JP2013110396A - 集光型太陽光発電装置用光学素子、その製造方法および集光型太陽光発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐候性を有し、しかも耐サーマルショック性および耐クラック性にも優れた集光型太陽光発電装置用光学素子、その製造方法および当該光学素子を備えてなる集光型太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】表面に圧縮応力を有するガラス材からなることを特徴とする集光型太陽光発電装置用光学素子。圧縮応力が1〜1000MPaであることが好ましい。表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で200nm以下であることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】表面に圧縮応力を有するガラス材からなることを特徴とする集光型太陽光発電装置用光学素子。圧縮応力が1〜1000MPaであることが好ましい。表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で200nm以下であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、集光型太陽光発電装置に用いられる光学素子、その製造方法および集光型太陽光発電装置に関する。
従来、集光型太陽光発電装置において、集光レンズと太陽電池セルとの間にガラス製の光学素子が設けられている。ガラス製の光学素子は、例えば角錐台形状を有しており、集光レンズによって集光された光を、内表面で全反射して太陽電池セルに伝える役割を果たす。
集光型太陽光発電装置は、主に屋外で使用される。よって、光学素子には、優れた耐候性が求められる。例えば、特許文献1には、光学素子の側面にフッ素樹脂製の薄膜を設けることが開示されている。特許文献1では、これにより、光学素子の表面が水滴の付着等によりガラス成分が溶出して白濁し、そこから光の一部が漏れ出ることを防ぐ方法が提案されている。
集光型太陽光発電装置に用いられる光学素子には、耐候性以外にも、耐サーマルショック性や耐クラック性が要求される。しかしながら、従来の光学素子はこれらの特性については、十分に高い特性を得られていないのが現状である。
以上に鑑み、本発明は、優れた耐候性を有し、しかも耐サーマルショック性および耐クラック性にも優れた集光型太陽光発電装置用光学素子、その製造方法および当該光学素子を備えてなる集光型太陽光発電装置を提供することを目的とする。
本発明は、表面に圧縮応力を有するガラス材からなることを特徴とする集光型太陽光発電装置用光学素子に関する。
光学素子を構成するガラス材の表面が圧縮応力を有することにより、光学素子を機械的強度および化学的耐久性に優れたものとすることができる。結果として、耐候性、耐サーマルショック性および耐クラック性に優れた光学素子を得ることが可能となる。
第二に、本発明の光学素子は、圧縮応力が1〜1000MPaであることが好ましい。
第三に、本発明の光学素子は、表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で200nm以下で
あることが好ましい。
あることが好ましい。
当該構成によれば、光学素子表面における光反射率を高めることができ、太陽電池への集光効率を向上させることができる。その結果、太陽光発電装置の発電効率を向上させることができる。
第四に、本発明の光学素子は、ガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数が120×10−7/℃以下であることが好ましい。
当該構成によれば、耐サーマルショック性に優れた光学素子が得られやすくなる。
第五に、本発明の光学素子は、ガラス材のビッカース硬度Hv(100)が500以上であることが好ましい。
ガラス材のビッカース硬度は、機械的強度、特にキズ、割れまたはカケ等の発生のしにくさの指標となる特性である。ビッカース硬度が上記範囲を満たせば、機械強度に優れた光学素子であると言える。
第六に、本発明の光学素子は、アニール処理を施した場合に、アニール前の密度C1およびアニール後の密度C2が、(C1/C2)×100≦99.9の関係を満たすことが好ましい。
本発明の光学素子は、表面において圧縮応力を有する。これは、すなわち表面に歪を有していることを意味する。よって、本発明の光学素子は、特に表面付近において疎な構造を有するため、表面に圧縮応力を有さない(すなわち、歪を有さない)光学素子と比較して、密度が小さい傾向がある。従って、アニール前の光学素子の密度C1、および、アニール後の歪を有さない(歪が除去された)光学素子の密度C2の比C1/C2は、光学素子表面に形成された圧縮応力の程度の指標とすることができる。具体的には、光学素子の表面に形成された圧縮応力が大きいほど、C1/C2の値が小さくなる傾向がある。
第七に、本発明の光学素子は、ガラス材がケイ酸塩系ガラスからなることが好ましい。
当該構成によれば、既述した所望の特性を有する光学素子が得られやすくなる。
第八に、本発明は、前記いずれかの光学素子を製造するための方法であって、所定形状のガラス材の表面に対し、風冷強化処理または化学強化処理を施して圧縮応力を付与することを特徴とする光学素子の製造方法に関する。
当該構成によれば、本発明の光学素子を容易に作製することが可能となる。
第九に、本発明は、太陽電池と、太陽電池に集光する集光光学系とを備え、集光光学系が前記いずれかの光学素子を備えてなることを特徴とする集光型太陽光発電装置に関する。
