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JP2013217834A - 物標運動推定装置、物標運動推定方法、およびレーダ装置 - Google Patents

物標運動推定装置、物標運動推定方法、およびレーダ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
TTにおいて、ターゲットである物標の急変針や急変速により、物標の推定位置が実際の位置から大きくずれ、推定速度の変化に応じてフィルタ係数を変化させる処理をしても、実際の特定物標の動作に追従できないことがある。
【解決手段】
物標運動推定装置10は、エコー信号取得部と、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得する位相変化情報取得部と、前記エコー信号に基づいて前記特定物標の観測位置を取得する物標情報取得部と、前記位相変化情報と前記観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出する予測部と、を備える。このような構成により、前述の課題を解決するとともに、従来よりも高い精度で物標の運動推定を行う物標運動推定装置10を提供する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電磁波の送受信により探知される船舶などの物標に関する情報に基づいて、その物標の運動を推定する物標運動推定装置に関する。
以下、この発明を、レーダ装置に適用した場合について説明する。
従来、レーダ装置を探知機器としたこの種の装置としては、例えば、船舶などとの衝突を予防することを目的とする自動衝突予防援助装置(TT:Target Tracking、あるいはARPA:Automatic Radar Plotting Aid)(以下、TTと言う。)が知られている。
このTTは、図8に示すように、信号測定部101、運動推定部102、およびデータ表示部103を主体に構成されている。
信号測定部101は、図外のレーダ装置からの他船などの物標の観測位置に関するエコー信号、ジャイロコンパスでの自船針路に関するジャイロ信号、ログ装置からの自船速度に関するログ信号などの各信号を取り込み、これらの入力信号に基づいて物標の現時点での観測位置の情報(ここでは、物標のエコーデータ)を作成し、その情報を運動推定部102に出力する。
運動推定部102は、信号測定部101から順次時系列に送られてくるこれらの測定情報に基づいて、物標の運動を推定し、その推定した物標の予測位置の情報をデータ表示部103に出力する。
データ表示部103は、運動推定部102からの推定情報に基づいて、ターゲットである特定物標の針路や速度の推定値を、使用者にとって都合のよい表示、たとえばベクトル表示のためにグラフィックデータを作成して、これをディスプレイに表示する。
ところで、信号測定部101において得られる観測位置の情報であるエコーデータには、クラッタや受信機の雑音などが含まれ、また、物標そのものからの信号にもゆらぎがあるなど、各種の外乱が含まれる。このような外乱が大きいと、運動推定部102での物標の運動の推定結果にも誤差を生じ、精度良い結果が得られない。
したがって、従来技術では、運動推定部102において、安定した推定結果が得られるように、αβトラッカやカルマンフィルタなどのデジタルフィルタを用いたり、移動平均をとったり、または、これらを組み合わせるなどして、平滑化を行って外乱の影響を低減するようにしている。
たとえば、運動推定部102がαβトラッカを含む構成とする場合には、次のような処理が行われる。図9は、位置平滑化定数をα、速度平滑化定数をβ、とする直線予測器として、レーダ装置のn回目のスキャンから次の(n+1)回目のスキャンについての物標の予測位置を求める様子を示している。すなわち、n回目のスキャンでの予測位置をX(n)、観測位置をX(n)とすると、追尾誤差Xop(n)は、
op(n)=X(n)−X(n)
である。平滑化された位置(推定位置)X(n)と平滑化された速度(推定速度)V(n)は、
(n)=X(n)+α・Xop(n)
(n)=V(n−1)+β・Xop(n)/T
となる。ここで、Tはサンプル周期である。このことより、(n+1)回目のスキャンでの予測位置X(n+1)は、
(n+1)=X(n)+V(n)・T
で求められる。α=0は予測位置を、α=1は観測位置を推定位置とするわけで、αが小さいほど、平滑処理は強くなることを意味している。実際には、追尾目標とは無関係なエコーも入力されるため、予測位置情報と実際に入力される観測位置データとの差異の許容範囲、および多重相関の危険性を考慮したゲートがスキャン間隔毎に設定される。
特許第3508000号公報 特許第3629328号公報 特開2003−337170号公報
前述のような構成においては、ゲートによりゲート外の無関係なエコーは除外でき、ノイズを軽減できるものの、ゲート内の観測位置情報に誤差が含まれる場合には誤差を含んだ観測位置情報に基づいて推定位置および推定速度を決定しているため、スキャンごとの推定位置および推定速度に誤差が生じる。これにより、ターゲットである船舶などの特定物標が急に旋回した場合(急変針)や急に速度を変えた場合(急変速)に、推定位置が実際の位置から大きくずれ、推定速度に変化に応じてフィルタ係数を変化させる処理をしても、それは実際の特定物標の動作に追従できていないことがある。その結果、すれちがった物標や、付近にある物標のエコーに追尾対象が乗り移る現象(乗移り)や、追尾していた物標を見失う現象(ロスト)を引き起こすことがあった。
