS18でトルク変動制御を実行する。上記のようにトルク変動制御は電動機3により変速ギヤに正側及び負側のトルクを交互に付加する制御であるが(トルク変動制御手段)、その詳細については後述する。
操作ストロークがトルク変動制御の範囲内にある間は、ステップS18でトルク変動制御を実行し続ける。例えば、トルク変動制御の範囲の終点として実際のギヤ入れ完了に先行するカム作動の終了時点が設定されている場合には、まず、ステップS12でNoの判定を下してトルク変動制御を終了する。
そして、さらにギヤ入れを継続し、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS16からステップS20に移行してギヤ入れ完了判定を下した後にルーチンを終了する。
また、例えばトルク変動制御の範囲の終点として実際のギヤ入れ完了の時点が設定されている場合、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、その時点でステップS12の判定がNoになってトルク変動制御を終了する。そして、同時にステップS16からステップS20に移行してギヤ入れ完了判定を下す。
そして、さらにギヤ入れを継続し、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS16からステップS20に移行してギヤ入れ完了判定を下した後にルーチンを終了する。
また、例えばトルク変動制御の範囲の終点として実際のギヤ入れ完了の時点が設定されている場合、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、その時点でステップS12の判定がNoになってトルク変動制御を終了する。そして、同時にステップS16からステップS20に移行してギヤ入れ完了判定を下す。
従って、このように初回のギヤ入れによりプリセレクトが正常に完了すると、以降は図2のステップS2でNoの判定を下すことからギヤ入れは繰り返されない。そして、その後の変速タイミングでクラッチC1,C2の断接状態が逆転されることにより、歯車機構G2の目的の変速段への変速が完了することになる。
一方、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にギヤ入れトライ時間T1が経過すると、ステップS14からステップS22に移行してギヤ入れ失敗判定を下す。この場合にはギヤ入れを実行して完了できない状況にあるため、再度ギヤ入れを試行する操作(以下、この動作をリトライ操作という)を要する。リトライ操作を行うには、ステップS10の処理によってギヤ入れ方向に途中まで操作したシンクロ機構を元に戻す必要がある。そこで、続くステップS24では、ギヤシフトユニット10を逆方向に駆動制御するストローク戻し操作を実行してシンクロ機構のストロークを元に戻す。
一方、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にギヤ入れトライ時間T1が経過すると、ステップS14からステップS22に移行してギヤ入れ失敗判定を下す。この場合にはギヤ入れを実行して完了できない状況にあるため、再度ギヤ入れを試行する操作(以下、この動作をリトライ操作という)を要する。リトライ操作を行うには、ステップS10の処理によってギヤ入れ方向に途中まで操作したシンクロ機構を元に戻す必要がある。そこで、続くステップS24では、ギヤシフトユニット10を逆方向に駆動制御するストローク戻し操作を実行してシンクロ機構のストロークを元に戻す。
これにより歯車機構G2はギヤ入れ前の状態に戻される。よって、その後に図2のルーチンを実行すると、車両ECU16は未だプリセレクトが未完了であることからステップS2でYesの判定を下し、ステップS4以降でリトライ操作として上記と同一内容のギヤ入れを再試行する(リトライ手段)。
一方、車両ECU16は、シンクロ機構の操作ストロークがトルク変動制御の範囲内にあるとしてステップS12からステップS18に移行すると、図4に示すトルク変動制御ルーチンを所定の御インターバルで実行する。
まず、制御内容の説明に先立って、トルク変動制御を実行するために設定されている各制御量について述べる。
図5はトルク変動制御の実行状況を示すタイムチャートである。トルク変動制御では、電動機3により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加している。詳しくは、図2のステップS6の処理により回転同期された後の変速ギヤの回転速度Nを維持し得るゼロトルク(図中に0で示す)を中心として、振幅及び時間が大のメイントルクと振幅及び時間が小のサブトルクとを互いに逆方向に繰り返すことにより周期的なトルク変動を実現している。
まず、制御内容の説明に先立って、トルク変動制御を実行するために設定されている各制御量について述べる。
図5はトルク変動制御の実行状況を示すタイムチャートである。トルク変動制御では、電動機3により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加している。詳しくは、図2のステップS6の処理により回転同期された後の変速ギヤの回転速度Nを維持し得るゼロトルク(図中に0で示す)を中心として、振幅及び時間が大のメイントルクと振幅及び時間が小のサブトルクとを互いに逆方向に繰り返すことにより周期的なトルク変動を実現している。
このようなトルク変動制御のために、以下の制御量が設定されている。
1)ゼロトルクに対するメイントルクの変動量MTmain
2)ゼロトルクに対するサブトルクの変動量MTsub(<MTmain)
3)メイントルクの変動時間Tmain
4)サブトルクの変動時間Tsub(<Tmain)
5)ゼロトルクの継続時間Tzero
6)メイントルク及びサブトルクを1セットとした反復回数N
1)ゼロトルクに対するメイントルクの変動量MTmain
2)ゼロトルクに対するサブトルクの変動量MTsub(<MTmain)
3)メイントルクの変動時間Tmain
4)サブトルクの変動時間Tsub(<Tmain)
5)ゼロトルクの継続時間Tzero
6)メイントルク及びサブトルクを1セットとした反復回数N
これらの制御量に基づき、まず変動量MTmain及び変動時間Tmainに基づきメイントルクが付加され、次いで変動量MTsub及び変動時間Tsubに基づきサブトルクが付加される。これらのメイントルク及びサブトルクの1セットが反復回数Nだけ繰り返された後に、継続時間Tzeroに亘ってゼロトルクに保持される。そして、ゼロトルクが終了すると、以上のメイントルクの付加からゼロトルクまでの一連のトルク付加の手順が繰り返して行われる。
