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JP2013250113A - 鋼材の耐hic性能の判定方法 - Google Patents

鋼材の耐hic性能の判定方法 Download PDF

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JP2013250113A JP2012124147A JP2012124147A JP2013250113A JP 2013250113 A JP2013250113 A JP 2013250113A JP 2012124147 A JP2012124147 A JP 2012124147A JP 2012124147 A JP2012124147 A JP 2012124147A JP 2013250113 A JP2013250113 A JP 2013250113A
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Akihiko Tanizawa
彰彦 谷澤
Jiro Nakamichi
治郎 仲道
Yasufumi Koike
康文 小池
Hisafumi Maeda
尚史 前田
Kimihiro Nishimura
公宏 西村
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JFE Steel Corp
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JFE Steel Corp
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Abstract

【課題】パイプラインに用いて好適なTMCP非調質厚肉高強度鋼板、または前記鋼板を素材としたUOE鋼管のHIC試験での合否を予測する鋼材の耐HIC性能判定方法を提供する。
【解決手段】TMCP非調質厚肉高強度鋼板または前記鋼板を素材としたUOE鋼管のHIC試験での合否を予測する鋼材の耐HIC性能判定方法であって、前記鋼板または前記UOE鋼管の(1)化学成分分析、(2)圧延・冷却条件(実績)(但し、UOE鋼管の場合は、素材となる鋼板の圧延条件実績)、(3)表層近傍の超音波探傷を判定項目とし、前記判定項目毎に得られた値をそれぞれについて予め設けられている判定基準と比較し、耐HIC性能の判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力容器用鋼板やラインパイプ用溶接鋼管などの鋼材の耐HIC性能の判定方法に関し、詳しくはHIC試験での割れ面積率CARが5%以下となる耐HIC性能を判定することが可能なものに関する。
世界的なエネルギ需要の高まりを背景に、原油や天然ガスの採掘量が年々増加した結果、高品質な原油や天然ガスが徐々に枯渇し、硫化水素濃度の高い低品質の原油や天然ガスを採掘する必要に迫られている。
このような原油や天然ガスを採掘するために敷設されるパイプラインや原油精製プラントの圧力容器および配管には、安全性確保のために耐サワー性能(耐HIC性能および耐SSC性能)に優れた鋼板および鋼管を適用しなければならず、耐HIC鋼板や耐サワーラインパイプを短納期で大量安定供給する技術の確立が求められている。
従来、耐HIC鋼板や耐サワーラインパイプを安定供給する技術は、連続鋳造スラブを用いてTMCPにより製造することを前提に検討され、1)Mn、Pなどの中心偏析元素の低減や鋳造速度の低減、軽圧下の適用による中心偏析部硬さの低減、2)S、Oの低減およびCaの最適量添加による中心偏析における伸長MnSの発生抑制、介在物集積帯(垂直曲げ型連続鋳造機においては、スラブ表面側1/4t(tは板厚)位置付近)におけるCaクラスタの生成抑制、3)TMCPにおける加速冷却条件の最適化によるミクロ組織のベイナイト単相化、MAの発生抑制、中心偏析部の硬化抑制などの技術が広く用いられるようになっている。
しかしながら、耐HIC性能は微妙な製造条件のばらつきにより生じることのある、中心偏析の悪化や粗大介在物の生成、ミクロ組織の異常などの影響を受けるため、出荷前にHIC試験を行って耐HIC性能を保証することが必須となっている。
