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JP2013526590A - 縮環キナゾリン誘導体及びその使用 - Google Patents

縮環キナゾリン誘導体及びその使用 Download PDF

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JP2013526590A
JP2013526590A JP2013511520A JP2013511520A JP2013526590A JP 2013526590 A JP2013526590 A JP 2013526590A JP 2013511520 A JP2013511520 A JP 2013511520A JP 2013511520 A JP2013511520 A JP 2013511520A JP 2013526590 A JP2013526590 A JP 2013526590A
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Shenzhen Salubris Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

本発明は、一種の縮環キナゾリン誘導体及びその使用を開示しており、本発明に係る縮環キナゾリン誘導体は、蛋白質チロシンキナーゼ阻害剤とオーロラキナーゼ阻害剤である。前記蛋白質チロシンキナーゼ阻害剤とオーロラキナーゼ阻害剤は、癌、白血病及び分化と増殖に係る疾患の治療に有用である。当該蛋白質チロシンキナーゼとオーロラキナーゼのデュアル阻害剤は、以下の構造式を有する化合物またはその塩である。
【選択図】なし
[化学式5]

Description

本出願は、2010年5月21日付けで中国特許庁に提出し、出願番号が201010182895.7で、発明の名称が「縮環キナゾリン誘導体及びその使用」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容が援用により本出願の中に組み込まれる。
本発明は、新規縮環キナゾリン誘導体に関するものである。
蛋白質チロシンキナーゼファミリーは、膜貫通の受容体型または細胞質型に分けられ、リン酸化と脱リン酸化によって細胞内シグナル伝達に広く関与する。腫瘍発生の過程において、変異や過剰表現の蛋白質チロシンキナーゼは正常細胞をがん細胞に変換させるとともに、腫瘍細胞の成長と有糸分裂を促していることが知られている。そのため、これら酵素のアゴニストや阻害剤を使って腫瘍の治療に用いることができる。上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼファミリーは、ErbB−1、ErbB−2、ErbB−3及び ErbB−4からなる四つのメンバーを含んでおり、既知の60%の腫瘍において、特に肺がん、乳がん、膵臓がん、前立腺がん、胃がん、卵巣がんなどの固形腫瘍において一つまたは複数のErbB受容体が過剰表現していることが知られている。血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)ファミリーメンバーについては今まで5種類が発見されており、このうち、3種類がチロシンキナーゼ受容体スーパーファミリーに属し、順にVEGFR−1、VEGFR−2及びVEGFR−3と称されている。VEGFRの高表現及び血管新生は腫瘍成長の先決条件となるため、VEGFRのシグナル伝達を遮断し、血管形成を抑制することが腫瘍治療において非常に魅力のある策略と見なされている。従って、一つのEGFRまたはVEGFRチロシンキナーゼ阻害剤を複数の人体癌の治療に用いることができる。
オーロラキナーゼ(Aurora kinase)は、細胞有糸分裂制御ネットワークにおける一つの重要なセリン・スレオニンキナーゼであり、オーロラ(Aurora)ファミリーはAurora A、Aurora B及びAurora Cに分けられ、有糸分裂のチェックポイント調節経路において役割を果たしている。オーロラキナーゼの異常表現は、特に有糸分裂におけるチェックポイントの機能を障害する可能性があり、引いては遺伝の不安定化を招くとともに、腫瘍の増殖を誘発する可能性がある。オーロラキナーゼが腫瘍と密接に関わっている一方、オーロラキナーゼ阻害剤からも非常に強い抗腫瘍効果が確認され、これらのオーロラキナーゼ阻害剤はAurora AとAurora Bに比較的良好な活性抑制効果が示されており、Hesperadin、ZM447439、MK0457(VX−680とも称される)、AZD1152、MLN8054、PHA−739358などを含む一部の阻害剤については臨床前期やフェーズI 臨床試験が行われている。
米国特許US5747498には以下の構造式で表され、EGFR阻害剤であるキナゾリン誘導体が開示されている。
[化学式1]
このうち、mは、1、2、3であり、各Rはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、(C−C)アルコキシカルボニル基、ニトロ基、グアニジル基、ウレイド基、カルバモイル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1−4アルケニル基−W−フェニル基−アルキル基から選ばれ、このうち、Wは、単結合、O、S、NHから選ばれ、R は、アジド基、置換または未置換エチニル基である。
WO9749688には以下の構造式で表され、EGFR阻害剤である三環式誘導体が開示されている。
[化学式2]
このうち、nは、0−2であり、Rは、水素、またはハロゲン、C1−4アルコキシ基、−NR、−SOにより任意に置換されてもよいC1−6アルキル基であり、各Rは、ハロゲン、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、−NR、C1−4アルコキシ基により任意に選ばれ、このうち、前記アルキル基と前記Rにおけるアルキル基部分は、随意且つ自由にハロゲン、C1−4アルコキシ基、−NR6、−SOから選ばれる一つ〜三つの置換基により置換されてもよく、Rは、アジド基またはエチニル基−Rであり、このうち、Rは、水素、またはヒドロキシ基、−OR、−NR8により随意に置換されてもよいC1−6アルキル基であり、Rは、水素、C1−4アルキル基、(C1−4アルコキシ基)−C1−4アルキル基、C1−4アルカノイル基、C1−4アルコキシ基または−S(O)−C1−4アルキル基であり、このうち、Xは、1または2であり、このうち、前述のアルキル基と前記Rにおけるアルキル基部分は、随意に一つから三つのハロゲン原子により置換されてもよく、各Rは、一つから三つのハロゲン原子により置換されてもよいC1−4アルキル基であり、RとRは、水素とRから自由に選ぶことができ、Zは、5〜8員の縮環であり、このうち、0〜3個のO、SとNへテロ原子を有してもよい。
WO2007083096には以下の構造式で表され、オーロラキナーゼ阻害剤であるキナゾリン誘導体が開示されている。
[化学式3]
このうち、Rは、水素またはメチル基であり、Rは、メチル基またはエチル基である。
上述のように、多くの他の化合物がチロシンキナーゼ阻害特性を持っており、またはオーロラキナーゼ阻害剤であることがすでに示唆されている。これまでに、多数の欧州特許または国際特許出願において一部のキナゾリン誘導体がチロシンキナーゼまたはオーロラキナーゼ阻害性質を有することにより抗がん活性をもっていることがすでに開示されている。現在、三つのキナゾリン系薬物がチロシンキナーゼ阻害剤としてすでに市販され且つ大成功を納めており、それぞれゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩とラパチ二ブトシル酸塩と知らされている。また、多数のオーロラキナーゼ阻害剤がフェーズIとII臨床試験段階に入っている。
これまでに市販されている低分子チロシンキナーゼ阻害剤類の抗腫瘍薬物は合わせて九つの品種があり、それぞれ異なる製薬会社より開発されており、その構造は以下のとおりである。
[化学式4]
上記抗がん性の化合物が当分野に対して大きな貢献を果たしているが、当分野において 抗がん剤を改良するための検討が引き続き行われている。
本発明が解決しようとする技術課題は、一類の縮環キナゾリン誘導体を提供することであって、これらの縮環キナゾリン誘導体は一種の新規の蛋白質チロシンキナーゼ阻害剤とオーロラキナーゼ阻害剤であり、臨床使用のニーズを満たすために有用である。
本発明に係る縮環キナゾリン系化合物は、以下の化学構造式(V)で表される化合物、またはその塩及び塩の水和物である。
[化学式5]
このうち、RまたはRは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環、または置換複素環であり、
またはRは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和アルキル鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
は、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基、またはC−Cアルコキシ基であり、
、R、R、RとRは、同時に水素になることはなく、
更に、Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環、または置換複素環であり、
は、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環または置換複素環であり、
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
は、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基、またはC−Cアルコキシ基であり、
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
、R、R、RとRは、同時に水素になることはない。
前述の塩は、薬学的に許容される塩であり、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩、またはメタンスルホン酸塩などが好ましい。前述の塩は、結晶水を含まなくても含んでもよいが、0.5〜3.0分子の結晶水を含むのが好ましい。
前述のハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードが好ましい。
前記アミノ基は、−NHを指す。前記置換アミノ基は、−NHの水素原子が部分的にまたはその全てが独立してアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基などにより置換されたものを指しており、C−C置換アミノ基として、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基などが挙げられる。
前記「アルコキシ基」は、アルキルエーテルラジカルを指しており、C−Cアルコキシ基、ベンジルオキシ基または置換ベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、モルホリン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、ピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、またはピペリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基が好ましく、このうち、前述のC−Cアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基などが好ましく、前述のC−Cアルコキシ基として、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基などが好ましい。そのうち、前述の置換ベンジルオキシ基は、ベンジルオキシ基のベンゼン環における水素原子が部分的にまたはその全てが各自独立して置換基により置換されたものを指しており、ベンゼン環に1〜4個の置換基を含むのが好ましく、その置換基として、ハロゲン、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキル基、またはアミノ基などが挙げられ、例として、3−フルオロベンジルオキシ基などがある。
前記C−Cアルコキシカルボニル基として、メトキシカルボニル基CHOC(O)−、エトキシカルボニル基CHCHOC(O)−、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボキシ基、n−ブトキシカルボニル基などが好ましい。
前記アルキル基は、指定数量の炭素原子を含む分枝状、非分枝状及び環式の飽和炭化水素鎖を指しており、C−Cアルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基が好ましい。
前記アミド基は、−C(O)NH−を指しており、「C−Cアミド基」として、アセトアミド基(CHC(O)NH−)、プロピオンアミド基(CHCHC(O)NH−)、ブチルアミド基、またはイソブチルアミド基などが好ましい。
前記スルホニル基(sulfonyl)は、−SO−を指しており、「C−Cスルホニル基(sulfonyl)」は、「 C−Cアルキル基」と「スルホニル基」とが互いに結合されたものを指し、メチルスルホニル基(Ms)、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、s−ブチルスルホニル基が好ましい。前記「アリール基」は、一つ、二つまたは三つの置換基を含む、又は未置換の芳香族環式化合物を指しており、このうち、これらの環は懸吊する形で一体的に連結されても、または縮合されても良く、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、及びジフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−クロロナフチル基などが好ましい。アリールスルホニル基は、「アリール基」と「スルホニル基」とが互いに結合されたものを指す。
前述の「置換フェニル基」は、ベンゼン環上の水素原子が部分的にまたはその全てが各自独立して置換基により置換されたものを指しており、ベンゼン環に1〜4個の置換基を含むことが好ましく、その置換基として、ハロゲン、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキル基、またはアミノ基が挙げられ、例として、3−フルオロフェニル基、2−ブロモフェニル基などがある。
前記「複素環」は、脂肪族環の環において一つまたは一つ以上のヘテロ原子を含んだものを指しており、ヘテロ原子として、窒素、酸素またはイオウが挙げられ、飽和または不飽和5員複素環または6員複素環が好ましく、フラン、テトラヒドロピロール、2−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、イミダゾール、またはピリジンなどが好ましく、前記一つ以上は、二つ、三つ、または四つを指す。前記「置換複素環」は、複素環上の水素原子が独立して置換基により任意に置換可能なものを指しており、「置換複素環」として、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランが好ましい。
[化学式6]
前記「不飽和脂肪族鎖」は、指定数量の炭素原子を含む分枝状、非分枝状及び環式の不飽和炭化水素鎖を指しており、C−C不飽和脂肪族鎖は、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、s−ブテニル基、エチニル基、プロピニル基、またはブチニル、及びこれらに対応する分枝物などを指す。前記C−Cアルキニル基は、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、またはイソブチニル基などを指す。
前記5員を含む脂肪族環は、置換または未置換の5員脂肪族環を指しており、前記6員を含む脂肪族環は、置換または未置換の6員脂肪族化環を指す。
アルキルスルホン酸エステルは、「アルキルアルコール」と「アルキルスルホン酸」からなるエステルを指しており、アルキルアルコールとして、C−Cアルキルアルコールが好ましく、例として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどが挙げられ、アルキルスルホン酸として、C−Cアルキルスルホン酸が好ましく、例として、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などが挙げられ、前記アルキルスルホン酸エステルとして、メチルメタンスルホン酸エステル(−CHOMs)が好ましい。
特に説明がない限り、「具体的な数を指定しない」とのことは、「一つまたは一つ以上」を意味する。
より具体的に、好ましい置換基の組み合わせは、以下のとおりである。即ち、
前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、エトキシカルボニル基、n−プロピル基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、メトキシ基、メトキシエトキシ基、トリフルオロメチル基、3−フルオロベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−プロポキシ基、モルホリン−1−イル−プロポキシ基、ピペラジン−1−イル−プロポキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−プロポキシ基、またはピペリジン−1−イル−プロポキシ基、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランであり、
