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JP2013147058A - 車両用シート - Google Patents

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JP2013147058A JP2012006906A JP2012006906A JP2013147058A JP 2013147058 A JP2013147058 A JP 2013147058A JP 2012006906 A JP2012006906 A JP 2012006906A JP 2012006906 A JP2012006906 A JP 2012006906A JP 2013147058 A JP2013147058 A JP 2013147058A
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JP2012006906A
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Koki Nakagawa
紘樹 中川
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Toyota Boshoku Corp
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Abstract

【課題】ロック解除の操作を要することなく、シート構造体をウォークイン姿勢に簡便に切り替えられるようにする。
【解決手段】シートバック10(シート構造体)をリクライニング装置30による回転軸構造とは別に所定の前傾位置まで回転させられるようにするヒンジ機構12を有する車両用シート1である。ヒンジ機構12には、シートバック10を通常時、リクライニング装置30により定められる通常位置の状態に保持するために、シートバック10に傾きを戻す方向への附勢力をかけるスパイラルスプリング14Aと、この附勢によるシートバック10の戻り方向の回動を通常位置に規制するストッパ構造(係止片13Aと後ストッパ11B2との当接構造)と、を有し、通常時は、シートバック10を上記の附勢力により通常位置に弾性的に保持するが、シートバック10を前に押し回すことにより所定の前傾位置まで弾性的に傾動させられるようになっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、シート構造体をその支えとなるベース体に対して回転止め可能に枢着する回転軸機構と、回転軸機構による回転構造とは別にシート構造体を上記回転軸機構により定められる通常位置から所定の傾き角度まで回転させられるようにするヒンジ機構と、を有する車両用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックを前傾位置まで倒し込み、その後部側座席への乗員の乗降スペースを広く空けられるようにするウォークイン機能が備えられているものがある(特許文献1)。この文献1に開示された車両用シートは、シートバックを背凭れ角度調節可能に連結するリクライニング装置とは別に、シートバックの中間部をウォークイン用に中折れさせられるようにするヒンジ部が設定されており、シートバックをこのヒンジ部まわりに前倒れさせることにより前傾位置まで倒し込めるようになっている。
特開2009−208547号公報
上記特許文献1に記載の従来技術では、上述したヒンジ部に、通常時、シートバックを前後に中折れさせないように保持しておくためのロック機構が設定されている。このロック機構は、手動による解除操作が必要な構成となっているため、シートバックをウォークイン姿勢に切り替える際には、その都度、手動による解除操作を行わなければならず、操作が煩わしい。本発明は、上記問題を解決するために創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ロック解除の操作を要することなく、シート構造体をウォークイン姿勢に簡便に切り替えられるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シート構造体をその支えとなるベース体に対して回転止め可能に枢着する回転軸機構と、回転軸機構による回転構造とは別にシート構造体を上記回転軸機構により定められる通常位置から所定の傾き角度まで回転させられるようにするヒンジ機構と、を有する車両用シートである。ヒンジ機構には、シート構造体を通常時に通常位置の状態に保持する保持機構が設けられている。保持機構は、シート構造体に傾きを戻す方向への附勢力をかけるバネと、バネによるシート構造体の戻り方向の回動を通常位置にて規制するストッパ構造と、を有する。保持機構は、通常時は、バネの附勢力によりシート構造体をストッパ構造が規制する通常位置に保持するが、シート構造体をバネの附勢力に抗して所定の傾き角度まで弾性的に押し回せる構成となっている。