HIC試験は一般に96時間の浸漬時間を必要とし、製造した鋼板や鋼管の耐HIC性能を把握するまでに多くの時間を要するが、生産現場においては耐HIC性能の迅速評価を必要とする場合がある。例えば、耐HIC性能を安定化させるための製造条件変更の効果を短期間で知りたい場合、鋼管製造に用いる鋼板の耐HIC性能を予め評価したい場合あるいは鋼管での耐HIC性能を鋼板のHIC試験により推定したい場合などが挙げられる。
そのため、HIC試験方法や鋼板の物理分析などによる耐HIC性能の迅速評価手法が種々提案され、特許文献1〜3では、HIC試験片を採取する鋼板に予め造管時のひずみに相当する曲げ加工を加え、鋼板段階で鋼管の耐HIC性能を推定する方法が開示されている。
特許文献4〜7では、中心偏析部におけるMn濃度やNb、Ti濃度を測定し、その濃度を一定以下に制御することにより優れた耐HIC性能を確保する方法が開示されている。特許文献8では、中心偏析部の未圧着部長さが一定以下であることを測定により求め、優れた耐HIC性能を確保する方法が開示されている。
特許文献9では、中心偏析部に生成するS、N、Oと結合した介在物やNbTiCNの大きさを測定し、それらが許容範囲内に収まるように化学成分やスラブ加熱条件で制御することで、優れた耐HIC性能を確保する方法が開示されている。
特許文献10〜12では、中心偏析に濃化する合金元素の中心偏析硬さに及ぼす影響を定量化した化学成分パラメータや中心偏析におけるMnSおよび介在物集積帯におけるCaクラスタの生成を定量化した化学成分パラメータを管理することで、優れた耐HIC性能を確保する技術が開示されている。
特開平6−331530号公報 特開2003−270122号公報 特開2006−275591号公報 特開平6−220577号公報 特開2003−13175号公報 特開2010−209461号公報 特開2011−63840号公報 特開2010−209460号公報 特開2006−63351号公報 特開2009−221534号公報 特開2010−77492号公報 特開2009−133005号公報
しかしながら、特許文献1〜3記載の技術では、HIC試験を行う必要があり、工期を短縮することはできない。また、特許文献4〜7および特許文献9記載の技術では、高度な物理分析装置を必要とし、必ずしも簡便な方法とはいえない。
また、特許文献8記載の技術では、スラブ段階での抜き取り評価を必要とし、鋳造から鋼板製造の間のリードタイムが大きくなる。特許文献10〜12記載の技術では、製鋼条件のばらつきによる中心偏析の局所的な悪化や粗大な介在物生成が耐サワ−性能に及ぼす影響を反映できない。
以上のように、従来の技術では簡便に耐HIC性能を評価できない、あるいは、耐HIC性能を評価するための必要な情報が不足し、実製造の場において十分迅速に耐HIC性能を評価できなかった。特に、TMCP非調質厚肉高強度鋼板または前記鋼板を素材としたUOE鋼管で問題となる、表層近傍のHICの発生を評価するための知見にいたっては、皆無であった。
そこで、本発明では、TMCP非調質厚肉高強度鋼板または前記鋼板を素材としたUOE鋼管の耐HIC性能を簡便かつ迅速に評価できる方法を供給することを目的とする。
本発明者らは、TMCP非調質厚肉高強度鋼板(鋼板と言う場合がある)または前記鋼板を素材としたUOE鋼管(鋼管と言う場合がある)を対象に、耐HIC性能(本発明は、中心偏析に発生するHIC、垂直曲げ型連続鋳造機による鋳造材の介在物集積帯に発生するHIC及び表層近傍のHICの3種類のHICに対する耐HIC性能を対象とする)について鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
(1)中心偏析に発生するHICの予測では、中心偏析硬さ、および中心偏析におけるMnSの生成状態が重要である。中心偏析の硬さの管理では、硬さ試験を行ってHV10250以下に管理することが望ましいが、成分組成中の特定の合金元素の含有量からなるパラメータ式の値を特定値以下に管理することでも高い精度でHICの発生が予測できる。
(2)最近の低O、極低S鋼の場合でも、従来と同様にMnSの生成抑制には、Ca添加量の最適化が有効であり、Ca、O、Sの含有量からなるパラメータ式の値を特定値以下に管理することでMnSの生成を抑制できる。
(3)垂直曲げ型連続鋳造機で発生する介在物集積帯に発生するHICも、上記(2)のパラメータ式との相関が高く、式の値を特定値以下に管理することでCaクラスタの生成が抑制でき、HICの発生を抑制できる。
