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JP2013543862A - 眼科用緩衝組成物およびその使用方法 - Google Patents

眼科用緩衝組成物およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、創傷治癒の促進、医薬活性剤の送達、および眼の潤滑により眼の障害を治療するために有用な局所投与可能な懸濁液を調製するための眼科用緩衝組成物を提供する。詳細には、眼科用組成物は、哺乳動物の眼への適用と適合する緩衝液であって、緩衝によって増加した医薬活性剤の作用機序ならびに治療の質を提供する緩衝液を含んでいる。眼科用組成物は、様々な眼の損傷の結果として生じる角膜潰瘍および過剰な炎症を付随して治療するため、様々な眼の障害を改善するための二重治療効果を示す。

Description

本開示は、一般に、眼科用組成物、およびより詳細には医薬活性剤の送達ならびに眼の障害、損傷および疾患の治療において有用な局所的に許容される懸濁液を調製するための眼科用緩衝剤に関する。本開示はさらに、眼の障害、損傷および疾患を、本発明の眼科用緩衝製剤を単独で、または医薬活性剤と組み合わせて用いて治療する方法、ならびに緩衝剤および緩衝剤をベースとする製剤を製造する方法に関する。本緩衝液は、特にPKCアクチベーターもしくはインヒビター、例えばPKC−αインヒビターと協力して特に良好に機能する。
疾患もしくは損傷の結果として生じる様々な眼の障害については記載があり、治療された場合の成功率は様々である。例えば、1つの障害は角膜潰瘍であり、これは、細菌、ウイルスもしくは真菌感染症、機械的損傷または重度のアレルギー疾患の結果として発生する角膜表面上の開放創である。角膜潰瘍は、永続的な視力問題を回避するため直ちに治療しなければならない重篤な状態である。感染もしくは損傷に起因する角膜の炎症は、重度の視力消失および失明さえ引き起こす可能性がある。角膜潰瘍が深くなるほどこの状態は深刻になり、極深部の潰瘍は角膜上の瘢痕化を生じさせ、光の眼への進入を遮断する可能性がある。治療は通常、抗生物質ならびに抗ウイルス薬または抗真菌薬を含んでいる。炎症を緩和するためには、ステロイド点眼薬も投与することができる。しかし、創閉鎖を強化して瘢痕化を防止する薬物は存在しない。既存の治療法が役立たない重度の症例では、視力を回復するために角膜移植が必要になることがある。
眼の化学的損傷は、強塩基性(アルカリ性)化合物または酸性化合物のいずれかから生じる真性眼科救急症例の1つである。アルカリ損傷はより一般的であり、特に両眼の医薬品曝露においてより有害となることがあり、永久的視覚障害を生じさせることが多い。この損傷の重症度は、その化学物質のタイプ、量、濃度、曝露期間および浸透度に関連する。化学的損傷の20%は重大な視覚および審美的障害を生じさせる。機能的視覚リハビリテーションを達成するのは、重度の化学的損傷を受けた患者の15%に過ぎない。角膜上皮損傷は、軽度びまん性点状表層角膜炎(PEK)から完全上皮欠損まで及ぶことがある。これらの創傷は、さらにまた過増殖結膜炎および前房炎症反応ならびに角膜穿孔によって特徴付けられる。
ドライアイは、不快感、視力障害および眼表面の潜在的損傷を伴う涙膜不安定の症状を生じさせる涙および眼表面の多因子疾患であると考えられる。ドライアイには、通常は涙膜のモル浸透圧濃度の上昇および眼表面の炎症が付随する。
涙液欠乏症(ATD)は通常、ドライアイの最も一般的な原因であり、涙の産生が不十分なことに起因することがある。涙腺の分泌は、求心性神経(三叉神経線維)が角膜および結膜内で橋(上唾液核)を通過し、そこから遠心性線維が中間神経内で翼口蓋神経節ならびに神経節後交感神経および副交感神経を通過して涙腺内で終端する神経反射弓によって調節される。乾性角結膜炎(KCS)は、この眼表面の障害に付けられた名称である。KCSは通常、シェーグレン症候群(SS)関連性KCSおよび非SS関連性KCSに細分される。涙液欠乏症患者は関連性口腔乾燥症および/または結合組織疾患を有する場合、SSを有している。原発性SS患者は、血清自己抗体の存在ならびに極めて重度の涙液欠乏症および眼表面の疾患によって明白な全身性自己免疫疾患の証拠を有する。非SS KCSの大半は、例えば閉経後女性における卵巣機能低下または妊娠中および経口避妊薬使用中における性ホルモン結合グロブリン濃度上昇のいずれかの結果としてのアンドロゲン低下に起因する。
ドライアイは、特にSSの患者において、無菌性または感染性角膜潰瘍によって悪化することがある。潰瘍は、典型的には直径が3mm未満の楕円形または円形であり、中心または傍中心角膜に所在する。時には、角膜穿孔が発生することがある。まれな症例では、ドライアイ症候群における無菌性または感染性角膜潰瘍は、失明を誘発することがある。その他の合併症には、点状上皮欠損(PED)、角膜血管新生および角膜瘢痕化が含まれることがある。
眼の障害の治療は、典型的には例えば眼科用緩衝液を用いて、または眼科用緩衝液を介して医薬的活性剤を眼へ送達する必要がある。または、一部の治療は、障害を緩和するために眼を潤滑する特別に緩衝された溶液を必要とする。理想的な点眼液は、医薬活性剤に適応させるため、ならびに眼の生理機能と適合するように調製されなければならない。したがって、治療、ならびに医薬的活性剤への適合、そして好ましくは点眼液または活性剤いずれか単独によって提供される治癒率を上げるために該薬剤の作用機序を強化することによって好ましくは相乗作用的に機能する眼科用緩衝液を有することは有益であろう。
本開示は、一部には医薬的活性剤の送達ならびに損傷した眼組織の治癒を加速または促進することによる眼の障害の治療において有用な局所投与可能な懸濁液を調製するための眼科用緩衝液の開発に基づいている。
したがって、一態様では、本開示は、眼科用液体組成物を提供する。本組成物は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜0.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、およびe)水を含んでいる。一実施形態では、本組成物は、塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物の両方またはいずれかを含んでいない、または0.03%(w/v)未満含んでいる。
また別の実施形態では、本開示は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜0.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、e)水、およびf)医薬活性剤を含む眼科用液体組成物を提供する。一部の実施形態では、医薬活性剤は、PKCインヒビターまたはアクチベーター、例えばPKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである。一部の実施形態では、医薬活性剤は、PKC−αインヒビターである。一部の実施形態では、本組成物は、塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物の両方またはいずれかを含んでいない、または0.03%(w/v)未満含んでいる。
また別の態様では、本開示は、被験者における損傷した眼組織または眼創傷の治癒を加速または促進する方法を提供する。本方法は、本明細書に開示した眼科用液体組成物を被験者の眼に投与する工程を含む。様々な実施形態では、本損傷は角膜潰瘍創傷、網膜障害創傷、熱傷、炎症創傷、ドライアイ症候群創傷、黄斑変性創傷、裂傷、外科的切開創傷または術後癒着創傷であってよい。
また別の態様では、本開示は、被験者の眼を潤滑する方法を提供する。本法は、該被験者の眼に該眼を潤滑するのに十分な量で眼科用液体組成物を局所投与する工程を含んでいる。好ましい実施形態では、本眼科用組成物は、眼潤滑剤または人工涙液組成物として使用するために適合する。
また別の態様では、本開示は、被験者の眼の感染症を治療する方法を提供する。該感染症は、任意の感染物質、例えばウイルス、真菌もしくは細菌、原生動物、アメーバなどによって誘発される可能性がある。本方法は、眼科用液体組成物を被験者の眼に局所投与する工程を含む。好ましい実施形態では、本発明の眼科用組成物は、感染症を治療する、または治癒するのに十分な量で抗感染症剤または抗炎症剤を含有している。
本発明のまた別の態様は、抗アレルギー剤、例えば抗ヒスタミン、例えばコルチコステロイド、肥満細胞安定化剤、例えばクロモリンナトリウム、血管収縮剤、例えばナファゾリンをさらに含有する本発明の眼科用緩衝液をベースとする組成物を投与する工程により眼のアレルギーを治療する方法に関する。
本発明は、緑内障を治療するための本発明の緩衝剤をベースとする製剤、およびそのような組成物を用いて緑内障を治療する方法にさらに関する。典型的には、これらの製剤は抗緑内障剤、例えばβブロッカー、アドレナリン作動薬、例えばα−3アドレナリン作動薬、臭化デメカリウム、または眼への局所送達により緑内障を治療することができる他の任意の公知もしくは未だ見いだされていない薬剤を含有する。
また別の態様では、本開示の眼科用組成物は、眼組織の損傷もしくは創傷を予防または阻害するための洗眼剤もしくはフラッシュとして有用である。したがって、本開示は、眼組織の損傷もしくは創傷を予防または阻害する方法であって、腐食性化学物質への曝露に応じて被験者の眼に本開示の眼科用液体組成物を局所投与する工程を含む方法を提供する。
また別の態様では、本開示は、眼の疾患、状態もしくは損傷を有する被験者に医薬物質を送達する方法を提供する。本方法は、本開示の眼科用液体組成物を被験者の眼に局所投与する工程であって、該組成物が1つ以上の医薬活性剤を含み、前記損傷、疾患もしくは状態を治療または治癒するのに十分な量で投与される工程を含んでいる。
様々な実施形態では、本眼科用液体組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウム、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウム、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および無菌水を含んでいる。一部の実施形態では、本組成物は、約5.5〜8.0または6.8〜7.6のpHおよび約220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する。様々な実施形態では、本組成物は、約1〜50,000cpsまたは約1〜4,000cpsの粘度を有する。
上記から理解されるように、本発明の緩衝液をベースとする組成物は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、抗緑内障剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤または抗炎症剤を含むがそれらに限定されない眼の状態、疾患もしくは損傷を局所的に治療する、または治癒させるために使用可能な1つ以上の医薬活性剤を含むことができる。
所定の実施形態では、本医薬活性剤は、好ましくはポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、ステロイド、コルチコステロイド、化学物質または脂質である。一部の実施形態では、本医薬活性剤は、PKCインヒビターまたはアクチベーター、例えばPKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである。一部の実施形態では、該PKCインヒビターまたはアクチベーターは、配列番号1〜18から選択されるポリペプチドである。
機械的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロール(DPBS−/−)の治療効果を比較しているグラフ表示である。 機械的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロール(PBS)の治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、創傷後24時間以内の創傷サイズが≧50%減少した眼のパーセンテージを示す。 機械的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロール(PBS)の治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、創傷後60時間以内および72時間以内に完全創閉鎖した眼のパーセンテージを示す。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Aは、創傷2日後の眼瞼浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Bは、創傷2日後の結膜充血を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Cは、創傷3日後の結膜充血を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Dは、創傷2日後の結膜浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Eは、創傷2日後の角膜浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Fは、創傷3日後の角膜浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Gは、創傷2日後の光彩血管新生を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である図4Hは、創傷2日後の眼分泌を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1とコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図4Iは、創傷3日後の眼分泌を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1をBSS、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)の治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアを示す。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1をBSS、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)の治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の瘢痕面積のサイズを示す。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1をBSS、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)の治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアを示す。 機械的角膜創傷を受け、ビヒクル単独(DPBS−/−、左)、処方3(MPDY−1 0.1μg/眼/1治療およびインスリン0.01U/眼/1治療回、(中央)、および処方2(MPDY−1 0.1μg/眼/1治療、右)で治療され完全に治癒した角膜のパーセントを比較しているヒストグラムを含むグラフ表示である。 BBS(標準眼科用緩衝液)またはHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1の治療効果を比較しているグラフ表示である。MPDY−1の濃度は、μg/眼/1治療で示されている。 BSS(標準眼科用緩衝液)またはHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1を用いた治療24時間後に≧50%の閉鎖を示す機械的に損傷した眼のパーセンテージを比較しているヒストグラムを含むグラフ表示である。MPDY−1の濃度は、μg/眼/1治療で示されている。 BSS(標準眼科用緩衝液)またはHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1を用いた治療48、60および72時間後に完全閉鎖を示す眼のパーセンテージを比較しているヒストグラムを含むグラフ表示である。MPDY−1の濃度は、μg/眼/1治療で示されている。