JP2012155941A - 電気化学素子用セパレータおよびそれを用いた電気化学素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、耐デンドライト性と巻回性に優れる電気化学素子用セパレータ、放電容量維持率に優れる電気化学素子を提供することにある。
【解決手段】ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータ。
【選択図】なし
【解決手段】ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータ。
【選択図】なし
Description
本発明は、電気化学素子用セパレータおよびそれを用いた電気化学素子に関する。
従来、リチウム二次電池用セパレータとしては、ポリオレフィン樹脂からなる微多孔質フィルムが使用されている。ポリエチレンを主成分とする微多孔質フィルムの場合は、電池内部の温度が130℃近傍になった場合、溶融して微多孔を塞ぐことで、リチウムイオンの移動を防ぎ、電流を遮断させる熱ヒューズ機能(シャットダウン機能)があるが、何らかの状況により、さらに温度が上昇した場合、セパレータ自体が溶融してショートし、熱暴走する可能性が示唆されている。そこで、電池の安全性を向上させることを目的とし、合繊短繊維からなる不織布セパレータやフィブリル化繊維を含有する不織布セパレータが提案されている。不織布等の多孔質基材に、フィラー粒子を含有するスラリーを含浸又は塗工してリチウム二次電池用セパレータとする例が開示されている(例えば、特許文献1〜21参照)。
合成短繊維からなる不織布セパレータは、繊維間の隙間が大きくなりやすく、リチウムデンドライトが貫通する問題があった。リチウムデンドライトとは、充放電を繰り返し行ったときや、過充電したときに負極表面に析出する金属リチウムをいう。リチウムデンドライトは徐々に成長し、セパレータを貫通して正極に達し、内部短絡の原因になる場合がある。フィブリル化繊維を含有する不織布セパレータは、取り扱い時や巻回時に擦れによって毛羽立ちやすい問題があった。特許文献1〜21のセパレータは、フィラー粒子層が厚い場合には、取り扱い時や巻回時にひび割れや剥離が生じるため、巻回性に問題があった。樹脂バインダーの種類や添加量によっては、フィラー粒子が樹脂バインダーに埋没してしまう場合や、樹脂バインダーが不織布の孔を塞いでしまう場合があった。
本発明の課題は、耐デンドライト性と巻回性に優れる電気化学素子用セパレータ、放電容量維持率に優れる電気化学素子を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布を含有してなる電気化学素子用セパレータおよびそれを用いてなる電気化学素子を見出した。
本発明の電気化学素子用セパレータは、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布を含有してなるため、繊維間の結合が強く、細孔が小さく、耐デンドライト性と巻回性に優れている。また、該セパレータを用いることにより、放電容量維持率に優れる電気化学素子が得られる。
本発明の電気化学素子用セパレータ(以下、「セパレータ」と表記することもある)において、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布は、予め作製されたポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しない湿式不織布(以下、「湿式不織布A」と表記する)にポリテトラフルオロエチレン微粒子の水分散液を含浸または塗工し、乾燥して、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布(以下、「湿式不織布B」と表記する)を作製する方法、繊維とポリテトラフルオロエチレン微粒子を混合したスラリーを湿式抄紙して、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布(以下、「湿式不織布C」と表記する)を作製する方法等によって製造できる。また、必要に応じて、湿式不織布A〜Cに、カレンダー処理、熱カレンダー処理、熱処理、親水化処理、他の湿式不織布や多孔質フィルムなどの多孔質基材との複合処理を施しても良い。
水分散液には、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、増粘剤、紙力増強剤などの添加剤を添加しても良い。紙力増強剤としては、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、エポキシ変性ポリアミドなどが挙げられる。湿式不織布に含浸するには、例えばディップコーター等の含浸機を用いることができる。湿式不織布に塗工するには、例えばトランスファーロールコーター、リバースロールコーター、ブレードコーター、エアドクターコーター、ロッドコーター、グラビアコーター、ダイコーター、ノッチバーコーター等の塗工機を用いることができる。含浸または塗工後の乾燥方法としては、熱風ドライヤー、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤーなどを用いて行えば良い。必要に応じて赤外線ヒーターや遠赤外線ヒーターを併用しても良い。
ポリテトラフルオロエチレン微粒子は、平均粒子径が0.01〜6μmが好ましく、0.1〜4μmがより好ましい。ポリテトラフルオロエチレン微粒子が球状でない場合は、同じ体積の球に換算したときの直径を平均粒子径とする。平均粒子径が0.01μm未満だと、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加効果が得られにくくなる場合がある。平均粒子径が6μmより大きいと、セパレータの厚みを薄くしにくくなる場合やセパレータの細孔を閉塞する場合がある。湿式不織布B又はC中におけるポリテトラフルオロエチレン微粒子の含有率は、3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。含有率が3質量%未満だと、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加効果が得られにくくなる場合がある。含有率が40質量%より多いと、内部抵抗が高くなる場合がある。平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により確認できる。回折式粒度分布測定装置で測定したときの、質量比で積算50%のときの粒子径、すなわちD50を平均粒子径とする。
湿式不織布A及びCは、円網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙機、短網抄紙機、傾斜短網抄紙機、これらのコンビネーション抄紙機等の抄紙機を用いて湿式抄紙して得られる。傾斜型抄紙機や傾斜短網抄紙機の抄網へのスラリー供給を多段にしたもので多層抄紙しても良い。必要に応じて、湿式不織布A又はCに静電紡糸を組み合わせても良い。本発明においては、必要に応じて、湿式不織布A又はCにカレンダー処理、熱カレンダー処理、熱処理、親水化処理などを施しても良い。
