以下、商品販売データ処理装置の一実施形態を、図面を用いて説明する。本実施形態は、商品販売データ処理装置としてPOS(Point Of Sales)端末を適用したものである。なお、商品販売データ処理装置は、POS端末と、当該POS端末に接続される上位装置としてのサーバとを組み合わせたシステムに適用されるものであっても良い。
図1は、実施形態におけるPOS端末1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、POS端末1は、制御部本体としてCPU(Central Processing Unit)11を備えている。また、POS端末1は、後述するジャーナルログ確認処理プログラムなどのプログラム等及び固定的データが予め格納されたROM(Read Only Memory)12、商品販売データの登録処理等で必要な種々のデータメモリエリアが形成されるRAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)装置で構成された電子ジャーナルファイル14、現在の日付及び時刻を計時する時計部15、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して接続される上位コンピュータとのデータ通信を司る通信インターフェイス16を備えている。POS端末1は、CPU11と、ROM12,RAM13,電子ジャーナルファイル14,時計部15及び通信インターフェイス16とを、アドレスバス,データバス等のバスライン17で接続している。
また、POS端末1は、HDD(Hard Disk Drive)装置で構成された販促企画設定テーブル32を備えている。販促企画設定テーブル32は、図2に示すように、企画コード/名称、販促種別、値割引条件、販促対象期間開始/終了日付、販促対象商品、対象金額、状況ステータス等の販促情報を保持している。POS端末1は、販促企画設定テーブル32の設定に基づき、商品登録時、あるいは小計操作時に値割引の計算を行い、販売促進企画を実現する。
企画コード/名称は、販売促進のための企画を識別するものであって、「会員割引」「モバイルサービス」「誕生月割引」「まとめ値引」「クーポン発行」「クーポン締め」などである。
販促種別は、販売促進の種別を表すものであって、例えば企画コード/名称が「会員割引」の場合、会員割引となる。また、企画コード/名称が「モバイルサービス」の場合、モバイルサービス対象商品についての単品値引となり、企画コード/名称が「誕生月割引」の場合、小計全体に対する値引となる。
値割引条件は、値引き額、割引き率、M&M等のまとめ値引き額等の条件を設定する。販促対象期間開始/終了日付は、販売促進のための企画の開始日と終了日を設定する。販促対象商品は、販売促進のための企画の対象となる商品を設定する。販促対象商品は、商品単品、部門単位、クラス単位などで設定可能である。対象金額は、販売促進のための企画を実施可能な金額条件であって、例えば1000円以上購入した取引時においてのみ企画を実施可能とする。
状況ステータスは、販売促進のための企画が実施中であることを示す「実施中」ステータスと、販売促進のための企画が終了したことを示す「終了」ステータスとを設定する。従来、販促情報は、販促対象期間が終了すると直ちにテーブルから削除されていたが、本実施形態においては、販促対象期間が終了しても一定期間は販促情報を削除せず、「終了」のステータスとしておく。なお、「終了」ステータスの販促情報は、終了日付から後述する商品登録取引情報の変更可能期間経過後(例えば、1ヶ月経過後)に削除する。後述する取引訂正時において追加商品の登録があった場合には、元取引の日付が販促対象期間開始/終了日付の範囲内にある販促情報、または訂正時の日付(当日日付)が、終了日付を過ぎている「終了」ステータスの販促情報を有効とみなして、販促処理を行う。もちろん、商品登録取引情報の変更可能期間は、販促対象期間の終了日付と同日に終了するものであっても良い。
また、POS端末1は、現金等を収容するためのドロワ18の他、入出力機器としてキーボード19,オペレータ用表示器20,客用表示器21,レシートプリンタ22及びスキャナ23を備えている。ドロワ18は、I/O(Input/Output)ポート24に接続されており、このI/Oポート24から出力される駆動信号に応じて開放動作するようになっている。
