JP2014051556A - π電子共役ランダム共重合体およびそれを用いた光電変換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換活性層の光吸収量の増大とモルフォロジの制御が可能であり、かつ優れた光電変換効率を発現できるπ電子共役ランダム共重合体を与えること、またこのようなπ電子共役ランダム共重合体と電子受容性材料とを含む組成物を用いた光電変換素子を提供する。
【解決手段】π電子共役ランダム共重合体は、チオフェン環を化学構造の一部に含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格(シクロペンタジチオフェン、ジチエノゲルモール、ベンゾチアジアゾール等)からなるドナー性の基を有する単量体単位(−a−b−)を少なくとも2種類有するランダム共重合体であって、各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、または/および各単量体単位が有する置換基が互いに異なることを特徴とするものである。
【選択図】 なし
【解決手段】π電子共役ランダム共重合体は、チオフェン環を化学構造の一部に含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格(シクロペンタジチオフェン、ジチエノゲルモール、ベンゾチアジアゾール等)からなるドナー性の基を有する単量体単位(−a−b−)を少なくとも2種類有するランダム共重合体であって、各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、または/および各単量体単位が有する置換基が互いに異なることを特徴とするものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、新規なπ電子共役ランダム共重合体、そのπ電子共役ランダム重合体を含み光電変換素子として有用な組成物に関するものである。
溶媒に可溶な高分子材料を用いて塗付法により生産できる有機薄膜太陽電池は、現在主流の太陽電池である多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機系太陽電池よりも安価に製造できるとされ、非常に注目されている。
有機薄膜太陽電池は、共役重合体と電子受容性材料を混合したバルクヘテロジャンクション構造を光電変換活性層として持つものが主流である。具体例としては、共役重合体としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)を、電子受容性材料であるフラーレン誘導体として[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)とを混合した光電変換活性層を有する有機薄膜太陽電池がある(非特許文献1)。
バルクヘテロジャンクション構造において透明電極から入射した光は共役重合体および/または電子受容性材料で吸収され、電子とホールの結合した励起子を生成する。生成した励起子が共役重合体と電子受容性材料が隣接しているヘテロ接合界面に移動し、ホールと電子に電荷分離する。ホールおよび電子は、それぞれ共役重合体相および電子受容性材料相に輸送されて電極より取り出される。従って、有機薄膜太陽電池の光電変換効率を高めるには、光電変換活性層の光吸収量を増大させ、共役重合体と電子受容性材料が相分離して形成するバルクヘテロジャンクション構造のモルフォロジ(形態)を制御することが重要である。
ポリ(3−ヘキシルチオフェン)は可視光領域に光吸収を持つが、さらなる長波長領域(近赤外領域)まで吸収を持つ共役重合体(以下、狭バンドギャップポリマーと略称することがある)が既に数多く提案されている(非特許文献2、3)。しかしながら、主鎖骨格が剛直な狭バンドギャップポリマーにおいて、溶媒への溶解性や電子受容性材料であるフラーレン誘導体との混合性を制御することは大きな課題である。
また、高い光電変換効率を目指して狭バンドギャップポリマーの共役ブロック共重合体を用いた有機薄膜太陽電池素子も開示されている(特許文献1)。ここで、主鎖骨格として用いられているのはフルオレン骨格である。
Angew.Chem.Int.Ed,47,58(2008)
Adv.Mater.,22,E6(2010)
Adv.Mater.,22,3839(2010)
上記の先行技術文献に挙げた狭バンドギャップポリマーの共役ブロック共重合体を用いた有機薄膜太陽電池では、共役ブロック共重合体の合成に製造コストがかかる上、フルオレン骨格は比較的ワイドバンドギャップであることから光の利用効率が悪く光電変換効率が2〜3%程度と低い。また、同一の単量体単位から構成されていないため、ブロック間でのHOMO準位に差が生じる結果、開放電圧(Voc)が大幅に低下する可能性が高い。さらに側鎖置換基が同一である上記共役ブロック共重合体においてモルフォロジを制御するのは困難である。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、工業的に安価な製造、光電変換活性層の光吸収量の増大とモルフォロジの制御が可能であり、かつ優れた光電変換効率を発現できるπ電子共役ランダム共重合体を与えること、またこのようなπ電子共役ランダム重合体による電子受容性材料を含む組成物からなる光電変換素子を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、下記式(1)
−(a−b)− ・・・ (1)
(式中、−a−は置換基を有し、チオフェン環を含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格からなるドナー性の基、−b−は置換基を有してもよいチエノチオフェン骨格およびまたは置換を有してもよい窒素含有縮合ヘテロ環骨格のいずれかの縮合ヘテロ環骨格を有するアクセプター性の基)で表される単量体単位を少なくとも二種類有し、各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、または/および各単量体単位が有する置換基が互いに異なることを特徴とする。
−(a−b)− ・・・ (1)
(式中、−a−は置換基を有し、チオフェン環を含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格からなるドナー性の基、−b−は置換基を有してもよいチエノチオフェン骨格およびまたは置換を有してもよい窒素含有縮合ヘテロ環骨格のいずれかの縮合ヘテロ環骨格を有するアクセプター性の基)で表される単量体単位を少なくとも二種類有し、各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、または/および各単量体単位が有する置換基が互いに異なることを特徴とする。
同じく請求項2に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、請求項1に係る発明のπ電子共役ランダム重合体であって、前記−a−が下記式(2)〜(6)
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜18のアルキル基、R2は炭素数1〜18のアルキル基、R3は炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基、R4は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子、R5は炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基、R6は水素原子またはハロゲン原子、V1はC(R2)2、Si(R2) 2、Ge(R2) 2またはNR2である)
から選ばれるいずれかの基であることを特徴とする。
から選ばれるいずれかの基であることを特徴とする。
請求項3に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、請求項1に係る発明のπ電子共役ランダム重合体であって、前記−a−が下記式(2)または(3)であり、
前記−b−が下記式(7)及び(15)〜(17)
(式中、R1〜R6及びV1は前記と同義、V2はNR2、O、SまたはSe、V4はOまたはS、nは0〜3の数)から選ばれるいずれかの基であることを特徴とする。
請求項4に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、請求項1〜3のいずれかに係る発明のπ電子共役ランダム重合体であって、数平均分子量が1000〜500000g/モルであることを特徴とする。
請求項5に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、請求項1〜4のいずれかに係る発明のπ電子共役ランダム重合体であって、各単量体単位に含まれる前記−a−が有する置換基は互いに異なることを特徴とする。
請求項6に係る発明のπ電子共役ランダム重合体は、請求項1〜5のいずれかに係る発明のπ電子共役ランダム重合体であって、一方の単量体単位に含まれる前記−a−が炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有し、他方の単量体単位に含まれる前記−a−がそれとは異なる炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有することを特徴とする。
同じく前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項7に係る発明の組成物は、電子受容性材料、および請求項1〜6のいずれかに係る発明のπ電子共役ランダム重合体を含む。
同じく前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項8に係る発明の光電変換素子は、請求項7に係る発明の組成物からなる層を有する。
同じく請求項9に係る発明の光電変換素子は、前記電子受容性材料がフラーレンまたはその誘導体である請求項7に係る発明の組成物からなる層を有する。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、ランダム共重合体を構成する主鎖または側鎖の秩序性を乱すことによって結晶性が適度に低下し、電子受容性材料との混合性が向上する結果、電子供与性材料と電子受容性材料との界面積が増大し、光電変換素子の性能を大幅に向上させることができる。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、下記式(1)で表される単量体単位を少なくとも二種類有する。
−(a−b)− ・・・ (1)
−(a−b)− ・・・ (1)