本発明によれば、優れた耐候性を有し、しかも耐サーマルショック性および耐クラック性にも優れた集光型太陽光発電装置用光学素子を提供することができる。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。ただし、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態などにおいて参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態などにおいて参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(集光型太陽光発電装置)
図1は、本実施形態に係る光学素子を備えた集光型太陽光発電装置の模式的概念図である。
図1は、本実施形態に係る光学素子を備えた集光型太陽光発電装置の模式的概念図である。
集光型太陽光発電装置1は、太陽電池5と、太陽電池5に太陽光を集光する集光光学系2とを備える。集光光学系2は、集光部材3と光学素子4とを有する。集光部材3は、太陽光等の光を集光する。集光部材3は、例えば凸レンズや正の光学的パワーを有するフレネルレンズ等により構成することができる。
光学素子4は、集光部材3と太陽電池5との間に配されている。集光部材3により集光された光は、光学素子4の端面41(図2を参照)から光学素子4内に入射する。光学素子4は、集光部材3により集光された光を均質化し、太陽電池5の受光面50に導く。具体的には、光学素子4に入射した光は、光学素子4の側面43a〜43dにおいて反射されることにより均質化されながら光学素子4内を伝搬する。そして、光学素子4内を伝搬した光は、光学素子4の端面42から均質化された面状光として受光面50に向けて出射される。
光学素子4の端面42には、受光面50が端面42に対向するように太陽電池5が配されている。光学素子4の端面42から出射した光は太陽電池5に入射する。そして、太陽電池5において、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
なお、太陽電池5の種類は特に限定されない。太陽電池5は、例えば、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、薄膜太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、色素増感型太陽電池、有機半導体太陽電池などにより構成することができる。
(光学素子)
図2は、本実施形態に係る光学素子の模式的斜視図である。次に、図2を参照しながら、光学素子4の具体的構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る光学素子の模式的斜視図である。次に、図2を参照しながら、光学素子4の具体的構成について説明する。
光学素子4は、集光部材3側から太陽電池5側に向かって先細る形状を有する。光学素子4の表面40は、光入出面を構成している2つの端面41,42と、光反射面を構成している側面43a〜43dとを有する。端面41,42は、互いに対向している。側面43a〜43dは、端面41,42を接続している。
光学素子4は、ガラス材からなる。光学素子4を構成しているガラス材は、アルカリ成分を含むことが好ましい。これにより、後述するように、ガラス材表面に圧縮応力を形成しやすくなる。アルカリ成分としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどが挙げられる。
ガラス材は、ケイ酸塩系ガラスであることが好ましい。具体的には、ガラス材は、例えば、SiO2:40〜85質量%、Al2O3:0〜30質量%、B2O3:0〜30質量%、CaO:0〜20質量%、MgO:0〜20質量%、ZnO:0〜20質量%、BaO:0〜20質量%、Na2O:0〜20質量%、K2O:0〜20質量%、Li2O:0〜20質量%、TiO2:0〜10質量%、ZrO2:0〜20質量%、Sb2O3:0〜1質量%およびSrO:0〜20質量%を含むものであることが好ましい。
なお、本発明において、ケイ酸塩系ガラスには、ホウケイ酸塩系ガラスが含まれるものとする。
ガラス材は、30〜300℃の温度範囲内における平均線熱膨張係数が120×10−7/℃以下、特に100×10−7/℃以下であることが好ましい。ガラス材の平均線熱膨張係数が大きすぎると、サーマルショックによりガラス材にクラックが生じやすくなるためである。
ガラス材の波長400nmにおける内部透過率は、80%/10mm以上、85%/10mm以上、特に87.5%/10mm以上であることが好ましい。
表面40の表面粗さは、JISB0601で規定される算術表面粗さ(Ra)で通常200nm以下、100nm以下、50nm以下、20nm以下、特に10nm以下であることが好ましい。これにより、表面40における光の正反射の割合が高くなり、光学素子4外部への光の漏洩を抑制し、光反射率を高めることができる。従って、太陽電池5への集光効率を向上させることができる。その結果、太陽光発電装置1の発電効率をさらに向上させることができる。上記表面粗さを得るための手段としては、機械研磨や火炎研磨が挙げられる。特に、火炎研磨を採用することで、より小さな表面粗さを達成しやすくなるとともに、光学素子4の耐候性を向上させることも可能となる。
また、光学素子4の稜線部や角部のR面取り部分の表面粗さも表面と同様にすることが望ましい。
端面41、42には反射防止膜が形成されていてもよい。これにより、集光部材3により集光された太陽光が光学素子4に入射する際や、光学素子4を透過した太陽光が太陽電池5に入射する際に、光の反射ロスを低減することができる。反射防止膜としては、例えば誘電体多層膜やシリカ膜等が挙げられる。あるいは、端面41、42に対し、エッチング処理を施することにより、シリカリッチ層を形成することで、反射防止機能を付与することも可能である。シリカ膜やエッチングによるシリカリッチ層を形成する方法は、誘電体多層膜を形成する方法よりも安価なため、コストダウンを図ることが可能となる。なお、シリカ膜は反射防止膜としての機能以外にも、ガラス材中に含まれるアルカリ成分の溶出を抑制し、耐候性を向上させる働きも有する。また、シリカ膜中に例えばチタン微粒子等を分散させることにより、紫外線の透過を抑制することができる。これにより、例えば、端面42と太陽電池5の受光面50の間にシリコン等の樹脂接着材を使用した際に、当該樹脂接着材の紫外線による劣化を抑制することができる。