(4)厚肉高強度ラインパイプでの表層近傍のHICの発生状況は、表層硬さのみでは整理できず、表層近傍に生成する気泡や介在物の状態が大きく影響する。表層近傍に発生するHICの破面について調査した結果、HIC起点は長径で200μ以上の気泡あるいはCaOクラスタである。
(5)このような粗大な気泡または介在物が生成する場合、表層近傍の硬さをある値以下とすることによりHICの発生を抑制できるが、高強度でなおかつ厚肉、小径ラインパイプのように表層近傍が大きく塑性加工を受ける鋼管などにおいては、表層硬さの低減のみでは、HICの発生を防止することは不可能である。
(6)表層近傍のHIC起点となるような粗大な介在物や気泡を定量化する方法として高感度の超音波探傷が有効である。図1は同じ素材と製造条件を用いて製造した溶接鋼管の耐HIC性能と超音波探傷で測定した粗大な介在物や気泡の面積率の関係を示し、粗大な介在物や気泡の面積率を一定以下に管理することにより表層近傍のHICの発生を防止できる。
超音波探傷方法は、鋼板または鋼管の表面から切り出した20mm幅の矩形サンプルを切出し、これらの試験片を表面側が底面になるようにセットし、表面下+1mmから3/16tまでの位置に探傷ゲートを設定して探傷する。その際に、あらかじめサンプルと同じ板厚で1.0mm径の空孔のあいたダミー材を探傷し、空孔による指示が100%の感度になるように設定した条件で、サンプルについても測定し、20%を超える指示が出た場合についてその面積率を測定することが好ましい。
鋼板として需要家に供給する際、その後に鋼板が受ける冷間加工の度合いを予め把握できないこともあるため、表層硬さのみによる耐HIC性能の保証および予測は危険で、表層HICの起点となる介在物や気泡を管理することで耐HIC性能を予測することが重要である。
本発明は、以上の知見にさらに検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.TMCP非調質厚肉高強度鋼板または該鋼板を素材としたUOE鋼管のHIC試験での合否を予測する鋼材の耐HIC性能判定方法であって、前記鋼板または前記鋼管の(1)化学成分、(2)圧延・冷却(実績値)(但し、UOE鋼管の場合は、素材となる鋼板の圧延(実績)、(3)表層近傍の気泡や介在物状況を判定項目とし、前記判定項目毎にそれぞれについて予め設けられている判定基準と比較し、耐HIC性能判定を行うことを特徴とする鋼材の耐HIC性能判定方法。
2.更に、判定項目として(4)ミクロ組織形態、(5)板厚方向の硬さ分布、(6)中心偏析の硬さを用いることを特徴とする1記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
3.化学成分における判定基準を、前記鋼板の連続鋳造スラブにおけるものが式(1)で示すPHICが0.96以下、式(2)で示すACRMが1.0〜4.0、式(3)で示すPCAが4.0以下であることを特徴とする1または2記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
ここで、
PHIC=4.46C+2.37Mn/6+(1.74Cu+1.7Ni)/5+(1.18Cr+1.95Mo+1.74V)/15+22.36P・・・式(1)
ACRM=(Ca−(1.23O−0.000365))/(1.25S)・・・式(2)
PCA=10000CaS0.28・・・式(3)
式(1)〜(3)において、各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
4.圧延・冷却(実績値)における判定基準を、スラブ加熱温度を1150℃以下、熱間圧延終了温度をAr3以上、熱間圧延終了後に行う加速冷却の開始温度を(Ar3−t)以上(但し、tは板厚(mm))、加速冷却停止温度を580℃以下とすることを特徴とする1乃至3のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
5.表層近傍の気泡や介在物の発生状況による判定基準を、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材についての表層近傍を超音波探傷し、前記サンプル材の板厚方向に板表面下+1mmから板厚の3/16位置までを20MHz以上の探触子を用いて探傷し、200μm以上の指示となる面積率が所定の値以下であることを特徴とする1乃至4のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
