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JP2013217468A - ディスクブレーキ倍力機構 - Google Patents

ディスクブレーキ倍力機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 自動隙間調整機能も有する螺子機構を容易に倍力機構とともにサブアッセンブリ化でき、応答性と組付け性に優れてパッドの偏摩耗にも対応させる。
【解決手段】 自動隙間調整機能を有する螺子機構11、27と倍力機構7、8がケース10、14内に収容され、押圧スプリング10、13にて軸方向に挟圧されたアジャストスクリュ11とナット27との螺子部Aの螺合摩擦力をスクリュ4とプラグナット5との螺子部Bの螺合摩擦力より小さくしたことにより、自動隙間調整機構と倍力機構をとともにサブアッセンブリ化でき、組付け性に優れて部品の管理が容易で、倍力機構により低出力の電動モータにても大きな制動力が得られる上に、倍力機構の両側に配置される螺子部の螺合摩擦力の差により、制動反力の発生の前後で自動隙間調整機能と倍力機能を分割できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータギヤユニットにより駆動される回転軸とパッド側のピストンとの間にて自動隙間調整機能を有するアジャストスクリュとナットとの螺合を介してパッドが押し出されてブレーキロータを押し付けて制動を行うディスクブレーキ装置であって、前記回転軸とナットとの間に放射状の複数個のリンクで構成される倍力機構を配置したディスクブレーキ倍力機構に関する。
従来、ブレーキを搭載する車両において、ケーブルの配設が不要でコスト低減化が図れることから、サービスブレーキを油圧で行い、パーキングブレーキを電動モータ等のモータギヤユニットで作動させることが近年多用されてきている。このような電動式パーキングブレーキを利用したものとして下記特許文献1に記載されたものが提案された。
特開2003−65366号公報(公報要約書参照) 特開2010−190348号公報(公報要約書参照)
特許文献1に開示された従来の電動式パーキングブレーキを図7を用いて簡単に説明すると、車体に支持されるサポート101にインナ、アウタパッド102、103がブレーキロータ(図示省略)を挟む形態にて配設され、アクチュエータケース108内に組み込まれたカムローラ式の動力変換装置109は、図示省略の電動モータの回転駆動力を軸方向の推力に拡大して変換し、該推力を隙間調整装置110を介してピストン107に伝達してインナパッド102をブレーキロータに押圧するとともに、キャリパ104およびキャリパ爪105を介して、アウタパッド103をブレーキロータの反対側から押圧して制動が行われる。かくして、パーキングブレーキは電動モータのスイッチを操作するだけで容易に行えることとなった。
しかしながら、このような従来の電動式パーキングブレーキにあって、カムローラ式の動力変換装置109によってある程度の倍力された推力は得られるものの、大きなブレーキ力を得るためには、電動モータとして大出力のものを採用するか、倍力比率の大きな倍力機構を採用する必要があった。そこで、本件出願人等は前記特許文献2に記載されたような倍力(増力)機構を採用した電動式パーキング機構付きディスクブレーキを提案した。前記特許文献2に記載された電動式パーキング機構付きディスクブレーキを図8を用いて簡単に説明すると、制動初期には、図示しない電動モータにより回転駆動される駆動杆226はピン228を介してインプットスクリュ217を回転させ、プリセットスプリング218を介して連れ回るアジャスタスクリュ216とともに回転して、アジャスタプラグ215に対して螺合前進して、放射状に配置された分配レバー219からなる増力機構237およびプラグ部材238を介して図示省略のインナパッドをブレーキロータに押し付けて制動を開始する。
さらに、これらの各部材が前進すると、ブレーキロータからの制動反力がプリセットスプリング218のプリセット力より大きくなり、アジャスタスクリュ216がアジャスタプラグ215との螺合摩擦により回転を停止する。これにより、インプットスクリュ217のみが回転を続け、増力機構237における分配レバー219が、プラグ部材238の凹部240を支点として内径側端部を所定のレバー比率で揺動して増力させる軸力を発生させる。かくして、簡素な構造にて、大出力の電動モータを用いずとも、大きなパーキング力を得ることが可能となった。
本発明は、本件出願人の提案になるこの電動式パーキング機構付きディスクブレーキをさらに改良して、自動隙間調整機能も有する螺子機構を容易に倍力機構とともにサブアッセンブリ化でき、応答性と組付け性に優れてパッドの偏摩耗にも対応できるディスクブレーキ倍力機構を提供する。
