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JP2014092551A - 光学フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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JP2014092551A
JP2014092551A JP2012240791A JP2012240791A JP2014092551A JP 2014092551 A JP2014092551 A JP 2014092551A JP 2012240791 A JP2012240791 A JP 2012240791A JP 2012240791 A JP2012240791 A JP 2012240791A JP 2014092551 A JP2014092551 A JP 2014092551A
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武志 八木
Mitsuaki KAWANISHI
光明 川西
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篤史 久米
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Abstract

【課題】生産性が高く、防眩性に優れた光学フィルムを提供する。
【解決手段】透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成され、かつ表面に凹凸構造を有するハードコート層とを含む光学フィルムにおいて、前記ハードコート層を、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成する。前記ハードコート層表面の凸部はセルロースナノファイバー凝集体を含んでいる。このセルロースナノファイバー凝集体を構成するセルロースナノファイバーが任意の方向に配向し、前記凝集体がクロスニコルによる偏光顕微鏡の観察で明点部を形成してもよい。前記セルロースナノファイバー凝集体の平均粒径は1〜20μm程度であってもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気・電子又は精密機器の表示部において、表示装置と組み合わせて用いられる光学フィルム及びその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイ(LCD)は、テレビ(TV)用途又は動画表示用途で、表示装置として目覚ましい進歩を遂げ、急速に普及が進んでいる。例えば、高速応答性を有する液晶材料の開発や、オーバードライブなどの駆動方式の改良により、従来、液晶が苦手としていた動画表示を克服するとともに、表示の大型化に対応した生産技術革新も進んでいる。
これらのディスプレイにおいて、画質を重視するテレビやモニタなどの用途、外光の強い屋外で使用されるビデオカメラなどの用途では、外光の映り込みを防止する処理が表面に施されるのが通例である。その手法の一つに防眩処理があり、例えば、通常、液晶ディスプレイの表面には防眩処理がなされている。防眩処理は、表面に微細な凹凸構造を形成することにより、表面反射光を散乱し、映り込み像をぼかす効果を発現させる処理であり、通常、LCDには、このような処理をした防眩性フィルムが配設されている。
また、LCDと並んで、近年、普及が進んでいるプラズマディスプレイパネル(PDP)において、優れた透過画像を表示でき、かつ優れた防眩性を有する防眩性フィルムとして、特開2009−265143号公報(特許文献1)には、透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成されるハードコート層からなる防眩性フィルムであって、前記ハードコート層中に(a)一次粒径が40〜200nmのシリカ微粒子と(b)一次粒径が1〜30nmのシリカ微粒子とバインダーとを含み、かつシリカ微粒子凝集構造を含み、前記防眩性フィルムのハードコート層側表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.3μm、凹凸周期λaが40〜200μm、前記防眩性フィルムのヘイズ値が0.1〜3.0%である防眩性フィルムが開示されている。この文献には、シリカ微粒子の凝集構造の形成方法としては、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどの凝集剤を用いる方法が記載されている。実施例では、1.92〜2.02%のヘイズ及び46〜80μmの凹凸周期を有するハードコート層が形成されている。
また、特開2007−219485号公報(特許文献2)には、透明支持体上に透光性樹脂及び凝集性の金属酸化物粒子を含む少なくとも1層のハードコート層を有し、表面ヘイズ値が0〜12%、内部ヘイズ値が0〜35%、かつSm値が50〜200μmである光学フィルムが開示されている。
しかし、これらの光学フィルムでも、無機微粒子の凝集により凸部が形成されているため、凸部形状を制御するのが困難であり、防眩性が充分ではなく、外光が映り込み易い。また、特許文献1では、粒径の異なる複数の粒子が必要である上に、多量のシリカ微粒子を凝集させるため、凝集剤が必要であり、ブリードアウトの原因となる。
一方、特許第4213989号公報(特許文献3)には、透明支持体の一方の面にハードコート層と反射防止層とが順次設けられた長尺のポリマーフィルムの前記一方の面に、金属製のエンボス版を有するエンボスローラにより凹凸形成加工を連続的に施して防眩性フィルムとする防眩性フィルムの製造方法において、前記エンボス版を、不規則な凹凸パターンになるように放電加工により作製し、前記エンボス版の表面の算術平均粗さRaを0.3〜1.0μmとし、平均凹凸周期RSmを5〜30μmとし、前記透明支持体に周面が接触して前記ポリマーフィルムを冷却するバックアップローラと、前記反射防止層に周面が接触して前記ポリマーフィルムを加熱する前記エンボスローラとにより前記ポリマーフィルムを狭持しながら搬送させ、前記ポリマーフィルムが狭持される狭持位置の上流では前記ポリマーフィルムを前記エンボスローラに巻き掛け、前記狭持位置の下流では前記ポリマーフィルムを前記バックアップローラに巻き掛けることを特徴とする防眩性フィルムの製造方法が開示されている。
しかし、この防眩性フィルムでは、凹凸周期が小さいため、ヘイズが低い場合には防眩性が低下し、強い光が映り込む環境下で視認性を向上するのは困難である。さらに、エンボス板の調製が困難である上に、製造工程が煩雑であり、生産性が低い。
特開2009−265143号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2007−219485号公報(特許請求の範囲、実施例) 特許第4213989号公報(請求項1)
従って、本発明の目的は、生産性が高く、防眩性に優れた光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、外光の映り込みを抑制でき、視認性に優れた光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐擦傷性及び機械的特性にも優れた光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、凝集剤などのブリードアウトが抑制された光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、低反射で、かつ低ヘイズな光学フィルムを簡便に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、透明フィルムの上に、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成され、凸部に前記セルロースナノファイバー凝集体を含む凹凸構造を表面に有するハードコート層を形成することにより、防眩性に優れた光学フィルム(特に防眩フィルム)を高い生産性で製造できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の光学フィルムは、透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成され、かつ表面に凹凸構造を有するハードコート層とを含む光学フィルムであって、前記ハードコート層が、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成され、かつハードコート層表面の凸部がセルロースナノファイバー凝集体を含む。前記セルロースナノファイバー凝集体を構成するセルロースナノファイバーは、ランダムな方向に配向し、前記凝集体がクロスニコルによる偏光顕微鏡の観察で明点部を形成してもよい。前記セルロースナノファイバー凝集体は棒状であり、かつ前記セルロースナノファイバー凝集体の平均長径は15μm以下であってもよい。前記セルロースナノファイバーは凸部に偏在していてもよい。前記ハードコート層の表面に、凹凸の平均間隔Sm80μm以上600μm未満、算術平均粗さRa0.05〜1.5μm、算術平均傾斜Δa0.05〜5°の凹凸構造が形成されていてもよい。前記セルロースナノファイバーは10〜500nmの平均繊維径を有していてもよい。前記セルロースナノファイバーの割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.01〜3重量部程度であってもよい。前記硬化性組成物は、さらにエチレン性不飽和結合を有さない高分子(特にセルロース誘導体)を含んでいてもよい。前記硬化性組成物は、さらに中空シリカ粒子を含んでいてもよい。前記中空シリカ粒子は、セルロースナノファイバー凝集体の周囲に偏在していてもよい。前記ハードコート層は凝集剤を実質的に含有しなくてもよい。