前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、エトキシカルボニル基、n−プロピル基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、メトキシ基、メトキシエトキシ基、トリフルオロメチル基、3−フルオロベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−プロポキシ基、モルホリン−1−イル−プロポキシ基、ピペラジン−1−イル−プロポキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−プロポキシ基、またはピペリジン−1−イル−プロポキシ基、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランであり、
前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、エチニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、メチルメタンスルホン酸エステル、メトキシ基、アセトアミド基、ベンズアミド基、3−フルオロベンジルオキシ基、またはモルホリンであり、
前記Rは、水素、メチル基、トリフルオロメチル基、n−ブチル基、メトキシエチル基であり、
前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、エチニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、メチルメタンスルホン酸エステル、メトキシ基、アセトアミド基、ベンズアミド基、3−フルオロベンジルオキシ基、またはモルホリンであり、
、R、R、RとRは、同時に水素になることはない。
本発明の化合物として、好ましくは以下の化合物が含まれるが、これらに特に限定されることはない。即ち、
V−1 9−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩1水和物、
V−1’ 9−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−2 9−ブロモ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩半水和物、
V−2’ 9−ブロモ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−3 9−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンメタンスルホン酸塩、
V−3’ 9−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−4 9−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩3水和物、
V−4’ 9−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−5 9−ニトロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−6 9−アミノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン臭化水素酸塩3水和物、
V−6’ 9−アミノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−7 9−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−8 9−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−9 9−トリフルオロメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−10 9−メトキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−11 N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}アセトアミド、
V−12 N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}ベンズアミド、
V−13 9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−14 9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−15 11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−16 11−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−17 11−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−18 11−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−19 11−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−20 メタンスルホン酸−{9−二トロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−11−メタノール}エステル塩酸塩
V−20’ メタンスルホン酸−{9−二トロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−11−メタノール}エステル、
V−21 9−アミノ−11−ヒドロキシメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−22 11−クロロ−8−メチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンリンゴ酸塩、
V−22’ 11−クロロ−8−メチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−23 4−(3−((9−クロロ−10−フルオロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリンジトシル酸塩3水和物、
V−23’ 4−(3−((9−クロロ−10−フルオロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
V−24 9−クロロ−3−メトキシ−2−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−25 9−フルオロ−3−メトキシ−2−(3−(ピペラジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−26 4−(3−((9−エチニル−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
V−27 3−メトキシ−2−(3−モルホリノプロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−ニトリル、
V−28 4−(3−((11−クロロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
V−29 メタンスルホン酸−{3−((9−二トロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン−11−メタノール}エステル、
V−30 9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−31 9−エチニル−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−32 9−シアノ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−33 N−((5−(9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
V−34 N−((5−(9−クロロ−10−フルオロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
V−35 N−((5−(9−エチニル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
V−36 N−((5−(11−クロロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
V−37 11−クロロ−8−n−ブチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−38 11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8−(2−メトキシエチル)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−39 2−クロロ−11−シアノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−40 11−クロロ−2−ニトロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−41 11−クロロ−2−アミノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−42 11−クロロ−2−メトキシ−3−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−43 11−クロロ−2−(3−フルオロベンジルオキシ)−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−44 9−ブロモ−3−メトキシ−2−n−プロピル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
V−45 9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸エチルエステル、
V−46 (E)−(9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド塩酸塩、
V−46’ (E)−(9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド、
V−47 9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸、
V−48 4−(2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−イル)モルホリン、
V−49 11−クロロ−2,3−ジメトキシ−8−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン。
上記化合物V−1〜V−49の構造は、以下とおりである。
上記化合物V−1′〜V−4′、V−6′、V−20′、V−22′、V−23′とV−46′の構造は、以下のとおりである。
本発明の化合物は、以下のような方法により合成することができる。
製法1:
[化学式7]
前記方法は、以下の製造工程を含む。即ち、式(I)の化合物と式(II)の化合物とを溶媒甲の中に溶かし、アルカリAまたは酸Bを加えた後に反応させて式(III)の化合物を得、溶媒乙の中で前記式(III)の化合物をオキシ塩化リンまたはメタンスルホニルクロライドと反応させ、式(V)で表される縮環キナゾリン誘導体を得る。具体的な製造工程は、以下のとおりである。
即ち、原料I(10mmol)と原料II(11mmol)を溶媒甲の中に溶解した後、アルカリAまたは酸B(2mmol)を滴加し、室温において約3〜7時間撹拌する。反応を中止させ、濾過し、乾燥させて中間体IIIを得る。
中間体IIIを溶媒乙の中に溶解した後、オキシ塩化リン(POCl)またはメタンスルホニルクロライド(MsCl)を滴加し、室温が還流になった状態において1〜3時間反応させ、未反応の試薬は蒸発させて除去する。残液を氷水に注ぎ、飽和炭酸ナトリウム水溶液でPHを10ぐらいに調整し、酢酸エチルで3回抽出を行う。有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物または固体を得る。再結晶またはflashカラム精製にて反応産物Vを得る。化合物Vを3mol/Lの酸/エタノールにおいて加熱溶解し、冷却して化合物Vの塩を析出させる。前記酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、タンニン酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、トシル酸、またはメタンスルホン酸であり、前記塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩、またはメタンスルホン酸塩である。
このうち、溶媒甲は、アセトニトリル、イソプロパノール、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド、1,4−ジオキサンであり、溶媒乙は、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエンまたはベンゼンであり、アルカリAは、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、ジイソプロピルエチルアミンであり、酸Bは、ギ酸、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸である。
上記反応製法1におけるRは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環、または置換複素環であり、
は、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環、または置換複素環であり、
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
は、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基、またはC−Cアルコキシ基であり、
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
、R、R、RとRは、同時に水素になることはない。
化合物Iは、特許WO9630347と文献(Tetrahedron Letters, 2004(45), 6517-6521)に記載の方法を参考にして合成し(製法2を参照)、化合物IIは、文献(J. Med. Chem. 1986, 29. 1406-1412)と特許WO2005067933Aに記載の方法を参考にして合成する(製法3を参照)。具体的な製造工程は、以下のとおりである。
製法2(化合物Iの合成)
[化学式8]
上記反応製法2における R、Rは、製法1において定義された R、Rと同様であり、Rは、水素、メチル、エチル、またはイソプロピルである。
化合物VI(0.05mol)を氷酢酸50mlに溶解する。氷浴において撹拌しながら重量濃度が65〜68%の硝酸13mlを滴加した後、室温で24時間撹拌する。反応液を500mlの氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を併せる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄した後、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を濃縮して化合物VIIを得る。化合物VII(0.10mol)、ギ酸アンモニウム(63g, 1.00mol)、5% Pd/C(5.00g)とホルムアミド(75ml)を150℃において6.5時間反応させる。室温まで冷却して固体を析出させ、濾過して白色固体の化合物VIIIを得る。化合物VIII(0.15mol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1 ml)とジクロロメタン(150ml)の混合溶液に溶かし、室温において撹拌しながら塩化チオニル(14.9g)(塩化オキサリルまたはオキシ塩化リン)滴加する。滴加終了後、6時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却させた後、水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調整して静置し、有機相を回収し、減圧濃縮して化合物Iを得る。
製法3(化合物IIの合成)
[化学式9]
化合物IX(0.20mol)、N−ブロモスクシンイミドNBS(26.6g,0.20mol)、過酸化ベンゾイル(0.40g,2mmol)を100mlのクロロベンゼン(またはテトラクロロメタン)に溶かし、還流に昇温して20時間反応させる。反応を中止させた後、濾過し、濾液を回収して薄褐色の油状物を得、エタノールで再結晶させるか、またはシリカゲルカラムで精製して化合物Xを得る。化合物X(0.05mol)、無水酢酸ナトリウムAcONa(14.7g,0.15mol)を70mlのN,N−ジメチルホルムアミドに入れ、70℃に昇温して1時間反応させた後、室温まで冷却させ、150mlの水を加え、酢酸エチルで3回抽出を行い、水で3回洗浄し、飽和塩化ナトリウムで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させてから濾過する。濾液を回収し、減圧濃縮して白色固体の化合物XIを得る。化合物XI(0.01mol)を100mlの水に入れ、重量濃度10%の水酸化カリウム水溶液20mlを滴加する。滴加終了後、還流に昇温して2時間反応させる。十分に反応させた後、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して化合物XIIを得る。化合物XII(5mmol)、硫化ナトリウム(0.78g,10mmol)、イオウ(0.32g,10 mmol)を50mlのエタノールと25mlの水との混合液に溶かした後、還流に昇温して2時間反応させる。室温まで冷却させ、減圧蒸発にてエタノールを去除してから30mlの水を入れ、酢酸エチルで抽出を行い、有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、回収した濾液を減圧濃縮して化合物IIを得る。