このため本発明は、モータギヤユニットにより駆動される回転軸とパッド側のピストンとの間にて自動隙間調整機能を有するアジャストスクリュとナットとの螺合を介してパッドが押し出されてブレーキロータを押し付けて制動を行うディスクブレーキ装置であって、前記回転軸とナットとの間に放射状の複数個のリンクで構成される倍力機構を配置したディスクブレーキ倍力機構において、前記倍力機構がケース内にてサブアッセンブリされるとともに、前記アジャストスクリュとナットとの螺合による螺子部と前記回転軸に嵌合したスクリュとプラグナットとの螺合による螺子部との軸方向間に押圧スプリングにて挟圧され、前記アジャストスクリュとナットとの螺子部の螺合摩擦力を前記スクリュとプラグナットとの螺子部の螺合摩擦力より小さくしたことを特徴とする。また本発明は、前記各リンクの外径側はアジャストスクリュ端面の凹部およびケースの切欠きにて位置決めされ、前記ナットおよびプラグナットはケースの切欠きに係合してケースと回転を共にするように構成されたことを特徴とする。また本発明は、前記各リンクの内径側端部は、回転軸側との間にて揺動自在のジョイントを介して当接されたことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とする。
本発明によれば、請求項1の構成要件である、モータギヤユニットにより駆動される回転軸とパッド側のピストンとの間にて自動隙間調整機能を有するアジャストスクリュとナットとの螺合を介してパッドが押し出されてブレーキロータを押し付けて制動を行うディスクブレーキ装置であって、前記回転軸とナットとの間に放射状の複数個のリンクで構成される倍力機構を配置したディスクブレーキ倍力機構において、前記倍力機構がケース内にてサブアッセンブリされるとともに、前記アジャストスクリュとナットとの螺合による螺子部と前記回転軸に嵌合したスクリュとプラグナットとの螺合による螺子部との軸方向間に押圧スプリングにて挟圧され、前記アジャストスクリュとナットとの螺子部の螺合摩擦力を前記スクリュとプラグナットとの螺子部の螺合摩擦力より小さくしたことにより、自動隙間調整機能も有する螺子機構を容易に倍力機構とともにサブアッセンブリ化でき、組付け性に優れて部品の管理が容易で、押圧スプリングにより応答性も良く、リンクで構成される倍力機構により低出力の電動モータにても大きな制動力が得られる上に、倍力機構の両側に配置される螺子部の螺合摩擦力の差により、制動反力の発生の前後で自動隙間調整機能と倍力機能を分割できる。
また、請求項2の構成要件である、前記各リンクの外径側はアジャストスクリュ端面の凹部およびケースの切欠きにて位置決めされ、前記ナットおよびプラグナットはケースの切欠きに係合してケースと回転を共にするように構成された場合は、簡素な構造にて組付けも容易で、かつ倍力機構である各リンクを径方向および周方向にも確実に位置決めできて安定した動作が得られる。さらに、請求項3の構成要件である、前記各リンクの内径側端部は、回転軸側との間にて揺動自在のジョイントを介して当接された場合は、キャリパ変形や万一のパッド偏摩耗の際に生じるピストンに傾斜等が生じても、球面等から構成された揺動自在のジョイントによって各リンクの内径側端部が当接支持されているので、偏荷重が作用することなく、安定した倍力作用力が円滑に伝達される。
本発明のディスクブレーキ倍力機構の要部縦断面図である。 同、ディスクブレーキ倍力機構の全体縦断面図である。 同、ディスクブレーキ倍力機構の全体斜視図である。 同、自動隙間調整機構および倍力機構の分解斜視図である。 同、倍力機構の分解斜視図である。 同、図4の自動隙間調整機構および倍力機構のケースによるサブアッセンブリ前後の斜視図である。 従来の電動式パーキングブレーキの説明図である。 本発明の前提技術である電動式パーキング機構付きディスクブレーキの説明図である。
以下、本発明のディスクブレーキ倍力機構を実施するための好適な形態を図面に基づいて説明する。本発明のディスクブレーキ倍力機構は、図1に示すように、モータギヤユニット15により駆動される回転軸1とパッド18側のピストン21との間にて自動隙間調整機能を有するアジャストスクリュ11とナット27との螺合を介してパッド18が押し出されてブレーキロータを押し付けて制動を行うディスクブレーキ装置であって、前記回転軸1とナット27との間に放射状の複数個のリンク7、8で構成される倍力機構を配置したディスクブレーキ倍力機構において、前記倍力機構がケース10、14内にてサブアッセンブリされるとともに、前記アジャストスクリュ11とナット27との螺合による螺子部Aと前記回転軸1に嵌合したスクリュ4とプラグナット5との螺合による螺子部Bとの軸方向間に押圧スプリング9、13にて挟圧され、前記アジャストスクリュ11とナット27との螺子部Aの螺合摩擦力を前記スクリュ4とプラグナット13との螺子部Bの螺合摩擦力より小さくしたことを特徴とするものである。
