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JP2014030781A - 汚染土壌除去方法 - Google Patents

汚染土壌除去方法 Download PDF

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JP2014030781A JP2012171173A JP2012171173A JP2014030781A JP 2014030781 A JP2014030781 A JP 2014030781A JP 2012171173 A JP2012171173 A JP 2012171173A JP 2012171173 A JP2012171173 A JP 2012171173A JP 2014030781 A JP2014030781 A JP 2014030781A
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Akihide Ishizawa
明秀 石澤
Teruo Miura
照雄 三浦
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Abstract

【課題】環境汚染物質によって汚染された土地から土壌を取り除く際の労力を削減しながらも障害物が存在する場所にも容易に適用でき、深い部分の土壌中の環境汚染物質含有量を減少させることも可能な汚染土壌除去方法を提供する。
【解決手段】本発明の汚染土壌除去方法は、環境汚染物質により汚染された土地に複数の種子を播種する播種工程と、前記土地に、無機吸着材を含む環境汚染物質除去用シート30を被覆する被覆工程と、播種した種子から植物を生育させ、栽培する栽培工程と、栽培工程後に、前記土地から環境汚染物質除去用シート30を引き剥がす引き剥がし工程とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、放射性物質や重金属等の環境汚染物質によって汚染された土壌を除去する方法に関する。
土壌は、重金属等の環境汚染物質によって汚染されることがある。例えば、カドミウムやヒ素による土壌汚染はしばしば発生して問題となっている。また、最近では、放射性セシウムや放射性ストロンチウム等による土壌の汚染が問題となっている。
汚染された土壌の浄化方法として、汚染された土地の表面部の土壌(以下、「表土」ということがある。)を取り除き、取り除いた土壌に環境汚染物質を除去する処理(以下、「環境汚染物質除去処理」という。)を施す方法が知られている(特許文献1)。
特開2009−279550号公報
土壌を取り除く方法として、スコップ等の土木用具を用いて手作業で表土を取り除く方法が知られている。しかし、その作業は多大な労力を必要とした。そこで、パワーショベルやブルドーザー等の土木機械を用いて表土を取り除く方法を適用することもあるが、土木機械を用いる方法は、樹木や建造物等の障害物が存在する場所には不向きであった。
また、土木用具や土木機械を用いて表土を取り除く方法では、取り除かれた部分より下の深い部分の土壌中の環境汚染物質含有量を減少させることは困難であった。
本発明は、環境汚染物質によって汚染された土地から土壌を取り除く際の労力を削減しながらも障害物が存在する場所にも容易に適用でき、深い部分の土壌中の環境汚染物質含有量を減少させることも可能な汚染土壌除去方法を提供することを目的とする。
本発明の汚染土壌除去方法は、環境汚染物質により汚染された土地に複数の種子を播種する播種工程と、前記土地に、無機吸着材を含む環境汚染物質除去用シートを被覆する被覆工程と、播種した種子から植物を生育させ、栽培する栽培工程と、栽培工程後に、前記土地から前記環境汚染物質除去用シートを引き剥がす引き剥がし工程とを有することを特徴とする。
本発明の汚染土壌除去方法においては、前記環境汚染物質除去用シートとして、シート状の有機多孔質材料中に無機吸着材が分散状態で保持されている吸収層と、該吸収層の少なくとも一方の面に積層された透水性基材層とからなる積層シートを用いることが好ましい。
本発明の汚染土壌除去方法は、環境汚染物質によって汚染された土地から土壌を取り除く際の労力を削減しながらも障害物が存在する場所にも容易に適用でき、深い部分の土壌中の環境汚染物質含有量を減少させることも可能である。