この第1の発明によれば、シート構造体を通常位置から所定の傾き角度まで回転させられるようにするヒンジ機構は、通常時、バネによりシート構造体を通常位置に押し付けた状態に保持する構成として、このバネの附勢力に抗してシート構造体を所定の傾き角度まで弾性的に押し回せるようになっている。したがって、ロック解除の操作を要することなく、シート構造体をウォークイン姿勢などの所定の傾き角度まで回転させることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、シート構造体がシートバックであり、回転軸機構がシートバックをベース体に対して背凭れ角度調節可能に連結するリクライニング機構であり、ヒンジ機構がシートバックをリクライニング機構により定められる背凭れ角度位置から所定の傾き角度となる前傾位置まで回転させられるようにする構成であるものである。
この第2の発明によれば、シートバックは、通常時は、乗員が凭れ掛かる荷重を、ストッパ構造により受け止めるが、シートバックを前に押し出す操作により、前傾位置まで倒れ込んで、その後部側座席への乗員の乗降スペースを広く空けられる状態に切り替えられる。このように、シートバックをウォークイン姿勢の状態に切り替える操作を簡便に行うことができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、ヒンジ機構が、シートバックを中折れさせる態様で回転させられる構造として、リクライニング機構の上方部に高さ方向に並んで配置されているものである。
この第3の発明によれば、シートバックに対して、リクライニング機構とヒンジ機構の両方を軸方向(シート幅方向)に嵩張らない状態で設定することができる。
実施例1の車両用シートの概略構成を示す側面図である。 シートバックの背凭れ角度を後傾させた状態を示す側面図である。 シートバックを前傾位置に押し倒した状態を示す側面図である。 ヒンジ機構の構成を示す分解斜視図である。 図1のV-V線断面図である。 実施例2の車両用シートの概略構成を示す側面図である。 シートバックを前傾位置に押し倒した状態を示す側面図である。 図6のVIII-VIII線断面図である。 実施例3の車両用シートの概略構成を示す側面図である。 車両用シートを前傾位置に押し倒した状態を示す側面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シート1の構成について、図1〜図5を用いて説明する。本実施例の車両用シート1は、図1に示すように、2ドア車の助手席シートとして構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック10と、着座部となるシートクッション20と、を備えている。この車両用シート1は、図2に示すように、その着座使用時に、解除レバー30Aを引き上げる操作をすることにより、シートバック10の背凭れ角度の固定状態を解除して、その背凭れ角度位置を前後に自由に調節できる構成となっている。
また、車両用シート1は、図3に示すように、乗員が着座使用していない不使用時には、シートバック10をそのまま前に押し出すように操作することにより、シートバック10が中折れ状に弾性的に前に押し曲げられるようになっている。これにより、シートバック10が前傾して、その後部側座席に乗り込む乗員が、車両用シート1の横側のドアから広い乗降スペースで乗り降りすることができる状態へと切り替えられるようになっている。上述した前傾姿勢に切り替えられたシートバック10は、その押し曲げの力を取り除くことにより、弾性的に中折れ前の通常位置に戻されるようになっている。
以下、上述した車両用シート1の具体的な構成について詳しく説明する。図1に示すように、シートバック10は、その左右両サイドの下端部が、車両のフロア上に設置されたシートクッション20の左右両サイドの後端部に対して、それぞれ、回転止め可能な回転軸装置として機能するリクライニング装置30を間に介して連結されている。これにより、シートバック10が、シートクッション20に対して、背凭れ角度調節可能な状態に連結された状態とされている。なお、上述した各リクライニング装置30によるシートバック10とシートクッション20との各連結部は、シートクッション20の左右両側部に装着された樹脂製のシールド22によってそれぞれ外部から覆い隠された状態とされている。ここで、シートバック10が本発明の「シート構造体」に相当し、シートクッション20が本発明の「ベース体」に相当し、各リクライニング装置30が本発明の「回転軸機構」及び「リクライニング機構」に相当する。
上述した各リクライニング装置30は、詳しくは、シートバック10の骨格を成す逆U字状に組まれたシートバックフレーム11の左右両サイドの下端部と、シートクッション20の骨格を成す平面視逆U字状に組まれたシートクッションフレーム21の左右両サイドの後端部と、の間にそれぞれ介設されて、これらを互いに同軸まわりに相対回転可能、かつ、回転止めも可能な状態に軸連結した状態となっている。これらリクライニング装置30は、常時は、それらの内部に備えられた後述する回転止め構造(ロック構造)により、シートバック10の回動をロックした状態(ロック状態)として保持されている。これにより、シートバック10が、通常時、その背凭れ角度が固定された状態として保持されている。