それら問題を解決するために、フィルタ係数を軽くする(αおよびβを大きくする)と、急変針や急変速に対応することができても、追尾している物標のベクトルがふらつき、急変針・急変速がない通常時において使用者にとって、かえって見辛くなるという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を鑑みてなされたものであり、従来よりも乗移りやロストを低減し、高い精度で物標の追尾をする物標運動推定装置である。
本発明の一つの観点によれば、送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得するエコー信号取得部と、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得する位相変化情報取得部と、前記エコー信号取得部で取得したエコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得する物標情報取得部と、前記位相変化情報取得部で得られた位相変化情報と、前記物標位置情報取得部で得られた観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出する予測部と、を備える、物標運動推定装置が提供される。
本発明の別の観点によれば、送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得し、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得し、前記エコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得し、前記位相変化情報と、前記観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定方法が提供される。
本発明の更に別の観点によれば、アンテナと、前記アンテナを介して送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得するエコー信号取得部と、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得する位相変化情報取得部と、前記エコー信号取得部で取得したエコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得する物標情報取得部と、前記位相変化情報取得部で得られた位相変化情報と、前記物標位置情報取得部で得られた観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出する予測部と、前記エコー信号に基づいた周囲の情報を表示する表示器と、を備えるレーダ装置が提供される。
本発明における物標運動推定装置の構成の一例を示すブロック図 直行検波を説明する図 物標運動推定装置における位相変化情報取得部の構成の一例を示すブロック図 実施の形態1における予測部の構成の一例を示すブロック図 実施の形態1における物標の運動推定の様子の一例を示す図 実施の形態2における予測部の構成の一例を示すブロック図 実施の形態2における物標の運動推定の様子の一例を示す図 従来運動推定装置の構成を示すブロック図 従来運動推定装置における物標の運動推定の様子の一例を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(実施の形態1)
はじめに、図1を参照して、本実施形態のレーダ装置10の全体構成について説明する。なお、本実施形態は、船舶用レーダ装置のTT機能として説明するが、本発明の物標運動推定装置の用途がTT機能に限られるものではない。
レーダ装置10は、図1に示すように、レーダアンテナ1、送受信部2、A/D変換部3、物標情報取得部4、位相変化情報取得部6、自船情報取得部7、予測部8、表示機9を備える。
レーダアンテナ1は、所定の回転周期で同一平面内を回転しており、送受信部2はレーダアンテナ1を介して電磁波信号の送受信を繰り返し行うように構成されている。ここで、送受信部2が電磁波信号を送信してからエコー信号が返ってくるまでにかかる時間は、レーダアンテナ1を中心とした極座標で取得することができる。ここで、レーダアンテナ1が同一平面内を1回転する間に行う一連の動作を「スキャン」という。
送受信部2は、レーダアンテナ1を介して、指向性をもった信号(パルス状電波)を放射可能であるとともに、自装置周辺にある物標からのエコー信号を受信するように構成されている。なお、送受信部2は回転式アンテナを介するものに限られない。例えば、アンテナを固定した状態でビームを振ることが可能なシステム(フェイズドアレイレーダ)などで構成されていてもよい。この場合には、探知可能な所定の領域全てを探知する間に行う一連の動作を「スキャン」という。
ここで、送受信部2は、物標からのエコー信号以外にも海面反射など不要なエコー信号や干渉信号などを受信する。そこで、送受信部2が受信した物標からのエコー信号、海面反射などからの不要エコー信号、および干渉信号などは、「受信信号」と総称する。なお、受信信号にはホワイトノイズも含まれる。
また、送受信部2は、受信信号の振幅および位相の情報を取得するために、直行検波(IQ位相検波)を行う。直行検波を行うことにより、I信号とQ信号からなる複素信号を得ることができる。ここで、直行検波について図2を参照して説明する。
