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JP2013155329A - 溶剤可溶性ポリイミド樹脂及びその製造方法、並びに前記ポリイミド樹脂を含有するポリイミド組成物、ポリイミドフィルム、及びコーティング物品 - Google Patents

溶剤可溶性ポリイミド樹脂及びその製造方法、並びに前記ポリイミド樹脂を含有するポリイミド組成物、ポリイミドフィルム、及びコーティング物品 Download PDF

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JP2013155329A
JP2013155329A JP2012017855A JP2012017855A JP2013155329A JP 2013155329 A JP2013155329 A JP 2013155329A JP 2012017855 A JP2012017855 A JP 2012017855A JP 2012017855 A JP2012017855 A JP 2012017855A JP 2013155329 A JP2013155329 A JP 2013155329A
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彰信 斎藤
Takashi Nanae
隆司 名苗
修一 ▲また▼川
Shuichi Matakawa
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Abstract

【課題】本発明の目的は、イミド化率の高いポリイミド樹脂でありながら、汎用の溶剤に対する溶解性が高く、かつ、優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、及び耐熱性を有しており、かつ、淡色であるポリイミド樹脂及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】前記課題は、非置換若しくは置換された炭素数6〜66の芳香環1〜6個を有する芳香族テトラカルボン酸残基、非置換若しくは置換された炭素数6〜56の芳香環1〜6個を有する芳香族ジアミン残基、及び炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン残基を含む繰り返し単位であって、前記芳香族ジアミン残基と前記ダイマージアミン残基との重量比が0:100〜90:10であり、イミド結合がアミド結合であってもよいが、イミド結合の比率が50%を超える繰り返し単位を有するポリイミド樹脂によって解決することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規の溶剤可溶性ポリイミド樹脂及びその製造方法並びに前記ポリイミド樹脂を含有するポリイミド組成物、ポリイミドフィルム、及びコーティング物品に関する。本発明の溶剤可溶性ポリイミド樹脂は、ポリイミド樹脂分野で用いられる柔軟性、各種基材に対する接着性、耐熱性に優れることに加え、淡色であり、なおかつポリイミドワニスとして汎用の溶剤に可溶であるため、コーティングによって簡便にポリイミド膜を具した物品、これをはく離させた場合にはポリイミドフィルムが得られることから、ポリイミドの優れた前記性質を付与することができる。
近年、特に電気・電子分野において機器の小型化、軽量化、フレキシブル化等を目的にポリイミド樹脂が広範に用いられている。これはポリイミド樹脂のもつ優れた耐熱性、化学的安定性、電気絶縁性によるものであり、接着、絶縁、保護等を目的とするものである。このような用途に用いられているポリイミド樹脂は、一般的にはポリイミドの前駆体であるポリアミック酸(ポリアミド酸とも呼ばれることがある)の形で供給されており、ポリイミド膜を得るためにはコーティング後にイミド化工程と呼ばれる高温処理、一般的には300℃以上の加熱が要求される。このときにポリアミック酸におけるアミド結合と残余のカルボキシル基から脱水縮合してイミド結合を形成する。従って、高温処理によるコーティング基材の変質や、投入するエネルギー量が非常に多くなるという問題もさることながら、脱水反応によりボイド、フクレ、ワキといったコーティングの欠陥を発生させるほか、基材近傍では空間ができるために接着不良を生じたり、絶縁性が低下するという問題がある。
一方、近年、溶剤可溶性ポリイミド樹脂というものが市場に投入されている。これは、前記ポリアミック酸の形態ではなく、既にイミド化されたポリイミド樹脂溶液となっているものであり、溶剤除去工程のみでポリイミド膜が形成できるため投入エネルギー量が非常に小さくて済み、前記した種々の問題も回避できるものである。このようなものとして、ジアミン成分としてポリシロキサンジアミンを用いた溶剤可溶性ポリイミドが提案されている(特許文献1〜4)。しかし、このポリシロキサンジアミンを用いた溶剤可溶性ポリイミドは柔軟性、低吸水性に優れているが、数百度といった高温下や電気火花(スパーク)発生時にシロキサン系オリゴマーが発生し、絶縁性を低下させるという問題点がある。また、シロキサン部位を有するために一般的に各種基材に対する接着性はあまり良好であるとは言い難い。
他に、ジアミン成分として、分子内にエーテル結合を有するポリオキシアルキレンジアミンを用いた溶剤可溶性ポリイミドが提案されている(特許文献5)。このポリオキシアルキレンジアミンを用いた溶剤可溶性ポリイミドは、上記した絶縁性、基材に対する接着性の改善はみられるが、高温下条件においてはエーテル結合部位と推測される熱劣化、酸化劣化といった挙動が見られ、特にポリオキシアルキレンジアミンとして、ポリオキシプロピレンジアミンを用いた場合に熱劣化、酸化劣化が顕著に観察される。この熱劣化、酸化劣化のため、特に高温下における各種性能の信頼性に劣るものであった。
特開平5−331285号公報 特開平9−40777号公報 特開平10−218993号公報 特開2000−103848号公報 特開2008−231420号公報
本発明の課題は、イミド化率の高いポリイミド樹脂でありながら、汎用の溶剤に対する溶解性が高く、かつ、優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、及び耐熱性を有しており、かつ、淡色であるポリイミド樹脂及びその製造方法、並びに前記ポリイミド樹脂を含有するポリイミド組成物、ポリイミドフィルム、及びコーティング物品を提供することにある。