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、式(1)の−a−で表されるドナー性の基(電子供与性を示す骨格を有する基)と、式(1)の−b−で表されるアクセプター性の基(電子吸引性を示す骨格を有する基)とを有する単量体単位からなる。単量体単位のバンドギャップは、−a−及び−b−の組み合わせにより制御することができる。バンドギャップを小さくすることにより、単量体単位の吸収波長がより長くなり、長波長領域まで光吸収帯を持つことができる。したがって、本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、長波長領域まで光吸収帯を有する狭バンドギャップポリマーであるゆえ、太陽光の光吸収量が増大し、光電変換効率に優れる。
−a−は、置換基を有し、一つ以上のチオフェン環を含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格からなるドナー性の基である。一つ以上のチオフェン環を含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格としては、例えばシクロペンタジチオフェン、ジチエノピロール、ジチエノシロール、ジチエノゲルモール、ベンゾジチオフェン、ナフトジチオフェンなどが挙げられる。縮合ヘテロ環骨格が縮環できる環の上限としては特に限定されないが、溶解度の観点から、七環以下が好ましく、五環以下がより好ましい。また、縮合へテロ環骨格を形成する環としては、五員環または六員環が好ましい。π電子共役ランダム共重合体の溶解性や極性を制御する目的で主鎖骨格に共有結合にて導入されているのが置換基である。
−a−は、化学構造の一部に少なくとも一つのチオフェン環を含んでいれば、フラン環やセレノフェン環を化学構造の一部に含んでいても良い。フラン環やセレノフェン環を用いることで、バンドギャップがより狭くなり、より長波長側の光吸収が可能となり、変換効率に優れる光電変換素子を提供することができる。
前記−b−は、置換基を有してもよいチエノチオフェン骨格および置換を有してもよい窒素含有縮合ヘテロ環骨格のいずれかの縮合ヘテロ環骨格を有するアクセプター性の基である。窒素含有縮合ヘテロ環骨格としては、例えばベンゾチアジアゾール、ベンゾセレナジアゾール、ベンゾテルロジアゾール、ベンゾトリアゾール、ピリジノチアジアゾール、ピリジノセレナジアゾール、チエノチアジアゾール、ナフトビスチアジアゾール、ナフトチアジアゾール、キノキサリン、ベンゾビスチアジアゾール、チエノピロール、ジケトピロロピロール、チアゾロチアゾール、トリアジン、テトラジンなどが挙げられる。−b−は、π電子共役ランダム共重合体の溶解性や極性を制御する目的で主鎖骨格に置換基を有していてもよい。
式(1)〜(17)中、V1はC(R2)2、Si(R2) 2、Ge(R2) 2またはNR2、V2はNR2、O、SでSが特に好ましい。
式(7)〜(17)中、nは0〜3の数であり、好ましくは0または1である。
式(1)〜(17)中、R1は水素原子または炭素数1〜18のアルキル基であり、R2は炭素数1〜18のアルキル基であり、R3は炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基であり、R4は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であり、R5は炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基であり、R6は水素原子またはハロゲン原子である。各R1〜R6は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
炭素数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
炭素数1〜18のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシル基、シクロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、などが挙げられる。
アリール基としては、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基などが例示され、これらはさらにアルキル基、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい。
ヘテロアリール基としては、例えばピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基などが挙げられる。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体が有していてもよい前記R1〜R5で示される置換基は、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、チオール基、シリル基、エステル基、アリール基、ヘテロアリール基などによりさらに置換されていてもよい。当該アルキル基またはアルコキシ基は、直鎖、分岐または脂環式のいずれであってもよい。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体の置換基R1〜R5に置換していてもよいアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基としては、上記で例示したものが例として挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、例えばω−ブロモアルキル基、パーフルオロアルキル基などが挙げられる。
アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基などの1級または2級のアミノ基が挙げられる。
チオール基としては、例えばメルカプト基、アルキルチオ基が挙げられる。シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基などが挙げられる。
エステル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。
すなわち、式−(2)−(7)−(ここで、式(7)のn=0)で表される単量体単位が式(18)である。式−(2)−(15)−で表される単量体単位が式(19)である。式−(2)−(16)−(ここで、式(16)のn=0)で表される単量体単位が式(20)である。式−(2)−(17)−で表される単量体単位が式(21)である。式−(3)−(7)−(ここで、式(7)のn=1)で表される単量体単位が式(22である。式−(3)−(11)−(ここで、式(11)のn=1である)で表される単量体単位が式(23)である。式−(3)−(15)−で表される単量体単位が式(24)である。式−(3)−(16)−(ここで、式(16)のn=0)で表される単量体単位が式(25)である。式−(3)−(17)−で表される単量体単位が式(26)である。中でも、式(26)で表される単量体単位が特に好ましく、優れた光電変換効率を発現するπ電子共役ランダム共重合体を与えることができる。
なお、本発明における単量体単位は、重合体中に一定の繰返し構造を複数有する限り、ヘテロ環を複数連結した構造(例えば−a−b−)を一つの単位とすることを含む。すなわち、ドナー性の基−a−とアクセプター性の基−b−との完全交互共重合体は、置換基が同じである限り、単量体単位−a−b−の単独重合体とみなすものとする。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体において、単量体単位−a−b−の態様まで含む1種類の単量体単位中の置換基を除く環構造を構成する炭素原子のみの合計数は、6〜40であるのが好ましい。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は互いに異なる少なくとも二種類の単量体単位から構成される。単量体単位が互いに異なるとは、各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、各単量体単位が有する置換基が互いに異なることを意味する。ランダム共重合体を構成する単量体単位が前記の相違点を有することにより、本発明のπ電子共役ランダム共重合体は主鎖または側鎖の秩序性が乱れ、電子受容性材料との混合性が向上する結果、電子供与性材料と電子受容性材料との界面積を増大させることが可能となる。
主鎖を構成するヘテロアリール骨格が互いに異なるとは、置換基を除いた主鎖骨格の少なくとも一部が互いに異なることを指す。この場合、必ずしも置換基が同一である必要はない。例えば、上記単量体単位(−a−b−)のうちで−a−または−b−が互いに異なるか、同じ単量体単位−a−b−であってもV1〜V5が互いに異なるものであれば好適に利用できる。
各単量体単位が有する置換基が互いに異なるとは、各単量体単位において主鎖を構成する縮合へテロ環骨格を除いた置換基R1〜R6の少なくとも一部が互いに異なることを指す。例えば、前記単量体単位−a−b−のうち−a−または−b−が有する置換基のいずれかが異なるか、または双方の置換基が異なっていればよい。この場合、必ずしも縮合へテロ環骨格が同一である必要はない。しかしながら、縮合へテロ環骨格が同一である場合、各単量体単位のHOMO準位が近接するので、有機光電変換素子を作製した際の光電変換特性において、電荷再結合および開放電圧の低下が抑制され、光電変換効率がより向上する。
各単量体単位が有する置換基が互いに異なる具体的な態様の一例として、置換基の炭素数の差が4以上であるものが挙げられる。つまり、本発明のπ電子共役ランダム共重合体の単量体単位(−a−b−)に含まれる置換基の炭素数の総和と別の本発明のπ電子共役ランダム共重合体の単量体単位(−a’−b−)または(−a−b’−)に含まれる置換基の炭素数の総和の差が4以上であることを指す。炭素数の差が4以上であることで、側鎖の秩序性が乱れ、短鎖アルキル基側の空隙に電子受容性材料が収まりやすくなり、混合性を向上させることができる。単量体単位に含まれる置換基のうちいずれか1つを比較したとき、炭素数の最大の差が4以上であることも好ましい態様の一つである。
また、各単量体単位が有する置換基が互いに異なる具体的な態様の一例として、該単量体単位が有する置換基に分岐状のものと直鎖状のものとを含むものが挙げられる。つまり、本発明のπ電子共役ランダム共重合体が、側鎖置換基に直鎖状のアルキル基のみを有する単量体単位(−a−b−)と、側鎖置換基に分岐状のアルキル基を有する単量体単位(−a’−b−)または(−a−b’−)とを含有することを指す。分岐状のアルキル鎖をランダムに有することで、側鎖置換機の秩序性が乱れ、立体障害によって形成された空隙に電子受容性材料が収まる結果、混合性を向上させることができる。