レーダアンテナ1から送信する電磁波信号の搬送波は、周波数f0のコサイン波であるとする。この場合、電磁波信号を送信してからの時間をt、送受信部2に入力される受信信号の振幅をX(t)とすると、受信信号S(t)は(数1)で表現することができる。ここで、φ(t)は、電磁波信号の搬送波に対する、受信信号の搬送波の位相である。(以下、位相)
Figure 2013217834
図2に示すように、この受信信号S(t)は、送受信部2に受信されたあとに2系統に分岐される。そして、一方の受信信号S(t)に、電磁波信号の搬送波と同一周波数で同一位相の参照信号2cos(2πft)を積算して合成することにより、(数2)で表わされる信号を得る。
Figure 2013217834
また、受信信号S(t)を分岐させた他方に、電磁波の搬送波と同一周波数で位相を90°ずらした参照信号−2sin(2πft)を積算して合成することにより、(数3)で表わされる信号を得る。
Figure 2013217834
(数2)および(数3)の右辺第一項(2倍周波数成分)は、ローパスフィルタ(LPF)によって除去される。これにより、送受信部2からは(数4)に示すI信号、および(数5)に示すQ信号が出力される。
Figure 2013217834
Figure 2013217834
A/D変換部3は、送受信部2から出力されたアナログ信号のI信号およびQ信号を複数ビットのデジタル信号(IQ受信データ)に変換して、ターゲット候補検出部41および位相変化情報取得部6に出力する。なお、上記のように送受信部2でアナログ信号のI信号及びQ信号を生成したあとに、A/D変換部3でデジタル変換する方式のほか、送受信部2で受信信号をサンプリングすることでデジタル信号のI信号およびQ信号を直接生成してもよい。この場合は、A/D変換部3を省略することができる。
物標情報取得部4は、受信信号のうち、船舶などの物標、ブイなどの反射物からのエコー信号の中から、特定の物標のエコー信号を選別し、エコー信号に基づいたその特定物標の情報を出力する。物標情報取得部4は、ターゲット候補検出部41とターゲット選別部42を備える。
ターゲット候補検出部41は、受信信号のうち、船舶などの物標、ブイなどの反射物からのエコー信号を検出し、反射物の位置、大きさ、および速度などの情報を生成する。このとき、反射物からのエコー信号の検出方法は、受信信号の閾値処理、形や大きさによる検出など、その方法は問わない。
ターゲット選別部42は、ターゲット候補検出部41が今回スキャンで検出した複数の反射物の中から、予測部8で前回スキャンにおいて追尾・捕捉した特定物標を選別する。具体的には、位置、大きさ、又は速度などのスキャン毎の相関値に基づいて追尾・捕捉している物標を選別する。
位相変化情報取得部6は、受信信号の位相変化量に基づいた位相変化情報を予測部8に出力する。位相変化情報取得部6は、図3に示すように、スイープメモリ61、位相変化量算出部62、および速度演算部63を備える。
スイープメモリ61は、いわゆるバッファであり、必要なスイープ数のIQ受信データをリアルタイムで記憶する。ここで「スイープ」とは、電磁波信号を送信してから次の電磁波信号を送信するまでの一連の動作をいう。
位相変化量算出部62は、受信信号のうち、レーダアンテナ1からの距離が略等しく方位が異なる2点間の位相変化量を算出する。
速度演算部63は、位相変化量算出部62が算出した位相変化量に基づいて、物標など反射物の相対速度の距離方向成分(以下、ドップラ速度と言う。)を算出し、その算出結果と自船情報取得部7から入力された自船情報とに基づいて物標など反射物の絶対速度の距離方向成分を算出することができる。
ここで、位相変化量とドップラ速度の具体的な算出方法について説明する。ドップラ情報を利用した速度測定の原理にパルスペア法がある。以下、パルスペア法について説明する。送信信号を、周波数f、波長λ、時間幅τの正弦波パルスとし、「アンテナに対する反射物の相対速度ベクトル」のビーム方向をvとする。以下では、vを単に「速度」とし、「アンテナと反射物が接近する向き」を「vの正の向き」とする。このとき、スイープ間での位相変化量に基づいて速度vを測定する場合、送信繰返し間隔をT(=1/PRF)で表わすと、反射物がアンテナに接近する際に、両者の距離は1スイープ間にvTだけ短くなる。すなわち、アンテナから反射物までの往復伝播時間はΔt=2vT/cだけ短くなる(c;光速)。したがって、各スイープで「送信開始後に同一時間だけ経過した時刻」でサンプリングされた複素エンベロープ信号(以下「複素データ」)の系列に注目すると、隣接するスイープ間での複素データの位相変化量Δφは次式で表わされる。
Figure 2013217834
上式から、vはそれぞれ次式であらわされる。
Figure 2013217834
位相変化量Δφの絶対値がπより小さいときは、隣接するスイープ間での複素データの位相差(=偏角の差)δφ(―π≦δφ≦π)と位相変化量Δφの値が一致する。一方、位相変化量の絶対値がπ以上の値をとるときは、Δφとδφは一致せず、両者の差は2πの整数倍となり、速度の折り返しが発生する。速度の折り返しが発生すると、正確な速度を得ることができない。これは、前述のように、送信周波数をPRFとしたときに測定可能なドップラ周波数fdmaxが、
Figure 2013217834