本発明者は、前記の課題を解決することのできるポリイミド樹脂について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、ポリイミド樹脂のジアミン残基として、ダイマー酸由来のジアミン残基を用いることにより、汎用の溶剤に対する溶解性が高く、かつ、優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、及び耐熱性を有するポリイミド樹脂が得られることを見出した。更に、ポリイミド樹脂のジアミン残基として、ダイマー酸由来のジアミン残基に加えて、炭素数6〜56の芳香環1〜6を有する芳香族ジアミン残基芳香族ジアミン残基を用いることにより、更に優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、及び耐熱性を有するポリイミド樹脂が得られることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、
[1]一般式(1):
Figure 2013155329
(式中、
は、繰り返し単位ごとに同一又は異なり、非置換若しくは置換された炭素数6〜66の芳香環1〜6個を有する芳香族テトラカルボン酸残基であり;Rは、繰り返し単位ごとに同一又は異なり、非置換若しくは置換された炭素数6〜56の芳香環1〜6個を有する芳香族ジアミン残基及び炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン残基であり;前記芳香族ジアミン残基と前記ダイマージアミン残基との重量比が0:100〜90:10であり、イミド結合がアミド結合であってもよいが、イミド結合の比率が50%を超えるものである)で表される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂、
[2]前記繰り返し単位のイミド結合の比率が90%以上である、[1]に記載のポリイミド樹脂、
[3]前記Rが、一般式(2−a)〜(2−h):
Figure 2013155329
(式中、芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CF−、又は−CO−O−(CH)n−O−CO−であって、nは1〜4の整数である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基であり、前記Rが、一般式(3−a)〜(3−h):
Figure 2013155329
(式中、
芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、又は−C(CF−である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基である、[1]又は[2]に記載のポリイミド樹脂、
[4](I)一般式(4):
Figure 2013155329
(式中、Rは、非置換若しくは置換された炭素数6〜66の芳香環1〜6を有する芳香族テトラカルボン酸残基である)で表される芳香族テトラカルボン酸1つ以上、(II)一般式(5):
Figure 2013155329
(式中、Rは、非置換若しくは置換された炭素数6〜56の芳香環1〜6を有する芳香族ジアミン残基芳香族ジアミン残基である)で表される芳香族ジアミン1つ以上、及び、(III)炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン1つ以上、
を、前記芳香族ジアミンと前記ダイマージアミンとの重量比が、0:100〜90:10
の条件で反応させ、ポリアミック酸を得る第一工程;及び前記ポリアミック酸をイミド化する第二工程;を含むことを特徴とするポリイミド樹脂の製造方法、
[5]前記ポリイミド樹脂のイミド化率が90%以上である、[4]に記載のポリイミド樹脂の製造方法、
[6]前記Rが、一般式(2−a)〜(2−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基であり、前記Rが、一般式(3−a)〜(3−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基である、[4]又は[5]に記載のポリイミド樹脂の製造方法、
[7][1]〜[3]に記載のポリイミド樹脂、及び溶剤を含むポリイミド組成物、
[8][1]〜[3]に記載のポリイミド樹脂を含むことを特徴とする、ポリイミドフィルム、
[9][1]〜[3]に記載のポリイミド樹脂がコーティングされたことを特徴とする、コーティング物品、
[10][7]に記載のポリイミド組成物をコーティングすることによって、膜を形成することを特徴とする、ポリイミドフィルム又はポリイミドフィルムを備えたコーティング物品の製造方法、
に関する。
本発明の製造方法により得られるポリイミド樹脂、及びポリイミド組成物は、イミド化率の高いポリイミド樹脂でありながら、汎用の溶剤に対する溶解性が高く、かつ、優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、及び耐熱性を有しており、かつ、淡色であるコーティング膜を与えることができることから、電気・電子分野はもとより、前記性能を要求される工業用塗料分野等、広範に応用が可能である。また、本発明のポリイミド樹脂によりコーティングされた物品は、前記性能を有しており、このコーティングされた物品から基材をはく離させることによってポリイミドフィルムを得ることができる。
[1]ポリイミド樹脂
本発明のポリイミド樹脂は、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する。
本発明のポリイミド樹脂は、後述のポリイミド樹脂の製造方法によって、得ることができる。しかしながら、本発明のポリイミド樹脂は、後述のポリイミド樹脂の製造方法によって得られたものに限定されない。
本明細書において、芳香族テトラカルボン酸残基の「残基」、及び芳香族ジアミン残基の「残基」とは、それぞれ前記一般式(1)又は後述の一般式(4)の4つの炭素原子と結合しているRの残基、及び前記一般式(1)又は後述の一般式(5)の2つの窒素原子と結合しているRの残基を意味する。
本発明のポリイミド樹脂に含まれる繰り返し単位の数は、特に限定されるものではない。また、本発明のポリイミド樹脂の数平均分子量は、特に限定されるものではないが、好ましくは5,000〜200,000であり、より好ましくは10,000〜100,000であり、最も好ましくは15,000〜80,000である。分子量が5,000未満である場合には、得られるポリイミド樹脂の機械的特性、特に引張強度が極端に低下することがある。一方、分子量が200,000を超える場合には、得られたポリイミド樹脂を溶剤で溶解するときに、希釈する溶剤の量が多くなりすぎ実用的でない。また、ポリイミドフィルムとして得ようとする場合には、ごく薄いフィルムしか得られなくなるという問題が生じる場合がある。
(芳香族テトラカルボン酸残基)