本発明には、透明フィルムの上に、ハードコート層を形成するための塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化する前記光学フィルムの製造方法も含まれる。
本発明では、透明フィルムの上に形成されたハードコート層が、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成され、凸部に前記セルロースナノファイバー凝集体を含む凹凸構造を表面に有するため、防眩性に優れた光学フィルムが高い生産性で得られる。特に、この光学フィルムは、外光の映り込みを抑制でき、視認性に優れており、例えば、強い光が映り込む環境下でも視認性に優れたディスプレイの表示が得られる。また、ハードコート層を硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されているため、耐擦傷性及び機械的特性も向上できる。また、凝集剤を配合することなく、優れた光学特性を発現する凹凸構造を形成できるため、凝集剤などのブリードアウトが抑制された光学フィルムが得られる。さらに、硬化性組成物がセルロースナノファイバー及び中空シリカを含むと、低反射で、かつ低ヘイズな光学フィルムが簡便に得られる。
図1は、実施例で得られたセルロースナノファイバー分散液Aのクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図2は、実施例で得られたセルロースナノファイバー分散液Bのクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図3は、実施例で得られたセルロースナノファイバー分散液Hのクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図4は、実施例7で得られたハードコート層表面のオープンニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図5は、実施例7で得られたハードコート層表面のクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図6は、比較例2で得られたハードコート層表面のオープンニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図7は、比較例2で得られたハードコート層表面のクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図8は、比較例3で得られたハードコート層表面のオープンニコルによる偏光顕微鏡写真である。 図9は、比較例3で得られたハードコート層表面のクロスニコルによる偏光顕微鏡写真である。
[ハードコート層]
本発明の光学フィルムは、透明フィルムの上に形成されたハードコート層を含む。このハードコート層は、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されており、表面に凹凸構造を有している。
(ハードコート層の表面構造)
ハードコート層表面の凹凸構造において、表面に形成された各凸部はセルロースナノファイバー凝集体を含んでいる。このセルロースナノファイバー凝集体は、凸部を構成する領域に含まれていればよく、凸部全体に亘って存在(分布)していてもよく、また1つの凸部に複数の凝集体として存在してもよい。また、前記凝集体は、凸部の略中央部付近に1つの凝集体として存在していてもよい。本発明では、後述するように、製造過程で対流作用によりセルロースナノファイバーと硬化前の樹脂成分とが一緒になってハードコート層の表面で凝集して凸部を形成することにより、簡便な製造方法で、ハードコート層の表面に光学特性に優れた凹凸構造(特に、急峻で微細な凸部を有する凹凸構造)を形成できる。しかも、凝集体は、ナノファイバーで構成されているため、可視光には影響を与えず、光学特性を損なうこともない。
各凸部に含まれるセルロースナノファイバー凝集体の形状は、特に限定されず、等方形状(略球状など)、異方形状(棒状、繊維状、不定形状など)のいずれであってもよく、通常、略棒状などの異方形状である。凝集体の平均粒径は、例えば、1〜10μm、好ましくは1.5〜9μm、さらに好ましくは2〜8μm(特に2.5〜7μm)程度である。
凝集体が異方形状(特に棒状)である場合、凝集体の平均長径は15μm以下であってもよく、例えば、3〜15μm、好ましくは5〜12μm、さらに好ましくは6〜10μm程度である。異方形状の凝集体の平均アスペクト比(平均長径/平均短径)は、例えば、1.5〜20、好ましくは2〜15、さらに好ましくは3〜10程度である。本発明では、このような異方形状の凝集体を生成させることにより、適度に微細で急峻な凹凸構造を形成できる。
凝集体の粒径が小さすぎると、凹凸構造が小さくなりすぎる傾向があり、大きすぎると、凹凸構造が大きくなりすぎる傾向がある。
凝集体の平均粒径は、偏光顕微鏡に基づいて、任意の10以上の凝集体の平均値として求めることができる。詳細には、実施例に記載の方法で測定できる。
前記セルロースナノファイバー凝集体を構成するセルロースナノファイバーは、任意の方向に配向していてもよいが、通常、ランダムな方向に配向している。セルロースナノファイバーの配向方向については、セルロースナノファイバーの配向方向がランダムな方向に配向したとき、前記凝集体がクロスニコルによる偏光顕微鏡での観察で明点部を形成するため、配向方向を容易に確認できる。そのため、オープンニコルによる偏光顕微鏡での観察と組み合わせることにより、凸部での凝集体の有無も容易に確認できる。
前記セルロースナノファイバーは、ハードコート層表面の凸部に偏在していてもよく、例えば、セルロースナノファイバー全体に対して、前記凸部に存在するセルロースナノファイバー(セルロースナノファイバー凝集体)の割合は30重量%以上であってもよく、例えば、30〜90重量%、好ましくは40〜85重量%、さらに好ましくは50〜80重量%(特に60〜70重量%)程度であってもよい。凸部に存在するセルロースナノファイバーの割合が少ないと、十分な凹凸構造(特に、急峻で微細な凸部を有する凹凸構造)を形成するのが困難となる。
なお、凸部以外の領域にもセルロースナノファイバーが存在する場合、凸部以外の領域に存在するセルロースナノファイバーは、凝集体、非凝集体(例えば、均一な分散体)のいずれであってもよいが、通常、非凝集体である。
表面の凹凸構造は、凹凸の平均間隔Smが用途に応じて80μm以上600μm未満の範囲から選択できる。防眩フィルムではSmは、例えば、85〜500μm、好ましくは90〜400μm、さらに好ましくは95〜300μm(特に100〜300μm)程度である。また、ハードコート層に低屈折率の無機粒子を配合した低反射の防眩フィルムではSmは、例えば、100〜550μm、好ましくは150〜500μm、さらに好ましくは200〜450μm(特に250〜420μm)程度である。Smが小さすぎると、防眩性が低下し、映り込みも発生し易く、Smが大きすぎると、ギラツキが発生し易くなる。
前記凹凸構造の算術平均粗さRaは、用途に応じて、0.05〜1.5μm程度の範囲から選択できる。防眩フィルムではRaは0.1〜1.5μmであってもよく、例えば、0.12〜1μm、好ましくは0.13〜0.5μm、さらに好ましくは0.15〜0.3μm(特に0.15〜0.25μm)程度である。また、低反射の防眩フィルムではRaは0.05〜0.3μmであってもよく、例えば、0.06〜0.25μm、好ましくは0.07〜0.2μm、さらに好ましくは0.08〜0.15μm(特に0.09〜0.12μm)程度である。Raが小さすぎると、防眩性が低下し、映り込みも発生し易く、Raが大きすぎると、画像の鮮明性が低下し、製造も困難となる。