変動時間Tmain,Tsub及び継続時間Tzero及び反復回数Nは予め設定した固定値としているが、変動量MTmain,MTsubについては、以下に述べる諸条件に基づき可変設定している。また、トルク変動制御は常にメイントルクから開始するが、そのメイントルクを正側とするか負側とするかについては定まっておらず、以下に述べるように、目標回転速度Ntgt(図2のステップS4での算出値)と変速ギヤの回転速度Nとの偏差ΔN(=Ntgt−N)に基づき正負が決定される。
変動時間Tmain,Tsub及び継続時間Tzero及び反復回数Nは予め設定した固定値としているが、変動量MTmain,MTsubについては、以下に述べる諸条件に基づき可変設定している。また、トルク変動制御は常にメイントルクから開始するが、そのメイントルクを正側とするか負側とするかについては定まっておらず、以下に述べるように、目標回転速度Ntgt(図2のステップS4での算出値)と変速ギヤの回転速度Nとの偏差ΔN(=Ntgt−N)に基づき正負が決定される。
図4のルーチンを開始すると、まず、車両ECU16はステップS32で変動量MTmain,MTsubを次式(1),(2)に従って算出する。
MTmain=MTmain-base×KTtemp×KTpto×KTretry ……(1)
MTsub=MTsub-base×KTtemp×KTpto×KTretry ……(2)
ここに、MTmain-baseはメインベース値、同じくMTsub-baseはサブベース値(<MTmain-base)であり、これらのベース値MTmain-base,MTsub-baseは予め設定された固定値である。また、KTtempは油温補正係数、KTptoはPTO補正係数、KTretryはリトライ回数補正係数であり、それぞれ予め設定された図6〜8に示すマップに基づき算出される。
MTmain=MTmain-base×KTtemp×KTpto×KTretry ……(1)
MTsub=MTsub-base×KTtemp×KTpto×KTretry ……(2)
ここに、MTmain-baseはメインベース値、同じくMTsub-baseはサブベース値(<MTmain-base)であり、これらのベース値MTmain-base,MTsub-baseは予め設定された固定値である。また、KTtempは油温補正係数、KTptoはPTO補正係数、KTretryはリトライ回数補正係数であり、それぞれ予め設定された図6〜8に示すマップに基づき算出される。
図6は変速機2の油温Toilに基づき油温補正係数KTtempを算出するためのマップを示し、油温補正係数KTtempは油温Toilが低いほど大きな値として算出され、所定温度未満では一定値に保たれる。
図7は車両のPTO(Power take off)の有無に基づきPTO補正係数KTptoを算出するためのマップを示し、PTO補正係数KTptoはPTO無の場合に比較してPTO有の場合に大きな値が算出される。
図8はギヤ入れのリトライ回数Nに基づきリトライ回数補正係数KTretryを算出するためのマップを示し、リトライ回数補正係数KTretryはリトライ回数Nが増加するほど大きな値として算出される。
図7は車両のPTO(Power take off)の有無に基づきPTO補正係数KTptoを算出するためのマップを示し、PTO補正係数KTptoはPTO無の場合に比較してPTO有の場合に大きな値が算出される。
図8はギヤ入れのリトライ回数Nに基づきリトライ回数補正係数KTretryを算出するためのマップを示し、リトライ回数補正係数KTretryはリトライ回数Nが増加するほど大きな値として算出される。
以上により変動量MTmain,MTsubを算出すると、車両ECU16はステップS34に移行して、目標回転速度Ntgtと変速ギヤの実際の回転速度Nとの偏差ΔNが負から正に反転したか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS36に移行し、偏差ΔNが予め設定されたヒステリシス設定値−ΔN0を下回ったか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS38に移行して、現状のトルク変動制御を継続した後にルーチンを終了する。
そして、偏差ΔNが負から正に反転してステップS34の判定がYesになると、ステップS40に移行して変動量MTmainを正側に設定することにより正側のメイントルクからトルク変動制御を開始する(トルク補正手段)。
そして、偏差ΔNが負から正に反転してステップS34の判定がYesになると、ステップS40に移行して変動量MTmainを正側に設定することにより正側のメイントルクからトルク変動制御を開始する(トルク補正手段)。
また、偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回ってステップS36の判定がYesになると、ステップS42に移行して変動量MTmainを負側に設定することにより負側のメイントルクからトルク変動制御を開始する(トルク補正手段)。
次に、以上の車両ECU16の処理による歯車機構G2のプリセレクトの実行状況を図5,9に基づき説明する。
図9はギヤ入れ中の変速ギヤの回転変動状況を示すタイムチャートである。
図2のステップS6の処理により、変速ギヤの回転速度Nは電動機3の駆動によって目標回転速度Ntgtに向けて引き上げられる。回転同期後にギヤ入れが開始されて、ステップS12でシンクロ機構の操作ストロークがトルク変動制御の範囲に入ったと判定されると、ステップS18でトルク変動制御が開始される。
図9はギヤ入れ中の変速ギヤの回転変動状況を示すタイムチャートである。
図2のステップS6の処理により、変速ギヤの回転速度Nは電動機3の駆動によって目標回転速度Ntgtに向けて引き上げられる。回転同期後にギヤ入れが開始されて、ステップS12でシンクロ機構の操作ストロークがトルク変動制御の範囲に入ったと判定されると、ステップS18でトルク変動制御が開始される。
ギヤ入れの開始と共に電動機3の駆動が中止されるため、変速ギヤの回転速度Nは目標回転速度Ntgtへの同期後に低下し始め、図9のポイントaで目標回転速度Ntgtとの偏差ΔNが負側から正側に反転する。このため図4のステップS40の処理が実行されて、図5のポイントa以降ではトルク変動制御が正側のメイントルクから開始される。
よって、まずゼロトルクに対して変動量MTmainだけ増加補正された正側のメイントルクが変動時間Tmainに亘って変速ギヤに付加される。変動時間Tmainが経過するとサブトルクに切り換えられ、ゼロトルクに対して変動量MTsubだけ減少補正された負側のサブトルクが変動時間Tsubに亘って変速ギヤに付加される。これらのメイントルク及びサブトルクが上記6)に設定された反復回数Nだけ繰り返され、その後に変速ギヤへの付加トルクは継続時間Tzeroに亘ってゼロトルクに保持される。
