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JP2013185570A - チョーク装置 - Google Patents

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JP2013185570A
JP2013185570A JP2012054303A JP2012054303A JP2013185570A JP 2013185570 A JP2013185570 A JP 2013185570A JP 2012054303 A JP2012054303 A JP 2012054303A JP 2012054303 A JP2012054303 A JP 2012054303A JP 2013185570 A JP2013185570 A JP 2013185570A
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choke
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displaced
recoil
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Akira Furuya
彰 古屋
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】簡単かつ安価な構成によって動作の自動化を図ったチョーク装置を提供する。
【解決手段】エンジンの吸気流路11に設けられるチョークバルブ13を有するチョーク装置を、リコイルロープ21の引き出し動作に応じて第1の位置から第2の位置へ変位するとともに、巻き戻し動作に応じて第2の位置から第1の位置へ変位する第1の駆動部材30と、チョークバルブと連動してチョークバルブ開位置とチョークバルブ閉位置との間で変位する第2の駆動部材40と、第1の駆動部材の第2の位置への変位と連動して第2の駆動部材をチョークバルブ閉位置へ変位させるとともに、第2の駆動部材がチョークバルブ閉位置に留まった状態で第1の駆動部材が第1の位置へ変位することを許容する伝達部材50と、チョークバルブを開状態へ推移する方向に付勢する付勢手段と、付勢手段によるチョークバルブの推移動作に対して抗力を発生し、開状態となる時期を遅延させるチョークバルブ開動作遅延手段110,120とを備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに設けられるチョーク装置に関し、特には簡単かつ安価な構成によって自動的にチョークバルブの開閉を行うものに関する。
例えば産業用等の汎用エンジンのように、キャブレタによって燃料供給を行うエンジンにおいては、冷間始動の直後にチョークバルブを絞って混合気を一時的に濃くすること(チョーキング)が必要となる。
このようなチョーキングは、エンジンの始動後、例えば数秒から数十秒程度の所定時間にわたってチョークバルブを閉じることによって行い、その後通常運転時においてはチョークバルブは開かれる。
従来、ユーザの利便性を向上するため、例えばシリンダヘッドやマフラ等に設けられたバイメタルやワックス等の温度感知装置を用いてエンジンの暖機状態を検出し、チョークバルブの開動作を自動的に行うようにすることが提案されている。
また、このようなチョークバルブの自動的な開動作に関する従来技術として、例えば特許文献1には、チョーク操作レバーによって閉弁操作が行われるチョークバルブに、開弁方向へ付勢するチョークばねと、開弁動作を緩徐に制御するオイルダンパとを設けることが記載されている。
特開2003−201915号公報
しかし、上述したような温度感知装置を用いた手法の場合、チョークバルブを全開にするまでに比較的長時間を要し、その間、濃い混合気での運転によって排ガス中の有害成分が増加する場合がある。
また、このような温度感知装置に設けられるバイメタルやワックス等はコストが高価であるうえ、温度感知装置の設置場所の確保が必要となるため設計自由度が損なわれる。
また、温度感知装置によって一度チョークが解除されると、暖気中の再始動などでは始動不良となる場合がある。
一方、特許文献1に記載されたように、オイルダンパを用いた場合、構造が複雑となってやはりコストが高価となる。
また、特許文献1に記載された技術においては、暖気終了時のチョークバルブ開動作は自動的に行われるが、始動時のチョークバルブ閉動作は手動で行う必要がある。
