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JP2013093560A - 縦型半導体素子を備えた半導体装置 - Google Patents

縦型半導体素子を備えた半導体装置 Download PDF

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JP2013093560A
JP2013093560A JP2012208177A JP2012208177A JP2013093560A JP 2013093560 A JP2013093560 A JP 2013093560A JP 2012208177 A JP2012208177 A JP 2012208177A JP 2012208177 A JP2012208177 A JP 2012208177A JP 2013093560 A JP2013093560 A JP 2013093560A
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Yuma Toshida
祐麻 利田
Nozomi Akagi
望 赤木
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Abstract

【課題】pカラムの側面にテーパ角を設ける構造とするスーパージャンクション構造を備えた半導体装置において、加工バラツキのマージンが得られるようにする。
【解決手段】スーパージャンクション構造においてp型領域3の側面を深さ方向に対して傾斜させてテーパ角を設ける場合において、p型領域3の側面と基板水平方向との成す角度θが次式を満たすように設定する。
【数25】
Figure 2013093560

なお、Wはカラムピッチ、Wnはn型領域2bの幅、Nnはn型領域2bの不純物濃度、iは余剰濃度、zはスーパージャンクション構造の深さ、di/dzは余剰濃度勾配である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドリフト層内にn型領域とp型領域がストライプ状に交互に繰り返し形成された構造(カラム)からなるスーパージャンクション構造を有し、基板表面と裏面との間において電流を流すように構成される縦型半導体素子を備えた半導体装置に関するものである。
従来より、ドリフト層内にn型カラムとp型カラムがストライプ状に交互に繰り返し形成されたスーパージャンクション構造を有する縦型半導体素子が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。スーパージャンクション構造の最大の特徴は、オン時に電流経路となるnカラムと、オフ時にnカラムの電荷を打ち消し、あたかも電荷を有していないように空乏層を拡げるpカラムが繰り返し形成されたドリフト層である。これらのうちのドリフト層がオン抵抗や耐圧の大部分を担っている。そして、スーパージャンクション構造では、nカラムとpカラムの電荷量を一致させてチャージバランスを一致させることで耐圧を得るようにしている。
特開2001−111041号公報 特開2010−3970号公報
しかしながら、nカラムとpカラムとを形成する際の加工バラツキによって、nカラムとpカラムとの電荷量に差が生じる。この差が大きいと、打ち消されない電荷が空乏層の広がりを妨げ、所望の耐圧が得られなくなる。
このように、スーパージャンクション構造を有する縦型半導体素子を備えた半導体装置では、nカラムとpカラムとを形成する際の加工バラツキによって耐圧歩留が低下するという固有の問題がある。この耐圧歩留の低下は、低オン抵抗にするためにnカラムを高濃度にするほど顕著になる。これは、加工バラツキによって生じるnカラムとpカラムとの電荷量の差が増加するためである。したがって、スーパージャンクション構造では、オン抵抗と耐圧歩留との間にトレードオフの関係があり、さらに、このトレードオフの関係は高耐圧にするほど厳しくなる。
この問題に対して、従来では、pカラムを深さ方向に対して傾斜させ、pカラムの側面にテーパ角をつける構造とすることが考えられる。pカラムの側面にテーパ角をつけることにより、加工バラツキによってnカラムとpカラムとの電荷量の差が生じても耐圧が低下し難くなる。これにより、加工バラツキのマージンが増えるため、オン抵抗と耐圧歩留とのトレードオフを改善することが可能となる。
ところが、pカラムの側面のテーパ角をつけすぎると、中心耐圧が低下するため、逆に加工バラツキのマージンを減少させるという問題が発生する。
なお、ここではpカラムの側面にテーパ角を設けることで耐圧低下の抑制を図るという設計思想について説明したが、pカラムの深さ方向においてnカラムとpカラムの濃度関係に基づいて耐圧低下の抑制を図ることもでき、その場合にも上記と同様の問題が発生し得る。