前記凹凸構造の算術平均傾斜Δaは、用途に応じて0.05〜5°程度の範囲から選択できる。防眩フィルムではΔaは、例えば、0.1〜5°、好ましくは0.3〜4.5°、さらに好ましくは0.5〜4°(特に1〜3.5°)程度である。また、低反射の防眩フィルムではΔaは、例えば、0.05〜5°、好ましくは0.06〜4°、さらに好ましくは0.07〜3°(特に0.08〜2°)程度である。本発明では、Δaが大きく、凹凸構造が急峻(又はシャープ)であるため、優れた散乱効果を発現でき、防眩性を向上できる。Δaが小さすぎると、防眩性が低下する。Δaが大きすぎると、画像の鮮明性が低下する。
本発明では、防眩性フィルムとして有用な前記凹凸構造(Sm、Ra及びΔa)を、セルロースナノファイバーを含む硬化性樹脂組成物を用いて、簡便な方法で、ハードコート層表面に形成できる。
なお、本発明では、これらの頂部間平均間隔Sm、算術平均粗さRa及び算術平均傾斜Δaは、JIS B0601に準拠した方法で測定できる。
(硬化性組成物)
表面に前記凹凸構造が形成されたハードコート層は、透明で、かつ硬質な材料で形成されていればよく、光学特性及び機械的特性に優れたハードコート層を簡便に製造できる点から、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されている。硬化性組成物の硬化物で形成されることにより耐擦傷性などの機械的特性を向上できるともに、セルロースナノファイバーを含有することにより、光学特性を損なうことなく、簡便な方法で、前記凹凸構造を形成できる。
(A)硬化性樹脂前駆体
硬化性樹脂前駆体としては、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)などにより反応する官能基を有する化合物であり、熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架橋して樹脂(特に硬化又は架橋樹脂)を形成可能な種々の硬化性化合物が使用できる。前記樹脂前駆体としては、例えば、熱硬化性化合物又は樹脂[エポキシ基、重合性基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、シラノール基などを有する低分子量化合物(例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン樹脂など)]、活性光線(紫外線など)により硬化可能な光硬化性化合物(光硬化性モノマー、オリゴマーなどの紫外線硬化性化合物など)などが例示でき、光硬化性化合物は、EB(電子線)硬化性化合物などであってもよい。なお、光硬化性モノマー、オリゴマーや低分子量であってもよい光硬化性樹脂などの光硬化性化合物を、単に「光硬化性樹脂」という場合がある。
光硬化性化合物には、例えば、単量体、オリゴマー(又は樹脂、特に低分子量樹脂)が含まれる。単量体は、例えば、1つの重合性基を有する単官能単量体と、少なくとも2つの重合性基を有する多官能単量体とに分類できる。
単官能単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系単量体、ビニルピロリドンなどのビニル系単量体、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートなどの橋架環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能単量体には、2〜8程度の重合性基を有する多官能単量体が含まれ、2官能単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジ(メタ)アクリレートなどの橋架環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3〜8官能単量体としては、例えば、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
オリゴマー又は樹脂としては、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体の(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート(ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなど)、ポリエステル(メタ)アクリレート(例えば、脂肪族ポリエステル型(メタ)アクリレート、芳香族ポリエステル型(メタ)アクリレートなど)、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート(ポリエステル型ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル型ウレタン(メタ)アクリレートなど)、シリコーン(メタ)アクリレートなどが例示できる。これらの(メタ)アクリレートオリゴマー又は樹脂には、スチレン系単量体、ビニルエステル系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸などの共重合性単量体が含まれていてもよい。これらの光硬化性化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましい硬化性樹脂前駆体は、短時間で硬化できる光硬化性化合物、例えば、紫外線硬化性化合物(モノマー、オリゴマーや低分子量であってもよい樹脂など)、EB硬化性化合物である。特に、実用的に有利な樹脂前駆体は、紫外線硬化性樹脂である。さらに、耐擦傷性を向上させるため、光硬化性樹脂は、2官能以上(好ましくは2〜10官能、さらに好ましくは3〜8官能程度)の光硬化性化合物、特に、多官能(メタ)アクリレート、例えば、3官能以上(特に4〜8官能)の(メタ)アクリレート(例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなど)を含むのが好ましい。特に、5〜7官能(メタ)アクリレートと、2〜4官能(メタ)アクリレート[特に、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3〜4官能(メタ)アクリレート]とを組み合わせてもよく、両者の割合(重量比)は、例えば、前者/後者=100/0〜1/99、好ましくは90/10〜10/90、さらに好ましくは80/20〜20/80程度であり、光学特性及びハードコート性に優れる点から、例えば、前者/後者=90/10〜50/50(特に80/20〜60/40)程度が特に好ましい。
(B)セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバーとしては、例えば、β−1,4−グルカン構造を有する多糖類で形成されている限り、特に制限されず、高等植物由来のセルロース繊維[例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(コットンリンター、ボンバックス綿、カポックなど)、ジン皮繊維(例えば、麻、コウゾ、ミツマタなど)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド麻など)などの天然セルロース繊維(パルプ繊維)など]、動物由来のセルロース繊維(ホヤセルロースなど)、バクテリア由来のセルロース繊維などが挙げられる。これらのセルロースナノファイバーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのセルロースナノファイバーのうち、生産性が高く、適度な繊維径及び繊維長を有する点から、植物由来のセルロース繊維、例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)や種子毛繊維(コットンリンターパルプなど)などのパルプ由来のセルロース繊維が好ましく、短繊維長のファイバーを調製し易い点から、広葉樹パルプ由来のセルロース繊維が特に好ましい。
セルロースナノファイバーの平均繊維径は、ナノメータサイズであれば特に限定されないが、例えば、10〜300nmであり、好ましくは30〜280nm、さらに好ましくは50〜250nm(特に100〜230nm)程度である。平均繊維長は、例えば、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜9μm、さらに好ましくは1〜8μm程度である。
なお、本発明において、前記平均繊維径、繊維長は、偏光顕微鏡写真に基づいて測定した繊維径(n=20程度)から算出した値である。前記繊維径や繊維長を有するセルロースナノファイバーは前述の形状及びサイズを有する棒状に凝集しており、ハードコート層塗工液の初期におけるセルロースナノファイバーの分散性を向上させ、対流の発生を促進できるためか、ハードコート層の表面に微細な凹凸構造(特に、急峻で微細な凸部を有する凹凸構造)を形成できる。特に、セルロースミクロフィブリルは、植物細胞壁(植物繊維)の50%以上を占める骨格物質で、伸びきり鎖結晶からなる高強度及び高弾性のナノファイバーであり、従来は、セルロースナノファイバーは長い繊維長を保持することが重要であると考えられていたが、本発明では、繊維長を比較的短繊維に調製することにより、ハードコート層の表面に微細で急峻な凸部を形成することに成功した。平均繊維長が大きすぎると、急峻な凹凸構造を形成するのが困難となり、セルロースナノファイバーが塗工前に凝集して外観不良を引き起こす。