本発明のポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるRは4価の有機酸であり、ジアミンと反応して、イミド結合を形成することのできる芳香族テトラカルボン酸、その二無水物、又はそれらの誘導体の残基であり、具体的には、芳香族テトラカルボン酸残基である。芳香族テトラカルボン酸残基の芳香環の数は1〜6であり、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜4である。芳香環の数が6を超える場合には、本発明の目的である汎用溶剤に対する溶解性、柔軟性、基材接着性には優れるものの、機械的強度、特に引張強度が大きく低下し、実用的でない。芳香族テトラカルボン酸残基の芳香環の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン核、ナフタレン核、ビフェニル核、アントラセン核、ペリレン核、又はフルオレン核を挙げることができる。また、4価の結合部位も限定されるものではないが、好ましくは芳香環上に存在する。これらの結合部位は、2組のイミド結合の結合部位に分けられ、イミド結合の結合部位は、芳香環のオルト位又はペリ位に位置するものが好ましい。また2組のイミド結合は、限定されるものではないが、同一の芳香環に位置していてもよく、2つ以上の芳香環に位置していてもよい。
芳香族テトラカルボン酸残基は置換されていてもよく、また非置換でもよいが、本明細書において、芳香族テトラカルボン酸残基における置換基は、芳香環に存在するものを意味する。置換基としては特に限定されるものではないが、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜4のトリフルオロアルキル基挙げることができる。
また、芳香族テトラカルボン酸残基の炭素数は6〜66であり、好ましくは6〜54であり、より好ましくは6〜42であり、更に好ましくは6〜36であり、更に好ましくは6〜25である。なお、前記炭素数は芳香環等の置換基の炭素数を含まないものである。
前記芳香族テトラカルボン酸残基の具体的な例として、前記一般式(2−a)〜(2−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基を挙げることができる。
本発明のポリイミド化合物に含まれる芳香族テトラカルボン酸残基は、前記のように芳香族テトラカルボン酸、その二無水物、又はそれらの誘導体から得ることができるが、例えば、具体的な芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、後述の「ポリイミド樹脂の製造方法」に記載の芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
(ダイマージアミン残基)
本発明のポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるRは、テトラカルボン酸二無水物と反応して、イミド結合を形成することのできるジアミンの2価の残基であり、具体的には、ダイマージアミン残基である。ダイマージアミン残基は、限定されるものではないが、炭素数20〜48のダイマージアミン由来のものを用いることができる。ダイマージアミンは、重合脂肪酸の2つのカルボキシル基をアミド化し、還元反応を施すことによって得ることができる。
前記重合脂肪酸は、詳しくは、炭素数10〜24の二重結合あるいは三重結合を1個以上有する一塩基性不飽和脂肪酸をディールス−アルダー反応させて得たものであり、より詳しくは、具体例として、主に植物油を加水分解して得られる大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂肪酸、米糠油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、大豆油脂肪酸、綿実油脂肪酸、並びにこれらを精製したオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等を原料に用いてディールス−アルダー反応させて得た重合脂肪酸が用いられる。
(芳香族ジアミン残基)
本発明のポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるRは、テトラカルボン酸二無水物と反応して、イミド結合を形成することのできるジアミンの2価の残基であるが、前記ダイマージアミン残基以外に、芳香族ジアミン残基であってもよい。すなわち、本発明のポリイミド樹脂においては、ダイマージアミン残基と、芳香族ジアミン残基とが共存していてもよい。
芳香族ジアミン残基の芳香環の数は1〜6であり、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜4である。含まれる芳香環が1〜6であることにより、本発明の目的である汎用溶剤に対する溶解性、柔軟性、基材接着性には優れるものの、機械的強度、特に引張強度が大きく低下し、実用的でない。芳香族ジアミン残基の芳香環の種類も、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン核、ナフタレン核、ビフェニル核、アントラセン核、ペリレン核、又はフルオレン核を挙げることができる。また、2価の結合部位も限定されるものではないが、好ましくは芳香環上に存在し、同一の芳香環に位置していてもよく、2つの芳香環に位置していてもよい。
芳香族ジアミン残基は置換されていてもよく、また非置換でもよいが、本明細書において、芳香族ジアミン残基おける置換基は、芳香環に存在するものを意味する。置換基としては特に限定されるものではないが、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜4のトリフルオロアルキル基を挙げることができる。
また、芳香族ジアミン残基の炭素数は6〜56であり、好ましくは6〜46であり、より好ましくは6〜36であり、更に好ましくは6〜30であり、更に好ましくは6〜27であり、最も好ましくは12〜25である。なお、前記炭素数は芳香環等の置換基の炭素数を含まないものである。
前記芳香族ジアミン残基の具体的な例として、前記一般式(3−a)〜(3−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基を挙げることができる。
本発明のポリイミド化合物に含まれる芳香族ジアミン残基は、前記のように芳香族ジアミンから得ることができるが、例えば、具体的な芳香族ジアミンとしては、後述の「ポリイミド樹脂の製造方法」に記載の芳香族ジアミンを挙げることができる。
(芳香族ジアミン残基と前記ダイマージアミン残基との重量比)