本発明のセパレータは、単層でも多層でも良い。多層とは、構成材料、配合率、坪量、厚みなどが全て同じである層を2層以上積層したもの、構成材料、配合率、坪量などの条件が1つ以上異なる層を2層以上積層したものを指す。後者は、例えば湿式不織布Aと湿式不織布B又はCとを交互に2層以上積層したもの、湿式不織布Aの表裏面に、湿式不織布B又はCを積層し、3層にしたもの、湿式不織布B又はCの表裏面に湿式不織布Aを積層し、3層にしたもの、湿式不織布B又はCと多孔質フィルムを2層以上積層したもの、湿式不織布AとB又はCと多孔質フィルムとを積層したもの等が挙げられる。多層のセパレータは、湿式不織布B又はC同士、湿式不織布Aと湿式不織布B又はC、湿式不織布B又はCと多孔質フィルム、湿式不織布AとB又はCと多孔質フィルムとを単に積層する方法、これらを熱圧処理して熱接着させる方法、これら各層間に熱溶融材料を挟んで加熱接着させる方法で作製することができる。多層のセパレータを作製するときの湿式不織布Aは2種類以上用いても良く、同様に湿式不織布B又はCも2種類以上用いても良く、多孔質フィルムも2種類以上用いても良い。2種類以上とは、構成材料、配合率、坪量、厚みなどの条件が1つ以上異なることを意味する。
湿式不織布A〜Cは、フィブリル化繊維を含有することが好ましい。フィブリル化繊維は、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を担持しやすく、且つ耐デンドライト性を向上させる。フィブリル化繊維としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維などをフィブリル化してなる繊維が挙げられる。天然繊維としては、木材由来のセルロース繊維、麻、綿、サトウキビなどの非木材由来のセルロース繊維、バイオセルロース繊維、羊毛、絹などが挙げられる。再生繊維としては、溶剤紡糸セルロース繊維やキュプラ繊維が挙げられる。合成繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリエステル、ポリエステル誘導体、アクリル系重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンゾイミダゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂からなる繊維が挙げられる。
これらの中でも、パラ系全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、溶剤紡糸セルロースからなるフィブリル化繊維が、塗工時のポリテトラフルオロエチレン微粒子の担持能力に優れるため好ましく、パラ系全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステルからなるフィブリル化繊維が、抄紙時のポリテトラフルオロエチレン微粒子の凝集能力に優れるため好ましい。フィブリル化の程度としては、JIS P8121に規定されるカナダ標準濾水度が0〜600mlであることが好ましく、0〜500mlであることがより好ましく、0〜400mlであることがさらに好ましい。カナダ標準濾水度が600mlより大きいと、繊維径分布が広くなり、湿式不織布の地合斑や厚み斑を生じる場合がある。
フィブリル化繊維は、フィブリル化の程度がある程度以上になるとカナダ標準濾水度の測定に用いるふるい板の穴を通り抜けてしまうため、濾水度が異常に高くなり、正確な濾水度を計測できない。その場合は、本発明においては変法濾水度を採用する。本発明における変法濾水度とは、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した濾水度である。本発明に用いられるフィブリル化繊維の変法濾水度は、0〜400mlであることが好ましく、0〜300mlであることがより好ましい。400mlを超えると、太い繊維径の割合が多くなるため、セパレータの地合斑や厚み斑が生じる場合がある。
従って、本発明におけるフィブリル化繊維は、カナダ標準濾水度が0〜600mlの範囲にあるか、変法濾水度が0〜400mlの範囲にあれば、好ましく用いられる。一般的にカナダ標準濾水度よりも変法濾水度の方が大きな数値になる。変法濾水度よりもカナダ標準濾水度の方が大きな数値を示す場合は、フィブリル化繊維の繊維長が短く、カナダ標準濾水度のふるい板をすり抜けてしまったため、正確なカナダ標準濾水度を示していないことを意味する。本発明においては、フィブリル化繊維は1種類だけでも良いし、2種類以上併用しても良い。2種類以上併用する場合は、湿式不織布の地合斑や厚み斑を生じない範囲であれば、カナダ標準濾水度または変法濾水度が好ましい値ではないフィブリル化繊維を用いても良い。
湿式不織布A〜Cにおいて、フィブリル化繊維の含有率は、全繊維に対し、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、15〜60質量%がさらに好ましい。含有率が5質量%未満だと、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の担持力が不十分になる場合がある。含有率が80質量%を超えると、湿式不織布の耐水性が弱くなる場合や、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の水分散液の含浸性や塗工性が不十分になる場合がある。
湿式不織布A〜Cは、非フィブリル化繊維を含有しても良い。非フィブリル化繊維を含有させると、セパレータの引張強度や突刺強度を強くし、セパレータの巻回性を強くすることができる。非フィブリル化繊維としては、フィブリル化繊維を例示した繊維群でフィブリル化していない有機繊維、これらの誘導体からなる繊維、これらの中から2種類以上の樹脂からなる複合繊維、無機繊維が挙げられる。複合繊維としては、芯鞘型、偏芯型、サイドバイサイド型、海島型、オレンジ型、多重バイメタル型、分割型が挙げられる。
無機繊維としては、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、マイクロガラス繊維、ジルコニア繊維、窒化珪素繊維、炭化珪素繊維などが挙げられる。
非フィブリル化繊維の繊維長は、0.1〜10mmが好ましく、0.3〜6mmがより好ましい。繊維長が0.1mm未満だと、セパレータから脱落する場合があり、10mmより長いと繊維同士が拠れて地合斑や厚み斑を生じる場合がある。非フィブリル化繊維の平均繊維径は、0.1〜15μmが好ましく、1〜8μmがより好ましい。平均繊維径が15μmを超えた場合、厚さ方向における繊維本数が少なくなるため、最終的にセパレータに大きな貫通孔や厚み斑が生じる場合や、厚みを薄くしにくくなる場合がある。平均繊維径が0.1μm未満の場合、繊維の安定製造が困難になる。非フィブリル化繊維は、単一の樹脂からなる繊維(単繊維)であっても良いし、2種以上の樹脂からなる分割しない複合繊維であっても良い。また、本発明における湿式不織布に含まれる非フィブリル化繊維は、1種でも良いし、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。複合繊維は、芯鞘型、偏芯型、サイドバイサイド型、海島型、オレンジ型、多重バイメタル型が挙げられる。非フィブリル化繊維の断面形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形、不定形の何れでも良い。
湿式不織布A〜Cにおいて、非フィブリル化繊維の含有率は、全繊維に対し、5〜100質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、15〜80質量%がさらに好ましい。含有率が5質量%未満だと、湿式不織布の引張強度や突刺強度が不十分になる場合がある。