セルロースナノファイバーの横断面形状(繊維の長手方向に垂直な断面形状)は、特に限定されないが、バクテリアセルロースのような異方形状(扁平形状)であってもよいが、植物由来のナノファイバーの場合、通常、略等方形状である。略等方形状としては、例えば、真円形状、正多角形状などであり、略円形状の場合、短径に対する長径の比(平均アスペクト比)は、例えば、1〜2、好ましくは1〜1.5、さらに好ましくは1〜1.3(特に1〜1.2)程度である。
このようなセルロースナノファイバーは、長繊維のセルロースナノファイバーを粉砕して短繊維化することにより調製してもよい。粉砕処理としては、固体状態のセルロースナノファイバーを粉砕する方法であってもよく、セルロースナノファイバー及び溶媒を含む分散液(又は縣濁液)中でセルロースナノファイバーを粉砕する方法であってもよい。
これらの方法のうち、簡便に均一な繊維長に粉砕し易い点などから、分散液中で粉砕する方法が好ましい。溶媒としては、例えば、水又は親水性有機溶媒を好ましく利用できる。親水性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1−メトキシ−2−プロパノール)など)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの溶媒のうち、簡便性などの点から、少なくとも水を含むのが好ましい。分散液には、他の添加剤を含んでいてもよく、後述のエチレン性不飽和結合を有さない高分子(特にセルロース誘導体)を含む分散液であってもよく、酸性の水分散液であってもよい。
分散液における固形分濃度は、例えば、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.2〜10重量%程度である。分散液におけるセルロースナノファイバーの濃度は、例えば、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%(特に0.2〜1重量%)程度である。
粉砕方法としては、固体の物質を小片に粉砕するための単位操作が可能な粉砕機(ミル)であれば、特に限定されず、例えば、ボールミル、ビーズミル、ロッドミル、自生粉砕ミル、半自生粉砕(SAG)ミル、小石ミル、高圧粉砕ロール、縦軸インパクタ(VSI)ミルなどが挙げられる。本発明では、粉砕効果が高い粉砕機で長時間処理した場合には、高い防眩性が発現できない。すなわち、微細でシャープな表面凹凸構造を形成するためには、繊維長は短くする必要があるが、繊維長を短か過ぎるとシャープな凹凸構造が形成できず、防眩性が発現できなくなる。そのため、粉砕処理においては、前記繊維長、繊維径を有するセルロースナノファイバーを得ることができるように調整する必要がある。
好ましい粉砕方法としては、過度に分散させる粉砕方法ではなく、かつセルロースミクロフィブリルを長さ方向に引裂く性質の粉砕方法よりも、セルロースミクロフィブリルの長さ方向のつながりを切断する性質の粉砕方法が好ましい。すなわち、粉砕処理において重要なことは、繊維長を短く切断できる粉砕方法を選択することである。例えば、ビーズミルを用いて直径1mmφのビーズで周速10〜20m/秒(特に12〜18m/秒)程度で粉砕してもよい。
セルロースナノファイバーの割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜3重量部程度の範囲から選択できるが、光学特性を低下させず、微細な凹凸構造を形成できる点から、例えば、0.02〜2重量部、好ましくは0.03〜1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.3重量部程度である。セルロースナノファイバーの割合が少なすぎると、凹凸構造を形成するのが困難となる。セルロースナノファイバーの割合が多すぎると、光学フィルムの光学特性が低下する。
(C)エチレン性不飽和結合を有さない高分子
硬化性組成物は、柔軟性などの機械的特性を向上させるために、さらに硬化性樹脂前駆体の硬化反応に関与するエチレン性不飽和結合を有さない高分子を含んでいてもよい。
このような高分子としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン樹脂、ゴム又はエラストマーなどが例示できる。これらの高分子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの高分子のうち、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル、セルロース誘導体などが汎用されるが、透明性及び耐熱性に優れるとともに、柔軟性などの機械的特性も向上できる点から、セルロース誘導体が好ましい。
セルロース誘導体には、セルロースエステル類、セルロースエーテル類、セルロースカーバメート類が含まれる。これらのセルロース誘導体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのセルロース誘導体のうち、セルロースエステル類が好ましい。
セルロースエステル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート;セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのC2−6アシレートなど)などが例示できる。
これらのセルロースエステル類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのセルロースエステル類のうち、溶剤のへの溶解性が高く、塗工液の調製がし易い上に、少量の添加によって塗工液の粘度調節が容易にできるとともに、塗工液でのセルロースナノファイバーの凝集を抑制し、保存安定性を高めるため、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースアセテートC3−4アシレートが好ましい。
前記高分子の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部(例えば、0.1〜5重量部)、さらに好ましくは0.2〜3重量部(特に0.3〜1重量部)程度である。前記高分子の割合は、ナノファイバー100重量部に対して、例えば、100〜2000重量部、好ましくは500〜1800重量部、さらに好ましくは1000〜1500重量部程度である。本発明では、前記高分子の割合を調整することにより、ハードコート性と機械的特性とのバランスを調整でき、この範囲にあると、両者のバランスに優れる。
(D)無機粒子
硬化性組成物は、透明性などの光学特性を改良する点などから、さらに無機粒子を含んでいてもよい。
無機粒子の平均粒径は100nm以下、好ましくは80nm以下(例えば、10〜80nm)、さらに好ましくは20〜70nm程度である。無機粒子の平均粒径が小さすぎると、ヘイズや反射率を低減する効果が低下する。無機粒子の平均粒径が大きすぎると、表面の凹凸構造に影響を与え、光学特性が低下する。
無機粒子は、低屈折率であるのが好ましく、屈折率は、例えば、1.2〜1.5、好ましくは1.21〜1.4、さらに好ましくは1.22〜1.35程度であってもよい。屈折率が大きすぎると、画像の鮮明性が低下する。
無機粒子としては、例えば、金属単体、金属酸化物、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属リン酸塩、金属炭酸塩、金属水酸化物、ケイ素化合物、フッ素化合物、天然鉱物などが挙げられる。無機粒子は、カップリング剤(チタンカップリング剤、シランカップリング剤)により表面処理されていてもよい。これらの無機粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの無機粒子のうち、透明性などの点から、酸化チタンなどの金属酸化物粒子、酸化ケイ素などのケイ素化合物粒子、フッ化マグネシウムなどのフッ素化合物粒子などが好ましく、低反射化や低ヘイズ化を実現できる点から、シリカ粒子が特に好ましい。
さらに、シリカ粒子は、内部に空洞部を有するシリカ粒子(中空シリカ粒子)であってもよい。中空シリカ粒子は、屈折率が低いため、低反射化や低ヘイズ化を効率良く向上できる。
中空シリカ粒子における空洞部の形状や大きさは、特に限定されず、粒子の屈折率が前記範囲であればよい。中空シリカ粒子は、通常、粒子の外殻(シェル)に対して核(コア)としての1個の空洞部(球状粒子の場合、球状空洞部)を有していてもよく、粒子内に複数の空洞部(球状又は楕円体状など)を有していてもよい。このような中空シリカ粒子については、特開2001−233611号公報、特開2003−192994号公報などに記載されている。これらの文献に記載された中空シリカ粒子は、屈折率が低く、コロイド領域の粒子であり、分散性などに優れており、本発明では、これらの文献に記載された中空シリカ粒子を好ましく使用でき、これらの文献に記載された製造方法で中空シリカ粒子を製造できる。
