JP2013229215A - 車両用のメタルハライドランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 始動性に優れた車両用のメタルハライドランプを提供する。
【解決手段】
実施形態の車両用のメタルハライドランプは、内部に放電空間111を有する発光部11を備えた気密容器1と、放電空間111に封入された金属ハロゲン化物2および希ガスと、放電空間111内において一部が対設するように設けられた一対の電極32と、少なくとも発光部11を囲うように、気密容器1に沿って設けられた筒状の外管5と、を具備しており、気密容器1の少なくとも一部分と外管5との間に形成された閉空間51にはガスが封入されているとともに、外管5は、OHを含有量で10ppm〜100ppm含むガラスで構成されている。
【選択図】図2
【解決手段】
実施形態の車両用のメタルハライドランプは、内部に放電空間111を有する発光部11を備えた気密容器1と、放電空間111に封入された金属ハロゲン化物2および希ガスと、放電空間111内において一部が対設するように設けられた一対の電極32と、少なくとも発光部11を囲うように、気密容器1に沿って設けられた筒状の外管5と、を具備しており、気密容器1の少なくとも一部分と外管5との間に形成された閉空間51にはガスが封入されているとともに、外管5は、OHを含有量で10ppm〜100ppm含むガラスで構成されている。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、自動車などの車両のヘッドランプに使用されるメタルハライドランプに関する。
現在、車両のヘッドランプには、ショートアーク高圧放電タイプのメタルハライドランプが使用されている。このメタルハライドランプは、金属ハロゲン化物や希ガスが封入された発光部を覆うように外管が設けられた二重管構造になっている。
このような車両用のメタルハライドランプは、始動性が悪いという問題がある。発光部内に水銀を含まないために、光束を高めるべく希ガスの圧力が13atm以上に高められた水銀不含のメタルハライドランプは、さらに始動性が悪い。そのため、発光管と外管の間に形成される閉空間に窒素やアルゴンなどのガスを封入して、電力投入直後に、閉空間で誘電体バリア放電を発生させることで、始動性を改善する方法が提案されている。しかしながら、この方法でも十分な始動性を確保することはできないことがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、始動性に優れた車両用のメタルハライドランプを提供することである。
上記課題を達成するために、実施形態の車両用のメタルハライドランプは、内部に放電空間を有する発光部を備えた気密容器と、前記放電空間に封入された金属ハロゲン化物および希ガスと、前記放電空間内において一部が対設するように設けられた一対の電極と、少なくとも前記発光部を囲うように、前記気密容器に沿って設けられた筒状の外管と、を具備する車両用のメタルハライドランプであって、前記気密容器の少なくとも一部分と前記外管との間に形成された閉空間にはガスが封入されているとともに、前記外管は、OHを含有量で10ppm〜100ppm含むガラスで構成されている。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照して、第1の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態のメタルハライドランプについて説明するための図であり、図2は、第1の実施形態のメタルハライドランプの断面について説明するための図である。
図1および図2を参照して、第1の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態のメタルハライドランプについて説明するための図であり、図2は、第1の実施形態のメタルハライドランプの断面について説明するための図である。
本実施形態のメタルハライドランプは、自動車の前照灯用のヘッドランプに用いられるランプであり、気密容器として内管1を備えている。内管1は細長い形状であり、その中央付近には略楕円形の発光部11が形成されている。発光部11の両端には、ピンチシールにより形成された板状のシール部12、その両端には境界部13を介して円筒部14が連続形成されている。この内管1としては、例えば石英ガラスなどの耐熱性と透光性を具備した材料で構成されるのが望ましい。また、シール部12はシュリンクシールにより形成されることにより円柱状の形状であってもよい。
発光部11の内部には、中央が略円柱状で、両端に向かってテーパ状となっている放電空間111が形成されている。放電空間111には、金属ハロゲン化物2および希ガスが封入されている。金属ハロゲン化物2は、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化亜鉛、臭化インジウムで構成されている。なお、この金属ハロゲン化物2の組合せはこれに限らず、スズ、セシウムのハロゲン化物を追加するなどしてもよい。