本発明の汚染土壌除去方法の一実施形態における播種工程を説明する断面図である。 本発明の汚染土壌除去方法の一実施形態における被覆工程を説明する断面図である。 本発明の汚染土壌除去方法の一実施形態における栽培工程を説明する断面図である。 本発明の汚染土壌除去方法の一実施形態における引き剥がし工程を説明する断面図である。 本発明の汚染土壌除去方法において使用される環境汚染物質除去用シートの一例を示す断面図である。
本発明の汚染土壌除去方法の一実施形態について図1〜4を参照して説明する。
本実施形態の汚染土壌除去方法は、播種工程と被覆工程と栽培工程と引き剥がし工程とを有する。
<播種工程>
播種工程は、図1に示すように、環境汚染物質により汚染された土地(以下、「汚染地」という。)の土壌10に所定の間隔で複数の種子20,20・・・を播種する工程である。
播種方法としては特に制限されず、例えば、作業者が手作業で複数の種子20を播種する方法、農業用の播種機を用いて複数の種子20を播種する方法などが挙げられる。
土壌を汚染する環境汚染物質としては、例えば、放射性セシウム、放射性ストロンチウムなどの放射性物質、重金属類等が挙げられる。
<被覆工程>
被覆工程は、図2に示すように、汚染地の土壌10に環境汚染物質除去用シート30を被覆する工程である。本実施形態では、播種工程にて播種した土壌10に環境汚染物質除去用シート30を被覆する。
環境汚染物質除去用シート30の被覆方法としては特に制限されず、作業者が手作業で環境汚染物質除去用シート30を土壌10に被覆する方法、マルチングフィルムを敷設するための農機具を使用して環境汚染物質除去用シート30を土壌10に被覆する方法などが挙げられる。
(環境汚染物質除去用シート)
本発明で使用される環境汚染物質除去用シート30は、ケイ素を含有する無機吸着材を含むシートである。
環境汚染物質除去用シート30としては、図5に示すように、環境汚染物質の除去性に優れることから、シート状の有機多孔質材料31a中に無機吸着材31bが分散状態で保持されている吸収層31と、吸収層31の両面に積層された透水性基材層32とからなる環境汚染物質除去用積層シートが好ましい。
上記環境汚染物質除去用積層シートは、吸収層によって液体を良好に吸収、保持できる。特に、環境汚染物質除去用積層シートに対して散水、降雨などにより水を供給すると、吸収、保持を促進させることができる。例えば、環境汚染物質が放射性セシウムである場合、放射性セシウムは水が存在すると水に溶解してセシウムイオンとなり、無機吸着材31bに良好に吸着されやすくなる。
また、吸収層31の両面に透水性基材層32を備えれば、環境汚染物質除去用積層シートの強度を向上させることができ、かつ、無機吸着材31bの脱落を防止できる。
[吸収層]
〔無機吸着材〕
吸収層31に含まれる無機吸着材31bはケイ素を含有する多孔質体であり、環境中に存在する有害な環境汚染物質を吸着する作用を有するものである。ケイ素を含有する無機吸着材31bとしては、ゼオライト、活性白土、大谷石、シリカ、アルミナ、モレキュラーシーブ、多孔性鉱物などが挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。吸着材の形状は、粉状、顆粒状、ペレット状などである。
これらのうちゼオライトは、天然ゼオライトおよび合成ゼオライトとして、結晶構造の違いにより約200種類程度存在することが知られている。合成ゼオライトは、三次元のカゴ状構造を有するアルミノケイ酸塩であって、強いイオン交換性を有する。また、天然ゼオライトは、筒状の構造を持ち、その構造と孔の大きさに特徴がある。吸着の対象となる環境汚染物質がセシウムイオンである場合などには、筒状の構造を持つ天然ゼオライトが無機吸着材31bとして好ましい。天然ゼオライトの孔の大きさは、0.22〜1nmであり、0.55〜0.8nmが好ましい。
環境汚染物質除去用積層シート中の無機吸着材31bの量は、環境汚染物質除去用積層シートの単位面積当たり、100〜2000g/mの範囲であることが好ましい。このような量であると、環境汚染物質を充分に吸着でき、かつ、環境汚染物質除去用積層シートの取扱性も優れる。
〔有機多孔質材料〕
無機吸着材31bを保持する有機多孔質材料31aとしては、不織布、織布、編布など、有機繊維からなり、各繊維間に空隙が形成されているシート材料や、ポリウレタン系樹脂などの樹脂を発泡成形して得られた多数の孔を有する発泡シートなどのシート状物が挙げられる。有機多孔質材料31aは、有機物であり焼却可能な点で好ましい。また、これら有機多孔質材料31aの中では不織布が好ましい。
不織布を構成する原料繊維としては、不織布の製造に一般に用いられる有機繊維を使用できる。このような有機繊維としては、親水性有機繊維、疎水性有機繊維が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
