JP2014002923A - 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素繊維からなる基材を用いずに、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分としたシート状の多孔質部材で構成された燃料電池用ガス拡散層において、ガス拡散層の強度を向上し、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどを抑制することで、低コストを実現し、電気出力安定性を向上できる燃料電池用ガス拡散層を提供する。
【解決手段】高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層であって、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成され、前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂が添加されている、燃料電池用ガス拡散層。
【選択図】図2
【解決手段】高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層であって、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成され、前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂が添加されている、燃料電池用ガス拡散層。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料ガスとして、純水素、メタノールなどの液体燃料、あるいは、化石燃料などからの改質水素などの還元剤を用い、酸化剤ガスとして、空気(酸素)などを用いる燃料電池に関し、特に、当該燃料電池に用いる膜電極接合体が備えるガス拡散層及びその製造方法に関するものである。
燃料電池、例えば高分子電解質型燃料電池(以下、PEFCという)は、白金などの触媒層を有するガス拡散層を構成要素に含むMEA(Membrane−Electrode−Assembly:電解質膜−電極接合体)を有し、MEAの両側主面それぞれを、水素を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスとに曝露して、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、電力と熱とを発生させる装置である。
MEAに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するため、MEAの両側主面は、ガス流路溝が形成された一対のセパレータと当接している。
MEAは、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜(イオン交換樹脂膜)と当該高分子電解質膜の両面に形成された一対の電極層とを備えている。一対の電極層は、高分子電解質膜の両面に形成され、白金触媒を坦持したカーボン粉末を主成分とする触媒層触媒層と当該触媒層上に形成され、集電作用とガス透過性と撥水性とを併せ持つガス拡散層(GDLともいう)とを有している。
上述のように構成されるPEFCにおいて、ガス拡散層は、種々の構造のものが知られている。例えば、炭素繊維からなる基材(例えば、ペーパー、織布、不織布)の表面に、カーボン材料と撥水材からなるコーティング層(撥水カーボン層、C層)を設けた、ガス拡散層が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、炭素繊維からなる基材は高価であり、MEAの低コスト化に対し課題があった。
この課題を解決するため、高価である炭素繊維からなる基材を用いずに、カーボン材料などの導電性粒子と、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの高分子樹脂とを主成分とした多孔質部材で構成された、ガス拡散層が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載のガス拡散層は、炭素繊維からなる基材を用いる特許文献1に記載のガス拡散層と比較し、低コスト化は実現できるが、ガス拡散層の強度が弱くなるため、スタック締結時の変形やハンドリング時の割れなどの課題があった。
この課題を解決するために、反応ガス流路溝が形成されたガス拡散層において、反応ガス流路溝に沿って補強部材が設けることで、スタック締結圧による変形を抑制する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、炭素繊維からなる基材以外でガス拡散層の強度を補強する方法として、基材とコーティング層との間に基材より緻密である補強層を設けた、ガス拡散層が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献3の構成において、ガス拡散層の一方の主面の表面のみに対する補強のため、補強された主面の強度は向上するが、他方の面の強度は変わらないため、ハンドリング性などに課題があった。ハンドリング性に課題がある場合、専用治具などが必要となり、製造工程におけるコストアップの要因となる。