また、各単量体単位が有する置換基が互いに異なる具体的な態様の一例として、該単量体単位が有する側鎖置換基にヘテロ原子を含むものと含まないものとを含むものが挙げられる。つまり、本発明のπ電子共役ランダム共重合体が、側鎖置換基にヘテロ原子を含まないアルキル基のみを有する単量体単位(−a−b−)と、側鎖置換基にヘテロ原子を有する単量体単位(−a’−b−)または(−a−b’−)とを含有することを指す。ヘテロ原子を含む側鎖置換基をランダムに有することで、側鎖置換機の秩序性が乱れ、ヘテロ原子の寄与によって極性が変化することで、電子受容性材料との混合性が向上させることができる。ヘテロ原子とは有機化合物中において、炭素原子、水素原子とは異なる原子を指し、ハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、窒素原子などが挙げられるが、この中でも酸素原子、ハロゲン原子が好ましい。使用できるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があるが、特にフッ素原子が好ましい。
各単量体単位が有する置換基が互いに異なる場合においては、前記−a−が有する置換基が互いに異なるものがより好ましい。中でも、一方の単量体単位に含まれる前記−a−が炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有し、他方の単量体単位に含まれる前記−a−がそれとは異なる炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有するものが特に好ましい。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体の単量体単位(−a−b−)と単量体単位(−a’−b−)または(−a−b’−)との組成比は、99:1〜1:99であるのが好ましく、95:5〜5:95であるのがより好ましい。
π電子共役ランダム共重合体の数平均分子量は、加工性、結晶性、溶解性、光電変換特性などの観点から1,000〜500,000g/モルが好ましく、5,000〜200,000g/モルの範囲であるのがより好ましい。ここで、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと称することがある)によるポリスチレン換算の分子量を意味する。本発明のπ電子共役ランダム共重合体の数平均分子量はテトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、ジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒を用いた通常のGPCにより数平均分子量を求めることができる。
しかしながら、本発明のπ電子共役ランダム共重合体は室温付近の溶解性が低いものもあり、このような場合はジクロロベンゼンやトリクロロベンゼンなどを溶媒とする高温GPCクロマトグラフィーにより数平均分子量を求めてもよい。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、必要に応じて上記以外の単量体単位を有していても良い。そのような他の単量体単位としては、例えば、−a−単位単独、−b−単位単独、またはそれ以外の単環もしくは縮環(ヘテロ)アリーレン基を含む成分からなる単量体単位などが挙げられる。また、非π電子共役単量体含んでいてもよく、当該単量体としては、例えば芳香族ビニル系化合物(スチレン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルナフタレンなど)、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなど)、ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)、アルファヒドロキシ酸(乳酸、グリコール酸など)などが挙げられる。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、必要に応じて他のπ電子共役重合体との連結体、すなわちブロック共重合体、グラフト共重合体、デンドリマーを形成していても良い。他のπ電子共役重合体との連結体にすることで、電子受容性成分との混和性を有する部分と電子受容性成分との混和性を有さない部分とを相分離させ、光電変換素子の特性に優れたモルフォロジを形成することが可能である。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体の製造方法の例として、各反応工程および製造方法を詳細に説明する。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、単量体単位(−a−b−)および単量体単位(−a’−b−)または(−a−b’−)を構成する単量体を、所望の仕込み比で混合し、重合することで得られる。
より詳細に説明するならば、下記反応式(I)に従い、触媒の存在下で単量体単位(−a−b−)および単量体単位(−a’−b−)を構成する単量体であるMq1−a−Mq1とMq1−a’−Mq1とMq2−b−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合することで、本発明のπ電子共役ランダム共重合体を得ることができる。
また、下記反応式(II)に従い、触媒の存在下で単量体単位(−a−b−)および単量体単位(−a−b’−)を構成する単量体であるMq1−a−Mq1とMq2−b−Mq2とMq2−b’−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合することで、本発明のπ電子共役ランダム共重合体を得ることができる。
式(I)および式(II)中、−a−、−a’−、−b−、−b’−は単量体単位(−a−b−)および(−a’−b−)および(−a−b’−)を構成する単量体の少なくとも一部を構成する縮合ヘテロ環骨格を表し、Mq1、Mq2は同一でなくそれぞれ独立してハロゲン原子、またはボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3若しくは−SnRa3(但し、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基、Xはハロゲン原子)である。つまりMq1がハロゲン原子の場合、Mq2はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3であり、逆にMq2がハロゲン原子の場合、Mq1はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3となる。
上記の各製造方法に用いられる触媒は、遷移金属の錯体を好適に用いることができる。例えば、周期表(18族長周期型周期表)の3〜10族、中でも8〜10族に属する遷移金属の錯体が挙げられる。具体的には、公知のNi,Pd,Ti,Zr,V,Cr,Co,Feなどの錯体が挙げられる。中でも、Ni錯体やPd錯体がより好ましい。また、使用する錯体の配位子としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィンなどの単座ホスフィン配位子;ジフェニルホスフィノメタン(dppm)、1,2−ジフェニルホスフィノエタン(dppe)、1,3−ジフェニルホスフィノプロパン(dppp)、1,4−ジフェニルホスフノブタン(pddb)、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン(dcpp)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、2,2−ジメチル−1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどの二座ホスフィン配位子;テトラメチルエチレンジアミン、ビピリジン、アセトニトリルなどの含窒素系配位子などが含有されていることが好ましい。
触媒の使用量は製造するπ電子共役ランダム共重合体の種類によって異なるが、単量体に対して0.001〜0.1モルが好ましい。触媒が多すぎると得られる重合体の分子量低下の原因となり、また経済的にも不利である。一方、少なすぎると反応速度が遅くなり、安定した生産が困難になる。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は溶媒の存在下で製造することが好ましい。製造に用いることができる溶媒は、一般的に市販されている溶媒を選択することができる。例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式飽和炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化アルキル系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族ハロゲン化アリール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、水ならびにこれらの混合物などが挙げられる。
かかる有機溶媒の使用量としては製造するπ電子共役ランダム共重合体の単量体に対して1〜1000重量倍の範囲であることが好ましく、得られる連結体の溶解度や反応液の攪拌効率の観点からは10重量倍以上であることが好ましく、反応速度の観点からは100重量倍以下であることが好ましい。
重合温度は製造するπ電子共役ランダム共重合体の種類によって異なるが、通常−80〜200℃の範囲で実施される。反応系の圧力は特に限定されないが、0.1〜10気圧が好ましい。通常1気圧前後で反応を行なう。また、反応時間は製造するπ電子共役ランダム共重合体によって異なるが、通常20分〜100時間である。
得られるπ電子共役ランダム共重合体は、例えば再沈殿、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気による溶媒の除去(スチームストリッピング)などのような、π電子共役ランダム共重合体を溶液から単離する際の通常の操作によって、反応混合液及び副生成物から分離、取得することができる。得られた粗生成物はソックスレー抽出器を用いて市販されている溶媒により洗浄または抽出することで精製することができる。例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒などが好適である。
π電子共役ランダム共重合体は、末端基として、ハロゲン原子、トリアルキルスズ基、ボロン酸基、ボロン酸エステル基などのカップリング残基、またはそれらの原子もしくは基が脱離した水素原子を有していてもよく、さらにこれらの末端基が臭化ベンゼンなどの芳香族ハロゲン化物や、芳香族ボロン酸化合物などからなる末端封止剤で置換された末端構造であってもよい。