また、側面43a〜43dにAg、Al、Ni、Cr等の反射膜を設けてもよい。これにより、側面43a〜43dにおける光の反射率をさらに高めることができる。さらに耐侯性を向上させる撥水性や親水性の処理を側面や上面、底面に施しても良い。
光学素子4を構成しているガラス材の表面には圧縮応力が付与されている。
ガラス材の表面40の圧縮応力は、1〜1000MPaであることが好ましく、5〜900MPaであることがより好ましく、10〜800MPaであることがさらに好ましく、10〜700MPaであることが特に好ましい。ガラス材の表面40の圧縮応力が小さすぎると、耐サーマルショック性や耐クラック性に劣る傾向がある。一方、ガラス材の表面40の圧縮応力が大きすぎると、応力集中により割れが発生しやすくなる。
ガラス材の耐サーマルショック性は、50℃以上、特に60℃以上であることが好ましい。耐サーマルショック性が低すぎると、屋外での使用でクラックが入りやすく、発電効率低下の原因となるおそれがある。なお、耐サーマルショック性は、後述する実施例に記載された方法により測定された値を指す。
ガラス材の表面40のビッカース硬度Hv(100)は、500以上、特に550以上であることが好ましい。ビッカース硬度が小さすぎると、クラック抵抗が低下してクラックが入りやすく、発電効率低下の原因となるおそれがある。
ガラス材の表面40のクラック抵抗は、150g以上、特に200g以上であることが好ましい。クラック抵抗が小さすぎると、クラックが入りやすく、発電効率低下の原因となるおそれがある。なお、クラック抵抗は、後述する実施例に記載された方法により測定された値を指す。
ガラス材は、アニール処理を施した場合に、アニール前の密度C1およびアニール後の密度C2が、(C1/C2)×100≦99.9(%)、さらには(C1/C2)×100≦99.8(%)、特に(C1/C2)×100≦99.7(%)の関係を満たすことが好ましい。既述の通り、光学素子の表面に形成された圧縮応力が大きいほど、C1/C2の値が小さくなる傾向がある。
なお、本発明者らの知見によると、ガラス材が表面に圧縮応力を有している場合、光の取り出し効率が向上し、太陽電池の発電効率も向上することがわかった。これは、表面に圧縮応力が形成されたガラス材は、表層部分が比較的疎であり屈折率が低く、かつ、ガラス材の表面から内部にかけて次第に密になり屈折率が高くなる構造を有していることから、ガラス材の表層部分において光が反射しやすく、光の閉じ込め効果が高いからであると考えられる。
以下、光学素子4の製造方法の一例について説明する。
(光学素子の製造方法)
まず、所定形状のガラス材を準備する。ガラス材は、例えば溶融ガラスをダイレクトプレスしたり、プリフォームガラスをリヒートプレスする方法や、プリフォームガラスを研削する方法により作製することができる。
まず、所定形状のガラス材を準備する。ガラス材は、例えば溶融ガラスをダイレクトプレスしたり、プリフォームガラスをリヒートプレスする方法や、プリフォームガラスを研削する方法により作製することができる。
次に、ガラス材の表面40に圧縮応力を付与することにより光学素子4を得る。
ガラス材の表面40に圧縮応力を付与する方法は特に限定されない。例えば、溶融ガラスを成形した後に急冷する方法(風冷強化処理)や、イオン交換による化学強化処理等が挙げられる。
風冷強化処理の具体例としては、ガラス材に対しガラス転移温度付近の温度でアニールを行った後、ガラス徐冷点付近から室温まで10℃/min以上の速度で冷却処理を行う(例えば室温中で放冷する)方法が挙げられる。また、ガラス材に対し、ガラス軟化点付近の温度にて火炎研磨により鏡面加工処理を行なった後、ガラス軟化点付近から室温まで10℃/分以上の速度で冷却処理を行っても良い。
化学強化処理の具体例としては、ガラス材をガラス転移温度より低い温度でアルカリ溶液に浸漬し、ガラス材表面におけるアルカリイオンと、アルカリ溶液中のアルカリイオンを置換する方法が挙げられる。
以上説明したように、ガラス材の表面40に圧縮応力を付与することにより、光学素子4を作製する。これにより、耐サーマルショック性および耐クラック性に優れた光学素子4を得ることができる。この理由は、光学素子4の表面40に付与した圧縮応力によりガラス表面にキズが入りにくく、その結果、耐サーマルショック性や耐クラック性の低下を抑制できるためであると考えられる。また、あらかじめ圧縮応力を付与しておくことにより、外部から衝撃を受けた際に発生するガラス材の表面と内部の応力差を緩和できることも、理由の一つとして考えられる。特に、光学素子4を構成しているガラス材がアルカリ成分を含む場合は平均線熱膨張係数が比較的大きくなりやすく、圧縮応力が形成されやすいため、外部からの衝撃に対する割れ向上効果がより顕著に得られるものと考えられる。なお、ガラス材が耐侯性に優れる場合は、割れの生じる基点(オリジン)が発生しにくいため、耐サーマルショック性や耐クラック性も高くなる傾向がある。
なお、光学素子4の表面40に圧縮応力を付与する工程は、機械研磨や火炎研磨により所定の表面粗さに調整した後に行なうことが好ましい。これは、表面40に圧縮応力を付与した後に研磨によるキズが発生すると、キズの箇所に応力が集中して、クラックが発生しやすくなるためである。