本発明の課題は、簡単かつ安価な構成によって操作の自動化を図ったチョーク装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、エンジンの吸気流路に設けられ、開状態から閉状態へ推移することによって前記吸気流路の流路断面積を減少させるチョークバルブを有するチョーク装置であって、前記エンジンを始動させるリコイルスタータを駆動するリコイルロープと当接する当接部を有し該リコイルロープの引き出し動作に応じて第1の位置から第2の位置へ変位するとともに、前記リコイルロープの巻き戻し動作に応じて前記第2の位置から前記第1の位置へ変位する第1の駆動部材と、チョークバルブと連動してチョークバルブ開位置とチョークバルブ閉位置との間で変位する第2の駆動部材と、前記第1の駆動部材と前記第2の駆動部材との間に設けられ、前記第1の駆動部材の前記第1の位置から前記第2の位置への変位と連動して前記第2の駆動部材を前記チョークバルブ開位置から前記チョークバルブ閉位置へ変位させるとともに、前記第2の駆動部材が前記チョークバルブ閉位置に留まった状態で前記第1の駆動部材が前記第2の位置から前記第1の位置へ変位することを許容する伝達部材と、前記チョークバルブを前記閉状態から前記開状態へ推移する方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段による前記チョークバルブの前記閉状態から前記開状態への推移動作に対して抗力を発生し、前記開状態となる時期を遅延させるチョークバルブ開動作遅延手段とを備えることを特徴とするチョーク装置である。
これによれば、リコイルロープの引き出し及び巻き戻し動作によって第1の駆動部材は第1の位置から第2の位置へ変位し、その後第1の位置に復帰するが、このときチョークバルブは開状態から閉状態へ推移し、閉状態に維持される。
その後、付勢手段及びチョークバルブ開動作遅延手段がチョークバルブを閉状態から開状態へ緩徐に推移させることによって、比較的安価な部品からなる簡単な構成によって、エンジン始動時のチョークバルブの開閉動作を自動化することができる。
請求項2に係る発明は、前記第1の駆動部材及び前記第2の駆動部材は平行に配置された回転軸回りにそれぞれ回動し、前記伝達部材は、可撓性を有する材料によって形成され、前記第1の駆動部材と前記第2の駆動部材とを連結することを特徴とする請求項1に記載のチョーク装置である。
これによれば、第1の駆動部材が第1の位置から第2の位置へ変位する際に伝達部材によって第2の駆動部材を牽引して連動させるとともに、第1の駆動部材が第1の位置へ復帰する際には伝達部材が弛緩することによって、第2の駆動部材をチョークバルブ閉位置に留まらせることができる。
請求項3に係る発明は、前記伝達部材は弾性を有する材料によって形成され、前記第1の駆動部材が前記第1の位置にありかつ前記第2の駆動部材が前記チョークバルブ閉位置にある際に、前記第2の駆動部材を前記チョークバルブ開位置側へ付勢する反発力を発生することを特徴とする請求項2に記載のチョーク装置である。
これによれば、伝達部材自体がチョークバルブを開くリターンスプリングとして機能することによって、チョークバルブを開くために別部品からなる付勢手段を設ける必要がなくなるか、あるいは設けたとしても簡素化することができる。
請求項4に係る発明は、前記チョークバルブ開動作遅延手段は、固定部材及び前記チョークバルブと連動して前記固定部材に対して回動する回動部材の一方に設けられた筒状部材と、前記固定部材及び前記回動部材の他方に設けられ、前記筒状部材に挿入されるとともに前記回動部材の回転軸と実質的に同心に配置された軸状部材と、前記筒状部材の内周面から内径側に突き出して形成され突端部が前記軸状部材の外周面と摺動可能に当接し、前記筒状部材の径方向に対して傾斜して配置された摩擦付与部材とを有し、前記チョークバルブが前記開状態から前記閉状態へ推移する際に発生する抗力に対して、前記チョークバルブが前記閉状態から前記開状態へ推移する際に発生する抗力が大きいことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のチョーク装置である。
これによれば、簡単な構成によってチョークバルブの回動に対して抗力を与えることができ、チョークバルブの開状態への推移を遅延させチョークバルブを適切に作動させることができる。
また、摩擦付与部材を筒状部材の径方向に対して傾斜して配置したことによって、回動方向に応じて抗力を異ならせることができる。これによって、チョークバルブを閉状態に推移させる際の抗力を開状態に推移させる際の抗力に対して小さくすることができ、比較的弱い動力によってチョークバルブの閉状態への駆動を行うことが可能となる。
請求項5に係る発明は、前記軸状部材は、筒状部材に対する相対回動量に応じて、外周面部が前記摩擦付与部材と当接する箇所の外径が連続的に変化することを特徴とする請求項4に記載のチョーク装置である。
これによれば、軸状部材の外径を連続的に変化させることによって、チョークバルブが閉状態から開状態へ推移する際の速さを行程中で変化させることができ、例えばエンジンの暖機運転初期においては緩徐に作動させ、暖気運転終了時においては急速に作動させること等が可能となる。