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Aは、創傷2日後の眼瞼浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Bは、創傷2日後の結膜充血を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Cは、創傷3日後の結膜充血を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Dは、創傷2日後の結膜浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Eは、創傷2日後の角膜浮腫を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Fは、創傷3日後の角膜浮腫を比較している図である 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Gは、創傷2日後の光彩血管新生を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Hは、創傷2日後の眼分泌を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるポリペプチドMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリン(HO/05/09+Ins)との組み合わせとコントロールの治療効果を比較している一連のグラフ表示である。図12Iは、創傷3日後の眼分泌を比較している図である。 化学的角膜創傷を受けてHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1単独およびインスリン(HO/05/09+インスリンと称される)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)と組み合わせて治療されたウサギの眼の画像を含む絵画的表示である。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1単独およびインスリン(HO/05/09+インスリンと称される)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)との組み合わせの治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアを示す。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1単独およびインスリン(HO/05/09+インスリンと称される)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)との組み合わせの治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の瘢痕面積のサイズを示す。 化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるHOB−10(HO/05/09と称される)中のポリペプチドMPDY−1単独およびインスリン(HO/05/09+インスリンと称される)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)との組み合わせの治療効果を比較しているグラフ表示である。このグラフは、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアを示す。 様々な眼科用緩衝剤と組み合わせたポリペプチドMPDY−1の治療効果を比較しているグラフ表示である。MPDY−1の濃度(μg/眼/1治療)が示されている。 様々な眼科用緩衝剤と組み合わせたポリペプチドMPDY−1を用いた治療24時間後に≧50%の閉鎖を示した眼のパーセンテージのヒストグラムを含むグラフ表示である。MPDY−1の濃度(μg/眼/1治療)が示されている。 様々な眼科用緩衝剤と組み合わせたポリペプチドMPDY−1を用いた治療48、60および72時間後に完全閉鎖を示した眼のパーセンテージのヒストグラムを含むグラフ表示である。 角膜創傷のHO/05/09による再上皮化の促進を示す一連の絵画的およびグラフ的表示である。ウサギは、化学的アルカリ熱傷(幅6mm、1N NaOHで20秒間)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。フルオレセイン染色を使用して、創傷直後、創傷24、36、48および60時間後ならびに試験終了時に角膜びらんを測定した。図20(A)は、フルオレセイン染色角膜画像を示す。図20(B)は、創傷24時間後に50%閉鎖を達成した創傷のパーセンテージを示す。図20(C)は、創傷48時間後に98%閉鎖を達成した創傷のパーセンテージを示す。 HO/05/09が角膜創傷を化膿させることを示す一連の絵画的およびグラフ的表示である。ウサギは、化学的アルカリ熱傷(幅6mm、1N NaOHで20秒間)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。図21(A)の上方パネルは、角膜の組織学的H&E染色を示す。未処置群では上皮層が欠如している。図21(A)の下方パネルは、K12に対する免疫組織化学的染色を示す。図21(B)は、H&E染色によって完全閉鎖を達成した創傷のパーセンテージを示す。図21(C)は、K12染色によって完全閉鎖を達成した創傷のパーセンテージを示す。 HO/05/09が角膜マトリクス内のコラーゲン沈着を強化することを示すヒストグラムである。ウサギは、化学的アルカリ熱傷(幅6mm、1N NaOHで20秒間)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。このヒストグラムは、角膜における組織学的コラーゲン染色を要約している。 HO/05/09が角膜炎症反応の選択されたパラメーターを減少させることを示すヒストグラムである。ウサギは、化学的アルカリ熱傷(幅6mm、1N NaOHで20秒間)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。このヒストグラムは、臨床的細隙灯眼検査による炎症パラメーターの形態学的評価を要約している。 要約したパラメーターのスコアリングによってHO/05/09が角膜炎症反応を軽減させることを示すヒストグラムである。ウサギは、化学的アルカリ熱傷(幅6mm、1N NaOHで20秒間)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。このヒストグラムは、細隙灯検査によって12の炎症パラメーターを評価した累積スコアリングを要約する。 HO/05/09がマウスにおける角膜創傷の再上皮化を促進することを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&E染色を実施し、創傷閉鎖の客観的評価をグラフ表示した。 HO/05/09がマウスにおける角膜創傷間隙内のリンパ球浸潤を減少させることを示す一連の画像である。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&E染色。矢印で浸潤性リンパ球を示した。 HO/05/09がマウスにおける角膜創傷内のI−CAM−1レベルを下げることを示す一連の画像である。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。I−CAM−1の免疫組織化学的染色。 HO/05/09がマウスにおける角膜創傷へのT細胞動員を減少させることを示す一連の絵画的およびグラフ的表示である。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用する)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。図28(A)は、CD3(T細胞)についての免疫組織化学的染色を示す画像である。図28(B)は、1角膜当たりのT細胞のグラフ的表示を要約するヒストグラムである。 HO/05/09がマウスにおける角膜創傷間隙内の血管新生を減少させることを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続7日間点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&Eが実施された。全角膜領域内の血管を評価し、結果は客観的な任意単位でグラフ表示する。 DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLがマウスにおける角膜創傷の再上皮化を促進することを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続7日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い点眼治療した。創傷7日後の完全上皮閉鎖を達成した創傷のパーセンテージ。 DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLがマウスにおける角膜創傷間隙内のリンパ球浸潤を減少させることを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続3日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&E染色を実施し、リンパ球浸潤を適宜評価した。 DAP−1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLがマウスにおける角膜創傷間隙への好中球動員を減少させることを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続3日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い点眼治療した。皮膚試料の組織学的切片を特定好中球染色キットを(製造業者にしたがって)用いて染色した。好中球は、固定視野当たり×200で計数し、任意単位で表示した。 DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLがマウスにおける角膜創傷間隙内の血管新生を減少させることを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続3日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&Eが実施された。全角膜領域内の血管を評価し、結果は客観的な任意単位でグラフ表示する。 DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLがマウスにおける創傷角膜内の病理的腫脹を減少させることを示すヒストグラムである。マウスは、化学的アルカリ熱傷(硝酸銀アプリケーターを10秒間使用)を受けた。眼は1日3回、連続3日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い点眼治療した。角膜創傷領域の組織学的H&E染色を実施し、角膜腫脹を客観的に評価した。結果は任意単位で表示する。
本開示は、一部には医薬活性剤の送達に有用な局所投与可能な懸濁液の調製に適した眼科用緩衝組成物の発見に基づく。本組成物は、様々な医薬活性剤の医薬作用ならびにそれら自体が有する治療特性を強化する。
本開示は、別個のPKCアイソフォームを調節することが創傷治癒に影響を及ぼす有効なツールであるという知見も利用する。米国特許出願公開第2006/0258562号明細書で考察されたように、創傷治癒は、PKCアイソフォーム、例えばPKC−α、PKC−εおよびPKC−δの発現および/または活性を阻害または活性化することによって促進できる。しかし、そのような活性を阻害または活性化する薬剤の眼組織への便宜的送達は、該薬剤の薬理学的活性を促進しながら眼への投与に適した特別に調製された点眼液を必要とする。
本開示は、それ自体が治療効果を示し、医薬活性剤と組み合わせると、相乗的効果を供していずれかが単独で投与された場合の治癒率を増加させる該薬剤の作用機序を強化する特定の眼科用製剤の発見に基づく。
そこで本開示の一態様では、被験者における損傷した眼組織または眼創傷の治癒を加速または促進する方法が提供される。本方法は、本明細書に開示した眼科用液体組成物を被験者の眼に投与する工程を含む。本組成物は、単独で、または他の医薬物質、例えばPKCアイソフォームインヒビターまたはアクチベーター、または詳細にはPKC−α、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターと組み合わせて使用することができる。
関連する態様では、本眼科用組成物は、創傷治癒または快適さを促進する人工涙液または光学潤滑剤として機能することができる。したがって、本開示は、被験者の眼を潤滑する方法を提供する。本方法は、眼科用液体組成物を被験者の眼に局所投与する工程を含む。
当然のことながら、本開示は、本明細書に記載した特定の組成物、方法および実験条件には限定されないため、そのような組成物、方法および条件は変動してよい。また当然のことながら、本明細書で使用した用語は特定の実施形態を記載する目的のためだけであり、本発明の範囲を限定することは意図されておらず、本発明の範囲は添付の特許請求項においてのみ限定される。
本開示による方法および医薬組成物の原理および作用は、図面および添付の説明を参照することにより明確に理解することができる。
本明細書および添付の請求項において使用する単数形の「1つの(a、an)」および「本、該(the)」は、状況が明白に他のことを指示しない限り複数の言及を含んでいる。例えば「本方法」との言及は、1つ以上の方法、および/または当業者には本開示を読むなどすると明白になる本明細書に記載したタイプの工程を含んでいる。
他に特に記載しない限り、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する分野における通常の知識を有するものによって一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載した方法および材料に類似したまたは同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、以下では一部の好ましい方法および材料について記載する。
本開示は、哺乳動物の眼への局所投与に適した眼科用液体組成物を提供する。本明細書で使用する用語「点眼液」、「眼科用液体組成物」、「眼科用緩衝組成物」およびそれらの変形は互換的に使用され、眼科的に許容される、または眼への適用と適合する液体製剤を意味しており、所定の実施形態では医薬活性剤を添加するためのストック液を形成する。
本明細書で使用する用語「眼科的に許容される組成物」または「眼への適用と適合する」には、何らかの実質的不快感、損傷または危害を引き起こすことなく哺乳動物またはヒトの眼の中に入れることのできる組成物が含まれる。
本明細書で使用する用語「哺乳動物の眼」は、哺乳類における任意の動物の眼を意味する。そのような動物には、ウマ、ネコ、イヌ、ウサギ、マウス、ヤギ、ヒツジ、非ヒト霊長類およびヒトが含まれるがそれらに限定されない。本溶液は、獣医学的用途における使用ならびにヒトにおける使用が企図されている。
本明細書で使用する用語「被験者」は、哺乳動物被験者を意味する。したがって、哺乳類における任意の動物の治療が想定されている。そのような動物には、ウマ、ネコ、イヌ、ウサギ、マウス、ヤギ、ヒツジ、非ヒト霊長類およびヒトが含まれるがそれらに限定されない。本開示の方法は、獣医学的用途における使用ならびにヒトにおける使用が企図されている。
本明細書に記載した眼科用組成物は、光学創傷を改善するために調製される。
本明細書で使用する用語「創傷」は、様々な方法(例えば、圧力、炎症、外傷によって誘発された創傷、切傷、潰瘍、熱傷など)のいずれか1つで開始され、様々な特徴を備える上皮に対する損傷を幅広く意味する。
創傷の「症状」は、被験者が経験した、および創傷の兆候である任意の病的徴候または構造、機能もしくは感覚における正常からの逸脱である。
創傷に関する用語「治癒(する)」は、創傷組織もしくは上皮を正常状態もしくは機能へ回復させることによる創傷を修復するための工程を意味する。
熟語「治癒を加速または促進する」は、創傷収縮の顆粒組織の形成の誘導および/または上皮形成の誘導(例えば、上皮内での新規細胞の生成)のいずれかを意味する。創傷治癒は、創傷面積の減少によって便宜的に測定される。
用語「眼」または「眼組織」は、眼に関連する任意の組織または細胞を意味することが意図されている。さらに、用語「眼」は、用語「目」と互換的に使用される。
本開示は、慢性創傷を含む全てのタイプの眼創傷を治療することを企図している。
用語「慢性創傷」は、一連の生理学的事象を妨害する低下した治癒パラメーターを示す創傷を意味する。これらの創傷は、治癒の経時的変化を延長および/または停止させる傾向があり、該創傷をさらに合併症、例えば反復性感染および壊死に曝す。
本明細書の被験者の「治療」は、治療的処置および予防的もしくは阻止的手段の両方を意味する。治療を必要とする被験者には、光学創傷を既に備える被験者ならびにそれが阻止されるべき被験者が含まれる。そこで、該被験者は、光学創傷に罹患していることがある、または光学創傷、例えばドライアイに感受性である場合がある。