なお本発明の効果を損なわない限り、上記方法により製造されたπ電子共役ランダム共重合体に、前記−a−又は−b−の単独重合体が残留していてもよい。残留成分は70%以下であるのが好ましい。
次に、本発明のπ電子共役ランダム共重合体と電子受容性材料とを含む組成物について説明する。π電子共役ランダム共重合体は、電子受容性材料との組成物とすることにより、例えば光電変換素子の光電変換活性層などに用いることができる。組成物を構成する電子受容性材料は、n型半導体特性を示す有機材料であれば特に限定されないが、例えば1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(NTCDIC8H)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾールなどのトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、C60またはC70などのフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。これらはそれぞれ単体で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、安定且つキャリア移動度に優れるn型半導体という観点からフラーレン誘導体が好ましく用いられる。
n型有機半導体として好適に用いられるフラーレン誘導体は、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のものと、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル(PC61BM)、[5,6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドn−ブチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドi−ブチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドヘキシルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドドデシルエステル、[6,6]−ジフェニルC62ビス(ブチリックアシッドメチルエステル)(bis−PC62BM)、[6,6]−フェニルC71ブチリックアシッドメチルエステル(PC71BM)、[6,6]−ジフェニルC72ビス(ブチリックアシッドメチルエステル)(bis−PC72BM)、インデンC60−モノ付加体、インデンC60−ビス付加体、インデンC70−モノ付加体、インデンC70−ビス付加体をはじめとする置換誘導体などが挙げられる。
フラーレン誘導体は単独またはそれらの混合物として用いることができる。有機溶媒に対する溶解性の観点から、PC61BM、bis−PC62BM、PC71BM、bis−PC72BM、インデンC60−モノ付加体、インデンC60−ビス付加体、インデンC70−モノ付加体、インデンC70−ビス付加体が好適に用いられる。さらにこれらの中で、光吸収の観点からは、PC71BM、bis−PC72BM、インデンC70−モノ付加体、インデンC70−ビス付加体が、製造コストの観点からは、PC61BM、bis−PC62BM、インデンC60−ビス付加体がより好適に用いられる。
組成物中の電子受容性材料の割合は、π電子共役ランダム共重合体100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、50〜500重量部であることがより好ましい。組成物には、発明の目的を阻害しない範囲において、界面活性剤やバインダー樹脂、フィラーなどの他の成分を含んでいてもよい。
π電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料の混合方法としては特に限定されるものではないが、所望の比率で溶媒に添加した後、加熱、攪拌、超音波照射などの方法を1種または複数種組み合わせて溶媒中に溶解させ、溶液とする方法が挙げられる。
溶媒としては特に限定されないが、π電子共役ランダム共重合体、電子受容性材料のそれぞれについて20℃における溶解度が1mg/mL以上の溶媒を用いることが製膜上の観点より好ましい。さらに、膜厚を任意に制御する観点からは、π電子共役ランダム共重合体、電子受容性材料のそれぞれについて、20℃における溶解度が3mg/mL以上の溶媒を用いることがより好ましい。また、これら溶媒の沸点は、室温から200℃の範囲にあるものが製膜性および後述する製造プロセスの観点より好ましい。
これらの溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、シクロヘキサン、クロロホルム、ブロモホルム、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、メトキシベンゼン、トリクロロベンゼン、ピリジンなどが挙げられる。溶媒は単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いてもよいが、特にπ電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料の溶解度が高いo−キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、クロロホルムおよびこれらの混合物が好ましい。より好ましくはo−キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンおよびこれらの混合物が用いられる。
前記の溶液にはπ電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料以外に沸点が溶媒より高い添加物を含んでもよい。添加物を含有させることによってπ電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料の微細且つ連続した相分離構造が層に形成されるため、光電変換効率に優れる光電変換活性層を得ることが可能となる。該添加物としては、オクタンジチオール(沸点:270℃)、ジブロモオクタン(沸点:272℃)、ジヨードオクタン(沸点:327℃)、ジヨードヘキサン(沸点:142℃[10mmHg])、ジヨードブタン(沸点:125℃[12mmHg])、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:162℃)、N−メチル−2−ピロリドン(沸点:229℃)、1−または2−クロロナフタレン(沸点:256℃)などが例示される。これらの中で、光電変換効率に優れる光電変換素子を得るという観点から、オクタンジチオール、ジブロモオクタン、ジヨードオクタン、1−または2−クロロナフタレンが好ましく用いられる。
添加物の添加量は、π電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料が析出せず、均一な溶液を与えるものであれば特に限定されないが、溶媒に対して体積分率で0.1〜20%であることが好ましい。添加物の添加量が0.1%よりも少ない場合は微細且つ連続した相分離構造が形成されるに十分な効果を得ることができず、20%よりも多い場合は、溶媒および添加物の乾燥速度が遅くなり、均質な有機薄膜を得ることが困難となる。より好ましくは0.5〜10%の範囲である。
本発明の光電変換素子は、上記π電子共役ランダム共重合体および電子受容性材料を含む組成物からなる光電変換活性層を有する。光電変換素子は、少なくとも一方が光透過性を有する一対の電極、つまり正極と負極との間に、光電変換活性層を有するものである。
光電変換素子は、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないもので、例えば無アルカリガラス、石英ガラス、シリコンなどの無機材料、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂などの有機材料から任意の方法によって作製されたフィルムや板が使用可能である。不透明な基板の場合には、反対の電極即ち、基板から遠い方の電極が透明または半透明であることが好ましい。透明な基板の場合には、基板に接する方の電極を光透過性を有する電極にしてもよい。基板の膜厚は特に限定されないが、通常1μm〜10mmの範囲である。
光透過性を有する透明または半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜などが挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素・スズ・オキサイド(FTO)、アンチモン・スズ・オキサイド、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、ガリウム・亜鉛・オキサイド、アルミニウム・亜鉛・オキサイド、アンチモン・亜鉛・オキサイドからなる導電性材料を用いて作製された膜や、金、白金、銀、銅の極薄膜が用いられ、ITO、FTO、IZO、酸化スズが好ましい。電極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などが挙げられる。また、透明な電極材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
対向電極材料としては、公知の金属、導電性高分子などを用いることができ、光透過性を有さなくてもよく、透明または半透明であってもよい。好ましくは一対の電極のうち、一方の電極は仕事関数の小さい材料が好ましい。例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、またはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。
光電変換素子に用いる電極は、一方に仕事関数の大きな導電性素材、もう一方に仕事関数の小さな導電性素材を使用することが好ましく、このとき、仕事関数の大きな導電性素材を用いた電極は正極となり、仕事関数の小さな導電性素材を用いた電極は負極となる。
π電子共役ランダム共重合体を含む組成物からなる光電変換活性層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2〜1000nmであり、より好ましくは5〜500nmであり、さらに好ましくは20〜300nmである。膜厚が薄すぎると光が十分に吸収されず、逆に厚すぎるとキャリアが電極へ到達し難くなる。