であることから生じる現象であり、測定可能な最大相対速度Vで速度の折り返しが発生する。速度Vの算出方法、及び測定可能な最大相対速度Vは、次式のようになる。
Figure 2013217834
Figure 2013217834
ここで、速度Vが折り返し速度以上の場合にパルスペア法で得られる速度Vは、
Figure 2013217834
となり、正しい速度が得られない。ここでNnumは折り返し回数である。
本発明では、速度ではなく速度変化量に基づいて物標の運動推定を行っているため、上記のような速度の折り返しの影響を受ける可能性は少ないが、速度が折り返し速度付近のターゲットについては、影響を受けることが考えられる。この場合、物標の位置変化による速度変化量によりドップラ速度に折り返しが発生しているかを判断し、折り返していると判断される場合は、それを考慮して速度変化量を求めることができる。
しかしながら、前述のパルスペア法では、(数6)(数7)により、位相変化量およびドップラ速度を求めることはできるが、実際に観測される位相には雑音が含まれるため、本実施形態ではパルスペア法を基に改良された自己相関法を用いてドップラ速度を算出している。
ここで、本実施例での自己相関法を用いた位相変化量およびドップラ速度の算出方法について説明する。
本実施形態では、A/D変換部3によってデジタル変換された受信信号およびスイープメモリ61に記憶している受信信号に自己相関法を適用して位相変化量を算出する。仮に位相変化量がΔθのエコーがある時を想定する。この物標の距離に対応する距離番号をnとして、この物標からのエコーが受信される最初の方位の方位番号をkとする。このとき、レーダアンテナ1からの距離が略等しい点から受信した近接するM個の受信データを、それぞれS[k,n]、S[k0+1,n]、S[k0+2,n]、・・・、S[k0+M−1,n]と表わすことができる。そして、受信データz[m]を(数12)で表すことができる。
Figure 2013217834
また、1スイープあたりの位相変化量Δθについて次式が成り立つ。
Figure 2013217834
ここでarg[・]は複素数の偏角を示す。ΔmとLは次式を満たす任意の自然数である。
Figure 2013217834
例えば、Δm=L=1と選べば次式を得る。
Figure 2013217834
(数13)を用いて、受信データz[m]から位相変化量Δθを推定する方法を自己相関法とよぶ。
また、位相変化量に基づいて相対速度を以下のように算出することが出来る。レーダアンテナ1から物標までの往復伝播距離は、物標が相対速度vで接近するとき、送信周期Tの間に2vTだけ小さくなる。したがって、搬送波の周波数をf、光速をcとすると、受信データz[m+1]の位相は、受信データz[m]の位相に対して、次式で表わされる1スイープあたりの位相変化量Δθだけ大きくなる。
Figure 2013217834
この式を相対速度vについて解くと次式を得る。
Figure 2013217834
また、(数13)を(数17)に代入して次式を得ることができる。
Figure 2013217834
(数18)を用いて、受信データz[m]から相対速度vを推定する。
以上のような手法で、レーダアンテナ1から距離が略等しく方位の異なる複数の受信信号の位相変化量に基づいて、自装置と物標との相対速度の距離方向成分を算出することができる。
自船情報取得部7は、自船速情報および方位情報を含む自船情報を位相変化情報取得部6に入力する。自船が大地に対して移動している場合、上記手法で得られる物標の速度は自船に対する相対速度の距離方向成分となる。したがって、得られた相対速度に対して自船情報を用いて補正を行うことで、物標の絶対速度の距離方向成分を得ることができる。自船情報は、GPSなどから得た情報や、大地に対する自船の速度(対地速度)、船首方位および針路方位に基づいた情報など、取得手段は問わない。物標の絶対速度の距離方向成分を算出することで、物標の急変針や急変速に対してより高い精度で追尾・捕捉をすることができる。なお、本実施形態では、絶対速度を算出する構成としているが、相対速度のまま処理を行ってもよい。(以降、上記手法で算出された特定物標の相対速度および絶対速度、の距離方向成分をドップラ速度と総称する。)
つづいて、予測部8は、前回スキャンで算出された特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られた特定物標の観測位置と、スキャン毎の特定物標のドップラ速度の変化量と、に基づいて特定物標の推定位置を算出する推定位置算出手段と、前回スキャンで算出された特定物標の推定速度と、前回スキャンで算出された特定物標の予測位置から今回スキャンで得られた特定物標の観測位置への移動速度と、スキャン毎の特定物標のドップラ速度の変化量と、に基づいて特定物標の推定速度を算出する推定速度算出手段とを備え、推定位置と推定速度から、次回スキャンで得られる特定物標の観測位置の予測である予測位置を算出する。このような処理を繰り返すことで特定物標の追尾・捕捉を行う。なお、本実施例では、推定位置算出手段と推定速度算出手段の両方を備えた、最も効果的な実施方法について記載するが、いずれか一方の手段と従来技術を組み合わせた構成であってもよい。
予測部8は、図4に示すように、運動推定部81、推定係数決定部82、およびメモリ83を備える。
運動推定部81は、前述の推定位置算出手段と推定速度算出手段を備えており、いずれも安定した推定結果が得られるようにαβトラッカやカルマンフィルタなどのデジタルフィルタを用いている。具体的な処理については後段で説明する。
