JP2013121954A - 歯肉のコラーゲン密度増強剤、歯肉のコラーゲン密度増強組成物および歯肉のコラーゲン密度の増強方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中長鎖ポリリン酸からなる歯肉のコラーゲン密度増強剤およびそれを含有したコラーゲン密度増強剤組成物、並びに、歯肉のコラーゲン密度増強剤を口腔内に適用することによって歯肉のコラーゲン密度を増強させる歯肉のコラーゲン密度の増強方法とする。
【選択図】なし
Description
コラーゲンは動物の体内で最も多く存在する繊維状の蛋白質であり、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成する他、細胞間隙に存在しており、内臓や血管など全身に広く分布し、生存のために、必須の成分である。コラーゲンが不足すると血管の柔軟性が無くなり、高血圧や動脈硬化を起こすことや、骨密度が減少し、軟骨の弾力がなくなることで関節の変形などを引き起こす場合がある。また、皮膚や爪の柔軟性が損なわれ、肌のしわ、たるみを引き起こすことが知られている。
すなわち、本発明の課題は下記(1)〜(9)により達成される。
(1)中長鎖ポリリン酸からなることを特徴とする歯肉のコラーゲン密度増強剤。
(2)前記中長鎖ポリリン酸が、平均重合度60〜130の直鎖状ポリリン酸であることを特徴とする上記(1)に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
(3)前記中長鎖ポリリン酸が、ポリリン酸塩であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
(4)平均重合度が60の中長鎖ポリリン酸を80質量%以上、または、平均重合度が130の中長鎖ポリリン酸を50質量%以上含有することを特徴とする上記(2)または(3)に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤と、界面活性剤とを含有することを特徴とする歯肉のコラーゲン密度増強組成物。
(6)前記界面活性剤が、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリソルベートから選択される1種以上のHLB14以上の非イオン系界面活性剤であることを特徴とする上記(5)に記載の歯肉のコラーゲン密度増強組成物。
(7)上記(1)〜(4)のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤を、口腔内に適用することによって歯肉のコラーゲン密度を増強させることを特徴とする歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
(8)上記(1)〜(4)のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤を、界面活性剤の存在下で口腔内に適用させ、歯の表面に付着した歯垢への前記コラーゲン密度増強剤の浸透性を高めることを特徴とする上記(7)に記載の歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
(9)前記界面活性剤が、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリソルベートから選択される1種以上のHLB14以上の非イオン系界面活性剤であることを特徴とする上記(8)に記載の歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
また、本発明の歯肉のコラーゲン密度増強剤をHLB14以上の非イオン系界面活性剤と併用することで歯垢への浸透性が高まり、歯垢を通過しやすくなるため、本発明の歯肉のコラーゲン密度増強剤が歯肉により浸透しやすくなり、歯肉のコラーゲン密度を高めることができる。
図1に示すように、歯7はエナメル質2、象牙質4、セメント質3および歯髄腔とで構成されており、歯槽骨6により支持されている。歯肉1は、歯冠の根元部分を取り巻いている口腔粘膜を指し、歯茎とも呼ばれる。歯肉は歯周組織の一つであり、付着歯肉、歯間乳頭、遊離歯肉等に分けられる。本発明のコラーゲン密度増強剤は、このような歯肉に対して適用するものである。
本発明において好適に使用される中長鎖ポリリン酸は、下記一般式(I)で表わされる直鎖状ポリリン酸であり、本発明において、中長鎖とは、ピロリン酸やトリポリリン酸のような短鎖のものを除き、それよりも長い鎖状のものをいう。
Hn+2(PnO3n+1) ・・・(I)