なお、本実施形態では、光学素子4が角錐台形状である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。本発明において、光学素子は、太陽電池への集光が可能な形状を有するものであれば特に限定されない。また、端面は、平面状でなくてもよく、凸状や凹状であってもよい。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1)
ガラス組成として質量%で、SiO2 70%、CaO 7%、BaO 2%、ZnO 3%、Na2O 12%、K2O 5%、TiO2 0.5%、Sb2O3 0.5%となるようにガラス原料を調整した。これらのガラス原料を溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1450〜1650℃で5時間溶融して溶融ガラスを得た。溶融ガラスを耐熱金型に流し入れ、プレス成形した後、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、さらに全面を機械研磨することによりガラス材を得た。得られたガラス材は、一方の端面が1辺10mm程度の正方形、他方の端面が1辺5mm程度の正方形であり、高さが20mm程度である角錐台形状を有していた。このガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は97×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は540℃であった。
ガラス組成として質量%で、SiO2 70%、CaO 7%、BaO 2%、ZnO 3%、Na2O 12%、K2O 5%、TiO2 0.5%、Sb2O3 0.5%となるようにガラス原料を調整した。これらのガラス原料を溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1450〜1650℃で5時間溶融して溶融ガラスを得た。溶融ガラスを耐熱金型に流し入れ、プレス成形した後、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、さらに全面を機械研磨することによりガラス材を得た。得られたガラス材は、一方の端面が1辺10mm程度の正方形、他方の端面が1辺5mm程度の正方形であり、高さが20mm程度である角錐台形状を有していた。このガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は97×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は540℃であった。
得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中400℃で4時間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。
得られた光学素子について、ビッカース硬度、クラック抵抗、耐サーマルショック性および耐候性を測定および評価した。結果を表1に示す。
なお、各特性の測定および評価は以下のようにして行った。
[平均線熱膨張係数]
熱膨張測定装置(dilato meter)を用いて30〜380℃の温度範囲で測定した。
熱膨張測定装置(dilato meter)を用いて30〜380℃の温度範囲で測定した。
[算術表面粗さ(Ra)]
小坂研究所製 ET4000AKを用いて測定した。
小坂研究所製 ET4000AKを用いて測定した。
[表面圧縮応力]
表面応力計(株式会社ルケオ製 FMS-6000)を用いて測定した。
表面応力計(株式会社ルケオ製 FMS-6000)を用いて測定した。
[ビッカース硬度]
温度25℃、湿度50%に保たれた室内において、硬度試験装置(マツザワ精機製 MXT50)を用いて測定を行なった。具体的には、四角錐の圧子を100gfの荷重でガラス表面に15秒間押圧し、その際にガラス表面に形成された正方形の圧痕の対角線の長さにより評価した。
温度25℃、湿度50%に保たれた室内において、硬度試験装置(マツザワ精機製 MXT50)を用いて測定を行なった。具体的には、四角錐の圧子を100gfの荷重でガラス表面に15秒間押圧し、その際にガラス表面に形成された正方形の圧痕の対角線の長さにより評価した。
[クラック抵抗]
温度25℃、湿度30%に保たれた室内において、硬度試験装置(マツザワ精機製 MXT50)を用いて測定を行なった。具体的には、四角錐の圧子を50gf、100gf、500gf、1000gfの各荷重でガラス表面に15秒間押圧し、ガラス表面に正方形の圧痕を形成した。その際に、圧痕の各頂点のうち、クラックが発生している頂点の数(0〜4)を測定した。各荷重につき、それぞれ20回の押圧試験を行い、(クラックが発生した頂点の数の総数)/80によりクラック発生率を算出してグラフ化した。得られたグラフにおいて、クラック発生率が50%となる荷重を求めた。
温度25℃、湿度30%に保たれた室内において、硬度試験装置(マツザワ精機製 MXT50)を用いて測定を行なった。具体的には、四角錐の圧子を50gf、100gf、500gf、1000gfの各荷重でガラス表面に15秒間押圧し、ガラス表面に正方形の圧痕を形成した。その際に、圧痕の各頂点のうち、クラックが発生している頂点の数(0〜4)を測定した。各荷重につき、それぞれ20回の押圧試験を行い、(クラックが発生した頂点の数の総数)/80によりクラック発生率を算出してグラフ化した。得られたグラフにおいて、クラック発生率が50%となる荷重を求めた。
[耐サーマルショック性]
電気炉内で種々の温度に加熱した光学素子を水中に浸漬し、割れの生じた際の電気炉温度と水温の温度差に基づき評価した。当該温度差が大きいほど、耐サーマルショック性に優れていると言える。