推定係数決定部82は、位相変化情報取得部6が算出した今回スキャンでの特定物標のドップラ速度と、前回スキャンでのドップラ速度とを比較して、運動推定部81でのフィルタ処理に用いられる係数kを出力する。
メモリ83は、推定係数決定部82でスキャン毎に、今回スキャンでの特定物標のドップラ速度と比較する対象である前回スキャンでのドップラ速度の情報を記憶する。
ここで、本実施例における運動推定部81の具体的な運動推定方法について説明する。図5は、レーダ装置のn回目スキャンから次の(n+1)回目のスキャンについての特定物標の予測位置を求める様子を示している。いま、予測部で得られるn回目のスキャンでの予測位置をX(n)、観測位置をX(n)、(n+1)回目のスキャンでの予測位置をX(n+1)とすると、このn回目の予測位置X(n)と観測位置X(n)とから現在の推定位置X(n)を算出する。また、(n―1)回目のスキャンでの推定速度をV(n−1)と,n回目の予測位置X(n),観測位置X(n)とから、現在の推定速度V(n)を算出する。具体的な算出方法は次式で表わされる。
Figure 2013217834
Figure 2013217834
このとき、重み付け係数α"は、α"=α+kで表わされる。αは従来のαβフィルタの式で表わされる変数である。β"は、α"とβ"の関係式によって求める。もしくは、α"と独立してα"と同様に、β"=β+kとして求める。なお、β"について、α"とは異なる別の規則で定められた係数k´を用いてもよい。ここで、係数kは、位相変化情報取得部が取得したn回目のスキャンでのドップラ速度と(n−1)回目のスキャンでのドップラ速度との変化量ΔVdd(n)に基づいて決定される変数である。例えば、定数τとして、k=τ・|ΔVdd(n)|のように定める。これによって、ドップラ速度に変化があるときは、ターゲットである特定物標の速度が変化したことを意味し、追従した運動推定を行うためにフィルタの係数をより軽い(α、βを大きくする)ものにし、追従することが可能である。なお、ここでは観測時間毎のドップラ速度の変化量ΔVdd(n)としているが、n回目スキャンのドップラ速度V(n)と(n−1)回目スキャンの推定速度V(n)との差ΔVds(n)として、同様の処理をしてもよい。
このようにして算出した推定位置X(n)とV(n)とを用いて次の式
Figure 2013217834
から、(n+1)回目のスキャンでのターゲットである特定物標の予測位置が算出される。
前述の処理の繰り返しを行うことで、ターゲットである特定物標の追尾・捕捉を従来よりも高い精度で行うことができる。
以上のように、スキャン毎の位相変化情報(ドップラ速度)に基づいてフィルタ係数を変更して推定位置および推定速度を算出する構成を取ることで、ドップラ速度は特定物標の瞬時速度を反映しているので、より追尾誤差を小さくすることができ、従来よりも高い精度で物標の追尾・捕捉をすることができる。
(実施の形態2)
本実施例では、予測部を除く構成、その構成の機能・理論は同一であるので割愛する。
本実施例における予測部8では、観測時間毎のドップラ速度の変化量ΔVdd(n)と、前回スキャンで算出された特定物標の予測位置から今回スキャンで得られる特定物標の観測位置までの移動速度(速度変化量)との比較に基づいてフィルタ係数を変更し、物標の運動を推定することで物標の追尾・捕捉を行う。
予測部8は、図6に示すように、運動推定部801、推定係数決定部802、およびメモリ803を備える。
運動推定部801は、前述の推定位置算出手段と推定速度算出手段を備えており、いずれも安定した推定結果が得られるようにαβトラッカやカルマンフィルタなどのデジタルフィルタを用いている。具体的な処理については後段で説明する。
推定係数決定部802は、運動推定部801が前回スキャンで算出した特定物標の予測位置から、物標情報取得部が取得する今回スキャンで得られる特定物標の観測位置までの移動速度(速度変化量)を算出し、当該移動速度と、位相変化情報取得部6が算出したドップラ速度の観測時間毎の変化量ΔVdd(n)(ΔVds(n))とを比較して、比較に基づいて、運動推定部801でのフィルタ処理に用いられる係数mを出力する。
メモリ803は、推定係数決定部802でスキャン毎に、今回スキャンでの特定物標のドップラ速度と比較する対象である前回スキャンでのドップラ速度の情報を記憶する。
ここで、本実施例における運動推定部81の具体的な運動推定方法について説明する。図7は、レーダ装置のn回目スキャンから次の(n+1)回目のスキャンについての特定物標の予測位置を求める様子を示している。
いま、予測部で得られるn回目のスキャンでの予測位置をX(n)、観測位置をX(n)、(n+1)回目のスキャンでの予測位置をX(n+1)とすると、このn回目の予測位置X(n)と観測位置X(n)とから現在の推定位置X(n)を算出する。また、(n―1)回目のスキャンでの推定速度をV(n−1)と,n回目の予測位置X(n),観測位置X(n)とから、現在の推定速度V(n)を算出する。具体的な算出方法は次式で表わされる。
Figure 2013217834
Figure 2013217834
重みづけ係数α'''は、α'''=α+mであらわされる。αは従来のαβフィルタの式であらわされる変数である。β'''は、αとβの関係式によって求める。もしくは、α'''と独立してα'''と同様に、β'''=β+mとして求める。なお、β'''について、α'''とは異なる別の規則で定められた係数m´を用いてもよい。ここで、係数mは、位相変化情報取得部が取得したn回目のスキャンでのドップラ速度と(n−1)回目のスキャンでのドップラ速度との変化量ΔVdd(n)と、n回目スキャンでの予測位置から観測位置への移動速度ΔVop(n)とに基づいて決定される変数である。