様々な実施形態では、本点眼液は、角膜潰瘍創傷、網膜障害創傷、熱傷、炎症創傷、ドライアイ症候群創傷、黄斑変性創傷、裂傷、外科的切開創傷または術後癒着創傷の治療のために使用することができる。
表現「有効量」は、医薬活性剤、例えばPKCアイソフォームのインヒビターまたはアクチベーター、例えば配列番号1〜18のポリペプチドの光学創傷を予防する、改善する、または治療するのに効果的な量を意味する。そのような有効量は、一般には、創傷の徴候、症状および/または他の指標を改善させるであろう。
本明細書で使用する用語「PKCアイソフォーム」は、PKC−α、PKC−β、PKC−δ、PKC−ε、PKC−η、PKC−ζ、PKC−γ、PKC−θおよびPKC−λを含む全てのPKCアイソフォームを含んでいる。
熟語「PKCアイソフォームの発現および/または活性を調節する」は、PKCアイソフォームの発現および/または活性の増加または減少に関する。発現の増加は、PKCアイソフォームの産生の増加をもたらす。
全体として、本明細書に提示した結果は、本発明の眼科用組成物が眼損傷の治癒を促進する、ならびに医薬活性剤を眼組織に送達するのに有用であることを証明している。
本眼科用組成物は、創傷治癒を促進する治療において単独で使用されてよい。そこで、一実施形態では、本組成物は、a)0.1〜2.0%重量/容量(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜0.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、及びd)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含み、さらに、e)本組成物が塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物の両方またはいずれかを含んでいない、または0.03%(w/v)未満で含んでいる場合には、水をも含む。
塩化ナトリウムは、化学式NaClのイオン性化合物である。一実施形態では、眼科用組成物は、0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウムを含むことができる。様々な実施形態では、本組成物は、約0.01〜2.0%、0.05〜2.0%、0.1〜2.0%、0.5〜1.5%、0.5〜1.0%、0.6〜0.9%、0.6〜0.8%、0.65〜0.75%または0.7〜0.75%(w/v)の塩化ナトリウムを含むことができる。一実施形態では、本組成物は、約0.70%、0.71%、0.73%または0.74%(w/v)の塩化ナトリウムを含んでいる。
化学化合物である塩化カリウムは、化学式KClをもつカリウムと塩素から構成される金属ハロゲン化物塩である。一実施形態では、眼科用組成物は、0.01〜0.5%(w/v)の塩化カリウムを含むことができる。様々な実施形態では、本組成物は、約0.01〜0.5%、0.05〜0.4%、0.05〜0.3%、0.05〜0.2%、0.05〜0.1%、0.06〜0.09%、0.07〜0.085%または0.08〜0.085%(w/v)の塩化カリウムを含むことができる。一実施形態では、本組成物は、約0.08%、0.081%、0.082%、0.083%、0.084%または0.085%(w/v)の塩化カリウムを含んでいる。
酢酸ナトリウム三水和物は、化学式CNaOを有する酢酸のナトリウム塩である。一実施形態では、眼科用組成物は、0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含むことができる。様々な実施形態では、本組成物は、約0.01〜1.0%、0.05〜1.0%、0.1〜0.8%、0.2〜0.5%または0.3〜0.4%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含むことができる。一実施形態では、本組成物は、約0.35%、0.36%、0.37%、0.38%、0.39%、0.40%、0.41%、0.42%または0.43%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含んでいる。
クエン酸ナトリウム二水和物は、化学式NaHを有する酸性塩である。当然のことながら、一ナトリウム、二ナトリウムおよび三ナトリウム化学式の酸性塩を本発明によって使用することができる。また当然のことながら、水和状態が異なる酸性塩が本発明によって使用することができる。一実施形態では、眼科用組成物は、0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸ナトリウム二水和物またはクエン酸三ナトリウム二水和物を含むことができる。様々な実施形態では、本組成物は、約0.01〜1.0%、0.05〜1.0%、0.1〜0.8%、0.1〜0.5%、0.1〜0.4%、0.1〜0.3%、0.1〜0.2%または0.15〜0.2%(w/v)のクエン酸ナトリウム二水和物またはクエン酸三ナトリウム二水和物を含むことができる。一実施形態では、本組成物は、約0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%または0.2%(w/v)のクエン酸ナトリウム二水和物またはクエン酸三ナトリウム二水和物を含んでいる。
当然のことながら、本発明によると、等価量の非水和塩を使用することができる。また当然のことながら、本発明によると、水和状態が異なる酸性塩を使用することができる。例えば、一般式MgCl(HO)(式中、x=1〜5または7〜12)の塩化マグネシウム水和物を六水和塩の代りに使用することができ、緩衝組成物の他の好ましい水和塩を用いて類似の置換を行うことができる。
本眼科用組成物は、創傷治癒を促進するための治療において単独で使用することができる、または1つ以上の医薬活性剤と併用することができる。そこで、一実施形態では、本組成物は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜0.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、e)水、および医薬活性剤を含んでいる。
様々な実施形態では、本医薬活性剤は、PKCアイソフォームインヒビターまたはアクチベーター、例えばPKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである。本明細書で使用する用語「アクチベーター」は、PKCアイソフォームの発現および/または活性を強化する分子を説明するために使用される。本明細書で使用する用語「インヒビター」は、PKCアイソフォームの発現および/または活性を阻害する分子を説明するために使用される。特に、ホスホリル転移領域、偽基質ドメイン、ホルボールエステル結合配列およびリン酸化部位は、アイソエンザイム特異的PKC活性を調節するための標的であってよい。
PKCアイソフォームの「偽基質領域」もしくは自己阻害ドメインは、本明細書では本質的にリン酸化可能な残基を備えないキナーゼに対する基質のコンセンサス配列であると規定されている。偽基質ドメインは、認識部位を遮断してリン酸化を防止する基質認識モチーフに非常に似た調節領域を拠点とする。そこで、PKCアイソフォームの阻害性ポリペプチド、例えば本開示のポリペプチドは、セリン(S)またはチロシン(T)のリン酸化可能な残基をアラニン(A)で置換することによって得られる。
様々な実施形態では、PKCアイソフォームインヒビターまたはアクチベーターは、ポリペプチドである。特定の理論に限定されなくても、ポリペプチドPKCインヒビターまたはアクチベーターの作用機序は、上述の点眼液と組み合わせて投与された場合に強化される。本眼科用緩衝液は、治療ならびにPKCインヒビターまたはアクチベーターへの適合を提供し、該点眼液もしくは活性剤単独または他の緩衝液と組み合わせることによって提供される該インヒビターの治癒率を上げる作用機序を強化することにより相乗作用的に作用する。
様々な実施形態では、PKCアイソフォームのインヒビターはPKCの偽基質領域のインヒビターでありポリペプチドであるが、PKCアイソフォームのアクチベーターもまたポリペプチドである。用語「ポリペプチド」、「ペプチド」または「タンパク質」は、本明細書では隣接残基のαアミノ基とカルボキシ基との間のペプチド結合によって1つを他に結合した直鎖列のアミノ酸残基を指定するために互換的に使用される。
様々な実施形態では、使用可能なポリペプチドPKCアクチベーターおよびインヒビターの例には、制限なく、表1に示す配列番号1〜6、12、14および17のペプチドまたは生理学的に許容されるそれらの塩、ならびに特定の改変もしくは末端保護基を有すると示されている表1の配列番号7〜11、13、15、16および18のペプチドが含まれる。
Figure 2013543862
Figure 2013543862
様々な実施形態では、本ポリペプチドPKCインヒビターまたはアクチベーターは、典型的には6〜12アミノ酸を含有しているが、長さはより長くても短くてもよい。様々な実施形態では、ポリペプチドPKCインヒビターまたはアクチベーターは、長さが6〜45、6〜40、6〜35、6〜30、6〜25、6〜20、6〜15または6〜10アミノ酸であってよい。一実施形態では、本ポリペプチドは、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15アミノ酸を含んでいる。
一般に、ポリペプチドPKC−αインヒビターには、共通モチーフ配列Phe−Ala−Arg−Lys−Gly−Ala(配列番号1)が含まれる。または、また別の実施形態では、PKC−αインヒビターには、共通モチーフ配列Thr−Leu−Asn−Pro−Gln−Trp−Glu−Ser(配列番号6)が含まれる。
本ポリペプチドPKCインヒビターおよびアクチベーターは正確な配列もしくはモチーフ配列によって規定することができるが、当業者であれば類似の配列を有するポリペプチドが類似の機能を有する可能性があることを理解するであろう。このため、表1のPKCインヒビターまたはアクチベーターと実質的に同様の配列または実質的に同一もしくは類似の配列を有するポリペプチドが含まれることが意図されている。本明細書で使用する用語「実質的に同様の配列」には配列番号1〜18によって規定される配列と少なくとも60+%(60%以上を意味する)、好ましくは70+%、より好ましくは80+%、および最も好ましくは90+%、95+%、または98+%の配列同一性を有する、配列番号1〜18のポリペプチドと比較してPKCアイソフォーム阻害もしくは活性化活性の60+%、好ましくは70+%、より好ましくは80+%および最も好ましくは90+%、95+%または98+%を保持する配列を含むポリペプチドが含まれる。
2つのポリペプチドが実質的に同一であるというまた別の指示は、1つのポリペプチドが第2のポリペプチドと免疫学的に交差反応性であることを意味する。そこで、ポリペプチドは、例えば、2つのペプチドが保存的置換によってのみ相違する場合、典型的には第2のポリペプチドと実質的に同一である。
用語「保存的置換」は、該分子の活性(例えば、抗菌活性)を実質的には変化させないアミノ酸置換を反映するためにタンパク質またはペプチドに関連して使用される。典型的には保存的アミノ酸置換は、1つのアミノ酸と類似の化学的特性(例えば、電荷もしくは疎水性)を備えるまた別のアミノ酸との置換を含んでいる。以下の6つの群は、各々、相互に対して典型的保存的置換であるアミノ酸、1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、4)アルギニン(R)、リシン(K)、5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、および6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、およびトリプトファン(W)を含んでいる。
用語「アミノ酸」は、天然型アミノ酸ならびにアミノ酸アナログを含む非天然型アミノ酸を含む最も広い意味で使用されている。この広い定義を考慮すると、当業者であれば、本明細書でのアミノ酸との言及には、例えば、天然型タンパク新生(L)−アミノ酸、(D)−アミノ酸、化学改変アミノ酸、例えばアミノ酸アナログ、天然型非タンパク新生アミノ酸、例えばノルロイシン、および当該技術分野においてアミノ酸に特徴的であることが公知である特性を有する化学合成化合物が含まれることを理解するであろう。本明細書で使用する用語「タンパク新生」は、代謝経路を経由して該アミノ酸を細胞内のタンパク質内に組み込めることを示している。
2つのポリペプチド配列の構成における用語「同一の」または「同一性」率は、配列比較アルゴリズムを使用して、または目視検査によって測定して最大一致について比較および整列させた場合、同一もしくは同一の既定パーセンテージのアミノ酸残基を有する2つ以上の配列もしくは部分配列を意味する。
2つのポリペプチドの構成における熟語「実質的に同一」は、配列比較アルゴリズムを使用して、または目視検査によって測定して最大一致について比較および整列させた場合、少なくとも60+%、好ましくは80+%、最も好ましくは90〜95+%のアミノ酸残基同一性を有する2つ以上の配列もしくは部分配列を意味する。
当該技術分野において一般に公知であるように、比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith & Watermanの局所ホモロジーアルゴリズム((1981) Adv Appl Math 2:482)、Needleman & Wunschのホモロジーアラインメントアルゴリズム((1970) J Mol Biol 48:443)、Pearson & Lipmanの類似性探索方法((1988) Proc Natl Acad Sci USA 85:2444)、目視検査によるこれらのアルゴリズムのコンピュータによる実施または他の効果的な方法によって実施することができる。
ポリペプチドPKCインヒビターまたはアクチベーターは、改変アミノ酸配列もしくは非天然型末端改変を有していてよい。ペプチド配列への改変は、例えば、ただしそのような改変によって生成された該ポリペプチドがPKCアイソフォームの阻害もしくは活性化活性を保持することを前提として、アミノ酸の付加、欠失または置換を含むことができる。さらに、本ポリペプチドは、遊離末端もしくはアミノ保護(例えば、N−保護)および/またはカルボキシ保護(例えば、C−保護)末端を有する形態で存在することができる。保護基には、(a)ベンジルオキシカルボニル、2−クロロベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、イソニコチニルオキシカルボニルおよび4−メトキシベンジルオキシカルボニルを含む、芳香族ウレタンタイプの保護基、(b)t−ブトキシカルボニル、t−アミルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、2−(4−ビフェニル)−2−プロピルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルおよびメチルスルホニルエトキシカルボニルを含む脂肪族ウレタンタイプの保護基、(c)アダマンチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニルおよびイソボルニルオキシカルボニルを含むシクロアルキルウレタンタイプの保護基、(d)アシル保護基もしくはスルホニル保護基が含まれる。追加の保護基には、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセチル、2−プロピルペンタノイル、4−メチルペンタノイル、t−ブチルアセチル、3−シクロヘキシルプロピオニル、n−ブタンスルホニル、ベンジルスルホニル、4−メチルベンゼンスルホニル、2−ナフタレンスルホニル、3−ナフタレンスルホニルおよび1−カンファースルホニルが含まれる。
様々な実施形態では、本ポリペプチドPKCインヒビターまたはアクチベーターは、好ましくはC12〜C20脂肪酸に由来するアシル基、例えばC14アシル(ミリストイル)もしくはC16アシル(パルミトイル)によってN−アシル化されている。
一実施形態では、PKC−αインヒビターは、好ましくはC12〜C20脂肪酸に由来するアシル基、例えばC14アシル(ミリストイル)もしくはC16アシル(パルミトイル)によってN−アシル化されている。典型的な実施形態では、本ポリペプチドは、配列番号2によって規定されるN−ミリストイル化ペプチド(本明細書ではMPDY−1と称する)である。
一実施形態では、PKC−δインヒビターは、好ましくはC12−C20脂肪酸に由来するアシル基、例えばC14アシル(ミリストイル)もしくはC16アシル(パルミトイル)によってN−アシル化されている。典型的な実施形態では、本ポリペプチドは、配列番号16によって規定されるN−ミリストイル化ペプチド(本明細書ではDIP−1と称する)である。
一実施形態では、PKC−δアクチベーターは、配列番号18のポリペプチド(本明細書ではDAP−1と称する)である。