前記組成物を含有する溶液を基板または支持体へ塗工して光電変換活性層を形成することができる。塗工方法は特に制限されず、液状の塗工材料を用いる従来から知られている塗工方法のいずれもが採用できる。例えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、エアロゾルジェット法、スピンコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スリットダイコーター法、グラビアコーター法、スリットリバースコーター法、マイクログラビア法、コンマコーター法などの塗工方法を採用することができ、塗膜厚さ制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択すればよい。
前記光電変換活性層は、必要に応じて熱または溶媒アニールを行ってもよい。アニール処理を施すことで、光電変換活性層材料の結晶性と、p型有機半導体とn型有機半導体との相分離構造を変化させ、光電変換特性に優れる素子を得ることができる。尚、このアニール処理は、負極の形成後に行ってもよい。
熱アニールは、前記光電変換活性層を製膜した基板を所望の温度で保持して行う。減圧下または不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、好ましい温度は40℃〜150℃、より好ましくは70℃〜150℃である。温度が低いと十分な効果が得られず、温度が高すぎると有機薄膜が酸化及び/または分解し、十分な光電変換特性を得ることができない。
溶媒アニールは、前記光電変換活性層を製膜した基板を溶媒雰囲気下で所望の時間保持することで行う。このときのアニール溶媒は特に限定されないが、前記光電変換活性層に対する良溶媒であることが好ましい。溶媒アニールは、光電変換活性層を構成する有機半導体組成物を基板上に塗工して、当該組成物中に溶媒が残存した状態で行ってもよい。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて正極と有機光電変換層の間にさらに正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、p型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、ポリチオフェン系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(H2Pc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体などのp型半導体特性を示す低分子有機化合物、酸化モリブデン、酸化亜鉛、酸化バナジウムなどの金属酸化物が好ましく用いられる。特に、ポリチオフェン系重合体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたものが好ましく用いられる。正孔輸送層は1〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは20〜300nmである。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて負極と活性層の間にさらに電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料としては、n型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、上述の電子受容性有機材料(NTCDA、PTCDA、NTCDI−C8H、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、フラーレン誘導体、CNT、CN−PPVなど)およびポリフルオレンなどが好ましく用いられる。電子輸送層は0.1〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは0.5〜100nmである。
正極と活性層の間に正孔輸送層を作製するに際し、例えば溶媒に可溶な導電性高分子の場合には浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、エアロゾルジェット法、スピンコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スリットダイコーター法、グラビアコーター法、スリットリバースコーター法、マイクログラビア法、コンマコーター法などで塗布することができる。フタロシアニン誘導体やポルフィリン誘導体などの低分子有機材料を使用する場合には、真空蒸着機を用いた蒸着法を適用することが好ましい。電子輸送層についても同様にして作製することができる。
光電変換素子は必要に応じ、電極と光電変換活性層と電極との間に電荷移動を円滑にするバッファー層として金属フッ化物を設けてもよい。金属フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化セシウムなどが挙げられるが、特にフッ化リチウムが好ましく用いられる。バッファー層は0.05nmから50nmの厚さが好ましく、0.5nmから20nmがより好ましい。これらの金属フッ化物を製膜する方法は特に限定されないが、任意の膜厚を制御する観点から真空蒸着機を用いた蒸着法を適用することが好ましい。
光電変換素子は、タンデム型光電変換素子として用いてもよい。タンデム型光電変換素子は、文献公知の方法、例えばサイエンス,2007年,第317巻,pp222に記載の方法を用いて作製することができる。具体的には、電荷再結合層を、長波長側(〜1100nm)まで光吸収し光電変換可能な光電変換活性層(I)と紫外〜可視光領域(190〜700nm)の光電変換が可能な光電変換活性層(II)とで挟み込んだ構造が挙げられる。この光電変換活性層(I)と光電変換活性層(II)との接続順は逆であってもよい。
電荷再結合層とは、正極側の光電変換活性層で生じた電子と、負極側の光電変換活性層で生じた正孔とを再結合させる働きをする。各光電変換活性層で電荷分離して生じた正孔および電子は、光電変換活性層中の内部電場によってそれぞれ正極と負極方向へと移動する。このとき、正極側の光電変換活性層で生じた正孔および負極側の光電変換活性層で生じた電子はそれぞれ正極および負極へ取り出され、正極側の光電変換活性層で生じた電子および負極側の光電変換活性層で生じた正孔が再結合することによって、各光電変換活性層が電気的に直列に接続された電池として機能し開放電圧が増大する。
電荷再結合層は、複数の光電変換活性層が光吸収できるようにするため、光透過性を有することが好ましい。また、電荷再結合層は、十分に正孔と電子とが再結合するように設計されていればよいので、必ずしも膜である必要はなく、光電変換活性層上に一様に形成された金属クラスターであってもかまわない。従って、電荷再結合層には、金、白金、クロム、ニッケル、リチウム、マグネシウム、カルシウム、錫、銀、アルミニウムなどからなる数nm以下程度の光透過性を有する非常に薄い金属膜や金属クラスター(合金を含む)、ITO、IZO、AZO、GZO、FTO、酸化チタンや酸化モリブデンなどの光透過性の高い金属酸化物膜およびクラスター、PSSが添加されたPEDOTなどの導電性有機材料膜、またはこれらの複合体などが用いられる。例えば銀を、真空蒸着法を用いて水晶振動子膜厚モニター上で数nm以下となるように蒸着すれば、一様な銀クラスターが形成できる。その他にも、酸化チタン膜を形成するならば、例えばアドバンスト マテリアルズ,2006年,第18巻,pp572に記載のゾルゲル法を用いることができる。ITO、IZOなどの複合金属酸化物であるならば、スパッタリング法を用いて製膜することができる。これらの電荷再結合層の形成法や種類は、電荷再結合層形成時の光電変換活性層への非破壊性や、次に積層される光電変換活性層の形成法などを考慮して適宜選択すればよい。
本発明の光電変換素子は、光電変換機能、光整流機能などを利用した種々の光電変換デバイスへの応用が可能である。例えば光電池(太陽電池など)、電子素子(光センサ、光スイッチ、フォトトランジスタなど)、光記録材(光メモリなど)などに有用である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、上記した各工程で得られる材料について、また下記の工程で製造される材料について、その物性測定および精製は、以下の如くして行った。
なお、上記した各工程で得られる材料について、また下記の工程で製造される材料について、その物性測定および精製は、以下の如くして行った。
<重量平均分子量(Mw)・数平均分子量(Mn)>
数平均分子量および重量平均分子量は、何れも、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づき、ポリスチレン換算値で求められたものである。特に記載がなければ、GPC装置として、東ソー(株)製のHLC−8020を用い、カラムとして、東ソー(株)製のTSKgel
Multipore HZの2本を直列に繋いだものを用いて測定した。カラムおよびインジェクター内の測定温度は40℃とし、溶媒はクロロホルムを用いた。
数平均分子量および重量平均分子量は、何れも、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づき、ポリスチレン換算値で求められたものである。特に記載がなければ、GPC装置として、東ソー(株)製のHLC−8020を用い、カラムとして、東ソー(株)製のTSKgel
Multipore HZの2本を直列に繋いだものを用いて測定した。カラムおよびインジェクター内の測定温度は40℃とし、溶媒はクロロホルムを用いた。
<1H−NMRの測定>
1H−NMR測定には日本電子株式会社製JNM−EX270FT−NMR装置を用いた。なお、本明細書中、特に記載がなければ1H−NMRは270MHz、溶媒はクロロホルム(CDCl3)であり、室温下で、測定したものである。
1H−NMR測定には日本電子株式会社製JNM−EX270FT−NMR装置を用いた。なお、本明細書中、特に記載がなければ1H−NMRは270MHz、溶媒はクロロホルム(CDCl3)であり、室温下で、測定したものである。
明細書中、或いは明細書中の化学式において使用されるEtHexおよびHexEtは2−エチルヘキシル基、3−Hepは3−ヘプチル基である。
(合成例1)
下記化学式(i)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法と同様にして、4,8‐ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
下記化学式(i)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法と同様にして、4,8‐ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
(合成例2)
下記化学式(ii)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