上記一般式(I)中、nは4〜800が好ましく、4〜500がより好ましく、60〜130が更に好ましい。一般式(I)において、nが4〜800の直鎖状ポリリン酸であると歯肉のコラーゲン密度を効果的に増加させることができ、特にnが60〜130のポリリン酸は歯肉への浸透性に優れ、歯肉へのコラーゲン密度増強効果が高くなるため好ましい。なお、鎖長が800以上のポリリン酸は水に難溶性であり、水溶液の形で存在しにくく、歯肉全体に浸透させにくいため、口腔内での使用には適さない。
ポリリン酸の鎖長を制御するには、ヘキサメタリン酸塩濃度、アルコール濃度及びヘキサメタリン酸水溶液/アルコール比を適宜選択することにより、鎖長が60〜130のポリリン酸を調製することが出来る。
実験的に惹起させたラットの歯周炎に対して、中長鎖ポリリン酸ナトリウムの濃度を変えて配合した検体を塗布し、その効果を組織学的に比較検討した。
表1に示す処方により、検体1〜6を調製した。検体1は対照例である。検体2〜6は、殺菌剤を配合し、且つ中長鎖ポリリン酸ナトリウム(平均重合度62.4)を0〜5質量%の範囲で濃度条件を変更したものである。
8週齢のウィスター系雄性ラット36匹を用い、Tomofuji(FreeRadic BiolMed 2009;46:163−168)らの方法により、ラットの両側の上顎第二臼歯に絹糸を4週間巻いて、歯周炎を惹起させた。
実験期間開始時に、絹糸を除去し、ラットを6群(1群あたり6匹)に分けた。各群のラットそれぞれの両側の上顎第二臼歯口蓋側歯肉溝に、上記調製した検体1〜6をマイクロピペットを用いて15μLずつ塗布した。
塗布10分後、滅菌した乾燥綿球で検体を拭き取った。
処置は1日1回、2週間行った。
実験期間終了後、ジエチルエーテル(ナカライテスク株式会社製)による吸入麻酔でラットを屠殺した。左側上顎骨を取り出して4%パラホルムアルデヒド含有0.1Mリン酸緩衝液に浸漬固定、脱灰した後、パラフィン包埋の組織標本を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色およびマロリー染色を行った。
図1に示すように、ヘマトキシリン・エオジン染色標本では、歯7の歯根を囲む歯肉1の接合上皮5の直下の結合組織11の単位面積(0.1mm×0.1mm)あたり2箇所の好中球数を測定した。
マロリー染色を行った標本では、歯根表面に接する歯肉1の結合組織12における単位面積(0.1mm×0.1mm)あたりのコラーゲン面積率(密度)を測定した。画像解析ソフトとしてWinROOF(三谷商事株式会社)を用いた。
結果を表2に示す。
これらのことから、好中球数の減少とコラーゲン密度の増加は、中長鎖ポリリン酸の配合濃度に伴って大きくなることがわかった。尚、検体2は好中球数の減少効果もコラーゲン密度の増加効果も見られず、実施例で用いた殺菌剤Aには歯肉のコラーゲン密度増強効果が得られないことがわかる。歯肉の好中球数の減少とコラーゲン密度の増加は、いずれも歯周炎の改善時に観察される組織変化であることから、ポリリン酸に歯周炎(歯肉炎)を消退させる効果が期待できる。
界面活性剤との組み合わせについて、中長鎖ポリリン酸の歯垢への浸透性の効果の有無を検討した。尚、口腔細菌を培養した懸濁液を用いて菌層を作製し、このバイオフィルムを歯垢とみなして以下の試験を行った。
液剤検体として、中長鎖ポリリン酸ナトリウム(平均重合度62.4)を配合した下記検体7、8を調製した。
検体7:中長鎖ポリリン酸ナトリウム1%水溶液
検体8:中長鎖ポリリン酸ナトリウム1%+界面活性剤(ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油、商品名NIKKOLHCO−100、日光ケミカルズ株式会社製)0.1%水溶液
BHI培地(Brain Heart Infusion培地)中でS.mutans MT8148R株を、37℃で、24時間好気培養した。
菌体を蒸留水で2回洗浄し、濁度が1.0となるように適量のPBS(Phosphate buffered saline)に懸濁させた。直径1cm、高さ5.5cmのシリンジの口部に孔径0.22μm、直径10mmのミリポアフィルターを敷き、菌の懸濁液を2mL入れ、室温で3時間放置した。
液が通過した後、液剤検体を1mL入れ、37℃で一晩放置した。シリンジを通過した液を集め、この液中に含まれるポリリン酸量を以下の方法により測定した。
コントロールとして、菌の懸濁液を通過させずに検体7、8のみを通過させたもの(コントロール1、2)について同様に試験を行い、ポリリン酸量を測定した。
1)液剤検体を1mLとり、硝酸(1mLを20mLにメスアップ)1mLと混和しガラス管(長さ10.5cm、内径1.5cm)にとる。
2)ガラス管の開口部をラップフィルムで被覆し、100℃に設定したドライバスで30分間加熱し、加水分解する。放熱後、この液を全てC18カートリッジカラム(ウォーターズ(Waters)社製、メタノールコンディショニングとして100%メタノール、50%メタノール、精製水の順に5mLずつを通した)に通し、不溶性のものをトラップさせる。このとき通過した液はメスフラスコに回収する。その後、カラムにゆっくりと水を5mL、50%メタノール5mLを流してリン酸を出しきり、メスフラスコ中に回収し、正確に20mLにメスアップする。