一実施形態では、PKC−δインヒビターは、配列番号15のポリペプチド(本明細書ではDIP−2と称する)である。
一実施形態では、PKC−εインヒビターは、配列番号13のポリペプチド(本明細書ではEPIP−2と称する)である。
一実施形態では、本組成物には、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターを含むポリペプチドPKCアイソフォームインヒビターが含まれる。
様々な実施形態では、点眼液のpHは、中性から弱アルカリ性である。本点眼液は、約5〜9、6.5〜8.0、6.8〜7.8、7.1〜7.8または7.1〜7.5のpHを有するのが好ましい。一実施形態では、pHは、約7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7または7.8である。
緩衝液を調製する方法は当業者に周知であり、例えば多数の標準実験マニュアルのいずれかにおいて見いだすことができる(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning:A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press(1989)を参照されたい)。典型的な一実施形態では、本眼科用緩衝液は、無菌溶液として調製される。
本点眼液中に含まれる塩の濃度は、溶液の等張性を大まかに確定する。溶液の等張性は、通常は、該溶液を眼組織に適合させるためには約220〜320mOsm/kg(ミリオスモル/溶液1キログラム)である。一実施形態では、該溶液のモル浸透圧濃度は、約300mOsm/kgである。
典型的には、特に人工涙液として使用される場合、該点眼液の濃度は約1〜約50、100、500、1,000、2,000、3,000、4,000または5,000センチポアズ(cps)である。本対象組成物は、溶液として、通常は眼内に点眼薬の形態で分注される。しかし当然のことながら、本対象組成物は粘性液剤(例えば、粘度50〜50,000cps)、ゲル剤または軟膏として調製することもできる。
本組成物は、他の添加物を含むことができる。例えば、本組成物は、以下の、緩衝剤、保存剤、等張性調整剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤の1つ以上を含むことができる。
緩衝液自体、点眼液を特定のイオン濃度およびpHに大まかに維持する等張性調整剤およびpH調整剤であると考えられるが、溶液の最終等張性を調整するためには追加の等張性調整剤を加えることができる。そのような等張性調整剤は当業者に周知であり、マンニトール、ソルビトール、デキストロース、スクロース、尿素およびグリセリンが含まれるがそれらに限定されない。さらに、一価カチオンのハロゲン化物塩を含む様々な塩が等張性を調整するものとして公知である。等張性調整剤が使用される実施形態では、点眼液は単一薬剤または様々な等張性調整剤の組み合わせを含有することができる。
様々な実施形態では、本点眼液は、1つ以上の界面活性剤をさらに含むことができる。適切な界面活性剤には、カチオン性、アニオン性、非イオン性または両性界面活性剤が含まれる。好ましい界面活性剤は、中性または非イオン性界面活性剤である。
様々な非イオン性界面活性剤が周知であり、使用に適している。非イオン性界面活性剤には、非イオン性ブロックコポリマー、例えばポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブロックコポリマー(ポロキサマーとしても公知である)が含まれる。そのようなコポリマーは商業的に公知であり、様々な含量の酸化エチレンで広範囲の構造および分子量にて製造されている。これらの非イオン性界面活性剤は非毒性、安定性および水溶液系中で易分散性であり、眼科用調合のための広範囲の製剤および他の成分と適合性である。さらに、ポロキサマーは、一般に眼への刺激がわずかである、または全くないため眼科用途に極めて適している。点眼液に使用するのが極めて適したポロキサマーの1つのクラスは、エチレンジアミンの特定クラスのポリエチレンオキシ−ポリプロピレンオキシブロックコポリマー付加化合物(ポロキサミンとしても公知である)であり、この物質は清浄である点、眼への刺激がわずかである、または全くない点どちらにおいても効果的である。
適切な界面活性剤の例には、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、C12〜C18アルカンおよびポリオキシエチレンのポリオキシプロピレンエーテル、エチレンジアミンのポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、ポロキサミン)が含まれるがそれらに限定されない。その他の例には、ポロキサマー182LF、ポロキサマー188、ポロキサマー331、ポロキサマー407NF、ラウリル硫酸ナトリウム、プルロニック F−127、ポビドン(Sigma社)、PVP k−30、ヒドロキシエチルセルロース、NFおよびチロキサポール(Sigma社)が含まれる。
所定の実施形態では、本点眼液の保管寿命は、1つ以上のカチオン性キレート剤、より好ましくは二価カチオンのキレート剤の包含によって延ばすことができる。キレート剤は、当業者に周知である。キレート剤の例には通常、約0.01〜約0.2%(w/v)の量で使用されるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩(例えば、二ナトリウム)、エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)四酢酸(EGTA)および2,2’−(エチレンジイミノ)−ジブチル酸EDBAが含まれるがそれらに限定されない。その他の公知のキレート剤(または金属イオン封鎖剤)、例えば所定のポリビニルアルコールを使用してもよい。
所定の実施形態では、本点眼液は、二価カチオンの1つ以上の種を場合により含むことができる。二価カチオンには、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Fe2+およびBa2+が含まれるがそれらに限定されない。
所定の実施形態では、本点眼液には、キレート剤(例えば、二ナトリウムEDTA)および/または追加の殺菌剤、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMBO)、N−アルキル−2−ピロリドン、クロルヘキシジン、ポリクアテミウム−1、ヘキセチジン、ブロノポール、アレキシジン、低濃度の過酸化水素およびそれらの眼科学的に許容される塩が含まれる。
追加の殺菌剤および抗菌剤には、クロルヘキシジン、チメロサール、ホウ酸、ホウ酸塩、ソルビン酸カリウムおよびソルビン酸ナトリウム、第4級アンモニウム塩、ホルムアルデヒド供与体、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、デヒドロ酢酸、エチルパラベン、メチルパラベン、メチルパラベンナトリウム、フェノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ポリクワッド(polyquad)、安息香酸カリウム、プロピルパラベン、プロピルパラベンナトリウム、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、過ホウ酸ナトリウム、チモールおよび抗菌ポリペプチド(例えば、クレクロピン(crecropin)、デフェンシンおよびマガイニン)ならびにそれらの混合物を含むことができるが、それらに限定されない。抗菌剤は、典型的には約0.01〜2.5%(w/v)の濃度で使用される。
様々な実施形態では、本点眼液は、場合により粘滑剤をさらに含むことができる。粘滑剤は、被刺激組織、特に粘膜の炎症を抑える物質である。粘滑剤(もしくは皮膚軟化剤)は、粘膜表面を潤滑するため、および乾燥および刺激を緩和するために使用される。用語「粘滑剤」は、粘膜表面を保護して潤滑し、さらに乾燥および刺激を緩和するために眼に局所投与される水溶性ポリマーを意味する。この意味の範囲内で、用語「湿潤剤」もまた一般に使用される。さらに当然のことながら、一部の構成成分は数種の機能的属性を有する。例えば、セルロース誘導体は一般的粘滑剤であるが、「粘度増加剤」としても使用される。同様に、グリセリンは公知の粘滑剤であるが、「等張性調整剤」としても使用される。広範囲にわたって使用される粘滑剤の例には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体およびポリエチレングリコールが含まれる。
米国FDA(食品医薬品局)に承認された粘滑剤の例には、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロース、デキストラン70、ゼラチン、ポリオール、例えばグリセリン、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリビニルアルコールおよびポビドン(ポリビニルピロリドン)が含まれる。
様々な粘滑剤を含む公知の眼科用組成物の特定の例は、当業者に公知である。例えば、米国特許第5,591,426号明細書は、人工涙液として有用な点眼液を開示している。この参考文献には、以下の3つの粘滑剤、1)グリセリン、2)ポリビニルピロリドン、および3)セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むホウ酸緩衝保存(例えば、塩化ベンズアルコニウム)水溶液の特定の例が含まれる。米国特許第5,106,615号明細書は、グリセリン、ポリエチレングリコールまたはプロピレングリコールをアニオン性ポリマー、例えばカルボマー941とともに含む等張性保湿性点眼薬を開示している。他の参考文献は、プロピレングリコール、ポリソルベート80、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンスルホネートおよびポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール6000ならびにデキストロースを含むがそれらに限定されない粘滑剤の様々な組み合わせの使用を開示している(例えば、米国特許第4,029,817号明細書、同第3,767,788号明細書、同第3,767,789号明細書、同第3,856,919号明細書、同第3,907,985号明細書、同第3,920,810号明細書、同第3,947,573号明細書、同第3,987,163号明細書、同第3,549,747号明細書、同第4,131,651号明細書、同第4,120,949号明細書および同第4,409,205号明細書を参照されたい)。
所定の実施形態では、本点眼液は、場合により粘度調整剤(例えば、特に本点眼液が潤滑剤(例えば、人工涙液)として作用することが意図される場合)を含むことができる。眼への投与に適した粘度調整剤は、当業者に周知である。特には、セルロース誘導体は、粘度を強化するために一般的に使用され、およびそれ自体が他の利点を提供する。具体的なセルロース誘導体には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどが含まれるがそれらに限定されない。
当業者であれば本発明の眼科用組成物が眼創傷を緩和するために医薬活性剤の局所送達に利用可能なことを理解するであろうが、さらにまた該溶液の眼への投与により薬剤を全身に送達することもできる。眼組織の粘膜を介した医薬活性剤の吸着に役立つように、本眼科用組成物は、膜浸透増強剤を含むことができる。膜浸透を強化することができる物質には、例えば、界面活性剤、胆汁酸塩、リン脂質添加物、混合ミセル、リポソーム、または担体、アルコール、エナミン、一酸化窒素供与体化合物、長鎖両親媒性分子、小疎水性浸透強化剤、ナトリウムもしくはサリチル酸誘導体、アセト酢酸のグリセロールエステル、シクロデキストリンもしくはβ−シクロデキストリン誘導体、中鎖脂肪酸、キレート剤、アミノ酸もしくはその塩、N−アセチルアミノ酸もしくはその塩、および選択された膜成分に対する分解性の酵素が含まれる。
一態様では、本眼科用組成物は、眼潤滑剤または人工涙液として使用することができる。したがって、本開示は、眼を潤滑する方法を提供する。本方法は、眼科用液体組成物を被験者の眼に局所投与する工程を含む。
また別の態様では、本眼科用組成物は、1つ以上の医薬活性剤を含んでいる。本明細書で考察するように、当業者であれば、該医薬活性剤を局所作用(例えば、創傷治療)または全身性作用のために被験者の循環系内への吸着によって投与可能であることを理解するであろう。
一般に、本眼科用組成物は、様々な医薬活性剤を眼に投与するために使用することができる。そのような医薬品は、麻酔剤、収斂薬、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管新生抑制剤、抗菌剤、鎮痛剤または抗炎症剤を含むことができるがそれらに限定されない。
所定の実施形態では、本医薬活性剤は、眼科用薬物である。そのような薬物には:緑内障治療剤、例えばチモロール、ベタキソロール、レボベタキソロール、カルテオロールを含むβブロッカー、ピロカルピンを含む縮瞳薬、カルボン酸アンヒドラーゼ阻害剤、プロスタグランジン、セロトニン作動薬、ムスカリン作動薬、ドーパミン作動薬、アプラクロニジンおよびブリモニジンを含むアドレナリン作動薬;抗血管新生薬、キノロン、例えばシプロフロキサシン、およびアミノグリコシド、例えばトブラマイシンおよびゲンタマイシンを含む抗感染薬、非ステロイド性およびステロイド性抗炎症剤、例えばスプロフェン、ジクロフェナク、ケトロラク、リメキソロンおよびテトラヒドロコルチゾール、成長因子、例えばEGF、免疫抑制剤、ならびにオロパタジンを含む抗アレルギー剤が含まれるがそれらに限定されない。点眼薬は、医薬上許容される塩、例えばマレイン酸チモロール、酒石酸ブリモニジンまたはジクロフェナクナトリウムの形態で存在してよい。組成物は、点眼薬の組み合わせ、例えば(i)βブロッカー、例えばベタキソロールおよびチモロール、ならびに(ii)プロスタグランジン、例えばラタノプロスト、15−ケトラタノプロスト、トラボプロスト、ならびにウノプロストンイソプロピルの組み合わせも含むことができる。
様々な実施形態では、医薬活性剤は、任意のタイプの分子であってよい。例えば、本医薬活性剤は、オリゴヌクレオチド、ホルモン、ステロイド、コルチコステロイド、脂質、ポリペプチド、ペプチドミメティック、ペプトイド、例えばビニロガスペプトイドまたは化学化合物、例えば有機分子もしくは小有機分子であってよい。当業者であれば、任意の所定の医薬活性剤を合成により、または自然に引き出せることを理解するであろう。
さらに、PKC阻害性ポリペプチドに加えて、他の任意のタイプのポリペプチド、例えば他の任意の医学的もしくは診断学的に有用なポリペプチドを調製することができる。本眼科用組成物は任意のポリペプチドと結合することができるが、該ポリペプチドの利点が改善される程度に、該ポリペプチドの分子量ならびに物理的および化学的特性にしたがって変動する可能性がある。例えば、本ポリペプチドは、成長因子、例えばPDGF、EGF、TGF−β、KGF、ECGF、IGF1またはPDGF−BBであってよい。該ポリペプチドはまたインスリンであってよい。インスリンは組換え型または天然起源由来、例えばヒトへの使用に適したヒトインスリンもしくは非ヒト哺乳動物インスリン、例えばブタインスリンであってよい。当業者であれば、インスリンアナログ、例えば化学的もしくはアミノ酸改変アナログも使用可能であることを理解するであろう。インスリンアナログの例には、NPHインスリン、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、インスリングルリジン、インスリングラルジンおよびインスリンデテミルが含まれるがそれらに限定されない。
また別の実施形態では、本医薬活性剤は、オリゴヌクレオチドである。用語「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は、本明細書では核酸分子を意味するために互換的に使用される。本発明で記載された眼科用組成物において利用可能な多数の医薬活性オリゴヌクレオチドは、当該技術分野において公知である。そのようなオリゴヌクレオチドは、アンチセンス分子、siRNAなどを含むことができる。
本点眼液は好ましくはそのまま使用可能な水溶液として調製することができ、また別の製剤も本開示の範囲内に企図されている。そこで、例えば本点眼液は凍結乾燥させる、さもなければ(例えば、脱イオンもしくは蒸留)水に溶解可能な乾燥粉末もしくは錠剤として提供することができる。
一実施形態では、乾燥粉末もしくは錠剤形態の組成物の調製は、本組成物中に存在するペプチド医薬物質の保護を含んでいる。効果的製剤は、典型的には該タンパク質および存在する場合は他の物質を加工処理および調製する工程を含んでいるため、該タンパク質の立体構造および生物学的活性は加工処理を通して、および乾燥型からの持続放出中維持される。持続性タンパク質包装系は、タンパク質治療薬のin vivo送達のために使用されることが多い様々な公知のミクロスフェア送達系を用いて達成することができる。
