JP2013254570A - リチウムイオン電池用セパレータ及びリチウムイオン電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐穿孔性が高く、これを用いたリチウムイオン電池の内部抵抗、サイクル特性が良好なセパレータ、及び安全性、内部抵抗、サイクル特性が良好なリチウムイオン電池を提供する。
【解決手段】不織布基材の両面が、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗層により被覆され、一方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、耐酸化性ポリマーであり、他方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、耐還元性であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ、及びこのセパレータを有機ポリマーバインダーが耐酸化性ポリマーである面を、正極に対向するように用いてなるリチウムイオン電池。
【選択図】なし
【解決手段】不織布基材の両面が、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗層により被覆され、一方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、耐酸化性ポリマーであり、他方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、耐還元性であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ、及びこのセパレータを有機ポリマーバインダーが耐酸化性ポリマーである面を、正極に対向するように用いてなるリチウムイオン電池。
【選択図】なし
Description
本発明は、リチウムイオン電池用セパレータ、及びこのリチウムイオン電池用セパレータを用いたリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池(以下、「電池」と略記する場合がある)には、正負極間の接触を防ぐためのセパレータが用いられている。
リチウムイオン電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記する場合がある)として従来用いられているポリエチレンまたはポリプロピレンからなる多孔性フィルムは、耐熱性が低く、安全上重大な問題を抱えている。すなわち、かかる多孔性フィルムをセパレータとして用いた電池は、内部短絡等の原因により電池内部で局部的な発熱が生じた場合、発熱部位周辺のセパレータが収縮して内部短絡がさらに拡大し、暴走的に発熱して発火・破裂等の重大な事象に至ることがある。
このような問題に対し、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の耐熱性の高い繊維からなる不織布に、アルミナ等の無機粒子及び有機ポリマーバインダーを塗工してなるセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、本技術には、塗層に含まれるバインダーが正極における電気化学的酸化反応によって劣化し、分解生成物が活物質に作用して電池特性が悪化するという問題があった。この問題に対し、耐酸化性の高いアクリレート系ポリマーをバインダーとして用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、一般に、耐酸化性の高いポリマーは負極における電気化学的還元反応に対する耐還元性は低く、この技術によっても極めて高い電池特性を実現することはできなかった。
かかる問題に対し、有機ポリマーに代えて、耐酸化性、耐還元性の高い無機バインダーを用いた塗層を設ける技術も提案されているが(例えば、特許文献3参照)、無機バインダーは機械的に脆いため、セパレータを折り曲げた際に、塗層が表面から脱落するなどの問題を有していた。
本発明の課題は、リチウムイオン電池用セパレータに関し、これを用いた電池の安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性が良好であるセパレータと、このセパレータを用いた、安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性が良好であるリチウムイオン電池を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、不織布基材の両面が、無機顔料及び有機ポリマーバインダーを含む塗層により被覆されてなるリチウムイオン電池用セパレータであって、一方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、正極電位による酸化に対し安定なポリマーであり、他方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、負極電位による還元に対し安定なポリマーであることにより、これを用いた電池の安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性を良好にすることが可能なセパレータが得られることを見出した。
さらに、上記セパレータを用い、有機ポリマーバインダーが正極電位による酸化に対して安定なポリマーである面が正極に対向してなるようにした電池は、安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性が良好なリチウムイオン電池になることを見出した。
本発明のセパレータを用いることで安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性が良好なリチウムイオン電池を製造することができる。
本発明のセパレータは、不織布基材の両面が、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗層により被覆されてなるリチウムイオン電池用セパレータであって、一方の面を被覆する塗層に含まれる有機ポリマーバインダー(以下、「バインダー」と記す場合がある)が、正極電位による酸化に対し安定なポリマー(以下、「耐酸化性ポリマー」と記す場合がある)であり、他方の面を被覆する塗層に含まれるバインダーが、負極電位による還元に対し安定なポリマー(以下、「耐還元性ポリマー」と記す場合がある)であるセパレータである。