親水性有機繊維としては、製紙用木材パルプ(針葉樹および/または広葉樹木材より調製される化学パルプや機械パルプなど。)、古紙パルプ、リンター、麻、綿、ケナフなどより調製される非木材植物繊維などの天然セルロース繊維や、レーヨンなどの合成繊維が挙げられる。これらのなかでは、工業的に利用しやすい点から、天然セルロース繊維が好ましい。天然セルロース繊維としては、乾燥されたパルプシートの状態で供給され、乾燥状態で機械的に粉砕、解繊されたものが好ましい。
また、疎水性有機繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維などが挙げられる。
これらの親水性有機繊維および疎水性有機繊維は、環境汚染物質除去用積層シートの使用環境、環境汚染物質が存在している状態などに応じて、1種以上を適宜採用することができる。不織布が、環境汚染物質を含む液体を充分に吸収、保持できる点では、不織布を構成する原料繊維として親水性有機繊維を使用することが好ましい。
原料繊維は、無機吸着材31bの100質量部に対して、0.1〜50質量部程度を用いることが好ましい。原料繊維の繊維長は、不織布の製造方法などに応じて、適宜設定できる。
また、不織布には、その製造方法によっては、親水性有機繊維および/または疎水性有機繊維からなる原料繊維とともに、加熱によりその少なくとも一部が溶融して接着性を発揮する、熱融着性接着剤を使用してもよい。熱融着性接着剤を原料繊維とともに用いてウェブを形成した場合、該ウェブを熱処理(サーマルボンド法)することにより、熱融着性接着剤の少なくとも一部が溶融して接着作用を奏し、原料繊維同士が結合した安定なシート形態の不織布を製造できる。
熱融着性接着剤としては、少なくとも一部が溶融して接着剤として作用するものであればよく、繊維状の熱融着性接着剤(以下、「熱融着性繊維」という。)の他、粉体状の熱融着性接着剤などが挙げられ、これらの1種以上を使用できる。
熱融着性繊維には、繊維全体が溶融して接着剤として作用するものと、繊維の一部のみが溶融して接着剤として作用するものとがあり、これらの1種以上を使用できる。熱融着性繊維の材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアミドおよびポリエステルよりなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。繊維全体が溶融して接着剤として作用する熱融着性繊維は、好ましくはこれらのうちの1種または2種以上の混合物を用いて繊維全体が形成され、繊維の一部のみが溶融して接着剤として作用する熱融着性繊維は、好ましくはこれらのうちの1種または2種以上の混合物を用いて、溶融する部分と溶融しない部分とがそれぞれ形成される。
一部のみが溶融して接着剤として作用する繊維としては、例えば、ポリプロピレン繊維(融点160℃)からなる芯部の外周をポリエチレン層(融点130℃)で被覆した芯鞘構造の複合繊維などが挙げられる。熱融着性繊維として、このように高融点の繊維の外周に低融点の熱融着性樹脂からなる被覆層を設けた芯鞘構造の複合繊維を使用する場合には、被覆層(鞘)が溶融し芯部は溶融しない温度(例えば140℃。)で熱風処理して、被覆層のみを溶融させる。このような複合繊維を用いると、熱風処理を行っても芯部は溶融せずに安定した繊維として残存する。そのため、繊維全体が溶融する熱融着性繊維を用いた場合のように、溶融した熱融着性繊維により不織布の空隙が埋まることがなく、環境汚染物質を含む液体を空隙に充分に保持できる。
熱融着性繊維の繊維長は、不織布の製造方法などにより、適宜設定できる。
粉体状の熱融着性接着剤の材質としては、熱融着性繊維の説明において例示した材質などが挙げられる。粉体状の熱融着性接着剤を用いる場合、50〜500μm程度の粒度の粒子からなる粉体が好ましく使用できる。
不織布の一般的な製造工程としては、原料繊維からウェブを形成するウェブ形成工程と、ウェブ中の原料繊維を結合させる繊維結合工程とを有する方法がある。そして、不織布の形態としては、例えばウェブ形成工程の違いに基いて、乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド不織布などがある。これらの不織布のうち、有機多孔質材料としては、乾式不織布が好ましい。