また、特許文献4の構成を、特許文献2の構成に適応した場合、特許文献3の構成と同様に、ガス拡散層の一方の主面の表面のみに対する補強になるため、ガス拡散層全体の強度向上には繋がらず、ハンドリング時の変形や割れなどの課題を解決することは困難であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分としたシート状の多孔質部材で構成され、前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成工程における焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂(以下、添加樹脂という)が添加されており、前記焼成工程において前記添加樹脂が硬化することで、炭素繊維からなる基材を用いずに、ガス拡散層の強度を向上することが可能になり、低コスト化の実現と、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどを抑制できる、燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池用ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成され、前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成工程における焼成温度より高い熱分解温度を有する添加樹脂が添加されているものである。
これにより、炭素繊維からなる基材を用いずに、ガス拡散層の強度を向上することで、低コスト化の実現と、スタック締結時の変形やハンドリング時の割れなどを抑制できる。
本発明の燃料電池用ガス拡散層によれば、炭素繊維からなる基材を用いることなく、ガス拡散層の強度を向上できるので、低コストの実現と、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどの抑制を両立することができる。
第1の発明は、高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層であって、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成された燃料電池用ガス拡散層において、前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度
を有する樹脂である添加樹脂が添加されていることを特徴とする。
を有する樹脂である添加樹脂が添加されていることを特徴とする。
この構成により、炭素繊維からなる基材を用いることなく、添加樹脂が硬化することで、ガス拡散層の強度を向上することができる。よって、低コストを実現し、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどを抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記添加樹脂は熱硬化性樹脂であることを特徴とする。
この構成により、焼成工程において、添加樹脂の融解によるガス拡散層の変形を抑制することができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記熱硬化性樹脂は前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より低い温度で硬化する樹脂であることを特徴とする。
この構成により、焼成工程において、添加樹脂の融解によるガス拡散層の変形をより抑制することができる。
第4の発明は、第1乃至3いずれかの発明において、前記添加樹脂は、前記多孔質部材に、分散されて含まれるよう構成されていることを特徴とする。
この構成により、ガス拡散層全体の強度を向上することができるので、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどを抑制することができる。
第5の発明は、第1乃至4いずれかの発明において、前記ガス拡散層の一方の主面には、反応ガスを流通させるための反応ガス流路溝が形成されていることを特徴とする。
この構成により、ガス拡散層の製造過程において反応ガス流路溝形成が可能となり、セパレータに前記反応ガス流路溝を形成する必要がなくなる。よって、セパレータの形状を簡易化することが可能となり、セパレータコストを低減することができる。また、燃料電池製造過程での締結工程において、前記反応ガス流路溝の変形を抑制することができる。
第6の発明は、高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層の製造方法であって、
導電性粒子、高分子樹脂、及び、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂を含む材料を混練する混練工程と、
前記混練工程で混練された前記材料をシート状に成形する成形工程 と、
前記成形工程で成形された前記材料を前記添加樹脂の熱分解温度未満の温度で焼成する焼成工程と、を備えることを特徴とする。
導電性粒子、高分子樹脂、及び、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂を含む材料を混練する混練工程と、
