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JP2013110084A - 導電性ペースト組成物及び導電性接着剤 - Google Patents

導電性ペースト組成物及び導電性接着剤 Download PDF

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JP2013110084A JP2011267331A JP2011267331A JP2013110084A JP 2013110084 A JP2013110084 A JP 2013110084A JP 2011267331 A JP2011267331 A JP 2011267331A JP 2011267331 A JP2011267331 A JP 2011267331A JP 2013110084 A JP2013110084 A JP 2013110084A
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Noriyoshi Ando
紀芳 安藤
Takayuki Aizawa
貴之 相澤
Fumio Moriuchi
文夫 森内
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Abstract

【課題】硬化後に、機械的強度、耐熱性、耐湿性、可撓性、耐冷熱サイクル性、耐ハンダリフロー性、寸法安定性等に優れ、高い接着信頼性や導通材料とした際の高い導通信頼性を発現する導電性ペースト組成物を提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)ポリビニルアセタール樹脂、(C)ロジン誘導体、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)中心粒径10nm〜30μmの金属微粒子を含有する導電性ペースト組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性ペースト組成物及び導電性接着剤に関する。
近年、各種電子機器の小型化にともなって、様々な電子材料用の導電性ペーストが開発されている。これらの電子材料用の導電性ペーストには高度の信頼性が求められており、これを確保するために硬化収縮が少なく、基材に対する高い接着力や密着性、優れた印刷性を有し、かつ、種類が豊富にあり、配合設計が容易なポリエステル樹脂やエポキシ樹脂がよく用いられている。
エポキシ樹脂としては、作業性に優れることから、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フェノールノボラック系エポキシ樹脂などの汎用エポキシ樹脂が用いられている。しかし、これら汎用のエポキシ樹脂を用いた電子材料用の導電性ペーストでは現在の非常に高い信頼性に対する要求には対応できなくなってきている。
現在、電子材料用導電性ペーストの信頼性に対する要求性能としては、例えば、耐熱性、耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐ハンダリフロー性等が挙げられる。中でも、導電性ペーストを導電性接着剤として設計する場合の耐湿性及び耐ハンダリフロー性については、硬化した接着剤の吸水率が低く、吸水量が小さいことが必要とされている。これは、硬化した接着剤の吸水率が高いと接着界面に水が浸入しやすくなって、界面の接着力が低下する恐れがあることによる。
一方、耐冷熱サイクル性を向上させるためには、一般的に線膨張係数(線膨張率)を小さくするための無機フィラーを多量に使用する方法が挙げられる。これは、無機フィラーの方が有機フィラーよりも遥かに線膨張係数が小さいことに由来している。しかし、無機フィラーを多量に使用すると、線膨張係数は小さくなるものの、接着剤の弾性率が高くなるため、硬化した接着剤が応力緩和しづらくなるという問題点がある。
また、耐冷熱サイクル性の向上に関しては、発生する応力を低減させるために、アクリルゴム等のゴムポリマーを添加することも一般的に行われている。
しかし、ゴムポリマーを添加すると、耐冷熱サイクル性は向上するものの、耐熱性を低下させるという犠牲をはらって応力緩和を達成させているため、高い耐熱性や耐湿性と高い耐冷熱サイクル性とを両立させることは困難である。
上記応力を緩和する効果のために、一般的にエポキシ樹脂に対して、カルボン酸若しくはグリシジル変性ポリオレフィン、例えばCTBNやATBN等の官能基を有するジエン系ゴムポリマー、ニトリルゴム、末端官能基を有するシリコーン、アクリルゴム、スチレン系エラストマー等の可撓性付与成分を相溶又は相分離させるように混合する方法も用いられている。しかし、これらの可撓性付与成分がマトリックス樹脂となるエポキシ樹脂と相溶してしまった場合には、耐熱性を大幅に低下させ、高温時における高い耐熱接着力を発現することもできなくなる。また、仮にこれらの可撓性付与成分が相分離構造をとった場合でも、その可撓性付与成分とエポキシ樹脂との界面が若干相溶することにより、耐熱性が低下する傾向がある。また、上記相分離構造は、温度変化に対して必ずしも安定ではないため、温度変化によって相溶状態となることもある
従来、エポキシ樹脂系の硬化性組成物は酸無水物等を硬化剤とすることが多いが、硬化後の硬化物中に未反応物が残存する場合がある。この未反応物は、吸湿等により反応して酸性又はアルカリ性となるため、硬化物表面及び近傍に酸性物質やアルカリ性物質が流出して、アルミや銅等の電極金属の腐食を引き起こすという問題点がある。
一方、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品の製造過程において、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続する場合には、微細な電極同士を対向させて接続する必要がある。