上記反応製法3におけるR、RとRは、製法1において定義されたR、RとRと同様である。
化合物VIと化合物IXは、市販により入手するか、または通常の方法により合成することができる。
薬理学試験で示されるように、本発明に係る化合物またはその塩は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼとオーロラキナーゼに対して強い抑制作用があるとともに、一部の腫瘍細胞に対して比較的強い分化誘導と抗増殖活性を示しており、癌、及び分化と増殖に関連のある疾患の治療に用いることができ、特に血癌と固形腫瘍に対して優れた治療効果がある。
本発明は更に一種の組成物に係わっており、当該組成物は治療有効量の前記化合物またはその塩と、医薬的に許容される担体とを含有し、前述の担体は、香料、甘味剤、液体、または個体充填剤、または希釈剤などの常規単体物質であり、且つ当技術分野の公知方法により錠剤、カブセル、粉剤、シロップ、液剤、懸濁剤、または注射剤といった通常形態の薬用製剤に調製することができ、通常、製剤に重量%で1〜70%、好ましくは重量含量が5〜50%の有効成分を含む。
本発明に係る化合物は、臨床において経口使用または注射方式にて哺乳類動物(人を含む)に投与することができ、このうち、経口使用方式が最適の投与方式である。投与量は一日付き0.0001〜200mg/kg体重であり、最適投与量は個体の具合に合わせて適宜設定し、通常、開始時の投与量が比較的小さく、その後に徐々に用量を増やすことができる。
動物実験で証明されたように、本発明の化合物またはその塩は、毒性が比較的小さい。
本発明の縮環キナゾリン誘導体は、蛋白質チロシンキナーゼ(上皮成長因子受容体または血小板由来成長因子受容体)に対して強い抑制作用があるとともに、オーロラキナーゼに対しても比較的強い抑制作用があるため、比較的強い抗悪性腫瘍活性を示しており、癌、白血病、及び分化と増殖と関連のある疾患の治療に適用することができる。
既に市販または臨床探索や開発段階に入っているチロシンキナーゼ阻害剤類薬物についての分析より分かるのは、これら阻害剤の大多数がキナゾリン環またはピリミジン環を母核とするゾロ新(me−too)構造であり、即ち、キナゾリン環またはピリミジン環の置換側鎖より由来するものである。よって、本発明は従来の薬物構造の枠を突破し、一定の剛性構造を備える新規縮環キナゾリン類化合物を提供することによって完成に至る。
本発明に係る化合物は、以下のような利点がある。
本発明に係る化合物は、チロシンキナーゼに対して比較的強い拮抗作用を有するとともに、オーロラキナーゼに対して比較的良い抑制作用があり、即ち、デュアルターゲットに機能する新規化合物である。
本発明に係る化合物は、複数の腫瘍細胞株に対して強い拮抗作用を示しており、その抗ガン細胞活性及び抗腫瘍スペクトルが対照薬であるエルロチニブに比べて優れている。
本発明に係る化合物は、急性毒性が小さく、副作用も弱く、比較的に優れた薬効力を有している。
前記化合物及びその薬用製剤は、腫瘍、内分泌機能異常、免疫系疾患、遺伝病と神経系疾患を含む遺伝子異常発現によって発症する疾患の治療に優れた臨床効果が期待できる。
以下、実例を挙げて本発明の内容について更に説明するが、本発明の保護請求の範囲はこれらの実例に何ら限定されるものではない。また、請求の範囲により限定される本発明の主旨と範囲を逸脱しない限り、本発明について種々の変形や変更が可能である。本発明に係るパーセント(%)について特別に説明がない限り、全て重量%である。
実施例1
V−1 9−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩1水和物
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(製法2の方法により製造)(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−クロロベンジルアルコール(製法3の方法により製造)(1.57g,10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、昇温して還流しながら約4時間反応して大量の白色固体を析出させ、濾過して粗物質を得る。エタノールで再結晶し、乾燥させ、4.11gの白色固体(中間体M−1)が得られ、収率は87.63%である。
中間体M−1(2.00g,4.26mmol)を3mlのオキシ塩化リンに溶かし、昇温して還流しながら約2時間反応させ、未完全反応のオキシ塩化リンを蒸発留去にて除去する。残液を氷水に入れて飽和炭酸ナトリウム水溶液でpH10程度に調整し、酢酸エチルで3回抽出する。有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮を経てから粗物質を薄黄色の固体として得、カラムクロマトグラフィーで精製して1.33gの白色固体V-1′が得られ、収率は72.28%である。
上記白色固体V-1′を3mol/L 塩酸/エタノール(10ml)において加熱溶解させ、冷却析出によって1.2gの化合物V−1が得られ、元素分析により1分子の結晶水を含有することが確定された。
MS(ESI): [M+H]=416
実施例2
V−2 9−ブロモ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩半水和物
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−ブロモベンジルアルコール(製法3の方法により製造)(2.01g, 10mmol)を20mlのアセトニトリルに溶かし、0.20mlのピリジンを滴加し、昇温して還流しながら約4時間反応して大量の白色固体を析出させ、濾過して粗物質を得る。エタノールで再結晶し、乾燥させ、4.56gの白色固体(中間体M−2)が得られ、収率は88.89%である。
中間体M−2(2.00g,3.90mmol)を3mlのオキシ塩化リンに溶かし、還流に昇温して約2時間反応させ、蒸発にて未完全反応のオキシ塩化リンを除去し、残液を氷水に入れて飽和炭酸ナトリウム水溶液でpHを9程度に調整し、酢酸エチルで3回抽出する。有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して粗物質を灰白色の固体として得、カラムクロマトグラフィーで精製して1.21 gの白色固体V-2′が得られ、収率は67.59%である。
上記白色固体V-2′を3mol/L塩酸/エタノール(10ml)において加熱溶解させ、冷却析出によって1.02gの化合物V−2が得られ、元素分析により0.5分子の結晶水を含有することが確定された。
MS(ESI): [M+H]=460
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.85(m,4H),4.20(m,2H),4.28(m,2H),5.32(s,2H),7.05-7.10(m,2H),7.20(m,1H),7.30(s,1H),7.75(s,1H),8.02(s,1H)
実施例3
V−3 9−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンメタンスルホン酸塩
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−フルオロベンジルアルコール(1.41g,10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、上記製法1による中間体IIIの製造方法に従って3.92gの白色固体(中間体M−3)が得られ、収率は85.96%である。
M−3(2.27g,5mmol)を15mlのトルエンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加してから室温において7時間反応させる。30mlの水を加え、ジクロロメタンで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮を経てから粗物質を薄黄色の固体として得、エタノールで再結晶またはカラムクロマトグラフィーで精製して1.76gの白色固体V-3′が得られ、収率は88.22%である。
上記白色固体V-3′(2mmol)を熱いエタノールに溶かし、メタンスルホン酸(2mmol)のエタノール溶液を滴加し、還流状態を30分間保持し、冷却して黄色固体V−3析出させた。
MS(ESI): [M+H]=400
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.44(s,6H),3.85(m,4H),4.26(m,2H),4.41(m,2H),5.61(s,2H),7.12(s,1H),7.18−7.30(m,3H), 7.68(s,1H),8.32(s,1H)
実施例4
V−4 9−アルキニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩3水和物
V−2(5.07g,11mmol)、メチルブチノール(1.00g,10mmol)、酢酸パラジウム(0.006g,0.025mmol)、ヨウ化銅(I)(0.012g,0.05mmol)、トリフェニルホスフィン(0.08g,0.3mmol)を10mlのトリエチルアミンに溶かし、窒素ガスの保護下で7時間還流反応させる。室温まで冷却させ、濾過にて不溶物を除去する。濾液を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物を得る。約30mlの酢酸エチルを加えて溶解し、順にEDTA−2Naの希薄水溶液で3回、水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄する。有機層を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物を得、イソプロパノールで再結晶させ、乾燥させて3.34gの灰白色の固体(中間体M−4)が得られ、収率は65.58%である。
中間体M−4(1.00g,2mmol)、水酸化ナトリウム(0.05g,1.25mmol)を30mlのトルエンに溶かし、窒素ガスの保護下で還流に昇温して6時間反応させる。室温まで冷却させ、水で3回洗浄し、有機相を回収し、減圧濃縮して残留物を回収する。高速flashカラム精製を行い、ジクロロメタンと酢酸エチルの混合系(体積比率が1:10)で溶出して0.35gの灰白色の固体V-4′が得られ、収率は43.21%である。
上記灰白色の固体を3mol/LのHCl/エタノール(10ml)において加熱溶解し、冷却析出によって0.23gの化合物V−4が得られ、元素分析により3分子の結晶水を含有することが確認された。
MS(ESI): [M+H]=406
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.80(m,4H),4.12(m,2H),4.26(m,2H),4.26(m,2H),4.56(s,2H),5.36(s,2H),7.05(s,1H),7.24−7.38(m,3H),7.65(s,1H),8.62(s,1H)
実施例5
V−5 9−ニトロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g, 10mmol)、2−アミノ−6−ニトロベンジルアルコール(製法3の方法により製造)(1.68g, 10mmol)を20mlの1,4−ジオキサンに溶かし、0.15mlの濃塩酸を滴加し、室温において7時間反応して大量の白色固体を析出させる。濾過し、白色固体を得、エタノールで再結晶し、乾燥して4.15gの白色固体(中間体M−5)が得られ、収率は86.46%である。
中間体M−5(2.00g,4.16mmol)を15mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン0.5ml、メタンスルホニルクロライド0.40mlを滴加してから室温において7〜10時間反応させる。30mlの水を加え、ジクロロメタンで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮を経てから粗物質を薄黄色の固体として得、エタノールで再結晶またはカラムクロマトグラフィーで精製して1.21gの白色固体V−5が得られ、収率は68.12%である。
MS(ESI): [M+H]=427
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.85(m,4H),4.30(m,2H),4.51(m,2H),5.42(s,2H),6.82(s,1H),7.19(m,1H),7.29(s,1H),7.38(m,1H), 7.58(m,1H),7.65(s,1H)
実施例6
V−6 9−アミノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン臭化水素酸塩3水和物
V−5(0.50g,1.17mmol)、0.10gの10%パラジウム炭素触媒(Pd/C)を15 mlのメタノールに溶かし、昇温して還流させ、常圧において5時間水素化反応を行う。濾過し、濾液を回収し、冷蔵庫に入れて約7時間冷凍して大量の固体を析出させ、濾過乾燥を経て0.36gの白色固体V-6′が得られ、収率は77.70%である。
上記白色固体V-6′を熱いエタノールに溶かし、4mol/Lの臭化水素酸−酢酸エチル溶液(2ml)を滴加し、冷却析出してV−6を得、元素分析により3分子の水を含有することが確認された。
MS(ESI): [M+H]=397
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.45(s,6H),3.85(m,4H),4.25(m,2H),4.40(m,2H),5.19(m,2H),6.39(s,J=6.4Hz,1H),6.82-6.95(m,2H), 7.00(s,1H),7.68(s,1H), 8.00(s, 2H)
実施例7
V−7 9−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−シアノベンジルアルコール(1.63g,11mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.50mlのジイソプロピルエチルアミンを滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って3.97gの白色固体(中間体M−6)が得られ、収率は86.30%である。
M−6(2.12g,5mmol)を15mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.50gの白色固体V-7が得られ、収率は59.17%である。
MS(ESI): [M+H]=508
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.82(m,4H),4.24(m,2H),4.33(m,2H),5.60(s,2H),7.20(s,1H),7.26-7.41(m,3H), 7.89(s,1H),8.42(s,1H)
実施例8
V−8 9−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−ヒドロキシベンジルアルコール(1.39g,10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って3.55gの白色固体(中間体M−7)が得られ、収率は78.71%である。
中間体M−7(2.26g,5mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加してから30mlの水を加え、ジクロロメタンで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮を経て粗物質を1.72gの薄黄色の固体(中間体M−8)が得られ、収率は62.89%である。
M−8(2.38g,5mmol)を30mlの水に溶かし、10%水酸化ナトリウム水溶液2.0mlを滴加した後、2時間還流反応させる。その後、室温まで冷却させ、10%塩酸溶液でpH5に調整して大量の白色固体を析出させる。濾過して1.50gの産物V−8が得られ、収率は75.57%である。
MS(ESI): [M+H]=398
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.35(s,6H),3.85(m,4H),4.20(m,2H),4.40(m,2H),5.19(m,2H),5.51(s,1H),6.92(s,J=8.2Hz,1H),7.02−7.24(m,3H), 7.46(s,1H), 8.05(s, 1H)
実施例9
V−9 9−トリフルオロメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−トリフルオロメチルベンジルアルコール(2.10g,11mmol)を20mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、4.14gの炭酸カリウムを加え、80℃に昇温して約4時間反応させる。室温に冷却し、反応液を100mlの水に注いで大量の白色固体を析出させた後、濾過して粗物質を得、95%エタノールで再結晶し、乾燥させて4.17gの白色固体(中間体M−9)が得られ、収率は82.90%である。