前記混練工程で混練された前記材料をシート状に成形する成形工程 と、
前記成形工程で成形された前記材料を前記添加樹脂の熱分解温度未満の温度で焼成する焼成工程と、を備えることを特徴とする。
この構成により、炭素繊維からなる基材を用いることなく、また、焼成工程において添加樹脂が熱分解することなく硬化することにより、ガス拡散層の強度を向上することができ、よって、スタック締結時の変形やハンドリング時の変形や割れなどを抑制することができるので、低コストを実現し、燃料電池の性能を安定的に確保できる、ガス拡散層を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
[燃料電池の構成]
次に、本実施の形態1に係る燃料電池スタック101の構成について、図1を参照しながら説明する。
[燃料電池の構成]
次に、本実施の形態1に係る燃料電池スタック101の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、燃料電池スタック101の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、燃料電池スタック101は、複数のセル1がその厚み方向に積層されたセル積層体80と、このセル積層体80の両端に配置された端板81、82と、セル積層体80と端板81、82をセル1の積層方向において締結する締結具(図示せず)と、を有する。また、端板81とセル積層体80の間には、絶縁板83及び集電板85が配置されていて、端板82とセル積層体80との間には、絶縁板84及び集電板86が配置されている。
[セルの構成]
次に、本実施の形態1に係る燃料電池用スタック101のセル1について、図2を参照しながら説明する。
次に、本実施の形態1に係る燃料電池用スタック101のセル1について、図2を参照しながら説明する。
図2は、図1に示す燃料電池用スタック101におけるセル1の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図2においては、一部を省略している。
図2に示すように、セル1は、MEA10と、ガスケット15と、セパレータ20と、を備えている。
MEA10は、水素イオンを選択的に輸送する電解質層(高分子電解質膜)11と、触媒層13と、を有している。電解質層11は、略4角形の形状を有しており、電解質層11の両面には、その周縁部より内方に位置するように触媒層13が設けられている。
触媒層13は、電解質層11の両面上に設けられ、白金系金属触媒(電極触媒)を担持したカーボン粉末(導電性炭素粒子)からなる触媒担持カーボンと触媒担持カーボンに付着した高分子電解質を有している。
ガス拡散層14は、触媒層13の上に設けられ、ガス通気性と導電性と撥水性とを兼ね備えている。触媒層13は、一方の主面が電解質層11と接触するように配置されていて、触媒層13の他方の主面には、ガス拡散層14が配置されている。
次に、本発明の第1実施形態に係るガス拡散層14の構成について詳細に説明する。
ガス拡散層14は、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分とし、ガス拡散層の製造過程での焼成工程における焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂が添加されたシート状で且つゴム状の多孔質部材で構成されている。
前記導電性粒子の材料としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、活性炭などのカーボン材料が挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(AB)、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、バルカンなどが挙げられる。なお、それらの中でもカーボンブラックの主成分としてアセチレンブラックを用いることが、不純物含有量が少なく、電気伝導性が高いという観点から好ましい。
また、前記グラファイトの材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられる。なお
、これらの中でもグラファイトの主成分として人造黒鉛を用いることが、不純物量が少ないという観点から好ましい。
、これらの中でもグラファイトの主成分として人造黒鉛を用いることが、不純物量が少ないという観点から好ましい。
また、前記導電性粒子は、平均粒子径が異なる2種類のカーボン材料を混合して構成されることが好ましい。これにより、ガス拡散層全体の多孔度を低くすることが可能になる。充填構造を作製しやすい導電性粒子としては、グラファイトが挙げられる。従って、導電性粒子は、アセチレンブラックとグラファイトとを混合して構成されることが好ましい。
なお、前記導電性粒子を3種類以上のカーボン材料を混合して構成すると、分散、混練、圧延条件などの最適化が困難である。このため、前記導電性粒子は、2種類のカーボン材料を混合して構成することが好ましい。
また、カーボン材料の原料形態としては、例えば、粉末状、繊維状、粒状などが挙げられる。それらの中でも、カーボン材料の原料形態として粉末状を採用することが、分散性、取り扱い性の観点から好ましい。