予測位置X(n)は、物標が等速度運動をしているとして、過去の推定位置と推定速度から求めている。したがって、予測位置X(n)と観測位置X(n)との差は、等速度運動からのずれにより生じた位置変化を表わしていると考えられる。すなわち、その位置変化の時間微分は前回(n−1)から今回(n)での速度変化量ΔVop(n)と言える。
ここで、例えば、ΔVop(n)とΔVdd(n)について、符号が同じ場合にはmを大きくし、符号が異なる場合にはm=0とする。具体的には、例えば、tを変化率、uをオフセット量として、m=t・(ΔVop(n)−ΔVdd(n))+u、(α≦α+m≦1(または予め決めた1以下の上限値))のように定める。これによって、ドップラ速度に変化があるときは、ターゲットである特定物標の速度が変化したことを意味し、追従した運動推定を行うためにフィルタの係数をより軽い(α、βを大きくする)ものにし、追従することが可能である。
このようにして算出した推定位置X(n)とV(n)とを(数21)に適用することで(n+1)回目のスキャンでのターゲットである特定物標の予測位置が算出される。
前述の処理の繰り返しを行うことで、ターゲットである特定物標の追尾・捕捉を従来よりも高い精度で行うことができる。
実施の形態1では、ΔVdd(n)のみによって、速度変化を検知しているため、ΔVdd(n)に誤差がある場合は誤った修正をする可能性がある。これに対して本実施例では、ΔVop(n)とΔVdd(n)から修正量を決めているため、誤った修正をする可能性が実施の形態1よりも低い。
なお、ここでは観測時間毎の予測位置から観測位置への送度変化量ΔVop(n)とドップラ速度の変化量ΔVdd(n)としているが、ΔVdd(n)の代わりに、n回目スキャンのドップラ速度V(n)と(n−1)回目スキャンの推定速度V(n)との差ΔVds(n)として、同様の処理をしてもよい。
1 レーダアンテナ
2 送受信部
3 A/D変換部
4 物標情報取得部
6 位相変化情報取得部
7 自船情報取得部
8 予測部
9 表示部
10 物標運動推定装置
41 ターゲット候補検出部
42 ターゲット選別部
61 スイープメモリ
62 位相変化量算出部
63 速度演算部
81 運動推定部
82 推定係数決定部
83 メモリ
801 運動推定部
802 推定係数決定部
802 メモリ
101 信号測定部
102 運動推定部
103 データ表示部

Claims (25)

  1. 電磁波を繰り返し送受信することで所定領域のスキャンを行う物標探知装置に搭載される物標運動推定装置であって、
    送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得するエコー信号取得部と、
    電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得する位相変化情報取得部と、
    前記エコー信号取得部で取得したエコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得する物標情報取得部と、
    前記位相変化情報取得部で得られた位相変化情報と、前記物標位置情報取得部で得られた観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出する予測部と、を備える物標運動推定装置。
  2. 請求項1に記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前記特定物標の位相変化情報から移動体の変針又は変速を検出し、当該変針又は変速に基づいた処理を行うことを特徴とする物標運動推定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、今回スキャンで得られる位相変化情報と、前回スキャンで得られた位相変化情報との変化量を用いることを特徴とする物標運動推定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置から今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置への移動速度と、前記特定物標の位相変化情報とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定速度を算出する推定速度算出手段を備え、
    算出した当該推定速度を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  5. 請求項4に記載の物標運動推定装置であって、
    前記推定速度算出手段は、前記移動速度の重み付け量を前記特定物標の位相変化情報に基づいて決定し、
    前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と、今回スキャンで算出される前記移動速度と、当該重み付け量とに基づいて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定速度を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置と、前記特定物標の位相変化情報とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定位置を算出する推定位置算出手段を備え、