下記化学式(ii)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
(合成例3)
下記化学式(iii)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(プロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ビス(プロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
下記化学式(iii)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(プロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ビス(プロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
(合成例4)
下記化学式(iV)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジオクチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ジオクチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
下記化学式(iV)で示される2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジオクチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンは、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)に記載されている方法により、4,8‐ジオクチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンから合成した。
その他のモノマーの合成方法については、例えば、Organometalics,30,3233(2011)、Adv.Funct.Mater.,17,632(2007)、J.Am.Chem.Soc.,131,15586(2009)、J.Am.Chem.Soc.,131,7792(2009)などに記載されている。
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに、2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ゲルモール(0.83g,1.34mmol)、2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−シクロペンタ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェン(0.75g,1.34mmol)及び4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.08g,2.68mmol)を加え、さらにトルエン(50mL)と、2M炭酸カリウム水溶液(25mL,50mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(62.0mg,54.0μmol)と、aliquat336(2mg,4.95μmol)とを加えた後に80℃で1時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水とメタノールとで洗浄し、粗生成物を得た。粗生成物をソックスレー抽出機を用いてアセトンとヘキサンとで洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出し、メタノールで再沈殿することにより精製し、黒紫色の固体としてランダム共重合体1を得た。その収量及び収率は、1.20gであった。得られた重合体の数平均分子量(Mn)は66,000であり、多分散度(PDI)は、15.9であった。
1H−NMR:δ=8.19(br、2H)、7.80(br、2H)、2.10(br、2H)、1.25−1.08(br、20H)、0.89−0.75(br、12H)この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
得られた重合体に含まれるゲルマニウム原子の含有量を、ジャーレルアッシュ社製のICP発光分析装置「IRIS−AP」を用いて測定し、ポリマー重量に占めるゲルマニウム重量からxとyで示される組成比を算出したところ、x/y=55/45であった。
(実施例2)
下記反応式に従いランダム共重合体2の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体2の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(76.5mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(23.8mg,0.04mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体2を得た。得られたランダム共重合体2(76.3mg)のMnは29,000、PDIは2.86であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、3.30−3.00(Br)、2.09−1.10(br)、1.00−0.60(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、3.30−3.00(Br)、2.09−1.10(br)、1.00−0.60(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.09−1.10(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=76/24であった。
(実施例3)
下記反応式に従いランダム共重合体3の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体3の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(69.0mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(23.8mg,0.04mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体3を得た。得られたランダム共重合体3(80.2mg)のMnは111,000、PDIは26.3であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.30−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.30−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.00−1.00(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=72/28であった。
(実施例4)
ランダム共重合体4を構成する単量体の仕込みを、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(89.7mg,0.117mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(7.5mg,0.013mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)に変更した以外は、実施例3と同様の方法にて黒紫色のランダム共重合体4を得た。得られたランダム共重合体4(82.2mg)のMnは168,000、PDIは6.7であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.30−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、実施例3の化学式右辺の化学構造を支持する。
ランダム共重合体4を構成する単量体の仕込みを、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(89.7mg,0.117mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(7.5mg,0.013mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)に変更した以外は、実施例3と同様の方法にて黒紫色のランダム共重合体4を得た。得られたランダム共重合体4(82.2mg)のMnは168,000、PDIは6.7であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.30−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、実施例3の化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.00−1.00(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=91/9であった。
(実施例5)
下記反応式に従いランダム共重合体5の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体5の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(69.0mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(プロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(25.1mg,0.04mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体5を得た。得られたランダム共重合体5(65.4mg)のMnは36,000、PDIは9.50であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.20−3.00(br)、2.00−1.00(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.00−1.00(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=70/30であった。
(実施例6)