前記高分子樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などが挙げられる。これらの中でも、前記高分子樹脂としてPTFEを使用することが、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点から好ましい。PTFEの原料形態としては、ディスパージョン、粉末状などがあげられる。それらの中でもPTFEの原料形態として、ディスパージョンを採用することが、作業性の観点から好ましい。
前記高分子樹脂は、前記導電性粒子同士を結着するバインダーとしての機能を有する。また、前記高分子樹脂は、撥水性を有するため、燃料電池の内部にて水を系内に閉じ込める機能(保水性)も有する。
前記添加樹脂としては、ポリイミド樹脂(PI)、フェノール樹脂(PF)、メラミン樹脂(MF)、エポキシ樹脂(EP)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)などが挙げられる。これらの中でも前記添加樹脂として熱硬化性樹脂であるポリイミド樹脂を使用することが、耐熱性の観点から好ましい。
前記添加樹脂は、焼成工程にて硬化することで、ガス拡散層の強度を向上させる機能を有する。
また、ガス拡散層14には、導電性粒子及び高分子樹脂以外に、ガス拡散層14の製造時に使用する界面活性剤及び分散溶媒などが微量含まれていても良い。分散溶媒としては、例えば、水、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、エチレングリコールなどのグリコール類が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン系、アルキルアミンオキシドなどの両性イオン系が挙げられる。製造時に使用する分散溶媒の量及び界面活性剤の量は、導電性粒子の種類、高分子樹脂の種類、それらの配合比率などに応じて適宜設定すれば良い。なお、一般的には、分散溶媒の量及び界面活性剤の量が多いほど、導電性粒子と高分子樹脂とが均一に分散しやすい傾向がある一方で、流動性が高くなり、ガス拡散層のシート化が難しくなる傾向がある。
次に、本発明の実施の形態1に係るガス拡散層14の製造方法について説明する。
まず、ステップS1では、導電性粒子と高分子樹脂と添加樹脂と界面活性剤と分散溶媒とを混錬する(混練工程)。より具体的には、導電性粒子としてのカーボン材料と界面活性剤と分散溶媒とを攪拌・混錬機に投入し、それらを混錬してカーボン材料を粉砕及び造粒する。この後、それらの混錬物の中に高分子樹脂材料と添加樹脂材料とを添加してさらに分散させる。なお、カーボン材料と高分子樹脂材料と添加樹脂材料とを別々に混錬機に投入せず、全ての材料を同時に混練機に投入しても良い。
ステップS2では、混錬して得た混錬物をロールプレス機又は平板プレス機などで圧延してシート状に成形する(圧延工程)。
ステップS3では、シート状に成形した混錬物を焼成して、前記混錬物中から界面活性剤と分散溶媒とを除去し、且つ、前記添加樹脂を硬化させる(焼成工程)。
これにより、本発明の第1実施形態に係るガス拡散層14を製造することができる。
本実施の形態1に係るガス拡散層によれば、炭素繊維からなる基材を使用せず、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分とした多孔質部材でガス拡散層が構成されているので、燃料電池の低コスト化を図ることができる。また、添加樹脂が添加されているので、ガス拡散層の強度が向上させることができ、スタック締結時の変形やハンドリング時の割れなどを抑制することが可能となる。
なお、本発明は前記実施の形態1に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、ロールプレス機を使用してシート状のガス拡散層14を連続的に形成(ロール・トウ・ロール)するようにしてもよい。
この場合、ロールプレス機のロール径、ロール幅、及び面精度は、適宜設定可能であるが、ロール径が大きいほど、ガス拡散層14にかかる圧力を均一に分散させることができる。また、面精度が高いほど、ガス拡散層14の厚さバラツキを低減することが可能である。このため、ロール径が大きく、面精度が高いロールプレス機を使用することが好ましい。
また、前記では、圧延後に前記混錬物を加熱するようにしたが、圧延と同時に前記混錬物を加熱するようにしても良い。
なお、混練時間、混練機が備える羽の形状、混錬機の容量、各材料の投入量、分散溶媒の配合量、界面活性剤の配合量などによって、各材料(特に高分子樹脂材料)に加わる応力(せん断力)が変化し、その後のシート成形の容易性及び強度に影響がある。一般にせん断力が高いほど、高分子樹脂が高繊維化して導電性粒子同士の結着性を増し、ガス拡散層14の強度が向上する。しかしながら、せん断力が高過ぎると、混練物が硬い団子状になって、混錬後のシート成形の際に過大な圧力を加える必要性が生じるなど、ガス拡散層の製造が難しくなる。
焼成温度及び焼成時間は、界面活性剤と分散溶媒とが蒸発又は分解する温度及び時間と、添加樹脂が硬化する温度及び時間とを両立することが好ましい。なお、焼成温度が高過ぎる場合には、高分子樹脂が融解し、また、添加樹脂が分解し、ガス拡散層14としての強度が低下して、シート形状が変形する恐れがある。このため、焼成温度は、高分子樹脂の融点(例えばPTFEの場合、330℃〜350℃)以下、且つ、添加樹脂の熱分解温度(例えばポリイミド樹脂の場合、340℃〜350℃)以下であることが好ましい。また、界面活性剤の蒸発又は分解温度は、例えば、TG/DTA(示差熱・熱重量同時測定