本発明のポリイミド化合物における芳香族ジアミン残基とダイマージアミン残基との重量比は、0:100〜90:10である。すなわち、芳香族ジアミン残基及びダイマージアミン残基の合計重量に対して、ダイマージアミン残基は10重量%〜100重量%であり、芳香族ジアミン残基は0〜90重量%である。ダイマージアミン残基を10重量%以上含むことによって、汎用の溶剤に対する優れた溶解性を示し、ポリイミド樹脂の色が淡色となり、そして吸水率が低下する。
(イミド結合)
本発明のポリイミド樹脂の繰り返し単位は、2つのイミド結合を有する。これらのイミド結合は、アミド結合であってもよいが、イミド結合とアミド結合の合計に対して、イミド結合が50%を超えるものであり、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、最も好ましくは90%以上である。イミド結合が50%以下であると、分子中にアミド結合と同じ比率、即ち50%以上の比率でカルボキシル基も残ることとなるため、吸水性が上がってしまい本発明の効果が得られなくなる。また、ポリイミドフィルムを得ようとする場合には、加熱により更なる脱水反応が進行するため、膜が収縮することがある。
本発明のポリイミド樹脂は、汎用の溶剤(例えば、DMAC)に対するポリイミド樹脂の溶解性が、顕著に低下しない限りにおいて、下記の式(6)、(7)、又は(8)で表されるアミド結合を含む繰り返し単位であってもよいが、これらの繰り返し単位は、ポリイミド樹脂の繰り返し単位の全体に対して、50%未満であり、好ましくは30%未満であり、より好ましくは20%未満であり、最も好ましくは10%未満である。
Figure 2013155329
Figure 2013155329
Figure 2013155329
[2]ポリイミド樹脂の製造方法
本発明のポリイミド樹脂の製造方法は、(I)前記一般式(4)で表される芳香族テトラカルボン酸1つ以上、
(II)前記一般式(5)で表される芳香族ジアミン1つ以上、及び、
(III)炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン1つ以上を、前記芳香族ジアミンと前記ダイマージアミンとの重量比が、0:100〜90:10の条件で反応させ、ポリアミック酸を得る第一工程;及び前記ポリアミック酸をイミド化する第二工程;を含むことを特徴とする。
本発明のポリイミド樹脂の製造方法によって、前期本発明のポリイミド樹脂を製造することができる。本発明のポリイミド樹脂の製造方法によれば、前記一般式(4)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び前記ダイマージアミンを用いてポリイミド樹脂を製造することができる。また、本発明のポリイミド樹脂の製造方法によれば、一般式(4)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物、前記ダイマージアミン、及び一般式(5)で表される芳香族ジアミンを用いてポリイミド樹脂を製造することもできる。本発明の製造方法によって製造されるポリイミド樹脂は、付加反応によるアミック酸の段階でとどまらず、縮合反応してイミド化率50%を超えるポリイミド段階まで反応することを特徴とする。
(芳香族テトラカルボン酸二無水物)
本発明の製造方法においては、前記一般式(4)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いることを特徴とする。
ポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれる芳香族テトラカルボン酸残基Rを得るために用いることのできる芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、前記一般式(4)におけるRが、前記一般式(2−a)〜(2−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基である芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、具体的には、例えば、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルフィテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−イソプロピリデンジフタル酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
前記化合物の中でも、特に汎用の溶剤に対する溶解性向上、及び得られるポリイミド樹脂の力学特性の向上の観点から、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−イソプロピリデンジフタル酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物が好ましく、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物からなる群から1種又は2種以上を用いることが特に好ましい。
(ダイマージアミン)
本発明の製造方法においては、炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミンを用いることを特徴とする。ダイマージアミンは重合脂肪酸のカルボキシル基をアミド化し、還元反応を施すことによって得ることができる。
前記重合脂肪酸は、詳しくは、炭素数10〜24の二重結合あるいは三重結合を1個以上有する一塩基性不飽和脂肪酸をディールス−アルダー反応させて得たものであり、より詳しくは、具体例として、主に植物油を加水分解して得られる大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂肪酸、米糠油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、大豆油脂肪酸、綿実油脂肪酸、並びにこれらを精製したオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等を原料に用いてディールス−アルダー反応させて得た重合脂肪酸が用いられる。
前記重合脂肪酸は、通常ダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とし、他に、原料由来の一塩基性脂肪酸(モノマー酸)や三量体化脂肪酸(トリマー酸)の混合物として得られるものである。中でも、ダイマー酸(二量体化脂肪酸)含有量が70重量%以上、好ましくは95重量%以上のものが本発明のダイマージアミンの原料として好適に用いられる。これは、一塩基性脂肪酸の多い原料を用いたダイマージアミンを用いると、最終的に得られるポリイミド樹脂の分子量が上がらず、コーティング膜の機械的特性が極端に低下することがあるためである。また、三量体化脂肪酸が多い原料を用いたダイマージアミンを用いると、ポリイミド樹脂の合成中にゲル化したり、最終的に得られるポリイミド樹脂の汎用の溶剤に対する溶解性が低下することがあるためである。