本発明は上記点に鑑みて、スーパージャンクション構造を備えた半導体装置において、加工バラツキのマージンを得ることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ドリフト層(2)のうち第2導電型領域(3)の間に残された部分による第1導電型領域(2b)と第2導電型領域(3)とが交互に繰り返し並べられることによりスーパージャンクション構造が構成されていると共に、半導体基板(1)の表面側に形成された表面電極(12)と裏面側に形成された裏面電極(13)との間に電流を流す縦型半導体素子を備えた半導体装置において、第1導電型領域(2b)および第2導電型領域(3)のピッチであるカラムピッチをW、第1導電型領域(2b)の幅をWn、第1導電型領域(2b)の不純物濃度をNn、第2導電型領域(3)内の電荷Qpと第1導電型領域(2b)内の電荷Qnとの差をカラムピッチWにて割った値である余剰濃度をi、スーパージャンクション構造の深さをzとし、単位深さdz当りの余剰濃度iの変化量である余剰濃度勾配をdi/dz、所望の耐圧にマージンを与えた中心耐圧Vmaxとすると、余剰濃度勾配が、次の数式1を満たしていることを特徴としている。
Figure 2013093560
このように、スーパージャンクション構造において、余剰濃度勾配が数式1を満たすように設定している。このように設定することで、加工バラツキのマージンを減少させることなく所望の耐圧を得ることが可能となり、耐圧歩留の低下を防止することが可能となる。
なお、上記数式1については、次のようにして導出している。図14は、数式1の導出に用いている耐圧の考え方を示した模式図である。
まず、中心耐圧Vmaxは、単位深さdzと電界強度Eとにより、数式2で表される。また、スーパージャンクション構造において第2導電型領域(3)の側面を深さ方向に対して傾斜させてテーパ角を設ける場合、図14(a)に示すように余剰濃度iが深さによって変化している。このことから、単位深さdz当たりの電界強度Eの変化は、電荷qと誘電率εを用いて数式3で表される。数式3中におけるdi/dzは、余剰濃度iが深さzで変化することを表している。さらに、余剰濃度を電界強度に置き換えると、電界強度Eは図14(b)のように示される。そして、電界強度Eは、数式4のようにdE/dzの積分によって求まる。
Figure 2013093560
Figure 2013093560
Figure 2013093560
一方、空乏層幅Wについては、図14(c)に示すように、深さ方向における片側、つまり電界強度E=0になるときのzが空乏層幅Wの1/2のωとなる。ωは数式5をωの式に直すことで、数式6のように導出することができる。そして、空乏層幅Wは、2ωであることから、数式7のように表すことができる。この式をdi/dzの式に変形することで、数式1を導出することができる。
Figure 2013093560
Figure 2013093560
Figure 2013093560
次に、di/dz=(a/Vmax)2の導出方法について説明する。まず、中心耐圧Vmaxは、図14(c)の片側について電界強度Eを積分したものを2倍することによって求められる。そして、空乏層幅ω(Wの1/2)を代入すると、中心耐圧Vmaxは、数8のように表すことができる。
Figure 2013093560
Figure 2013093560
Figure 2013093560
この数8の両辺を2乗すると、数9が導出されるため、これをdi/dzの式に直すと、数10が導出され、このうちの1/Vmax2の係数をa2とおくと、di/dz=(a/Vmax)2を導出することができる。そして、この数式に対して、破壊電界強度εc=0.3MV/cm、シリコンの誘電率ε=ε0×εsiとして要求される耐圧毎にaを求めることで、後述する請求項4〜6に示されるような各余剰濃度勾配を演算できる。なお、ε0は真空誘電率(ε0=8.85×10-14F/cm)であり、εsiはシリコンの比誘電率(εsi=11.9)である。
請求項2に記載の発明では、第2導電型領域(3)の深さがドリフト層(2)の厚みよりも小さくされ、第2導電型領域(3)の下方にドリフト層(2)が介在していることを特徴としている。
このように、第2導電型領域(3)の下方にドリフト層(2)が残された状態にすることで、スーパージャンクション構造の下部において電界が高くなることを抑制でき、中心耐圧の低下を抑制することが可能となる。
請求項3に記載の発明では、第2導電型領域(3)の両側面が基板水平方向に対して成す角度θは、次式を満たしていることを特徴としている。
Figure 2013093560
このように、スーパージャンクション構造において第2導電型領域(3)の側面を深さ方向に対して傾斜させてテーパ角を設ける場合において、第2導電型領域(3)の側面と基板水平方向との成す角度θが上記数式を満たすように設定している。このような角度θに設定することで、加工バラツキのマージンを減少させることなく所望の耐圧を得ることが可能となり、耐圧歩留の低下を防止することが可能となる。
例えば、請求項4に記載したように、縦型半導体素子を耐圧300V以上に設定する場合、余剰濃度勾配を3.9×1014cm-2μm-1未満に設定すれば良い。また、請求項5に記載したように、縦型半導体素子を耐圧600V以上に設定する場合、余剰濃度勾配を1.1×1014cm-2μm-1未満に設定すれば良い。さらに、請求項6に記載したように、縦型半導体素子を耐圧1200V以上に設定する場合、余剰濃度勾配を3.0×1013cm-2μm-1未満に設定すれば良い。