これらリクライニング装置30による回転止め状態は、シートクッション20の車両外側の側部に設けられた解除レバー30Aを引き上げる操作によって解除されるようになっている。具体的には、図5に示すように、各リクライニング装置30の中心部には、回動により各リクライニング装置30のロック状態を解除操作する操作軸30Bが、それぞれ軸方向に挿通されて組み付けられており、各操作軸30Bは、コネクティングロッド30Cによって互いに一体的となって回動するように連結されている。そして、上記各操作軸30Bのうち、車両外側の操作軸30Bの外側の端部には、解除レバー30Aが一体的に結合されており、この解除レバー30Aを引き上げる操作を行うことにより、各操作軸30Bが一斉に軸回転操作されて、各リクライニング装置30のロック状態が一斉に解除されるようになっている。
上述した各リクライニング装置30は、具体的には、ラチェット31と、ガイド32と、ポール33と、スライドカム34と、ヒンジカム35と、スパイラルスプリング36と、外周リング37と、から構成されている。ラチェット31は、円盤形状の部材から成り、その外側の盤面がシートバック10に一体的に結合されている。ガイド32は、同じく円盤形状の部材から成り、その外側の盤面がシートクッション20に一体的に結合されている。これらラチェット31とガイド32は、それらの外周部が軸方向に円筒状に突出した形状となっており、各円筒部が互いに軸方向に嵌合するように組み付けられることにより、互いに相対回転可能に内外に支え合った状態となって組み付けられている。これらの組み付け構造により、シートバック10がシートクッション20に対して回転可能に軸支される支軸構造が構成されている。
ポール33は、ガイド32に対して半径方向の内外方にしか移動できないように支持されており(すなわち、ガイド32と回転方向に一体的な状態とされており)、スライドカム34により外側に押し出されることで、それらの外周面に形成された歯が、上述したラチェット31の円筒部の内周歯面(図示省略)と噛合して、ラチェット31とガイド32との相対回転を禁止したロック状態となる。そして、このポール33の噛合状態が外されることにより、ラチェット31とガイド32とが相対回転可能な状態に切り替えられる。
スライドカム34は、その内部にセットされたヒンジカム35が操作軸30Bの軸回動操作によって回されることにより、ガイド32上を半径方向にスライド移動して、その外周面に形成された突起形状により、ポール33を半径方向の外側へ押し出して上述したラチェット31の内周歯面に押し当てて噛合させた状態にする。また、スライドカム34は、操作軸30Bが上記とは逆方向に操作されることにより、ヒンジカム35を介して上記とは逆方向にスライド操作され、図示しないフックによりポール33を半径方向の内側に引き込んで、ラチェット31との噛合状態から外す。
スパイラルスプリング36は、上述したヒンジカム35とガイド32との間に掛着されており、常時は、ヒンジカム35に対してスライドカム34を上述したロック作動させる方向に回転附勢させた状態に保持する構成となっている。このスパイラルスプリング36の附勢力により、通常時、ポール33がラチェット31の内周歯面に押し付けられてリクライニング装置30がロックされた状態として保持されている。そして、上記スパイラルスプリング36の附勢力に抗して、操作軸30Bが解除レバー30Aの引き上げ操作によって回動操作されることにより、ポール33がラチェット31との噛合状態から外されて、リクライニング装置30のロック状態が解除されるようになっている。
上述した各リクライニング装置30の構成によりシートバック10が前後回転可能とされる角度範囲は、図4に示すように、シートバックフレーム11(の中間フレーム11B)に一体的に設けられた係止片13Bが、シートクッションフレーム21に形成された突起状の前ストッパ21A又は後ストッパ21Bと当たる角度範囲の間とされている。上記シートバック10は、シートクッション20との間の両サイド部にスパイラルスプリング14Bがそれぞれ掛着されており、常時はこれらスパイラルスプリング14Bの附勢力によって、前倒れ回転する方向に附勢された状態とされている。
具体的には、各スパイラルスプリング14Bは、それらの内側の端部が、シートクッションフレーム21から切り起こされた係止板21Cにそれぞれ掛着され、それらの外側の端部が、上述したシートバックフレーム11に一体的に設けられた係止片13Bにそれぞれ掛着されて設けられている。これらスパイラルスプリング14Bの附勢力により、シートバック10は、その背凭れ角度の固定状態が解かれると、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられて、着座乗員の背部が倒し込まれたり起こし上げられたりする動作に連動して、その背凭れ角度位置が調節されるようになっている。ここで、上述したシートクッションフレーム21の各係止板21Cが切り起こされて空いた孔部分には、その外側から薄い鉄板状の蓋カバー21Dが取り付けられて覆い被されている。