請求項6に係る発明は、前記摩擦付与部材は、温度の上昇とともに硬度が低下する材質によって形成されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のチョーク装置である。
これによれば、低温時と高温時とでチョークバルブが閉状態から開状態に推移する時間を異ならせて、雰囲気温度に応じて適切にチョークバルブを作動させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、簡単かつ安価な構成によって動作の自動化を図ったチョーク装置を提供することができる。
本発明を適用したチョーク装置の実施例1の構成を示す図である。 実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、エンジン始動前の状態を示す図である。 実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、リコイルロープ牽引開始直後の状態を示す図である。 実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、リコイルロープ巻き戻し時の状態を示す図である。 実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、チョーク解除時の状態を示す図である。 実施例1のチョーク装置におけるキャブレタ部の拡大図であって、図6(a)は図4のIV−IV部矢視図を示し、図6(b)は図6(a)のb−b部矢視断面図である。 実施例1のチョーク装置におけるフリクションカラーの外観斜視図である。 実施例1のチョーク装置におけるチョークシャフトの外観斜視図である。 図7のフリクションカラーの効果を説明する図である。 図8のチョークシャフトの効果を説明する図である。 本発明を適用したチョーク装置の実施例2の要部拡大図である。
本発明は、簡単かつ安価な構成によって動作の自動化を図ったチョーク装置を提供する課題を、リコイルロープから受ける摩擦力によって回動するロープガイドレバーの動きを可撓性を有するナイロンロッドによってチョークレバーに伝達してチョークバルブを閉じるとともに、スプリング等の付勢手段でチョークバルブを開きかつチョークバルブの動作と連動して摺動する部材のフリクションを利用してチョークバルブが全開に戻る時期を遅延させることによって解決した。
以下、本発明を適用したチョーク装置の実施例1について説明する。
実施例1のチョーク装置は、例えば、産業用等の汎用エンジンのキャブレタに設けられたチョークバルブを自動的に開閉するものである。
図1は、実施例1のチョーク装置の構成を示す図である。
図2は、実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、エンジン始動前の状態を示す図である。
図3は、実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、リコイルロープ牽引開始直後の状態を示す図である。
図4は、実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、リコイルロープ巻き戻し時の状態を示す図である。
図5は、実施例1のチョーク装置の要部拡大図であって、チョーク解除時の状態を示す図である。
キャブレタ10は、図示しないシリンダヘッドの吸気ポートに混合気を供給するものである。
図6は、実施例のチョーク装置におけるキャブレタ部の拡大図であって、図6(a)は図4のVI−VI部矢視図を示し、図6(b)は図6(a)のb−b部矢視図である。
キャブレタ10は、吸気流路を構成するバレル部11内の中間部に、部分的に内径を小さくされたベンチュリ部12を有する。
ベンチュリ部12の上流側、下流側には、それぞれチョークバルブ13及び図示しないスロットルバルブが設けられている。
チョークバルブ13は、バレル部11の直径にほぼ沿って配置された回転軸(チョークシャフト110)回りに回動するバタフライバルブであって、エンジンの冷間始動時等に、新気の流路断面積を絞って混合気を濃くするチョーキングを行なうものである。
スロットルバルブは、バレル部11の直径にほぼ沿って配置された回転軸回りに回動するバタフライバルブであって、エンジンの運転中に吸入空気量を調節して出力調整を行なうものである。
また、エンジンには、リコイルスタータ20が設けられている。
リコイルスタータ20は、リコイルロープ21、リコイルノブ22、リコイルリール23、リコイルハウジング24、ロープガイド25等を有して構成されている。
リコイルロープ21は、ユーザが牽引することによって図示しないクランクシャフトを回転させ、エンジンを始動するものである。
リコイルノブ22は、リコイルローブ21の端部に固定され、ユーザがリコイルロープ21を牽引する際に把持する操作部である。