このような半導体装置に備えられる縦型半導体素子としては、請求項7に記載したように、スーパージャンクション構造の上に第2導電型のベース領域(4)と、ベース領域(4)の表層部に形成され、ドリフト層(2)よりも高不純物濃度とされた第1導電型の第1不純物領域(5)と、ドリフト層(2)の表面に形成されたゲート絶縁膜(8)と、ゲート絶縁膜(8)の表面に形成されたゲート電極(9)とによりゲート構造が構成され、ベース領域(4)の表層部のうち第1導電型領域(2b)を挟んでトレンチ(7)と反対側に形成され、ベース領域(4)よりも高不純物濃度とされた第2導電型のコンタクト領域(6)と、第1不純物領域(5)およびコンタクト領域(6)に電気的に接続された表面電極(12)と、半導体基板(1)に電気的に接続された裏面電極(13)とを有していて、ゲート電極(9)への電圧印加に基づいて表面電極(12)と裏面電極(13)との間に電流を流す縦型半導体素子が挙げられる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる縦型MOSトランジスタが備えられた半導体装置のセル領域Rcの断面図である。 図1に示す半導体装置のレイアウト図である。 (a)は、スーパージャンクション構造の1カラム分を抽出した断面図であり、(b)は(a)の断面における電荷Qnと電荷Qpの大小関係に対応する電界強度分布を示した図である。 電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に対する耐圧の関係を示した図である。 図3(a)の構造について、余剰濃度iを有する余剰濃度層20と見立てた場合の模式図である。 角度θを90度未満とした場合における耐圧の考え方を示した模式図である。 (a)は、角度θを90度未満とした場合のスーパージャンクション構造の1カラム分を抽出した断面図であり、(b)は、その場合の電荷Qnと電荷Qpの大小関係に対応する電界強度分布を示した図である。 電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に対する耐圧の関係を示した図である。 所望の耐圧となる電界強度分布を想定し、そこから角度θを導出するまでのイメージを示した説明図である。 他の実施形態で説明するp型領域3をイオン注入で形成する場合の様子を示した断面図である。 他の実施形態で説明する縦型MOSトランジスタが備えられた半導体装置のセル領域Rcの断面図である。 他の実施形態で説明する縦型MOSトランジスタが備えられた半導体装置のセル領域Rcの断面図である。 図11(a)、(b)それぞれの場合における深さzに対する余剰濃度の変化を示した図である。 他の実施形態で説明するp型領域3をイオン注入で形成する場合の角度θの設定の仕方を示した断面図である。 数式1の導出に用いている耐圧の考え方を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、縦型半導体素子として縦型MOSトランジスタを備えた半導体装置を例に挙げて説明する。図1は、本実施形態にかかる縦型MOSトランジスタが備えられた半導体装置のセル領域Rcの断面図である。また、図2は、図1に示す半導体装置のレイアウト図である。図1は、図2中のA−A’断面図に対応している。以下、これらの図を参照して、縦型MOSトランジスタを備えた半導体装置について説明する。
図1に示す本実施形態の半導体装置には、縦型MOSトランジスタとして、トレンチゲート構造の反転型の縦型MOSトランジスタが備えられている。図1に示すように、単結晶シリコンなどの単結晶半導体で構成されたn+型基板1を用いて縦型MOSトランジスタが形成されている。n+型基板1は、一面を主表面1a、その反対側の面を裏面1bとし、例えばn型不純物濃度が1×1019cm-3とされている。このn+型基板1の主表面1a上に、例えばn型不純物濃度が8.0×1015cm-3とされたn型ドリフト層2が形成されている。
n型ドリフト層2には、図2に示すように、一方向(図2の紙面左右方向)を長手方向とする短冊状のトレンチ2aが長手方向と垂直な方向において複数個等間隔に並べられて形成されている。そして、図1に示すようにトレンチ2a内を埋め込むように、例えばp型不純物濃度が8.0×1015cm-3とされたp型領域(p型カラム)3が形成されている。これにより、図1に示すように、n型ドリフト層2のうちトレンチ2aの間に残された部分をn型領域(n型カラム)2bとし、n型領域2bとp型領域3とが等間隔にストライプ状に交互に繰り返し形成された構造からなるスーパージャンクション構造が構成されている。
例えば、スーパージャンクション構造によって耐圧を600V程度見込む場合には、n型ドリフト層2の深さが30〜50μm、例えば45μmとされ、n型領域2bおよびp型領域3のピッチ(カラムピッチ)は6.0μmに設定される。そして、n型領域2bおよびp型領域3の幅の比が1:1とされ、セル領域Rcでの面積比が1:1となるようにしてある。また、加工バラツキが発生しても耐圧が得られるように、トレンチ2aの側面が深さ方向に対して傾斜させられたテーパ角を有した構造とされいる。そして、加工バラツキのマージンが得られるように、トレンチ2aの側面、つまり隣り合うn型領域2bとp型領域3の境界面が基板水平方向に対して成す角度θ(=テーパ角)を例えば88.8度以上かつ90度未満に設定してある。ただし、角度θは、p型領域3の幅が深さ方向において徐々に狭まるような順テーパとされる場合におけるトレンチ2aの側面が基板水平方向に対する角度を意味している。p型領域3の幅が深さ方向において徐々に広くなるような逆テーパとなる場合、マージンが低下するため、逆テーパとなる場合において角度θが上記角度範囲となる場合については本発明に含まれない。