これらの電極を接続する方法として、通常、ハンダや導電接続ペースト等を用いてバンプを接続したり、対向するバンプを直接圧着する方法が用いられている。また、接続後の電極を保護するために、樹脂を用いて接続後の電極を封止する方法が用いられている。
しかし、微細な電極は接続距離が短いため、短時間のうちに樹脂を均一に注入して封止することは困難である。また、ガラス表面と導通回路の電極面とを接続する場合、ハンダによる接続では接続部分が高温になり過ぎるという問題点がある。
本発明は、上記現状及び問題点に鑑み、硬化後に、機械的強度、耐熱性、耐湿性、可撓性、耐冷熱サイクル性、耐ハンダリフロー性、寸法安定性等に優れ、高い接着信頼性や導通材料とした際の高い導通信頼性を発現する導電性ペースト組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の成分の組み合わせによる導電性ペースト組成物を用いることで、これらの問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(A)エポキシ樹脂、(B)ポリビニルアセタール樹脂、(C)ロジン誘導体、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)中心粒径10nm〜30μmの金属微粒子を含有する導電性ペースト組成物に関する。
本発明の導電性ペースト組成物によれば、スクリーン印刷やグラビア印刷等の多様な印刷法に用いる場合に、溶剤による適切な粘度の調節が容易で、硬化後は、機械的強度、耐熱性、耐湿性、可撓性、耐冷熱サイクル性、耐ハンダリフロー性、寸法安定性等に優れ、高い接着信頼性や導通材料とした際の高い導通信頼性を発現することができる。また、本発明の導電性ペースト組成物は導電性接着剤としても使用することができる。
本発明の導電性ペーストは、(A)エポキシ樹脂(以下、(A)成分という)、(B)ポリビニルアセタール樹脂(以下、(B)成分という)、(C)ロジン誘導体(以下、(C)成分という)、(D)エポキシ樹脂硬化剤(以下、(D)成分という)、及び(E)中心粒径10nm〜30μmの金属微粒子(以下、(E)成分という)を含有することを特徴とする。
(A)成分としては、エポキシ基を有する化合物である多官能エポキシ化合物であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、アラルキレン骨格含有エポキシ樹脂、フェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、低級アルキル基置換フェノールサリチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、多官能グリシジルアミン型エポキシ樹脂及び多官能脂環式エポキシ樹脂等が例示でき、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
(A)成分としては、市販品を用いることもできる。市販品の(A)成分としては、例えば、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂としては日本化薬(株)製のNC−3000H、NC−3000S(商品名)、リン含有エポキシ樹脂としては新日鐵化学(株)製のZX−1548(商品名)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としてはDIC(株)製のEPICLON N−660(商品名)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては三菱化学(株)製のJER−828(商品名)などが挙げられる。
これらの中では、ノボラック型エポキシ樹脂を含むことが好ましく、特にビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂であることが好ましい。
また、(A)成分としては、ゴム変性エポキシ樹脂も使用することができる。ゴム変性エポキシ樹脂は、接着剤用又は塗料用として市販されている製品であれば、特に限定されず、公知のものを使用することができる。ゴム変性エポキシ樹脂の市販品としては、DIC(株)製のEPICLON TSR−960(商品名)や、新日鐵化学(株)製のEPOTOHTO YR−102(商品名)や、住友化学(株)製のスミエポキシ ESC−500(商品名)などが挙げられる。ゴム変性エポキシ樹脂と、他のエポキシ樹脂を併用することで、硬化時の伸びが大きくなる他、銅箔表面への接着性が向上する。他のエポキシ樹脂と併用する場合のゴム変性エポキシ樹脂の含有量は、全エポキシ樹脂の10〜80質量%が好ましい。より好ましくは、30〜70質量%である。ゴム変性エポキシ樹脂は、2種類以上を使用してもよいが、その総量は前述の範囲内であることが好ましい。
(B)成分としては、特に限定されず、公知のポリビニルアセタール樹脂を用いることができる。重合度は、特に限定されないが、通常、600〜2500のものが好ましい。この範囲にあると、はんだ耐熱性の向上効果が著しく高く、また、ワニスの粘度、取り扱い性も極めてすぐれたものとすることができる。なお、ポリビニルアセタール樹脂の数平均重合度は、その原料であるポリ酢酸ビニルの数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィによる標準ポリスチレンの検量線を用いて測定する)から決定することができる。なお、(B)成分としては、また、ポリビニルアセタール樹脂をカルボン酸変性したものを用いることもできる。
(B)成分は、市販品をそのまま使用することもできる。市販品としては、例えば、積水化学工業(株)製のエスレックBX−1、BX−2、BX−5、BX−55、BX−7、BH−3、BH−S、KS−3Z、KS−5、KS−5Z、KS−8、KS−23Z(いずれも商品名)、電気化学工業(株)製の電化ブチラール3000−1、4000−2、5000A、6000C、6000EP(いずれも商品名)等を使用することができる。これらの樹脂は単独で、又は2種類以上混合して用いることもできる。