本発明の塗層に含まれる無機顔料としては、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ等のアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等を用いることができる。これらの中でも、リチウムイオン電池に用いられる電解質に対する安定性が高い点で、α−アルミナまたはアルミナ水和物が好ましく用いられる。
本発明の「正極電位による酸化に対し安定なポリマー」とは、正極の電位に曝された場合に、分解によりバインダーとしての能力が低下したり、分解生成物が、電池の内部抵抗を増大させたり、サイクル寿命を短くしたりなどの悪影響が生じにくいポリマーである。かかるポリマーの例としては、(メタ)アクリル酸エステルを主な構成単量体とするポリマーが挙げられる。
本発明の「負極電位による還元に対し安定なポリマー」とは、負極の電位に曝された場合に、分解によりバインダーとしての能力が低下したり、分解生成物が、電池の内部抵抗を増大させたり、サイクル寿命を短くしたりなどの悪影響が生じにくいポリマーである。かかるポリマーの例としては、スチレン−ブタジエン共重合エラストマーが挙げられる。
本発明のセパレータは、無機顔料と耐酸化性ポリマーとを含む第1の塗液を一方の面(A面)に塗工し、無機顔料と耐還元性ポリマーとを含む第2の塗液を他方の面(B面)に塗工することで製造できる。A面への第1の塗液の塗工とB面への第2の塗液の塗工は同時に行なっても良いし、A面→B面の順で順次行なっても、B面→A面の順で順次行なっても良い。また、1面に塗液を塗工→乾燥させてから、他方の面に塗液を塗工→乾燥しても良いし、1面に塗液を塗工→他方の面に塗液を塗工→両面を乾燥しても良い。図1は本発明のセパレータを示す概念図であり、符号1は不織布基材を示し、符号2はバインダーが耐酸化性ポリマーである塗層を示し、符号3はバインダーが耐還元性ポリマーである塗層である。本発明の塗層は、不織布基材の表面を被覆してなる塗層のみで形成されていても良いし、不織布基材の表面を被覆してなる塗層4と不織布基材の内部に浸透してなる塗層5とで形成されていても良い。本発明の塗層は、不織布基材の大部分を被覆していれば良く、不織布基材の一部が露出していることは、本発明の効果に影響を及ぼさない。
本発明のセパレータの製造において、塗液を不織布基材に塗工する方法としては、各種の塗工装置を用いることができる。かかる塗工装置としては、グラビアコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ロールコーター等の各種コーターを用いることができる。
本発明のセパレータを用い、安全性が高く、かつサイクル特性・充放電特性が良好な電池を製造するためには、バインダーが耐酸化性ポリマーである面が正極に対向するように電池を組み立てる。バインダーが耐酸化性ポリマーである面を負極に対向させた場合、本発明のセパレータの効果である、良好な内部抵抗・サイクル特性が実現できない。
本発明のセパレータに用いる不織布基材は、特に制限されないが、耐熱性の高いセパレータを製造するという目的を達成するためには、不織布基材についても耐熱性の高いものであることが好ましく、かかる観点からは、融点の高い繊維から構成されることが好ましい。本発明のセパレータに用いる不織布基材を形成する繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアクリロニトリル等のアクリル、6,6ナイロン、6ナイロン等のポリアミド等の各種合成繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンパルプ等の各種セルロースパルプ、レーヨン、リヨセル等のセルロース系再生繊維等が例示される。これらの中で、耐熱性、低吸湿性等の理由から、ポリエステルまたはポリプロピレンを主体とした不織布が好ましい。不織布基材を形成する繊維の好ましい繊維径は、用いる塗液の物性にも依存するが、2〜8μmの範囲にあることが好ましい。不織布基材の厚みとしては、15〜30μmの範囲にあることが好ましい。
繊維をシート状に形成せしめる方法としては、スパンボンド法、メルトブロー法、湿式法、静電紡糸法等の各種製造方法によることができる。これらの中で、湿式法によれば、薄くて緻密な構造を得ることができるため好ましい。繊維間を接合する方法としては、ケミカルボンド法、熱融着法等の各種方法によることができる。これらの中で、熱融着法によることで、表面が平滑な基材不織布が得られることから好ましい。
本発明の塗層を形成せしめるのに用いる塗液には、前記無機顔料及びバインダーの他に、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の各種分散剤、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレンオキサイド等の各種増粘剤、各種の濡れ剤、防腐剤、消泡剤等の各種添加剤を、必要に応じ配合せしめることもできる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において%及び部は、断りのない限り全て質量基準である。また塗工量は絶乾塗工量である。
<不織布基材の作製>
繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化ポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維50質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)50質量部とをパルパーにより水中に分散し、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。この抄造用スラリーを、円網型抄紙機にて、湿式方式で抄き上げ、135℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維同士、及びバインダー用PET系短繊維と配向結晶化PET系短繊維の交点を接着させて不織布強度を発現させ、目付12g/m2の不織布とした。さらに、この不織布を、誘電発熱ジャケットロール(金属製熱ロール)及び弾性ロールからなる1ニップ式熱カレンダーを使用して、熱ロール温度200℃、線圧100kN/m、処理速度30m/分の条件で熱カレンダー処理し、厚み18μmの不織布基材を作製した。
繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化ポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維50質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)50質量部とをパルパーにより水中に分散し、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。この抄造用スラリーを、円網型抄紙機にて、湿式方式で抄き上げ、135℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維同士、及びバインダー用PET系短繊維と配向結晶化PET系短繊維の交点を接着させて不織布強度を発現させ、目付12g/m2の不織布とした。さらに、この不織布を、誘電発熱ジャケットロール(金属製熱ロール)及び弾性ロールからなる1ニップ式熱カレンダーを使用して、熱ロール温度200℃、線圧100kN/m、処理速度30m/分の条件で熱カレンダー処理し、厚み18μmの不織布基材を作製した。
<塗液Aの作製>
体積平均粒子径2.3μm、比表面積3m2/gのベーマイト100部を、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.3%水溶液120部に混合し十分撹拌し、次いで、その1質量%水溶液の25℃における粘度が7000mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.5%水溶液300部、及び、耐酸化性ポリマーであるバインダーとして、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのアクリル酸エステル樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を混合、撹拌して塗液Aを作製した。
体積平均粒子径2.3μm、比表面積3m2/gのベーマイト100部を、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.3%水溶液120部に混合し十分撹拌し、次いで、その1質量%水溶液の25℃における粘度が7000mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.5%水溶液300部、及び、耐酸化性ポリマーであるバインダーとして、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのアクリル酸エステル樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を混合、撹拌して塗液Aを作製した。
<塗液Bの作製>
バインダーとして、耐還元性ポリマーである、ガラス転移点5℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合エマルション(固形分濃度50%)7部を用いた以外は塗液Aと同様にして、塗液Bを作製した。
バインダーとして、耐還元性ポリマーである、ガラス転移点5℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合エマルション(固形分濃度50%)7部を用いた以外は塗液Aと同様にして、塗液Bを作製した。
<セパレータAの作製>
前記不織布基材の一方の面(A面)上に、塗液Aを、キスリバース方式のグラビアコーターにて絶乾塗工量が8g/m2となるように塗工・乾燥した。次いで、塗液Aを塗工したのとは反対面(B面)に、塗液Bを、キスリバース方式のグラビアコーターにて絶乾塗工量が8g/m2となるように塗工・乾燥し、厚み36μmのセパレータAを作製した。
前記不織布基材の一方の面(A面)上に、塗液Aを、キスリバース方式のグラビアコーターにて絶乾塗工量が8g/m2となるように塗工・乾燥した。次いで、塗液Aを塗工したのとは反対面(B面)に、塗液Bを、キスリバース方式のグラビアコーターにて絶乾塗工量が8g/m2となるように塗工・乾燥し、厚み36μmのセパレータAを作製した。
<セパレータB〜Fの作製>
各面に塗工した塗液の種類・量を表1のように変更した以外は、セパレータAと同様にして、セパレータB〜Fを作製した。表1には、得られた各セパレータの厚みも記す。
各面に塗工した塗液の種類・量を表1のように変更した以外は、セパレータAと同様にして、セパレータB〜Fを作製した。表1には、得られた各セパレータの厚みも記す。
電池I〜IXの作製
正極にマンガン酸リチウム、負極にメソカーボンマイクロビーズ、電解液にヘキサフルオロリン酸リチウムの1mol/L炭酸ジエチル/炭酸エチレン(容量比7/3)混合溶媒溶液を用いた設計容量30mAhの評価用電池を作製した。この時、使用するセパレータ、正極・負極に対向するセパレータ面の塗層におけるバインダーの種類を表2に示す。
正極にマンガン酸リチウム、負極にメソカーボンマイクロビーズ、電解液にヘキサフルオロリン酸リチウムの1mol/L炭酸ジエチル/炭酸エチレン(容量比7/3)混合溶媒溶液を用いた設計容量30mAhの評価用電池を作製した。この時、使用するセパレータ、正極・負極に対向するセパレータ面の塗層におけるバインダーの種類を表2に示す。
<内部抵抗の評価>
作製した各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクルのシーケンスにて、5サイクルの慣らし充放電を行った後、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→6mAで30分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧を測定(電圧a)→60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→90mAで2分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧(電圧b)を測定、を行い、内部抵抗Ω=(電圧a−電圧b)/(90mA−6mA)の式で内部抵抗を求めた。結果を表1に記す。
○:内部抵抗4Ω未満
△:内部抵抗4Ω以上5Ω未満
×:内部抵抗5Ω以上