リコイルリール23は、リコイルロープ21が巻きつけられるドラム状の部材である。
リコイルリール23には、ユーザがリコイルロープ21を牽引した後、リコイルロープを巻き上げる図示しないリコイルスプリングが設けられている。
リコイルハウジング24は、リコイルリール23を収容するものである。
ロープガイド25は、リコイルハウジング24の一部に形成され、リコイルロープ21を引き出し、巻き戻し時に案内するものである。
また、ロープガイド25には、後述するロープガイドレバー30の弾性部材32が挿入される開口26が形成されている。
開口26は、ロープガイドレバー30の回動を妨げないよう、リコイルロープ21の長手方向にほぼ沿って延在している。
本実施例のチョーク装置は、ユーザがリコイルスタータ20を操作した際のリコイルロープ21の動きを利用してチョークバルブ13を閉じ、その後、後述するスプリング130及びナイロンロッド50の付勢力を利用してチョークバルブ13を開くことによって、エンジン始動時のチョークバルブ13の開閉動作を自動化するものである。
チョーク装置は、ロープガイドレバー30、チョークレバー40、ナイロンロッド50、チョークシャフト110、フリクションカラー120等を有して構成されている。
ロープガイドレバー30は、リコイルロープ21から受ける摩擦力によって回動し、チョークバルブ13が開状態から閉状態となるようにチョークレバー40を駆動するものである。
ロープガイドレバー30は、軸支部31、弾性部材32、ナイロンロッド接続部33等を有して構成されている。
軸支部31は、ロープガイドレバー30を、例えばエンジンの本体部やブロワハウジング等に設けられた基部Bに対して、チョークバルブ13の回転軸(チョークシャフト110)と平行な回転軸回りに回動可能に支持するものである。
弾性部材32は、例えばゴム等の弾性を有する材料によって短冊状に形成され、軸支部31から径方向に張り出して形成された基部から、リコイルスタータ20のロープガイド25の開口26内に挿入されるように突き出して配置されている。
弾性部材32の突端部は、弾性部材32がたわんで生じる弾性力によってリコイルロープ21の側面に加圧接触している。
ナイロンロッド接続部33は、軸支部31から弾性部材32とは異なる径方向に突き出して形成されたアーム状の部分である。
ナイロンロッド接続部33は、その先端部近傍にナイロンロッド50のロープガイドレバー30側の端部が回動可能に接続される部分である。
チョークレバー40は、チョークバルブ13の回転軸であるチョークシャフトの一方の端部に固定され、ナイロンロッド50を介してロープガイドレバー30と連動し、チョークバルブ13を開閉するものである。
チョークレバー40は、一方の端部がチョークシャフト110に固定されるとともに、他方の端部には、ナイロンロッド接続部41が設けられている。
ナイロンロッド接続部41は、ナイロンロッド50のチョークレバー40側の端部が回動可能に接続される部分である。
ナイロンロッド50は、ロープガイドレバー30のナイロンロッド接続部33とチョークレバー40のナイロンロッド接続部41とを連結するとともに、リコイルロープ21の引き出し時に、ロープガイドレバー30とチョークレバー40とを連動させる部材である。
ナイロンロッド50は、弾性を有する材質であるナイロン系樹脂によってロッド状に形成されている。
ナイロンロッド50は、両端部に環状部が形成され、この環状部を各レバーに立設されたピンP(図6参照)に係止されている。
ナイロンロッド50は、両端部間が離間する方向の力を受けた場合には、引張力を伝達するとともに、両端部間が近接する方向の力を受けた場合には、弾性変形によって円弧状にたわみ、両端部が離間する方向への反発力(復元力)を発生する。
実施例1において、チョークバルブ13の回転軸となるチョークシャフト110は、以下説明するフリクションカラー120に挿入されている。
チョークシャフト110及びフリクションカラー120は、協働して相対回転に応じた抗力を発生するフリクションダンパとして機能する。
図7は、フリクションカラーの外観斜視図である。
図8は、チョークシャフトの外観斜視図である。
図7に示すように、フリクションカラー120は、円筒部121、フィン122を備えている。
円筒部121は、内径側にチョークシャフト110が挿入されるものである。
円筒部121の内径は、チョークシャフト110の外径に対して大きく設定される。
円筒部121は、キャブレタ10において、チョークバルブ13の作動時に回転しない非回転部に固定されている。
円筒部121は、例えば、図9に示すような円筒状のハウジングHをキャブレタ10に設けて、このハウジングHの内径側に圧入すること等によって固定される。
フィン122は、円筒部121の内周面から内径側に突き出して形成された実質的に平板状の部分である。