本発明においては、非フィブリル化繊維の中でも、ピンホールの生成を抑制し、耐デンドライト性に優れることから、理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維が好ましい。理論扁平度が5.0より大きいと、湿式不織布の空隙を閉塞する場合がある。理論扁平度とは、合成短繊維断面の長軸の最大長さ(以下、長軸長さと表記することがある)を短軸の最大長さ(以下、短軸長さと表記することがある)で除した値を意味する。理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維としては、2成分の樹脂が相互に隣接してなる分割型複合繊維を分割して得られる極細繊維が挙げられる。分割型複合繊維を構成する樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル誘導体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
分割型複合繊維の断面形状は、放射状型、層状型、櫛型、碁盤型、海島型などが挙げられる。放射状型はさらに、断面から見た中心部が中空になっている中空型でも良い。分割型複合繊維は、パルパーやミキサーなどで攪拌する方法や高圧水流を当てる方法により分割させることができるものが好ましい。分割型複合繊維をパルパーやミキサーで攪拌して分割させる際には、必要に応じて分散助剤や消泡剤を使用しても良い。分割型複合繊維の平均繊維径は3〜18μmが好ましく、3〜16μmがより好ましく、6〜16μmがさらに好ましい。3μm未満だと、分割しにくくなる場合があり、18μmより太いと、分割して得られる極細繊維断面の長軸が長くなるため、湿式不織布の空隙を閉塞する場合がある。平均繊維径とは、断面積を同じ面積の真円の直径に換算した値を指す。
理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維は、断面の短軸長さが1〜5μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましい。断面の短軸長さが1μm未満だと、断面の扁平度が大きくなりすぎて湿式不織布の空隙を閉塞する場合や、繊維同士の交点の接着が不十分になる場合がある。断面の短軸長さが5μmを超えると、セパレータの厚みを薄くしにくくなる場合がある。理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維の長さは0.5〜10mmが好ましく、1〜6mmがより好ましく、1〜4mmがさらに好ましい。理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維の長さが0.5mm未満だと、湿式抄紙の際に漉き網から抜け落ちて排水に流出する割合が多くなる場合がある。理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維の長さが10mmより長いと、極細繊維同士が拠れて塊ができる場合がある。
湿式不織布A〜Cは、無機フィラーを含有することが好ましい。無機フィラーとしては、アルミナ、ギブサイト、ベーマイト、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの無機酸化物や無機水酸化物、窒化アルミニウムや窒化珪素などの無機窒化物、アルミニウム化合物、ゼオライト、マイカなどが挙げられる。これらの中でも電池特性の劣化を抑制する作用に優れる酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムが好ましい。
湿式不織布A中の無機フィラーの含有率は、3〜100質量%が好ましく、5〜80質量%がより好ましく、10〜60質量%がさらに好ましい。含有率が1質量%未満だと、無機フィラーの添加効果が得られにくい場合がある。含有率が100質量%より多いと、湿式不織布Aの柔軟性が損なわれ、取り扱い時にひび割れや粉落ちしやすくなる場合がある。湿式不織布Aに無機フィラーを含有させるには、湿式不織布を構成する繊維と無機フィラーを混合してスラリーを調製し、湿式抄紙する方法が挙げられる。
湿式不織布B又はC中の無機フィラーの含有率は、1〜60質量%が好ましく、3〜50質量%がより好ましく、5〜40質量%がさらに好ましい。含有率が1質量%未満だと、無機フィラーの添加効果が得られにくい場合がある。含有率が60質量%より多いと、湿式不織布B又はCの厚みを薄くしにくい場合がある。湿式不織布B又はCに無機フィラーを含有させる方法としては、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の水分散液に無機フィラーを混合して、湿式不織布Aに含浸または塗工する方法、繊維と無機フィラー、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を混合したスラリーを調製し、湿式抄紙する方法が挙げられる。
湿式不織布Cを製造するために、繊維とポリテトラフルオロエチレン微粒子を混合したスラリーを調製する場合、必要に応じて凝集剤を添加することが好ましい。繊維とポリテトラフルオロエチレン微粒子とを凝集させることにより、ポリテトラフルオロエチレン微粒子の排水への流出を抑制することができる。凝集剤としては、ポリアミン、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、ジシアンアミドなどの有機系凝集剤、硫酸バンド、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸カルシウム、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウムなどの無機系凝集剤が挙げられる。有機系凝集剤単独でも、無機系凝集剤単独でも良く、有機系と無機系凝集剤を併用しても良い。有機系凝集剤は、ナトリウム塩やカリウム塩などの塩を含有するものでも良い。凝集剤の作用力を強めるために、スラリーのpHを調整しても良い。pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、乳酸、フマル酸などが挙げられる。凝集剤の添加量としては、固形分に換算して、スラリーの固形分に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。凝集剤の添加量が0.01質量%未満では、スラリーの凝集が不十分になる場合があり、10質量%より多いと、スラリーの濾水性が悪化し、抄紙しにくくなる場合がある。
本発明のセパレータの厚みは、10〜60μmが好ましく、15〜50μmがより好ましく、15〜40μmがさらに好ましい。60μmを超えると、セパレータの電気抵抗が高くなる場合があり、10μm未満であると、セパレータの強度が弱くなりすぎて、セパレータの取り扱い時に破損する恐れがある。
本発明のセパレータの密度は、0.250〜0.750g/cm3が好ましく、0.300〜0.700g/cm3がより好ましく、0.400〜0.650g/cm3がさらに好ましい。密度が0.250g/cm3未満だと、塗液が裏抜けする場合があり、0.750g/cm3超だと、セパレータの電気抵抗が高くなる場合がある。