中間体M−9(2.52g,5mmol)を15mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.66gの白色固体V−9が得られ、収率は73.94%である。
MS(ESI): [M+H]=450
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.45(s,6H),3.80(m,4H),4.35(m,2H),4.51(m,2H),5.32(s,2H),6.88(s,1H),7.05−7.22(m,2H),7.31(s,1H),7.44(m,1H), 7.82(m,1H),8.05(s,1H)
実施例10
V−10 9−メトキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−メトキシベンジルアルコール(1.53g,10mmol)を20mlのアセトニトリルに溶かし、製法1による中間体IIIの製造方法に従って4.01gの白色固体(中間体M−10)が得られ、収率は86.24である。
M−10(2.33 g,5mmol)を15mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.23gの白色固体V−10が得られ、収率は59.85%である。
MS(ESI): [M+H]=412
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.79(s,3H),3.84(m,4H),4.32(m,2H),4.56(m,2H),5.28(s,2H),6.72(s,1H), 7.01−7.18(m,2H),7.31(s,1H),7.41(m,1H), 7.66(m,1H), 7.90(s,1H)
実施例11
V−11 N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}アセトアミド
V−6(0.50g,1.17mmol)を10mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において塩化アセチル0.05mlを滴加する。その後、室温に昇温して3時間かけて完全に反応させる。20mlの水を加え、ジクロロメタンで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収して減圧濃縮し、粗物質をエタノールで再結晶し、乾燥して0.41gの白色固体V−11が得られ、収率は79.82%である。
MS(ESI): [M+H]=439
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 2.32(s,3H),3.55(s,OCH,6H),3.84(m,4H),4.35(t,J=8.0Hz,2H),4.49(t,J=8.2Hz,2H),5.18(s,2H),6.72(s,1H),7.13−7.18(m,2H),7.31(s,1H),7.46(m,1H),7.66(m,1H),8.16(s,1H),9.01(s,NH,1H)
実施例12
V−12 N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}ベンズアミド
V−6(0.50g,1.17mmol)を10mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において塩化ベンゾイル0.18gを滴加する。その後、室温に昇温して3時間かけて完全に反応させる。20mlの水を加え、ジクロロメタンで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収して減圧濃縮し、粗物質をエタノールで再結晶し、乾燥して0.51gの白色固体V−12が得られ、収率は87.18%である。
MS (ESI): [M+H]= 501
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,2×CH,6H),3.84(m,4H),4.32(m,4H),5.24(s,2H),6.78(s,1H),6.85(m,1H),7.21−7.33(m,3H),7.56(m,2H),7.68(m,1H),7.80(m,2H),8.17(s,1H), 9.15(s,NH,1H)
実施例13
V−13 9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−クロロ3−フルオロ−6−アミノメチルベンジルアルコール(1.75 g, 10 mmol)を20mlのN,N−ジメチルアセトアミドに溶かし、4.10gの炭酸カリウムを加え、80℃に昇温して約6時間反応させる。室温まで冷却させ、反応液を100mlの冷水に注いで大量の白色固体を析出させ、濾過して粗物質を得る。95%エタノールで再結晶し、乾燥して4.11gの白色固体(中間体M−11)が得られ、収率は84.39%である。
M−11(2.44g,5mmol)を15mlのトルエンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.55gの白色固体V−13が得られ、収率は71.59%である。
MS(ESI): [M+H]=434
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.85(m,4H),4.20(m,2H),4.28(m,2H),5.32(s,2H),7.05-7.10(m,2H),7.20(m,1H),7.30(s,1H),7.75(s,1H),8.02(s,1H)
実施例14
V−14 9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12 g, 10 mmol)、(6−アミノ−2−クロロ−3−((3−フルオロフェニルオキシ)フェニル)メタノール(2.18g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.30mlの酢酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って4.55gの白色固体(中間体M−12)が得られ、収率は76.72である。
M−12(3.00g,5mmol)を15mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にジイソプロピルエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.87gの白色固体V−14が得られ、収率は69.39%である。
MS (ESI): [M+H]=540
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.80(m,4H),4.25(m,2H),4.33(m,2H),5.26(s,2H),5.87(s,2H),6.75−6.88(m,2H),6.95(m,1H),7.05(m,1H),7.20−7.29(m,2H),7.40(m,1H),7.78(s,1H),8.42(s,1H).
実施例15
V−15 11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−4−クロロ−ベンジルアルコール(1.57g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.35mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って4.05gの白色固体(中間体M−13)が得られ、収率は86.35である。
M−13(2.35g,5mmol)を15mlのアセトニトリルに溶かし、氷水浴において順にピリジン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.32gの白色固体V−15が得られ、収率は63.61%である。
MS (ESI): [M+H]=416
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.45(s,6H),3.82(m,4H),4.25(t,J=8.4Hz,2H),4.32(t,J=8.4Hz,2H),5.46(s,2H),6.88(s,1H),7.01(m,1H),7.19(s,1H),7.35−7.42(m,2H),8.66(s,1H)
実施例16
V−16 11−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−4−フルオロ−ベンジルアルコール(1.41g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って3.95gの白色固体(中間体M−14)が得られ、収率は87.20%である。
M−14(2.27g,5mmol)とオキし塩化リン(3ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って1.66gの白色固体V−16が得られ、収率は83.21%である。
MS (ESI): [M+H]=400
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.80(m,4H),4.25(t,J=8.0Hz,2H),4.30(t,J=8.0Hz,2H),5.40(s,2H),6.76(s,1H),7.05−7.20(m,3H), 7.46(s,1H),8.36(s,1H)
実施例17
V−17 11−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−4−シアノベンジルアルコール(1.63g,11 mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.30mlの酢酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って3.72gの白色固体(中間体M−15)が得られ、収率は80.87%である。
M−15(2.12g,5mmol)を15mlのクロロホルムに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.65gの白色固体V−17が得られ、収率は65.08%である。
MS (ESI): [M+H]= 407
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.40(s,6H),3.75(m,4H),4.20(t,J=7.6Hz,2H),4.28(t,J=8.0Hz,2H),5.62(s,2H),6.82(s,1H),7.35−7.54(m,3H), 7.66(s,1H),8.15(s,1H)
実施例18
V−18 11−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)と2−アミノ−4−ヒドロキシベンジルアルコール(1.39g,10mmol)を使い、実施例8の記載と同様の反応ステップを経て白色固体の化合物V−18を得る(2.03g,3ステップ反応の総収率は51.13%である。)。
MS (ESI): [M+H]= 398
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.45(s,6H),3.75(m,4H),4.22(t,J=8.0Hz,2H),4.28(t,J=8.0Hz,2H),5.22(s,2H),5.46(s,1H),6.67(m,1H),6.78−6.90(m,2H),7.00(m,1H),7.25(s,1H),7.25(s,1H),8.15(s,1H)
実施例19
V−19 11−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
V−15(4.56g,11mmol)、メチルブチノール(1.00g,10mmol)、酢酸パラジウム(0.006g,0.025mmol)、ヨウ化銅(I)(0.012g,0.05mmol)、トリフェニルホスフィン(0.08g,0.3mmol)と15mlのトリエチルアミンを使い、実施例4の記載と同様の反応ステップを経て白色固体の化合物V−19を得る。
MS (ESI): [M+H]=406
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.64(m,4H),4.20(t,J=8.0Hz,2H),4.32(t,J=8.0Hz,2H),4.80(s,1H),5.62(s,2H),6.80(s,1H),7.26(m,1H),7.42−7.58(m,3H), 8.31(s,1H)
実施例20
V−20 メタンスルホン酸−{9−二トロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−11−メタノール}エステル塩酸塩
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、2−アミノ−6−ニトロ−p−ベンズヒドロール(2.18g,11mmol)を20mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、製法1による中間体IIIの製造方法に従って4.33gの白色固体(中間体M−16)が得られ、収率は84.90%である。
M−16(2.55g,5mmol)を25mlのトルエンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って1.98gの白色固体V-20′が得られ、収率は74.16%である。
実施例1の方法に従って前記白色固体V-20′をV−20に変換させる。
MS (ESI): [M+H]=535
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm:3.15(s,3H),3.52(s,6H),3.85(m,4H),4.22−4.39(m,4H),5.25(s,2H),5.65(m,2H),7.12(s,1H),7.28(s,1H),7.70(s,1H),7.75(s,1H),7.82(s,1H)
実施例21
V−21 9−アミノ−11−ヒドロキシメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
V−20(1.00g,1.98mmol)を20mlの水に溶かし、10%水酸化カリウム水溶液1.5mlを滴加する。滴加が終わった後、昇温して還流しながら1時間反応させる。室温まで冷却させ、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併せ、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して薄黄色の固体を得る。石油エーテルと酢酸エチル(5:1の体積比率)で再結晶して0.63gの灰白色の固体(中間体M−17)が得られ、収率は69.62%である。
中間体M−17(0.50g,1.10mmol)、0.1gの10% Pd/C、10mlのエタノールを昇温して還流させ、常圧において3時間水素化反応を行う。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物を得る。エタノールで再結晶して0.33 gの白色固体V−21が得られ、収率は70.42%である。
MS (ESI): [M+H]=427
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.50(s,6H),3.80(m,4H),4.35(m,4H),4.58(s,2H),5.35(s,2H),6.55(s,2H),6.72(s,1H),7.25(s,1H), 7.64(s,2H),8.26(s,1H)
実施例22
V−22 11−クロロ−8−メチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンリンゴ酸塩
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)、1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)エタノール(1.88g,11mmol)を20 mlのN,N−ジメチルアセトアミドに溶かし、4.22gの炭酸カリウムを加え、80℃に昇温して約6時間反応させる。室温まで冷却させ、反応液を100mlの冷水に注いで大量の白色固体を析出させ、濾過して粗物質を得る。95%エタノールで再結晶し、乾燥して4.03gの白色固体(中間体M−18)が得られ、収率は83.44%である。
M−18(1.00g,2mmol)とオキシ塩化リン(3ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V-22′が0.45g得られ、収率は52.45%である。
実施例1の方法に従い、リンゴ酸を使って上記白色固体V-22′を塩に変換させて化合物V−22が0.42g得られた。
MS (ESI): [M+H]=430
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 2.15(d,J=6.4Hz,3H),3.50(s,6H,2×OCH),3.80(m,4H),4.28(t,J=8.0Hz,2H),4.31(t,J=8.0Hz,2H),5.12(s,q,1H),6.87(s,1H),7.11(s,1H),7.25−7.32(m,2H),7.46(s,1H),8.35(s,1H)
実施例23
V−23 4−(3−((9−クロロ−10−フルオロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリンジトシル酸塩3水和物