    算出した当該推定位置を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  7. 請求項6に記載の物標運動推定装置であって、
    前記推定位置算出手段は、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置との重み付け量を前記特定物標の位相変化情報に基づいて決定し、
    前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置と、当該重み付け量とに基づいて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記位相変化情報取得部が取得する位相変化情報は、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、前記特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化量であることを特徴とする物標運動推定装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記位相変化情報取得部が取得する位相変化情報は、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、前記特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化量に基づいて算出される前記特定物標のドップラ速度であることを特徴とする物標運動推定装置。
  10. 請求項9に記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置から今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置への移動速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量と当該移動速度との比較に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定速度を算出する推定速度算出手段を備え、
    算出した当該推定速度を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  11. 請求項10に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量と、前記移動速度との差に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  12. 請求項10又は11に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量の符号と、前記移動速度の符号との比較に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  13. 請求項9乃至12のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置と、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量と前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置から今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置への移動速度との比較に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定位置を算出する推定位置算出手段を備え、
    算出した当該推定位置を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  14. 請求項13に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量と、前記移動速度との差に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  15. 請求項13又は14に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標のドップラ速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との変化量の符号と、前記移動速度の符号との比較に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  16. 請求項1又は2に記載の物標運動推定装置であって、
    前記位相変化情報取得部が取得する位相変化情報は、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、前記特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化量に基づいて算出される前記特定物標のドップラ速度であり、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置から今回スキャンで得られた前記特定物標の観測位置への移動速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定速度を算出する推定速度算出手段を備え、