本発明における電気化学素子とは、リチウム電池、リチウム二次電池、ポリアセン電池、有機ラジカル電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、ハイブリッドキャパシタ、レドックスキャパシタ、アルミ電解コンデンサ、導電性高分子アルミ電解コンデンサなど蓄電機能や整流機能を有する電気化学素子を意味する。リチウム二次電池とは、リチウムイオン電池やリチウムイオンポリマー電池を意味する。リチウム二次電池の負極活物質としては、黒鉛やコークスなどの炭素材料、金属リチウム、アルミニウム、シリカ、スズ、ニッケル、鉛から選ばれる1種以上の金属とリチウムとの合金、SiO、SnO、Fe2O3、WO2、Nb2O5、Li4/3Ti5/3O4等の金属酸化物、Li0.4CoNなどの窒化物が用いられる。正極活物質としては、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、チタン酸リチウム、リチウムニッケルマンガン酸化物、リン酸鉄リチウムが用いられる。リン酸鉄リチウムは、さらに、マンガン、クロム、コバルト、銅、ニッケル、バナジウム、モリブデン、チタン、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、マグネシウム、ホウ素、ニオブから選ばれる1種以上の金属との複合物でも良い。
リチウム二次電池の電解液には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、これらの混合溶媒などの有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものが用いられる。リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウムや4フッ化ホウ酸リチウムが挙げられる。固体電解質としては、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたものが用いられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
表1に本発明の実施例及び比較例で用いた繊維、無機フィラー、ポリオレフィン樹脂を示した。表1において、S8は、芯部がポリプロピレン、鞘部が高密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維、S9は、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部が変性ポリエステルからなる芯鞘型複合繊維である。S8とS9の芯部と鞘部の断面積比は、50:50である。S11は、ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体が相互に隣接してなる16分割型の分割型複合繊維、S12は、ポリエチレンテレフタレートと高密度ポリエチレンが相互に隣接してなる12分割型の分割型複合繊維、S13は、ポリエチレンテレフタレートとエチレン−ビニルアルコール共重合体が隣接してなる16分割型の分割型複合繊維を意味する。P1、P2のPTFEは、ポリテトラフルオロエチレンを意味する。CSFは、カナダ標準濾水度を意味する。表2に抄紙用スラリーの配合率を示した。表2の原料の記号は表1の記号に該当する。スラリー20〜27のP1、P2の配合率は、P1、P2の固形分に換算した数値である。
<スラリー1〜15の調製>
スラリー1〜15の配合率になるように、所定の繊維を計量し、それらの繊維を一緒にパルパーで水に分散させ、スラリー1〜15を調製した。必要に応じて、分散助剤、増粘剤、消泡剤を添加した。スラリー2、3、7、8、10、11、12、14、15においては、何れも分割型複合繊維がほぼ分割していることを確認した。
スラリー1〜15の配合率になるように、所定の繊維を計量し、それらの繊維を一緒にパルパーで水に分散させ、スラリー1〜15を調製した。必要に応じて、分散助剤、増粘剤、消泡剤を添加した。スラリー2、3、7、8、10、11、12、14、15においては、何れも分割型複合繊維がほぼ分割していることを確認した。
<スラリー16の調製>
スラリー16の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M1を計量した。F2及びM1を一緒にパルパーで水に分散させて、M1とF2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌して、スラリー16を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー16の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M1を計量した。F2及びM1を一緒にパルパーで水に分散させて、M1とF2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌して、スラリー16を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー17の調製>
スラリー17の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M2を計量した。F2及びM2を一緒にパルパーで水に分散させて、F2とM2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー17を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー17の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M2を計量した。F2及びM2を一緒にパルパーで水に分散させて、F2とM2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー17を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー18の調製>
スラリー18の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M3を計量した。F2及びM3を一緒にパルパーで水に分散させて、F2とM3の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー18を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー18の配合率になるように、F2、S2、S5、S10、S11、M3を計量した。F2及びM3を一緒にパルパーで水に分散させて、F2とM3の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S2、S5、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー18を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー19の調製>
スラリー19の配合率になるように、F6、S13、M4を計量した。F6及びM4を一緒にパルパーで水に分散させ、さらにポリアクリルアミド系凝集剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:ハイドロコール(登録商標)HC−880)をF6とM4の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌して、F6とM4の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S13をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー19を調製した。S13の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー19の配合率になるように、F6、S13、M4を計量した。F6及びM4を一緒にパルパーで水に分散させ、さらにポリアクリルアミド系凝集剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:ハイドロコール(登録商標)HC−880)をF6とM4の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌して、F6とM4の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S13をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー19を調製した。S13の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー20の調製>