次に、シートバック10を中折れ状に回転させられるようにするヒンジ機構12の構成について説明する。すなわち、シートバックフレーム11は、その左右の両サイドフレームが、上半部の骨格を成す本体フレーム11Aと下半部の骨格を成す中間フレーム11Bとに上下に2分割された構成となっており、これらが、ヒンジピン12Aにより互いに前後回転可能にヒンジ連結された構成となっている。
図5に示すように、上述した各中間フレーム11Bは、上述した各リクライニング装置30により、シートクッションフレーム21の左右両サイドの後端部に連結されて支持されている。そして、これら中間フレーム11Bに対して、本体フレーム11Aが上述したヒンジピン12Aにより前後回転可能に枢着されて軸支されている。ここで、各ヒンジピン12Aは、各中間フレーム11Bに一体的に溶着されて固定されており、これらヒンジピン12Aに対して本体フレーム11Aが回転可能に軸連結されている。
上述した本体フレーム11Aが中間フレーム11Bに対して前後回転可能とされる角度範囲は、図3〜図4に示すように、本体フレーム11Aに一体的に設けられた係止片13Aが、各中間フレーム11Bに形成された突起状の前ストッパ11B1又は後ストッパ11B2と当たる角度範囲の間とされている。上記本体フレーム11Aは、各中間フレーム11Bとの間にスパイラルスプリング14Aがそれぞれ掛着されており、常時はこれらスパイラルスプリング14Aの附勢力によって、各中間フレーム11Bに対して後ろ側に倒れ込む回転方向に附勢された状態とされている。ここで、スパイラルスプリング14Aが、本発明の「バネ」に相当する。
具体的には、各スパイラルスプリング14Aは、それらの内側の端部が、上述した各ヒンジピン12Aに掛着され、それらの外側の端部が、上述した各係止片13Aに掛着されて設けられている。これらスパイラルスプリング14Aの附勢力により、本体フレーム11Aは、図1に示すように、常時は、各中間フレーム11Bに対して、上述した各係止片13Aが各中間フレーム11Bの後ストッパ11B2と当たって係止される起立した姿勢状態に弾性的に保持された状態とされている。これにより、シートバック10が、通常時、中折れすることなく真っ直ぐな形状状態に保持されるようになっている。ここで、上記係止片13Aが通常時、後ストッパ11B2に当たって係止される構成が、本発明の「ストッパ構造」に相当し、この規制位置にスパイラルスプリング14Aの附勢力によって弾性的に保持する構造が、本発明の「保持機構」に相当する。
したがって、この通常状態のシートバック10に対し、着座乗員の背部が凭れ掛かっても、シートバック10は、上述した各係止片13Aと後ストッパ11B2との当接による規制構造により、中折れすることなく真っ直ぐな形状状態のままで、乗員の背凭れ荷重を本体フレーム11Aと各中間フレーム11Bとの構造強度によって安定して支持するようになっている。しかし、上記シートバック10は、乗員が着座使用していない不使用時に、シートバック10を前に押し出すように操作することにより、図3に示すように、シートバック10が上記ヒンジ機構12のまわりに中折れする態様で弾性的に前に押し曲げられる。
これにより、シートバック10が前傾姿勢に切り替えられて、その後部側座席に乗り込む乗員が、車両用シート1の横側のドアから広い乗降スペースで乗り降りすることができる状態となる。このシートバック10が前傾姿勢となった状態は、上述した押し曲げの力を取り除くことにより、シートバック10が上述した各スパイラルスプリング14Aの附勢力によって弾性的に中折れ前の通常位置に戻されるようになっている。上述したシートバック10を前に折り曲げる操作は、シートバック10の背凭れ角度位置がどの位置に調節されていても行うことができ、シートバック10を各リクライニング装置30により定められる各背凭れ角度位置(通常位置)から、係止片13Aが前ストッパ11B1と当たる所定の傾き角度まで中折れ状に前に押し曲げることができる。
このように、本実施例の車両用シート1の構成によれば、シートバック10を通常の背凭れ角度位置から所定の前傾角度位置まで回転させられるようにするヒンジ機構12は、通常時は、スパイラルスプリング14Aによってシートバック10をリクライニング装置30によって定められる通常位置に押し付けた状態に保持する構成として、このスパイラルスプリング14Aの附勢力に抗してシートバック10を弾性的に前に押し回せる状態とする構成となっている。したがって、シートバック10を、何らのロック解除の操作を要することなく、上述した後部側座席の乗員をウォークインさせられる傾き角度まで回転させることができる。また、ヒンジ機構12が、シートバック10を中折れさせる態様で回転させられる構造として、リクライニング装置30の上方部に高さ方向に並んで配置されていることにより、リクライニング装置30とヒンジ機構12の両方をシートバック10に対して軸方向(シート幅方向)に嵩張らない状態でコンパクトに配置設定することができる。また、シートバック10にヒンジ機構12を設定して、シートバック10を中折れ状に回転させる構成としたことにより、シートバック10全体ではなく、その上半部分のみを下半部分に対して通常時、起立した状態に附勢保持すればよいため、スパイラルスプリング14Aのバネ形状を小型化することができる。