電気炉内で種々の温度に加熱した光学素子を水中に浸漬し、割れの生じた際の電気炉温度と水温の温度差に基づき評価した。当該温度差が大きいほど、耐サーマルショック性に優れていると言える。
[耐候性]
光学素子を85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽に2000時間放置した後、表面の白濁の有無を顕微鏡で観察した。表面に白濁や析出物が確認できないものを「○」、白濁や表面析出物が確認できるものを「×」として評価した。
光学素子を85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽に2000時間放置した後、表面の白濁の有無を顕微鏡で観察した。表面に白濁や析出物が確認できないものを「○」、白濁や表面析出物が確認できるものを「×」として評価した。
(実施例2)
実施例1と同様の方法によりガラス材を得た。得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中600℃で10分間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。得られた光学素子の各特性について、実施例1と同様にして測定を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法によりガラス材を得た。得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中600℃で10分間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。得られた光学素子の各特性について、実施例1と同様にして測定を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例1と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表1に示す。
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例1と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
ガラス組成として質量%で、SiO2 79.5%、Al2O3 2%、B2O3 14%、Na2O 4%、Sb2O3 0.5%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1550〜1650℃で5時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は33×10-7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は560℃であった。
ガラス組成として質量%で、SiO2 79.5%、Al2O3 2%、B2O3 14%、Na2O 4%、Sb2O3 0.5%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1550〜1650℃で5時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は33×10-7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は560℃であった。
得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中450℃で5時間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。
得られた光学素子につき、実施例1と同様の方法により特性を評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例3と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表2に示す。
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例3と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
ガラス組成として質量%で、SiO2 50%、B2O3 15%、ZnO 14%、Li2O 5%、Na2O 5%、K2O 5%、ZrO2 1%、TiO2 5%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1100〜1300℃で3時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は88×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は480℃であった。
ガラス組成として質量%で、SiO2 50%、B2O3 15%、ZnO 14%、Li2O 5%、Na2O 5%、K2O 5%、ZrO2 1%、TiO2 5%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1100〜1300℃で3時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は88×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は480℃であった。
得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中380℃で3時間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。