無機粒子は、ハードコート層の表面近傍(特に、凸部に偏在しているセルロースナノファイバー凝集体の周囲)に偏在していてもよい。無機粒子がハードコート層の表面近傍に偏在されていると、光学フィルムの反射率を低下できる。無機粒子をハードコート層の表面近傍に偏在させるために、例えば、分散液の組成を適宜調整してもよい。
無機粒子は、硬化性組成物中において、溶媒中に分散された分散液の形態であってもよい。溶媒としては、例えば、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。分散液中の無機粒子の固形分濃度は、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%程度である。
無機粒子(例えば、中空シリカ粒子)の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部(特に1〜2重量部)程度である。無機粒子の割合が少なすぎると、光学特性の改良効果が小さい。無機粒子の割合が多すぎると、機械的特性が低下するとともに、ヘイズが高まる。
(E)他の添加剤
硬化性組成物は、硬化性樹脂前駆体の種類に応じて、硬化剤を含んでいてもよい。例えば、熱硬化性樹脂では、アミン類、多価カルボン酸類などの硬化剤を含んでいてもよい。
硬化性組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤は、熱重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物などの熱ラジカル発生剤)であってもよく、光重合開始剤(光ラジカル発生剤)であってもよい。好ましい重合開始剤は、光重合開始剤である。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類又はプロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、アシルホスフィンオキシド類などが例示できる。光重合開始剤には、慣用の光増感剤や光重合促進剤(例えば、ジアルキルアミノ安息香酸エステルなどなどの第三級アミン類、ホスフィン系光重合促進剤など)が含まれていてもよい。光重合開始剤の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜8重量部(特に1〜5重量部)程度であり、3〜8重量部程度であってもよい。
溶媒は、前記硬化性樹脂前駆体及び前記高分子の種類及び溶解性に応じて選択でき、少なくとも固形分(硬化性樹脂前駆体、前記高分子、反応開始剤、その他添加剤)を均一に溶解できる溶媒であればよい。そのような溶媒としては、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1−メトキシ−2−プロパノール)など)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)などが例示できる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、混合溶媒であってもよい。
これらの溶媒のうち、メチルエチルケトンなどのケトン類、ブタノールなどのアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのセロソルブ類が好ましく、これらを混合してもよい。例えば、前記ケトン類と、前記アルコール類及び/又は前記セロソルブ類とを、前者/後者=90/10〜10/90、好ましくは80/20〜30/70、さらに好ましくは70/30〜50/50程度の割合(重量比)で混合してもよい。
溶媒の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して10〜1000重量部程度の範囲から選択でき、例えば、50〜500重量部、好ましくは80〜400重量部、さらに好ましくは100〜300重量部程度である。
硬化性組成物には、ハードコート層の光学特性を損なわない範囲で、慣用の添加剤、例えば、有機粒子、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、界面活性剤、水溶性高分子、充填剤、架橋剤、カップリング剤、着色剤、難燃剤、滑剤、ワックス、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤などが含まれていてもよい。
特に、硬化性組成物は、凝集剤を用いることなく、凹凸構造を形成でき、光学特性などの点から、実質的に凝集剤(例えば、特開2009−265143号公報に記載の微粒子の凝集剤など)を含有していない組成物が好ましい。
硬化性組成物(硬化性樹脂前駆体)は、熱硬化性組成物であってもよいが、短時間で硬化できる光硬化性化合物、例えば、紫外線硬化性化合物、EB硬化性化合物であってもよい。特に、実用的に有利であり、かつ凹凸構造を形成し易い樹脂前駆体は、紫外線硬化性樹脂である。
ハードコート層の厚みは、例えば、0.5〜30μm、好ましくは1〜25μm、さらに好ましくは3〜20μm(特に5〜15μm)程度である。
[透明フィルム]
透明フィルム(又は基材フィルム)としては、透明性ポリマーフィルム、例えば、セルロース誘導体[セルローストリアセテート(TAC)、セルロースジアセテートなどのセルロースアセテートなど]、ポリエステル[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアリレート系樹脂など]、ポリスルホン系樹脂[ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど]、ポリエーテルケトン系樹脂[ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなど]、ポリカーボネート(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、環状ポリオレフィン[トパス(TOPAS)(登録商標)、アートン(ARTON)(登録商標)、ゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)など]、ハロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニリデンなど)、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、酢酸ビニル又はビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールなど)などで形成されたフィルムが挙げられる。透明フィルムは1軸又は2軸延伸されていてもよい。
光学的に等方性の透明フィルムには、セルロースエステル類(セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースアセテートC3−4アシレートなど)などで形成されたシート又はフィルムが好ましい。特に、ハードコート層の熱可塑性樹脂としてセルロース誘導体を使用した場合、透明フィルムとしてセルロース誘導体で構成されたフィルムを用いると、両者の密着性も向上できる。
透明フィルムの厚みは、例えば、15〜200μm、好ましくは20〜150μm、さらに好ましくは30〜100μm程度の範囲から選択できる。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、前記ハードコート層を有することにより、高い防眩性を有するにも拘わらず、ヘイズが抑制され、高い透明性を有している。
本発明の光学フィルムは、JIS K7136に準拠したヘイズは、例えば、0.1〜30%、好ましくは0.2〜25%、さらに好ましくは0.3〜20%(特に0.5〜10%)程度であり、低屈折率の無機粒子の配合によりヘイズをさらに低下させることもでき、例えば、0.1〜3%、好ましくは0.2〜2%、さらに好ましくは0.3〜1.5%(特に0.5〜1.3%)程度であってもよい。ハードコート層に中空シリカを含有させ、かつ表面近傍に偏在させることにより、効率的にヘイズを低下できる。ヘイズが低すぎると、凹凸構造の形成が困難となる。ヘイズが高すぎると、白みがかり、鮮明な画像を表示できない。
本発明の光学フィルムは、JIS K7136に準拠した全光線透過率は、例えば、70〜100%、好ましくは80〜100%、さらに好ましくは85〜99%(特に、90〜95%)程度である。