1つのミクロスフェア作製プロセスは、米国特許第5,019,400号明細書に記載されており、タンパク質完全性を維持しながら高タンパク質封入効率を達成するために特別に設計された。本プロセスは、(i)安定化賦形剤を含む薬物溶液のスプレー凍結乾燥によるバルクタンパク質からの凍結乾燥タンパク質粒子の調製、(ii)薬物粒径を小さくするために超音波処理もしくは均質化を後に行う薬物−ポリマー懸濁液の調製、(iii)液体窒素中への噴霧化による冷凍薬物−ポリマーミクロスフェアの生成、(iv)エタノールを用いたポリマー溶媒の抽出、および(v)最終乾燥粉末生成物を生成するための濾過および真空乾燥を含んでいる。結果として生じる粉末は、多孔性ポリマー粒子内に均質および強固に分散している、固体形タンパク質を含有している。本プロセスにおいて最も一般的に使用されるポリマーであるポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLG)は、生体適合性および生分解性の両方である。
また別の実施形態では、該溶液の1つ以上の成分は、例えば、保管容器(例えば、前測定した容量で)内、またはある量の水へ添加する準備の整った可溶性カプセル内で希釈の用意が整った「濃縮液」として提供することができる。
さらにまた別の実施形態では、本開示は、本明細書に記載した1つ以上の点眼液を利用するキットを提供する。例えば、キットは本明細書に記載した1つ以上の点眼液、錠剤またはカプセル剤を含有する1つ以上の容器を含むことができる。本キットは、本明細書に提供した点眼液の使用を開示している取扱説明書(例えば、プロトコール)を含む指示書を含めて設計することができる。該指示書は典型的には書面または印刷物を含むが、そのようなものに限定されない。そのような取扱説明書を保存して最終使用者へ伝達することのできる任意の媒体が企図されている。そのような媒体には、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学メディア(例えば、CD ROM)などが含まれるがそれらに限定されない。そのような媒体は、そのような指示書を提供するアドレスおよびインターネットサイトを含むことができる。
用語「取扱説明書」もしくは「添付文書」は、治療用製品の市販の包装内に慣習的に含まれ、そのような治療用製品の使用に関する適応、用法、用量、投与、禁忌、包装製品と結合すべき他の治療用製品および/またはそのような治療用製品の使用に関する警告などを含有する取扱説明書を意味するために使用される。
当然のことながら、治療を必要とする任意の特定被験者のための特定用量レベルおよび投与頻度は変動してよく、使用される医薬活性剤の活性、その化合物の代謝安定性および作用時間の長さ、年齢、体重、全身健康状態、性別、食生活、投与の様式および時間、排泄速度、複合薬、特定状態の重症度および治療を受ける宿主を含む様々な因子に依存する。しかし一般には、用量は、特定の医薬活性剤の公知の投与方法で典型的な用量に近似するであろう。当業者であれば、最適用量、投与方法および反復回数を容易に決定することができる。正確な製剤および用量は、個々の医師が患者の状態を考慮して選択することができる(例えば、Fingl, et al., ‘‘The Pharmacological Basis of Therapeutics’’, Ch.1 p.1(1975)を参照されたい)。
そこで、治療対象の状態の重症度および応答性に依存して、投与は単回もしくは反復投与であってよく、治療過程は数日間から数週間、または治癒する、もしくは障害が減少するまで継続される。様々な実施形態では、本発明の眼科用組成物は、1日1〜10回または特定の障害を緩和するため、もしくは創傷の進行を防止するため、必要に応じて投与することができる。さらに、本組成物は、必要に応じて持続的または間欠的に毎日、毎週、毎月または毎年投与することができる。
眼科用組成物がポリペプチドPKCアイソフォームインヒビターまたはアクチベーターを含む実施形態では、該ポリペプチドは該組成物内に0.001〜100μg/mLの濃度で提供される。例えば、濃度は、0.001〜100、0.01〜50、0.01〜10、0.01〜1および0.01〜.5μg/mLであってよい。
1つの投与プロトコールでは、本方法は、ペプチドPKCアイソフォームインヒビターまたはアクチベーターを被験者の眼組織へ、例えば滴下剤として投与する工程を含んでいる。本ペプチドは、約1μg/mL〜約1,000μg/mL、1μg/mL〜約500μg/mL、1μg/mL〜約100μg/mL、1μg/mL〜約10μg/mLまたは約10μg/mL〜約100μg/mLの濃度で局所投与される。本ペプチドは、該状態が治療されるまで、少なくとも毎日、毎週、隔週または毎月1回投与されてよい。例えば、約0.1〜1.0μgのペプチドは、1つの眼に付き1日当たり少なくとも約1、2、3、4、5、6、7または8回投与される。
眼科用組成物がインスリンを含む実施形態では、インスリンは該組成物内に0.001〜100μg/mLの濃度で提供される。例えば、濃度は、0.001〜100、0.01〜50、0.01〜10、0.01〜1および0.01〜.5μg/mLであってよい。
以下の実施例は本発明の開示の実施形態をさらに具体的に説明するために提供されているが、範囲を限定する意図はない。該実施例は使用可能な実施例の典型であるが、当業者に公知の他の手段、方法または技術を代わりに使用することもできる。
眼科用緩衝剤の治療効果
処方1は、眼の治療のため、およびMPDY−1の作用機序を強化するために調製した。眼科用緩衝剤の処方1が角膜潰瘍および眼の状態に及ぼす治療効果を決定するために、ウサギの眼を利用して一連の実験を実施した。ウサギの眼において角膜潰瘍を機械的または化学的手段によって誘導し、処方1緩衝液またはコントロールを用いて治療した。角膜潰瘍は、以下のように誘導した。
機械的角膜潰瘍の形成。深さ50μmにプリセットした6mmの角膜トレフィン(Grieshaber社、スイス国)およびミニブレードを外科用顕微鏡下で使用し、径6mmおよび深さ50μmの一様な角膜中央部の上皮びらんを作成した。
化学的アルカリ性潰瘍の形成。5mmの吸収性ペーパーディスクを使用して、1N NaOH 120μLを10秒間点眼し角膜アルカリ性びらんを作成した。眼はpHが正常(およそpH=7)に戻るまで無菌洗浄水で完全に洗浄した。
緩衝組成物を、表2に示す(Sterodex(登録商標)は示していない)。
Figure 2013543862
機械的誘導角膜潰瘍の眼科用緩衝液処方1、対、コントロール緩衝液(DPBS−/−)を用いた治療後の治癒動態を試験した。ウサギに上記で考察したプロトコールにしたがって機械的角膜創傷を受けさせた。眼は1日2回、連続3日間点眼治療した。フルオレセイン染色を使用して、創傷24時間後から72時間後まで12時間間隔で角膜びらんの面積を測定した。図1に示したように、結果は、処方1による治療が角膜びらんの治癒を加速させることを証明している。
創傷治癒試験において定期的に評価される治癒時間パラメーターに加えて、数件の刊行物は、新規なパラメーターである創傷サイズの50%減少が完全創傷閉鎖の堅固な予測因子として機能する重要性を確立した。この代替マーカーは、著者らによって糖尿病による足の壊疽における創傷治癒ケアの効率を予測する重要な臨床的決定ポイントとして機能すると提言された(Sheehan et al., Diabetes Care 26(6):1879−82(2003);およびArmstrong et al., Diabetes Care 31:26−29,(2008)を参照されたい)。このため結果を創傷24時間後に50%以上の閉鎖を示す眼のパーセンテージとして分析した(図2)。
処方1は、ここでも角膜びらんの完全治癒を促進することが証明された(図3)。
機械的誘導角膜潰瘍に加えて、設計した治療が、ウサギの眼のアルカリ熱傷(上記のように実施した)による化学的誘導角膜潰瘍に及ぼす作用を試験した。臨床観察データを表3に要約し、結果は図4に示した。結果は、緩衝液処方1による治癒がコントロールに比して優れていることを証明している。さらに、グラフに要約したデータは、処方1が眼の炎症および血管新生を減少させる有益な作用を明白に証明している。
Figure 2013543862
化学的角膜創傷を受けたウサギの眼における眼科用緩衝液処方1、BSS、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)を用いた治療7日後の眼の濁度および瘢痕形成を評価するために、また別の実験を実施した。
1つの実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120mLの様々な緩衝液の投与によって治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。濁度のスコアは、1瘢痕面積当たりで計算し(最終面積/初期面積)、医療基準によって示された。濁度のスコアは、未治癒瘢痕面積当たりで計算した。図5は、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアがSterodex(登録商標)およびコントロールと比較して処方1を用いて治療した眼では減少することを示している。
また別の実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120μLの様々な緩衝液の投与によって治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。図6は、治療7日後の瘢痕面積がSterodex(登録商標)およびコントロールと比較して処方1を用いて治療した眼では減少することを示している。
また別の実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120μLの様々な緩衝液の投与によって治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。濁度のスコアは、1瘢痕面積当たりで計算し(最終面積/初期面積)、医療基準によって示された。濁度のスコア(医療基準によって示された)は、未治癒瘢痕面積当たりで計算した。図7は、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアがBSS、Sterodex(登録商標)およびコントロールと比較して処方1を用いて治療した眼では減少することを示している。
MPDY−1単独および追加の医薬活性剤との併用の治療効果
本実施例では、BSS中もしくはDPBS−/−中のMPDY−1(処方2と称する)およびDPBS−/−中のインスリンを含むMPDY−1(処方3と称する)もしくはHOB−10中のMPDY−1(HO/05/09と称する)が機械的および化学的角膜創傷に及ぼす治療効果を示す実験について考察する。
ウサギに実施例1で考察したプロトコールにしたがって機械的角膜創傷を受けさせた。眼は1日2回、連続3日間、点眼治療した。フルオレセイン染色を使用して、6時間間隔で角膜びらんの面積を測定した。図8は、ビヒクル単独(DPBS−/−、左)、処方3(MPDY−1 0.1μg/眼/1治療およびインスリン0.1μg/眼/1治療、(中央)、および処方2(MPDY−1 0.01μg/眼/1治療、右)で治療された後の完全閉鎖を示す眼のパーセンテージの比較を示している。処方3および処方2は、角膜潰瘍および眼の損傷の治癒加速を明白に示している。
様々な用量の活性剤を用いた追加の実験を実施した。ウサギに上述したように機械的角膜創傷を受けさせた。眼は、HOB−10(HO/05/09と称する)もしくはBSS中のMPDY−1単独の0.1もしくは0.5μg/眼/1治療またはインスリン0.1〜0.5μg/眼/1治療との併用を用いて連続3日間、1日2回点眼治療した。ウサギは、1日量総計0.1μg(1μg/mL)〜2μg(20μg/mL)までの1日量を摂取した。フルオレセイン染色を使用して、創傷24時間後から72時間後まで12時間間隔で角膜びらんの面積を測定した。
図9に示したように、結果は、MPDY−1(BSS中)またはHO/05/09を用いて治療した眼が標準治療の眼科用緩衝液で治療したコントロール動物と比較して創傷24時間後という早期に60%の閉鎖率を示す眼損傷の迅速な治癒を示すことを証明している。さらに、HO/05/09治療動物は、創傷48時間後という早期に完全閉鎖に達した。
以前に考察したように、創傷治癒試験において定期的に評価される治癒時間パラメーターに加えて、数件の刊行物は、新規なパラメーターである創傷サイズの50%減少が完全創傷閉鎖の強固な予測因子として機能する重要性を確立した。このため結果を創傷24時間後に50%以上の閉鎖を示す眼のパーセンテージとして分析した(図10を参照されたい)。結果は、コントロールの眼はいずれも角膜潰瘍の閉鎖が少なくとも50%に達しなかったが、BSS中のMPDY−1(MPDY−1)または処方1中のMPDY−1(HO/05/09)は、角膜潰瘍の60%以上の閉鎖を達成したことを明白に証明している。
完全な傷を残さない治癒は、損傷後の「眼の部位」を取り戻すために肝要である。このため、MPDY−1単独およびインスリンと併用した場合に完全角膜治癒を達成する能力を調査した。
ウサギに上述したように機械的角膜創傷を受けさせた。眼は、0.1もしくは0.5μg/眼/1治療のBSS中のMPDY−1(MPDY−1)または処方1中のMPDY−1(HO/05/09)0.1〜0.5μg/眼/1治療を用いて連続3日間、1日2回点眼治療した。ウサギは、1日量総計0.1μg(1μg/mL)〜2μg(20μg/mL)を摂取した。フルオレセイン染色を使用して、創傷48、60および72時間後に角膜びらんの面積の100%治癒を測定した。
図11から明らかなように、結果は、標準眼科用緩衝液(BSS)を用いて治療されたコントロール群における眼は創傷72時間以内には完全な傷のない閉鎖に30%しか達しなかったが、治療された眼は創傷48時間後という早期に眼瘢痕を伴わず完全に治癒した(各々、MPDY−1 30%およびHO/05/09 65%)。さらに、HO/05/09で治療した眼は全て創傷後60時間以内に、およびMPDY−1で治療した眼は全て創傷後72時間以内に完全閉鎖に達した。
機械的誘導角膜潰瘍に加えて、ウサギの眼に対するアルカリ熱傷による化学的誘導角膜潰瘍に設計した治療が及ぼす作用を試験した。臨床観察データを表4に要約し、結果は図12に示した。結果は、HOB−10中のMPDY−1単独(HO/05/09)およびインスリンと併用したMPDY−1がコントロールと比較して治癒力が優れていることを証明している。さらに、グラフに要約したデータは、HO/05/09およびHO/05/09+インスリンが眼の血管新生を阻害し、眼の炎症を劇的に減少させることを明白に示している。
Figure 2013543862
化学的角膜創傷を受けたウサギの眼におけるインスリンを伴う、または伴わないHO/05/09、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)を用いた治療7日後の眼の濁度および瘢痕形成を評価するために、また別の実験を実施した。結果は、図13に示した。
1つの実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120μLの溶液の投与によって治療した。眼は、HO/05/09(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、HO/05/09+インスリン(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)を用いて治療した。図14は、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアがSterodex(登録商標)およびコントロールと比較してHO/05/09およびHO/05/09+インスリンを用いて治療した眼では減少することを示している。
また別の実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120μLの溶液の投与によって治療した。眼は、HO/05/09(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、HO/05/09+インスリン(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)を用いて治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。図15は、治療7日後の瘢痕面積がSterodex(登録商標)およびコントロールと比較してHO/05/09およびHO/05/09+インスリンを用いて治療した眼では減少することを示している。