得られた光学素子の各特性について、実施例1と同様にして測定を行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例4と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表3に示す。
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例4と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例1と同様にして各特性の測定を行った。結果を表3に示す。
(実施例5)
ガラス組成として質量%で、SiO2 48%、Al2O3 0.5%、B2O3 14%、ZnO 13%、Li2O 2.5%、Na2O 5.5%、K2O 7.4%、ZrO2 4%、TiO2 5%、Sb2O3 0.1%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1100〜1300℃で3時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は86×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は480℃であった。
ガラス組成として質量%で、SiO2 48%、Al2O3 0.5%、B2O3 14%、ZnO 13%、Li2O 2.5%、Na2O 5.5%、K2O 7.4%、ZrO2 4%、TiO2 5%、Sb2O3 0.1%となるようにガラス原料を調整し、これらを溶融ガラスの深さが50mmになるよう白金ルツボに入れ、1100〜1300℃で3時間溶融した。次に、溶融ガラスを板状に成形し、1℃/分の速度でアニールしながら室温まで冷却し、その後機械加工することにより実施例1と同様の寸法を有するガラス材を得た。得られたガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数は86×10−7/℃であり、算術表面粗さ(Ra)は2nmであった。また、ガラス徐冷点(Ta)は480℃であった。
得られたガラス材に対し、表面強化処理を施すことにより光学素子を得た。具体的には、ガラス材を電気炉中480℃で10分間保持後、電気炉から取り出して室温中で放冷し、表面に圧縮応力を付与することにより光学素子を得た。得られた光学素子の各特性について、実施例4と同様にして測定を行った。
また、ソーラーシュミレーターを光源とし、光学素子から出射される光量をパワーメータを用いて測定した。なお、得られた光量は、後述の比較例4の値を100として相対値で示した。
さらに、光学素子の密度を測定した。あわせて、光学素子に対し、480℃−10分の熱処理後、1℃/分の冷却速度で室温までアニールを施した後の密度も測定した。密度はアルキメデス法により測定した。
以上の結果を表4に示す。
(比較例4)
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例5と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例5と同様にして各特性の測定を行った。結果を表4に示す。
表面強化処理を施さなかったこと以外は、実施例5と同様にして光学素子を得た。得られた光学素子について、実施例5と同様にして各特性の測定を行った。結果を表4に示す。
表1〜4から明らかなように、表面強化処理を行うことにより表面に圧縮応力を付与した実施例1〜5の光学素子は、表面強化処理を行わなかった比較例1〜4の光学素子と比較して、ビッカーズ硬度が高くクラック抵抗に優れており、また、耐サーマルショック性にも優れていた。なお、実施例5の光学素子は、比較例4の光学素子と比較して、光の取り出し効率に優れていることがわかる。
1…集光型太陽光発電装置
2…集光光学系
3…集光部材
4…光学素子
40…表面
41、42…端面
43a、43b、43c、43d…側面
5…太陽電池
50…受光面
2…集光光学系
3…集光部材
4…光学素子
40…表面
41、42…端面
43a、43b、43c、43d…側面
5…太陽電池
50…受光面
Claims (9)
- 表面に圧縮応力を有するガラス材からなることを特徴とする集光型太陽光発電装置用光学素子。
- 圧縮応力が1〜1000MPaであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で200nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
- ガラス材の30〜300℃における平均線熱膨張係数が120×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
- ガラス材のビッカース硬度Hv(100)が500以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子。
- アニール処理を施した場合に、アニール前の密度C1およびアニール後の密度C2が、(C1/C2)×100≦99.9の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学素子。
- ガラス材がケイ酸塩系ガラスからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子を製造するための方法であって、所定形状のガラス材の表面に対し、風冷強化処理または化学強化処理を施して圧縮応力を付与することを特徴とする光学素子の製造方法。
- 太陽電池と、太陽電池に集光する集光光学系とを備え、集光光学系が請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子を備えてなることを特徴とする集光型太陽光発電装置。
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