スラリー20の配合率になるように、F2、S3、S10、S11、M1、P1を計量した。P1の水分散液にM1を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F2をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F2、M1、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いでS3、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー20を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー20の配合率になるように、F2、S3、S10、S11、M1、P1を計量した。P1の水分散液にM1を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F2をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F2、M1、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いでS3、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー20を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー21の調製>
スラリー21の配合率になるように、F10、S2、S10、M2、P1を計量した。P1の水分散液にM2を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F10をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F10、M2、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いで、S2とS10をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー21を調製した。
スラリー21の配合率になるように、F10、S2、S10、M2、P1を計量した。P1の水分散液にM2を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F10をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F10、M2、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いで、S2とS10をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー21を調製した。
<スラリー22の調製>
スラリー22の配合率になるように、F1、S1、S2、S10、M3、P1を計量した。P1の水分散液にM3を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F1をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F1、M3、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いで、S1、S2、S10を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー22を調製した。
スラリー22の配合率になるように、F1、S1、S2、S10、M3、P1を計量した。P1の水分散液にM3を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F1をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌して、F1、M3、P1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。次いで、S1、S2、S10を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー22を調製した。
<スラリー23の調製>
スラリー23の配合率になるように、F6、S3、M4、P2を計量した。P2の水分散液にM4を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F6をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌しながら、ポリアクリルアミド系凝集剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:ハイドロコール(登録商標)HC−880)をF6、M4、P2の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌して、F6、M4、P2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S3をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー23を調製した。
スラリー23の配合率になるように、F6、S3、M4、P2を計量した。P2の水分散液にM4を添加して攪拌し、均一に分散させたスラリーを調製した。このスラリーを、F6をパルパーで水に分散させておいたスラリーに混合攪拌しながら、ポリアクリルアミド系凝集剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:ハイドロコール(登録商標)HC−880)をF6、M4、P2の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌して、F6、M4、P2の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別に、S3をパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー23を調製した。
<スラリー24の調製>
スラリー24の配合率になるように、S2、S3、S4、P2を計量した。S2、S3、S4を一緒にパルパーで水に分散させ、これにP2を混合して攪拌し、S2、S3、S4、P2の凝集体を形成させたスラリー24を調製した。
スラリー24の配合率になるように、S2、S3、S4、P2を計量した。S2、S3、S4を一緒にパルパーで水に分散させ、これにP2を混合して攪拌し、S2、S3、S4、P2の凝集体を形成させたスラリー24を調製した。
<スラリー25の調製>