下記反応式に従いランダム共重合体6の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体6の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(69.0mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジオクチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(29.8mg,0.04mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体6を得た。得られたランダム共重合体6(67.1mg)のMnは50,000、PDIは2.80であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.30−3.00(br)、2.00−1.20(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.30−3.00(br)、2.00−1.20(br)、0.90−0.40(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.00−1.20(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=69/31であった。
(実施例7)
下記反応式に従いランダム共重合体7の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体7の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(69.0mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(23.8mg,0.04mmol)およびエチルヘキシル−6−ジブロモ−3−フルオロチエノ[3,4−b]チオフェン−2−カルボキシレート(56.6mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体7を得た。得られたランダム共重合体7(62.9mg)のMnは37,000、PDIは10.2であった。
1H−NMR:δ=7.90−7.00(br)、4.70−4.00(br)、2.40−1.20(br)、0.90−0.60(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.90−7.00(br)、4.70−4.00(br)、2.40−1.20(br)、0.90−0.60(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.90−7.00(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=2.40−1.20(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=72/28であった。
(実施例8)
下記反応式に従いランダム共重合体8の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体8の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(69.0mg,0.09mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(イソプロピルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(25.1mg,0.04mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(50.1mg,0.12mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としランダム共重合体8を得た。得られたランダム共重合体8(58.2mg)のMnは30,000、PDIは19.8であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.50−3.00(br)、1.80−1.57(br)、1.50−1.20(br)、1.00−0.80(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.50−3.00(br)、1.80−1.57(br)、1.50−1.20(br)、1.00−0.80(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=1.80−0.80(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=68/32であった。
(実施例9)
下記反応式に従いランダム共重合体9の合成を行った。
下記反応式に従いランダム共重合体9の合成を行った。
ランダム共重合体を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(85.0mg,0.12mmol)、1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(35.1mg,0.084mmol)および1,3−ジブロモ−5−(2−エチルヘキシル)チエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(15.3mg,0.036mmol)を、重合溶媒としてDMF(0.3mL)、トルエン(1.4mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg,2.98μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてランダム共重合体9を得た。得られたランダム共重合体9(62.4mg)のMnは35,000、PDIは6.5であった。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.50−3.00(br)、1.85−1.57(br)、1.50−1.15(br)、1.00−0.80(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
1H−NMR:δ=7.60−7.30(br)、4.40−4.00(br)、3.50−3.00(br)、1.85−1.57(br)、1.50−1.15(br)、1.00−0.80(br)
この分析結果は、前記化学式右辺の化学構造を支持する。
また、主骨格のプロトンに帰属されるδ=7.60−7.30(br)の積分値と側鎖メチレン鎖のプロトンに帰属されるδ=1.50−0.15(br)の積分値との比例計算から、xとyで示される組成比を算出したところ、x/y=79/21であった。
[ランダム共重合体と電子受容性材料の混合溶液の製造]
ランダム共重合体1(10.0mg)と、電子受容性材料としてのPC71BM(フロンティアカーボン社製E110)(20.0mg)と、溶媒としてのクロロベンゼン(1mL)とを100℃にて6時間かけて混合した。その後、室温20℃に冷却し、孔径1.0μmのPTFEフィルターで濾過してランダム共重合体とPC71BMを含む溶液を製造した。実施例2〜9により得られた各ランダム共重合体も同様の方法により、PC71BMを含む溶液を製造した。
ランダム共重合体1(10.0mg)と、電子受容性材料としてのPC71BM(フロンティアカーボン社製E110)(20.0mg)と、溶媒としてのクロロベンゼン(1mL)とを100℃にて6時間かけて混合した。その後、室温20℃に冷却し、孔径1.0μmのPTFEフィルターで濾過してランダム共重合体とPC71BMを含む溶液を製造した。実施例2〜9により得られた各ランダム共重合体も同様の方法により、PC71BMを含む溶液を製造した。
[ランダム共重合体組成物からなる層を有する有機薄膜太陽電池の製造]
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜(抵抗値10Ω/□)を付けたガラス基板を15分間オゾンUV処理して表面処理を行った。基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(H.C.Starck社製:CLEVIOS
PH500)をスピンコート法により40nmの厚さに製膜した。ホットプレートにより140℃で20分間加熱乾燥した後、次にスピンコートにより上記により製造した各ランダム共重合体とPC71BMとを含む溶液を塗布し、有機薄膜太陽電池の有機光電変換層(膜厚約100nm)を得た。3時間真空乾燥した後、真空蒸着法により、真空蒸着機を用いてフッ化リチウムを膜厚0.5nmで蒸着し、次いでAlを膜厚100nmで蒸着した。これにより実施例1〜9で得られたランダム共重合体を含む組成物からなる層を有する光電変換素子である有機薄膜太陽電池が得られた。有機薄膜太陽電池の面積は0.25cm2であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜(抵抗値10Ω/□)を付けたガラス基板を15分間オゾンUV処理して表面処理を行った。基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(H.C.Starck社製:CLEVIOS
PH500)をスピンコート法により40nmの厚さに製膜した。ホットプレートにより140℃で20分間加熱乾燥した後、次にスピンコートにより上記により製造した各ランダム共重合体とPC71BMとを含む溶液を塗布し、有機薄膜太陽電池の有機光電変換層(膜厚約100nm)を得た。3時間真空乾燥した後、真空蒸着法により、真空蒸着機を用いてフッ化リチウムを膜厚0.5nmで蒸着し、次いでAlを膜厚100nmで蒸着した。これにより実施例1〜9で得られたランダム共重合体を含む組成物からなる層を有する光電変換素子である有機薄膜太陽電池が得られた。有機薄膜太陽電池の面積は0.25cm2であった。
(比較例1)
特許文献1に記載されている情報に従い、アルキルフルオレンとビスアルキルチエニルベンゾチアジアゾールとの共重合体ブロックと、アルキルフルオレンとチオフェン五量体との共重合体ブロックとからなるブロック共重合体を合成した。なお、合成の詳細な手順は特開2008−266459(特許文献1)に記載されている。得られたブロック共重合体のMnは9,000、PDIは2.8であった。
特許文献1に記載されている情報に従い、アルキルフルオレンとビスアルキルチエニルベンゾチアジアゾールとの共重合体ブロックと、アルキルフルオレンとチオフェン五量体との共重合体ブロックとからなるブロック共重合体を合成した。なお、合成の詳細な手順は特開2008−266459(特許文献1)に記載されている。得られたブロック共重合体のMnは9,000、PDIは2.8であった。