6.超音波探傷前に、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材に予め(a)1%以上の圧縮予ひずみの付与、(b)水素チャージ処理、(c)焼入れ処理の1種または2種以上を行うことを特徴とする5記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
7.ミクロ組織形態における判定基準が、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材において板厚方向に表面下+2mmまでを除く領域が面積率で90%以上のベイナイトを含有するミクロ組織であることを特徴とする2乃至6のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
8.板厚方向の硬さ分布における判定基準が、前記鋼板のサンプル材の場合はHv10max230、前記鋼管のサンプル材の場合はHv10max250であることを特徴とする2乃至7のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
9.中心偏析部の硬さにおける判定基準が、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材においてHV10max250であることを特徴とする2乃至8のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
本発明によれば、TMCP非調質厚肉高強度鋼板または前記鋼板を素材としたUOE鋼管の耐HIC性能を迅速に判定することが可能で、製造安定性の向上に著しく貢献し、産業上極めて有効である。
超音波探傷による表層近傍の指示面積率(%)と耐HIC性能(HIC割れ率(%)の関係を示す図。
本発明は、TMCP非調質厚肉高強度鋼板または前記鋼板を素材としたUOE鋼管の(1)化学成分分析、(2)圧延・冷却条件(実績)(但し、UOE鋼管の場合は、素材となる鋼板の圧延条件実績)、(3)表層近傍の超音波探傷を判定項目としてHIC試験での合否を判定する。上記(1)〜(3)の判定項目の全てを満足した場合、96時間の浸漬時間を必要とする通常のHIC試験(実施例において説明する)に合格(前記HIC試験での割れ面積率CARが5%以下)するものと同等の耐HIC性能を備えていると判定する。
鋼板または鋼管の中心偏析に発生するHICは、鋼片の成分組成に依存する中心偏析の硬さやMnSの生成に影響され、垂直曲げ型連続鋳造機で発生する介在物集積帯に発生するHICもMnS、Caクラスタの生成に影響されるため、鋼片の化学成分分析を判定項目の一つとする。
厚肉高強度ラインパイプでの表層近傍のHICは、表層近傍の硬さが影響するため、圧延条件を判定項目の一つとする。圧延条件は鋼板を製造した実績値とし、UOE鋼管についてHIC試験での合否を判定する場合は、素材となる鋼板の圧延条件の実績値とする。
高強度でなおかつ厚肉、小径ラインパイプのように表層近傍が大きく塑性加工を受ける鋼管などにおいては、表層硬さの低減のみでは、HICの発生を防止することは不可能で、表層近傍に生成する気泡や介在物の状態に影響を受けるため、表層近傍の超音波探傷を判定項目とする。
[化学成分分析]
PHIC:0.96以下
PHICは、中心偏析の硬さを定量化するためのパラメータで、この値が大きいほど中心偏析の硬さが高くなり、板厚(管厚)中心でのHIC発生を助長する。PHICが0.96以下であれば、中心偏析の硬さをHv10250以下にでき、耐HIC性能を確保できるため、上限を0.96とする。より好ましくは、0.94以下である。PHICは式(1)で示される。
PHIC=4.46C+2.37Mn/6+(1.74Cu+1.7Ni)/5+(1.18Cr+1.95Mo+1.74V)/15+22.36P・・・式(1)
式(1)において、各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
ACRM:1.0〜4.0