(B)成分の使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分100質量部に対し、(B)成分が0.5〜40質量部程度であることが好ましい。特に架橋ゴム粒子を1質量部以上の量で併用した場合、ポリビニルアセタール樹脂の配合量が1質量部以上であると、金属基材、フィルム基材に対する引き剥がし強さが向上するため、特に好ましい。
(C)成分としては、ロジンから誘導される化合物であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ロジンエステル類、ロジンアルデヒド、ロジンのジカルボン酸誘導体、アクリル化ロジン、マレイン化ロジン及びロジン変性フェノール樹脂などが挙げられる。
ロジンエステル類としては、ロジン類とアルコール類とのエステル類が挙げられる。ロジン類としては、たとえば、ウッドロジン、トール油ロジン、ガムロジン等の天然ロジン類の他、天然ロジン類を水素化して得られる水素化ロジン、天然ロジン類を不均化して得られる不均化ロジン、(無水)マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸で天然ロジン類を変性したα,β−不飽和カルボン酸変性ロジン、フェノール樹脂で天然ロジン類を変性したロジン変性フェノール樹脂、フェノールで天然ロジン類を変性したロジンフェノール樹脂、天然ロジン類を重合して得られる重合ロジンなどが挙げられる。なお、ロジン類は、変性、重合、不均化、水素化等の各操作を組み合わせたものも用いることができる。具体例としては、重合ロジンを水素化した水素化重合ロジンやα,β−不飽和カルボン酸変性ロジンを水素化した水素化α,β−不飽和カルボン酸変性ロジンなども用いることができる。
なお、ロジン類としては、ロジン類を構成する樹脂酸を単独又は複数を混合して用いてもよい。樹脂酸としては、たとえば、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、マレオピマル酸などが挙げられる。
ロジンエステルを製造する際に用いるアルコール類としては、特に限定されないが、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価のアルコール、ジペンタエリスリトール等の5価以上のアルコール等が挙げられる。
また、(C)成分としては、前記ロジン類を還元して得られるロジンアルデヒドも用いることができる。特にロジンアルデヒドはポリビニルアセタール樹脂とケタール化反応もしくはケタール交換反応で直接反応することができるため好ましい。
(C)成分としては、市販のものを使用することができる。市販品としては、たとえば、エステルガムAAG、エステルガムAAL、エステルガムA、エステルガムAAV、エステルガム105、エステルガムAT、エステルガムH、エステルガムP、ペンセルA、ペンセルAZ、ペンセルC、ペンセルD−125、ペンセルD−135、ペンセルD−160、ペンセルKK、スーパーエステルL、スーパーエステルA−18、スーパーエステルA−75、スーパーエステルA−100、スーパーエステルA−115、スーパーエステルA−125、スーパーエステルT−125、パインクリスタルKR−85、パインクリスタルKR−612、パインクリスタルKR−614、パインクリスタルKE−100、パインクリスタルKE−311、パインクリスタルKE−359、パインクリスタルKE−604、パインクリスタルD−6011、パインクリスタルKE−615−3、パインクリスタルKM−1500、パインクリスタルKR‐50M、タマノル135、タマノル340、タマノル350、タマノル352、タマノル354、タマノル361、タマノル366、タマノル380、タマノル386、タマノル392、タマノル396、タマノル406、タマノル409、タマノル410、タマノル412、タマノル414、タマノル417、タマノル418、タマノル420、タマノル423(いずれも荒川化学工業(株)製)などが挙げられる。
(C)成分の使用量としては特に限定されないが、(A)成分の100質量部に対し、(C)成分が1〜70質量部程度であることが好ましい。
(D)成分は、エポキシ樹脂の硬化に用いられる化合物であれば公知のものを使用することができる。フェノール樹脂系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、ポリカルボン酸系硬化剤等を使用することができる。具体的には、フェノール樹脂系硬化剤としては、アミノトリアジン変性ノボラック樹脂、ビフェニルノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、ポリp−ビニルフェノール等があげられ、ポリアミン系硬化剤としてはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等があげられ、ポリカルボン酸系硬化剤としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、があげられる。これらの中ではフェノール樹脂系硬化剤が好ましい。特に、ノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂であると金属基材、フィルム基材に対する引き剥がし強さが向上し、さらに好ましい。トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂とは、ノボラック型フェノール樹脂の主鎖にトリアジン環を含むノボラック型フェノール樹脂を示し、トリアジン環を含むクレゾールノボラック型フェノール樹脂でも構わない。窒素含有量は、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂中、10〜25質量%が好ましく、より好ましくは12〜19質量%である。分子中の窒素含有量がこの範囲内にあると、誘電損失が大きくなりすぎることもなく、接着剤をワニスとする場合に、溶剤への溶解度が適切で、未溶解物の残存量が抑えられる。トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂は、数平均分子量が、500〜600であるものを用いることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