フィン122は、円筒部121の中心軸方向に沿って延びるとともに、円筒部121の径方向に対して傾斜して配置されている。
フィン122は、円筒部121の周方向に実質的に等間隔に離間して、例えば3箇所に設けられている。
円筒部121及びフィン122は、例えば、弾性を有するとともに、温度の上昇に応じて硬度が低下(軟化)する樹脂材料によって、一体に形成されている。
図8に示すように、チョークシャフト110におけるフリクションカラー120の内径側に配置される部分には、外周面の径が中心軸回りにおける角度位置に応じて連続的に変化する径変化部111が形成されている。
径変化部111は、例えば、チョークシャフト110の中心軸回りにおける角度位置の変化に応じて、外径が連続的に増加する領域が、中心角にして120°ごとに形成されている。
チョークシャフト110は、例えば、スチール等の金属材料によって一体に形成されている。
また、チョークシャフト110は、フリクションカラー120の外径側に設けられる巻スプリングであるスプリング130(図6参照)によって、チョークバルブ13を開く方向に付勢されている。
図9は、フリクションカラー120の効果を説明する図である。
なお、図9においては、理解を容易とするために、チョークシャフト110の断面形状は真円状としている。
図9に示すように、フリクションカラー120のフィン122を、外径側に対して内径側が反時計回りにずらして配置される方向に傾斜させた場合、チョークシャフト110をフリクションカラー120に対して時計回り方向に回動させると、フィン122が円筒部121からの突出高さ方向に圧縮されて、フィン122の突端面部とチョークシャフト110の表面部との接触面圧が向上する。
その結果、時計回り方向にチョークシャフト110を回動させる場合にフリクションカラー120とチョークシャフト110との間に発生する摩擦力(抗力)は、反時計回り方向にチョークシャフト110を回動させた場合に対して大きくなる。
ここで、チョークバルブ13を開く方向へのスプリング130の付勢力を、時計回り方向とした場合、チョークバルブ13を閉じる場合の抗力に対して、チョークバルブ13を開く場合の抗力を大きくすることができる。
図10は、チョークシャフト110の径変化部111の効果を説明する図である。
図10(a)は、フリクションカラー120のフィン122が径変化部111の大径部(半径R大)と当接した状態を示している。
このように、フィン122が大径部と当接している場合、フィン122が圧縮されてフィン122の突端面部とチョークシャフト110との接触面圧が高くなるため、フリクションカラー120が発生する摩擦力は大きくなり、チョークバルブ13は比較的低速で作動する。
図10(b)は、フリクションカラー120のフィン122が径変化部111の小径部(半径R小)と当接した状態を示している。
このように、フィン122が小径部と当接している場合、フィン122の突端面部とチョークシャフト110との接触面圧が、大径部と当接している場合に対して相対的に低くなるため、フリクションカラー120が発生する摩擦力は小さくなり、チョークバルブ13は比較的高速で作動する。
本実施例においては、チョークバルブ13が全閉状態から全開状態へ推移する際に、フィン122と当接する箇所の外径が連続的に減少するようにし、エンジン始動直後においてはチョークバルブ13の作動を遅くし、暖気運転終了時にはチョークバルブ13の作動を速めるようにしている。
なお、スプリングの特性上、チョークバルブ13が全閉から全開に推移する際には付勢力が徐々に小さくなり、仮に摩擦力が一定である場合には、作動後半に作動が遅くなってしまうが、このように径変化を設けることによって、チョークバルブ13の戻り速度を任意に設定することが可能である。
また、フリクションカラー120は、温度上昇に応じて硬度が低下することによって、フィン122の剛性が低下し、チョークシャフト110との当接面部の面圧が低くなる。
このため、高温時においては、低温時よりも抗力が小さくなり、その結果、チョークバルブの開動作に要する時間も短くなる。
一例として、チョークバルブ13の全閉から全開までに要する時間は、冬季において60〜90秒、夏季において5〜10秒程度となるように設定される。
次に、本実施例のチョーク装置における動作について説明する。
このチョーク装置は、エンジンの始動時に自動的にチョークバルブを閉じ、その後所定の時間経過後に自動的にチョークバルブを開くオートチョークとして機能する。
以下、エンジン始動前から運転終了までの各段階における状態について、順次説明する。
<エンジン始動前>
図2に示すエンジン始動前の状態においては、ロープガイドレバー30の弾性部材32は、前回エンジン始動時リコイルロープ21が巻き戻される際に、リコイルロープ21に引きずられることによって、リコイルリール23側に変位している。
その結果、ロープガイドレバー30は、図2における時計回り方向に回動している。