希ガスは、キセノンが使用されている。この希ガスの圧力は、12atm〜18atm、望ましくは13atm〜16atmである。なお、希ガスとしてはキセノンとネオン、アルゴン、クリプトンなどを組み合わせた混合ガスで使用することもできる。
ここで、本実施形態のランプは、水銀フリーメタルハライドランプである。この「水銀フリー」とは、水銀を実質的に含んでいないという意味である。
発光部11の両側に形成されたシール部12には、それぞれ電極マウント3が封着されている。電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33およびリード線34により構成されている。
金属箔31は、例えば、モリブデンからなる薄板状の部材である。
電極32は、例えばタングステンに酸化トリウムをドープした、いわゆるトリエーテッドタングステンからなる棒状の部材である。その一端は金属箔31の発光部11側の端部に載置される形態で溶接されており、他端は放電空間111内に突出し、所定の距離を保って互いの先端部同士が対向するように対設されている。直径Dは、例えば0.3〜0.4mmである。自動車前照灯の用途の場合には、電極32同士の先端間の距離を、外管5を通して観察したときに3.7mm〜4.4mmの範囲に位置決めするのが好ましい。
コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線であって、シール部12に封着される電極32の軸部の軸周りに螺旋状に巻装されている。
リード線34は、例えば、モリブデンからなる金属線である。リード線34の一端は、発光部11から遠位側の金属箔31の端部に載置される形態で接続されており、他端は内管1の外部まで管軸に略平行に延出されている。ランプの前端側、すなわちソケット6から遠位側に延出されたリード線34には、例えば、ニッケルからなるL字状のサポートワイヤ35の一端がレーザ溶接により接続されている。このサポートワイヤ35には、内管1と平行に延在する部位に、例えば、セラミックからなるスリーブ4が装着されている。
上記で構成された内管1の外側には、発光部11を覆うように筒状の外管5が内管1とほぼ同心状に設けられている。これら内外管の接続は、内管1の円筒部14付近に外管5の端部をそれぞれ溶着することにより行なわれている。内管1と外管5との間に形成された閉空間51には、ガスが封入されている。このガスには、誘電体バリア放電可能なガス、例えばネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガスまたは混合ガスを使用することができる。ガスの圧力は0.3atm以下、特に0.1atm以下であるのが望ましい。
外管5の材料としては、内管1に熱膨張係数が近く、かつ紫外線遮断性を有するとともに、OHの重量比、すなわちOH基の含有量Cが、10ppm≦C≦100ppmを満たすガラス材料を使用することができる。例えば、チタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物が添加されているとともに、上記含有量のOHを含む石英ガラスを使用することができる。
外管5が接続された内管1の一端には、ソケット6が接続されている。これらの接続は、外管5の外周面に金属バンド71を装着し、その金属バンド71をソケット6から突出形成させた金属製の舌片72で把持することで行なっている。また、ソケット6の底部には底部端子81、側部には側部端子82が形成されており、底部端子81と側部端子82には、それぞれリード線34とサポートワイヤ35が接続されている。
これらで構成されたメタルハライドランプは、底部端子81が高圧側、側部端子82が低圧側になるように点灯回路(図示なし)と接続され、始動時は安定点灯時よりも2倍以上のランプ電力である75W、安定点灯時は35Wとなるように点灯される。
ここで、金属ハロゲン化物2の封入量は0.4mg、放電空間111に封入された希ガス(キセノン)の圧力は13atm、電極32の直径は0.38mm、閉空間51に封入されたガス(窒素)の圧力は0.1atmであって、図3に示すような材料を含有する石英ガラスからなる外管5を装着したランプ(実施例)と、外管のOH含有量Cを2ppmとした以外は実施例と同様の構成のランプ(比較例)を作成して評価した。その結果、実施例のランプの方が比較例のランプよりも絶縁破壊が発生する電圧(始動電圧Vs)が低く、始動性が良好であることが確認された。
次に、OHの含有量を変化させたランプを作成し、始動電圧Vs、初期のランプ電圧および初期の全光束を測定した。その結果を図4、図5に示す。ここで、外管のOHの含有量は、高温処理の温度や処理時間を変化させることで調整したものであり、始動電圧Vsはn=12本についてEuモードで点灯したうちの平均値である。また、外管のOHの量は、FT−IR法(Method of Fourier Transform Infrared Spectroscopy。フーリエ変換型赤外分光法)により分析が可能である。具体的には、ランプ管軸に沿う方向の長さが1mmになるように外管をカットし、そのドーナツ状を呈するカット外管のガラス断面の略中央部分に赤外線を照射し、そのカット外管ガラスの波数3846cm−1の赤外線吸収量からOH量を求めることができる。