ACRMは、CaによるMnSの形態制御を定量化するための指標であり、ACRMが1.0以上になると、中心偏析でのMnSの生成が抑制されて板厚(管厚)中心での耐HIC性能が改善される。一方で、ACRMが4.0を超えるとCaクラスタが生成しやすくなり、表層近傍や介在物集積帯でも耐HIC性能が劣化するため、上限を4.0とする。より好ましくは、1.0〜3.5である。ACRMは式(2)で示される。
ACRM=(Ca−(1.23O−0.000365))/(1.25S)・・・式(2)式(2)において、各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
PCA:4.0以下
PCAは、CaによるCaクラスタ発生限界を定量化するための指標であり、PCAが4.0を超えるとCaクラスタが生成しやすくなり、表層近傍や介在物集積帯での耐HIC性能が劣化するため、上限を4.0とする。PCAは式(3)で示される。
PCA=10000CaS0.28・・・式(3)
式(3)において、各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
本発明における鋼材はラインパイプとして必要な強度靱性と耐HIC性を得るために以下の成分範囲とすることが好ましい。なお、成分は全て質量%である。
C:0.02〜0.06%
Cは、加速冷却によって製造される鋼板の強度を高めるために最も有効な元素である。しかし、0.02%未満では十分な強度を確保できず、0.06%を超えると靭性および耐HIC性を劣化させる。従って、C量を0.02〜0.06%の範囲内とすることが好ましい。
Si:0.5%以下
Siは脱酸のために添加するが、0.5%を越えると靭性や溶接性を劣化させる。従ってSi量を0.5%以下の範囲内とすることが好ましい。
Mn:0.5〜1.5%
Mnは鋼の強度および靭性の向上のため添加するが、0.5%未満ではその効果が十分ではなく、1.5%を越えると溶接性と耐HIC性が劣化する。従って、Mn量を0.5〜1.5%の範囲内とすることが好ましい。
P:0.015%以下
Pは不可避不純物元素であり、中心偏析部の硬さを上昇させることで耐HIC性を劣化させる。この傾向は0.015%を超えると顕著となる。従って、P量を0.015以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.010%以下とする。
S:0.0015%以下
Sは、鋼中においては一般にMnS系の介在物となるが、Ca添加によりMnS系からCaS系介在物に形態制御される。しかしSの含有量が多いとCaS系介在物の量も多くなり、高強度材では割れの起点となり得る。この傾向は、S量が0.0015%を超えると顕著となる。従って、S量を0.0015%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.010%以下とすることが好ましい。
Al:0.08%以下
Alは脱酸剤として添加されるが、0.08%を超えると清浄度の低下により延性を劣化させる。従って、Al量を0.08%以下とすることが好ましい。
Ca:0.0005〜0.0035%
Caは硫化物系介在物の形態を制御し、延性を改善するために有効な元素であるが、0.0005%未満ではその効果がなく、0.0035%を超えて添加しても効果が飽和し、むしろ清浄度の低下により靱性を劣化させる。従って、Ca量を0.0005〜0.0035%の範囲内とすることが好ましい。
上記の化学成分の他に、以下の元素を選択元素として含有することができる。
Nb:0.005〜0.035%
Nbは、圧延時の粒成長を抑制し、微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Nb量が0.005%未満ではその効果がなく、0.035%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するだけでなく,粗大なNb炭窒化物の生成を招き耐HIC性能を劣化させる。従って、Nb量を0.005〜0.035%の範囲内とすることが好ましい。
Ti:0.005〜0.025%
Tiは、TiNを形成してスラブ加熱時の粒成長を抑制するだけでなく、溶接熱影響部の粒成長を抑制し、母材及び溶接熱影響部の微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Ti量が0.005%未満ではその効果がなく、0.025%を越えると靭性を劣化させる。従って、Ti量を0.005〜0.025%の範囲内とすることが好ましい。