また別の実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は7日間、1日3回、120μLの溶液の投与によって治療した。眼は、HO/05/09(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、HO/05/09+インスリン(0.5μg/眼/1治療、1.5μg/眼/日)、Sterodex(登録商標)(標準治療)およびコントロール(水)を用いて治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。濁度のスコア(医療基準によって示される)は、未治癒瘢痕面積当たりで計算した。図16は、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアがSterodex(登録商標)およびコントロールと比較してHO/05/09およびHO/05/09+インスリンを用いて治療した眼では減少することを示している。
MPDY−1の抗炎症作用
本実施例では、MPDY−1の抗炎症作用を示す実験について考察する。MPDY−1の抗炎症作用は、様々なin vitro、ex vivo、in vivoモデルを使用して証明された。MPDY−1は、内皮細胞およびケラチン生成細胞上のICAM−1発現を減弱させる、炎症部位内へのマクロファージ、好中球およびT細胞の浸潤を阻害する、および炎症部位でのマクロファージの活性化を減弱させることが証明された。
MPDY−1の治療効果
様々な緩衝液中のMPDY−1の治療効果を評価するために一連の実験を実施した。緩衝液はMPDY−1に合わせて、眼の治療およびMPDY−1の作用機序の両方に適するよう開発された。様々な濃度のMPDY−1を開発された2種の緩衝液(処方1およびNHBSSと称する)ならびに眼治療の標準緩衝液(BSS)および典型的には皮膚創傷療法のために使用されるDPBS−/−中で試験した。
調製した様々な緩衝液組成物は、実施例1の表2に示した。
これらの緩衝液はMPDY−1を含めて、および含めずに調製し、実施例1に記載したように機械的角膜創傷を受けたウサギの眼を使用して治療効果について試験した。眼は1日2回、連続3日間点眼治療した。フルオレセイン染色を使用して、創傷24時間後から12時間間隔で角膜びらんの面積を測定した。
結果は、図17〜19に示した。処方1およびMPDY−1を含む処方1(HO/05/09)は、他の緩衝液および緩衝液/MPDY−1の組み合わせを用いた場合と比較して創傷閉鎖を加速させることが証明されている。したがって、処方1はMPDY−1の作用機序を強化した。
MPDY−1の治療効果
HO/05/09が通常の急性角膜創傷(機械的創傷)治癒を加速させることが証明された後に、慢性創傷治癒モデルにおいて創傷治癒障害を克服する能力を試験した。このため、この薬物を化学的びらんモデルで試験した。角膜のアルカリ熱傷(幅6mm)は、麻酔をかけたウサギで、20秒間のNaOH(1N)を用いて作成した。眼は、10mLの無菌食塩液を用いて30秒間洗浄した。洗浄の直後に、眼をフルオレセインで染色し、撮影した。眼は7日間、HO/05/09 1μg/mLおよび5μg/mLまたは臨床実践における標準治療としてのSterodex(登録商標)およびOflox(商標)(ステロイド剤および抗生物質)を用いて治療した、またはコントロールとして未処置で放置した。
創傷24時間後の角膜上皮創傷の形態学的評価は、未処置の眼または標準治療コントロールと比較して、HO/05/09によって治療した眼ではどちらの濃度においても上皮再形成の増加を示した。50%の閉鎖が完全創傷治癒にとって重要な予測因子であることが証明されたため、角膜びらんを50%の閉鎖ならびに完全治癒(第7日の98%の閉鎖)について評価した。図20に示したように、創傷24時間後には用量依存性の傾向が観察された。1μg/mL治療群では60%の眼がこの早期の段階で50%の閉鎖を示したが、5μg/mL治療群では創傷の80%が50%閉鎖した。このHO/05/09の有益な作用の傾向は48時間後の時点においても観察され、この時点では1μg/mLおよび5μg/mL治療群の両方で創傷の60%が98%超の創傷閉鎖を示したが、コントロール群ではこの時点で閉鎖に達した動物はいなかった。
これらの結果は、表皮基底細胞を染色するKeratin 12(K12)についての免疫組織化学的染色を利用し、角膜上皮再形成の組織学的分析および角膜の新規上皮層の質の評価を実施して確認された。図21A〜Cに示した結果は、創傷7日後にH&E染色によって評価した場合、HO/05/09治療群はどちらも角膜閉鎖を進めたが(HO/05/09 5μg/mL群では60%、HO/05/09 1μg/mL群ではほぼ70%)、コントロール群、未処置およびSterodex(登録商標)+Oflox(商標)治療群では、角膜の10%しか閉鎖に達しなかったことを証明している。さらに、どちらのHO/05/09治療群もK12染色によって示されたような定性的な治癒を示した(図21AおよびC)。
定性的な治癒には、上皮閉鎖だけでなく、組織の下方にある角膜基質線維の再生も関連している。図22に示したように、コラーゲンの組織化学的染色は、創傷7日後に治療された創傷においてコラーゲン沈着が正常化していることを証明している。Sterodex(登録商標)+Oflox(商標)治療群では程度は低いものの類似の結果が観察され、未処置コントロール群ではいずれの創傷も角膜のマトリクス再形成を示さなかった。
最後に、角膜の炎症は、化学的潰瘍創傷後の治療7日間で数種の形態学的炎症パラメーターを試験することによって調査した。図23に示したように、HO/05/09は、角膜浮腫、結膜紅斑、結膜浮腫および分泌物の減少によって明示されたように局所的炎症反応を軽減させた。
さらに、図24は、類似の試験からの12種の臨床炎症パラメーターについての平均スコアの要約を示している。これらの結果は、HO/05/09 1μg/mLが、角膜の局所炎症を軽減させるために極めて効率的な薬剤であるSterodex(登録商標)およびステロイド剤と同様に局所炎症を軽減させたことを示している。しかし上記に示したように、ステロイド剤の使用は上皮再形成および潰瘍治癒を劇的に低下させるが、HO/05/09は反対の治癒を加速させる作用を発揮する。
様々なPKCアイソフォームモジュレーターの治療効果
また別の実験で、麻酔をかけたマウスに硝酸銀アプリケーター(75%硝酸銀、25%硝酸カリウム、Grafco、GFCO社)を用いて10秒間角膜のアルカリ熱傷を実施した。眼は、5mLの無菌食塩液を用いて直ちに洗浄した。眼は1日3回連続7日間、HO/05/09(1μg/mLおよび5μg/mL)またはコントロールとしての処方1を用いて点眼治療した。
結果は、両方の濃度のHO/05/09による治療がコントロール(処方1)に比較して優れた治癒能力を提供し、眼の炎症を劇的に減少させることを証明した。HO/05/09を用いた治療は、様々なパラメーター、例えばリンパ球浸潤(図26)、I−cam−1発現(図27)およびT細胞動員(図28)によって測定すると、角膜上皮再形成(図25)および眼の炎症の減少に有益であることが見いだされた。さらに、HO/05/09を用いた治療は、創傷領域における病理的血管新生を減少させた(図29)。
また別の実験で、麻酔をかけたマウスに硝酸銀アプリケーター(75%硝酸銀、25%硝酸カリウム、Grafco、GFCO社)を用いて10秒間角膜のアルカリ熱傷を実施した。眼は、5mLの無菌食塩液を用いて直ちに洗浄した。眼は1日3回、3日間または7日間、DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLまたはコントロールとして処方1を用い、点眼治療した。DAP−1 1μg/mL、DIP−1 1μg/mLおよびEPIP−2 1μg/mLを用いた治療は、コントロールに比較して創傷治癒増強を示した。
これらの結果は、ペプチドを用いた治療が角膜を治癒する能力に影響を及ぼすことを証明した。全ての検査したペプチドを用いた治療は、角膜上皮再形成に有益であることが見いだされたが、DIP−1 1μg/mLはより強力であることが見いだされた(図30)。試験した全ペプチドは、創傷領域における炎症反応をある程度減少させる能力を示した。DAP−1およびDIP−1は創傷領域内への炎症細胞浸潤を減少させる点で卓越していたが(図31)、DAP−1およびEPIP−2は特異的好中球動員を減少させることにより強力であることが見いだされた(図32)。さらに、試験した全ペプチドを用いた治療は、創傷領域における病理的血管新生を減少させた(図33)。さらに、DIP−1もしくはEPIP−2を用いた治療は病理的角膜腫脹における正常化をもたらした(図34)。
本開示を上記の実施例を参照しながら記載してきたが、改変および変形が本開示の精神および範囲内に含まれることを理解されたい。したがって、本開示は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
本開示は、一部には医薬的活性剤の送達ならびに損傷した眼組織の治癒を加速または促進することによる眼の障害の治療において有用な局所投与可能な懸濁液を調製するための眼科用緩衝液の開発に基づいている。
即ち、本願発明は以下のとおりである。
〔1〕a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、e)水、および、f)1以上の医薬活性剤を含む眼科用組成物。
〔2〕0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔3〕0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔4〕0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔5〕0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔6〕約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する上記〔1〕の眼科用組成物。
〔7〕約7.2のpHを有する上記〔6〕の眼科用組成物。
〔8〕220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する、上記〔1〕の眼科用組成物。
〔9〕約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔1〕の眼科用組成物。
〔10〕約1〜50,000cpsの粘度を有する上記〔1〕の眼科用組成物。
〔11〕前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される上記〔1〕の眼科用組成物。
〔12〕前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される上記〔11〕の眼科用組成物。
〔13〕前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである、上記〔1〕の眼科用組成物。
〔14〕前記インヒビターは、ポリペプチドである、上記〔13〕の眼科用組成物。
〔15〕前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である上記〔14〕の眼科用組成物。
〔16〕前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む上記〔15〕の眼科用組成物。
〔17〕前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む上記〔16〕の眼科用組成物。
〔18〕前記ポリペプチドは、N−アシル化されている上記〔17〕の眼科用組成物。
〔19〕前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている上記〔18〕の眼科用組成物。
〔20〕前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される上記〔16〕の眼科用組成物。
〔21〕前記医薬活性剤は、インスリンである上記〔1〕の眼科用組成物。
〔22〕インスリンをさらに含む上記〔13〕の眼科用組成物。
〔23〕PKC−αインヒビターと組み合わせてインスリンを含む上記〔13〕の眼科用組成物。
〔24〕緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔25〕0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む上記〔1〕の眼科用組成物。
〔26〕a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および、e)水を含み、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含むことを前提とする眼科用組成物。
〔27〕0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔28〕0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔29〕0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔30〕0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔31〕約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する上記〔26〕の眼科用組成物。
〔32〕約7.2のpHを有する上記〔26〕の眼科用組成物。
〔33〕220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔26〕の眼科用組成物。
〔34〕約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔26〕の眼科用組成物。
〔35〕約1〜50,000cpsの粘度を有する上記〔26〕の眼科用組成物。
〔36〕1以上の医薬活性剤をさらに含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔37〕前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される上記〔36〕の眼科用組成物。
〔38〕前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される上記〔36〕の眼科用組成物。
〔39〕前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである上記〔36〕の眼科用組成物。
〔40〕前記インヒビターは、ポリペプチドである上記〔39〕の眼科用組成物。
〔41〕前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である上記〔40〕の眼科用組成物。
〔42〕前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む上記〔41〕の眼科用組成物。
〔43〕前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む上記〔42〕の眼科用組成物。
〔44〕前記ポリペプチドは、N−アシル化されている上記〔43〕の眼科用組成物。
〔45〕前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている上記〔44〕の眼科用組成物。
〔46〕前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される上記〔42〕の眼科用組成物。
〔47〕前記医薬活性剤は、インスリンである上記〔36〕の眼科用組成物。
〔48〕インスリンをさらに含む上記〔39〕の眼科用組成物。
〔49〕PKC−αインヒビターと組み合わせてインスリンを含む上記〔48〕の眼科用組成物。
〔50〕緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む上記〔26〕の眼科用組成物。
〔51〕眼潤滑剤または人工涙液組成物としての使用に適している上記〔26〕の眼科用組成物。
〔52〕被験者における損傷した眼組織または眼創傷の治癒を加速または促進する方法であって、眼科用組成物を被験者の眼に投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および、e)水を含む、方法。
〔53〕前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む上記〔52〕の方法。
〔54〕前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む上記〔52〕の方法。
〔55〕前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む上記〔52〕の方法。
〔56〕前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む上記〔52〕の方法。