更に、重合脂肪酸に水素添加(水添反応)して不飽和度を下げたダイマー酸(二量体化脂肪酸)が、ダイマージアミンの原料として更に好適に用いられる。これは、不飽和度を下げることによって、最終的に得られるポリイミド樹脂の耐酸化性が上がり、特に高温環境における機械的特性の低下が少なく、かつ淡色のポリイミド膜の形成が可能であるためである。
また、ダイマージアミンは炭素数20〜48であるが、好ましくは炭素数26〜42であり、より好ましくは炭素数30〜38であり、最も好ましくは炭素数36である。従って、ダイマージアミンを製造するための不飽和脂肪酸は炭素数10〜24であり、好ましくは炭素数13〜21であり、より好ましくは炭素数15〜18であり、最も好ましくは炭素数18である。
前記ダイマージアミンは公知の反応によって得ることができるが、市販品を用いることもできる。市販品の例として、例えば、プリアミン1074、1075(以上、クローダ社製)、バーサミン551、552(コグニス社製)等が挙げられる。
(芳香族ジアミン)
本発明の製造方法においては、前記一般式(5)で表される芳香族ジアミンを用いることができる。
ポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれる芳香族ジアミン残基Rを得るために用いることのできる芳香族ジアミンとしては、前記一般式(5)におけるRが、前記一般式(3−a)〜(3−h)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基である、芳香族ジアミンを挙げることができる。
芳香族ジアミンとして、具体的には、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス[2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−ビス[2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル]ベンゼン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記列挙した化合物の中でも、特に汎用の溶剤に対する溶解性向上、及び得られるポリイミド樹脂の力学特性の向上の観点から、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンからなる群から1種又は2種以上を用いることが特に好ましい。
(ポリイミド樹脂の製造方法)
本発明のポリイミド樹脂の製造方法は、付加反応によるアミック酸の段階でとどまらず、縮合反応してイミド化率50%を超えるポリイミド段階まで反応することを特徴とする。イミド化率は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、最も好ましくは90%以上である。
本明細書において、イミド化率とは、仕込み量から計算して理論的に得られる脱水量を100%としたときに、実際に得られた脱水量を百分率で表したものを示す。
本発明のポリイミド樹脂の製造方法において、前記一般式(5)で表される芳香族ジアミンとダイマージアミンの重量比が、両者の合計重量に対して、一般式(5)で表される芳香族ジアミンが0〜90重量%であり、ダイマージアミンが10〜100重量%であることを特徴とする。ここで、一般式(5)で表される芳香族ジアミンが0重量%であるということは、一般式(5)で表される芳香族ジアミンを全く用いないことをいう。ダイマージアミンの量が10重量%未満である場合には、最終的に得られるポリイミド樹脂が淡色とならなかったり、更に、吸水率が上昇したり、溶剤に溶解しなくなる場合がある。
前記の範囲の中でも、本発明の製造方法によって得られるポリイミド樹脂の溶解性、及び最終的に得られるポリイミド膜の柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、耐熱性の観点から、一般式(5)で表される芳香族ジアミンが30〜90重量%であり、ダイマージアミンが10〜70重量%であることが好ましく、一般式(5)で表される芳香族ジアミンが50〜90重量%であり、ダイマージアミンが10〜50重量%であることが特に好ましい。
本発明のポリイミド樹脂の製造方法は、(1)芳香族テトラカルボン酸二無水物及びジアミン(ダイマージアミン、又はダイマージアミン及び芳香族ジアミン)を反応させ、ポリアミック酸を合成する第一工程;及び(2)得られたポリアミック酸から脱水して、イミド化する第二工程を含む。このとき、ポリアミック酸を得た前記第一工程(1)で、一旦排出、精製工程等を取ってもよいが、一般的には反応工程の効率化のため、前記第一工程(1)及び第二工程(2)を合一して行うことが好ましい。
また、本発明のポリイミド樹脂を得るためには、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及びダイマージアミンとから公知の方法によって合成できる。詳しくは、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物及びダイマージアミン;又は芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及びダイマージアミンを前記の比率の範囲で選択的に組み合わせ、有機溶剤中、又は無溶剤下で合成される。より具体的には、カルボキシル基(反応前なので、芳香族テトラカルボン酸二無水物は4官能として計算する)とアミノ基がほぼ等モルの前記2成分又は3成分を有機溶剤中で80℃以下、好ましくは70℃以下、更に好ましくは室温近辺の反応温度で1〜12時間反応させてポリアミック酸を合成した後、溶剤の沸点付近まで加熱し、1〜10時間程度所定のイミド化率になるまで反応させればよい。
またこのとき、無用な樹脂の着色を防ぐため窒素ガス、又はアルゴンガスのような不活性ガスを通じ、酸化劣化を防ぐことが好ましい。
ポリアミド樹脂の製造方法は、
(a)第一工程(1)及び第二工程(2)を溶剤中で行う方法、
(b)第一工程(1)及び第二工程(2)を溶剤なしで行う方法、及び
(c)第一工程(1)を溶剤中で行い、第二工程(2)を溶剤と水を除去しながら行う方法がある。以下に順番に説明する。