Cu:0.5%以下
Cuは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Cuを添加する場合は0.5%以下とすることが好ましい。
Ni:1%以下
Niは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、1%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Niを添加する場合は1.0%以下とすることが好ましい。
Cr:0.5%以下
Crは、焼き入れ性を高めることで強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性を劣化させる。従って、Crを添加する場合は0.5%以下とすることが好ましい。
Mo:0.5%以下
Moは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Moを添加する場合は0.5%以下とすることが好ましい。
V:0.1%以下
Vは靭性を劣化させずに強度を上昇させる元素であるが、0.1%を超えて添加すると溶接性を著しく損なう。従って、Vを添加する場合は、0.1%以下とすることが好ましい。
[圧延・冷却条件実績]
以下の説明において温度(℃)は測定した板表面温度から熱伝導計算により求めた板中心部での温度とする。
スラブ加熱温度:1150℃以下
スラブ加熱温度が1150℃を超えると中心偏析に生成した粗大なNbCNがさらに凝集粗大化して耐HIC性能を劣化させるため、上限を1150℃とする。
圧延終了温度:Ar3(℃)以上
表層近傍の加工フェライトの生成などを抑制し、優れた耐HIC性能が得られる均一なベイナイト組織とするため、圧延終了温度をAr3以上とする。本発明で均一なベイナイト組織とは面積率で90%以上のベイナイトを含有するもので、他の組織を含んでも良いものとする。ミクロ組織については後述する。Ar3は例えば以下の式で求めることができる。
Ar3=868−396C+25Si−68Mn−21Cu−36Ni−25Cr−30Mo 各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
加速冷却開始温度:Ar3−t(℃)以上、但し、tは板厚(管厚)(mm)とする。
優れた耐HIC性能が得られる均一なベイナイト組織とするため、加速冷却開始温度をAr3−t(℃)以上とする。より好ましくは、Ar3−t/2(℃)である。
加速冷却停止温度:580℃以下
加速冷却停止温度が580℃を超えると未変態オーステナイトの一部がMAに変態し、耐HIC性能を劣化させるため、上限を580℃とする。より好ましくは、550℃以下、さらに好ましくは、300℃以上550℃以下である。
[表層近傍の超音波探傷]
鋼板の板厚方向に板表面下+1mmから板厚(t)(mm)の3/16位置までを20MHz以上の探触子を用いて探傷し、200μm以上の指示となる面積率が所定の値以下
鋼板または鋼管の表層近傍の耐HIC性能を予測するために、HIC起点となる介在物および気泡が存在しやすい表層近傍について超音波探傷を行う。本発明では表層近傍を板厚方向に板表面下+1mmから板厚(t)(mm)の3/16位置までとする。超音波探傷は鋼板または鋼管から切り出したサンプル材について行っても良い。鋼管からサンプル材を切り出した場合、板表面は内外面のどちらでも良い。
200μm以上の介在物および気泡がHICの起点となるので、面積率を求める指示は200μm以上のものとする。また、200μm以上の介在物や気泡を精度よく捕捉するためには、20MHz以上の探触子を用いる必要がある。
200μm以上の指示とは、孔径200μmの標準片を準備して、それよりも大きな指示とすることが望ましいが、例えば、孔径1mmの標準片を準備して、その20%の指示以上の面積率を求めてもよい。
HIC試験の合否判定の閾値となる面積率は、必要とする耐HIC性能などによって異なるため特に規定しないが、CAR≦5%の場合、0.15とすることが望ましい。
超音波探傷では、介在物に比べ気泡の捕捉が難しいため、気泡が多く発生している鋼板については、(a)1%以上の圧縮予ひずみを加える、(b)水素チャージを行う、(c)Ac3点以上に加熱し、焼入れ処理を行うことのいずれかを適用して、あらかじめ気泡を開口させておくことが望ましい。超音波探傷方法は実施例で説明する。