結果から、外管のOHの含有量Cが2ppmや5ppmの場合には、始動電圧Vsが高いことがわかる。特に、500時間点灯時や1000時間点灯時に、始動電圧Vsが高くなる傾向があり、点灯時間中に始動電圧Vsの変化が大きいことがわかる。これに対して、外管のOHの含有量Cが10ppm以上では、全体的に始動電圧Vsが低く安定していることがわかる。このような結果となった理由は定かではないが、外管のOHの含有量Cと、閉空間にガスを封入していた場合に高圧パルス印加時に気密容器の外表面と外管の内表面との間で発生する誘電体バリア放電の発生しやすさに相関があるためと推測される。よって、外管のOHの含有量Cは、10ppm以上であると良い。ただし、外管のOHの含有量Cが120ppm以上になると、ランプの点灯熱で閉空間に発生する水素ガスの量が多くなり、図4に示すようにランプ電圧が低下して、全光束が低下しやすくなる。したがって、外管のOHの含有量Cは、10ppm≦C≦100ppmであるのが最適である。
第1の実施形態においては、気密容器1の少なくとも一部分と外管5との間に形成された閉空間51にガスを封入するとともに、外管のOHの含有量Cを10ppm≦C≦100ppmとしたガラスで構成したことで、始動電圧Vsを低くすることができるため、始動性に優れた車両用のメタルハライドランプを提供することができる。
本発明は上記実施態様に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、メタルハライドランプは、始動点灯回路と一体構成されたランプや、始動点灯回路および安定点灯回路と一体構成されたランプなどであってもよい。また、安定時に25Wで点灯するランプなどにも適用できる。
気密容器1の外表面に導電性を有する被膜を形成しても良い。これにより、さらに始動性を改善することができる。導電性を有する被膜には、膜の抵抗が10MΩ以下、望ましくは50〜100kΩを満たすような、透光性と耐熱性を有する材料を使用するのが望ましい。例えばインジウムの酸化物、スズの酸化物、亜鉛の酸化物、インジウムとスズの酸化物であるITO、酸化亜鉛に酸化アルミニウムをドープしたAZO、酸化亜鉛に酸化ガリウムをドープしたGZO等やこれらにフッ素、ガリウム、アンチモン等をドープしたものを使用することができる。特には、図6のように、高圧側となる金属箔31と対向する封止部12の外表面に酸化スズからなる導電膜9を形成するのが最適である。
この発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 内管
11 発光部
111 放電空間
2 金属ハロゲン化物
3 電極マウント
31 金属箔
32 電極
5 外管
51 閉空間
11 発光部
111 放電空間
2 金属ハロゲン化物
3 電極マウント
31 金属箔
32 電極
5 外管
51 閉空間
Claims (1)
- 内部に放電空間を有する発光部を備えた気密容器と、前記放電空間に封入された金属ハロゲン化物および希ガスと、前記放電空間内において一部が対設するように設けられた一対の電極と、少なくとも前記発光部を囲うように、前記気密容器に沿って設けられた筒状の外管と、を具備する車両用のメタルハライドランプであって、
前記気密容器の少なくとも一部分と前記外管との間に形成された閉空間にはガスが封入されているとともに、
前記外管は、OHを含有量で10ppm〜100ppm含むガラスで構成されている車両用のメタルハライドランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012101203A JP2013229215A (ja) | 2012-04-26 | 2012-04-26 | 車両用のメタルハライドランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012101203A JP2013229215A (ja) | 2012-04-26 | 2012-04-26 | 車両用のメタルハライドランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013229215A true JP2013229215A (ja) | 2013-11-07 |
Family
ID=49676653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012101203A Pending JP2013229215A (ja) | 2012-04-26 | 2012-04-26 | 車両用のメタルハライドランプ |
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2012
- 2012-04-26 JP JP2012101203A patent/JP2013229215A/ja active Pending
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