また、チョークバルブ13は、スプリング130の付勢力及びナイロンロッド50の復元力によって、全開状態となっている。
<リコイルロープ牽引開始直後>
図3に示すリコイルロープ牽引開始直後の状態においては、ロープガイドレバー30の弾性部材32がリコイルロープ21から受ける摩擦力によってリコイルノブ22側に変位し、これによってロープガイドレバー30は反時計回り方向に回動する。
このとき、ナイロンロッド接続部33は、ナイロンロッド50を介してチョークレバー40のナイロンロッド接続部41を牽引し、これによってチョークレバー40は、チョークバルブ13が全閉となる位置まで回動する。
<リコイルロープ巻き戻し時>
図4に示すリコイルロープ巻き戻し時の状態においては、ロープガイドレバー30の弾性部材32は、リコイルロープ21から受ける摩擦力によってリコイルリール23側に変位し、これによってロープガイドレバー30は時計回り方向に回動する。
このとき、ナイロンロッド50は弓なり状に弾性変形する。
一方、チョークレバー40は、スプリング130の付勢力及びナイロンロッド50の復元力によってチョークバルブ13を開く方向への回動を開始するが、フリクションカラー120が発生する摩擦力が抗力となるため、直ちに全開状態となることはなく、閉状態から開状態へ、緩徐に推移する。
<チョーク解除時>
図5に示すチョーク解除時の状態においては、ロープガイドレバー30の位置は図4に示す状態から変化はないが、チョークレバー40は、スプリング130の付勢力及びナイロンロッド50の反発力によって、チョークバルブ13が全開に近い位置となるまで回動している。
そして、チョークバルブ13が全開位置となった後、チョーク解除(チョーク開)動作は完了する。
以上説明した実施例1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ユーザがリコイルロープ21を引く力を利用してロープガイドレバー30、ナイロンリンク50、チョークレバー40を連動させてチョークバルブ13を閉じることによって、比較的安価な部品からなる簡単な構成により、エンジンの始動時にチョークバルブ13を自動的に閉状態とすることができる。
また、このような機構はブロワハウジング内及びその周辺に配置することが可能であり、シリンダヘッド周辺にスペースを確保する必要がない。
(2)チョークバルブ13が全閉となった後、スプリング130の付勢力及びナイロンロッド50の反発力を利用してチョークバルブ13が開状態へ推移する構成としたことによって、暖気運転終了時にチョークバルブ13を自動的に開状態とすることができる。
(3)フリクションカラー120によってチョークシャフト110との相対回動時に摩擦力を発生させ、キャッチャリンク50の回動を緩徐とすることによって、チョークバルブ13が全開状態に復帰するまでの時間を遅延させ、チョークバルブ13を適切に作動させることができる。
(4)フリクションカラー120は、チョークバルブ13を開く方向の抗力に対して閉じる方向の抗力が小さいため、比較的小さい動力によってチョークバルブ13の閉動作を行わせることができる。
(5)チョークシャフト110に外径が連続的に変化する径変化部111を設けたことによって、チョークバルブ13の回動速度をその位置に応じて変化させることが可能となり、暖気運転中にはチョークバルブ13を緩徐に回動させ、暖気終了時にはチョークバルブ13を速やかに全開状態とすることができる。
(6)フリクションカラー120を、温度上昇に応じて硬度が低下する材質で形成したことによって、暖気運転時間が短くてもよい高温時においてはフリクションカラー120が発生する抗力を小さくし、チョークバルブ13の開状態への推移を早めることができる。
次に、本発明を適用したチョーク装置の実施例2について説明する。
実施例2の説明において、上述した実施例1と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図11は、実施例2のチョーク装置の要部拡大図である。
実施例2のチョーク装置は、実施例1のロープガイドレバー30に換えて、以下説明するロープガイドレバー30Aを有している。
ロープガイドレバー30Aは、実施例1の弾性部材32に代えて、ロープガイドレバー30の他部と例えば樹脂等によって一体に形成された当接部32Aを備えている。
当接部32Aのリコイルロープ21との当接部は、凸曲面状に形成されるとともに、リコイルロープ21との間の摩擦を確保するため、例えば図示しないギヤ歯状の凹凸を形成している。
以上説明した実施例2においても、上述した実施例1の効果と実質的に同様の効果を得ることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)チョーク装置を構成する各構成部材の形状、構造、材質、配置等は、上述した実施例に限定されず、適宜変更することができる。