n型領域2bおよびp型領域3の表面には、p型ベース領域4が形成されている。p型ベース領域4は、例えばp型不純物濃度が1.0×1017cm-3とされ、深さは1.0μmとされている。このp型ベース領域4の表層部には、n型ドリフト層2よりも高不純物濃度とされたソース領域となるn+型不純物領域5が形成されていると共に、p型ベース領域4よりも高不純物濃度とされたp+型コンタクト領域6が形成されている。n+型不純物領域5は、例えばn型不純物濃度が1.0×1020cm-3とされ、深さは0.4μmとされている。p+型コンタクト領域6は、p型ベース領域4の表層部のうちn+型不純物領域5を挟んで後述するトレンチゲート構造と反対側に配置され、例えばp型不純物濃度が1.0×1020cm-3とされ、深さは0.4μmとされている。
また、n+型不純物領域5およびp+型ベース領域4を貫通してn型領域2bに達するように、紙面垂直方向を長手方向とした複数本のトレンチ7が等間隔に並べて形成されている。本実施形態では、トレンチ7をn型領域2bが形成されている位置に設けており、隣り合うトレンチ7同士の間にp型領域3が配置されるようにしている。そして、トレンチ7の表面を覆うようにゲート絶縁膜8が形成されており、このゲート絶縁膜8の表面においてトレンチ7を埋め込むようにドープトPoly−Siなどで構成されたゲート電極9が形成されている。これらにより、トレンチゲート構造が構成されている。このトレンチゲート構造を構成するためのトレンチ7は、図2中には示していないが、本実施形態ではスーパージャンクション構造を構成するためのトレンチ2aの長手方向と同方向を長手方向として延設されている。例えば、トレンチ7の深さは3.5μm、幅は1.0μmとされている。
さらに、トレンチ7同士の間において、p型ベース領域4よりもp型不純物濃度が高濃度とされたp+型ボディ層10が形成されている。p+型ボディ層10は、例えばp型不純物濃度が1.0×1019cm-3とされ、深さは2.0μmとされている。
また、トレンチゲート構造の上方にはゲート電極9を覆うように層間絶縁膜11が形成されている。さらに、この層間絶縁膜11に形成されたコンタクトホールを通じてn+型不純物領域5やp+型コンタクト領域6と電気的に接続された表面電極(ソース電極)12が形成されている。そして、ドレイン領域となるn+型基板1の裏面に裏面電極(ドレイン電極)13が形成され、縦型MOSトランジスタが構成されている。
このように構成される縦型MOSトランジスタは、例えば、ゲート電極9に対してゲート電圧を印加していないときには、p型ベース領域4の表層部にチャネルが形成されないため、表面電極12と裏面電極13の間の電流が遮断され、ゲート電圧を印加すると、その電圧値に応じてp型ベース領域4のうちトレンチ7の側面に接している部分の導電型が反転してチャネルが形成され、表面電極12と裏面電極13の間に電流を流すという動作を行う。
そして、このような縦型MOSトランジスタにおいて、トレンチ2aの側面、つまりp型領域3の側面が基板水平方向に対して成す角度θが88.8度となるようにしてある。この角度θの設定方法について、図3〜図9を用いて説明する。
まず、角度θが90度のとき、つまりp型領域3の側面が深さ方向に対して傾斜していない構造について考えてみる。図3(a)は、この場合のスーパージャンクション構造の1カラム分を抽出した断面図である。この場合において、n型領域2bの幅をWn、p型領域3の幅をWpとし、カラムピッチをW、n型領域2bの不純物濃度をNn、p型領域3の不純物濃度をNpとし、n型領域2bやp型領域3に含まれる電荷をそれぞれQn、Qpとする。
図3(a)に示すようなp型領域3の側面が深さ方向に対して傾斜していない構造の場合において、電荷Qnと電荷Qpの大小関係に対応する電界強度分布は、図3(b)の実線のように表される。すなわち、電荷Qnと電荷Qpが等しい場合(Qn=Qp)には、深さ方向において均一な電界強度分布となり、深さ方向のどの位置でも破壊電界強度εc、つまりアバランシェブレークダウンが生じる電界強度が同じになる。これに対して、電荷Qnが電荷Qpよりも大きい場合(Qn>Qp)には、浅い位置の方が電界強度が大きく、深くなるほど電界強度が小さくなる。逆に、電荷Qnが電荷Qpよりも小さい場合(Qn<Qp)には、浅い位置の方が電界強度が小さく、深くなるほど電界強度が大きくなる。このように、電荷Qnおよび電荷Qpの大小関係に応じて電界強度分布が変化し、この電界強度分布によって囲まれた領域の面積により耐圧が決まる。したがって、電荷Qnと電荷Qpとが等しいとき、つまりチャージバランスが取れているときが最も耐圧が高くなる。
ここで、上記電界強度分布に基づいて、電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に対応する耐圧を示すと、図4のように表され、所望の耐圧以上が得られるようにするためには、耐圧が最も高くなる中心耐圧、つまりQn=Qpの位置を中心として、ある程度の範囲のみであり、これがチャージアンバランスのマージンとして見込める範囲となる。