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−モリホリニル−4−イルプロポキシ)キナゾリン(3.37g,10mmol)、3−フルオロ−2−クロロ−6−アミノベンジルアルコール(1.75g,10mmol)を20mlのイソプロパノール溶かし、0.72mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−19)が4.03g得られ、収率は78.71%である。
M−19(1.00g,2mmol)とオキシ塩化リン(3ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V-23′が0.45g得られ、収率は52.45%である。
トシル酸を使って上記白色固体V-23′を塩に変換させて化合物V−23を得、元素分析により3分子の水が含まれることが確認された。
MS (ESI): [M+H]=459
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm:2.15(m,2H),2.44−2.52(m,6H),3.68(dd,J=8.4Hz&8.0Hz,4H),3.80(s,3H),4.17(t,J=7.6Hz,2H),5.26(s,2H),7.02(s,1H),7.20(m,1H),7.26(s,1H),7.34(m,1H),7.86(s,1H),8.36(s,1H)
実施例24
V−24 9−クロロ−3−メトキシ−2−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)キナゾリン(3.21g,10mmol)、2−クロロ−6−アミノベンジルアルコール(1.57g,10 mmol)を65mlのジクロロメタンに溶かし、0.35mlのジイソプロピルエチルアミンを滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−20)が4.13g得られ、収率は86.40%である。
M−20(1.00g,2mmol)とオキシ塩化リン(3ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−24が0.40g得られ、収率は47.17%である。
MS (ESI): [M+H]=425
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm:2.10(m,2H),2.44−2.52(m,6H),3.56(dd,J=8.4Hz&8.6Hz,4H),3.80(s,3H),4.22(t,J=7.8Hz,2H),5.30(s,2H),6.90(s,1H),7.20−7.35(m,3H),7.55(s,1H),8.26(s,1H)
実施例25
V−25 9−フルオロ−3−メトキシ−2−(3−(ピペラジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピペラジン−1−イル)プロポキシ)キナゾリン(3.36g,10mmol)と2−フルオロ−6−アミノベンジルアルコール(1.41g,10mmol)を使い、実施例1の記載と同様の反応ステップを経て黄色固体V−25を得る(2.00g、収率47.28%)。
MS (ESI):[M+H]=424
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm:2.12(m,2H),2.41−2.47(m,6H),3.61(dd,J=8.0Hz&8.2Hz,4H),3.85(s,3H),4.41(t,J=8.0Hz,2H),5.27(s,2H),6.95(s,1H),7.03−7.22(m,3H),7.35 (s,1H),8.14(s,1H)
実施例26
V−26 4−(3−((9−エチニル−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−モリホリニル−4−イルプロポキシ)キナゾリン(3.37g,10mmol)、2−アミノ−6−エチニルベンジルアルコール(1.47g,10 mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.65mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−21)が4.03g得られ、収率は83.78%である。
M−21(2.42g,5mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−26が1.38g得られ、収率は64.19%である。
MS (ESI): [M+H]=431
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm:2.10(m,2H),2.46−2.55(m,6H),3.56(dd,J=8.4Hz&8.0Hz,4H),3.72(s,3H),4.20(s,1H)4.32(t,J=8.0Hz,2H),5.25(s,2H),6.95(s,1H),7.208−7.39(m,3H),7.66 (s,1H),8.45(s,1H)
実施例27
V−27 3−メトキシ−2−(3−モルホリ二ルプロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−ニトリル
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−モリホリニル−4−イルプロポキシ)キナゾリン(3.37g,10mmol)、2−アミノ−6−シアノベンジルアルコール(1.48g,10 mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.40mlのギ酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−22)が4.00g得られ、収率は82.47%である。
M−22(2.43g,5mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−27が1.65g得られ、収率は76.57%である。
MS (ESI): [M+H]=432
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm:2.10(m,2H),2.46−2.55(m,6H),3.60(dd,J=8.0Hz&8.0Hz,4H),3.75(s,3H),4.26(s,1H)4.35(m,2H),5.45(s,2H),7.05(s,1H),7.19(m,1H),7.23−7.39(m,2H),7.56 (s,1H),8.35(s,1H)
実施例28
V−28 4−(3−((11−クロロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−モリホリニル−4−イルプロポキシ)キナゾリン(3.37g,10mmol)、2−アミノ−4−クロロベンジルアルコール(1.57g,10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.65mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−23)が3.90g得られ、収率は78.95%である。
M−23(1.48g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(10mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−28が0.85g得られ、収率は64.39%である。
MS (ESI):[M+H]=441
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 2.10(m,2H),2.43(m,4H),2.56(t,J=4.8Hz),3.53(dd,J=8.0Hz&8.0Hz,4H),3.85(s,3H),4.26(t,J=7.8Hz,2H),5.42(s,2H),7.02(s,1H),7.19(m,1H),7.26(s,1H),7.34−7.39(m,2H), 8.31(s,1H)
実施例29
V−29 メタンスルホン酸−{3−((9−二トロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン−11−メタノール}エステル
4−クロロ−7−メトキシ−6−(3−モリホリニル−4−イルプロポキシ)キナゾリン(3.37g,10mmol)、2−アミノ−6−ニトロ−p−ベンズヒドロール(1.48g, 10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−24)が4.00g得られ、収率は82.47%である。
M−24(2.43g,5mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(15mmol)、メタンスルホニルクロライド(25mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−29が1.65g得られ、収率は59.03%である。
MS (ESI): [M+H]=560
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm:2.10(m,2H),2.45−2.56(m,6H),3.30(s,3H),3.50(dd,J=8.4Hz&8.6Hz,4H),3.82(s,3H),4.20(t,J=8.0Hz,2H),4.65(s,2H),5.31(s,2H),6.78(s,1H),6.82(s,1H),7.10(s,1H),7.25(s,1H),8.46(s,1H)
実施例30
V−30 9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(2.24g,10mmol)、2−クロロ−3−フルオロ−6−アミノベンジルアルコール(1.75g,10mmol)を15mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、4.22gの炭酸カリウムを加え、80℃に昇温して6約時間反応させる。室温まで冷却させ、反応液を100mlの冷水に注いで大量の白色固体を析出させ、濾過して粗物質を得る。95%エタノールで再結晶し、乾燥して白色固体(中間体M−25)が2.87g得られ、収率は71.93%である。
M−25(1.20g,3mmol)とオキシ塩化リン(3ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−30が0.62g得られ、収率は59.90%である。
MS (ESI): [M+H]=346
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm:3.70(s,6H),5.15(s,2H),6.95(s,1H),7.05−7.12(m,2H),7.55(s,1H),8.26(s,1H)
実施例31
V−31 9−エチニル−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
9−ヨード−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン(4.19g,10mmol)、メチルブチノール(1.00g,10mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.018g,0.026mmol)、ヨウ化銅(I)(0.012g,0.05mmol)を2mlのトリエチルアミンと10mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、窒素ガスの保護下で6時間還流反応させる。室温まで冷却させ、濾過して不溶物を除去する。濾液を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物を得る。約30mlのジクロロメタン加えて溶解させ、順にEDTA−2Naの水溶液で3回、水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄する。有機層を回収し、減圧濃縮して茶褐色の油状物を得、イソプロパノールで再結晶させ、乾燥させて灰白色の固体(中間体M−26)が2.76g得られ、収率は73.60%である。
中間体M−26(1.00g,2.67mmol)、水酸化ナトリウム(0.06g,1.5mmol)を30mlのトルエンと5mlの水に溶かし、窒素ガスの保護化で昇温して還流しながら6時間反応させる。室温まで冷却させ、水で3回洗浄し、有機相を回収し、減圧濃縮して残留物を回収する。高速シリカゲルカラム精製を行い、ジクロロメタンと酢酸エチルの混合系(体積比率が1:10)で溶出して灰白色の固体V−31が0.71g得られ、収率は83.89%である。
MS (ESI): [M+H]=318
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δppm: 3.82(s,6H),4.35(s,1H),5.06(s,2H),6.92(s,1H),7.20(m,1H),7.33(s,1H),7.44−7.56(m,2H),8.23(s,1H)
実施例32
V−32 9−シアノ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(2.24g,10mmol)、2−アミノ−6−シアノベンジルアルコール(1.48g,10mmol)を20mlのイソプロパノールに溶かし、昇温して還流しながら約6時間反応させる。濾過し、真空乾燥して白色固体(中間体M−27)が2.97 g得られ、収率は79.84%である。
M−27(1.12g,3mmol)とオキシ塩化リン(2ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−32が0.55g得られ、収率は57.65%である。
MS (ESI): [M+H]=319
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.72(s,6H),5.35(s,2H),6.90(s,1H),7.25(m,2H),7.43(s,1H),7.50−7.62(m,2H),8.33(s,1H)
実施例33
V−33 N−((5−(9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン
N−((5−(4−クロロキナゾリン−6−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−メチルスルホニルエチルアミン(3.65g,10mmol)と(6−アミノ−2−クロロ−3−((3−フルオロフェニルオキシ)フェニル)メタノール(2.81g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.60mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−28)が4.75g得られ、収率は73.53%である。
M−28(2.28g,4mmol)とオキシ塩化リン(5ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−33が1.35g得られ、収率は57.01%である。
MS (ESI): [M+H]=593
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δppm: 3.00(t,2H),3.05(s,3H),3.36(t,2H),3.94(s,2H),4.05(s,NH,1H),5.26(s,2H),5.69(s,2H),6.80(d,J=8.8Hz,1H),6.88−6.95(m,2H),7.00(s,1H),7.05(d,J=8.4Hz,1H),7.18(m,1H),7.25−7.35(m,2H),7.45(m,1H),7.78(m,1H),8.16(s,1H),8.72(s,1H)
実施例34
V−34 N−((5−(9−クロロ−10−フルオロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン
N−((5−(4−クロロキナゾリン−6−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−メチルスルホニルエチルアミン(3.65g,10mmol)と2−クロロ−3−フルオロ−6−アミノベンジルアルコール(1.93g,11mmol)を30mlのアセトニトリルに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−29)が4.42g得られ、収率は81.85%である。
M−29(2.16g,4mmol)とオキシ塩化リン(5ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−34が1.26g得られ、収率は64.81%である。
MS (ESI): [M+H]=487
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.00(t,2H),3.30(s,3H),3.45(t,2H),3.90(s,2H),4.15(s,NH,1H),5.56(s,2H),6.90(d,J=8.4Hz,1H),7.00−7.25(m,3H),7.35(m,1H),7.48(m,1H),8.01(s,1H),8.35(s,1H)
実施例35
V−35 N−((5−(9−エチニル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン
N−((5−(4−クロロキナゾリン−6−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−メチルスルホニルエチルアミン(3.65g,10mmol)と2−アミノ−6−エチニルベンジルアルコール(1.47g,10mmol)を30mlのアセトニトリルに溶かし、0.60mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−30)が4.00g得られ、収率は78.13%である。
M−30(1.54g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−35が0.65g得られ、収率は47.31%である。
MS (ESI): [M+H]=459
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.10(t,2H),3.25(s,3H),3.48(t,2H),3.90(s,2H),4.00(s,1H),4.25(s,NH,1H),5.35(s,2H),6.95(d,J=8.0Hz,1H),7.06(m,1H),7.15−7.22(m,3H),7.28(m,1H),7.40(m,1H),7.81(s,1H),8.12(s,1H)
実施例36
V−36 N−((5−(11−クロロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン
N−((5−(4−クロロキナゾリン−6−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−メチルスルホニルエチルアミン(3.65g,10mmol)と4−クロロ−2−アミノベンジルアルコール(1.73g,11mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.60mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−31)が4.12g得られ、収率は76.58%である。
M−31(2.09g,4mmol)とオキシ塩化リン(5ml)を使い、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−36が1.04g得られ、収率は55.55%である。
MS (ESI): [M+H]=469
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.05(t,2H),3.30(s,3H),3.45(t,2H),3.90(s,2H),4.06(s,NH,1H),5.15(s,2H),6.90(d,1H),7.01(m,1H),7.15(m,1H),7.23(s,1H),7.44(m,1H),7.58(m,1H),7.72(m,1H),7.96(s,1H),8.24(s,1H)
実施例37
V−37 11−クロロ−8−n−ブチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)と1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)ペンチル−1−アルコール(2.13g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.20mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−32)が4.55g得られ、収率は86.67%である。
M−32(1.58g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−37が0.97g得られ、収率は68.65%である。
MS (ESI): [M+H]=472
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm:1.25(t,J=7.8Hz,3H),1.60−1.65(m,4H),2.12(q,J=7.6Hz,2H),3.78(s,6H),3.96(m,4H),4.20(t,J=4.8Hz,2H),4.35(t,J=4.4Hz,2H),4.92(t,J=4.8Hz,1H),6.85(s,1H),7.17(m,1H),7.40(m,2H),7.44(s,1H), 8.25(s,1H)
実施例38
V−38 11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8−(2−メトキシエチル)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(3.12g,10mmol)と1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)エチル−1−アルコール(1.71g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.60mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−33)が3.25g得られ、収率は67.29%である。
M−33(1.45g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−38が1.03g得られ、収率は72.59%である。
MS (ESI): [M+H]=474
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.05(q,2H),3.80(s,9H),3.92(t,J=4.4Hz,2H),4.20(t,J=4.8Hz,4H),4.35(t,J=4.4Hz,2H),4.46(t,J=4.4Hz,2H),5.21(t,J=4.8Hz,1H),6.90(s,1H),7.06(m,1H),7.22(m,1H),7.40(m,2H),7.45(m,1H),8.33(s,1H)
実施例39
V−39 2−クロロ−11−シアノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4,6−ジクロロキナゾリン(1.98g,10mmol)と2−アミノ−4−シアノベンジルアルコール(1.48g,10mmol)を使い、実施例1の記載と同様の反応ステップを経て白色固体V−39を得る(1.54g、二つの反応ステップを経て収率は52.74%である。)。
MS (ESI): [M+H]=293
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 4.40(s,2H),7.22(m,1H),7.40(m,1H),7.50(m,1H),7.52−7.55(m,2H),8.00(s,1H),8.22(s,1H)
実施例40
V−40 11−クロロ−2−ニトロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6−ニトロキナゾリン(1.57g,10mmol)と2−アミノ−4−クロロベンジルアルコール(2.09g,10mmol)を使い、実施例1の記載と同様の反応ステップを経て黄色固体V−40を得る(1.79g、二つの反応ステップを経て収率は57.37%である。)。
MS (ESI): [M+H]=313
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 4.15(s,2H),7.10(m,1H),7.26(s,1H),7.40(m,1H),7.52(m,1H),8.10(s,1H),8.22(m,1H),8.65(s,1H)
実施例41
V−41 11−クロロ−2−アミノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
0.32 g(1mmol)のV−40を10mlのエタノールに溶かし、塩化スズ(II)2水和物(0.67g,3mmol)を加え、反応液は薄い黄色をで且つ透明であり、常温において7時間反応させる。反応液を減圧濃縮して残液を回収し、20mlの水を加え、10%水酸化ナトリウム溶液でpH8に調整して大量の固体を析出させる。粗物質を濾過し、エタノールで再結晶して白色固体V−41が2.20g得られ、収率は78.01%である。
MS (ESI): [M+H]=283
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 4.26(s,2H),6.25(s,NH,2H),6.95(m,1H),7.05(s,1H),7.10(m,1H),7.18(m,1H),7.28(s,1H),7.50(m,1H), 8.15(s,1H)
実施例42
V−42 11−クロロ−2−メトキシ−3−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6−メトキシ−7−トリフルオロメチルキナゾリン(2.62g,10mmol)と2−アミノ−4−クロロベンジルアルコール(1.57g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−34)が3.33g得られ、収率は79.47%である。
M−34(1.26g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−42が0.84g得られ、収率は76.71%である。
MS (ESI): [M+H]=366
H−NMR(400MHz,CDCl)δppm: 3.80(s,3H),4.65(s,2H),7.10(d,J=8.0Hz,1H),7.26(s,1H),7.40(m,1H),7.58(s,1H),7.62(s,1H),8.09(s,1H)
実施例43
V−43 11−クロロ−2−(3−フルオロベンジルオキシ)−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−2−(3−フルオロベンジルオキシ)−7−メトキシキナゾリン(3.18g,10mmol)と4−クロロ−2−アミノ−ベンジルアルコール(1.57g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.20mlのリン酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−35)が3.83g得られ、収率は80.63%である。
M−35(1.43g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(15mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−43が0.72g得られ、収率は57.01%である。
MS (ESI): [M+H]=422
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.80(s,3H),4.25(s,2H),5.36(s,2H),6.85(s,1H),6.97(s,1H),7.17−7.30(m,4H),7.40−7.42(m,2H),7.55(s,1 H),8.18(s,1H)
実施例44
V−44 9−ブロモ−3−メトキシ−2−n−プロピル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
4−クロロ−6−n−プロピル−7−メトキシキナゾリン(2.36g,10mmol)と6−ブロモ−2−アミノベンジルアルコール(2.01g,10mmol)を35mlのイソプロパノールに溶かし、還流に昇温して約5時間反応させ、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−36)が3.65g得られ、収率は83.52%である。
M−36(1.75g,4mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(12mmol)、メタンスルホニルクロライド(20mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−44が0.98g得られ、収率は63.97%である。
MS (ESI): [M+H]=384
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 1.52(t,J=4.4Hz,3H),1.98(m,2H),3.05(t,J=4.8Hz,2H),3.85(s,3H),4.46(s,2H),6.95(d,J=8.0Hz,1H),7.08(m,1H),7.22(m,1H),7.40(m,1H),7.58(s,1H),8.34(s,1H)
実施例45
V−45 9−ブロモ−2−エチルオキシカルボニル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸エチルエステル
4−クロロキナゾリン−6−ギ酸エチルエステル(2.36g,10mmol)と6−ブロモ−2−アミノベンジルアルコール(2.01g,10mmol)を30mlのイソプロパノールに溶かし、0.55mlの濃塩酸を滴加し、室温において約7時間反応させる。濾過して白色固体を得、真空乾燥して白色固体(中間体M−37)が3.32g得られ、収率は75.97%である。
M−37(1.31g,3mmol)を25mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(9mmol)、メタンスルホニルクロライド(12mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−45が0.82g得られ、収率は71.18%である。
MS (ESI): [M+H]=384
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 2.10(t,J=8.0Hz,3H),4.00(q,J=7,6Hz,2H),5.15(s,2H),7.06(m,1H),7.15(m,1H),7.48−7.52(m,2H),8.25(m,1H),8.32(s,1H),8.66(s,1H)
実施例46
V−46 (E)−(9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド塩酸塩
N−(4−クロロ−キナゾリン−6−イル)−3−(ジメチルアミノ)アクリルアミド(2.76g,10mmol)と4−ブロモ−2−アミノベンジルアルコール(2.20g,11mmol)を使い、実施例5の記載と同様の反応ステップを経て類白色の固体化合物V−46’が1.26g得られる(二つの反応ステップを経て収率は29.79%である)。
上記白色固体V−46’をV−46に変換させる。
MS (ESI):[M+H]=438
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.25(s,6H),3.42(d,J=4.6Hz,2H),4.20(s,2H),5.35(d,J=16.2Hz,1H),6.87(m,1H),7.12(m,1H),7.30(s,1H),7.51−7.55(m,2H),7.81(s,1H),8.23(s,1H),8.76(d,J=11.2Hz,1H),10.24(s,1H,NH)
実施例47
V−47 9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸
化合物V−45(0.25g,0.65mmol)を15mlのエタノールに溶かし、常温において0.15mlの10% NaOH水溶液を滴加し、滴加終了後、常温において6時間反応させる。反応液を減圧濃縮して蒸発させてから残液を回収し、10mlの水を加え、10%塩酸溶液でpH5に調整して大量の白色固体を析出させる。濾過して白色固体V−47が0.21g得られ、収率は91.01%である。
MS (ESI): [M+H]=356
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 4.20(s,2H),6.88(m,1H),7.12(d,J=8Hz,1H),7.22(m,1H),7.42(m,J=8.2Hz,1H),7.65(m,1H),8.23(d,J=8.4Hz,1H),8.56(s,1H),8.90(s,1H),11.21(s,1H,OH)
実施例48
V−48 4−(2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−イル)モルホリン
4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.23g,1mmol)と(2−アミノ−6−モリホリニルフェニル)メタノール(0.21g,1mmol)を50mlのクロロホルムに溶かし、0.90mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−38)が0.32g得られ、収率は72.73%である。
M−38(0.43g,1mmol)を7mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にジイソプロピルエチルアミン(3mmol)、メタンスルホニルクロライド(5mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−48が0.12g得られ、収率は31.75%である。
MS (ESI): [M+H]=379
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.25(m,4H),3.50(m,4H),3.85(s,6H),5.20(s,2H),6.50(d,J=8.0Hz,1H),6.72(d,J=8.2Hz,1H),6.95(s,1H),7.12(m,1H),7.48(s,1H),8.43(s,1H)
実施例49
V−49 11−クロロ−2,3−ジメトキシ−8−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン
6,7−ジメトキシキナゾリン(0.23g,1mmol)と1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロベンジルアルコール(0.23g,1mmol)を使い、0.55mlの濃塩酸を滴加し、製法1による中間体IIIの製造方法に従って白色固体(中間体M−39)が0.35g得られ、収率は76.09%である。