キーボード19は、サインオンを行うための責任者キーの他、テンキー,部門キー,小計キー,預/現計キー,クリアキー,値引キー,割引キー等の商取引に係わるデータ等を入力するための各種キーを配設したもので、入力部として機能する。POS端末1は、キーボード19に対応してキーボードコントローラ25を備えており、キー操作に応じてキーボード19から出力されるキー信号をキーボードコントローラ25で入力処理するようになっている。
オペレータ用表示器20は、入力部を介して入力された商取引に係わるデータを基に処理される商品販売データ等を表示するもので、キャッシャと称されるオペレータに対する表示部として機能する。本実施形態では、このオペレータ用表示器20として、ディスプレイ201の画面上にタッチパネルセンサ202を配したタッチパネルを使用している。そして、POS端末1は、ディスプレイ201に対応して表示コントローラ26を備えており、表示コントローラ26によりディスプレイ201の画面表示を制御する。また、POS端末1は、タッチパネルセンサ202に対応してI/Oポート27を備えており、ディスプレイ201の画面タッチ操作により変化するタッチパネルセンサ202の信号を当該I/Oポート27に入力するようになっている。
客用表示器21は、買物客に対して商品販売データ等を表示するものである。POS端末1は、客用表示器21に対応して表示コントローラ28を備えており、表示コントローラ28により客用表示器21の画面表示を制御する。
レシートプリンタ22は、商品販売データを含む商取引の明細等をレシート用紙に印字しレシートを発行するものである。POS端末1は、レシートプリンタ22に対応してプリンタコントローラ29を備えており、プリンタコントローラ29によりレシートプリンタ22の印字動作を制御する。
スキャナ23は、商品に付されたコードシンボルであるバーコード等を光学的に読み取るコード読取手段であって、キーボード19と同様に入力部として機能する。POS端末1は、スキャナ23に対応してスキャナコントローラ30を備えており、スキャニングされたバーコードデータを当該スキャナコントローラ30で入力処理するようになっている。
POS端末1は、各I/Oポート24,27と各入出力機器のコントローラ25,26,28,29,30は、いずれもバスライン17に接続しており、バスライン17を介してCPU11とデータを授受する。
また、POS端末1は、「登録」,「点検」,「精算」,「設定」等の各種業務モードを選択可能であり、手動操作によりいずれかの業務モードが選択されると、その実行をCPU11に指令するモードスイッチ31を設けている。モードスイッチ31は、I/Oポート24に接続されており、I/Oポート24を介してモードスイッチ31の信号がCPU11に与えられ、CPU11の動作を制御する。
本実施形態では、モードスイッチ31の操作により、電子ジャーナルファイル14に保存されたジャーナルデータを確認するためのジャーナルログ確認モードを選択可能とする。なお、ジャーナルログ確認モードは、ディスプレイ201の画面上にジャーナルログ確認モードの選択ボタンを表示し、タッチパネルセンサ202を介してジャーナルログ確認モードの選択ボタンを操作することによって選択することも可能である。
図3は、電子ジャーナルファイル14に保存されるデータのデータ構造の一例を示す模式図である。図3に示すように、電子ジャーナルファイル14には、スキャナ23により読み取ったコードシンボルから得られる商品コードに基づく商取引に係る商品登録取引情報を含む商品販売データを電子的に記録したジャーナルデータが、1レコード毎に連続番号(以下、レコード番号と称する)RNo及び表示ポインタDPと対応付けられて保存されている。また、1枚のレシートへの全印字データに相当する1単位分のジャーナルデータや操作の種類を表す操作種類コードと、その次に発生した1単位分のジャーナルデータや操作種類コードとの間に、予め設定された区切マークのデータが挿入されている。
次に、POS端末1におけるジャーナルログ確認処理について説明する。POS端末1のCPU11は、ROM12に記憶されたジャーナルログ確認処理プログラムとの協働により各種の機能部(データ検索手段111、変更指示受付手段112、販促処理手段113等)を実現し、ジャーナルログ確認処理を実行する。
ここで、図4はジャーナルログ確認処理の流れを概略的に示すフローチャートである。この処理は、モードスイッチ31が切替え操作されてジャーナルログ確認モードが選択されたことに応じて実行される。
先ず、CPU11は、オペレータ用表示器20(ディスプレイ201)に、ジャーナルログ確認画面を表示させる(ステップS1)。