本発明の光学フィルムは、表面反射率が10%以下であってもよく、例えば、1〜10%、好ましくは2〜8%、さらに好ましくは3〜5%程度であってもよい。特に、ハードコート層に低屈折率の無機粒子を配合することなどにより、表面反射率を低下させてもよく、表面反射率は4%以下、好ましくは1〜4%、さらに好ましくは1〜3%以下であってもよい。ハードコート層に中空シリカを含有させ、かつ表面近傍に偏在させることにより、効率的に表面反射率を低減できる。
本発明の光学フィルム(特に、防眩フィルムとして利用される光学フィルム)は、ハードコート層の上に、表面反射率を下げるために、さらに低屈折率層を形成してもよい。低屈折率層を前記ハードコート層の上に積層することにより、液晶表示装置などの表示装置において、低屈折率層を最表面となるように配設した場合などに、外部からの光(外部光源など)が、光学フィルムの表面で反射するのを有効に防止できる。
本発明の光学フィルムは、ハードコート性を有し、防眩性が高い。さらに、透過像の鮮明性に優れており、表示面での文字ボケが少ない。そのため、本発明の光学フィルムは、種々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置、プラズマディスプレイ、タッチパネル付き表示装置などの表示装置に使用できる。例えば、LCD装置が備える防眩フィルムや、タッチパネルの電極基板として利用でき、さらに他の光学要素(例えば、偏光板、位相差板、導光板などの光路内に配設される種々の光学要素)と組み合わせてもよい。
[光学フィルムの製造方法]
本発明の光学フィルムの製造方法は、ハードコート層の表面に前記凹凸構造を形成できる限り、特に限定されず、慣用の方法を利用できる。ハードコート層が硬化性組成物の硬化物で形成されている場合、本発明の光学フィルムは、透明フィルムの上に、硬化性組成物を含む塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化することにより得ることができる。
塗工液は、通常、前記硬化性樹脂前駆体とセルロースナノファイバーと溶媒と必要に応じてエチレン性不飽和結合を有さない高分子や無機粒子とを含む混合液(特に均一溶液などの液状組成物)で構成されている。好ましい態様では、前記混合液として、光硬化性化合物と、セルロースナノファイバーと、セルロース誘導体と、中空シリカと、光重合開始剤と、前記光硬化性化合物及びセルロース誘導体を可溶な溶媒とを含む組成物が使用される。
混合液中の溶質(硬化性樹脂前駆体、ナノファイバー、前記高分子、無機粒子、反応開始剤、その他添加剤)の濃度は、流延性やコーティング性などを損なわない範囲で選択でき、例えば、1〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは15〜50重量%(特に20〜45重量%)程度である。
塗布方法としては、慣用の方法、例えば、スプレー、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ディップ・スクイズコーター、ダイコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、シルクスクリーンコーター法、ディップ法、スプレー法、スピナー法などが挙げられる。これらの方法のうち、バーコーター法やグラビアコーター法などが汎用される。
前記混合液を流延又は塗布した後、溶媒を蒸発させる。乾燥温度は、70℃以下(例えば、20〜65℃)、好ましくは30〜65℃、さらに好ましくは40〜60℃(特に45〜60℃)程度である。乾燥温度が高すぎると、乾燥時間が短くなり、対流の発生が抑制されるため、凹凸構造を発達させるのが困難である。
本発明では、特定の繊維長及び繊維径を有するセルロースナノファイバーが微細で急峻な凹凸構造を形成する理由は、以下のように推定できる。
すなわち、塗布液を加熱して溶媒を蒸発させる工程では、様々な対流が乾燥固化する前の塗布液中で発生している。これらの対流には、主として表面張力差によって発生するマランゴニ対流や、温度勾配によって発生するベナール対流などがある。本発明における塗布液の中ではマランゴニ対流が優勢になっている可能性が高く、ひとたびマランゴニ対流が発生すると、流れにより温度や濃度が不均質になるため、条件により準定常的な対流が発生する。さらに、セルロースナノファイバーは、乾燥中に発生する対流過程で、架橋前の前記硬化性樹脂前駆体と一緒になって流動して塊状になり、前記樹脂前駆体中でセルロースナノファイバーの凝集体が核となって、硬化性組成物の硬化とともに樹脂成分が隆起し、塗工液が粒子(粒径の異なる複数の粒子など)や凝集剤を含有していないにも拘わらず、表面に微細で急峻な凸部を形成する。そのため、塗布膜の表面には緻密な凹凸構造が生じ、セルロースナノファイバーがこれらの凸部に集中して堆積する。なお、本発明において、塗布液中でマランゴニ対流が発生するメカニズムは、セルロースナノファイバーを添加することにより表面張力が低下するためであると推定できる。すなわち、本発明における塗布液(分散液)では、セルロースナノファイバーの効果で、塗布液のエントロピーを増大させて、対流が誘起される。この対流の誘起効果は、塗布液中のセルロースナノファイバーの繊維長が短いほど増大する。
これらの推定は、本発明者らが行った以下の実験結果からも裏付けられる。すなわち、セルロースナノファイバーと水の表面張力温度依存性を比較した結果、未粉砕(原料セルロースナノファイバー)を添加し分散させた水系では、上昇に伴う表面張力は温度上昇に伴い、直線的に低下し通常の水と変わらない挙動を示したのに対して、短繊維に粉砕したセルロースナノファイバーを添加し分散させ水系では、水に比較して温度の上昇に対する表面張力の依存性が高かった。例えば、水(純水)での50℃の表面張力が68mN/mであるのに対して、未粉砕のセルロースナノファイバー凝集体を1重量%分散させた液では、50℃の表面張力が水と同様に68mN/mであるのに対して、粉砕したセルロースナノファイバー凝集体(平均長径7μm、平均短径3μm)であれば、50℃の表面張力が60mN/mと著しく低下した。
このような凹凸構造が形成されたハードコート層は、活性光線(紫外線、電子線など)や熱などにより最終的に硬化し、硬化樹脂を形成する。前駆体の硬化は、硬化性樹脂前駆体の種類に応じて、加熱、光照射などを組合せてもよい。これらのうち、特定の凹凸構造を形成し易い点から、光照射が好ましい。光照射は、光硬化成分などの種類に応じて選択でき、通常、紫外線、電子線などが利用できる。
光源としては、例えば、紫外線の場合は、Deep UV ランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、レーザー光源(ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザーなどの光源)などを用いることができる。照射光量(照射エネルギー)は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、10〜10000mJ/cm、好ましくは30〜5000mJ/cm、さらに好ましくは50〜1000mJ/cm程度であってもよい。
電子線の場合は、電子線照射装置などの光源(露光源)によって、電子線を照射する方法が利用できる。照射量(線量)は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、1〜200kGy(グレイ)、好ましくは5〜150kGy、さらに好ましくは10〜100kGy(特に20〜80kGy)程度である。加速電圧は、例えば、10〜1000kV、好ましくは50〜500kV、さらに好ましくは100〜300kV程度である。
これらの光源のうち、汎用的な光源は、通常、紫外線照射装置である。なお、光照射は、必要であれば、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。特に、光硬化を利用した場合、前駆体を硬化させることにより直ちに固定化できるだけでなく、透明フィルムの内部から熱によりオリゴマーなどの低分子成分が析出することも抑制できる。さらに、ハードコート層に耐擦傷性を付与でき、タッチパネルに用いた場合、操作を繰り返しても表面構造の損傷などが抑制でき、耐久性を向上できる。
ハードコート層の上に、さらに低屈折率層を形成する場合も、通常、前記ハードコート層と同様の方法で、塗工液を塗布又は流延した後、活性光線や熱などを用いて硬化することにより形成できる。
本発明では、ハードコート層に対する他の層(例えば、低屈折率層や透明導電層など)の密着性を向上させるために、ハードコート層を表面処理に供してもよい。表面処理としては、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理などが挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた透明導電性膜を以下の項目で評価した。
[ハードコート層の耐擦傷性]