以下、本発明のディスクブレーキ倍力機構の実施例について説明する。図の全体縦断面である図2に示すように、適宜のサポート17を介してキャリパボディ16が車体静止部に固定され、該キャリパボディ16に収納設置された電動モータおよび適宜の歯車列からなる減速機構からなるモータギヤユニット15からの回転駆動力は、モータギヤユニット15の回転軸と平行な回転軸を有する回転軸1に伝達され、該回転軸1の回転力は、その出力端部近傍にスプラインあるいは6角嵌合によって回転を共にするスクリュ4に伝達される。スクリュ4からは詳細は後述する軸力変換ユニット20に含まれる倍力機構を介してアジャストスクリュ11を回転駆動させ、これに螺合するナット27を軸方向に前進させて、ピストン21を介してインナパッド18を前進させ、キャリパボディ16を介して背面側に位置するアウタパッド19との間にて図示省略のブレーキロータの両側面を挟圧して制動力が得られる。図3は本発明のディスクブレーキ倍力機構の全体斜視図で、減速機構を含むモータギヤユニット15やサポート17、キャリパボディ16および各パッド18、19の配置関係が明瞭に理解される。
図2における回転軸1からインナパッド18までを拡大した要部縦断面図である図1により、本発明のディスクブレーキ倍力機構を詳細に説明する。軸力変換ユニット20とは、回転軸1の回転軸の周りの回転力を軸方向の軸力に変換するもので、回転軸1と回転を共にするスクリュ4に対して螺合するプラグナット5の軸方向移動、リンク7、8の揺動による軸力の発生、アジャストスクリュ11に対して螺合するナット27の軸方向移動を伴う機構を含む。モータギヤユニット15から回転駆動力が伝えられた回転軸1の出力側端部に、スプラインあるいは6角嵌合によって回転軸1と回転をともにするスクリュ4が嵌合され、そのスクリュ4の出力側端面の凹部には球面等により揺動自在なジョイント6が収容される。スクリュ4の外周にはプラグナット5が螺合されて螺子部Bを構成している。プラグナット5は第2ケース14内に収容された押圧スプリング13によって螺子部Bの螺合摩擦力が設定される。
プラグナット5の出力側には、順次、スラストプレート12、放射状の複数のリンク7および8、アジャストスクリュ11が配設され、アジャストスクリュ11にはピストン21と回転を共にして軸方向移動が可能なナット27が螺合して螺子部Aを構成している。螺子部Aの螺合摩擦力は押圧スプリング9の押圧力が作用しないように設定される。自動隙間調整機構を構成するアジャストスクリュ11に対するナット27の螺合の螺子部Aは、押圧スプリング9による大きなばね力によってアジャストスクリュ11を進行方向とは逆方向に付勢されており、螺子部Aの螺合摩擦力を低減させている。これに対して、前記螺子部Bでは、押圧スプリング13による小さなばね力によってプラグナット5が前進方向に付勢されている。したがって、螺子部Aの螺合摩擦力が螺子部Bのものより小さいために、制動初期においては、螺子部Aにおいて螺進して相対的にナット27が前進して自動隙間調整機能を発揮しつつ前進することになる。
図4は上述した各部材を分解した状態の斜視図で、第1ケース10と第2ケース14との間に各部材がサブアッセンブリされることがよく理解される。ナット27はアジャストスクリュ11に螺合されるが、最終的には第1ケースの軸方向の外側に位置することになる(図6参照)。図5の分解斜視図にてよく理解されるように、倍力機構を構成する放射状の複数のリンク7、8の外径側はアジャストスクリュ11端面の凹部11Bに係止されて径方向および軸方向にも確実に位置決めされる。そして、図6にて理解されるように、リンク7、8の外径側は同時に第1ケース10における軸方向の切欠き10Cに係合して周方向の位置決めがなされる(第1ケース10と回転をともにするが、第2ケース14とはフリーである。図6(A)参照)。図4に示すように、プラグナット5はその円周上の切除面5Aに第2ケース14の切起片14Aが当接するので、プラグナット5も第2ケース14と回転をともにする。