フェノール樹脂系硬化剤としては、市販品をそのまま使用してもよい。フェノール樹脂系硬化剤の市販品としては、アミノトリアジン変性ノボラック樹脂としてDIC(株)製のフェノライト LA−1356、フェノライト LA−3018、ビフェニルノボラック樹脂として明和化成(株)製のMEH−7851などが挙げられる。
(E)成分としては、中心粒径(レーザー回折散乱式粒度分布測定法にて平均粒径を測定)が10nm〜30μmである金、銀、銅、ニッケル、錫、パラジウム、アルミニウム又はこれらの金属の合金の微粒子であれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。これらの中では、金、銀、銅の粒状もしくは鱗片状の形状の微粒子を用いることが、高い導電性が得られるため好ましい。
(E)成分の使用量は、(A)〜(D)成分の合計質量に対し、80〜95質量%程度とすることが好ましく、より好ましくは、85〜92質量%である。なお、(A)〜(D)成分の組成物に金属微粒子を分散させるには、例えばニーダー、ボールミル、ビーズミル、3本ロール等既知の混練方法を用いることができる。
なお、本発明の導電性ペースト組成物には、必要に応じて、(F)シランカップリング剤(以下、(F)成分という)を用いることができる。(F)成分としては、特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、3‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2‐(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ官能性シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のオレフィン官能性シラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル官能性シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリル官能性シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性シランなどが挙げられる。後に塗工する接着補助剤との相性を考えると、分子内にエポキシ基あるいはアミノ基を有するものが好ましい。これらは単独で用いてもよく、複数を混合して用いてもよい。(F)成分の使用量としては特に限定されないが、通常は、(A)成分100質量部に対し、(F)成分を1〜20質量%程度とすることが好ましい。
なお、本発明の導電性ペースト組成物には、必要に応じて(G)硬化促進剤(以下、(G)成分という)を用いてもよい。(G)成分としては、特に限定されず公知のものを使用することができるが、イミダゾール類やBFアミン錯体を用いることが好ましく、特に2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテートが好ましい。
硬化促進剤を使用する場合の使用量は、特に限定されないが、通常は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜5質量部程度とすることが好ましく、0.3〜1質量部とすることがより好ましい。これにより、十分なはんだ耐熱性、良好な保存安定性が得られ、Bステージにした際の取り扱い性が良好となる。
これら(A)〜(F)成分を目的に応じた割合で混合し、適用する印刷方式に最適な粘度に調整するために、必要に応じて溶剤又は反応性希釈剤を用いることができる。
溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール類、エチルエトキシプロピオネート等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類が挙げられる。これらの溶剤は、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。特に限定されず、従来から使用されている量とすることができる。
反応性希釈剤としては、例えば、グリジジルオルトトルイジン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの反応性希釈剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶剤又は反応性希釈剤を使用する際の使用量は、印刷に最適な粘度となるように適宜調整すればよいが、通常は導電性ペースト組成物の1〜40質量%程度とすることが好ましい。
溶剤又は反応性希釈剤に(A)〜(F)成分、必要に応じて硬化促進剤を分散させる方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができるが、例えば、ニーダー、スターミル、3ロールミル、ビーズミル等を利用して行われることができる。分散処理によって金属粉末に対する分散性を改善することができ、ゲル化や相分離という問題も防止することができる。
以下に製造例と実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