図5は、ジャーナルログ確認画面40の一例を示す正面図である。図5に示すように、ジャーナルログ確認画面40には、ジャーナルデータを構成する項目の中から一商取引を特定可能な項目の所望データを検索条件として入力する検索条件入力エリア41と、検索結果を一覧表示する検索結果一覧表示エリア42と、検索結果一覧表示エリア42において指定された一の検索結果についてのジャーナルデータを表示するジャーナルデータ表示エリア43と、が設けられている。
ジャーナルログ確認画面40の検索条件入力エリア41には、「当日」「過日」「DVD」のいずれかを検索対象として選択させる検索対象選択エリア51と、検索対象のPOS端末1に設定されたレジ番号を入力するレジ番号入力エリア52と、検索対象の商取引が発生した営業日時を入力する検索日時入力エリア53と、「全取引」「通常」「返品」「レジマイナス」「クレジット」のいずれかを取引条件として選択させる取引条件選択エリア54と、取引番号を入力する取引番号エリア55と、責任者番号を入力する責任者番号エリア56と、検索対象となる文字列を入力する文字列入力エリア57と、が設けられている。
ジャーナルログ確認画面40の検索結果一覧表示エリア42には、検索条件入力エリア41において入力または設定された検索条件に応じて電子ジャーナルファイル14に保存されたジャーナルデータを検索した結果が一覧表示される。
ジャーナルログ確認画面40のジャーナルデータ表示エリア43には、電子ジャーナルファイル14に保存されているジャーナルデータが表示されている。ジャーナルデータ表示エリア43は、複数X行分のジャーナル1ラインデータを表示可能なサイズが確保されている。
また、図5に示すように、ジャーナルログ確認画面40には、検索終了を指令する終了ボタン44と、帳票出力を指示するための帳票出力ボタン45と、戻るボタン46と、検索条件入力エリア41における検索条件の入力の確定を指示するための確定ボタン47と、取引内容について一部または全部の訂正を指示するための取引訂正ボタン48と、が配設されている。
次に、CPU11は、ジャーナルログ確認画面40の検索条件入力エリア41からの所望のジャーナルデータを検索するための検索条件を設定する検索条件設定処理を実行する(ステップS2)。
図6は、検索条件設定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図6に示すように、CPU11は、検索条件入力エリア41に表示された各エリア51,52,53,54,55,56,57のいずれかにおける検索条件の入力または選択(ステップS21〜S27)、または確定ボタン47の入力(ステップS28)に待機する。
キーボード19の操作によって検索対象選択エリア51において「当日」「過日」「DVD」のいずれかが検索対象として選択された場合(ステップS21;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によって選択されたいずれかの検索対象を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS29)。
キーボード19の操作によってカーソルが位置付けられてレジ番号入力エリア52がフォーカスされている場合(ステップS22;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によってレジ番号入力エリア52に入力されたレジ番号を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS30)。
キーボード19の操作によってカーソルが位置付けられて検索日時入力エリア53がフォーカスされている場合(ステップS23;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によって検索日時入力エリア53に入力された営業日時を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS31)。
キーボード19の操作によって取引条件選択エリア54において「全取引」「通常」「返品」「レジマイナス」「クレジット」のいずれかが検索対象として選択された場合(ステップS24;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によって選択されたいずれかの検索対象を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS32)。