よって、まずゼロトルクに対して変動量MTmainだけ増加補正された正側のメイントルクが変動時間Tmainに亘って変速ギヤに付加される。変動時間Tmainが経過するとサブトルクに切り換えられ、ゼロトルクに対して変動量MTsubだけ減少補正された負側のサブトルクが変動時間Tsubに亘って変速ギヤに付加される。これらのメイントルク及びサブトルクが上記6)に設定された反復回数Nだけ繰り返され、その後に変速ギヤへの付加トルクは継続時間Tzeroに亘ってゼロトルクに保持される。
メイントルクでは現状の回転維持のゼロトルクよりも正側にトルクを制御するため、変速ギヤを回転上昇させる方向に作用する。また、サブトルクではゼロトルクよりも負側にトルクを制御するため、変速ギヤを回転低下させる方向に作用する。
そして、サブトルクの変動量MTsubに比較してメイントルクの変動量MTmainが大であり、且つサブトルクの変動時間Tsubに比較してメイントルクの変動時間Tmainも大である。このため、変速ギヤの回転速度Nに対する影響力はサブトルクよりもメイントルクの方が大きく、トルク変動制御は影響力が大のメイントルクから開始される。この変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtを下回った状況では、まず正側のメイントルクにより変速ギヤに回転上昇方向の力が作用する。よって、図9のポイントa以降では、トルク変動制御の影響を受けて変速ギヤの回転速度Nが次第に上昇し、偏差ΔNが正側から負側に反転した後、ポイントbでヒステリシス設定値−ΔN0を下回る。
そして、サブトルクの変動量MTsubに比較してメイントルクの変動量MTmainが大であり、且つサブトルクの変動時間Tsubに比較してメイントルクの変動時間Tmainも大である。このため、変速ギヤの回転速度Nに対する影響力はサブトルクよりもメイントルクの方が大きく、トルク変動制御は影響力が大のメイントルクから開始される。この変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtを下回った状況では、まず正側のメイントルクにより変速ギヤに回転上昇方向の力が作用する。よって、図9のポイントa以降では、トルク変動制御の影響を受けて変速ギヤの回転速度Nが次第に上昇し、偏差ΔNが正側から負側に反転した後、ポイントbでヒステリシス設定値−ΔN0を下回る。
ここで、図9では変速ギヤの大略的な回転変動状況を表しているが、ポイントaの箇所で例示しているように、実際の変速ギヤの回転速度Nはトルク変動制御によるトルク付加に応じた周期で微小変動している。このため、トルク変動制御中の変速ギヤは増速及び減速を繰り返して、出力軸2b側(より具体的には出力軸2b上のスリーブ側)に対して位相を変化させている。
なお、図5では、メイントルク及びサブトルクを3回繰り返した後にゼロトルクに切り換えた場合を示し、ゼロトルクの終了と同時に偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回っている。しかし、多くの場合には双方のタイミングが一致することなく相前後する。ゼロトルクが終了する以前に偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回れば、その時点で、以下に述べるように改めて負側のメイントルクから開始される。また、ゼロトルクが終了しても偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回らなければ、一連のトルク付加の手順が継続される。
なお、図5では、メイントルク及びサブトルクを3回繰り返した後にゼロトルクに切り換えた場合を示し、ゼロトルクの終了と同時に偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回っている。しかし、多くの場合には双方のタイミングが一致することなく相前後する。ゼロトルクが終了する以前に偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回れば、その時点で、以下に述べるように改めて負側のメイントルクから開始される。また、ゼロトルクが終了しても偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回らなければ、一連のトルク付加の手順が継続される。
そして、このように偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回ると、図4のステップS42の処理が実行されて、図5のポイントb以降では改めて負側のメイントルクから開始される。よって、まずゼロトルクに対して変動量MTmainだけ減少補正された負側のトルクが変動時間Tmainに亘って変速ギヤに付加される。変動時間Tmainが経過するとサブトルクに切り換えられ、ゼロトルクに対して変動量MTsubだけ増加補正された正側のトルクが変動時間Tsubに亘って変速ギヤに付加される。これらのメイントルク及びサブトルクが反復回数Nだけ繰り返され、その後に変速ギヤへの付加トルクは継続時間Tzeroに亘ってゼロトルクに保持される。
このトルク変動制御の影響を受けて、図9のポイントb以降では変速ギヤの回転速度Nが次第に低下し、ポイントcで偏差ΔNが負側から正側に反転する。なお、図5では、3回目のメイントルク付加中に偏差ΔNが正側に反転した場合を示している。そして、再び図4のステップS40の処理が実行されて、図5のポイントc以降では改めて正側のメイントルクから開始される。
従って、図9のポイントc以降では変速ギヤの回転速度Nが次第に増加し、ポイントdで偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回る。このため、再び図4のステップS42の処理が実行されて、図5のポイントd以降では改めて負側のメイントルクから開始される。
従って、図9のポイントc以降では変速ギヤの回転速度Nが次第に増加し、ポイントdで偏差ΔNがヒステリシス設定値−ΔN0を下回る。このため、再び図4のステップS42の処理が実行されて、図5のポイントd以降では改めて負側のメイントルクから開始される。
以上のようにしてギヤ入れ時にはトルク変動制御が実行され、電動機3により変速ギヤに正側及び負側の微小トルクが交互に付加されながら、シンクロ機構がギヤ入れ方向に操作される。そして、このときのトルク変動制御を、変速ギヤの回転速度Nに対する影響力が大のメイントルクからトルク変動制御を開始している。即ち、目標回転速度Ntgtと変速ギヤの回転速度Nとの偏差ΔNに基づき、変速ギヤの回転速度Nを上昇させる必要がある場合には正側のメイントルクから開始し、変速ギヤの回転速度Nを低下させる必要がある場合には負側のメイントルクから開始している。
これにより、回転同期の完了後のギヤ入れ中においても変速ギヤの回転速度Nは目標回転速度Ntgt近傍に保持される。よって、変速ギヤは出力軸2b側に対して回転同期した状態で、微小トルクの付加により回転速度Nを微小変動させて出力軸2b側に対する位相を変化させる。