(比較例2)
下記反応式に従い重合体A1の合成を行った。
下記反応式に従い重合体A1の合成を行った。
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに、重合体A1を構成する単量体として2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ゲルモール(1.66g,2.68mmol)および4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.04g,2.68mmol)を加え、さらにトルエン(50mL)と、2M炭酸カリウム水溶液(25mL,50mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(61.9mg,53.5μmol)と、aliquat336(2mg,4.95μmol)とを加えた後に80℃で2時間攪拌した。
その後、末端封止剤としてフェニルブロマイド(0.21g,1.34mmol)を加え、80℃で18時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)と、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)と、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液を濃縮し、メタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として重合体A1(1.03g)を得た。得られた重合体A1のMnは18,000、PDIは2.36であった。
1H−NMR(270MHz):δ=8.20−7.95(br、2H)、7.90−7.12(br、2H)、2.34−2.10(br、4H)、1.59−1.33(br、18H)、1.19−0.81(br、12H)
1H−NMR(270MHz):δ=8.20−7.95(br、2H)、7.90−7.12(br、2H)、2.34−2.10(br、4H)、1.59−1.33(br、18H)、1.19−0.81(br、12H)
(比較例3)
下記反応式に従い重合体B1の合成を行った。
下記反応式に従い重合体B1の合成を行った。
重合体B1を構成する単量体として2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−シクロペンタ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェン(1.50g,2.68mmol)および4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.04g,2.68mmol)を用いた以外は比較例2と同様の方法を用いて、重合体B1(1.06g)を得た。得られた重合体B1のMnは20,100、PDIは2.20であった。
1H−NMR(270MHz):δ=8.10−7.96(br、2H)、7.81−7.61(br、2H)、2.35−2.13(br、4H)、1.59−1.32(br、18H)、1.18−0.81(br、12H)
1H−NMR(270MHz):δ=8.10−7.96(br、2H)、7.81−7.61(br、2H)、2.35−2.13(br、4H)、1.59−1.32(br、18H)、1.18−0.81(br、12H)
(比較例4)
比較例2で得られた重合体A1と比較例3で得られた重合体B1とを、重量比A1/B1=70/30の割合で混合したブレンド体を調製した。
比較例2で得られた重合体A1と比較例3で得られた重合体B1とを、重量比A1/B1=70/30の割合で混合したブレンド体を調製した。
(比較例5)
下記反応式に従い重合体A2の合成を行った。
下記反応式に従い重合体A2の合成を行った。
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに、重合体A2を構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルスズ)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.64g,0.75mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(0.32g,0.75mmol)を加え、さらにDMF(6.2mL)と、トルエン(25mL)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.2mg,7.8μmol)とを加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。
粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)と、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として重合体A2(0.51g)を得た。得られた重合体A2のMnは14,000、PDIは2.27であった。
1H−NMR(270MHz):δ=7.60‐7.30(br、3H),3.30−3.00(br、5H),2.00‐1.10(br、52H),1.00−0.70(br、12H)
1H−NMR(270MHz):δ=7.60‐7.30(br、3H),3.30−3.00(br、5H),2.00‐1.10(br、52H),1.00−0.70(br、12H)
実施例と同様に電子受容性材料との混合溶液を製造し、その混合溶液を用いて比較例1〜5で得られた重合体を含む組成物からなる層を有する有機薄膜太陽電池を試作した。有機薄膜太陽電池の面積は0.25cm2であった。
[光電変換特性評価]
作製した光電変換素子の分光感度(光電変換波長帯域)について、分光感度測定装置を用いて、下記測定条件により測定した。測定時の特定波長における照射強度は、フォトダイオード(S1337−66BQ、浜松フォトニクス社製)を用いて校正した。測定時には、光電変換素子の受光面積と同じ面積の照射光マスクを着用し、余剰な光の入射を排除した。
<測定条件>
装置:分光感度測定装置SM−250型(分光計器社製)
受光面積:0.25cm2
ソースメーター:ケースレー2400(KEITHLEY社製)
作製した光電変換素子の分光感度(光電変換波長帯域)について、分光感度測定装置を用いて、下記測定条件により測定した。測定時の特定波長における照射強度は、フォトダイオード(S1337−66BQ、浜松フォトニクス社製)を用いて校正した。測定時には、光電変換素子の受光面積と同じ面積の照射光マスクを着用し、余剰な光の入射を排除した。
<測定条件>
装置:分光感度測定装置SM−250型(分光計器社製)
受光面積:0.25cm2
ソースメーター:ケースレー2400(KEITHLEY社製)
作製した光電変換素子の光電変換効率について、ソーラーシミュレーター及びソースメーターを用いて、下記測定条件により測定した。測定時の照射強度は、フォトダイオード(BS−520、分光計器社製)を用い、太陽電池評価基準となるように調節した。測定時には、光電変換素子の受光面積と同じ面積の照射光マスクを着用し、余剰な光の入射を排除した。
<測定条件>
ソーラーシミュレーター:PEC−L11(ペクセルテクノロジー社製)
ソースメーター:KEITHLEY2400(KEITHLEY社製)
照射スペクトル:AM1.5
照射強度:100mW/cm2
受光面積:0.25cm2
測定結果を表1(実施例1〜4)、表2(実施例5〜9)、および表3(比較例1〜5)に示す。
<測定条件>
ソーラーシミュレーター:PEC−L11(ペクセルテクノロジー社製)
ソースメーター:KEITHLEY2400(KEITHLEY社製)
照射スペクトル:AM1.5
照射強度:100mW/cm2
受光面積:0.25cm2
測定結果を表1(実施例1〜4)、表2(実施例5〜9)、および表3(比較例1〜5)に示す。
表から明確なように、本発明のπ電子共役ランダム共重合体を用いて作製した光電変換素子は、比較例で得られた重合体を用いて作製した光電変換素子に比べて高い光電変換効率を示した。
また、チオフェン環を化学構造の一部に含む縮合へテロ環骨格からなるドナー性の基とアクセプター性の基とを有する本発明のπ電子共役ランダム共重合体(実施例1〜9)は、フルオレン骨格及び単環のチオフェン骨格を主として含む比較例1の重合体に比べ、長波長領域まで光吸収帯を有し、光電変換効率に優れることが明らかとなった。
本発明のπ電子共役ランダム共重合体は、光電変換素子の光電変換活性層として利用できるものであり、その共重合体からなる光電変換素子は太陽電池をはじめとして各種の光センサとしての用途がある。
Claims (9)
- 下記式(1)
−(a−b)− ・・・ (1)
(式中、−a−は置換基を有し、チオフェン環を含む少なくとも三環が縮環した縮合ヘテロ環骨格からなるドナー性の基、−b−は置換基を有してもよいチエノチオフェン骨格および置換を有してもよい窒素含有縮合ヘテロ環骨格のいずれかの縮合ヘテロ環骨格を有するアクセプター性の基)で表される単量体単位を少なくとも二種類有し、
各単量体単位に含まれる縮合ヘテロ環骨格が互いに異なるか、または/および
各単量体単位が有する置換基が互いに異なる
ことを特徴とするπ電子共役ランダム重合体。 - 前記−a−が下記式(2)〜(6)
から選ばれるいずれかの基であることを特徴とする請求項1に記載のπ電子共役ランダム重合体。 - 数平均分子量が1000〜500000g/モルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のπ電子共役ランダム共重合体。
- 各単量体単位に含まれる前記−a−が有する置換基は互いに異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のπ電子共役ランダム共重合体。
- 一方の単量体単位に含まれる前記−a−が炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有し、他方の単量体単位に含まれる前記−a−がそれとは異なる炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のπ電子共役ランダム共重合体。
- 電子受容性材料、および請求項1〜6のいずれか1項に記載のπ電子共役ランダム共重合体を含む組成物。
- 請求項7に記載の組成物からなる層を有する光電変換素子。
- 前記電子受容性材料が、フラーレンまたはその誘導体である請求項7に記載の組成物からなる層を有する光電変換素子。
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