一方、前記リンク7、8の外径側が収容係止されたアジャストスクリュ11の入力側の径大部には突起11Aが形成されており、図6にて理解されるように、該突起11Aが前記第1ケース10の切欠き10Cおよび第2ケース14の切欠き14Cに係合して周方向の位置決めがなされる(したがって、アジャストスクリュ11は第1ケース10および第2ケース14と回転をともにする)。これらの第1ケース10と第2ケース14とは軸方向に分割構成されていてサブアッセンブリする際の組付けを容易にしているが、各部材の突起等のケースの切欠きへの係止が解決されれば、ケース端部の切起片の活用等にて各ケースを1つの部材で構成することを排除するものではない。図6に示すように、ナット27の外周に2条の突起27Aが形成されているが、これはアジャストスクリュ11に螺合するナット27をピストン21の対応する軸方向の凹溝に収容されて、ピストン21と回転をともにして軸方向のみ移動可能にするものである。
このように構成された本発明のディスクブレーキ倍力機構は、以下のように動作する。図4〜6を参照しつつ、図1に示すように、前述したように、制動初期においては、電動モータおよび適宜の歯車列からなる減速機構からなるモータギヤユニット15からの回転駆動力により回転軸1が回転し、その出力端部にスプラインあるいは6角嵌合によって回転を共にするスクリュ4に伝達される。スクリュ4の回転はこれに螺合するプラグナット5との間の螺子部Bに相対回転を引き起こそうとするが、前述したように、該螺子部Bの螺合摩擦力は前記アジャストスクリュ11とナット27との螺子部Aの螺合摩擦力より大きいので螺子部Aのみが動作し、アジャストスクリュ11の回転により相対回転してナット27が螺進すべく、前記スクリュ4の回転に伴ってプラグナット5が連れ回り、該プラグナット5の切除面5Aと第2ケース14の切起し片14Aとの係合によって第2ケース14も回転軸1と回転をともにする。
第2ケース14が回転すると、径大部における突起14Aが第2ケース14の切欠き14Cに係合しているアジャストスクリュ11も第2ケース14とともに回転し、さらには前記突起14Aが第1ケース10の切欠き10Cにも係合しているので、第1ケース10もとともに回転を始める。アジャストスクリュ11の回転駆動に伴い、これに螺子部Aにて螺合するナット27を軸方向に前進させる(ナット27は、ピストン21に対して軸方向にのみ移動可能であるが回転は不能)。ナット27の前進によりピストン21を介してインナパッド18を前進させ、キャリパボディ16を介して背面側に位置するアウタパッド19(図2参照)との間にて図示省略のブレーキロータの両側面を挟圧して制動力が得られる。このとき、パッド18、19の摩耗などに起因してストロークが増大した分だけを自動的に埋める自動隙間調整機能がなされる。
ブレーキロータの両側面を挟圧して制動力が得られると、それによって生じた制動反力が発生すると、ピストン21に入力方向の押圧力を生じ、ナット27とアジャストスクリュ11との螺子部Aに大きな螺合摩擦力が作用してアジャストスクリュ11の回転が停止するのに伴い、第1ケース10および第2ケース14も停止する。しかしながら、依然として回転軸1およびスクリュ4は回転を続けようとし、前記第2ケース14の切起し片14Aとプラグナット5の切除部5Aとの係合により第2ケース14と回転をともにするプラグナット5は、第2ケース14とともに回転しないため、回転軸1の回転により螺子部Bが相対回転を引き起こして、スクリュ4を前進させるに到る。
スクリュ4が前進すると、ジョイント6を介して放射状の複数のリンク7、8がアジャストスクリュ11の凹部11Bを支点として所定のレバー比率すなわち倍力比率で揺動させて倍力された軸力をさらに発生させ、回転停止状態にあるアジャスタスクリュ11、ナット27、ピストン21およびインナパッド18に軸方向の推力を付与してブレーキロータがさらに大きな制動力により制動される自己倍力機能が達成されることになる。
図2において、2はキャリパボディ16に対する回転軸1のシール、3、24、25はベアリングワッシャ、22はブーツ、26は止め輪、23はキャリパボディ16に対するピストン21のシールを示す。また、図1、図4および図6における10Aは第1ケース10の外周に切り起こされた係着切起し片で、第2ケース14の対応する部位に穿設された係着孔14Bに係着されてサブアッセンブリ化する際の係着具である。なお、詳細な説明は省略されたが、図1におけるピストン21の入力側端部に設けられた圧力室28は、主たるサービスブレーキの圧油が作用するためのものである。
かくして、本発明にディスクブレーキ倍力機構によれば、自動隙間調整機能も有するアジャスタスクリュ11に螺合するナット27から構成される螺子機構を容易に複数の放射状リンク7、8から構成される倍力機構とともにケース10、14によりサブアッセンブリ化でき、組付け性に優れて部品の管理が容易で、押圧スプリング9、13を適切に選定して応答性を最適にでき、リンク7、8で構成される簡素な構造の倍力機構により低出力の電動モータにても大きな制動力が得られる上に、倍力機構の両側に配置される螺子部の螺合摩擦力の差により、制動反力の発生の前後で自動隙間調整機能と倍力機能を分割できることとなった。