このような状況でドグ歯の噛合が試みられるため、ギヤシフトユニット10の油圧シリンダは大きな力を要することなくスリーブを操作でき、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成できる。歯車機構G2側のプリセレクトが不能な場合には歯車機構G1側の動力伝達を継続するしかなく、車両の走行性能が大幅に低下してしまうが、確実にプリセレクトを完了することにより、このような不測の事態を未然に防止することができる。
また、変速ギヤと出力軸2b側との回転速度が完全に一致していると、偶然にドグ歯の先端同士が当たる場合もあり、このような状況では却ってドグ歯を噛合不能な状況に陥ってしまう。トルク変動制御によって変速ギヤの位相を変化させれば、このような不具合も解消することができる。
このような状況でドグ歯の噛合が試みられるため、ギヤシフトユニット10の油圧シリンダは大きな力を要することなくスリーブを操作でき、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成できる。歯車機構G2側のプリセレクトが不能な場合には歯車機構G1側の動力伝達を継続するしかなく、車両の走行性能が大幅に低下してしまうが、確実にプリセレクトを完了することにより、このような不測の事態を未然に防止することができる。
また、変速ギヤと出力軸2b側との回転速度が完全に一致していると、偶然にドグ歯の先端同士が当たる場合もあり、このような状況では却ってドグ歯を噛合不能な状況に陥ってしまう。トルク変動制御によって変速ギヤの位相を変化させれば、このような不具合も解消することができる。
しかも、トルク変動制御では、変速ギヤの回転速度Nの上昇時には、偏差ΔNが正側から負側に反転した時点でなく、それよりも遅延する偏差ΔNが−ΔN0を下回った時点(回転速度Nが目標回転速度Ntgtをヒステリシス設定値−ΔN0相当だけ上回った時点)で、負側のメイントルクを開始している。
低油温時には変速ギヤなどに作用する回転抵抗が大であるため、たとえ回転速度Nが目標回転速度Ntgtを上回ったとしても、その直後に回転抵抗により目標回転速度Ntgtを下回る可能性がある。このような場合の不必要なトルク変動制御の切換を未然に防止できるため、変速ギヤを回転低下させる必要がある場合に限って適切に負側のメイントルクを開始できる。このため、ギヤ入れ中の変速ギヤの回転速度Nをより良好に目標回転速度Ntgt近傍に保持でき、もって一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
低油温時には変速ギヤなどに作用する回転抵抗が大であるため、たとえ回転速度Nが目標回転速度Ntgtを上回ったとしても、その直後に回転抵抗により目標回転速度Ntgtを下回る可能性がある。このような場合の不必要なトルク変動制御の切換を未然に防止できるため、変速ギヤを回転低下させる必要がある場合に限って適切に負側のメイントルクを開始できる。このため、ギヤ入れ中の変速ギヤの回転速度Nをより良好に目標回転速度Ntgt近傍に保持でき、もって一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
一方、本実施形態では、変速機2の油温Toilが低いほど、或いはPTO無の場合に対してPTO有の場合に、或いはギヤ入れのリトライ回数Nが増加するほど、それぞれ式(1),(2)に基づきトルク変動制御の変動量MTmain,MTsubを増加させている。
変速機2の油温Toilが低くてオイル粘度が高い場合には、回転同期後のギヤ入れ中に変速ギヤが急激に回転低下する。よって、偏差ΔNに基づきトルク変動制御を切り換えても、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持できない場合があり得る。しかし、油温Toilの低下に応じてトルク変動量MTmain,MTsubを増加することにより、低油温時にはトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtから外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
変速機2の油温Toilが低くてオイル粘度が高い場合には、回転同期後のギヤ入れ中に変速ギヤが急激に回転低下する。よって、偏差ΔNに基づきトルク変動制御を切り換えても、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持できない場合があり得る。しかし、油温Toilの低下に応じてトルク変動量MTmain,MTsubを増加することにより、低油温時にはトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtから外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
また、PTOは変速機2のカウンタ軸に連結されるため、変速ギヤに対して常に回転負荷を作用させる。このためPTO無の場合に比較してPTO有の場合には、回転同期後のギヤ入れ中に変速ギヤが急激に回転低下する。
よって、偏差ΔNに基づきトルク変動制御を切り換えても、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持できない場合があり得る。しかし、PTO有の場合にトルク変動量MTmain,MTsubを増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtから外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
よって、偏差ΔNに基づきトルク変動制御を切り換えても、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持できない場合があり得る。しかし、PTO有の場合にトルク変動量MTmain,MTsubを増加することによりトルク変動の振幅が増加するため、多少変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgtから外れていても、迅速且つ確実にドグ歯を噛合させることができる。
また、ギヤ入れの失敗は、そのときのトルク変動制御の実行条件が最適でなかったことを意味し、その一因としてトルク変動の振幅の不足を挙げることができる。リトライ回数Nの増加に応じて変動量MTmain,MTsubを増加設定すれば、リトライ操作を試行する毎にトルク変動の振幅が次第に増加してドグ歯を噛合させ易くなるため、早期のリトライ操作の段階でプリセレクトを迅速に完了することができる。