キーボード19の操作によってカーソルが位置付けられて取引番号エリア55がフォーカスされている場合(ステップS25;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によって取引番号エリア55に入力された取引番号を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS33)。
キーボード19の操作によってカーソルが位置付けられて責任者番号エリア56がフォーカスされている場合(ステップS26;Yes)、CPU11は、キーボード19の操作によって責任者番号エリア56に入力された責任者番号を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS34)。
キーボード19の操作によってカーソルが位置付けられて文字列入力エリア57がフォーカスされている場合(ステップS27;Yes)、CPU11は、スキャナ23からのスキャニングまたはキーボード19の操作によって文字列入力エリア57に入力された文字列を検索条件としてRAM13に記憶する(ステップS35)。
その後、検索条件入力エリア41に表示された各エリア51,52,53,54,55,56,57のいずれかにおける検索条件の入力または選択後(ステップS21〜27)、キーボード19の操作によって確定ボタン47の入力があった場合(ステップS28;Yes)、CPU11は、文字列入力エリア57に対する文字列の入力があるか否かを判定する(ステップS36)。
文字列入力エリア57に対する文字列の入力があると判定した場合(ステップS36;Yes)、CPU11は、文字列入力エリア57の文字列がスキャナ23から入力された文字列であるか否かを判定する(ステップS37)。
ここで、文字列入力エリア57の文字列がスキャナ23から入力された文字列であるか否かの判定手法について説明する。本実施形態においては、文字列入力エリア57の文字列の中に半角のA〜Z、半角の0〜9以外が入っていた場合は、スキャナ23からの入力以外(すなわち、キーボード19の操作による入力)と判断する。一方、文字列入力エリア57の文字列が全て半角のA〜Z、半角の0〜9だった場合は、バーコードをスキャンした可能性があるため、入力された文字列をバーコード変換関数に通す。バーコード変換関数は、スキャナ23からの入力の場合に先頭に付される制御コードを取り除くものである。
このようなバーコード変換関数の変換結果が「正常」だった場合は、スキャナ23からの入力である、と判定する。一方、バーコード変換関数の変換結果が「異常」の場合は、スキャナ23からの入力ではない(すなわち、キーボード19の操作による入力)、と判定する。ここで、バーコード変換関数の変換結果が「異常」の場合とは、未定義コード、C/Dエラー、入力桁数オーバー、などの場合である。
なお、スキャナ23から入力されるコードとしては、商品に付されたバーコードに含まれる商品コード、社員章に付されたバーコードに含まれる従業員コード等が挙げられる。
文字列入力エリア57の文字列がスキャナ23から入力された文字列であると判定した場合(ステップS37;Yes)、CPU11は、文字列入力エリア57に表示されている文字列をバーコード変換関数の変換結果に変更するとともに(ステップS38)、RAM13に記憶されている文字列をバーコード変換関数の変換結果に変更する(ステップS39)。
一方、文字列入力エリア57の文字列がスキャナ23から入力された文字列でないと判定した場合(ステップS37;No)、文字列入力エリア57に表示されている文字列やRAM13に記憶されている文字列はそのままである。
以上の処理により、ステップS2におけるジャーナルデータを検索するための検索条件を設定する検索条件設定処理が終了する。
図4に戻り、CPU11(データ検索手段111)は、RAM13に記憶されている検索条件に基づいて電子ジャーナルファイル14に保存されたジャーナルデータを検索し(ステップS3)、CPU11は、検索したジャーナルデータを検索結果一覧表示エリア42に表示するとともに(ステップS4)、検索結果一覧表示エリア42において一番上に表示されているジャーナルデータをジャーナルデータ表示エリア43に表示する(ステップS5)。