(2)実施例ではスプリングの付勢力とロッドの弾性力とを併用してチョークバルブを開いているが、ロッドの弾性力のみで十分な場合には、スプリングを設けない構成とすることもできる。また、ロッドに代えてワイヤ等の実質的に弾性をもたない部材を用いる場合には、スプリングのみでチョークバルブを開くようにしてもよい。
(3)実施例では、フリクションカラーを用いてチョークバルブが閉状態から開状態となる時期を遅延させているが、例えばオイルダンパ等の他の遅延手段を用いてもよい。
10 キャブレタ 11 バレル部
12 ベンチュリ部 13 チョークバルブ
20 リコイルスタータ 21 リコイルロープ
22 リコイルノブ 23 リコイルリール
24 リコイルハウジング 25 ロープガイド
26 開口 B 基部
30 ロープガイドレバー 31 軸支部
32 弾性部材 33 ナイロンロッド接続部
30A ロープガイドレバー 32A 当接部
40 チョークレバー 41 ナイロンロッド接続部
50 ナイロンロッド P ピン
110 チョークシャフト 111 径変化部
120 フリクションカラー 121 筒状部
122 フィン 130 スプリング

Claims (6)

  1. エンジンの吸気流路に設けられ、開状態から閉状態へ推移することによって前記吸気流路の流路断面積を減少させるチョークバルブを有するチョーク装置であって、
    前記エンジンを始動させるリコイルスタータを駆動するリコイルロープと当接する当接部を有し該リコイルロープの引き出し動作に応じて第1の位置から第2の位置へ変位するとともに、前記リコイルロープの巻き戻し動作に応じて前記第2の位置から前記第1の位置へ変位する第1の駆動部材と、
    チョークバルブと連動してチョークバルブ開位置とチョークバルブ閉位置との間で変位する第2の駆動部材と、
    前記第1の駆動部材と前記第2の駆動部材との間に設けられ、前記第1の駆動部材の前記第1の位置から前記第2の位置への変位と連動して前記第2の駆動部材を前記チョークバルブ開位置から前記チョークバルブ閉位置へ変位させるとともに、前記第2の駆動部材が前記チョークバルブ閉位置に留まった状態で前記第1の駆動部材が前記第2の位置から前記第1の位置へ変位することを許容する伝達部材と、
    前記チョークバルブを前記閉状態から前記開状態へ推移する方向に付勢する付勢手段と、
    前記付勢手段による前記チョークバルブの前記閉状態から前記開状態への推移動作に対して抗力を発生し、前記開状態となる時期を遅延させるチョークバルブ開動作遅延手段と
    を備えることを特徴とするチョーク装置。
  2. 前記第1の駆動部材及び前記第2の駆動部材は平行に配置された回転軸回りにそれぞれ回動し、
    前記伝達部材は、可撓性を有する材料によって形成され、前記第1の駆動部材と前記第2の駆動部材とを連結すること
    を特徴とする請求項1に記載のチョーク装置。
  3. 前記伝達部材は弾性を有する材料によって形成され、前記第1の駆動部材が前記第1の位置にありかつ前記第2の駆動部材が前記チョークバルブ閉位置にある際に、前記第2の駆動部材を前記チョークバルブ開位置側へ付勢する反発力を発生すること
    を特徴とする請求項2に記載のチョーク装置。
  4. 前記チョークバルブ開動作遅延手段は、
    固定部材及び前記チョークバルブと連動して前記固定部材に対して回動する回動部材の一方に設けられた筒状部材と、
    前記固定部材及び前記回動部材の他方に設けられ、前記筒状部材に挿入されるとともに前記回動部材の回転軸と実質的に同心に配置された軸状部材と、
    前記筒状部材の内周面から内径側に突き出して形成され突端部が前記軸状部材の外周面と摺動可能に当接し、前記筒状部材の径方向に対して傾斜して配置された摩擦付与部材とを有し、
    前記チョークバルブが前記開状態から前記閉状態へ推移する際に発生する抗力に対して、前記チョークバルブが前記閉状態から前記開状態へ推移する際に発生する抗力が大きいこと
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のチョーク装置。
  5. 前記軸状部材は、筒状部材に対する相対回動量に応じて、外周面部が前記摩擦付与部材と当接する箇所の外径が連続的に変化すること
    を特徴とする請求項4に記載のチョーク装置。
  6. 前記摩擦付与部材は、温度の上昇とともに硬度が低下する材質によって形成されること
    を特徴とする請求項4又は請求項5に記載のチョーク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113027637A (zh) * 2021-05-10 2021-06-25 重庆宗申通用动力机械有限公司 一种化油器

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