耐擦傷性の指標として、♯0000のスチールウールを9.5N/cmの加重でハードコート層の表面を10往復回擦り、傷の本数に基づいて、以下の基準で評価した。
◎:0本
○:1〜3本
△:4〜6本
×:7本以上。
[鉛筆硬度]
JIS K5400に準拠し、荷重4.9Nで鉛筆硬度を測定した。
[ヘイズ及び全光線透過率(TPP)]
ヘイズメーター(日本電色(株)製、商品名「NDH−5000W」)を用いて、JIS K7136に準拠して測定した。
[防眩性]
光学フィルムの透明フィルム側に黒フィルムを貼り合わせ、2m離れた地点から、蛍光管がむき出しの蛍光灯(10000cd/m)をフィルム表面に映し、その反射像のボケの程度を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:蛍光灯の輪郭がわからないか、又はわずかにわかる
△:蛍光灯は部分的にボケているが、輪郭が明確に見える
×:蛍光灯が殆どボケず、輪郭が非常に明確に見える。
[ギラツキの評価]
表示面におけるギラツキの判定は、42インチサイズのフルHD液晶テレビ(画素数1080×1920)上に、得られた光学フィルムを配設し、白表示として目視にて以下の基準で評価した。なお、用いたLCDモニターの表層側偏光板は、クリアタイプの偏光板であった。
◎:ギラツキが感じられない
○:ギラツキが僅かに感じられる
×:ギラツキが感じられる。
[透過像の評価]
透過像の判定は、42インチサイズのフルHD液晶テレビ(画素数1080×1920)上に、得られた光学フィルムを両面テープ(日東電工(株)製、CS9621)を用いて貼り付け、液晶テレビの画像を表示し、透過像を目視にて以下の基準で評価した。なお、用いたLCDモニターの表層側偏光板は、クリアタイプの偏光板であった。
◎:透過像が完全に鮮明に見える
○:透過像が鮮明に見えるが、通常のクリア液晶テレビに比べやや劣る
△:透過像がやや白く見える
×:透過像がぼやけて不鮮明に見える。
[凝集状態]
光学フィルムの透明フィルム側に黒フィルムを貼り合わせ、フィルム表面のセルロースナノファイバーの凝集程度を偏光顕微鏡及び目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:偏光顕微鏡では凝集を確認できるが、目視では凝集を確認できず、凹凸が滑らかに見える
△:偏光顕微鏡で凝集を確認でき、目視では凝集をわずかに確認でき、凹凸がやや滑らかではない
×:偏光顕微鏡及び目視のいずれでも凝集を確認できる。
[反射率]
光学フィルムの透明フィルム側に黒フィルムを貼り合わせ、積分球反射強度測定装置((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−3300)を用いて、積分反射率(視感度換算)を測定した。
[算術平均粗さRa、凸部の頂部間平均間隔Sm、算術平均傾斜Δa]
JIS B0601に準拠して、接触式表面粗さ計(東京精密(株)製、surfcom570A)を用いて、走査範囲3mm、走査回数10回の条件で、算術平均粗さRa、凸部の頂部間平均間隔Sm、算術平均傾斜Δaを測定した。
[セルロースナノファイバー凝集体のサイズ]
偏光顕微鏡(オリンパス(株)製「システム生物顕微鏡BX50」)に基づいて、ハードコート層の凸部における棒状凝集体の長径を測定し、平均値(n=20)を求めた。
[セルロースナノファイバー分散液の調製]
(分散液A)
セルロースナノファイバー水分散液((株)ダイセル製、平均繊維径200nm、平均繊維長約100μm、1重量%水分散液)25重量部、セルロースアセテートプロピオネート(イーストマン社製、CAP)0.5重量部を、メチルエチルケトン(MEK)40重量部、1−メトキシ−2−プロパノール(MMPG)10重量部、1−ブタノール(BuOH)20重量部及びイソプロピルアルコール(IPA)10重量部の混合溶媒に溶解した。このようなセルロースナノファイバー縣濁液を作成し、直径1mmΦのジルコニアビーズを収容したビーズミル(浅田鉄工(株)製、NM−G5M)を用いて、周速8m/sにて粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径10μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。得られたセルロースナノファイバー分散液Aのクロスニコルによる偏光顕微鏡で観察した写真を図1に示す。
(分散液B)
ビーズミルの周速を15m/sにて粉砕した以外は分散液Aの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径6μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。得られたセルロースナノファイバー分散液Bのクロスニコルによる偏光顕微鏡で観察した写真を図2に示す。
(分散液C)
セルロースナノファイバーの配合量を10重量部とした以外は分散液Bの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを粉砕した。粉砕後の粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径6μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。得られたセルロースナノファイバー分散液Cのクロスニコルによる偏光顕微鏡で観察した写真を図3に示す。
(分散液D)
セルロースナノファイバーのIPA分散液((株)ダイセル製、平均繊維径200nm、平均繊維長約100μm、2.5重量%IPA分散液)10重量部、CAP0.2重量部を、MEK50重量部及びMMPG30重量部の混合溶媒に溶解した。このようなセルロースナノファイバー縣濁液を作成し、ビーズミル(NM−G5M)を用いてジルコニアビーズ1mmΦ、周速15m/sにて粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径8μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。
(分散液E)
セルロースナノファイバーのIPA分散液として、セルロースナノファイバーのIPA分散液((株)ダイセル製、平均繊維径200nm、平均繊維長約50μm、2.5重量%IPA分散液)20重量部を用いた以外は分散液Dの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径8μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。
(分散液F)
セルロースナノファイバーIPA分散液の配合量を40重量部とした以外は分散液Eの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径8μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。
(分散液G)
ビーズミルの代わりに、ディソルバーディスク(周速18m/秒)を用いる以外は分散液Aの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを粉砕した。粉砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径30μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。
(分散液H)
ビーズミルの代わりに、超音波処理(42kHz、600/秒)する以外は分散液Aの調製と同様にしてセルロースナノファイバーを解砕した。解砕後のセルロースナノファイバーは、平均長径20μm、平均短径1〜3μmの棒状に凝集していた。得られたセルロースナノファイバー分散液Hのクロスニコルによる偏光顕微鏡で観察した写真を図3に示す。
[塗工液の調製]
(ハードコート層塗工液:NC−1)
MEK100重量部、MMPG50重量部及びBuOH20重量部の組成となるように分散液A21.1重量部に溶剤を追加して混合溶液を調製した後、この混合溶液にジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製、DPHA)40重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製、PETIA)60重量部、CAP0.7重量部を溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤A(チバ・ジャパン(株)製、商品名「イルガキュア184」)2重量部及び光重合開始剤B(チバ・ジャパン(株)製、商品名「イルガキュア907」)1重量部を加えて溶解した。得られた溶液を1時間攪拌し、ハードコート層塗工液:NC−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−2)
分散液Aを分散液Bに変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−3)