スラリー25の配合率になるように、S3、S10、S13、P2を計量した。S3、S10、S13を一緒にパルパーで水に分散させ、これにP2を混合して攪拌し、S3、S10、S13、P2の凝集体を形成させたスラリー25を調製した。S13の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー25の配合率になるように、S3、S10、S13、P2を計量した。S3、S10、S13を一緒にパルパーで水に分散させ、これにP2を混合して攪拌し、S3、S10、S13、P2の凝集体を形成させたスラリー25を調製した。S13の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー26の調製>
スラリー26の配合率になるように、F2、S3、S10、S11、P1を計量した。F2をパルパーで水に分散させ、これにP1を混合して攪拌し、F2とP1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別にS3、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー26を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
スラリー26の配合率になるように、F2、S3、S10、S11、P1を計量した。F2をパルパーで水に分散させ、これにP1を混合して攪拌し、F2とP1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別にS3、S10、S11を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー26を調製した。S11の分割型複合繊維は、ほぼ分割していることを確認した。
<スラリー27の調製>
スラリー27の配合率になるように、F3、S2、S3、S10、P1を計量した。F3をパルパーで水に分散させ、これにP1を混合して攪拌し、F3とP1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別にS2、S3、S10を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー27を調製した。
スラリー27の配合率になるように、F3、S2、S3、S10、P1を計量した。F3をパルパーで水に分散させ、これにP1を混合して攪拌し、F3とP1の凝集体を形成させたスラリーを調製した。これとは別にS2、S3、S10を一緒にパルパーで水に分散させたスラリーを調製し、凝集体を含有するスラリーに混合攪拌してスラリー27を調製した。
<湿式不織布A1の作製>
スラリー1を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー140℃で乾燥後、200℃、線圧300N/cmで熱カレンダー処理し、湿式不織布A1を作製した。
スラリー1を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー140℃で乾燥後、200℃、線圧300N/cmで熱カレンダー処理し、湿式不織布A1を作製した。
<湿式不織布A2の作製>
スラリー2を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー130℃で乾燥させて、湿式不織布A2を作製した。
スラリー2を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー130℃で乾燥させて、湿式不織布A2を作製した。
<湿式不織布A3、A4、A7、A8、A10〜A12、A14、A15〜A19の作製>
スラリー3、4、7、8、10〜12、14、15〜19を用いた以外は、湿式不織布A2と同様にして湿式不織布A3、A4、A7、A8、A10〜A12、A14、A15〜A19を作製した。
スラリー3、4、7、8、10〜12、14、15〜19を用いた以外は、湿式不織布A2と同様にして湿式不織布A3、A4、A7、A8、A10〜A12、A14、A15〜A19を作製した。
<湿式不織布A5、A6、A13の作製>
スラリー5、6、13を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー温度130℃で乾燥させた後、200℃に加熱したロールに湿式不織布の表裏面を接触させて熱処理し、湿式不織布A5、A6、A13を作製した。
スラリー5、6、13を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー温度130℃で乾燥させた後、200℃に加熱したロールに湿式不織布の表裏面を接触させて熱処理し、湿式不織布A5、A6、A13を作製した。
<湿式不織布A9の作製>
スラリー9を用いた以外は、湿式不織布A1と同様にして湿式不織布A9を作製した。
スラリー9を用いた以外は、湿式不織布A1と同様にして湿式不織布A9を作製した。
<湿式不織布C1の作製>
スラリー20を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー温度130℃で乾燥した後、カレンダー処理して厚み調整し、湿式不織布C1を作製した。
スラリー20を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙し、ヤンキードライヤー温度130℃で乾燥した後、カレンダー処理して厚み調整し、湿式不織布C1を作製した。
<湿式不織布C2〜C8の作製>
スラリー21〜27を用いた以外は、湿式不織布C1と同様にして湿式不織布C2〜C8を作製した。
スラリー21〜27を用いた以外は、湿式不織布C1と同様にして湿式不織布C2〜C8を作製した。
湿式不織布A1〜A19、C1〜C8の物性を表3に示した。
<塗工液の調製>
表4に示した配合率になるように、ポリテトラフルオロエチレン微粒子、無機フィラーを含有する水分散液を調製し、塗工液として用いた。表4のP1、P2は表1のP1、P2に該当し、P1、P2の配合率はP1、P2の固形分に換算した数値である。
表4に示した配合率になるように、ポリテトラフルオロエチレン微粒子、無機フィラーを含有する水分散液を調製し、塗工液として用いた。表4のP1、P2は表1のP1、P2に該当し、P1、P2の配合率はP1、P2の固形分に換算した数値である。
<セパレータの作製>
(実施例1〜60)
表5及び6に示した湿式不織布と塗工液の組み合わせに従って、湿式不織布A1〜A19にポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する水分散液を塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例1〜60のセパレータを作製した。湿式不織布A1〜A19に対するポリテトラフルオロエチレン微粒子及び無機フィラーの付着率を表5及び6に示した。
表5及び6に示した湿式不織布と塗工液の組み合わせに従って、湿式不織布A1〜A19にポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する水分散液を塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例1〜60のセパレータを作製した。湿式不織布A1〜A19に対するポリテトラフルオロエチレン微粒子及び無機フィラーの付着率を表5及び6に示した。
(実施例61〜68)
湿式不織布C1〜C8を実施例61〜68のセパレータとした。湿式不織布C1〜C8に対するポリテトラフルオロエチレン微粒子及び無機フィラーの含有率を表6に示した。
湿式不織布C1〜C8を実施例61〜68のセパレータとした。湿式不織布C1〜C8に対するポリテトラフルオロエチレン微粒子及び無機フィラーの含有率を表6に示した。
(比較例1〜19)