図5に示す例では、検索対象選択エリア51で「当日」が選択され、検索日時入力エリア53で営業日時が指定され、取引条件選択エリア54で「全取引」が選択された場合において、レジ番号入力エリア52に「1234」というレジ番号と、検索日時入力エリア53に「2008/05/13 17:22〜2008/5/13 17:23」という営業日時とが入力されて検索条件が生成された場合、検索条件と一致するジャーナルデータが電子ジャーナルファイル14から検索され、その検索されたジャーナルデータが検索結果一覧表示エリア42に表示される。
続いて、CPU11は、検索結果一覧表示エリア42に表示されたジャーナルデータから一のジャーナルデータが指定されると(ステップS6;Yes)、ステップS5に戻り、ジャーナルデータ表示エリア43に表示されているジャーナルデータを当該指定されたジャーナルデータに変更する。
図5に示す例では、検索結果一覧表示エリア42に表示されたジャーナルデータから取引ナンバー“0001”のジャーナルデータ(網掛けで示す)が指定された例である。図5に示す例では、買い上げ点数が“16点”で合計金額が“5400円”の取引を示すジャーナルデータがジャーナルデータ表示エリア43に表示されている。
このような表示状態で取引訂正ボタン48が操作されると(ステップS7;Yes)、CPU11は、図7に示すような取引訂正画面100を表示する(ステップS8)。図7に示すように、取引訂正画面100は、ジャーナルログ確認画面40のジャーナルデータ表示エリア43に表示されているジャーナルデータを表示するジャーナルデータ表示エリア101、ジャーナルデータ表示エリア101に表示されているジャーナルデータに係る取引の点数および合計金額を表示する取引金額表示エリア102、小計キー103などを備えている。
CPU11は、図7に示すような取引訂正画面100を表示している状態で、ジャーナルデータ表示エリア101に表示されているジャーナルデータの一部が指定されると(ステップS9;Yes:変更指示受付手段112)、商品取消処理を実行する(ステップS10:販促処理手段113)。
図8は、商品取消処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図8に示すように、CPU11は、図9に示すようなサブ画面60をポップアップ表示し(ステップS21)、当該選択されたジャーナルデータにかかる商品について、「取消」キー61、「数量変更」キー62、「おつとめ」キー63、「値引訂正」キー64、「割引訂正」キー65などのキー操作によって、取消、数量変更、単価訂正、値引訂正、割引訂正などを可能とする。
図9に示すように、例えば、取り消すアイテムとして「きゅうり」が指定されてサブ画面60の「取消」キー61が操作されると(ステップS22;Yes、ステップS23;Yes)、CPU11は、図10に示すようなサブ画面70をポップアップ表示し、当該選択されたジャーナルデータにかかる商品について取消す旨を報知する(ステップS24)。なお、「取消」キー61以外のキーが操作された場合は(ステップS22;Yes、ステップS23;No)、他の処理を実行する。
サブ画面70の[OK]キー71が操作されると、CPU11は、取消商品である「きゅうり」を取り消す取消処理を実行する(ステップS25)。
図11は、取消処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図11に示すように、CPU11は、販促企画設定テーブル32をサーチし、元取引の日付が販促対象期間開始/終了期間内の企画の中で取消商品が対象商品に含まれる企画があるかどうか、かつ、取引合計金額が対象金額を満たしているかどうかをサーチする(ステップS41、ステップS42、ステップS43)。
CPU11は、条件を満たす販促企画があると判定した場合(ステップS41;Yes、ステップS42;Yes、ステップS43;Yes)、その販促企画の販促条件に従って値割引した分を徴収する処理を実行するとともに(ステップS44)、取消商品を取り消す取消処理を実行する(ステップS45)。取消処理が実行されると、取引訂正画面100の内容が、図12に示すように変更される。すなわち、図12に示すように、取引訂正画面100においては、取消対象商品の商品名称、数量、売上価格を表示する取消商品表示エリア104が表示され、ジャーナルデータ表示エリア101に表示されているジャーナルデータから「きゅうり」の売上が取り消されている。また、図12に示すように、取引訂正画面100においては、取引金額表示エリア102に表示される買い上げ点数は“15点”に変更され、販促企画による値割引した分は無く、「きゅうり」の単価「400円」が減算された合計金額“5000円”に変更されている。