製造例1
(デヒドロアビエチン酸エチルエステルの製造)
攪拌条件下、デヒドロアビエチン酸100g(0.33モル)を1000mlのエタノールに溶解し、還流下、100℃に加温した。次いで塩化チオニル45g(0,38モル)を徐々に滴下し、5時間反応させた。反応後、過剰のエタールを減圧除去し、デヒドロアビエチン酸エチルエステル101gを得た。
製造例2
(デヒドロアビエチン酸アルデヒドの製造)
デヒドロアビエチン酸エチルエステル50g(0.15モル)をテトラヒドロフラン(THF)500mlに攪拌溶解し、0℃に冷却した。次いで溶液を0℃に保ちながら水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)25g(0.17モル)を含むTHF溶液を滴下した。3時間反応後、THFを留去し、トルエン500mlを加え再度溶解した。トルエン溶液を水洗浄後、トルエンを留去し、デヒドロアビエチン酸アルデヒド45gを得た。
製造例3
(デヒドロアビエチン酸によるポリビニルアセタールの改質)
ディーンスターク装置を備えた反応装置にデンカブチラール3000−1(電気化学工業(株)製)100gをエタノール/トルエンの混合溶媒500mlに分散し、次いでデヒドロアビエチン酸アルデヒド20gを加え、加熱還流下攪拌した。8時間反応後、溶媒を完全に留去し、デヒドロアビエチン酸アルデヒドで変性された119gの樹脂を得た。
製造例4
(デヒドロアビエチン酸によるポリビニルブチラールの変性)
ディーンスターク装置を備えた反応装置にデンカブチラール3000−1 100gをエタノール/トルエンの混合溶媒500mlに分散し、次いでデヒドロアビエチン酸15gを加え、加熱還流下、トルエンを留去しながら攪拌した。留去されたトルエンと同量のトルエンを加えながら溶液量を一定に保ちながら8時間反応させた。反応後、溶媒を完全に留去し、デヒドロアビエチン酸で変性された110gの樹脂を得た。
実施例1
(導電性ペースト組成物の調製)
ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂NC3000S−H(日本化薬(株)製)35質量部、製造例3で得られたデヒドロアビエチン酸アルデヒド変性ポリビニルアセタール5質量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部、1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート2PZ−CNS(四国化成工業(株)製)0.3質量部を適量のジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートに加え混合し、導電性ペースト組成物を得た。
実用例1
(導電性接着剤の調製)
実施例1で得られた樹脂組成物10質量部(固形換算)、銀微粒子(平均粒径3μm)90質量部を適量のジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートに加え、3本ロールにて混合分散し、導電性ペースト組成物を得た。
実用例2
(導電性ペースト組成物の調製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂EPICLON860(DIC(株)製)40質量部、界面活性剤BYK361N(ビッグケミージャパン(株)製)2質量部、製造例4で得られたデヒドロアビエチン酸変性ポリビニルブチラール樹脂硬化剤、2‐フェニル‐4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール2質量部、2−フェニルイミダゾール2質量部、パインクリスタルKE―614(荒川化学工業(株)製)10質量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部を適量のジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートに加え混合した。
(導電性接着剤の調製)
実施例2で得られた樹脂組成物10質量部(固形換算)、銀粉(平均粒子径3μm)90質量部を適量のジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートに加え3本ロールで混合分散して導電性ペースト組成物を得た。
以上の実施例で得られた導電性ペーストは、接着強度、比抵抗を満足するものであった。

Claims (6)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)ポリビニルアセタール樹脂、(C)ロジン誘導体、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)中心粒径10nm〜30μmの金属微粒子を含有する導電性ペースト組成物。
  2. (C)ロジン誘導体が、ロジンエステル類、ロジンアルデヒド、ロジンのジカルボン酸誘導体、アクリル化ロジン、マレイン化ロジン及びロジン変性フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の導電性ペースト組成物。
  3. 金属微粒子が金、銀、銅、ニッケル、錫、パラジウム、アルミニウム及びこれらの金属の合金からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  4. さらに(F)シランカップリング剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  5. さらに(G)硬化促進剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペースト組成物を含有する導電性接着剤。
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