湿式不織布A1、A9をそれぞれ比較例1、9のセパレータとした。湿式不織布A2〜A8、A10〜A19をカレンダー処理して厚み調整し、比較例2〜8、10〜19のセパレータとした。
湿式不織布A1、A9をそれぞれ比較例1、9のセパレータとした。湿式不織布A2〜A8、A10〜A19をカレンダー処理して厚み調整し、比較例2〜8、10〜19のセパレータとした。
(比較例20)
M1を95質量%、スチレンブタジエンラテックスを5質量%の割合で、全固形分濃度が20質量%になるように水に分散させ、これを湿式不織布A2に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例20のセパレータを作製した。
M1を95質量%、スチレンブタジエンラテックスを5質量%の割合で、全固形分濃度が20質量%になるように水に分散させ、これを湿式不織布A2に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例20のセパレータを作製した。
(比較例21)
M1を95質量%、スチレンブタジエンラテックスを5質量%の割合で、全固形分濃度が20質量%になるように水に分散させ、これを湿式不織布A9に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例21のセパレータを作製した。
M1を95質量%、スチレンブタジエンラテックスを5質量%の割合で、全固形分濃度が20質量%になるように水に分散させ、これを湿式不織布A9に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例21のセパレータを作製した。
(比較例22)
M1を95質量%、ポリビニリデンフルオライドを5質量%の割合で、全固形分濃度が10質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドンに分散させ、これを湿式不織布A2に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例22のセパレータを作製した。
M1を95質量%、ポリビニリデンフルオライドを5質量%の割合で、全固形分濃度が10質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドンに分散させ、これを湿式不織布A2に塗工し、120℃で乾燥後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例22のセパレータを作製した。
(比較例23)
ポリエステル繊維からなり、厚み22μm、密度0.681g/cm3の湿式不織布に、平均粒子径1.0μmの多孔質アルミナを含有するエタノール水溶液を含浸して、乾燥させてなる厚み35μmの不織布を比較例23のセパレータとした。
ポリエステル繊維からなり、厚み22μm、密度0.681g/cm3の湿式不織布に、平均粒子径1.0μmの多孔質アルミナを含有するエタノール水溶液を含浸して、乾燥させてなる厚み35μmの不織布を比較例23のセパレータとした。
[評価]
実施例及び比較例のセパレータ及び該セパレータを用いて作製したリチウム二次電池について、下記の評価を行い、結果を表7〜9に示した。
実施例及び比較例のセパレータ及び該セパレータを用いて作製したリチウム二次電池について、下記の評価を行い、結果を表7〜9に示した。
<厚み>
JIS P8118に準拠して厚みを測定し、その平均値を示した。
JIS P8118に準拠して厚みを測定し、その平均値を示した。
<密度>
JIS P8124に準拠してセパレータの坪量を測定し、坪量を厚みで除して100倍した値を密度とした。
JIS P8124に準拠してセパレータの坪量を測定し、坪量を厚みで除して100倍した値を密度とした。
<毛羽>
セパレータ表面を指で擦ったとき、毛羽立ちがほとんどなく、指に繊維がほとんど付着しなかった場合を○、繊維の毛羽立ちがあり、指に繊維がわずかに付着した場合を△、繊維の毛羽立ちがひどく、指への繊維の付着が多かった場合を×とした。
セパレータ表面を指で擦ったとき、毛羽立ちがほとんどなく、指に繊維がほとんど付着しなかった場合を○、繊維の毛羽立ちがあり、指に繊維がわずかに付着した場合を△、繊維の毛羽立ちがひどく、指への繊維の付着が多かった場合を×とした。
<剥落>
セパレータ表面を指で擦ったとき、無機フィラーの脱落がほとんどなく、指に無機フィラーがほとんど付着しなかった場合を○、無機フィラーの脱落があり、指に無機フィラーがわずかに付着した場合を△、無機フィラーの脱落がひどく、指への無機フィラーの付着が多かった場合を×とした。無機フィラーを含有しないセパレータの場合は、評価対象外のため、「−」と記した。
セパレータ表面を指で擦ったとき、無機フィラーの脱落がほとんどなく、指に無機フィラーがほとんど付着しなかった場合を○、無機フィラーの脱落があり、指に無機フィラーがわずかに付着した場合を△、無機フィラーの脱落がひどく、指への無機フィラーの付着が多かった場合を×とした。無機フィラーを含有しないセパレータの場合は、評価対象外のため、「−」と記した。
<巻回性>
セパレータを50mm幅、500mm長に切り揃えた。正極と負極を45mm幅、490mm長に切り揃えた。セパレータ、負極、セパレータ、正極の順に1枚ずつ積層し、これを巻回機にかけて巻回した。このとき、セパレータが切断や破れることなく、巻回できた場合を○、巻回機の張力を弱めに調整することにより巻回できた場合を△、セパレータの切断や破れ、又は、塗工層の割れや剥離が生じた場合を×とした。正極は、活物質のコバルト酸リチウム、導電助剤のアセチレンブラック、結着剤のポリフッ化ビニリデンを質量比率で90:5:5に混合したスラリーをアルミニウム集電体の両面に塗布したものを用いた。負極は、天然黒鉛97質量%とポリフッ化ビニリデン3質量%の比率で混合したスラリーを銅箔集電体の両面に塗布したものを用いた。
セパレータを50mm幅、500mm長に切り揃えた。正極と負極を45mm幅、490mm長に切り揃えた。セパレータ、負極、セパレータ、正極の順に1枚ずつ積層し、これを巻回機にかけて巻回した。このとき、セパレータが切断や破れることなく、巻回できた場合を○、巻回機の張力を弱めに調整することにより巻回できた場合を△、セパレータの切断や破れ、又は、塗工層の割れや剥離が生じた場合を×とした。正極は、活物質のコバルト酸リチウム、導電助剤のアセチレンブラック、結着剤のポリフッ化ビニリデンを質量比率で90:5:5に混合したスラリーをアルミニウム集電体の両面に塗布したものを用いた。負極は、天然黒鉛97質量%とポリフッ化ビニリデン3質量%の比率で混合したスラリーを銅箔集電体の両面に塗布したものを用いた。
<耐デンドライト性>
セパレータの片面に金属リチウム箔を、セパレータの反対側に正極を配置して積層し、電解液を注入してラミネートセルを100個ずつ作製した。0.5mA/cm2で3.6Vまで定電流充電し、さらに3.6Vを24時間印加し、過充電した。この過充電中に異常電流が流れた場合を内部短絡したと見なし、過充電を中止し、ラミネートセルを開封してリチウムデンドライトの発生状態を確認した。過充電により、リチウムデンドライトが発生してセパレータを貫通したセルの割合を耐デンドライト性として表2に示した。この割合が少ないほど、耐デンドライト性に優れることを意味する。正極には、<巻回性>の評価に記載したものと同様である。電解液は、LiPF6を1mol/l溶解させた混合溶液を使用した。混合溶液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを質量比率で3:7としたものである。