また、トルク変動制御では、変速ギヤに対してメイントルク及びサブトルクを交互に付加するだけでなく、反復回数Nの繰り返し後にゼロトルクに保持している。トルク変動制御の変速ギヤは、基本的に回転速度Nを微小変動させて出力軸2b側に対して位相を変化させており、この位相変化が上記のようにドグ歯の噛合に貢献している。しかし、出力軸2bに対する変速ギヤの位相を絶えず変化させると、ドグ歯が噛合可能な位相を瞬間的に通り過ぎて却って噛合できない可能性がある。ゼロトルクに保持する期間(継続時間Tzero)を設けることにより、当該期間中は変速ギヤが回転速度Nの微小変動を中止して出力軸2b側に対する位相変化が中断されるため、結果としてドグ歯の噛合の機会を作り出すことができる。よって、一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成することができる。
一方、本実施形態では、トルク変動制御をギヤ入れのリトライ操作の場合のみならず初回のギヤ入れから実行している。従って、初回のギヤ入れでトルク変動制御を実行しない場合に比較して、ドグ歯を噛合させてプリセレクト完了に至る可能性が高い。実際の変速に先行するプリセレクトが多少遅延しても変速完了の遅延には直結しないが、リトライ操作を繰り返している間は、電動機3を本来の用途、例えばエンジン駆動のアシストや回生発電などに利用できなくなる。初回のギヤ入れでプリセレクトを完了できれば、その直後から電動機3を本来の用途に利用できるようになり、ひいては車両全体のエネルギ効率を向上することができる。
ところで、本実施形態では、初回のギヤ入れからトルク変動制御を実行したが、これに限ることはない。例えば初回のギヤ入れはトルク変動制御を実行することなく、スリーブをギヤ入れ方向に操作するだけの通常のギヤ入れを実行し、このギヤ入れが失敗した場合のリトライ操作時にトルク変動制御を実行するようにしてもよい。また、トルク変動制御を実行することなく初回のギヤ入れを開始し、操作ストロークの途中においてドグ歯の噛合の見込みがないと判定した時点でトルク変動制御を開始するようにしてもよい。そこで前者の場合を別例1とし、後者の場合を別例2として以下に順次説明する。
[別例1]
図10は別例1の車両ECU16が実行するプリセレクト制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンの開始時にリトライフラグFがリセット(=0)されているものとする。
上記実施形態の図2と同じく、まず、ステップS2〜8の処理により変速ギヤと出力軸2bとを回転同期させ、ステップS10で歯車機構G2のプリセレクトすべき変速段のギヤ入れを開始する。続くステップS102では、リトライフラグFがセット(=1)されているか否かを判定する。上記のようにルーチンの開始当初のリトライフラグFはリセットされているためNoの判定を下し、ステップS14でギヤ入れの開始からギヤ入れトライ時間T1が経過したか否かを判定し、続くステップS16でギヤ入れ完了の操作ストロークに達したか否かを判定する。ステップS14,16の何れの条件も満たさないときには、ステップS10,102の処理を繰り返してギヤ入れを継続する。
図10は別例1の車両ECU16が実行するプリセレクト制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンの開始時にリトライフラグFがリセット(=0)されているものとする。
上記実施形態の図2と同じく、まず、ステップS2〜8の処理により変速ギヤと出力軸2bとを回転同期させ、ステップS10で歯車機構G2のプリセレクトすべき変速段のギヤ入れを開始する。続くステップS102では、リトライフラグFがセット(=1)されているか否かを判定する。上記のようにルーチンの開始当初のリトライフラグFはリセットされているためNoの判定を下し、ステップS14でギヤ入れの開始からギヤ入れトライ時間T1が経過したか否かを判定し、続くステップS16でギヤ入れ完了の操作ストロークに達したか否かを判定する。ステップS14,16の何れの条件も満たさないときには、ステップS10,102の処理を繰り返してギヤ入れを継続する。
そして、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS20でギヤ入れ完了判定を下し、ステップS104でリトライフラグFをリセットした後にルーチンを終了する。このように初回のギヤ入れ時にはステップS18のトルク変動制御を実行せず、そのままギヤ入れが完了する場合もある。なお、このときのリトライフラグFは最初からリセットされているため、ステップS104では実質的な処理は実行しない。
一方、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にギヤ入れトライ時間T1が経過すると、ステップS22でギヤ入れ失敗判定を下し、ステップS106でリトライフラグFをセットし、ステップS24でリトライ操作を行うためのストローク戻し操作を実行する。よって、その後に図10のルーチンを実行すると、車両ECU16は未だプリセレクトが未完了であることからステップS2でYesの判定を下し、ステップS2〜8で回転同期を行った後にステップS10でギヤ入れを開始する。
続くステップS102ではリトライフラグFがセットされていることからYesの判定を下し、ステップS12に移行してシンクロ機構の操作ストロークがトルク変動制御の範囲内か否かを判定する。未だトルク変動制御の範囲内でない場合にはそのままステップS14に移行し、操作ストロークがトルク変動制御の範囲内に入ると、ステップS18でトルク変動制御を実行する。
続くステップS102ではリトライフラグFがセットされていることからYesの判定を下し、ステップS12に移行してシンクロ機構の操作ストロークがトルク変動制御の範囲内か否かを判定する。未だトルク変動制御の範囲内でない場合にはそのままステップS14に移行し、操作ストロークがトルク変動制御の範囲内に入ると、ステップS18でトルク変動制御を実行する。
このようにして2回目以降のギヤ入れであるリトライ操作時には、操作ストローク中でトルク変動制御が実行される。よって、重複する説明はしないが、このトルク変動制御により確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成できる。
以上のように別例1では、初回のギヤ入れ時にはトルク変動制御を実行せず、ギヤ入れに失敗した2回目以降のリトライ操作時にトルク変動制御が実行される。トルク変動制御がドグ歯を噛合させ易くする反面、電動機3を駆動するための電力消費を要する。トルク変動制御無しの初回のギヤ入れでプリセレクトを完了できるか否かは、諸条件が影響するため予測できない。しかし、このような初回のギヤ入れでプリセレクトを完了できれば無駄な電力消費を抑制できるし、仮にギヤ入れに失敗したとしても、リトライ操作でトルク変動制御を実行することで確実にプリセレクトを完了できる。よって、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