作製した各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクルのシーケンスにて、5サイクルの慣らし充放電を行った後、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→6mAで30分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧を測定(電圧a)→60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→90mAで2分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧(電圧b)を測定、を行い、内部抵抗Ω=(電圧a−電圧b)/(90mA−6mA)の式で内部抵抗を求めた。結果を表1に記す。
○:内部抵抗4Ω未満
△:内部抵抗4Ω以上5Ω未満
×:内部抵抗5Ω以上
<サイクル特性の評価>
上記の各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクルのシーケンスにて、100サイクルの充放電を行い、[1−(100サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)]×100(%)として容量低下率を求めた。容量低下率の低い方が、サイクル特性が良好な電池である。結果を表2に記す。
○:容量低下率10%未満
△:容量低下率10%以上20%未満
×:容量低下率20%以上
上記の各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクルのシーケンスにて、100サイクルの充放電を行い、[1−(100サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)]×100(%)として容量低下率を求めた。容量低下率の低い方が、サイクル特性が良好な電池である。結果を表2に記す。
○:容量低下率10%未満
△:容量低下率10%以上20%未満
×:容量低下率20%以上
<耐穿孔性の評価>
直径40mmの真ちゅう製円筒電極、セパレータ、直径0.3mm・長さ5mmの銅線、直径25mmの真ちゅう製円筒電極をこの順で重ね、両電極に2.5Vの電圧を加えながら、荷重装置により徐々に荷重した。両電極間に10μAの電流が流れた時点をもって、セパレータが穿孔したものとした。結果を表2に記す。
○:穿孔時の荷重2000N以上
△:穿孔時の荷重1000N以上2000N未満
×:穿孔時の荷重1000N未満
直径40mmの真ちゅう製円筒電極、セパレータ、直径0.3mm・長さ5mmの銅線、直径25mmの真ちゅう製円筒電極をこの順で重ね、両電極に2.5Vの電圧を加えながら、荷重装置により徐々に荷重した。両電極間に10μAの電流が流れた時点をもって、セパレータが穿孔したものとした。結果を表2に記す。
○:穿孔時の荷重2000N以上
△:穿孔時の荷重1000N以上2000N未満
×:穿孔時の荷重1000N未満
表2に記すように、一方の面を被覆する層のバインダーが耐酸化性ポリマーであり、他方の面を被覆する層のバインダーが耐還元性ポリマーである本発明のセパレータAは、不織布基材の1面のみが被覆されたセパレータC、E、不織布基材のみのセパレータFと比較して、耐穿孔性に優れ、安全性が高い電池を製造することができる。
本発明のセパレータであるセパレータAを、バインダーが耐酸化性ポリマーであるA面が正極に対向するように用いてなる本発明の電池Iは、セパレータの向きが異なる本発明以外の電池IIや、他のセパレータを用いた本発明以外の電池III〜IXと比較して、内部抵抗、サイクル特性とも良好であり、かつ使用されているセパレータの耐穿孔性が高いので、安全性も高い。
本発明は、安全性が高く、かつ内部抵抗・サイクル特性が良好なリチウムイオン電池用セパレータの製造に用いることができる。
1 不織布基材
2 バインダーが耐酸化性ポリマーである塗層
3 バインダーが耐還元性ポリマーである塗層
4 不織布基材の表面を被覆してなる塗層
5 不織布基材の内部に浸透してなる塗層
2 バインダーが耐酸化性ポリマーである塗層
3 バインダーが耐還元性ポリマーである塗層
4 不織布基材の表面を被覆してなる塗層
5 不織布基材の内部に浸透してなる塗層
Claims (2)
- 不織布基材の両面が、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗層により被覆されてなるリチウムイオン電池用セパレータであって、一方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、正極電位による酸化に対し安定なポリマーであり、他方の面を被覆する塗層の有機ポリマーバインダーが、負極電位による還元に対し安定なポリマーであることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ。
- 請求項1のセパレータを用いてなるリチウムイオン電池であって、塗層の有機ポリマーバインダーが正極電位による酸化に対し安定なポリマーである面が正極に対向してなることを特徴とするリチウムイオン電池。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016024970A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | 日本バイリーン株式会社 | 電気化学素子用セパレータ |
CN118645587A (zh) * | 2024-05-30 | 2024-09-13 | 江西赣锋锂电科技股份有限公司 | 一种正极极片及其锂离子电池 |
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2012
- 2012-06-05 JP JP2012127666A patent/JP2013254570A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016024970A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | 日本バイリーン株式会社 | 電気化学素子用セパレータ |
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