装置)等の分析結果により測定可能であり、一般的には260℃以上である。従って、焼成温度は、260℃以上であることが好ましい。焼成時間に関しては、焼成炉の仕様(体積、風景、風速など)と焼成枚数などに応じて適宜設定すればよい。
装置)等の分析結果により測定可能であり、一般的には260℃以上である。従って、焼成温度は、260℃以上であることが好ましい。焼成時間に関しては、焼成炉の仕様(体積、風景、風速など)と焼成枚数などに応じて適宜設定すればよい。
また、界面活性剤の材料は、カーボン材料及び分散溶媒の種類に応じて適宜選択すればよい。
また、前記では、混練機で混錬した前記混錬物をロールプレス機、または、平板プレス機などで圧延してシート状にしたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、前記混錬物を押し出し機に投入し、押出機のダイヘッドから連続的にシート成形して製造することもできる。また、押し出し機のスクリュー形状を工夫して、スクリューに混練機能を持たせることにより、混練機を使わずに前記混錬物を得ることができる。すなわち、前記各カーボン材料の攪拌、混練、シート成形を一台の機械で一体的に行うことができる。
界面活性剤と水を除去した前記混錬物を焼成炉から取り出し、裁断して、ゴム状のガス拡散層を製造する。
前記ガス拡散層の製造と同時的に又はそれに続いて、高分子電解質膜の両面に、触媒層として、白金坦持カーボンとイオン交換樹脂の混合物を塗布する。その後、当該混合物を乾燥して膜・触媒層接合体を得る。
次いで、前記膜・触媒層接合体の両面に前記製造したガス拡散層を配置して、ホットプレス接合し、MEAを製造する。
MEA10の電極層12の周囲には、電解質層11を挟んで一対のフッ素ゴム製でドーナツ状のガスケット15が配設されている。これにより、燃料ガス、酸化剤ガスが電池外にリークされることが防止され、また、セル1内でこれらが互いに混合されることが防止される。なお、ガスケット15の周縁部には、厚み方向の貫通孔からなる燃料ガス供給側マニホールド孔、酸化剤ガス供給側マニホールド孔、熱媒体供給側マニホールド孔、および、燃料ガス排出側マニホールド孔、酸化剤ガス排出側マニホールド孔、熱媒体排出側マニホールド孔(いずれも図示せず)が設けられている。
また、MEA10とガスケット15を挟むように、導電性のセパレータ20が配設されている。これにより、MEA10が機械的に固定され、複数のセル1をその厚み方向に積層したときには、MEA10が電気的に接続される。なお、セパレータ20は、熱伝導性及び導電性に優れた金属、黒鉛、又は、黒鉛と樹脂を混合したものを使用することができ、例えば、カーボン粉末とバインダー(溶剤)との混合物を射出成形により作製したものやチタンやステンレス鋼製の板の表面に金メッキを施したものを使用することができる。
セパレータ20のアノードと接触する一方の主面(以下、内面という)には、燃料ガスが通流するための溝状の燃料ガス流路溝21が設けられており、他方の面には、熱媒体が通流するための溝状の熱媒体流路溝(図示せず)が設けられている。同様に、セパレータ20のカソードと接触する一方の主面(以下、内面という)には、酸化剤ガスが通流するための溝状の酸化剤ガス流路溝22が設けられており、他方の面には、熱媒体が通流するための溝状の熱媒体流路溝(図示せず)が設けられている。
また、燃料ガス流路溝21、および、酸化剤ガス流路溝22、の形状は任意であり、例えば、セル1の厚み方向から見て、サーペンタイン状に形成されていても良く、ストレー
ト形状に形成されていても良い。
ト形状に形成されていても良い。
これにより、アノード、および、カソードには、それぞれ、燃料ガス、および、酸化剤ガスが供給され、これらのガスが反応して電気と熱が発生する。
そして、このように形成されたセル1が、その厚み方向に積層されることにより、セル積層体80が形成される。
また、前記では、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝22を、一対のセパレータ20、20に設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝22をガス拡散層14、14に設けてもよい。また、例えば、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝22のうちの一方をガス拡散層14に設けても良い。例えば、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝22のうちの他方をセパレータ20に設けてもよい。例えば、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝22をガス拡散層14、14に設けても良い。
(実施例1)
実施例1にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