以上のように別例1では、初回のギヤ入れ時にはトルク変動制御を実行せず、ギヤ入れに失敗した2回目以降のリトライ操作時にトルク変動制御が実行される。トルク変動制御がドグ歯を噛合させ易くする反面、電動機3を駆動するための電力消費を要する。トルク変動制御無しの初回のギヤ入れでプリセレクトを完了できるか否かは、諸条件が影響するため予測できない。しかし、このような初回のギヤ入れでプリセレクトを完了できれば無駄な電力消費を抑制できるし、仮にギヤ入れに失敗したとしても、リトライ操作でトルク変動制御を実行することで確実にプリセレクトを完了できる。よって、電力節減と確実な変速とを両立することができる。
[別例2]
図11は別例2の車両ECU16が実行するプリセレクト制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンの開始時にリトライフラグFがリセットされているものとする。
上記別例1と同じく、ステップS2〜8で変速ギヤと出力軸2bとを回転同期させ、ステップS10で変速段のギヤ入れを開始し、ステップS202でリトライフラグFがセットされているか否かを判定する。ルーチンの開始当初はNoの判定を下し、ステップS14でギヤ入れトライ時間T1が経過したか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS204に移行して、リトライフラグFがセットされているか否かを判定する。ルーチンの開始当初はNoの判定を下し、続くステップS206でギヤ入れの開始からトルク変動開始判定時間T2(<T1)が経過したか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS16に移行して、ギヤ入れ完了の操作ストロークに達したか否かを判定する。
図11は別例2の車両ECU16が実行するプリセレクト制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンの開始時にリトライフラグFがリセットされているものとする。
上記別例1と同じく、ステップS2〜8で変速ギヤと出力軸2bとを回転同期させ、ステップS10で変速段のギヤ入れを開始し、ステップS202でリトライフラグFがセットされているか否かを判定する。ルーチンの開始当初はNoの判定を下し、ステップS14でギヤ入れトライ時間T1が経過したか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS204に移行して、リトライフラグFがセットされているか否かを判定する。ルーチンの開始当初はNoの判定を下し、続くステップS206でギヤ入れの開始からトルク変動開始判定時間T2(<T1)が経過したか否かを判定する。判定がNoのときにはステップS16に移行して、ギヤ入れ完了の操作ストロークに達したか否かを判定する。
トルク変動開始判定時間T2の経過以前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS20でギヤ入れ完了判定を下し、ステップS208でリトライフラグFをリセットした後にルーチンを終了する。この場合には、ステップS18のトルク変動制御が実行されることなくギヤ入れが完了する。
また、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にトルク変動開始判定時間T2が経過すると、ステップS210でトルク変動制御を実行する。よって、この場合には初回のギヤ入れによるストローク途中でトルク変動制御が開始されてドグ歯がより噛合し易くなる。そして、シンクロ機構がギヤ入れ方向に操作され続けて、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS20でギヤ入れ完了判定を下し、ステップS208を経てルーチンを終了する。
また、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にトルク変動開始判定時間T2が経過すると、ステップS210でトルク変動制御を実行する。よって、この場合には初回のギヤ入れによるストローク途中でトルク変動制御が開始されてドグ歯がより噛合し易くなる。そして、シンクロ機構がギヤ入れ方向に操作され続けて、ギヤ入れトライ時間T1の経過前にギヤ入れ完了の操作ストロークに到達すると、ステップS20でギヤ入れ完了判定を下し、ステップS208を経てルーチンを終了する。
また、このようにトルク変動制御を実行したにも拘わらず、ギヤ入れ完了の操作ストロークに到達する以前にギヤ入れトライ時間T1が経過すると、ステップS22でギヤ入れ失敗判定を下し、ステップS212でリトライフラグFをセットし、ステップS24でストローク戻し操作を実行する。よって、その後に図11のルーチンを実行すると、ステップS2〜8で回転同期を行った後にステップS10でギヤ入れを開始し、ステップS202からステップS12に移行する。ステップS12では操作ストロークがトルク変動制御の範囲内か否かを判定し、トルク変動制御の範囲内に入るとステップS18でトルク変動制御を実行する。
よって、2回目以降のギヤ入れであるリトライ操作時には、上記実施形態や別例1のリトライ操作時と同様に、操作ストローク中に設定されたトルク変動制御の範囲内でトルク変動制御が実行される。
以上のように別例2では、初回のギヤ入れをトルク変動制御無しで開始し、ギヤ入れ完了の見込み無しと判定した場合に、ストローク途中でトルク変動制御を開始している。よって、別例1と同じくトルク変動制御による無駄な電力消費を抑制した上で、初回のギヤ入れでギヤ入れできる可能性が高いため、一層迅速にプリセレクトを完了することができる。
以上のように別例2では、初回のギヤ入れをトルク変動制御無しで開始し、ギヤ入れ完了の見込み無しと判定した場合に、ストローク途中でトルク変動制御を開始している。よって、別例1と同じくトルク変動制御による無駄な電力消費を抑制した上で、初回のギヤ入れでギヤ入れできる可能性が高いため、一層迅速にプリセレクトを完了することができる。
ところで、上記のように電動機3を利用して変速ギヤと出力軸2b側との回転同期を完了したとしても、その後のギヤ入れ中に変速ギヤは回転低下してしまう。上記実施形態や別例1,2では、ギヤ入れ中に行われるトルク変動制御により偏差ΔNに基づき変速ギヤの回転速度Nが目標回転速度Ntgt近傍に保持されるため、結果としてドグ歯の噛合は可能である。しかしながら、当該トルク変動制御により一旦低下した変速ギヤの回転速度Nを上昇させる必要があるため、その所要時間分だけドグ歯の噛合、ひいてはプリセレクトの完了が遅延してしまう。