セパレータの片面に金属リチウム箔を、セパレータの反対側に正極を配置して積層し、電解液を注入してラミネートセルを100個ずつ作製した。0.5mA/cm2で3.6Vまで定電流充電し、さらに3.6Vを24時間印加し、過充電した。この過充電中に異常電流が流れた場合を内部短絡したと見なし、過充電を中止し、ラミネートセルを開封してリチウムデンドライトの発生状態を確認した。過充電により、リチウムデンドライトが発生してセパレータを貫通したセルの割合を耐デンドライト性として表2に示した。この割合が少ないほど、耐デンドライト性に優れることを意味する。正極には、<巻回性>の評価に記載したものと同様である。電解液は、LiPF6を1mol/l溶解させた混合溶液を使用した。混合溶液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを質量比率で3:7としたものである。
<放電容量維持率>
<巻回性>の評価で作製した巻回素子を電池缶に収納した後、電解液を注入し、封口してリチウムイオン二次電池を作製した。リチウムイオン電池を25℃、100mAで4.2Vまで定電流充電し、さらに4.2Vで3時間充電定充電した後、100mAで3.0Vまで放電したときの放電容量を測定し、これを初期放電容量とした。引き続き、60℃、100mAで充放電を1000時間繰り返し行い、初期放電容量に対する1000時間後の放電容量の割合を算出し、放電容量維持率とした。放電容量維持率が大きいほど良い。
<巻回性>の評価で作製した巻回素子を電池缶に収納した後、電解液を注入し、封口してリチウムイオン二次電池を作製した。リチウムイオン電池を25℃、100mAで4.2Vまで定電流充電し、さらに4.2Vで3時間充電定充電した後、100mAで3.0Vまで放電したときの放電容量を測定し、これを初期放電容量とした。引き続き、60℃、100mAで充放電を1000時間繰り返し行い、初期放電容量に対する1000時間後の放電容量の割合を算出し、放電容量維持率とした。放電容量維持率が大きいほど良い。
実施例1〜68の電気化学素子用セパレータは、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有してなるため、毛羽が発生しにくく、巻回性に優れていた。また、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しない湿式不織布である比較例1〜19の電気化学素子用セパレータに比べて、耐デンドライト性と放電容量維持率に優れていた。
実施例21〜64、67、68の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化繊維を含有するため、耐デンドライト性に優れていた。実施例21〜60の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化溶剤紡糸セルロース繊維、フィブリル化全芳香族ポリアミド繊維、フィブリル化全芳香族ポリエステル繊維の何れかを含有するため、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する塗工液を塗工したときの該微粒子の担持力が優れていた。実施例61、63、67、68の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化全芳香族ポリアミド繊維またはフィブリル化全芳香族ポリエステル繊維を含有するため、凝集剤を使用しなくてもポリテトラフルオロエチレン微粒子と凝集体を形成することができた。実施例11〜15の電気化学素子用セパレータは、理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維を含有するため、該繊維を含有しない実施例16〜20の電気化学素子用セパレータよりも、耐デンドライト性に優れていた。
実施例2〜5、7〜10、12〜15、17〜20、22〜25、27〜30、35〜38、40〜43、46〜49、51〜55、61〜64の電気化学素子用セパレータは、無機フィラーを含有するため、無機フィラーを含有しない電気化学素子用セパレータよりも放電容量維持率が高かった。実施例3〜5、8〜10、13〜15、18〜20、23〜25、28〜30、36〜38、41〜43、47〜49、52〜54、62〜64の電気化学素子用セパレータは、酸化マグネシウム又は水酸化マグネシウムを含有するため、放電容量維持率がより高く優れていた。
一方、比較例1〜5、12、15の電気化学素子用セパレータは、毛羽が発生しにくく、巻回性は良かったが、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、耐デンドライト性と放電容量維持率が悪かった。
比較例6〜11、13、14の電気化学素子用セパレータは、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、毛羽立ちがひどく、巻回性が悪く、耐デンドライト性と放電容量維持率が悪かった。
比較例16〜18の電気化学素子用セパレータは、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、毛羽立ちがひどく、無機フィラーの剥落がひどく、巻回性が悪かった。
比較例19の電気化学素子用セパレータは、毛羽立ちと巻回性は良かったが、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、無機フィラーの剥落がひどく、放電容量維持率が悪かった。
比較例20、21、23の電気化学素子用セパレータは、毛羽が発生しにくく、耐デンドライト性に優れ、放電容量維持率は高かったが、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、無機フィラーの剥落がひどく、巻回性が悪かった。
比較例22の電気化学素子用セパレータは、毛羽が発生しにくく、耐デンドライト性に優れていたが、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有しないため、無機フィラーの剥落がひどく、巻回性が悪く、放電容量維持率が悪かった。
本発明の電気化学素子用セパレータは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等のリチウムイオン二次電池に好適に使用できる。また、本発明の電気化学素子用セパレータに他の多孔質基材や材料を積層、複合化するための基材としても使用できる。
Claims (7)
- ポリテトラフルオロエチレン微粒子を含有する湿式不織布を含有してなる電気化学素子用セパレータ。
- 湿式不織布が、フィブリル化繊維を含有する請求項1記載の電気化学素子用セパレータ。
- フィブリル化繊維が、パラ系全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、溶剤紡糸セルロース繊維から選択される1種以上である請求項2記載の電気化学素子用セパレータ。
- 湿式不織布が、理論扁平度1.0〜5.0の合成短繊維を含有する請求項1記載の電気化学素子用セパレータ。
- 湿式不織布が、無機フィラーを含有する請求項1記載の電気化学素子用セパレータ。
- 無機フィラーが、酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムである請求項5記載の電気化学素子用セパレータ。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の電気化学素子用セパレータを具備してなる電気化学素子。
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