〔57〕前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する上記〔52〕の方法。
〔58〕前記組成物は、約7.2のpHを有する上記〔57〕の方法。
〔59〕前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔52〕の方法。
〔60〕前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔59〕の方法。
〔61〕前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する上記〔52〕の方法。
〔62〕前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む上記〔52〕の方法。
〔63〕前記組成物は、1以上の医薬活性剤をさらに含む上記〔52〕の方法。
〔64〕前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される上記〔63〕の方法。
〔65〕前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される上記〔63〕の方法。
〔66〕前記医薬活性剤は、ポリペプチドである上記〔65〕の方法。
〔67〕前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである上記〔63〕の方法。
〔68〕前記インヒビターは、ポリペプチドである上記〔67〕の方法。
〔69〕前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である上記〔69〕の方法。
〔70〕前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む上記〔69〕の方法。
〔71〕前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む上記〔70〕の方法。
〔72〕前記ポリペプチドは、N−アシル化されている上記〔71〕の方法。
〔73〕前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている上記〔72〕の方法。
〔74〕前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される上記〔70〕の方法。
〔75〕前記組成物は、インスリンをさらに含む上記〔67〕の方法。
〔76〕前記ポリペプチドは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔68〕の方法。
〔77〕前記ペプチドは、PKC−αインヒビターである上記〔68〕の方法。
〔78〕前記組成物は、インスリンをさらに含む上記〔77〕の方法。
〔79〕前記ポリペプチドおよびインスリンは、各々前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔78〕の方法。
〔80〕前記組成物は、1日当たり1〜10回投与される上記〔52〕の方法。
〔81〕前記組成物は、1日当たり3回投与される上記〔69〕の方法。
〔82〕前記医薬活性剤は、インスリンである上記〔63〕の方法。
〔83〕前記インスリンは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔82〕の方法。
〔84〕前記損傷は、角膜潰瘍創傷、網膜障害創傷、熱傷、炎症創傷、ドライアイ症候群創傷、黄斑変性創傷、裂傷、外科的切開創傷および術後癒着創傷からなる群から選択される上記〔52〕の方法。
〔85〕前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む上記〔52〕の方法。
〔86〕眼を潤滑する方法であって、被験者の眼に眼科用組成物を局所投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および、e)水を含む、方法。
〔87〕前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む上記〔86〕の方法。
〔88〕前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む上記〔86〕の方法。
〔89〕前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む上記〔86〕の方法。
〔90〕前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む上記〔86〕の方法。
〔91〕前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する上記〔86〕の方法。
〔92〕前記組成物は、約7.2のpHを有する上記〔86〕の方法。
〔93〕前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔86〕の方法。
〔94〕前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔93〕の方法。
〔95〕前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する上記〔86〕の方法。
〔96〕前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む上記〔86〕の方法。
〔97〕前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む上記〔86〕の方法。
〔98〕前記組成物は、1以上の医薬活性剤をさらに含む上記〔86〕の方法。
〔99〕前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される上記〔98〕の方法。
〔100〕前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される上記〔98〕の方法。
〔101〕被験者に医薬剤を送達する方法であって、前記被験者の眼に眼科用組成物を局所投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、e)水、および、f)医薬活性剤を含む、方法。
〔102〕前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む上記〔101〕の方法。
〔103〕前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む上記〔101〕の方法。
〔104〕前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む上記〔101〕の方法。
〔105〕前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む上記〔101〕の方法。
〔106〕前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する上記〔101〕の方法。
〔107〕前記組成物は、約7.2のpHを有する上記〔101〕の方法。
〔108〕前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔101〕の方法。
〔109〕前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する上記〔108〕の方法。
〔110〕前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する上記〔101〕の方法。
〔111〕前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される上記〔101〕の方法。
〔112〕前記医薬活性剤は、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される上記〔101〕の方法。
〔113〕前記医薬活性剤は、ポリペプチドである上記〔112〕の方法。
〔114〕前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである上記〔101〕の方法。
〔115〕前記インヒビターは、ポリペプチドである上記〔114〕の方法。
〔116〕前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である上記〔115〕の方法。
〔117〕前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む上記〔116〕の方法。
〔118〕前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む上記〔117〕の方法。
〔119〕前記ポリペプチドは、N−アシル化されている上記〔118〕の方法。
〔120〕前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている上記〔119〕の方法。
〔121〕前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される上記〔117〕の方法。
〔122〕前記組成物は、インスリンをさらに含む上記〔114〕の方法。
〔123〕前記ポリペプチドは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔115〕の方法。
〔124〕前記ペプチドは、PKC−αインヒビターである上記〔113〕の方法。
〔125〕前記組成物は、インスリンをさらに含む上記〔124〕の方法。
〔126〕前記ポリペプチドおよびインスリンは、前記組成物中に各々0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔125〕の方法。
〔127〕前記組成物は、1日当たり1〜10回投与される上記〔101〕の方法。
〔128〕前記組成物は、1日当たり3回投与される上記〔127〕の方法。
〔129〕前記医薬活性剤は、インスリンである上記〔101〕の方法。
〔130〕前記インスリンは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する上記〔129〕の方法。
〔131〕前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む上記〔101〕の方法。
〔132〕前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む、上記〔101〕の方法。
〔133〕上記〔1〕または〔26〕に記載の前記眼科用組成物を含むキット。
〔134〕前記キットは、前記組成物を投与するための取扱説明書をさらに含む上記〔133〕に記載のキット。
1つの実験では、ウサギの眼を5mmペーパーディスク上で1M NaOHに10秒間曝露させた。このディスクを取り除き、眼をpHが正常化(pH=6.8〜7.2)するまで洗浄水で洗浄した。眼は、その後7日間、1日3回、120μlの様々な緩衝液の投与によって治療した。瘢痕面積は、Pictzar(登録商標)ソフトウエアによって測定した。濁度のスコアは、1瘢痕面積当たりで計算し(最終面積/初期面積)、医療基準によって示された。濁度のスコアは、未治癒瘢痕面積当たりで計算した。図5は、治療7日後の1瘢痕面積当たりの濁度のスコアがSterodex(登録商標)およびコントロールと比較して処方1を用いて治療した眼では減少することを示している。

Claims (134)

  1. a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、
    b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、
    c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、
    d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、
    e)水、および
    f)1以上の医薬活性剤を含む眼科用組成物。
  2. 0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  3. 0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  4. 0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  5. 0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  6. 約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する請求項1に記載の眼科用組成物。
  7. 約7.2のpHを有する請求項6に記載の眼科用組成物。
  8. 220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する、請求項1に記載の眼科用組成物。
  9. 約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項1に記載の眼科用組成物。
  10. 約1〜50,000cpsの粘度を有する請求項1に記載の眼科用組成物。
  11. 前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される請求項1に記載の眼科用組成物。
  12. 前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される請求項11に記載の眼科用組成物。
  13. 前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである請求項1に記載の眼科用組成物。
  14. 前記インヒビターは、ポリペプチドである請求項13に記載の眼科用組成物。
  15. 前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である請求項14に記載の眼科用組成物。
  16. 前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む請求項15に記載の眼科用組成物。
  17. 前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む請求項16に記載の眼科用組成物。
  18. 前記ポリペプチドは、N−アシル化されている請求項17に記載の眼科用組成物。
  19. 前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている請求項18に記載の眼科用組成物。
  20. 前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される請求項16に記載の眼科用組成物。
  21. 前記医薬活性剤は、インスリンである請求項1に記載の眼科用組成物。
  22. インスリンをさらに含む請求項13に記載の眼科用組成物。
  23. PKC−αインヒビターと組み合わせてインスリンを含む請求項13に記載の眼科用組成物。
  24. 緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  25. 0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む請求項1に記載の眼科用組成物。
  26. a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、
    b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、
    c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、および
    d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、を含み、さらに
    e)0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む場合には水も含む眼科用組成物。
  27. 0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  28. 0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  29. 0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  30. 0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  31. 約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する請求項26に記載の眼科用組成物。