そこで、ギヤ入れ中に発生する変速ギヤの回転低下を見込んで、回転同期の際の変速ギヤの目標回転速度Ntgtを出力回転速度Noutよりも高回転側に設定する対策も考えられる。以下、当該対策を別例3として説明する。なお、この目標回転速度Ntgt(>Nout)は、上記実施形態や別例1,2で説明した目標回転速度Ntgt(=Nout)とは相違するため、この別例3では目標回転速度NtgtUPと称して区別を図るものとする。
そこで、ギヤ入れ中に発生する変速ギヤの回転低下を見込んで、回転同期の際の変速ギヤの目標回転速度Ntgtを出力回転速度Noutよりも高回転側に設定する対策も考えられる。以下、当該対策を別例3として説明する。なお、この目標回転速度Ntgt(>Nout)は、上記実施形態や別例1,2で説明した目標回転速度Ntgt(=Nout)とは相違するため、この別例3では目標回転速度NtgtUPと称して区別を図るものとする。
この対策は、図2,10,11のステップS4で実行される。車両ECU16はステップS4で目標回転速度Ntgtに代えて目標回転速度NtgtUPの設定処理を実行する際に、変速機2の出力回転速度Noutをベース値Nbaseとして設定し、次式(3)に従って目標回転速度NtgtUPを算出する。
NtgtUP=Nbase×KNtemp×KNv×KNacc×KNgear ……(3)
NtgtUP=Nbase×KNtemp×KNv×KNacc×KNgear ……(3)
ここに、KNtempは油温補正係数、KNvは速度補正係数、KNaccはアクセル補正係数、KNgearはギヤ補正係数であり、それぞれ予め設定された図12〜15に示すマップに基づき算出される。
図12は変速機2の油温Toilに基づき油温補正係数KNtempを算出するためのマップを示し、油温補正係数KNtempは油温Toilが低いほど大きな値として算出される。
図13は車速Vに基づき速度補正係数KNvを算出するためのマップを示し、速度補正係数KNvは車速Vが高いほど大きな値として算出される。
図14はアクセル開度θaccに基づきアクセル補正係数KNaccを算出するためのマップを示し、アクセル補正係数KNaccはアクセル開度θaccが大きいほど大きな値として算出される。
図15は変速機2の変速段(現在動力伝達中の変速段)に基づきギヤ補正係数KNgearを算出するためのマップを示し、ギヤ補正係数KNgearは低ギヤ段ほど大きな値として算出される。
図12は変速機2の油温Toilに基づき油温補正係数KNtempを算出するためのマップを示し、油温補正係数KNtempは油温Toilが低いほど大きな値として算出される。
図13は車速Vに基づき速度補正係数KNvを算出するためのマップを示し、速度補正係数KNvは車速Vが高いほど大きな値として算出される。
図14はアクセル開度θaccに基づきアクセル補正係数KNaccを算出するためのマップを示し、アクセル補正係数KNaccはアクセル開度θaccが大きいほど大きな値として算出される。
図15は変速機2の変速段(現在動力伝達中の変速段)に基づきギヤ補正係数KNgearを算出するためのマップを示し、ギヤ補正係数KNgearは低ギヤ段ほど大きな値として算出される。
以上により目標回転速度NtgtUPを算出すると、車両ECU16はステップS6で変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度NtgtUPに一致させるように電動機3を制御する。そして、以降の処理は、上記実施形態或いは別例1,2と同様の手順で行われる。
各補正係数KNtemp,KNv,KNacc,KNgear(全て>1.0)に基づき、目標回転速度NtgtUPは出力回転速度Noutよりも高い値として算出される。よって、回転同期により変速ギヤに回転速度Nは出力軸2b側よりも高回転側に制御され、その後にトルク変動制御が実行される。
各補正係数KNtemp,KNv,KNacc,KNgear(全て>1.0)に基づき、目標回転速度NtgtUPは出力回転速度Noutよりも高い値として算出される。よって、回転同期により変速ギヤに回転速度Nは出力軸2b側よりも高回転側に制御され、その後にトルク変動制御が実行される。
回転同期が完了すると変速ギヤの回転速度Nは低下し始めるが、元々回転速度Nが出力軸2b側よりも高回転側に制御されているため、たとえ回転低下したとしても出力軸2b側を大きく下回ることはない。このため、トルク変動制御により変速ギヤの回転速度Nを上昇させる必要がなくなることから速やかにドグ歯の噛合に移行することができ、ひいてはより早期に変速段のプリセレクトを達成することができる。
特に、この別例3では、変速機2の油温Toilが低いほど、或いは車速Vが高いほど、或いはアクセル開度θaccが大きいほど、或いは低ギヤ段ほど、式(3)に基づき目標回転速度NtgtUPを増加させている。
特に、この別例3では、変速機2の油温Toilが低いほど、或いは車速Vが高いほど、或いはアクセル開度θaccが大きいほど、或いは低ギヤ段ほど、式(3)に基づき目標回転速度NtgtUPを増加させている。
これらの要件は、回転同期後のギヤ入れ中に生じる変速ギヤの回転低下に影響を及ぼすものである。即ち、油温Toilが低くてオイル粘度が高ければ回転同期後に変速ギヤは急激に回転低下し、車速Vが高い場合には変速ギヤが高回転域で回転同期されるため、回転同期後の回転低下が急激なものになる。また、アクセル開度θaccが大きければ、間もなく出力軸2b側の回転速度が上昇することが予想されるため、結果として変速ギヤが回転低下した場合と同様の状況になる。また、低ギヤ段ほど出力軸2b側の回転上昇/低下が急激なものとなる。
よって、各補正係数KNtemp,KNv,KNacc,KNgearに基づき目標回転速度NtgtUPを増加側に補正することにより、回転同期後の変速ギヤの回転速度Nが出力軸2b側を大きく下回る事態を防止でき、トルク変動制御の実行と相俟って一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成できる。
よって、各補正係数KNtemp,KNv,KNacc,KNgearに基づき目標回転速度NtgtUPを増加側に補正することにより、回転同期後の変速ギヤの回転速度Nが出力軸2b側を大きく下回る事態を防止でき、トルク変動制御の実行と相俟って一層迅速且つ確実にドグ歯を噛合させて変速段のプリセレクトを達成できる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、エンジンに加えて走行用動力源として電動機3を搭載したハイブリッド型トラックに具体化したが、電動機3のみを搭載した電気自動車に具体化してもよいし、バスや乗用車に具体化してもよい。