第一工程(1)及び第二工程(2)を溶剤中で行う方法(a)の場合の有機溶剤としては、合成する温度条件下で、酸二無水物及びアミンと反応することがなければ何を用いてもよいが、中でも、非プロトン性極性溶剤が特に適している。具体的には、例えば、含窒素系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホリルアミド、ジメチルイミダゾリジノン、含イオウ系溶剤;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、ラクトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、脂環式ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、エーテル類;テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。中でも、ポリイミド樹脂の溶解性に優れ、沸点が比較的高く脱水反応が容易であるという観点から、含窒素系溶剤が好ましく、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましい。
使用する有機溶剤量は任意の量でよいが、通常最終的に得られるポリイミド溶液の粘度が扱いやすくなる量を使用する。一般的にはポリイミドの固形分として、10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%程度が最もハンドリング性が良い。
本発明のポリイミド樹脂は無溶剤下で合成することもできる。すなわち、第一工程(1)及び第二工程(2)を溶剤なしの方法(b)で行うことができる。一般的に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンのみを原料として使用した場合には、ポリアミック酸、及びポリイミドが高融点、高ガラス転移温度の固体となるため、無溶剤下での合成は困難である。本発明においては、ダイマージアミンを用いるため無溶剤下での合成が可能である。この場合には、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及びダイマージアミンとをほぼ等モルとし、80℃以下、好ましくは70℃以下、更に好ましくは室温近辺の反応温度で1〜12時間反応させてポリアミック酸を合成した後、200〜250℃程度まで加熱し、脱水反応を促進させるため減圧下で、1〜10時間程度所定のイミド化率になるまで反応させればよい。
この場合、最終的なポリイミド樹脂は固体状態で得られ、この後任意の溶剤に、任意の固形分でポリイミド樹脂を溶解することによって、溶液状のポリイミド樹脂が得られる。
また、本発明のポリイミド樹脂は、第一工程(1)を溶剤中で行い、第二工程(2)を溶剤と水を除去しながら行う方法(c)によって実施することができる。すなわち、前半のアミック酸合成過程を溶剤中で行い、後半のイミド化工程で溶剤と生成する水を同時に抜きながら合成することもできる。この場合においても同様に、最終的なポリイミド樹脂は固体状態で得ることができる。一般的に、原料を溶解させる関係上、アミック酸合成過程を溶剤中で行い、脱溶剤、脱水を同時に行うこの第3の方法が最も好ましい。合成過程に使用した溶剤種に関わらずに、最終的なポリイミド樹脂溶液が任意の溶剤で希釈した状態で得られるからである。
<その他の成分>
本発明の製造方法においては、本発明の効果が得られる限りにおいて、前記の芳香族テトラカルボン酸二無水物、ダイマージアミン、及び芳香族ジアミン以外に、一般的に当該分野で用いられている1官能の酸無水物やモノアミンを分子量制御剤として用いることができ、例えば芳香族系の化合物、脂肪族の化合物、又は脂環式の化合物を用いることができる。具体的には、例えば、酸無水物としては無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等、モノアミンとしてはアニリン、メチルアニリン、アリルアミン、o−トルイジン等が挙げられる。
しかしながら、最終的に得られるポリイミド樹脂の力学特性の向上という観点から、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及びダイマージアミンのカルボキシル基とアミノ基とを等モルで反応させることが特に好ましい。
[3]ポリイミド樹脂を含む組成物、ポリイミドフィルム及びコーティング物品
(ポリイミド組成物)
本発明に係わるポリイミド組成物は、前記したポリイミド樹脂と溶剤を含有するものである。このポリイミド組成物は、コーティングによって薄膜、塗膜、フィルム、又はシート等に加工できる。
本発明のポリイミド組成物には、本発明の効果を損なわない限り、当該分野で慣用されている他の成分を添加することもできる。具体的には、例えば、本発明以外のポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、若しくはポリアミドイミド樹脂等の樹脂、難燃剤、酸化防止剤、消泡剤、又はレベリング剤等が挙げられる。
(ポリイミドフィルム及びコーティング物品)
本発明に係わるコーティング物品は、前記ポリイミド組成物をコーティングした物品、であり、すなわちポリイミドフィルムを備えた物品を意味する。例えば、薄い銅板にポリイミド樹脂を被覆したフレキシブルプリント基板(FPC)を挙げることができる。また、本発明のポリイミドフィルムは、コーティングにより形成されたフィルムを基材からはく離させた場合に得られるものである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。以下の例示において「部」は特に示さない限り「重量部」を意味するものとする。
使用した原料及び溶剤溶解性試験に使用した化学物質の略記名称を下記に記載する。
《芳香族テトラカルボン酸二無水物》
ODPA:オキシジフタル酸二無水物
DSDA:ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物
TMEG:エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート
《芳香族ジアミン》
HFBAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン
BAPP:2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン
TFMB:2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル
ビスアニリンP:1,4−ビス[2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル]ベンゼン
《ダイマージアミン》
P−1074:プリアミン1074(クローダ社製)
《溶剤》
DMAC:N,N−ジメチルアセトアミド
THF:テトラヒドロフラン