そして、オフ時に相殺しきれない電荷として残る濃度を余剰濃度iと定義すると、余剰濃度iは、次式で表されることから、図3(a)の構造は、余剰濃度iを有する余剰濃度層20と見立てて、図5の模式図として見做すことができる。
(数12) 余剰濃度i=(Qp−Qn)/W
実際には基板水平方向(横方向)の電界強度分布もあるため、深さ方向(縦方向)の電界強度分布だけでなく基板水平方向の電界強度も考慮して余剰濃度iを定義するべきである。しかし、基板水平方向の電界強度に対して深さ方向の電界強度の方が支配的であることから、基板水平方向の電界強度分布に関しては無視している。なお、数式1中における電荷Qnおよび電荷Qpは、次式で示されることから、余剰濃度iは、n型領域2bおよびp型領域3の不純物濃度と幅Wn、Wpに基づいて表すことができる。
は、それぞれ次式で表される。
(数13) Qn=Nn×Wn
(数14) Qp=Np×Wp
次に、上記を角度θが90度未満とされ、p型領域3の側面が深さ方向に対して傾斜されられてテーパ角がつけられた構造に適用した場合について考えてみる。図6は、角度θを90度未満とした場合における耐圧の考え方を示した模式図である。この図は、n型領域2bとp型領域3の不純物濃度が等しくなっている場合を想定して表してある。
図6(a)に示すように、スーパージャンクション構造の1カラム分を抽出した断面図として表した場合、角度θに起因して、n型領域2bおよびp型領域3の上層部ではp型領域3の幅Wpがn型領域2bの幅Wnよりも広い。このため、p型不純物の電荷量が多い領域となる。逆に、n型領域2bおよびp型領域3の下層部ではn型領域2bの幅Wnがp型領域3の幅Wpよりも広いため、n型不純物の電荷量が多い領域となる。このため、図6(b)に示すように、角度θが90度未満とされた場合のスーパージャンクション構造は、上層がpリッチ、中央が0(pnがバランス)、下層がnリッチの状態と見做すことができる。そして、図6(c)に示すように余剰濃度iは、上層部では+(プラス)で深くなるに連れて0となり、下層部では−(マイナス)となるように、一定割合で変化する。
そして、このように変化する場合において、余剰濃度iを電界強度に置き換えると、電界強度は図6(d)のように示される。すなわち、深さをz、電界強度をE、電荷をq、誘電率をεとした場合に、ポアソンの式より、単位深さdz当りの電界強度変化dEについて次式を導出することができる。
(数15) dE/dz=qi/ε
この式より、図6(d)に示すように、電界強度分布を表すことができる。ここで、図6(d)に示したように、電界強度分布は、破壊電界強度を頂点とする放物線を描き、その放物線の頂点はスーパージャンクション構造の深さ方向中央位置となる。この放物線の広がり方(放物線の形状)は、dE/dzによって決まり、数式15中の余剰濃度iによってdE/dzが変わることから、電界強度は余剰濃度iの値、つまり角度θによって決まることになる。
また、電荷Qnと電荷Qpの大小関係に対応する電界強度分布について考えてみる。図7(a)は、角度θを90度未満とした場合のスーパージャンクション構造の1カラム分を抽出した断面図であり、図7(b)は、その場合の電荷Qnと電荷Qpの大小関係に対応する電界強度分布を示した図である。
図7(a)に示されるように、n型領域2bの幅Wnおよびp型領域3の幅Wpが深さ方向において変化し、幅Wnについては深くなるほど広くなり、幅Wpについては深くなるほど狭くなる。そして、深さ方向中央位置(幅Wnと幅Wpが等しくなる場所)での電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に応じて、最大電界強度となる深さが変わり、電界強度分布が図7(b)のように表されることになる。
そして、耐圧は、この電界強度分布によって囲まれた領域の面積によって決まる。深さ方向中央位置においてチャージバランスが取れていて電荷Qnと電荷Qpとが等しい場合には、電界強度分布の頂点がスーパージャンクション構造の深さ方向中央に位置しているため、電界強度分布によって囲まれる領域の面積が最も大きくなって耐圧が最大となる。これに対して、深さ方向中央位置においてチャージバランスが取れておらず電荷Qnと電荷Qpとが等しくない場合には、電界強度分布の頂点がスーパージャンクション構造の厚み方向中央からずれる。このため、その分、電界強度分布によって囲まれる領域の面積が小さくなり、耐圧が低下する。
これを角度θを変化させて調べたところ、電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に対応する耐圧の関係は、図8のように表される。すなわち、電荷Qnと電荷Qpとの大小関係によって耐圧が変化するが、それに加えて、角度θに応じて電荷Qnと電荷Qpとの大小関係に対応する耐圧の関係が変化していることが判る。このため、角度θの設定により、チャージアンバランスのマージンとして見込める範囲が変化することが理解できる。そして、角度θは、余剰濃度iの勾配(以下、余剰濃度勾配という)と相関があることから、余剰濃度勾配より求めることができる。
この余剰濃度勾配に基づく角度θの求め方について、図9を参照して説明する。図9は、所望の耐圧となる電界強度分布を想定し、そこから角度θを導出するまでのイメージを示した説明図である。