また上記実施形態では、デュアルクラッチ式変速機2に適用したが、これに限るものではなく、例えば手動変速機をベースとして、変速操作及びクラッチの断接操作をアクチュエータにより自動的に行う自動変速機に具体化してもよい。また、手動変速機に具体化して、運転者による手動の変速操作時にトルク変動制御を実行するようにしてもよい。
また上記実施形態では、デュアルクラッチ式変速機2に適用したが、これに限るものではなく、例えば手動変速機をベースとして、変速操作及びクラッチの断接操作をアクチュエータにより自動的に行う自動変速機に具体化してもよい。また、手動変速機に具体化して、運転者による手動の変速操作時にトルク変動制御を実行するようにしてもよい。
また上記実施形態では、変速機2の油温Toilなどに関係なく常にトルク変動制御を実行したが、これに限ることはない。例えば変速機2の油温Toilが高いときにはトルク変動制御を実行せず、油温Toilが低くてドグ歯を噛合させ難い条件のときのみにトルク変動制御を実行してもよい。また、油温Toilに関わらずトルク変動制御を常に実行すると共に、変速機2の油温Toilが高いときには目標回転速度Ntgtと変速ギヤの回転速度Nとの偏差ΔNに応じたトルク変動制御の切換を実行せず、油温Toilが低くて回転同期後の変速ギヤの回転低下が急激になると予測される場合のみ、偏差ΔNに応じたトルク変動制御の切換を実行してもよい。
また上記実施形態では、偏差ΔNに応じて変速ギヤの回転速度Nへの影響力が大のメイントルクからトルク変動制御を改めて開始することにより、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgt近傍に保持したが、この手法に限ることはない。例えば偏差ΔNに基づき、変速ギヤの回転速度Nを目標回転速度Ntgtに接近させる方向に、メイントルクまたはサブトルクの変動量MTmain,MTsubを順次増減するようにしてもよい。また、変動量MTmain,MTsubに代えて変動時間Tmain,Tsubを増減してもよい。
2 変速機
2b 出力軸
3 電動機
14 駆動輪
16 車両ECU(回転同期制御手段、トルク変動制御手段、トルク補正手段、リトライ手段)
36 油温センサ(油温検出手段)
2b 出力軸
3 電動機
14 駆動輪
16 車両ECU(回転同期制御手段、トルク変動制御手段、トルク補正手段、リトライ手段)
36 油温センサ(油温検出手段)
Claims (9)
- 電動機の駆動力を変速機を介して駆動輪側に伝達して走行可能な電気自動車において、
上記変速機の変速段を切換操作するときに、上記電動機の駆動力を上記変速機に伝達して、該変速機の出力軸側の回転速度から設定した目標回転速度に基づき切換操作すべき変速ギヤの回転速度を制御して上記出力軸側に回転同期させる回転同期制御手段と、
上記回転同期制御手段による回転同期の完了後に、上記変速ギヤの回転速度を維持し得るゼロトルクを中心として、上記電動機により上記変速ギヤに正側及び負側の微小トルクを交互に付加するトルク変動制御を実行するトルク変動制御手段と、
上記トルク変動制御手段によるトルク変動制御の実行中に、上記変速ギヤの回転速度を上記目標回転速度近傍に保持すべく、上記トルク変動制御手段によって付加される上記正側及び負側の微小トルクを補正するトルク補正手段と
を備えたことを特徴とする電気自動車の変速制御装置。 - 上記トルク補正手段は、上記変速ギヤの回転速度が目標回転速度を下回ったときに、上記ゼロトルクを基準として負側の微小トルクよりも正側の微小トルクが大となるように補正し、上記変速ギヤの回転速度が上記目標回転速度を予め設定されたヒステリシス設定値だけ上回ったときに、上記ゼロトルクを基準として正側の微小トルクよりも負側の微小トルクが大となるように補正することを特徴とする請求項1記載の電気自動車の変速制御装置。
- 上記変速機の油温を検出する油温検出手段を備え、
上記トルク補正手段は、上記油温検出手段により検出された油温が低いほど、上記正側及び負側の微小トルクを共に増加することを特徴とする請求項1または2記載の電気自動車の変速制御装置。 - 上記トルク補正手段は、上記電気自動車にPTOが搭載されてない場合に比較して該PTOが搭載されている場合に、上記正側及び負側の微小トルクを共に増加することを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。
- 上記変速段の切換が失敗したときに、該変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、
上記トルク補正手段は、上記リトライ手段によるリトライ操作の回数が増加するほど、上記正側及び負側の微小トルクを共に増加することを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。 - 上記トルク変動制御手段は、上記正側及び負側の微小トルクの間で予め設定された継続時間に亘って上記ゼロトルクを継続することを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。
- 上記変速段の切換が失敗したときに、該変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、
初回の変速段の切換操作から、上記トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及び上記トルク補正手段による微小トルクの補正を実行することを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。 - 上記変速段の切換が失敗したときに、該変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、
初回の変速段の切換操作では、上記トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及び上記トルク補正手段による微小トルクの補正を実行せず、上記リトライ手段によるリトライ操作時に、上記トルク変動制御及び微小トルクの補正を実行することを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。 - 上記変速段の切換が失敗したときに、該変速段の切換を再試行するリトライ操作を実行するリトライ手段を備え、
初回の変速段の切換操作において、該切換操作の開始当初は上記トルク変動制御手段によるトルク変動制御、及び上記トルク補正手段による微小トルクの補正を実行せず、該切換操作中に変速が完了せずに予め設定された判定時間が経過した場合に、該切換操作の途中から上記トルク変動制御及び微小トルクの補正を開始することを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の電気自動車の変速制御装置。
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