続いて、実施例2の車両用シート1の構成について、図6〜図8を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示した車両用シート1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらの構成に同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について異なる符号を付して詳しく説明することとする。本実施例の車両用シート1は、図6〜図7に示すように、ヒンジ機構12が、各リクライニング装置30と軸方向(シート幅方向)に並んで配置設定されており、乗員が着座使用しない不使用時にシートバック10を前に押し曲げる動作が、シートバック10を各リクライニング装置30と同軸まわりに前に押し曲げる動作となるように構成されている。
具体的には、図8に示すように、ヒンジ機構12は、各リクライニング装置30を介してシートクッションフレーム21に連結された各中間フレーム11Bに対して、段付き円筒型のヒンジパイプ12Bを介して本体フレーム11Aが前後回転可能に軸連結された構成となっている。ここで、各ヒンジパイプ12Bは、それらの一端が各中間フレーム11Bに一体的に結合されており、そこからシート内側(軸方向)に延びる円筒部分に、本体フレーム11Aが軸方向に嵌め込まれて回転可能に軸連結された構成となっている。
各ヒンジパイプ12Bは、それらの円筒内部に、各リクライニング装置30の操作軸30Bを通すことで、シートバックフレーム11(本体フレーム11A)を各リクライニング装置30と同軸まわりに前後回転させられるようにしている。また、上記本体フレーム11Aを通常時、各中間フレーム11Bに対して後ろ側に倒れ込む回転方向に附勢するスパイラルスプリング14Aは、それらの内側の端部が、上述した各ヒンジパイプ12Bの円筒の外周部に掛着され、外側の端部が、本体フレーム11Aのシート内側の側面部に設けられた係止片13Aに掛着されて設けられている。上記各ヒンジパイプ12Bには、それらの前部と後部の各外周部に、上記係止片13Aを前に当てたり後ろに当てたりして、本体フレーム11Aの前後回転を規制する突起状の前ストッパ12B1と後ストッパ12B2とが、それぞれ半径方向の外側に突出して形成されている(図6〜図7参照)。上記本体フレーム11Aは、常時は、上記各スパイラルスプリング14Aの附勢力によって、各係止片13Aが後ストッパ12B2と当接して係止する位置で、その後ろ側への倒れ込み方向の回転が規制された状態として弾性的に保持されている。ここで、上記係止片13Aが通常時、後ストッパ12B2に当たって係止される構成が、本発明の「ストッパ構造」に相当する。
このように、本実施例の車両用シート1の構成によれば、ヒンジ機構12とリクライニング装置30とを軸方向に並べて配置したことにより、シートバック10に対して、リクライニング装置30とヒンジ機構12の両方をシート高さ方向に嵩張らないように軸方向にコンパクトに配置設定することができる。
続いて、実施例3の車両用シート1の構成について、図9〜図10を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示した車両用シート1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらの構成に同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について異なる符号を付して詳しく説明することとする。本実施例の車両用シート1は、そのシートバック10がリクライニング装置30を介してシートクッション20に背凭れ角度調節可能な状態に連結された構成については、上述した実施例1で示した構成と同じである。しかし、本実施例の車両用シート1は、乗員が着座使用していない不使用時に後ろ側から押し動かされる操作対象が、車両用シート1全体となっている。ここで、車両用シート1が本発明の「シート構造体」に相当する。
具体的には、本実施例では、ヒンジ機構40が、シートクッション20の左右両サイドの前下部を、フロアFに対して前後回転可能にヒンジ連結して設けられている。これらヒンジ機構40は、フロアF上に一体的に設けられたベースブラケット41に対して、シートクッション20が、ヒンジピン42を介してそれぞれ前後回転可能に枢着された構成となっている。上述した各ヒンジピン42は、ベースブラケット41に一体的に溶着されて固定されており、これらヒンジピン42に対してシートクッション20が起倒回転可能に軸連結されている。