まず、図9(a)に示すように、スーパージャンクション構造内での電界強度分布によって囲まれた領域の面積が所望の耐圧になることを想定する。例えば、所望の耐圧として300V、600V、1200V等、用途に応じた様々な耐圧が想定され、電界強度をスーパージャンクション構造の深さ方向において積分したときの積分値が、その所望の耐圧となる。
そして、所望の耐圧を演算する式は、ポアソンの方程式として表すことができることから、その式より、所望の耐圧を得るために要求される余剰濃度勾配di/dzを演算することができる。破壊電界強度を0.3MV/cmとした場合、所望の耐圧と余剰濃度勾配との関係は下式になる。
di/dz=(7.94×1011/Vmax)2÷10000
ここで、Vmaxは所望の耐圧にマージンを与えた中心耐圧を示す。このため、上記数式1を満たすことにより、加工バラツキのマージンを減少させることなく所望の耐圧を得ることが可能となり、耐圧歩留の低下を防止することが可能となる。
例えば、所望の耐圧が300Vである場合には、余剰濃度勾配が3.9×1014cm-2μm-1未満となった。所望の耐圧が600Vである場合には、余剰濃度勾配が1.1×1014cm-2μm-1未満となった。所望の耐圧が1200Vである場合には、余剰濃度勾配が3.0×1013cm-2μm-1未満となった。
そして、所望の耐圧を満たす余剰濃度勾配をp型領域3の側面を傾斜させることにより実現していることから、この余剰濃度勾配に対応する角度θを求めることにより、所望の耐圧を得るために必要な角度θを求めることができる。
余剰濃度勾配に対応する角度θについては、まず、余剰濃度勾配と対応するp型領域3の側面の傾斜として、図9(c)に示したように、p型領域3の側面の片側のみが傾斜した状態を想定する。そして、それを図9(d)に示したような実際の構造、つまりp型領域3の側面の両側が傾斜した状態に置き換えることにより行う。
具体的には、p型領域3の側面の片側のみが傾斜させられているときの傾斜は、単位深さをdzとし、単位深さ当りのp型領域3の幅xの変化量(以下、カラム幅変化量という)をdx/dzとして表される。これを実際の構造に置き換える場合、カラム幅変化量が両側面の傾斜によって実現されることから、一方の側面の傾斜は、カラム幅変化量dx/dzを1/2倍すればよい。この側面の傾斜が角度θに対応していることから、次式を導出することができる。
Figure 2013093560
この式を角度θについて解くと、次式が導出される。これにより、角度θをカラム幅変化量dx/dzの式として表すことができる。
Figure 2013093560
そして、余剰濃度勾配di/dzをカラム幅変化量dx/dzに変換することにより、角度θを余剰濃度勾配di/dzで表した式とすることが可能となる。この余剰濃度勾配di/dzからのカラム幅変化量dx/dzへの変換の仕方は、次のように行うことができる。
まず、単位深さΔzに対して、余剰濃度iがΔiだけ変化し、n型領域2bの幅はΔxだけ増加し、p型領域3の幅はΔxだけ減少するとする。この場合、Δiは、p型領域3の電荷Qpとn型領域2bの電荷Qnの差として表されることから、次式が成り立つ。
(数18) −Δi={Np×(Wp−Δx)−Nn×(Wn+Δx)}/W
ここで、右辺の第一項であるNp×(Wp−Δx)は、p型領域3の幅がWpとなる深さから単位深さ深い位置での電荷Qpを演算したものである。また、第二項であるNn×(Wn+Δx)は、n型領域2bの幅がWnとなる深さから単位深さ深い位置での電荷Qnを演算したものである。
そして、耐圧が最大となる中心耐圧では、チャージバランスが取れていることから、p型領域3の電荷Qpとn型領域2bの電荷Qnとが等しくなり、Qp=Qnが成り立つ。このため、次式が得られる。
(数19) Nn×Wn=Np×Wp
そして、カラムピッチWからn型領域2bの幅Wnを引いた値がp型領域3の幅Wp(=W−Wn)であることから、これを数式19に代入すると、数式20が導出され、これをp型領域3の不純物濃度Npの式に変換すると、数式21が導出される。
(数20) Nn×Wn=Np×(W−Wn)
(数21) Np=NnWn/(W−Wn)
そして、数式17および数式19を数式16に代入すると、次式を導出することができる。
Figure 2013093560
さらに、この式をΔxについて解くと、次式を導出することができ、そこから、dx/dzの式を導出することができる。
Figure 2013093560
Figure 2013093560
このようにして、カラムピッチW、n型領域2bの幅Wn、不純物濃度Nnと余剰濃度勾配di/dzによってカラム幅変化量dx/dzを表すことができる。そして、数式23の右辺を上述した数式17にカラム幅変化量dx/dzに置換することで、角度θを演算することが可能となる。例えば、耐圧を600Vに設計する場合、数式24を満たす角度θは88.8度以上かつ90度未満となる。
以上説明したように、スーパージャンクション構造においてp型領域3の側面を深さ方向に対して傾斜させてテーパ角を設ける場合において、p型領域3の側面と基板水平方向との成す角度θが次式を満たすように設定する。
Figure 2013093560