M−39(0.46g,1mmol)を7mlのジクロロメタンに溶かし、氷水浴において順にトリエチルアミン(3mmol)、メタンスルホニルクロライド(5mmol)を滴加し、製法1による産物Vの製造方法に従って白色固体V−49が0.33g得られ、収率は83.54%である。
MS (ESI): [M+H]=396
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm: 3.85(s,6H),5.44(s,2H),6.87(s,1H),7.20(m,1H),7.33(s,1H),7.41(m,1H),7.46(s,1H),8.76(s,1H)
実施例50
4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン(化合物I−1)
3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチルエステル(36.4g,0.2mol)、炭酸カリウム(82.8g,0.6mol)、2−メトキシエチルトシル酸エステル(72.0g,0.4mol)とアセトニトリル(200ml)を加熱還流しながら6時間反応させる。減圧蒸発にて溶媒を除去し、残留物をイソプロパノールで再結晶する。濾過し、吸引濾過してから真空乾燥させて3,4−ビス(2−メトキシエトキシ)安息香酸エチルエステルの白色粉末を得る(53.2g,89%)。
3,4−ビス(2−メトキシエトキシ)安息香酸エチルエステル(15.00g,0.05mol)と50mlの氷酢酸を取り、氷浴において撹拌しながらゆっくり65〜68%の硝酸13mlを滴加する。その後、室温において24時間撹拌する。反応液を500mlの氷水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併せ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した後に無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を濃縮して2−ニトロ−4,5−ビス(2−メトキシエトキシ)安息香酸エチルエステルを褐色油状液体として得る(14.10g,82.22%)。
2−ニトロ−4,5−ビス(2−メトキシエトキシ)安息香酸エチルエステル(34.3g,0.10mol)、ギ酸アンモニウム(63g,1.00mol)、5% Pd/C(5.00g)とホルムアミド(150ml)を150℃において7時間反応させる。室温まで冷却して大量の固体を析出させ、濾過して白色固体状の6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4(3H)キナゾロンを白色粉末として得る(22.1g,75%)。
6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4(3H)キナゾロン(14.7g,0.15mol)、N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)とジクロロメタン(150ml)に、室温で撹拌しながらゆっくり塩化チオニル(14.9g)を滴加する。滴加終了後、加熱還流しながら6時間反応させる。反応液を室温まで冷却させ、水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調整し、室温において約30分間撹拌して静置する。有機相を回収し、減圧濃縮して白色固体4−クロロ−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリンを得(14.1g, 89.5%)、[M+H]=313である。
実施例51
2−アミノ−6−ブロモベンジルアルコール(中間体II−1)
2−ニトロ−6−ブロモトルエン(32.20g,0.20mol)、N−ブロモスクシンイミド(26.6g,0.20mol)、過酸化ベンゾイル(0.40g,2mmol)を100mlのクロロベンゼンに溶かし、昇温して還流しながら20時間反応させる。反応を停止させ、濾過し、濾液を取って減圧濃縮して薄褐色の油状物を得、エタノールで再結晶して薄黄色の固体2−ニトロ−6−ブロモベンジルブロマイド(47.31g,81%)を得る。
2−ニトロ−6−ブロモベンジルブロマイド(14.70g,0.05mol)、無水酢酸ナトリウム(14.7g,0.15mol)を70mlのN,N−ジメチルホルムアミドに加え、70℃に昇温して1時間反応させる。室温まで冷却させ、150mlの水を加え、順に酢酸エチルで3回、水で3回、飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して白色固体2−ニトロ−6−ブロモ酢酸ベンジルエステルを得る(12.65g,92%)。
2−ニトロ−6−ブロモ酢酸ベンジルエステルを(2.73g,0.01mol)を100mlの水に加え、20mlの10%水酸化カリウム水溶液を滴加し、滴加終了後、昇温して還流しながら2時間反応させる。完全に反応させてから室温まで冷却し、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して黄色固体2−ブロモ−6−ニトロベンジルアルコールを得る(1.91g,83%)。
2−ブロモ−6−ニトロベンジルアルコールを(1.15g,5mmol)、硫化ナトリウム(0.78g,10mmol)、イオウ(0.32g,10mmol)を50mlのエタノールと25mlの水との混合液に溶かし、その後、還流に昇温して2時間反応させる。室温まで冷却させ、エタノールを減圧蒸発にて除去した後に30mlの水を加え、エチルエーテルで3回抽出を行い、有機相を併せ、順に水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濾液を回収し、減圧濃縮して黄色固体2−ブロモ−6−アミノベンジルアルコールを得(0.78g,78%)、[M+H]=202である。
実施例52
上皮成長因子受容体チロシンキナーゼに対するインビトロ阻害活性
EGFR阻害剤スクリーニングキット(Cat# PV3193, Invitrogen)の明細書を参照にし、化合物の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼに対するインビトロ阻害活性を測定する。測定用化合物をそれぞれ200μM、40μMの溶液に調製し、当該濃度において化合物の酵素阻害活性を調べる。化合物塩酸エルロチニブを陽性コントロール薬剤とし、その結果は以下のとおりである。
実施例53
オーロラキナーゼ B(Aurora kinase B)に対するインビトロ阻害活性
オーロラキナーゼ阻害剤スクリーニングキット(Cat# PV3174, Invitrogen)の明細書を参照にし、化合物のオーロラキナーゼに対するインビトロ阻害活性を測定する。測定用化合物をそれぞれ200μM、20μMの溶液に調製し、当該濃度において化合物の酵素阻害活性を調べる。化合物VX−680(化学名: N−(4−((4−((5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル)チオ)フェニル)シクロプロパンホルムアミド、オーロラキナーゼ阻害剤)を陽性コントロール薬剤とし、その結果は以下のとおりである。
[化学式10]
実施例54
腫瘍細胞に対する化合物のインビトロ阻害活性(阻害率)の測定
化合物が100μMと10μMにおいてHut78 Tリンパ芽球性白血病細胞、Jurkat E6−1ヒトT細胞リンパ腫、PANC−1ヒト膵臓癌細胞、A549ヒト肺癌細胞、K562ヒト慢性骨髄性白血病細胞、Hep3B2.1−7ヒト肝臓臓癌細胞、MDA−MB−435sヒト乳癌細胞、Colo320ヒト大腸癌細胞株、PC−3ヒト前立腺癌とHepG2ヒト肝臓癌細胞株に対する阻害率をCCK−8キット(Dojindo Molecular Technologies, Inc.)を用いて測定する。化合物塩酸エルロチニブとゲフィチニブを陽性コントロール薬剤とし、具体的な結果は以下のとおりである。
実施例55
腫瘍細胞に対する化合物のインビトロ阻害活性(IC50)の測定
化合物がHut78 Tリンパ芽球性白血病細胞、Jurkat E6−1ヒトT細胞リンパ腫、PANC−1ヒト膵臓癌細胞、A549ヒト肺臓癌細胞、K562ヒト慢性骨髄性白血病細胞、Hep3B2.1−7ヒト肝臓癌細胞、MDA−MB−435sヒト乳癌細胞、Colo320ヒト大腸癌細胞株、PC−3ヒト前立腺癌とHepG2ヒト肝臓癌細胞株に対するIC50をCCK−8キットを用いて測定する。塩酸エルロチニブを陽性コントロール薬剤とし、具体的な結果は以下のとおりである(IC50単位:μg/ml)。
実施例56
急性毒性試験:張均田編集の「現代薬理実験方法」に記載の方法を用いて予備スクリーニングを経てブリス(Bliss)法に基づいて統計解析を行い、モウス一回経口投与で化合物V−2、V−15、V−20、V−22とV−33のLD50がそれぞれ2.05g/kg、2.97g/kg、0.75g/kg、1.34g/kgと2.84g/kgであることが確認された。
実施例57
製造方法:有効成分と、シュクロースと、コーンスターチとを混合し、水を加えて湿潤状態にし、均一に撹拌する。乾燥し、粉砕してメッシュを通し、ステアリン酸カルシウムを加え、均一に混合して打錠する。1錠あたりの重量が200mgであり、有効成分の含有量が10mgである。
実施例58
製造方法:有効成分を注射用水に溶解し、均一に混合する。濾過し、得られた溶液を滅菌条件下においてアンプル瓶に分注し、1アンプルに10mgずつであり、有効成分の含有量は2mg/アンプルである。
以上において発明を実施するための最良の実施形態が具体的に説明されているが、本発明がそれらに限定されないことを理解すべきある。また、開示された実施形態について種々の変形を施すことが可能であることは当分野の普通技術者にとって容易に想到できることであって、またこれらの変形はいずれも本発明の範囲内のものである。本発明において引用された全ての公開出版物、特許出願と特許は援用によりその全てが本文に取り込まれる。

Claims (34)

  1. 縮環キナゾリン誘導体であって、以下の化学構造式(V)で表される化合物、またはその塩及び塩の水和物であり、
    [化学式5]
    このうち、RまたはRは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環または置換複素環であり、
    またはRは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
    は、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基またはC−Cアルコキシ基であり、
    、R、R、RとRは、同時に水素になることはないことを特徴とする縮環キナゾリン誘導体。
  2. 前記置換フェニル基がベンゼン環において1〜4個の置換基を含んでおり、その置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキル基またはアミノ基であることを特徴とする請求項1に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  3. 前記複素環は、一つまたは一つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の5員複素環または6員複素環であり、前記ヘテロ原子は、窒素、酸素またはイオウであることを特徴とする請求項1に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  4. 前記複素環は、一つまたは一つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の5員複素環または6員複素環であり、前記ヘテロ原子は、窒素、酸素またはイオウであることを特徴とする請求項2に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  5. 前記置換複素環は、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  6. 前記アルコキシ基は、C−Cアルコキシ基、置換ベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、モルホリン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、ピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基またはピペリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  7. 前記アルコキシ基は、C−Cアルコキシ基、置換ベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、モルホリン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、ピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基またはピペリジン−1−イル−(C−C)アルコキシ基であることを特徴とする請求項5に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  8. 前記ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであることを特徴とする請求項1、2、3、4または7に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  9. 前記ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであることを特徴とする請求項5に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  10. 前記ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであることを特徴とする請求項6に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  11. 前記塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩またはメタンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1、2、3、4、7、9または10に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  12. 前記塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩またはメタンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項5に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  13. 前記塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩またはメタンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項6に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  14. 前記塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、クエン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、トシル酸塩またはメタンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項8に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  15. 前記C−Cアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基またはエトキシメトキシ基であることを特徴とする請求項1、2、3、4、7、9、10、12、13または14に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  16. 前記C−Cアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基またはエトキシメトキシ基であることを特徴とする請求項5に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  17. 前記C−Cアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基またはエトキシメトキシ基であることを特徴とする請求項6に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  18. 前記C−Cアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基またはエトキシメトキシ基であることを特徴とする請求項8に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  19. 前記C−Cアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、メトキシエトキシ基またはエトキシメトキシ基であることを特徴とする請求項11に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  20. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項1、2、3、4、7、9、10、12、13、14、16、17、18または19に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  21. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項5に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  22. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項6に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  23. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項8に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  24. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項11に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  25. 前記C−Cアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基またはイソプロポキシメチル基であり、前記C−Cアミド基は、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基またはイソブチルアミド基であることを特徴とする請求項15に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  26. 前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環または置換複素環であり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環または置換複素環であり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