実施例1にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
実施例1に係るガス拡散層の製造方法について以下に説明する。
ステップS1(混錬工程):アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製デンカブラック:登録商標)とグラファイト(和光純薬工業株式会社製)を合計150g、界面活性剤(トライトンX:登録商標)7.5g、水170gをミキサーに投入する。その後、ミキサーの回転数を100rpmとして60分間、前記各材料を混錬する。60分経過後、前記混錬して得た混錬物に高分子樹脂としてPTFEディスパージョン70g(旭硝子株式会社製AD911)、添加樹脂として熱硬化性樹脂であるポリイミド樹脂30g(京セラケミカル株式会社製イミダロイ:登録商標)を混合して、さらに5分間攪拌する。
ステップS2(圧延工程):このようにして得られた混練物をミキサーの中から40g取り出し、延伸ロール機(ギャップ400μmに設定)にて圧延してシート状にする。
ステップS3(焼成工程):シート状にした前記混錬物をプログラム制御式の焼成炉にて、310℃で30分間焼成し、前記混錬物中の前記ポリイミド樹脂を熱硬化させ、界面活性剤と水を除去する。なお、焼成温度310℃は、前記ポリイミド樹脂の熱分解温度(340℃)以下且つ熱硬化温度(200℃)以上であり、界面活性剤であるトライトンXの熱分解温度(260℃)以上の温度である。
実施例1にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
(比較例1)
比較例1にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例1にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例1に係るガス拡散層の製造方法は、ステップS1(混錬工程)にて、添加樹脂としてのポリイミド樹脂を添加しないこと以外は、実施例1と同様に燃料電池用ガス拡散層を作製した。
比較例1にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
(比較例2)
比較例2にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例2にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例2に係るガス拡散層の製造方法は、ステップS1(混錬工程)にて、添加樹脂としての熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を添加すること以外は、実施例1と同様に燃料電池用ガス拡散層を作製した。
なお、焼成温度310℃は、前記フェノール樹脂の熱分解温度(300℃)以上且つ熱硬化温度(170℃)以上であり、界面活性剤であるトライトンXの熱分解温度(260℃)以上の温度である。
比較例2にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
(比較例3)
比較例3にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例3にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例3に係るガス拡散層の製造方法は、ステップS1(混錬工程)にて、添加樹脂としての熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂を添加すること以外は、実施例1と同様に燃料電池用ガス拡散層を作製した。
なお、焼成温度310℃は、前記ポリプロピレン樹脂の熱分解温度(380℃)以下であり、界面活性剤であるトライトンXの熱分解温度(260℃)以上の温度である。
また、前記ポリプロピレン樹脂は熱可塑性樹脂のため、S2焼成工程において熱硬化し
ない。
ない。
比較例3にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
(比較例4)
比較例4にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例4にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例4に係るガス拡散層の製造方法は、添加樹脂としてのポリイミド樹脂をステップS1(混錬工程)では添加せず、ステップS2(圧延工程)にて添加すること以外は、実施例1と同様に燃料電池用ガス拡散層を作製した。
なお、焼成温度310℃は、前記ポリイミド樹脂の熱分解温度(340℃)以下且つ熱硬化温度(200℃)以上であり、界面活性剤であるトライトンXの熱分解温度(260℃)以上の温度である。
比較例4にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
(比較例5)
比較例5にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例5にて作製した、燃料電池用ガス拡散層に含まれる添加樹脂の種類、添加工程、熱分解温度、熱硬化温度、また、焼成工程での焼成温度について表1に示す。