また、軸方向に配列された各部材を第1ケース10および第2ケース14にて軸方向の両側から抱持する形態にて簡素な構造にて組付けも容易で、かつ倍力機構である各リンク7、8をアジャスタスクリュ11の凹部11Bによって径方向および周方向にも確実に位置決めできて安定した動作が得られる。さらに、前記各リンク7、8の内径側端部は、回転軸1側との間にて例えば球面支持等の揺動自在のジョイント6を介して当接支持されているので、キャリパ変形や万一のパッド偏摩耗の際に生じるピストン21に傾斜等が生じても、揺動自在のジョイント6によって各リンク7、8の内径側端部が当設支持されているので、偏荷重が作用することなく、安定した倍力作用力が円滑に伝達される。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、モータギヤユニットにおける電動モータの形状、形式および回転軸への減速機構の介設形態(回転軸と平行な歯車列のほか傘歯噛合やピニオンとウォーム噛合による減速も可能である)、減速機構の減速率、回転軸とスクリュ、およびナットとピストンとの軸方向移動を許容し回転をともにする嵌合形態(相対回転不能なら、軸方向突条と対応する凹溝との嵌合、スプライン、6角嵌合の他、適宜の嵌合形態が採用され得る)、倍力機構を構成する放射状の複数個のリンクの形状、およびその配設個数、アジャストスクリュとナットとの螺子部の螺合摩擦力を回転軸とプラグナットとの螺子部の螺合摩擦力より小さくする形態(実施例の1組の押圧スプリングの配設による各螺子部への押圧による他、螺子部表面に低摩擦処理等を併用させてもよい)、プラグナット、リンク、アジャストスクリュの各ケースへの回止め形態(ケース内周に軸方向の突条を形成し、プラグナット、リンク、アジャストスクリュの対応外周に凹溝を形成する等、その際は各ケース間も突条と凹溝で相対回転不能にされる)、リンクのアジャストスクリュへの凹部における支持形態(実施例の、アジャストスクリュ端面の直線的な長溝凹部による他、リンクの厚みに対応する凹部でもよい)、リンクの内径側端部が当接支持されるジョイントの揺動自在な形態(ジョイントとスクリュの球面同士による支持の他、タンブラー様の点接触によるジョイントのスクリュへの支持等)等については適宜選定できる。また、実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明のディスクブレーキ倍力機構は、好適には油圧によるサービスブレーキと併用される電動式パーキングブレーキに採用されるが、電気自動車等における主ブレーキとしても採用可能である。
1 回転軸
5 プラグナット
7 リンク
8 リンク
9 押圧スプリング
10 第1ケース
11 アジャストスクリュ
13 押圧スプリング
14 第2ケース
15 モータギヤユニット
18 インナパッド
21 ピストン
27 ナット
A 螺子部
B 螺子部

Claims (3)

  1. モータギヤユニットにより駆動される回転軸とパッド側のピストンとの間にて自動隙間調整機能を有するアジャストスクリュとナットとの螺合を介してパッドが押し出されてブレーキロータを押し付けて制動を行うディスクブレーキ装置であって、前記回転軸とナットとの間に放射状の複数個のリンクで構成される倍力機構を配置したディスクブレーキ倍力機構において、前記倍力機構がケース内にてサブアッセンブリされるとともに、前記アジャストスクリュとナットとの螺合による螺子部と前記回転軸に嵌合されたスクリュとプラグナットとの螺合による螺子部との軸方向間に押圧スプリングにて挟圧され、前記アジャストスクリュとナットとの螺子部の螺合摩擦力を前記スクリュとプラグナットとの螺子部の螺合摩擦力より小さくしたことを特徴とするディスクブレーキ倍力機構。
  2. 前記各リンクの外径側はアジャストスクリュ端面の凹部およびケースの切欠きにて位置決めされ、前記ナットおよびプラグナットはケースの切欠きに係合してケースと回転を共にするように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ倍力機構。
  3. 前記各リンクの内径側端部は、回転軸側との間にて揺動自在のジョイントを介して当接されたことを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ倍力機構。
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