    前記Rは、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基またはC−Cアルコキシ基であり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
    、R、R、RとRは、同時に水素になることはないことを特徴とする請求項1に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  27. 前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、エトキシカルボニル基、n−プロピル基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、メトキシ基、メトキシエトキシ基、トリフルオロメチル基、3−フルオロベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−プロポキシ基、モルホリン−1−イル−プロポキシ基、ピペラジン−1−イル−プロポキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−プロポキシ基、またはピペリジン−1−イル−プロポキシ基、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランであり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、エトキシカルボニル基、n−プロピル基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、メトキシ基、メトキシエトキシ基、トリフルオロメチル基、3−フルオロベンジルオキシ基、ピロリジン−1−イル−プロポキシ基、モルホリン−1−イル−プロポキシ基、ピペラジン−1−イル−プロポキシ基、N−メチルピペラジン−1−イル−プロポキシ基、またはピペリジン−1−イル−プロポキシ基、5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フランであり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、エチニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、メチルメタンスルホン酸エステル、メトキシ基、アセトアミド基、ベンズアミド基、3−フルオロベンジルオキシ基またはモルホリンであり、
    前記Rは、水素、メチル基、トリフルオロメチル基、n−ブチル基、メトキシエチル基であり、
    前記Rは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、エチニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、メチルメタンスルホン酸エステル、メトキシ基、アセトアミド基、ベンズアミド基、3−フルオロベンジルオキシ基またはモルホリンであり、
    、R、R、RとRは、同時に水素になることはないことを特徴とする請求項1に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  28. 前記誘導体は、
    9−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩1水和物、
    9−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−ブロモ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩半水和物、
    9−ブロモ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンメタンスルホン酸塩、
    9−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン塩酸塩3水和物、
    9−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−ニトロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−アミノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン臭化水素酸塩3水和物、
    9−アミノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−トリフルオロメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−メトキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}アセトアミド、
    N−{2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン}ベンズアミド、
    9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−フルオロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−シアノ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−ヒドロキシ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−エチニル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    メタンスルホン酸−{9−二トロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−11−メタノール}エステル塩酸塩
    メタンスルホン酸−{9−二トロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−11−メタノール}エステル、
    9−アミノ−11−ヒドロキシメチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−8−メチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンリンゴ酸塩、
    11−クロロ−8−メチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    4−(3−((9−クロロ−10−フルオロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリンジトシル酸塩3水和物、
    4−(3−((9−クロロ−10−フルオロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
    9−クロロ−3−メトキシ−2−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−フルオロ−3−メトキシ−2−(3−(ピペラジン−1−イル)プロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    4−(3−((9−エチニル−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
    3−メトキシ−2−(3−モルホリノプロポキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−ニトリル、
    4−(3−((11−クロロ−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン、
    メタンスルホン酸−{3−((9−二トロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)オキシ)プロピル)モルホリン−11−メタノール}エステル、
    9−クロロ−10−フルオロ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−エチニル−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−シアノ−2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    N−((5−(9−クロロ−10−(3−フルオロベンジルオキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
    N−((5−(9−クロロ−10−フルオロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
    N−((5−(9−エチニル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
    N−((5−(11−クロロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)フラン−2−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エチルアミン、
    11−クロロ−8−n−ブチル−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2,3−ビス(2−メトキシエトキシ)−8−(2−メトキシエチル)−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    2−クロロ−11−シアノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2−ニトロ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2−アミノ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2−メトキシ−3−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    11−クロロ−2−(3−フルオロベンジルオキシ)−3−メトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−ブロモ−3−メトキシ−2−n−プロピル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン、
    9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸エチルエステル、
    (E)−(9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド塩酸塩、
    (E)−(9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−イル)−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド、
    9−ブロモ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−2−ギ酸、
    4−(2,3−ジメトキシ−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリン−9−イル)モルホリン、及び
    11−クロロ−2,3−ジメトキシ−8−トリフルオロメチル−8H−キナゾリノ[4,3−b]キナゾリンを含むことを特徴とする請求項1に記載の縮環キナゾリン誘導体。
  29. 請求項1〜28のいずれか1項に記載の縮環キナゾリン誘導体の製造方法であって、
    式(I)の化合物と式(II)の化合物とを溶媒甲の中に溶かせ、アルカリAまたは酸Bを加えた後に反応させて式(III)の化合物を得、前記式(III)の化合物を溶媒乙の中でオキシ塩化リンまたはメタンスルホニルクロライドと反応させ、式(V)で表される縮環キナゾリン誘導体を得る工程を含んでおり、
    [化学式11]
    [化学式5]
    このうち、RまたはRは、水素、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシ基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルキル基、C−Cアミド基、(E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド基、アルコキシ基、グアニジル基、ウレイド基、トリフルオロメチル基、C−Cスルホニル基、アリールスルホニル基、置換フェニル基、フェニル基、複素環または置換複素環であり、
    またはRは、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、C−Cアルキニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、アルキルスルホン酸エステル、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアミド基、ベンズアミド基、C−C置換アミノ基、C−C不飽和脂肪族鎖、5員を含む脂肪族環、6員を含む脂肪族環、置換フェニル基、フェニル基、置換ベンジルオキシ基または複素環であり、
    は、水素、トリフルオロメチル基、C−Cアルキル基またはC−Cアルコキシ基であり、
    、R、R、RとRは、同時に水素になることはないことを特徴とする縮環キナゾリン誘導体の製造方法。
  30. 前記溶媒甲は、アセトニトリル、イソプロパノール、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド、1,4−ジオキサンであり、前記溶媒乙は、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエンまたはベンゼンであり、前記アルカリAは、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、ジイソプロピルエチルアミンであり、前記酸Bは、蟻酸、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 前記式(V)の化合物を酸/エタノールにおいて加熱溶解させた後に、冷却して式(V)の化合物の塩を析出させる工程を更に含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  32. 前記酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、タンニン酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、トシル酸またはメタンスルホン酸であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 請求項1〜28のいずれか1項に記載の縮環キナゾリン誘導体またはその塩と、医薬的に許容される担体とを含む組成物。
  34. 請求項1〜28のいずれか1項に記載の縮環キナゾリン誘導体またはその塩の、癌及び分化と増殖に係る疾患を治療するための薬物の製造における使用。
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