更に、耐HIC性能の予測精度を向上させる場合、判定項目として、上記(1)〜(3)の判定項目の他に(4)ミクロ組織形態、(5)板厚方向の硬さ分布、(6)中心偏析の硬さを用いる。(4)〜(6)はミクロ観察や硬さ試験を行って、(1)〜(3)の判定基準を全て満足した場合に得られる鋼板のミクロ組織や硬さ分布を確認するもので、HIC試験の合否判定の確度が向上する。ミクロ観察や硬さ試験は鋼板または鋼管から切り出したサンプル材を利用しても良い。
[ミクロ組織形態]
鋼板(鋼管)の板厚(管厚)方向に表面下+2mmまでを除いた領域が面積率で90%以上のベイナイトを含有するミクロ組織
鋼管母材の組織は耐HIC性能確保の観点から、単相組織にすることが望ましく、パイプラインとして所望の強度を確保するため、ベイナイト組織とする。ベイナイト組織分率は100%とすることが望ましいが、10%以下のフェライトやセメンタイト、MAなどが生成しても耐HIC性能は確保されるので、下限を90%とする。より好ましくは95%以上である。
[板厚方向の硬さ分布]
板厚方向の硬さ分布(但し、中心偏析部を除く)において鋼板の場合はHv10max230、鋼管の場合はHv10max250
厚肉高強度ラインパイプでは、表層近傍のHICが問題となるため、表層近傍の硬さは低い方が望ましい。鋼板においては中心偏析部を除く硬さをHv10230以下にすることで、また鋼管に成形後においてはHv10250以下にすることで、耐HIC性能が確保可能である。より好ましくは鋼板、鋼管のいずれにおいてもHv10220以下である。なお、板厚方向の硬さ分布は表裏面下1mmから1mmPで測定することが望ましい。
[中心偏析部の硬さ]
中心偏析部の硬さがHv10250以下
中心偏析部の硬さが上昇すると耐HIC性能が劣化する。MnSの生成をCaで抑制し、NbやTiを本発明の範囲まで抑制した鋼であれば、Hv10250以下で、HICの発生を抑制できる。
表1に示す化学成分の鋼を連続鋳造法によりスラブとした後、表2に示す条件で再加熱し、熱間加工、加速冷却した後、空冷してTMCP型鋼板とした。製造した鋼板の一部はUOE成形で造管し(Oプレス圧縮率=0.25%、拡管率=0.95%)、その後、突合せ部をシーム溶接して溶接鋼管とした。加速冷却の冷却速度は、熱伝導計算により求めた。鋼板からミクロ組織観察用、硬さ試験用のサンプル材を採取し、硬さ試験用のサンプル材は溶接鋼管からも採取した。
鋼板のミクロ組織は、表裏面下+2mm位置、板厚中央についてナイタールエッチングをしたサンプルを作製し、光学顕微鏡で観察した。上記3箇所からのサンプル材のうち、最もベイナイト面積率が低い箇所の値を鋼板のベイナイト面積率とした。
鋼板(鋼管)の板厚方向の硬さは、荷重10kgのビッカース硬さ試験機により表面下+1mmから裏面下+1mmにかけて1mmピッチで測定し、その最大値を用いた。中心偏析部の硬さは、荷重50gの微小ビッカース硬さ試験機により中心偏析部を20点測定し、その最大値を用いた。
表層近傍の気泡および介在物は、Cスキャン(探触子は25MHz)によって測定した。鋼板(鋼管)の表面から10mm厚で長手方向に100mm、幅方向に20mmの矩形サンプルを5つ切出し、一部について、曲げ加工、水素チャージ処理(NACE TM0284−2003に準拠した試験を3時間行って取り出した)、焼入れ焼戻し処理を行った。
これらの試験片を表面側が底面になるようにセットし、表面下+1mmから3/16tまでの位置に探傷ゲートを設定して探傷した。その際に、あらかじめサンプルと同じ板厚で1.0mm径の空孔のあいたダミー材を探傷し、空孔による指示が100%の感度になるように設定した条件で、サンプルについても測定し、20%を超える指示が出た場合について、200μm以上の介在物あるいは空孔があるものとしてその面積率を測定した。
実施例における耐HIC性能の判定基準は、超音波探傷以外の項目は、請求項に記載のものとし、超音波探傷の面積率は、0.15を閾値とした。
本発明の効果を検証するためのHIC試験は、鋼板の場合はその後の冷間加工の付与を考慮して300R(mm)の曲げパンチで圧延方向直角方向に曲げた鋼板から採取した試験片を用い、鋼管の場合は上述した溶接鋼管から切り出したものを用いた。HIC試験は、NACE TM0284−2003の溶液Aについて各3本実施し、鋼板のCAR評価で最大値が5%以下のものを合格とした。