このような角度θに設定することで、加工バラツキのマージンを減少させることなく所望の耐圧を得ることが可能となり、耐圧歩留の低下を防止することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、n型ドリフト層2に対してトレンチ2aを形成し、このトレンチ2a内にp型領域3を埋め込むことでスーパージャンクション構造を構成したが、トレンチ2aを形成することなくスーパージャンクション構造を構成することもできる。具体的には、図10に示すようにn+型基板1の主表面1a上に、n型ドリフト層2の全厚みのうちの一部をエピタキシャル成長させたのち、p型領域3の形成予定位置においてp型不純物をイオン注入する。そして、さらにn型ドリフト層2の全厚みのうちの一部をエピタキシャル成長させたのち、p型領域3の形成予定位置においてp型不純物をイオン注入する。このとき、カラムの繰り返し方向と同方向におけるイオン注入の幅を先ほどのイオン注入のときよりも若干広くする。この後も、n型ドリフト層2の全厚みの一部のエピタキシャル成長工程とp型領域3を形成するためのp型不純物のイオン注入工程を繰り返し、熱処理を施すことで、n型ドリフト層2を所望の厚みにすると共にイオン注入位置にp型領域3が形成された状態とする。これにより、p型領域3の形成深さが深くてもイオン注入によって形成することができる。このように、n型ドリフト層2に形成したトレンチ2a内を埋め込むことでp型領域3を形成するのではなく、n型ドリフト層2に対してp型不純物をイオン注入することによっても、p型領域3を形成することができる。
また、上記実施形態では、トレンチ2aの側面、つまり隣り合うn型領域2bとp型領域3の境界面が深さ方向に対して傾斜させられたテーパ角を有したスーパージャンクション構造として、当該境界面が平面となる場合を例に挙げた。つまり、上記実施形態では、当該境界面が図1に示す断面において直線状となるようにした。しかしながら、必ずしも直線状である必要はない。
例えば、n型領域2bとp型領域3との境界面が平面となる場合と比較して、当該境界面が、図11(a)に示すようなp型領域3の幅が深さ方向中央部において広がる曲面であっても良い。また、当該境界面が、図11(b)に示すようなp型領域3の幅が深さ方向中央部において狭まる曲面であっても良い。これらの場合、角度θ(=テーパ角)については、図11(a)、(b)に示すように、p型領域3の最下部と最上部、つまり最も幅狭な位置と最も幅広な位置の両角部を結んだ線と基板水平方向との成す角度と見做せば良い。p型領域3の形状が図11(a)、(b)のようになる場合の余剰濃度iの変化については、それぞれ、図12(a)、(b)のように表される。この場合、深さ方向において余剰濃度の変化量が一定にならないが、スーパージャンクション構造の全深さz1〜z2で全余剰濃度の変化量i1−i2を割った値、つまり全深さでの余剰濃度勾配平均値((i1−i2)/(z2−z1))をdi/dzと見做せる。このスーパージャンクション構造の全深さでの余剰濃度勾配平均値で表されるdi/dzが上記数式1を満たすようにすることで、加工バラツキのマージンを減少させることなく所望の耐圧を得ることが可能となり、耐圧歩留の低下を防止することが可能となる。
なお、図10に示したイオン注入によってp型領域3を形成する場合には、p型領域3のうちの最下部と最上部ではなく、次のように角度θを定義することができる。すなわち、角度θを、図13に示すように複数段に分けて行われたイオン注入領域のうちの最下段で最も幅広の位置と最上部で最も幅広の位置を結んだ線と基板水平方向との成す角度と見做せば良い。
また、上記実施形態では、p型領域3の深さがn型ドリフト層2の厚みよりも小さくなるようにしている。つまり、p型領域3の最下部がn型ドリフト層2の最下部まで到達せず、p型領域3の下方にn型ドリフト層2が介在した状態としている。これに対して、p型領域3の深さをn型ドリフト層2の厚みと等しくし、p型領域3がn型ドリフト層2の下方に残らない構造とすることもできる。ただし、p型領域3の下方にn型ドリフト層2が残らない構造だと、カラム下部、つまりスーパージャンクション構造の下部において電界が高くなり、中心耐圧が低下してしまう。したがって、上記実施形態のように、p型領域3の下方にn型ドリフト層2が残された状態にすることで、スーパージャンクション構造の下部において電界が高くなることを抑制でき、中心耐圧の低下を抑制することが可能となる。
また、上記実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型とするnチャネルタイプのMOSトランジスタについて説明したが、素子を構成する各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプのMOSトランジスタに対しても、本発明を適用することができる。また、MOSトランジスタに限らず、IGBTに対しても本発明を適用することができ、上記各実施形態と同様の構造を適用することができる。この場合、n+型基板に代えてp+型基板を用いたりすれば良い。また、縦型半導体素子として、MOSトランジスタやIGBT以外のもの、例えばダイオードに対しても本発明を適用できる。
また、上記実施形態では、トレンチゲート構造の長手方向とスーパージャンクション構造の長手方向とを同方向とした場合について説明したが、これらが交差する方向にレイアウトされていても構わない。