3)検液1mLとバナジン酸・モリブデン酸試液(食添収載)1mLを混合して水を3mL加え、室温で30分間の反応後、分光光度計で400nmの吸光度を測定する。
4)スタンダードは、リン酸一カリウム標準液(リン酸一カリウム4.394gを正確に量り、水を加えて溶かして正確に1Lとしたものである。本液1mLはリン(P)1mgを含む。)を5mLとって1Lにメスアップする。これを1、2、3、4mLとってバナジン酸・モリブデン酸試液1mLを混合して水でトータル5mLにして、30分間反応させた後、400nmの吸光度を測定し、検量線を作成する。この検量線と検液の吸光度から検液1mL中のリン(P)の質量(mg)を求め、さらに下式により、五酸化リン(P2O5)の含量を求め、ポリリン酸量とする。
ポリリン酸量(%)=検液1mL中のリン質量(mg)×20×2.2914×100
浸透率(%)=通過したポリリン酸/シリンジに加えたポリリン酸×100
(液剤検体の調製)
液剤検体として、中長鎖ポリリン酸ナトリウム(平均重合度60.0)を配合した下記検体9、10を調製した。
検体9:中長鎖ポリリン酸ナトリウム1%水溶液
検体10:中長鎖ポリリン酸ナトリウム1%+界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル、商品名NIKKOLBC−25、日光ケミカルズ株式会社製)1%水溶液
BHI(Brain Heart Infusion)培地中で、S.sobrinus OMZ176株を、37℃で24時間好気培養した。1%Sucroseを添加したBHI培地30mLに、前培養した菌液300μLを加え希釈菌液を調製した。
セルカルチャーインサート(Nunc社製、PCメンブレン、孔径0.4μm)を6ウェルプレートに設置し、ウェルにBHI培地(1%Sucroseを添加)を3mL、セルカルチャーインサートに上記希釈菌液を2mL加え、37℃で、24時間静置した。その後、培地を除き、同様の操作を合計3回行い、厚みのあるバイオフィルム(人工歯垢)を作製した。培地を除いた後、生理食塩水でバイオフィルム(人工歯垢)を剥がさないように洗浄した。
次に、ウェルにイオン交換水を3mL、セルカルチャーインサート内に検体を1mL入れ、静置した。6、8時間後にウェル内の水を1mLずつ採取し、この液中に含まれるポリリン酸量を以下の方法により測定した。
1)検体を1mLと硝酸(1mLを20mLにメスアップ)1mLとを混和しガラス管(長さ10.5cm、内径1.5cm)にとる。
2)ガラス管の開口部をラップフィルムで被覆し、100℃に設定したドライバスで30分間加熱し、加水分解する。放熱後、この液を全てメスフラスコ中に回収し、正確に20mLにメスアップする。
3)得られた検液1mLとバナジン酸・モリブデン酸試液(食添収載)1mLを混合して99.5%エタノールを3mL加え、室温で30分間の反応後、分光光度計で410nmの吸光度を測定する。
4)スタンダードは、リン酸一カリウム標準液(リン酸一カリウム4.394gを正確に量り、水を加えて溶かして正確に1Lとしたものである。本液1mLはリン(P)1mgを含む。)を100、250、500、1000倍希釈したものをそれぞれ1mLとってバナジン酸・モリブデン酸試液1mLを混合して99.5%エタノールを3mL加え、30分間反応させた後、410nmの吸光度を測定し、検量線を作成する。この検量線と検液の吸光度から検液1mL中のリン(P)の質量(mg)を求め、さらに下式により、五酸化リン(P2O5)の含量を求め、ポリリン酸量とする。
ポリリン酸量(%)=検液1mL中のリン質量(mg)×20×2.2914×100
浸透率(%)=通過したポリリン酸/インサート内に添加したポリリン酸×100
中長鎖ポリリン酸(平均重合度62.4)を配合した液剤検体とアスコルビン酸(ビタミンC)を配合した液剤検体の経時安定性の比較を行った。
表5に示す処方により中長鎖ポリリン酸またはアスコルビン酸(ビタミンC)を配合した液剤検体11〜14を調製し、80mL容の透明ペットボトルに80mLずつ充填したものを各5本準備した。これら検体を、暗所で、5℃条件、25℃条件、40℃条件、50℃条件、及び5℃⇔40℃サイクル条件で保管した。各温度条件下で保管した検体を、2週間経過時、1ヶ月経過時に下記試験に供した。結果を表6〜表9に示す。
pH測定装置(商品名:pHMeter HM−14P、東亜ディーケーケー株式会社製)を用い、常温(20℃)でのpHを測定した。