比較例5に係るガス拡散層の製造方法は、ステップS3(焼成工程)にて、焼成温度が、添加樹脂として添加しているポリイミド樹脂の熱分解温度以上であること以外は、実施例1と同様に燃料電池用ガス拡散層を作製した。
なお、焼成温度350℃は、前記ポリイミド樹脂の熱分解温度(340℃)以上且つ熱硬化温度(200℃)以上であり、界面活性剤であるトライトンXの熱分解温度(260℃)以上の温度である。
比較例5にて作製したガス拡散層を用いて、実施の形態1にてセル積層体80を作製した。
なお、実施例1および比較例1〜5にて作製した燃料電池用ガス拡散層を両手で持ち、ガス拡散層の形状保持が可能であるかを確認し、ハンドリング性の評価とした。
また、作製した燃料電池用スタックを18h発電、6h停止を10回繰り返し、その後、セル積層体80を分解し、ガス拡散層の外観(変形や割れなど)を観察し、強度の評価とした。
以上により、燃料電池用ガス拡散層の強度を評価した結果を表2に示す。
表1より、添加樹脂が添加された実施例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックと比較し、添加樹脂が添加されていない比較例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックは、ガス拡散層の強度が不十分なため、ガス拡散層のハンドリング時に変形し、また、スタック締結後のガス拡散層の外観には変形やクリープなどが発生している。よって、添加樹脂を添加することで、ガス拡散層の強度を向上させる効果があると考えられる。
表1より、添加樹脂が添加され添加樹脂の熱分解温度以下で焼成した実施例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックと比較し、添加樹脂が添加され添加樹脂の熱分解温度以上で焼成した比較例2のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックは、焼成工程にて添加樹脂が熱分解してしまうため、ガス拡散層の強度向上に寄与せず、ガス拡散層のハンドリング時に変形し、また、スタック締結後のガス拡散層の外観には変形やクリープなどが発生している。よって、添加樹脂の熱分解温度以下で焼成することで、ガス拡散層の強度を向上させる効果があると考えられる。
また、添加樹脂が焼成温度以下で熱硬化することにより、焼成中のガス拡散層の変形などを抑制する効果があると考えられる。
表1より、添加樹脂として熱硬化性樹脂が添加された実施例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックと比較し、添加樹脂として熱可塑性樹脂が添加された比較例3のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックは、ガス拡散層のハンドリング時の変形はないが、ガス拡散層の外観には変形が発生している。よって、添加樹脂として熱硬化性樹脂を添加することで、焼成工程におけるガス拡散層の変形を抑制する効果があると考えられる。
表1より、混錬工程で添加樹脂を添加した実施例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックと比較し、圧延工程で添加樹脂を添加した比較例4のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックは、ガス拡散層のハンドリング時の変形はないが、スタック締結後のガス拡散層の添加樹脂が添加されていない面の外観には変形やクリープなどが発生している。よって、混錬工程で添加樹脂を添加し、添加樹脂をガス拡散層の全体に分散させることで、ガス拡散層の全面の強度を向上させる効果があると考えられる。
表1より、添加樹脂の熱分解温度以下で焼成した実施例1のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックと比較し、添加樹脂の熱分解温度以上で焼成した比較例5のガス拡散層を用いた燃料電池用スタックは、焼成工程にて添加樹脂が熱分解してしまうため、ガス拡散層の強度向上に寄与せず、ガス拡散層のハンドリング時に変形し、また、スタック締結後のガス拡散層の外観には変形やクリープなどが発生している。よって、添加樹脂の熱分解温
度以下で焼成することで、ガス拡散層の強度を向上させる効果があると考えられる。
度以下で焼成することで、ガス拡散層の強度を向上させる効果があると考えられる。
このように構成された本実施の形態1に係る燃料電池用ガス拡散層は、炭素繊維からなる基材を用いることなく、スタック締結時の変形やハンドリング時の割れなどを抑制するので、低コストを実現し、燃料電池の性能を安定的に確保することができる。
以上のように、本発明に係る燃料電池用ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成されたガス拡散層においても、ガス拡散層の強度向上に有効であり、炭素繊維からなる基材を用いることなく、スタック締結時の変形やハンドリング時の割れなどを抑制することができ、低コスト化の実現と電気出力安定性が要望される高分子型固体電解質を用いた燃料電池、燃料電池デバイス、定置用燃料電池コジェネレーションシステム等の用途に適用できる。
1 セル
10 膜−電極接合体
11 電解質層
12 電極層