また、上記実施形態では、ゲート構造として、トレンチ7内におけるn型ドリフト層2の表面にゲート絶縁膜8およびゲート電極9を形成するトレンチゲート構造を例に挙げた。しかしながら、これも一例を示したのであり、トレンチ7を設けることなく、n型ドリフト層2の表面にゲート絶縁膜8およびゲート電極9を形成するプレーナ型のゲート構造の半導体装置についても、本発明を適用することができる。
また、pカラムの側面にテーパ角を設ける構造とするスーパージャンクション構造を備えた半導体装置を例に挙げたが、テーパ角を設ける構造に限らず、nカラムとpカラムの濃度関係について、余剰濃度勾配iが上記した数式1を満たすように設定されていれば良い。
さらに、上記実施形態では、半導体材料としてシリコンを用いる場合について説明したが、他の半導体材料、例えば炭化珪素や化合物半導体などを適用した半導体装置の製造に用いられる半導体基板についても、本発明を適用することができる。
1 n+型基板
2 n型ドリフト層
2b n型領域
3 p型領域
4 p型ベース領域
5 n+型不純物領域
6 p+型コンタクト領域
7 トレンチ
8 ゲート絶縁膜
9 ゲート電極
12 表面電極
13 裏面電極
20 余剰濃度層

Claims (7)

  1. 主表面(1a)および裏面(1b)を有する第1導電型または第2導電型の半導体基板(1)と、
    前記半導体基板(1)の前記主表面(1a)側に形成された第1導電型のドリフト層(2)と、前記ドリフト層(2)に対して一方向を長手方向として複数本がストライプ状に形成された第2導電型領域(3)とを有し、前記ドリフト層(2)のうち前記第2導電型領域(3)の間に残された部分による第1導電型領域(2b)と前記第2導電型領域(3)とが交互に繰り返し並べられることによりスーパージャンクション構造が構成されていると共に、
    前記半導体基板(1)の表面側に形成された表面電極(12)と裏面側に形成された裏面電極(13)との間に電流を流す縦型半導体素子を備えた半導体装置であって、
    前記第1導電型領域(2b)および前記第2導電型領域(3)のピッチであるカラムピッチをW、前記第1導電型領域(2b)の幅をWn、前記第1導電型領域の不純物濃度をNn、前記第2導電型領域(3)内の電荷Qpと前記第1導電型領域(2b)内の電荷Qnとの差を前記カラムピッチWにて割った値である余剰濃度をi、前記スーパージャンクション構造の深さをzとし、単位深さdz当りの余剰濃度iの変化量である余剰濃度勾配をdi/dz、所望の耐圧にマージンを与えた中心耐圧Vmaxとすると、前記余剰濃度勾配di/dzが、
    Figure 2013093560
    を満たす値に設定されていることを特徴とする縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  2. 前記第2導電型領域(3)の深さが前記ドリフト層(2)の厚みよりも小さくされ、前記第2導電型領域(3)の下方に前記ドリフト層(2)が介在していることを特徴とする請求項1に記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  3. 前記第2導電型領域(3)の両側面が基板水平方向に対して成す角度θは、
    Figure 2013093560
    を満たす値に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  4. 前記縦型半導体素子は耐圧300V以上に設定され、前記余剰濃度勾配が3.9×1014cm-2μm-1未満に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  5. 前記縦型半導体素子は耐圧600V以上に設定され、前記余剰濃度勾配が1.1×1014cm-2μm-1未満に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  6. 前記縦型半導体素子は耐圧1200V以上に設定され、前記余剰濃度勾配が3.0×1013cm-2μm-1未満に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
  7. 前記縦型半導体素子は、
    前記スーパージャンクション構造の上に第2導電型のベース領域(4)と、前記ベース領域(4)の表層部に形成され、前記ドリフト層(2)よりも高不純物濃度とされた第1導電型の第1不純物領域(5)と、前記ドリフト層(2)の表面に形成されたゲート絶縁膜(8)と、前記ゲート絶縁膜(8)の表面に形成されたゲート電極(9)とを有するゲート構造が構成され、
    前記ベース領域(4)の表層部のうち前記第1不純物領域(5)を挟んで前記ゲート構造と反対側に形成され、前記ベース領域(4)よりも高不純物濃度とされた第2導電型のコンタクト領域(6)とを有し、
    前記表面電極(12)が、前記第1不純物領域(5)および前記コンタクト領域(6)に電気的に接続されていると共に、前記裏面電極(13)が、前記半導体基板(1)に電気的に接続され、
    前記ゲート電極(9)への電圧印加に基づいて前記表面電極(12)と前記裏面電極(13)との間に電流を流す縦型半導体素子であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の縦型半導体素子を備えた半導体装置。
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