DOX:1,4−ジオキサン
クロロ:クロロホルム
アノン:シクロヘキサノン
酢ブチ:酢酸n−ブチル
1.コーティング膜作成方法
得られたポリイミド樹脂溶液を、160×200×0.3mmの電気メッキブリキ板に200μmアプリケーターを用いて幅120mmに塗布し、5mmHgの減圧下で120℃×0.5h、次いで160℃×0.5h、更に205℃×1h乾燥して溶剤を除去し、乾燥膜厚約50μmのポリイミドコーティング膜(ポリイミドフィルム)を得た。
2.評価方法
2−1.機械的特性
前記コーティング膜作成方法により得られたポリイミドコーティング膜を水銀アマルガム法によってブリキ板よりはがし、幅6mm、長さ60mmに切り出し試験片を得た。この試験片を、島津製作所社製オートグラフAGS−5kNDを用いて20mm/minで引張り強度、弾性率、破断伸びを測定した。
2−2.熱的特性
得られたポリイミドコーティング膜を約10mg分取し、メトラー・トレド社製DSC1を用いて下記条件にて10℃/分で加熱、冷却して、2回目の冷却過程でガラス転移温度(Tg)を測定した。温度プログラムは以下のとおりである。
温度プログラム:室温→−30℃→300℃→−30℃
2−3.溶解性
得られたポリイミドコーティング膜を10重量%で前記した各種溶剤に投入し、室温で数時間激しく振盪して溶解を試み、室温で放置して翌日の溶液の状態を目視で確認した。
S:完全溶解 G:ゲル状 I:不溶
2−4.吸水率
得られたポリイミドコーティング膜を60mm×20mmの大きさに切り出し、23℃の水中で7日間浸漬し、重量増加率を下記式で計算した。
(重量増加率)%={(浸漬後の重量)−(浸漬前の重量)}×100/(浸漬前の重量)
2−5.透明性
ビックケミー・ジャパン社製色差計を用いて、ISO2470;2004に規定される白色度81%のコピー用紙(大塚商会社製αエコペーパーTypeDII)をブランクとして、得られたポリイミドコーティング膜を通して測定した場合の色差をΔEで表した。ΔEが小さいほど黄色みが少なく、無色に近いことを意味する。
《実施例1》
本実施例では、芳香族テトラカルボン酸二無水物及びダイマージアミンを用いて、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂フィルム(ポリイミドフィルム)を作製した。
窒素導入管、攪拌機、温度計、ディーンスタークトラップ、冷却管を付した1Lの4ッ口フラスコにP−1074を60.4部(0.111モル)、DSDA39.6部(0.111モル)、ピリジン0.89部(0.012モル)及びDMAC400部を入れ、窒素ガスを流しながら200℃まで2時間かけて昇温し、留出する水をディーンスタークトラップを用いて系外に除去した。同温度で3時間保持後放冷し、固形分20重量%のポリイミド樹脂溶液を得た。留出した水は3.7部であり、理論量の90%以上(理論量4.0部)であった。上記手法により得られたポリイミド樹脂溶液から前記1の方法により、乾燥後膜厚が約50μmのポリイミド樹脂フィルムを得た。前記した各種試験を行い、結果を表1に併せて示した。
[実施例2〜12]
実施例2〜12においては、芳香族テトラカルボン酸二無水物、ダイマージアミン、及び芳香族ジアミンを用いて、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂フィルムを作製した。
表1に示した配合で香族テトラカルボン酸二無水物、ダイマージアミン、及び芳香族ジアミンを反応させたことを除いては、実施例1の操作を繰り返して、ポリイミド樹脂フィルムを得た。これらのポリイミド樹脂フィルムについて前記試験を行い、結果を表1に併せて示した。
酢酸n−ブチルに溶解したポリイミド樹脂は実施例1で得られたもののみであったが、DMAC、THF、DOX、クロロホルム、及びシクロヘキサノンに対しては、実施例1〜12で得られた全てのポリイミド樹脂が溶解した。また、得られたポリイミド樹脂は「伸び」が大きく優れた柔軟性を有し、低吸水性であり、更に黄色度が小さいものであった。
Figure 2013155329
Figure 2013155329
[比較例1]
本比較例では、ダイマージアミンを用いず、芳香族テトラカルボン酸二無水物及び芳香族ジアミンを用いて、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂フィルムを作製した。
窒素導入管、攪拌機、温度計、ディーンスタークトラップ、冷却管を付した1Lの4ッ口フラスコにHFBAPP59.1部(0.114モル)、DSDA40.9部(0.114モル)、ピリジン0.91部(0.012モル)及びDMAC400部を入れ、窒素ガスを流しながら200℃まで2時間かけて昇温し、留出する水をディーンスタークトラップを用いて系外に除去した。同温度で3時間保持後放冷すると溶液が濁りポリイミド樹脂が析出した。
このため、再度上記仕込み量で、200℃までの昇温を行わず、室温下で反応させることにより固形分20重量%のポリアミック酸溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を電気メッキブリキ板上で、1に示したのと同様の温度プログラム(5mmHg、120℃×0.5h+160℃×0.5h+205℃×1h)で脱溶剤及び脱水イミド化を同時に行い、乾燥後膜厚が約50μmのポリイミド樹脂フィルムを得た。前記した各種試験を行い、結果を表2に併せて示した。
[比較例2及び3]
比較例2及び3では、それぞれダイマージアミン5%及び9%を用いて、芳香族テトラカルボン酸二無水物、ダイマージアミン及び芳香族ジアミンからなるポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂フィルムを作製した。
表2に示した配合で、実施例1と同様の手法でポリイミドフィルムを得ることを試みたが、イミド化反応時に濁りを生じたため、比較例1と同様に反応させてポリアミック酸段階で反応を停止して固形分20%のポリアミック酸溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を比較例1記載の方法と同様にしてポリイミド樹脂フィルムを得た。これらのポリイミド樹脂フィルムについて前記試験を行い、結果を表2に併せて示した。
[比較例4、5]
比較例4及び5では、それぞれダイマージアミン0%及び9%を用いて、芳香族テトラカルボン酸二無水物、ダイマージアミン及び芳香族ジアミンからなるポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂フィルムを作製した。