また、CPU11は、図7または図12に示すような取引訂正画面100を表示している状態で、商品に付されたバーコードに含まれる商品コードがスキャナ23から入力されたと判定した場合(ステップS11;Yes:変更指示受付手段112)、元取引にない商品を追加登録する商品追加登録処理を実行する(ステップS12:販促処理手段113)。
図13は、商品追加登録処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図13に示すように、CPU11は、入力された商品コードに基づいて図示しない商品マスタファイルから商品名称や商品単価等を取得して、商品をジャーナルデータに追加する商品追加処理を実行する(ステップS51)。
図14は、商品追加処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図14に示すように、CPU11は、まず、入力された商品をジャーナルデータに追加登録する追加処理を実行する(ステップS61)。
次いで、CPU11は、販促企画設定テーブル32をサーチし、元取引の日付が販促対象期間開始/終了期間内の企画の中で入力された商品が対象商品に含まれる企画があるかどうか、かつ、取引合計金額が対象金額を満たしているかどうかをサーチする(ステップS62、ステップS63、ステップS64)。
CPU11は、条件を満たす販促企画があると判定した場合(ステップS62;Yes、ステップS63;Yes、ステップS64;Yes)、その販促企画の販促条件に従って販促処理を実行する(ステップS65)。
より具体的には、CPU11は、条件を満たす販促企画があればその販促企画の販促条件に従って、追加登録商品に対して値割引処理を実施する、または追加登録商品を含むまとめ売り対象商品群に対してまとめ売り値割引処理を実施する、あるいは小計操作後に値割引処理を実施する。
以上の処理が実行されると、CPU11は、図15に示すような取引訂正画面100を表示し、入力された商品コードに基づく商品名称や商品単価を報知する(ステップS52)。すなわち、図15に示すように、取引訂正画面100においては、追加登録対象商品の商品名称、数量、売上価格を表示する追加登録商品表示エリア105が表示され、ジャーナルデータ表示エリア101に表示されているジャーナルデータに追加する「フランスブルゴーニュワイン2000」の売上が追加登録されている。また、図15に示すように、取引訂正画面100においては、取引金額表示エリア102に表示される買い上げ点数は“16点”に変更され、「フランスブルゴーニュワイン2000」の単価「2455円」が加算されるとともに、「フランスブルゴーニュワイン2000」が「紅茶」とのまとめ値引き企画に該当しており値引き額が「200円」であるとして、合計金額“7255円”に変更されている。
本実施形態においては、追加登録された商品が対象商品に含まれる販促企画があるかどうかをサーチし、条件を満たす販促企画があればその販促企画の販促条件に従って、追加登録商品に対して値割引処理を実施する、または追加登録商品を含むまとめ売り対象商品群に対してまとめ売り値割引処理を実施する、あるいは小計操作後に値割引処理を実施するようにしているので、上述したような商品追加登録処理は、商品交換の場合のみならず、まとめ売り対象商品であったにもかかわらず商品が欠品しているような場合にも有効である。
図4のフローチャートに示すように、上述したステップS9〜S12の処理は、取引訂正画面100の「小計」キー103が操作されるまで(ステップS13;Yes)、繰り返される。
商品取消処理を実行した後の図12に示す取引訂正画面100、または、商品追加登録処理を実行した後の図15に示す取引訂正画面100において、取引訂正画面100の「小計」キー103が操作されると(ステップS13;Yes)、CPU11は、元取引との取引差額を返金額または追加額とする計算も実行するとともに、図16に示すようなサブ画面300をポップアップ表示し(ステップS14)、支払明細を報知する。図16に示す取引訂正画面100は、上述した商品取消処理で「きゅうり」を取消し、商品追加登録処理で「フランスブルゴーニュワイン2000」を追加登録した場合、すなわち「きゅうり」と「フランスブルゴーニュワイン2000」とを交換した場合について示したものである。図16に示すように、サブ画面300は、商品交換後の点数および合計金額を表示する取引金額表示エリア301、元取引との取引差額を表示する残額表示エリア302などを備えている。図16に示す例では、残額表示エリア302は、「きゅうり」を返品した合計金額“5000円”と「フランスブルゴーニュワイン2000」を追加してまとめ値引きした合計金額“7255円”との差額である“2255円”を表示する。