DPHAとPETIAとの重量割合をDPHA/PETIA=70/30に変更し、さらに分散液Bを分散液Cに変更する以外はNC−2と同様にしてハードコート層塗工液:NC−3を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−4)
分散液Cを分散液Dに変更する以外はNC−3と同様にしてハードコート層塗工液:NC−4を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−5)
分散液Cを分散液Eに変更する以外はNC−3と同様にしてハードコート層塗工液:NC−5を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−6)
分散液Cを分散液Fに変更する以外はNC−3と同様にしてハードコート層塗工液:NC−6を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−1)
さらに中空シリカ(日揮触媒化成(株)製「A2SL−02SH」、20重量%アルコール分散液)を7重量部添加する以外は、NC−2と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−2)
さらに中空シリカ(日揮触媒化成(株)製「A2SL−03SH」、20重量%アルコール分散液)を7重量部添加する以外は、NC−4と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−3)
さらに中空シリカ(A2SL−03SH)を7重量部添加する以外は、NC−5と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−3を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−4)
さらに中空シリカ(A2SL−03SH)を7重量部添加する以外は、NC−6と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−4を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−1)
分散液Aを分散液Gに変更する以外はNC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−2)
分散液Aを分散液Hに変更する以外はNC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:HCL−1)
分散液Bを5重量部とする以外はNCL−2と同様にしてハードコート層塗工液:HCL−1を調整した。
実施例1〜10並びに比較例1及び3
透明フィルムとして、トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム(株)製、TAC、厚み80μm)を用い、このフィルムの上に、ハードコート層塗工液NC−1〜6、NCL1〜4、HC−1又はHCL−1をバーコーター♯20を用いて塗工した後、60℃で1分間乾燥した。塗工フィルムを紫外線照射装置(ウシオ電機(株)製、高圧水銀ランプ、紫外線照射量:200mJ/cm)に通して、紫外線硬化処理を行い、ハードコート性及び表面凹凸構造を有するハードコート層を形成した。得られた光学フィルムにおけるハードコート層の厚みは約6μmであった。
比較例2
ハードコート層塗工液HC−2をバーコーター♯26を用いて塗工する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムにおけるハードコート層の厚みは約7μmであった。
実施例及び比較例で得られた光学フィルムについて、光学特性、表面構造及びセルロースナノファイバー凝集体のサイズを測定した結果、各種特性の評価結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例の光学フィルムは、各種特性に優れているのに対して、比較例1及び2の光学フィルムは、セルロースナノファイバーの凝集が目視で観察され、製品価値が低く、比較例2及び3の光学フィルムは、防眩性が低い。
実施例7で得られたハードコート層の表面について、オープンニコルによる偏光顕微鏡写真を図4に示し、クロスニコルによる偏光顕微鏡写真を図5に示す。
また、比較例2で得られたハードコート層の表面について、オープンニコルによる偏光顕微鏡写真を図6に示し、クロスニコルによる偏光顕微鏡写真を図7に示す。
さらに、比較例3で得られたハードコート層の表面について、オープンニコルによる偏光顕微鏡写真を図8に示し、クロスニコルによる偏光顕微鏡写真を図9に示す。
図4〜9の結果から、実施例のハードコート層では、表面に微細な凹凸構造が形成され、セルロースナノファイバー凝集体も確認できる。これに対して、比較例2のハードコート層では、表面に実施例7よりも大きい凹凸構造が形成されていた。また、比較例3のハードコート層では、セルロースナノファイバー凝集体は確認できるが、表面には凹凸構造は形成されていないことが確認できる。
本発明の光学フィルムは、種々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置、陰極管表示装置、有機又は無機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、リアプロジェクションテレビディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル付き表示装置などの表示装置に利用される光学フィルムとして利用できる。
これらのうち、本発明の光学フィルムは、PCモニターやテレビを含む各種のディスプレイに有用であり、周辺の環境に影響されずに防眩性を発揮できるため、カーナビゲーション用ディスプレイ、スマートフォン、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)等のディスプレイ及びタッチパネル付き表示装置の防眩フィルムとして特に有用である。

Claims (13)

  1. 透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成され、かつ表面に凹凸構造を有するハードコート層とを含む光学フィルムであって、前記ハードコート層が、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成され、かつハードコート層表面の凸部がセルロースナノファイバー凝集体を含む光学フィルム。
  2. セルロースナノファイバー凝集体を構成するセルロースナノファイバーがランダムな方向に配向し、前記凝集体がクロスニコルによる偏光顕微鏡の観察で明点部を形成する請求項1記載の光学フィルム。
  3. セルロースナノファイバー凝集体が棒状であり、かつセルロースナノファイバー凝集体の平均長径が15μm以下である請求項1又は2記載の光学フィルム。
  4. セルロースナノファイバーが凸部に偏在している請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
  5. ハードコート層の表面に、凹凸の平均間隔Sm80μm以上600μm未満、算術平均粗さRa0.05〜1.5μm、算術平均傾斜Δa0.05〜5°の凹凸構造が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
  6. セルロースナノファイバーが10〜500nmの平均繊維径を有する請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルム。
  7. セルロースナノファイバーの割合が、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム。
  8. 硬化性組成物が、さらにエチレン性不飽和結合を有さない高分子を含む請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルム。
  9. エチレン性不飽和結合を有さない高分子がセルロース誘導体である請求項8記載の光学フィルム。
  10. 硬化性組成物が、さらに中空シリカ粒子を含む請求項1〜9のいずれかに記載の光学フィルム。
  11. 中空シリカ粒子が、セルロースナノファイバー凝集体の周囲に偏在している請求項10記載の光学フィルム。
  12. ハードコート層が凝集剤を実質的に含有しない請求項1〜11のいずれかに記載の光学フィルム。
  13. 透明フィルムの上に、ハードコート層を形成するための塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化する請求項1記載の光学フィルムの製造方法。
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