分光式色差計(日本電色工業株式会社製、Color Meter ZE200)を用いて、L*a*b*の色調の測定値を求めた。具体的には、L*、a*、b*を測定し、色差ΔE=√(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)で色差を算出した(色差ΔE=ΔL*2+Δa*2+Δb*2)1/2)。
1)液剤検体を1mLとり、硝酸(1gを20mLにメスアップ)1mLと混和しガラス管(長さ10.5cm、内径1.5cm)にとる。
2)ガラス管の開口部をラップフィルムで被覆し、100℃に設定したドライバスで30分間加熱し、加水分解する。放熱後、この液を全てC18カートリッジカラム(ウォーターズ(Waters)社製、メタノールコンディショニングとして100%メタノール、50%メタノール、精製水の順に5mLずつを通した)に通し、不溶性のものをトラップさせる。このとき通過した液はメスフラスコに回収する。その後、カラムにゆっくりと水を5mL、50%メタノール5mLを流してリン酸を出しきり、メスフラスコ中に回収し、正確に20mLにメスアップする。
3)検液1mLとバナジン酸・モリブデン酸試液(食添収載)1mLを混合して水を3mL加え、室温で30分間の反応後、分光光度計で400nmの吸光度を測定する。
4)スタンダードは、リン酸一カリウム標準液(リン酸一カリウム4.394gを正確に量り、水を加えて溶かして正確に1Lとしたものである。本液1mLはリン(P)1mgを含む。)を5mLとって1Lにメスアップする。これを1、2、3、4mLとってバナジン酸・モリブデン酸試液1mLを混合して水でトータル5mLにして、30分間反応させた後、400nmの吸光度を測定し、検量線を作成する。この検量線と検液の吸光度から検液1mL中のリン(P)の質量(mg)を求め、さらに下式により、五酸化リン(P2O5)の含量を求め、ポリリン酸量とする。
ポリリン酸量(%)=検液1mL中のリン質量(mg)×20×2.2914×100
1)液剤検体を10倍希釈したものを5mLとり、内標準溶液(2,5−ジヒドロ安息香酸水溶液(0.6gを100mLにメスアップ))5mL、水40mLを加えて試料溶液とする。
2)別にアスコルビン酸標準品を約0.1g測り、メスフラスコにて水で100mLにメスアップする。これを5mLとリ、内標準溶液5mL、水40mLを加えて標準溶液とする。
3)試料溶液および標準溶液各10μLにつき、次の操作条件で液体クロマトグラフ法による試験を実施し、内標準物質のピーク面積(Qs)に対するアスコルビン酸のピーク面積(Qt)の比Qt/Qsを求める。
〔操作条件〕
検出器:紫外吸光光度計(波長274nm)
カラム:内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管に約5μmのオクタデシルシリル化シリカゲルを充填したもの。
カラム温度:25℃付近一定
移動相:20mMリン酸二水素K一リン酸(pH2.4)/メタノール(75/25)
流量:0.7mL/min。内標準物質の保持時間が約15分になるように設定。
4)下式により、アスコルビン酸の含量を求める。
アスコルビン酸の含量(mg)=標準溶液中のアスコルビン酸の含量a(mg)×(Qt/Qs)×(1/10)
4名のパネラーにより、香味と外観について官能評価した。香味は、試験開始時(初期)を基準にし、初期と比べて香味の変化のないものを「○」と判断した。また、目視で外観を確認し、オリ、濁り、析出の有無、および検体の色調の変化の有無を確認した。試験開始時(初期)と比較してオリ、濁り、析出のないものを「○」とし、また、色調の変化のないものを「○」、初期に比べて黄色へ変化したものを「黄変」と判断した。
表8および表9の結果より、ビタミンCを処方した検体13、14は、ビタミンC量が初期から減少傾向を示し、検体13は1ヶ月の保管で50%程度に減少した。これはビタミンCが分解したものと思われる。色差ΔEに関しては2週間の保管でΔEが5℃(冷蔵)で3を超え、25℃(常温)では4を超えた。また、1ヶ月の保管でも高温になるほどΔEは高くなった。また、外観上も透明から黄色へ大きく変化した。
グリセリン 15.0
ソルビトール 15.0
ヒドロキシエチルセルロース 1.0
炭酸水素カルシウム 10.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.4
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 0.5
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 1.0
香料 1.0
プロピレングリコール 3.0
精製水 100gとなる量
結晶セルロース 8.0
二酸化ケイ素 0.5
ステアリン酸カルシウム 2.0
キシリトール 10.0
エリスリトール 10.0
アスパルテーム 0.2
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 2.0