このようなサブ画面300が表示されている状態で、キーボード19のテンキーや預/現計キーの操作による締め処理が指示されたと判断すると(ステップS15;Yes)、元取引のレジマイナス処理を実行するとともに、新取引の締め処理を実行する(ステップS16)。
加えて、CPU11は、元取引のレジマイナスレシートと新取引のレシートの出力をレシートプリンタ22に対して指示するとともに(ステップS17)、取引訂正画面100の表示を終了する(ステップS18)。
ここで、図17は元取引のレジマイナスレシートR1の一例を示す平面図、図18は新取引のレシートR2の一例を示す平面図である。図17および図18に示すように、元取引のレジマイナスレシートR1と新取引のレシートR2においては、一連のレシートナンバーは別々の2取引分となっている。
図17に示すように、元取引のレジマイナスレシートR1は、元取引にかかるジャーナルデータの削除を表すレシートであって、元取引の情報として「取引明細データ」aの他に、「取引返品対象のレシートナンバー」「対象取引日」「対象レジナンバー」等の元取引情報bが印刷されている。
また、図18に示すように、新取引のレシートR2は、元取引にかかるジャーナルデータに対する商品取消、商品追加、商品交換後のジャーナルデータを表すレシートであって、商品取消、商品追加、商品交換後の「取引明細データ」cの他に、「レジマイナスレシートナンバー」「取引返品日」「対象レジナンバー」等のレジマイナス取引情報dが印刷されている。なお、「取引明細」cにおける「現計」は元取引金額を表しており、「お預り」は追加分の預り金額を表しており、「お釣り」は追加分のお釣りを表している。なお、返金があった場合は、返金額は印字しないものとする。
さらに、CPU11は、終了ボタン44を操作したと判定すると(ステップS19;Yes)、ジャーナルログ確認画面40を閉じ、この処理を終了する。
このように本実施形態によれば、過去の商取引に係る商品登録取引情報を含むジャーナルデータを保持するジャーナルファイルから所望のジャーナルデータを検索し、検索された所望のジャーナルデータの商品登録取引情報に対し商品が追加登録されたことにより、検索された所望のジャーナルデータの商品登録取引情報の取引時点における販売促進のための企画に応じた値引きまたは割引きの計算を実行するための販促条件を満たす場合には、追加登録商品に対する値引きまたは割引き処理を実施するとともに、販促情報は販促企画終了後も商品登録取引情報の変更可能期間中は保存しておくようにしたことにより、販促期間実行中の商品登録取引情報に対して、販促企画終了後に追加登録を行ったとしても、元取引時点の販促情報が残っているため、元取引と同様の条件にて販促企画を考慮した商品の追加登録が可能となる。
また、検索された所望のジャーナルデータの商品登録取引情報に対し商品が取消されたことにより、検索された所望のジャーナルデータの商品登録取引情報の取引時点における販促条件が満たされなくなった場合には、取消対象商品に対する値引きまたは割引きを取り消す処理を実施するようにしたことにより、販促期間実行中の商品登録取引情報に対して、販促企画終了後に商品の取消しを行ったとしても、元取引時点の販促情報が残っているため、元取引と同様の条件にて販促企画を考慮した商品の取消しが可能となる。
なお、本実施形態の携帯端末であるPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
さらに、本実施形態の携帯端末であるPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、上述した各部(データ検索手段111、変更指示受付手段112、販促処理手段113)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、データ検索手段111、変更指示受付手段112、販促処理手段113が主記憶装置上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。