乾式不織布には、ウェブ形成工程としてエアレイド法が採用された不織布(エアレイド不織布)や、ウェブ形成工程としてカーディング法が採用された不織布があるが、なかでもエアレイド不織布が好ましい。エアレイド法は、空気流を利用して原料繊維を三次元的にランダムに積層させて、ウェブを形成する方法である。そのため、ウェブ形成工程としてエアレイド法を採用することにより、かさ密度が低く、繊維間の空隙が大きな不織布を製造できる。
エアレイド不織布のなかでは、ウェブ形成工程後の繊維結合工程として、熱風処理が採用された不織布が好ましい。熱風処理による繊維結合工程は、エアスルー法またはスルーエア法などとも呼ばれるサーマルボンド法の一種である。熱風処理を採用する場合には、ウェブ形成の際に、上述した熱融着性接着剤を原料繊維とともに使用する。
繊維結合工程として熱風処理を採用することにより、エアレイド法により形成された低いかさ密度、繊維間の大きな空隙を維持しつつ、原料繊維を結合させることができる。このようなエアレイド不織布は、環境汚染物質を含む液体を充分に吸収、保持できる。
エアレイド不織布を製造する場合、原料繊維の繊維長としては、1〜30mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。また、熱融着性接着剤として熱融着性繊維を使用する場合、熱融着性繊維の繊維長も、原料繊維について示した上記範囲内の繊維長が好ましい。
本明細書において繊維長は、任意に選択した50本以上の繊維をサンプルとし、これらについて電子顕微鏡観察により測定した長さの平均値である。
有機多孔質材料31aとしてエアレイド不織布を採用し、これに無機吸着材31bを保持させる場合には、エアレイド法によるウェブ形成工程において、原料繊維と熱融着性接着剤と無機吸着材31bとを混合した混合物を空気流によりランダムに積層させてエアレイドウェブを形成し、該エアレイドウェブに対して熱風処理による繊維結合工程を行えばよい。あるいは、原料繊維と無機吸着材31bとを混合した混合物を空気流によりランダムに積層させて、エアレイドウェブを形成し、該エアレイドウェブ上に熱融着性接着剤を付与してから、これに対して熱風処理による繊維結合工程を行えばよい。
このような方法によれば、無機吸着材31bをエアレイド不織布中に分散性よく固定でき、しかも、無機吸着材31bの表面が熱融着性接着剤によって過度には被覆されないため、無機吸着材31bの吸着性能が良好に維持される。
また、この場合、熱融着性接着剤の含有量は、エアレイド不織布中に保持される無機吸着材31bの100質量部に対して5〜50質量部であることが好ましい。このような範囲であると、エアレイド不織布中の原料繊維と無機吸着材31bとを充分に固定でき、シート形状を安定に維持できるとともに、無機吸着材31bの脱落も防止できる。また、熱融着性接着剤によって無機吸着材31bの表面が過度に被覆されず、無機吸着材31bの吸着性能も良好に維持される。
[透水性基材層]
透水性基材層としては、環境汚染物質を含む液体が浸み通ることが可能であって、かつ、強度に優れる薄手のシートが好適に用いられる。このようなシートとしては、例えばスパンボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布などの不織布や、織布など、長繊維から形成されたものが好ましい。
その他に透水性基材層としては、紙類や開孔を設けたフイルムなども使用できる。また、環境汚染物質が水などの親水性液体に含まれる場合には、透水性基材層の材質を親水性とし、環境汚染物質が疎水性液体に含まれる場合には、透水性基材層の材質を疎水性とするなどしてもよい。透水性基材層は、熱融着性接着剤などにより吸収層に接着される。
<栽培工程>
栽培工程は、図3に示すように、播種した種子から植物40を生育し、栽培する工程である。生育した植物40は、環境汚染物質除去用シート30を突き破って、環境汚染物質除去用シート30に取り付く。また、栽培工程の間は、土壌10の上に環境汚染物質除去用シート30を被覆することになり、土壌10中の環境汚染物質を環境汚染物質除去用シート30に吸着させて、土壌10中の環境汚染物質の含有量を減少させる。
栽培工程では、植物40の種類や生育状況に応じて栽培期間を適宜決定する。ただし、栽培期間は長くても植物40が枯れるまでである。植物40が枯れると、後述するような環境汚染物質除去用シート30を引き剥がした際に植物40がちぎれて植物40の引き抜きが困難になることがある。
栽培中は、土壌10に散水してもよいし、散水せずに雨水のみによって植物40を育成してもよい。適宜散水すれば、土壌10の水分量を多くすることができるため、植物の生育を促進できると共に、環境汚染物質除去用シートによって環境汚染物質をより吸着させることができる。
<引き剥がし工程>