表2に得られた鋼板および鋼管のミクロ組織、材料試験結果および超音波探傷結果を示す。本発明で耐HIC性能が合格と判断した鋼板および鋼管についてはHIC試験結果も合格になっているが、NGと判断した鋼板および鋼管はHIC試験結果もNGとなっていることが認められる。

Claims (9)

  1. TMCP非調質厚肉高強度鋼板、または該鋼板を素材としたUOE鋼管のHIC試験での合否を予測する鋼材の耐HIC性能判定方法であって、前記鋼板または前記鋼管の(1)化学成分、(2)圧延・冷却(実績値)(但し、UOE鋼管の場合は、素材となる鋼板の圧延(実績)、(3)表層近傍の気泡や介在物の発生状況を判定項目とし、前記判定項目毎にそれぞれについて予め設けられている判定基準と比較し、耐HIC性能判定を行うことを特徴とする鋼材の耐HIC性能判定方法。
  2. 更に、判定項目として(4)ミクロ組織形態、(5)板厚方向の硬さ分布、(6)中心偏析の硬さを用いることを特徴とする請求項1記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  3. 化学成分における判定基準を、前記鋼板の連続鋳造スラブにおけるものが式(1)で示すPHICが0.96以下、式(2)で示すACRMが1.0〜4.0、式(3)で示すPCAが4.0以下であることを特徴とする請求項1または2記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
    ここで、
    PHIC=4.46C+2.37Mn/6+(1.74Cu+1.7Ni)/5+(1.18Cr+1.95Mo+1.74V)/15+22.36P・・・式(1)
    ACRM=(Ca−(1.23O−0.000365))/(1.25S)・・・式(2)
    PCA=10000CaS0.28・・・式(3)
    式(1)〜(3)において、各合金元素は鋼板の含有量(質量%)とする。
  4. 圧延・冷却(実績値)における判定基準を、スラブ加熱温度を1150℃以下、熱間圧延終了温度をAr3以上、熱間圧延終了後に行う加速冷却の開始温度を(Ar3−t)以上(但し、tは板厚(mm))、加速冷却停止温度を580℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  5. 表層近傍の気泡や介在物の発生状況による判定基準を、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材についての表層近傍を超音波探傷し、前記サンプル材の板厚方向に板表面下+1mmから板厚の3/16位置までを20MHz以上の探触子を用いて探傷し、200μm以上の指示となる面積率が所定の値以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  6. 超音波探傷前に、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材に予め(a)1%以上の圧縮予ひずみの付与、(b)水素チャージ処理、(c)焼入れ処理の1種または2種以上を行うことを特徴とする請求項5記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  7. ミクロ組織形態における判定基準が、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材において板厚方向に表面下+2mmまでを除く領域が面積率で90%以上のベイナイトを含有するミクロ組織であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  8. 板厚方向の硬さ分布における判定基準が、前記鋼板のサンプル材の場合はHv10max230、前記鋼管のサンプル材の場合はHv10max250であることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
  9. 中心偏析部の硬さにおける判定基準が、前記鋼板または前記鋼管から切り出したサンプル材においてHV10max250であることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一つに記載の鋼材の耐HIC性能判定方法。
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