13 触媒層
14 ガス拡散層
15 ガスケット
20 セパレータ
21 燃料ガス流路溝
22 酸化剤ガス流路溝
80 セル積層体
81、82 端板
83、84 絶縁板
85、86 集電板
101 燃料電池スタック
10 膜−電極接合体
11 電解質層
12 電極層
13 触媒層
14 ガス拡散層
15 ガスケット
20 セパレータ
21 燃料ガス流路溝
22 酸化剤ガス流路溝
80 セル積層体
81、82 端板
83、84 絶縁板
85、86 集電板
101 燃料電池スタック
Claims (6)
- 高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層であって、
導電性粒子及び高分子樹脂を主成分としたシート状の多孔質部材で構成され、
前記多孔質部材には、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂が添加されている、
燃料電池用ガス拡散層。 - 前記添加樹脂は、熱硬化性樹脂である、請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層。
- 前記添加樹脂は、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より低い温度で硬化する樹脂である、請求項2に記載の燃料電池用ガス拡散層。
- 前記添加樹脂は、前記多孔質部材に、分散して含まれるよう構成されている請求項1〜3に記載の燃料電池用ガス拡散層。
- 前記ガス拡散層の一方の主面には、反応ガスを流通させるための反応ガス流路溝が形成されている、請求項1〜4に記載の燃料電池用ガス拡散層。
- 高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層の製造方法であって、
導電性粒子、高分子樹脂、及び、前記ガス拡散層の製造過程での焼成温度より高い熱分解温度を有する樹脂である添加樹脂を含む材料を混練する混練工程と、
前記混練工程で混練された前記材料をシート状に成形する成形工程と、
前記成形工程で成形された前記材料を前記添加樹脂の熱分解温度未満の温度で焼成する焼成工程と、
を備える、燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012137507A JP2014002923A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=50035908
Family Applications (1)
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JP2012137507A Pending JP2014002923A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2014002923A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017085901A1 (ja) * | 2015-11-19 | 2017-05-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法、膜電極接合体、並びに燃料電池 |
CN112751042A (zh) * | 2019-10-30 | 2021-05-04 | 现代自动车株式会社 | 能够减少电解质膜消耗的膜-电极组件的制造方法 |
-
2012
- 2012-06-19 JP JP2012137507A patent/JP2014002923A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017085901A1 (ja) * | 2015-11-19 | 2017-05-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法、膜電極接合体、並びに燃料電池 |
JPWO2017085901A1 (ja) * | 2015-11-19 | 2018-07-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法、膜電極接合体、並びに燃料電池 |
CN108352536A (zh) * | 2015-11-19 | 2018-07-31 | 松下知识产权经营株式会社 | 燃料电池用气体扩散层及其制造方法、膜电极组件和燃料电池 |
US10707494B2 (en) | 2015-11-19 | 2020-07-07 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Gas diffusion layer for fuel cell, method for manufacturing said layer, membrane-electrode assembly, and fuel cell |
CN108352536B (zh) * | 2015-11-19 | 2021-11-19 | 松下知识产权经营株式会社 | 燃料电池用气体扩散层及其制造方法、膜电极组件和燃料电池 |
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