香料 4.0
マルチトール 63.3
95%エタノール 10.0
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 0.7
香料 0.1
ヒドロキシエチルセルロース 0.6
プロピルパラベン 0.01
メチルパラベン 0.04
チモール 0.02
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 1.0
pH調整剤 0.1
濃グリセリン 10.0
精製水 100mLとなる量
95%エタノール 10.0
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 0.2
香料 0.05
ブチルパラベン 0.02
チモール 0.04
ラウロイルサルコシンナトリウム 0.2
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 1.0
ソルビトール(70) 5.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.01
pH調整剤 0.15
濃グリセリン 5.0
精製水 100mLとなる量
95%エタノール 5.0
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 0.1
香料 0.05
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 1.0
pH調整剤 0.20
濃グリセリン 10.0
精製水 100mLとなる量
プロピレングリコール 2.0
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 0.5
香料 0.05
プロピルパラベン 0.01
メチルパラベン 0.04
イソプロピルメチルフェノール 0.02
ラウリル硫酸ナトリウム 0.02
中長鎖ポリリン酸ナトリウム 0.5
pH調整剤 0.1
濃グリセリン 10.0
精製水 100mLとなる量
2 エナメル質
3 セメント質
4 象牙質
5 接合上皮
6 歯槽骨
7 歯
11 接合上皮直下の結合組織
12 歯根表面の結合組織
Claims (9)
- 中長鎖ポリリン酸からなることを特徴とする歯肉のコラーゲン密度増強剤。
- 前記中長鎖ポリリン酸が、平均重合度60〜130の直鎖状ポリリン酸であることを特徴とする請求項1に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
- 前記中長鎖ポリリン酸が、ポリリン酸塩であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
- 平均重合度が60の中長鎖ポリリン酸を80質量%以上、または、平均重合度が130の中長鎖ポリリン酸を50質量%以上含有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の歯肉のコラーゲン密度増強剤。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤と、界面活性剤とを含有することを特徴とする歯肉のコラーゲン密度増強組成物。
- 前記界面活性剤が、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリソルベートから選択される1種以上のHLB14以上の非イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項5に記載の歯肉のコラーゲン密度増強組成物。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤を、口腔内に適用することによって歯肉のコラーゲン密度を増強させることを特徴とする歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項の歯肉のコラーゲン密度増強剤を、界面活性剤の存在下で口腔内に適用させ、歯の表面に付着した歯垢への前記コラーゲン密度増強剤の浸透性を高めることを特徴とする請求項7に記載の歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
- 前記界面活性剤が、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリソルベートから選択される1種以上のHLB14以上の非イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項8に記載の歯肉のコラーゲン密度の増強方法。
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