表2に示した配合で、実施例1と同様の手法でポリイミドフィルムを得ることを試みたが、イミド化反応時にゲル状を呈したため、比較例1と同様に反応させてポリアミック酸段階で反応を停止して固形分20%のポリアミック酸溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を比較例1記載の方法と同様にしてポリイミド樹脂フィルムを得た。これらのポリイミド樹脂フィルムについて前記試験を行い、結果を表2に併せて示した。
比較例1〜5では、比較例1、2、及び5で得られたポリイミド樹脂がTHFに溶解し、比較例2で得られたポリアミド樹脂がクロロホルムに溶解したことを除いては、比較例1〜5で得られたポリアミド樹脂は、いずれの溶剤にも不溶であるか、又はゲル化した。更に、得られたポリイミド樹脂フィルムは、「伸び」が小さく柔軟性が劣るものであった。ダイマージアミンを全く含まない比較例1、及び5重量%のみの比較例2では、吸水率が大きくなった。
[比較例6]
市販のポリイミド樹脂フィルム(東レ社製カプトン200H)を用いて、前記した各種試験を行い、結果を表2に示した。
Figure 2013155329
本発明のポリイミド樹脂は、イミド化率の高いポリイミド樹脂でありながら、汎用の溶剤に対する溶解性が高く、かつ、優れた柔軟性、基材に対する接着性、低吸水性、耐熱性を有しており、かつ、淡色であることから、電気・電子分野はもとより、上記性能を要求される工業用塗料分野等、広範に応用することが可能である。

Claims (10)

  1. 一般式(1):
    Figure 2013155329
    (式中、
    は、繰り返し単位ごとに同一又は異なり、非置換若しくは置換された炭素数6〜66の芳香環1〜6個を有する芳香族テトラカルボン酸残基であり;
    は、繰り返し単位ごとに同一又は異なり、非置換若しくは置換された炭素数6〜56の芳香環1〜6個を有する芳香族ジアミン残基及び炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン残基であり;
    前記芳香族ジアミン残基と前記ダイマージアミン残基との重量比が0:100〜90:10であり、イミド結合がアミド結合であってもよいが、イミド結合の比率が50%を超えるものである)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂。
  2. 前記繰り返し単位のイミド結合の比率が90%以上である、請求項1に記載のポリイミド樹脂。
  3. 前記Rが、一般式(2−a)〜(2−h):
    Figure 2013155329
    (式中、
    芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、
    Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CF−、又は−CO−O−(CH)n−O−CO−であって、nは1〜4の整数である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基であり、
    前記Rが、一般式(3−a)〜(3−h):
    Figure 2013155329
    (式中、
    芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、
    Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、又は−C(CF−である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基である、
    請求項1又は2に記載のポリイミド樹脂。
  4. (I)一般式(4):
    Figure 2013155329
    (式中、
    は、非置換若しくは置換された炭素数6〜66の芳香環1〜6を有する芳香族テトラカルボン酸残基である)
    で表される芳香族テトラカルボン酸1つ以上、
    (II)一般式(5):
    Figure 2013155329
    (式中、
    は、非置換若しくは置換された炭素数6〜56の芳香環1〜6を有する芳香族ジアミン残基芳香族ジアミン残基である)
    で表される芳香族ジアミン1つ以上、及び、
    (III)炭素数20〜48の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン1つ以上、
    を、前記芳香族ジアミンと前記ダイマージアミンとの重量比が、0:100〜90:10
    の条件で反応させ、ポリアミック酸を得る第一工程;及び
    前記ポリアミック酸をイミド化する第二工程;
    を含むことを特徴とするポリイミド樹脂の製造方法。
  5. 前記ポリイミド樹脂のイミド化率が90%以上である、請求項4に記載のポリイミド樹脂の製造方法。
  6. 前記Rが、一般式(2−a)〜(2−h):
    Figure 2013155329
    (式中、
    芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、
    Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CF−、又は−CO−O−(CH)n−O−CO−であって、nは1〜4の整数である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族テトラカルボン酸残基であり、
    前記Rが、一般式(3−a)〜(3−h):
    Figure 2013155329
    (式中、
    芳香環は、場合により炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、
    Aは、単結合、場合により1個以上のメチル基で置換されることのある炭素数1〜4のアルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、又は−C(CF−である)からなる群から選択される一般式で表される芳香族ジアミン残基である、
    請求項4又は5に記載のポリイミド樹脂の製造方法。
  7. 請求項1〜3に記載のポリイミド樹脂、及び溶剤を含むポリイミド組成物。
  8. 請求項1〜3に記載のポリイミド樹脂を含むことを特徴とする、ポリイミドフィルム。
  9. 請求項1〜3に記載のポリイミド樹脂がコーティングされたことを特徴とする、コーティング物品。
  10. 請求項7に記載のポリイミド組成物をコーティングすることによって、膜を形成することを特徴とする、ポリイミドフィルム又はポリイミドフィルムを備えたコーティング物品の製造方法。
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