そして、上記各ベースブラケット41とシートクッション20との間には、シートクッション20に対して常時後ろ側に倒れ込む回転方向の附勢力をかけるスパイラルスプリング43が掛着されている。各スパイラルスプリング43は、それらの内側の端部が、上述した各ヒンジピン42に掛着され、外側の端部が、シートクッション20に設けられた係止片21Eに掛着されている。上述したヒンジ機構40によりシートクッション20がフロアFに対して前後回転可能とされる角度範囲は、上述した係止片21Eが、各ベースブラケット41に形成された突起状の前ストッパ41A又は後ストッパ41Bと当たる角度範囲の間とされている。
上記車両用シート1は、常時は、上述した各スパイラルスプリング43の附勢力によって、シートクッション20が後ろ側に倒し込まれてフロアF上に倒伏した状態として、シートクッション20の後ろ側下部に設けられた各脚部23がフロアF上に当接して係止された状態に弾性的に保持されている。ここで、上記各脚部23が通常時、フロアF上に当たって係止される構成が、本発明の「ストッパ構造」に相当する。上記車両用シート1は、乗員が着座使用しない不使用時に、上記の附勢力に抗して、シートバック10を前に押し動かすように力をかけることにより、車両用シート1全体を、上述したヒンジ機構40のまわりに前に起こし上げて、その後部側座席に乗り込む乗員の乗降スペースを広く空けた状態とすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、上記各実施例では、本発明の「回転軸機構」及び「リクライニング機構」に相当する構成として、回転止め可能な回転軸装置として機能するリクライニング装置30を例示したが、上記機構は、回転軸装置と回転止め装置とが別体で組み合わされて構成されたものであってもよい。また、上記各実施例では、本発明の「バネ」に相当するものとして、スパイラルスプリングを例示したが、引張バネや圧縮バネ等の他のバネを用いることもできる。
1 車両用シート(シート構造体)
10 シートバック(シート構造体)
11 シートバックフレーム
11A 本体フレーム
11B 中間フレーム
11B1 前ストッパ
11B2 後ストッパ(ストッパ構造)
12 ヒンジ機構
12A ヒンジピン
12B ヒンジパイプ
12B1 前ストッパ
12B2 後ストッパ(ストッパ構造)
13A 係止片(ストッパ構造)
13B 係止片
14A スパイラルスプリング(バネ)
14B スパイラルスプリング
20 シートクッション(ベース体)
21 シートクッションフレーム
21A 前ストッパ
21B 後ストッパ
21C 係止板
21D 蓋カバー
21E 係止片
22 シールド
23 脚部(ストッパ構造)
30 リクライニング装置(回転軸機構、リクライニング機構)
30A 解除レバー
30B 操作軸
30C コネクティングロッド
31 ラチェット
32 ガイド
33 ポール
34 スライドカム
35 ヒンジカム
36 スパイラルスプリング
37 外周リング
40 ヒンジ機構
41 ベースブラケット
41A 前ストッパ
41B 後ストッパ
42 ヒンジピン
43 スパイラルスプリング
F フロア(ストッパ構造)

Claims (3)

  1. シート構造体をその支えとなるベース体に対して回転止め可能に枢着する回転軸機構と、該回転軸機構による回転構造とは別に前記シート構造体を前記回転軸機構により定められる通常位置から所定の傾き角度まで回転させられるようにするヒンジ機構と、を有する車両用シートであって、
    前記ヒンジ機構には、前記シート構造体を通常時に前記通常位置の状態に保持する保持機構が設けられ、
    該保持機構は、前記シート構造体に傾きを戻す方向への附勢力をかけるバネと、該バネによる前記シート構造体の戻り方向の回動を前記通常位置にて規制するストッパ構造と、を有し、通常時は前記バネの附勢力により前記シート構造体を前記ストッパ構造が規制する前記通常位置に保持するが、前記シート構造体を前記バネの附勢力に抗して前記所定の傾き角度まで弾性的に押し回せる構成となっていることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記シート構造体がシートバックであり、前記回転軸機構が前記シートバックを前記ベース体に対して背凭れ角度調節可能に連結するリクライニング機構であり、前記ヒンジ機構が前記シートバックを前記リクライニング機構により定められる背凭れ角度位置から前記所定の傾き角度となる前傾位置まで回転させられるようにする構成であることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項2に記載の車両用シートであって、
    前記ヒンジ機構が前記シートバックを中折れさせる態様で回転させられる構造として、前記リクライニング機構の上方部に高さ方向に並んで配置されていることを特徴とする車両用シート。
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