引き剥がし工程は、図4に示すように、栽培工程後に、土壌10から環境汚染物質除去用シート30を引き剥がす工程である。環境汚染物質除去用シート30を引き剥がした際には、環境汚染物質除去用シート30に取り付いた複数の植物40が一括して引き抜かれ、さらには、植物40の根の周囲の土壌10も根に同伴して引き抜かれる。したがって、環境汚染物質除去用シート30を引き剥がすことによって、汚染地の表面部から土壌10が取り除かれる。
環境汚染物質除去用シート30の引き剥がし方法としては、作業者が環境汚染物質除去用シート30若しくは植物40を掴んで手作業で引き剥がす方法、マルチングフィルムを剥がすための農機具を使用して環境汚染物質除去用シート30を引き剥がす方法が挙げられる。
引き剥がされた環境汚染物質除去用シート30、引き抜かれた植物40及び土壌10においては、一括して処理することができる。例えば、環境汚染物質を吸着した環境汚染物質除去用シート30を加熱し、環境汚染物質除去用シート30に含まれる無機吸着材を溶融させた後に冷却し、無機吸着材及び土壌をアモルファス状態(ガラス状態)で固化する。これにより、無機吸着材に吸着した環境汚染物質をアモルファス状態の固化物に取り込み、環境中に再度放出することを防止する。一方、加熱により、有機多孔質材料や透水性基材層及び植物を焼失させる。アモルファス状の固化物は、最終的には、地中に埋設されるなどして処分される。
<作用効果>
上記汚染土壌除去方法では、スコップ等の土木用具を用いずに、汚染された土地から土壌10を取り除くため、労力を削減することができる。
上記汚染土壌除去方法は、土木機械を用いずに土壌10を取り除く方法であり、また、裁断することによって環境汚染物質除去用シート30は任意の形状にできるため、樹木や建造物等の障害物が存在する場所にも容易に適用できる。
上記汚染土壌除去方法では、栽培工程において、環境汚染物質除去用シート30を放置した状態でも、汚染地の表面部の土壌10に含まれる環境汚染物質を環境汚染物質除去用シート30に吸着させることができる。表面部側の土壌10中の環境汚染物質含有量が少なくなると、それよりも深く且つ環境汚染物質含有量が多い部分の環境汚染物質が土壌10中の水分を介して浅い部分に移動しやすくなる。そのため、深い部分、具体的には植物4の根の下方付近の土壌10中の環境汚染物質含有量を減少させることも可能である。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、環境汚染物質除去用シートにおいては、播種した種子の直上部分を穿孔して、植物が環境汚染物質除去用シートを貫通することを補助するための孔を形成してもよい。環境汚染物質除去用シートに孔を形成する場合、その孔の直径が大きすぎると、環境汚染物質除去用シートに植物が取り付かないため、環境汚染物質除去用シートを引き剥がすことによる植物の引き抜きが困難になることがある。このことから、孔の直径は20mm以下とすることが好ましい。
また、本発明の汚染土壌除去方法では、被覆工程の後に播種工程を行ってもよい。その場合には、環境汚染物質除去用シートに任意の間隔で複数の孔を形成し、その孔によって露出した土壌に播種することが好ましい。
10 土壌
20 種子
30 環境汚染物質除去用シート
31 吸収層
31a 有機多孔質材料
31b 無機吸着材
32 透水性基材層
40 植物

Claims (2)

  1. 環境汚染物質により汚染された土地に複数の種子を播種する播種工程と、
    前記土地に、無機吸着材を含む環境汚染物質除去用シートを被覆する被覆工程と、
    播種した種子から植物を生育させ、栽培する栽培工程と、
    栽培工程後に、前記土地から前記環境汚染物質除去用シートを引き剥がす引き剥がし工程と、
    を有することを特徴とする汚染土壌除去方法。
  2. 前記環境汚染物質除去用シートとして、シート状の有機多孔質材料中に無機吸着材が分散状態で保持されている吸収層と、該吸収層の両面に積層された透水性基材層とからなる積層シートを用いる、請求項1に記載の汚染土壌除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103894398A (zh) * 2014-04-15 2014-07-02 西南科技大学 一种利用植物生长调节剂促进红苋菜富集铯或/和锶的方法
CN111468527A (zh) * 2020-05-08 2020-07-31 万源生态股份有限公司 一种中轻度重金属污染土壤园林景观营造方法

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