    算出した当該推定速度を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  17. 請求項16に記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置と、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定位置を算出する推定位置算出手段を備え、
    算出した当該推定位置を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  18. 請求項1又は2に記載の物標運動推定装置であって、
    前記位相変化情報取得部が取得する位相変化情報は、電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、前記特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化量に基づいて算出される前記特定物標のドップラ速度であり、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置から今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置への移動速度と、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差と当該移動速度との比較に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定速度を算出する推定速度算出手段を備え、
    算出した当該推定速度を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  19. 請求項18に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差と、前記移動速度との差に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  20. 請求項18又は19に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差の符号と、前記移動速度の符号との比較に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  21. 請求項17乃至19のいずれかに記載の物標運動推定装置であって、
    前記予測部は、前回スキャンで算出された前記特定物標の予測位置と、今回スキャンで得られる前記特定物標の観測位置と、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差と前記移動速度との比較に基づいた重み付け量とを用いて、今回スキャンにおける前記特定物標の推定位置を算出する推定位置算出手段を備え、
    算出した当該推定位置を用いて、前記特定物標の予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定装置。
  22. 請求項21に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差と、前記移動速度との差に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  23. 請求項20又は21に記載の物標運動推定装置であって、
    前記重み付け量は、前回スキャンで算出された前記特定物標の推定速度と今回スキャンで算出される前記特定物標のドップラ速度との速度差の符号と、前記特定物標の符号との比較に基づいて決定されることを特徴とする物標運動推定装置。
  24. 送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得し、
    電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得し、
    前記エコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得し、
    前記位相変化情報と、前記観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出することを特徴とする物標運動推定方法。
  25. アンテナと、
    前記アンテナを介して送信した電磁波が物標で反射することで得られるエコー信号を取得するエコー信号取得部と、
    電磁波送信源からの距離が略等しく方位が異なる、特定物標からの2以上のエコー信号間の位相変化情報を取得する位相変化情報取得部と、
    前記エコー信号取得部で取得したエコー信号に基づいて、前記特定物標の観測位置を取得する物標情報取得部と、
    前記位相変化情報取得部で得られた位相変化情報と、前記物標位置情報取得部で得られた観測位置情報とを用いて、次回スキャンで得られる前記特定物標の予想観測位置である予測位置を算出する予測部と、
    前記エコー信号に基づいた周囲の情報を表示する表示器と、
    を備えるレーダ装置。
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