  32. 約7.2のpHを有する請求項31に記載の眼科用組成物。
  33. 220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項26に記載の眼科用組成物。
  34. 約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項26に記載の眼科用組成物。
  35. 約1〜50,000cpsの粘度を有する請求項26に記載の眼科用組成物。
  36. 1以上の医薬活性剤をさらに含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  37. 前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される請求項36に記載の眼科用組成物。
  38. 前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される請求項36に記載の眼科用組成物。
  39. 前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである請求項36に記載の眼科用組成物。
  40. 前記インヒビターは、ポリペプチドである請求項39に記載の眼科用組成物。
  41. 前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である請求項40に記載の眼科用組成物。
  42. 前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む請求項41に記載の眼科用組成物。
  43. 前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む請求項42に記載の眼科用組成物。
  44. 前記ポリペプチドは、N−アシル化されている請求項43に記載の眼科用組成物。
  45. 前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている請求項44に記載の眼科用組成物。
  46. 前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される請求項42に記載の眼科用組成物。
  47. 前記医薬活性剤は、インスリンである請求項36に記載の眼科用組成物。
  48. インスリンをさらに含む請求項39に記載の眼科用組成物。
  49. PKC−αインヒビターと組み合わせてインスリンを含む請求項48に記載の眼科用組成物。
  50. 緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む請求項26に記載の眼科用組成物。
  51. 眼潤滑剤または人工涙液組成物としての使用に適している請求項26に記載の眼科用組成物。
  52. 被験者における損傷した眼組織または眼創傷の治癒を加速または促進する方法であって、眼科用組成物を被験者の眼に投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、
    a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、
    b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、
    c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、
    d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および
    e)水を含む、方法。
  53. 前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む請求項52に記載の方法。
  54. 前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む請求項52に記載の方法。
  55. 前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む請求項52に記載の方法。
  56. 前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む請求項52に記載の方法。
  57. 前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する請求項52に記載の方法。
  58. 前記組成物は、約7.2のpHを有する請求項57に記載の方法。
  59. 前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項52に記載の方法。
  60. 前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項59に記載の方法。
  61. 前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する請求項52に記載の方法。
  62. 前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む請求項52に記載の方法。
  63. 前記組成物は、1以上の医薬活性剤をさらに含む請求項52に記載の方法。
  64. 前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される請求項63に記載の方法。
  65. 前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される請求項63に記載の方法。
  66. 前記医薬活性剤は、ポリペプチドである請求項65に記載の方法。
  67. 前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである請求項63に記載の方法。
  68. 前記インヒビターは、ポリペプチドである請求項67に記載の方法。
  69. 前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である請求項68に記載の方法。
  70. 前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む請求項69に記載の方法。
  71. 前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む請求項70に記載の方法。
  72. 前記ポリペプチドは、N−アシル化されている請求項71に記載の方法。
  73. 前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている請求項72に記載の方法。
  74. 前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される請求項70に記載の方法。
  75. 前記組成物は、インスリンをさらに含む請求項67に記載の方法。
  76. 前記ポリペプチドは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項68に記載の方法。
  77. 前記ペプチドは、PKC−αインヒビターである請求項68に記載の方法。
  78. 前記組成物は、インスリンをさらに含む請求項77に記載の方法。
  79. 前記ポリペプチドおよびインスリンは、各々前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項78に記載の方法。
  80. 前記組成物は、1日当たり1〜10回投与される請求項52に記載の方法。
  81. 前記組成物は、1日当たり3回投与される請求項69に記載の方法。
  82. 前記医薬活性剤は、インスリンである請求項63に記載の方法。
  83. 前記インスリンは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項82に記載の方法。
  84. 前記損傷は、角膜潰瘍創傷、網膜障害創傷、熱傷、炎症創傷、ドライアイ症候群創傷、黄斑変性創傷、裂傷、外科的切開創傷および術後癒着創傷からなる群から選択される請求項52に記載の方法。
  85. 前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む請求項52に記載の方法。
  86. 眼を潤滑する方法であって、被験者の眼に眼科用組成物を局所投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、
    a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、
    b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、
    c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、
    d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、および
    e)水を含む、方法。
  87. 前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む請求項86に記載の方法。
  88. 前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む請求項86に記載の方法。
  89. 前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む請求項86に記載の方法。
  90. 前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む請求項86に記載の方法。
  91. 前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する請求項86に記載の方法。
  92. 前記組成物は、約7.2のpHを有する請求項86に記載の方法。
  93. 前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項86に記載の方法。
  94. 前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項93に記載の方法。
  95. 前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する請求項86に記載の方法。
  96. 前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む請求項86に記載の方法。
  97. 前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む請求項86に記載の方法。
  98. 前記組成物は、1以上の医薬活性剤をさらに含む請求項86に記載の方法。
  99. 前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される請求項98に記載の方法。
  100. 前記医薬活性剤は、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される請求項98に記載の方法。
  101. 被験者に医薬剤を送達する方法であって、前記被験者の眼に眼科用組成物を局所投与する工程を含み、前記眼科用組成物は、
    a)0.1〜2.0%(w/v)の塩化ナトリウム、
    b)0.01〜.5%(w/v)の塩化カリウム、
    c)0.01〜1.0%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物、
    d)0.01〜1.0%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物、
    e)水、および
    f)医薬活性剤を含む、方法。
  102. 前記組成物は、0.6〜0.8%(w/v)の塩化ナトリウムを含む請求項101に記載の方法。
  103. 前記組成物は、0.07〜0.09%(w/v)の塩化カリウムを含む請求項101に記載の方法。
  104. 前記組成物は、0.3〜0.5%(w/v)の酢酸ナトリウム三水和物を含む請求項101に記載の方法。
  105. 前記組成物は、0.1〜0.3%(w/v)のクエン酸三ナトリウム二水和物を含む請求項101に記載の方法。
  106. 前記組成物は、約5.5〜8.0または約6.8〜7.6のpHを有する請求項101に記載の方法。
  107. 前記組成物は、約7.2のpHを有する請求項101に記載の方法。
  108. 前記組成物は、220〜320mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項101に記載の方法。
  109. 前記組成物は、約300mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する請求項108に記載の方法。
  110. 前記組成物は、約1〜50,000cpsの粘度を有する請求項101に記載の方法。
  111. 前記医薬活性剤は、麻酔剤、収斂剤、降圧薬、緑内障治療剤、神経保護剤、抗アレルギー剤、粘膜分泌促進剤、血管形成抑止剤、抗菌剤、疼痛緩和剤および抗炎症剤からなる群から選択される請求項101に記載の方法。
  112. 前記医薬活性剤は、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ホルモン、化学化合物および脂質からなる群から選択される請求項101に記載の方法。
  113. 前記医薬活性剤は、ポリペプチドである請求項112に記載の方法。
  114. 前記医薬活性剤は、PKC−αインヒビター、PKC−εインヒビター、PKC−δインヒビターまたはPKC−δアクチベーターである請求項101に記載の方法。
  115. 前記インヒビターは、ポリペプチドである請求項114に記載の方法。
  116. 前記インヒビターは、長さが5〜20アミノ酸である請求項115に記載の方法。
  117. 前記ポリペプチドは、配列番号1〜6、12、14、17、およびそれらの生理学的に許容される塩から選択されるアミノ酸配列を含む請求項116に記載の方法。
  118. 前記ポリペプチドは、N末端改変、C末端改変またはそれらの組み合わせを含む請求項117に記載の方法。
  119. 前記ポリペプチドは、N−アシル化されている請求項118に記載の方法。
  120. 前記ポリペプチドは、N−ミリストイル化またはN−パルミトイル化されている請求項119に記載の方法。
  121. 前記ポリペプチドは、配列番号7〜11、13、15、16および18から選択される請求項117に記載の方法。
  122. 前記組成物は、インスリンをさらに含む請求項114に記載の方法。
  123. 前記ポリペプチドは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項115に記載の方法。
  124. 前記ペプチドは、PKC−αインヒビターである請求項113に記載の方法。
  125. 前記組成物は、インスリンをさらに含む請求項124に記載の方法。
  126. 前記ポリペプチドおよびインスリンは、前記組成物中に各々0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項125に記載の方法。
  127. 前記組成物は、1日当たり1〜10回投与される請求項101に記載の方法。
  128. 前記組成物は、1日当たり3回投与される請求項127に記載の方法。
  129. 前記医薬活性剤は、インスリンである請求項101に記載の方法。
  130. 前記インスリンは、前記組成物中に0.001〜100μg/mLの濃度で存在する請求項129に記載の方法。
  131. 前記組成物は、緩衝剤、保存剤、等張化剤、粘滑剤、湿潤剤、界面活性剤、可溶化剤、安定化剤、快感強化剤、皮膚軟化剤、pH調整剤、潤滑剤、凝集阻害剤、電荷改変剤、分解性酵素阻害剤、膜浸透増強剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、血管拡張剤または粘度調整剤をさらに含む請求項101に記載の方法。
  132. 前記組成物は、0.03%(w/v)未満の塩化カルシウム二水和物または塩化マグネシウム六水和物を含む、請求項101に記載の方法。
  133. 請求項1または26に記載の前記眼科用組成物を含むキット。
  134. 前記キットは、前記組成物を投与するための取扱説明書をさらに含む請求項133に記載のキット。
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